JP3778411B2 - アクティブマトリックス型液晶表示装置およびその画素欠陥修正方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示用画素電極にスイッチング素子を介して印加される駆動信号電圧によって表示される液晶表示装置およびその画素欠陥修正方法に関し、特に、画素電極がマトリクス状に配列されたアクティブマトリックス型液晶表示装置およびその画素欠陥修正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示装置の高精細化に伴って画素が小さくなり、これに比例して画素電極と対向電極とに挟まれた液晶層の容量も小さくなっている。このため、コントラストの低下を避けるために各画素に付加容量を補って信号電圧を保持する方法が採用されている。この構成において、付加容量電極と付加容量用共通配線との間に電気的リーク(以下、Cs−Dリークと称する)が発生して電荷を保持できなくなった場合に、付加容量を画素電極または薄膜トランジスタ(以下、TFTと称する)のドレイン電極から切り離して、液晶層を挟む画素電極と対向電極との間に蓄積される電荷だけで信号電圧を保持する画素欠陥修正方法が、例えば特公平4−73569号公報等に開示されている。
【0003】
図9にそのアクティブマトリックス型液晶表示装置の構成を示し、図10にその等価回路図を示す。このアクティブマトリックス型液晶表示装置は、液晶層を挟んで対向配置された一対の基板のうちの一方の基板に、互いに交差する複数のゲート配線(走査配線)1および複数のソース配線(信号配線)2が設けられ、両配線の交差部近傍にスイッチング素子としてのTFT8が形成されている。TFTのゲート電極はゲート配線1に接続され、TFTのソース電極はソース配線2に接続され、TFTのドレイン電極はマトリクス状の画素電極3に接続されている。そして、付加容量用共通配線として機能する隣接画素のゲート配線1と、付加容量電極として機能する画素電極3の一部が絶縁膜を挟んで重畳され、その重畳部に付加容量4が形成されている。この構成において、付加容量用共通配線と付加容量電極との間にCs−Dリーク11が発生した場合、細くなった部分(図9および図10中の15で示す部分)で付加容量電極を切り離して画素欠陥修正を行う。
【0004】
また、1画素当たりの付加容量の個数を増やし、Cs−Dリークが発生した付加容量電極だけを切り離して付加容量の減少を押さえる画素欠陥修正方法も例えば特開平2−108028号公報に開示されている。
【0005】
図11にそのアクティブマトリックス型液晶表示装置の構成を示し、図12にその等価回路図を示す。このアクティブマトリックス型液晶表示装置は、隣接する画素のゲート配線1が付加容量用共通配線として機能し、その一部がn≧2個以上の複数の付加容量電極となっている。そして、この付加容量電極と画素電極3の一部が絶縁膜を挟んで重畳され、各重畳部に付加容量4、5が形成されている。この構成においてCs−Dリーク11が発生した場合には、リークが発生している付加容量5の付加容量電極だけを図11および図12中の15で示す部分で切り離し、それ以外の付加容量電極は残しておく。
【0006】
さらに、1画素当たりTFTと付加容量を各々複数個ずつ設ける構成についても、例えば特開平2−51129号公報に開示されている。
【0007】
図13にそのアクティブマトリックス型液晶表示装置の構成を示し、図14にその等価回路図を示す。このアクティブマトリックス型液晶表示装置は、隣接する画素のゲート配線1が付加容量用共通配線として機能し、その一部が2個の付加容量電極となっている。そして、この付加容量電極と画素電極3の一部が絶縁膜を挟んで重畳され、各重畳部に付加容量4、5が形成されている。また、ゲート配線1とソース配線2との交差部近傍にはTFT8が2個設けられている。この従来技術では、TFT不良が発生した場合に不良が発生したTFT8のドレイン電極を切り離し、さらに、付加容量5の付加容量電極も図13および図14中の15で示す部分で付加容量用共通配線から切り離せば、画素欠陥を修復することができる。また、Cs−Dリーク11が発生した場合にも同様に、リークが発生した付加容量5の付加容量電極を付加容量用共通配線から切り離し、さらに、2つのTFT8のうち、いずれか一方のTFT8のドレイン電極も切り離せば、Cs−Dリークを修復することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図9および図10に示した従来例では、TFTのゲートとドレイン間の寄生容量9を充分無視することができない場合に、この寄生容量9に起因して隣接画素との輝度差が発生するため、完全に画素欠陥を修正することができなかった。この隣接画素との輝度差は、容量比Cgdtft/(Cgdtft+Cs+Clc)の値に影響されることが知られている。但し、CgdtftはTFTのゲートとドレイン間の寄生容量、Csは付加容量、Clcは画素電極と対向電極間の液晶層の容量とする。
【0009】
また、図11および図12に示した従来例では、付加容量を多く配することにより修正前後の容量比の変化を抑えることができるが、付加容量を形成するためのパターン形状が複雑になって良品率の低下を招くという問題があった。
【0010】
さらに、図13および図14に示した従来例では、隣接画素との輝度差の発生を抑えて画素欠陥を修復することができるとされている。しかし、画素毎にTFTと付加容量が各2個ずつ配されている構成において、TFTと付加容量を各1個ずつ切り離す修正を行った場合、修正の前後で容量比Cgdtft/(Cgdtft+Cs+Clc)を変化させないように設計するためには、下記式が成立する必要がある。
【0011】
Cgdtft/(Cgdtft+Cs+Clc)
=(Cgdtft/2)/{(Cgdtft/2)+(Cs/2)+Clc}
Cgdtft/(Cgdtft+Cs+Clc)
=(Cgdtft)/(Cgdtft+Cs+2Clc)
(Cgdtft+Cs+2Clc)−(Cgdtft+Cs+Clc)=0
∴Clc=0
しかし、画素電極と対向電極間の液晶層の容量を0にすることはできないため、これを実現することは困難である。
【0012】
本発明はこのような従来技術の課題を解決すべくなされたものであり、付加容量電極と付加容量用共通配線間にリークが発生した場合に、隣接画素との輝度差を生じずに完全に修復することができ、製造プロセスが複雑化しない簡単な構成のアクティブマトリックス型液晶表示装置およびその画素欠陥修正方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のアクティブマトリックス型液晶表示装置は、液晶層を挟んで対向配置された一対の基板のうちの一方の基板に、互いに交差する複数の走査配線および複数の信号配線と、該走査配線と該信号配線との各交差部近傍にそれぞれ設けられたスイッチング素子と、各スイッチング素子にそれぞれ接続され、該液晶層に電圧を印加するための画素電極と、各画素電極と他方の基板上に設けられた対向電極とで挟まれた液晶層に印加される信号電圧を保持するための付加容量とを有するアクティブマトリックス型液晶表示装置であって、容量値が等しい2つの付加容量を有し、各付加容量が1つの走査配線の一部と、1つの画素電極の一部とが絶縁膜を挟んで重畳されることによってそれぞれ形成されており、さらに、前記各付加容量を形成する走査配線に隣接する走査配線の一部と、前記各付加容量を形成する画素電極の一部とが絶縁膜を挟んで重畳されてなる補助容量を有し、該補助容量を形成する走査配線の一部が、該補助容量を形成する画素電極の一部と絶縁膜を挟んで重畳するように突出しており、該補助容量の容量値Cgdrと、薄膜トランジスタのゲートとドレイン間の寄生容量値Cgdtftと、各画素を構成する液晶層の中間表示時における容量値Clcと、1つの付加容量の容量値Csとが、
Cgdr=Cgdtft・Cs/(Clc+Cs)・・・(A)
を満たすことを特徴とする。
【0016】
本発明のアクティブマトリックス型液晶表示装置の画素欠陥修正方法は、本発明のアクティブマトリックス型液晶表示装置において、2つの付加容量の一方にリーク不良が生じた場合に、リークが発生した付加容量を切り離すと共に、前記補助容量を切り離し、そのことにより上記目的が達成される。
【0017】
以下、本発明の作用について説明する。
【0018】
本発明にあっては、容量値の等しい2つの付加容量と、走査配線(ゲート配線)の一部と画素電極の一部とで絶縁膜を挟んだ補助容量がある。この補助容量を、修正前後で容量比が変化しないように設計しておくことにより、一方の付加容量にリーク不良が生じた場合に、その付加容量を切り離して、隣接画素との輝度差を生じずに付加容量のリーク不良を完全に修復することが可能である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施形態1)
図1は実施形態1のアクティブマトリックス型液晶表示装置(以下、液晶表示装置と称する)の1画素分を示す平面図であり、図2は図1のA−A’線部分の断面図であり、図3は図1のB−B’線部分の断面図であり、図4はその等価回路図を示している。
【0021】
この液晶表示装置は、図1に示すように、基板(透明基板)13上に走査配線であるゲート配線1、信号配線であるソース配線2、TFT8および画素電極3等を設けた配線基板を備えている。この配線基板と共通電極(図示せず)が設けられた対向基板とが所定の空隙を隔てて貼り合わせられ、その空隙に液晶が封入されて液晶パネルが構成されている。
【0022】
ゲート配線1およびソース配線2は各々複数本が基板13上に一定間隔を開けて平行に設けられ、ゲート配線1はソース配線2と交差(ここでは直交)して設けられている。ゲート配線1は層間絶縁膜(ゲート絶縁膜)12で覆われ、その層間絶縁膜12上に画素毎にソース配線2が設けられている。隣り合うゲート配線1、1と隣り合うソース配線2、2で区切られた領域毎に画素電極3が設けられ、両配線1、2の交差部近傍にはTFT8が設けられている。TFT8はゲート配線1にON電圧(走査電圧)が印加されるとON状態になり、ソース配線2に印加される信号電圧を画素電極3に与えて画素電極3と対向電極で挟まれた液晶層(各画素を構成する液晶容量10)を充電するようになっている。
【0023】
この画素のゲート配線1の次に走査されるゲート配線1は付加容量用共通配線としても機能し、図2に示すように、画素電極3の一部である付加容量電極4a、5aと層間絶縁膜12を介して重畳され、その重畳部に充電された信号電圧を保持するための付加容量4、5が形成されて一般にCs on Gateと称される構造になっている。この付加容量4、5の容量値は、互いに等しくなるように設計されている。
【0024】
さらに、この画素のゲート配線1の一部は、図3に示すように、補助容量電極(補助容量の下部電極)7aとして画素電極3の下層に層間絶縁膜12を介して配置され、その重畳部に補助容量7が形成されている。
【0025】
この補助容量7の容量値をCgdr、TFT8のゲートとドレイン間の寄生容量9の容量値をCgdtft、各画素を構成する液晶層の中間表示時における容量値をClc、各付加容量4、5の容量値をCsとすると、補助容量7の容量値Cgdrが下記式(A)を満たすように補助容量7を設計する。
【0026】
Cgdr=Cgdtft・Cs/(Clc+Cs)・・・(A)
このように構成された本実施形態1の液晶表示装置において、図1、図2および図4に示すように、層間絶縁膜12に絶縁不良(以下、Cs−Dリークと称する)11が発生し、付加容量5に電荷が蓄積できない欠陥が発生した場合を考える。ノーマリホワイト型の液晶表示装置では、Cs−Dリーク11が発生すると、TFT8を経由して画素電極3をONさせる信号電圧が保持できなくなるため、その画素は致命的な欠陥である輝点欠陥となる。このような画素欠陥を修正する方法について、以下に説明する。
【0027】
図4に示す等価回路において、Cs−Dリーク11が発生する前の容量比をαとすると、容量比αは下記式(B)で表される。
【0028】
α=(Cgdtft+Cgdr)/(Cgdtft+Cgdr+2Cs+Clc)・・・(B)
一般に、この容量比αに比例して画素電極のON電圧が引き込まれ、表示状態のコントラストが低下することが知られている。
【0029】
Cs−Dリーク11が発生した場合に、これを解消するためにCs−Dリーク11が生じた付加容量5を回路から切り離すと、容量比αr1は下記式(C)で表される。
【0030】
αr1=(Cgdtft+Cgdr)/(Cgdtft+Cgdr+Cs+Clc)・・・(C)
上記式(B)および(C)においてCs>0であるため、αr1>αとなる。よって、ノーマルホワイト型液晶表示装置ではαで表される正常状態の画素の表示状態よりも、αr1で表される修正後の画素の表示状態が明るくなり、完全に修正することができない。
【0031】
さらに、補助容量Csを切り離すと、容量比αr2は下記式(D)で表される。
【0032】
αr2=Cgdtft/(Cgdtft+Cs+Clc)・・・(D)
ここで、修正前後で容量比が変化しないように、Cdgrを設計すれば、修正後の画素の表示状態は正常画素の表示状態と同じになる。よって、α=αr2とすると、
(Cgdtft+Cgdr)/(Cgdtft+Cgdr+2Cs+Clc)=Cgdtft/(Cgdtft+Cs+Clc)
(Cgdtft+Cgdr)・(Cgdtft+Cs+Clc)
=Cgdtft・(Cgdtft+Cgdr+2Cs+Clc)
∴Cgdr=Cgdtft・Cs(Cs+Clc)・・・(A)
となり、上述した式(A)が成立する。従って、この式(A)を満足するように補助容量7を設計すれば、Cs−Dリークが発生しても画素の表示状態を正常画素に対して劣化させることなく、完全に画素欠陥を修正することができる。例えば、補助容量の容量値Cgdr、TFTのゲートとドレイン間の寄生容量値Cgdtft、各画素を構成する液晶層の中間表示時における容量値をClcおよび各付加容量の容量値Csの関係は、図15に示すようになる。
【0033】
このときの修正方法としては、YAGレーザ等を用いてCs−Dリーク11が発生している付加容量5および補助容量7を切り離せば良い。例えば、図1の15に示す部分において、付加容量5の付加容量電極(画素電極の一部)と画素電極3(付加容量電極以外の部分)を切り離し、補助容量7の補助容量電極(ゲート配線の一部)7aとゲート配線1(補助容量電極以外の部分)を切り離すことができる。この修正に使用可能なレーザとしては、YAGレーザに限られず、YLFレーザ等の他の固体レーザを用いてもよく、エキシマレーザ等の希ガスを使用するレーザを用いてもよい。
【0034】
(実施形態2)
図5は実施形態2のアクティブマトリックス型液晶表示装置(以下、液晶表示装置と称する)の1画素分を示す平面図であり、図6は図5のC−C’線部分の断面図であり、図7は図5のD−D’線部分の断面図であり、図8はその等価回路図を示している。
【0035】
この液晶表示装置は、図5に示すように、基板(透明基板)13上に走査配線であるゲート配線1、付加容量用共通配線(以下、コモン配線と称する)6、信号配線であるソース配線2、TFT8および画素電極3等を設けた配線基板を備えている。この配線基板と共通電極(図示せず)が設けられた対向基板とが所定の空隙を隔てて貼り合わせられ、その空隙に液晶が封入されて液晶パネルが構成されている。
【0036】
ゲート配線1、コモン配線6およびソース配線2は各々複数本が基板13上に一定間隔を開けて平行に設けられ、ゲート配線1とコモン配線6は交互に設けられている。また、ゲート配線1およびコモン配線6は、ソース配線2と交差(ここでは直交)して設けられている。ゲート配線1およびコモン配線6は層間絶縁膜(ゲート絶縁膜)12で覆われ、その層間絶縁膜12上に画素毎にソース配線2が設けられている。隣り合うゲート配線1、1と隣り合うソース配線2、2で区切られた領域毎に画素電極3が設けられ、両配線1、2の交差部近傍にはTFT8が設けられている。TFT8はゲート配線1にON電圧(走査電圧)が印加されるとON状態になり、ソース配線2に印加される信号電圧を画素電極3に与えて画素電極3と対向電極で挟まれた液晶層(各画素を構成する液晶容量10)を充電するようになっている。
【0037】
隣り合う2本のゲート配線1、1の間に平行に配されるコモン配線6は、図6に示すように、画素電極3の一部である付加容量電極4a、5aと層間絶縁膜12を介して重畳され、その重畳部に充電された信号電圧を保持するための付加容量4、5が形成されて一般にCs on Commonと称される構造になっている。この付加容量4、5の容量値は、互いに等しくなるように設計されている。
【0038】
さらに、画素電極3の一部は、図7に示すように、補助容量電極(補助容量の上部電極)7bとしてゲート配線1と層間絶縁膜12を介して重畳され、その重畳部に補助容量7が形成されている。
【0039】
この補助容量7の容量値をCgdr、TFT8のゲートとドレイン間の寄生容量9の容量値をCgdtft、各画素を構成する液晶層の中間表示時における容量値をClc、各付加容量4、5の容量値をCsとすると、補助容量7の容量値Cgdrが下記式(A)を満たすように補助容量7を設計する。
【0040】
Cgdr=Cgdtft・Cs/(Clc+Cs)・・・(A)
このように構成された本実施形態2の液晶表示装置において、図5、図6および図8に示すように、層間絶縁膜12に絶縁不良(以下、Cs−Dリークと称する)11が発生し、付加容量5に電荷が蓄積できない欠陥が発生した場合を考える。ノーマリホワイト型の液晶表示装置では、Cs−Dリーク11が発生すると、TFT8を経由して画素電極3をONさせる信号電圧が保持できなくなるため、その画素は致命的な欠陥である輝点欠陥となる。このような画素欠陥を修正する方法について、以下に説明する。
【0041】
図8に示す等価回路において、Cs−Dリーク11が発生する前の容量比をαとすると、容量比αは下記式(B)で表される。
【0042】
α=(Cgdtft+Cgdr)/(Cgdtft+Cgdr+2Cs+Clc)・・・(B)
一般に、この容量比αに比例して画素電極のON電圧が引き込まれ、表示状態のコントラストが低下することが知られている。
【0043】
Cs−Dリーク11が発生した場合に、これを解消するためにCs−Dリーク11が生じた付加容量5を回路から切り離すと、容量比αr1は下記式(C)で表される。
【0044】
αr1=(Cgdtft+Cgdr)/(Cgdtft+Cgdr+Cs+Clc)・・・(C)
上記式(B)および(C)においてCs>0であるため、αr1>αとなる。よって、ノーマルホワイト型液晶表示装置ではαで表される正常状態の画素の表示状態よりも、αr1で表される修正後の画素の表示状態が明るくなり、完全に修正することができない。
【0045】
さらに、補助容量Csを切り離すと、容量比αr2は下記式(D)で表される。
【0046】
αr2=Cgdtft/(Cgdtft+Cs+Clc)・・・(D)
ここで、修正前後で容量比が変化しないように、Cdgrを設計すれば、修正後の画素の表示状態は正常画素の表示状態と同じになる。よって、α=αr2とすると、
(Cgdtft+Cgdr)/(Cgdtft+Cgdr+2Cs+Clc)
=Cgdtft/(Cgdtft+Cs+Clc)
(Cgdtft+Cgdr)・(Cgdtft+Cs+Clc)
=Cgdtft・(Cgdtft+Cgdr+2Cs+Clc)
∴Cgdr=Cgdtft・Cs(Cs+Clc)・・・(A)
となり、上述した式(A)が成立する。従って、この式(A)を満足するように補助容量7を設計すれば、Cs−Dリークが発生しても画素の表示状態を正常画素に対して劣化させることなく、完全に画素欠陥を修正することができる。
【0047】
このときの修正方法としては、YAGレーザ等を用いてCs−Dリーク11が発生している付加容量5および補助容量7を切り離せば良い。例えば、図5の15に示す部分を切断することにより、付加容量5および補助容量7を切り離すことができる。この修正に使用可能なレーザとしては、YAGレーザに限られず、YLFレーザ等の他の固体レーザを用いてもよく、エキシマレーザ等の希ガスを使用するレーザを用いてもよい。
【0048】
上記実施形態1および実施形態2ではノーマリホワイトモードの場合について説明したが、ノーマリブラックモードの場合についても同様に、修正後の画素を正常画素と同等の表示状態にして完全に修復することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、従来技術では困難であった、付加容量部における層間絶縁膜の欠損等に起因するリーク不良を、構成を複雑にすることなく、隣接する正常画素と同等の表示状態に修復することが可能となる。また、ノーマリホワイトモードのアクティブマトリックス型液晶表示装置では、付加容量のリーク不良は重度の欠陥として扱われる輝点欠陥となるが、本発明によれば正常画素との輝度差が生じないので、良品率の向上と大幅なコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1のアクティブマトリックス型液晶表示装置の1画素分の構成を示す平面図である。
【図2】図1のA−A’線部分の断面図である。
【図3】図1のB−B’線部分の断面図である。
【図4】実施形態1のアクティブマトリックス型液晶表示装置の1画素分の等価回路図である。
【図5】実施形態2のアクティブマトリックス型液晶表示装置の1画素分の構成を示す平面図である。
【図6】図5のC−C’線部分の断面図である。
【図7】図5のD−D’線部分の断面図である。
【図8】実施形態2のアクティブマトリックス型液晶表示装置の1画素分の等価回路図である。
【図9】従来のアクティブマトリックス型液晶表示装置の1画素分の構成を示す平面図である。
【図10】図9のアクティブマトリックス型液晶表示装置の1画素分の等価回路図である。
【図11】他の従来のアクティブマトリックス型液晶表示装置の1画素分の構成を示す平面図である。
【図12】図11のアクティブマトリックス型液晶表示装置の1画素分の等価回路図である。
【図13】他の従来のアクティブマトリックス型液晶表示装置の1画素分の構成を示す平面図である。
【図14】図13のアクティブマトリックス型液晶表示装置の1画素分の等価回路図である。
【図15】本発明における補助容量の容量値Cgdr、TFTのゲートとドレイン間の寄生容量値Cgdtft、各画素を構成する液晶層の中間表示時における容量値をClcおよび各付加容量の容量値Csの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ゲート配線
2 ソース配線
3 画素電極
4、5 付加容量Cs
4a、5a 付加容量電極
6 付加容量用共通配線
7 補助容量Cgdr
7a、7b 補助容量電極
8 TFT
9 TFTのゲートとドレイン間の寄生容量Cdgtft
10 画素電極と対向電極間の液晶容量Clc
11 付加容量電極と付加容量用共通配線間のリーク
12 層間絶縁膜(ゲート絶縁膜)
13 基板(透明基板)
15 切り離し部
Claims (2)
- 液晶層を挟んで対向配置された一対の基板のうちの一方の基板に、互いに交差する複数の走査配線および複数の信号配線と、該走査配線と該信号配線との各交差部近傍にそれぞれ設けられたスイッチング素子と、各スイッチング素子にそれぞれ接続され、該液晶層に電圧を印加するための画素電極と、各画素電極と他方の基板上に設けられた対向電極とで挟まれた液晶層に印加される信号電圧をそれぞれ保持するための付加容量とを有するアクティブマトリックス型液晶表示装置であって、
容量値が等しい2つの付加容量を有し、各付加容量が1つの走査配線の一部と、1つの画素電極の一部とが絶縁膜を挟んで重畳されることによってそれぞれ形成されており、
さらに、前記各付加容量を形成する走査配線に隣接する走査配線の一部と、前記各付加容量を形成する画素電極の一部とが絶縁膜を挟んで重畳されてなる補助容量を有し、
該補助容量を形成する走査配線の一部が、該補助容量を形成する画素電極の一部と絶縁膜を挟んで重畳するように突出しており、
該補助容量の容量値Cgdrと、薄膜トランジスタのゲートとドレイン間の寄生容量値Cgdtftと、各画素を構成する液晶層の中間表示時における容量値Clcと、1つの付加容量の容量値Csとが、
Cgdr=Cgdtft・Cs/(Clc+Cs)・・・(A)
を満たすことを特徴とするアクティブマトリックス型液晶表示装置。 - 請求項1に記載のアクティブマトリックス型液晶表示装置において、2つの付加容量の一方にリーク不良が生じた場合に、リークが発生した付加容量を切り離すと共に、前記補助容量を切り離すアクティブマトリックス型液晶表示装置の画素欠陥修正方法。
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