JP3761060B2 - Waveguide type optical device and light source and optical apparatus using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコヒーレント光源を応用した、光情報処理、光応用計測制御分野に使用されるレーザ光源及び光学システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
光情報記録、再生装置ではより短波長の光源を用いることで高密度化が実現できる。例えば従来より普及しているコンパクトディスク装置では780nmの近赤外光を用いるのに対し、より高密度の情報再生を実現したデジタルバーサタイルディスク(DVD)では650nmの赤色半導体レーザが用いられている。またさらに高密度な次世代光ディスク装置を実現するため、さらに短波長な青色レーザ光源の開発が盛んに行われている。例えば、小型かつ安定な青色レーザ光源として非線形光学物質を用いた波長変換素子が開発されている。
【0003】
図14は、2次高調波発生素子[second harmonic generation](以下SHG素子と略す)を用いた青色光源の一例の概略図である。まず図14に沿って、SHG光源について説明する。
【0004】
光学材料基板114上にはプロトン交換法によって幅約3ミクロン、深さ約2ミクロンの高屈折率領域が形成され、光導波路[optical waveguide]115として働く。半導体レーザ111から出射された波長850nmの赤外光はSHG素子117の入射側端面139に集光され、SHG素子117上の光導波路115内を伝搬して基本波導波光[fundamental guided wave]となる。
【0005】
光学材料基板114のニオブ酸リチウム結晶は、大きな非線形光学定数を持ち、基本波の電界から波長が2分の1に変換された波長425nmの高調波導波光が励起される。
【0006】
また、基本波と高調波の伝搬定数差を補償するために導波路115上には周期的に分極反転[domain inversion]領域116が形成され、導波路115全域にわたって励起される高調波はコヒーレントに足し合わされて、導波路115の出射側端面138から出射される。
【0007】
ここで、基本波と高調波の伝搬定数差を正確に補償するためには、基本波の波長を正確に一定に保つ必要があり、半導体レーザ111は温度等による波長変動が極めて小さいDBRレーザが用いられる。DBRレーザは波長変動が小さいばかりでなく、単一波長で発振するためコヒーレンス[coherency]が高くかつRINノイズ[relative intensity noise]が低いという特長を併せ持つ。
【0008】
次に図15に示したSHG素子117を用いた青色光源光ディスクピックアップの概略図に沿ってその動作の様子を説明する。SHG素子117から出射された高調波青色光はコリメートレンズ113、偏光分離ビームスプリッタ120、4分の1波長板121、対物レンズ122を通過して光ディスク124上に集光される。
【0009】
光ディスク124によって変調された光は偏光分離ビームスプリッタ120で反射され、集光レンズ123によって光検出器125に導かれ再生信号を得る。
【0010】
このとき、SHG素子117からは紙面に平行な直線偏光[linearlypolarized light]が出射されるが、4分の1波長板121を往復して紙面に垂直な偏光となり、光ディスク124からの反射光は偏光ビームスプリッタ120で全て反射され光源側には戻らない構成となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術の項で光ディスクからの反射光が偏光ビームスプリッタで反射され光源側に戻らない構成を述べたが、現実の光ディスク124の基材が複屈折性[birefringence]を持つため、ディスクで発生した不要偏光成分が偏光ビームスプリッタ120を通過して光源側に戻る。
【0012】
光ディスク124の再生中には、対物レンズ122は光ディスク124上に正確に焦点を合わせるように位置制御されるため、SHG素子117の出射側端面138と光ディスク124とは共焦点光学系[confocal optical system]を形成し、光ディスク124からの反射光は正確にSHG素子117の光導波路115の出射側端面138に集光される。
【0013】
このように反射光が光源に帰還される課題は半導体レーザを光源とする光学系の戻り光誘起雑音として、従来よりこれを回避する様々な技術が提案されている。
【0014】
例えば半導体レーザを高周波信号で変調することで複数の縦モードを生じさたり、半導体レーザに自励発振を起こさせて同じく複数の縦モード発振を実現する方法である。
【0015】
また、光通信の分野では半導体レーザからの光を光ファイバに集光する際両者の間に磁気光学効果を用いた光アイソレータを挿入するのが一般的である。
【0016】
あるいは光ファイバや光導波路の入射側端面を斜めに研磨して反射光を斜めに反射させ、半導体レーザに戻らないようにする方法が特開平5−323404号公報に開示されている。
【0017】
これらの技術は半導体レーザの光源内部に帰還される戻り光による戻り光誘起雑音を低減するものである。
【0018】
我々は図15に示した導波型SHG素子117を用いた光ピックアップの再生実験を行い、従来の戻り光誘起雑音とは異なるメカニズムで発生するノイズを見出した。
【0019】
すなわち、光導波路115の出射側端面138に集光された戻り光が導波路115の出射側端面138で反射されて、導波路115の内部から出射される光と干渉して生じる干渉ノイズである。
【0020】
この干渉効果によって光ディスク124側からは光源の出力光パワーが変化するように見え、光ディスク124の再生信号が低周波ノイズで変調されて信号劣化となる。
【0021】
半導体レーザでの戻り光誘起雑音(モードホップノイズ)が半導体レーザ111の内部の光と入射側端面139で反射された戻り光との相互作用で発生するのに対して、上述の干渉ノイズは光源からの出射光と出射側端面138で反射される戻り光との干渉によって発生する点が異なる。
【0022】
また、さらに詳細な検討によって、外部光学系(コリメートレンズ113)からの戻り光の一部は導波型光デバイスの導波路115内に再度導波光として励起され、導波路115の入射側端面139で反射されて同様に干渉ノイズの原因となることを発見した。
【0023】
以上述べたように、導波型光デバイスを用いた光学系には2種の異なるノイズ、すなわち、光源から出射された光が反射されて光源の出射側端面138に戻り、光源外部の光学系で干渉を起こす低周波の干渉ノイズと、半導体レーザ111の内部に起因するモードホップノイズが存在する。
【0024】
後者のモードホップノイズを低減する方法は種々の技術が提案されているが、前者の光源外部での干渉ノイズは今まで注目されたことがなく、これを根本的に解決する方法は提案されていない。
【0025】
本発明の目的は、光源外部での干渉ノイズを低減することにある。
【0026】
本発明の他の目的は、光ディスクからの戻り光が存在するような場合にも、戻り光の影響を受けることなく低ノイズで光ディスクを再生することができる導波型光デバイス、これを用いた光源および光学装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る導波型光デバイスは、光学材料基板と、前記光学材料基板に形成された導波路とを含む導波型光デバイスにおいて、前記光学材料基板と前記導波路とは2次高調波発生素子を形成し、前記導波路は、長手方向軸と、前記長手方向軸に垂直な面に対して直角からずれた角度に形成される出射側端面と、前記長手方向軸に垂直な面に対して直角からずれた角度に形成される入射側端面とを有し、該出射側端面の前記角度は、外部光学系からの戻り光が該出射側端面にて反射される際に該導波路からの出射光と干渉することを防ぐように設定され、該入射側端面の前記角度は、外部光学系からの戻り光が該出射側端面から該導波路内に入射して該入射側端面にて反射される際に、該導波路内に入射されないように設定され、前記入射側端面に、前記戻り光である高調波の反射率を低減する反射防止膜が形成されており、そのことにより上記目的が達成される。
【0039】
本発明に係る光学装置は、本発明に係る導波型光デバイスと、前記導波路からの出射光を被観測物体上に集光する集光光学系とを含み、前記導波型光デバイスと被観測物体とは、共焦点の関係にあるように配置され、そのことにより上記目的が達成される。
【0040】
前記出射側端面に垂直な面と前記導波路とのなす角θと前記導波路の実効屈折率nと前記集光光学系の前記導波路の出射側の実質的な開口数NAとが、NA≦sin(θ×n)なる関係を満足してもよい。
【0041】
前記被観測物体は、光ディスクを含んでもよい。
【0042】
本発明に係る他の導波型光デバイスは、光学材料基板と、前記光学材料基板に形成された導波路とを含む導波型光デバイスにおいて、前記導波路から第1方向に出射され外部物体により前記出射側端面へ反射された光が前記出射側端面で前記第1方向と異なる第2方向に出射され、そのことにより上記目的が達成される。
【0043】
前記光学材料基板と前記導波路とは2次高調波発生素子を形成してもよい。
【0044】
本発明のある局面に従えば、出射側を斜めに形成するという簡単な構成によって戻り光の影響を効果的に低減することができるという作用を奏する。
【0045】
入射側、出射側とも導波路に対して斜めに形成された導波型光デバイスでは両端面での反射が低減され、ほぼ完全に戻り光の干渉の影響を除去でき、また、入射側端面を斜めに形成していることにより、光導波路の入射側端面での反射による半導体レーザへの戻り光も抑えられ、半導体レーザのモードホップノイズ低減の効果も併せ持つという作用を有する。
【0046】
光学材料基板の入射側端面と出射側端面が略平行に形成されることを特長とした導波型光デバイスは、作りやすいという効果を奏する。
【0047】
本発明の他の局面に従えば、光源のコリメート光学系は導波型光デバイスからの出射光分布の中心に配置されるので、半導体レーザ光源への戻り光を低減できるという作用を奏する。
【0048】
本発明のさらに他の局面に従えば、光学装置は、外部光学系からの戻り光が導波路端面で反射されて出射光と干渉することを防ぎ、干渉ノイズのない安定な光源を提供し、入射側端面も斜めに形成することで、外部光学系からの戻り光が導波路の入射側端面まで戻って反射することを防止するのみならず、半導体レーザ光源への戻り光を低減するという作用を有する。
【0049】
【発明の実施の形態】
本明細書では、「出射側端面」とは特に断らない限り、光学材料基板の表面と光が出射する導波路の表面との双方を含む。光学材料基板は、導波路の出射側端面とは異なる出射側端面を持ち得る。光学材料基板と導波路とは、同一平面内に出射側端面を持ち得る。
【0050】
「入射側端面」とは特に断らない限り、光学材料基板の表面と光が光源から入射する導波路の表面との双方を含む。光学材料基板は、導波路の入射側端面とは異なる入射側端面を持ち得る。光学材料基板と導波路とは、同一平面内に入射側端面を持ち得る。
【0051】
「出射光」とは、導波路から出射する光を意味する。
【0052】
(実施の形態1)
図1に本発明の導波型光デバイス10を用いた光学装置100の概略構成図を示す。本発明の導波型光デバイスはSHG素子に限ったものではないが、図1の例では導波型素子に赤外光を青色光に変換するSHG素子を用いた例を示している。
【0053】
光学装置100は、光源装置101と集光光学系102とを含む。光源装置101は、光源としての半導体レーザ11と集光レンズ12と導波型光デバイス10とコリメートレンズ13とを含む。集光光学系102は、偏光ビームスプリッタ20と4分の1波長板21と対物レンズ22とを含む。
【0054】
導波型光デバイス10は、光学材料基板14と光学材料基板14に形成される光導波路15とを含む。以下に述べる実施の形態では、 光学材料基板14と光導波路15とを含むSHG素子を例に挙げて説明するが本発明はこれに限定されない。本発明では、光学材料基板および光導波路として他のタイプの素子が使用され得る。
【0055】
半導体レーザ11からは波長850nmの光が出射され、SHG素子17上に形成された光導波路15を伝搬する間に波長が2分の1に変換された青色光が発生し、出射側端面38から波長425nmの青色光が出射される。
【0056】
SHG素子17からの出射光30はコリメートレンズ13、偏光ビームスプリッタ20を通過し、対物レンズ22で光ディスク24上に集光される。
【0057】
光ディスク24からの反射光は偏光ビームスプリッタ20で反射されて光検出器25に導かれるが、光ディスク24の基材が複屈折性を持つ場合には不要な偏光成分は偏光ビームスプリッタ20を通過してSHG素子17に戻る。
【0058】
ここで対物レンズ22は光ディスク24上に正確に集光するように位置制御されるため、SHG素子17の出射側端面38と光ディスク24とは共焦点系をなし、光学系からの戻り光31は、出射側端面38に集光される。
【0059】
図1に示した本発明の導波型デバイスの特徴は、出射側端面38が、出射側端面38に垂直な面50が光導波路15の長手方向軸Aに対して斜めの角度θを有するように形成されていることである。即ち、出射側端面38は、光導波路15の長手方向軸Aに垂直な面に対して斜めの角度θを有する。本明細書では、このような出射側端面と光導波路との位置関係を光導波路に対して斜めに形成されると表現する。
【0060】
光導波路15からの出射光30は、出射側端面38に垂直な面50に対して出射角θ1なる角度で出射される。このときの出射角θ1はスネルの法則により、
θ1=n×sinθ (式1)
なる式で表され、光導波路の屈折率nと、光導波路と出射側端面とのなす角θで規定される。
【0061】
このように、光導波路15からの出射光が光導波路15に対して斜めに出射されるため、SHG素子17と光ピックアップ光学系(コリメートレンズ13、偏光ビームスプリッタ20、対物レンズ22)とは図1のように斜めに配置される。このため、光学系からの戻り光31の端面反射光32は、出射光30と2×θ1の角度ずれが生じ、端面反射光32はコリメートレンズ13にとらえられず出射光30との干渉が回避される。
【0062】
図1から分かるように、コリメートレンズ13は光導波路15に対して斜めの方向に配置されているが、これはスネルの法則によって規定される角度に出射される出射光30の分布中心にコリメートレンズ13を置く配置になっている。
【0063】
コリメートレンズ13を光導波路15に対して直角に配置する構成に比べて、光学系からの戻り光31と端面反射光32のなす角がより大きくなる配置となっているので、出射光30を最も効率よく利用することができる。
【0064】
図1での光導波路15と出射側端面38とのなす角度θは特に限定せずとも干渉ノイズの低減に効果を持つが、出射光30の出射角θ1と光ピックアップ光学系103の光源側NA(開口数)を
NA<sin(θ×n) (式2)
なる条件に設定することで出射光30と端面反射光32とを完全に分離し、出射光30と端面反射光32との干渉を完全になくすことができる。
【0065】
ここで光ピックアップ光学系103の光源側NAは単にコリメートレンズ13のNAを指すものではない。例えば図1の光ピックアップ光学系103では、コリメートレンズ13は対物レンズ22より大きな有効径を持ち、光ピックアップ光学系103の有効ビーム径は対物レンズ22の有効径で規定される。
【0066】
この場合には、端面反射光32の影響が完全に除去される条件を表す(式1)でのNAは、光ピックアップ光学系103の有効ビーム径、すなわち対物レンズ22の有効径rとコリメートレンズ13の焦点距離fから
NA=sin(r/f) (式3)
なる式でNAが表される。このNAに対して(式1)が成立する範囲に光導波路15と出射側端面38とのなす角度θを設定すればよい。
【0067】
例えば、DVDやCDの一般的な光ピックアップ光学系では、有効ビーム半径2mm、コリメートレンズの焦点距離fが15mm程度であり、屈折率2.2のニオブ酸リチウム導波路を用いた場合には、光導波路15と出射側端面38とのなす角度θは、3.5度以上に設定すればよい。角度の上限は全反射臨界角で定まるが、角度が大きくなるに従って端面透過率の角度依存性が大きくなるため、光導波路15と出射側端面38とのなす角度θは20度程度以下に設定するのが現実的である。
【0068】
また、図2には、さらに出射側端面の傾斜角度を小さくした構成の光デバイスの一例を示す。導波型光デバイス10Aは、SHG素子17Aを含む。 SHG素子17Aは、プロトン交換導波路15Aを含む。 SHG素子17Aの出射側端面38Aに垂直な面51は、図1の出射側端面38よりも、プロトン交換導波路15Aの長手方向軸Aに対して小さい角度を有する。
【0069】
導波型光デバイス10Aとして、プロトン交換導波路15Aを用いた場合には、光導波路15Aからの出射光30Aの遠視野像は、図3に示すように垂直方向に広く水平方向に狭い楕円形状を持つことが多い。
【0070】
図3は、図2の断面3−3での出射光30Aの断面図である。図3に示すように、遠視野像の高さhは、その幅dよりも大きい。
【0071】
このような場合には、出射光30Aの遠視野像形状に合わせたアパーチャプレート37Aを挿入して、光量を大きくロスすることなく光学系の水平方向のNAを小さくする事ができる。
【0072】
図4Aは、図2の断面4A−4Aでのアパーチャプレート37Aの断面図である。図4Aに示すように、アパーチャプレート37Aのアパーチャの高さhは、その幅dよりも大きい。アパーチャプレート37Aは、図3の出射光30Aの遠視野像に適合する。このようにアパーチャプレート37Aを用いると、光ピックアップ光学系の幅d方向(図3)のNAを小さくする事ができる。
【0073】
図2では完全に反射光の干渉を除去できる角度θは、アパーチャプレート37Aのアパーチャの幅dを用いて
NA= sin{(d/2)/f} (式4)
で表されるNAに対して(式1)を満足すればよく、出射側端面38Aの傾斜角θを図1に示す構造での傾斜角よりも小さくすることができる。
【0074】
代表的なプロトン交換導波路では、遠視野像の垂直方向の広がり(図3に示す高さh)が水平方向の広がり(図3に示す幅d)の2倍程度である。この場合には、出射側端面38Aの傾斜角θは、(式2)に対応する値の2分の1にできる。上述した光ピックアップの具体例に適用すると、傾斜角θは1.8度以上になる。実際にはレンズや光源の設置位置誤差等を考慮して傾斜角θは2度以上に設定するのが妥当である。傾斜角θの上限は、20度程度以下に設定するのが現実的である。傾斜角θの上限は全反射臨界角で定まるが、角度が大きくなるに従って端面透過率の角度依存性が大きくなるからである。
【0075】
図2は、光導波路15Aからの遠視野像形状が垂直方向(図3に示す高さh)に広い場合の例を示しているが、光導波路15Aの構造によって遠視野像形状が水平方向(図3に示す幅d)に広い場合には、その遠視野像形状に合わせて水平方向(図3に示す幅d)に長い形状のアパーチャプレートを挿入すればよい。
【0076】
またアパーチャ形状も楕円形状に限らず、図4Bおよび図4Cに示すように、長方形(37B)や、帯状形状(37C)など垂直、水平方向の広がりが異なる形状であればよい。
【0077】
導波路端面を斜めに形成して導波光の端面反射を防止する技術は、例えば特開昭61−22311号号公報などに公開されている。これは、ファイバ端面を斜めに構成することで導波光の端面反射を防止する効果を持つ。それに対し、本発明の導波型光デバイスの特徴は、上述のように外部光学系からの反射光が導波路端面で再反射される際に角度を持って反射されることで導波路からの出射光との干渉を防ぐことにあり、導波光の反射を防ぐ技術とは構成、効果とも異なる技術である。
【0078】
図2は、導波型光デバイス10Aの平面図を示す。軸Aは、プロトン交換導波路15Aを貫通する。面Bは、長手方向軸Aに垂直である。軸Cは、紙面に交差し、長手方向軸Aに垂直である。出射側端面38Aは、面Bと非並行であって、かつ軸Cと交わらないように形成される。図1に示す出射側端面38も同様に形成される。
【0079】
図1、2では出射側端面38、38Aを水平方向で傾斜させる例を図示しているが、図5に示す、垂直方向に出射側端面38Bを傾斜させた導波型光デバイス10Bでも同様に端面反射光32と出射光30との干渉を回避することができる。
【0080】
図5を参照して、軸Dは、紙面に交差し、長手方向軸Aに垂直である。出射側端面38Bは、面Bと非並行であって、かつ軸Dと交わらないように形成される。
【0081】
出射側端面が導波路に対して斜めに形成された構成は、図1、図2および図5に示すように出射側端面全体を斜めに研磨することで容易に実現できるほか、図6に示すように、基板の導波路端面部分38Cのみを斜めに形成する構成でも同様の効果が得られる。
【0082】
図6の構成を実現する製造方法としては、ダイシングによる方法がある。例えば、面荒さ#6000のブレードを用いれば、光学研磨に近い断面が形成できる。光導波路15Cの幅15w以上の幅38w、例えば10μm程度の切り込みを光導波路15Cの表面近傍に形成することで、光導波路出射端面38Cの形成が可能となる。また、ダイシングを10μm程度しか行わないことで、鏡面加工が容易になり、ブレードの消耗も少なく、歩留まりの高い加工が容易になる。
【0083】
以上、出射側端面を斜めに形成することで光学系からの反射光の影響による干渉ノイズが低減される光デバイスについて説明した。以上のように出射側端面を斜めに形成することのみによっても戻り光の影響を低減することができるが、より完全に干渉ノイズを低減するためには入射側端面での反射を考慮する必要がある。
【0084】
すなわち、図1でSHG素子17内に点線で示すように、光学系からの戻り光31の一部は光導波路15内に入射して入射側端面39で反射されて導波ビーム反射光33となり、出射側端面38から出射される。この光は、出射側端面38を斜めに形成しても除去することはできず、出射光30と干渉してノイズの原因となる。
【0085】
(実施の形態2)
入射側端面での反射を低減する導波型光デバイスの一例を図7に示す。図7の導波型光デバイス10Dでは、光導波路15DのSHG素子17Dの入射側端面39Dも光導波路15Dに対して斜めに形成されている。
【0086】
このときの光学系からの戻り光が光導波路15Dに入射し、入射側端面39Dで反射されて導波路15Dと異なる方向に進行する導波ビーム反射光33Dとなる。導波ビーム反射光33Dは、導波路15Dに入射せず拡散しつつ導波型光デバイス10D内に放射され、出射側端面38Dに到達しない。
【0087】
図5の例のように、入射側端面39D、出射側端面38Dとも導波路15Dに対して斜めに形成された導波型光デバイス10Dでは入射側端面39Dおよび出射側端面38Dの両端面での反射が低減され、ほぼ完全に戻り光31と出射光30との干渉の影響を除去できる。
【0088】
また、入射側端面39Dを斜めに形成していることにより、光導波路15Dの入射側端面39Dでの反射による半導体レーザ11への戻り光も抑えられ、半導体レーザ11のモードホップノイズ低減の効果も併せ持つ。
【0089】
(実施の形態3)
また、入射側端面および出射側端面の双方を斜めに形成した導波型光デバイスでは、両端面を平行に形成することによって、デバイスの生産性低下を防ぐという効果が生じる。
【0090】
導波型光デバイスは通常大面積の材料基板上に多数の導波路を一括して作製した後切断され、端面を平滑にする研磨行程を経る。
【0091】
図8Aは、導波型光デバイス10Hの光学材料基板14上での配置を表す。図8Aのように、入射側端面と出射側端面とを平行に形成する導波型光デバイス10Hは、光学材料基板14に無駄なスペースを生じることなく密に導波型光デバイス10Hを配置できるとともに、一列分のデバイス全ての切断、研磨を一度に処理できるという効果を持つ。
【0092】
すなわち、最初に導波路端面の切断線48に沿って一括して切断し、比較的長い時間を必要とする研磨行程は、切断線48に沿って切断された1列分の導波型光デバイス10Hを一括して行ったのちに、導波路側面を切断線47に沿って切断する。
【0093】
図8Bに示すように、入射側端面と出射側端面とが平行でない場合には、基板14A上の個々の導波型光デバイス10Jの導波路端面の切断線が切断線が一致しない。
【0094】
このため、個々の導波型光デバイス10Jを導波路端面の切断線に沿って一括して切断できないので、切断線に沿って切断された1列分の導波型光デバイス10Jを一括して研磨することができない。
【0095】
この結果、導波型光デバイス10Jを個別に研磨せざるを得なくなり、端面を直角に形成した導波型光デバイスに比べて著しく生産性が低下する問題が生じる。
【0096】
入射側端面と出射側端面とを平行に形成することで、端面を斜めに形成する構成でも生産性の低下を防ぐことができる。
【0097】
次に入射側端面での反射を低減する他の構成の例を実施の形態4〜6(図9〜図11)に示す。これらの例は導波型光デバイスに2次高調波発生素子を用い、デバイスの入射側からは長波長の基本波を入射し、出射側からはより短波長の高調波を出射するデバイスに特に有効なものである。
【0098】
(実施の形態4)
図9は、導波型光デバイス10Eの入射側端面39E上に高調波に対する反射防止膜34を形成している。通常のSHG素子では入射側端面39Eには、基本波の半導体レーザへの戻り光を防止するために基本波に対する反射防止膜を装荷するのが普通であるが、図9のSHG素子17Eでは入射側端面39Eを光導波路15Eに対して斜めに形成することで半導体レーザへの戻り光が防止されているため、基本波の反射率を低減する必要がない。
【0099】
一方光ピックアップ光学系側(コリメートレンズ13側)からの高調波の戻り光31Eに対しては入射側端面39Eを斜めに形成する構造でも反射率は完全にはなくならないため、入射側端面39Eに高調波に対する反射防止膜34を形成してさらに反射率を低下させることができる。
【0100】
反射防止膜34は、入射側端面39Eから離れた位置に形成してもよい。
【0101】
(実施の形態5)
図10は、高調波吸収素子35によって光学系側(コリメートレンズ13側)からの戻り光31Fを低減する構成の導波型光デバイス10Fの概略構成である。高調波吸収素子35は、導波型光デバイス10FのSHG素子17Fの入射側端面39Fの近傍の導波路15F上に設けられる。
【0102】
基本波61Fに860nmの近赤外光を、高調波に425nmの青色光を用いる場合には、高調波吸収素子35として、例えば酸化チタン、セレン化亜鉛、リン化ガリウム、アモルファスシリコンなどの物質を用いることができる。これらの物質は赤外領域に対して透明で、青色光を吸収する分光特性を持ち、スパッタリングなどの技術によって導波路15F上に薄膜の形で装荷することができる。
【0103】
基本波に赤色光を、高調波に紫外光を用いるなど、上記の例と異なる波長を用いるデバイスに対しては高調波吸収素子35として他の物質を用いることになる。
【0104】
(実施の形態6)
また図11は、グレーティング36を用いて光学系側(コリメートレンズ13側)からの戻り光31Gを回折、散乱させることで干渉を防ぐ構成の導波型光デバイス10Gの概略構成を示す。
【0105】
導波型光デバイス10Gの入射側端面39G付近に短周期のグレーティング36が形成されており、その周期Λは、基本波の真空中での波長λ1、導波路の実効屈折率nを用いて、
λ/(4×n)<Λ<λ/(2×n) (式5)
なる範囲に値に設定することで高調波のみを回折させ、基本波を回折しない構成となっている。
【0106】
このときの高調波、基本波に対するベクトルダイアグラムを、それぞれ図12、図13に示す。図12に示すベクトルダイアグラム上には、高調波導波光の波数ベクトル40、グレーティングの波数ベクトル42、空気中への回折光の波数ベクトル43および基板中への回折光の波数ベクトル44がそれぞれ表示される。
【0107】
図13に示すベクトルダイアグラム上には、基本波導波光の波数ベクトル41およびグレーティングの波数ベクトル42がそれぞれ表示される。各ベクトルの方向は伝搬方向に、各ベクトルの大きさは波数に対応する。
【0108】
グレーティングによって導波光が回折される際の回折光の方向をベクトルダイアグラムによって求める手順は以下の如くである。空気中、基板中での放射光の波長は一意に決まっているため、放射光(空気中への回折光および基板中への回折光)の波数ベクトルは図12の半円R1,R2上および図13の半円R3,R4上に終端を持つ。
【0109】
また、導波光がグレーティングによって基板中への回折光や空気中への回折光となるためには、放射光(空気中への回折光および基板中への回折光)の波数ベクトルと導波光の波数ベクトル40との間の差の水平方向成分がグレーティングの波数ベクトル42と一致するときに限られる。このため、放射光(空気中への回折光および基板中への回折光)の波数ベクトルは図12,13の点線で示した直線DL1、DL2上に終端を持つ。
【0110】
すなわち図12に示した高調波導波光の回折においては、半円の円弧R1、R2と点線DL1との交点43A、44Aの方向に放射光(空気中への回折光および基板中への回折光)が生じることになる。
【0111】
ここで図13では点線DL2と半円R3、R4とが交点を持たないため、基本波導波光は放射光とならず、ロスなくグレーティング領域を伝搬する。
【0112】
このように、(式5)の関係を満たすような周期を持つグレーティングを用いることによっても入射側端面での戻り光反射を低減できる。
【0113】
以上、導波型光デバイスにSHG素子を用いた例を挙げて本発明の実施例を説明したが、本発明に係る導波型光デバイスは特にSHG素子に限らない。例えば高速変調素子や位相シフタ、周波数シフタ、偏光制御素子など、導波型光デバイスとして様々な機能、構成のものが考えられるが、こうした導波型光デバイスとコヒーレント光源を用いた光学系全てに本発明の導波型光デバイスを応用可能である。
【0114】
ただし、SHG素子を用いた光源では半導体レーザとして可干渉性の高い半導体レーザを用いて可干渉性の高い高調波を発生することが多いため、逆に干渉ノイズも発生しやすく、本発明の導波型光デバイスと組み合わせることで特に効果的に干渉ノイズを低減することができる。
【0115】
また共焦点光学系として光ピックアップ光学系を例示して説明したが、レーザ走査顕微鏡やレーザプリンタなど、他のコヒーレント光学系にも適用可能であることは言うまでもない。
【0116】
ただし、光ピックアップ光学系では、被測定物の光ディスクが高い反射率を持つこと、常に光ディスク上に光を集光するように対物レンズが位置制御されて共焦点系を保つこと、光ディスクが上下に運動するため干渉条件が刻々変化し、干渉ノイズを生じやすいことなどから、本発明の導波型光デバイスは光ディスクピックアップに、特に有効となる。
【0117】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の導波型光デバイスは、導波路の出射側端面を斜めに形成することによって、外部光学系からの戻り光が導波路端面で反射されて出射光と干渉することを防ぎ、干渉ノイズのない安定な光源を提供する。
【0118】
また、入射側端面も斜めに形成することで、外部光学系からの戻り光が導波路の入射側端面まで戻って反射することを防止するのみならず、半導体レーザ光源への戻り光を低減する効果を併せ持つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る導波型光デバイスを用いた光学装置の概略構成図。
【図2】本発明の実施の形態1に係る導波型光デバイスの概略構成図。
【図3】本発明の実施の形態1に係る光源装置からの光の遠視野像の断面図。
【図4A】本発明の実施の形態1に係る導波型光デバイスのアパーチャプレートの概略構成図。
【図4B】本発明の実施の形態1に係る導波型光デバイスの他のアパーチャプレートの概略構成図。
【図4C】本発明の実施の形態1に係る導波型光デバイスのさらに他のアパーチャプレートの概略構成図。
【図5】本発明の実施の形態1に係る他の導波型光デバイスの概略構成図。
【図6】本発明の実施の形態1に係るさらに他の導波型光デバイスの概略構成図。
【図7】本発明の実施の形態2に係る導導波型光デバイスの概略構成図。
【図8A】本発明の実施の形態3に係る導導波型光デバイスの光学材料基板上での配置図。
【図8B】本発明の実施の形態3に係る導導波型光デバイスの光学材料基板上での配置図。
【図9】本発明の実施の形態4に係る導導波型光デバイスの概略構成図。
【図10】本発明の実施の形態5に係る導導波型光デバイスの概略構成図。
【図11】本発明の実施の形態6に係る導導波型光デバイスの概略構成図。
【図12】本発明の実施の形態6に係る導導波型光デバイスのグレーティング上での高調波に対する波数ベクトルダイアグラムを示す図。
【図13】本発明の実施の形態6に係る本発明の導導波型光デバイスのグレーティング上での基本波に対する波数ベクトルダイアグラムを示す図。
【図14】従来の2次高調波発生素子の導波型光デバイスの概略構成図。
【図15】従来の導波型光デバイスを用いた光ディスクピックアップ光学系の概略構成図。
【符号の説明】
10 導波型光デバイス
11 半導体レーザ
13 コリメートレンズ
14 光学材料基板
15 光導波路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a laser light source and an optical system used in the field of optical information processing and optical applied measurement control, to which a coherent light source is applied.
[0002]
[Prior art]
In an optical information recording / reproducing apparatus, higher density can be realized by using a light source having a shorter wavelength. For example, a compact disk device that has been widely used conventionally uses near-infrared light of 780 nm, whereas a digital versatile disk (DVD) that realizes higher-density information reproduction uses a red semiconductor laser of 650 nm. In addition, in order to realize a higher density next-generation optical disk device, a blue laser light source having a shorter wavelength has been actively developed. For example, a wavelength conversion element using a nonlinear optical material has been developed as a small and stable blue laser light source.
[0003]
FIG. 14 is a schematic view of an example of a blue light source using a second harmonic generation element (hereinafter abbreviated as SHG element). First, the SHG light source will be described with reference to FIG.
[0004]
A high refractive index region having a width of about 3 microns and a depth of about 2 microns is formed on the
[0005]
The lithium niobate crystal of the
[0006]
In addition, a
[0007]
Here, in order to accurately compensate for the difference in propagation constant between the fundamental wave and the harmonic wave, it is necessary to keep the wavelength of the fundamental wave accurately constant, and the
[0008]
Next, the operation will be described with reference to a schematic diagram of a blue light source optical disk pickup using the
[0009]
The light modulated by the
[0010]
At this time, linearly polarized light parallel to the paper surface is emitted from the
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
In the section of the prior art, the configuration in which the reflected light from the optical disk is reflected by the polarizing beam splitter and does not return to the light source side is described. However, since the actual
[0012]
During the reproduction of the
[0013]
As described above, various techniques for avoiding the problem of returning reflected light to the light source have been proposed as return light induced noise of an optical system using a semiconductor laser as a light source.
[0014]
For example, a plurality of longitudinal modes are generated by modulating a semiconductor laser with a high-frequency signal, or a self-excited oscillation is caused in the semiconductor laser to realize a plurality of longitudinal mode oscillations.
[0015]
In the field of optical communication, when condensing light from a semiconductor laser onto an optical fiber, an optical isolator using a magneto-optical effect is generally inserted between the two.
[0016]
Alternatively, a method for obliquely polishing the incident side end face of an optical fiber or optical waveguide to reflect reflected light obliquely so as not to return to the semiconductor laser is disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 5-323404.
[0017]
These techniques reduce the return light-induced noise caused by the return light fed back into the light source of the semiconductor laser.
[0018]
We conducted an optical pickup reproduction experiment using the waveguide
[0019]
That is, this is interference noise generated by the return light collected on the output
[0020]
Due to this interference effect, it appears that the output light power of the light source changes from the
[0021]
While the return light induced noise (mode hop noise) in the semiconductor laser is generated by the interaction between the light inside the
[0022]
Further, by further detailed examination, a part of the return light from the external optical system (collimator lens 113) is excited again as guided light in the
[0023]
As described above, the optical system using the waveguide optical device reflects two kinds of noises, that is, light emitted from the light source and returns to the light emitting
[0024]
Various techniques have been proposed to reduce the latter mode hop noise, but interference noise outside the former light source has not been noticed so far, and a method for fundamentally solving this has been proposed. Absent.
[0025]
An object of the present invention is to reduce interference noise outside the light source.
[0026]
Another object of the present invention is to use a waveguide type optical device capable of reproducing an optical disc with low noise without being affected by the return light even when there is return light from the optical disc. It is to provide a light source and an optical device.
[0027]
[Means for Solving the Problems]
The waveguide type optical device according to the present invention is a waveguide type optical device including an optical material substrate and a waveguide formed on the optical material substrate, wherein the optical material substrate and the waveguide are second harmonics. Forming a generating element, the waveguide having a longitudinal axis, an emission side end surface formed at an angle shifted from a right angle with respect to a plane perpendicular to the longitudinal axis, and a plane perpendicular to the longitudinal axis; An incident side end face formed at an angle deviated from a right angle with respect to, The angle of the exit-side end face is set so as to prevent interference between the return light from the external optical system and the exit light from the waveguide when reflected by the exit-side end face. The angle is set so that the return light from the external optical system is not incident on the waveguide when reflected from the incident-side end surface from the exit-side end surface. On the incident side end face, The return light An antireflection film for reducing the reflectivity of the harmonics is formed, thereby achieving the above object.
[0039]
An optical apparatus according to the present invention includes a waveguide optical device according to the present invention, and a condensing optical system that condenses the light emitted from the waveguide onto an observation object. Said The waveguide optical device and the object to be observed are arranged so as to have a confocal relationship, thereby achieving the above-described object.
[0040]
An angle θ formed by a plane perpendicular to the exit-side end face and the waveguide, an effective refractive index n of the waveguide, and a substantial numerical aperture NA on the exit side of the waveguide of the condensing optical system are expressed as NA A relationship of ≦ sin (θ × n) may be satisfied.
[0041]
The observed object may include an optical disk.
[0042]
Another waveguide type optical device according to the present invention is a waveguide type optical device including an optical material substrate and a waveguide formed on the optical material substrate, and is emitted from the waveguide in a first direction to an external object. Thus, the light reflected to the emission side end surface is emitted in the second direction different from the first direction at the emission side end surface, thereby achieving the above object.
[0043]
The optical material substrate and the waveguide may form a second harmonic generation element.
[0044]
According to a certain aspect of the present invention, the effect of returning light can be effectively reduced by a simple configuration in which the emission side is formed obliquely.
[0045]
In the waveguide type optical device formed on both the incident side and the output side at an angle with respect to the waveguide, reflection at both end faces is reduced, and the influence of return light interference can be almost completely eliminated. By forming it obliquely, the return light to the semiconductor laser due to reflection at the incident side end face of the optical waveguide can be suppressed, and the effect of reducing the mode hop noise of the semiconductor laser is also obtained.
[0046]
A waveguide type optical device characterized in that the incident-side end surface and the emission-side end surface of the optical material substrate are formed substantially in parallel has an effect that it is easy to manufacture.
[0047]
According to another aspect of the present invention, since the collimating optical system of the light source is arranged at the center of the light distribution from the waveguide optical device, the light returning to the semiconductor laser light source can be reduced.
[0048]
According to still another aspect of the present invention, the optical device prevents the return light from the external optical system from being reflected by the end face of the waveguide and interferes with the outgoing light, and provides a stable light source free from interference noise. By forming the incident-side end face also at an angle, not only does the return light from the external optical system return to the incident-side end face of the waveguide and reflect it, but also the return light to the semiconductor laser light source is reduced. Have
[0049]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In this specification, unless otherwise specified, the “outgoing side end face” includes both the surface of the optical material substrate and the surface of the waveguide from which light is emitted. The optical material substrate may have an emission side end face different from the emission side end face of the waveguide. The optical material substrate and the waveguide may have an emission side end face in the same plane.
[0050]
Unless otherwise specified, the “incident side end face” includes both the surface of the optical material substrate and the surface of the waveguide through which light enters from the light source. The optical material substrate may have an incident side end face different from the incident side end face of the waveguide. The optical material substrate and the waveguide may have an incident side end face in the same plane.
[0051]
“Emitted light” means light emitted from the waveguide.
[0052]
(Embodiment 1)
FIG. 1 shows a schematic configuration diagram of an
[0053]
The
[0054]
The waveguide
[0055]
Light having a wavelength of 850 nm is emitted from the
[0056]
The outgoing light 30 from the
[0057]
The reflected light from the
[0058]
Here, since the position of the
[0059]
The waveguide device according to the present invention shown in FIG. 1 is characterized in that the exit-
[0060]
The outgoing light 30 from the
θ1 = n × sin θ (Formula 1)
And is defined by the refractive index n of the optical waveguide and the angle θ formed by the optical waveguide and the output side end face.
[0061]
As described above, since the light emitted from the
[0062]
As can be seen from FIG. 1, the collimating
[0063]
Compared with the configuration in which the
[0064]
Although the angle θ formed between the
NA <sin (θ × n) (Formula 2)
By setting to such a condition, the
[0065]
Here, the light source side NA of the optical pickup
[0066]
In this case, NA in (Expression 1) indicating the condition under which the influence of the end surface reflected
NA = sin (r / f) (Formula 3)
NA is expressed by the following formula. The angle θ formed between the
[0067]
For example, in a general optical pickup optical system of DVD or CD, when a lithium niobate waveguide having an effective beam radius of 2 mm, a collimating lens focal length f of about 15 mm, and a refractive index of 2.2 is used, The angle θ formed between the
[0068]
FIG. 2 shows an example of an optical device having a configuration in which the inclination angle of the emission side end face is further reduced. The waveguide
[0069]
When the
[0070]
FIG. 3 is a cross-sectional view of the emitted light 30A at the cross section 3-3 in FIG. As shown in FIG. 3, the height h of the far-field image is larger than its width d.
[0071]
In such a case, an
[0072]
4A is a cross-sectional view of the
[0073]
In FIG. 2, the angle θ at which the interference of the reflected light can be completely removed is determined by using the aperture width d of the
NA = sin {(d / 2) / f} (Formula 4)
(Equation 1) should be satisfied with respect to the NA expressed by the equation (1), and the inclination angle θ of the exit side end face 38A can be made smaller than the inclination angle in the structure shown in FIG.
[0074]
In a typical proton exchange waveguide, the vertical spread (height h shown in FIG. 3) of the far-field image is about twice the horizontal spread (width d shown in FIG. 3). In this case, the inclination angle θ of the emission side end face 38A can be reduced to one half of the value corresponding to (Expression 2). When applied to the specific example of the optical pickup described above, the inclination angle θ is 1.8 degrees or more. In practice, it is appropriate to set the inclination angle θ to 2 degrees or more in consideration of the installation position error of the lens and the light source. It is realistic to set the upper limit of the inclination angle θ to about 20 degrees or less. The upper limit of the inclination angle θ is determined by the total reflection critical angle, but the angle dependency of the end face transmittance increases as the angle increases.
[0075]
FIG. 2 shows an example where the far-field image shape from the
[0076]
The aperture shape is not limited to an elliptical shape, and may be any shape that has different vertical and horizontal spreads, such as a rectangle (37B) and a band shape (37C), as shown in FIGS. 4B and 4C.
[0077]
A technique for preventing the end face reflection of the guided light by forming the end face of the waveguide obliquely is disclosed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 61-22311. This has the effect of preventing reflection of the end face of the guided light by forming the fiber end face obliquely. On the other hand, the feature of the waveguide type optical device of the present invention is that, as described above, the reflected light from the external optical system is reflected at an angle when it is re-reflected at the end face of the waveguide. This is to prevent interference with the emitted light, and is a technique that is different in configuration and effect from the technique that prevents reflection of guided light.
[0078]
FIG. 2 is a plan view of the waveguide
[0079]
1 and 2 show an example in which the exit-side end faces 38 and 38A are inclined in the horizontal direction, the same applies to the waveguide type optical device 10B shown in FIG. 5 in which the exit-
[0080]
Referring to FIG. 5, axis D intersects the page and is perpendicular to longitudinal axis A. The exit
[0081]
The configuration in which the exit-side end face is formed obliquely with respect to the waveguide can be easily realized by obliquely polishing the entire exit-side end face as shown in FIGS. 1, 2, and 5, as shown in FIG. As described above, the same effect can be obtained even when only the waveguide
[0082]
As a manufacturing method for realizing the configuration of FIG. 6, there is a method by dicing. For example, if a blade with surface roughness # 6000 is used, a cross section close to optical polishing can be formed. By forming a notch of
[0083]
As described above, the optical device in which the interference noise due to the influence of the reflected light from the optical system is reduced by forming the emission-side end face obliquely has been described. As described above, the influence of the return light can be reduced only by forming the exit side end face obliquely. However, in order to reduce interference noise more completely, it is necessary to consider the reflection on the entrance side end face. is there.
[0084]
That is, as indicated by a dotted line in the
[0085]
(Embodiment 2)
An example of a waveguide type optical device that reduces reflection at the incident side end face is shown in FIG. In the waveguide type optical device 10D of FIG. 7, the incident
[0086]
The return light from the optical system at this time is incident on the
[0087]
As in the example of FIG. 5, in the waveguide-type optical device 10D in which both the incident-
[0088]
Further, since the incident-
[0089]
(Embodiment 3)
In addition, in the waveguide type optical device in which both the incident side end face and the emission side end face are formed obliquely, an effect of preventing a reduction in device productivity is produced by forming both end faces in parallel.
[0090]
A waveguide type optical device is usually cut after a large number of waveguides are collectively produced on a material substrate having a large area, and undergoes a polishing process to smooth the end face.
[0091]
FIG. 8A shows the arrangement of the waveguide type
[0092]
That is, first, a lump cut along the cutting
[0093]
As shown in FIG. 8B, when the incident side end face and the emission side end face are not parallel, the cutting lines of the waveguide end faces of the individual waveguide type
[0094]
For this reason, since the individual waveguide
[0095]
As a result, the waveguide
[0096]
By forming the incident side end surface and the emission side end surface in parallel, it is possible to prevent a decrease in productivity even in a configuration in which the end surface is formed obliquely.
[0097]
Next, examples of other configurations for reducing reflection on the incident side end face are shown in Embodiments 4 to 6 (FIGS. 9 to 11). In these examples, a second harmonic generation element is used in a waveguide type optical device, and a long wavelength fundamental wave is incident from the incident side of the device, and a shorter wavelength harmonic is emitted from the emission side. It is effective.
[0098]
(Embodiment 4)
In FIG. 9, an
[0099]
On the other hand, with respect to the
[0100]
The
[0101]
(Embodiment 5)
FIG. 10 is a schematic configuration of a waveguide-type
[0102]
When near infrared light of 860 nm is used for the
[0103]
For a device using a wavelength different from the above example, such as using red light for the fundamental wave and ultraviolet light for the harmonic wave, another substance is used as the
[0104]
(Embodiment 6)
FIG. 11 shows a schematic configuration of a waveguide type
[0105]
A short-
λ / (4 × n) <Λ <λ / (2 × n) (Formula 5)
By setting the value within a certain range, only the harmonics are diffracted and the fundamental wave is not diffracted.
[0106]
Vector diagrams for the harmonics and the fundamental wave at this time are shown in FIGS. 12 and 13, respectively. On the vector diagram shown in FIG. 12, a
[0107]
On the vector diagram shown in FIG. 13, a
[0108]
The procedure for obtaining the direction of the diffracted light when the guided light is diffracted by the grating using a vector diagram is as follows. Since the wavelength of the radiated light in the air and in the substrate is uniquely determined, the wave vector of the radiated light (diffracted light into the air and diffracted light into the substrate) is on the semicircles R1 and R2 in FIG. It has terminations on the semicircles R3 and R4 in FIG.
[0109]
In addition, in order for the guided light to be diffracted light into the substrate or diffracted into the air by the grating, the wave number vector of the radiated light (diffracted light into the air and diffracted light into the substrate) and the guided light Only when the horizontal component of the difference from the
[0110]
That is, in the diffraction of the harmonic wave guide light shown in FIG. 12, the radiated light (diffracted light into the air and diffracted light into the substrate) in the direction of the
[0111]
Here, in FIG. 13, since the dotted line DL2 and the semicircles R3 and R4 have no intersection, the fundamental wave guided light does not become radiated light and propagates through the grating region without loss.
[0112]
Thus, the return light reflection at the incident side end face can also be reduced by using a grating having a period satisfying the relationship of (Equation 5).
[0113]
As mentioned above, although the Example of this invention was described giving the example which used the SHG element for the waveguide type optical device, the waveguide type optical device which concerns on this invention is not restricted to a SHG element in particular. For example, high-speed modulation elements, phase shifters, frequency shifters, and polarization control elements can be used as waveguide optical devices with various functions and configurations. For all optical systems using such waveguide optical devices and coherent light sources, The waveguide type optical device of the present invention can be applied.
[0114]
However, since a light source using an SHG element often generates high coherence harmonics using a semiconductor laser having high coherence as a semiconductor laser, conversely, interference noise is likely to be generated. Interference noise can be reduced particularly effectively by combining with a wave type optical device.
[0115]
Although the optical pickup optical system has been described as an example of the confocal optical system, it is needless to say that the present invention can be applied to other coherent optical systems such as a laser scanning microscope and a laser printer.
[0116]
However, in the optical pickup optical system, the optical disk of the object to be measured has a high reflectance, the objective lens is position-controlled so that the light is always focused on the optical disk, and the confocal system is maintained, and the optical disk is moved up and down. The waveguide optical device of the present invention is particularly effective for an optical disk pickup because the interference condition changes every moment due to movement and interference noise is likely to be generated.
[0117]
【The invention's effect】
As described above, in the waveguide type optical device of the present invention, the return light from the external optical system is reflected by the waveguide end surface and interferes with the output light by forming the output side end surface of the waveguide obliquely. To provide a stable light source free from interference noise.
[0118]
In addition, the incident side end face is also formed obliquely to prevent return light from the external optical system from being reflected back to the incident side end face of the waveguide and to reduce return light to the semiconductor laser light source. Also has an effect.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of an optical apparatus using a waveguide optical device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic configuration diagram of a waveguide-type optical device according to Embodiment 1 of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view of a far-field image of light from the light source device according to Embodiment 1 of the present invention.
FIG. 4A is a schematic configuration diagram of an aperture plate of the waveguide type optical device according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 4B is a schematic configuration diagram of another aperture plate of the waveguide optical device according to the first embodiment of the present invention.
4C is a schematic configuration diagram of still another aperture plate of the waveguide optical device according to Embodiment 1 of the present invention. FIG.
FIG. 5 is a schematic configuration diagram of another waveguide type optical device according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a schematic configuration diagram of still another waveguide optical device according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a schematic configuration diagram of a guided wave optical device according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 8A is a layout view of a waveguide optical device according to a third embodiment of the present invention on an optical material substrate.
FIG. 8B is a layout view of a waveguide optical device according to
FIG. 9 is a schematic configuration diagram of a waveguide-type optical device according to Embodiment 4 of the present invention.
FIG. 10 is a schematic configuration diagram of a waveguide-type optical device according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a schematic configuration diagram of a waveguide-type optical device according to a sixth embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a diagram showing a wave vector diagram for harmonics on the grating of the waveguide optical device according to Embodiment 6 of the present invention.
FIG. 13 is a diagram showing a wave vector diagram for the fundamental wave on the grating of the waveguide optical device of the present invention according to Embodiment 6 of the present invention.
FIG. 14 is a schematic configuration diagram of a conventional waveguide type optical device of a second harmonic generation element.
FIG. 15 is a schematic configuration diagram of an optical disc pickup optical system using a conventional waveguide type optical device.
[Explanation of symbols]
10 Waveguide type optical device
11 Semiconductor laser
13 Collimating lens
14 Optical material substrate
15 Optical waveguide
Claims (5)
前記光学材料基板に形成された導波路とを含む導波型光デバイスにおいて、
前記光学材料基板と前記導波路とは2次高調波発生素子を形成し、
前記導波路は、長手方向軸と、前記長手方向軸に垂直な面に対して直角からずれた角度に形成される出射側端面と、前記長手方向軸に垂直な面に対して直角からずれた角度に形成される入射側端面とを有し、
該出射側端面の前記角度は、外部光学系からの戻り光が該出射側端面にて反射される際に該導波路からの出射光と干渉することを防ぐように設定され、
該入射側端面の前記角度は、外部光学系からの戻り光が該出射側端面から該導波路内に入射して該入射側端面にて反射される際に、該導波路内に入射されないように設定され、
前記入射側端面に、前記戻り光である高調波の反射率を低減する反射防止膜が形成されている、導波型光デバイス。An optical material substrate;
In a waveguide optical device including a waveguide formed in the optical material substrate,
The optical material substrate and the waveguide form a second harmonic generation element,
The waveguide is offset from a right angle with respect to a longitudinal axis, an exit end face formed at an angle deviated from a right angle with respect to a plane perpendicular to the longitudinal axis, and a plane perpendicular to the longitudinal axis. An incident side end face formed at an angle,
The angle of the exit side end face is set so as to prevent interference with the exit light from the waveguide when the return light from the external optical system is reflected by the exit side end face,
The angle of the incident-side end face is such that return light from an external optical system is not incident on the waveguide when it is incident on the incident-side end face from the exit-side end face and reflected on the incident-side end face. Set to
A waveguide type optical device, wherein an antireflection film for reducing a reflectance of a harmonic wave as the return light is formed on the incident side end face.
前記導波路からの出射光を実質的に平行にするコリメートレンズとを含む光源であって、
前記コリメートレンズは、前記導波路からの前記出射光の分布の中心に配置される光源。A waveguide type optical device according to claim 1;
A light source including a collimating lens that substantially collimates the light emitted from the waveguide,
The collimating lens is a light source disposed at the center of the distribution of the emitted light from the waveguide.
前記導波路からの出射光を被観測物体上に集光する集光光学系とを含み、
前記導波型光デバイスと被観測物体とは、共焦点の関係にあるように配置される光学装置。A waveguide type optical device according to claim 1;
A condensing optical system that condenses the light emitted from the waveguide onto the object to be observed,
An optical apparatus in which the waveguide optical device and the observed object are arranged so as to have a confocal relationship.
NA≦sin(θ×n)
なる関係を満足する、請求項3記載の光学装置。An angle θ formed by a plane perpendicular to the exit-side end face and the waveguide, an effective refractive index n of the waveguide, and a substantial numerical aperture NA on the exit side of the waveguide of the condensing optical system,
NA ≦ sin (θ × n)
The optical device according to claim 3, wherein the following relationship is satisfied.
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