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JP3771914B2 - パイロット信号送信方法及び基地局装置 - Google Patents

パイロット信号送信方法及び基地局装置 Download PDF

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JP3771914B2 JP2003163913A JP2003163913A JP3771914B2 JP 3771914 B2 JP3771914 B2 JP 3771914B2 JP 2003163913 A JP2003163913 A JP 2003163913A JP 2003163913 A JP2003163913 A JP 2003163913A JP 3771914 B2 JP3771914 B2 JP 3771914B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線伝送方式の1つであるマルチキャリアCDMA方式が採用された移動体通信システムにおけるパイロット信号送信方法及び基地局装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、第三世代移動通信方式よりも更なる高速化、大容量化を目標とした第四世代方式の検討が進められている。第四世代方式では、周波数利用効率の一層の向上や伝搬遅延の克服により通信品質の一層の向上が求められており、これを実現する伝送方式としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術に基づくMC−CDMA(multicarrier-CDMA)方式が有力視されている。
【0003】
このMC−CDMA方式に関し、本発明者らは、基地局と移動局間が近距離であるときはサブキャリアあたりの送信電力を小さくしたサブキャリアを多く割り当てて高速伝送を実現し、基地局と移動局間が遠距離であるときはサブキャリアあたりの送信電力が大きくなるように少ないサブキャリアを割り当てることで低速通信ではあるが広範囲のエリアカバレッジを実現するようにした無線通信システムを提案している(非特許文献1)。
このシステムによれば、基地局からの距離に応じた数のサブキャリアを移動局に割り当てて通信を行うことにより、一つのシステムで通信速度については低速から高速まで、通信距離については近距離から遠距離までをカバーする無線通信を実現することができる。
また、本発明者らは、MC−CDMAの複数のサブキャリアを制御チャネル専用の少数のサブキャリアと通信チャネル専用の多数のサブキャリアとに分離することにより、共通制御チャネルの信号処理量を大幅に減少させるようにしたMC−CDMA方式を提案している(非特許文献2)。
【0004】
一般に、移動体通信システムにおいては、フェージングによる受信信号の振幅及び位相の変動を補償するために、既知のパイロット信号(パイロットシンボル)を送信して伝搬路推定を行い、振幅及び位相変動を補償することが行われている。
MC−CDMA方式におけるパイロット信号の送信方法としては、フレームを構成してデータ信号との間に時間多重してある一定の時間だけ信号帯域内の全サブキャリアにパイロット信号を割り当てて送信する方法や常時信号帯域内の全サブキャリアにコード拡散したパイロット信号を他のチャネルとともにコード多重して送信する方法が知られている。
図11は、常時信号帯域内の全サブキャリアにコード拡散したパイロット信号を他のチャネルのユーザデータとともにコード多重して送信する場合を示す図である。
この図に示すように、全サブキャリアにつき常時パイロット信号が送信されている。なお、この例では、各サブキャリアのパイロット信号は時間軸方向に拡散されているものとしている。
【0005】
【非特許文献1】
藤井輝也,舛井淳祥,佐藤勲,長手厚史、「サブキャリア選択 MC-CDMA 方式を用いたベストエフォートセル構成」、信学技報、RCS2002-203(2002-11)PP.65-72
【非特許文献2】
藤井輝也,舛井淳祥,佐藤勲,長手厚史、「MC-CDMA 方式におけるチャネル構成の検討」、信学技報、SST2001-126,A・P2001-274,RCS2001-309,MoMuC2001-106,MW2001-244(2002-03)PP.135-142
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
基地局から遠距離に位置する移動局でも、信号帯域内の全サブキャリアについての伝搬路変動を推定可能とするためには、全サブキャリアのパイロット信号の受信電力が予め与えられているしきい値以上になる必要がある。このため、各サブキャリアに割り当てるパイロット信号は基地局から遠距離に位置する移動局でも十分受信可能とするため、一律に大きな送信電力で送信する必要がある。
しかし、1基地局が送信可能な電力には上限があり、パイロット信号送信に多くの電力を割くことはシステム容量の低下を招く。また、通常パイロット信号は常時送出することから、消費電力の増大にもつながる。
一方、この問題に対処すためにパイロット信号の送信電力を抑制することは、遠距離に位置する移動局がパイロット信号を受信できず伝搬路推定を行うことが不可能になり、基地局のエリアカバレッジ能力を低下させ、通話可能エリアは小さくなってしまうという問題がある。
【0007】
そこで本発明は、基地局から近距離にある移動局に対しても、遠距離に位置する移動局に対しても、効率良くパイロット信号を受信させることができるパイロット信号送信方法及び基地局装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のパイロット信号送信方法は、直交周波数間隔に配置した複数のサブキャリアを用いてコード拡散されたシンボルを送信するMC−CDMA通信システムにおけるパイロット信号送信方法であって、ユーザデータとともにコード多重された基地局から複数の移動局に向けて送信されるパイロット信号を、そのサブキャリアが割り当てられた前記移動局と前記基地局との距離に応じた送信電力で、各サブキャリアにそれぞれコード多重して送信するようにしたものである。
また、基地局との距離が近距離である移動局及び遠距離である移動局の両者に用いるサブキャリアについては、基地局との距離が遠距離である移動局が受信可能となるような送信電力でパイロット信号を送信するようにしたものである。
さらに、本発明の他のパイロット信号送信方法は、直交周波数間隔に配置した複数のサブキャリアを用いてコード拡散されたシンボルを送信するMC−CDMA移動体通信システムにおけるパイロット信号送信方法であって、前記複数のサブキャリアを複数のブロックに分割し、ユーザデータとともにコード多重された基地局から複数の移動局に向けて送信されるパイロット信号を、そのサブキャリアが属するブロックが割り当てられた前記移動局と前記基地局との距離に応じた送信電力で、各サブキャリアにそれぞれコード多重して送信するようにしたものである。
さらにまた、前記ブロックに含まれるサブキャリアの数は、セル内の移動局分布に応じて動的に変更されるようにしたものである。
さらにまた、通信チャネルの信号がコード多重されていないサブキャリアについては、パイロット信号を送信しないようにしたものである。
さらにまた、前記パイロット信号は、周波数軸方向、時間軸方向あるいは周波数軸及び時間軸の両方向に拡散されているものである。
【0009】
さらにまた、本発明の基地局装置は、直交周波数間隔に配置した複数のサブキャリアを用いてコード拡散されたシンボルを送信するMC−CDMA通信システムにおける基地局装置であって、移動局と自局との距離に応じて、その移動局に対する通信チャネルに用いるサブキャリアを決定する手段と、各サブキャリアに、そのサブキャリアが割り当てられた移動局と自局との距離に応じた電力のパイロット信号を自局から複数の前記移動局に向けてユーザデータとともにコード多重して送信する手段とを有するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の移動体通信システムにおけるパイロット信号送信方法について説明する。
ここで、本発明においては、信号帯域内の全サブキャリアを連続するサブキャリアから成る複数のブロック(以下、「サブキャリアブロック」あるいは単に「ブロック」と呼ぶ。)に分割し、基地局と移動局との間の距離に応じて、使用するサブキャリアブロックを割り当てるようにしている。
そして、パイロット信号は信号帯域内の全サブキャリアにコード多重して常時送信するようにされているが、従来技術のように全サブキャリアにおいて一律な送信電力にて送信するのではなく、前記サブキャリアブロックごとに基地局移動局間の距離に応じて決定される送信電力で送信される。すなわち、基地局からの距離が近距離であるユーザに対して割り当てられるサブキャリアブロックのサブキャリアについては小さい送信電力でパイロット信号を送信し、遠距離のユーザに割り当てられるサブキャリアブロックのサブキャリアについては大きな送信電力でパイロット信号を送信する。
なお、前記パイロット信号は時間軸方向に拡散してコード多重するのが通常であるが、周波数軸方向に拡散したり、あるいは、時間軸と周波数軸の両方向に拡散してユーザデータとコード多重するようにしてもよい。
【0011】
図1は、本発明のパイロット信号送信方法の最も基本的な実施の形態を示す図である。
この図に示す実施の形態では、通信に使用することができる全サブキャリア(総数をNALLとする)を、3つのサブキャリアブロック(A,B,C)に分割する。各ブロックにはそれぞれ複数のサブキャリアが含まれており、ブロックAにはNA個、ブロックBにはNB個、ブロックCにはNC個(NA,NB,NCはいずれも2以上の整数、NALL=NA+NB+NC)のサブキャリアが含まれているものとする。なお、各ブロックに含まれるサブキャリアの数は任意に設定することができる。
そして、各サブキャリアブロックごとにパイロット信号の送信電力を異ならしめ、基地局−移動局間の距離に応じた送信電力でパイロット信号を送信するようにしている。すなわち、図示する例では、ブロックAに属するサブキャリアのパイロット信号の送信電力をEA、ブロックBに属するサブキャリアのパイロット信号送信電力をEB、ブロックCに属するサブキャリアのパイロット信号送信電力をECとし、EA<EB<ECとなるようにしている。そして、ブロックAに属するサブキャリアは基地局との距離が近距離に属する移動局との通信に使用し、ブロックBに属するサブキャリアは基地局との距離が中距離以下である移動局との通信に使用し、ブロックCに属するサブキャリアは基地局から遠距離以下である移動局との通信に使用するものとしている。
【0012】
図2は、本発明のこの実施の形態において、基地局から送信されたパイロット信号が各移動局で受信される様子を示す図である。
この図において、1は基地局、2は基地局の近傍に位置する移動局、3は基地局から中程度の距離に位置する移動局、4は基地局から遠距離に位置する移動局である。また、(a)は基地局1から送信されるパイロット信号、(b)は近距離の移動局2で受信されるパイロット信号、(c)は中距離の移動局3で受信されるパイロット信号、(d)は遠距離の移動局4で受信されるパイロット信号を模式的に示している。なお、図では、周波数領域でみたときの電力値を示しているが、実際には、これを逆フーリエ変換して得られる時間領域の信号で送出される。
【0013】
この図に示すように、基地局1から送信されるパイロット信号は基地局移動局間の距離による減衰を受けて各移動局で受信されることとなる。ここで、移動局においてパイロット信号を受信して伝搬路推定を行うために必要なパイロット信号受信電力(所要受信電力)をEthとする。
基地局1から近距離にある移動局2においては、(b)に示すように、ブロックAからブロックCの全てのブロックのパイロット信号の受信電力が前記所要受信電力Ethを上回っており、NALL(=NA+NB+NC)個の全サブキャリアで伝搬路推定を行うことができる。
これに対し、基地局1から中距離にある移動局3では、(c)に示すように、ブロックAのパイロット信号の受信電力が前記所要受信電力Ethを下回っており、ブロックBとブロックCに属する(NB+NC)個のサブキャリアで伝搬路推定を行うことができる。
さらに、基地局1からの距離が遠い移動局4では、(d)に示すように、前記所要受信電力Ethを上回るのはブロックCのNC個のパイロット信号だけであり、ブロックCに属するサブキャリアの伝搬路推定を行うことができる。
【0014】
そこで、基地局から遠距離に位置する移動局に対しては、ブロックCのサブキャリアを割り当てて、ブロックCのサブキャリアを用いて通信を行い、基地局から中距離に位置する移動局に対してはブロックAのサブキャリアを割り当てずにブロックB又はCのサブキャリアを割り当てるようにする。なお、基地局の近くに位置する移動局に対しては、いずれのブロックのサブキャリアも割り当てることができる。
このように、基地局−移動局間の距離に応じた送信電力でパイロット信号を送信することにより、パイロット信号を送信するための電力を削減することができる。
すなわち、従来においては、NALL個の全サブキャリアについて、遠距離の移動局でも所要受信電力Eth以上の受信電力で受信することができるように送信電力ECでパイロット信号を送信することが必要であり、EPを基地局におけるパイロット信号の総送信電力とすると、EP=EC×NALLであったのに対し、本実施の形態においては、Ep=EA×NA+EB×NB+EC×NC(EA≪EC,EB<EC,NA+NB+NC=NALL)となり、パイロット信号の総送信電力を大幅に削減することができる。
【0015】
なお、各移動局に割り当てるサブキャリアは、上記のように、遠距離に位置する移動局にブロックCのサブキャリアを割り当て、中距離に位置する移動局にブロックB又はブロックCのサブキャリアを割り当て、近距離に位置する移動局にブロックA〜ブロックCのうちの任意のサブキャリアを割り当てるようにしてもよいし、あるいは、遠距離に位置する移動局にブロックCを、中距離に位置する移動局にブロックBを、近距離に位置する移動局にブロックAを、それぞれ割り当てるようにしてもよい。
【0016】
また、上述した実施の形態においては、ブロックAからブロックCにそれぞれ含まれるサブキャリア数(NA,NB,NC)は2以上の任意の整数とされているのであったが、前述の本発明者らが提案している基地局からの距離に応じた数のサブキャリアを移動局に割り当てる無線通信システムに本発明のパイロット信号送信方法を適用しても良い。
この場合には、近距離の移動局に対しては多くのサブキャリアを割り当て、中距離の移動局には中程度、遠距離の移動局には少数のサブキャリアが割り当てられるため、NA>NB>NC、すなわち、NA≫NC,NB>NCとなり、基地局におけるパイロット信号の総送信電力EPをより小さくすることができる。
【0017】
さらに、上記においては、基地局と移動局の距離に応じて、近距離用、中距離用、遠距離用の3つのブロックに分けた場合について説明したが、近距離用と遠距離用の2つのブロックに分割したり、あるいは4以上のブロックに分割してもよい。ブロック数が多ければ、より精度の高い制御を行うことができ、より消費電力を削減することが可能となるが、制御自体は複雑なものとなる。
【0018】
さらにまた、上記においては、周波数が低い方から高いほうに順にパイロット信号送信電力が小さいブロックA、中程度のブロックB及びパイロット信号送信電力が大きいブロックCとしたがこれに限られることはない。
図3は、このような本発明のパイロット信号送信方法の他の実施の形態について示す図である。図3の(a)は、周波数の低い複数のサブキャリアをパイロット信号送信電力が中程度のブロックBとし、次に周波数の高い複数のサブキャリアをパイロット信号送信電力が大きいブロックCとし、最も周波数の高い複数のサブキャリアを基地局から近距離に位置する移動局向けのパイロット信号送信電力が小さいブロックAとした例である。このように、全サブキャリアのなかで、パイロット信号送信電力が異なる各ブロックをどのように設定するかは任意である。
【0019】
図3の(b)は、さらに他の実施の形態を示す図である。この図に示す例では、パイロット信号送信電力が最も小さいブロックAがブロックA−1とブロックA−2の2つ設けられており、パイロット信号送信電力が中程度とされるブロックBがブロックB−1とブロックB−2の2つ設けられている。このように、各ブロックは、2以上に分割してもよく、さらに、それぞれのブロックを全サブキャリア中に任意に設定することができる。
【0020】
次に、基地局が各移動局に対する通信に使用するサブキャリア(の属するブロック)をどのようにして決定するかについて説明する。なお、ここでは、各サブキャリアブロックとそれらに属するサブキャリアとの対応があらかじめ決定されており、各移動局においてもその対応関係が既知であるものとする。
すなわち、各移動局が自局と基地局との距離が近距離〜遠距離のどれに属しているかを判定し、該判定結果を基地局に伝達する。基地局では、伝達された距離の判定結果に応じて、その移動局への通信に使用するサブキャリアが属するサブキャリアブロックを決定する。
【0021】
移動局が自局と基地局との距離を判定する方法としては次の2つの方法がある。
第1の方法は、各移動局が前述したパイロット信号を受信・復調し、A〜Cの各ブロックのサブキャリアのパイロット信号の受信電力値を算出し、該受信電力値と前述した所要受信電力値Eth(既知)とを比較する。その結果、Eth以上の受信電力値が得られているブロックが使用可能ブロックであると判定し、該判定結果を基地局に伝達するという方法である。
【0022】
第2の方法は、各移動局が、共通制御チャネルを介して送信される報知信号(送信電力は一定)を復調し、その受信電力値EBRを測定し、あらかじめ移動局に備えられている報知信号受信電力(EBR)−距離テーブルを参照することで、基地局−移動局間の距離を判定するものである。
図4に、報知信号受信電力(EBR)−距離テーブルの一構成例を示す。この図に示す例では、第1の基準値(EBR1)と第2の基準値(EBR2)(EBR1>EBR2)を定めておき、測定した報知信号受信電力(EBR)が、EBR1≦EBRであるときは近距離であると判定し、EBR2≦EBR<EBR1であるときは中距離であると判定し、EBR≦EBR2であるときは遠距離であると判定するものである。
移動局は、このようにして判定した距離を制御チャネルなどを介して基地局に報知する。
【0023】
上述した第1の方法あるいは第2の方法により移動局において判定された結果が通知された基地局では、その位置(基地局からの距離)に対応したサブキャリアブロックのサブキャリアをその移動局に割り当てて通信を行うこととなる。各ブロックのサブキャリアに対して、前述のように、それぞれに応じた送信電力でパイロット信号が送信されているため、各移動局では、自己に割り当てられたサブキャリアの伝搬路推定を行うことが可能となる。
【0024】
なお、上記においては、基地局から、各ブロックごとにそれぞれに対応する送信電力でパイロット信号が送信されるものとしたが、対応する距離に移動局が存在していないときには、そのブロックに属するサブキャリアについてパイロット信号の送信電力を低下させるようにすれば、消費電力をより削減することができる。
すなわち、前述のように、各移動局から前記第1の方法あるいは前記第2の方法により判定されたその移動局の位置(基地局からの距離)に関する情報が基地局に通知されるので、基地局においては、この情報に基づいて、セル内の移動局分布を把握することができる。
図5は、基地局において把握した各距離ごとの移動局数を記録したテーブルを示す図である。基地局にこのような移動局のセル内分布情報を格納したテーブルが作成される。なお、このテーブルの内容(移動局数)は、移動局から通知される情報により適宜更新される。
【0025】
移動局が存在していない距離に対応するサブキャリアブロックについては、サブキャリアの送信電力を低下させるようにした実施の形態について、図6を参照して説明する。
図6の(a)は、前述のセル内分布テーブル(図5)において、近距離の移動局数nA、中距離の移動局数nB、遠距離の移動局数nCであり、全サブキャリアがパイロット信号送信電力が小であるブロックA,パイロット信号送信電力が中であるブロックB,パイロット信号送信電力が大であるブロックCの3つのサブキャリアブロックに分割されている様子を示している。
ここで、中距離の移動局数nBと遠距離の移動局数nCがともに0である場合には、ブロックBとブロックCのパイロット信号送信電力をそれよりも1又は2段階基地局に近い区分用の送信電力とする。これにより、例えば、図の(b)に示すように、全サブキャリアについてパイロット信号がブロックAの送信電力で送信されることとなり、基地局での消費電力を削減することができる。
あるいは、図の(c)に示すように、ブロックBとブロックCに属するサブキャリアについてはパイロット信号の送信を停止してしまっても良い。これにより、消費電力の削減量をより大きくすることができる。
【0026】
また、遠距離の移動局数nCが0であるときには、同様に、図の(d)に示すようにブロックCもブロックBのサブキャリアと同一の送信電力でパイロット信号を送信したり、あるいは、図の(e)に示すように、ブロックCのサブキャリアについてのパイロット信号の送信を停止すればよい。、
さらに、近距離の移動局数nAが0であるときには、図(f)に示すように、ブロックAのサブキャリアについてパイロット信号の送信を停止してしまっても良い。
このように、この実施の形態によれば、基地局での消費電力をより削減することができる。
【0027】
さて、上述した実施の形態は、いずれも、ブロックA,ブロックB,ブロックCの各サブキャリアブロックとそれらに属するサブキャリアとの対応関係が固定されているものであったが、セル内の移動局の分布に基づいて前記各サブキャリアブロックに属するサブキャリア数を動的に変動させるようにしてもよい。
この場合には、基地局は、前述と同様に各移動局から通知されるそれぞれの位置に関する情報に基づいて、前記移動局のセル内分布情報を格納したテーブル(図5)を作成し、該テーブルの内容の所定時間ごとの平均値に基づいてそれぞれの地域における移動局数の分布を判定する。そして、該判定結果に基づき、各ブロックに割り当てるサブキャリアを決定し、各移動局に対してその移動局に割り当てられるブロック名とそのブロックに属するサブキャリアの番号を制御チャネルなどを通じて通知する。各移動局は、通知されたブロックに属するサブキャリアの信号を受信することとなる。
【0028】
図7は、この実施の形態による制御の様子を説明するための図である。
ここでは、全サブキャリア数が1000であるとし、当初の状態では、図7の(a)に示すように、近距離用のブロックAのサブキャリア数NA=800、中距離用のブロックBのサブキャリア数NB=150、遠距離用のブロックCのサブキャリア数NC=50、近距離区分に属する移動局数がnA、中距離区分に属する移動局数がnB、遠距離区分に属する移動局数がnCであったとする。図示する例では、ブロックAのサブキャリア番号は#0〜#799、ブロックBは#800〜#949、ブロックCは#950〜#999である。
【0029】
ここで、中距離区分に属する移動局数nBがnB'に増加し(nB<nB')、近距離区分に属する移動局数nAがnA'に減少したとする(nA>nA')。このとき、(b)に示すように、基地局は、ブロックBに属するサブキャリア数NBを増加させ、ブロックAに属するサブキャリア数NAを減少させる。図示する例では、NBを150から450に増加させ、NAを800から500に減少させて、ブロックAのサブキャリア番号は#0〜#499、ブロックBは#500〜#949、ブロックCは#950〜#999となる。基地局は、近距離区分に属する移動局に対してはブロックAを使用すること及びブロックAの最初のサブキャリア番号は#0,最後のサブキャリア番号は#499であることを通知し、中距離区分に属する移動局に対しては、ブロックBを使用すること及びブロックBの最初のサブキャリア番号は#500、最後のサブキャリア番号は#949であることを通知する。
【0030】
また、近距離区分に属する移動局数nAがnA''に増加し、遠距離区分に属する移動局数nCが0になったとする。このときは、(c)に示すように、ブロックAに属するサブキャリア数NAを増加させるとともに、ブロックCに属するサブキャリア数NCを0とする。図示する例では、NAを850に増加させ、NCを0としている。これにより、ブロックAに属するサブキャリアの番号は#0〜#849、ブロックBは#850〜#999となる。
このように、この実施の形態によれば、各地域に存在する移動局数に応じてそれぞれ対応するブロックに含まれるサブキャリア数を変更するようにしているため、各ブロックに属するサブキャリア数を最適化することができ多くのユーザーを収容することができる。
【0031】
次に、このような本発明のパイロット信号送信方法を実現することができる本発明の基地局装置及び該基地局装置と協働して動作する移動局装置について説明する。図8は、本発明の基地局装置の一実施の形態の構成を示すブロック図であり、図9は移動局装置の構成を示すブロック図、図10は移動局におけるサブキャリアの選択について説明するための図である。
なお、ここでは、前記非特許文献2において本発明者らが提案している、サブキャリアを制御チャネルと通信チャネルに完全に分離し、制御チャネルに用いるサブキャリアに関しては空間的に繰り返して再利用するチャネル構成法が適用されたMC−CDMAシステムの場合を例にとって説明する。
【0032】
図8に示す基地局において、データソース11は、移動局に送信するユーザデータであり、ここでは、mチャネル(mは1以上の整数)のデータがあるものとする。データソース11からのmチャネルのデータは、それぞれに対応して設けられたチャネル符号化部12において誤り訂正符号化され、さらに、それぞれに対応して設けられたシンボル変調部13においてそれぞれシンボル変調(例えば、QPSK変調)される。シンボル変調部13からのmチャネルの変調されたデータは、各チャネルに対応して設けられたシリアルパラレル変換部(S/P変換部)14−1においてそれぞれ並列データに変換され、それぞれに対応して設けられた拡散処理部15−1で対応する拡散コードを用いて拡散変調される。
【0033】
また、20は、パイロット信号用のシンボル(パイロットシンボル)であり、あらかじめ設定された既知のデータである。ここで、該既知のデータは前記サブキャリアごとに設定されており、パイロット信号用のシンボル20は、各サブキャリア対応の既知のデータを順次配列したデータ(サブキャリア#0用のパイロットシンボルの第1番目のシンボル、サブキャリア#1のパイロットシンボルの第1番目のシンボル、・・・の順に配列されたデータ)である。このパイロット信号用シンボル20は電力制御部21に供給され、ここで前述した各ブロックに対応する電力に応じた振幅に制御され、S/P変換部14−2で並列データに変換される。S/P変換部14−2から各サブキャリア対応の前記既知信号が出力され、拡散処理部15−2において、それぞれのサブキャリアに対応するパイロットシンボル用の拡散コードを用いて拡散変調される。なお、前記S/P変換部14−2の並列数は、前記図6の(c)及び(e)に関して説明した実施の形態の場合には、移動局が存在する距離区分に対応するサブキャリアブロックに含まれるサブキャリア数とされている。
【0034】
前記m個の拡散処理部15−1と前記拡散処理部15−2からの出力は、多重化部16に供給され、送信される各サブキャリアに多重化される。ここで、前記拡散処理部15−1の出力は、図示しないマッパーを用いて、周波数軸方向、時間軸方向あるいは周波数軸と時間軸の両方向に拡散することができる。また、前記拡散処理部15−2からのパイロットシンボルの信号については、時間軸上に拡散されている。前記多重化部16には、送信するサブキャリア総数に対応する加算器が設けられており、前記各拡散処理部からの出力が加算された各サブキャリアに対応する信号が並列に出力される。
多重化部16の各サブキャリアに対応する並列信号は逆フーリエ変換器17において離散逆フーリエ変換されて時間軸上の信号とされた後、ガードインターバル付加部18でガードインターバルを付加されて、送信アンテナ19から送信される。
【0035】
一方、各移動局から送信された信号は受信アンテナ22で受信され、受信部23に入力される。前述のように、本発明においては、各移動局において判定された移動局の位置に関する情報が通知されるようになされており、この移動局の位置に関する情報は、移動局位置情報収集部24に入力され、これに基づいて、前記図5に示したような移動局分布テーブル25が作成・更新される。この移動局分布テーブル25の情報は、前記電力制御部21により参照され、この電力制御部21において、各ブロックのパイロット信号送信電力が制御されることとなる。
なお、前記図1〜図3に関して説明した実施の形態の場合には、移動局分布テーブル25は必ずしも設けることはなく、電力制御部21はあらかじめ決定されている各サブキャリアブロックに対応する電力となるように各サブキャリア用のパイロットシンボルの電力を制御すればよい。
【0036】
このようにして、基地局から各移動局に対して、その位置に対応したサブキャリアを用いた通信チャネルの信号とともに、その位置に応じた送信電力でパイロット信号を送信することができる。なお、ここでは図示していないが、制御チャネルの信号(報知チャネル)も、制御チャネル用のサブキャリアを用いて送信されている。
また、前記図7に関して説明した実施の形態の場合には、前記移動局分布テーブル25の内容に応じて、前述のように各サブキャリアブロックを決定し、該決定されたサブキャリアブロック名とそのサブキャリア番号を制御チャネルを使用して移動局に送信する。
さらにまた、上記においては、パイロット信号用のシンボル20に各サブキャリア対応の既知のデータを順次配列したデータを準備し、S/P変換部14−2で直並列変換するようにしていたが、各サブキャリアのパイロットシンボルを各サブキャリア対応に並列に準備しておき、直接拡散処理部15−2に入力するようにしてもよい。
【0037】
図9は前記移動局の構成を示すブロック図であり、図10は該移動局において受信される信号について説明するための図である。
前述のように、この実施の形態においては、複数のサブキャリアを制御チャネルとして使用する少数のサブキャリアと通信チャネルとして使用する多数のサブキャリアとに分離して、報知信号などの制御チャネルの信号とユーザーデータなどの通信チャネルの信号とを送信している。
【0038】
図9において、アンテナ31で受信された前記基地局からの送信信号は、バンドパスフィルタ32を介してミキサー33に入力され、同調器(発振器)34からの信号と混合される。同調器34は制御部52からの制御信号に応じて発信周波数が制御されるようになされており、前述した制御チャネル用のサブキャリアに対応する周波数fcoとこの移動局に割り当てられている通信チャネルに対応する周波数ftoを切り換えて出力することができる。前記ミキサー33の出力は、前記制御部52により切り換え制御されるスイッチ35に入力され、第1のサブキャリアセレクションフィルター(SSF1)36、第2のサブキャリアセレクションフィルター(SSF2)37又は直接にA/D変換器38に入力され、デジタルデータに変換される。A/D変換器38でデジタルデータに変換された受信信号はガードインターバル除去部39でガードインターバルを除去され、離散フーリエ変換部(FFT部)40で周波数領域の信号に変換される。
【0039】
図10の(a)は、前記SSF1(36)の周波数特性を示す図であり、この図に示すように、SSF1(36)は前記制御チャネル用の少数のサブキャリアを通過させるバンドパスフィルターである。前記制御部52は、制御チャネルを受信するときには、前記同調器34を制御チャネル用のサブキャリアに対応する周波数fcoの信号を出力するように制御するとともに、前記スイッチ35を前記ミキサー33の出力がSSF1(36)に接続されるように制御する。これにより、制御チャネル用のサブキャリアがA/D変換部38に入力され、ガードインターバルを除去された後FFT部40に入力される。このとき、A/D変換部38では、制御部52から供給される制御信号により、SSF1(36)のバンド幅に対応したサンプリング周波数でA/D変換を行い、FFT部40では、制御部52から供給される制御信号により、制御チャネル用のサブキャリア数に対応した点数の離散フーリエ変換を行う。
【0040】
図10の(b)は、前記SSF2(37)の周波数特性の一例を示す図であり、SSF2(37)は、この移動局に割り当てられた通信チャネルのサブキャリアを通過させるバンドパスフィルターである。前記制御部52は、通信チャネルの信号を受信するときには、前記同調器34の発信周波数をこの移動機に割り当てられたサブキャリアに対応する周波数ftoに制御し、前記スイッチ35を前記ミキサー33の出力がSSF2(37)を通過するように制御し、前記A/D変換器38をSSF2(37)の通過帯域幅に対応するサンプリング周波数を用いるように設定し、前記FFT部40におけるフーリエ変換の点数をこのサブキャリア数に対応する値に設定する。
【0041】
このようにして前記FFT部40から出力される各サブキャリア対応の信号は、逆拡散処理部41において各サブキャリアごとに逆拡散される。また、FFT部40の出力は、パイロット信号用の逆拡散部42にも入力され、各サブキャリアごとにそれぞれ逆拡散されてパイロットシンボルが復調される。そして、この各サブキャリアの復調されたパイロットシンボルは伝搬路推定部43に入力され、ここで、各サブキャリアごとに伝搬路のフェージング変動が推定される。位相補償部44において、前記逆拡散処理部41の出力は、各サブキャリアごとに、前記伝搬路推定部43の出力を用いて位相及び振幅の補償がされた後に、パラレル−シリアル変換部(P/S変換部)45で直列データに変換される。
前記通信チャネルについてのP/S変換部45の出力は、シンボル復調部46及びチャネル復号部を介して元のデータ48が復元される。
【0042】
また、報知信号などの前記制御チャネルについての前記P/S変換部45の出力は、制御チャネルシンボル復調部49で復調され、移動局位置判定部50において前述のようにその受信電力に基づいて、その移動局と基地局との距離が判定される。この判定結果は、送信部53、アンテナ54を介して前述のように基地局に通知される。なお、移動局位置判定部50は、前述のように、パイロットシンボルの受信電力に基づいて自局の位置を判定するようにしてもよい。
また、位置区分と使用するサブキャリアとの対応関係が固定されているときには、その位置情報は、前記制御部52に供給される。
一方、制御チャネルを介して基地局から自局に割り当てられたサブキャリアブロック名及びサブキャリア番号が報知されている場合には、通信チャネル用サブキャリア判定部51でその情報が検出され、前記制御部52に出力される。
制御部52では、前記移動局位置判定部50の判定結果あるいは前記通信チャネル用サブキャリア判定部51から通知されるサブキャリアの情報に基づいて、前述のように、前記同調器34、前記スイッチ35、前記A/D変換器38及び前記FFT40に対する制御信号を出力する。
【0043】
このように、この移動局によれば、自局と基地局との距離に応じて割り当てられたサブキャリアを介して送信される通信チャネルのデータを受信することができる。
また、前記A/D変換38におけるサンプリング周波数及び前記FFT部40のFFT点数を、制御チャネル受信時と通信チャネル受信時においてその対象となるサブキャリア数に応じて制御しているため、不必要な精度で処理を行うことを防止し、これらの処理に要する消費電力を削減することができる。
【0044】
なお、図9に示した移動局は、サブキャリアセレクションフィルター(SSF)を2つ備え、SSF1(36)を制御チャネルに、SSF2(37)を通信チャネルに用いる例を示したが、これに限られることはなく、3つ以上のSSFを備えて復調処理の効率化を図るようにしてもよい。例えば、前記図9の場合において、割り当てられた通信チャネルのサブキャリア数がSSF2(37)の通過帯域幅よりも大きいときには、SSF2(37)を使用することなく全信号帯域の受信信号をA/D変換器38に入力することとなり、A/D変換及びFFTの信号処理量がシステムの最大速度で通信を行うときと同じ処理量が必要となる。そこで、前記SSF2よりも通過帯域幅が広く、割り当てられたサブキャリアを通過させることができる第3のSSFを設け、通信チャネルの信号を受信するときに該第3のSSFを使用して、その帯域幅に対応するサンプリング周波数及びフーリエ変換点数でA/D変換及びフーリエ変換を行うことにより、信号処理量を削減することが可能となる。
また、割り当てられた通信チャネルのサブキャリア数が前記制御チャネル用のSSF1(36)を通過することができるサブキャリア数であるときは、SSF1を通信チャネルの信号の受信に用いることもできる。
このように、受信信号のサブキャリア数に対応した通過帯域幅のSSFを用い、それに応じたサンプリング周波数及びフーリエ変換点数を用いることにより、信号処理量を削減することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のパイロット信号送信方法及び基地局装置によれば、基地局から近距離の移動局に対しても、遠距離の移動局に対しても、効率良くパイロット信号を受信させることができる。基地局周辺の移動局が通信に用いるサブキャリアにおけるパイロット信号については送信電力を抑制することができ、基地局から遠距離に位置する移動局が通信に用いるサブキャリアにおけるパイロット信号については送信電力を大きくする必要があるが、基地局は広いエリアカバレッジを確保することができる。
また、信号帯域内の全サブキャリアにおいて一律に大きな送信電力でパイロット信号を送信する必要がないため、基地局における消費電力の低減、システム容量の向上を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパイロット信号送信方法により送信されるパイロット信号の送信電力を説明するための図である。
【図2】本発明のパイロット信号送信方法による動作を説明するための図である。
【図3】本発明のパイロット信号送信方法の他の実施の形態について説明するための図である。
【図4】移動局における距離の判定に使用されるテーブルの例を示す図である。
【図5】移動局分布テーブルの例を示す図である。
【図6】本発明のパイロット信号送信方法のさらに他の実施の形態について説明するための図である。
【図7】本発明のパイロット信号送信方法のさらに他の実施の形態について説明するための図である。
【図8】本発明のパイロット信号送信方法を実行する基地局装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図9】図8の基地局装置と通信を行う移動局の構成例を示すブロック図である。
【図10】図9の移動局の動作について説明するための図である。
【図11】MC−CDMA方式におけるパイロット信号について説明するための図である。
【符号の説明】
1:基地局、2,3,4:移動局、11:データソース、12:チャネル符号化部、13:シンボル変調部、14:S/P変換部、15:拡散処理部、16多重化部、17:逆フーリエ変換部、18:ガードインターバル付加部、19,22,31,54:アンテナ、20:パイロット信号用シンボル、21:電力制御部、23:受信部、24:移動局位置情報収集部、25:移動局分布テーブル、32:バンドパスフィルタ、33:アナログ復調器、34:同調器、35:スイッチ、36,37:サブキャリアセレクションフィルタ、38:A/D変換部、39:ガードインターバル除去部、40:フーリエ変換部、41:逆拡散処理部、42:パイロットシンボル用逆拡散処理部、43:伝搬路推定部、44:位相補償部、45:P/S変換部、46:シンボル復調部、47:チャネル復号部、48:データ、49:制御チャネルのシンボル復調部、50:移動局位置判定部、51:通信チャネル用サブキャリア判定部、52:制御部、53:送信部

Claims (9)

  1. 直交周波数間隔に配置した複数のサブキャリアを用いてコード拡散されたシンボルを送信するMC−CDMA通信システムにおけるパイロット信号送信方法であって、
    ユーザデータとともにコード多重された基地局から複数の移動局に向けて送信されるパイロット信号を、そのサブキャリアが割り当てられた前記移動局と前記基地局との距離に応じた送信電力で、各サブキャリアにそれぞれコード多重して送信することを特徴とするパイロット信号送信方法。
  2. 基地局との距離が近距離である移動局及び遠距離である移動局の両者に用いるサブキャリアについては、基地局との距離が遠距離である移動局が受信可能となるような送信電力でパイロット信号を送信することを特徴とする請求項1記載のパイロット信号送信方法。
  3. 直交周波数間隔に配置した複数のサブキャリアを用いてコード拡散されたシンボルを送信するMC−CDMA移動体通信システムにおけるパイロット信号送信方法であって、
    前記複数のサブキャリアを複数のブロックに分割し、
    ユーザデータとともにコード多重された基地局から複数の移動局に向けて送信されるパイロット信号を、そのサブキャリアが属するブロックが割り当てられた前記移動局と前記基地局との距離に応じた送信電力で、各サブキャリアにそれぞれコード多重して送信することを特徴とするパイロット信号送信方法。
  4. 前記ブロックに含まれるサブキャリアの数は、セル内の移動局分布に応じて動的に変更されることを特徴とする請求項3記載のパイロット信号送信方法。
  5. 通信チャネルの信号がコード多重されていないサブキャリアについては、パイロット信号を送信しないことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のパイロット信号送信方法。
  6. 前記パイロット信号は周波数軸方向に拡散処理されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のパイロット信号送信方法。
  7. 前記パイロット信号は時間軸方向に拡散処理されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のパイロット信号送信方法。
  8. 前記パイロット信号は周波数軸方向及び時間軸方向の2次元に拡散処理されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のパイロット信号送信方法。
  9. 直交周波数間隔に配置した複数のサブキャリアを用いてコード拡散されたシンボルを送信するMC−CDMA通信システムにおける基地局装置であって、移動局と自局との距離に応じて、その移動局に対する通信チャネルに用いるサブキャリアを決定する手段と、
    各サブキャリアに、そのサブキャリアが割り当てられた移動局と自局との距離に応じた電力のパイロット信号を自局から複数の前記移動局に向けてユーザデータとともにコード多重して送信する手段と
    を有することを特徴とする基地局装置。
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