[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP3777057B2 - Photosensitive material packaging material, method for producing the same, and photosensitive material package using the same - Google Patents

Photosensitive material packaging material, method for producing the same, and photosensitive material package using the same Download PDF

Info

Publication number
JP3777057B2
JP3777057B2 JP35684398A JP35684398A JP3777057B2 JP 3777057 B2 JP3777057 B2 JP 3777057B2 JP 35684398 A JP35684398 A JP 35684398A JP 35684398 A JP35684398 A JP 35684398A JP 3777057 B2 JP3777057 B2 JP 3777057B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
weight
photosensitive material
film
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP35684398A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2000181019A (en
Inventor
睦男 赤尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP35684398A priority Critical patent/JP3777057B2/en
Publication of JP2000181019A publication Critical patent/JP2000181019A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3777057B2 publication Critical patent/JP3777057B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真感光材料等を包装する際に使用する感光材料用包装材料及びその製造方法並びにそれを用いた感光材料包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
感光材料用包装材料は種々のタイプのものが広く実用化されており、その使途に従って様々な性能が要求されている。
【0003】
光に曝されるとその品質価値を失う感光材料用包装材料としては、光を完全に遮断する包装材料が使用されており、この場合、要求される特性としては、包装材料スリット適性、ガスバリヤ性、防湿性、剛性、物理強度(破断強度、引裂き強度、衝撃穴開け強度、ゲルボテスト強度、摩耗強度等)、ヒートシール適性(ヒートシール強度、カットシール性、ホットタック性、挟雑物シール性等)、帯電防止性、平面性、滑り特性等がある。これらの諸特性を満足させるために、従来、種々の包装材料が提案されている。
【0004】
例えば、実公昭61−20590号公報には、カーボンブラックを含むHDPE樹脂フィルムを延伸倍率2.2〜4.2倍で一軸延伸し、延伸軸が45〜90度の角度で2層以上貼り合わせたクロスラミネートフィルムが提案されている。
【0005】
特公平2−2700号公報には、L−LDPE樹脂50重量%以上と遮光性物質1重量%以上含む遮光性L−LDPE樹脂フィルムを具備した包装材料が提案されている。
【0006】
実公平2−19226号公報には、滑剤と遮光性物質及び50重量%以上のLDPE樹脂を含む内層の遮光性ヒートシールフィルム層にアンカーコート層を形成してアルミニウム箔を剥離強度400g/15mm幅以上で積層した包装材料が提案されている。
【0007】
特公昭63−26697号公報には、外側からPET層/アルミニウム層/遮光材および非イオン性帯電防止剤を含むPO系樹脂層から実質的になり、光学濃度が7.5以上の包装材料が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の包装材料は感光材料用として完全に満足できるものでなく、それぞれ種々の問題点を有していた。すなわち、実公昭61−20590号公報で提案されたクロスラミネートフィルムは、高価で、帯電防止性、ヒートシール適性、防湿性が不十分であった。
【0009】
特公平2−2700号公報で提案された包装材料は、帯電防止性、防湿性、酸素バリヤ性、ヤング率が不十分であり、アルミ箔とフレキシブルシートを積層してカバーすると高価で焼却性に問題があった。
【0010】
実公平2−19226号公報で提案された包装材料は、写真性、物理強度、ヒートシールによる密封性が不十分で、また焼却性にも問題あった。
【0011】
特公昭63−26697号公報で提案された包装材料は、高価で、ブロッキング防止性、写真性、ヒートシールによる密封性、物理強度が不十分で焼却性に問題があった。
【0012】
また、ホモポリエチレン樹脂のみでもヒートシールによる密封性(特に、1ヶ月以上の経時後)が不十分であるが、遮光性物質を含有するとさらに密封性が悪化し、さらに滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤等のブリードアウトする添加剤を含有するとヒートシールによる完全密封性を確保することができなかった。また、アルミニウム箔は圧延時に使用した圧延油を焼鈍により完全に除去することが困難であり、写真性を悪化させるものであった。
【0013】
本発明は、上述した従来の感光材料用包装材料が有する感光材料用包装材料として必要な各種特性を確保すると共に、不十分な特性を確保できるようにし、かつ、安価で焼却適性、リサイクル適性を有する感光材料用包装材料及びその製造方法並びにそれを用いた感光材料包装体を提供することを目的とする。
【0014】
すなわち、感光材料用包装材料として必須の各種特性を確保し、全世界で安価に調達することができるポリオレフィン樹脂を主成分とした包装材料であって、特に、以下に記載する特徴を有するようにしたものである。
【0015】
(1) 焼却適性を有する(有害ガスを発生しない)。
(2) リユース及びリサイクル適性を有する。
(3) 易開封性、直線的引裂き性に優れている。
(4) 写真性が良好である。写真性に悪影響を及ぼす物質の含有量が少ない。
(5) 防湿性が優れている。
(6) ヒートシール適性が優れている。
(7) 各種物理特性をバランスよく有する。
(8) ブロッキング防止性が優れている。
(9) 安価である。
(10) 遮光能力が優れている。
(11) フィルム成形性が優れている。
(12) カール防止性が優れている。
(13) 縦方向のヤング率が優れている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の感光材料用包装材料は、メルトフローレートが0.1〜20g/10分、密度が0.860〜0.935g/cm3、分子量分布が1.1〜10のエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂5〜90重量部と、メルトフローレートが0.01〜1g/10分、密度が0.936g/cm3以上、分子量分布が15〜35のポリエチレン樹脂10〜95重量部とからなり、該エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂のメルトフローレートが該ポリエチレン樹脂のメルトフローレートの5倍以上であり、ポリエチレン樹脂の密度がエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の密度の1.015倍以上であり、ポリエチレン樹脂の分子量分布がエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の分子量分布の2倍以上であるポリエチレン系樹脂組成物で、厚さ10〜250μmに形成されたポリエチレン系樹脂フィルム層を具備していることを特徴として構成されている。
【0017】
本発明の感光材料用包装材料においては、特定の物性を有するポリエチレン樹脂及びエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂を用いたポリエチレン系樹脂フィルム層とすることにより、ヒートシール適性、物理強度等上述した各種特性を具備できるようにした。
【0018】
本発明の感光材料用包装材料の製造方法は、リングダイのリップクリアランスが0.7〜5.0mm、押出し機スクリューの有効長と外径との比(L/D比ともいう)が15:1〜35:1である押出し機を有するインフレーションフィルム成形機を用い、樹脂温度が150〜290℃、ブローアップ比が0.7〜4.5、ドロー比(リップクリアランスとフィルム厚さとの比)が3〜85、巻取り速度が1〜80m/分の条件で、上記ポリエチレン系樹脂フィルム層を成形することを特徴として構成されている。
【0019】
本発明の感光材料用包装材料の製造方法においては、リングダイのリップクリアランスにより分子配向性とメルトフラクチュアの発生防止のバランスをはかり、L/Dにより混練性と発熱性、押出し性のバランスをはかっている。また、樹脂温度により熱劣化と樹脂の流動性のバランスをはかり、ブローアップ比により縦・横の物理強度バランスをはかり、ドロー比により分子配向性とメルトフラクチュアの発生防止、生産性のバランスをはかっている。巻取り速度により、フィルム成形性と生産性のバラスンをはかり、本発明に適合したポリエチレン系樹脂フィルム層を提供できるようにしている。
【0020】
本発明の感光材料包装体は、透湿度が8g/m2・24時間以下、 光学濃度が6.0以上、厚さが30μm以上である上記感光材料用包装材料を用いて、感光材料を密封・遮光包装したことを特徴として構成されている。
【0021】
本発明の感光材料包装体においては、感光材料を湿度及び光から長期間保護することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の感光材料用包装材料を構成するポリエチレン系樹脂フィルム層は、エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂5〜90重量部とポリエチレン樹脂95〜10重量部との割合で含有されており、好ましくはエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂5〜75重量部とポリエチレン樹脂95〜25重量部であり、より好ましくはエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂10〜60重量部とポリエチレン樹脂90〜40重量部であり、特に好ましくはエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂10〜49重量部とポリエチレン樹脂90〜51重量部であり、最も好ましくはエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂15〜45重量部とポリエチレン樹脂85〜55重量部である。
【0023】
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂のメルトフローレート(ASTM D 1238のE条件の温度190℃,ピストン荷重2.16kg)は、0.1〜20g/10分であり、好ましくは0.2〜15g/10分、より好ましくは0.3〜10g/10分、最も好ましくは0.5〜6g/10分である。
【0024】
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の密度(ASTM D 1505)が0.860〜0.935g/cm3、好ましくは0.870〜0.930g/cm3、より好ましくは0.880〜0.927g/cm3、最も好ましくは0.890〜0.925g/cm3である。
【0025】
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の分子量分布が1.1〜10、好ましくは1.2〜8、より好ましくは1.3〜6、最も好ましくは1.3〜5である。
【0026】
ポリエチレン樹脂のメルトフローレートは、0.01〜1g/10分であり、好ましくは0.01〜0.8g/10分、より好ましくは0.02〜0.6g/10分、最も好ましくは0.02〜0.4g/10分である。
【0027】
ポリエチレン樹脂の密度が0.936g/cm3以上、好ましくは0.940〜0.980g/cm3、より好ましくは0.940〜0.970g/cm3、最も好ましくは0.941〜0.965g/cm3である。
【0028】
ポリエチレン樹脂の分子量分布は11〜40、好ましくは13〜38、より好ましくは15〜36、特に好ましくは17〜34、最も好ましくは19〜32である。このエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂(以下、L−LDPE樹脂と表示)としては、シングルサイト触媒(代表例はメタロセン触媒)を用いて重合製造したものが最も好ましい。
【0029】
シングルサイト触媒を用いて重合製造したL−LDPE樹脂は、ジルコニウム系、チタニウム系、ハフニウム系及びバナジウム系メタロセン錯体の1種以上を含むシングルサイト触媒を用いて重合製造した分子量分布が1.3〜10のエチレンと炭素数が3〜12個のα−オレフィンとの共重合体樹脂で形成されていることが好ましく、これにより、物理強度が優れた、残留金属成分や残留ハロゲン系化合物成分が少ないので写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼすことが少なく、ヒートシール適性(ヒートシール強度、低温ヒートシール性、ホットタック性、夾雑物シール性、長期間経時後のヒートシール強度等)が優れた写真感光材料用包装材料とすることができる。またフィルム成形機に錆や腐食が発生するのを防止できる。
【0030】
前記シングルサイト触媒としては、代表的なものとしてはドイツHambrug大学のカミンスキー教授によって発見された、均一な活性点を有するシクロペンタジエン環を配位した金属化合物(代表例:二塩化ジルコノセン)とメチルアルミノキサンからなるメタロセン触媒があり、種々の特許が発表されている。代表例をあげると特開昭50−35007号公報、特開昭60−35008号公報、特開昭60−35009号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−234711号公報、特開平4−300667号公報等がある。
【0031】
メタロセン触媒を用いて重合製造したエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂は従来のチーグラー触媒を用いて重合製造したエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂に比較して以下の特徴を有する。
【0032】
i)均一なコモノマー分布と小さい(狭い)分子量分布より、タイ分子の生成が促進されタイ分子が約3倍と多く、2〜3倍の衝撃強度、引き裂き強度を有する。
ii)透明性を阻害する高分子量低コモノマー成分が少なく、ラメラの厚さが10%以上薄いので透明性、光沢が優れている。
iii)耐ブロッキング性が優れている(ベタツキ成分と呼ばれる低分子量低密度成分が少ない)。
iv)高分子量低コモノマー成分が少ないので融点が低く、低温ヒートシール性が優れている。
v)柔軟性が優れている。
vi)分子量分布が小さい(狭い)ので、低分子量成分に起因する成形時の発煙や臭気が少ない。
【0033】
前記メタロセン触媒を用いる重合方法については以下に例示するように数多くの特許公報に開示されている。
【0034】
特開昭58−19309号公報、特開昭60−862号公報、特開昭60−35006号公報、特開昭60−35007号公報、特開昭60−35008号公報、特開昭60−106008号公報、特開昭60−137911号公報、特開昭61−31404号公報、特開昭61−108610号公報、特開昭61−221207号公報、特開昭61−264010号公報、特開昭61−296009号公報、特開昭63−61010号公報、特開昭63−152608号公報、特開昭63−178108号公報、特開昭63−222177号公報、特開昭63−222178号公報、特開昭63−222179号公報、特開昭63−264606号公報、特開昭63−28070号公報、特昭表63−501369号公報、特昭表64−6003号公報、特昭表64−45406号公報、特開昭64−74202号公報、特開平1−12407号公報、特開平1−95110号公報、特開平1−101315号公報、特開平1−129003号公報、特開平1−207248号公報、特開平1−210404号公報、特開平1−251405号公報、特開平1−259004号公報、特開平1−275609号公報、特開平1−301704号公報、特開平1−319489号公報、特開平2−22307号公報、特開平2−41303号公報、特開平2−173110号公報、特開平2−302410号公報、特開平3−56508号公報、特開平3−62806号公報、特開平3−66710号公報、特開平3−70708号公報、特開平3−70709号公報、特開平3−70710号公報、特開平3−74412号公報、特開平4−8704号公報、特開平4−11604号公報、特開平4−25514号公報、特開平4−213305号公報、特開平5−310829号公報、特開平5−320242号公報、特開平6−228222号公報、特開平9−40793号公報、アメリカ特許4,522,982号明細書、アメリカ特許4,530,914号明細書等が挙げられる。
【0035】
これらのメタロセン触媒を用いて重合製造したエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の中でも写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼす触媒残渣が少ないジルコニウム系、ハフニウム系、チタニウム系、バナジウム系の少なくとも1種のメタロセン触媒を用いた、固体触媒成分1g当たり10,000g以上の重合活性が高い樹脂が好ましい。特に、二塩化ジルコノセンとメチルアルミノキサンからなるメタロセン触媒が好ましい。樹脂中の写真性に悪影響を及ぼす残留ハロゲン成分含有量は400ppm以下が好ましく、特に150ppm以下が好ましい。樹脂中のハロゲン成分含有量を400ppm以下にするために触媒失活剤を用いて触媒残渣を抽出することも、またペレタイザーやフィルム成形機にベントを設けることが残留ハロゲン化合物成分を減少させて、押出し機のスクリューやダイスの防錆及び写真性を良好にするために必要であり好ましい。
【0036】
最も好ましい重合方法は、メタロセン触媒を用い重合温度40〜100℃、重合圧力5〜50kg/cm2 の条件で気相重合方法で製造したエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂である。具体的にはエチレン・ヘキセン−1共重合体樹脂である。
【0037】
写真性に悪影響を及ぼし、押出し機やダイスに発錆故障を発生させるハロゲン化合物成分は、ハロゲン化チタン化合物、ハロゲン化ケイ素化合物、ハロゲン化バナジウム化合物、ハロゲン化ケイ素化合物、ハロゲン化アルミニウム化合物、ハロゲン化ホウ素化合物等を例示することができる。
【0038】
具体的には四塩化ケイ素、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、三塩化チタン、三塩化ホウ素、四臭化チタン等である。
【0039】
これらのハロゲン化合物成分は、ハロゲンガスとなって上記各種の悪作用を及ぼすので、本発明の写真感光材料用包装材料の内側に配置される層に下記のハロゲンガススキャベンジャーを含有させることが特に好ましい。
【0040】
すなわち、本発明におけるハロゲンガススキャベンジャーとして好ましい化合物は、例えば、スルフィド化合物、亜硝酸塩、セミカルパジド、亜硫酸塩、ハイドロキノン類、エチレンジアミン、アセトンセミカルバゾン、p−ヒドロキシフェニルグリシンである。特に好ましい化合物としては、下記一般式で表される化合物を挙げることができる。
【0041】
【化1】

Figure 0003777057
式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ水素原子あるいはベンゼン核に置換可能な基を表す。
【0042】
一般式(H)において、置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素)、アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、t−ブチル、n−アミル、i−アミル、n−オクチル、n−ドデシル、n−オクタデシルで、特に炭素数1〜32が好ましい)、アルケニル基、アリール基、アシル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルアシルアミノ基、アリールアシルアミノ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルアシルオキシ基、アリールアシルオキシ基が好ましい。
これらの基は更に上述したものと同様の置換基で置換されてもよい。
【0043】
シングルサイト触媒の代表的例であるメタロセン触媒を用いて重合製造した現在市販されているL−LDPE樹脂の具体例としては、
EXCEED (EXXon chemical)
EXACT (EXXon chemical)
AFFINITY (DOW chemical)
ENGAGE (DOW chemical)
LUFLEXENE(BASF)
エボリュー (三井石油化学)
カーネル (三菱化学)
ユメリット (宇部興産)
ハーモレックス (日本ポリオレフィン)
キャタロセン (東ソー)
等がある。重合方法としては、気相重合法が安価でかつ写真性に悪影響を及ぼす残渣が少ない点で特に好ましい。重合しやすさの点で懸濁重合法、溶解重合法等の液相重合法も好ましい。
【0044】
ブロッキング防止、物理強度向上等から、GPC法測定法による分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は5以下、好ましくは4以下、特に好ましくは1.1〜3、最も好ましくは1.3〜2.7である。
【0045】
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂として最も好ましいのは、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体樹脂である。このエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の組成は、α−オレフィン成分が1〜99モル%、好ましくは1〜95モル%、より好ましくは1〜90モル%、特に好ましくは2〜80モル%、最も好ましくは2〜50モル%であり、エチレン成分は好ましくは5〜99モル%、より好ましくは10〜99モル%、特に好ましくは20〜98モル%、最も好ましくは50〜98モル%である。α−オレフィンの代表例としては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ペンテン−1、3−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ペンテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラセン−1、ヘキサデセン−1、ペンタデセン−1、オクタデセン−1、ヘプテン−1、エイコセン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等の炭素原子数が3〜20、好ましくは4〜15、特に好ましくは4〜12、最も好ましくは4〜10の1種又は2種以上のα−オレフィンである。
【0046】
本発明のポリオレフィン樹脂フィルム層を構成する樹脂として最も好ましいのは、メタロセン触媒を用いて重合製造したエチレン・α−オレフィンランダム共重合体樹脂である。具体的には、気相重合法プロセスによりエチレンと炭素数6のα−オレフィンであるヘキセン−1を共重合したL−LDPE樹脂である。これらは、メタロセン触媒存在下で重合が行われれば、いずれの方法を用いてもよく、例えば、高圧重合法における重合は、重合体を溶液状態に維持し、かつ重合活性を高めるために120℃以上、分子量低下の原因となる連鎖移動反応を抑え、かつ重合活性を低下させないために350℃以下、好ましくは150〜300℃の温度で、400kg/cm2以上、500〜2000kg/cm2の圧力で行うのが好ましい。また、気相重合法における重合は、共重合体が粉体状態であることから高温は好ましくなく、100℃以下であることが必要であり、重合温度の下限は特に限定されないが、重合活性を高めるために50℃以上が好ましい。また、重合活性を高めるために、予めオレフィンにより予備重合せしめた触媒成分と有機アルミニウム化合物およびイオン化イオン性化合物を用いて行うのが好ましい。また、溶液重合法における重合は、重合温度は、共重合体が溶液状態であることおよび重合活性を上げることを考慮して、120℃以上であることが必要である。重合温度の上限は特に限定されないが、分子量低下の原因となる連鎖移動反応を抑え、かつ触媒効率を低下させないために300℃以下が好ましい。また、重合時の圧力については特に限定されないが、経済性と重合活性を上げるバランスをとるために大気圧以上250kg/cm2以下が好ましい。
【0047】
いずれの場合においても触媒残渣は写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼす上に、金型や押出し機の樹脂接触部分に錆を発生させ寸法精度を悪化させたり樹脂焼けやブツを発生させるので、少ない程本発明では好ましい。
【0048】
従って、写真性を良好に維持するためには本発明の写真感光材料用包装材料中の残留ハロゲンガス成分量が400ppm以下、好ましくは200ppm以下、より好ましくは100ppm以下、特に好ましくは1〜80ppm、最も好ましくは4〜60ppmである。
【0049】
クロム、ジルコニウム、チタニウム、ハフニウム、パナジウムのいずれか1種の残留量が200ppm以下、好ましくは200ppm以下、より好ましくは100ppm以下、特に好ましくは60ppm以下、最も好ましくは40ppm以下である。
【0050】
本発明における特に好ましいエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物と必要により助触媒、有機アルミニウム化合物、担体とを含む触媒の存在下にエチレンおよび炭素数3〜20のα−オレフィンとを共重合させることにより得られるものである。また、上記触媒に予めエチレンおよび/前記α−オレフィンを予備重合させて得られるものを触媒に供してもよい。
【0051】
前記エチレン・α−オレフィン共重合体を製造する触媒であるシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物のシクロペンタジエニル骨格とは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基等である。置換シクロペンタジエニル基としては、炭素数1〜10の炭化水素基、シリル基、シリル置換アルキル基、シリル置換アリール基、シアノ基、シアノアルキル基、シアノアリール基、ハロゲン基、ハロアルキル基、ハロシリル基等から選ばれた少なくとも1種の置換基を有する置換シクロペンタジエニル基等である。該置換シクロペンタジエニル基の置換基は2個以上有していてもよく、また係る置換基同志が互いに結合して環を形成してもよい。
【0052】
そして、エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂のメルトフローレートをM(a)g/10分、ポリエチレン樹脂のメルトフローレートをM(b)g/10分とすと、M(a)≧5×M(b)であることを要し、好ましくはM(a)≧10M(b)、より好ましくはM(a)≧20M(b)、より好ましくはM(a)≧30M(b)、最も好ましくはM(a)≧40M(b)である。M(a)≧5×M(b)とすることにより、易開封性、直線的引裂き性、防湿性、ブロッキング防止性、フィルム成形性、カール防止性、縦方向のヤング率、破袋強度が優れた厚さ10〜250μmのポリエチレン系樹脂フィルム層を生産性と外観の良好な状態で提供することができる。
【0053】
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の密度をD(a)g/cm3、ポリエチレン樹脂の密度をD(b)g/cm3とすと、D(b)≧1.015×D(a)であることを要し、好ましくはD(b)≧1.020D(a)、より好ましくはD(b)≧1.025D(a)、より好ましくはD(b)≧1.030D(a)、最も好ましくはD(b)≧1.035D(a)である。D(b)≧1.015×D(a)とすることにより、易開封性、直線的引裂き性、防湿性、ブロッキング防止性、遮光能力、物理強度、ヒートシール強度、指抜け防止性が優れたフィルムを提供することができる。
【0054】
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の分子量分布をQ(a)、ポリエチレン樹脂の分子量分布をQ(b)とすと、Q(b)≧2×Q(a)であることを要し、好ましくはQ(b)≧3Q(a)、より好ましくはQ(b)≧4Q(a)、より好ましくはQ(b)≧5Q(a)、最も好ましくはQ(b)≧6Q(a)である。Q(b)≧2×Q(a)とすることにより、易開封性、直線的引裂き性、防湿性、ブロッキング防止性、カール防止性、縦方向のヤング率、破袋強度が優れた厚さ10〜250μmのポリエチレン系樹脂フィルム層を生産性と外観の良好な状態で提供することができる。
【0055】
本発明のポリエチレン系樹脂は、上述した樹脂の他、各種熱可塑性樹脂を含有させることができ、特に熱可塑性エラストマーを含有させることが好ましい。
【0056】
熱可塑性エラストマー(以下、TPEと表示)は、大別するとスチレン系(以後SBCと表示)、エステル系(以後TPEEと表示)、オレフィン系(以後TPOと表示)、塩化ビニル系(以後TPVCと表示)、アミド系(以後TPAEと表示)、結晶性1,2ポリブタジエン系(以後RBと表示)、アイオノマー系、ふっ素系(以後F−TPEと表示)、ウレタン系(以後TPUと表示)、イソプレン系など各種の化学構造のものがある。市販の代表的なTPEを以下に示す。
【0057】
【表1】
Figure 0003777057
【0058】
以上のような熱可塑性エラストマーの中で、ポリオレフィン系エラストマーが好ましく、このポリオレフィン系エラストマーの中でも、エチレン又はプロピレン以外のα−オレフィン単位含有量が16モル%以上であるものが適当であり、好ましくは18モル%以上、より好ましくは20%以上、特に好ましくは25%以上、最も好ましくは30%以上である。
【0059】
また、α−オレフィンは、3〜20個、好ましくは3〜17個、より好ましくは3〜15個、特に好ましくは3〜12個、最も好ましくは3〜9個の炭素原子を有するものである。
【0060】
具体的には、プロピレン(主成分がエチレンの場合)、エチレン(主成分がプロピレンの場合)、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン−1、ヘプテン−1、ノネン−1、ペンタデセン−1、オクタデセン−1、エイコセン−1、ドデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1等である。
【0061】
さらに、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体やエチレン−プロピレン−αオレフィン共重合体等のポリオレフィン系ターポリマーのエラストマーも含まれる。
【0062】
本発明のポリエチレン系樹脂には、エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂とポリエチレン樹脂との合計100重量部に対し、遮光性物質を1〜80重量部含有していることが好ましく、2〜60重量部含有していることがより好ましく、2.5〜40重量部含有していることが特に好ましく、3〜30重量部含有していることが最も好ましい。
【0063】
遮光性物質の含有量が1重量部未満であると、ポリエチレン系樹脂フィルム層の厚さを大きくしないと遮光性を十分に確保できないおそれがあり、また、80重量部を越えると、製造が困難であり、且つ物理強度やヒートシール性に欠け実用化困難である。
【0064】
遮光性物質について説明する。
(1) 無機化合物
A.酸化物…シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化鉄(鉄黒)、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、酸化ベリリウム、軽石、軽石バルーン、アルミナ繊維等
B.水酸化物…水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム等
C.炭酸塩…炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、ドーソナイト等
D.(亜)硫酸塩…硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム等
E.ケイ酸塩…タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト等
F.炭素…カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素中空球等
G.その他…鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム粉、硫化モリブデン、ポロン繊維、炭化ケイ素繊維、黄銅繊維、チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム、アルミニウムペースト、タルク等
【0065】
(2) 有機化合物
木粉(松、樫、ノコギリクズなど)、殻繊維(アーモンド、ピーナッツ、モミ殻など)、木綿、ジュート、紙細片、非木材繊維(ワラ、ケナフ、竹、エスパルト、バガス、モロヘイヤ、煙火など)セロハン片、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、デンプン(変性デンプン、表面処理デンプンも含む)、芳香族ポリアミド繊維等
【0066】
これらの遮光性物質の中で、写真性に悪影響を及ぼすことが少なく、150℃以上でも熱に安定で不透明化する無機化合物が好ましく、特に、遮光能力が大きく、耐熱性、耐光性が優れ比較的不活性な物質である、黒色の光吸収性のカーボンブラックと窒化チタンとフタロシアニンブラックとニグロシンとグラファイト及び鉄黒が好ましい。
【0067】
カーボンブラックの原料による分類例をあげるとガスブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アントラセンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンカーボンブラック、サーマルブラック、ランプブラック、油煙、松煙、アニマルブラック、ベジタブルブラック等がある。
【0068】
好ましいカーボンブラックの市販品の代表例としては、例えば三菱化成製のカーボンブラック#20(B),#30(B),#33(B),#40(B),#41(B),#44(B),#45(B),#50,#55,#100,#600,#950,#1000,#2200(B),#2400(B),#4000,#4010,MA7,MA8,MA11,MA100、MA100R,MA220,MA230、三菱導電性カーボンブラックとして#3050,#3150,#3250,#3600,#3750,#3950等が挙げられる。
【0069】
さらに、昭和キャボット製のN110,N134,N219,N220,N234,N326,N330,N330T,N339,N351,N550,MAF,SRF等が挙げられる。
【0070】
海外の製品としては、例えばキャボット社のBlack Pearls L,2,46,70,71,74,80,81,130,280,430,460,480,607,800,880,900,1000,1100,1300,1400等、Regal 99,250,300,330,400,415,660,991,SRF−S等、Vulcan 3,6,P,XC−72等、Sterling 10,SO,V,S,FT−FF,MT−FF等が挙げられる。
【0071】
さらにアシュランドケミカル社のUnited R,BB,15,102,3001,3004,3006,3007,3008,3009,3011,3012,XC−3016,XC−3017,3020等が挙げられる。さらにまた、コロンビア・ケミカル社のConductex 975,SC,Raven C,H20,410,420,430,450,460,500,520,760,790,850,890,1000,1040,1060,1170,1190,1200,1250,1255,2000,2500,3500,5000,5250,5750,7000等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0072】
これら各種のカーボンブラック中で、天然ガスまたはガス状ないし蒸気状の炭化水素のガス炎を不完全燃焼させながらチャンネル鋼の背面に接触させ、カーボンブラックを析出させることにより製造するチャンネルブラックは、着色力は大きいが写真性が悪く、製造中大気を汚染するので本発明では好ましくない。本発明で好ましいカーボンブラックは、アセチレンブラックと、天然ガス、炭化水素油またはこれらの混合物を1200℃〜1700℃の炉内で連続的に部分燃焼させるか、または加熱分解することにより製造するファーネスブラックである。
【0073】
本発明では遮光性、コスト、物性向上の目的ではファーネスカーボンブラックが好ましく、高価であるが帯電防止効果を有する遮光性物質としては各社の各種導電性カーボンブラックとアセチレンカーボンブラック、変性副生カーボンブラックであるケッチェンカーボンブラックが好ましい。特に高感度(ISO感度400以上)写真感光材料用としては硫黄含有量が0.1%以下のアセチレンブラックと、1250℃〜1600℃の炉内で製造したファーネスカーボンブラックが好ましい。
【0074】
帯電防止効果を有する遮光性物質は、平均粒子径が12〜50mμ、DBP吸油量が100ml/100g以上の各種カーボンブラック、具体的には各種導電性カーボンブラック(具体例としては、コンダクティブファーネスブラックのコンチネックスCF,パルカンC等、スーパーコンダクティブファーネスブラックのコンチネックスSCF,バルカンSC等、エクストラコンダクティブファーネスブラックの旭HS−500,バルカンXC−72等、コンダクティブチャンネルブラックのコウラックスL等、三菱化成KK製の三菱導電性カーボンブラック#3050,#3150,#3250,#3600,#3750,#3950等)、アセチレンカーボンブラック(電化アセチレンブラック、シャウニガンアセチレンブラック等)、ケッチェンカーボンブラック(EC及びEC−600JD等)、炭素繊維、金属繊維、Alドープ、TiO2、SnO2、金属被覆繊維、導電物質含有繊維、金属粉末、グラファイト、各種金属塩、金属吸着繊維、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、ポリパラフェニレン、黒鉛粉末等である。帯電防止剤に関しては、前記各種界面活性剤を用いることができる。
【0075】
体積固有抵抗値(20℃,60%RHの恒温恒湿室で測定)は、MFRが0.3g/10分、密度が0.958g/cm3の高密度ポリエチレン樹脂100重量部に対してケッチェンブラックECを10重量部添加したフィルムでは2×102Ω・cm、ケッチェンブラックEC600JDを10重量部添加したフィルムでは6×101Ω・cm、 アセチレンブラックを10重量部添加したフィルムでは3.1×106Ω・cm、バルカンXC−72を10重量部添加したフィルムでは1.6×106Ω・cmであった。必要により前者の着色用カーボンブラックと後者の導電性カーボンブラックを必要特性に従って適当な比率でミックスすることも好ましい。
【0076】
写真感光材料の写真性に悪影響を与えないようにするためには、さらにカーボンブラック中の硫黄含有量(ASTM D−1619測定法による)は0.6重量%以下、特に好ましくは0.3重量%以下、最も好ましくは0.1重量%以下の任意の含有量とするのがよい。
【0077】
このためには原料の選択が重要であり、例えば、上記硫黄分について説明すると下記のようになる。
Figure 0003777057
【0078】
従って、原料油としてはクレオソート油と石油を原料とするエチレンボトム油が好ましく、硫黄分が0.05〜0.1%であるナフサを原料とするエチレンボトム油を原料として製造したカーボンブラックは、カーボンブラック中の硫黄含有量を0.1重量%以下にすることができるので最も好ましい。製造方法としては、上記原料を用いて1200℃〜1700℃、好ましくは1250℃〜1600℃の炉内で製造したファーネスカーボンブラックが好ましい。このエチレンボトム油を原料として製造したカーボンブラックは、熱可塑性樹脂フィルム層に添加する場合、遮光性と帯電防止性を確保するため添加量は0.1〜60重量%、0.3〜40重量%が好ましく、0.5〜20重量%がより好ましく、1.0〜20重量%が特に好ましくは、1.0〜10重量%が最も好ましい。
【0079】
特に、写真感光材料の写真性に直接悪影響を与えることが判明した遊離硫黄(free sulphur)含有量(定量は、JIS K 6350に準ずる)が100ppm以下、好ましくは50ppm以下、特に好ましくは20ppm以下、最も好ましくは10ppm以下のカーボンブラックを使用する。この遊離硫黄含有量が少ない点からも、本発明ではナフサを原料とするエチレンボトム油を用いて1250℃〜1600℃の炉内で連続的に部分燃焼させるか、または加熱分解することにより、製造したファーネスカーボンブラックが最も好ましい。
【0080】
また、カーボンブラックを硫酸存在下にて還流し、発生したシアン化水素を0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液でトラップした後、4−ピリジンカルボン酸・ピラゾロン吸光分析法で定量し、このシアン化水素量をカーボンブラック重量に対する重量%で換算する4−ピリジンカルボン酸・ピラゾロン吸光分析法によるシアン化水素含有量は0.01重量%以下、特に好ましくは0.005重量%以下、最も好ましくは0.001重量%以下の任意の含有量とするのがよい。さらに、ヨード法によるアルデヒド化合物含有量は0.1重量%以下、特に好ましくは0.05重量%以下、最も好ましくは0.01重量%以下の含有量のカーボンブラックとするのがよい。これらの物質は少量でも写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼすので注意が必要である。
【0081】
特に高感度(ISO感度400以上)写真感光材料用としては、分散性が良好で帯電防止効果も大きい硫黄含有量が0.1%以下のファーネスカーボンブラックとアセチレンブラックが好ましい。必要によりアセチレンブラック、ファーネスカーボンブラック及びケッチェンカーボンブラックの2種以上を必要特性に従ってミックスすることも好ましい。また、モース硬度が1以上大きい無機顔料と併用すると、凝集しているカーボンブラックを分散させるのでブツ(異物状の固り)の発生減少、遮光能力の向上が図れるので特に好ましい。遮光性物質を配合する形態を大別すると下記のようになる。
【0082】
(1) 均一着色ペレット状
(カラーコンバウンドと言われる最も一般的に用いられているもの)
(2) 分散性粉末状
(ドライカラーとも呼ばれる、種々の表面処理剤で処理し、さらに分散助剤を加えて微粒子状に粉砕した粉末状のもの)
(3) ペースト状
(可塑剤等を分散させたもの)
(4) 液状
(リキッドカラーとも呼ばれる界面活性剤等に分散した液状のもの)
(5) マスターバッチペレット状
(遮光性物質を着色しようとするプラスチック中に高濃度に分散したもの)(6) 潤性粒粉末状
(遮光性物質をプラスチック中に高濃度に分散させたのち、粒粉末状に加工したもの)
(7) 乾燥粉末状
(普通の無処理の乾燥粉末状のもの)
【0083】
遮光性物質を熱可塑性樹脂に配合する形態は上記のように種々あるが、マスターバッチ法がコスト、作業場の汚染防止等の点で好ましい。本発明者も特開昭63−186740号公報で遮光性物質を特定エチレン・エチルアクリレート共重合体樹脂に分散した着色マスターバッチ用樹脂組成物を開示している。
【0084】
本発明の感光材料用包装材料として使用する上で写真感光材料にカブリを発生させることなく、感光度の増減の発生が少なく、遮光能力が大きく、最内層(熱可塑性樹脂フィルム層)に添加した場合でもカーボンブラックの固り(ブツ)の発生やフィッシュアイ等フィルムにピンホールが発生しにくい点で、カーボンブラックの中でも特にpH(JIS K 6221で測定)が6.0〜9.0、平均粒子径(電子顕微鏡法で測定)が10〜120mμ、特に10〜80mμのものが好ましく、最も好ましいのは10〜60mμである。これらの中でも特に揮発成分(JIS K 6221で測定)が2.0%以下、DBP吸油量(JIS K 6221の吸油量A法で測定)が50ml/100g以上、灰分量(JIS K 6221)が1.0%以下のファーネスカーボンブラックが、安価で、写真性に悪影響を及ぼすことがなく、且つ遮光性向上と分散性向上、物理特性低下の少ない点で好ましい。特に、原料油としてエチレンボトム油又はクレオソート油を原料としたものが好ましく、本発明に最も好ましいものはナフサを原料とするエチレンボトム油を用いて1250℃〜1600℃の炉内で連続的に部分燃焼させるか、または加熱分解することにより製造したDBP吸油量が70ml/100g以上、灰分量が0.5%以下のファーネスカーボンブラックである。
【0085】
また、遮光性物質中のASTM D 1619−60の測定方法による硫黄成分は、0.9%以下、好ましくは0.7%以下、特に好ましくは0.5%以下にしないと、カブリ増加や感度異状、発生異状等の写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼす。特に、直接写真感光材料の写真性に大きく悪影響を及ぼす遊離硫黄成分(各試料を液体窒素で冷却固化後粉砕し、この粉砕した試料100gをソックスレー抽出器に入れクロロホルムで60℃,8時間抽出冷却後、全容量を100mlとする。この溶液10mlを高速液体クロマトグラフに注入し、硫黄を定量する。高速液体クロマトグラフ分離条件はカラム;ODSシリカカラム(4.6φ×150mm)、分離液;メタノール95と水5(酢酸とトリエチルアミンをそれぞれ0.1%含む)、流速;1ml/分、検出波長;254nm、定量は絶対検量線法によって行う。)は0.1%以下、好ましくは0.05%以下、特に好ましくは0.01%以下、最も好ましくは0.005%以下である。高価であるが、硫黄成分の含有量が0.1%以下のアセチレンブラックがISO感度100以上の写真感光材料用としては写真性を良好に維持するのに好適である。
【0086】
遮光性物質中の写真性を悪化させるシアン化合物含有量(4−ピリジンカルボン酸・ピラゾロン吸光分析法にて定量したシアン化水素量を遮光性物質の重量に対するppm単位に換算した値)が20ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に好ましくは5ppm以下、最も好ましくは1ppm以下であり、特に金増感した写真感光材料の場合は1ppm以下にしないと減感が大きく実用化困難であり、スキャベンジャー等の添加が必要となる。
【0087】
本発明でスキャベンジャーとは、シアン化水素ガスを、写真的に不活性な物質に変換する化合物である。スキャベンジャーは、シアン化水素ガスを捕獲した結果として、ハロゲン化銀感光材料に悪影響を与える物質を放出すべきではない。適切てシアン化水素ガススキャベンジャーは貴金属の無機又は有機化合物から選択することができる。特に好ましいものはパラジウム(II又はIV;酸化状態を示す。以下同様)、白金(II又はIV)化合物である。金(I又はIII)の化合物も好ましい。ロジウム(III)、イリジウム(III又はIV)及びオスミウム(II、III又はIV)の化合物もまた効果的であるが、同等の効果を得るのに、より多量が必要である。有用な無機又は有機貴金属化合物の具体例としては、例えばグメリン ハンドブック(Gmelin Handbook)に詳細に記述されており、市販品、合成品及びinsitu合成品を写真感光材料に悪影響を与えることがない程度の純度で使用することができる。
【0088】
好ましいパラジウム化合物としては、塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、水酸化パラジウム(II)、硫酸パラジウム(II)、チオシアン酸パラジウム(II)、テトラクロロパラジウム(II)酸塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩)、ヘキサクロロパラジウム(IV)酸塩、テトラブロモパラジウム(II)酸塩、ヘキサプロモパラジム(IV)酸塩、ビス(サリチラト)パラジムム(II)酸塩、ビス(ジチオオキサラト−S,S')パラジウム(II)酸塩、trans−ジクロロビス(チオエーテル)パラジウム(II)、テトラアンミンパラジウム(II)塩、ジクロロジアンミンパラジウム(II)、ジブロモジアンミンパラジウム(II)、オキサラトジアンミンパラジウム(II)、ジニトロジアンミンパラジウム(II)、ビス(エチレンジアミン)パラジウム(II)塩、ジクロロエチレンジアミンパラジウム(II)、ビス(2,2'−ピピリジン)パラジウム(II)塩、ビス(1,10−フェナントロリン)パラジウム(II)塩、テトラニトロパラジウム(II)酸塩、ビス(グリシナト)パラジウム(II)、テトラキス(チオシアナト)パラジウム(II)酸塩、ジクロロビス(ホスフィン)パラジウム(II)酸塩、ジクロロビス(ホスフィン)パラジウム(II)、ジ−μ−クロロ−ビス[クロロ(ホスフィン)パラジウム(II)]、ジ−μ−クロロ−ビス[クロロ(アルシン)パラジウム(II)]及びジニトロビス(アルシン)パラジウム(II)等が挙げられる。
【0089】
好ましい白金化合物としては、塩化白金(II)酸塩、塩化白金(IV)、ヘキサフルオロ白金(IV)酸塩、テトラクロロ白金(II)酸塩、ヘキサクロロ白金(IV)酸塩、トリクロロトリフルオロ白金(IV)酸塩、テトラブロモ白金(II)酸塩、ヘキサブロモ白金(IV)酸塩、ジブロモジクロロ白金(II)酸塩、ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸塩、ビス(オキサラト)白金(II)酸塩、ジクロロビス(オキサラト白金(IV)酸塩、ビス(チオオキサラト)白金(II)酸塩、ビス(アセチルアセトナト)白金(II)、ビス(1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオナト)白金(II)、ビス(1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオナト)白金(II)、テトラキス(チオシアナト)白金(II)酸塩、ヘキサキス(チオシアナト)白金(IV)酸塩、ビス{(Z)−1,2−ジシアノエチレン−1,2−ジチオラト}白金(II)酸塩、ジクロロビス(ジエチルスルフィド)白金(II)、テトラクロロビス(ジエチルスルフィド)白金(IV)、ビス(グリシナト)白金(II)、ジクロログリシナト白金(II)酸塩、ジクロロビス(トリエチルホスフィン)白金(II)、クロロヒドリドビス(トリエチルホスフィン)白金(II)、テトラアンミン白金(II)塩、テトラクロロ白金(II)酸塩、ジクロロジアンミン白金(II)、トリクロロアンミン白金(II)塩、ヘキサアンミン白金(IV)塩、クロロペンタアンミン白金(IV)塩、テトラクロロジアンミン白金(IV)、ジニトロジアンミン白金(II)、ジクロロテトラキス(メチルアミン)白金(IV)塩、ジクロロ(エチレンジアミン)白金(II)、ビス(エチレンジアミン)白金(II)塩、トリス(エチレンジアミン)白金(IV)塩、ジクロロビス(エチレンジアミン)白金(IV)塩、ジクロロジヒドロキソ(エチレンジアミン)白金(IV)、テトラキス(ピリミジン)白金(II)塩、ジクロロビス(ピリジン)白金(II)、ビス(2,2'−ピピリジン)白金(II)塩、テトラニトロ白金(II)酸塩、クロロトリニトロ白金(II)酸塩、ジクロロジニトロ白金(II)酸塩、ジブロモジニトロ白金(II)酸塩、ヘキサニトロ白金(IV)酸塩、クロロペンタニトロ白金(IV)酸塩、ジクロロテトラニトロ白金(IV)酸塩、トリクロロトリニトロ白金(IV)酸塩、テトラクロロジニトロ白金(IV)酸塩、ジブロモジクロロジニトロ白金(IV)酸塩、トリクロロ(エチレン)白金(II)酸塩、ジ−μ−クロロ−ビス(クロロ(エチレン)白金(II)、trans−ジクロロ(エチレン)(ピリジン)白金(II)、ビス[ビス(β−メルカプトエチルアミン)ニッケル(II)−S,S"−白金(II)塩及びジクロロジカルボニル白金(II)等が挙げられる。
【0090】
金(I又はIII)、ロジウム(III)、イリジウム(III又はIV)及びオスミウム(II、III又はIV)の化合物も同様に用いることができるが、そのような例として例えば、カリウムテトラクロロオーレート(III)、ロジウム(III)クロライド、カリウムヘキサクロロイリデート(IV)、カリウムテトラクロロイリテート(III)及びカリウムヘキサクロロオスメート(IV)等が挙げられる。本発明の効果が得られる限りにおいて貴金属の無機又は有機化合物は上述の具体例のみに制限されるのではない。
【0091】
ヨウ素吸着量(JIS K 6221で測定)が20mg/g以上、好ましくは30mg/g以上、特に好ましくは50mg/g以上、最も好ましくは80mg/g以上で、かつジブチルフタレート(DBP)吸油量(JIS K 6221で測定)が50ml/100g以上、好ましくは60mg/100g以上、特に好ましくは70ml/100g以上、最も好ましくは100ml/100g以上のカーボンブラックである。感光材料用包装材料中のシアン化水素ガス含有量に関しては5ppm以下、好ましくは3ppm以下、特に好ましくは1ppm以下、最も好ましくは0.5ppm以下になるよう前記シアン化水素ガススキャベンジャーを含有させることが好ましい。
【0092】
カーボンブラックの次に好ましい遮光性物質は、Larsenの油浸法で測定した屈折率が1.50以上の無機顔料と各種の金属粉末、金属フレーク、金属ペースト、金属繊維及び炭素繊維である。好ましい屈折率が1.50以上の無機顔料と金属粉末の代表例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。( )内の数字は屈折率を示す。屈折率が1.50以上の無機顔料としては、ルチル型酸化チタン(2.75)、炭化ケイ素(2.67)、アナターゼ型酸化チタン(2.52)、酸化亜鉛(2.37)、酸化アンチモン(2.35)、鉛白(2.09)、亜鉛華(2.02)、リトポン(1.84)、ジルコン(1.80)、コランダム(1.77)、スピネール(1.73)、アパタイト(1.64)、バライト粉(1.64)、硫酸バリウム(1.64)、マグネサイト(1.62)、ドロマイト(1.59)、炭酸カルシウム(1.58)、タルク(1.58)、硫酸カルシウム(1.56)、無水ケイ酸(1.55)、石英粉(1.54)、水酸化マグネシウム(1.54)、塩酸性炭酸マグネシウム(1.52)、アルミナ(1.50)等がある。特に好ましいものは、屈折率が1.56以上、最も好ましいものは1.60以上の遮光性物質である。
【0093】
屈折率が1.50未満のケイ酸カルシウム(1.46)、ケイ藻土(1.45)、含水ケイ酸(1.44)等は遮光能力が小さいので多量の添加が必要で遮光性物質としての使用は好ましくない。また、最近の海外旅行ブームにより空港での手荷物検査でX線を用いた検査機にISO感度が400以上の高感度写真フィルムを通過させるとX線によりカブリが発生しやすくなる。これを防止するために比重が3.1以上、好ましくは3.4以上の遮光性物質を用いることが好ましい。比重が3.1以上、好ましくは3.4以上、特に好ましくは4.0以上の遮光性以外にX線遮断性を有する遮光性物質の形態は以下に代表例を例示したものに限定されず、いかなる形態、例えば顔料、粉末、フレーク、ウィスカー、ファイバー等であってもよい。
【0094】
比重が3.1以上の遮光性物質としては、炭化ケイ素、硫酸バリウム、二硫化モリブデン、酸化鉛(鉛白)、酸化鉄、酸化チタン、酸化マグネシウム、チタン酸バリウム、銅粉末、鉄粉末、黄銅粉末、ニッケル粉末、銀粉末、鉛粉末、鋼粉末、亜鉛粉末、タングステンウィスカー、窒化けい素ウィスカー、銅ウィスカー、鉄ウィスカー、ニッケルウィスカー、クロムウィスカー、ステンレス粉およびウィスカー、マグネサイト、アパタイト、スピネール、コランダム、ジルコン、三酸化アンチモン、炭酸バリウム、亜鉛華、酸化クロミニウム、錫粉およびこれらの混合物等がある。
【0095】
特にX線遮断性を付与するのに好ましい遮光性物質は、ジルコン、コランダム、硫酸バリウム、塩化バリウム、チタン酸バリウム、鉛粉末、酸化鉛、亜鉛粉末、亜鉛華、錫粉末、ステンレス粉末、ステンレスウィスカー、酸化鉄、タングステンウィスカー、ニッケルウィスカーである。ISO感度が400以上の超高感度感光材料用包装材料として特に好ましい遮光性物質は屈折率が1.50以上、比重が3.1以上であり、最も好ましいのは屈折率が1.56以上、比重が3.4以上の遮光性物質である。これらの遮光性物質の含有量は層厚や樹脂の種類や用途によって変化するが、物理強度、経済性、製造適性等から0.1〜80重量%、好ましくは0.3〜60重量%、より好ましくは0.5〜40重量%、最も好ましく1.0〜20重量%である。
【0096】
遮光性物質の屈折率及び比重を表2に示す。
【表2】
Figure 0003777057
【0097】
X線遮断性遮光性物質の含有量は、好ましくは5〜80重量%、より好ましくは10〜70重量%、最も好ましくは20〜60重量%である。5重量%未満ではX線遮断効果がほとんどなく、80重量%を越えると製造が困難であり、且つ物理強度やヒートシール性に欠け実用化困難である。
【0098】
以上前述の各種の遮光性物質は、写真感光材料に悪影響を与えず、フィルム成形性を悪化させないために、100℃,5時間での乾燥減量が好ましくは2.0重量%以下、より好ましくは1.0重量%以下、最も好ましくは0.5重量%以下の状態にして使用する。
【0099】
ブリードアウトしやすい滑剤や酸化防止剤や有機造核剤を吸着させたり、脱臭剤、芳香剤、脱酸素剤等を吸着させる効果を有し、写真感光材料の写真性を良化させるので、本発明で含有させることが好ましい吸油性無機顔料の代表例としては、亜鉛華(52)、アスベスチン(50)、クレー(51)、酸化チタン(56)、カオリン(60)、タルク(60)、カーボンブラック(60以上)、活性炭等がある。( )内の数字は吸油量(JIS K 6221の吸油量A法で測定。単位ml/100g)を示す。
【0100】
金属粉末(金属ペーストも含む)の代表例としては、アルミニウム粉末、アルミニウムペースト、銅粉末、ステンレス粉末、鉄粉末、ニッケル粉末、黄銅粉末、銀粉末、錫粉末、亜鉛粉末、スチール粉末等がある。
【0101】
アルミニウム粉末は、本発明ではアルミニウム粉末及びアルミニウムペーストを含めた意味であり、アルミニウム粉末の表面を表面被覆物質で被覆したものと、アルミニウムペーストより低揮発物質を除去したものを熱可塑性樹脂に混練したものが好ましい。均一分散性、成形性、写真性、外観の優れた、臭いの少ないアルミニウム粉末とするには平均粒径が0.3〜50μm、好ましくは0.5〜45μm、特に好ましくは0.8〜40μm、平均厚さが0.03〜0.5μm、好ましくは0.05〜0.4μm、特に好ましくは0.08〜0.35μm、脂肪酸含有量が5重量%以下、好ましくは4重量%以下、特に好ましくは3重量%以下のアルミニウム粉末である。
【0102】
ここにアルミニウムペーストとは、ボールミル法、スタンプミル法、又はアトマイズ法等の公知の方法でアルミニウム粉末を作るときに、ミネラルスピリットと少量のステアリン酸又はオレイン酸等の高級脂肪酸の存在のもとにペースト状に作ったものである。本発明ではこのアルミニウムペーストと各種芳香族モノビニル樹脂(ポリスチレン樹脂、ゴム含有ポリスチレン樹脂等)、ポリオレフィン熱可塑性樹脂(各種ポリプロピレン樹脂、各種ポリエチレン樹脂、酸変性樹脂、EVE樹脂、EEA樹脂、EAA樹脂等)、低分子量のポリオレフィン樹脂、パラフィンワックス、粘着付与剤、金属石けん等の分散剤等を加熱混練し、低揮発物質(主として悪臭が強いミネラルスピリット、ホワイトスピリット)を真空ポンプ等で除去した揮発物質の含有量(100℃,5時間での乾燥減量)が3%以下、好ましくは1%以下、特に好ましくは0.5%以下のものをアルミニウムペーストコンパウンド樹脂、アルミニウムペーストマスターバッチ樹脂として使用することが好ましい。
【0103】
特に、アルミニウムペーストマスターバッチ樹脂として使用するのが写真感光材料への悪影響や悪臭をなくすために好ましい。例えば、アルミニウムペースト含有率40重量%のマスターバッチ樹脂中のミネラルスピリット含有率が1.0重量%であっても、これを感光材料用包装材料中でのアルミニウムペースト濃度を2重量%にしようとすると、アルミニウムペーストマスターバッチ1重量部に対してナチュラル樹脂19重量部を混練することになり、包装材料中には成形中にミネラルスピリットが加熱によりガスとして除去される分もあるのでミネラルスピリット含有量は0.05重量%以下になる。その結果、写真感光材料への悪影響もなくなる上、悪臭も低減される。
【0104】
またアルミニウム粉末とは、溶融アルミニウムをアトマイズ法、粒化法、回転円盤滴下法、蒸発法等により粉末状にしたものの外、アルミニウム箔をボールミル法やスタンプミル法等で粉砕してフレーク状にしたものを含む。アルミニウム粉末単体では不安定なのでアルミニウム粉末表面を不活性にする各種の公知の表面被覆処理が施される。特に特定の厚さ(5〜20μm、好ましくは6〜15μm、特に好ましくは7〜10μm)に圧延したアルミニウム箔をシュレッダー等で切断し、焼き鈍しするとともに脂肪酸を除去し、しかる後この切断したアルミニウム箔中に対して5重量%以下の炭素数が8以上の脂肪酸(化合物を含む)を添加してボールミル、スタンプミル、振動ミルおよびアトライターから選んだ粉砕機の1つ以上を用いて平均粒径0.3〜50μm、平均厚さ0.03〜0.5μmで、脂肪酸含有量が5重量%以下としたアルミニウム粉末が本発明では分散性、写真性、光沢が優れ臭いが少ないので特に好ましい。
【0105】
本発明の感光材料用包装材料として実用化するには、品質確保、物理強度確保、写真性能確保、成形性、経済性から、遮光性物質の合計含有量は、1〜80重量%であるが、遮光性物質の遮光能力や平均粒子径等により含有量は変化する。遮光能力の優れたカーボンブラック、酸化チタン及びアルミニウム粉末の場合、各層中の合計含有量は、遮光性、経済性、フィルム成形性等の点から1〜60重量%、3〜40重量%が好ましく、5〜20重量%がより好ましい。含有量が1重量%未満であると、感光材料用包装材料の厚さを大きくしないと遮光能力が不足し光カブリを発生する。このため感光材料用包装材料の成形速度が遅くなり(冷却時間が長くなるため)、樹脂使用量が多くなるため高価になり実用化困難である。含有量が60重量%を越えると、高価になり、分散性が悪化し、ミクログリッド(凝集不純物)の発生が多くなり、写真感光材料に圧力カブリや擦り傷を発生させたり、感光材料用包装材料中の水分量がカーボンブラックに吸着した水分増加により多くなり、写真感光材料の写真性能に悪影響(カブリの発生、感度異常、発色異状等)を及ぼす。さらに、感光材料用包装材料の成形性悪化(発泡、銀条、ピンホール、破れ等の発生)や物理強度の低下となり実用化困難である。
【0106】
遮光性物質(カーボンブラック、アルミニウム粉末、屈折率が1.50以上の無機顔料、比重が3.4以上の無機顔料、吸油量が50ml/100g以上の無機顔料が特に好ましい)の樹脂中への分散性向上、樹脂流動性向上、写真感光材料に摩擦カブリや圧力カブリ、擦り傷等を発生させるミクログリットの発生防止、写真性に有害な揮発性物質の発生を防止、吸湿度低下、ダイリップ汚れ防止等のためにその表面を表面被覆物質で被覆することが好ましい。
【0107】
表面被覆物質の代表例を以下に示す。
(1) カップリング剤
アジドシラン類を含むカップリング剤被覆(特開昭62−32125号公報等に開示)
シラン系カップリング剤被覆(アミノシラン等)
チタネート系カップリング剤被覆
(2) シリカを沈着させ、つづいてアルミナを沈着被覆
(3) ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩被覆
(4) ステアリン酸ソーダ、ステアリン酸カリウム、オキシ・エチレンドデシル・アミン等の界面活性剤被覆
(5) バリウムイオンの過剰量の存在下に硫化バリウム水溶液と硫酸水溶液とを反応させ、平均粒子径0.1〜2.5μmの硫酸バリウムを生成させ、この水スラリーにケイ酸アルカリ水溶液を加えて硫酸バリウムの表面にケイ酸バリウムを生成させ、次いでスラリーに鉱酸を加え、上記ケイ酸バリウムを含水シリカに分解して硫酸バリウム表面に沈着させ被覆
(6) 金属水和酸化物(チタン、アルミニウム、セリウム、亜鉛、鉄、コバルト又はケイ素の水和酸化物の1種又は2種以上)及び/又は金属酸化物(チタン、アルミニウム、セリウム、亜鉛、鉄、コバルト又はケイ素の酸化物の1種及び2種以上)のみからなる組成物で表面被覆
(7) 分子内にアジリジン基、オキサゾリン基及びN−ヒドロキシアルキルアミド基よりなる群から選択される1種又は2種以上の反応基を有する重合体を被覆(8) ポリオキシアルキレンアミン化合物を表面被覆
(9) セリウムカチオン、選択された酸アニオン及びアルミナで表面被覆
(10) 置換基にα−ヒドロキシカルボン酸残基を有するアルコキシチタン誘導体で表面被覆
(11) ポリテトラフルオロエチレンで表面被覆
(12) ポリジメチルシロキサン又はシリコン変性体で表面被覆
(13) リン酸エステル化合物で表面被覆
(14) 2〜4価アルコールで表面被覆
(15) オレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス)で表面被覆
(16) 含水酸化アルミニウムを表面被覆
(17) シリカ又は亜鉛化合物(塩化亜鉛、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、クエン酸亜鉛等の1種又は2種以上組み合わせたもの)で表面被覆
(18) ポリヒドロキシ飽和炭化水素で表面被覆
(19) 界面活性剤(カチオン系、ノニオン系、両性イオン系)で表面被覆
(20) 有機金属キレート化合物(特にβ−ジケトンキレート化合物が写真性、分散性向上等が優れているので好ましい、表面被覆量は遮光性物質100重量部に対して0.001〜20重量部、0.01〜15重量部が好ましい)で表面被覆
(21) 炭素数が20〜40の脂肪族モノカルボン酸と炭素数が20〜40の脂肪族一価アルコールとのエステルで表面被覆
(22) 炭素数20〜50の脂肪酸エステル部分ケン化物の金属塩で表面被覆
【0108】
上記遮光性物質の表面被覆物質として写真感光材料の写真特性にカブリ発生等の悪影響が少なく、遮光性物質の分散性向上、ブツの発生減少、樹脂の流動性向上等の効果が優れた(1)、(3)、(12)、(14)、(15)、(16)、(18)、(19)、(21)、(22)等の他に有機金属キレート化合物、各種帯電防止剤、滑剤、防滴剤が好ましい。
【0109】
特に、炭素数が20〜40の脂肪族モノカルボン酸と炭素数が20〜40の脂肪族1価アルコールとのエステルを遮光性物質100重量部に対して0.001〜20重量部、好ましくは0.005〜10重量部、特に好ましくは0.01〜5重量部を添加することにより、上記問題点の防止効果を発揮できることを見出したものである。特に、写真感光材料の写真性に悪影響を減少させるだけでなくモーター負荷を小さくし、遮光性物質の分散性を向上させ、成形性を向上し感光材料用包装材料の外観を優れたものにする。
【0110】
本発明に用いられるエステルとしては、炭素数が20〜40、好ましくは25〜35の脂肪族モノカルボン酸と炭素数が20〜40、好ましくは25〜35の脂肪族1価アルコールのエステルである。
【0111】
上記モノカルボン酸の例としては、モンタン酸、メリシン酸、セロチン酸、ブリシン酸、ラクセル酸等が挙げられる。
【0112】
1価アルコールの例としては、モンチルアルコール、メリシルアルコール、ラクシルアルコール、セリルアルコール、ブリシルアルコール等が挙げられる。
【0113】
これらは、熱可塑性樹脂の流動性を向上させると共に、均一混練を達成せしめるので前記遮光性物質の表面被覆物質としても非常に優れている。さらに、前記無機及び/又は有機造核剤の分散剤として表面被覆に用いると飛散防止、ブリードアウト防止、均一分散性向上、樹脂流動性向上等種々の優れた効果を発揮する。これらの遮光性物質の表面被覆物質の表面被覆量は、カーボンブラック、酸化チタン又はアルミニウム粉末等の遮光性物質100重量部に対して、0.001〜20重量部、好ましくは0.001〜5重量部、より好ましくは0.01〜3重量部、最も好ましくは0.05〜1.5重量部である。被覆量が0.001重量部以下では被覆効果がほとんど発揮されない。被覆量が20重量部を越えると経時でブリードアウトの発生が多くなる。
【0114】
上記合計遮光性物質中の全硫黄量(ASTM D−1619)は0.9%以下、好ましくは0.7%以下、特に好ましくは0.5%以下であり、遊離硫黄分は150ppm以下、好ましくは50ppm以下、特に好ましくは30ppm以下であり、ASTM D−1506による灰分量は0.5%以下、好ましくは0.4%以下、特に好ましくは0.3%以下であり、アルデヒド化合物含有量は0.2%以下、好ましくは0.1%以下、特に好ましくは0.05%以下に抑えないと写真性に悪影響を及ぼすので注意が必要である。
【0115】
さらに、シアン化合物も写真感光材料の写真性能に悪影響を及ぼすので4−ピリジンカルボン酸・ピラゾロン吸光分析法にて定量したシアン化水素量を遮光性物質の重量に対するppm単位に換算した値が20ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に好ましくは5ppm以下、最も好ましくは1ppm以下の遮光性物質を用いる。
【0116】
ポリエチレン系樹脂フィルム層において、エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂とポリエチレン樹脂との合計100重量部に対し、滑剤及び界面活性剤系帯電防止剤の中から選択される少なくとも1種を0.01〜10重量部含有していることが好ましく、0.02〜8重量部含有していることがより好ましく、0.03〜5重量部含有していることが特に好ましく、0.04〜3重量部含有していることが最も好ましい。
【0117】
滑剤及び界面活性剤系帯電防止剤の中から選択される少なくとも1種を含有することにより、フィルムの成形性及びハンドリング適性や滑性を良好にしシワや筋の発生を防止できる。さらに、感光材料と積み重ねられたりしてもブロッキングを発生することがなく、包装袋等として用いた場合でも写真感光材料と摩擦してもスリ傷やスタチックマークが発生しないようにできる。また、樹脂の流動性を向上し、フィルム成形性を改善させることもできる。写真感光材料の取扱い時に感光材料用包装材料との間の摩擦により発生する静電気の発生を防止又は抑制して、写真感光材料にスタチックマークが発生するのを防止する。
【0118】
滑剤及び界面活性剤系帯電防止剤の中から選択される少なくとも1種が0.01重量部未満であると、上述した効果を有効に発揮することができず、また、10重量部を超えると、発泡や白煙やダイリップ筋が発生しやすくなったり、溶融樹脂と押出し機のスクリューとのスリップが発生しやすくなり、樹脂の吐出量が不安定になる。また、成形後の経時によりベトツキやブリードアウトが発生しやすくなり写真感光材料に悪影響を及ぼすようになる。さらにまた、経時ヒートシール強度が低下し、密封性や防湿性と酸素バリヤ性が悪化し感材料用包装材料としては実用化困難である。
【0119】
前記滑剤の添加量は種類によって異なり、脂肪酸金属塩等のように写真感光材料の写真性能維持を主目的とした滑性効果が小さい滑剤のみの場合は、0.01〜10重量部、0.02〜5重量%が好ましく、0.03〜3重量%がより好ましく、0.05〜1.5重量%が特に好ましく、0.07〜1重量%が最も好ましい。添加量が0.01重量%未満であると、添加効果がなく、混練費用増となるだけである。添加量が10重量%を越えると、上述したのと同様の問題が発生する。
【0120】
また、脂肪酸アミド系滑剤、ビス脂肪酸アミド系滑剤等のように滑性効果は大きいが、ブリードアウトしやすく、写真感光材料に悪影響を与える滑剤のみの場合は、0.01〜1重量%が好ましく、0.03〜0.5重量%がより好ましく、0.05〜0.3重量%が最も好ましい。添加量が0.01重量%未満であると、添加効果がなく、混練費用増となるだけである。添加量が1重量%を越えると、溶融樹脂と押出し機のスクリューとのスリップが発生しやすくなり、樹脂の吐出量が不安定になる。また、フィルム成形後の経時によりヒートシール性が悪化したり、ベトツキやブリードアウトが発生しやすくなる。さらにまたブリードアウトした滑剤が写真感光層に転写して現像阻害を発生させ現像ムラや発色ムラ等の品質故障が発生する。
【0121】
いずれにしても滑剤は必要最少量添加することが写真性や密封性を悪化させずに目的の特性を得るために好ましい。
【0122】
市販の代表的滑剤名と製造メーカー名を以下に記載する。
(1) 脂肪酸アミド系滑剤;
〔飽和脂肪酸アミド系滑剤〕
ベヘニン酸アミド系滑剤;
ダイヤミッドKN(日本化成)等
ステアリン酸アミド系滑剤;
アーマイドHT(ライオン油脂)、アルフローS−10(日本油脂)、脂肪酸アマイドS(花王)、ダイヤミッド200(日本化成)、ダイヤミッドAP−1(日本化成)、アマイドS・アマイドT(日東化学)、ニュートロン−2(日本精化)等
〔ヒドロキシステアリン酸アミド系滑剤〕
パルミチン酸アミド系滑剤;
ニュートロンS−18(日本精化)、アマイドP(日東化学)等
ラウリン酸アミド系滑剤;
アーマイドC(ライオン・アクゾ)、ダイヤミッド(日本化成)等
〔不飽和脂肪酸アミド系滑剤〕
エルカ酸アミド系滑剤;
アルフローP−10(日本油脂)、ニュートロン−S(日本精化)、LUBROL(I・C・I)、ダイヤミッドL−200(日本化成)等
オレイン酸アミド系滑剤;
アーモスリップCP(ライオン・アクゾ)、ニュートロン(日本精化)、ニュートロンE−18(日本精化)、アマイドO(日東化学)、ダイヤミッドO−200・ダイヤミッドG−200(日本化成)、アルフローE−10(日本油脂)、脂肪酸アマイドO(花王)等
〔ビス脂肪酸アミド系滑剤〕
メチレンビスベヘニン酸アミド系滑剤;
ダイヤミッドNKビス(日本化成)等
メチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;
ダイヤミッド200ビス(日本化成)、アーモワックス(ライオン・アクゾ)、ビスアマイド(日東化学)等
メチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;
ルブロンO(日本化成)等
エチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;
アーモスリップEBS(ライオン・アクゾ)等
ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;
アマイド65(川研ファインケミカル)等
ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;
アマイド60(川研ファインケミカル)等
【0123】
(2) 非イオン界面活性剤系滑剤;
エレクトロストリッパ−TS−2、エレクトロストリッパ−TS−3(花王石鹸)等
【0124】
(3) 炭化水素系滑剤;
流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワックス、イソパラフィン系合成石油炭化水素、合成パラフィン(C16〜49、好ましくはC20〜30)、ポリエチレンワックス(数平均分子量が10,000以下、好ましくは8,000以下、特に6,000以下が好ましい。)、ポリプロピレンワックス(数平均分子量が10,000以下、好ましくは8,000以下、特に6,000以下が好ましい。)、塩素化炭化水素、フルオロカーボン等
【0125】
(4) 脂肪酸系滑剤;
高級脂肪酸(C12〜35が好ましい、具体的にはカプロン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エルカ酸、パルミチン酸等)、オキシ脂肪酸等
【0126】
(5) エステル系滑剤;
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグリコールエステル、脂肪酸の脂肪アルコールエステル等
【0127】
(6) アルコール系滑剤;
多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロール等
【0128】
(7) 脂肪酸金属塩系滑剤(金属石けん);
ラウリン酸、ステアリン酸、コハク酸、ステアリル乳酸、乳酸、フタル酸、安息香酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、ナフテン酸、オレイン酸、パルミチン酸、エルカ酸等の高級脂肪酸とLi、Na、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Al、Sn、Pb、Cd、等の金属との化合物が挙げられ、好ましいものはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸カルシウム、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム等である。
【0129】
(8) モンタン酸エステル部分鹸化物;
【0130】
(9) シリコーン系滑剤;
各種グレードのジメチルポリシロキサン及びその変性物(信越シリコーン、東レシリコーン)、特に各種シリコーンオイルが樹脂流動性向上、滑性向上等の効果を発揮させるだけでなく、遮光性物質と併用すると遮光性物質の分散性向上、樹脂を白濁させヘイズ(ASTM D−1003)を大きくさせる結果、着色力向上、遮光性向上等予想外の効果を発揮するので好ましい。
【0131】
上記シリコーンオイルは、常温(250℃)における粘度が500〜100,000センチストークスの範囲のものが好ましく、更に好ましくは5,000〜30,000センチストークス、特に好ましくは8,000〜25,000センチストークスの高粘度のものがよい。低粘度のシリコーンオイルは、未反応の低分子量の物質が多く、写真性を悪化(被り増加等)させるものが多い。しかし、あまり高粘度のシリコーンオイルは取扱い性が悪く、容器へ付着して取り出せなくなったり、樹脂の流動性を低下させて成形故障を発生させるので好ましくない。シリコーン及びシリコーン変性物の具体例としては、ポリメチルフェニルシロキサン、オレフィン変性シリコーン、アミド変性シリコーン、ポリジメチルシロキサン、アミノ変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、αメチルスチレン変性シリコーン、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールで変性したポリエーテル変性シリコーン、オレフィン/ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン等変性されたシロキサン結合を含有したシリコーンオイルである。
【0132】
シリコーンオイル中、写真感光材料に悪影響を与えることが少なく、滑性効果の大きい、特に感光材料用包装材料に適用した場合に好ましいものはオレフィン変性シリコーン、アミド変性シリコーン、ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、オレフィン/ポリエーテル変性シリコーンである。
【0133】
シリコーンオイルは、加熱状態での成形材料、例えば樹脂フィルムの摩擦係数を改良し、自動包装機による熱板シール中に生じる摺動抵抗を低下させ、皺の発生を防止することにより、美しい外観と高度な密封性と被包装体にたるみがない密着性とを有する性能を保持した樹脂フィルムを得る基礎をつくることが出来る。また、摺動による光沢の低下を防止して、美しいシール部を得ることが出来る。シリコーンオイルを併用した場合の本発明では、摺動ヒートシールをする場合、高温摩擦係数を1.4以下にすることが出来る。
【0134】
シリコーンオイル添加の効果は、以下の通りである。
(1) 繊維状充填材、非繊維状遮光性物質、顔料と併用するだけでこれらの表面を被覆して分散性を向上させる。
(2) 樹脂の分散性を向上し、スクリューのモーター負荷を小さくし、メルトフラクチャー発生を防止する。
(3) ブリードアウトして白粉状になる脂肪酸アミドを添加しなくとも滑性を十分確保できる。
(4) 加熱状態での成形材料の摩擦係数を小さくし、自動袋適性を向上し、ヒートシール時のシワ発生や摺動による光沢の低下を防止し、美しいシール部を得ることができる。
(5) 遮光性物質と併用すると、熱可塑性樹脂を白濁させ、ヘイズを大きくする結果、着色力を向上させ遮光能力を向上でき、物性を低下させる遮光性物質の添加量を減量しても遮性を確保できる。
【0135】
前記界面活性剤系帯電防止剤のみの場合の含有量は、0.01〜10重量%が好ましく、0.02〜5重量%がより好ましく、0.03〜3重量%が最も好ましい。合計含有量が0.01重量%未満であると、添加効果がなく、混練経費造となるだけである。また、合計含有量が10重量%を越えると、増量効果がなく、コストアップとなるだけである。さらに、経時するとブリードアウト量が多くなり、ヒートシール性を悪化させたり、感光材料用包装材料の表面がベトつく。
【0136】
界面活性剤系帯電防止剤について説明する。
【0137】
非イオン界面活性剤系帯電防止剤の代表例を以下に示す。
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族アミン、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、脂肪酸ベンタエリスリット、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミノまたは脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンアルキルアマイド、アルキルアミン誘導体、その他特公昭63−26697号公報120頁記載の各種非イオン帯電防止剤等。
【0138】
アニオン界面活性剤系帯電防止剤の代表例を以下に示す。
リシノレイン酸硫酸エステルソーダ塩、各種脂肪酸金属塩、シリノレイン酸エステル硫酸エステルソーダ塩、硫酸化オレイン酸エチルアニリン、オレフィンの硫酸エステル塩類、オレイルアルコール硫酸エステルソーダ塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エチルスルフォン酸塩、アルキルサルフェート、アルキルホスフェート、アルキルスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、コハク酸エステルスルフォン酸塩、リン酸エステル塩等。
【0139】
陽イオン界面活性剤系帯電防止剤の代表例を以下に示す。
第1級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、ピリジン誘導体等 両性界面活性剤の代表例を以下に示す。
【0140】
以上の界面活性剤系帯電防止剤の中で写真性及び人身に与える悪影響が小さく、スタチックマーク防止効果が大きいので、非イオン(ノニオン)系界面活性剤を帯電防止剤として用いることが特に好ましい。
【0141】
ポリエチレン系樹脂フィルム層の厚さは10〜250μmであり、好ましくは15〜200μm、より好ましくは20〜150μm、特に好ましくは30〜120μm、最も好ましくは40〜90μmである。
【0142】
本発明の感光材料用包装材料は、ポリエチレン樹脂フィルム層の単層で構成されても、二層以上の多層で構成されてもよい。多層で構成される場合は、例えば、二層以上のポリエチレン樹脂フィルム層から成る多層共押出しフィルム、ポリエチレン樹脂フィルム層と他の熱可塑性樹脂フィルム層が各々1層以上との多層共押出しフィルム、これらの単層又は多層共押出しフィルムに1層以上の接着剤層を介して1層以上のフレキシブルシート層を積層した多層積層フィルム等にすることができる。
【0143】
フレキシブルシート層としては、各種の熱可塑性樹脂フィルム、例えば、各種ポリエチレン樹脂、各種エチレン共重合体樹脂、ホモポリプロピレン樹脂、各種プロピレン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、各種ポリアミド樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、各種ポリエステル樹脂(PET樹脂、PBT樹脂、A−PET樹脂、PEN樹脂等)等のフィルム及びこれらの各種熱可塑性樹脂の混合またはポリマーアロイまたは変性樹脂フィルム、さらに、これらの各種の熱可塑性樹脂フィルムの一軸又は二軸延伸(分子配向も含む)フィルム等がある。また、トリアセテートフィルム、セロファン、再生セルロースフィルム、紙、合成紙、不織布、金属箔、金属蒸着フィルム、無機物質蒸着フィルム、金属蒸着紙等がある。
【0144】
特に好ましいフレキシブルシートは、写真感光材料に悪影響を与えない坪量が20〜400g/m2の中性及び酸性の各種の紙(故紙、再生紙、未晒クラフト紙、半晒クラフト紙、晒クラフト紙、ヒネリ原紙、ユーカリ紙、クルパック紙、デュオストレス紙、白板紙、写真用原紙、上質紙、非木材(ケナフ、バガス、トロロアオイ、ムクゲ、オクラ、ソルガム、オカラ、アパカ、大麻、マニラ麻、サイザル麻、リンター、ワラ、竹、コーン茎、砂糖キビ、バガス、パピルス等)、パルプ紙、高収率パルプを用いた中質紙、純白ロール紙、コート紙、模造紙、グラシン紙)、不織布、合成紙と一軸または二軸延伸(分子配向を含む)熱可塑性樹脂フィルム、無機酸化物蒸着一軸または二軸延伸(分子配向を含む)熱可塑性樹脂フィルムである。最も好ましいフレキシブルシートは、一軸または二軸延伸(分子配向を含む)ポリオレフィン樹脂フィルムとケナフまたはバガスを20重量%以上含む非木材紙である。
【0145】
これらのフレキシブルシートは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、ヒートシールされる層より10℃以上融点が高いことが製袋適性向上やシワや破れ等を防ぎ、外観向上の点から好ましい。特に好ましいのは二軸延伸熱可塑性樹脂フィルムで厚さは5〜70μm、好ましくは7〜50μm、特に好ましいのは10〜35μmである。最も好ましいのは、ケナフまたはバガスを20重量%以上含む非木材紙で厚さ7〜250μm、好ましくは10〜200μm、特に好ましくは15〜150μmである。また、ラミネート適性向上、カール防止、物理強度向上の点からこれらのフレキシブルシートのヤング率は50kg/mm2以上、好ましくは70kg/mm2以上、特に好ましくは90kg/mm2以上、 最も好ましくは100kg/mm2以上である。最も好ましい具体例の1つは、二軸延伸したポリエチレン−2,6−ナフタレート樹脂フィルムである。
【0146】
剛性熱可塑性樹脂フィルム層としては、遮光性向上、防湿性向上、物理強度向上、破袋強度向上、カール防止、伸び防止、指抜け防止、耐摩耗性向上等、多くの特性が優れたポリエチレン−2,6−ナフタレート樹脂フィルムが好ましい。また、このポリエチレン−2,6−ナフタレート樹脂フィルムは、耐熱性が優れ、それ自体が紫外線をかなり吸収するので、従来ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムで行われていた紫外線吸収剤を含む層を形成しなくても(すなわち、透明フィルムの場合であったも)紫外線を遮断することができ、遮光能力を向上させることができる。この紫外線遮断能力が向上することを図12を参照して説明する。
【0147】
ポリエチレン−2,6−ナフタレート樹脂フィルム(以後、PEN樹脂フィルムと表示:厚さ10μm)と、従来から透明フレキシブルシートとして使用されているポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(以後PET樹脂フィルムと表示:厚さ10μm)の紫外線領域における透過率を図12に示す。
【0148】
図12から明らかなように、PET樹脂フィルムは310mμ付近より長波長の紫外線から80%程度透過しているが、PEN樹脂フィルムは380mμ付近より長波長の紫外線からはじめて80%程度透過している。即ち、PEN樹脂フィルムは380mμ付近以下の短波長の紫外線は完全に遮断しており、紫外線吸収機能の大きいことを示している。通常PET樹脂フィルム上に形成される紫外線吸収剤含有層に使用される紫外線吸収剤も、上記PEN樹脂フィルムとほぼ近いUVスペクトルを示すが、400mμ付近に少し吸収があるため、透過した光が黄色味を帯びるとの問題がある。PEN樹脂フィルムの場合は、400mμ付近に吸収はほとんどなく、透過した光が黄色味を帯びることがほとんどないのでPEN樹脂フィルムの方が、上記透明支持体として優れている。また、紫外線吸収剤層が設けられたPET樹脂フィルムは、紫外線吸収剤層の形成が必要であるが、紫外線吸収剤層は長期保存中に剥離する恐れがあり、高価である等の不利がある。
【0149】
本発明で使用されるポリエチレン−2,6−ナフタレート樹脂は、主たる構成モノマーがエチレン−2,6−ナフタレートからなるポリマーである。この場合他の成分による構成単位を10モル%以下の範囲で共重合により含んでいても良い。共重合単位となりうる二官能性カルボン酸成分としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸とそれらのアルキルエステル、そしてトリメリット酸、ピロメリット酸などの多官能性カルボン酸またはそれらのアルキルエステルなどを挙げることができる。一方、エチレングリコール以外の同様に共重合単位となりうるグリコール成分としては、ジエチレングリコール、ブタンジオール、分子量150〜20000のポリアルキレングリコール1,4−シクロヘキサンジメタノール及びビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物などを挙げることができる。
【0150】
また、ポリエチレン−2,6−ナフタレート樹脂の製造時に使用するエステル化反応触媒、エステル交換反応触媒、重縮合反応触媒は従来から知られているチタン化合物、マンガン化合物、亜鉛化合物、アンチモン化合物、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、ゲルマニウム化合物などを適宜使用することができる。触媒の添加量は、ポリエステルに対して50〜500ppmが一般的であり、100〜200ppmが好ましい。また、目的に応じてそのほかの金属化合物や含窒素塩基性化合物、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、染料などを使用してもよい。また、ポリエステルの製造方法は、従来から知られている通常の方法で行うことができる。すなわち、回分式、反回分式、連続式のいずれでもよく、またエステル交換反応法でも直接エステル化反応法でもよい。
【0151】
本発明に使用するポリエチレン−2,6−ナフタレート樹脂フィルムは、少なくとも縦方向に分子配向(延伸も含む)されたフィルムが好ましく、特に二軸方向に分子配向(延伸を含む)されたフィルムであることが好ましい。フィルムの製造方法としては公知の方法を用いることができる。例えば、ポリエチレン−2,6−ナフタレート樹脂をあらかじめ乾燥させ275℃〜350℃(好ましくは280〜320℃)でシート状に溶融押し出した後、45〜110℃で冷却固化して無定型シートを作製する。次いで、80℃〜190℃の温度にて縦方向(長尺方向)に、次いで横方向(幅方向)に、それぞれ1.5〜10倍に延伸した後、165〜290℃(好ましくは165〜270℃)で熱処理することによって、二軸延伸ポリエチレン−2,6−ナフタレート樹脂フィルムを得ることができる。さらに、得られたフィルムに、ポリエチレン−2,6−ナフタレート樹脂のガラス転移温度以下の温度でアニール処理を施してもよい。フィルムの厚さは物理特性と経済性のバランスから4〜100μm、好ましくは5〜80μm、より好ましくは6〜60μm、特に好ましくは7〜40μm、最も好ましくは7〜30μmである。
【0152】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物には、必要により酸化防止剤、ブロッキング防止剤、相溶化剤、可塑剤等を含有させることができる。
【0153】
酸化防止物質の添加量は、0.001〜1.5重量%であり、0.005〜0.7重量%が好ましく、0.01〜0.45重量%がより好ましい。添加量が0.001重量%未満であると、添加効果がなく混練経費増になるだけであり、添加量が1.5重量%を越えると、酸化、還元作用を利用する写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼすとともに感光材料用包装材料表面にブリードアウトして外観を悪化させる。
【0154】
本発明に使用される酸化防止剤の代表例を以下に示す。
(イ) フェノール系酸化防止剤(tはtertの略号である)
ビタミンE(トコフェロール)、トコフェロール類二量体(α−トコフェロール、β−トコフェロール、5,7−ジメチルトコール等)、6−t−ブチル−3−メチルフェニール誘導体、2・6−ジ−t−ブチル−P−クレゾール、2・6−ジ−t−ブチル−フェノール、2・6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2・6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、2・2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4・4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、4・4'−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、4・4−ジヒドロキシジフェニルシクロヘキサン、ブチル化ヒドロキシアニソール、アルキル化ビスフェノール、スチレン化フェノール、2・6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2・6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3'・5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピネート、2・2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4・4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニール)、4・4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4・4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ステアリル−β(3・5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1・1・3−トリス(2−メチル−4ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1・3・5トリメチル−2・4・6−トリス(3・5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス〔メチレン−3(3・5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン等
【0155】
(ロ) ケトンアミン縮合系酸化防止剤
6−エトキシ−2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒドロキノリン、2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒドロキノリンの重合物、トリメチルジヒドロキノリン誘導体等
【0156】
(ハ) アリルアミン系酸化防止剤
フェニル−α−ナフチルアミン、N−フェニル−β−ナフチルアミン、N−フェニル−N’−イソピロピル−P−フェニレンジアミン、N・N’−ジフェニル−P−フェニレンジアミン、N・N’−ジ−β−ナフチル−P−フェニレンジアミン、N−(3’−ヒドロキシブチリデン)−1−ナフチルアミン等
【0157】
(ニ) イミダゾール系酸化防止剤
2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベンゾイミダゾール等
【0158】
(ホ) ホスファイト系酸化防止剤
アルキル化アリルホスファイト、トリス(モノ及び/又はジノニルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2・6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト亜リン酸ソーダ、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、2・2−メチレンビス(4・6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(2・4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリフェニルフォスファイト等
【0159】
(ヘ) チオ尿素系酸化防止剤
チオ尿素誘導体、1・3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオ尿素等
【0160】
(ト) その他空気酸化に有用な酸化防止剤
チオジプロピオン酸ジラウリル等
【0161】
本発明に最も好ましいヒンダードフェノール系酸化防止剤の代表例を以下に示す。
1,3,5−トリメチル2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス〔メチレン−3−(3'・5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナメート、2,2',2'−トリス〔(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチルイソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジ−メチルベンジル〕イソシアヌレート、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4'−ビフェニレンジ亜リン酸エステル、4,4'−チオビス−(6−tert−ブチル−O−クレゾール)、2,2'−チオビス−(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、2,2'−メチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4'−メチレン−ビス−(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、4−ヒドロキシ・メチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−4−n−ブチルフェノール、2,6−ビス(2'−ハイドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルペンジル)−4−メチルフェノール、4,4'−メチレン−ビス−(6−tert−ブチル−O−クレゾール)、4,4'−ブチリデン−ビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、3・9−ビス{1・1−ジメチル−2−〔β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル}2,4・8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンなどがあげられる。これらの中でも融点が100℃以上、特に120℃以上のものが好ましい。また、燐系酸化防止剤と併用することが効果的である。さらにまた、燐系酸化防止剤の少なくとも1種と、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の少なくとも1種と、ハイドロタルサイト類化合物の少なくとも1種の合計3種以上を併用することが特に好ましい。
【0162】
燐系酸化防止剤の少なくとも1種を含む場合、熱分解によって発生する亜燐酸が写真感光材料の写真性に悪影響を大きく及ぼし、カブリを発生させるので亜燐酸を中和させるハイドロタルサイト類化合物を0.01〜5.0重量%、特に0.05〜3.0重量%併用することが好ましい。
【0163】
前記ブロッキング防止剤の添加量は、0.01〜5.0重量%が好ましく、0.05〜3.5重量%がより好ましい。添加量が0.01重量%未満では、ブロッキング防止効果が小さく、混練経費増となるだけである。また、添加量が5.0重量%を越えると、増量効果がなく、写真性が悪化したり、塊状の不均一故障(ブツ)の発生が多くなるだけでなくフィルムの物理強度やヒートシール性が低下する。
【0164】
ブロッキング防止剤としては、ゼオライト、シリカ(天然及び合成シリカを含む)、炭酸カルシウム、タルク(ケイ酸マグネシウム)、ケイ酸アルミニウム、カルシウムシリケート、高融点のワックス、長鎖の脂肪酸アミド誘導体、脂肪酸アミド系滑剤、高級脂肪酸ポリビニルエステル、n−オクタデシルウレア、N,N’−ジオレイルオキサアミド、N−エタノールステアリン酸アミド、ジカルボン酸エステルアミド等があり、この中でゼオライトとシリカが好ましい。特に品質が一定であり、写真性に悪影響を及ぼす写真性有害ガス(遊離硫黄、シアン化水素、ホルマリン、メルカプタン)を吸着無害化する合成ゼオライトと合成シリカが好ましい。
【0165】
上記シリカは、平均粒子径が0.3〜20μmのものが好ましく、0.5〜15μmのものがより好ましい。平均粒子径が0.3μm未満では、凝集性が強くブツが多発し、ブロッキング防止効果も小さい。また、平均粒子径が20μmを越えると、フィルム表面にシリカがでてフィルム表面がざらつくだけでなく写真感光材料に擦り傷などが発生し易くなる。
【0166】
ゼオライトは、天然ゼオライト(analcime,chabazite,heulandite,erionite,ferrierite,laumontite,mordenite等を成分とするゼオライト)、合成ゼオライト(A,N−A,X,Y,hyadroxy sodalite,ZK−5,B,R,D,T,L,hydroxy,cancrinite,W,Zeolaon等の各種の型のゼオライト)がある。これらの中で写真性に悪影響を及ぼす有害ガス吸着無害化能力の大きいA型ゼオライトが特に好ましい。これらのゼオライトは金属の担体として金属系無機抗菌剤として優れた働きをする。例えば、銀イオンを担持したA型合成ゼオライト、等がある。この銀イオン等の金属イオンを担持したゼオライトをポリエチレン系樹脂フィルム層中に0.001〜10重量%含有させるとゼラチン等にバクテリアが発生するのを防止できるので長期間感光材料の品質を良好に維持できる。
【0167】
前記相溶化剤の含有量は、1〜50重量%、好ましくは2〜45重量%、より好ましくは5〜40重量%、最も好ましくは8〜35重量%である。1重量%未満であると添加効果がなく、混練経費増となるだけである。また、50重量%を越えても増量効果がなく、コストアップとなる。さらに、物理強度も低下する。この相溶化剤はリサイクル樹脂を30重量%以上含有する時に効果を発揮する。
【0168】
相溶化剤とは、一般には、同種でも特性の異なる熱可塑性樹脂、2種以上の熱可塑性樹脂、リサイクル熱可塑性樹脂とバージン熱可塑性樹脂(過去に成形品に使用されたことがない樹脂、即ち、始めて成形品に使用される樹脂のことを言う。以下同様)、遮光性物質を高濃度に配合したマスターバッチ熱可塑性樹脂と希釈用熱可塑性樹脂(ブレンドするもう一方の樹脂より遮光性物質の濃度が低いか又は全く含んでいない樹脂のことを言う。以下同様)又はこれらを組み合せた樹脂のように単一の熱可塑性樹脂にはない新しい性質、性能を発現しようとする際、複数の樹脂の相溶化を達成できる物質のことである。
【0169】
相溶化剤には、非反応型相溶化剤と反応型相溶化剤とがある。相溶化剤の具体的な代表例を以下に示す。
【0170】
非反応型相溶化剤の代表例
スチレン・エチレン・ブタジエンブロック共重合体樹脂
ポリエチレン・ポリスチレングラフト共重合体樹脂
ポリエチレン・ポリメチルメタクリレートグラフト共重合体樹脂
ポリエチレン・ポリメチルメタクリレートブロック共重合体樹脂
エチレン・プロピレン・ジエン共重合体樹脂
エチレン・プロピレン共重合体樹脂
ポリスチレン・低密度ホモポリエチレングラフト共重合体樹脂
ポリスチレン・高密度ホモポリエチレングラフト共重合体樹脂
水添スチレン・ブタジエン共重合体樹脂
スチレン・エチレン、ブタジエン・スチレン共重合体樹脂
スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂
塩素化ポリエチレン樹脂
ポリプロピレン・ポリアミドグラフト共重合体樹脂
ポリプロピレン・エチレン・プロピレン・ジエン共重合体樹脂
ポリスチレン・ポリアクリル酸エチルグラフト共重合体樹脂
ポリスチレン・ポリブタジエングラフト共重合体樹脂
ポリスチレン・ポリメチルメタアクリレートブロック共重合体樹脂 等
反応型相溶化剤の代表例
無水マレイン酸化エチレン・プロピレン共重合体樹脂
無水マレイン酸化スチレングラフト共重合体樹脂
無水マレイン酸化スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂
無水マレイン酸化スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂
エチレン・グリシジルメタクリレート共重合体樹脂
エチレン・グリシジルメタクリレート・スチレングラフト共重合体樹脂
エチレン・グリシジルメタクリレート・メチルメタクリレートグラフト共重合体樹脂
無水マレイン酸グラフトポリプロピレン共重合体樹脂 等
【0171】
本発明の感光材料用包装材料の好ましい態様を以下に記載する。
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂とポリエチレン樹脂との合計100重量部に対し、これらの樹脂以外の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、相溶化剤及び可塑剤から選択される少なくとも1種を1〜100重量部含んでいる請求項1、2又は3に記載の感光材料用包装材料。
【0172】
本発明の感光材料用包装材料の製造方法は、リングダイのリップクリアランスが0.7〜5.0mm、押出し機スクリューの有効長と外径との比(L/Dともいう)が15:1〜35:1である押出し機を有するインフレーションフィルム成形機を用い、樹脂温度が150〜290℃の範囲、ブローアップ比が0.7〜4.5の範囲、ドロー比が3〜85の範囲、巻取り速度が1〜80m/分の条件でポリエチレン系樹脂フィルム層を製造するものである。
【0173】
なお、本発明の感光材料用包装材料は、上述したインフレーション法により成形されるものに限られるものでなく、各種フィルム成形法、例えばTダイ法、カレンダー加工法等により成形することができるものである。
【0174】
本発明の感光材料用包装材料を適用できる用途について説明する。
(1) 透明、着色又は印刷付のレンズ付フィルムユニット包装用の防湿・密封包装袋(特公平7−1380号公報、特開平5−197087号公報、特開平7−72593号公報、特開平8−248573号公報、特開平8−254793号公報、特開平8−334869号公報、特開平9−15796号公報、特開平9−54395号公報、特開平9−120119号公報、特開平9−244187号公報、特開平9−274288号公報、特開平10−186586号公報、特開平10−197994号公報等)。
【0175】
(2) 透明、着色又は印刷付のプラスチック容器入りの撮影用写真フィルム(JIS 135フィルム、APSフィルム、マイクロフィルム等)の2本以上を集合包装する防湿・密封包装袋(特開平8−254793号公報等)。
【0176】
(3) 印画紙、印刷製版用フィルム、撮影用カットフィルム、Xレイフィルム、PS版等のシート状写真感光材料用の防湿・密封・遮光性袋(特公平2−2700号公報、特開平8−254793号公報、特開平5−5972号公報等)。
【0177】
(4) 帯状写真感光材料包装体用遮光性フィルム(特開平2−72347号公報、特開平6−214350号公報、実公平5−29471号公報、実公平6−8593号公報、実公平7−50743号公報、実公平8−10812号公報、実開昭63−153255号公報等)。
【0178】
(5) 印画紙、映画用フィルム、マイクロポジフィルム、印刷製版用フィルム、熱現像拡散転写紙等のロール状写真感光材料用防湿密封遮光袋(特開平6−67358号公報等)。
【0179】
(6) 印画紙、写真フィルム等の帯状感光材料の明室装填包装体用防湿・遮光フィルム又はリーダーフィルム(特開昭62−172344号公報、特開平2−72347号公報、特開平5−72672号公報、特開平5−216176号公報、特開平6−75341号公報、特開平6−214350号公報、特開平6−148820号公報、特開平7−257510号公報、特開平7−92618号公報、特開平8−40468号公報、特開平10−97036号公報、実公昭56−16608号公報、実公平6−8593号公報、実公平8−9725号公報等)。
【0180】
(7) バルクロール状写真感光材料包装用の防湿・遮光フィルム(特開平3−53243号公報等)。
【0181】
(8) インスタントフィルムパック(特開平8−62782号公報、特開平10−228079号公報、特開平10−228080号公報等)。
【0182】
(9) 自己現像処理型のフィルムユニットを複数枚積層して遮光袋の中に光密に収納したインスタントフィルムパック用遮光袋等(特開平8−62782号公報、特開平10−186504号公報、特開平10−221814号公報、特開平10−228079号公報、特開平10−228080号公報、特開平10−288810号公報、特開平10−293359号公報、特開平10−301199号公報、特開平10−301248号公報等)。
【0183】
(10) 写真フィルム用遮光紙(米国特許5,790,912号明細書、特開昭48−22020号公報、特開昭50−67644号公報、特開昭52−150016号公報、特開昭55−140835号公報、特開昭58−17434号公報、特開昭58−186744号公報、特開昭59−68238号公報、特開昭60−35728号公報、特開昭61−36216号公報、特開昭63−169642号公報、特開平4−136842号公報、特開平4−296849号公報、特開平5−281666号公報、特開平9−80695号公報、特開平9−152685号公報、特開平9−185151号公報、特開平10−104803号公報、特開平10−254102号公報、特開平10−254103号公報、特開平10−312042号公報、特開平10−312043号公報、特開平10−319545号公報等)。
【0184】
上述した各種の密封袋は、チューブ状フィルムの底シール袋、二方シール袋、三方シール袋、四方シール袋、ガゼット袋等がある。
【0185】
また、各種の上包み包装にも用いることができる。例えば、カートン又はトレーの上包み包装、キャラメル型の上包み包装、スナック型の上包み包装、紙巻きたばこ型の上包み包装、ロール上包み包装、棒状上包み包装、ひねり上包み包装等があり、また、社団法人 日本包装技術協会 1995年7月1日発行,「包装技術便覧」754頁〜774頁記載の各種包装体として使用可能である。
【0186】
本発明の感光材料用包装材料が適用可能な写真感光材料を以下に示す。
(1) ハロゲン化銀写真感光材料(印刷用フィルム、カラーまたは白黒印画紙、カラーまたは白黒ネガフィルム、印刷用マスター紙、DTR(拡散転写)感光材料、電算写植フィルム及びペーパー、カラーまたは白黒ポジフィルム、カラーリバーサルフィルム、マイクロフィルム、サーベランスフィルム、映画用フィルム、自己現像型写真感光材料、直接ポジ型フィルム及びペーパー等)
(2) 熱現像感光材料(熱現像カラー感光材料、熱現像白黒感光材料(例えば特公昭43−4921号公報、同43−4924号公報、「写真工学の基礎」銀塩写真編(1879年コロナ社刊行)の553頁〜555頁及びリサーチ・ティスクロージャー誌 1978年6月号9頁〜15頁(RD−17029)等に記載されているもの。さらに、特開昭59−12431号公報、同60−2950号公報、同61−52343号公報や米国特許第4,584,267号明細書に記載されている転写方式の熱現像カラー写真感光材料等))
(3) 感光・感熱性記録材料(特開平3−72358号公報等に記載されているフォトサーモグラフィー(感光・感熱画像形成方法)を用いた記録材料)
(4) ジアゾニウム写真感光材料(4−モルフォリノベンゼンジアゾニウム
マイクロフィルム、マイクロフィルム、複写用フィルム、印刷用版材等)
(5) アジド、ジアジド系写真感光材料(パラアジドベンゾエード、4,4'ジアジドスチルベン等を含む感光材料、例えば複写用フィルム、印刷用版材等)
(6) キノンジアジド系写真感光材料(オルソーキノンジアジド、オルソーナフトキノンジアジド系化合物、例えばベンゾキノン(1,2)−ジアジド−(2)−4−スルフォン酸フェニルエーテル等を含む写真感光材料、例えば印刷用版材、複写用フィルム、密着用フィルム等)
(7) フォトポリマー(ビニル系モノマー等を含む写真感光材料、印刷用版材、密着用フィルム等)
(8) ポリビニル桂皮酸エステル系感光材料(例えば印刷用フィルム、IC用レジスト等)
【0187】
また、本発明の感光材料包装体は、透湿度(JIS Z 0208の条件B(40℃,90%RH)で測定)が8g/m2・24時間以下、光学濃度が6.0以上、厚さが30μm以上である本発明の感光材料用包装材料を用いて、感光材料を密封・遮光包装したものである。
【0188】
また、透湿度が8g/m2・24時間以下、光学濃度が6.0以上、厚さが30μm以上の感光材料用包装材料を用いて、縦方向に易開封加工を設けた密封・遮光袋で包装した感光材料用包装体が好ましい。
【0189】
また、透湿度は、7g/m2・24時間以下であることが好ましく、6g/m2・24時間以下であることがより好ましく、 5g/m2・24時間以下であることが特に好ましく、 3g/m2・24時間以下であることが最も好ましい。透湿度が8g/m2・24時間を超えると、 写真感光材料の写真性に悪影響を与えるものである。特に、増感色素等の色素を含有する写真感光材料の場合は、湿度の影響を受けやすく、 透湿度を7g/m2・24時間以下にしないと感度異常が発生する。従って3g/m2・24時間以下とすることが好ましい。
【0190】
本発明の包装材料の代表的な層構成を下記に示すが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0191】
本発明による感光材料用包装材料の層構成について図面を参照して説明する。
【0192】
図1から図13は、感光材料用包装材料の層構成を示す部分断面図である。
【0193】
図1に示す感光材料用包装材料は、遮光性物質を含有したポリエチレン系樹脂フィルム層1aのみの単層で構成されている。
【0194】
図2に示す感光材料用包装材料は、遮光性物質を含有しないポリエチレン系樹脂フィルム層1のみの単層で構成されている。
【0195】
図3に示す感光材料用包装材料は、遮光性物質を含有した2枚のポリエチレン樹脂系フィルム層1aから成る二層共押出しフィルムIIaで構成されている。
【0196】
図4に示す感光材料用包装材料は、遮光性物質を含有したポリエチレン系樹脂フィルム層1aと遮光性物質を含有しないポリエチレン系樹脂フィルム層1との二層共押出しフィルムIIaで構成されている。
【0197】
図5に示す感光材料用包装材料は、遮光性物質を含有したポリエチレン系樹脂フィルム層1aと遮光性物質を含有した熱可塑性樹脂フィルム層2aとの二層共押出しフィルムIIaで構成されている。
【0198】
図6に示す感光材料用包装材料は、遮光性物質を含有しないポリエチレン系樹脂フィルム層1と遮光性物質を含有した熱可塑性樹脂フィルム層2aとの二層共押出しフィルムIIaで構成されている。
【0199】
図7に示す感光材料用包装材料は、2つの遮光性物質を含有したポリエチレン系樹脂フィルム層1aの間に遮光性物質を含有した熱可塑性樹脂フィルム層2aが設けられた三層共押出しフィルムIIIaで構成されている。
【0200】
図8に示す感光材料用包装材料は、2つの遮光性物質を含有した熱可塑性樹脂フィルム層2aの間に遮光性物質を含有したポリエチレン系樹脂フィルム層1aが設けられた三層共押出しフィルムIIIaで構成されている。
【0201】
図9に示す感光材料用包装材料は、遮光性物質を含有したポリエチレン系樹脂フィルム層1aに、フレキシブルシート3に蒸着膜Mを設けた蒸着膜加工フレキシブツシート3Mを、接着剤層4を介して積層した積層体で構成されている。
【0202】
図10に示す感光材料用包装材料は、遮光性物質を含有しないポリエチレン系樹脂フィルム層1に、フレキシブルシート3に蒸着膜Mを設けた蒸着膜加工フレキシブルシート3Mを、接着剤層4を介して積層した積層体で構成されている。
【0203】
図11に示す感光材料用包装材料は、遮光性物質を含有したポリエチレン系樹脂フィルム層1aに、金属箔5及びフレキシブルシート3を、接着剤層4を介して積層した積層体で構成されている。
【0204】
図12に示す感光材料用包装材料は、遮光性物質を含有しないポリエチレン系樹脂フィルム層1に、金属箔5及びフレキシブルシート3を、接着剤層4を介して積層した積層体で構成されている。
【0205】
図13に示す感光材料用包装材料は、遮光性物質を含有したポリエチレン系樹脂フィルム層1aに、フレキシブルシート3に蒸着膜Mを設けた蒸着膜加工フレキシブルシート3M及びフレキシブルシート3を、接着剤層4を介して積層した積層体で構成されている。
【0206】
【実施例】
[実施例1]
図1に示す層構成の感光材料用包装材料である。
(A) メルトフローレート(ASTM D 1238のE条件)が4.5g/10分、密度(ASTM D 1505)が0.920g/cm3、分子量分布{Q値ともいい、ゲル・パーミエイションクロマトグラフィー法(以後、GPC法と表示)で測定した重量平均分子量Mw/数平均分子量Mnで計算}が2.5、シュア硬度(ASTM D 2240)が53、ビカット軟化点(ASTM D 1525)が100℃、融点(ASTM D 2117)が115℃の四価の遷移金属(ジルコニウム)を含むメタロセン化合物を重合触媒としてエチレンとヘキセン−1とを低圧・気相法で共重合したエチレン・ヘキセン−1共重合体樹脂(L−LDPE樹脂)40重量部
(B) メルトフローレート(ASTM D 1238のE条件)が0.05g/cm3、密度(ASTM D 1505)が0.942g/cm3、GPC法で測定した重量平均分子量(Mw)が147,000、数平均分子量(Mn)が5,500、分子量分布(Mw/Mnで計算)が26.7のαオレフィン含有量が0.2重量%以下の高密度ポリエチレン樹脂60重量部
なお、(A)と(B)とは、メルトフローレートが(A)=90(B)、密度が(B)=1.024(A)、分子量分布が(B)=10.68(A)の関係を有している。
【0207】
遮光性物質として平均粒子径が20mμ、BET比表面積が130m2/g、着色力が125%、DBP吸油量(B法)が105ml/100g、灰分が0.05%、揮発分が0.8%、pHが8、硫黄成分が0.1%、シアン化水素量が1ppmのエチレンボトム油を原料として1,310℃の炉内で連続的に製造したファーネスカーボンブラック5重量部、
フィルム成形性改良樹脂として高圧法のメルトフローレート(ASTM D 1238のE条件)が2.5g/10分、密度(ASTM D 1505)が0.922g/cm3、GPC法で測定した重量平均分子量(Mw)が205,000、数平均分子量(Mn)が25,800、分子量分布(Mw/Mnで計算)が8の低密度ホモポリエチレン樹脂10重量部、
ハロゲン化合物の中和剤兼写真性改良剤としてステアリン酸亜鉛0.05重量部とハイドロタルサイト類化合物0.2重量部、滑性向上と樹脂流動性向上目的のエルカ酸アミド0.05重量部、ブロッキング防止とブリードアウト防止目的のタルク0.05重量部と合成ゼオライト(A型)0.05重量部及び合成シリカ0.05重量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤のα−トコフェロール0.05重量部とテトラキス[メチレン−3(3',5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン0.05重量部からなるポリエチレン系樹脂組成物を用いた。
【0208】
上記ポリエチレン系樹脂組成物を、モダンマシナリー製のE−50型一軸押出し機(スクリューの有効長と外径との比のL/Dが26)、モダンマシナリー製のリングダイ(リップクリアランスが2.0mm)を用い、樹脂温度185℃、ブローアップ比1.25、ドロー比(リップクリアランス2000μm/フィルム厚さ80μm)25、巻取り速度12m/分でインフレーションフィルム成形し、厚さ80μmの遮光性インフレーションフィルムを得た。
【0209】
このフィルムは、成形性、遮光性、焼却適性、リユース及びリサイクル適性、防湿性、ヒートシール適性、写真性、カール防止性、易開封性及び直線的引裂き性のすべてにおいて、特公平2−2700号公報で提案された遮光性L−LDPE樹脂で形成された包装材料より優れており、感光材料用包装材料及びそれを用いた感光材料包装体として最適であった。具体的には、厚さ80μmで、遮光性物質の含有量を同じにしたL−LDPE樹脂フィルムと比較すると、フィルム成形性●→○、写真性●→◎、防湿性○(7g/m2・24hrs)→◎(3g/m2・24hrs)、ブロッキング防止性●→◎、易開封性×→◎、直線的引裂き性×→◎と優れており、物理強度も問題なく、ヒートシール適性も優れており、単層フィルムだけで2年間以上の密封遮光包装を維持可能であり、優れた感光材料包装体とすることができた。
【0210】
なお、評価は以下の通りである。
◎……非常に優れている
○……優れている
●……実用限度
×……実用化困難
【0211】
また、アルミニウム箔とL−LDPE樹脂フィルム層を必須とする実公平2−19226号公報記載の包装材料と比較すると、高価で物理強度、写真性、焼却適性を悪化させるアルミニウム箔を用いることなく、易開封性、直線的引裂き性共に優れており、かつ物理強度、ヒートシール適性、写真性、焼却適性が大幅に改良され、安価で長期間良好な品質を維持することができた。
【0212】
以上のように、実施例1の感光材料用包装材料は、単層遮光フィルムのみで感光材料用包装材料として必要な特性を全て確保できるだけでなく、容器・包装リサイクル法をクリヤー可能なリサイクル適性及び焼却適性を確保でき、易開封性、直線的引裂き性、ヒートシール適性が優れ、長期間(2年以上)密封性を確保して高品質を維持できるものである。
【0213】
[実施例2]
図3に示す層構成の感光材料用包装材料である。
ポリエチレン系樹脂組成物及び全体の厚さは実施例1と同一であるが、厚さ40μmの2層に分割した点が実施例1と異なる。また、樹脂温度は2層共185℃、ブロー比1.25、巻取り速度20m/分でモダンマシナリー製の2層共押出しリングダイ(リップクリアランスは3.0mm)を用いて合計厚さ80μmの遮光性2層共押出しインフレーションフィルムを成形したものである(ドロー比又は引き落とし率はリップクリアランス3000μm=3.0mm/80μmとなり37.5)。
【0214】
実施例1の感光材料用包装材料に比較して、引き取り速度を1.7倍(20m/12m)にしてもメルトフラクチャーの発生がなく、外観が美しく、物理強度、防湿性、遮光性が10%以上良好になり、カーボンブラックの添加量を20%以上減量しても完全密封・遮光性を確保できた。また、40μm×2と2層に分割して重層にした結果、フィルム成形性が良化しただけでなく、ピンホール発生が皆無になり、厚さ変動も小さくなった。他の優れた特性は、実施例1と同等であり、品質、経済性、製造適性の点からも実施例1よりさらに優れていた。
【0215】
また、開封用ノッチを付与すれば同一層構成にした場合でも易開封性及び直線的引裂き性が優れているので、易開封性包装袋や上述した感光材料用包装材料を適用できる用途(1)〜(9)に用いた場合に優れた効果を発揮する。
【0216】
[実施例3]
図9に示す層構成の感光材料用包装材料である。
遮光性ポリエチレン系樹脂組成物フィルム層1aとしては、実施例2と同一樹脂組成物、同一製造条件(但し、フィルム厚さを80μm→70μm、ドロー比を42.86に変更)で二層共押出しインフレーションフィルムを成形した。
【0217】
蒸着膜加工フレキシブルシート3Mの蒸着膜Mは、厚さ250オングストロームの酸化ケイ素60重量部と酸化アルミニウム40重量部からなる無機蒸着膜であり、フレキシブルシート3は、厚さ25μm、縦方向のヤング率が350kg/mm2、横方向のヤング率が490kg/mm2の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(フィルムと無機蒸着膜の接着強度向上のためにフィルム表面をコロナ放電処理後、0.1μmの2液型ポリエステル系アンカーコート層を形成)である。
【0218】
接着剤層4は、2液型ポリウレタン系接着剤(武田薬品製のドライラミネート用接着剤で主剤のA−310 90重量部と硬化剤のA−3を10重量部配合)を3.5g/m2ドライラミネート法によって形成したものであり、接着後、45℃,5日間エージングを行なった。
【0219】
この感光材料用包装材料は、透湿度(JIS Z 0208)が0.9g/m2・24時間、酸素透過度(JISK 7126)が1.2cc/m2・24時間、層間剥離強度が950g/15mmであり、開封ノッチからの易開封性及び直線的引裂き性、製袋適性、容器・包装リサイクル法適性、物理強度、帯電防止性、写真性、ヒートシール強度、遮光能力、密封性等が前記従来の包装材料より大幅に優れていた。
【0220】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成したので、以下に示すような効果を有する。
金属箔や紙等を具備しない包装材料とした場合における従来例(特公平2−2700号公報等)と比較した効果。
(1) 易開封性が優れている。
(2) 直線的引裂き性が優れている。
(3) リサイクル適性が優れている。
(4) 写真性が良好である。
(5) 焼却適性を有する(有害ガスを発生しない)。
(6) 防湿性が優れている。
(7) ブロッキング防止性が優れている。
(8) 遮光能力が優れている。
(9) 物理強度が大きい。
(10) 安価である。
(11) ヒートシール性が優れている。
(12) フィルム成形性が優れている。
(13) カール防止性が優れている。
(14) 指抜け防止性が優れている。
金属箔や紙等を具備した包装材料とした場合における従来例(実公平2−19226号公報等)と比較した効果。
(1) 易開封性が優れている。
(2) 直線的引裂き性が優れている。
(3) 写真性が良好である。
(4) 防湿性が優れている。
(5) ヒートシール適性が優れている。
(6) ブロッキング防止性が優れている(ブロッキング防止剤不要)。
(7) 遮光性が優れている。
(8) 物理強度が大きい。
(9) カール防止性が優れている。
(10) 長期間(2年以上)の密封性を確保可能な感光材料包装体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による感光材料用包装材料の一実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【図2】 本発明による感光材料用包装材料の他の実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【図3】 本発明による感光材料用包装材料の他の実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【図4】 本発明による感光材料用包装材料の他の実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【図5】 本発明による感光材料用包装材料の他の実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【図6】 本発明による感光材料用包装材料の一実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【図7】 本発明による感光材料用包装材料の他の実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【図8】 本発明による感光材料用包装材料の他の実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【図9】 本発明による感光材料用包装材料の他の実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【図10】 本発明による感光材料用包装材料の他の実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【図11】 本発明による感光材料用包装材料の一実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【図12】 本発明による感光材料用包装材料の他の実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【図13】 本発明による感光材料用包装材料の他の実施形態の層構成を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1,1a…ポリエチレン系樹脂組成物フィルム層
2,2a…熱可塑性樹脂フィルム層
3,3a…フレキシブルシート
M…蒸着膜
3M,3aM…蒸着膜加工フレキシブルシート
4…接着剤層
5…金属箔
II,IIa…2層共押出しフィルム
III,IIIa…3層共押出しフィルム
a…遮光性物質を含むことを示す。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a packaging material for a photosensitive material used when packaging a photographic photosensitive material and the like, a method for producing the same, and a photosensitive material package using the same.
[0002]
[Prior art]
Various types of packaging materials for photosensitive materials are widely put into practical use, and various performances are required according to the usage.
[0003]
As a packaging material for photosensitive materials that loses its quality value when exposed to light, a packaging material that completely blocks light is used. In this case, the required characteristics include packaging material slit suitability and gas barrier properties. , Moisture proof, rigidity, physical strength (break strength, tear strength, impact piercing strength, gelbo test strength, wear strength, etc.), heat sealability (heat seal strength, cut seal property, hot tack property, interstitial material seal property, etc.) ), Antistatic properties, flatness, slip properties and the like. In order to satisfy these various characteristics, various packaging materials have been conventionally proposed.
[0004]
For example, in Japanese Utility Model Publication No. 61-20590, an HDPE resin film containing carbon black is uniaxially stretched at a stretch ratio of 2.2 to 4.2, and two or more layers are bonded at an angle of 45 to 90 degrees. Cross-laminate films have been proposed.
[0005]
Japanese Patent Publication No. 2-2700 proposes a packaging material provided with a light-shielding L-LDPE resin film containing 50% by weight or more of L-LDPE resin and 1% by weight or more of a light-shielding substance.
[0006]
In Japanese Utility Model Publication No. 2-19226, an anchor coat layer is formed on an inner light-shielding heat-sealing film layer containing a lubricant, a light-shielding substance, and 50% by weight or more of LDPE resin, and an aluminum foil is peeled off at 400 g / 15 mm width. The packaging material laminated | stacked above is proposed.
[0007]
Japanese Examined Patent Publication No. 63-26697 discloses a packaging material having a PET layer / aluminum layer / light shielding material and a PO-based resin layer containing a nonionic antistatic agent from the outside and having an optical density of 7.5 or more. Proposed.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above-described conventional packaging materials are not completely satisfactory for photosensitive materials and have various problems. That is, the cross-laminate film proposed in Japanese Utility Model Publication No. 61-20590 is expensive and has insufficient antistatic properties, heat-sealability, and moisture-proof properties.
[0009]
The packaging material proposed in Japanese Examined Patent Publication No. 2-2700 has insufficient antistatic properties, moisture resistance, oxygen barrier properties, and Young's modulus, and it is expensive and incinerated when laminated with aluminum foil and a flexible sheet. There was a problem.
[0010]
The packaging material proposed in Japanese Utility Model Publication No. 2-19226 has insufficient photographic properties, physical strength, and sealing performance by heat sealing, and also has problems in incineration.
[0011]
The packaging material proposed in Japanese Examined Patent Publication No. 63-26697 is expensive and has problems with incineration due to insufficient antiblocking properties, photographic properties, heat sealing properties, and physical strength.
[0012]
In addition, even with a homopolyethylene resin alone, the sealing property by heat sealing (especially after a lapse of one month or more) is insufficient, but if it contains a light-shielding substance, the sealing property is further deteriorated, and further, a lubricant, an antistatic agent, an oxidation agent If an additive that bleeds out, such as an inhibitor, was included, complete sealing by heat sealing could not be ensured. Moreover, it was difficult for aluminum foil to remove the rolling oil used at the time of rolling completely by annealing, and it deteriorated photographic properties.
[0013]
The present invention ensures various properties necessary for the photosensitive material packaging material of the above-described conventional photosensitive material packaging material, ensures insufficient properties, and is inexpensive and suitable for incineration and recycling. It is an object of the present invention to provide a photosensitive material packaging material, a method for producing the same, and a photosensitive material package using the same.
[0014]
That is, it is a packaging material mainly composed of a polyolefin resin that secures various characteristics essential as a packaging material for photosensitive materials and can be procured at low cost all over the world, and particularly has the characteristics described below. It is a thing.
[0015]
(1) Incineration suitability (no harmful gas is generated).
(2) Reusable and recyclable.
(3) Excellent openability and linear tearability.
(4) Good photographic properties. Low content of substances that adversely affect photographic properties.
(5) Excellent moisture resistance.
(6) Excellent heat sealability.
(7) It has various physical properties in good balance.
(8) Excellent antiblocking properties.
(9) Inexpensive.
(10) Excellent light blocking ability.
(11) Excellent film formability.
(12) Excellent anti-curl property.
(13) Excellent Young's modulus in the vertical direction.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
The packaging material for photosensitive material of the present invention has a melt flow rate of 0.1 to 20 g / 10 min and a density of 0.860 to 0.935 g / cm. Three 5 to 90 parts by weight of an ethylene / α-olefin copolymer resin having a molecular weight distribution of 1.1 to 10, a melt flow rate of 0.01 to 1 g / 10 minutes, and a density of 0.936 g / cm. Three The polyethylene resin having a molecular weight distribution of 15 to 35 is 10 to 95 parts by weight, and the melt flow rate of the ethylene / α-olefin copolymer resin is at least 5 times the melt flow rate of the polyethylene resin. Polyethylene resin in which the density of the resin is at least 1.015 times the density of the ethylene / α-olefin copolymer resin and the molecular weight distribution of the polyethylene resin is at least twice the molecular weight distribution of the ethylene / α-olefin copolymer resin The resin composition is characterized by comprising a polyethylene-based resin film layer formed to a thickness of 10 to 250 μm.
[0017]
In the packaging material for light-sensitive materials of the present invention, heat sealing suitability, physical strength and the like are described above by using a polyethylene resin film layer using a polyethylene resin having specific physical properties and an ethylene / α-olefin copolymer resin. Various characteristics can be provided.
[0018]
In the method for producing a packaging material for a photosensitive material of the present invention, the lip clearance of the ring die is 0.7 to 5.0 mm, and the ratio of the effective length of the extruder screw to the outer diameter (also referred to as L / D ratio) is 15: Using an inflation film molding machine having an extruder of 1 to 35: 1, a resin temperature of 150 to 290 ° C., a blow-up ratio of 0.7 to 4.5, a draw ratio (ratio of lip clearance to film thickness) Is formed from the polyethylene-based resin film layer under the conditions of 3 to 85 and a winding speed of 1 to 80 m / min.
[0019]
In the method for producing a photosensitive material packaging material according to the present invention, the balance of molecular orientation and the prevention of melt fracture is balanced by the lip clearance of the ring die, and the balance between kneadability, exothermic property and extrudability is balanced by L / D. It's striking. Also, the balance between thermal degradation and resin fluidity is determined by the resin temperature, the vertical and horizontal physical strength balance is determined by the blow-up ratio, and the molecular orientation and the prevention of melt fracture and productivity are balanced by the draw ratio. It's striking. The film forming property and productivity are balanced by the winding speed so that a polyethylene resin film layer suitable for the present invention can be provided.
[0020]
The photosensitive material package of the present invention has a moisture permeability of 8 g / m. 2 The composition is characterized in that the photosensitive material is hermetically sealed and light-shielded using the packaging material for photosensitive material having an optical density of 6.0 or more and a thickness of 30 μm or more for 24 hours or less.
[0021]
In the photosensitive material package of the present invention, the photosensitive material can be protected from humidity and light for a long period of time.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The polyethylene-based resin film layer constituting the packaging material for photosensitive material of the present invention is preferably contained in an amount of 5-90 parts by weight of ethylene / α-olefin copolymer resin and 95-10 parts by weight of polyethylene resin. Is 5 to 75 parts by weight of ethylene / α-olefin copolymer resin and 95 to 25 parts by weight of polyethylene resin, more preferably 10 to 60 parts by weight of ethylene / α-olefin copolymer resin and 90 to 40 parts by weight of polyethylene resin. 10 to 49 parts by weight of ethylene / α-olefin copolymer resin and 90 to 51 parts by weight of polyethylene resin, and most preferably 15 to 45 parts by weight of ethylene / α-olefin copolymer resin. It is 85-55 weight part of polyethylene resins.
[0023]
The melt flow rate of the ethylene / α-olefin copolymer resin (ASTM D 1238 E condition temperature 190 ° C., piston load 2.16 kg) is 0.1 to 20 g / 10 min, preferably 0.2 to 15 g / 10 min, more preferably 0.3 to 10 g / 10 min, most preferably 0.5 to 6 g / 10 min.
[0024]
Density (ASTM D 1505) of ethylene / α-olefin copolymer resin is 0.860 to 0.935 g / cm Three , Preferably 0.870-0.930 g / cm Three , More preferably 0.880-0.927 g / cm Three , Most preferably 0.890-0.925 g / cm Three It is.
[0025]
The molecular weight distribution of the ethylene / α-olefin copolymer resin is 1.1 to 10, preferably 1.2 to 8, more preferably 1.3 to 6, and most preferably 1.3 to 5.
[0026]
The melt flow rate of the polyethylene resin is 0.01 to 1 g / 10 minutes, preferably 0.01 to 0.8 g / 10 minutes, more preferably 0.02 to 0.6 g / 10 minutes, and most preferably 0. 0.02 to 0.4 g / 10 min.
[0027]
The density of the polyethylene resin is 0.936 g / cm Three Or more, preferably 0.940-0.980 g / cm Three , More preferably 0.940-0.970 g / cm Three , Most preferably 0.941 to 0.965 g / cm Three It is.
[0028]
The molecular weight distribution of the polyethylene resin is 11 to 40, preferably 13 to 38, more preferably 15 to 36, particularly preferably 17 to 34, and most preferably 19 to 32. The ethylene / α-olefin copolymer resin (hereinafter referred to as L-LDPE resin) is most preferably one produced by polymerization using a single site catalyst (typically a metallocene catalyst).
[0029]
The L-LDPE resin produced by polymerization using a single-site catalyst has a molecular weight distribution of 1.3 to 1.3 produced by polymerization using a single-site catalyst containing one or more of zirconium-based, titanium-based, hafnium-based and vanadium-based metallocene complexes. Preferably, it is formed of a copolymer resin of 10 ethylene and an α-olefin having 3 to 12 carbon atoms, so that the physical strength is excellent and there are few residual metal components and residual halogen compound components. Therefore, it does not adversely affect the photographic properties of photographic photosensitive materials, and has excellent heat sealability (heat seal strength, low temperature heat seal properties, hot tack properties, foreign matter seal properties, heat seal strength after a long period of time, etc.) It can be set as the packaging material for photographic photosensitive materials. Further, it is possible to prevent rust and corrosion from occurring on the film forming machine.
[0030]
Typical examples of the single-site catalyst include a metal compound (typical example: zirconocene dichloride) coordinated with a cyclopentadiene ring having a uniform active site, discovered by Professor Kaminsky of the University of Hamburg, Germany. There are metallocene catalysts composed of aluminoxane, and various patents have been published. Representative examples are Japanese Patent Application Laid-Open No. 50-35007, Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-35008, Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-35209, Japanese Patent Application Laid-Open No. 3-207703, Japanese Patent Application Laid-Open No. 4-300667 and the like.
[0031]
An ethylene / α-olefin copolymer resin produced by polymerization using a metallocene catalyst has the following characteristics as compared with an ethylene / α-olefin copolymer resin produced by polymerization using a conventional Ziegler catalyst.
[0032]
i) The generation of tie molecules is promoted by the uniform comonomer distribution and the small (narrow) molecular weight distribution, the number of tie molecules is about 3 times, and the impact strength and tear strength are 2-3 times.
ii) There are few high molecular weight low comonomer components that hinder transparency, and the lamellar thickness is 10% or more thin, so the transparency and gloss are excellent.
iii) Excellent blocking resistance (low amount of low molecular weight low density component called sticky component).
iv) Since there are few high molecular weight low comonomer components, the melting point is low, and the low temperature heat sealability is excellent.
v) Excellent flexibility.
vi) Since the molecular weight distribution is small (narrow), there is little smoke and odor during molding due to low molecular weight components.
[0033]
The polymerization method using the metallocene catalyst is disclosed in many patent publications as exemplified below.
[0034]
JP 58-19309, JP 60-862, JP 60-35006, JP 60-35007, JP 60-35008, JP 60- No. 106008, JP-A-60-137911, JP-A-61-31404, JP-A-61-108610, JP-A-61-221207, JP-A-61-264010, Japanese Laid-Open Patent Publication Nos. 61-296209, 63-61010, 63-152608, 63-178108, 63-222177, 63-222178 JP, 63-222179, JP 63-264606, JP 63-28070, JP 63-501369, JP 64-6 No. 03, JP-B 64-45406, JP-A 64-74202, JP-A 1-12-2407, JP-A-1-95110, JP-A-1-101315, JP-A-1- No. 129003, JP-A-1-207248, JP-A-1-210404, JP-A-1-251405, JP-A-1-259004, JP-A-1-275609, JP-A-1-301704 JP-A-1-319489, JP-A-2-22307, JP-A-2-41303, JP-A-2-173110, JP-A-2-302410, JP-A-3-56508, JP-A-3-62806, JP-A-3-66710, JP-A-3-70708, JP-A-3-70709, JP-A-3- No. 0710, JP-A-3-74412, JP-A-4-8704, JP-A-4-11604, JP-A-4-25514, JP-A-4-213305, JP-A-5-310829. JP-A-5-320242, JP-A-6-228222, JP-A-9-40793, US Pat. No. 4,522,982, US Pat. No. 4,530,914, etc. It is done.
[0035]
Among ethylene / α-olefin copolymer resins produced by polymerization using these metallocene catalysts, at least one of zirconium, hafnium, titanium, and vanadium is less catalyst residue that adversely affects the photographic properties of photographic materials. A resin having a high polymerization activity of 10,000 g or more per 1 g of the solid catalyst component using the metallocene catalyst is preferred. In particular, a metallocene catalyst composed of zirconocene dichloride and methylaluminoxane is preferred. The residual halogen component content that adversely affects the photographic properties in the resin is preferably 400 ppm or less, and particularly preferably 150 ppm or less. Extracting catalyst residues using a catalyst deactivator to reduce the halogen component content in the resin to 400 ppm or less, or providing a vent on a pelletizer or film molding machine reduces residual halogen compound components, It is necessary and preferable for improving the rust prevention and photographic properties of the screw and die of the extruder.
[0036]
The most preferable polymerization method uses a metallocene catalyst, a polymerization temperature of 40 to 100 ° C., a polymerization pressure of 5 to 50 kg / cm. 2 An ethylene / α-olefin copolymer resin produced by a gas phase polymerization method under the conditions described above. Specifically, it is an ethylene / hexene-1 copolymer resin.
[0037]
Halogen compounds that adversely affect photographic properties and cause rust failure in extruders and dies are titanium halide compounds, halogenated silicon compounds, halogenated vanadium compounds, halogenated silicon compounds, halogenated aluminum compounds, and halogenated compounds. A boron compound etc. can be illustrated.
[0038]
Specific examples include silicon tetrachloride, aluminum trichloride, aluminum tribromide, titanium trichloride, boron trichloride, and titanium tetrabromide.
[0039]
Since these halogen compound components become halogen gas and have various adverse effects as described above, it is particularly preferable to contain the following halogen gas scavenger in the layer disposed inside the packaging material for photographic photosensitive material of the present invention. preferable.
[0040]
That is, preferred compounds as the halogen gas scavenger in the present invention are, for example, sulfide compounds, nitrites, semicarbazides, sulfites, hydroquinones, ethylenediamine, acetone semicarbazone, and p-hydroxyphenylglycine. Particularly preferred compounds include compounds represented by the following general formula.
[0041]
[Chemical 1]
Figure 0003777057
Where R 1 , R 2 , R Three And R Four Represents a hydrogen atom or a group capable of substituting for a benzene nucleus.
[0042]
In the general formula (H), examples of the substituent include a halogen atom (for example, fluorine, chlorine, bromine), an alkyl group (for example, methyl, ethyl, n-propyl, t-butyl, n-amyl, i-amyl, n -Octyl, n-dodecyl, n-octadecyl, particularly preferably having 1 to 32 carbon atoms), alkenyl group, aryl group, acyl group, cycloalkyl group, alkoxy group, aryloxy group, alkylthio group, arylthio group, alkylacylamino Group, arylacylamino group, alkylcarbamoyl group, arylcarbamoyl group, alkylcarbonamide group, arylcarbonamide group, alkylsulfonamide group, arylsulfonamide group, alkylsulfamoyl group, arylsulfamoyl group, alkylsulfonyl group , Arylsulfonyl group, alkyl Alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, alkylacyloxy group, arylacyloxy group.
These groups may be further substituted with the same substituents as described above.
[0043]
As a specific example of L-LDPE resin that is currently marketed and produced using a metallocene catalyst that is a typical example of a single site catalyst,
EXCEED (EXXon chemical)
EXACT (EXXon chemical)
AFFINITY (DOW chemical)
ENGAGE (DOW chemical)
LUFLEXENE (BASF)
Evolution (Mitsui Petrochemical)
Kernel (Mitsubishi Chemical)
Umerit (Ube Industries)
Harmolex (Japan Polyolefin)
Catarocene (Tosoh)
Etc. As the polymerization method, the gas phase polymerization method is particularly preferable because it is inexpensive and has few residues that adversely affect photographic properties. From the viewpoint of ease of polymerization, a liquid phase polymerization method such as a suspension polymerization method or a solution polymerization method is also preferable.
[0044]
The molecular weight distribution (weight average molecular weight / number average molecular weight) by the GPC method measurement method is 5 or less, preferably 4 or less, particularly preferably 1.1 to 3, and most preferably 1.3 to 3 for preventing blocking and improving physical strength. 2.7.
[0045]
Most preferred as the ethylene / α-olefin copolymer resin is an ethylene / α-olefin random copolymer resin. The composition of the ethylene / α-olefin copolymer resin is such that the α-olefin component is 1 to 99 mol%, preferably 1 to 95 mol%, more preferably 1 to 90 mol%, and particularly preferably 2 to 80 mol%. The ethylene component is preferably 5 to 99 mol%, more preferably 10 to 99 mol%, particularly preferably 20 to 98 mol%, most preferably 50 to 98 mol%. is there. Representative examples of α-olefins include propylene, butene-1, hexene-1, pentene-1, 3-methyl-pentene-1, 4-methyl-pentene-1, octene-1, nonene-1, and decene-1. , Dodecene-1, tetracene-1, hexadecene-1, pentadecene-1, octadecene-1, heptene-1, eicosene-1, 4-methyl-hexene-1, 4,4-dimethylpentene-1, etc. Is from 3 to 20, preferably from 4 to 15, particularly preferably from 4 to 12, and most preferably from 4 to 10, one or more α-olefins.
[0046]
The most preferable resin constituting the polyolefin resin film layer of the present invention is an ethylene / α-olefin random copolymer resin produced by polymerization using a metallocene catalyst. Specifically, it is an L-LDPE resin obtained by copolymerizing ethylene and hexene-1, which is an α-olefin having 6 carbon atoms, by a gas phase polymerization process. Any of these methods may be used as long as the polymerization is carried out in the presence of a metallocene catalyst. For example, the polymerization in the high pressure polymerization method is carried out at 120 ° C. in order to maintain the polymer in a solution state and increase the polymerization activity. As described above, in order to suppress the chain transfer reaction that causes a decrease in molecular weight and not to lower the polymerization activity, at a temperature of 350 ° C. or lower, preferably 150 to 300 ° C., 400 kg / cm 2 Above, 500-2000kg / cm 2 It is preferable to carry out at the pressure of. In addition, the polymerization in the gas phase polymerization method is not preferable because the copolymer is in a powder state, and it is necessary that the temperature be 100 ° C. or lower. The lower limit of the polymerization temperature is not particularly limited, but the polymerization activity is not limited. In order to raise, 50 degreeC or more is preferable. In order to increase the polymerization activity, it is preferable to use a catalyst component preliminarily polymerized with an olefin, an organoaluminum compound, and an ionized ionic compound. In the polymerization in the solution polymerization method, the polymerization temperature needs to be 120 ° C. or higher in consideration of the copolymer being in a solution state and increasing the polymerization activity. The upper limit of the polymerization temperature is not particularly limited, but is preferably 300 ° C. or lower in order to suppress a chain transfer reaction that causes a decrease in molecular weight and not to lower the catalyst efficiency. Further, the pressure at the time of polymerization is not particularly limited, but it is atmospheric pressure or more and 250 kg / cm in order to balance economy and polymerization activity. 2 The following is preferred.
[0047]
In any case, the catalyst residue adversely affects the photographic properties of the photographic photosensitive material, and also causes rust at the resin contact portion of the mold and the extruder, which deteriorates dimensional accuracy and generates resin burns and blisters. The smaller the number, the better in the present invention.
[0048]
Therefore, in order to maintain good photographic properties, the residual halogen gas component amount in the photographic photosensitive material packaging material of the present invention is 400 ppm or less, preferably 200 ppm or less, more preferably 100 ppm or less, particularly preferably 1 to 80 ppm, Most preferably, it is 4-60 ppm.
[0049]
The residual amount of any one of chromium, zirconium, titanium, hafnium, and panadium is 200 ppm or less, preferably 200 ppm or less, more preferably 100 ppm or less, particularly preferably 60 ppm or less, and most preferably 40 ppm or less.
[0050]
A particularly preferred ethylene / α-olefin copolymer resin in the present invention includes a transition metal compound of Group IV of the periodic table containing a ligand having a cyclopentadienyl skeleton and, if necessary, a promoter, an organoaluminum compound, a carrier, It is obtained by copolymerizing ethylene and an α-olefin having 3 to 20 carbon atoms in the presence of a catalyst containing. Further, a catalyst obtained by prepolymerizing ethylene and / or the α-olefin in advance to the catalyst may be used for the catalyst.
[0051]
The cyclopentadienyl skeleton of the group IV transition metal compound containing a ligand having a cyclopentadienyl skeleton, which is a catalyst for producing the ethylene / α-olefin copolymer, is cyclopentadienyl. Group, substituted cyclopentadienyl group and the like. Examples of substituted cyclopentadienyl groups include hydrocarbon groups having 1 to 10 carbon atoms, silyl groups, silyl substituted alkyl groups, silyl substituted aryl groups, cyano groups, cyanoalkyl groups, cyanoaryl groups, halogen groups, haloalkyl groups, halosilyl groups. A substituted cyclopentadienyl group having at least one substituent selected from the group and the like. The substituted cyclopentadienyl group may have two or more substituents, and the substituents may be bonded to each other to form a ring.
[0052]
When the melt flow rate of the ethylene / α-olefin copolymer resin is M (a) g / 10 minutes and the melt flow rate of the polyethylene resin is M (b) g / 10 minutes, M (a) ≧ 5 X M (b), preferably M (a) ≧ 10M (b), more preferably M (a) ≧ 20M (b), more preferably M (a) ≧ 30M (b), Most preferably, M (a) ≧ 40M (b). By making M (a) ≧ 5 × M (b), easy opening, linear tearing, moisture resistance, anti-blocking, film formability, anti-curl, longitudinal Young's modulus, bag breaking strength An excellent polyethylene-based resin film layer having a thickness of 10 to 250 μm can be provided with good productivity and appearance.
[0053]
Density of ethylene / α-olefin copolymer resin is D (a) g / cm Three The density of the polyethylene resin is D (b) g / cm Three Then, D (b) ≧ 1.015 × D (a) is required, preferably D (b) ≧ 1.020 D (a), more preferably D (b) ≧ 1.025 D ( a), more preferably D (b) ≧ 1.030 D (a), most preferably D (b) ≧ 1.035 D (a). By making D (b) ≧ 1.015 × D (a), easy opening, linear tearing, moisture resistance, anti-blocking, light-shielding ability, physical strength, heat seal strength, and finger removal prevention are excellent. Film can be provided.
[0054]
When the molecular weight distribution of the ethylene / α-olefin copolymer resin is Q (a) and the molecular weight distribution of the polyethylene resin is Q (b), it is necessary that Q (b) ≧ 2 × Q (a), Preferably Q (b) ≧ 3Q (a), more preferably Q (b) ≧ 4Q (a), more preferably Q (b) ≧ 5Q (a), most preferably Q (b) ≧ 6Q (a) It is. Q (b) ≧ 2 × Q (a) makes it easy to open, linear tear, moisture proof, anti-blocking, anti-curl, longitudinal Young's modulus, excellent bag breaking strength A polyethylene resin film layer having a thickness of 10 to 250 μm can be provided with good productivity and appearance.
[0055]
The polyethylene resin of the present invention can contain various thermoplastic resins in addition to the above-described resins, and particularly preferably contains a thermoplastic elastomer.
[0056]
Thermoplastic elastomers (hereinafter referred to as TPE) are roughly classified into styrene (hereinafter referred to as SBC), ester (hereinafter referred to as TPEE), olefin (hereinafter referred to as TPO), and vinyl chloride (hereinafter referred to as TPVC). ), Amide (hereinafter referred to as TPAE), crystalline 1,2 polybutadiene (hereinafter referred to as RB), ionomer, fluorine (hereinafter referred to as F-TPE), urethane (hereinafter referred to as TPU), isoprene There are various chemical structures. A typical commercially available TPE is shown below.
[0057]
[Table 1]
Figure 0003777057
[0058]
Among the thermoplastic elastomers as described above, polyolefin elastomers are preferable. Among these polyolefin elastomers, those having an α-olefin unit content other than ethylene or propylene of 16 mol% or more are suitable, preferably It is 18 mol% or more, more preferably 20% or more, particularly preferably 25% or more, and most preferably 30% or more.
[0059]
The α-olefin has 3 to 20, preferably 3 to 17, more preferably 3 to 15, particularly preferably 3 to 12, and most preferably 3 to 9 carbon atoms. .
[0060]
Specifically, propylene (when the main component is ethylene), ethylene (when the main component is propylene), butene-1, hexene-1, 4-methylpentene-1, octene-1, decene-1, heptene- 1, nonene-1, pentadecene-1, octadecene-1, eicosene-1, dodecene-1, hexadecene-1, octadecene-1, and the like.
[0061]
Further, an elastomer of a polyolefin terpolymer such as an ethylene-propylene-diene copolymer or an ethylene-propylene-α olefin copolymer is also included.
[0062]
The polyethylene resin of the present invention preferably contains 1 to 80 parts by weight of a light-shielding substance with respect to 100 parts by weight in total of the ethylene / α-olefin copolymer resin and the polyethylene resin. More preferably, it is contained 2.5 parts by weight, particularly preferably 2.5-40 parts by weight, and most preferably 3-30 parts by weight.
[0063]
If the content of the light-shielding substance is less than 1 part by weight, the light-shielding property may not be sufficiently secured unless the thickness of the polyethylene-based resin film layer is increased, and if it exceeds 80 parts by weight, production is difficult. In addition, it lacks physical strength and heat sealability and is difficult to put into practical use.
[0064]
The light shielding material will be described.
(1) Inorganic compounds
A. Oxides: silica, diatomaceous earth, alumina, titanium oxide, iron oxide (iron black), zinc oxide, magnesium oxide, antimony oxide, barium ferrite, strontium ferrite, beryllium oxide, pumice, pumice balloon, alumina fiber, etc.
B. Hydroxides: Aluminum hydroxide, magnesium hydroxide, basic magnesium carbonate, etc.
C. Carbonate… Calcium carbonate, magnesium carbonate, dolomite, dosonite, etc.
D. (Sulphite) sulfate: calcium sulfate, barium sulfate, ammonium sulfate, calcium sulfite, etc.
E. Silicate: Talc, clay, mica, asbestos, glass fiber, glass balloon, glass beads, calcium silicate, montmorillonite, bentonite, etc.
F. Carbon: Carbon black, graphite, carbon fiber, carbon hollow sphere, etc.
G. Others: Iron powder, copper powder, lead powder, aluminum powder, molybdenum sulfide, poron fiber, silicon carbide fiber, brass fiber, potassium titanate, lead zirconate titanate, zinc borate, barium metaborate, calcium borate, boron Sodium acid, aluminum paste, talc, etc.
[0065]
(2) Organic compounds
Wood flour (pine, firewood, sawtooth, etc.), shell fibers (almonds, peanuts, fir shells, etc.), cotton, jute, paper strips, non-wood fibers (straw, kenaf, bamboo, esparto, bagasse, moroheiya, fireworks, etc.) Cellophane pieces, nylon fiber, polypropylene fiber, starch (including modified starch and surface-treated starch), aromatic polyamide fiber, etc.
[0066]
Among these light-shielding substances, inorganic compounds that have little adverse effect on photographic properties and are heat-stable and opaque even at 150 ° C. or higher are preferable. Particularly, the light-shielding ability is large, and heat resistance and light resistance are excellent. Black light-absorbing carbon black, titanium nitride, phthalocyanine black, nigrosine, graphite and iron black, which are mechanically inert substances, are preferable.
[0067]
Examples of classification based on carbon black materials include gas black, furnace black, channel black, anthracene black, acetylene black, ketjen carbon black, thermal black, lamp black, oil smoke, pine smoke, animal black, and vegetable black.
[0068]
As typical examples of commercially available carbon black, for example, carbon blacks # 20 (B), # 30 (B), # 33 (B), # 40 (B), # 41 (B), ## manufactured by Mitsubishi Kasei 44 (B), # 45 (B), # 50, # 55, # 100, # 600, # 950, # 1000, # 2200 (B), # 2400 (B), # 4000, # 4010, MA7, MA8 , MA11, MA100, MA100R, MA220, MA230, and Mitsubishi conductive carbon black # 3050, # 3150, # 3250, # 3600, # 3750, # 3950 and the like.
[0069]
Further, N110, N134, N219, N220, N234, N326, N330, N330T, N339, N351, N550, MAF, SRF and the like manufactured by Showa Cabot are listed.
[0070]
Examples of overseas products include Black Pearls L, 2, 46, 70, 71, 74, 80, 81, 130, 280, 430, 460, 480, 607, 800, 880, 900, 1000, 1100, manufactured by Cabot Corporation. 1300, 1400, etc. Regal 99, 250, 300, 330, 400, 415, 660, 991, SRF-S, etc., Vulcan 3, 6, P, XC-72 etc., Sterling 10, SO, V, S, FT- FF, MT-FF, etc. are mentioned.
[0071]
Furthermore, United R, BB, 15, 102, 3001, 3004, 3006, 3007, 3008, 3009, 3011, 3012, XC-3016, XC-3017, 3020, etc., manufactured by Ashland Chemical Co., Ltd. may be mentioned. Furthermore, Conductex 975, SC, Raven C, H20, 410, 420, 430, 450, 460, 500, 520, 760, 790, 850, 890, 1000, 1040, 1060, 1170, 1190, Columbia Chemical Co., Ltd. Examples include, but are not limited to, 1200, 1250, 1255, 2000, 2500, 3500, 5000, 5250, 5750, 7000, and the like.
[0072]
In these various carbon blacks, the channel black produced by bringing the gas black of natural gas or gaseous or vapor hydrocarbon gas into contact with the back of the channel steel while incompletely burning it and depositing the carbon black is colored. Although the force is large, the photographic property is poor and the atmosphere is contaminated during production, which is not preferable in the present invention. Carbon black preferred in the present invention is furnace black produced by continuously partial burning or pyrolysis of acetylene black and natural gas, hydrocarbon oil or a mixture thereof in a furnace at 1200 to 1700 ° C. It is.
[0073]
In the present invention, furnace carbon black is preferable for the purpose of improving light shielding properties, cost, and physical properties, and various expensive conductive carbon blacks, acetylene carbon blacks, and modified by-product carbon blacks are used as light-shielding materials that are expensive but have an antistatic effect. Ketjen carbon black is preferred. In particular, acetylene black having a sulfur content of 0.1% or less and furnace carbon black produced in a furnace at 1250 ° C. to 1600 ° C. are preferred for high sensitivity (ISO sensitivity 400 or more) photographic light-sensitive materials.
[0074]
The light-shielding substance having an antistatic effect includes various carbon blacks having an average particle diameter of 12 to 50 mμ and a DBP oil absorption of 100 ml / 100 g or more, specifically various conductive carbon blacks (for example, conductive furnace black Super-Conductive Furnace Black Continex SCF, Vulcan SC, etc., Extra-Conductive Furnace Black Asahi HS-500, Vulcan XC-72, etc., Conductive Channel Black Kourax L, etc., manufactured by Mitsubishi Kasei KK Mitsubishi Conductive Carbon Black # 3050, # 3150, # 3250, # 3600, # 3750, # 3950, etc.), acetylene carbon black (electrified acetylene black, shaunigan acetylene black, etc.), Ketche Carbon black (EC and EC-600JD, etc.), carbon fibers, metal fibers, Al-doped, TiO 2 , SnO 2 Metal-coated fibers, conductive material-containing fibers, metal powders, graphite, various metal salts, metal-adsorbed fibers, polyaniline, polypyrrole, polyacetylene, polydiacetylene, polyparaphenylene, graphite powder, and the like. For the antistatic agent, the above-mentioned various surfactants can be used.
[0075]
The volume resistivity (measured in a constant temperature and humidity chamber at 20 ° C. and 60% RH) is 0.3 g / 10 min for MFR and 0.958 g / cm for density. Three 2 × 10 for a film obtained by adding 10 parts by weight of ketjen black EC to 100 parts by weight of high-density polyethylene resin 2 6 × 10 for a film with 10 parts by weight of Ω · cm and ketjen black EC600JD 1 3.1 × 10 for a film to which Ω · cm and 10 parts by weight of acetylene black are added 6 1.6 × 10 for a film with 10 parts by weight of Ω · cm and Vulcan XC-72 6 It was Ω · cm. If necessary, it is also preferable to mix the former carbon black for coloring and the latter conductive carbon black in an appropriate ratio according to the required characteristics.
[0076]
In order not to adversely affect the photographic properties of the photographic light-sensitive material, the sulfur content in the carbon black (according to ASTM D-1619 measurement method) is 0.6% by weight or less, particularly preferably 0.3% by weight. %, Most preferably 0.1% by weight or less.
[0077]
For this purpose, selection of raw materials is important. For example, the sulfur content will be described as follows.
Figure 0003777057
[0078]
Accordingly, the bottom oil is preferably a creosote oil and an ethylene bottom oil made from petroleum, and the carbon black produced using an ethylene bottom oil made from naphtha having a sulfur content of 0.05 to 0.1% as a raw material is The sulfur content in carbon black is most preferable because it can be reduced to 0.1% by weight or less. As a production method, furnace carbon black produced in a furnace at 1200 ° C. to 1700 ° C., preferably 1250 ° C. to 1600 ° C., using the above raw materials is preferable. When added to the thermoplastic resin film layer, the carbon black produced using this ethylene bottom oil as a raw material is added in an amount of 0.1 to 60% by weight, 0.3 to 40% by weight in order to ensure light shielding properties and antistatic properties. % Is preferable, 0.5 to 20% by weight is more preferable, 1.0 to 20% by weight is particularly preferable, and 1.0 to 10% by weight is most preferable.
[0079]
In particular, the content of free sulfur that has been found to have a direct adverse effect on the photographic properties of photographic light-sensitive materials (quantitative conforming to JIS K 6350) is 100 ppm or less, preferably 50 ppm or less, particularly preferably 20 ppm or less. Most preferably, 10 ppm or less of carbon black is used. Also from the point of low free sulfur content, in the present invention, it is produced by continuous partial combustion in an oven at 1250 ° C. to 1600 ° C. using ethylene bottom oil made from naphtha or by thermal decomposition. Furnace carbon black is most preferred.
[0080]
In addition, carbon black is refluxed in the presence of sulfuric acid, and the generated hydrogen cyanide is trapped with a 0.1N aqueous sodium hydroxide solution and then quantified by 4-pyridinecarboxylic acid / pyrazolone absorption spectrometry. The hydrogen cyanide content by 4-pyridinecarboxylic acid / pyrazolone spectrophotometric method calculated in terms of% by weight with respect to weight is 0.01% by weight or less, particularly preferably 0.005% by weight or less, and most preferably 0.001% by weight or less. It is good to make it content. Further, the aldehyde compound content by the iodine method is 0.1% by weight or less, particularly preferably 0.05% by weight or less, and most preferably 0.01% by weight or less. Care must be taken because these substances adversely affect the photographic properties of photographic light-sensitive materials even in small amounts.
[0081]
In particular, for high-sensitivity (ISO sensitivity of 400 or more) photographic light-sensitive materials, furnace carbon black and acetylene black having a sulfur content of 0.1% or less with good dispersibility and high antistatic effect are preferable. If necessary, it is also preferable to mix two or more of acetylene black, furnace carbon black, and ketjen carbon black according to the required characteristics. Further, it is particularly preferable to use together with an inorganic pigment having a Mohs hardness of 1 or more because the aggregated carbon black is dispersed, so that the generation of blisters (foreign solidity) can be reduced and the light shielding ability can be improved. The form of blending the light-shielding substance is roughly classified as follows.
[0082]
(1) Uniformly colored pellets
(The most commonly used color conbound)
(2) Dispersible powder
(Powder that is treated with various surface treatment agents, also called dry color, and then pulverized into fine particles by adding a dispersion aid)
(3) Paste
(Dispersed plasticizer etc.)
(4) Liquid
(Liquid dispersed in a surfactant called liquid color)
(5) Master batch pellet form
(Dispersed at high concentration in the plastic to color the light-shielding substance) (6) Moisturizing granular powder
(Light-shielding substance dispersed in plastic at high concentration and then processed into granular powder)
(7) Dry powder
(Normal unprocessed dry powder)
[0083]
There are various forms of blending the light-shielding substance into the thermoplastic resin as described above, but the masterbatch method is preferable in terms of cost, prevention of contamination of the workplace, and the like. The present inventor also discloses a resin composition for a colored masterbatch in which a light-shielding substance is dispersed in a specific ethylene / ethyl acrylate copolymer resin in Japanese Patent Application Laid-Open No. 63-186740.
[0084]
Addition to the innermost layer (thermoplastic resin film layer) without causing fogging in the photographic photosensitive material, little increase or decrease in photosensitivity, high light shielding ability, when used as a packaging material for photosensitive material of the present invention Even in the case of carbon black, the pH (measured according to JIS K 6221) is 6.0 to 9.0, especially on average in that carbon black is hard and pinholes are hardly generated on the film such as fish eye. The particle diameter (measured by electron microscopy) is preferably 10 to 120 mμ, more preferably 10 to 80 mμ, and most preferably 10 to 60 mμ. Among these, in particular, the volatile component (measured by JIS K 6221) is 2.0% or less, the DBP oil absorption (measured by the oil absorption A method of JIS K 6221) is 50 ml / 100 g or more, and the ash content (JIS K 6221) is 1. Furnace carbon black of 0.0% or less is preferable because it is inexpensive, does not adversely affect photographic properties, and has improved light shielding properties, improved dispersibility, and reduced physical properties. In particular, the raw material oil is preferably one using ethylene bottom oil or creosote oil as the raw material, and the most preferable one in the present invention is continuously in an oven at 1250 ° C to 1600 ° C using ethylene bottom oil made from naphtha. It is a furnace carbon black having a DBP oil absorption of 70 ml / 100 g or more and an ash content of 0.5% or less produced by partial combustion or thermal decomposition.
[0085]
Further, the sulfur component in the light-shielding substance by the measurement method of ASTM D 1619-60 is 0.9% or less, preferably 0.7% or less, and particularly preferably 0.5% or less. It adversely affects the photographic properties of photographic light-sensitive materials such as abnormalities and generated abnormalities. In particular, free sulfur components that have a significant adverse effect on the photographic properties of photographic light-sensitive materials (each sample is cooled and solidified with liquid nitrogen and then pulverized, 100 g of this pulverized sample is placed in a Soxhlet extractor and extracted and cooled at 60 ° C. for 8 hours with chloroform. Thereafter, the total volume is 100 ml, 10 ml of this solution is injected into a high performance liquid chromatograph, and sulfur is quantified.The separation conditions of the high performance liquid chromatograph are: column; ODS silica column (4.6φ × 150 mm); 95 and water 5 (containing 0.1% each of acetic acid and triethylamine), flow rate: 1 ml / min, detection wavelength: 254 nm, quantification is performed by the absolute calibration curve method) is 0.1% or less, preferably 0.05 % Or less, particularly preferably 0.01% or less, and most preferably 0.005% or less. Although expensive, acetylene black having a sulfur content of 0.1% or less is suitable for maintaining a good photographic property for a photographic material having an ISO sensitivity of 100 or more.
[0086]
Cyanide content that deteriorates the photographic properties in the light-shielding substance (the value obtained by converting the amount of hydrogen cyanide determined by 4-pyridinecarboxylic acid / pyrazolone spectrophotometry into ppm unit with respect to the weight of the light-shielding substance) is 20 ppm or less, preferably Is 10 ppm or less, particularly preferably 5 ppm or less, and most preferably 1 ppm or less. Particularly in the case of a photographic photosensitive material sensitized with gold, desensitization is difficult unless it is made 1 ppm or less, and it is difficult to put it into practical use. Necessary.
[0087]
In the present invention, the scavenger is a compound that converts hydrogen cyanide gas into a photographically inert substance. The scavenger should not release substances that adversely affect the silver halide light-sensitive material as a result of trapping hydrogen cyanide gas. Suitably the hydrogen cyanide gas scavenger can be selected from inorganic or organic compounds of noble metals. Particularly preferred are palladium (II or IV; an oxidation state, the same applies hereinafter) and a platinum (II or IV) compound. Gold (I or III) compounds are also preferred. Rhodium (III), iridium (III or IV) and osmium (II, III or IV) compounds are also effective, but higher amounts are required to achieve the same effect. Specific examples of useful inorganic or organic noble metal compounds are described in detail in, for example, the Gmelin Handbook, and the commercial products, synthetic products, and in situ synthetic products do not adversely affect photographic materials. Can be used in purity.
[0088]
Preferred palladium compounds include palladium chloride (II), palladium bromide (II), palladium hydroxide (II), palladium sulfate (II), palladium thiocyanate (II), tetrachloropalladium (II) acid salt (sodium salt) , Potassium salt, ammonium salt), hexachloropalladium (IV) acid salt, tetrabromopalladium (II) acid salt, hexapromoparadium (IV) acid salt, bis (salicylatato) paradimum (II) acid salt, bis (dithiooxalato- S, S ′) palladium (II) acid salt, trans-dichlorobis (thioether) palladium (II), tetraammine palladium (II) salt, dichlorodiammine palladium (II), dibromodiammine palladium (II), oxalatodiammine palladium (II) ), Dinitrodiammine palladium (II), bis (ethylenediamine) palladium (II) salt, dichloroe Range amine palladium (II), bis (2,2′-pipyridine) palladium (II) salt, bis (1,10-phenanthroline) palladium (II) salt, tetranitropalladium (II) acid salt, bis (glycinato) palladium (II), tetrakis (thiocyanato) palladium (II), dichlorobis (phosphine) palladium (II), dichlorobis (phosphine) palladium (II), di-μ-chloro-bis [chloro (phosphine) palladium (II )], Di-μ-chloro-bis [chloro (arsine) palladium (II)], dinitrobis (arsine) palladium (II), and the like.
[0089]
Preferred platinum compounds include platinum chloride (II), platinum chloride (IV), hexafluoroplatinum (IV), tetrachloroplatinum (II), hexachloroplatinum (IV), trichlorotrifluoroplatinum. (IV) acid salt, tetrabromoplatinum (II) acid salt, hexabromoplatinum (IV) acid salt, dibromodichloroplatinum (II) acid salt, hexahydroxoplatinum (IV) acid salt, bis (oxalato) platinum (II) acid salt Dichlorobis (oxalatoplatinum (IV), bis (thiooxalato) platinum (II), bis (acetylacetonato) platinum (II), bis (1,1,1,5,5,5-hexafluoro- 2,4-pentanedionato) platinum (II), bis (1,1,1-trifluoro-2,4-pentandionato) platinum (II), tetrakis (thiocyanato) platinum (II), hexakis ( Thiocyanato) platinum (IV) acid salt, bis {(Z) -1,2-dicyanoethylene-1,2-dithi Orato} platinum (II), dichlorobis (diethylsulfide) platinum (II), tetrachlorobis (diethylsulfide) platinum (IV), bis (glycinato) platinum (II), dichloroglycinatoplatinum (II), Dichlorobis (triethylphosphine) platinum (II), chlorohydridobis (triethylphosphine) platinum (II), tetraammineplatinum (II) salt, tetrachloroplatinum (II) acid salt, dichlorodiammineplatinum (II), trichloroammineplatinum (II) ) Salt, hexaammineplatinum (IV) salt, chloropentammineplatinum (IV) salt, tetrachlorodiammineplatinum (IV), dinitrodiammineplatinum (II), dichlorotetrakis (methylamine) platinum (IV) salt, dichloro (ethylenediamine) ) Platinum (II), bis (ethylenediamine) platinum (II) salt, Tris (ethylenediamine) platinum (IV) salt, dichlorobis (ethylenediamine) platinum (IV) , Dichlorodihydroxo (ethylenediamine) platinum (IV), tetrakis (pyrimidine) platinum (II) salt, dichlorobis (pyridine) platinum (II), bis (2,2′-pipyridine) platinum (II) salt, tetranitroplatinum (II) ) Acid salt, chlorotrinitroplatinum (II) acid salt, dichlorodinitroplatinum (II) acid salt, dibromodinitroplatinum (II) acid salt, hexanitroplatinum (IV) acid salt, chloropentanitroplatinum (IV) acid salt, Dichlorotetranitroplatinum (IV), Trichlorotrinitroplatinum (IV), Tetrachlorodinitroplatinum (IV), Dibromodichlorodinitroplatinum (IV), Trichloro (ethylene) platinum (II) , Di-μ-chloro-bis (chloro (ethylene) platinum (II), trans-dichloro (ethylene) (pyridine) platinum (II), bis [bis (β-mercaptoethylamine) nickel (II) -S, S " -Platinum (II) salt and dichlorodicar Bonyl platinum (II) etc. are mentioned.
[0090]
Gold (I or III), rhodium (III), iridium (III or IV) and osmium (II, III or IV) compounds can be used as well, for example potassium tetrachloroaurate. (III), rhodium (III) chloride, potassium hexachloroiridate (IV), potassium tetrachloroiridate (III), potassium hexachloroosmate (IV) and the like. As long as the effects of the present invention can be obtained, the inorganic or organic compound of the noble metal is not limited to the specific examples described above.
[0091]
The iodine adsorption amount (measured according to JIS K 6221) is 20 mg / g or more, preferably 30 mg / g or more, particularly preferably 50 mg / g or more, most preferably 80 mg / g or more, and dibutyl phthalate (DBP) oil absorption (JIS). Carbon black having a K) of 50 ml / 100 g or more, preferably 60 mg / 100 g or more, particularly preferably 70 ml / 100 g or more, and most preferably 100 ml / 100 g or more. The hydrogen cyanide gas scavenger is preferably contained so that the hydrogen cyanide gas content in the photosensitive material packaging material is 5 ppm or less, preferably 3 ppm or less, particularly preferably 1 ppm or less, and most preferably 0.5 ppm or less.
[0092]
The next preferred light-shielding substances after carbon black are inorganic pigments having a refractive index of 1.50 or more measured by Larsen's oil immersion method, various metal powders, metal flakes, metal pastes, metal fibers, and carbon fibers. Typical examples of inorganic pigments and metal powders having a preferred refractive index of 1.50 or more are shown below, but the present invention is not limited to these. The numbers in parentheses indicate the refractive index. Examples of the inorganic pigment having a refractive index of 1.50 or more include rutile type titanium oxide (2.75), silicon carbide (2.67), anatase type titanium oxide (2.52), zinc oxide (2.37), and oxidation. Antimony (2.35), lead white (2.09), zinc white (2.02), lithopone (1.84), zircon (1.80), corundum (1.77), spinel (1.73) , Apatite (1.64), barite powder (1.64), barium sulfate (1.64), magnesite (1.62), dolomite (1.59), calcium carbonate (1.58), talc (1 .58), calcium sulfate (1.56), anhydrous silicic acid (1.55), quartz powder (1.54), magnesium hydroxide (1.54), hydrochloric magnesium carbonate (1.52), alumina ( 1.50). Particularly preferred is a light shielding material having a refractive index of 1.56 or more, and most preferred is 1.60 or more.
[0093]
Calcium silicate (1.46), diatomaceous earth (1.45), hydrous silicic acid (1.44), etc. with a refractive index of less than 1.50 have a low light shielding ability, so a large amount of addition is necessary and a light shielding material. Use as is not preferred. Further, due to the recent overseas travel boom, when a high-sensitivity photographic film having an ISO sensitivity of 400 or more is passed through an inspection machine using X-rays in baggage inspection at an airport, fogging easily occurs due to X-rays. In order to prevent this, it is preferable to use a light-shielding substance having a specific gravity of 3.1 or more, preferably 3.4 or more. The form of the light-shielding substance having an X-ray shielding property other than the light-shielding property having a specific gravity of 3.1 or more, preferably 3.4 or more, particularly preferably 4.0 or more is not limited to those exemplified below. Any form, for example, pigments, powders, flakes, whiskers, fibers, etc.
[0094]
Examples of the light-shielding substance having a specific gravity of 3.1 or more include silicon carbide, barium sulfate, molybdenum disulfide, lead oxide (lead white), iron oxide, titanium oxide, magnesium oxide, barium titanate, copper powder, iron powder, brass Powder, nickel powder, silver powder, lead powder, steel powder, zinc powder, tungsten whisker, silicon nitride whisker, copper whisker, iron whisker, nickel whisker, chrome whisker, stainless steel powder and whisker, magnesite, apatite, spinel, corundum , Zircon, antimony trioxide, barium carbonate, zinc white, chromium oxide, tin powder and mixtures thereof.
[0095]
Particularly preferred light-shielding substances for imparting X-ray blocking properties are zircon, corundum, barium sulfate, barium chloride, barium titanate, lead powder, lead oxide, zinc powder, zinc white, tin powder, stainless steel powder, stainless steel whisker. Iron oxide, tungsten whiskers, nickel whiskers. A light-shielding substance particularly preferable as a packaging material for an ultrasensitive photosensitive material having an ISO sensitivity of 400 or more has a refractive index of 1.50 or more, a specific gravity of 3.1 or more, and most preferably a refractive index of 1.56 or more. It is a light-shielding substance with a specific gravity of 3.4 or higher. The content of these light-shielding substances varies depending on the layer thickness, the type of resin, and the use, but it is 0.1 to 80% by weight, preferably 0.3 to 60% by weight from the viewpoint of physical strength, economy, manufacturing suitability, etc. More preferably, it is 0.5 to 40% by weight, and most preferably 1.0 to 20% by weight.
[0096]
Table 2 shows the refractive index and specific gravity of the light-shielding substance.
[Table 2]
Figure 0003777057
[0097]
The content of the X-ray blocking light-shielding substance is preferably 5 to 80% by weight, more preferably 10 to 70% by weight, and most preferably 20 to 60% by weight. If it is less than 5% by weight, there is almost no X-ray blocking effect, and if it exceeds 80% by weight, production is difficult, and physical strength and heat sealability are lacking, making it difficult to put it to practical use.
[0098]
The various light-shielding substances described above do not adversely affect the photographic photosensitive material and do not deteriorate the film formability. Therefore, the loss on drying at 100 ° C. for 5 hours is preferably 2.0% by weight or less, more preferably 1.0% by weight or less, most preferably 0.5% by weight or less is used.
[0099]
It has the effect of adsorbing lubricants, antioxidants and organic nucleating agents that tend to bleed out, and adsorbing deodorants, fragrances, oxygen scavengers, etc., improving the photographic properties of photographic photosensitive materials. Representative examples of the oil-absorbing inorganic pigments preferably contained in the invention include zinc white (52), asbestine (50), clay (51), titanium oxide (56), kaolin (60), talc (60), carbon There are black (over 60), activated carbon and the like. The numbers in parentheses indicate the oil absorption (measured by the oil absorption A method of JIS K 6221, unit ml / 100 g).
[0100]
Typical examples of metal powder (including metal paste) include aluminum powder, aluminum paste, copper powder, stainless steel powder, iron powder, nickel powder, brass powder, silver powder, tin powder, zinc powder, and steel powder.
[0101]
In the present invention, the aluminum powder is meant to include aluminum powder and aluminum paste, and the surface of the aluminum powder is coated with a surface coating material, and the material from which low volatile substances have been removed from the aluminum paste is kneaded into a thermoplastic resin. Those are preferred. The average particle size is 0.3 to 50 μm, preferably 0.5 to 45 μm, and particularly preferably 0.8 to 40 μm, in order to obtain an aluminum powder excellent in uniform dispersibility, moldability, photographic properties, and appearance and having less odor. The average thickness is 0.03 to 0.5 μm, preferably 0.05 to 0.4 μm, particularly preferably 0.08 to 0.35 μm, and the fatty acid content is 5% by weight or less, preferably 4% by weight or less. Particularly preferred is an aluminum powder of 3% by weight or less.
[0102]
Here, the aluminum paste is based on the presence of mineral spirits and a small amount of higher fatty acids such as stearic acid or oleic acid when producing aluminum powder by a known method such as ball milling, stamp milling, or atomizing. It is made into a paste. In the present invention, this aluminum paste and various aromatic monovinyl resins (polystyrene resin, rubber-containing polystyrene resin, etc.), polyolefin thermoplastic resins (various polypropylene resins, various polyethylene resins, acid-modified resins, EVE resins, EEA resins, EAA resins, etc.) A low-molecular-weight polyolefin resin, paraffin wax, tackifier, metal soap, etc. are heat-kneaded, and low volatile substances (mainly bad odor mineral spirits and white spirits) are removed with a vacuum pump etc. The content (loss on drying at 100 ° C. for 5 hours) of 3% or less, preferably 1% or less, particularly preferably 0.5% or less can be used as an aluminum paste compound resin or aluminum paste masterbatch resin. preferable.
[0103]
In particular, use as an aluminum paste masterbatch resin is preferred in order to eliminate adverse effects and odors on photographic photosensitive materials. For example, even if the mineral spirit content in the masterbatch resin having an aluminum paste content of 40% by weight is 1.0% by weight, the aluminum paste concentration in the photosensitive material packaging material is set to 2% by weight. Then, 19 parts by weight of natural resin is kneaded with 1 part by weight of the aluminum paste masterbatch, and in the packaging material, there is a part that mineral spirit is removed as a gas by heating, so the mineral spirit content Is 0.05% by weight or less. As a result, the photographic photosensitive material is not adversely affected and the bad odor is reduced.
[0104]
In addition to aluminum powder, which is powdered by atomizing, granulating, rotating disk dropping, evaporation, etc., aluminum foil is pulverized by ball milling, stamp milling, etc. Including things. Since the aluminum powder itself is unstable, various known surface coating treatments are performed to make the surface of the aluminum powder inactive. In particular, the aluminum foil rolled to a specific thickness (5 to 20 μm, preferably 6 to 15 μm, particularly preferably 7 to 10 μm) is cut with a shredder or the like, annealed to remove fatty acids, and then the cut aluminum foil. Average particle size using one or more grinders selected from ball mills, stamp mills, vibration mills and attritors with the addition of fatty acids (including compounds) of 5% by weight or less and 8% by weight or less to the inside. An aluminum powder having an average thickness of 0.33 to 50 μm, an average thickness of 0.03 to 0.5 μm, and a fatty acid content of 5% by weight or less is particularly preferred in the present invention because of its excellent dispersibility, photographic properties and gloss, and low odor.
[0105]
In order to put it into practical use as a packaging material for a photosensitive material of the present invention, the total content of light-shielding substances is 1 to 80% by weight from the viewpoints of ensuring quality, ensuring physical strength, ensuring photographic performance, moldability, and economy. The content varies depending on the light shielding ability and average particle diameter of the light shielding material. In the case of carbon black, titanium oxide and aluminum powder having excellent light-shielding ability, the total content in each layer is preferably 1 to 60% by weight and 3 to 40% by weight from the viewpoints of light-shielding property, economy, film formability, etc. 5 to 20% by weight is more preferable. When the content is less than 1% by weight, the light shielding ability is insufficient and optical fogging occurs unless the thickness of the packaging material for photosensitive material is increased. For this reason, the molding speed of the packaging material for photosensitive material becomes slow (because the cooling time becomes long), and the amount of resin used increases, so it becomes expensive and difficult to put into practical use. If the content exceeds 60% by weight, it becomes expensive, the dispersibility deteriorates, the generation of microgrids (aggregated impurities) increases, pressure fog and scratches occur in the photosensitive material, and the packaging material for photosensitive material. The amount of moisture in the photographic material increases due to the increase in moisture adsorbed on the carbon black, which adversely affects the photographic performance of the photographic light-sensitive material (fogging, sensitivity abnormality, coloring abnormality, etc.). Furthermore, the formability of the packaging material for photosensitive materials deteriorates (occurrence of foaming, silver stripes, pinholes, tears, etc.) and physical strength is lowered, making it difficult to put it into practical use.
[0106]
A light-shielding substance (carbon black, aluminum powder, inorganic pigment having a refractive index of 1.50 or more, inorganic pigment having a specific gravity of 3.4 or more, and inorganic pigment having an oil absorption of 50 ml / 100 g or more is particularly preferable) Improved dispersibility, improved resin fluidity, prevention of micro-grits that cause friction fog, pressure fog, scratches, etc. on photographic photosensitive materials, prevention of volatile substances harmful to photographic properties, reduction of moisture absorption, prevention of die lip stains It is preferable to coat the surface with a surface-coating substance for the purpose.
[0107]
Typical examples of surface coating materials are shown below.
(1) Coupling agent
Coupling agent coating containing azidosilanes (disclosed in JP-A-62-32125)
Silane coupling agent coating (aminosilane, etc.)
Titanate coupling agent coating
(2) Silica is deposited, followed by alumina coating
(3) High fatty acid metal salt coating such as zinc stearate, magnesium stearate, calcium stearate
(4) Surfactant coating such as sodium stearate, potassium stearate, oxy / ethylene dodecyl / amine
(5) A barium sulfide aqueous solution and a sulfuric acid aqueous solution are reacted in the presence of an excess amount of barium ions to produce barium sulfate having an average particle size of 0.1 to 2.5 μm, and an aqueous alkali silicate solution is added to the water slurry. To generate barium silicate on the surface of barium sulfate, then add mineral acid to the slurry, decompose the barium silicate into hydrous silica and deposit it on the surface of barium sulfate.
(6) Metal hydrated oxide (one or more of titanium, aluminum, cerium, zinc, iron, cobalt or silicon hydrated oxide) and / or metal oxide (titanium, aluminum, cerium, zinc, Surface coating with a composition comprising only one or more of iron, cobalt or silicon oxides)
(7) A polymer having one or more reactive groups selected from the group consisting of an aziridine group, an oxazoline group and an N-hydroxyalkylamide group in the molecule is coated. (8) The polyoxyalkyleneamine compound is surfaced. Coating
(9) Surface coating with cerium cation, selected acid anion and alumina
(10) Surface coating with an alkoxytitanium derivative having an α-hydroxycarboxylic acid residue in the substituent
(11) Surface coating with polytetrafluoroethylene
(12) Surface coating with polydimethylsiloxane or modified silicone
(13) Surface coating with phosphate ester compound
(14) Surface coating with 2- to 4-hydric alcohol
(15) Surface coating with olefin wax (polyethylene wax, polypropylene wax)
(16) Surface coating with hydrous aluminum oxide
(17) Surface coating with silica or zinc compounds (one or a combination of two or more of zinc chloride, zinc hydroxide, zinc oxide, zinc sulfate, zinc nitrate, zinc acetate, zinc citrate, etc.)
(18) Surface coating with polyhydroxy saturated hydrocarbon
(19) Surface coating with surfactant (cationic, nonionic, zwitterionic)
(20) Organometallic chelate compound (especially β-diketone chelate compound is preferable because photographic property, dispersibility improvement and the like are excellent. The surface coating amount is 0.001 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the light-shielding substance. 0.01 to 15 parts by weight is preferable)
(21) Surface coating with an ester of an aliphatic monocarboxylic acid having 20 to 40 carbon atoms and an aliphatic monohydric alcohol having 20 to 40 carbon atoms
(22) Surface coating with a metal salt of a partially saponified fatty acid ester having 20 to 50 carbon atoms
[0108]
As a surface coating substance for the light-shielding substance, the photographic characteristics of the photographic light-sensitive material have little adverse effects such as fog generation, and are excellent in effects such as improvement in the dispersibility of the light-shielding substance, reduction in occurrence of blur, and improvement in resin fluidity (1 ), (3), (12), (14), (15), (16), (18), (19), (21), (22) and other organometallic chelate compounds, various antistatic agents , Lubricants and drip-proofing agents are preferred.
[0109]
In particular, an ester of an aliphatic monocarboxylic acid having 20 to 40 carbon atoms and an aliphatic monohydric alcohol having 20 to 40 carbon atoms is preferably 0.001 to 20 parts by weight, preferably 100 parts by weight of the light-shielding substance. It has been found that the effect of preventing the above problems can be exhibited by adding 0.005 to 10 parts by weight, particularly preferably 0.01 to 5 parts by weight. In particular, it not only reduces adverse effects on photographic properties of photographic materials, but also reduces motor load, improves the dispersibility of light-shielding substances, improves moldability, and improves the appearance of packaging materials for photosensitive materials. .
[0110]
The ester used in the present invention is an ester of an aliphatic monocarboxylic acid having 20 to 40 carbon atoms, preferably 25 to 35 and an aliphatic monohydric alcohol having 20 to 40 carbon atoms, preferably 25 to 35 carbon atoms. .
[0111]
Examples of the monocarboxylic acid include montanic acid, melicic acid, serotic acid, bricinic acid, and laccellic acid.
[0112]
Examples of monohydric alcohols include montyl alcohol, melyl alcohol, lactyl alcohol, seryl alcohol, brisyl alcohol and the like.
[0113]
Since these improve the fluidity of the thermoplastic resin and achieve uniform kneading, they are also very excellent as a surface coating material for the light shielding material. Furthermore, when it is used for surface coating as a dispersant for the inorganic and / or organic nucleating agent, various excellent effects such as prevention of scattering, prevention of bleeding out, improvement of uniform dispersibility, and improvement of resin fluidity are exhibited. The surface coating amount of the surface coating material of these light shielding materials is 0.001 to 20 parts by weight, preferably 0.001 to 5 parts per 100 parts by weight of the light shielding material such as carbon black, titanium oxide or aluminum powder. Parts by weight, more preferably 0.01 to 3 parts by weight, most preferably 0.05 to 1.5 parts by weight. When the coating amount is 0.001 part by weight or less, the coating effect is hardly exhibited. When the coating amount exceeds 20 parts by weight, the occurrence of bleed out increases with time.
[0114]
The total sulfur content (ASTM D-1619) in the total light-shielding substance is 0.9% or less, preferably 0.7% or less, particularly preferably 0.5% or less, and the free sulfur content is 150 ppm or less, preferably Is 50 ppm or less, particularly preferably 30 ppm or less, the ash content according to ASTM D-1506 is 0.5% or less, preferably 0.4% or less, particularly preferably 0.3% or less, and the aldehyde compound content is Care must be taken because photographic properties will be adversely affected unless controlled to 0.2% or less, preferably 0.1% or less, particularly preferably 0.05% or less.
[0115]
Furthermore, since cyan compounds also adversely affect the photographic performance of photographic light-sensitive materials, the value obtained by converting the amount of hydrogen cyanide determined by 4-pyridinecarboxylic acid / pyrazolone spectrophotometry into ppm units relative to the weight of the light-shielding substance is preferably 20 ppm or less. Is 10 ppm or less, particularly preferably 5 ppm or less, and most preferably 1 ppm or less.
[0116]
In the polyethylene-based resin film layer, at least one selected from a lubricant and a surfactant-based antistatic agent is 0.01% with respect to a total of 100 parts by weight of the ethylene / α-olefin copolymer resin and the polyethylene resin. 10 to 10 parts by weight, preferably 0.02 to 8 parts by weight, more preferably 0.03 to 5 parts by weight, and 0.04 to 3 parts by weight. It is most preferable to contain a part.
[0117]
By containing at least one selected from a lubricant and a surfactant-based antistatic agent, it is possible to improve the moldability, handling suitability and lubricity of the film, and to prevent the generation of wrinkles and streaks. Further, even when stacked with the photosensitive material, blocking does not occur, and even when used as a packaging bag or the like, it can be prevented from generating scratches or static marks even if it is rubbed with the photographic photosensitive material. Moreover, the fluidity | liquidity of resin can be improved and film moldability can also be improved. It prevents or suppresses generation of static electricity caused by friction with the packaging material for photosensitive material when handling the photographic photosensitive material, thereby preventing static marks from being generated on the photographic photosensitive material.
[0118]
When at least one selected from a lubricant and a surfactant-based antistatic agent is less than 0.01 parts by weight, the above-described effects cannot be exhibited effectively, and when it exceeds 10 parts by weight. Further, foaming, white smoke, and die lip streaks are likely to occur, and slipping between the molten resin and the screw of the extruder tends to occur, resulting in an unstable resin discharge amount. In addition, stickiness and bleed-out are likely to occur with the passage of time after molding, which adversely affects the photographic photosensitive material. Furthermore, the heat seal strength with time decreases, and the sealing property, moisture resistance and oxygen barrier property deteriorate, making it difficult to put it into practical use as a packaging material for sensitive materials.
[0119]
The amount of the lubricant to be added varies depending on the type, and in the case of only a lubricant having a small lubricating effect mainly for maintaining the photographic performance of a photographic photosensitive material such as a fatty acid metal salt, 0.01 to 10 parts by weight, 0. 02 to 5 wt% is preferable, 0.03 to 3 wt% is more preferable, 0.05 to 1.5 wt% is particularly preferable, and 0.07 to 1 wt% is most preferable. When the addition amount is less than 0.01% by weight, there is no addition effect, and only the kneading cost is increased. When the added amount exceeds 10% by weight, the same problem as described above occurs.
[0120]
In addition, the lubricant effect is large, such as a fatty acid amide lubricant, a bis fatty acid amide lubricant, etc., but in the case of only a lubricant that easily bleeds out and adversely affects the photographic photosensitive material, 0.01 to 1% by weight is preferable. 0.03 to 0.5% by weight is more preferable, and 0.05 to 0.3% by weight is most preferable. When the addition amount is less than 0.01% by weight, there is no addition effect, and only the kneading cost is increased. If the addition amount exceeds 1% by weight, slippage between the molten resin and the screw of the extruder tends to occur, and the resin discharge amount becomes unstable. In addition, heat sealability deteriorates with time after film formation, and stickiness and bleedout are likely to occur. In addition, the bleed-out lubricant is transferred to the photographic photosensitive layer to cause development inhibition, resulting in quality failures such as uneven development and uneven coloring.
[0121]
In any case, it is preferable to add the minimum amount of lubricant in order to obtain desired properties without deteriorating photographic properties and sealing properties.
[0122]
Commercially available representative lubricant names and manufacturer names are listed below.
(1) Fatty acid amide lubricant;
[Saturated fatty acid amide lubricant]
Behenic acid amide lubricant;
Diamond KN (Nippon Kasei) etc.
Stearic acid amide-based lubricants;
Armide HT (Lion Oil), Alflow S-10 (Nippon Oil), Fatty Acid Amide S (Kao), Diamond 200 (Nippon Kasei), Diamond AP-1 (Nippon Kasei), Amide S / Amide T (Nitto Chemical) , Neutron-2 (Nihon Seika), etc.
[Hydroxystearic acid amide lubricant]
Palmitic acid amide lubricant;
Neutron S-18 (Nippon Seika), Amide P (Nitto Chemical), etc.
Lauric acid amide lubricant;
Armide C (Lion Akzo), Diamond (Nippon Kasei), etc.
[Unsaturated fatty acid amide lubricant]
Erucic acid amide lubricant;
Alfro P-10 (Nippon Yushi), Neutron-S (Nippon Seika), LUBROL (I / C / I), Diamond L-200 (Nippon Kasei), etc.
Oleic acid amide lubricant;
Armoslip CP (Lion Akzo), Neutron (Nippon Seika), Neutron E-18 (Nippon Seika), Amide O (Nitto Chemical), Diamond O-200, Diamond G-200 (Nippon Kasei) Alfro E-10 (Japanese fats and oils), fatty acid amide O (Kao), etc.
[Bis fatty acid amide lubricant]
Methylene bisbehenic acid amide lubricant;
Diamond NK bis (Nippon Kasei) etc.
Methylene bis-stearic acid amide lubricant;
Diamond 200 bis (Nippon Kasei), Armo wax (Lion Akzo), Bisamide (Nitto Chemical), etc.
Methylene bisoleic acid amide lubricant;
Lubron O (Nippon Kasei) etc.
Ethylenebisstearic acid amide lubricant;
Armoslip EBS (Lion Akzo) etc.
Hexamethylene bis-stearic acid amide lubricant;
Amide 65 (Kawaken Fine Chemical) etc.
Hexamethylene bisoleic acid amide lubricant;
Amide 60 (Kawaken Fine Chemical), etc.
[0123]
(2) Nonionic surfactant-based lubricants;
Electro stripper TS-2, Electro stripper TS-3 (Kao soap), etc.
[0124]
(3) Hydrocarbon lubricants;
Liquid paraffin, natural paraffin, micro wax, isoparaffin synthetic petroleum hydrocarbon, synthetic paraffin (C16-49, preferably C20-30), polyethylene wax (number average molecular weight is 10,000 or less, preferably 8,000 or less, particularly 6,000 or less), polypropylene wax (number average molecular weight is 10,000 or less, preferably 8,000 or less, particularly preferably 6,000 or less), chlorinated hydrocarbon, fluorocarbon, etc.
[0125]
(4) Fatty acid lubricants;
Higher fatty acids (C12-35 are preferred, specifically caproic acid, stearic acid, oleic acid, erucic acid, palmitic acid, etc.), oxy fatty acids, etc.
[0126]
(5) Ester lubricants;
Lower alcohol esters of fatty acids, polyhydric alcohol esters of fatty acids, polyglycol esters of fatty acids, fatty alcohol esters of fatty acids, etc.
[0127]
(6) Alcohol-based lubricant;
Polyhydric alcohol, polyglycol, polyglycerol, etc.
[0128]
(7) Fatty acid metal salt lubricant (metal soap);
Higher fatty acids such as lauric acid, stearic acid, succinic acid, stearyl lactic acid, lactic acid, phthalic acid, benzoic acid, hydroxystearic acid, ricinoleic acid, naphthenic acid, oleic acid, palmitic acid, erucic acid, and Li, Na, Mg, Ca , Sr, Ba, Zn, Cd, Al, Sn, Pb, Cd and the like, and preferred are magnesium stearate, calcium stearate, sodium stearate, zinc stearate, calcium oleate, olein Zinc oxide, magnesium oleate and the like.
[0129]
(8) Montanate ester partially saponified product;
[0130]
(9) Silicone lubricants;
Various grades of dimethylpolysiloxane and its modified products (Shin-Etsu Silicone, Toray Silicone), especially various silicone oils, not only exhibit effects such as improved resin fluidity and lubricity, but also when used in combination with light-shielding substances. As a result of improving the dispersibility of the resin and increasing the haze (ASTM D-1003) by causing the resin to become cloudy, unexpected effects such as improved coloring power and improved light-shielding properties are exhibited, which is preferable.
[0131]
The silicone oil preferably has a viscosity in the range of 500 to 100,000 centistokes at normal temperature (250 ° C.), more preferably 5,000 to 30,000 centistokes, and particularly preferably 8,000 to 25,000. High viscosity of centistokes is good. Many low-viscosity silicone oils have unreacted low molecular weight substances, and many of them deteriorate photographic properties (such as increased covering). However, too high viscosity silicone oil is not preferable because it is not easy to handle and cannot adhere to the container and cannot be taken out, or the fluidity of the resin is lowered to cause molding failure. Specific examples of silicone and silicone-modified products include polymethylphenylsiloxane, olefin-modified silicone, amide-modified silicone, polydimethylsiloxane, amino-modified silicone, carboxyl-modified silicone, α-methylstyrene-modified silicone, modified with polyethylene glycol and polypropylene glycol. It is a silicone oil containing a modified siloxane bond, such as polyether-modified silicone, olefin / polyether-modified silicone, epoxy-modified silicone, amino-modified silicone, and alcohol-modified silicone.
[0132]
Among silicone oils, olefin-modified silicone, amide-modified silicone, polydimethylsiloxane, polyether-modified are preferred because they have little adverse effect on photographic photosensitive materials and have a large lubricity effect, especially when applied to packaging materials for photosensitive materials. Silicone, olefin / polyether modified silicone.
[0133]
Silicone oil improves the coefficient of friction of molding materials in the heated state, such as resin films, reduces the sliding resistance that occurs during hot plate sealing by automatic packaging machines, and prevents the appearance of wrinkles. A basis for obtaining a resin film having a high sealing performance and a performance having adhesion without sagging in the package body can be made. In addition, it is possible to prevent a decrease in gloss due to sliding and obtain a beautiful seal portion. In the present invention when silicone oil is used in combination, the high temperature coefficient of friction can be made 1.4 or less when sliding heat sealing is performed.
[0134]
The effect of adding silicone oil is as follows.
(1) The dispersibility is improved by covering these surfaces only by using together with a fibrous filler, a non-fibrous light-shielding substance and a pigment.
(2) Improve resin dispersibility, reduce screw motor load and prevent melt fracture.
(3) The lubricity can be sufficiently secured without adding a fatty acid amide that bleeds out and becomes white powder.
(4) The friction coefficient of the molding material in the heated state can be reduced, the suitability for automatic bags can be improved, wrinkles can be prevented during heat sealing, and the gloss can be reduced due to sliding, and a beautiful seal can be obtained.
(5) When used in combination with a light-shielding substance, the thermoplastic resin becomes cloudy and haze is increased. As a result, the coloring power can be improved and the light-shielding ability can be improved. Can be secured.
[0135]
The content of the surfactant-based antistatic agent alone is preferably 0.01 to 10% by weight, more preferably 0.02 to 5% by weight, and most preferably 0.03 to 3% by weight. When the total content is less than 0.01% by weight, there is no effect of addition, and only kneading costs are produced. On the other hand, if the total content exceeds 10% by weight, there is no effect of increasing the amount and only the cost is increased. Furthermore, the amount of bleed out increases with time, the heat sealability deteriorates, and the surface of the photosensitive material packaging material becomes sticky.
[0136]
The surfactant antistatic agent will be described.
[0137]
Representative examples of nonionic surfactant-based antistatic agents are shown below.
Polyethylene glycol fatty acid ester, polyoxyethylene sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkylamine, polyoxyethylene alkylamine fatty acid ester, polyoxyethylene aliphatic alcohol ether, polyoxyethylene alkylphenyl ether, polyoxyethylene Glycerin fatty acid ester, polyoxyethylene aliphatic amine, sorbitan monofatty acid ester, fatty acid benterislit, fatty alcohol ethylene oxide adduct, fatty acid ethylene oxide adduct, fatty acid amino or fatty acid amide ethylene oxide adduct, alkylphenol ethylene Oxide adduct, ethylene oxide adduct of alkyl naphthol, polyhydric alcohol part Ethylene oxide adducts of fatty acid esters, polyoxyethylene alkyl amide, alkyl derivatives, and various other non-ionic antistatic agent of Japanese Patent Publication 63-26697 Patent Publication 120, pp forth.
[0138]
Representative examples of anionic surfactant-based antistatic agents are shown below.
Lisinoleic acid sulfate soda salt, various fatty acid metal salts, silinoleic acid ester sulfate ester soda salt, sulfated oleic acid ethylaniline, olefinic sulfate ester salt, oleyl alcohol sulfate soda salt, alkyl sulfate ester salt, fatty acid ethyl sulfonate Alkyl sulfate, alkyl phosphate, alkyl sulfonate, alkyl naphthalene sulfonate, alkyl benzene sulfonate, succinate sulfonate, phosphate ester, and the like.
[0139]
Typical examples of the cationic surfactant-based antistatic agent are shown below.
Typical examples of amphoteric surfactants such as primary amine salts, tertiary amine salts, quaternary ammonium salts, trialkylbenzyl ammonium salts, pyridine derivatives are shown below.
[0140]
Among the above surfactant-based antistatic agents, it is particularly preferable to use a nonionic surfactant as an antistatic agent because it has a small adverse effect on photographic properties and human health and has a large antistatic effect. .
[0141]
The thickness of the polyethylene resin film layer is 10 to 250 μm, preferably 15 to 200 μm, more preferably 20 to 150 μm, particularly preferably 30 to 120 μm, and most preferably 40 to 90 μm.
[0142]
The photosensitive material packaging material of the present invention may be composed of a single layer of a polyethylene resin film layer or a multilayer of two or more layers. When it is composed of multiple layers, for example, a multilayer coextruded film composed of two or more polyethylene resin film layers, a multilayer coextruded film composed of one or more polyethylene resin film layers and one or more other thermoplastic resin film layers, A multilayer laminated film or the like obtained by laminating one or more flexible sheet layers through one or more adhesive layers on a single layer or multilayer coextruded film.
[0143]
As the flexible sheet layer, various thermoplastic resin films, for example, various polyethylene resins, various ethylene copolymer resins, homopolypropylene resins, various propylene copolymer resins, polyvinyl chloride resins, various polyamide resins, and polyacrylonitrile resins. , Ethylene / vinyl alcohol copolymer resin, polycarbonate resin, various polyester resins (PET resin, PBT resin, A-PET resin, PEN resin, etc.) and the like, and mixtures or polymer alloys or modified resins of these various thermoplastic resins Examples of such films include uniaxial or biaxially stretched (including molecular orientation) films of these various thermoplastic resin films. Further, there are triacetate film, cellophane, regenerated cellulose film, paper, synthetic paper, nonwoven fabric, metal foil, metal vapor deposition film, inorganic substance vapor deposition film, metal vapor deposition paper and the like.
[0144]
A particularly preferred flexible sheet has a basis weight of 20 to 400 g / m that does not adversely affect the photographic material. 2 Various neutral and acidic papers (recycled paper, recycled paper, unbleached kraft paper, semi-bleached kraft paper, bleached kraft paper, hinelli base paper, eucalyptus paper, kurpack paper, duo stress paper, white paperboard, photographic base paper, fine quality Paper, Non-wood (Kenaf, Bagasse, Trolley, Mucuge, Okra, Sorghum, Okara, Apaca, Cannabis, Manila hemp, Sisal, Linter, Walla, Bamboo, Corn stalk, Sugar millet, Bagasse, Papyrus, etc.), Pulp paper, High Medium-quality paper using pure pulp, pure white roll paper, coated paper, imitation paper, glassine paper), non-woven fabric, synthetic paper and uniaxial or biaxially stretched (including molecular orientation) thermoplastic resin film, inorganic oxide vapor deposition uniaxial Alternatively, it is a biaxially stretched (including molecular orientation) thermoplastic resin film. The most preferable flexible sheet is a non-wood paper containing a uniaxially or biaxially stretched (including molecular orientation) polyolefin resin film and 20% by weight or more of kenaf or bagasse.
[0145]
These flexible sheets can be used singly or in combination of two or more, and have a melting point of 10 ° C. or higher than the heat-sealed layer to prevent bagging suitability, wrinkles, tears, etc. To preferred. Particularly preferred is a biaxially stretched thermoplastic resin film having a thickness of 5 to 70 μm, preferably 7 to 50 μm, and particularly preferably 10 to 35 μm. Most preferred is a non-wood paper containing 20% by weight or more of kenaf or bagasse, and has a thickness of 7 to 250 μm, preferably 10 to 200 μm, particularly preferably 15 to 150 μm. Moreover, the Young's modulus of these flexible sheets is 50 kg / mm from the viewpoint of improving laminating suitability, curling prevention, and improving physical strength. 2 Or more, preferably 70 kg / mm 2 Above, particularly preferably 90 kg / mm 2 Or more, most preferably 100 kg / mm 2 That's it. One of the most preferred specific examples is a biaxially stretched polyethylene-2,6-naphthalate resin film.
[0146]
As a rigid thermoplastic resin film layer, polyethylene with excellent properties such as improved light shielding, improved moisture resistance, improved physical strength, improved bag breaking strength, curl prevention, elongation prevention, finger removal prevention, improved wear resistance, etc. A 2,6-naphthalate resin film is preferred. In addition, since this polyethylene-2,6-naphthalate resin film is excellent in heat resistance and absorbs ultraviolet rays considerably, it is not necessary to form a layer containing an ultraviolet absorber which has been conventionally performed with polyethylene terephthalate resin films. 1 (that is, in the case of a transparent film) can block ultraviolet rays and improve the light shielding ability. The improvement of the ultraviolet blocking ability will be described with reference to FIG.
[0147]
Polyethylene-2,6-naphthalate resin film (hereinafter referred to as PEN resin film: thickness 10 μm) and polyethylene terephthalate resin film conventionally used as a transparent flexible sheet (hereinafter referred to as PET resin film: thickness 10 μm) FIG. 12 shows the transmittance in the ultraviolet region.
[0148]
As is apparent from FIG. 12, the PET resin film transmits about 80% from the ultraviolet light having a long wavelength from around 310 mμ, whereas the PEN resin film transmits about 80% from the ultraviolet light having a long wavelength from around 380 mμ. That is, the PEN resin film completely blocks ultraviolet rays having a short wavelength of about 380 mμ or less, indicating that the ultraviolet absorbing function is large. The UV absorber used in the UV absorber-containing layer usually formed on the PET resin film also shows a UV spectrum almost similar to that of the PEN resin film, but the transmitted light is yellow because there is a little absorption around 400 mμ. There is a problem with taste. In the case of the PEN resin film, there is almost no absorption in the vicinity of 400 μm, and the transmitted light is hardly yellowish, so the PEN resin film is superior as the transparent support. In addition, the PET resin film provided with the ultraviolet absorber layer needs to form the ultraviolet absorber layer, but the ultraviolet absorber layer may be peeled off during long-term storage, and is disadvantageous in that it is expensive. .
[0149]
The polyethylene-2,6-naphthalate resin used in the present invention is a polymer whose main constituent monomer is ethylene-2,6-naphthalate. In this case, the structural unit by another component may be included by copolymerization in the range of 10 mol% or less. Examples of the bifunctional carboxylic acid component that can be a copolymerized unit include aromatic dicarboxylic acids such as isophthalic acid, terephthalic acid, and 5-sodiumsulfoisophthalic acid, 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, adipic acid, and sebacic acid. Examples thereof include aliphatic dicarboxylic acids and alkyl esters thereof, and polyfunctional carboxylic acids such as trimellitic acid and pyromellitic acid or alkyl esters thereof. On the other hand, examples of glycol components other than ethylene glycol that can be copolymerized units include diethylene glycol, butanediol, polyalkylene glycol 1,4-cyclohexanedimethanol having a molecular weight of 150 to 20000, and an ethylene oxide adduct of bisphenol A. Can do.
[0150]
The esterification reaction catalyst, transesterification reaction catalyst, and polycondensation reaction catalyst used in the production of polyethylene-2,6-naphthalate resin are conventionally known titanium compounds, manganese compounds, zinc compounds, antimony compounds, magnesium compounds. , Calcium compounds, germanium compounds, and the like can be used as appropriate. The amount of the catalyst added is generally 50 to 500 ppm, preferably 100 to 200 ppm, based on the polyester. In addition, other metal compounds, nitrogen-containing basic compounds, antioxidants, antistatic agents, ultraviolet absorbers, fluorescent whitening agents, dyes, and the like may be used depending on the purpose. Moreover, the manufacturing method of polyester can be performed by the normal method known conventionally. That is, any of a batch system, a counter batch system, and a continuous system may be used, and an ester exchange reaction method or a direct esterification reaction method may be used.
[0151]
The polyethylene-2,6-naphthalate resin film used in the present invention is preferably a film having molecular orientation (including stretching) in at least the longitudinal direction, and particularly a film having molecular orientation (including stretching) in the biaxial direction. It is preferable. A well-known method can be used as a manufacturing method of a film. For example, polyethylene-2,6-naphthalate resin is dried in advance, melted and extruded into a sheet form at 275 ° C. to 350 ° C. (preferably 280 to 320 ° C.), and then cooled and solidified at 45 to 110 ° C. to produce an amorphous sheet. To do. Next, the film is stretched 1.5 to 10 times in the longitudinal direction (longitudinal direction) and then in the lateral direction (width direction) at a temperature of 80 ° C. to 190 ° C., and then 165 to 290 ° C. (preferably 165 to 165 ° C. By performing heat treatment at 270 ° C., a biaxially stretched polyethylene-2,6-naphthalate resin film can be obtained. Further, the obtained film may be annealed at a temperature lower than the glass transition temperature of the polyethylene-2,6-naphthalate resin. The thickness of the film is 4 to 100 μm, preferably 5 to 80 μm, more preferably 6 to 60 μm, particularly preferably 7 to 40 μm, and most preferably 7 to 30 μm from the balance between physical properties and economy.
[0152]
The polyethylene-based resin composition of the present invention can contain an antioxidant, an antiblocking agent, a compatibilizing agent, a plasticizer and the like as necessary.
[0153]
The addition amount of the antioxidant is 0.001 to 1.5% by weight, preferably 0.005 to 0.7% by weight, and more preferably 0.01 to 0.45% by weight. When the addition amount is less than 0.001% by weight, there is no effect of addition and only the kneading cost increases. When the addition amount exceeds 1.5% by weight, a photograph of a photographic light-sensitive material utilizing oxidation and reduction action is taken. It adversely affects the properties and bleeds out to the surface of the photosensitive material packaging material to deteriorate the appearance.
[0154]
Typical examples of the antioxidant used in the present invention are shown below.
(B) Phenolic antioxidant (t is an abbreviation for tert)
Vitamin E (tocopherol), tocopherol dimer (α-tocopherol, β-tocopherol, 5,7-dimethyltocol, etc.), 6-t-butyl-3-methylphenyl derivative, 2,6-di-t-butyl -P-cresol, 2,6-di-t-butyl-phenol, 2,6-di-t-butyl-α-dimethylamino-p-cresol, 2,6-di-t-butyl-p-ethylphenol 2,2′-methylenebis- (4-ethyl-6-tert-butylphenol), 4 • 4′-butylidenebis (6-tert-butyl-m-cresol), 4 • 4′-thiobis (6-tert-butyl) -M-cresol), 4,4-dihydroxydiphenylcyclohexane, butylated hydroxyanisole, alkylated bisphenol, styrenated phenol, 2,6-di-t-butyl 4-methylphenol, 2,6-di-t-butyl-4-ethylphenol, n-octadecyl-3- (3'.5'-di-t-butyl-4'-hydroxyphenyl) propionate, 2, 2'-methylenebis (4-methyl-6-t-butylphenol), 4'4'-thiobis (3-methyl-6-t-butylphenyl), 4'4'-butylidenebis (3-methyl-6-t -Butylphenol), 4 • 4'-thiobis (3-methyl-6-tert-butylphenol), stearyl-β (3 • 5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate, 1 • 1,3-tris (2-methyl-4hydroxy-5-tert-butylphenyl) butane, 1,3,5 trimethyl-2,4,6-tris (3,5-di-t-butyl-4hydroxybenzyl) benzene, tetrakis [Methylene-3 (3-5-di -t- butyl-4-hydroxyphenyl) propionate] methane
[0155]
(B) Ketoneamine condensation antioxidants
6-Ethoxy-2,2,4-trimethyl-1,2-dihydroquinoline, 2,2,4-trimethyl-1,2-dihydroquinoline polymer, trimethyldihydroquinoline derivative, etc.
[0156]
(C) Allylamine antioxidant
Phenyl-α-naphthylamine, N-phenyl-β-naphthylamine, N-phenyl-N′-isopropyl-P-phenylenediamine, N · N′-diphenyl-P-phenylenediamine, N · N′-di-β-naphthyl -P-phenylenediamine, N- (3'-hydroxybutylidene) -1-naphthylamine, etc.
[0157]
(D) Imidazole-based antioxidant
2-mercaptobenzimidazole, zinc salt of 2-mercaptobenzimidazole, 2-mercaptomethylbenzimidazole, etc.
[0158]
(E) Phosphite antioxidant
Alkylated allyl phosphite, tris (mono and / or dinonylphenyl) phosphite, cyclic neopentanetetraylbis (2,6-di-t-butyl-4-methylphenyl) phosphite, diphenylisodecyl phosphite , Tris (nonylphenyl) phosphite sodium phosphite, tris (nonylphenyl) phosphite, 2,2-methylenebis (4,6-di-t-butylphenyl) octyl phosphite, tris (2,4-di-) t-butylphenyl) phosphite, triphenyl phosphite, etc.
[0159]
(F) Thiourea antioxidant
Thiourea derivatives, 1,3-bis (dimethylaminopropyl) -2-thiourea, etc.
[0160]
(G) Other antioxidants useful for air oxidation
Dilauryl thiodipropionate, etc.
[0161]
Representative examples of the most preferred hindered phenol antioxidants for the present invention are shown below.
1,3,5-trimethyl 2,4,6-tris (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxybenzyl) benzene, tetrakis [methylene-3- (3 ′ · 5′-di-tert-butyl) -4'-hydroxyphenyl) propionate] methane, octadecyl-3,5-di-tert-butyl-4-hydroxy-hydrocinnamate, 2,2 ', 2'-tris [(3,5-di-tert- Butyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxy] ethyl isocyanurate, 1,3,5-tris (4-tert-butyl-3-hydroxy-2,6-di-methylbenzyl) isocyanurate, tetrakis (2,4- Di-tert-butylphenyl) 4,4′-biphenylene diphosphite, 4,4′-thiobis- (6-tert-butyl-O-cresol), 2,2′-thiobi Su- (6-tert-butyl-4-methylphenol), tris- (2-methyl-4-hydroxy-5-tert-butylphenyl) butane, 2,2′-methylene-bis- (4-methyl-6) -Tert-butylphenol), 4,4'-methylene-bis- (2,6-di-tert-butylphenol), 4,4'-butylidenebis- (3-methyl-6-tert-butylphenol), 2,6- Di-tert-butyl-4-methylphenol, 4-hydroxymethyl-2,6-di-tert-butylphenol, 2,6-di-tert-4-n-butylphenol, 2,6-bis (2′- Hydroxy-3'-tert-butyl-5'-methylpentyl) -4-methylphenol, 4,4'-methylene-bis- (6-tert-butyl-O-cresol), 4, '-Butylidene-bis (6-tert-butyl-m-cresol), 3,9-bis {1,1-dimethyl-2- [β- (3-tert-butyl-4-hydroxy-5-methylphenyl) Propionyloxy] ethyl} 2,4,8,10-tetraoxaspiro [5,5] undecane, etc. Among these, those having a melting point of 100 ° C. or higher, particularly 120 ° C. or higher are preferable. In addition, it is effective to use in combination with an antioxidant, and moreover, a total of at least one of a phosphorus-based antioxidant, at least one of a hindered phenol-based antioxidant, and at least one of a hydrotalcite compound. It is particularly preferable to use three or more kinds in combination.
[0162]
A hydrotalcite compound that neutralizes phosphorous acid because phosphorous acid generated by thermal decomposition greatly affects the photographic properties of the photographic light-sensitive material and causes fogging when it contains at least one phosphorous antioxidant. It is preferably used in an amount of 0.01 to 5.0% by weight, particularly 0.05 to 3.0% by weight.
[0163]
The amount of the anti-blocking agent added is preferably 0.01 to 5.0% by weight, and more preferably 0.05 to 3.5% by weight. When the addition amount is less than 0.01% by weight, the anti-blocking effect is small and only the kneading cost is increased. On the other hand, if the added amount exceeds 5.0% by weight, there is no effect of increasing the amount, the photographic property is deteriorated, the occurrence of lumpy non-uniform failure (buzz) is increased, and the physical strength and heat sealability of the film are increased. Decreases.
[0164]
Anti-blocking agents include zeolite, silica (including natural and synthetic silica), calcium carbonate, talc (magnesium silicate), aluminum silicate, calcium silicate, high melting point wax, long chain fatty acid amide derivatives, fatty acid amides There are lubricants, higher fatty acid polyvinyl ester, n-octadecyl urea, N, N′-dioleyl oxaamide, N-ethanol stearic acid amide, dicarboxylic acid ester amide, etc. Among them, zeolite and silica are preferable. In particular, synthetic zeolite and synthetic silica that adsorb and detoxify photographic harmful gases (free sulfur, hydrogen cyanide, formalin, mercaptan) having a constant quality and adversely affecting photographic properties are preferable.
[0165]
The silica preferably has an average particle size of 0.3 to 20 μm, more preferably 0.5 to 15 μm. When the average particle size is less than 0.3 μm, the cohesiveness is strong, the bumps occur frequently, and the blocking prevention effect is small. On the other hand, when the average particle diameter exceeds 20 μm, silica is generated on the film surface and the film surface is not only rough, but also the photographic photosensitive material is easily scratched.
[0166]
Zeolites include natural zeolites (analyme, chabazite, heulandite, erionite, ferrierite, laumnite, mordenite, etc.) and synthetic zeolites (A, N-A, X, Y, hydoxy sodalite, ZK-5, B, R, , D, T, L, hydroxy, cancrinete, W, Zeolaon, and other types of zeolite). Among these, A-type zeolite having a large ability to adsorb and detoxify harmful gases that adversely affect photographic properties is particularly preferable. These zeolites function excellently as metal-based inorganic antibacterial agents as metal carriers. For example, there is A-type synthetic zeolite carrying silver ions. When 0.001 to 10% by weight of zeolite carrying metal ions such as silver ions is contained in the polyethylene-based resin film layer, bacteria can be prevented from being generated in gelatin and the like, so that the quality of the photosensitive material is improved for a long period of time. Can be maintained.
[0167]
The content of the compatibilizer is 1 to 50% by weight, preferably 2 to 45% by weight, more preferably 5 to 40% by weight, and most preferably 8 to 35% by weight. If it is less than 1% by weight, there is no effect of addition and only the kneading cost is increased. Further, even if it exceeds 50% by weight, there is no effect of increasing the amount and the cost is increased. Furthermore, the physical strength is also reduced. This compatibilizer is effective when it contains 30% by weight or more of recycled resin.
[0168]
The compatibilizer is generally a thermoplastic resin having the same type but different characteristics, two or more thermoplastic resins, a recycled thermoplastic resin, and a virgin thermoplastic resin (that is, a resin that has never been used in a molded product in the past, that is, This is the first resin used in a molded product (the same applies hereinafter), a masterbatch thermoplastic resin blended with a high concentration of a light-shielding substance, and a dilution thermoplastic resin (of a light-shielding substance more than the other resin to be blended). A resin having a low concentration or not containing at all (the same applies hereinafter) or a combination of these resins when trying to develop new properties and performance not found in a single thermoplastic resin. It is a substance that can achieve compatibilization.
[0169]
The compatibilizer includes a non-reactive compatibilizer and a reactive compatibilizer. Specific representative examples of the compatibilizer are shown below.
[0170]
Representative examples of non-reactive compatibilizers
Styrene / ethylene / butadiene block copolymer resin
Polyethylene / polystyrene graft copolymer resin
Polyethylene / polymethylmethacrylate graft copolymer resin
Polyethylene / polymethylmethacrylate block copolymer resin
Ethylene / propylene / diene copolymer resin
Ethylene / propylene copolymer resin
Polystyrene / low density homopolyethylene graft copolymer resin
Polystyrene / high density homopolyethylene graft copolymer resin
Hydrogenated styrene / butadiene copolymer resin
Styrene / ethylene, butadiene / styrene copolymer resin
Styrene / butadiene / styrene copolymer resin
Chlorinated polyethylene resin
Polypropylene / polyamide graft copolymer resin
Polypropylene / ethylene / propylene / diene copolymer resin
Polystyrene / polyethyl acrylate graft copolymer resin
Polystyrene / polybutadiene graft copolymer resin
Polystyrene / polymethyl methacrylate block copolymer resin, etc.
Typical examples of reactive compatibilizers
Anhydrous maleic oxide ethylene / propylene copolymer resin
Anhydrous maleated styrene graft copolymer resin
Anhydrous maleated styrene / butadiene / styrene copolymer resin
Anhydrous maleated styrene / ethylene / butadiene / styrene copolymer resin
Ethylene glycidyl methacrylate copolymer resin
Ethylene / glycidyl methacrylate / styrene graft copolymer resin
Ethylene / glycidyl methacrylate / methyl methacrylate graft copolymer resin
Maleic anhydride grafted polypropylene copolymer resin, etc.
[0171]
Preferred embodiments of the packaging material for photosensitive material of the present invention are described below.
1 to at least one selected from thermoplastic resins other than these resins, thermoplastic elastomers, compatibilizers, and plasticizers for a total of 100 parts by weight of the ethylene / α-olefin copolymer resin and the polyethylene resin. The packaging material for photosensitive materials according to claim 1, comprising 100 parts by weight.
[0172]
In the method for producing a photosensitive material packaging material of the present invention, the lip clearance of the ring die is 0.7 to 5.0 mm, and the ratio of the effective length of the extruder screw to the outer diameter (also referred to as L / D) is 15: 1. Using an inflation film molding machine having an extruder of ˜35: 1, the resin temperature is in the range of 150-290 ° C., the blow-up ratio is in the range of 0.7-4.5, the draw ratio is in the range of 3-85, A polyethylene-based resin film layer is produced under a winding speed of 1 to 80 m / min.
[0173]
The photosensitive material packaging material of the present invention is not limited to the one formed by the above-described inflation method, and can be formed by various film forming methods such as a T-die method and a calendar processing method. is there.
[0174]
The use to which the packaging material for photosensitive material of the present invention can be applied will be described.
(1) Moisture-proof and sealed packaging bags for transparent, colored or printed lens-equipped film unit packaging (Japanese Patent Publication No. 7-1380, Japanese Patent Laid-Open No. 5-197087, Japanese Patent Laid-Open No. 7-72593, Japanese Patent Laid-Open No. 8) JP-A-248573, JP-A-8-254793, JP-A-8-334869, JP-A-9-1579, JP-A-9-54395, JP-A-9-120119, JP-A-9-244187. JP, 9-274288, JP 10-186586, JP 10-197994, etc.).
[0175]
(2) Moisture-proof / sealed packaging bag for collecting and packaging two or more photographic film for photography (JIS 135 film, APS film, microfilm, etc.) in a transparent, colored or printed plastic container (Japanese Patent Laid-Open No. 8-254793) Gazette).
[0176]
(3) Moisture-proof / sealing / light-shielding bags for sheet-like photographic photosensitive materials such as photographic paper, printing plate-making film, photographing cut film, X-ray film, PS plate, etc. No. 254793 and JP-A-5-5972).
[0177]
(4) A light-shielding film for a strip-shaped photographic light-sensitive material package (JP-A-2-72347, JP-A-6-214350, JP-A-5-29471, JP-A-6-8593, JP-A-7-7- No. 50743, No. 8-10812, No. 63-153255, etc.).
[0178]
(5) Moisture-proof sealed light-shielding bags for roll-shaped photographic photosensitive materials such as photographic paper, movie film, micro positive film, printing plate-making film, and heat development diffusion transfer paper (Japanese Patent Laid-Open No. 6-67358).
[0179]
(6) Moisture-proof / light-shielding film or leader film for a light-packaging package of a strip-shaped photosensitive material such as photographic paper or photographic film (Japanese Patent Laid-Open Nos. 62-172344, 2-72347, and 5-72672) JP, 5-216176, JP-A-6-75341, JP-A-6-214350, JP-A-6-148820, JP-A-7-257510, JP-A-7-92618. JP-A-8-40468, JP-A-10-97036, JP-A 56-16608, JP-A-6-8593, JP-A-8-9725, etc.).
[0180]
(7) A moisture-proof and light-shielding film for packaging a bulk roll photographic photosensitive material (JP-A-3-53243, etc.).
[0181]
(8) Instant film packs (JP-A-8-62782, JP-A-10-228079, JP-A-10-228080, etc.).
[0182]
(9) A light-shielding bag for an instant film pack in which a plurality of self-development processing type film units are stacked and light-tightly stored in a light-shielding bag (JP-A-8-62782, JP-A-10-186504, JP-A-10-221814, JP-A-10-228079, JP-A-10-228080, JP-A-10-288810, JP-A-10-293359, JP-A-10-301199, JP-A-10-28199 No. 10-301248).
[0183]
(10) Light-shielding paper for photographic film (US Pat. No. 5,790,912, JP-A-48-22020, JP-A-50-67644, JP-A-52-150016, JP-A-52-150016) JP-A-55-140835, JP-A-58-17434, JP-A-58-186744, JP-A-59-68238, JP-A-60-35728, JP-A-61-36216 JP-A 63-169642, JP-A 4-136842, JP-A 4-296968, JP-A 5-281666, JP-A 9-80695, JP-A 9-152865, JP-A-9-185151, JP-A-10-104803, JP-A-10-254102, JP-A-10-254103, JP-A-10-31204 JP, Hei 10-312043 and JP Patent Laid-Open No. 10-319545 Publication).
[0184]
The various sealing bags described above include a tubular film bottom sealing bag, a two-side sealing bag, a three-side sealing bag, a four-side sealing bag, a gusset bag, and the like.
[0185]
It can also be used for various types of overwrapping. For example, carton or tray overwrap, caramel overwrap, snack overwrap, cigarette overwrap, roll overwrap, stick overwrap, twist overwrap, etc. Further, it can be used as various packages described in “Packaging Technology Handbook”, pages 754 to 774, issued on July 1, 1995, Japan Packaging Technology Association.
[0186]
Photosensitive materials to which the packaging material for photosensitive materials of the present invention can be applied are shown below.
(1) Silver halide photographic light-sensitive materials (printing film, color or black-and-white photographic paper, color or black-and-white negative film, printing master paper, DTR (diffusion transfer) light-sensitive material, computer-type transfer film and paper, color or black-and-white positive film , Color reversal film, micro film, surveillance film, movie film, self-developing photographic material, direct positive film, paper, etc.)
(2) Photothermographic material (heat-developable color photosensitive material, heat-developable black-and-white photosensitive material (for example, Japanese Examined Patent Publication Nos. 43-4921 and 43-4924, “Basics of Photographic Engineering”, Silver Salt Photo Edition (1879 Corona Pp. 553 to 555 and Research Tis Closure magazine, June 1978, pages 9 to 15 (RD-17029), etc. Further, JP-A-59-12431, ibid. 60-2950, 61-52343 and U.S. Pat. No. 4,584,267, a heat-developable color photographic light-sensitive material, etc.))
(3) Photosensitive / thermosensitive recording material (recording material using photothermography (photosensitive / thermosensitive image forming method) described in JP-A-3-72358)
(4) Diazonium photographic material (4-morpholinobenzenediazonium
Microfilm, microfilm, copying film, printing plate, etc.)
(5) Azide and diazide-based photographic light-sensitive materials (photo-sensitive materials containing para-azide benzoade, 4,4 ′ diazide stilbene, such as copying films and printing plate materials)
(6) Quinonediazide-based photographic light-sensitive material (orthoquinonediazide, orthonaphthoquinonediazide-based compound, for example, a photographic light-sensitive material containing benzoquinone (1,2) -diazide- (2) -4-sulfonic acid phenyl ether), for example, a printing plate material , Copying film, adhesive film, etc.)
(7) Photopolymers (photosensitive materials containing vinyl monomers, printing plates, adhesive films, etc.)
(8) Polyvinyl cinnamate ester-based photosensitive material (eg printing film, IC resist, etc.)
[0187]
Also, the photosensitive material package of the present invention has a moisture permeability (measured under JIS Z 0208 condition B (40 ° C., 90% RH)) of 8 g / m. 2 The photosensitive material is hermetically sealed and light-shielded using the photosensitive material packaging material of the present invention having an optical density of 6.0 or more and a thickness of 30 μm or more for 24 hours or less.
[0188]
Moreover, the water vapor transmission rate is 8 g / m. 2 A photosensitive material package packaged in a sealed / light-shielding bag provided with an easy-opening process in the vertical direction using a photosensitive material packaging material having an optical density of 6.0 or more and a thickness of 30 μm or more for 24 hours or less. preferable.
[0189]
The moisture permeability is 7 g / m. 2 -It is preferably 24 hours or less, 6 g / m 2 -More preferably 24 hours or less, 5 g / m 2 -It is particularly preferable that the time be 24 hours or less, 3 g / m 2 -Most preferably, it is 24 hours or less. Moisture permeability is 8g / m 2 -Exceeding 24 hours will adversely affect the photographic properties of the photographic material. In particular, in the case of a photographic light-sensitive material containing a dye such as a sensitizing dye, it is easily affected by humidity, and the moisture permeability is 7 g / m. 2 -Sensitivity abnormality will occur if the time is not less than 24 hours. Therefore 3g / m 2 -It is preferable to set it as 24 hours or less.
[0190]
Although the typical layer structure of the packaging material of this invention is shown below, this invention is not limited to these.
[0191]
The layer structure of the photosensitive material packaging material according to the present invention will be described with reference to the drawings.
[0192]
1 to 13 are partial cross-sectional views showing the layer structure of the photosensitive material packaging material.
[0193]
The packaging material for photosensitive material shown in FIG. 1 is composed of a single layer of only a polyethylene-based resin film layer 1a containing a light-shielding substance.
[0194]
The packaging material for photosensitive material shown in FIG. 2 is composed of a single layer of only a polyethylene-based resin film layer 1 that does not contain a light-shielding substance.
[0195]
The photosensitive material packaging material shown in FIG. 3 is composed of a two-layer coextruded film IIa composed of two polyethylene resin film layers 1a containing a light-shielding substance.
[0196]
The packaging material for photosensitive material shown in FIG. 4 is composed of a two-layer coextruded film IIa of a polyethylene resin film layer 1a containing a light shielding substance and a polyethylene resin film layer 1 containing no light shielding substance.
[0197]
The packaging material for photosensitive material shown in FIG. 5 is composed of a two-layer coextruded film IIa of a polyethylene resin film layer 1a containing a light-shielding substance and a thermoplastic resin film layer 2a containing a light-shielding substance.
[0198]
The packaging material for photosensitive material shown in FIG. 6 is composed of a two-layer coextruded film IIa of a polyethylene resin film layer 1 containing no light shielding substance and a thermoplastic resin film layer 2a containing a light shielding substance.
[0199]
The packaging material for photosensitive material shown in FIG. 7 is a three-layer coextruded film IIIa in which a thermoplastic resin film layer 2a containing a light-shielding substance is provided between two polyethylene-based resin film layers 1a containing a light-shielding substance. It consists of
[0200]
The photosensitive material packaging material shown in FIG. 8 is a three-layer coextruded film IIIa in which a polyethylene resin film layer 1a containing a light shielding substance is provided between two thermoplastic resin film layers 2a containing a light shielding substance. It consists of
[0201]
The photosensitive material packaging material shown in FIG. 9 has a vapor-deposited film processed flexible sheet 3M in which a vapor-deposited film M is provided on a flexible sheet 3 on a polyethylene-based resin film layer 1a containing a light-shielding substance via an adhesive layer 4. It is comprised by the laminated body laminated | stacked.
[0202]
The photosensitive material packaging material shown in FIG. 10 includes a polyethylene film layer 1 that does not contain a light-shielding substance, a vapor deposition film processed flexible sheet 3M in which a vapor deposition film M is provided on the flexible sheet 3, and an adhesive layer 4 interposed therebetween. It is composed of stacked layers.
[0203]
The packaging material for photosensitive material shown in FIG. 11 is composed of a laminate in which a metal foil 5 and a flexible sheet 3 are laminated with an adhesive layer 4 on a polyethylene resin film layer 1a containing a light-shielding substance. .
[0204]
The packaging material for photosensitive material shown in FIG. 12 is composed of a laminate in which a metal foil 5 and a flexible sheet 3 are laminated via an adhesive layer 4 on a polyethylene resin film layer 1 that does not contain a light-shielding substance. .
[0205]
The photosensitive material packaging material shown in FIG. 13 includes a deposited film processed flexible sheet 3M in which a deposited film M is provided on a flexible sheet 3 and a flexible sheet 3 on a polyethylene resin film layer 1a containing a light-shielding substance, and an adhesive layer. 4 is constituted by a laminated body laminated through 4.
[0206]
【Example】
[Example 1]
2 is a photosensitive material packaging material having a layer structure shown in FIG. 1.
(A) Melt flow rate (E condition of ASTM D 1238) is 4.5 g / 10 min, density (ASTM D 1505) is 0.920 g / cm Three , Molecular weight distribution (also called Q value, measured by gel permeation chromatography method (hereinafter referred to as GPC method) weight average molecular weight Mw / number average molecular weight Mn) is 2.5, Sure hardness (ASTM D 2240) is 53, Vicat softening point (ASTM D 1525) is 100 ° C., melting point (ASTM D 2117) is 115 ° C., and a metallocene compound containing a tetravalent transition metal (zirconium) is used as a polymerization catalyst to combine ethylene and hexene-1. 40 parts by weight of ethylene / hexene-1 copolymer resin (L-LDPE resin) copolymerized by low pressure / gas phase method
(B) Melt flow rate (ASTM D 1238 E condition) is 0.05 g / cm Three , Density (ASTM D 1505) is 0.942 g / cm Three The weight average molecular weight (Mw) measured by the GPC method is 147,000, the number average molecular weight (Mn) is 5,500, the molecular weight distribution (calculated by Mw / Mn) is 26.7, and the α-olefin content is 0.2. 60 parts by weight of high-density polyethylene resin with a weight percentage of less than
(A) and (B) have a melt flow rate of (A) = 90 (B), a density of (B) = 1.024 (A), and a molecular weight distribution of (B) = 10.68 (A ).
[0207]
As a light-shielding substance, the average particle size is 20 mμ and the BET specific surface area is 130 m. 2 / G, tinting strength 125%, DBP oil absorption (method B) 105 ml / 100 g, ash content 0.05%, volatile content 0.8%, pH 8, sulfur component 0.1%, hydrogen cyanide content 5 parts by weight of furnace carbon black produced continuously in a furnace at 1,310 ° C. using 1 ppm ethylene bottom oil as a raw material,
As a film moldability improving resin, the melt flow rate (E condition of ASTM D 1238) of the high pressure method is 2.5 g / 10 min, and the density (ASTM D 1505) is 0.922 g / cm. Three , 10 parts by weight of a low density homopolyethylene resin having a weight average molecular weight (Mw) measured by GPC method of 205,000, a number average molecular weight (Mn) of 25,800, and a molecular weight distribution (calculated by Mw / Mn) of 8,
0.05 parts by weight of zinc stearate and 0.2 parts by weight of hydrotalcite compound as a neutralizing agent and photographic property improver for halogen compounds, 0.05 parts by weight of erucic acid amide for the purpose of improving lubricity and resin fluidity , 0.05 part by weight of talc for prevention of blocking and bleeding out, 0.05 part by weight of synthetic zeolite (A type) and 0.05 part by weight of synthetic silica, 0.05% of hindered phenol antioxidant α-tocopherol A polyethylene resin composition comprising parts by weight and 0.05 parts by weight of tetrakis [methylene-3 (3 ′, 5′-di-tert-butyl-4′-hydroxyphenyl) propionate] methane was used.
[0208]
The above-mentioned polyethylene-based resin composition was mixed with a modern machinery E-50 type single screw extruder (L / D of the ratio of the effective length of the screw to the outer diameter was 26), a modern machinery ring die (with a lip clearance of 2. 0 mm), blown ratio is 1.25 ° C., blow-up ratio is 1.25, draw ratio (lip clearance is 2000 μm / film thickness is 80 μm), and inflation film is formed at a winding speed of 12 m / min. A film was obtained.
[0209]
This film is Japanese Patent Publication No. 2-2700 in all of formability, light shielding properties, incineration suitability, reuse and recycling suitability, moisture proofness, heat seal suitability, photographic properties, curl prevention properties, easy-opening properties and linear tearing properties. It was superior to the packaging material formed of the light-shielding L-LDPE resin proposed in the gazette, and was optimal as a photosensitive material packaging material and a photosensitive material package using the same. Specifically, when compared with an L-LDPE resin film having a thickness of 80 μm and the same light-shielding substance content, film moldability ● → ○, photographic property ● → ◎, moisture resistance ○ (7 g / m 2 ・ 24hrs) → ◎ (3g / m 2 ・ 24hrs), blocking prevention ● → ◎, easy opening × → ◎, linear tearing × → ◎, physical strength is good, heat sealability is excellent, and single layer film is only 2 The sealed light-shielding packaging for more than a year can be maintained, and an excellent photosensitive material package can be obtained.
[0210]
The evaluation is as follows.
◎ …… Excellent
○ …… Excellent
● …… Practical limit
× …… Practical use difficult
[0211]
Moreover, when compared with the packaging material described in Japanese Utility Model Publication No. 2-19226 which requires an aluminum foil and an L-LDPE resin film layer, without using an aluminum foil that is expensive and deteriorates physical strength, photographic properties, and incineration suitability, Both easy-opening and linear tearability were excellent, and physical strength, heat sealability, photographic properties, and incineration were greatly improved, and good quality could be maintained for a long time at low cost.
[0212]
As described above, the packaging material for photosensitive material of Example 1 can not only secure all the necessary characteristics as a packaging material for photosensitive material with only a single-layer light-shielding film, but also has recyclability that can clear the container / packaging recycling method and Incineration suitability can be ensured, easy-openability, linear tearability, and heat sealability are excellent, and high quality can be maintained by securing sealability for a long period (2 years or more).
[0213]
[Example 2]
4 is a photosensitive material packaging material having a layer structure shown in FIG. 3.
The polyethylene resin composition and the overall thickness are the same as in Example 1, but differ from Example 1 in that it is divided into two layers having a thickness of 40 μm. The resin temperature is 185 ° C. for both layers, the blow ratio is 1.25, the winding speed is 20 m / min, and a two-layer coextrusion ring die made by Modern Machinery (lip clearance is 3.0 mm) with a total thickness of 80 μm. A light-shielding two-layer co-extruded blown film is formed (the draw ratio or the pull-down rate is 37.5 with a lip clearance of 3000 μm = 3.0 mm / 80 μm).
[0214]
Even when the take-up speed is 1.7 times (20 m / 12 m) as compared with the packaging material for photosensitive material of Example 1, no melt fracture occurs, the appearance is beautiful, and the physical strength, moisture resistance, and light shielding properties are 10 %, And even if the amount of carbon black added was reduced by 20% or more, complete sealing and light-shielding properties could be secured. Moreover, as a result of being divided into two layers of 40 μm × 2 layers, not only film formability was improved, but also no pinholes were generated, and thickness variation was reduced. Other excellent characteristics were the same as in Example 1, and were further superior to Example 1 in terms of quality, economy, and manufacturing suitability.
[0215]
In addition, if the notch for opening is provided, the easy-opening property and the linear tearing property are excellent even in the case of the same layer configuration. Therefore, the use (1) in which the easy-opening packaging bag and the above-described photosensitive material packaging material can be applied. Excellent effect when used in (9).
[0216]
[Example 3]
FIG. 10 is a photosensitive material packaging material having a layer structure shown in FIG. 9. FIG.
The light-shielding polyethylene resin composition film layer 1a was co-extruded in two layers under the same resin composition as in Example 2 and the same production conditions (however, the film thickness was changed from 80 μm to 70 μm and the draw ratio was changed to 42.86). An inflation film was formed.
[0217]
Vapor deposition film processing The vapor deposition film M of the flexible sheet 3M is an inorganic vapor deposition film composed of 60 parts by weight of silicon oxide and 40 parts by weight of aluminum oxide having a thickness of 250 Å. The flexible sheet 3 has a thickness of 25 μm and a Young's modulus in the longitudinal direction. 350kg / mm 2 The lateral Young's modulus is 490 kg / mm 2 Biaxially stretched polyethylene terephthalate resin film (a 0.1 μm two-component polyester anchor coat layer is formed after corona discharge treatment of the film surface to improve the adhesive strength between the film and the inorganic vapor-deposited film).
[0218]
Adhesive layer 4 is 3.5 g / component of a two-component polyurethane adhesive (90 parts by weight of A-310 as a main agent and 10 parts by weight of A-3 as a curing agent). m 2 It was formed by a dry laminating method, and after bonding, aging was performed at 45 ° C. for 5 days.
[0219]
This photosensitive material packaging material has a water vapor transmission rate (JIS Z 0208) of 0.9 g / m. 2 ・ 24 hours, oxygen permeability (JISK 7126) is 1.2cc / m 2 -24 hours, delamination strength is 950g / 15mm, easy opening from the opening notch and linear tearability, suitability for bag making, suitability for container / packaging recycling method, physical strength, antistatic property, photographic property, heat seal The strength, light shielding ability, sealing property, etc. were significantly superior to the conventional packaging materials.
[0220]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, it has the following effects.
The effect compared with the conventional example (Japanese Patent Publication No. 2-2700 gazette etc.) at the time of setting it as the packaging material which does not comprise metal foil, paper, etc.
(1) Easy openability is excellent.
(2) Excellent linear tearability.
(3) Excellent recyclability.
(4) Good photographic properties.
(5) Applicable to incineration (does not generate harmful gases).
(6) Excellent moisture resistance.
(7) Excellent antiblocking property.
(8) Excellent light shielding ability.
(9) High physical strength.
(10) Inexpensive.
(11) Excellent heat sealability.
(12) Excellent film formability.
(13) Excellent anti-curl property.
(14) Excellent resistance to finger removal.
The effect compared with the conventional example (Actual 2-19226 gazette etc.) at the time of setting it as the packaging material which comprised metal foil, paper, etc.
(1) Easy openability is excellent.
(2) Excellent linear tearability.
(3) Good photographic properties.
(4) Excellent moisture resistance.
(5) Excellent heat sealability.
(6) Excellent antiblocking property (no antiblocking agent required).
(7) Excellent light shielding properties.
(8) High physical strength.
(9) Excellent anti-curl property.
(10) It is possible to provide a photosensitive material package capable of ensuring a long-term (two years or more) hermeticity.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partial sectional view showing a layer structure of an embodiment of a packaging material for a photosensitive material according to the present invention.
FIG. 2 is a partial sectional view showing a layer structure of another embodiment of the packaging material for photosensitive material according to the present invention.
FIG. 3 is a partial sectional view showing a layer structure of another embodiment of the packaging material for photosensitive material according to the present invention.
FIG. 4 is a partial cross-sectional view showing a layer structure of another embodiment of the packaging material for photosensitive material according to the present invention.
FIG. 5 is a partial sectional view showing a layer structure of another embodiment of the packaging material for photosensitive material according to the present invention.
FIG. 6 is a partial sectional view showing a layer structure of an embodiment of a packaging material for photosensitive material according to the present invention.
FIG. 7 is a partial sectional view showing a layer structure of another embodiment of the packaging material for photosensitive material according to the present invention.
FIG. 8 is a partial cross-sectional view showing a layer structure of another embodiment of the packaging material for photosensitive material according to the present invention.
FIG. 9 is a partial sectional view showing a layer structure of another embodiment of the packaging material for photosensitive material according to the present invention.
FIG. 10 is a partial sectional view showing a layer structure of another embodiment of the packaging material for photosensitive material according to the present invention.
FIG. 11 is a partial cross-sectional view showing a layer structure of an embodiment of a packaging material for photosensitive material according to the present invention.
FIG. 12 is a partial cross-sectional view showing a layer structure of another embodiment of the packaging material for photosensitive material according to the present invention.
FIG. 13 is a partial sectional view showing a layer structure of another embodiment of the packaging material for photosensitive material according to the present invention.
[Explanation of symbols]
1,1a ... Polyethylene resin composition film layer
2, 2a ... thermoplastic resin film layer
3, 3a ... Flexible sheet
M ... deposition film
3M, 3aM ... Vapor deposited film processing flexible sheet
4 ... Adhesive layer
5. Metal foil
II, IIa ... Two-layer coextrusion film
III, IIIa ... 3 layer co-extrusion film
a indicates that a light-shielding substance is contained.

Claims (5)

メルトフローレートが0.1〜20g/10分、密度が0.860〜0.935g/cm3、分子量分布が1.1〜10のエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂5〜90重量部と、メルトフローレートが0.01〜1g/10分、密度が0.936g/cm3以上、分子量分布が11〜40のポリエチレン樹脂10〜95重量部とからなり、該エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂のメルトフローレートが該ポリエチレン樹脂のメルトフローレートの5倍以上であり、ポリエチレン樹脂の密度がエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の密度の1.015倍以上であり、ポリエチレン樹脂の分子量分布がエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の分子量分布の2倍以上であるポリエチレン系樹脂組成物で、厚さ10〜250μmに形成されたポリエチレン系樹脂フィルム層を具備していることを特徴とする感光材料用包装材料。5 to 90 parts by weight of an ethylene / α-olefin copolymer resin having a melt flow rate of 0.1 to 20 g / 10 minutes, a density of 0.860 to 0.935 g / cm 3 , and a molecular weight distribution of 1.1 to 10 And a melt flow rate of 0.01 to 1 g / 10 min, a density of 0.936 g / cm 3 or more, and a molecular weight distribution of 10 to 95 parts by weight of a polyethylene resin. The melt flow rate of the coalesced resin is at least 5 times the melt flow rate of the polyethylene resin, the density of the polyethylene resin is at least 1.015 times the density of the ethylene / α-olefin copolymer resin, and the molecular weight of the polyethylene resin A polyethylene resin composition having a distribution that is at least twice the molecular weight distribution of the ethylene / α-olefin copolymer resin, and having a thickness of 10 to 250 μm. Packaging material for photosensitive material characterized in that it comprises an ethylene-based resin film layer. エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂とポリエチレン樹脂との合計100重量部に対し、遮光性物質を1〜80重量部含んでいる請求項1に記載の感光材料用包装材料。2. The packaging material for a photosensitive material according to claim 1, comprising 1 to 80 parts by weight of a light-shielding substance with respect to a total of 100 parts by weight of the ethylene / α-olefin copolymer resin and the polyethylene resin. エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂とポリエチレン樹脂との合計100重量部に対し、滑剤及び界面活性剤系帯電防止剤の中から選択される少なくとも1種を0.01〜10重量部含んでいる請求項1又は2に記載の感光材料用包装材料。0.01 to 10 parts by weight of at least one selected from a lubricant and a surfactant-based antistatic agent is included per 100 parts by weight of the total of ethylene / α-olefin copolymer resin and polyethylene resin. The packaging material for photosensitive materials of Claim 1 or 2. リングダイのリップクリアランスが0.7〜5.0mm、押出し機スクリューの有効長と外径との比(L/D比ともいう)が15:1〜35:1である押出し機を有するインフレーションフィルム成形機を用い、樹脂温度が150〜290℃、ブローアップ比が0.7〜4.5、ドロー比(リップクリアランスとフィルム厚さとの比)が3〜85、巻取り速度が1〜80m/分の条件で、請求項1、2又は3に記載のポリエチレン系樹脂フィルム層を成形することを特徴とする感光材料用包装材料の製造方法。Inflation film having an extruder in which the lip clearance of the ring die is 0.7 to 5.0 mm, and the ratio of the effective length of the extruder screw to the outer diameter (also referred to as L / D ratio) is 15: 1 to 35: 1. Using a molding machine, the resin temperature is 150 to 290 ° C., the blow-up ratio is 0.7 to 4.5, the draw ratio (ratio of lip clearance to film thickness) is 3 to 85, and the winding speed is 1 to 80 m / A method for producing a packaging material for a photosensitive material, wherein the polyethylene-based resin film layer according to claim 1, 2 or 3 is molded under the conditions of minutes. 透湿度が8g/m2・24時間以下、光学濃度が6.0以上、厚さが30μm以上である請求項1、2又は3記載の感光材料用包装材料を用いて、感光材料を密封・遮光包装したことを特徴とする感光材料包装体。The photosensitive material is sealed using the packaging material for photosensitive material according to claim 1, wherein the moisture permeability is 8 g / m 2 · 24 hours or less, the optical density is 6.0 or more, and the thickness is 30 μm or more. A photosensitive material package characterized by being light-shielded.
JP35684398A 1998-12-16 1998-12-16 Photosensitive material packaging material, method for producing the same, and photosensitive material package using the same Expired - Fee Related JP3777057B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35684398A JP3777057B2 (en) 1998-12-16 1998-12-16 Photosensitive material packaging material, method for producing the same, and photosensitive material package using the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35684398A JP3777057B2 (en) 1998-12-16 1998-12-16 Photosensitive material packaging material, method for producing the same, and photosensitive material package using the same

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000181019A JP2000181019A (en) 2000-06-30
JP3777057B2 true JP3777057B2 (en) 2006-05-24

Family

ID=18451047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35684398A Expired - Fee Related JP3777057B2 (en) 1998-12-16 1998-12-16 Photosensitive material packaging material, method for producing the same, and photosensitive material package using the same

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3777057B2 (en)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4198264B2 (en) * 1999-04-07 2008-12-17 三菱樹脂株式会社 Film for decorative sheet
JP2002072417A (en) * 2000-09-04 2002-03-12 Fuji Photo Film Co Ltd Packaging material for photosensitive material and photosensitive material packaged body using the same
JPWO2005097468A1 (en) * 2004-04-09 2008-02-28 三井化学株式会社 Method for producing stretched film and stretched film obtained by the production method
JP4739846B2 (en) * 2005-07-27 2011-08-03 帝人デュポンフィルム株式会社 Polyester film for automotive interior materials
JP4931403B2 (en) * 2005-11-15 2012-05-16 旭化成ケミカルズ株式会社 Polyethylene resin composition and sealant film comprising the composition
US20090035546A1 (en) * 2007-07-30 2009-02-05 Fina Technology, Inc. Polyethylene films
JP6980954B2 (en) * 2016-11-22 2021-12-15 大和紡績株式会社 Masterbatch resin composition, its manufacturing method, and a molded product processed from this
JP6450486B1 (en) * 2018-04-13 2019-01-09 株式会社旭パック Polyethylene sheet, composite sheet and method for producing polyethylene sheet
CN113385159A (en) * 2020-03-13 2021-09-14 石家庄天旭环保科技有限公司 Novel process for regenerating rolling oil-containing waste diatomite of aluminum processing enterprise

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000181019A (en) 2000-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6376057B1 (en) Packaging material for photographic photosensitive material
US6060137A (en) Package easy-to-open for photosensitive material
JP3777057B2 (en) Photosensitive material packaging material, method for producing the same, and photosensitive material package using the same
US5026594A (en) Packaging material for photosensitive materials
JP2000202963A (en) Hermetically sealed packaging bag
JP2000352798A (en) Packaging material for photographic sensitive material and packaging bag for photographic sensitive material using the same
JP3513733B2 (en) Colored packaging material for photosensitive material, method for producing the same, and photosensitive material package
JPH08254793A (en) Packaging material for photosensitive material and photosensitive material packaged with same
JPH03125138A (en) Packaging material for photographic sensitive material
JPH0667358A (en) Packing material for photographic sensitive material and light shielding bag using the same
JPH0667357A (en) Molded article for photographic sensitive material and photographic sensitive material-packed body using the same
JP2000199939A (en) Packaging material for photosensitive material and photosensitive material packaged body using the same
JP2000221640A (en) Packing material for photographic sensitive material, its production and photographic sensitive material packed body
JP2000010243A (en) Packaging material for photographic sensitive materials and packaged body of photographic sensitive materials using the same
JP2000056432A (en) Packaging material for photographic sensitive material
JP2001022034A (en) Packaging material for photosensitive material
JP2000258872A (en) Packaging material for photographic sensitive material
JP2000098545A (en) Packaging material for photographic sensitive material and photographic sensitive material packaged body using same
JP2001296639A (en) Packaging material for photographic sensitve material
JP2731943B2 (en) Packaging materials for photographic photosensitive materials
JP2000155390A (en) Packing material for photographic sensitive material
JPH09114050A (en) Laminated film for package of photographic sensitive material, light-shielding bag for photographic sensitive material using the same and packaged body of photographic sensitive material using the same
JPH0822102A (en) Molded product for photographic sensitive material and package of photographic sensitive material
JP2000122229A (en) Packing material for photographic sensitive material and photographic sensitive material packed body using the same
JP3269866B2 (en) Light-shielding bag for photographic photosensitive material and package using the same

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090303

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090303

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090303

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100303

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100303

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110303

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110303

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120303

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees