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JP3765655B2 - コネクタ装着装置 - Google Patents

コネクタ装着装置 Download PDF

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JP3765655B2
JP3765655B2 JP30816197A JP30816197A JP3765655B2 JP 3765655 B2 JP3765655 B2 JP 3765655B2 JP 30816197 A JP30816197 A JP 30816197A JP 30816197 A JP30816197 A JP 30816197A JP 3765655 B2 JP3765655 B2 JP 3765655B2
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  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコネクタ装着装置に関し、特にプリント基板にコネクタを装着するコネクタ装着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板への電源や信号等の給電・供給・分配等は一般的にコネクタが使用されている。このコネクタのプリント基板への実装は、プリント基板のスルーホール部とコネクタの接続端子を共晶はんだで接合しているのが一般的である。
【0003】
一方、近年になってプレスフィットコネクタと呼ばれるプリント基板用コネクタが実用化されている。図8はプレスフィットコネクタとプリント基板の接合の様子を示す図である。図9は図8をX方向に見た図である。
【0004】
図に示すようにプリント基板300のスルーホール銅メッキ301に対して、プレスフィットコネクタ200のピン201が「食い込み」接合する。このためスルーホール径Rよりもプレスフィットコネクタのピン径Lの方が長くなっている。
【0005】
このようにプレスフィットコネクタ200では、共晶はんだを用いずに、スルーホール銅メッキ301と、プレスフィットコネクタピン201と、の金属同士の嵌合のみで機械的に固定、接合する。
【0006】
また、プレスフィットコネクタ200をプリント基板300に圧入する際の圧入機は、油圧式プレスと空気圧式プレスの2タイプがある。油圧式プレスは装置形状が大きくなるため、装置形状の小さい空気圧式プレスの方が一般に広く用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来の空気圧式プレスのプレスフィットコネクタ圧入機は、圧縮空気が瞬時に供給されるため、プレスフィットコネクタ自身に大きな衝撃が加わり、ピンの座屈を生じる等の問題があった。
【0008】
図10は従来の空気圧式プレス型の圧力プロファイルを示す図である。横軸に時間、縦軸に供給空気量を示す。
時間t0から時間t1の間では、圧縮空気が瞬時に供給される。時間t1から時間t2の間では、プレスフィットコネクタピン201に負荷ストレスが加わり、アクション部分201aがスルーホールで潰れる状態まで圧縮空気が流れ込む。時間t2から時間t3の間では、アクション部分201aが潰れているので供給空気量が多くなり、時間t3でプレスフィットコネクタ200はプリント基板300と接合する。
【0009】
このように時間t1でのプレスフィットコネクタピン201がスルーホール銅メッキ301にぶつかる衝撃と、時間t3での圧入完了時のプレスフィットコネクタ200がプリント基板300にぶつかる衝撃と、によりプレスフィットコネクタ200に大きな衝撃が加わる。このためプレスフィットコネクタピン201の座屈を生じる等のコネクタ圧入不良の原因を引き起こしていた。
【0010】
一方、プレスフィットコネクタ200のピン挿入圧力は、1ピン当たり10Kg前後であり100ピンのコネクタを想定した場合、設備の挿入圧力は1000Kg程度が必要になる。
【0011】
空気圧式プレスの加圧力は、圧縮空気圧力とシリンダ軸の断面積との積できまる。そこで、1000Kg程度の加圧力を一般的に工場で使用されている5〜6Kgの圧縮空気を用いて得るためには、シリンダ口径を約φ300程度に大きくする必要がある。
【0012】
シリンダ径を大きくするとプレスフィットコネクタ200のピン形状のばらつきやスルーホールの穴位置や穴径のばらつきにより、プレスフィットコネクタ200の負荷アンバランスが生じた場合に、圧縮空気の密度のバランスが崩れてしまう。
【0013】
このため、均一な圧力がプレスフィットコネクタ200に伝わらなくなり、正規の状態に圧入されなくなるといった問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、プリント基板とコネクタ接合時の圧入時の衝撃を和らげ、負荷ストレスのバランスを良好に保つコネクタ装着装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すようなプリント基板30にコネクタ20を装着するコネクタ装着装置10において、複数領域に分割されて、供給空気量により拡張及び伸縮するエアーバック11と、エアーバック11の空気圧により稼働して、プリント基板30にコネクタ20を圧入する圧入ヘッド12と、複数領域に分割されたエアーバック毎に設けられ、プリント基板30と圧入ヘッド12との距離d1、d2を測定する距離センサ13a、13bと、複数個の距離センサ13a、13bで測定された距離d1、d2が一致するように、エアーバック毎に供給空気量を別個に制御する供給空気量制御手段14と、を有することを特徴とするコネクタ装着装置10が提供される。
【0015】
ここで、エアーバック11は、複数領域に分割されて、供給空気量により拡張及び伸縮する。圧入ヘッド12は、エアーバック11の空気圧により稼働して、プリント基板30にコネクタ20を圧入する。距離センサ13a、13bは、複数領域に分割されたエアーバック毎に設けられ、プリント基板30と圧入ヘッド12との距離d1、d2を測定する。供給空気量制御手段14は、複数個の距離センサ13a、13bで測定された距離d1、d2が一致するように、エアーバック毎に供給空気量を別個に制御する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1はコネクタ装着装置の原理図である。
【0017】
エアーバック11は、供給空気量により拡張及び伸縮する。図ではエアーバック11は、エアーバック11aとエアーバック11bとの2つに分割されている。
【0018】
圧入ヘッド12は、エアーバック11の空気圧により稼働して、プリント基板30にコネクタ20を圧入する。なお、コネクタ20はプレスフィットコネクタ20であるものとして以降説明する。
【0019】
距離センサ13a、13bは、エアーバック11aとエアーバック11bとに対応して設けられ、プリント基板30と、圧入ヘッド12と、の距離d1、d2を測定する。
【0020】
供給空気量制御手段14は、距離d1、d2にもとづいて、供給空気量を制御する。すなわち、距離d1、d2の差分だけ供給する空気の量をコントロールする。例えば、プリント基板30との距離の遠い方のエアーバックの供給空気量を増やすことにより、負荷ストレスのアンバランスを防止する。詳細は後述する。
【0021】
次にコネクタ装着装置10の詳細構成と動作について説明する。図2はプレスフィットコネクタ20の圧入前のコネクタ装着装置10の外観図であり、図3はプレスフィットコネクタ20の圧入後のコネクタ装着装置10の外観図である。
【0022】
上側ベース15a及び下側ベース15bの間にガイドバー17が取り付けられ、上側ベース15aと下側ベース15bは固定される。
また、上側ベース15a及び下側ベース15bの間に、ガイドバー17が貫通している移動プレート16が設けられる。移動プレート16は、エアーバッグ11への圧縮空気の給排により、上側ベース15aと下側ベース15b間をガイドバー17に沿って平行に移動する。なお、ガイドブッシュ18は、移動プレート16が平行に保てるようにガイドを行う。
【0023】
圧入ヘッド12は、移動プレート16に固定され、圧入されるプレスフィットコネクタ20に直接接触する。そして、プレスフィットコネクタピン21をプリント基板30に圧入する。
【0024】
距離センサ13は、圧入ヘッド12に内蔵されており、プリント基板30と、圧入ヘッド12と、の距離を測定する。なお、この場合、プリント基板30上に距離測定用パッド(図に示さず)が敷かれる。また、距離は常時測定され、この測定値をもとにエアーバック11に供給する空気量が調整される。
【0025】
パレット19は、プリント基板30の位置決めに用いられ、パレット19上にプリント基板30が搭載される。
また、図には示していないが、エアーバック11の回りは、保護カバーで覆われており、万が一エアーバッグ11が破裂した場合に作業者を保護する。
【0026】
さらに、コネクタ装着装置10の操作パネル(図に示さず)には、圧入チェックランプが設けられている。これは圧入動作完了時に点灯し、圧入作業の完了を作業者に知らせるもので、これにより空気の過剰供給を防止する。
【0027】
次にエアーバック11の分割について説明する。図4はエアーバック11の分割例を示す図である。図ではエアーバック11を4分割している。
エアーバック11にはゴムチューブ等が用いられ、中仕切り11cによって、ブロック1〜ブロック4に分割される。
【0028】
また、ブロック1〜ブロック4に対し、エア配管14a〜14dが取り付けられる。エア配管14a〜14dには、バルブ14a−1〜14d−1が取り付けられる。
【0029】
バルブ14a−1〜14d−1のバルブ開閉は、供給空気量制御手段14によって制御され、ブロック1〜ブロック4それぞれ別個に圧縮空気が供給される。このため、ブロック1〜ブロック4毎に空気圧力が調整される。
【0030】
このようにエアーバック11を分割すると、負荷ストレスのアンバランスを防止することができる。
すなわち、同一基板内で複数個のコネクタを同時に圧入する場合は、スルーホール径やピンの形状等により、コネクタ間で負荷ストレスのアンバランスが生じる。このため供給空気を溜めておくエアーバック11を複数個に分割することにより、空気圧力の微調整ができる。
【0031】
例えば、図1ではプレスフィットコネクタ20の両端に対応して、エアーバック11を左右2個に分割してある。そして、左右2か所の距離センサ13a、13bの距離d1、d2の違いの分だけ供給する空気の量をコントロールする。
【0032】
これにより、左右どちらかの負荷ストレスの多い方、すなわちプリント基板30との距離の遠い方の供給空気量を増やすことにより、負荷ストレスのアンバランスを解消することができる。
【0033】
また、左右のみでなく前後でも負荷ストレスのアンバランスが生じる場合は、図4のようにエアーバック11を4個以上に分割し、供給空気量をコントロールすればよい。
【0034】
次に距離センサ13a、13bで測定された距離d1、d2をもとに、供給空気量制御手段14で供給空気量を制御する場合の処理手順について説明する。
図5は供給空気量を制御する場合の処理手順を示すフローチャートである。ただし、図1で説明したエアーバック11a、11bに対応して距離センサ13a、13bが取り付けられているコネクタ装着装置10に関する処理である。
〔S1〕供給空気量制御手段14は、エアーバック11a、11bに圧縮空気を供給する。
〔S2〕供給空気量制御手段14は、距離センサ13a、13bで測定した距離d1、d2を比較する。同一(d1=d2)ならばステップS3へ、不一致ならばステップS4へ行く。
〔S3〕供給空気量制御手段14は、ステップS1での供給状態と同じ空気供給量を保ちながら、圧縮空気を供給する。
〔S4〕供給空気量制御手段14は、d1>d2ならばエアーバック11aへの空気量の供給を続行し、エアーバック11bへの空気量の供給をストップする。また、d1<d2ならばエアーバック11aへの空気量の供給をストップし、エアーバック11bへの空気量の供給を続行する。
〔S5〕圧入完了の場合は、ステップS6へ行き、完了していない場合はステップS1へ戻る。
〔S6〕供給空気量制御手段14は、圧縮空気の供給を停止する。
【0035】
以上説明したように、エアーバック11a、11bの左右どちらかの負荷ストレスの多い方、すなわちプリント基板30との距離の遠い方の供給空気量を増やし、距離の近い方の供給空気量をストップしながら、互いの距離が等しくなるように制御することにより、負荷ストレスのアンバランスを解消することができる。
【0036】
にコネクタ装着装置10の圧力プロファイルについて説明する。図6はコネクタ装着装置10の圧力プロファイルを示す図である。横軸に時間、縦軸に供給空気量を示す。
【0037】
供給空気量制御手段14は、あらかじめプレスフィットコネクタピン21の寸法及び形状は分かっているので、プリント基板30の距離を検知し、プレスフィットコネクタ20がどのような状態にあるかをフィードバックしながら供給空気量を図のような圧力プロファイルになるようにコントロールする。
【0038】
時間t0から時間t1の間では、圧縮空気が瞬時に供給される。時間t1から時間t2の間では、アクション部分21aが潰れかける直前に供給空気量を抑えて衝撃を和らげる。時間t2から時間t3の間では、プレスフィットコネクタピン21に負荷ストレスが加わる際に再度供給空気量を増加させる。時間t3から時間t4の間では、プレスフィットコネクタ20がプリント基板30と接合する際に供給空気量を抑制する。
【0039】
以上説明したように、コネクタ装着装置10の圧力プロファイルの特徴は、アクション部分21aが潰れかける直前に供給空気量を抑えて衝撃を和らげ、スルーホール内で最も負荷ストレスのかかる際に再度供給空気量を増加し、完全に潰れる前(プレスフィットコネクタ20がプリント基板30と接合する前)に再び供給空気量を抑えるものである。
【0040】
これにより、プレスフィットコネクタピン21がスルーホールにぶつかる衝撃と圧入完了時のプレスフィットコネクタ20がプリント基板30にぶつかる衝撃とを緩和することが可能になる。
【0041】
以上説明したように、コネクタ装着装置10は、プリント基板30と圧入ヘッド12との距離dを測定し、この距離dにもとづいて、エアーバック11の供給空気量を制御して、プリント基板30にコネクタ20を装着する構成とした。
【0042】
具体的なコネクタ装着装置10の外形寸法は、516mm×391mm×300mmという小型の装置であり、約5000Kgの圧入力を発揮できる装着装置を実現した。
【0043】
これにより、プレスフィットコネクタピン21及びプレスフィットコネクタ20のプリント基板圧入時の衝撃を抑制することができ、ピンの座屈及びコネクタの破損を防止することが可能になる。
【0044】
また、プリント基板30のスルーホール径、穴ピッチやプレスフィットコネクタピン21の形状(寸法精度)等が異なるために生じる、圧力時の負荷ストレスのアンバランスが解決でき、圧入品質の向上が図れる。
【0045】
さらに、圧縮空気のみの動力源で駆動するため、廉価でありかつ小型化が可能になる。
にコネクタ装着装置10の変形例について説明する。図7はコネクタ装着装置の変形例を示す図である。
【0046】
変形例であるコネクタ装着装置10aは、エアーバックのかわりにスピードコントローラを用いるものである。
圧入ヘッド12は、稼働量の制御を受けて、プリント基板30に(プレスフィット)コネクタ20を圧入する。距離センサ13は、プリント基板30と圧入ヘッド12との距離dを測定する。稼働量制御手段14−1は、スピードコントローラに該当し、圧入ヘッド12の稼働量を距離dにもとづいて制御する。
【0047】
以上説明したように、変形例であるコネクタ装着装置10aは、プリント基板30と圧入ヘッド12との距離dにもとづいて、圧入ヘッド12の稼働量を制御して、プリント基板30にコネクタ20を圧入する構成とした。
【0048】
これにより、コネクタ20のプリント基板圧入時の衝撃を抑制することができ、ピンの座屈及びコネクタの破損を防止することが可能になる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、コネクタ装着装置は、プリント基板と圧入ヘッドとの距離を測定し、この距離にもとづいてエアーバックの供給空気量を制御して、プリント基板にコネクタを装着する構成とした。これにより、プリント基板とコネクタ接合時の圧入時の衝撃を和らげ、負荷ストレスのバランスを良好に保つことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ネクタ装着装置の原理図である。
【図2】 プレスフィットコネクタの圧入前のコネクタ装着装置の外観図である。
【図3】 プレスフィットコネクタの圧入後のコネクタ装着装置の外観図である。
【図4】 エアーバックの分割例を示す図である。
【図5】 供給空気量を制御する場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】ネクタ装着装置の圧力プロファイルを示す図である。
【図7】ネクタ装着装置の変形例を示す図である。
【図8】 プレスフィットコネクタとプリント基板の接合の様子を示す図である。
【図9】 図8をX方向に見た図である。
【図10】 従来の空気圧式プレス型の圧力プロファイルを示す図である。
【符号の説明】
10 コネクタ装着装置
11、11a、11b エアーバック
12 圧入ヘッド
13a、13b 距離センサ
14 供給空気量制御手段
20 コネクタ
30 プリント基板
d1、d2 距離

Claims (1)

  1. プリント基板にコネクタを装着するコネクタ装着装置において、
    複数領域に分割されて、供給空気量により拡張及び伸縮するエアーバックと、
    前記エアーバックの空気圧により稼働して、前記プリント基板に前記コネクタを圧入する圧入ヘッドと、
    前記複数領域に分割された前記エアーバック毎に設けられ、前記プリント基板と前記圧入ヘッドとの距離を測定する距離センサと、
    複数個の前記距離センサで測定された前記距離が一致するように、前記エアーバック毎に供給空気量を別個に制御する供給空気量制御手段と、
    を有することを特徴とするコネクタ装着装置。
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