JP3773979B2 - Solid material for ethylene polymer, solid catalyst component and method for producing ethylene polymer using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン系重合体の製造方法に関し、さらに詳しくは、エチレン系共重合体用固体触媒成分の調製に用いる固体物質、その固体物質を用いた固体触媒成分、及びそれを用いたエチレン系重合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
チーグラー系触媒と一般的に呼ばれているオレフィン重合用触媒は、一般に遷移金属化合物成分と有機金属化合物とから構成されている。これらの内、前者の遷移金属化合物成分の調製においては、塩化マグネシウムやマグネシウムジアルコキサイドを担体として用いる技術が従来より広範に実施されており、その関連技術も多く存在している。
【0003】
また、このマグネシウム化合物は、機械的粉砕等の処理を施して用いられることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらのマグネシウム化合物をオレフィン重合用触媒の担体として用いる技術は、触媒としての活性向上や生成ポリマーの粒径制御のためのものであり、生成ポリマーを成形加工したフィルムやシートの外観向上、特にフィッシュアイの発生の低減といった観点からの検討は特に開示されていない。
【0005】
また、現状のエチレン系共重合体を成形加工したフィルムやシートにフィッシュアイの発生があり、外観不良の問題ばかりではなく、インフレーション成形法で薄肉フィルムの加工時のチューブ切れといった問題もあり、その改善が強く要望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、エチレン系重合体を成形加工したフィルムやシートの外観向上、特にフィッシュアイの発生の低減のための触媒系を鋭意検討した結果、重合用触媒の担体となる固体生成物を特定の粒径にすることで、エチレン系共重合体を成形加工したフィルムやシートにフィッシュアイの発生を抑え、外観を向上できることや触媒の活性を向上させることが可能となることを見出し、上記の課題を解決して、本発明に至った。
【0007】
本発明によれば、以下の手段を提供するものである。
(1)エチレン系重合体用固体触媒成分の調製に用いるマグネシウム化合物を含有する固体物質であって、塩化マグネシウム、フッ化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、ハロゲン化マグネシウムを電子供与体で処理したもの、ハロゲン化マグネシウムをアルコールで処理した後、有機アルミニウム化合物または四塩化ケイ素と反応させた反応生成物、マグネシウムジアルコキシド(マグネシウムアルコキシド分散液(リオゲル)を除く)、金属マグネシウムとアルコールを還流下で反応させて得られるもの並びに金属マグネシウム、アルコールおよび金属マグネシウム1モルに対し0.0001グラム原子以上の量のハロゲンを含有するハロゲン含有化合物を反応させて得られるものの中から選ばれる少なくとも1種の固体物質であり、その平均粒径が10μm以下、かつ、最大粒径が15μm以下であることを特徴とする固体物質。
(2)(1)の固体物質にチタン化合物を接触させて得られるエチレン系重合体用固体触媒成分。
(3)(1)の固体物質にハロゲン含有ケイ素化合物、アルコール、及びチタン化合物とを接触させて得られるエチレン系重合体用固体触媒成分。
(4)(2)または(3)に記載の固体触媒成分と有機アルミニウム化合物からなる触媒系を用いてエチレンまたはエチレンとα−オレフィンを重合するエチレン系重合体の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の固体物質は、少なくともマグネシウム化合物を含有するものであり、触媒の担体または触媒自体としての機能を有する種々の化合物または組成物が採用できる。これは、エチレン系重合体用固体触媒成分の調製に用いられる。
【0009】
この少なくともマグネシウム化合物を含有する固体物質としては、まず実質的に無水の塩化マグネシウム、フッ化マグネシウム、臭素マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、マグネシウムジアルコキシド(マグネシウムアルコキシド分散液(リオゲル)を除く)を挙げることができる。該マグネシウムジアルコキシドとしては、炭素数1〜6のアルキル基を有するものが好ましい。特に、金属マグネシウムとアルコールとから得られるマグネシウムジアルコキシドが好ましく用いられる。
【0010】
この金属マグネシウムは形状等に特に限定されるものではなく、任意の粒径の金属マグネシウム、例えば、顆粒状、リボン状、粉末状等のマグネシウムを用いることができる。また、金属マグネシウムの表面状態にも特に限定されるものではないが、表面に酸化マグネシウム等の被覆が生成されていないものが好ましい。
【0011】
アルコールとしては任意のものを用いることができるが、炭素数1〜6の低級アルコールを用いるのが好ましい。特に、エタノールを用いると、触媒性能の発現を著しく向上させる上記固体物質が得られるので好ましい。アルコールの純度及び含水量に特に限定されるものではないが、含水量の多いアルコールを用いると金属マグネシウム表面に水酸化マグネシウムが生成されるので、含水量が1%以下、特に2000ppm以下のアルコールを用いるのが好ましい。
【0012】
アルコールの量については問わないが、金属マグネシウム1モルに対して好ましくは2〜100モル、特に好ましくは5〜50モルである。アルコールが多すぎる場合は、モルフォロジーの良好な固体物質の収率が低下するおそれがあり、少なすぎる場合は、反応槽での攪拌がスムーズに行われなくなるおそれがある。しかし、そのモル比に限定されるものではない。
【0013】
金属マグネシウムとアルコールとの反応それ自体は、公知の方法と同様に実施することができる。例えば、金属マグネシウムとアルコールとを、還流下で水素ガスの発生が認められなくなるまで反応させて、固体物質を得る方法である。不活性ガス(例えば窒素ガス、アルゴンガス)雰囲気下で、場合によっては不活性有機溶媒(例えば、n−ヘキサン等の飽和炭化水素)を用いて行うことが好ましい。金属マグネシウム、アルコールの投入については、最初からそれぞれの全量を反応槽に投入しておく必要はなく、分割して投入してもよい。特に好ましい形態は、アルコールを最初から全量投入しておき、金属マグネシウムを数回に分割して投入する方法である。
【0014】
また、金属マグネシウムと、アルコールと、ハロゲン及び/またはハロゲン含有化合物から得られる固体物質も好ましく用いることができる。
この金属マグネシウムは任意のものを用いることができ、上記と同様である。
アルコールとしては、任意のものを用いることができ、上記と同様である。
ハロゲンとしては、その種類に特に制限はないが、塩素、臭素、またはヨウ素が好ましい。特にヨウ素を好適に使用できる。また、ハロゲン含有化合物としては、特に制限はなく、ハロゲン原子を含む化合物であれば、無機または有機化合物のいずれでも良い。具体的には、MgCl2 、MgI2 、Mg(OEt)I、Mg(OEt)Cl、MgBr2 、CaCl2 、NaCl、KBr等のハロゲン含有無機化合物、CH3 I、CH2 I2 、CHI3 、CH3 Cl、CH2 Cl2 、CHCl3 、CH3 Br、C2 H5 I等のハロゲン含有有機化合物を好適に使用できる。これらの中では、特にMgCl2 、MgI2 が好ましい。この化合物の状態、形状、粒度等には特に限定されず、任意のものでよい。例えば、エタノールのようなアルコール系溶媒で溶液にした形で用いることもできる。
【0015】
アルコールの量については問わないが、金属マグネシウム1モルに対して好ましくは2〜100モル、特に好ましくは5〜50モルである。アルコールが多すぎる場合は、モルフォロジーの良好な固体物質の収率が低下するおそれがあり、少なすぎる場合は、反応槽での攪拌がスムーズに行われなくなるおそれがある。しかし、そのモル比に限定されるものではない。
【0016】
ハロゲンの使用量は、金属マグネシウム1グラム原子に対して、0.0001グラム原子以上、好ましくは0.0005グラム原子以上、さらに好ましくは、0.001グラム原子以上である。また、ハロゲン含有化合物の使用量は、金属マグネシウム1グラム原子に対して、ハロゲン含有化合物中のハロゲン原子が0.0001グラム原子以上、好ましくは0.0005グラム原子以上、さらに好ましくは、0.001グラム原子以上である。
【0017】
ハロゲン及びハロゲン含有化合物はそれぞれ1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、ハロゲンとハロゲン含有化合物とを併用してもよい。この場合は、全ハロゲン原子の量を金属マグネシウム1グラム原子に対して、0.0001グラム原子以上、好ましくは0.0005グラム原子以上、さらに好ましくは、0.001グラム原子以上とする。ハロゲン及び/またはハロゲン含有化合物の使用量の上限については特に定めなく、目的とする固体物質が得られる範囲で適宜選択すればよいが、一般的には全ハロゲン原子の量を金属マグネシウム1グラム原子に対して、0.06グラム原子未満とするのが好ましい。
【0018】
金属マグネシウムとアルコールとハロゲン及び/またはハロゲン含有化合物との反応それ自体は、公知の方法と同様に実施することができる。例えば、金属マグネシウムとアルコールとハロゲン及び/またはハロゲン含有化合物とを、還流下で水素ガスの発生が認められなくなるまで(通常20〜30時間)反応させて、固体物質を得る方法である。具体的には、例えばハロゲンとしてヨウ素を用いる場合、金属マグネシウムを含むアルコール中に固体状のヨウ素を投入し、その後に加熱還流する方法、金属マグネシウムを含むアルコール中にヨウ素のアルコール溶液を滴下投入後加熱還流する方法、金属マグネシウムを含むアルコールを加熱しながらヨウ素のアルコール溶液を滴下する方法等が挙げられる。いずれの方法においても、不活性ガス(例えば窒素ガス、アルゴンガス)雰囲気下で、場合によっては不活性有機溶媒(例えば、n−ヘキサン等の飽和炭化水素)を用いて行うことが好ましい。
【0019】
金属マグネシウム、アルコール、ハロゲン及び/またはハロゲン含有化合物の投入については、最初からそれぞれの全量を反応槽に投入しておく必要はなく、分割して投入してもよい。特に好ましい形態は、アルコールを最初から全量投入しておき、金属マグネシウムを数回に分割して投入する方法である。このようにした場合は、水素ガスの一時的な大量発生を防ぐことができ、安全面からも非常に望ましい。また、反応槽も小型にすることが可能となる。さらには、水素ガスの一時的な大量発生により引き起こされるアルコール、ハロゲン及び/またはハロゲン含有化合物の飛沫同伴を防ぐことも可能となる。分割する回数は、反応槽の規模を勘案して決定すればよく、特に問わないが、操作の煩雑さを考えれると通常5〜10回が好適である。また、反応自体は、バッチ式、連続式のいずれでもよい。さらには、変法として、最初から全量投入したアルコール中に金属マグネシウムを先ず少量投入し、反応により生成した生成物を別の槽に分離して除去した後、再び金属マグネシウムを少量投入するという操作を繰り返すということも可能である。
【0020】
さらには、本発明の固体物質として、ハロゲン化マグネシウムをエステル、ケトン、カルボン酸、エーテル、アミン及びホスフィン等の電子供与体で処理したものやハロゲン化マグネシウムをアルコールで予備処理した後、有機アルミニウム化合物または四塩化ケイ素等と反応させたもの等も採用できる。
【0021】
上記の固体物質は、以下に示すような粉砕方法等により、その粒径が調整される。また、必要に応じて、以下に示すような分級方法で粒径が調整される。
本発明では、固体物質の平均粒径を、10μm以下、好ましくは6μm以下とし、また、最大粒径を15μm以下とする必要がある。平均粒径が10μmを越えると得られる触媒の活性が十分でなく、最大粒径が15μmを越えるとこの固体物質を固体触媒成分として製造されたエチレン系重合体からなるフィルムやシートの外観が悪化(フィッシュアイの多発)する。この粒径は、レーザースキャン分析方法を用いたGALAI社製粒径分布アナライザーCIS−1で測定したものである。
【0022】
粉砕方法としては、特に制限はないが、通常のボールミル、パールミル、ディスパーミル等を使用し、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行う乾式方法や飽和炭化水素等(例えば、n−ヘキサン等)の不活性有機溶媒中で行う湿式方法を採用できる。また、この粉砕を行う装置に制限はなく、バッチ式、連続式のいずれもよい。粉砕条件は、上記の粒径となるように、それぞれの粉砕方法に応じて、その粉砕時間等の条件を適宜選択すればよい。
【0023】
分級方法としては、特に制限はないが、通常の篩、サイクロン等を使用し、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行う乾式方法や飽和炭化水素等(例えば、n−ヘキサン等)の不活性有機溶媒中で行う湿式方法を採用できる。また、この粉砕を行う装置に制限はなく、バッチ式、連続式のいずれもよい。
上記の固体物質の中では、▲1▼金属マグネシウムとアルコールとの反応生成物または▲2▼金属マグネシウムとアルコールとハロゲン及び/またはハロゲン含有化合物との反応生成物が、これらを固体触媒成分として使用する際の触媒活性及び得られるエチレン系重合体からなるフィルムやシートの外観からみて好適であり、▲2▼がより好ましい。
以上により得られた固体物質は、必要により洗浄、乾燥を行って製品とすることができる。
【0024】
本発明では、固体触媒成分は、前記の固体物質に少なくともチタン化合物とを接触させて得られるものである。
固体触媒成分のチタン化合物としては、一般式(I)
TiX1 n (OR1 )4-n ・・・(I)
(式中、X1 はハロゲン原子、特に塩素原子が好ましく、R1 は炭素数1〜10の炭化水素基、特に直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、R1 が複数存在する場合にはそれらは互いに同じでも異なってもよい。nは0〜4の整数である。)で表されるチタン化合物を用いることができる。具体的には、Ti(O−i−C3 H7 )4 、Ti(O−C4 H9 )4 、TiCl(O−C2 H5 )3 、TiCl(O−i−C3 H7 )3 、TiCl(O−C4 H9 )3 、TiCl2 (O−C4 H9 )2 、TiCl2 (O−i−C3 H7 )2 、TiCl4 等を挙げることができる。
【0025】
また、本発明の固体触媒成分は、前記の固体物質に、ハロゲン含有ケイ素化合物、アルコール、及びチタン化合物とを接触して得られるものであってもよい。
固体触媒成分のチタン化合物としては、上記一般式(I) と同様である。
また、固体触媒成分のハロゲン含有ケイ素化合物としては、一般式(II)
X2 n Si(OR2 )4-n ・・・(II)
(式中、X2 はハロゲン原子、特に塩素原子、臭素が好ましく、R2 は炭素数1〜8のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。nは1〜4の整数である。)で表されるケイ素化合物を用いることができる。具体的には、SiCl4 、SiBr4 、SiCl3 (OCH3 )、SiCl2 (OC2 H5 )2 等を挙げることができ、これらは単独あるいは混合物として用いることができる。
【0026】
また、固体触媒成分のアルコールとしては、直鎖または分岐鎖の脂肪族または脂環族アルコールを用いることができる。好ましくは、炭素数1〜8の第1または第2アルコールである。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、アミルアルコール、オクタノール、シクロペンタノール等を挙げることができる。
【0027】
これらの固体触媒成分は以下のようにして、調製される。
まず、固体触媒成分が、前記の固体物質と少なくともチタン化合物とを用いて得られるものの場合は、上記固体物質を不活性溶媒中に分散させる。この不活性溶媒としては固体物質及び上記固体触媒成分と不活性なものであれば特に制限はなく、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素等の各種の溶媒を用いることができる。具体的には、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等が好適である。また、固体物質の添加量は特に制限はないが、操作の便宜から溶媒1リットルあたり50〜500gとすることが好ましい。
【0028】
次いで、この分散系に上記固体触媒成分としてのチタン化合物を添加し、常圧または加圧下で0〜200℃、好ましくは50〜150℃の温度条件で攪拌しながら反応を行う。チタン化合物の添加量は固体物質(マグネシウムのモル数)に対して等モル以上、好ましくは過剰量とする。具体的には1〜20倍モル以上、好ましくは1.5〜10倍モル量とする。反応時間は反応温度にもよるが通常5分間〜10時間、好ましくは30分間〜8時間とする。なお、無溶媒反応の場合は、上記温度・時間にてボールミル等による機械的混合を行えばよい。
【0029】
また、本発明の固体触媒成分が、前記の固体物質と、ハロゲン含有ケイ素化合物、アルコール、及びチタン化合物とを接触して得られるものの場合は、上記固体物質を不活性溶媒中に分散させる。この不活性溶媒としては、上記と同様である。次いで、この分散系に上記固体触媒成分としてのハロゲン含有ケイ素化合物及びアルコールを所定の温度・時間にて攪拌しながら反応させ、固体物質を変成する。ハロゲン含有ケイ素化合物の添加量は、固体物質に対して、ハロゲン/マグネシウム(原子比)が1以下になる量とする。好ましくは、この比を0.2〜1の範囲とし、さらに好ましくは0.5〜1も範囲とする。この比が1を越えると生成するポリエチレンの微細粒子(105μm以下)の量が多くなり好ましくない。また、アルコールの添加量は、固体物質(マグネシウムのモル数)に対して0.1倍のモル数以上とする。この添加量の上限については特に制限はないが、多量の使用はチタン化合物の浪費となるので、通常はケイ素に含まれるハロゲンと等量モルを目安とする。アルコールの使用量がこの下限未満の場合は重合活性の向上またはポリマーの嵩密度の向上が十分期待できない。この反応温度は通常0〜150℃、好ましくは20〜100℃とする。また、反応時間は反応温度にもよるが、通常は5分間〜5時間、好ましくは30分間〜3時間とする。なお、上記の反応における3種類の固体触媒成分の接触順序は特にこれに制限されるものではなく、まず固体物質とハロゲン含有ケイ素化合物を反応させ、次いで該反応系にアルコールを添加処理するように2段階に分けて行ってもよい。なお、上記したように溶媒を用いる反応は本発明の好ましい態様であるが、無溶媒下にて行うことも可能である。この場合は、例えば、固体生成物、ハロゲン含有ケイ素化合物、アルコールを所定の割合でボールミル等により直接機械的に混合すればよい。
【0030】
固体物質を変成後、さらにチタン化合物を添加し、常圧または加圧下で0〜200℃、好ましくは50〜150℃の温度条件で攪拌しながら反応を行う。チタン化合物の添加量は固体物質(マグネシウムのモル数)に対して等モル以上、好ましくは過剰量とする。具体的には1〜20倍モル以上、好ましくは1.5〜10倍モル量とする。反応時間は反応温度にもよるが通常5分間〜10時間、好ましくは30分間〜5時間とする。なお、無溶媒反応の場合は、上記温度・時間にてボールミル等による機械的混合を行えばよい。 以上の反応を行った後、反応生成物から固体触媒成分を分離洗浄する。この際の洗浄は炭素数5〜10の不活性な炭化水素溶媒、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等を用いて行う。洗浄した固体触媒成分はそのまま用いてもよく、さらに不活性気体中不活性炭化水素溶媒に適当な濃度で分散した触媒成分として用いてもよい。
【0031】
固体物質として好適である金属マグネシウムとアルコールを反応させて得られるもの、または金属マグネシウム、アルコール、及び金属マグネシウム1モルに対し0.0001グラム原子以上の量のハロゲンを含有するハロゲン含有化合物を反応させて得られるものである場合は、これらと、ハロゲン含有ケイ素化合物、アルコール、及びチタン化合物とを接触させる組み合わせが好適である。
本発明のエチレン系重合体の製造には、上記の固体触媒成分と有機アルミニウム化合物からなる触媒系を好適に用いることができる。
【0032】
この有機アルミニウム化合物としては、一般式(III)
AlR3 n X3 3-n ・・・(III)
(式中、R3 は炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、X3 はハロゲン原子であり、塩素原子または臭素原子が好ましい。nは1〜3の整数である。)で表される化合物が広く用いられる。具体的には、トリアルキルアルミニウム化合物、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、ジイソブチルアルミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムモノエトキシド、エチルアルミニウムセスキクロリド等が挙げることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0033】
具体的には、重合の反応系に上記の固体触媒成分の分散液及び有機アルミニウム化合物を触媒として加え、次いでエチレンまたはα−オレフィンを導入する。
エチレンとの共重合に使用されるα−オレフィンとしては、炭素数が3〜20個、好ましくは3〜12個の鎖状または分岐状のα−オレフィンから選ばれる。具体的には、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、へプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1、4−メチルペンテン−1及びこれらの混合物である。α−オレフィンの導入量は、通常エチレンの0.2〜5重量%の範囲である。
【0034】
重合方法及びその条件等は特に制限はなく、溶液重合、懸濁重合、気相重合のいずれでも適用可能であり、また連続重合、非連続重合のどちらでも可能である。
触媒成分の添加量は、溶液重合または懸濁重合を例にとれば、固体触媒成分のチタン原子として、0.0005〜10ミリモル/リットル、好ましくは0.001〜1ミリモル/リットルとし、有機アルミニウム化合物はAl/Ti原子比が5〜1000、好ましくは15〜200になるようにして使用する。また、反応系のエチレン圧は通常常圧〜100kg/cm2 、好ましくは5〜50kg/cm2 、反応温度は通常20〜200℃、好ましくは50〜150℃、反応時間は通常5分間〜10時間、好ましくは30分間〜5時間とする。重合に際しての分子量調節は重合温度、触媒濃度、触媒モル比等の重合条件によりある程度可能であるが、水素の存在下で行うのがより効果的である。
【0035】
【実施例】
次に実施例及び比較例により本発明を具体的に示すが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例のエチレン・α−オレフィンの共重合条件は、本発明の固体物質におけるフィシュアイ低減化の効果を評価し易くするために、フィシュアイが発生しやすい条件を設定したものであり、適切な重合条件を選定すれば、その絶対数は全体に低下するが、本発明の優位性は維持される。
〔実施例1〕
(1)固体物質の調製
攪拌機付きのガラス製反応器(内容積0.5リットル)を窒素ガスで充分に置換した後、金属マグネシウム8g、エタノール121g及びヨウ素0.1gを投入し、攪拌しながら還流条件下で系内から水素ガスの発生がなくなるまで反応させ、固体状生成物を得た。この固体状生成物を含む反応溶液を減圧乾燥することにより固体状生成物を25g、ヘキサン200mlをステンレス製ボールミル(内容積400ml、ステンレス製ボールの直径1.2cmを100個)に入れて10時間粉砕を行った。ヘキサンを減圧留去後、得られた固体物質の粒径は前記の測定方法により行った結果、平均粒径は4.4μm、最大粒径11.0μmであった。
(2)固体触媒成分の調製
窒素ガスで充分に置換したガラス製三つ口フラスコ(内容積0.5リットル)に上記で得られた固体物質15g及び脱水したヘキサン350mlを加え、攪拌下で四塩化ケイ素3.8ml、エタノール3.8mlを加えて、70℃で2時間反応を行った。次いで、四塩化チタン20mlを加えて、70℃で6時間反応させた後、ヘキサンで洗浄して固体触媒成分を得た。この固体触媒成分1g当たりのチタン含有量を比色法により測定したところ44mgであった。
【0036】
(3)エチレン・α−オレフィンの共重合
窒素ガスで充分に置換したSUS製オートクレーブ(内容積7リットル)に脱水したヘキサン2.7リットル、トリエチルアルミニウム4.9mmolと前記固体触媒成分をチタン原子換算で0.16mmolを加え、さらに得られるポリエチレンが極限粘度〔η〕=0.5dl/gになるように計量された水素及び反応器の全圧が0.65MPaになるようにエチレンを連続供給し、80℃で60分間攪拌しながら、反応させた後、40℃まで降温させた。
次いで、反応器の脱圧を行い、2.3リットルの脱水ヘキサンを追加した後、さらに得られるポリエチレンがMI=0.05g/10分になるように計量された水素、25gのブテン−1及び反応器の全圧が0.30MPaになるようにエチレンを連続供給し、80℃で30分間攪拌しながら反応を行った。
反応終了後、得られたエチレン・ブテン−1の共重合体を乾燥し、インフレーション成形法でフィルムに成形した(厚み=6μm、ブロー比=1.5)。そのフィルムから10×10cmのフィルムを3枚サンプリングして、フィッシュアイの総数を目視にて数えることで評価した。
表1に固体物質の粒径、チタン含有量、触媒活性及びフィッシュアイ評価結果を示す。
触媒活性が高く、フィッシュアイレベルが少ないフィルムが得られた。
【0037】
〔実施例2〕
(1)固体物質の調製
実施例1(1)においてヨウ素の代わりに塩化マグネシウムを用いる以外は、実施例1(1)と同様に固体物質を調製した。得られたものの平均粒径は5.5μm、最大粒径は12.6μmであった。
(2)固体触媒成分の調製
(1)で得られた固体物質を用い、実施例1(2)と同様にして固体触媒成分を得た。この固体触媒成分1g当たりのチタン含有量を比色法により測定したところ46mgであった。
(3)エチレン・α−オレフィンの共重合
(2)で得られた固体触媒成分を用い、実施例1(3)と同様にして重合を行った。結果は表1に示す。
触媒活性が高く、フィッシュアイレベルが少ないフィルムが得られた。
【0038】
〔実施例3〕
(1)固体物質の調製
実施例1(1)においてボールミル粉砕時間を2時間にした以外は、実施例1(1)と同様に固体物質を調製した。得られたものの平均粒径は6.2μm、最大粒径は13.5μmであった。
(2)固体触媒成分の調製
(1)で得られた固体物質を用い、実施例1(2)と同様にして固体触媒成分を得た。この固体触媒成分1g当たりのチタン含有量を比色法により測定したところ43mgであった。
(3)エチレン・α−オレフィンの共重合
(2)で得られた固体触媒成分を用い、実施例1(3)と同様にして重合を行った。結果は表1に示す。
触媒活性はあまり高くないが、フィッシュアイレベルが少ないフィルムが得られた。
【0039】
〔比較例1〕
(1)固体物質の調製
実施例1(1)においてボールミル粉砕時間を30分間にした以外は、実施例1(1)と同様に固体物質を調製した。得られたものの平均粒径は22.0μm、最大粒径は33.5μmであった。
(2)固体触媒成分の調製
(1)で得られた固体物質を用い、実施例1(2)と同様にして固体触媒成分を得た。この固体触媒成分1g当たりのチタン含有量を比色法により測定したところ45mgであった。
(3)エチレン・α−オレフィンの共重合
(2)で得られた固体触媒成分を用い、実施例1(3)と同様にして重合を行った。結果は表1に示す。
固体物質の平均粒径及び最大粒径が大きいため、フィッシュアイが極めて多いフィルムしか得られなかった。
【0040】
〔比較例2〕
(1)固体物質の調製
実施例1(1)においてボールミル粉砕時間を1時間にした以外は、実施例1(1)と同様に固体物質を調製した。得られたものの平均粒径は5.6μm、最大粒径は15.4μmであった。
(2)固体触媒成分の調製
(1)で得られた固体物質を用い、実施例1(2)と同様にして固体触媒成分を得た。この固体触媒成分1g当たりのチタン含有量を比色法により測定したところ44mgであった。
(3)エチレン・α−オレフィンの共重合
(2)で得られた固体触媒成分を用い、実施例1(3)と同様にして重合を行った。結果は表1に示す。
固体物質の最大粒径が大きいため、フィッシュアイが極めて多いフィルムしか得られなかった。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】
以上に示したように、エチレン系重合体用触媒の担体となる固体物質を特定の粒径にすることで、エチレン系重合体を成形加工したフィルムやシートにフィッシュアイの発生を抑え、外観を向上できる。また、重合用触媒の活性を向上することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明における固体物質にチタン化合物等を接触させる調製工程に関するフローチャートである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a method for producing an ethylene polymer, and more specifically, a solid material used for preparing a solid catalyst component for an ethylene copolymer, a solid catalyst component using the solid material, and an ethylene system using the solid material. The present invention relates to a method for producing a polymer.
[0002]
[Prior art]
An olefin polymerization catalyst generally called a Ziegler catalyst is generally composed of a transition metal compound component and an organometallic compound. Among these, in the preparation of the former transition metal compound component, a technique using magnesium chloride or magnesium dialkoxide as a carrier has been widely practiced, and there are many related techniques.
[0003]
Further, this magnesium compound is often used after being subjected to a treatment such as mechanical grinding.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the technology using these magnesium compounds as a carrier for olefin polymerization catalysts is for improving the activity as a catalyst and controlling the particle size of the produced polymer, and improving the appearance of films and sheets formed by molding the produced polymer. In particular, the examination from the viewpoint of reducing the occurrence of fish eyes is not disclosed.
[0005]
In addition, there are fish eyes in films and sheets molded from the current ethylene-based copolymer, and not only the problem of poor appearance, but also the problem of tube breakage when processing thin films with the inflation molding method. There is a strong demand for improvement.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
Accordingly, the present inventors have intensively studied a catalyst system for improving the appearance of a film or sheet obtained by molding an ethylene polymer, particularly for reducing the generation of fish eyes, and as a result, produced a solid as a carrier for a polymerization catalyst. It has been found that by making the product a specific particle size, it is possible to suppress the generation of fish eyes and improve the appearance and the activity of the catalyst in a film or sheet obtained by molding an ethylene copolymer. The present invention has been accomplished by solving the above problems.
[0007]
According to the present invention, the following means are provided.
(1) A solid substance containing a magnesium compound used for the preparation of a solid catalyst component for an ethylene polymer,Magnesium chloride, magnesium fluoride, magnesium bromide, magnesium iodide, magnesium halide treated with an electron donor, magnesium halide treated with alcohol, and then reacted with an organoaluminum compound or silicon tetrachloride , Magnesium dialkoxide (excluding magnesium alkoxide dispersion (Liogel)), one obtained by reacting metallic magnesium and alcohol under reflux, and 0.0001 gram atom or more per mole of metallic magnesium, alcohol and metallic magnesium At least one solid substance selected from those obtained by reacting a halogen-containing compound containing an amount of halogen;A solid substance having an average particle size of 10 μm or less and a maximum particle size of 15 μm or less.
(2) A solid catalyst component for an ethylene polymer obtained by bringing a titanium compound into contact with the solid substance of (1).
(3) A solid catalyst component for an ethylene polymer obtained by bringing a halogen-containing silicon compound, an alcohol, and a titanium compound into contact with the solid substance of (1).
(4) A method for producing an ethylene polymer in which ethylene or ethylene and an α-olefin are polymerized using a catalyst system comprising the solid catalyst component according to (2) or (3) and an organoaluminum compound.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The solid substance of the present invention contains at least a magnesium compound, and various compounds or compositions having a function as a catalyst support or the catalyst itself can be employed. This is used for the preparation of a solid catalyst component for an ethylene polymer.
[0009]
As the solid substance containing at least a magnesium compound, first, substantially anhydrous magnesium chloride, magnesium fluoride, bromine magnesium, magnesium iodide, magnesium dialkoxide are used.(Excluding magnesium alkoxide dispersion (Riogel))Can be mentioned.TheAs a magnesium dialkoxide, what has a C1-C6 alkyl group is preferable. In particular, magnesium dialkoxide obtained from metallic magnesium and alcohol is preferably used.
[0010]
The metal magnesium is not particularly limited in shape and the like, and metal magnesium having an arbitrary particle size, for example, magnesium in a granular shape, a ribbon shape, a powder shape, or the like can be used. Moreover, although it does not specifically limit also to the surface state of metallic magnesium, The thing by which coating | covers, such as magnesium oxide, are not produced | generated on the surface is preferable.
[0011]
Although arbitrary things can be used as alcohol, it is preferable to use a C1-C6 lower alcohol. In particular, it is preferable to use ethanol because the solid substance that remarkably improves the expression of the catalyst performance can be obtained. Although it is not particularly limited to the purity and water content of the alcohol, if an alcohol having a high water content is used, magnesium hydroxide is produced on the surface of the metal magnesium, so an alcohol having a water content of 1% or less, particularly 2000 ppm or less. It is preferable to use it.
[0012]
Although it does not ask | require about the quantity of alcohol, Preferably it is 2-100 mol with respect to 1 mol of metal magnesium, Most preferably, it is 5-50 mol. When there is too much alcohol, the yield of a solid substance with good morphology may be reduced, and when it is too little, stirring in the reaction vessel may not be performed smoothly. However, it is not limited to the molar ratio.
[0013]
The reaction itself between magnesium metal and alcohol can be carried out in the same manner as a known method. For example, a solid material is obtained by reacting metal magnesium and alcohol under reflux until generation of hydrogen gas is not observed. In an inert gas (for example, nitrogen gas, argon gas) atmosphere, it is preferable to use an inert organic solvent (for example, a saturated hydrocarbon such as n-hexane) in some cases. Regarding the addition of magnesium metal and alcohol, it is not necessary to add the entire amount to the reaction vessel from the beginning, and they may be added separately. A particularly preferred form is a method in which the whole amount of alcohol is added from the beginning and metal magnesium is added in several portions.
[0014]
Further, a solid material obtained from metallic magnesium, alcohol, and halogen and / or a halogen-containing compound can also be preferably used.
Any metal magnesium can be used and is the same as described above.
Any alcohol can be used and is the same as described above.
The type of halogen is not particularly limited, but chlorine, bromine, or iodine is preferable. In particular, iodine can be preferably used. Moreover, there is no restriction | limiting in particular as a halogen-containing compound, As long as it is a compound containing a halogen atom, any of an inorganic or organic compound may be sufficient. Specifically, MgCl2, MgI2Mg (OEt) I, Mg (OEt) Cl, MgBr2, CaCl2Halogen-containing inorganic compounds such as NaCl, KBr, CHThreeI, CH2I2, CHIThree, CHThreeCl, CH2Cl2, CHClThree, CHThreeBr, C2HFiveA halogen-containing organic compound such as I can be preferably used. Among these, especially MgCl2, MgI2Is preferred. The state, shape, particle size, etc. of this compound are not particularly limited, and any compound may be used. For example, it can be used in the form of a solution in an alcohol solvent such as ethanol.
[0015]
Although it does not ask | require about the quantity of alcohol, Preferably it is 2-100 mol with respect to 1 mol of metal magnesium, Most preferably, it is 5-50 mol. When there is too much alcohol, the yield of a solid substance with good morphology may be reduced, and when it is too little, stirring in the reaction vessel may not be performed smoothly. However, it is not limited to the molar ratio.
[0016]
The amount of halogen used is 0.0001 gram atom or more, preferably 0.0005 gram atom or more, more preferably 0.001 gram atom or more, per 1 gram atom of metal magnesium. The halogen-containing compound is used in an amount of 0.0001 gram atom or more, preferably 0.0005 gram atom or more, more preferably 0.001 per 1 gram atom of metal magnesium. More than gram atoms.
[0017]
Each of the halogen and the halogen-containing compound may be used alone or in combination of two or more. Further, a halogen and a halogen-containing compound may be used in combination. In this case, the amount of all halogen atoms is 0.0001 gram atom or more, preferably 0.0005 gram atom or more, more preferably 0.001 gram atom or more with respect to 1 gram atom of metal magnesium. The upper limit of the amount of halogen and / or halogen-containing compound used is not particularly defined and may be appropriately selected within the range in which the target solid substance can be obtained. In general, the amount of all halogen atoms is 1 gram atom of magnesium metal. Is preferably less than 0.06 gram atoms.
[0018]
The reaction itself between magnesium metal, alcohol, halogen and / or halogen-containing compound can be carried out in the same manner as in a known method. For example, a solid material is obtained by reacting metallic magnesium, an alcohol, and a halogen and / or a halogen-containing compound under reflux until generation of hydrogen gas is not observed (usually 20 to 30 hours). Specifically, for example, when iodine is used as the halogen, a method in which solid iodine is introduced into an alcohol containing metal magnesium and then heated to reflux, and an alcohol solution of iodine is added dropwise to the alcohol containing metal magnesium. Examples thereof include a method of heating to reflux and a method of dropping an alcoholic solution of iodine while heating an alcohol containing metallic magnesium. In any method, it is preferable to carry out using an inert organic solvent (for example, saturated hydrocarbon such as n-hexane) in an inert gas (for example, nitrogen gas, argon gas) atmosphere.
[0019]
Regarding the charging of magnesium metal, alcohol, halogen, and / or halogen-containing compound, it is not necessary to put all the amounts into the reaction vessel from the beginning, and they may be added in portions. A particularly preferred form is a method in which the whole amount of alcohol is added from the beginning and metal magnesium is added in several portions. In such a case, a temporary mass generation of hydrogen gas can be prevented, which is very desirable from the viewpoint of safety. In addition, the reaction vessel can be reduced in size. Furthermore, it becomes possible to prevent entrainment of alcohol, halogen and / or halogen-containing compounds caused by temporary large-scale generation of hydrogen gas. The number of times of division may be determined in consideration of the scale of the reaction vessel, and is not particularly limited. However, in view of the complexity of the operation, 5 to 10 times is usually preferable. The reaction itself may be either a batch type or a continuous type. Further, as a modified method, an operation in which a small amount of magnesium metal is first charged into the alcohol that has been charged in its entirety from the beginning, the product produced by the reaction is separated and removed in a separate tank, and then a small amount of metal magnesium is charged again. It is also possible to repeat.
[0020]
Further, as a solid substance of the present invention, magnesium halide treated with an electron donor such as ester, ketone, carboxylic acid, ether, amine and phosphine, or magnesium halide pretreated with alcohol, and then an organoaluminum compound Or what was made to react with silicon tetrachloride etc. is also employable.
[0021]
The particle size of the solid substance is adjusted by a pulverization method as described below. If necessary, the particle size is adjusted by a classification method as described below.
In the present invention, the average particle size of the solid substance needs to be 10 μm or less, preferably 6 μm or less, and the maximum particle size needs to be 15 μm or less. When the average particle size exceeds 10 μm, the resulting catalyst is not sufficiently active, and when the maximum particle size exceeds 15 μm, the appearance of films and sheets made of an ethylene polymer produced using this solid material as a solid catalyst component deteriorates. (Fresh fish eyes). This particle size was measured with a particle size distribution analyzer CIS-1 manufactured by GALAI using a laser scan analysis method.
[0022]
The pulverization method is not particularly limited, but using a normal ball mill, pearl mill, disper mill or the like, a dry method performed in an inert gas atmosphere such as nitrogen or argon, saturated hydrocarbons (for example, n-hexane, etc.) The wet method performed in an inert organic solvent can be employed. Moreover, there is no restriction | limiting in the apparatus which performs this grinding | pulverization, Both a batch type and a continuous type may be sufficient. The pulverization conditions may be appropriately selected according to the respective pulverization methods, such as the pulverization time, so that the above particle diameter is obtained.
[0023]
The classification method is not particularly limited, but a normal method such as using a sieve or a cyclone and a dry method performed under an inert gas atmosphere such as nitrogen or argon, or a saturated hydrocarbon or the like (for example, n-hexane or the like) A wet method performed in an active organic solvent can be employed. Moreover, there is no restriction | limiting in the apparatus which performs this grinding | pulverization, Both a batch type and a continuous type may be sufficient.
Among the above solid substances, (1) reaction products of metal magnesium and alcohol or (2) reaction products of metal magnesium, alcohol, halogen and / or halogen-containing compounds are used as solid catalyst components. (2) is more preferable from the viewpoint of the catalytic activity of the film and the appearance of the resulting film or sheet made of an ethylene polymer.
The solid substance obtained as described above can be washed and dried as necessary to obtain a product.
[0024]
In the present invention, the solid catalyst component is obtained by contacting at least a titanium compound with the solid substance.
As the titanium compound of the solid catalyst component, the general formula (I)
TiX1 n(OR1)4-n... (I)
(Where X1Is preferably a halogen atom, particularly a chlorine atom, R1Is a hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, particularly a linear or branched alkyl group, and R1When a plurality of are present, they may be the same as or different from each other. n is an integer of 0-4. ) Can be used. Specifically, Ti (O-i-CThreeH7)Four, Ti (O-CFourH9)FourTiCl (O-C2HFive)ThreeTiCl (O-i-CThreeH7)ThreeTiCl (O-CFourH9)ThreeTiCl2(OCFourH9)2TiCl2(Oi-CThreeH7)2TiClFourEtc.
[0025]
In addition, the solid catalyst component of the present invention may be obtained by contacting the above-mentioned solid substance with a halogen-containing silicon compound, an alcohol, and a titanium compound.
The titanium compound as the solid catalyst component is the same as in the general formula (I).
Further, the halogen-containing silicon compound of the solid catalyst component may be represented by the general formula (II)
X2 nSi (OR2)4-n... (II)
(Where X2Is preferably a halogen atom, particularly a chlorine atom or bromine, and R2Is an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, preferably a methyl group, an ethyl group or a propyl group. n is an integer of 1-4. ) Can be used. Specifically, SiClFour, SiBrFour, SiClThree(OCHThree), SiCl2(OC2HFive)2These can be used alone or as a mixture.
[0026]
In addition, as the alcohol of the solid catalyst component, a linear or branched aliphatic or alicyclic alcohol can be used. Preferably, it is a C1-C8 primary or secondary alcohol. Specific examples include methanol, ethanol, propanol, isopropanol, butanol, isobutanol, amyl alcohol, octanol, and cyclopentanol.
[0027]
These solid catalyst components are prepared as follows.
First, when the solid catalyst component is obtained by using the solid substance and at least a titanium compound, the solid substance is dispersed in an inert solvent. The inert solvent is not particularly limited as long as it is inert with the solid substance and the solid catalyst component, and various solvents such as aliphatic hydrocarbons and alicyclic hydrocarbons can be used. Specifically, butane, pentane, hexane, heptane, cyclohexane and the like are preferable. The amount of the solid substance added is not particularly limited, but is preferably 50 to 500 g per liter of the solvent for the convenience of operation.
[0028]
Next, the titanium compound as the solid catalyst component is added to the dispersion, and the reaction is carried out with stirring at a temperature of 0 to 200 ° C., preferably 50 to 150 ° C. under normal pressure or pressure. The addition amount of the titanium compound is at least equimolar, preferably excessive, with respect to the solid substance (number of moles of magnesium). Specifically, it is 1 to 20 times mol or more, preferably 1.5 to 10 times mol. Although depending on the reaction temperature, the reaction time is usually 5 minutes to 10 hours, preferably 30 minutes to 8 hours. In the case of solventless reaction, mechanical mixing with a ball mill or the like may be performed at the above temperature and time.
[0029]
In the case where the solid catalyst component of the present invention is obtained by contacting the solid substance with a halogen-containing silicon compound, alcohol, and titanium compound, the solid substance is dispersed in an inert solvent. This inert solvent is the same as described above. Next, the halogen-containing silicon compound and alcohol as the solid catalyst component are reacted with the dispersion at a predetermined temperature and time to modify the solid substance. The amount of the halogen-containing silicon compound added is such that the halogen / magnesium (atomic ratio) is 1 or less with respect to the solid substance. Preferably, this ratio is in the range of 0.2 to 1, more preferably 0.5 to 1. If this ratio exceeds 1, the amount of fine polyethylene particles (105 μm or less) produced is undesirably high. Moreover, the addition amount of alcohol shall be 0.1 times the number of moles with respect to a solid substance (mole number of magnesium). The upper limit of this addition amount is not particularly limited, but since a large amount of use is a waste of the titanium compound, it is usually based on an equivalent mole of halogen contained in silicon. When the amount of alcohol used is less than this lower limit, it is not possible to expect sufficient improvement in polymerization activity or improvement in the bulk density of the polymer. This reaction temperature is usually 0 to 150 ° C, preferably 20 to 100 ° C. The reaction time depends on the reaction temperature, but is usually 5 minutes to 5 hours, preferably 30 minutes to 3 hours. In addition, the contact order of the three types of solid catalyst components in the above reaction is not particularly limited to this. First, the solid substance is reacted with the halogen-containing silicon compound, and then the alcohol is added to the reaction system. It may be performed in two stages. As described above, the reaction using a solvent is a preferred embodiment of the present invention, but it can also be carried out in the absence of a solvent. In this case, for example, a solid product, a halogen-containing silicon compound, and an alcohol may be directly mechanically mixed by a ball mill or the like at a predetermined ratio.
[0030]
After modifying the solid substance, a titanium compound is further added, and the reaction is carried out with stirring under a temperature condition of 0 to 200 ° C., preferably 50 to 150 ° C. under normal pressure or pressure. The addition amount of the titanium compound is at least equimolar, preferably excessive, with respect to the solid substance (number of moles of magnesium). Specifically, it is 1 to 20 times mol or more, preferably 1.5 to 10 times mol. Although depending on the reaction temperature, the reaction time is usually 5 minutes to 10 hours, preferably 30 minutes to 5 hours. In the case of solventless reaction, mechanical mixing with a ball mill or the like may be performed at the above temperature and time. After performing the above reaction, the solid catalyst component is separated and washed from the reaction product. The washing at this time is performed using an inert hydrocarbon solvent having 5 to 10 carbon atoms, such as pentane, hexane, cyclohexane, heptane and the like. The washed solid catalyst component may be used as it is, or may be used as a catalyst component dispersed at an appropriate concentration in an inert hydrocarbon solvent in an inert gas.
[0031]
What is obtained by reacting metal magnesium and alcohol, which are suitable as solid substances, or metal halide, alcohol, and a halogen-containing compound containing halogen in an amount of 0.0001 gram atom or more per mole of metal magnesium. In such a case, a combination of contacting these with a halogen-containing silicon compound, an alcohol, and a titanium compound is preferable.
In the production of the ethylene polymer of the present invention, a catalyst system comprising the above solid catalyst component and an organoaluminum compound can be suitably used.
[0032]
As this organoaluminum compound, the general formula (III)
AlRThree nXThree 3-n... (III)
(Wherein RThreeIs an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, a cycloalkyl group or an aryl group, and XThreeIs a halogen atom, preferably a chlorine atom or a bromine atom. n is an integer of 1 to 3. ) Are widely used. Specific examples include trialkylaluminum compounds such as trimethylaluminum, triethylaluminum, triisobutylaluminum, diethylaluminum monochloride, diisobutylaluminum monochloride, diethylaluminum monoethoxide, ethylaluminum sesquichloride and the like. These may be used alone or in combination of two or more.
[0033]
Specifically, the dispersion of the solid catalyst component and the organoaluminum compound are added as a catalyst to the polymerization reaction system, and then ethylene or α-olefin is introduced.
The α-olefin used for copolymerization with ethylene is selected from linear or branched α-olefins having 3 to 20 carbon atoms, preferably 3 to 12 carbon atoms. Specifically, propylene, butene-1, pentene-1, hexene-1, heptene-1, octene-1, nonene-1, decene-1, dodecene-1, 4-methylpentene-1, and mixtures thereof It is. The amount of α-olefin introduced is usually in the range of 0.2 to 5% by weight of ethylene.
[0034]
The polymerization method and its conditions are not particularly limited, and any of solution polymerization, suspension polymerization, and gas phase polymerization can be applied, and either continuous polymerization or discontinuous polymerization is possible.
Taking solution polymerization or suspension polymerization as an example, the catalyst component is added in an amount of 0.0005 to 10 mmol / liter, preferably 0.001 to 1 mmol / liter, as titanium atoms of the solid catalyst component. The compound is used so that the Al / Ti atomic ratio is 5 to 1000, preferably 15 to 200. The ethylene pressure in the reaction system is usually normal pressure to 100 kg / cm.2, Preferably 5-50 kg / cm2The reaction temperature is usually 20 to 200 ° C., preferably 50 to 150 ° C., and the reaction time is usually 5 minutes to 10 hours, preferably 30 minutes to 5 hours. The molecular weight can be adjusted during the polymerization to some extent depending on the polymerization conditions such as polymerization temperature, catalyst concentration, and catalyst molar ratio, but it is more effective to carry out in the presence of hydrogen.
[0035]
【Example】
Next, although an example and a comparative example show the present invention concretely, the present invention is not limited to the following example.
Incidentally, the ethylene / α-olefin copolymerization conditions in this example are set so that fisheye is easily generated in order to easily evaluate the effect of reducing fisheye in the solid material of the present invention. If an appropriate polymerization condition is selected, the absolute number thereof is reduced as a whole, but the superiority of the present invention is maintained.
[Example 1]
(1) Preparation of solid material
A glass reactor (with an internal volume of 0.5 liter) equipped with a stirrer was sufficiently replaced with nitrogen gas, and then 8 g of metal magnesium, 121 g of ethanol and 0.1 g of iodine were added, and the system was refluxed with stirring. The reaction was continued until generation of hydrogen gas ceased to obtain a solid product. The reaction solution containing this solid product was dried under reduced pressure to put 25 g of the solid product and 200 ml of hexane in a stainless steel ball mill (internal volume 400 ml, 100 stainless steel balls having a diameter of 1.2 cm) for 10 hours. Grinding was performed. After the hexane was distilled off under reduced pressure, the particle size of the obtained solid substance was measured by the above measuring method. As a result, the average particle size was 4.4 μm and the maximum particle size was 11.0 μm.
(2) Preparation of solid catalyst component
15 g of the solid material obtained above and 350 ml of dehydrated hexane were added to a glass three-necked flask (with an internal volume of 0.5 liter) sufficiently substituted with nitrogen gas, and 3.8 ml of silicon tetrachloride and ethanol 3 under stirring. .8 ml was added and reacted at 70 ° C. for 2 hours. Next, 20 ml of titanium tetrachloride was added and reacted at 70 ° C. for 6 hours, and then washed with hexane to obtain a solid catalyst component. The titanium content per gram of the solid catalyst component was measured by a colorimetric method and found to be 44 mg.
[0036]
(3) Copolymerization of ethylene and α-olefin
Polyethylene obtained by adding 2.7 liters of dehydrated hexane, 4.9 mmol of triethylaluminum, and 0.16 mmol of the solid catalyst component in terms of titanium atom to a SUS autoclave (internal volume 7 liters) sufficiently substituted with nitrogen gas Was measured such that the intrinsic viscosity [η] = 0.5 dl / g and ethylene was continuously supplied so that the total pressure of the reactor was 0.65 MPa, and the reaction was conducted while stirring at 80 ° C. for 60 minutes. Then, the temperature was lowered to 40 ° C.
The reactor was then depressurized and after adding 2.3 liters of dehydrated hexane, the additional polyethylene weighed to give MI = 0.05 g / 10 min, 25 g of butene-1 and Ethylene was continuously supplied so that the total pressure in the reactor was 0.30 MPa, and the reaction was carried out with stirring at 80 ° C. for 30 minutes.
After completion of the reaction, the obtained ethylene / butene-1 copolymer was dried and formed into a film by an inflation molding method (thickness = 6 μm, blow ratio = 1.5). Three 10 × 10 cm films were sampled from the film and evaluated by visually counting the total number of fish eyes.
Table 1 shows the particle size, titanium content, catalytic activity, and fish eye evaluation results of the solid substance.
A film having high catalytic activity and a low fish eye level was obtained.
[0037]
[Example 2]
(1) Preparation of solid material
A solid material was prepared in the same manner as in Example 1 (1) except that magnesium chloride was used instead of iodine in Example 1 (1). The obtained product had an average particle size of 5.5 μm and a maximum particle size of 12.6 μm.
(2) Preparation of solid catalyst component
Using the solid material obtained in (1), a solid catalyst component was obtained in the same manner as in Example 1 (2). The titanium content per gram of the solid catalyst component was measured by a colorimetric method and found to be 46 mg.
(3) Copolymerization of ethylene and α-olefin
Using the solid catalyst component obtained in (2), polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 (3). The results are shown in Table 1.
A film having high catalytic activity and a low fish eye level was obtained.
[0038]
Example 3
(1) Preparation of solid material
A solid material was prepared in the same manner as in Example 1 (1) except that the ball milling time was 2 hours in Example 1 (1). What was obtained had an average particle size of 6.2 μm and a maximum particle size of 13.5 μm.
(2) Preparation of solid catalyst component
Using the solid material obtained in (1), a solid catalyst component was obtained in the same manner as in Example 1 (2). The titanium content per gram of the solid catalyst component was measured by a colorimetric method and found to be 43 mg.
(3) Copolymerization of ethylene and α-olefin
Using the solid catalyst component obtained in (2), polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 (3). The results are shown in Table 1.
A film with a low fish eye level was obtained, although the catalytic activity was not very high.
[0039]
[Comparative Example 1]
(1) Preparation of solid material
A solid material was prepared in the same manner as in Example 1 (1) except that the ball milling time was 30 minutes in Example 1 (1). What was obtained had an average particle size of 22.0 μm and a maximum particle size of 33.5 μm.
(2) Preparation of solid catalyst component
Using the solid material obtained in (1), a solid catalyst component was obtained in the same manner as in Example 1 (2). The titanium content per gram of the solid catalyst component was measured by a colorimetric method and found to be 45 mg.
(3) Copolymerization of ethylene and α-olefin
Using the solid catalyst component obtained in (2), polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 (3). The results are shown in Table 1.
Since the average particle size and the maximum particle size of the solid material were large, only a film with extremely large fish eyes could be obtained.
[0040]
[Comparative Example 2]
(1) Preparation of solid material
A solid material was prepared in the same manner as in Example 1 (1) except that the ball milling time was 1 hour in Example 1 (1). The obtained product had an average particle size of 5.6 μm and a maximum particle size of 15.4 μm.
(2) Preparation of solid catalyst component
Using the solid material obtained in (1), a solid catalyst component was obtained in the same manner as in Example 1 (2). The titanium content per gram of the solid catalyst component was measured by a colorimetric method and found to be 44 mg.
(3) Copolymerization of ethylene and α-olefin
Using the solid catalyst component obtained in (2), polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 (3). The results are shown in Table 1.
Since the maximum particle size of the solid material was large, only a film with extremely large fish eyes could be obtained.
[0041]
[Table 1]
[0042]
【The invention's effect】
As shown above, by making the solid material that becomes the carrier of the catalyst for the ethylene polymer into a specific particle size, the generation of fish eyes on the film or sheet molded from the ethylene polymer is suppressed, and the appearance is improved. It can be improved. In addition, the activity of the polymerization catalyst can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart relating to a preparation process in which a titanium compound or the like is brought into contact with a solid substance in the present invention.
Claims (5)
Priority Applications (1)
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