JP3778281B2 - Substrate holder and plating apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えば基板の被めっき処理面にめっきを施すめっき装置、特に半導体ウエハ等の表面に設けられた微細な配線用溝やホール、レジスト開口部にめっき膜を形成したり、半導体ウエハの表面にパッケージの電極等と電気的に接続するバンプ(突起状電極)を形成したりするめっき装置等に使用される基板ホルダ及び係る基板ホルダを有するめっき装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、TAB(Tape Automated Bonding)やフリップチップにおいては、配線が形成された半導体チップの表面の所定箇所(電極)に金、銅、はんだ、或いはニッケル、更にはこれらを多層に積層した突起状接続電極(バンプ)を形成し、このバンプを介してパッケージの電極やTAB電極と電気的に接続することが広く行われている。このバンプの形成方法としては、電解めっき法、蒸着法、印刷法、ボールバンプ法といった種々の手法があるが、半導体チップのI/O数の増加、細ピッチ化に伴い、微細化が可能で性能が比較的安定している電解めっき法が多く用いられるようになってきている。
【0003】
ここで、電解めっき法は、半導体ウエハ等の基板の被めっき処理面を下向き(フェースダウン)にして水平に置き、めっき液を下から噴き上げてめっきを施す噴流式またはカップ式と、めっき槽の中に基板を垂直に立て、めっき液をめっき槽の下から注入しオーバーフローさせつつめっきを施すディップ式に大別される。ディップ方式を採用した電解めっき法は、めっきの品質に悪影響を与える泡の抜けが良く、フットプリントが小さいという利点を有しており、このため、めっき穴の寸法が比較的大きく、めっきにかなりの時間を要するバンプめっきに適していると考えられる。
【0004】
従来のディップ方式を採用した電解めっき装置にあっては、気泡が抜けやすくできる反面、半導体ウエハ等の基板をその端面と裏面をシールし表面(被めっき処理面)を露出させて着脱自在に保持する基板ホルダを備え、この基板ホルダを基板ごとめっき液中に浸漬させて基板の表面にめっきを施すようにしている。
【0005】
基板ホルダは、めっき液中に浸漬させて使用するため、この基板ホルダで基板を保持した時に、基板の裏面(反被めっき処理面)側へめっき液が周り込まないよう、基板の外周部を確実にシールする必要がある。このため、例えば、一対のサポート(保持部材)で基板を着脱自在に保持するようにした基板ホルダにあっては、一方のサポートにシールリングを取付け、このシールリングを他方のサポートに載置保持した基板の周縁部に圧接させることで、基板の外周部をシールするようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のこの種の基板ホルダにあっては、シールリングの形状や固定方法等を最適化したり、定期的(毎葉を含む)にシールリングを洗浄したり、定期的にシールリングを交換したり、更には、基板の前処理(シード層やフォトレジスト膜の生成)の精度を向上させたり、基板の基板ホルダへのセッティング誤差の最小化を図るとともに、定期的な再調整を行ったりして、めっき液等の漏れをなくすようにしている。
【0007】
しかし、シールリングの劣化等により、シールの完全性を図ることはかなり困難である。特に、めっきを施して、微細な凹部の内部にめっき膜を埋め込むようにする時には、微細な凹部内にめっき液が容易かつ確実に浸入するようにするため、一般に浸透性の良好なめっき液が使用されており、このため、完全なシールを施すことは更に困難となる。また、例えめっき液等の漏れを検出できたとしても、その後の処理が困難であった。
【0008】
そして、一旦めっき液の漏れが発生すると、基板ホルダの内部に漏れためっき液が基板の裏面に付着し、基板搬送機器に乗り移って装置全体をめっき液で汚してしまうばかりでなく、漏れためっき液が接点を腐食させて通電を妨げてしまう。なお、例え耐食性のある材料で接点を構成して接点のめっき液による腐食を防止したとしても、接点部がめっきされたりめっき液が接点部に付着して堆積すると、次回のめっき時に通電不良を起こすことがある。
【0009】
また、めっき液が漏れることを前提にめっきプロセスを構築した場合には、次の工程に進む前に基板ホルダ内に漏れためっき液を取り除いて、基板ホルダに付着しためっき液が次に処理される基板に付着してしまうことを防止するため、洗浄工程に力を割いて、基板ホルダを定期的に洗浄する必要がある。
【0010】
本発明は上記に鑑みて為されたもので、基板の外周部をシールするシールリングと該シールリングと接触する基板やサポート等の間からめっき液等の液体が内部に浸入しない(漏れない)ようにした基板ホルダ及び該基板ホルダを有するめっき装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、固定保持部材と可動保持部材に取付けたシールリングとの間に基板を介在させ、前記シールリングを前記固定保持部材に向けて押圧して基板を着脱自在に保持するようにした基板ホルダにおいて、受け台に当接させて基板ホルダを保持するハンドを有し、基板を保持した基板ホルダを受け台に保持した時に、前記基板と前記固定保持部材との間に挟まれ、前記シールリングで包囲された空間の内部に気体供給源から気体を供給して該空間の内部を加圧するようにしたことを特徴とする基板ホルダである。
これにより、基板の外周部をシールするシールリングと該シールリングと接触する基板やサポート等との間に隙間が生じても、シールリングで包囲された空間内を加圧することで、この加圧した空間(加圧空間)内の気体がこの隙間を流れ、この気体がめっき液等の液体を押し戻して基板ホルダ内部への浸入を阻止することで、めっき液等の漏れを防止することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、前記基板ホルダは前記空間に連通するチューブを備え、該チューブにより気体供給源から気体を供給し、前記空間の内部を加圧するようにしたことを特徴とする請求項1記載の基板ホルダである。
【0013】
請求項3に記載の発明は、前記ハンドと前記固定保持部材とを繋ぎ前記空間に連通するチューブを有し、基板ホルダを受け台に保持した時、該受け台に設けた接続口に接続した気体供給路と前記チューブとが互いに連通するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の基板ホルダである。
これにより、基板ホルダを受け台で保持した状態で、気体供給路及びチューブを通して空間内に空気やN2ガス等の気体を導入することで、空間内を加圧することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、前記チューブの前記受け台及び前記固定保持部材との接続部をそれぞれ気密的に封止したことを特徴とする請求項3記載の基板ホルダである。これにより、空間内に加圧のために導入される空気やN2ガス等の気体が、チューブの受け台及び固定保持部材との各接続部から外部に漏れることを防止することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、前記気体供給路から前記チューブに延びる気体供給系路の途中に弁を設けたことを特徴とする請求項3または4記載の基板ホルダである。これにより、弁を介して、必要な時だけ空間内に加圧のための気体を供給することで、無駄な気体と動力を削減することができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、前記固定保持部材の内部に配置され、配線を介して外部接点と接続した電気接点を有し、前記配線の前記固定保持部材との接続部及び導体の露出部をそれぞれ気密的に封止したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の基板ホルダである。これにより、空間内に加圧のために導入される空気やN2ガス等の気体が、配線の固定保持部材との接続部及び導体の露出部から外部に漏れることを防止することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、固定保持部材と、可動保持部材に取付けたシールリングと、接続口を有する受け台に当接させて基板ホルダを保持する、内部に気体流通穴を備えたハンドを有し、前記シールリングを前記固定保持部材に向けて押圧して基板を保持した基板ホルダを、前記受け台の接続口と前記ハンドの気体流通穴を互いに連通させて前記受け台に保持した時に、前記基板と前記固定保持部材との間に挟まれ、前記シールリングで包囲された空間の内部に気体供給源から気体を供給して該空間の内部を加圧するようにした基板ホルダを有することを特徴とするめっき装置装置である。
請求項8に記載の発明は、前記気体供給源から延び前記受け台の接続口に接続される気体供給路を更に有し、該気体供給路には弁が設置されていることを特徴とする請求項7記載のめっき装置である。
請求項9に記載の発明は、前記弁は、開閉弁であることを特徴とする請求項8記載のめっき装置である。
請求項10に記載の発明は、前記弁は、チェッキ弁であることを特徴とする請求項8記載のめっき装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態の基板ホルダを備えためっき装置の全体配置図を示す。図1に示すように、このめっき装置には、半導体ウエハ等の基板Wを収納したカセット10を搭載する2台のカセットテーブル12と、基板のオリフラやノッチなどの位置を所定の方向に合わせるアライナ14と、めっき処理後の基板を高速回転させて乾燥させるスピンドライヤ16が同一円周方向に沿って備えられている。更に、この円周の接線方向に沿った位置には、基板ホルダ18を載置して基板の該基板ホルダ18との着脱を行う基板着脱部20が設けられ、この中心位置には、これらの間で基板を搬送する搬送用ロボットからなる基板搬送装置22が配置されている。
【0019】
なお、図2に示すように、基板搬送装置22の周囲に位置して、基板Wの表面に塗布したレジスト502(図36参照)を剥離して除去するレジスト剥離部600、めっき後に不要となったシード層500(図36参照)を除去するシード層除去部602、めっき後の基板Wに熱処理を施す熱処理部604を設けるようにしてもよい。また、この熱処理部604の代わりに、図3に示すように、めっき膜504(図36参照)をリフローさせるリフロー部606と、リフロー後にアニールを施すアニール部608を設けるようにしてもよい。
【0020】
そして、基板着脱部20側から順に、基板ホルダ18の保管及び一時仮置きを行うストッカ24、基板を純水に浸漬させて濡らすことで表面の親水性を良くするプリウェット槽26、基板の表面に形成したシード層表面の電気抵抗の大きい酸化膜を硫酸や塩酸などの薬液でエッチング除去するプリソーク槽28、基板の表面を純水で水洗する第1の水洗槽30a、洗浄後の基板の水切りを行うブロー槽32、第2の水洗槽30b及び銅めっき槽34が順に配置されている。この銅めっき槽34は、オーバーフロー槽36の内部に複数の銅めっきユニット38を収納して構成され、各銅めっきユニット38は、内部に1個の基板を収納して銅めっきを施すようになっている。なお、この例では、銅めっきについて説明するが、ニッケルやはんだ、銀、更には金めっきにおいても同様であることは勿論である。
【0021】
更に、これらの各機器の側方に位置して、これらの各機器の間で基板ホルダ18を基板Wとともに搬送する基板ホルダ搬送装置(基板搬送装置)40が備えられている。この基板ホルダ搬送装置40は、基板着脱部20とストッカ24との間で基板を搬送する第1のトランスポータ42と、ストッカ24、プリウェット槽26、プリソーク槽28、水洗槽30a,30b、ブロー槽32及び銅めっき槽34との間で基板を搬送する第2のトランスポータ44を有している。なお、第2のトランスポータ44を備えることなく、第1のトランスポータ42のみを備えるようにしてもよい。
また、この基板ホルダ搬送装置40のオーバーフロー槽36を挟んだ反対側には、各銅めっきユニット38の内部に位置してめっき液を攪拌する掻き混ぜ棒としてのパドル202(図31及び図32等参照)を駆動するパドル駆動装置46が配置されている。
【0022】
前記基板着脱部20は、レール50に沿って横方向にスライド自在な平板状の載置プレート52を備えており、この載置プレート52に2個の基板ホルダ18を水平状態で並列に載置して、この一方の基板ホルダ18と基板搬送装置22との間で基板の受渡しを行った後、載置プレート52を横方向にスライドさせて、他方の基板ホルダ18と基板搬送装置22との間で基板Wの受渡しを行うようになっている。
【0023】
前記基板ホルダ18は、図6乃至図16に示すように、例えば塩化ビニル製で矩形平板状の固定保持部材54と、この固定保持部材54にヒンジ56を介して開閉自在に取付けた可動保持部材58とを有している。この可動保持部材58は、基部58aとリング状部58bとを有し、例えば塩化ビニル製で、下記の押えリング62との滑りを良くしており、そのリング状部58bの固定保持部材54側表面に、リング状で一方の足を長くした横断面略コ字状のシールリング60が固定保持部材54側に開口して取付けられている。
【0024】
すなわち、可動保持部材58のリング状部58bの固定保持部材54側表面には、シールリング60の可動保持部材58側表面を一体に覆う嵌着部58cが設けられ、この嵌着部58cの自由端部には、係止部としての係止用凸部58dがリング状部58bの全周に亘って設けられている。一方、シールリング60の該係止用凸部58dに対向する位置には、この係止用凸部58dと係止する係止部として係止用凹部60aがシールリング60の全周に亘って設けられている。そして、可動保持部材58の嵌着部58c内にシールリング60の固定保持部材54側端部を嵌着し、係止用凹部60a内に係止用凸部58dを嵌入(係止)させることで、可動保持部材58のリング状部58bにシールリング60が取付けられている。
【0025】
このように構成して、ボルトを使用することなく可動保持部材58にシールリング60を取付けることで、シールリング60にボルトを挿通させるための取付け穴を設ける必要をなくし、このような取付け穴からめっき液がシールリング60の内部に漏れることを防止することができる。
【0026】
すなわち、このようなシールリング60の取付けは、一般にはボルトによって行われるが、ボルトによってシールリング60を可動保持部材58のリング状部58bに取付けると、このボルト取付け部及びその周辺においては、十分な締付け力を確保できるものの、例えば基板の取外しの際に互いに隣接するボルト間に位置するシールリング60に弛みが生じて、ここからめっき液が可動保持部材58とシールリング60との間に浸入する。そして、ここにコンタミネーションが蓄積して、可動保持部材58とシールリング60との間に隙間が生じ、この隙間に浸入しためっき液がボルト取付け用の穴を通過してシールリング60の内部に漏れてしまう。この例によれば、このようなめっき液の漏れの原因となるボルト取付け用の穴(貫通孔)を設ける必要をなくして、このような貫通孔からのめっき液の漏れを防止することができる。
【0027】
また、この例では、係止用凸部58dをリング状部58bの全周に亘って設け、また係止用凹部60aもシールリング60の全周に亘って設けた例を示しているが、互いに対向する一部に設けるようにしてもよい。全周に亘って設けることで、係止用凸部58dと係止用凹部60aとを全周に亘って係止させ、この係止部を介してシールリング60と可動保持部材58との間にめっき液が浸入することを防止することができる。
【0028】
可動保持部材58の固定保持部材54と反対側には、押えリング62が該押えリング62に固定した第1スライドプレート64を介して回転自在でかつ脱出不能に保持されている。この押えリング62は、酸化性環境に対して耐食性に優れ、十分な剛性を有する、例えばチタンから構成されている。すなわち、この第1スライドプレート64は、図10及び図13に詳細に示すように、天板部64aと該天板部64aの両側端部から可動保持部材58のリング状部58bの側方まで延出する一対の脚部64bから横断面コ字状に形成されている。そして、この各脚部64bの下端には、可動保持部材58のリング状部58bの方向に突出する係合用の凸部64cが設けられている。一方、押えリング62には、直径方向の外方に向けて突出するフランジ片62aが設けられ、また可動保持部材58の外周端面の前記係合用の凸部64cに対向する位置には、円周方向に延びる係合用の凹部58eが形成されている。
【0029】
これにより、第1スライドプレート64の内部に押えリング62のフランジ片62aを挿入し、ボルト66を螺着することで、押えリング62に第1スライドプレート64に取付け、この第1スライドプレート64の係合用の凸部64cを可動保持部材58に設けた係合用の凹部58e内に嵌入し、この凸部64cを凹部58eに沿ってスライドさせることで、第1スライドプレート64を介して押えリング62を可動保持部材58に回転自在かつ脱出不能に保持するようになっている。
【0030】
このように、押えリング62を該押えリング62に取付けた第1スライドプレート64を介して可動保持部材58に回転自在かつ脱出不能に保持することで、押えリング62の内部に長穴等を設ける必要をなくして、押えリング62の加工の容易性を確保するとともに、押えリング62がその長さ(円周)方向に沿って部分的に強度(剛性)が低下するのを防止することができる。このように押えリング62がその長さ(円周)方向に沿って部分的に強度(剛性)が低下するのを防止することで、下記のように、この押えリング62を介して可動保持部材58を押圧し、可動保持部材58に取付けシールリング60の短い足を基板Wの表面に、長い足を固定保持部材54の表面にそれぞれ圧接させる際、この反力によって押えリング62が部分的に撓むことを防止して、シールリング60を均一に過不足なく押圧し、これによって、シールリング60と基板Wとの間、及びシールリング60と固定保持部材54との間からめっき液が漏れることを防止することができる。
【0031】
つまり、このような押えリング62の保持は、一般に、押えリング62の内部に長穴を設け、この長穴の内部に可動保持部材58に固定したピン部材を挿通し、このピン部材の露出端部に脱出防止用の頭部を設けることによって行われているが、この例によれば、押えリング62の内部に、このような加工性や剛性の低下の原因となる長穴等を設ける必要をなくすことができる。
【0032】
なお、この例では、押えリング62に、押えリング62を可動保持部材58に保持させる役割を兼ねた3個の第1スライドプレート64と、これらの第1スライドプレート64間に位置して、このような役割を持たない3個の第2スライドプレート68とを円周方向に沿って等間隔に取付けた例を示している。すなわち、図9に示すように、この第2スライドプレート68は、この内部に押えリング62のフランジ片62aを挿入し、ボルト66を螺着することで、押えリング62に取付けられている。
【0033】
第1スライドプレート64及び第2スライドプレート68の外側方に位置して、固定保持部材54には、内方に突出する突出部70aを有する逆L字状のクランパ70が円周方向に沿って等間隔で立設されている。そして、第1スライドプレート64及び第2スライドプレート68の表面及び該表面を覆うように位置するクランパ70の内方突出部70aの下面は、回転方向に沿って互いに逆方向に傾斜するテーパ面となっている。
【0034】
図11に示すように、固定保持部材54には、この固定保持部材54上に基板Wを載置する際、基板Wの外周端面を案内して基板Wの位置決めを行う、先端を円錐状にしたガイドピン71が複数個(例えば6個)設けられている。また、可動保持部材58の直径方向に相対する位置には、外方に膨出する膨出部58fが設けられ、固定保持部材54には、この膨出部58fの外周端面に当接して押えリング62の振止め(回転の際のずれ防止)を行う、例えば塩化ビニル製の振止めブロック72が立設されている。更に、押えリング62の表面の円周方向に沿った複数箇所(例えば4カ所)には、例えば押えリング62にねじ込んだ回転ピンからなる突起73が設けられ、この突起73を回転機構で引っ掛けて押えリング62を第1スライドプレート64及び第2スライドプレート68と一体に回転させるようになっている。
【0035】
このように、固定保持部材54に設けた振止めブロック72を可動保持部材58の膨出部58fに当接させて押えリング62の振止めを行い、また押えリング62に設けた突起73を介して押えリング62を回転させることで、押えリング62に穿孔等を設ける必要をなくして、押えリング62の剛性が、その長さ(円周)方向に沿った一部で局部的に低下することを防止することができる。
【0036】
これにより、可動保持部材58を開いた状態で、固定保持部材54の中央部に基板Wを挿入すると、基板Wはガイドピン71で所定の位置に位置決めされる。この状態で、ヒンジ56を介して可動保持部材58を閉じた後、押えリング62を時計回りに回転させて、スライドプレート64,68をクランパ70の突出部70aの内部に滑り込ませることで、固定保持部材54と可動保持部材58とをテーパ面を介して互いに締付けてロックし、押えリング62を反時計回りに回転させて逆L字状のクランパ70の突出部70aからスライドプレート64,68を引き抜くことで、このロックを解くようになっている。
【0037】
そして、このようにして可動保持部材58をロックした時、図9に示すように、シールリング60の内周面側の短い足が基板Wの表面に、外周面側の長い足が固定保持部材54の表面にそれぞれ圧接し、しかも、前述のように、押えリング62には、その長さ(円周)方向に沿って部分的に強度(剛性)が低下する場所ないので、シールリング60を均一に押圧して、ここを確実にシールするようになっている。
【0038】
図9及び図10に示すように、固定保持部材54には、下記のハンド76に設けた外部接点400(図6)から延びる複数の配線402にそれぞれ接続した複数(図示では8個)の導電体(電気接点)74が配置されて、固定保持部材54に基板Wを載置した際、この導電体74の端部が基板Wの側方で固定保持部材54の表面に露出するようになっている。
【0039】
一方、シールリング60の該導電体74の露出部に対向する位置には、図14に示すように、矩形状の収納用凹部60cが設けられ、この収納用凹部60cの内部に、横断面略コ字状で固定保持部材54側に向けて開口し、脚部75aを外方に拡げた形状の電気接点75が、その脚部75aを外部に露出させた状態で収納され、シリコン等の接着剤77で接着固定されている。
【0040】
このように、シールリング60に設けた収納用凹部60c内に電気接点75を収納保持することで、シールリング60に電気接点75を装着するための装着穴(貫通孔)を設ける必要をなくし、このような貫通孔からめっき液がシールリング60の内部に漏れることを防止することができる。
なお、この例では、収納用凹部60cの内部に接着剤77を埋込み、収納用凹部60cの側面において接着剤77とシールリング60との間で接着力を得るようにしているが、電気接点75の背面側で接着剤を介して電気接点75をシールリング60に接着するようにしてもよい。
【0041】
この電気接点75は、この例では、例えば金線等の導電ばね材料からなる複数本の細線78を板状に束ねて構成され、各脚部75aの先端にあっては、電気接点75を構成する各細線78が個々に分離して各細線78自体の剛性によるばね性を有するように構成されている。
【0042】
図15は、この電気接点75の製造例を示すもので、先ず同図(a)に示すように、複数本の細線78を並列に並べ、同図(b)に示すように、その両外周縁部を除く領域Fを、例えばプレスまたははんだ付け等で接合する。そして、同図(c)に示すように、互いに接合した領域を、例えばプレス成形によって、所定の形状に成形することによって製造される。
【0043】
このように、電気接点75をばね構造の接点をなす複数本の細線78で接点の集合体の如く構成し、各細線78が個別に接触するようにすることで、例え電気接点75が動いても、片当たりを防止し、複数の細線78との接点を確保して接点不良を減少させることができる。しかも、比較的安価な細線78を使用し、各細線78の両端に該細線78自体の剛性によるばね性を持たせることで、従来の金属接片とコイルばねを有する電気接点に比較して、構造の簡素化と低廉化を図ることができる。特に、細線78として、電気抵抗が低く、しかも耐食性に優れている金線を使用することで、接点としての電気抵抗を低く抑えるとともに、めっき液や洗浄液の漏れによって電気接点75が腐食することを防止することができる。
【0044】
更に、この例によれば、シールリング60に設けた収納用凹部60c内に電気接点75を収納することで、シールリング60に接点寸法を吸収する効果を持たせ、更に収納用凹部60c内に接着剤77を充填して電気接点75を固定することで、この収納用凹部60cの内部が漏れためっき液や洗浄液で濡れてしまうことを防止することができる。
【0045】
これにより、前述のようにして、可動保持部材58をロックすると、シールリング60でシールされた位置、すなわちシールリング60の一対の足で挟まれた領域で、導電体74の露出部が電気接点75の外周側に位置する一方の脚部75aの先端に各細線78の弾性力で接触し、基板Wが電気接点75の内周側に位置する他方の脚部75aの先端に各細線78の弾性力で接触する。これによって、基板Wをシールリング60でシールして基板ホルダ18で保持した状態で、電気接点75を介して基板Wに給電が行えるようになっている。
なお、導電体74の表面の、少なくとも電気接点75との当接面に、例えば金または白金めっきを施して被覆することが好ましい。
【0046】
可動保持部材58の開閉は、図示しないシリンダと可動保持部材58の自重によって行われる。つまり、固定保持部材54には通孔54aが設けられ、載置プレート52のこの上に基板ホルダ18を載置した時に該通孔54aに対向する位置にシリンダが設けられている。これにより、シリンダロッドを伸展させ、通孔54aを通じて押圧棒79で可動保持部材58の基部58aを上方に押上げることで可動保持部材58を開き、シリンダロッドを収縮させることで、可動保持部材58をその自重で閉じるようになっている。
【0047】
この可動保持部材58を開く時には、図8に仮想線で示すように、可動保持部材58側の基板ホルダ18で保持した基板Wに対向する位置に配置されたエアー噴出ノズルNから基板Wに向けて、例えば0.4MPa程度の圧力のオイルフリーエアー(OFA)やN2ガスを噴出することで、めっき処理後の基板Wが可動保持部材58側にくっついたまま可動保持部材58が開いて、基板Wが脱落することを防止するようになっている。
【0048】
この例にあっては、押えリング62を回転させることにより、可動保持部材58のロック・アンロックを行うようになっているが、このロック・アンロック機構は、天井側に設けられている。つまり、このロック・アンロック機構は、載置プレート52の上に基板ホルダ18を載置した時、この中央側に位置する基板ホルダ18の押えリング62の各突起73に対応する位置に位置させた把持部材を有し、載置プレート52を上昇させ、突起73を把持部材で把持した状態で把持部材を押えリング62の軸芯周りに回転させることで、押えリング62を回転させるように構成されている。このロック・アンロック機構は、1個備えられ、載置プレート52の上に載置した2個の基板ホルダ18の一方をロック(またはアンロック)した後、載置プレート52を横方向にスライドさせて、他方の基板ホルダ18をロック(またはアンロック)するようになっている。
【0049】
また、基板ホルダ18には、基板Wを装着した時の該基板Wと接点との接触状態を確認するセンサが備えられ、このセンサからの信号がコントローラ(図示せず)に入力されるようになっている。
【0050】
基板ホルダ18の固定保持部材54の端部には、基板ホルダ18を搬送したり、吊下げ支持したりする際の支持部となる一対の略T字状のハンド76が連接されている。そして、ストッカ24内においては、この周壁上面にハンド76の突出端部を引っ掛けることで、これを垂直に吊下げ保持し、この吊下げ保持した基板ホルダ18のハンド76を基板ホルダ搬送装置40のトランスポータ42で把持して基板ホルダ18を搬送するようになっている。なお、プリウェット槽26、プリソーク槽28、水洗槽30a,30b、ブロー槽32及び銅めっき槽34内においても、基板ホルダ18は、ハンド76を介してそれらの周壁に吊下げ保持される。
【0051】
更に、図6に示すように、一方のハンド76の外方へ突出する突出部下面には、スプリングプローブからなり、電源の陰極に接続される外部接点400が設けられ、この外部接点400から延びる配線402は、該ハンド76の内部に設けた配線溝76bから固定保持部材54の内部に設けた一対の配線溝54b,54cの内部をそれぞれ通って、導電体74に接続されている。この配線402は、配線カバー404で覆われている。また、他方のハンド76の外方に突出する突出部には、この下面から鈎状に屈曲して内方に貫通して延びる気体流通穴76cが設けられ、この気体流通穴76cには、チューブ406の一端が接続され、このチューブ406の他端は、固定保持部材54の内部に設けた一方の配線溝54cに接続されている。
【0052】
そして、固定保持部材54の内部に設けた配線溝54bの入口部には、この配線溝54bとこの内部を挿通する配線402との間の隙間を埋めるコーキング材408aが、配線溝54cの入口部には、この配線溝54cとこの内部を挿通する配線402及びチューブ406との間の隙間を埋めるコーキング材408bがそれぞれ充填されて、密閉されている。また、チューブ406のハンド76への接続部にも、コーキング材408cが充填されて、密閉されている。
【0053】
各配線402は、図12(a)に示すように、例えばPt,AuまたはCu等からなり、直径が0.5mmまたは0.7mm程度の導体410の端部を被覆チューブ412から外部に露出させ、この露出した導体410を目玉状に丸めボルトに巻付けて導電体74に接続される。そして、この導体410の露出端部には、導体410と被覆チューブ412との間の隙間を埋めるコーキング材408dが充填されて、密閉されている。
これによって、下記のように、空間Rの内部に空気等の気体を導入して該空間Rの内部を加圧した時、この加圧された空間(以下、加圧空間という)R内の気体がチューブ406の接続部や配線溝54b,54cから外部に漏れないようになっている。
なお、図12(b)に示すように、導体410を露出させた被覆チューブ412の端部の該露出した導体410に跨る位置に、加熱すると縮む熱収縮チューブ413を装着し、この熱収縮チューブ413を加熱することで、導体410と被覆チューブ412との間の隙間をシールするようにしてもよい。
【0054】
ここで、この基板ホルダ18は、ハンド76を介して銅めっき槽34の各銅めっきユニット38の所定位置に吊下げ保持されるのであるが、この各銅めっきユニット38には、図6に示すように、受け台414が設けられ、この受け台414のハンド76に設けた気体流通穴76cと対応する位置には、上下に貫通する接続口414aが設けられている。そして、この接続口414aに、例えば空気や純粋なN2ガス等の気体を供給する気体供給源416から延びる気体供給路418が接続され、更にこの気体供給路418には、この気体供給路418を開閉する、例えば電磁弁からなる開閉弁420が介装されている。また、受け台414のハンド76の上面の、ガイド接続口414aの周囲を囲繞する位置には、受け台414のハンド76で基板ホルダ18を吊り下げ支持した時に、接続口414aの外周部をシールするOリング422が装着されている。
【0055】
これにより、前述のようにして、基板ホルダ18の内部に基板Wを保持すると、基板Wと固定保持部材54との間に挟まれ、シールリング60で周囲を包囲された密閉された加圧空間Rが形成される。そして、基板ホルダ18のハンド76を銅めっき槽34の受け台414に引っ掛けて、基板ホルダ18を銅めっき槽34に吊り下げ保持すると、気体供給路418とチューブ406とが互いに連通し、この状態で、開閉弁420を開いて、加圧空間R内に空気やN2ガス等の気体を導入することで、加圧空間Rの内部を加圧するようになっている。
【0056】
このように、加圧空間R内を加圧することで、基板Wの外周部をシールするシールリング60と該シールリング60と接触する基板Wや固定保持部材54等との間に隙間が生じても、加圧空間R内を加圧した気体がこの隙間を流れ、この気体がめっき液を押し戻して、めっき液の基板ホルダ18の内部への浸入を阻止することで、めっき液等の漏れを防止することができる。
【0057】
この気体の圧力は、めっき液の液位による静水圧に打ち勝てばよいので、比較的低い圧力、例えば約0.005Mpa程度で十分である。この圧力が高すぎると基板を破壊してしまうことがあり、また内部から基板の外に漏れた気流が基板表面を上昇するとめっきの妨げになるので望ましくない。また、加圧空間R内に導入する気体としては、一般に空気が使用されるが、純粋なN2ガス等の不活性ガスを導入することで、基板が空気で汚染されることを防止することができる。
【0058】
なお、この例では、気体供給路418に開閉弁420を設け、この開閉弁420を介して、必要な時だけ加圧空間R内に気体を供給し、これによって、無駄な動力を削減するようにしているが、この開閉弁420を省略して、受け台414に設けた接続口414aから、気体が上方に向けて常時噴出するようにしてもよい。
また、図16に示すように、受け台414に設けた上下に貫通する接続口414aの内部に上方に向け内径が徐々に減少する弁座面414bを設けるとともに、この弁座面414bに当接するチェッキ弁用のボール424を内蔵して継手426で塞ぎ、この継手426に気体供給路418を接続する。一方、基板ホルダ18のハンド76に設けた気体流通穴76cの鉛直部の内部に、外周部に円弧状の流路部を有するステム428の軸部428aを嵌着し、このステム428の脚部428bを下方に突出させる。これによって、基板ホルダが設置されていない時は、ボール424を弁座面414bに着座させて気体が消費されることを防ぎ、基板ホルダ18のハンド76を受け台414に設置して、基板ホルダ18を吊り下げ保持した時に、このハンド76に設けたステム428がボール424を下方に押し下げボール424の弁座面414bへの着座を解いて、加圧空間R内に空気やN2ガス等の気体を導入するようにしてもよい。
【0059】
更に、図示しないが、トランスポータ44にも、上記と同様な構成の受け台を設けるとともに、基板ホルダ18の内部にチェッキ弁を内蔵させ、トランスポータ44で基板ホルダ18を保持した時に、加圧空間R内に空気やN2ガス等の気体を導入して加圧することで、基板ホルダ18が銅めっきユニット38内に保持しためっき液内に没する間に、めっき液が漏れてしまうことを防止するようにすることができる。
このように、トランスポータ44に上記と同様な構成の受け台を設けた場合、一定時間気体を封止し、その間に気体の圧力が低下しないか否かを検出することで、シールリング60と基板Wや固定保持部材54との間から気体が漏れているか否かを検出することができる。
【0060】
図17及び図18は、基板ホルダ搬送装置40の走行部であるリニアモータ部80を示すもので、このリニアモータ部80は、長尺状に延びるベース82と、このベース82に沿って走行する2台のスライダ84,86とから主に構成され、この各スライダ84,86の上面にトランスポータ42,44が搭載されている。また、ベース82の側部には、ケーブルベアブラケット88とケーブルベア受け90が設けられ、このケーブルベアブラケット88とケーブルベア受け90に沿ってケーブルベア92が延びるようになっている。
【0061】
このように、トランスポータ42,44の移動方式としてリニアモータ方式を採用することで、長距離移動を可能にするとともに、トランスポータ42,44の長さを短く抑えて装置の全長をより短くし、更に長いボールネジなどの精度とメンテナンスを要する部品を削減することができる。
【0062】
図19乃至図22は、一方のトランスポータ42を示す。なお、他方のトランスポータ44も基本的に同じ構成であるので、ここでは説明を省略する。このトランスポータ42は、トランスポータ本体100と、このトランスポータ本体100から横方向に突出するアーム部102と、アーム部102を昇降させるアーム部昇降機構104と、アーム部102を回転させるアーム部回転機構106と、アーム部102の内部に設けられて基板ホルダ18のハンド76を着脱自在に把持する把持機構108とから主に構成されている。
【0063】
アーム部昇降機構104は、図19及び図20に示すように、鉛直方向に延びる回転自在なボールねじ110と、このボールねじ110に螺合するナット112とを有し、このナット112にLMベース114が連結されている。そして、トランスポータ本体100に固定した昇降用モータ116の駆動軸に固着した駆動プーリ118とボールねじ110の上端に固着した従動プーリ120との間にタイミングベルト122が掛け渡されている。これによって、昇降用モータ116の駆動に伴ってボールねじ110が回転し、このボールねじ110に螺合するナット112に連結したLMベース114がLMガイドに沿って上下に昇降するようになっている。
【0064】
アーム部回転機構106は、図20に仮想線で示すように、内部に回転軸130を回転自在に収納し取付け台132を介してLMベース114に固着したスリーブ134と、このスリーブ134の端部にモータベース136を介して取付けた回転用モータ138とを有している。そして、この回転用モータ138の駆動軸に固着した駆動プーリ140と回転軸130の端部に固着した従動プーリ142との間にタイミングベルト144が掛け渡されている。これによって、回転用モータ138の駆動に伴って回転軸130が回転するようになっている。そして、アーム部102は、この回転軸130にカップリング146を介して連結されて回転軸130と一体となって昇降し回転するようになっている。
【0065】
アーム部102は、図20の仮想線、図21及び図22に示すように、回転軸130に連結されて該回転軸130と一体に回転する一対の側板150,150を備え、この側板150,150間に把持機構108が配置されている。なお、この例では、2つの把持機構108が備えられているが、これらは同じ構成であるので、一方のみを説明する。
【0066】
把持機構108は、端部を側板150,150間に幅方向自在に収納した固定ホルダ152と、この固定ホルダ152の内部を挿通させたガイドシャフト154と、このガイドシャフト154の一端(図22における下端)に連結した可動ホルダ156とを有している。そして、固定ホルダ152は、一方の側板150に取付けた幅方向移動用シリンダ158にシリンダジョイント160を介して連結されている。一方、ガイドシャフト154の他端(図22における上端)には、シャフトホルダ162が取付けられ、このシャフトホルダ162は、上下移動用シリンダ166にシリンダコネクタ164を介して連結されている。
【0067】
これにより、幅方向移動用シリンダ158の作動に伴って、固定ホルダ152が可動ホルダ156と共に側板150,150間をその幅方向に移動し、上下移動用シリンダ166の作動に伴って、可動ホルダ156がガイドシャフト154にガイドされつつ上下に移動するようになっている。
【0068】
この把持機構108でストッカ24等に吊下げ保持した基板ホルダ18のハンド76を把持する時には、ハンド76との干渉を防止しつつ可動ホルダ156をこの下方まで下げ、しかる後、幅方向移動用シリンダ158を作動させて、固定ホルダ152と可動ホルダ156を、ハンド76を上下から挟む位置に位置させる。この状態で、上下移動用シリンダ166を作動させて、可動ホルダ156を固定ホルダ152と可動ホルダ156で挟持して把持する。そして、この逆の動作を行わせることで、この把持を解く。
【0069】
なお、図6に示すように、基板ホルダ18のハンド76の一方には、凹部76aが設けられ、可動ホルダ156の該凹部76aに対応する位置には、この凹部76aに嵌合する突起168が設けられて、この把持を確実なものとすることができるように構成されている。
【0070】
図23乃至図26は、4個の銅めっきユニット38を2列に収納した銅めっき槽34を示す。なお、図1に示す8個のめっきユニット38を2列に収容するようにした銅めっき槽34も基本的には同じ構成である。銅めっきユニットをこれ以上増やしても同様である。
【0071】
この銅めっき槽34は、上方に開口した矩形ボックス状に形成されたオーバーフロー槽36を備え、このオーバーフロー槽36の周壁170の上端は、この内部に収納する各銅めっきユニット38の周壁172の上端180よりも上方に突出するように構成されている。そして、この内部に銅めっきユニット38を収納した時に、銅めっきユニット38の周囲にめっき液流路174が形成され、このめっき液流路174にポンプ吸込口178が設けられている。これによって、銅めっきユニット38をオーバーフローしためっき液は、めっき液流路174を流れてポンプ吸込口178から外部に排出されるようになっている。なお、このオーバーフロー槽36には、各銅めっきユニット38内のめっき液の液面を均一に調整する液面レベラが設けられている。
ここで、図23及び図25に示すように、銅めっきユニット38の内周面には、基板ホルダ18の案内となる嵌合溝182が設けられている。
【0072】
そして、図25に示すように、銅めっきユニット38をオーバーフローしためっき液Qをオーバーフロー槽36に集め、これを真空ポンプ320により温度調整槽321、濾過フィルタ322、脱気ユニット(脱気装置)328、溶存酸素濃度測定装置340、流量計323を介して銅めっきユニット38の内部に戻すめっき液循環系C3が備えられている。脱気ユニット328は、めっき液Qの流路に対して液体を透過せず気体のみを透過する隔膜を介して液中に存在する酸素、空気、炭酸ガスなどの各種溶存気体を除去する真空ポンプ329を備えている。
【0073】
更に、このめっき液循環系C3に分岐して、例えば全めっき液量の1/10を取出してめっき液を分析し、この分析結果に基づいてめっき液に不足する成分を追加するめっき液管理装置610が備えられている。このめっき液管理装置610は、めっき液調整タンク612を備え、このめっき液調整タンク612内で不足する成分を追加するようになっており、このめっき液調整タンク612に温度コントローラ614や、サンプルを取出して分析するめっき液分析ユニット616が付設されている。そして、ポンプ618の駆動に伴って、めっき液調整タンク612からフィルタ620を通してめっき液がめっき液循環系C3に戻るようになっている。
【0074】
なお、この例では、めっき処理時間やめっきした基板の数等の外乱を予測して不足する成分を添加するフィードフォワード制御と、めっき液を分析し、この分析結果に基づいてめっき液に不足する成分を追加するフィードバック制御とを併用している。フィードバック制御のみでもよいことは勿論である。
【0075】
このめっき液管理装置610は、例えば、図4に示すように、カセットテーブル12、基板着脱部20、ストッカ24、プリウェット槽26、プリソーク槽28、水洗槽30a,30b及び銅めっき槽34等を収納したハウジング609の内部に配置されているが、図5に示すように、ハウジング609の外部に配置するようにしてもよい。
【0076】
また、図26に示すように、オーバーフロー槽36のめっき液流路174の内部には、空電解用のカソード184とアノード186が配置されている。このアノード186は、例えばチタン製のバスケットからなり、内部に銅等のチップを入れるようになっている。これにより、オーバーフロー槽36にめっきタンクとしての役割を果たさせて、銅めっきユニット38間におけるめっき膜のむらをなくすとともに、空電解の電極面を大きくして、空電解の効率を上げ、更に、循環するめっき液の多くの部分が空電解部を通過するようにして、均一なめっき液状態を形成しやすくすることができる。
【0077】
プリウェット槽26にあっても、図27に示すように、プリウェットユニット26aをオーバーフローした純水をオーバーフロー槽26bに集め、これを真空ポンプ320により温度調整槽321、濾過フィルタ322、脱気ユニット(脱気装置)328、流量計323を介してプリウェットユニット26aの内部に戻す純水循環系C4が備えられている。脱気ユニット328は、純水の流路に対して液体を透過せず気体のみを透過する隔膜を介して液中に存在する酸素、空気、炭酸ガスなどの各種溶存気体を除去する真空ポンプ329を備えている。また、純水循環系C4に純水を供給する純水タンク330が備えられている。
【0078】
図28は、銅めっきユニット38の断面を示す。図28に示すように、銅めっきユニット38の内部には、この嵌合溝182(図23及び図25参照)に沿って基板Wを装着した基板ホルダ18を配置した時、この基板Wの表面と対面する位置にアノード200が配置され、このアノード200と基板Wとの間にパドル(掻き混ぜ棒)202がほぼ垂直に配置されている。このパドル202は、下記に詳述するパドル駆動装置46によって、基板Wと平行に往復移動できるようになっている。
【0079】
このように、基板Wとアノード200との間にパドル202を配置し、これを基板Wと平行に往復移動させることで、基板Wの表面に沿っためっき液の流れを該表面の全面でより均等にして、基板Wの全面に亘ってより均一な膜厚のめっき膜を形成することができる。
また、この例では、基板Wとアノード200との間に、基板Wの大きさに見合った中央孔204aを設けたレギュレーションプレート(マスク)204を配置している。これにより、基板Wの周辺部の電位をレギュレーションプレート204で下げて、めっき膜の膜厚をより均等化することができる。
【0080】
図29は、このめっき装置の銅めっき槽34を配置した部分の断面を示し、図30は、図29におけるめっき液注入部の詳細を示す。図29に示すように、銅めっきユニット38の内部には、その下方にあるめっき液供給管206からめっき液が供給され、オーバーフロー槽36をオーバーフローしためっき液は、下部のめっき液排出管208を通して排出される。
【0081】
ここで、図30に示すように、めっき液供給管206は、銅めっきユニット38の底部で該銅めっきユニット38の内部に開口しており、この開口端に整流板210が取付けられて、この整流板210を通してめっき液が銅めっきユニット38内に注入される。このめっき液供給管206を囲繞する位置に排液管212の一端が銅めっきユニット38に開口して取付けられ、この排液管212の他端にベント管214を介してめっき液排出管208が連結されている。これによって、めっき液供給管206の近傍のめっき液は、排液管212及びめっき液排出管208から排出されて、ここでのめっき液の滞留が防止されるようになっている。
【0082】
図31及び図32は、パドル駆動装置46を示す。なお、この例では、複数のパドル駆動装置46が備えられ、図31及び図32は、2個のみを示しているが、全て同じ構成であるので、その内の1個のみを説明し、他は同一符号を付してその説明を省略する。
【0083】
このパドル駆動装置46には、パドル駆動用モータ220と、このモータ220の駆動軸に基端を連結したクランク222と、このクランク222の先端に取付けたカムフォロア224と、このカムフォロア224が摺動する溝カム226を有するスライダ228とを有している。そして、このスライダ228にパドルシャフト230が連結されて、このパドルシャフト230が銅めっき槽34を横切るように配置されている。このパドルシャフト230の長さ方向に沿った所定箇所にパドル202が垂設され、その長さ方向に沿った往復移動のみを許容するようにシャフトガイド232で支持されている。
【0084】
これにより、パドル駆動用モータ220の駆動に伴って、クランク222が回転し、このクランク222の回転運動がスライダ228及びカムフォロア224を介してパドルシャフト230の直線運動に変換され、このパドルシャフト230に垂設したパドル202が、前述のように、基板Wと平行に往復移動するようになっている。
【0085】
なお、基板の径が異なる場合には、パドルシャフト230に対するパドル202の取付け位置を任意に調節することで、これに容易に対処することができる。また、パドル202はめっき処理中常に往復移動しているため、摩耗が発生し、機械的な摺動によりパーティクル発生の原因ともなっていたが、この例にあっては、パドル支持部の構造を改良することにより、耐久性を改善して、問題の発生を大幅に減少させることができる。
【0086】
このように構成しためっき装置による一連のバンプめっき処理を説明する。先ず、図36(a)に示すように、表面に給電層としてのシード層500を成膜し、このシード層500の表面に、例えば高さHが20〜120μmのレジスト502を全面に塗布した後、このレジスト502の所定の位置に、例えば直径Dが20〜200μm程度の開口部502aを設けた基板をその表面(被めっき処理面)を上した状態でカセット10に収容し、このカセット10をカセットテーブル12に搭載する。
【0087】
このカセットテーブル12に搭載したカセット10から、基板搬送装置22で基板を1枚取出し、アライナ14に載せてオリフラやノッチなどの位置を所定の方向に合わせる。このアライナ14で方向を合わせた基板を基板搬送装置22で基板着脱部20まで搬送する。
【0088】
基板着脱部20においては、ストッカ24内に収容されていた基板ホルダ18を基板ホルダ搬送装置40のトランスポータ42の把持機構108で2基同時に把持し、アーム部昇降機構104を介してアーム部102を上昇させた後、基板着脱部20まで搬送し、アーム部回転機構106を介してアーム部102を90゜回転させて基板ホルダ18を水平な状態とする。しかる後、アーム部昇降機構104を介してアーム部102を下降させ、これによって、2基の基板ホルダ18を基板着脱部20の載置プレート52の上に同時に載置し、シリンダを作動させて基板ホルダ18の可動保持部材58を開いた状態にしておく。
【0089】
この状態で、中央側に位置する基板ホルダ18に基板搬送装置22で搬送した基板を挿入し、シリンダを逆作動させて可動保持部材58を閉じ、しかる後、ロック・アンロック機構で可動保持部材58をロックする。そして、一方の基板ホルダ18への基板の装着が完了した後、載置プレート52を横方向にスライドさせて、同様にして、他方の基板ホルダ18に基板を装着し、しかる後、載置プレート52を元の位置に戻す。
【0090】
これにより、基板は、そのめっき処理を行う面を基板ホルダ18の開口部から露出させた状態で、周囲をシールリング60でめっき液が浸入しないようにシールされ、シールによってめっき液に触れない部分において複数の接点と電気的に導通するように固定される。ここで、接点からは基板ホルダ18のハンド76まで配線が繋がっており、ハンド76の部分に電源を接続することにより基板のシード層500に給電することができる。
【0091】
次に、基板を装着した基板ホルダ18を基板ホルダ搬送装置40のトランスポータ42の把持機構108で2基同時に把持し、アーム部昇降機構104を介してアーム部102を上昇させた後、ストッカ24まで搬送し、アーム部回転機構106を介してアーム部102を90゜回転させて基板ホルダ18を垂直な状態となし、しかる後、アーム部昇降機構104を介してアーム部102を下降させ、これによって、2基の基板ホルダ18をストッカ24に吊下げ保持(仮置き)する。
【0092】
これらの基板搬送装置22、基板着脱部20及び基板ホルダ搬送装置40のトランスポータ42においては、前記作業を順次繰り返して、ストッカ24内に収容された基板ホルダ18に順次基板を装着し、ストッカ24の所定の位置に順次吊り下げ保持(仮置き)する。
なお、基板ホルダ18に備えられていた基板と接点との接触状態を確認するセンサで、この接触状態が不良である判断とした時には、その信号をコントローラ(図示せず)に入力する。
【0093】
一方、基板ホルダ搬送装置40の他方のトランスポータ44にあっては、基板を装着しストッカ24に仮置きした基板ホルダ18をこの把持機構108で2基同時に把持し、アーム部昇降機構104を介してアーム部102を上昇させた後、プリウェット槽26まで搬送し、しかる後、アーム部昇降機構104を介してアーム部102を下降させ、これによって、2基の基板ホルダ18をプリウェット槽26内に入れた、例えば純水に浸漬させて基板の表面を濡らして表面の親水性を良くする。なお、基板の表面を濡らし穴の中の空気を水に置換して親水性をよくできるものであれば、純水に限らないことは勿論である。
【0094】
なお、この時、基板ホルダ18に備えられていた基板と接点との接触状態を確認するセンサで、この接触状態が不良であると判断した基板を収納した基板ホルダ18は、ストッカ24に仮置きしたままにしておく。これにより、基板ホルダ18に基板を装着した時に該基板と接点との間に接触不良が生じても、装置を停止させることなく、めっき作業を継続することができる。この接触不良を生じた基板にはめっき処理が施されないが、この場合には、カセットを戻した後にめっき未処理の基板をカセットから排除することで、これに対処することができる。
【0095】
次に、この基板を装着した基板ホルダ18を、前記と同様にして、プリソーク槽28に搬送し、プリソーク槽28に入れた硫酸や塩酸などの薬液に基板を浸漬させてシード層表面の電気抵抗の大きい酸化膜をエッチングし、清浄な金属面を露出させる。更に、この基板を装着した基板ホルダ18を、前記と同様にして、水洗槽30aに搬送し、この水洗槽30aに入れた純水で基板の表面を水洗する。
【0096】
水洗が終了した基板を装着した基板ホルダ18を、前記と同様にして、めっき液を満たした銅めっき槽34に搬送し、銅めっきユニット38に吊り下げ保持する。基板ホルダ搬送装置40のトランスポータ44は、上記作業を順次繰り返し行って、基板を装着した基板ホルダ18を順次銅めっき槽34の銅めっきユニット38に搬送して所定の位置に吊下げ保持する。
【0097】
このように、銅めっきユニット38に基板ホルダ18を吊り下げ保持すると、気体供給路418とチューブ406とが互いに連通するので、このように基板ホルダ18を保持する直前または直後に開閉弁420を開いて、加圧空間R内に空気やN2ガス等の気体を導入して加圧空間Rの内部を加圧し、これによって、めっき液の基板ホルダ18の内部への浸入を阻止して、めっき液の漏れを防止する。
【0098】
全ての基板ホルダ18の吊下げ保持が完了した後、オーバーフロー槽36のめっき液をめっき液供給管206からめっき槽に循環させ、かつ、オーバーフローさせながら、アノード200と基板Wとの間にめっき電圧を印加し、同時にパドル駆動装置46によりパドル202を基板の表面と平行に往復移動させることで、基板の表面にめっきを施す。この時、基板ホルダ18は、銅めっきユニット38の上部でハンド76により吊り下げられて固定され、めっき電源から外部接点400、配線402、導電体74及び電気接点75を通して、シード層500(図36参照)に給電される。
【0099】
また、めっき液は、銅めっきユニット38の下部から銅めっきユニット38内に流入し、銅めっきユニット38の上部外周部からオーバーフローして、濃度調整、フィルタによる異物除去を行った後、再度銅めっきユニット38下部から銅めっきユニット38に流入する。この循環により、めっき液の濃度は常に一定に保たれる。なお、この時、空電解用のカソード184とアノード186との間に空電解用の電圧を印加することで、めっき液の状態をより均一にすることができる。
【0100】
めっきが終了した後、めっき電源の印加、めっき液の供給及びパドル往復運動を停止し、めっき後の基板を装着した基板ホルダ18を基板ホルダ搬送装置40のトランスポータ44の把持機構108で2基同時に把持し、前述と同様にして、水洗槽30bまで搬送し、この水洗槽30bに入れた純水に浸漬させて基板の表面を純水洗浄する。この時、基板ホルダ18をめっき液から引き上げた時点で、開閉弁420を閉じて、加圧空間R内への気体の導入を停止する。次に、この基板を装着した基板ホルダ18を、前記と同様にして、ブロー槽32に搬送し、ここで、エアーの吹き付けによって基板ホルダ18に付着した水滴を除去する。しかる後、この基板を装着した基板ホルダ18を、前記と同様にして、ストッカ24の所定の位置に戻して吊下げ保持する。
【0101】
基板ホルダ搬送装置40のトランスポータ44は、上記作業を順次繰り返し、めっきが終了した基板を装着した基板ホルダ18を順次ストッカ24の所定の位置に戻して吊下げ保持する。
【0102】
一方、基板ホルダ搬送装置40の他方のトランスポータ42にあっては、めっき処理後の基板を装着しストッカ24に戻した基板ホルダ18をこの把持機構108で2基同時に把持し、前記と同様にして、基板着脱部20の載置プレート52の上に載置する。この時、基板ホルダ18に備えられていた基板と接点との接触状態を確認するセンサで、この接触状態が不良である判断とした基板を装着しストッカ24に仮置きしたままの基板ホルダ18も同時に搬送して載置プレート52の上に載置する。
【0103】
そして、中央側に位置する基板ホルダ18の可動保持部材58のロックをロック・アンロック機構を介して解き、シリンダを作動させて可動保持部材58を開く。この時、基板ホルダ18で保持した基板Wに向けて、可動保持部材58側に配置したエアー噴出ノズルNからオイルフリーエアーやN2ガスを噴出することで、基板Wが可動保持部材58にくっついたまま可動保持部材58が開くことを防止する。この状態で、基板ホルダ18内のめっき処理後の基板を基板搬送装置22で取出して、スピンドライヤ16に運び、このスピンドライヤ16の高速回転によってスピンドライ(水切り)した基板を基板搬送装置22でカセット10に戻す。
【0104】
そして、一方の基板ホルダ18に装着した基板をカセット10に戻した後、或いはこれと並行して、載置プレート52を横方向にスライドさせて、同様にして、他方の基板ホルダ18に装着した基板をスピンドライしてカセット10に戻す。
【0105】
載置プレート52を元の状態に戻した後、基板を取出した基板ホルダ18を基板ホルダ搬送装置40のトランスポータ42の把持機構108で2基同時に把持し、前記と同様にして、これをストッカ24の所定の場所に戻す。しかる後、めっき処理後の基板を装着しストッカ24に戻した基板ホルダ18を基板ホルダ搬送装置40のトランスポータ42の把持機構108で2基同時に把持し、前記と同様にして、基板着脱部20の載置プレート52の上に載置して、前記と同様な作業を繰り返す。
【0106】
そして、めっき処理後の基板を装着しストッカ24に戻した基板ホルダ18から全ての基板を取出し、スピンドライしてカセット10に戻して作業を完了する。これにより、図36(b)に示すように、レジスト502に設けた開口部502a内にめっき膜504を成長させた基板Wが得られる。
【0107】
なお、図2に示すように、レジスト剥離部600、シード層除去部602及び熱処理部604を備えためっき装置にあっては、前述のようにしてスピンドライした基板Wを、先ずレジスト剥離部600に搬送し、例えば温度が50〜60℃のアセトン等の溶剤に浸漬させて、図36(c)に示すように、基板W上のレジスト502を剥離除去する。そして、このレジスト502を除去した基板Wをシード層除去部602に搬送し、図36(d)に示すように、めっき後の外部に露出する不要となったシード層500を除去する。次に、この基板Wを、例えば拡散炉からなる熱処理部604に搬送し、めっき膜504をリフローさせることで、図36(e)に示すように、表面張力で丸くなったバンプ506を形成する。更に、この基板Wを、例えば、100℃以上の温度でアニールし、バンプ506内の残留応力を除去する。なお、下記のように、多層めっきによるバンプにあっては、このようにアニールを施すことで、バンプ506の合金化を図る。そして、このアニール後の基板をカセット10に戻して作業を完了する。
【0108】
また、図3に示すように、前記熱処理部604の代わりにリフロー部606とアニール部608とを備えためっき装置にあっては、このリフロー部606でめっき膜504をリフローさせ、このリフロー後の基板をアニール部608に搬送してアニールする。
【0109】
なお、この例では、基板着脱部20と銅めっきユニット38との間に基板ホルダ18を縦置きで収納するストッカ24を配置し、基板着脱部20とストッカ24との間での基板ホルダ18の搬送を基板ホルダ搬送装置40の第1のトランスポータ42で、ストッカ24と銅めっきユニット38との間での基板ホルダ18の搬送を第2のトランスポータ44でそれぞれ行うことで、不使用時の基板ホルダ18をストッカ24に保管しておき、またストッカ24を挟んだ前後における基板ホルダ18の搬送をスムーズに行ってスループットを向上させるようにしている。1つのトランスポータで全ての搬送を行うようにしても良いことは勿論である。
【0110】
また、基板搬送装置22として、ドライハンドとウェットハンドを有するロボットを使用し、基板ホルダ18からめっき後の基板を取出す時にのみウェットハンドを使用し、他はドライハンドを使用するようにしている。基板ホルダ18のシールによって基板の裏面はめっき液に接触しないように保たれており、原則的にはウェットハンドとすることは必ずしも必要ではないが、このようにハンドを使い分けることで、リンス水の回り込みやシール不良によるめっき液汚染が生じ、この汚染が新しい基板の裏面を汚染することを防止することができる。
【0111】
また、基板カセット10にバーコードを付けたものを使用し、更に基板ホルダ18のストッカ24内の収納位置等の基板ホルダ18の使用状態や、基板カセット10と該カセット10に収納した基板Wとの関係や、基板ホルダ18から取出した基板Wと基板ホルダ18との関係等を、例えばコントロールパネルから入力することで、基板カセット10から取出しためっき処理前の基板をめっき処理後に元の位置に戻すとともに、基板Wの処理の状態や基板ホルダ18の状態を監視することができる。なお、基板自体にバーコードを付けることで、基板自体をそのまま管理するようにしてもよい。
【0112】
図33及び図34は、めっき装置の他の例を示すもので、これは、異なる種類のめっきを行うめっき槽を備え、自由自在に工程に対応できるようにしたものである。つまり、図33は、異なる種類のめっきを行うめっき槽を備えためっき処理部を示すもので、これは、ストッカ24、仮置き台240、プリウェット槽26、プリソーク槽28、第1の水洗槽30a、基板の表面にニッケルめっきを施す複数のニッケルめっきユニット242をオーバーフロー槽36a内に収納したニッケルめっき槽244、第2の水洗槽30b、基板の表面に銅めっきを施す複数の銅めっきユニット38をオーバーフロー槽36内に収納した銅めっき槽34、第3の水洗槽30c、ブロー槽32、第4の水洗槽30d、基板の表面にはんだめっきを施す複数のはんだめっきユニット246をオーバーフロー槽36b内に収納した、はんだめっき槽248とを有している。
【0113】
なお、これらのニッケルめっきユニット242やはんだめっきユニット246の構成は、基本的に銅めっきユニット38と同じであり、これらの各ユニットをオーバーフロー槽内に収容したニッケルめっき槽244やはんだめっき槽248の構成は、基本的に銅めっき槽34と同じである。また、その他の構成は、前述と同様である。
【0114】
このめっき装置によれば、基板を基板ホルダ18に装着した状態で、この表面にニッケルめっき、銅めっき及びはんだめっきを順次に施して、ニッケル−銅−はんだからなる多層めっきによるバンプ等を一連の操作で形成することができる。
なお、この例では、4個のニッケルめっきユニット242、4個の銅めっきユニット38及び14個のはんだめっきユニット246(合計22個のめっきユニット)を備えた例を示しているが、例えば図35に示すように、4個のニッケルめっきユニット242、4個の銅めっきユニット38及び18個のはんだめっきユニット246(合計26個のめっきユニット)を備える等、これらの各めっきユニットの個数は、任意に変更できることは勿論であり、また、各めっきユニットでめっきする金属を任意に変更できることは勿論である。
【0115】
多層めっきによるバンプとしては、このNi−Cu−はんだの他に、Cu−Au−はんだ、Cu−Ni−はんだ、Cu−Ni−Au、Cu−Sn、Cu−Pd、Cu−Ni−Pd−Au、Cu−Ni−Pd、Ni−はんだ、Ni−Au等が挙げられる。ここで、このはんだとしては、高融点はんだと共晶はんだのどちらでもよい。
【0116】
また、Sn−Agの多層めっきによるバンプ、またはSn−Ag−Cuの多層めっきによりバンプを形成し、前述のように、アニールを施してこれらの合金化を図ることもできる。これにより、従来のSn−Pbはんだとは異なり、Pbフリーとして、α線による環境問題を解消することができる。
【0117】
ここで、この例にあっては、基板ホルダ搬送装置40側にこれと並行に局所排気ダクト250を設け、図34に示すように、この局所排気ダクト250に連通する複数の排気ダクト孔252から吸引することで、局所排気ダクト250方向に向かう一方向の空気の流れを生じさせ、各めっき槽等の下方から天井に向かう一方向の空気の流れができるようにしている。このように、局所排気ダクト250方向に向かう一方向の空気の流れを生じさせ、この流れに各めっき槽から蒸発した蒸気を乗せることで、この蒸気による基板等の汚染を防止することができる。
【0118】
以上説明したように、このめっき装置によれば、基板を収納したカセットをカセットテーブルにセットして装置を始動することで、ディップ方式を採用した電解めっきを全自動で行って、基板の表面にバンプ等に適した金属めっき膜を自動的に形成することができる。
【0119】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基板の外周部をシールするシールリングと該シールリングと接触する基板やサポート等の間に隙間が生じても、加圧空間内を加圧した気体がこの隙間を流れて、この気体がめっき液等の液体の押し戻して、めっき液等の液体の基板ホルダ内部への浸入を阻止し、これによって、めっき液等の液体の漏れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の基板ホルダを備えためっき装置の全体配置図である。
【図2】図1の変形例を示すめっき装置の全体配置図である。
【図3】図1の他の変形例を示すめっき装置の全体配置図である。
【図4】図1の更に他の変形例を示すめっき装置の配置図である。
【図5】図1の更に他の変形例を示すめっき装置の配置図である。
【図6】基板ホルダの平面図である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】図6の右側面図である。
【図9】基板ホルダをロックした状態における図6のB−B線断面図である。
【図10】基板ホルダをアンロックした状態における図7のD部拡大図である。
【図11】基板ホルダをアンロックした状態における図7のC部拡大図である。
【図12】それぞれ異なる配線の端部を示す図である。
【図13】スライドプレートを示す斜視図である。
【図14】シールリングの電気接点の装着部を示す裏面図である。
【図15】電気接点の製造例を工程順に示す図である。
【図16】(a)は、受け台と基板ホルダのハンドの関係の他の例を示す断面図で、(b)は、ステムの軸部の断面図、(c)は、ステムの斜視図である。
【図17】基板ホルダ搬送装置のリニアモータ部(走行部)を示す平面図である。
【図18】図17の正面図である。
【図19】トランスポータの正面図である。
【図20】トランスポータのアーム部回転機構を仮想線で示す平面図である。
【図21】アーム部に備えられた把持機構の平面図である。
【図22】同じく、縦断正面図である。
【図23】銅めっき槽の平面図である。
【図24】図23の縦断正面図である。
【図25】銅めっき槽の縦断側面図である。
【図26】銅めっき槽の拡大断面図である。
【図27】プリウェット槽の縦断側面図である。
【図28】銅めっきユニットの拡大断面図である。
【図29】図1における銅めっき槽配置部の断面図である。
【図30】銅めっきユニットのめっき液注入孔付近の拡大断面図である。
【図31】パドル駆動装置の平面図である。
【図32】同じく、縦断正面図である。
【図33】本発明の基板ホルダを備えためっき装置の更に他の例を示す配置図である。
【図34】図33における局所排気ダクト及び該排気ダクトに連通する排気ダクト孔を示す図である。
【図35】図33の変形例を示すめっき装置の配置図である。
【図36】基板上にバンプ(突起状電極)を形成する過程を工程順に示す断面図である。
【符号の説明】
10 カセット
12 カセットテーブル
14 アライナ
16 スピンドライヤ
18 基板ホルダ
20 基板着脱部
22 基板搬送装置
24 ストッカ
26 プリウェット槽
28 プリソーク槽
30a,30b,30c,30d 水洗槽
32 ブロー槽
34 銅めっき槽
38 銅めっきユニット
40 基板ホルダ搬送装置
42,44 トランスポータ
46 パドル駆動装置
54 固定保持部材
54b,54c 配線溝
56 ヒンジ
58 可動保持部材
58b リング状部
58c 嵌着部
58d 係止用凸部(係止部)
58e 凹部(係合部)
60 シールリング
60a 係止用凹部(係止部)
60c 収納用凹部
62 押えリング
62a フランジ片
64,68 スライドプレート
64c 凸部(係合部)
66 ボルト
70 クランパ
70a 突出部
71 ガイドピン
72 振止めブロック
73 突起
74 導電体
75 電気接点
76 ハンド
76b 配線溝
76c 気体流通口
78 細線
80 リニアモータ部
84,86 スライダ
100 トランスポータ本体
102 アーム部
104 アーム部昇降機構
106 アーム部回転機構
108 把持機構
400 外部接点
402 配線
406 チューブ
408a,408b,408c,408d コーキング材
410 導体
412 被覆チューブ
414 受け台
414a 接続口
416 気体供給源
418 気体供給路
420 開閉弁[0001]
[Technical field to which the invention belongs]
The present invention provides a plating apparatus that performs plating on a surface to be plated of a substrate, for example, a fine wiring groove or hole provided on the surface of a semiconductor wafer or the like, a plating film on a resist opening, or a semiconductor wafer The present invention relates to a substrate holder used in a plating apparatus or the like for forming bumps (protruding electrodes) that are electrically connected to an electrode of a package on the surface and a plating apparatus having the substrate holder.
[0002]
[Prior art]
For example, in the case of TAB (Tape Automated Bonding) and flip chip, protruding connection in which gold, copper, solder, or nickel is laminated in multiple layers at a predetermined location (electrode) on the surface of a semiconductor chip on which wiring is formed An electrode (bump) is formed and electrically connected to a package electrode or a TAB electrode through the bump. There are various bump forming methods such as electroplating, vapor deposition, printing, and ball bump. However, miniaturization is possible as the number of I / Os in the semiconductor chip increases and the pitch decreases. Many electrolytic plating methods with relatively stable performance are being used.
[0003]
Here, the electrolytic plating method is a jet type or cup type in which a surface to be plated of a substrate such as a semiconductor wafer is placed face down and faced down, and a plating solution is sprayed from below to perform plating. It is roughly classified into a dip type in which the substrate is set up vertically and a plating solution is poured from the bottom of the plating tank and plated while overflowing. The electrolytic plating method using the dip method has the advantages of good bubble removal that adversely affects the quality of plating and a small footprint. It is considered suitable for bump plating that requires a long time.
[0004]
In conventional electroplating equipment that employs the dip method, air bubbles can be easily removed. On the other hand, a substrate such as a semiconductor wafer is sealed at its end face and back face to expose the surface (surface to be plated) and is detachably held. A substrate holder is provided, and the substrate holder is immersed in a plating solution together with the substrate so that the surface of the substrate is plated.
[0005]
Since the substrate holder is used by being immersed in the plating solution, the outer periphery of the substrate should be placed so that the plating solution does not enter the back side (anti-plating surface) of the substrate when the substrate is held by this substrate holder. It is necessary to seal securely. For this reason, for example, in a substrate holder in which a substrate is detachably held by a pair of supports (holding members), a seal ring is attached to one support, and this seal ring is placed and held on the other support. The outer peripheral portion of the substrate is sealed by being brought into pressure contact with the peripheral portion of the substrate.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In this type of conventional substrate holder, the shape and fixing method of the seal ring are optimized, the seal ring is periodically cleaned (including every leaf), and the seal ring is periodically replaced. Furthermore, the accuracy of substrate pretreatment (seed layer and photoresist film generation) is improved, setting errors of the substrate to the substrate holder are minimized, and periodic readjustment is performed. In order to eliminate leakage of plating solution.
[0007]
However, it is very difficult to achieve seal integrity due to deterioration of the seal ring and the like. In particular, when plating is performed to embed a plating film inside a fine recess, a plating solution having good permeability is generally used so that the plating solution can easily and surely enter the fine recess. This makes it more difficult to provide a complete seal. Moreover, even if the leakage of the plating solution or the like can be detected, the subsequent processing is difficult.
[0008]
And once the plating solution leaks, the plating solution leaked inside the substrate holder adheres to the back of the substrate and moves to the substrate transport device to contaminate the entire device with the plating solution, as well as the leaked plating The liquid will corrode the contacts and prevent energization. Even if the contact is made of a corrosion-resistant material to prevent corrosion due to the plating solution of the contact, if the contact part is plated or the plating solution adheres to and accumulates on the contact part, it will cause a current failure during the next plating. It may happen.
[0009]
If the plating process is built on the assumption that the plating solution leaks, the plating solution leaked into the substrate holder is removed before proceeding to the next step, and the plating solution adhering to the substrate holder is processed next. In order to prevent the substrate holder from adhering to the substrate, it is necessary to regularly clean the substrate holder by using a cleaning process.
[0010]
The present invention has been made in view of the above, and a liquid such as a plating solution does not enter inside (no leakage) from between a seal ring that seals the outer peripheral portion of the substrate and a substrate or support that contacts the seal ring. An object of the present invention is to provide a substrate holder and a plating apparatus having the substrate holder.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In the first aspect of the present invention, the substrate is interposed between the fixed holding member and the seal ring attached to the movable holding member, and the substrate is detachably held by pressing the seal ring toward the fixed holding member. In the substrate holder designed toA hand that holds the substrate holder in contact with the cradle and holds the substrate holder on the cradle,Sandwiched between the substrate and the fixed holding member and surrounded by the seal ringSupplying gas from a gas supply source into the interior of the spaceA substrate holder characterized by pressurizing the inside of a space.
As a result, even if there is a gap between the seal ring that seals the outer periphery of the substrate and the substrate or support that contacts the seal ring, this pressure is applied by pressurizing the space enclosed by the seal ring. The gas in the space (pressurized space) flows through this gap, and this gas pushes back the liquid such as the plating solution to prevent entry into the substrate holder, thereby preventing the leakage of the plating solution or the like. .
[0012]
According to a second aspect of the present invention, the substrate holder includes a tube communicating with the space, and gas is supplied from a gas supply source by the tube to pressurize the interior of the space. The substrate holder according to
[0013]
The invention according to claim 3SaidA chew connecting the hand and the fixed holding member to the space.TheThe gas supply path connected to a connection port provided in the cradle and the tube communicate with each other when the substrate holder is held on the cradle. It is a substrate holder.
Thus, air or N is introduced into the space through the gas supply path and the tube while the substrate holder is held by the cradle.2By introducing a gas such as a gas, the space can be pressurized.
[0014]
A fourth aspect of the present invention is the substrate holder according to the third aspect of the present invention, wherein the connection portions of the tube and the fixed holding member are hermetically sealed. As a result, air or N introduced for pressurization in the space2Gases such as gas can be prevented from leaking to the outside from each connection portion between the tube cradle and the fixed holding member.
[0015]
A fifth aspect of the present invention is the substrate holder according to the third or fourth aspect, wherein a valve is provided in the middle of the gas supply path extending from the gas supply path to the tube. Thereby, wasteful gas and power can be reduced by supplying the gas for pressurization in the space only when necessary through the valve.
[0016]
According to a sixth aspect of the present invention, there is provided an electrical contact disposed inside the fixed holding member and connected to an external contact through a wiring, and a connection portion of the wiring with the fixed holding member and an exposed portion of the conductor The substrate holder according to
[0017]
The invention according to
The invention according to claim 8 further includes a gas supply path extending from the gas supply source and connected to the connection port of the cradle, and a valve is installed in the gas supply path. The plating apparatus according to
The invention according to claim 9 is the plating apparatus according to claim 8, wherein the valve is an on-off valve.
The invention according to
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows an overall layout of a plating apparatus provided with a substrate holder according to an embodiment of the present invention. As shown in FIG. 1, this plating apparatus includes two cassette tables 12 on which a
[0019]
As shown in FIG. 2, a resist stripping
[0020]
Then, in order from the substrate attaching / detaching
[0021]
Further, a substrate holder transport device (substrate transport device) 40 is provided that is located on the side of each device and transports the
Further, on the opposite side of the substrate
[0022]
The substrate attaching / detaching
[0023]
As shown in FIGS. 6 to 16, the
[0024]
That is, a
[0025]
By configuring in this way and attaching the
[0026]
That is, such a
[0027]
In this example, the locking
[0028]
On the opposite side of the movable holding
[0029]
As a result, the
[0030]
In this way, by holding the
[0031]
That is, such holding of the
[0032]
In this example, the
[0033]
Located on the outer side of the
[0034]
As shown in FIG. 11, when the substrate W is placed on the fixed holding
[0035]
In this way, the retaining
[0036]
Accordingly, when the substrate W is inserted into the central portion of the fixed holding
[0037]
When the movable holding
[0038]
As shown in FIGS. 9 and 10, the fixed holding
[0039]
On the other hand, as shown in FIG. 14, a
[0040]
Thus, by storing and holding the
In this example, the adhesive 77 is embedded in the
[0041]
In this example, the
[0042]
FIG. 15 shows an example of manufacturing this
[0043]
In this way, the
[0044]
Further, according to this example, the
[0045]
As a result, when the movable holding
It is preferable that at least the contact surface of the surface of the
[0046]
The movable holding
[0047]
When the movable holding
[0048]
In this example, the movable holding
[0049]
In addition, the
[0050]
A pair of substantially T-shaped
[0051]
Further, as shown in FIG. 6, an
[0052]
A
[0053]
As shown in FIG. 12A, each
Accordingly, when a gas such as air is introduced into the space R and the interior of the space R is pressurized as described below, the gas in the pressurized space (hereinafter referred to as a pressurized space) R However, it does not leak to the outside from the connection part of the
In addition, as shown in FIG.12 (b), the heat
[0054]
Here, the
[0055]
Thus, as described above, when the substrate W is held inside the
[0056]
In this way, by pressurizing the inside of the pressurizing space R, a gap is generated between the
[0057]
Since the pressure of this gas should just overcome the hydrostatic pressure by the liquid level of a plating solution, a comparatively low pressure, for example, about 0.005 Mpa is sufficient. If this pressure is too high, the substrate may be destroyed, and if the airflow leaking from the inside to the outside of the substrate rises on the surface of the substrate, it is not desirable because it hinders plating. As the gas introduced into the pressurized space R, air is generally used, but pure N2By introducing an inert gas such as a gas, the substrate can be prevented from being contaminated with air.
[0058]
In this example, an on-off
Further, as shown in FIG. 16, a
[0059]
Further, although not shown, the
In this way, when the
[0060]
FIGS. 17 and 18 show a
[0061]
Thus, by adopting the linear motor method as the movement method of the
[0062]
19 to 22 show one
[0063]
As shown in FIGS. 19 and 20, the
[0064]
As shown in phantom lines in FIG. 20, the
[0065]
As shown in phantom lines in FIG. 20 and FIGS. 21 and 22, the
[0066]
The
[0067]
Accordingly, the fixed
[0068]
When gripping the
[0069]
As shown in FIG. 6, a
[0070]
FIGS. 23 to 26 show a
[0071]
The
Here, as shown in FIGS. 23 and 25, a
[0072]
Then, as shown in FIG. 25, the plating solution Q overflowed from the
[0073]
Furthermore, this plating solution circulation system C3For example, a plating
[0074]
In this example, the feed forward control for predicting disturbances such as the plating processing time and the number of plated substrates and the addition of insufficient components and the plating solution are analyzed, and the plating solution is insufficient based on the analysis result. Combined with feedback control to add components. Of course, only feedback control may be used.
[0075]
As shown in FIG. 4, the plating
[0076]
Further, as shown in FIG. 26, a
[0077]
Even in the
[0078]
FIG. 28 shows a cross section of the
[0079]
As described above, the
In this example, a regulation plate (mask) 204 provided with a
[0080]
FIG. 29 shows a cross section of a portion where the
[0081]
Here, as shown in FIG. 30, the plating
[0082]
31 and 32 show the
[0083]
The
[0084]
As a result, the
[0085]
In addition, when the diameter of a board | substrate differs, this can be coped with easily by adjusting the attachment position of the
[0086]
A series of bump plating processes by the plating apparatus configured as described above will be described. First, as shown in FIG. 36A, a
[0087]
One substrate is taken out from the
[0088]
In the substrate attaching / detaching
[0089]
In this state, the substrate transported by the
[0090]
Thus, the substrate is sealed so that the plating solution does not enter by the
[0091]
Next, the two
[0092]
In the
When the sensor that confirms the contact state between the substrate and the contact provided in the
[0093]
On the other hand, in the
[0094]
At this time, the
[0095]
Next, the
[0096]
In the same manner as described above, the
[0097]
Thus, when the
[0098]
After all the
[0099]
Further, the plating solution flows into the
[0100]
After the plating is finished, the application of the plating power supply, the supply of the plating solution and the reciprocating motion of the paddle are stopped, and two
[0101]
The
[0102]
On the other hand, in the
[0103]
Then, the movable holding
[0104]
And after returning the board | substrate with which one board |
[0105]
After returning the mounting
[0106]
Then, all the substrates are taken out from the
[0107]
As shown in FIG. 2, in the plating apparatus including the resist stripping
[0108]
In addition, as shown in FIG. 3, in the plating apparatus provided with the
[0109]
In this example, a
[0110]
In addition, a robot having a dry hand and a wet hand is used as the
[0111]
Further, a bar code attached to the
[0112]
FIG. 33 and FIG. 34 show another example of the plating apparatus, which is provided with a plating tank for performing different types of plating so as to be able to respond to the process freely. That is, FIG. 33 shows a plating processing section provided with a plating tank for performing different types of plating, which includes a
[0113]
The configuration of the
[0114]
According to this plating apparatus, with the substrate mounted on the
In this example, four
[0115]
As bumps by multilayer plating, besides this Ni-Cu-solder, Cu-Au-solder, Cu-Ni-solder, Cu-Ni-Au, Cu-Sn, Cu-Pd, Cu-Ni-Pd-Au Cu-Ni-Pd, Ni-solder, Ni-Au and the like. Here, this solder may be either a high melting point solder or a eutectic solder.
[0116]
Further, bumps can be formed by Sn-Ag multilayer plating or Sn-Ag-Cu multilayer plating, and annealing can be performed to alloy them as described above. Thereby, unlike the conventional Sn-Pb solder, it is Pb free and can solve the environmental problem by an alpha ray.
[0117]
Here, in this example, a
[0118]
As described above, according to this plating apparatus, by setting the cassette containing the substrate on the cassette table and starting the apparatus, electrolytic plating employing the dip method is performed fully automatically on the surface of the substrate. A metal plating film suitable for bumps and the like can be automatically formed.
[0119]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, even if a gap is generated between the seal ring that seals the outer periphery of the substrate and the substrate or support that contacts the seal ring, However, the gas flows through this gap, and this gas pushes back the liquid such as the plating solution to prevent the liquid such as the plating solution from entering the substrate holder, thereby preventing the leakage of the liquid such as the plating solution. it can.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall layout view of a plating apparatus provided with a substrate holder according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an overall layout view of a plating apparatus showing a modification of FIG.
FIG. 3 is an overall layout diagram of a plating apparatus showing another modification of FIG. 1;
FIG. 4 is a layout view of a plating apparatus showing still another modification of FIG. 1;
FIG. 5 is a layout view of a plating apparatus showing still another modified example of FIG. 1;
FIG. 6 is a plan view of a substrate holder.
7 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
FIG. 8 is a right side view of FIG.
9 is a cross-sectional view taken along line BB of FIG. 6 in a state where the substrate holder is locked.
10 is an enlarged view of a portion D in FIG. 7 in a state where the substrate holder is unlocked.
11 is an enlarged view of a portion C in FIG. 7 in a state in which the substrate holder is unlocked.
FIG. 12 is a diagram showing ends of different wirings.
FIG. 13 is a perspective view showing a slide plate.
FIG. 14 is a back view showing a mounting portion of an electrical contact of the seal ring.
FIG. 15 is a diagram showing an example of manufacturing electrical contacts in the order of steps.
16A is a cross-sectional view showing another example of the relationship between the cradle and the hand of the substrate holder, FIG. 16B is a cross-sectional view of the stem portion of the stem, and FIG. 16C is a perspective view of the stem. It is.
FIG. 17 is a plan view showing a linear motor unit (running unit) of the substrate holder transport apparatus.
18 is a front view of FIG. 17. FIG.
FIG. 19 is a front view of a transporter.
FIG. 20 is a plan view showing the arm portion rotation mechanism of the transporter with phantom lines;
FIG. 21 is a plan view of a gripping mechanism provided in an arm unit.
FIG. 22 is also a longitudinal front view.
FIG. 23 is a plan view of a copper plating tank.
24 is a longitudinal front view of FIG. 23. FIG.
FIG. 25 is a vertical side view of a copper plating tank.
FIG. 26 is an enlarged cross-sectional view of a copper plating tank.
FIG. 27 is a vertical side view of a pre-wet tank.
FIG. 28 is an enlarged cross-sectional view of a copper plating unit.
29 is a cross-sectional view of the copper plating tank arrangement portion in FIG. 1. FIG.
FIG. 30 is an enlarged cross-sectional view of the vicinity of a plating solution injection hole of a copper plating unit.
FIG. 31 is a plan view of a paddle drive device.
FIG. 32 is a longitudinal front view of the same.
FIG. 33 is a layout view showing still another example of the plating apparatus provided with the substrate holder of the present invention.
34 is a diagram showing a local exhaust duct and an exhaust duct hole communicating with the exhaust duct in FIG. 33. FIG.
35 is a layout view of a plating apparatus showing a modification of FIG. 33. FIG.
FIG. 36 is a cross-sectional view showing a process of forming bumps (projection electrodes) on the substrate in the order of steps.
[Explanation of symbols]
10 cassettes
12 Cassette table
14 Aligner
16 Spin dryer
18 Substrate holder
20 Board attach / detach section
22 Substrate transfer device
24 Stocker
26 Pre-wet tank
28 Pre-soak tank
30a, 30b, 30c, 30d Flush tank
32 Blow tank
34 Copper plating tank
38 Copper plating unit
40 Substrate holder transfer device
42,44 transporter
46 Paddle drive
54 Fixed holding member
54b, 54c Wiring groove
56 Hinge
58 Movable holding member
58b Ring-shaped part
58c fitting part
58d Convex projection (locking portion)
58e Concave part (engagement part)
60 Seal ring
60a Recess for locking (locking part)
60c recess for storage
62 Presser ring
62a Flange piece
64, 68 slide plate
64c Convex part (engagement part)
66 volts
70 Clamper
70a protrusion
71 Guide pin
72 Anti-rest block
73 Protrusion
74 Conductor
75 electrical contacts
76 hands
76b Wiring groove
76c Gas distribution port
78 Fine wire
80 Linear motor section
84,86 slider
100 Transporter body
102 Arm
104 Arm lifting mechanism
106 Arm rotation mechanism
108 Grip mechanism
400 External contact
402 Wiring
406 tubes
408a, 408b, 408c, 408d Caulking material
410 Conductor
412 coated tube
414 cradle
414a connection port
416 Gas supply source
418 Gas supply path
420 On-off valve
Claims (10)
受け台に当接させて基板ホルダを保持するハンドを有し、
基板を保持した基板ホルダを受け台に保持した時に、前記基板と前記固定保持部材との間に挟まれ、前記シールリングで包囲された空間の内部に気体供給源から気体を供給して該空間の内部を加圧するようにしたことを特徴とする基板ホルダ。A substrate holder in which a substrate is interposed between a fixed holding member and a seal ring attached to the movable holding member, and the substrate is detachably held by pressing the seal ring toward the fixed holding member.
It has a hand that holds the substrate holder in contact with the cradle,
When held in the cradle of the substrate holder holding the substrate, sandwiched between the fixing member and the substrate, said space by supplying gas from a gas source to the interior of the enclosed space by the sealing ring A substrate holder characterized by pressurizing the inside.
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