JP3777925B2 - Air-fuel ratio control device for internal combustion engine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、機関空燃比を空燃比補正係数に基づいて理論空燃比に一致するようにフィードバック制御する一方、空燃比補正係数の挙動に基づいて機関空燃比と理論空燃比との間の定常的なずれを補償するための空燃比学習値を学習し、同空燃比学習値を上記フィードバック制御に反映させるようにした内燃機関の空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関においては、排気浄化対策として、周知のように、機関空燃比を理論空燃比にフィードバック制御する、いわゆる空燃比制御が行われている。この空燃比制御にあっては、一般に、機関空燃比と理論空燃比との間のずれを酸素センサの信号から検出し、その検出結果に基づいて上記機関空燃比の過渡的なずれを補償するためのフィードバック補正係数(以下、「空燃比補正係数」という)を算出するようにしている。
【0003】
また、こうした空燃比制御においては、機関個体差や、燃料噴射弁の噴射特性或いは吸入空気量を検出するためのセンサの出力特性における個体差等々によって、機関空燃比と理論空燃比との間に定常的なずれが生じることがある。このため、このずれを補償するための補正値を上記空燃比補正係数の挙動に基づいて学習し、この学習される補正値(以下、「空燃比学習値」という)を空燃比補正係数と併せて機関空燃比のフィードバック制御に適用するようにしている。このように機関空燃比の定常的なずれが空燃比学習値によって補償されることにより、内燃機関の加減速等に伴う機関空燃比の過渡的なずれについてはこれを空燃比補正係数により好適に補償することができるようになり、ひいては空燃比制御の精度向上を図ることができるようになる。
【0004】
ところで、上記のような機関空燃比のずれ傾向は機関運転状態(特に機関負荷状態)に応じて異なるものとなる。このため、上述したような機関空燃比にかかる学習は、機関運転状態に応じて区分される複数の学習領域毎に行われ、空燃比学習値はこれら学習領域毎の値として各別に求められている。
【0005】
一方、内燃機関においては、燃料タンク内に発生する蒸発燃料をキャニスタ内において一時的に貯留するとともに、この貯留された蒸発燃料を所定の時期に機関吸気系に導入した後、機関燃焼室内において燃焼させる制御、いわゆるパージ制御が行われている。
【0006】
こうしたパージ制御と機関空燃比にかかる学習とが同時に行われると、上記空燃比学習値はキャニスタから機関吸気系に導入される蒸発燃料の濃度やその量に応じて変動してしまうこととなり、機関空燃比の定常的なずれを補償するための補正値としてはもはや不適切なものとなる。
【0007】
このため、こうしたパージ制御と機関空燃比の学習とをそれぞれ実行する内燃機関にあっては、機関空燃比の学習が完了し、空燃比学習値が機関空燃比の定常的なずれを補償し得るものとして設定された後にパージ制御が開始される等、これら各処理が各別の時期に実行されている。
【0008】
ここで、キャニスタにおける燃料の貯留能力に限界がある点を鑑みると、機関空燃比の学習を早期に完了してパージ制御をより早い段階で開始するのが望ましい。しかしながら、機関空燃比の学習を単に早期に完了させるだけでは、キャニスタの燃料貯留能力は確保されるものの、空燃比学習値の精度低下が避けきれず、空燃比制御の精度も自ずと低いものとなる。
【0009】
そこで従来では、特開平7−253040号公報に見られるように、或る学習領域において前回の機関運転時に学習が完了していることが判断され、且つ今回の機関運転時においてもその学習領域において同様に学習が完了したことが判断される場合には、前回の機関運転時において学習が完了している他の学習領域での学習を全て省略し、それら各学習領域において直ぐにパージ制御を開始するようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように、或る学習領域において連続して学習が完了する場合に、その他の学習領域における学習を省略することで、確かにパージ制御の開始時期を早めることができ、その実行頻度を増大させることができるようになる。
【0011】
しかしながらその一方で、このように学習を適宜省略するようにした従来の装置にあっては、例えば、燃料噴射弁の噴射特性が或る特定の学習領域においてのみ経時的に変化し、それに伴って機関空燃比がずれるようなことがあっても、他の学習領域において連続して学習が完了していれば、その特定の学習領域における学習は行われず、従って空燃比学習値が更新されることもない。このため、その特定の学習領域において学習が長期間にわたって省略されることがあると、同学習領域における学習結果、即ち空燃比学習値の信頼性を低下させ、ひいては空燃比制御の精度低下を招くこととなる。
【0012】
また、こうした不都合は、燃料噴射弁の噴射特性についての経時変化に限らず、機関個体差や吸入空気量センサ等、各種センサの出力特性の経時変化等に起因して機関空燃比のずれが各学習領域において経時的に異なって変化する場合にも同様に発生し得る。
【0013】
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は機関空燃比のずれが各学習領域毎で経時的に異なって変化するものであっても、そのずれを好適に補償することができ、しかも機関空燃比の学習を完了した後にパージ制御を行う場合であれ、同パージ制御の実行頻度をより多く確保することのできる内燃機関の空燃比制御装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための手段及びその作用効果について以下に記載する。
請求項1に記載の発明では、機関空燃比を空燃比補正係数に基づいて理論空燃比に一致するようにフィードバック制御する制御手段と、前記空燃比補正係数の挙動に基づいて機関空燃比と理論空燃比との間の定常的なずれを補償するための空燃比学習値を機関運転状態に応じて区分された複数の学習領域毎に学習するとともに同空燃比学習値を前記フィードバック制御に反映させる学習手段と、機関始動後において所定の学習完了条件が満たされるときに前記学習手段による学習が完了したものと前記学習領域毎に判定する判定手段とを備える内燃機関の空燃比制御装置において、前記判定手段により前記学習の完了判定が少なくとも一度なされているときには学習完了履歴を履歴有りとして前記学習領域毎に設定する設定手段と、前記設定手段により或る学習領域における学習完了履歴が履歴有りと設定されているときにその学習領域での学習完了を判定するに際して前記学習完了条件を緩和する緩和手段とを備えるようにしている。
【0015】
上記構成では、学習完了の履歴の有無にかかわらず、空燃比学習値が各学習領域毎に学習され、同学習値が機関空燃比のフィードバック制御に反映されるため、機関空燃比と理論空燃比との間の定常的なずれが各学習領域毎に補償されるようになる。また、この学習の際、学習完了履歴が履歴有りとして設定されており、空燃比学習値を大きく更新する必要のない学習領域については、履歴無しとして設定されている学習領域と比較して学習完了条件が緩和されるため、より早い段階で学習が完了するようになる。このため、学習完了後にパージ制御を行う場合には、同制御が早期に開始されるようになる。
【0016】
従って、請求項1に記載した発明の上記構成によれば、機関空燃比のずれが各学習領域毎で経時的に異なって変化するものであっても、そのずれを好適に補償することができ、しかも機関空燃比にかかる学習を完了した後にパージ制御を行う場合であれ、同パージ制御の実行頻度をより多く確保することができるようになる。
【0017】
また、上記のように学習完了条件を緩和するようにした構成の具体的な態様としては、請求項2に記載した発明によるように、請求項1に記載した内燃機関の空燃比制御装置において、前記学習手段は前記空燃比補正係数の平均値と理論空燃比に対応する同空燃比補正係数の基準値との偏差が減少するように前記空燃比学習値を更新するものであり、前記判定手段は前記偏差が所定の判定範囲内に存在することを前記学習完了条件とするものであり、前記緩和手段は前記設定手段により前記学習完了履歴が履歴有りと設定されているときには同学習完了履歴が履歴無しと設定されているときよりも前記判定範囲を拡大して設定するものである、といった構成を採用することができる。
【0018】
更に、こうした構成の他、請求項3に記載した発明によるように、請求項1又は2に記載した内燃機関の空燃比制御装置において、前記学習手段は前記空燃比補正係数の平均値と理論空燃比に対応する同空燃比補正係数の基準値との偏差が減少するように前記空燃比学習値を更新するものであり、前記判定手段は前記偏差が所定の判定範囲内に所定の判定期間継続して存在することを前記学習完了条件とするものであり、前記緩和手段は前記設定手段により前記学習完了履歴が履歴有りと設定されているときには同学習完了履歴が履歴無しと設定されているときよりも前記判定期間を短く設定するものである、といった構成を採用することもできる。
【0019】
請求項4に記載の発明では、請求項2又は3に記載した内燃機関の空燃比制御装置において、前記設定手段は前記学習手段の学習中において前記偏差が所定範囲外にあるときには前記学習完了履歴を消去して同学習完了履歴を履歴無しとして設定するものであるとしている。
【0020】
例えば、燃料噴射弁や吸入空気量を検出するためのセンサ等、空燃比制御に関係する部品が交換された場合などにおいては、それまで学習された空燃比学習値の信頼性が大きく低下し、同学習値は機関空燃比の定常的なずれを適切に補償し得るものとはならなくなる。また、こうした場合には、フィードバック制御にその空燃比学習値が反映されたとしても、機関空燃比の定常的なずれが補償しきれなくなるため、空燃比補正係数はその基準値近傍から大きく外れるようになる。
【0021】
請求項4に記載した発明の上記構成では、機関空燃比にかかる上記学習の実行中において空燃比補正係数とその基準値との偏差の平均値が所定範囲外にあるときには、学習完了履歴が消去されて同学習完了履歴が履歴無しとして設定される。従って、学習完了条件が緩和されることなく、空燃比学習値が確実に学習されるようになり、上記のように機関空燃比の定常的なずれが大きく変化した場合においても、このずれを好適に補償することができるようになる。
【0022】
請求項5に記載した発明では、請求項1乃至4のいずれかに記載した内燃機関の空燃比制御装置において、前記学習手段は前記空燃比学習値を学習するに際して、前記設定手段により前記学習完了履歴が履歴有りと設定されているときには同学習完了履歴が履歴無しと設定されているときよりも、前記空燃比学習値の更新量を小さく設定するものであるとしている。
【0023】
各学習領域において学習完了履歴が履歴有りと設定されている領域では、少なくとも一度は学習が完了しており、上記空燃比学習値が機関空燃比のずれを適切に補償し得る本来の値から大きくずれていることはない。従って、この空燃比学習値の更新に際しては、僅かに経時変化した機関空燃比のずれであってもこれが適切に補償されるように、同学習値を徐々に更新するのが望ましい。
【0024】
この点、請求項5に記載した発明の上記構成によれば、学習完了履歴が履歴有りと設定されているときには履歴無しと設定されているときよりも空燃比学習値の更新量が小さく設定されるため、空燃比学習値をより精密に更新することができ、上記のような僅かに経時変化した機関空燃比のずれについてもこれを木目細かく補償することができるようになる。
【0025】
請求項6に記載した発明では、請求項1乃至5のいずれかに記載した内燃機関の空燃比制御装置において、前記制御手段は前記設定手段により前記学習完了履歴が履歴有りと設定されているときには前記空燃比補正係数をスキップ制御する際のスキップ量及び積分制御する際の積分量の少なくとも一方を同学習完了履歴が履歴無しと設定されているときよりも大きく設定するものであるとしている。
【0026】
空燃比学習値を適切に学習する上では、空燃比補正係数におけるスキップ量及び積分量をいずれも小さく設定し、同空燃比補正係数の変動を抑えることが望ましい。しかしながら、これらスキップ量や積分量が一律に小さく設定されると、空燃比補正係数の挙動が緩慢になり、空燃比学習値の学習中において機関空燃比が理論空燃比からずれる期間が長期化するようになるため、排気性状の一時的な悪化が懸念される。
【0027】
この点、請求項6に記載した発明の上記構成では、学習完了履歴が履歴有りと設定されており、空燃比学習値を僅かに更新するだけでよい場合には、空燃比補正係数をスキップ制御する際のスキップ量及び積分制御する際の積分量の少なくとも一方が履歴無しと設定されているときよりも大きく設定されるため、上記のような機関空燃比の学習に伴う排気性状の一時的な悪化を抑制することができるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる内燃機関の空燃比制御装置の一実施形態について図1〜図9を参照して説明する。
【0029】
図1は、本実施形態にかかる内燃機関の空燃比制御装置の構成を概略的に示している。
同図に示されるように、内燃機関10の吸気通路11には、同吸気通路11内に燃料を噴射する燃料噴射弁12が設けられている。また、吸気通路11において燃料噴射弁12の上流側には吸入空気を調量するスロットルバルブ13が設けられ、更にその上流側にはエアクリーナ14が設けられている。燃料噴射弁12から噴射される燃料は、このエアクリーナ14を通過した吸入空気と混合された後、内燃機関10の機関燃焼室(図示略)に導入される。そして、この混合気の燃焼により発生した排気は機関燃焼室から排気通路15を通じて外部に排出される。この排気通路15には、排気を浄化するための触媒コンバータ16が設けられている。
【0030】
吸気通路11においてスロットルバルブ13とエアクリーナ14との間にはエアフローメータ17が取り付けられており、このエアフローメータ17により吸気通路11を通過する吸入空気の量が検出される。一方、排気通路15において触媒コンバータ16の上流側には酸素センサ18が取り付けられており、この酸素センサ18により排気中の酸素濃度が検出される。更に、内燃機関10の出力軸(図示略)の近傍には回転速度センサ19が設けられており、この回転速度センサ19により出力軸の回転速度、即ち機関回転速度が検出される。
【0031】
これら各センサ17〜19の検出信号は、空燃比制御等、機関運転にかかる制御を実行する電子制御装置20に入力される。この電子制御装置20は、演算処理を行うCPUや入出力回路(いずれも図示略)の他、各種制御に際して必要となるデータを記憶するメモリ22等を備えて構成されている。
【0032】
また、内燃機関10は、パージ制御を実行するための蒸発燃料処理機構30を備えている。この蒸発燃料処理機構30は、燃料タンク31及びエアクリーナ14にそれぞれ接続されたキャニスタ32と、このキャニスタ32と吸気通路11とを接続するパージ通路33と、このパージ通路33の途中に設けられ、上記電子制御装置20を通じて開閉制御される流量制御弁34とを備えて構成されている。
【0033】
燃料タンク31内に発生する蒸発燃料は、キャニスタ32に導入され、その内部の燃料吸着材に一旦吸着される。一方、流量制御弁34の開弁に伴ってエアクリーナ14を通じてキャニスタ32に大気が導入されると、キャニスタ32の燃料吸着材に吸着されている燃料は、同吸着材から再び離脱する。そして、その離脱した蒸発燃料は、パージ通路33を通じて吸気通路11内に導入された後、機関燃焼室において燃焼される。電子制御装置20は、流量制御弁34の開度を適宜制御することにより、こうしたパージ制御が内燃機関10の空燃比制御に及ぼす影響を最小限に抑えるようにしている。
【0034】
次に、こうした電子制御装置20によって実行される空燃比制御の詳細について説明する。
まず、燃料噴射弁12の燃料噴射時間TAUを算出する際の手順について図2に示すフローチャートを参照して説明する。このフローチャートに示される一連の処理は電子制御装置20により所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
【0035】
この一連の処理では、まず、基本燃料噴射時間TPが算出される(ステップ110)。この基本燃料噴射時間TPは、燃料噴射弁12の燃料噴射量と吸入空気量との比、即ち機関空燃比が理論空燃比となるように、エアクリーナ14により検出される吸入空気量と、回転速度センサ19により検出される機関回転速度とに基づいて算出される。
【0036】
次に、始動後増量補正や暖気増量補正等を行うための補正係数KT1、並びにパージ濃度補正等を行うための補正係数KT2がそれぞれ算出される(ステップ112)。そして、以下の演算式(1)に従って燃料噴射時間TAUが算出される(ステップ114)。
【0037】
TAU←TP・KT1・(FAF+KGj+KT2) …(1)
上記演算式(1)において、「FAF」は、機関空燃比が理論空燃比から過渡的にずれる場合に、そのずれをフィードバック制御を通じて補償するためのフィードバック補正係数(以下、「空燃比補正係数」という)である。周知のように、この空燃比補正係数FAFは、その基準値が「1.0」とされ、機関空燃比が理論空燃比よりもリッチである場合には「1.0」よりも小さく、理論空燃比よりもリーンである場合には「1.0」よりも大きく設定される。従って、燃料噴射弁12の燃料噴射量は、機関空燃比が理論空燃比よりもリッチである場合には減量補正される一方、理論空燃比よりもリーンである場合には増量補正されることとなる。
【0038】
また、上記演算式(1)において、「KGj」は、機関空燃比が定常的に理論空燃比からずれる場合に、そのずれを補償するための補正係数(以下、「空燃比学習値」という)である。
【0039】
上述したように、基本燃料噴射時間TPは、機関空燃比が理論空燃比と一致するように設定されているものの、内燃機関10の個体差や、燃料噴射弁12の噴射特性或いはエアフローメータ17の出力特性における個体差、更にはそれら個体差の経時変化等々によって、機関空燃比を理論空燃比に一致させ得る本来の時間からずれる場合がある。空燃比学習値KGjは、こうした基本燃料噴射時間TPのずれを補償するための補正値である。この空燃比学習値KGjは、吸入空気量に応じて区分された複数の領域j(以下、「学習領域」という)毎の値として各別に設定されている。
【0040】
上記演算式(1)に基づいて燃料噴射時間TAUを算出した後、この一連の処理は一旦終了される。
次に、上記空燃比補正係数FAFを算出する際の手順について図3及び図4に示すフローチャートを参照して説明する。このフローチャートに示される一連の処理は電子制御装置20により所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
【0041】
この一連の処理では、まず、機関空燃比のフィードバック(F/B)制御条件が成立しているか否かが判断される(ステップ210)。ここでは、例えば機関始動時ではない、機関冷却水温が所定温度以上に上昇している、等々の条件が全て満たされている場合にフィードバック制御条件が成立していると判断される。
【0042】
フィードバック制御条件が成立していると判断された場合には(ステップ210:YES)、現在の吸入空気量に対応する学習領域jが判断される(ステップ212)。そして、その判断された学習領域jに対応する学習完了履歴フラグXKGRjが「オン」に設定されているか否かが判断される(ステップ214)。
【0043】
この学習完了履歴フラグXKGRjは、空燃比学習値KGjにかかる学習の完了履歴を示すフラグであり、今回の機関運転時までに同空燃比学習値KGjの学習が少なくとも一度完了していることを条件に「オン」に設定される。尚、学習完了履歴フラグXKGRjの設定内容は、機関運転が停止され、電子制御装置20に対する電力供給が停止された後においても、そのメモリ22において記憶保持されている。
【0044】
ここで学習完了履歴フラグXKGRjが「オフ」である旨判断された場合には(ステップ214:NO)、空燃比補正係数FAFをスキップ制御する際のスキップ量S、並びに同係数FAFを積分制御する際の積分量Kが、それぞれ第2のスキップ量S2、第2の積分量K2と等しく設定される(ステップ217,218)。これら第2のスキップ量S2及び第2の積分量K2は、上記各ステップ217,218において吸入空気量等の機関運転状態に基づいて算出される。
【0045】
一方、学習完了履歴フラグXKGRjが「オン」である旨判断された場合には(ステップ214:YES)、上記スキップ量S及び積分量Kが第1のスキップ量S1、第1の積分量K1とそれぞれ等しく設定される(ステップ215,216)。これら第1のスキップ量S1及び第1の積分量K1は、上記ステップ215,216において、第2のスキップ量S2及び第2の積分量K2と同様に、機関運転状態に基づいて算出される。
【0046】
ここで、第1のスキップ量S1は、機関運転状態が同じであれば第2のスキップ量S2よりも常に大きい値として算出される。また、第1の積分量K1についても同様に、機関運転状態が同じであれば第2の積分量K2よりも常に大きい値として算出される。
【0047】
こうしてスキップ量S及び積分量Kがそれぞれ設定された後、次に現在の機関空燃比がリッチであるか否かが判断される(ステップ219)。図5(a)に示されるように、酸素センサ18の検出信号(電圧信号)Vは、機関空燃比がリッチであり、排気中の酸素濃度が所定濃度未満である場合には所定電圧V1より大きくなり、同機関空燃比がリーンであり、排気中の酸素濃度が所定濃度以上である場合には所定電圧V1よりも小さくなる。電子制御装置20は、上記判断に際してこの酸素センサ18の検出信号Vを参照し、機関空燃比がリッチであるか否かを判断する。
【0048】
そして、機関空燃比がリッチである旨判断されると(ステップ219:YES)、更に、前回の制御周期において機関空燃比がリーンであったか否か、即ち今回の制御周期において機関空燃比がリーンからリッチに切り替わったか否かが判断される(図4のステップ220)。
【0049】
今回の制御周期において機関空燃比がリーンからリッチに切り替わった旨判断されると(ステップ220:YES)、現在の空燃比補正係数FAFが、機関空燃比がリーンからリッチに切り替わったときの値FAFLとしてメモリ22に記憶される(ステップ222)。その後、図5(b)に示されるように、現在の空燃比補正係数FAFから上記スキップ量Sが減算され、その減算値(FAF−S)が新たな空燃比補正係数FAFとして設定される(ステップ224)。
【0050】
一方、前回の制御周期においても機関空燃比がリッチであったと判断された場合、即ち機関空燃比が継続してリッチであると判断された場合(ステップ220:NO)、図5(b)に示されるように、現在の空燃比補正係数FAFから上記積分量Kが減算され、その減算値(FAF−K)が新たな空燃比補正係数FAFとして設定される(ステップ226)。
【0051】
他方、現在の機関空燃比がリーンであると判断された場合には(ステップ219:NO)、次に前回の制御周期において機関空燃比がリッチであったか否か、即ち今回の制御周期において機関空燃比がリッチからリーンに切り替わったか否かが判断される(図4のステップ230)。
【0052】
今回の制御周期において機関空燃比がリッチからリーンに切り替わった旨判断されると(ステップ230:YES)、現在の空燃比補正係数FAFが、機関空燃比がリッチからリーンに切り替わったときの値FAFRとしてメモリ22に記憶される(ステップ232)。その後、現在の空燃比補正係数FAFにスキップ量Sが加算され、その加算値(FAF+S)が新たな空燃比補正係数FAFとして設定される(ステップ234)。
【0053】
一方、前回の制御周期においても機関空燃比がリーンであったと判断された場合、即ち機関空燃比が継続してリーンであると判断された場合(ステップ230:NO)、現在の空燃比補正係数FAFに積分量Kが加算され、その加算値(FAF+K)が新たな空燃比補正係数FAFとして設定される(ステップ236)。
【0054】
図6は、上記各ステップ224,234,226,236を通じて設定される空燃比補正係数FAFの変化態様の一例を示している。また、同図(a)は、空燃比学習値KGjの学習完了履歴が有る場合(学習完了履歴フラグXKGRjが「オン」)における空燃比補正係数FAFの変化態様例を、同図(b)は、同学習完了履歴が無い場合(学習完了履歴フラグXKGRjが「オフ」)における空燃比補正係数FAFの変化態様例をそれぞれ示している。
【0055】
空燃比学習値KGjの学習完了履歴が無い場合には、スキップ量S及び積分量Kが相対的に小さく設定されるため、空燃比補正係数FAFの変動が緩慢になる。このため、実際の機関空燃比が理論空燃比からずれる期間が長期化する傾向があるものの、空燃比補正係数FAFは、その基準値「1.0」近傍から大きく外れないようになる。
【0056】
これに対して、空燃比学習値KGjの学習完了履歴が有る場合には、スキップ量S及び積分量Kが相対的に大きく設定されるため、空燃比補正係数FAFの変化速度が大きくなる。このため、学習完了履歴が無い場合と比較して、空燃比補正係数FAFが基準値「1.0」を中心に変動する際の変動幅が大きくなるものの、実際の機関空燃比が理論空燃比からずれる期間は短縮されるようになる。
【0057】
先のステップ224,234を通じて空燃比補正係数FAFがスキップ制御された後、以下の演算式(2)に従って空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVが算出される。
【0058】
FAFAV←(FAFL+FAFR)/2 …(2)
次に、現在の制御周期が機関空燃比がリーンからリッチ、或いはリッチからリーンに切り替わるタイミング(スキップタイミング)であることを示すスキップフラグXSKIPが「オン」に設定され(ステップ242)、この一連の処理が一旦終了される。
【0059】
一方、図3のステップ210においてフィードバック制御条件が成立していない旨判断された場合(ステップ210:NO)、機関空燃比をオープンループ制御すべく空燃比補正係数FAFが「1.0」に設定された後(ステップ250)、更にその空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVも「1.0」に設定される(ステップ252)。
【0060】
このステップ252の処理、或いは先の各ステップ226,236の処理が実行された後、一連の処理は一旦終了される。
次に、空燃比学習値KGjを算出する際の手順について図7及び図8に示すフローチャートを参照して説明する。このフローチャートに示される一連の処理は電子制御装置20により所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
【0061】
この一連の処理では、まず、学習条件が成立しているか否かが判断される(ステップ310)。ここでは、機関空燃比のフィードバック制御が実行されている(前記フィードバック制御条件が成立している)、内燃機関10が加減速状態になく吸入空気量が安定している、等々の条件が全て満たされている場合に学習条件が成立していると判断される。
【0062】
次に現在の吸入空気量に対応する学習領域jが判断され(ステップ312)、その学習領域jにおいて学習完了履歴が有るか否か、即ち前記学習完了履歴フラグXKGRjが「オン」に設定されているか否かが判断される(ステップ314)。
【0063】
ここで学習完了履歴が有ると判断された場合には(ステップ314:YES)、学習の完了を判定する際に用いられる判定値α及び判定期間β、並びに空燃比学習値KGjを更新する際の更新量DKGがそれぞれ所定値α1,β1,DKG1と等しく設定される(ステップ320,322,324)。これら各所定値α1,β1,DKG1はいずれも、学習完了履歴が有ることに対応して設定される値である。
【0064】
一方、学習完了履歴が無いと判断された場合には(ステップ314:NO)、上記判定値α、判定期間β、並びに更新量DKGがそれぞれ所定値α2,β2,DKG2と等しく設定される(ステップ330,332,334)。これら各所定値α2,β2,DKG2はいずれも、学習完了履歴が無いことに対応して設定される値であり、上記各所定値α1,β1,DKG1との間において以下の各式(3)〜(5)に示す大小関係が満たされるように設定されている。
【0065】
α1>α2 …(3)
β1<β2 …(4)
DKG1<DKG2 …(5)
従って、上記各ステップ320,322,330,332の処理を通じて、判定値αは学習完了履歴が有る場合には無い場合と比較して相対的に大きな値に設定され、判定期間βは学習完了履歴が有る場合には無い場合と比較して相対的に短い期間に設定されることなる。
【0066】
また、更新量DKGにかかる上記所定値DKG1,DKG2は、いずれも空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVと「1.0」との絶対偏差|FAFAV−1.0|に基づいて設定されている。図9は、これら所定値DKG1,DKG2と上記絶対偏差|FAFAV−1.0|との関係を示しており、こうした両者の関係は電子制御装置20のメモリ22に関数データとして記憶されている。
【0067】
同図に示されるように、各所定値DKG1,DKG2はいずれも、空燃比学習値KGjの収束性と精度を確保するために、絶対偏差|FAFAV−1.0|が小さくなるほど小さい値に設定される。従って、上記各ステップ324,334を通じて、更新量DKGは絶対偏差|FAFAV−1.0|が小さくなるほど小さい値に設定されるとともに、学習完了履歴が有る場合には無い場合と比較して相対的に小さい値に設定されることとなる。
【0068】
このようにして上記判定値α、判定期間β、並びに更新量DKGがそれぞれ設定されると、次に前回の制御周期から今回の制御周期までの間に学習領域jが変化したか否か、換言すれば今回の制御周期において判断された学習領域jが前回の制御周期において判断された学習領域jと異なっているか否かが判断される(ステップ340)。そして、学習領域jが変化していない旨判断された場合には(ステップ340:NO)、更に、スキップフラグXSKIPが「オン」に設定されているか否かが判断される(ステップ342)。
【0069】
ここで、スキップフラグXSKIPが「オン」に設定されている旨判断された場合、即ち今回の制御周期がスキップタイミングであると判断された場合には(ステップ342:YES)、スキップフラグXSKIPが「オフ」に設定された後(ステップ344)、スキップカウンタ値CSKIPがインクリメントされる(ステップ346)。このスキップカウンタ値CSKIPは、学習領域jが同一の領域に維持されたまま空燃比補正係数FAFのスキップ制御が行われた回数を計数するカウンタ値である。
【0070】
そして、このスキップカウンタ値CSKIPが所定値KCSKIP以上であるか否かが判断され(図8のステップ348)、同所定値KCSKIP以上である旨判断された場合には(ステップ348:YES)、次にパージ制御が実行中であるか否か、換言すれば流量制御弁34が開弁しているか否かが判断される(ステップ349)。
【0071】
本実施形態において、上記パージ制御は、現在の学習領域jにおいて学習が完了しているのを条件として、その実行が許可される。即ち、内燃機関10が始動され、機関空燃比のフィードバック制御が開始されると、まず、空燃比学習値KGjの学習が行われ、その学習が完了した後、現在の学習領域jにおいてパージ制御の実行が許可されるようになる。また、学習領域jが変化すれば、その変化後の学習領域jにおいて同様に空燃比学習値KGjの学習が行われ、学習完了後に同学習領域jでのパージ制御の実行が許可されるようになる。
【0072】
ここでパージ制御の実行中ではない旨判断された場合(ステップ349:NO)、次に、上記絶対偏差|FAFAV−1.0|が所定値γ以下であるであるかが判断される(ステップ350)。この所定値γは、空燃比学習値KGjの信頼性を評価するためのものである。即ち、絶対偏差|FAFAV−1.0|が所定値γより大きい場合には、空燃比学習値KGjによって機関空燃比の定常的なずれが補償されていないために、空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVが「1.0」近傍から大きく外れているとみなすことができ、空燃比学習値KGjの信頼性が低下しているものと判断することができる。
【0073】
ここで絶対偏差|FAFAV−1.0|が所定値γより大きい場合、換言すれば、空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVと同空燃比補正係数FAFの基準値「1.0」との偏差(FAFAV−1.0)が所定範囲(−γ≦FAFAV−1.0≦γ)外にある場合には(ステップ350:NO)、現在の学習領域jにおける学習完了履歴フラグXKGRjが「オフ」に設定される(ステップ390)。
【0074】
この処理が実行された後、或いは絶対偏差|FAFAV−1.0|が所定値γ以下である旨判断された場合(ステップ350:YES)、空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVが上記判定値αにより定められる判定範囲(1.0−α≦FAFAV≦1.0+α)内にあるか否かが判断される(ステップ352,354)。
【0075】
空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVがこの判定範囲内にある場合には(ステップ352,354:NO)、継続時間カウンタ値CTIMEがインクリメントされる(ステップ380)。この継続時間カウンタ値CTIMEは、空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVが上記判定範囲内に継続して存在する時間を計時するカウンタ値である。そして、この継続時間カウンタ値CTIMEが上記判定期間βを超えているか否かが判断され(ステップ382)、同判定期間βを超えていない場合には(ステップ382:NO)、一連の処理が一旦終了される。
【0076】
一方、継続時間カウンタ値CTIMEが判定期間βを超えている場合には(ステップ382:YES)、今回の機関運転時において空燃比学習値KGjの学習が完了したことを示す学習完了フラグXKGjが「オン」に設定される(ステップ384)。そして更に、学習完了履歴フラグXKGRjが「オン」に設定された後(ステップ386)、一連の処理が一旦終了される。
【0077】
ここで、上記判定値αは学習完了履歴が有る場合には相対的に大きな値に設定されているため、上記判定範囲(1.0−α≦FAFAV≦1.0+α)も学習完了履歴が有る場合には相対的に拡大されることになる。また一方、上記判定期間βについても、同期間βは学習完了履歴が有る場合には相対的に短い期間に設定されており、しかも上記スキップ量S及び積分量Kがいずれも相対的に大きく設定されているため、学習の完了が判定される期間も相対的に短く設定されることになる。従って、学習完了履歴が有る場合には無い場合と比較して、学習の完了を判定する条件が緩和され、より早期に学習が完了している旨判定されるようになる。
【0078】
一方、空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVが上記判定範囲から外れ、同範囲内の値よりも大きな値である判断された場合(ステップ352:YES)、或いは空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVが上記判定範囲から外れ、同範囲内の値よりも小さな値であると判断された場合(ステップ354:YES)にはいずれも、空燃比学習値KGjが上記更新量DKGに基づいて更新される。
【0079】
即ち、空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVが上記判定範囲内の値よりも大きな値であると判断された場合には(ステップ352:YES)、上記継続時間カウンタ値CTIMEがクリアされた後(ステップ370)、現在の空燃比学習値KGjに上記更新量DKGが加算され、その加算値(KGj+DKG)が新たな空燃比学習値KGjとして設定される(ステップ372)。一方、空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVが上記判定範囲内の値よりも小さな値であると判断された場合には(ステップ354:YES)、継続時間カウンタ値CTIMEがクリアされた後(ステップ360)、現在の空燃比学習値KGjから上記更新量DKGが減算され、その減算値(KGj−DKG)が新たな空燃比学習値KGjとして設定される(ステップ362)。
【0080】
ここで、上記更新量DKGは学習完了履歴が有る場合には無い場合と比較して相対的に小さな値に設定されているため、上記各ステップ362,372を通じて更新される空燃比学習値KGjは、機関空燃比のずれ傾向が経時的に僅かに変化したような場合でも、これを適切に補償し得るものとなる。また、このように更新量DKGが小さく設定されていても、学習が少なくとも一度は完了しており、空燃比学習値KGjが機関空燃比のずれを適切に補償し得る本来の値から大きくずれていることはないため、空燃比学習値KGjの収束性を大きく低下させてしまうおそれはない。
【0081】
上記各ステップ362,372において空燃比学習値KGjを更新した後、この一連の処理は終了される。また、今回の制御周期がスキップタイミングではないと判断された場合(ステップ342:NO)、スキップカウンタ値CSKIPが所定値KCSKIP未満であると判断された場合(ステップ348:NO)、パージ制御が実行中であると判断された場合(ステップ349:YES)も、この一連の処理は一旦終了される。更に、学習条件が成立していないと判断された場合(ステップ310:NO)、或いは学習領域jが変化したと判断された場合には(ステップ340:YES)、上記スキップカウンタ値CSKIPがクリアされた後(ステップ316)、この一連の処理が一旦終了される。
【0082】
以上説明した本実施形態にかかる内燃機関の空燃比制御装置によれば以下の作用効果を奏することができる。
(1)機関運転が開始されると、その学習態様は異なるものの、空燃比学習値KGjが学習完了の履歴の有無にかかわらず各学習領域j毎に学習され、その学習値KGjが機関空燃比のフィードバック制御に反映される。このため、機関空燃比のずれが各学習領域毎で経時的に異なって変化するものであっても、このずれは各学習領域j毎において補償されるようになる。
【0083】
また、各学習領域jのうち、学習完了履歴が有り、空燃比学習値KGjを大きく更新する必要のない領域については、学習完了履歴の無い領域と比較して、上記判定値αにより定められる判定範囲を拡大するとともに、学習の完了を判定する際の上記判定期間βを短く設定することで学習完了条件を緩和させるようにしている。このため、学習完了履歴が有る学習領域jについては、より早い段階で学習が完了するようになり、パージ制御も早期に開始されるようになる。
【0084】
従って、機関空燃比のずれが各学習領域j毎で経時的に異なって変化するものであっても、そのずれを好適に補償することができ、しかも学習完了後に行われるパージ制御の実行頻度をより多く確保することができるようになる。
【0085】
(2)また、学習完了履歴が有るときには同履歴が無い場合と比較して、空燃比学習値KGjを更新する際の更新量DKGを小さく設定するようにしているため、機関空燃比のずれ傾向が経時的に僅かに変化したような場合でも、これに合わせて空燃比学習値KGjを適切に設定することができるようになる。従って、空燃比学習値KGjをより精密に更新することができ、上記のような僅かに経時変化した機関空燃比のずれについてもこれを木目細かく補償することができるようになる。
【0086】
(3)更に、学習完了履歴が有るときには同履歴の無いときと比較して、上記スキップ量S及び積分量Kを大きく設定するようにしているため、空燃比補正係数FAFの変化速度が大きくなり、機関空燃比が理論空燃比からずれる期間が短縮されるようになる。従って、機関空燃比の学習に伴う排気性状の一時的な悪化を抑制することができるようになる。
【0087】
(4)また、こうした機関空燃比の学習に際して、機関空燃比の定常的なずれが大きく変化することにより、空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVと空燃比補正係数FAFの基準値「1.0」との偏差(FAFAV−1.0)が所定範囲(−γ≦FAFAV−1.0≦γ)から外れた場合には、現在の学習領域jにおける学習完了履歴フラグXKGRjを「オフ」に設定するようにしている。従って、この場合には、学習完了条件が緩和されることはなく、また、上記更新量DKGはより大きな値に、スキップ量S及び積分量Kはより小さな値にそれぞれ変更されるため、空燃比学習値KGjが確実に再学習されるようになる。
【0088】
従って、燃料噴射弁12やエアフローメータ17が交換されたり、バッテリ交換等によりメモリ22に記憶されている空燃比学習値KGjの設定内容が消去されたりすること等により、機関空燃比の定常的なずれが大きく変化した場合においても、このずれを好適に且つ速やかに補償することができるようになる。
【0089】
以上説明した本発明の実施形態は以下のように構成を変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、空燃比補正係数FAFの平均値FAFAVと基準値「1.0」との偏差が所定範囲から外れた場合には、その学習領域jにおける学習完了履歴フラグXKGRjのみを「オフ」に設定するようにしたが、全ての学習領域jにおける学習完了履歴フラグXKGRjを「オフ」に設定するようにしてもよい。
【0090】
・上記実施形態では、上記パージ制御を機関空燃比の学習が完了した後にその実行が許可されるものとして説明した。ここで、例えば機関運転が開始された直後においては、キャニスタ32内の蒸発燃料量がその貯留限界量近傍にまで上昇していることがある。このため、蒸発燃料をその貯留限界量を大きく下回るまで一旦減少させたほうが、蒸発燃料の放出を抑制する上でよい場合もあり得る。
【0091】
そこで、例えば所定の条件が満たされた場合には、機関空燃比の学習完了以前にパージ制御を実行し、キャニスタ32内の蒸発燃料を減少させた後、同学習を実行するとともに、その学習が完了した後に再度パージ制御の実行を許可するようにしてもよい。上記のようにパージ制御の実行を許可する場合であっても、上記実施形態に示す作用効果を奏することはできる。
【0092】
・上記実施形態では、学習完了履歴の有無により上記判定値α、判定期間β、並びに更新量DKGにかかる所定値DKG1,DKG2を設定するようにしたが、例えば、或る学習領域jでの学習完了履歴フラグXKGRjが「オン」に設定されてからの同学習領域jにおける学習完了回数を学習結果(空燃比学習値KGj)の信頼性を評価する値として計数し、上記学習完了の有無に加え、この学習完了回数に応じて上記各所定値α,β,DKG1,DKG2を可変設定するようにしてもよい。
【0093】
・上記実施形態では、学習完了履歴が有る場合には、上記判定値αにより定められる判定範囲を拡大するとともに、学習の完了を判定する際の判定期間βを短く設定するようにしたが、例えば、この判定範囲の拡大と判定期間βの短縮のいずれか一方のみを行うようにしてもよい。
【0094】
・上記実施形態では、学習完了履歴が有るときにスキップ量S及び積分量Kの双方を同履歴の無いときと比較して大きく設定するようにしたが、これら各量のうちいずれか一方のみを学習完了履歴が有るときに相対的に大きく設定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態における内燃機関及びその空燃比制御装置の構成を示す概略構成図。
【図2】燃料噴射時間を算出する際の処理手順を示すフローチャート。
【図3】空燃比補正係数を算出する際の処理手順を示すフローチャート。
【図4】同じく空燃比補正係数を算出する際の処理手順を示すフローチャート。
【図5】酸素センサの検出信号及び空燃比補正係数の変化態様の一例を示すタイミングチャート。
【図6】空燃比補正係数の変化態様の一例を示すグラフ。
【図7】空燃比学習値を算出する際の処理手順を示すフローチャート。
【図8】同じく空燃比学習値を算出する際の処理手順を示すフローチャート。
【図9】空燃比学習値の更新量を設定するための関数マップを示すグラフ。
【符号の説明】
10…内燃機関、11…吸気通路、12…燃料噴射弁、13…スロットルバルブ、14…エアクリーナ、15…排気通路、16…触媒コンバータ、17…エアフローメータ、18…酸素センサ、19…回転速度センサ、20…電子制御装置、22…メモリ、30…蒸発燃料処理機構、31…燃料タンク、32…キャニスタ、33…パージ通路、34…流量制御弁。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
According to the present invention, the engine air-fuel ratio is feedback-controlled based on the air-fuel ratio correction coefficient so as to coincide with the stoichiometric air-fuel ratio, while the steady state between the engine air-fuel ratio and the stoichiometric air-fuel ratio is determined based on the behavior of the air-fuel ratio correction coefficient. The present invention relates to an air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine that learns an air-fuel ratio learning value for compensating for misalignment and reflects the air-fuel ratio learning value in the feedback control.
[0002]
[Prior art]
In the internal combustion engine, so-called air-fuel ratio control, in which feedback control of the engine air-fuel ratio to the stoichiometric air-fuel ratio is performed as a well-known countermeasure against exhaust purification. In this air-fuel ratio control, generally, a deviation between the engine air-fuel ratio and the stoichiometric air-fuel ratio is detected from the signal of the oxygen sensor, and the transient deviation of the engine air-fuel ratio is compensated based on the detection result. Therefore, a feedback correction coefficient (hereinafter referred to as “air-fuel ratio correction coefficient”) is calculated.
[0003]
In such air-fuel ratio control, the difference between the engine air-fuel ratio and the stoichiometric air-fuel ratio is caused by individual engine differences, individual characteristics in the fuel injection valve injection characteristics or sensor output characteristics for detecting the intake air amount, and the like. A steady deviation may occur. Therefore, a correction value for compensating for this deviation is learned based on the behavior of the air-fuel ratio correction coefficient, and the learned correction value (hereinafter referred to as “air-fuel ratio learning value”) is combined with the air-fuel ratio correction coefficient. Therefore, it is applied to feedback control of engine air-fuel ratio. As described above, the steady deviation of the engine air-fuel ratio is compensated by the learned value of the air-fuel ratio, so that the transient deviation of the engine air-fuel ratio caused by the acceleration / deceleration of the internal combustion engine or the like is preferably corrected by the air-fuel ratio correction coefficient. As a result, it is possible to compensate, and as a result, the accuracy of air-fuel ratio control can be improved.
[0004]
By the way, the engine air / fuel ratio shift tendency as described above varies depending on the engine operating state (particularly the engine load state). For this reason, the learning related to the engine air-fuel ratio as described above is performed for each of a plurality of learning regions divided according to the engine operating state, and the air-fuel ratio learning value is obtained separately as a value for each of these learning regions. Yes.
[0005]
On the other hand, in an internal combustion engine, the evaporated fuel generated in the fuel tank is temporarily stored in the canister, and the stored evaporated fuel is introduced into the engine intake system at a predetermined time and then burned in the engine combustion chamber. Control for so-called purge control is performed.
[0006]
If such purge control and learning on the engine air-fuel ratio are performed at the same time, the air-fuel ratio learning value will fluctuate depending on the concentration and amount of evaporated fuel introduced from the canister into the engine intake system. The correction value for compensating for the steady deviation of the air-fuel ratio is no longer appropriate.
[0007]
For this reason, in an internal combustion engine that executes such purge control and learning of the engine air-fuel ratio, learning of the engine air-fuel ratio is completed, and the learned value of the air-fuel ratio can compensate for a steady deviation of the engine air-fuel ratio. Each of these processes is executed at different times, for example, purge control is started after being set.
[0008]
Here, considering that there is a limit in the fuel storage capacity in the canister, it is desirable to complete the learning of the engine air-fuel ratio at an early stage and start the purge control at an earlier stage. However, simply completing the learning of the engine air-fuel ratio can ensure the fuel storage capacity of the canister, but the accuracy of the air-fuel ratio learning cannot be avoided, and the accuracy of the air-fuel ratio control is naturally low. .
[0009]
Therefore, conventionally, as seen in Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-253040, it is determined that learning has been completed during a previous engine operation in a certain learning region, and in the learning region even during the current engine operation. Similarly, when it is determined that learning has been completed, all learning in other learning areas where learning has been completed during the previous engine operation is omitted, and purge control is immediately started in each of these learning areas. I am doing so.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, when learning is continuously completed in a certain learning region, the learning start time of the purge control can be certainly advanced by omitting learning in other learning regions, and the execution frequency is increased. Will be able to.
[0011]
However, on the other hand, in the conventional apparatus in which learning is appropriately omitted as described above, for example, the injection characteristic of the fuel injection valve changes over time only in a specific learning region, and accordingly, Even if the engine air-fuel ratio may shift, if learning is continuously completed in another learning region, learning in that specific learning region is not performed, and thus the air-fuel ratio learning value is updated. Nor. For this reason, if learning is omitted for a long time in the specific learning region, the learning result in the learning region, that is, the reliability of the air-fuel ratio learning value is lowered, and the accuracy of the air-fuel ratio control is lowered. It will be.
[0012]
Such inconveniences are not limited to changes over time in the injection characteristics of the fuel injection valve, but due to changes in the output characteristics of various sensors such as individual engine differences and intake air amount sensors, etc. The same can occur when the learning area changes differently over time.
[0013]
The present invention has been made in view of these conventional situations, and the purpose thereof is to suitably compensate for the deviation even when the deviation of the engine air-fuel ratio changes with time in each learning region. It is another object of the present invention to provide an air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine that can ensure a higher execution frequency of the purge control even when the purge control is performed after the learning of the engine air-fuel ratio is completed. .
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The means for achieving the above object and the effects thereof will be described below.
In the first aspect of the present invention, control means for feedback-controlling the engine air-fuel ratio so as to coincide with the stoichiometric air-fuel ratio based on the air-fuel ratio correction coefficient, and the engine air-fuel ratio based on the behavior of the air-fuel ratio correction coefficient. An air-fuel ratio learning value for compensating for a steady deviation from the air-fuel ratio is learned for each of a plurality of learning regions divided according to the engine operating state, and the same air-fuel ratio learning value is reflected in the feedback control. In the air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine, comprising: learning means; and determination means for determining each learning region when learning by the learning means is completed when a predetermined learning completion condition is satisfied after engine startup. Setting means for setting a learning completion history for each learning region as having a history when the learning completion determination is made at least once by the determination means; and the setting Learning completion history in a certain learning area is so and a relaxing means to relieve the learning completion conditions when determining the learning completion in the learning region when it is set that there history by stages.
[0015]
In the above configuration, the air-fuel ratio learning value is learned for each learning region regardless of whether there is a learning completion history, and the learned value is reflected in the feedback control of the engine air-fuel ratio. Is compensated for each learning region. In addition, in this learning, the learning completion history is set as having a history, and the learning area that does not require a large update of the air-fuel ratio learning value is completed compared to the learning area that is set as having no history. Since the conditions are relaxed, learning is completed at an earlier stage. For this reason, when the purge control is performed after the learning is completed, the control is started early.
[0016]
Therefore, according to the above-described configuration of the invention described in
[0017]
Further, as a specific aspect of the configuration in which the learning completion condition is relaxed as described above, according to the invention described in
[0018]
Further, in addition to such a configuration, according to the invention described in
[0019]
According to a fourth aspect of the present invention, in the air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine according to the second or third aspect, the setting unit is configured to perform the learning completion history when the deviation is outside a predetermined range during the learning of the learning unit. And the learning completion history is set as no history.
[0020]
For example, when components related to air-fuel ratio control, such as a fuel injection valve or a sensor for detecting the intake air amount, are replaced, the reliability of the air-fuel ratio learned value learned so far is greatly reduced. The learned value is not able to properly compensate for the steady deviation of the engine air-fuel ratio. In such a case, even if the learning value of the air-fuel ratio is reflected in the feedback control, the steady-state deviation of the engine air-fuel ratio cannot be compensated, so that the air-fuel ratio correction coefficient greatly deviates from the vicinity of the reference value. become.
[0021]
In the configuration of the invention described in
[0022]
According to a fifth aspect of the present invention, in the air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine according to any one of the first to fourth aspects, the learning means completes the learning by the setting means when learning the air-fuel ratio learning value. When the history is set to have a history, the update amount of the air-fuel ratio learning value is set smaller than when the learning completion history is set to have no history.
[0023]
In each learning region where the learning completion history is set to have history, the learning is completed at least once, and the air-fuel ratio learning value is larger than the original value that can appropriately compensate for the engine air-fuel ratio deviation. There is no deviation. Accordingly, when the air-fuel ratio learning value is updated, it is desirable to update the learning value gradually so that even a slight change in the engine air-fuel ratio with time can be compensated appropriately.
[0024]
In this regard, according to the above-described configuration of the invention described in
[0025]
According to a sixth aspect of the present invention, in the air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine according to any one of the first to fifth aspects, the control means sets the learning completion history as having a history by the setting means. At least one of the skip amount when the air-fuel ratio correction coefficient is skip-controlled and the integral amount when the integral control is performed is set larger than when the learning completion history is set to no history.
[0026]
In order to appropriately learn the air-fuel ratio learning value, it is desirable to set both the skip amount and the integral amount in the air-fuel ratio correction coefficient to be small so as to suppress fluctuations in the air-fuel ratio correction coefficient. However, if these skip amount and integral amount are set to be uniformly small, the behavior of the air-fuel ratio correction coefficient becomes slow, and the period during which the engine air-fuel ratio deviates from the stoichiometric air-fuel ratio is prolonged during learning of the air-fuel ratio learning value. As a result, there is a concern about the temporary deterioration of exhaust properties.
[0027]
In this regard, in the above-described configuration of the invention described in claim 6, when the learning completion history is set to have a history, and it is sufficient to slightly update the air-fuel ratio learning value, the air-fuel ratio correction coefficient is skip-controlled. Since at least one of the skip amount at the time of integration and the integration amount at the time of integral control is set larger than when no history is set, the exhaust property temporarily accompanying the learning of the engine air-fuel ratio as described above Deterioration can be suppressed.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of an air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine according to the present invention will be described with reference to FIGS.
[0029]
FIG. 1 schematically shows the configuration of an air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine according to the present embodiment.
As shown in the figure, the
[0030]
An
[0031]
The detection signals of these
[0032]
Further, the
[0033]
The evaporated fuel generated in the
[0034]
Next, details of the air-fuel ratio control executed by the
First, the procedure for calculating the fuel injection time TAU of the
[0035]
In this series of processing, first, the basic fuel injection time TP is calculated (step 110). This basic fuel injection time TP is the ratio between the fuel injection amount of the
[0036]
Next, a correction coefficient KT1 for performing post-startup increase correction, warm-up increase correction, and the like, and a correction coefficient KT2 for performing purge concentration correction, etc. are calculated (step 112). Then, the fuel injection time TAU is calculated according to the following arithmetic expression (1) (step 114).
[0037]
TAU ← TP ・ KT1 ・ (FAF + KGj + KT2) (1)
In the above equation (1), “FAF” is a feedback correction coefficient (hereinafter referred to as “air-fuel ratio correction coefficient”) for compensating for the deviation through feedback control when the engine air-fuel ratio transits transiently from the stoichiometric air-fuel ratio. It is said). As is well known, the air-fuel ratio correction coefficient FAF has a reference value of “1.0”, and is smaller than “1.0” when the engine air-fuel ratio is richer than the stoichiometric air-fuel ratio. When it is leaner than the air-fuel ratio, it is set to be larger than “1.0”. Accordingly, the fuel injection amount of the
[0038]
In the above equation (1), “KGj” is a correction coefficient (hereinafter referred to as “air-fuel ratio learning value”) for compensating for the deviation when the engine air-fuel ratio steadily deviates from the theoretical air-fuel ratio. It is.
[0039]
As described above, the basic fuel injection time TP is set so that the engine air-fuel ratio matches the stoichiometric air-fuel ratio, but the individual difference of the
[0040]
After calculating the fuel injection time TAU based on the above equation (1), this series of processes is temporarily terminated.
Next, the procedure for calculating the air-fuel ratio correction coefficient FAF will be described with reference to the flowcharts shown in FIGS. A series of processing shown in this flowchart is repeatedly executed by the
[0041]
In this series of processing, it is first determined whether or not an engine air-fuel ratio feedback (F / B) control condition is satisfied (step 210). Here, it is determined that the feedback control condition is satisfied, for example, when the engine cooling water temperature has risen to a predetermined temperature or more, for example, not when the engine is started, and so on.
[0042]
When it is determined that the feedback control condition is satisfied (step 210: YES), the learning region j corresponding to the current intake air amount is determined (step 212). Then, it is determined whether or not the learning completion history flag XKGRj corresponding to the determined learning region j is set to “ON” (step 214).
[0043]
This learning completion history flag XKGRj is a flag indicating a learning completion history related to the air-fuel ratio learning value KGj, and it is a condition that learning of the air-fuel ratio learning value KGj has been completed at least once by the time of the current engine operation. Is set to “On”. The setting contents of the learning completion history flag XKGRj are stored and held in the
[0044]
If it is determined that the learning completion history flag XKGRj is “OFF” (step 214: NO), the skip amount S when the air-fuel ratio correction coefficient FAF is skip-controlled and the coefficient FAF are integrated. The integration amount K at that time is set equal to the second skip amount S2 and the second integration amount K2, respectively (steps 217 and 218). The second skip amount S2 and the second integral amount K2 are calculated based on the engine operating state such as the intake air amount in the
[0045]
On the other hand, when it is determined that the learning completion history flag XKGRj is “ON” (step 214: YES), the skip amount S and the integral amount K are the first skip amount S1 and the first integral amount K1. They are set equal (
[0046]
Here, the first skip amount S1 is calculated as a value that is always larger than the second skip amount S2 if the engine operating state is the same. Similarly, the first integral amount K1 is always calculated as a value that is always larger than the second integral amount K2 if the engine operating state is the same.
[0047]
After the skip amount S and the integral amount K are thus set, it is next determined whether or not the current engine air-fuel ratio is rich (step 219). As shown in FIG. 5A, the detection signal (voltage signal) V of the
[0048]
When it is determined that the engine air-fuel ratio is rich (step 219: YES), it is further determined whether or not the engine air-fuel ratio was lean in the previous control cycle, that is, the engine air-fuel ratio is changed from lean in the current control cycle. It is determined whether or not the rich has been switched (
[0049]
If it is determined that the engine air-fuel ratio has changed from lean to rich in the current control cycle (step 220: YES), the current air-fuel ratio correction coefficient FAF is the value FAFL when the engine air-fuel ratio has changed from lean to rich. Is stored in the memory 22 (step 222). Thereafter, as shown in FIG. 5B, the skip amount S is subtracted from the current air-fuel ratio correction coefficient FAF, and the subtraction value (FAF-S) is set as a new air-fuel ratio correction coefficient FAF ( Step 224).
[0050]
On the other hand, when it is determined that the engine air-fuel ratio is still rich in the previous control cycle, that is, when it is determined that the engine air-fuel ratio is continuously rich (step 220: NO), FIG. As shown, the integration amount K is subtracted from the current air-fuel ratio correction coefficient FAF, and the subtraction value (FAF-K) is set as a new air-fuel ratio correction coefficient FAF (step 226).
[0051]
On the other hand, when it is determined that the current engine air-fuel ratio is lean (step 219: NO), it is then determined whether the engine air-fuel ratio was rich in the previous control cycle, that is, in the current control cycle. It is determined whether the fuel ratio has been switched from rich to lean (step 230 in FIG. 4).
[0052]
If it is determined that the engine air-fuel ratio has changed from rich to lean in the current control cycle (step 230: YES), the current air-fuel ratio correction coefficient FAF is the value FAFR when the engine air-fuel ratio has changed from rich to lean. Is stored in the memory 22 (step 232). Thereafter, the skip amount S is added to the current air-fuel ratio correction coefficient FAF, and the added value (FAF + S) is set as a new air-fuel ratio correction coefficient FAF (step 234).
[0053]
On the other hand, when it is determined that the engine air-fuel ratio was lean even in the previous control cycle, that is, when it is determined that the engine air-fuel ratio is continuously lean (step 230: NO), the current air-fuel ratio correction coefficient The integral amount K is added to FAF, and the added value (FAF + K) is set as a new air-fuel ratio correction coefficient FAF (step 236).
[0054]
FIG. 6 shows an example of how the air-fuel ratio correction coefficient FAF is set through the
[0055]
When there is no learning completion history of the air-fuel ratio learning value KGj, the skip amount S and the integral amount K are set relatively small, so that the fluctuation of the air-fuel ratio correction coefficient FAF becomes slow. For this reason, although the period during which the actual engine air-fuel ratio deviates from the stoichiometric air-fuel ratio tends to be prolonged, the air-fuel ratio correction coefficient FAF does not deviate significantly from the vicinity of the reference value “1.0”.
[0056]
On the other hand, when there is a learning completion history of the air-fuel ratio learning value KGj, the skip amount S and the integral amount K are set to be relatively large, so that the change speed of the air-fuel ratio correction coefficient FAF increases. For this reason, compared with the case where there is no learning completion history, the fluctuation range when the air-fuel ratio correction coefficient FAF fluctuates around the reference value “1.0” is large, but the actual engine air-fuel ratio is the stoichiometric air-fuel ratio. The period of deviation is shortened.
[0057]
After the air-fuel ratio correction coefficient FAF is skip-controlled through the
[0058]
FAFAV ← (FAFL + FAFR) / 2 (2)
Next, the skip flag XSKIP indicating that the current control cycle is the timing at which the engine air-fuel ratio changes from lean to rich or from rich to lean (skip timing) is set to “on” (step 242). The process is temporarily terminated.
[0059]
On the other hand, when it is determined in step 210 of FIG. 3 that the feedback control condition is not satisfied (step 210: NO), the air-fuel ratio correction coefficient FAF is set to “1.0” to perform open-loop control of the engine air-fuel ratio. After that (step 250), the average value FAFAV of the air-fuel ratio correction coefficient FAF is also set to “1.0” (step 252).
[0060]
After the process of
Next, the procedure for calculating the air-fuel ratio learning value KGj will be described with reference to the flowcharts shown in FIGS. A series of processing shown in this flowchart is repeatedly executed by the
[0061]
In this series of processing, it is first determined whether or not a learning condition is satisfied (step 310). Here, the engine air-fuel ratio feedback control is being executed (the feedback control condition is satisfied), the
[0062]
Next, a learning region j corresponding to the current intake air amount is determined (step 312), and whether or not there is a learning completion history in the learning region j, that is, the learning completion history flag XKGRj is set to “on”. It is determined whether or not there is (step 314).
[0063]
If it is determined that there is a learning completion history (step 314: YES), the determination value α and the determination period β used when determining the completion of learning and the air-fuel ratio learning value KGj are updated. The update amount DKG is set equal to the predetermined values α1, β1, and DKG1 (steps 320, 322, and 324). These predetermined values α1, β1, and DKG1 are all values that are set in response to the learning completion history.
[0064]
On the other hand, when it is determined that there is no learning completion history (step 314: NO), the determination value α, the determination period β, and the update amount DKG are set equal to the predetermined values α2, β2, and DKG2, respectively (step 314). 330, 332, 334). Each of these predetermined values α2, β2, DKG2 is a value set corresponding to the absence of the learning completion history, and the following equations (3) between the predetermined values α1, β1, DKG1 It is set so that the magnitude relationship shown in (5) is satisfied.
[0065]
α1> α2 (3)
β1 <β2 (4)
DKG1 <DKG2 (5)
Accordingly, the determination value α is set to a relatively large value as compared with the case where there is no learning completion history through the processing of each of the
[0066]
The predetermined values DKG1 and DKG2 relating to the update amount DKG are both set based on the absolute value | FAFAV−1.0 | between the average value FAFAV of the air-fuel ratio correction coefficient FAF and “1.0”. . FIG. 9 shows the relationship between the predetermined values DKG1 and DKG2 and the absolute deviation | FAFAV-1.0 |. The relationship between the two is stored in the
[0067]
As shown in the figure, each of the predetermined values DKG1 and DKG2 is set to a smaller value as the absolute deviation | FAFAV-1.0 | becomes smaller in order to ensure the convergence and accuracy of the air-fuel ratio learned value KGj. Is done. Accordingly, the update amount DKG is set to a smaller value as the absolute deviation | FAFAV-1.0 | becomes smaller through the above steps 324 and 334, and is compared with the case where there is a learning completion history as compared with the case where there is no learning completion history. Will be set to a small value.
[0068]
When the determination value α, the determination period β, and the update amount DKG are set in this manner, whether or not the learning region j has changed between the previous control cycle and the current control cycle, in other words, Then, it is determined whether or not the learning region j determined in the current control cycle is different from the learning region j determined in the previous control cycle (step 340). If it is determined that the learning area j has not changed (step 340: NO), it is further determined whether or not the skip flag XSKIP is set to “ON” (step 342).
[0069]
If it is determined that the skip flag XSKIP is set to “ON”, that is, if it is determined that the current control cycle is the skip timing (step 342: YES), the skip flag XSKIP is set to “ After being set to “OFF” (step 344), the skip counter value CSKIP is incremented (step 346). This skip counter value CSKIP is a counter value for counting the number of times that the skip control of the air-fuel ratio correction coefficient FAF is performed while the learning region j is maintained in the same region.
[0070]
Then, it is determined whether or not the skip counter value CSKIP is equal to or greater than the predetermined value KCSKIP (step 348 in FIG. 8). If it is determined that the skip counter value CSKIP is equal to or greater than the predetermined value KCSKIP (step 348: YES), In step 349, it is determined whether or not purge control is being executed, in other words, whether or not the
[0071]
In the present embodiment, the purge control is permitted to be executed on the condition that learning is completed in the current learning region j. That is, when the
[0072]
If it is determined that purge control is not being executed (step 349: NO), it is then determined whether the absolute deviation | FAFAV-1.0 | is equal to or less than a predetermined value γ (step 349). 350). This predetermined value γ is for evaluating the reliability of the air-fuel ratio learned value KGj. That is, when the absolute deviation | FAFAV-1.0 | is larger than the predetermined value γ, the steady deviation of the engine air-fuel ratio is not compensated for by the air-fuel ratio learning value KGj, so the average of the air-fuel ratio correction coefficient FAF is It can be considered that the value FAFAV is greatly deviated from the vicinity of “1.0”, and it can be determined that the reliability of the air-fuel ratio learning value KGj is lowered.
[0073]
If the absolute deviation | FAFAV−1.0 | is larger than the predetermined value γ, in other words, the deviation between the average value FAFAV of the air-fuel ratio correction coefficient FAF and the reference value “1.0” of the air-fuel ratio correction coefficient FAF. When (FAFAV-1.0) is outside the predetermined range (−γ ≦ FAFAV−1.0 ≦ γ) (step 350: NO), the learning completion history flag XKGRj in the current learning region j is “off”. (Step 390).
[0074]
After this process is executed, or when it is determined that the absolute deviation | FAFAV−1.0 | is equal to or smaller than the predetermined value γ (step 350: YES), the average value FAFAV of the air-fuel ratio correction coefficient FAF is the determination value. It is determined whether or not it is within a determination range (1.0−α ≦ FAFAV ≦ 1.0 + α) determined by α (steps 352 and 354).
[0075]
When the average value FAFAV of the air-fuel ratio correction coefficient FAF is within this determination range (steps 352 and 354: NO), the duration counter value CTIME is incremented (step 380). This continuation time counter value CTIME is a counter value that measures the time during which the average value FAFAV of the air-fuel ratio correction coefficient FAF is continuously within the above-mentioned determination range. Then, it is determined whether or not the duration counter value CTIME exceeds the determination period β (step 382). If the determination period β does not exceed the determination period β (step 382: NO), a series of processing is once performed. Is terminated.
[0076]
On the other hand, when the duration counter value CTIME exceeds the determination period β (step 382: YES), the learning completion flag XKGj indicating that the learning of the air-fuel ratio learning value KGj is completed during the current engine operation is “ On "is set (step 384). Further, after the learning completion history flag XKGRj is set to “ON” (step 386), a series of processing is once ended.
[0077]
Here, since the determination value α is set to a relatively large value when there is a learning completion history, the determination range (1.0−α ≦ FAFAV ≦ 1.0 + α) also has a learning completion history. In some cases, it will be relatively enlarged. On the other hand, for the determination period β, the synchronization period β is set to a relatively short period when there is a learning completion history, and both the skip amount S and the integral amount K are set to be relatively large. Therefore, the period during which learning completion is determined is set to be relatively short. Therefore, compared with the case where there is no learning completion history, the condition for determining completion of learning is relaxed, and it is determined that learning has been completed earlier.
[0078]
On the other hand, if it is determined that the average value FAFAV of the air-fuel ratio correction coefficient FAF is out of the determination range and is larger than the value within the same range (step 352: YES), or the average value FAFAV of the air-fuel ratio correction coefficient FAF Is out of the determination range and is determined to be a value smaller than the value within the same range (step 354: YES), the air-fuel ratio learning value KGj is updated based on the update amount DKG. .
[0079]
That is, when it is determined that the average value FAFAV of the air-fuel ratio correction coefficient FAF is larger than the value within the determination range (step 352: YES), after the duration counter value CTIME is cleared ( In step 370), the updated amount DKG is added to the current air-fuel ratio learned value KGj, and the added value (KGj + DKG) is set as a new air-fuel ratio learned value KGj (step 372). On the other hand, when it is determined that the average value FAFAV of the air-fuel ratio correction coefficient FAF is smaller than the value within the determination range (step 354: YES), after the duration counter value CTIME is cleared (step 360) The update amount DKG is subtracted from the current air-fuel ratio learning value KGj, and the subtraction value (KGj−DKG) is set as a new air-fuel ratio learning value KGj (step 362).
[0080]
Here, since the update amount DKG is set to a relatively small value as compared with the case where there is a learning completion history, the air-fuel ratio learned value KGj updated through the steps 362 and 372 is Even when the tendency of deviation of the engine air-fuel ratio slightly changes with time, this can be compensated appropriately. Even if the update amount DKG is set to be small as described above, the learning is completed at least once, and the air-fuel ratio learned value KGj deviates greatly from the original value that can appropriately compensate for the engine air-fuel ratio deviation. Therefore, there is no possibility that the convergence of the air-fuel ratio learned value KGj will be greatly reduced.
[0081]
After updating the air-fuel ratio learned value KGj in the above steps 362 and 372, this series of processing is terminated. Further, when it is determined that the current control cycle is not the skip timing (step 342: NO), when it is determined that the skip counter value CSKIP is less than the predetermined value KCSKIP (step 348: NO), purge control is executed. Even when it is determined that the process is in progress (step 349: YES), this series of processes is temporarily terminated. Further, when it is determined that the learning condition is not satisfied (step 310: NO), or when it is determined that the learning region j has changed (step 340: YES), the skip counter value CSKIP is cleared. After this (step 316), this series of processing is once ended.
[0082]
According to the air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine according to the present embodiment described above, the following operational effects can be achieved.
(1) When the engine operation is started, the learning mode is different, but the air-fuel ratio learned value KGj is learned for each learning region j regardless of the history of learning completion, and the learned value KGj is used as the engine air-fuel ratio. This is reflected in the feedback control. For this reason, even if the engine air-fuel ratio shift varies with time in each learning region, this shift is compensated in each learning region j.
[0083]
Further, among the learning regions j, a region that has a learning completion history and that does not require a large update of the air-fuel ratio learning value KGj is compared with a region that has no learning completion history and is determined by the determination value α. While expanding the range, the learning completion condition is relaxed by setting the determination period β for determining completion of learning short. For this reason, for the learning region j having the learning completion history, the learning is completed at an earlier stage, and the purge control is also started early.
[0084]
Therefore, even if the engine air-fuel ratio shift varies with time in each learning region j, the shift can be compensated appropriately, and the frequency of execution of the purge control performed after the completion of learning can be reduced. More can be secured.
[0085]
(2) Further, when there is a learning completion history, the update amount DKG when updating the air-fuel ratio learning value KGj is set smaller than when there is no history, so the engine air-fuel ratio shift tendency Even when the air pressure slightly changes over time, the air-fuel ratio learning value KGj can be set appropriately in accordance with this. Therefore, the air-fuel ratio learning value KGj can be updated more precisely, and the engine air-fuel ratio shift slightly changed with time as described above can be compensated finely.
[0086]
(3) Furthermore, since the skip amount S and the integral amount K are set larger when there is a learning completion history than when there is no history, the change rate of the air-fuel ratio correction coefficient FAF increases. The period during which the engine air-fuel ratio deviates from the stoichiometric air-fuel ratio is shortened. Accordingly, it is possible to suppress the temporary deterioration of the exhaust properties accompanying the learning of the engine air-fuel ratio.
[0087]
(4) Further, when learning the engine air-fuel ratio, the steady-state deviation of the engine air-fuel ratio changes greatly, so that the average value FAFAV of the air-fuel ratio correction coefficient FAF and the reference value “1.0 of the air-fuel ratio correction coefficient FAF are calculated. ”(FAFAV−1.0) is out of the predetermined range (−γ ≦ FAFAV−1.0 ≦ γ), the learning completion history flag XKGRj in the current learning region j is set to“ off ”. Like to do. Accordingly, in this case, the learning completion condition is not relaxed, the update amount DKG is changed to a larger value, and the skip amount S and the integral amount K are changed to smaller values. The learning value KGj is reliably relearned.
[0088]
Accordingly, when the
[0089]
The embodiment of the present invention described above can be implemented by changing the configuration as follows.
In the above embodiment, when the deviation between the average value FAFAV of the air-fuel ratio correction coefficient FAF and the reference value “1.0” is out of the predetermined range, only the learning completion history flag XKGRj in the learning region j is set to “off”. However, the learning completion history flag XKGRj in all the learning regions j may be set to “off”.
[0090]
In the above embodiment, the purge control has been described as being permitted after the learning of the engine air / fuel ratio is completed. Here, for example, immediately after the engine operation is started, the amount of evaporated fuel in the
[0091]
Therefore, for example, when a predetermined condition is satisfied, the purge control is executed before the learning of the engine air-fuel ratio is completed, the evaporated fuel in the
[0092]
In the above embodiment, the determination value α, the determination period β, and the predetermined values DKG1 and DKG2 related to the update amount DKG are set depending on whether or not there is a learning completion history, but for example, learning in a certain learning region j The number of learning completions in the same learning region j after the completion history flag XKGRj is set to “on” is counted as a value for evaluating the reliability of the learning result (air-fuel ratio learning value KGj), and in addition to the presence or absence of the learning completion The predetermined values α, β, DKG1, and DKG2 may be variably set according to the number of learning completions.
[0093]
In the above embodiment, when there is a learning completion history, the determination range determined by the determination value α is expanded and the determination period β for determining completion of learning is set to be short. Only one of the expansion of the determination range and the shortening of the determination period β may be performed.
[0094]
In the above embodiment, when there is a learning completion history, both the skip amount S and the integral amount K are set larger than when there is no history, but only one of these amounts is set. You may make it set relatively large, when there exists a learning completion log | history.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing a configuration of an internal combustion engine and an air-fuel ratio control device thereof according to an embodiment.
FIG. 2 is a flowchart showing a processing procedure for calculating a fuel injection time.
FIG. 3 is a flowchart showing a processing procedure for calculating an air-fuel ratio correction coefficient.
FIG. 4 is a flowchart showing a processing procedure for calculating an air-fuel ratio correction coefficient.
FIG. 5 is a timing chart showing an example of how the oxygen sensor detection signal and the air-fuel ratio correction coefficient are changed.
FIG. 6 is a graph showing an example of how the air-fuel ratio correction coefficient changes.
FIG. 7 is a flowchart showing a processing procedure for calculating an air-fuel ratio learning value.
FIG. 8 is a flowchart showing a processing procedure for calculating an air-fuel ratio learning value.
FIG. 9 is a graph showing a function map for setting the update amount of the air-fuel ratio learning value.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (6)
前記判定手段により前記学習の完了判定が少なくとも一度なされているときには学習完了履歴を履歴有りとして前記学習領域毎に設定する設定手段と、
前記設定手段により或る学習領域における学習完了履歴が履歴有りと設定されているときにその学習領域での学習完了を判定するに際して前記学習完了条件を緩和する緩和手段と
を備えることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。Control means for feedback-controlling the engine air-fuel ratio so as to match the stoichiometric air-fuel ratio based on the air-fuel ratio correction coefficient, and a steady state between the engine air-fuel ratio and the stoichiometric air-fuel ratio based on the behavior of the air-fuel ratio correction coefficient A learning means for learning an air-fuel ratio learning value for compensating for the deviation for each of a plurality of learning regions divided according to an engine operating state and reflecting the air-fuel ratio learning value in the feedback control, and a predetermined value after engine startup An air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine comprising: learning completed by the learning means when the learning completion condition is satisfied; and determination means for determining for each learning region,
A setting means for setting a learning completion history for each learning region as having a history when the learning completion determination is made at least once by the determination means;
And a relaxation means for relaxing the learning completion condition when determining the completion of learning in the learning area when the learning completion history in the certain learning area is set as having a history by the setting means. An air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine.
前記学習手段は前記空燃比補正係数の平均値と理論空燃比に対応する同空燃比補正係数の基準値との偏差が減少するように前記空燃比学習値を更新するものであり、
前記判定手段は前記偏差が所定の判定範囲内に存在することを前記学習完了条件とするものであり、
前記緩和手段は前記設定手段により前記学習完了履歴が履歴有りと設定されているときには同学習完了履歴が履歴無しと設定されているときよりも前記判定範囲を拡大して設定するものである
ことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。The air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine according to claim 1,
The learning means updates the air-fuel ratio learning value so that a deviation between an average value of the air-fuel ratio correction coefficient and a reference value of the air-fuel ratio correction coefficient corresponding to the theoretical air-fuel ratio decreases,
The determination means sets the deviation to be within a predetermined determination range as the learning completion condition,
The relaxation means sets the determination range to be larger when the learning completion history is set as history with the setting means than when the learning completion history is set as no history. An air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine characterized by the above.
前記学習手段は前記空燃比補正係数の平均値と理論空燃比に対応する同空燃比補正係数の基準値との偏差が減少するように前記空燃比学習値を更新するものであり、
前記判定手段は前記偏差が所定の判定範囲内に所定の判定期間継続して存在することを前記学習完了条件とするものであり、
前記緩和手段は前記設定手段により前記学習完了履歴が履歴有りと設定されているときには同学習完了履歴が履歴無しと設定されているときよりも前記判定期間を短く設定するものである
ことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。The air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine according to claim 1 or 2,
The learning means updates the air-fuel ratio learning value so that a deviation between an average value of the air-fuel ratio correction coefficient and a reference value of the air-fuel ratio correction coefficient corresponding to the theoretical air-fuel ratio decreases,
The determination means uses the deviation as a learning completion condition that the deviation continuously exists within a predetermined determination range for a predetermined determination period.
The relaxation means sets the determination period shorter when the learning completion history is set as having a history by the setting means than when the learning completion history is set as having no history. An air-fuel ratio control device for an internal combustion engine.
前記設定手段は前記学習手段の学習中において前記偏差が所定範囲外にあるときには前記学習完了履歴を消去して同学習完了履歴を履歴無しとして設定するものである
ことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。The air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine according to claim 2 or 3,
The setting means is configured to erase the learning completion history and set the learning completion history as no history when the deviation is outside a predetermined range during the learning of the learning means. Fuel ratio control device.
前記学習手段は前記空燃比学習値を学習するに際して、前記設定手段により前記学習完了履歴が履歴有りと設定されているときには同学習完了履歴が履歴無しと設定されているときよりも、前記空燃比学習値の更新量を小さく設定するものである
ことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。The air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine according to any one of claims 1 to 4,
When the learning means learns the air-fuel ratio learning value, the air-fuel ratio is more different when the learning completion history is set to have no history than when the learning completion history is set to no history. An air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine, wherein the learning value update amount is set small.
前記制御手段は前記設定手段により前記学習完了履歴が履歴有りと設定されているときには前記空燃比補正係数をスキップ制御する際のスキップ量及び積分制御する際の積分量の少なくとも一方を同学習完了履歴が履歴無しと設定されているときよりも大きく設定するものである
ことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。The air-fuel ratio control apparatus for an internal combustion engine according to any one of claims 1 to 5,
When the learning completion history is set as history by the setting means, the control means uses at least one of a skip amount when performing the skip control of the air-fuel ratio correction coefficient and an integration amount when performing the integral control as the learning completion history. Is set to be larger than when no history is set.
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