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JP3772023B2 - 画像表示装置、同装置に適用される画像切り替え表示方法 - Google Patents

画像表示装置、同装置に適用される画像切り替え表示方法 Download PDF

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JP3772023B2
JP3772023B2 JP14121498A JP14121498A JP3772023B2 JP 3772023 B2 JP3772023 B2 JP 3772023B2 JP 14121498 A JP14121498 A JP 14121498A JP 14121498 A JP14121498 A JP 14121498A JP 3772023 B2 JP3772023 B2 JP 3772023B2
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  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は動画を含むデジタルコンテンツを再生するための画像表示装置、および同装置に適用される画像切り替え表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータ技術の発達に伴い、デジタルビデオプレーヤ、セットトップボックス、TV、パーソナルコンピュータ等のマルチメディア対応の電子機器が種々開発されている。
【0003】
このような電子機器のマルチメディア化に伴い、最近では、CD−ROMに代わる新たな蓄積メディアとしてDVDが注目されている。1枚のDVD−ROMメディアには、片面で現在のCD−ROMの約7倍にあたる4.7Gバイト程度のデータを記録することができ、両面記録では9.4Gバイト程度のデータを記録できる。このDVD−ROMメディアを使用することにより、大量の映像情報を含む映画などの動画像をコンピュータやデジタルビデオプレーヤ、セットトップボックス上などで高品質に再生することが可能となる。
【0004】
DVD−ROMメディアに記録されるビデオ情報のデータ構造はDVDビデオ規格で定められている。ビデオ情報のストリームは、大別すると、プレゼンテーションデータとナビゲーションデータの2種類のデータに分けられる。
【0005】
プレゼンテーションデータは再生されるビデオオブジェクトの集合であり、ビデオ、サブピクチャ、およびオーディオから構成されている。ビデオデータはMPEG2方式で圧縮符号化される。また、サブピクチャおよびオーディオの符号化方式としては、ランレングス符号化およびAC−3などがサポートされている。サブピクチャはビットマップデータであり、映画の字幕や、メニュー画面上の選択肢の表示などに用いられる。1つのビデオオブジェクトには、1チャネルのビデオデータ、最大8チャネルまでのオーディオデータ、最大32チャネルまでのサブピクチャデータを含ませることができる。
【0006】
ナビゲーションデータは、プレゼンテーションデータの再生手順を制御する再生制御データである。タイトル再生時には、このナビゲーションデータが解釈されることにより、動画データの再生順序、再生方法などが決定され、それに従って動画の再生が行われる。また、ナビゲーションデータには、ナビゲーションコマンドを埋め込むことができる。ナビゲーションコマンドは、ビデオデータの再生内容や再生順序を変更するためのものである、このナビゲーションコマンドを用いることにより、タイトル作成者はそのタイトルの中に種々の分岐構造を定義することができる。これにより、いわゆるマルチアングル、マルチストーリなどと称される映像ソース切り替え機能を実現することが出来、よりインタラクティブなタイトルを作成することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来のタイトル構造では、DVD規格に沿った特定の位置でしか映像ソースを切り替えることが出来きない。映像ソースを切り替えることができる位置は、タイトル作成時にナビゲーションコマンドをビデオストリームのどこに組み込むかによって決定されてしまうからである。
【0008】
また、切り替え先の映像ソースについても同一のDVDメディアに記録されたある特定の映像ソースに限られてしまい、例えば別のメディアに記録された映像や、インターネットによって提供されるデジタルコンテンツなど、DVDビデオとそれとは異なる他の任意の映像ソースとをリンクさせるといった制御を行うことは出来ない。
【0009】
最近では、インターネットを用いた情報の流通が盛んに行われている。このインターネットの普及により、世界各地のありとあらゆるデジタルコンテンツを容易に入手して見ることが可能となっている。このような環境から、DVDビデオタイトルとインターネット技術とを融合させた新たなコンテンツの作成も求められ始めている。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、ビデオタイトルのタイトル構造を変更することなく、そのタイトルを構成する動画像ストリームの任意の再生位置での再生画像の切り替えや、任意の映像ソースへのリンク、さらにはリンク先の映像ソースの自動更新などを実現できるようにし、より自由度の高いタイトル再生を行うことができる画像表示装置、同装置に適用される画像切り替え表示方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明は、記録媒体から動画像ストリームを読み出して再生する画像表示装置において、前記記録媒体には、前記動画像ストリームに挿入すべきリンク画像を指定するためのリンク情報が格納されており、前記記録媒体から読み出された動画像ストリームを再生する再生手段と、前記記録媒体に格納されているリンク情報によって指定されるリンク画像と当該リンク画像に対応するリンク画像挿入時間情報とを、ネットワークを介して外部装置から受信する手段と、前記動画像ストリームの再生開始からの経過時間を計数し、前記再生開始からの経過時間が前記受信したリンク画像挿入時間情報によって指定される時間に達したとき、再生すべき画像データを、前記動画像ストリームから、前記受信したリンク画像に切り替える再生画像切り替え手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
この画像表示装置においては、記録媒体に格納されたリンク情報によって指定されるリンク画像と当該リンク画像に対応するリンク画像挿入時間情報とがネットワークを介して外部装置から受信され、動画像ストリームの再生開始からの経過時間が、受信されたリンク画像挿入時間情報によって指定される時間に達すると、再生すべき画像データは、前記動画像ストリームから、受信されたリンク画像に切り替えられる。このように再生開始からの経過時間を再生画像切り替えのトリガとして使用することにより、映像分岐のためのコマンドが埋め込まれたストリーム内の位置とは無関係に、任意の位置にて再生画像をリンク画像に切り替えることが可能となる。また、リンク画像とリンク画像挿入時間情報はネットワークを介して外部装置から受信されるので、タイトル作成後においても、任意の位置で任意のリンク画像を挿入することが可能となる。また、複数のリンク画像を挿入する場合においては、各リンク画像毎にリンク画像挿入時間を個々に指定することが可能となり、例えばCM情報などのリンク画像を、タイトル再生開始から所定時間間隔で順次挿入するといった制御が可能となる。
【0015】
また、前記リンク画像としては、プッシュ型情報サービスによって、ネットワークを通じて外部から前記画像表示装置の書き換え可能なローカルストレージに自動配信されるデジタルコンテンツを使用することができる。この場合、ローカルストレージのリンク画像は、前記自動配信によって自動的に書き換えられるので、常に最新のコンテンツをリンク画像として挿入することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る画像表示装置のハードウェアおよびソフトウェアの基本構成が示されている。
【0021】
この画像表示装置は、デジタルビデオプレーヤやセットトップボックス、あるいはパーソナルコンピュータとして使用されるものであり、コンピュータグラフィクス、および動画像などを専用のディスプレイモニタや家庭用TVに表示する機能を有する。
【0022】
この画像表示装置には、DVDビデオ情報を再生するために必要な主なハードウェアとして、DVD−ROMメディアからそれに記録された情報を読み出すDVDドライブ111、画像表示装置の書き換え可能なローカルストレージとして使用されるHDD112、DVDドライブ111から読み出されたMPEG2プログラムストリームから構成されるDVDビデオ情報(ビデオ、サブピクチャ、オーディオ)をデコードするDVDデコーダ113、ディスプレイモニタ115を制御するVGAコントローラ114、およびインターネット接続のための通信装置(ISDNカードまたはモデム)116などが設けられている。
【0023】
DVD−ROMメディアには、ナビゲーションデータとプレゼンテーションデータとからなる通常のDVDビデオタイトルに加え、DVDビデオタイトルの再生中にそのDVDビデオと切り替え表示すべきリンク画像を指定するためのリンクファイル情報(Link file)が格納されている。リンクファイル情報(Link file)は、HDD112の所定領域に予めダウンロードされているリンク画像(Video Data)を指定する識別情報であり、ファイル名やパス名などから構成されている。なお、所定のWebサイトのデジタルコンテンツを指定するURLを、リンクファイル情報(Link file)として使用することも可能とである。
【0024】
リンク画像(Video Data)は、インターネットを介して外部からプッシュ型情報サービスなどによって自動配信されたデジタルコンテンツ(動画、または静止画など)などである。すなわち、Webキャスティング機能を持つWWWブラウザ203は、DVDタイトル作成者などが経営するWebサイトから常に新しいデジタルコンテンツを自動的にダウンロードし、それをHDD112上に用意された専用のキャッシュエリアに格納する。これらデジタルコンテンツは、MPEG2ストリームとして提供される。
【0025】
各リンク画像(Video Data)にはタイマ情報(Time Data)が付加されている。タイマ情報(Time Data)は、リンク画像をDVDタイトルに挿入して再生すべきタイミングを指定するためのものであり、DVDタイトル再生開始時からの経過時間を示す値によって与えられる。
【0026】
DVDデコーダ113は、DVDビデオやリンク画像などのMPEG2ストリームの再生のためにその復号化処理を行う。復号化されたDVDビデオやリンク画像はデジタルYUV形式のビデオ信号(VIDEO)としてVGAコントローラ114のビデオ入力ポートに送られる。このDVDデコーダ113には、さらに、タイムセットレジスタ117とタイムカウンタ118が設けられている。
【0027】
タイムセットレジスタ117には、DVDビデオに挿入して表示すべきリンク画像(Video Data)のタイマ情報(Time Data)がリンク画像挿入時間として設定される。タイムカウンタ118は、DVDビデオの再生開始時からの経過時間を計数し、その再生開始からの経過時間がタイムセットレジスタ117にセットされたリンク画像挿入時間に一致したとき、それを示す割り込み信号(INT)を発生する。割り込み信号(INT)は、再生中の画像をDVDビデオからリンク画像に切り替えるためのトリガとして使用される。
【0028】
DVD−ROMメディア上のタイトル再生は、DVDドライブ111およびDVDデコーダ113の動作制御機能を持つDVD再生制御プログラム201によって制御される。このDVD再生制御プログラム201は、ハードウェアドライバ群と、それらドライバ群を用いてタイトル再生を行うアプリケーションプログラムなどから構成されている。
【0029】
このDVD再生制御プログラム201には、DVDビデオとリンク画像との切り替え表示のためにさらに以下の機能が設けられている。
1)タイムセットレジスタ117へのリンク画像挿入時間情報設定機能
2)DVDデコーダ113からの割り込み(INT)に応答して、DVDデコーダ113に送信する画像データを、DVDビデオからリンク画像に切り替える機能
3)リンク画像の再生終了に応答して、DVDデコーダ113に送信し再生させる画像データをDVDビデオに戻す機能
WWWブラウザ203は、HTTPと称されるプロトコルを用いて外部のWWWサーバと通信するためのWWWクライアントであり、通信装置100を介してWebサイトからWeb コンテンツを受け取り、それをVGAコントローラ114を用いて画面表示する。WWWブラウザ203には、プッシュ型情報サービスに対応するためのWebキャスティング機能が設けられており、これにより常に最新のWeb コンテンツが自動配信されて、HDD112のキャッシュエリアに格納される。
【0030】
以下、インターネットからWebコンテンツとして送信されてくる動画または静止画と、DVD−ROMメディア上のDVDビデオとをリンクさせる場合の動作について説明する。
【0031】
1)インターネットのプッシュ技術を使って、通信装置116経由でリンク画像(Video Data)と時間情報(Time Data)とから構成されるリンク画像用のコンテンツを外部からダウンロードし、HDD112のキャッシュエリアにセーブする。
【0032】
2)ユーザがDVD再生制御プログラム201を起動してあるDVDビデオの再生操作を行うと、DVD再生制御プログラム201は、DVDビデオの再生開始に先だって、再生対象のDVDビデオと同一のDVDメディア上に格納されているリンクファイル情報を参照し、リンクすべき画像が設定されているか否かを確認する(リンクファイル情報によって複数のリンク画像を指定することも可能)。
【0033】
3)DVD再生制御プログラム201は、リンクファイル情報で指定されたリンク画像をHDD112のキャッシュエリアから検索する。
4)DVD再生制御プログラム201は、検索したリンク画像に対応する時間情報(Time Data)を、DVDデコーダ113のタイムセットレジスタ117にリンク画像挿入時間として設定する。
【0034】
5)DVD再生制御プログラム201がDVDビデオの再生をDVDデコーダ113に指示し、DVDデコーダ113は、DVD再生制御プログラム201によってDVD−ROMメディアから読み出されたDVDビデオの再生のための復号化処理を開始する。
【0035】
6)DVDビデオ再生のための復号化処理が開始されると、タイムカウンタ118のカウント動作が始まり、DVDビデオの再生開始からの経過時間が計数される。
【0036】
7)タイムカウンタ118のカウント値がタイムセットレジスタ117に設定されているリンク画像挿入時間を示す値に達すると、DVDデコーダ113は、DVDビデオの再生を一旦停止し、そして割り込み信号(INT)を発生してリンク画像挿入時間に達したことをDVD再生制御プログラム201に通知する。
【0037】
8)DVD再生制御プログラム201は、割り込み信号(INT)を受け取ると、HDD112に格納されているリンク画像をDVDデコーダ113に送り、その再生を指示する。
【0038】
9)DVD再生制御プログラム201は、DVDデコーダ113へのリンク画像の転送が終了すると、再生中断されたDVDビデオの続きをDVDデコーダ113に送り、その再生を開始させる。
【0039】
10)リンクファイル情報によって複数のリンク画像が指定されている場合は、DVDビデオの続きが再生開始される前に、新しいリンク画像挿入時間をタイムセットレジスタ117に設定する。
【0040】
11)7から10を繰り返す。
以上のように、本実施形態においては、MPEG2ストリームから構成されるDVDビデオの再生開始からの経過時間が、予め設定されたリンク画像挿入時間に達すると、再生すべき画像データは、DVDビデオから、リンクファイル情報によって指定されるリンク画像に切り替えられる。このように再生開始からの経過時間を再生画像切り替えのトリガとして使用することにより、映像分岐のためのコマンドが埋め込まれたストリーム内の位置とは無関係に、任意の位置にて再生画像をリンク画像に切り替えることが可能となる。
【0041】
図2には、本実施形態の画像表示装置をパーソナルコンピュータとして実現した場合の具体的なシステム構成が示されている。
図示のように、このシステムには、PCIバス10、CPU11、主メモリ(MEM)12、ATAPIまたはSCSIインタフェースから構成されるDVDインターフェース16、およびオーディオコントローラ17と、前述のDVDドライブ111、HDD112、DVDデコーダ113、VGAコントローラ114、および通信装置116とが設けられている。
【0042】
DVDドライブ111は、DVDメディアに蓄積されたDVDビデオストリームを、最大で10.08Mbpsの転送レートで読み出す。このDVDドライブ111は、光ディスクからなるDVDメディア、モータ、ピックアップ、ピックアップドライブ、サーボコントローラ、エラー検出および訂正のためのECC回路を含むドライブコントローラなどから構成されている。モータ、ピックアップ、ピックアップドライブ、サーボコントローラ、およびドライブコントローラは、DVDメディアを駆動し、そのDVDメディアに記録されたデータを読み出すためのドライブ装置として機能する。
【0043】
DVDメディアには、例えば、片面で135分程度の映画を記録させることができる。この映画情報を構成するプレゼンテーションデータには、主映像(ビデオ)、32チャネルまでの副映像(サブピクチャ)、および8チャネルまでの音声(オーディオ)を含ませることができる。
【0044】
MPEG2規格では、MPEG2で符号化されたデータに、他の符号化データを含ませることがことができ、それら符号化データは1本のMPEG2プログラムストリームとして扱われる。
【0045】
ビデオの符号化にはMPEG2を使用し、サブピクチャおよびオーディオの符号化にはそれぞれランレングス符号化およびDOLBY AC3が使用される。この場合でも、それら符号化されたビデオ、サブピクチャ、およびオーディオは、1本のMPEG2プログラムストリームとして扱われる。
【0046】
MPEG2規格の符号化処理は可変レート符号化であり、単位時間当りに記録/再生する情報量を異ならせることができる。よって、動きの激しいシーンほど、それに対応するフレーム群を構成するMPEGストリームの転送レートを高くすることによって、高品質の動画再生が可能となる。
【0047】
図3には、本実施形態で用いられるDVDビデオ情報の記録フォーマットの一例が示されている。この記録フォーマットはDVDビデオ規格に対応するものである。
【0048】
図3に示されているように、DVD−ROMメディアのボリュームスペースは、ボリュームおよびファイル管理のためのボリューム・ファイル構造、DVDビデオ情報を構成するDVDビデオゾーン、およびDVDビデオ以外のその他のファイルエリアから構成されており、その他のファイルエリアには、前述のリンクファイル情報が格納されている。このリンクファイル情報には、リンクすべき画像を指定する複数のリンク先ファイル名(またはURLなどのパス名)を設定することができる。
【0049】
DVDビデオゾーンは、ビデオマネージャ(VMG)と、1以上のDVDビデオタイトルセット(VTS#1〜VTS#n)とから構成される。
VMGには、ビデオマネージャインフォメーション(VMGI)、メニュー用のビデオオブジェクトセット(VOBS)、およびバックアップ用のビデオマネージャインフォメーション(VMGI)が含まれる。
【0050】
VMGIは、DVDメディア上に存在する全てのDVDビデオタイトルセット(VTS#1〜#n)の目次情報として使用されるものであり、各ビデオタイトルセット(VTS)に関するサーチ情報およびパレンタル属性情報などを含む。VMG内にメニュー用のビデオオブジェクトセット(VOBS)が含まれている場合には、VMGIは、そのメニューの再生制御のための情報としてプログラムチェインフォメーション(PGCI)も含む。このPGCIは、メニュー用の各ビデオオブジェクト(VOB)を構成する複数のセルの再生順序を示すものであり、タイトル作成者はここに前述のナビゲーションコマンド(プレコマンド、ポストコマンド、ボタンコマンド、セルコマンド)を埋め込むことができる。
【0051】
プレコマンドは、PGCIによって再生順序が規定されるセル群(PGC内のセル)の再生を開始する前に実行されるナビゲーションコマンド群であり、PGC再生前の初期設定などに用いられる。ポストコマンドはPGC内の全てのセルの再生が終了したときに実行されるナビゲーションコマンド群であり、次に再生するPGCへの分処理などに用いられる。セルコマンドは、PGC内の該当するセルの再生が終了した時点で実行されるナビゲーションコマンド群であり、特定セルの繰り返し再生などに用いられる。ボタンコマンドは、メニュー画面中の選択アイテムであるボタンがユーザ操作によって確定された時点で実行されるナビゲーションコマンド群であり、メニューアイテムの実行などに用いられる。
【0052】
各ビデオタイトルセット(VTS)は、ビデオタイトルセットインフォメーション(VTSI)、メニュー用のビデオオブジェクトセット(VOBS)、タイトルを構成するビデオオブジェクトセット(VOBS)、およびバックアップ用のビデオタイトルセットインフォメーション(VTSI)から構成される。
【0053】
VTSIは、そのVTS内のメニューおよびタイトルの再生制御情報であり、そのタイトルのサーチ情報、およびメニュー及びタイトル内におけるセル再生順序を管理するプログラムチェインインフォメーション(PGCI)を含む。このPGCIにも、前述のナビゲーションコマンド(プレコマンド、ポストコマンド、ボタンコマンド、セルコマンド)が埋め込まれている。
【0054】
タイトルを構成するビデオオブジェクトセット(VOBS)は、セルと称される多数のビデオオブジェクト(セル#1,#2,…)を含んでいる。各セル(ビデオオブジェクト)は多数のビデオオブジェクトユニットからなり、その先頭にはナビパック(NAVI)が存在する。つまり、ナビパックから次のナビパックまでが1つのセル(ビデオオブジェクト)となる。このナビパックは前述したように1GOPまたは2GOP(0.5秒から1秒)のビデオデータ単位で含まれている。各ナビパックは対応するビデオオブジェクトの再生を制御するためのもの管理情報であり、ディスクサーチインフォメーション(DSI)パックおよびプレゼンテーションコントロールインフォメーション(PCI)パックから構成されている。DSIパックは、早送り・巻き戻しなどの特殊再生時における再生開始アドレスの検索情報などとして用いられる。PCIパックは、マルチアングル再生時のアングル切り替えや、ユーザからの指示に応じてナビゲーションコマンド(ボタンコマンド)を実行させるためのハイライト情報の表示に用いられる。
【0055】
1つのセルは、ある一定時間例えば、0.5秒から1秒の動画再生に必要な15フレーム分の情報を構成するものであり、前述したようにMPEG2プログラムストリームのGOP(Group of picture)を単位として構成される。各セルには、ビデオパック(V)、サブピクチャパック(S)、およびオーディオパック(A)が多重化されて記録されている。これらビデオパック(V)、サブピクチャパック(S)、およびオーディオパック(A)は、それぞれ符号化されたビデオ、サブピクチャ、オーディオのデータ単位である。これらパックのデータサイズは固定であるが、1つのセルに含ませることができるパック数は可変である。したがって、動きの激しいシーンに対応するセルほど、多数のビデオパックが含まれることになる。
【0056】
以上のフォーマットにおいては、VMGI、VTSI、PGCI、PCI、およびDSIはナビゲーションデータを構成し、また、各メニューおよびタイトルのためのビデオパック、サブピクチャパック、およびオーディオパックはプレゼンテーションデータを構成する。
【0057】
次に、図2のシステムの各ユニットについて説明する。
CPU11は、このシステム全体の動作を制御するものであり、システムメモリ(MEM)12に格納されたオペレーティングシステムおよび実行対象のアプリケーションプログラムを実行する。DVDメディアに記録されたDVDビデオタイトルの再生は、CPU11にDVD再生制御プログラム201を実行させることによって開始される。
【0058】
DVDインタフェース16は、HDDやCD−ROMなどの周辺装置をPCIバス10に接続するための周辺インタフェースであり、この実施形態では、DVDドライブ111との間のデータ転送を行う。
【0059】
オーディオコントローラ17は、CPU11の制御の下にサウンドデータの入出力制御を行うものであり、サウンド出力のために、PCM音源171、FM音源172、マルチプレクサ173、およびD/Aコンバータ174を備えている。マルチプレクサ173には、PCM音源171およびFM音源172からの出力と、DVDデコーダ113から転送されるデジタルオーディオデータが入力され、それらの1つが選択される。なお、このオーディオコントローラ17のD/Aコンバータに相当する機能はDVDデコーダ113にも設けられており、オーディオコントローラ17を使用せずに、直接アナログ音声信号を出力することもできる。
【0060】
デジタルオーディオデータは、DVDドライブ111から読み出されたオーディオデータをデコードしたものである。DVDデコーダ113からオーディオコントローラ17へのデジタルオーディオデータの転送には、オーディオバス18aが用いられ、PCIバス10は使用されない。従って、コンピュータシステムの性能に影響を与えることなくデジタルオーディオデータの高速転送が可能となる。
【0061】
DVDデコーダ113は、CPU11の制御の下に、メモリ12を介して、あるいはDVD−ROMドライブ111から直接にMPEG2プログラムストリームを読み出し、それをビデオ、サブピクチャ、およびオーディオパケットに分離した後、それらをそれぞれデコード処理し同期化して出力する。このDVDデコーダ113は、図示のように、トランザクション制御部、FIFOバッファ、およびMPEG2デコーダを備えている。トランザクション制御部は、DVDデコーダ113をPCIバス10上にトランザクションを発行するバスマスタ(イニシエータ)として動作させるためのものであり、メモリ12またはDVD−ROMドライブ111からMPEG2プログラムストリームをリードするためのバスサイクルを実行する。このMPEG2プログラムストリームはFIFOバッファを介してMPEG2デコーダに送られ、そこで、ビデオ、サブピクチャ、およびオーディオパケットへの分離と、それらのデコード処理が行われる。
【0062】
デコードされたオーディオデータは、前述したようにデジタルオーディオデータとしてオーディオバス18aを介してオーディオコントローラ17に転送されたり、あるいは直接外部のDSPなどに出力される。デコードされたビデオおよびサブピクチャは合成されて、デジタルYUVデータとしてVGAコントローラ114のビデオ入力ポートに送られる。この場合、DVDデコーダ113からVGAコントローラ113へのデジタルYUVデータの転送には、ビデオバス18bが用いられ、PCIバス10は使用されない。従って、デジタルYUVデータの転送についても、デジタルオーディオデータと同様に、コンピュータシステムの性能に影響を与えることなく高速に行うことができる。
【0063】
ビデオバス18bとしては、VESA規格のVAFC(VESA Advanced Feature Connector)、VM−Channel(VESA Media Channel)、S3 LBPのインターフェース、またはZVポートなどを利用することができる。
【0064】
VGAコントローラ114は、CPU11の制御の下に、このシステムのディスプレイモニタとして使用されるCRTディスプレイやLCDを制御するものであり、VGA仕様のテキストおよびグラフィクス表示の他、動画表示をサポートする。このVGAコントローラ114には、図示のように、グラフィックス表示制御回路191、ビデオ表示制御回路192、マルチプレクサ193、およびD/Aコンバータ194等が設けられている。
【0065】
グラフィックス表示制御回路191は、VGA互換のグラフィックスコントローラであり、ビデオメモリ(VRAM)20に描画されたVGAのグラフィクスデータをRGBビデオデータに変換して出力する。ビデオ表示制御回路192は、デジタルYUVデータを貯えるビデオバッファ、及び同バッファに貯えられたYUVデータをRGBビデオデータに変換するYUV−RGB変換回路等をもつ。
【0066】
マルチプレクサ193は、グラフィックス表示制御回路191とビデオ表示制御回路192の出力データの一方を選択、またはグラフィックス表示制御回路191からのVGAグラフィクス上にビデオ表示制御回路192からのビデオを合成してLCDおよびD/Aコンバータ194に送る。D/Aコンバータ194は、マルチプレクサ194からのビデオデータをアナログRGB信号に変換して、CRTディスプレイに出力する。
【0067】
図4には、DVDビデオとリンク画像との画像切り替えの様子が示されている。
ここでは、図4(a)に示されているDVDビデオのストリームに、図4(b)のリンク画像(リンクコンテンツ1)と図4(c)のリンク画像(リンクコンテンツ2)の二つのリンク画像を挿入する場合を想定する。
【0068】
リンクコンテンツ1,2がそれぞれ再生時間が2分の映像ソースから構成され、リンクコンテンツ1に対応するリンク画像挿入時間T1が10分、リンクコンテンツ2に対応するリンク画像挿入時間T2が18分に設定されている場合には、図4(d)に示されているように、DVDビデオの再生開始から10分経過した時点で、再生画像はリンクコンテンツ1に切り替えられ、そのリンクコンテンツ1が再生される。リンクコンテンツ1が2分間再生されてその再生が全て完了すると、再び、DVDビデオの再生が再開される。そして、再生再開からリンク画像挿入時間T2で指定される18分経過した時点で、再生画像はリンクコンテンツ2に切り替えられ、そのリンクコンテンツ2が再生される。リンクコンテンツ2が2分間再生されてその再生が全て完了すると、再び、DVDビデオの再生が再開される。
【0069】
次に、図5のフローチャートを参照して、DVD再生制御プログラム201による処理手順を説明する。
ユーザがDVD再生制御プログラム201を起動してあるDVDビデオの再生操作を行うと、DVD再生制御プログラム201は、DVDビデオの再生開始に先だって、再生対象のDVDビデオと同一のDVDメディア上に格納されているリンクファイル情報を参照し、リンクすべき画像が設定されているか否かを確認する(ステップS101,S102)。
【0070】
リンクファイル情報によってリンクすべき画像が指定されているならば、DVD再生制御プログラム201は、リンクファイル情報で指定されたリンク画像をHDD112のキャッシュエリアから検索し、その検索したリンク画像に対応する時間情報(Time Data)を、DVDデコーダ113のタイムセットレジスタ117にリンク画像挿入時間として設定する(ステップS103)。
【0071】
次いで、DVD再生制御プログラム201は、DVD−ROMメディアから読み出したDVDビデオをDVDデコーダ113に送り、その再生を指示する(ステップS104)。
【0072】
DVDデコーダ113から割り込みが発生すると、DVD再生制御プログラム201は、割り込み処理に制御を移す。この割り込み処理では、DVD再生制御プログラム201は、DVDビデオの送信を中断し、HDD112に格納されているリンクコンテンツをDVDデコーダ113に送り、その再生を指示する(ステップS105)。そして、DVDデコーダ113へのリンクコンテンツの転送が終了すると(ステップS106)、リンクファイル情報で指定されたリンクコンテンツの中に未再生のリンクコンテンツがあるか否かを調べ、あれば次に挿入すべきリンクコンテンツに対応する時間情報(Time Data)をDVDデコーダ113のタイムセットレジスタ117にリンク画像挿入時間として設定した後(ステップS107,S108)、メインルーチンに戻り、再生中断されたDVDビデオの続きをDVDデコーダ113に送ってその再生を開始させる。
【0073】
なお、本実施形態では、DVDビデオと、プッシュ技術によって予めHDDにダウンロードされたコンテンツとの切り替え表示について説明したが、衛星放送やCATVによって提供されるデジタル放送番組などのデジタルコンテンツをDVDビデオにリンクさせて再生することも可能である。また、リンク画像を、DVDビデオとは別のDVDメディアやCD−ROMメディアなどに記録して配布することも可能である。さらに、DVDデコーダ113からの割り込み発生時に、WWWブラウザ203を使用して、該当するリンク画像をWebサイトから取得するようにしてもよい。
【0074】
また、リンク画像としては、MPEG2ストリームから構成される動画像の他、DVDデコーダ113による復号化が不要な他のファイル形式の静止画像であってもよく、この場合には、DVD再生制御プログラム201は、その静止画像をVGAドライバ202を介してVGAコントローラ114にグラフィクスデータとして送ることになる。このグラフィクスデータは、VGAコントローラ114のPCIバスインターフェイス経由でVRAM20に描画され、そして画面表示される。
【0075】
さらに、図5の手順を有するDVD再生制御プログラムはCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を通じて配布することができることはもちろんである。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、DVDビデオなどのタイトル構造を変更することなく、そのタイトルを構成する動画像ストリームの任意の再生位置での再生画像の切り替えや、任意の映像ソースへのリンク、さらにはプッシュ技術を使用することによりリンク先の映像ソースの自動更新などを実現できるようになり、より自由度の高いタイトル再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像表示装置を実現するためのハードウェアおよびソフトウェアの基本構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態の画像表示装置の具体的なハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【図3】同実施形態の画像表示装置で用いられるビデオデータのフォーマットを示す図。
【図4】同実施形態の画像表示装置によるDVDビデオとリンク画像との切り替え表示の一例を示す図。
【図5】同実施形態の画像表示装置に適用される再生画像切り替え処理方法の手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
111…DVDドライブ
112…HDD
113…DVDデコーダ
114…VGAコントローラ
115…ディスプレイモニタ
116…通信装置
117…タイムセットレジスタ
118…タイムカウンタ
201…DVD再生制御プログラム
202…VGAドライバ
203…WWWブラウザ

Claims (8)

  1. 記録媒体から動画像ストリームを読み出して再生する画像表示装置において、
    前記記録媒体には、前記動画像ストリームに挿入すべきリンク画像を指定するためのリンク情報が格納されており、
    前記記録媒体から読み出された動画像ストリームを再生する再生手段と、
    前記記録媒体に格納されているリンク情報によって指定されるリンク画像と当該リンク画像に対応するリンク画像挿入時間情報とを、ネットワークを介して外部装置から受信する手段と、
    前記動画像ストリームの再生開始からの経過時間を計数し、前記再生開始からの経過時間が前記受信したリンク画像挿入時間情報によって指定される時間に達したとき、再生すべき画像データを、前記動画像ストリームから、前記受信したリンク画像に切り替える再生画像切り替え手段とを具備することを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記リンク画像は動画像または静止画像であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 記録媒体から動画像ストリームを読み出して再生する画像表示装置において、
    前記記録媒体には、前記動画像ストリームに挿入すべきリンク画像を指定するためのリンク情報が格納されており、
    前記記録媒体から読み出された動画像ストリームを再生する再生手段と、
    プッシュ型情報サービスを用いて、ネットワークを通じて外部装置からリンク画像と当該リンク画像に対応するリンク画像挿入時間情報とを受信して前記画像表示装置の書き換え可能なローカルストレージに書き込む手段と、
    前記記録媒体に格納されているリンク情報によって指定されるリンク画像を前記ローカルストレージから検索する手段と、
    前記動画像ストリームの再生開始からの経過時間を計数し、前記再生開始からの経過時間が前記検索されたリンク画像に対応するリンク画像挿入時間情報によって指定される時間に達したとき、再生すべき画像データを、前記動画像ストリームから、前記検索されたリンク画像に切り替える再生画像切り替え手段とを具備することを特徴とする画像表示装置。
  4. 前記リンク画像は動画像または静止画像であることを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
  5. 記録媒体からそこに格納されている動画像ストリームを読み出して再生する画像表示装置に適用される画像切り替え表示方法であって、
    前記記録媒体には、前記動画像ストリームに挿入すべきリンク画像を指定するためのリンク情報が格納されており、
    前記記録媒体に格納されているリンク情報によって指定されるリンク画像と当該リンク画像に対応するリンク画像挿入時間情報とを、ネットワークを介して外部装置から受信し、
    前記動画像ストリームの再生開始からの経過時間を計数し、前記再生開始からの経過時間が前記受信したリンク画像挿入時間情報によって指定される時間に達したとき、再生すべき画像データを、前記動画像ストリームから、前記受信したリンク画像に切り替えることを特徴とする画像切り替え表示方法。
  6. 前記リンク画像は動画像または静止画像であることを特徴とする請求項5記載の画像切り替え表示方法。
  7. 記録媒体からそこに格納されている動画像ストリームを読み出して再生する画像表示装置に適用される画像切り替え表示方法であって、
    前記記録媒体には、前記動画像ストリームに挿入すべきリンク画像を指定するためのリンク情報が格納されており、
    プッシュ型情報サービスを用いて、ネットワークを通じて外部装置からリンク画像と当 該リンク画像に対応するリンク画像挿入時間情報とを受信して前記画像表示装置の書き換え可能なローカルストレージに書き込み、
    前記記録媒体に格納されているリンク情報によって指定されるリンク画像を前記ローカルストレージから検索し、
    前記動画像ストリームの再生開始からの経過時間を計数し、前記再生開始からの経過時間が前記検索されたリンク画像に対応するリンク画像挿入時間情報によって指定される時間に達したとき、再生すべき画像データを、前記動画像ストリームから、前記検索されたリンク画像に切り替えることを特徴とする画像切り替え表示方法。
  8. 前記リンク画像は動画像または静止画像であることを特徴とする請求項7記載の画像切り替え表示方法。
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