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JP3755737B2 - Method for producing sintered oil-impregnated bearing - Google Patents

Method for producing sintered oil-impregnated bearing Download PDF

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JP3755737B2
JP3755737B2 JP2000374340A JP2000374340A JP3755737B2 JP 3755737 B2 JP3755737 B2 JP 3755737B2 JP 2000374340 A JP2000374340 A JP 2000374340A JP 2000374340 A JP2000374340 A JP 2000374340A JP 3755737 B2 JP3755737 B2 JP 3755737B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内周面の一部に非多孔質部を設けた焼結含油軸受の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、多孔質材を使った軸受が提案されている。この軸受には潤滑油が含浸され、いわゆる含油軸受として使用される。この含油軸受は自己給油作用を持つことから潤滑油の補給回数の低減などを図る上で優れている。前記軸受には回転軸を回転支持する軸受孔が形成され、前記潤滑油の潤滑作用によって前記回転軸の外周面と前記軸受孔の内周面とがスムーズに摺動するようになっている。前記自己給油作用は、前記回転軸による発熱などにより前記軸受に含浸されていた潤滑油が誘出されることで実現される。
【0003】
しかしながら、前記含油軸受には、前記回転軸の前記軸受孔内周面に対する荷重負荷が大きくなると、前記潤滑油が前記回転軸に圧せられて多孔質の前記内周面に圧入され、前記回転軸と前記内周面との間の油膜が不足するという問題があった。この油膜不足は、回転効率の低下や、前記軸受及び前記回転軸の寿命の低下などを引き起こす原因となる。そのため、前記内周面において前記回転軸との当接部分に非多孔質部を設けて前記潤滑油の圧入による油膜不足を回避する構成が提案されている。
【0004】
例えば、実公昭46−32487号公報に開示された構成では、潤滑性樹脂を前記内周面の一部に含浸硬化させ、これにより形成された非多孔質部に前記回転軸の荷重がかかるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような焼結含油軸受においても、例えば長時間に亘って放置された場合には、潤滑油が全体として非多孔質部以外の軸受の内周面内に吸蔵されてしまい、同内周面の潤滑油が枯渇することがある。そして、軸受の内周面の潤滑油が枯渇した状態で回転軸が回転を開始すると、例えばその直後において軸受の内周面と回転軸との間で金属接触による摩擦力増加が発生することがある。
【0006】
本発明の目的は、内周面の潤滑油の枯渇を抑制することができる焼結含油軸受の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項に記載の発明は、粉体を圧縮焼結した略円筒状の成形体の内周面の一部に非多孔質部となる潤滑性樹脂を含浸塗布し、前記成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂の内径より若干、小さい外径を有して該潤滑性樹脂の位置において径方向に突出し、該潤滑性樹脂の肉厚の範囲内での径方向の突出長を有する突起部を備えたコイニングロッドを該潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体内に挿通するとともに、前記成形体の外径より若干、小さい内径を有するサイジングダイ内に該成形体を挿通し、前記潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体を前記コイニングロッド及び前記サイジングダイの間で径方向に圧縮するとともに該潤滑性樹脂を該コイニングロッドの突起部で圧して油溜穴を形成し、前記サイジングダイを前記成形体から取り外すことで、該成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂の内径半径の戻り距離が少なくとも前記突起部の径方向の突出長よりも大きくなるように該潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体の形状を戻す焼結含油軸受の製造方法であって、前記コイニングロッドの先端部には、前記成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂の周方向の位置に対応して尖鋭となる角部が形成されており、前記成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂を前記角部でならしながら前記コイニングロッドを該潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体内に挿通することを要旨とする。
【0010】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の焼結含油軸受の製造方法において、前記突起部の周方向の幅は、軸線方向の長さよりも短く設定されていることを要旨とする。
【0014】
(作用)
請求項に記載の発明によれば、潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体をコイニングロッド及びサイジングダイの間で径方向に圧縮する、いわゆるコイニングの工程に併せて、同潤滑性樹脂をコイニングロッドの突起部で圧して同潤滑性樹脂に油溜穴を形成した。このコイニングロッドの突起部の径方向の突出長は、上記潤滑性樹脂の肉厚の範囲内に設定されている。従って、この形成された油溜穴は、含浸塗布された潤滑性樹脂の肉厚の範囲内で凹設される。潤滑性樹脂(非多孔質部)にこのような油溜穴を有する軸受(焼結含油軸受)においては、内部から染み出た潤滑油の一部は、この油溜穴に貯留される。この油溜穴に貯留された潤滑油は、例えば長時間に亘って放置された場合でも、軸受の内周面内に吸蔵されることはない。このため、軸受の内周面の潤滑油の枯渇が抑制される。そして、軸受の内周面の潤滑油の枯渇に起因する同内周面と回転軸との間で発生する大きな摩擦力の金属接触も抑制される。
【0015】
また、上記油溜穴は、コイニングの工程に併せて極めて簡易に形成される。なお、このコイニングの工程において、サイジングダイを成形体から取り外すことで、上記潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体の形状が戻る。この形状の戻りにおいて、上記成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂の内径半径の戻り距離は少なくとも上記突起部の径方向の突出長よりも大きくなるように設定されている。従って、コイニングロッドの抜き取りにおいて、同コイニングロッドの突起部が含浸塗布された潤滑性樹脂の内周面との間で干渉し合うこともない。
また、上記コイニングロッドの先端部には、成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂の周方向の位置に対応して尖鋭となる角部が形成されている。そして、上記コイニングロッドは、成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂を上記角部でならしながら同潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体内に挿通される。従って、上記含浸塗布された潤滑性樹脂の真円度、すなわち非多孔質部の真円度は向上される。
【0016】
請求項に記載の発明によれば、上記突起部により形成される油溜穴の周方向の幅は、軸線方向の長さよりも短く設定されている。すなわち、潤滑性樹脂(非多孔質部)にこのような油溜穴を有する軸受(焼結含油軸受)においては、油溜穴に貯留された潤滑油が流出しやすい回転軸の回転方向に沿った同油溜穴の周方向の幅が、軸線方向の長さよりも短く設定されている。従って、油溜穴に貯留された潤滑油は、より確実に保持される。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を車輌用の減速機付小型モータに適用した第1実施形態を図1〜図8に従って説明する。
【0019】
図1に示すように、減速機付小型モータ11のハウジング12にはモータ13が一体的に構成され、例えば金属製の回転軸14は焼結含油軸受としての軸受15に支持されている。軸受15は、ハウジング12に設けられた取付孔16に嵌挿されている。回転軸14の先端にはウォーム17が連結され、このウォーム17はハウジング12に対して回転可能に支持されるウォームホイール18に噛合されている。従って、モータ13が回転すると、ウォームホイール18がモータ13よりも低い回転速度で回転する。
【0020】
図2及び図3に示すように、軸受15は、その大半が多孔質材からなる略円筒状の基部19によって構成されている。基部19は、例えば調合された銅系粉体が圧縮焼結されることによって形成されている。軸受15には回転軸14が挿通される軸受孔20が形成されている。軸受15(基部19)の内周面21には、その周方向の一部において径方向に所定距離だけ凹設された溝部25が形成されている。この溝部25は軸受15の軸方向(図3では左右方向)全域にわたって設けられている。そして、軸受15の内周面21には、上記溝部25に応じた厚寸法を有する非多孔質の潤滑性樹脂材からなる非多孔質部としての樹脂摺動部22が同溝部25に設けられている。この潤滑性樹脂材としては、例えばフッ素系樹脂やポリアミド系樹脂等を採用しうる。なお、このように予め形成した溝部25に樹脂摺動部22を設けるのは、軸受15の内周面21に段差が生じたりすることなく、同樹脂摺動部22の所要の肉厚を確保するためである。
【0021】
ここで、図3に示されるように、本実施形態の軸受15の樹脂摺動部22の軸線方向一側(図3の右側)には、例えば8[μm]程度の深さを有する複数の油溜穴26が形成されている。これら油溜穴26は、樹脂摺動部22の周方向に略沿って所定角度ごとに配設されている。また、油溜穴26は、軸線方向に複数段となるように配設されている。各油溜穴26は、軸線方向一側及び他側が曲成された略長方形状に形成されている。そして、各油溜穴26の周方向の幅は、同軸線方向の長さに比して短く設定されており、例えば1[mm]以下に設定されている。これは、油溜穴26に貯留された潤滑油が流出しやすい回転軸14の回転方向に沿った同油溜穴26の周方向の幅を短めにすることで、潤滑油を保持しやすくするためである。
【0022】
また、図5に図3のY−Y線に沿う断面図が示されるように、各油溜穴26は、上記樹脂摺動部22の肉厚の範囲で凹設されている。従って、この油溜穴26を形成しても、樹脂摺動部22に多孔質材である基部19が露出することはない。換言すると、油溜穴26内に貯留された潤滑油は、例えば極低温下にあっても吸蔵されることはない。
【0023】
なお、図2及び図3では軸受15のみが図示されており、それ以外の、例えば、回転軸14やハウジング12などは図示が省略されている。
図4は、基部19及び樹脂摺動部22の一部分(図3におけるA部)を拡大して模式的に示した図である。基部19は前記銅系粉体からなる金属粒子23がそれぞれ間隙をもって結合した構成になっている。樹脂摺動部22はその間隙に潤滑性樹脂を含浸硬化させることで形成されている。なお、樹脂摺動部22が形成された部分においては、金属粒子23が内周面21側に露出しないようになっている。また、金属粒子23の前記間隙には、樹脂摺動部22が形成されている部分を除いて、潤滑油が含浸されている。
【0024】
図2及び図3に示すように、軸受15の端部には、目印としての切欠部24が設けられている。切欠部24は、基部19の周方向における樹脂摺動部22の端部近傍に形成されており、軸受15をハウジング12に組み付ける際の組付方向の目安として利用される。また、この切欠部24は、後述の軸受15の製造時、潤滑性溶融樹脂を含浸塗布したり上記油溜穴26を形成したりする際の周方向の位置決めの目安としても利用される。従って、この切欠部24を周方向の基準にすることで、軸受15の内周面21の周方向の所定部分に油溜穴26を備えた樹脂摺動部22が設けられる。
【0025】
次に、このような構造を有する軸受15の製造方法について以下に説明する。図6は、軸受15へと加工される成形体W及び同成形体Wに潤滑性溶融樹脂を含浸塗布するための樹脂供給ロッド31を併せ示したもので、図6(a)はその正面図であり、図6(b)は図6(a)のB−B線に沿った断面図である。同図においては、上下方向が鉛直方向に相当している。
【0026】
なお、成形体Wは、上述の粉体を圧縮焼結して形成したもので、軸受15の外形と略同等の外形(円筒状)を有している。従って、この成形体Wは、軸受孔20となる軸受孔20aを備えている。そして、成形体Wの軸受孔20aによって形成される内周面21aには、溝部25となる溝部25aが予め形成されている。
【0027】
図6に示されるように、上記成形体Wは、軸線が水平方向に略沿った状態で固定具(図示略)によって固定されている。そして、この成形体Wは、固定された状態においてその中心と前記切欠部24とが略水平になるように配置されることで、上記内周面21aの周方向が位置決めされている。
【0028】
一方、上記樹脂供給ロッド31は、成形体Wの内径よりも小さい外径を有して略円柱体に形成されている。そして、樹脂供給ロッド31の先端側外周面には、成形体Wの内径よりも若干、小さい外径を有して周設されたフランジ32が一体で形成されている。このフランジ32は、樹脂供給ロッド31を成形体Wに対して軸線方向に略沿って移動する際、同成形体Wの内周面21aに挿嵌されることでその移動のガイドとなるものである。上記フランジ32の軸線方向一側(図6(b)の左側)には、断面直線状に急傾斜する傾斜面32aが形成されている。また、フランジ32の軸線方向他側(図6(b)の右側)は、断面曲線状になだらかに形成されている。
【0029】
樹脂供給ロッド31の内部には、上記フランジ32の周方向の一部において開口する樹脂圧送路33が形成されている。この樹脂圧送路33は、軸線に略沿って伸びる第1圧送路34及び同第1圧送路34の先端部において径方向に連続する第2圧送路35からなる。そして、第2圧送路35の径方向外側には、傾斜面35aを介して縮開された吐出口36が形成されている。この吐出口36は、前記軸受15の樹脂摺動部22の周方向の位置に合わせて成形体Wの内周面21aの周方向の一部(溝部25a)に開口している。すなわち、図6(a)に示されるように、この吐出口36は、下方を基準に左右略対称となる所定角度θを有して成形体Wの内周面21aの周方向の一部(溝部25a)に開口している。そして、上記吐出口36の内壁面及び傾斜面32aの間で先端側の尖った尖鋭部37が形成されている。この尖鋭部37は、上記吐出口36の周方向に略沿うナイフ状となっている。
【0030】
上記樹脂圧送路33内には、加圧された液状の潤滑性溶融樹脂40が圧送されている。従って、上記吐出口36からは潤滑性溶融樹脂40が吐出されるようになっている。なお、上記吐出口36は、潤滑性溶融樹脂40の塗布厚寸法に応じた所定距離だけ上記成形体Wの内周面21a(溝部25a)から径方向に離隔されている。
【0031】
このような形態にあって、潤滑性溶融樹脂40を吐出口36から吐出しつつ、例えば上記樹脂供給ロッド31を成形体Wに対して軸線方向一側(図6(b)の左側)から同他側(図6(b)の右側)に向かって移動する。このとき、成形体Wの内周面21aの周方向の一部(溝部25a)には、軸線に略沿う全域に亘って上記潤滑性溶融樹脂40が含浸塗布されて樹脂皮膜40aが形成される。このとき、含浸塗布された潤滑性溶融樹脂40(樹脂皮膜40a)の表面は、上記尖鋭部37によってならされ、その塗布厚の変動が抑制された均一な形状とされる。また、上記成形体Wの内周面21a(溝部25a)に潤滑性溶融樹脂40が塗布されても、この潤滑性溶融樹脂40の塗布厚分の内周側への突出は、この溝部25aによって吸収される。そして、潤滑性溶融樹脂40の塗布された境界位置においても略連続する内周面が形成されるようになっている。これとともに、潤滑性溶融樹脂40(樹脂皮膜40a)に所要の塗布厚が確保される。
【0032】
上記成形体Wの内周面に含浸塗布された潤滑性溶融樹脂40(樹脂皮膜40a)は、その後の焼き付け工程において、例えば300度の温度下で固化される。次に、上記成形体Wに対するその後のコイニング工程を図7及び図8に基づき説明する。なお、図7はコイニング工程を行う装置の概略構成を示すもので、図7(a)はその正面図であり、図7(b)は図7(a)のB−B線に沿った断面図である。図7に示されるように、このときも成形体Wは、軸線が水平方向に略沿った状態で固定されている。そして、この成形体Wは、固定された状態においてその中心と前記切欠部24とが略水平になるように配置されることで、上記内周面21aの周方向が位置決めされている。同図においては、上下方向が鉛直方向に相当している。また、図8は、このコイニング工程に伴う前記油溜穴26の形成態様を模式的に示す断面図である。
【0033】
図7に示されるように、このコイニング工程を行う装置は、コイニングロッド61、サイジングダイ62、ベースプレート63及びダイ64を備えている。
上記コイニングロッド61は、上記成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内径よりも若干、小さい外径を有して略円柱体に形成されている。すなわち、図8(a)に示されるように、コイニング工程の初期の段階での成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内径半径をR1とし、上記コイニングロッド61の外径半径をR2とすると、R1>R2となっている。
【0034】
そして、このコイニングロッド61の外周面には径方向に所定距離C1(図8参照)だけ突出する複数の突起部65が形成されている。上記所定距離(突出長)C1は上記油溜穴26の深さに対応して、例えば8[μm]程度に設定されている。これら突起部65は、上記コイニングロッド61を成形体W内に挿通した状態において、前記樹脂摺動部22(樹脂皮膜40a)の各油溜穴26に対応する位置に配設されている。図8(a)に示されるように、この突起部65までの外径半径(=R2+C1)も上記成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内径半径R1よりも小さく設定されている。換言すると、上記突起部65を備えたコイニングロッド61は、成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内周面と干渉し合うことなく同成形体W内に挿通されるようになっている。
【0035】
また、図7に示されるように、上記コイニングロッド61は、上記樹脂皮膜40aに対応する側の半円周上に沿って先端部に面取りを割愛した断面略直角の角部66を備えている。この角部66は、上述の潤滑性溶融樹脂の含浸塗布の工程で、仮に均一とならなかった樹脂皮膜40aの塗布厚を更にならすためのものである。なお、コイニングロッド61の先端部は、残り(樹脂皮膜40aの塗布されていない側)の半円周上に沿って面取りがなされている。
【0036】
上記サイジングダイ62は、上記成形体Wの外径よりも若干、小さい内径を有して略円筒状に形成されている。すなわち、図8(a)に示されるように、コイニング工程の初期の段階での成形体Wの外径半径をR11とし、上記サイジングダイ62の内径半径をR12とすると、R11>R12となっている。このサイジングダイ62は、上記成形体W内に挿通されたコイニングロッド61との間で同成形体Wを圧縮することで、同成形体Wの外径及び径方向の肉厚の矯正等を行う。
【0037】
上記ベースプレート63は、上記成形体Wの軸線方向一側(図7の右側)端面に対向して同端面に当接している。このベースプレート63は、上記成形体Wの軸線方向一側(図7の右側)への移動を規制するためのものである。
【0038】
上記ダイ64は、上記成形体Wの外径及び内径と略同等の外径及び内径を有する略円筒状に形成されている。そして、このダイ64は、その軸線方向一側(図7の右側)端面が成形体Wの軸線方向他側(図7の左側)端面に対向するように配置されている。このダイ64は、上記成形体Wの軸線方向一側(図7の右側)端面に当接するベースプレート63との間で同成形体Wを圧縮することで、同成形体Wの軸長の矯正を行う。
【0039】
次に、上記油溜穴26の形成態様について、図8に基づき更に詳述する。図8(a)に示されるように、まず、樹脂皮膜40aの含浸塗布された成形体W内に上記コイニングロッド61を軸線方向の所定位置まで挿通する。このとき、前記突起部65は、前記樹脂摺動部22(樹脂皮膜40a)の各油溜穴26に対応する位置に配置される。この状態で上記サイジングダイ62を軸線方向一側(図8の右側)に前記ベースプレート63(図7参照)に当接するまで移動させると、図8(b)に示されるように、同サイジングダイ62は、上記コイニングロッド61との間で同成形体Wを径方向に圧縮する。そして、上記コイニングロッド61の外周面に設けられた突起部65は、樹脂皮膜40aの表面を圧することによって凹部(油溜穴26)を形成する。なお、上記樹脂皮膜40aの塗布厚C2は、突起部65が突出する所定距離C1よりも大きく設定されている。従って、このように形成された油溜穴26が樹脂皮膜40aを貫通して成形体Wの金属部分が露出することはない。
【0040】
ちなみに、この圧縮においては、上記成形体Wに対してサイジングダイ62を軸線方向一側(図8の右側)に途中まで移動させて一部矯正を行い、その後、成形体W内に上記コイニングロッド61を上記軸線方向の所定位置まで挿通するようにしてもよい。その後、上記サイジングダイ62を軸線方向一側(図8の右側)に更に移動させて残りの部分の矯正を行う。この場合、径方向に圧縮された内周面21a(樹脂皮膜40a)に対してコイニングロッド61が移動するため、先端部に設けられた上記角部66(図7参照)による樹脂皮膜40aのならしはより好適に行われる。
【0041】
その後、前記ダイ64を軸線方向一側(図7の右側)に移動させ、上記ベースプレート63との間で上記成形体Wを軸方向に圧縮することで、同成形体Wの軸長の矯正を行う。
【0042】
上記成形体Wをベースプレート63及びダイ64間で挟持した状態で、図8(c)に示されるように、上記サイジングダイ62を軸線方向他側(図8の左側)に移動させる(抜き取る)と、上記成形体Wに対する径方向の規制が外される。このとき、成形体Wはスプリングバックにより径方向外側に若干、広がるように形状がわずかに戻る。この形状の戻りにより広がる成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内周面の内径半径R3は、前記突起部65までの外径半径(=R2+C1)よりも大きくなるように設定されている。すなわち、成形体Wの内周面21aの径方向の戻り距離C3は、上記突起部65が突出する所定距離C1よりも大きくなるように設定されている。従って、上記樹脂皮膜40aに形成された油溜穴26及び突起部65間の係合状態も解除される。これにより、成形体W内に挿通されたコイニングロッド61は、同成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内周面と干渉し合うことなく抜き取られる。
【0043】
コイニング工程による外径及び軸長の矯正等が終了すると、更に潤滑油を含浸させて軸受15として略完成される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
【0044】
(1)本実施形態では、樹脂摺動部22には、その肉厚の範囲内で凹設された油溜穴26が設けられている。従って、軸受15内部から染み出た潤滑油の一部は、この油溜穴26に貯留される。この油溜穴26に貯留された潤滑油は、例えば長時間に亘って放置された場合でも、軸受15の内周面内に吸蔵されることはない。このため、軸受15の内周面21の潤滑油の枯渇を抑制することができる。そして、軸受15の内周面21の潤滑油の枯渇に起因する同内周面21と回転軸14との間で発生する大きな摩擦力の金属接触も抑制することができる。
【0045】
(2)本実施形態では、油溜穴26の周方向の幅を、軸線方向の長さよりも短く設定した。すなわち、油溜穴26に貯留された潤滑油が流出しやすい回転軸14の回転方向に沿った同油溜穴26の周方向の幅を、軸線方向の長さよりも短く設定した。従って、油溜穴26に貯留された潤滑油をより確実に保持することができる。
【0046】
(3)本実施形態では、樹脂皮膜40aの含浸塗布された成形体Wをコイニングロッド61及びサイジングダイ62間で径方向に圧縮するコイニングの工程に併せて、同樹脂皮膜40aをコイニングロッド61の突起部65で圧して同樹脂皮膜40aに油溜穴26を形成した。従って、上記油溜穴26をコイニングの工程に併せて極めて簡易に形成することができる。
【0047】
なお、このコイニングの工程において、サイジングダイ62を成形体Wから取り外すことで、上記樹脂皮膜40aの含浸塗布された成形体Wの形状が戻る。この形状の戻りにおいて、上記成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内径半径の戻り距離C3は上記突起部65の径方向の突出長C1よりも大きくなるように設定されている。従って、コイニングロッド61の抜き取りにおいて、同コイニングロッド61の突起部65が、樹脂皮膜40aの内周面との間で干渉し合うこともない。
【0048】
(4)本実施形態では、コイニングロッド61の先端部には、成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの周方向の位置に対応して尖鋭となる角部66が形成されている。そして、上記コイニングロッド61は、成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aを上記角部66でならしながら同樹脂皮膜40aの含浸塗布された成形体W内に挿通される。従って、上記含浸塗布された樹脂皮膜40aの真円度、すなわち樹脂摺動部22の真円度を向上することができる。
【0049】
(5)本実施形態では、回転軸14と内周面21との間の油膜不足が解消され、回転効率の低下や、軸受15及び回転軸14の寿命の低下などを抑止できる。また、回転軸14と樹脂製の樹脂摺動部22とが当接して摺動するようにしたことにより、金属製同士である回転軸14及び軸受15(基部19)が摺動する構成に比較して、潤滑油を介さない状態においても、軸受15と回転軸14との摺動抵抗を低減することができる。そして、金属製同士である回転軸14及び軸受15(基部19)の直接接触を回避したことで後進才さ運動の発生も抑制できる。
【0050】
(第2実施形態)
以下、本発明を車輌用の減速機付小型モータに適用した第2実施形態を図9〜図11に従って説明する。なお、第2実施形態は、軸受の内周面の軸方向の一部において樹脂摺動部及び油溜穴を全周に亘って設けたことが第1実施形態と異なる。従って、同様の部分についてはその詳細な説明は省略する。
【0051】
図9に示すように、本実施形態における焼結含油軸受としての軸受41も、その大半が多孔質材からなる略円筒状の基部42によって構成されている。軸受41には前記回転軸14が挿通される軸受孔43が形成されている。軸受41(基部42)の内周面44には、その軸方向の一部において径方向に所定距離だけ凹設された溝部73が形成されている。この溝部73は軸受41の周方向全域にわたって設けられている。そして、軸受41の内周面44には、上記溝部73に応じた厚寸法を有する第1実施形態と同様の非多孔質部としての樹脂摺動部45が同溝部73に設けられている。なお、このように予め形成した溝部73に樹脂摺動部45を設けるのは、軸受41の内周面44に段差が生じたりすることなく、同樹脂摺動部45の所要の肉厚を確保するためである。
【0052】
ここで、図9に示されるように、本実施形態の軸受41の樹脂摺動部45には、樹脂摺動部45の肉厚の範囲で凹設された第1実施形態と同様の複数の油溜穴76が形成されている。これら油溜穴76は、樹脂摺動部45の周方向に略沿って所定角度ごとに配設されている。各油溜穴76は、軸線方向一側及び他側が曲成された略長方形状に形成されている。そして、本実施形態でも各油溜穴76の周方向の幅は、同軸線方向の長さに比して短く設定されており、例えば1[mm]以下に設定されている。
【0053】
なお、図9に示すように、本実施形態では軸受41の内周面44の周方向の位置決めをする必要がないため、目印としての切欠部(切欠部24)を割愛している。
【0054】
次に、このような構造を有する軸受41の製造方法について以下に説明する。
図10は、軸受41へと加工される成形体W1及び同成形体W1に潤滑性溶融樹脂を含浸塗布するための樹脂供給ロッド46を併せ示したもので、図10(a)はその横断面図であり、図10(b)は図10(a)のB−B線に沿った断面図である。同図においては、上下方向が鉛直方向に相当している。
【0055】
なお、成形体W1は、上述の粉体を圧縮焼結して形成したもので、軸受41の外形と略同等の外形(円筒状)を有している。従って、この成形体W1は、軸受孔43となる軸受孔43aを備えている。そして、成形体W1の軸受孔43aによって形成される内周面44aには、溝部73となる溝部73aが予め形成されている。
【0056】
図10に示されるように、上記成形体W1は、軸線が水平方向に略沿った状態で固定具(図示略)によって固定されている。
一方、上記樹脂供給ロッド46は、成形体W1の内径よりも小さい外径を有して略円柱体に形成されている。そして、樹脂供給ロッド46の外周面には、成形体W1の内径よりも若干、小さい外径を有して周設されたフランジ47が一体で形成されている。このフランジ47は、樹脂供給ロッド46を成形体W1に対して周方向に略沿って回動する際、同成形体W1の内周面44aに挿嵌されることでその回動のガイドとなるものである。上記フランジ47の更に先端側の外周面には、同フランジ47と略同等に径方向に突出する突部48が形成されている。この突部48は、上記樹脂摺動部45の軸線方向の長さに対応する長さを有して同方向に伸びている。
【0057】
樹脂供給ロッド46の内部には、上記突部48において開口する樹脂圧送路49が形成されている。この樹脂圧送路49は、軸線に略沿って伸びる第1圧送路51及び同第1圧送路51の先端部において径方向に連続する第2圧送路52からなる。そして、第2圧送路52の突部48に対応する径方向外側には、傾斜面52aを介して縮開された吐出口53が形成されている。
【0058】
ここで、上記樹脂供給ロッド46のフランジ47に対して軸方向基端側には、上記成形体W1の外径よりも大きい外径を有する円環部46aが一体形成されている。この円環部46aは、樹脂供給ロッド46を成形体W1に挿入する際に、同成形体W1の対向する端面と当接されることで、同成形体W1に対する樹脂供給ロッド46の軸方向を位置決めする。そして、上記吐出口53は、上記成形体W1に対する樹脂供給ロッド46の軸方向が位置決めされた状態において、前記軸受41の樹脂摺動部45の軸方向の位置に合わせて成形体W1の内周面44aの軸方向の一部に開口している。そして、図10(a)に示すように、上記突部48の周方向一側(図10(a)において反時計回り方向)の外壁面及び吐出口53の同内壁面の間で先端側の尖った尖鋭部54が形成されている。この尖鋭部54は、上記突部48の軸方向に略沿うナイフ状となっている。
【0059】
上記樹脂圧送路49内には、加圧された液状の潤滑性溶融樹脂60が圧送されている。従って、上記吐出口53からは潤滑性溶融樹脂60が吐出されるようになっている。なお、上記吐出口53は、潤滑性溶融樹脂60の塗布厚寸法に応じた所定距離だけ上記成形体W1の内周面44a(73a)から径方向に離隔されている。
【0060】
このような形態にあって、潤滑性溶融樹脂60を吐出口53から吐出しつつ、例えば上記樹脂供給ロッド46を成形体W1に対して周方向一側から同他側に向かって(図10(a)において時計回り方向に)回動する。このとき、成形体W1の内周面44aの軸方向の一部には、周方向に略沿う全域に亘って上記潤滑性溶融樹脂60が含浸塗布されて樹脂皮膜60aが形成される。このとき、含浸塗布された潤滑性溶融樹脂60(樹脂皮膜60a)の表面は、上記尖鋭部54によってならされ、その塗布厚の変動が抑制された均一な形状とされる。また、上記成形体W1の内周面44a(溝部73a)に潤滑性溶融樹脂60が塗布されても、この潤滑性溶融樹脂60の塗布厚分の内周側への突出は、この溝部73aによって吸収される。そして、潤滑性溶融樹脂60の塗布された境界位置においても略連続する内周面が形成されるようになっている。これとともに、潤滑性溶融樹脂60(樹脂皮膜60a)に所要の塗布厚が確保される。
【0061】
上記成形体W1の内周面に含浸塗布された潤滑性溶融樹脂60(樹脂皮膜60a)は、その後の焼き付け工程において、例えば300度の温度下で固化される。
【0062】
次に、上記成形体W1に対するその後のコイニング工程を図11に基づき説明する。なお、図11はコイニング工程を行う装置の概略構成を示すもので、図11(a)はその正面図であり、図11(b)は図11(a)のB−B線に沿った断面図である。図11に示されるように、このときも成形体W1は、軸線が水平方向に略沿った状態で固定されている。同図においては、上下方向が鉛直方向に相当している。
【0063】
図11に示されるように、このコイニング工程を行う装置は、コイニングロッド81と、前記第1実施形態と同様のサイジングダイ62、ベースプレート63及びダイ64とを備えている。なお、上記コイニングロッド81も前記第1実施形態に準じて略円柱体に形成されている。そして、上記成形体W1(樹脂皮膜60a)の内径及び外径、コイニングロッド81の外径並びにサイジングダイ62の内径の大小関係は前記第1実施形態に準じて設定されているものとする。
【0064】
上記コイニングロッド81の外周面には、前記第1実施形態と同様に径方向に所定距離(所定距離C1相当)だけ突出する複数の突起部82が形成されている。これら突起部82は、上記コイニングロッド81を成形体W1内に挿通した状態において、前記樹脂摺動部45(樹脂皮膜60a)の各油溜穴76に対応する位置に配設されている。本実施形態でも、上記突起部82を備えたコイニングロッド81は、成形体W1に含浸塗布された樹脂皮膜60aの内周面と干渉し合うことなく同成形体W1内に挿通しうることはいうまでもない。
【0065】
また、図11に示されるように、上記コイニングロッド81の先端部は、全周に亘って面取りを割愛した断面略直角の角部83を形成している。この角部83は、上述の潤滑性溶融樹脂の含浸塗布の工程で、仮に均一とならなかった樹脂皮膜60aの塗布厚を更にならすためのものである。
【0066】
このような形態にあって、第1実施形態と同様にコイニングロッド81及びサイジングダイ62による成形体W1の径方向の圧縮(矯正)、ベースプレート63及びダイ64による軸方向の圧縮(矯正)を行う(図8参照)。そして、このコイニング工程に併せて、樹脂皮膜60aをコイニングロッド81の突起部82で圧して同樹脂皮膜60aに油溜穴76が形成される。
【0067】
コイニング工程による外径及び軸長の矯正等が終了すると、更に潤滑油を含浸させて軸受15として略完成される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(4)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
【0068】
(1)本実施形態では、軸受41の内周面44の全周に亘って回転軸14との当接部分に非多孔質の樹脂摺動部45を設けた。従って、回転軸14の内周面44に対する荷重負荷の分布が特定されなくても、回転軸14と内周面44との間の油膜不足が解消される。そして、油膜不足によって発生する回転軸14の共振による後進才さ運動の発生も抑制できる。
【0069】
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
・前記各実施形態の樹脂摺動部22,45における油溜穴26,76の周方向での配設数、軸線方向の段数、あるいはこれら油溜穴26,76の配置状態、形状及びサイズ等は一例である。例えば、所定の規則性をもって配置される必要もない。このように変更をしても前記各実施形態とそれぞれ同様の効果が得られる。
【0070】
・前記各実施形態においては、コイニングロッド61,81に一体で突起部65,82を形成したが、これらを別体で設けて結合するようにしてもよい。
・前記各実施形態においては、樹脂摺動部22,45の所要の肉厚を確保するためにその内周面21,44にそれぞれ溝部25,73を形成した。これに対して、内周面21,44での段差の発生に関わらず、樹脂摺動部22,45が所要の肉厚を確保できるのであれば、この溝部25,73を必ずしも設ける必要はない。
【0071】
・前記各実施形態において、樹脂摺動部22,45を形成する潤滑性溶融樹脂40,60には、固体潤滑剤である黒鉛またはモリブデン化合物が混入されていてもよい。これによれば、回転軸14の摺動が滑らかになるため、回転効率の向上並びに回転軸14及び軸受15の寿命の伸長が可能になる。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、内周面の潤滑油の枯渇を抑制することができる。また、含浸塗布された潤滑性樹脂の真円度、すなわち非多孔質部の真円度を向上することができる。
【0073】
請求項2に記載の発明によれば、油溜穴に貯留された潤滑油をより確実に保持することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態が適用されるモータの概要を示す断面図。
【図2】同実施形態を示す正面図。
【図3】図2のX−X線に沿った断面図。
【図4】図3のA部の模式拡大図。
【図5】図2のY−Y線に沿った断面図。
【図6】同実施形態を示す正面図及び断面図。
【図7】同実施形態を示す正面図及び断面図。
【図8】同実施形態を模式的に示す断面図。
【図9】本発明の第2実施形態を示す断面図。
【図10】同実施形態を示す断面図。
【図11】同実施形態を示す正面図及び断面図。
【符号の説明】
W,W1…成形体、21,21a,44,44a…内周面、22,45…非多孔質部としての樹脂摺動部、26,76…油溜穴、40a,60a…潤滑性樹脂としての樹脂皮膜、61,81…コイニングロッド、62…サイジングダイ、65,82…突起部、66,83…角部。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to a sintered oil-impregnated shaft in which a non-porous portion is provided on a part of the inner peripheral surface.ReceivedIt relates to a manufacturing method.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a bearing using a porous material has been proposed. This bearing is impregnated with lubricating oil and used as a so-called oil-impregnated bearing. Since this oil-impregnated bearing has a self-lubricating action, it is excellent in reducing the number of times of lubricating oil supply. A bearing hole for rotating and supporting the rotating shaft is formed in the bearing, and the outer peripheral surface of the rotating shaft and the inner peripheral surface of the bearing hole slide smoothly by the lubricating action of the lubricating oil. The self-lubricating action is realized by drawing out the lubricating oil impregnated in the bearing due to heat generated by the rotating shaft.
[0003]
However, in the oil-impregnated bearing, when the load load on the inner peripheral surface of the bearing shaft of the rotary shaft increases, the lubricating oil is pressed against the rotary shaft and pressed into the porous inner peripheral surface, and the rotation There was a problem that the oil film between the shaft and the inner peripheral surface was insufficient. This shortage of oil film causes a decrease in rotational efficiency and a decrease in the service life of the bearing and the rotating shaft. For this reason, a configuration has been proposed in which a non-porous portion is provided in a contact portion with the rotating shaft on the inner peripheral surface to avoid an oil film shortage due to the press-fitting of the lubricating oil.
[0004]
For example, in the configuration disclosed in Japanese Utility Model Publication No. 46-32487, a part of the inner peripheral surface is impregnated and cured with a lubricating resin so that the load of the rotating shaft is applied to the non-porous portion formed thereby. I have to.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, even in such a sintered oil-impregnated bearing, for example, when left for a long time, the lubricating oil is occluded in the inner peripheral surface of the bearing other than the non-porous portion as a whole, The lubricating oil on the peripheral surface may be depleted. Then, when the rotating shaft starts rotating in a state where the lubricating oil on the inner peripheral surface of the bearing is depleted, for example, immediately after that, an increase in frictional force due to metal contact may occur between the inner peripheral surface of the bearing and the rotating shaft. is there.
[0006]
  An object of the present invention is to provide a sintered oil-impregnated shaft that can suppress depletion of the lubricating oil on the inner peripheral surface.ReceivedIt is to provide a manufacturing method.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above problems,Claim1According to the invention described in the above, a lubrication resin that becomes a non-porous portion is impregnated and applied to a part of the inner peripheral surface of a substantially cylindrical molded body obtained by compressing and sintering powder, and the molded body is lubricated by impregnation Provided with a protrusion having an outer diameter slightly smaller than the inner diameter of the resin, protruding in the radial direction at the position of the lubricating resin, and having a protruding length in the radial direction within the thickness range of the lubricating resin. The coining rod is inserted into the molded body impregnated with the lubricating resin, and the molded body is inserted into a sizing die having an inner diameter slightly smaller than the outer diameter of the molded body. The formed molded body is compressed in the radial direction between the coining rod and the sizing die, and the lubricating resin is pressed by the protrusions of the coining rod to form oil reservoir holes, and the sizing die is removed from the molded body. By removing the Returning the shape of at least the impregnation of the lubricating resin to be larger than the projection length of the radial direction of the projection portion coated moldings inner diameter radius of the return distance of the body to impregnate the coated lubricated resinA method for manufacturing a sintered oil-impregnated bearing, wherein a tip of the coining rod has a sharp corner corresponding to a circumferential position of the lubricating resin impregnated and applied to the molded body. The coining rod is inserted into the molded body impregnated and coated with the lubricating resin while the lubricating resin impregnated and coated on the molded body is smoothed at the corners.This is the gist.
[0010]
  Claim2The invention described in claim1In the method for producing a sintered oil-impregnated bearing according to the invention, the circumferential width of the protrusion is set shorter than the length in the axial direction.
[0014]
(Function)
  Claim1According to the invention described in the above, in addition to the so-called coining process in which the molded body impregnated and coated with the lubricating resin is radially compressed between the coining rod and the sizing die, the lubricating resin is projected onto the coining rod. The oil reservoir hole was formed in the same lubricating resin. The protruding length in the radial direction of the protruding portion of the coining rod is set within the thickness range of the lubricating resin. Accordingly, the formed oil reservoir hole is recessed within the range of the thickness of the lubricated resin impregnated and applied. In a bearing (sintered oil-impregnated bearing) having such an oil reservoir hole in the lubricating resin (non-porous portion), a part of the lubricating oil that has oozed out from the inside is stored in the oil reservoir hole. The lubricating oil stored in the oil reservoir hole is not occluded in the inner peripheral surface of the bearing even when left for a long time, for example. For this reason, exhaustion of lubricating oil on the inner peripheral surface of the bearing is suppressed. And the metal contact of the big frictional force which generate | occur | produces between the internal peripheral surface and rotation shaft resulting from exhaustion of the lubricating oil of the internal peripheral surface of a bearing is also suppressed.
[0015]
  Further, the oil reservoir hole is very easily formed in accordance with the coining process. In this coining step, the shape of the molded body impregnated with the lubricating resin is restored by removing the sizing die from the molded body. In returning to this shape, the return distance of the inner diameter radius of the lubricating resin impregnated and applied to the molded body is set to be at least larger than the protruding length in the radial direction of the protrusion. Therefore, when the coining rod is removed, the protruding portion of the coining rod does not interfere with the inner peripheral surface of the lubricating resin impregnated.
  Further, a sharp corner corresponding to the circumferential position of the lubricating resin impregnated and applied to the molded body is formed at the tip of the coining rod. The coining rod is inserted into the molded body impregnated with the lubricating resin while leveling the lubricating resin impregnated on the molded body at the corners. Therefore, the roundness of the impregnated lubricating resin, that is, the roundness of the non-porous portion is improved.
[0016]
  Claim2According to the invention described above, the circumferential width of the oil reservoir hole formed by the protrusion is set to be shorter than the length in the axial direction. That is, in a bearing (sintered oil-impregnated bearing) having such an oil reservoir hole in a lubricating resin (non-porous part), the lubricating oil stored in the oil reservoir hole is likely to flow out along the rotation direction of the rotary shaft. The circumferential width of the oil reservoir hole is set to be shorter than the length in the axial direction. Therefore, the lubricating oil stored in the oil reservoir hole is more reliably held.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(First embodiment)
Hereinafter, a first embodiment in which the present invention is applied to a small motor with a reduction gear for a vehicle will be described with reference to FIGS.
[0019]
As shown in FIG. 1, a motor 13 is integrally formed with a housing 12 of a small motor 11 with a reduction gear. For example, a metal rotating shaft 14 is supported by a bearing 15 as a sintered oil-impregnated bearing. The bearing 15 is fitted into a mounting hole 16 provided in the housing 12. A worm 17 is connected to the tip of the rotary shaft 14, and the worm 17 is meshed with a worm wheel 18 that is rotatably supported by the housing 12. Therefore, when the motor 13 rotates, the worm wheel 18 rotates at a lower rotational speed than the motor 13.
[0020]
As shown in FIGS. 2 and 3, the bearing 15 is constituted by a substantially cylindrical base portion 19, most of which is made of a porous material. The base 19 is formed, for example, by compressing and sintering a prepared copper-based powder. The bearing 15 is formed with a bearing hole 20 through which the rotary shaft 14 is inserted. On the inner peripheral surface 21 of the bearing 15 (base portion 19), a groove portion 25 is formed that is recessed by a predetermined distance in the radial direction in a part of the circumferential direction. The groove 25 is provided over the entire axial direction of the bearing 15 (the left-right direction in FIG. 3). A resin sliding portion 22 as a non-porous portion made of a non-porous lubricating resin material having a thickness corresponding to the groove portion 25 is provided on the inner peripheral surface 21 of the bearing 15 in the groove portion 25. ing. As this lubricating resin material, for example, a fluorine resin, a polyamide resin, or the like can be employed. In addition, providing the resin sliding portion 22 in the groove portion 25 formed in advance in this way ensures a required thickness of the resin sliding portion 22 without causing a step on the inner peripheral surface 21 of the bearing 15. It is to do.
[0021]
Here, as shown in FIG. 3, on one side in the axial direction of the resin sliding portion 22 of the bearing 15 of the present embodiment (the right side in FIG. 3), a plurality of depths of about 8 [μm], for example, are provided. An oil reservoir hole 26 is formed. These oil reservoir holes 26 are arranged at predetermined angles substantially along the circumferential direction of the resin sliding portion 22. The oil reservoir holes 26 are arranged in a plurality of stages in the axial direction. Each oil reservoir hole 26 is formed in a substantially rectangular shape in which one side in the axial direction and the other side are bent. The circumferential width of each oil reservoir hole 26 is set shorter than the length in the coaxial line direction, for example, 1 [mm] or less. This makes it easier to hold the lubricating oil by shortening the circumferential width of the oil reservoir hole 26 along the rotational direction of the rotating shaft 14 in which the lubricating oil stored in the oil reservoir hole 26 tends to flow out. Because.
[0022]
Further, as shown in FIG. 5, which is a cross-sectional view taken along line YY of FIG. 3, each oil reservoir hole 26 is recessed within the thickness range of the resin sliding portion 22. Therefore, even if the oil reservoir hole 26 is formed, the base portion 19 that is a porous material is not exposed to the resin sliding portion 22. In other words, the lubricating oil stored in the oil reservoir hole 26 is not occluded even at extremely low temperatures, for example.
[0023]
2 and 3, only the bearing 15 is illustrated, and other illustrations such as the rotating shaft 14 and the housing 12 are omitted.
4 is an enlarged view schematically showing a part of the base 19 and the resin sliding portion 22 (A portion in FIG. 3). The base 19 has a configuration in which the metal particles 23 made of the copper-based powder are coupled with a gap. The resin sliding portion 22 is formed by impregnating and hardening a lubricating resin in the gap. In addition, in the part in which the resin sliding part 22 was formed, the metal particle 23 is not exposed to the inner peripheral surface 21 side. Further, the gap between the metal particles 23 is impregnated with lubricating oil except for a portion where the resin sliding portion 22 is formed.
[0024]
As shown in FIGS. 2 and 3, a notch 24 as a mark is provided at the end of the bearing 15. The notch 24 is formed in the vicinity of the end portion of the resin sliding portion 22 in the circumferential direction of the base portion 19 and is used as a guide for the assembling direction when the bearing 15 is assembled to the housing 12. The notch 24 is also used as a guide for positioning in the circumferential direction when a lubricating molten resin is impregnated and the oil reservoir hole 26 is formed at the time of manufacturing the bearing 15 described later. Therefore, by using the notch 24 as a reference in the circumferential direction, the resin sliding portion 22 having the oil reservoir hole 26 is provided in a predetermined portion in the circumferential direction of the inner circumferential surface 21 of the bearing 15.
[0025]
Next, a method for manufacturing the bearing 15 having such a structure will be described below. FIG. 6 also shows a molded body W to be processed into the bearing 15 and a resin supply rod 31 for impregnating and applying the lubricating molten resin to the molded body W. FIG. 6 (a) is a front view thereof. FIG. 6B is a cross-sectional view taken along the line BB in FIG. In the figure, the vertical direction corresponds to the vertical direction.
[0026]
The molded body W is formed by compressing and sintering the above-described powder, and has an outer shape (cylindrical shape) substantially the same as the outer shape of the bearing 15. Therefore, the molded body W includes a bearing hole 20 a that becomes the bearing hole 20. And the groove part 25a used as the groove part 25 is formed in the inner peripheral surface 21a formed of the bearing hole 20a of the molded object W previously.
[0027]
As shown in FIG. 6, the molded body W is fixed by a fixture (not shown) in a state where the axis line is substantially along the horizontal direction. And this molded object W is positioned so that the center and the said notch part 24 may become substantially horizontal in the fixed state, and the circumferential direction of the said internal peripheral surface 21a is positioned.
[0028]
On the other hand, the resin supply rod 31 has an outer diameter smaller than the inner diameter of the molded body W and is formed in a substantially cylindrical body. Further, a flange 32 is integrally formed on the outer peripheral surface on the front end side of the resin supply rod 31 and has an outer diameter slightly smaller than the inner diameter of the molded body W. When the resin supply rod 31 is moved substantially along the axial direction with respect to the molded body W, the flange 32 is inserted into the inner peripheral surface 21a of the molded body W to serve as a guide for the movement. is there. On the one axial side of the flange 32 (on the left side in FIG. 6B), an inclined surface 32a that is steeply inclined in a straight section is formed. Further, the other side in the axial direction of the flange 32 (the right side in FIG. 6B) is gently formed in a cross-sectional curve shape.
[0029]
Inside the resin supply rod 31, a resin pressure feed path 33 is formed that opens at a part of the flange 32 in the circumferential direction. The resin pressure feed path 33 includes a first pressure feed path 34 that extends substantially along the axis and a second pressure feed path 35 that is continuous in the radial direction at the tip of the first pressure feed path 34. And the discharge port 36 shrunk | reduced via the inclined surface 35a is formed in the radial direction outer side of the 2nd pumping path 35. As shown in FIG. The discharge port 36 is open to a portion (groove portion 25a) in the circumferential direction of the inner circumferential surface 21a of the molded body W in accordance with the circumferential position of the resin sliding portion 22 of the bearing 15. That is, as shown in FIG. 6A, the discharge port 36 has a predetermined angle θ that is substantially symmetrical with respect to the lower side as a reference, and a part in the circumferential direction of the inner peripheral surface 21a of the molded body W Opening in the groove 25a). A sharp point 37 on the tip side is formed between the inner wall surface of the discharge port 36 and the inclined surface 32a. The sharpened portion 37 has a knife shape substantially along the circumferential direction of the discharge port 36.
[0030]
In the resin pumping path 33, a pressurized liquid lubricating molten resin 40 is pumped. Therefore, the molten molten resin 40 is discharged from the discharge port 36. The discharge port 36 is radially separated from the inner peripheral surface 21a (groove portion 25a) of the molded body W by a predetermined distance corresponding to the coating thickness dimension of the lubricating molten resin 40.
[0031]
In such a form, while discharging the lubricating molten resin 40 from the discharge port 36, for example, the resin supply rod 31 is the same from the one side in the axial direction with respect to the molded body W (the left side in FIG. 6B). It moves toward the other side (the right side in FIG. 6B). At this time, a part of the circumferential surface (groove portion 25a) of the inner peripheral surface 21a of the molded body W is impregnated with the lubricating molten resin 40 over the entire region substantially along the axis to form the resin film 40a. . At this time, the surface of the lubricated molten resin 40 (resin film 40a) that has been impregnated and coated is smoothed by the sharpened portion 37 and has a uniform shape in which variation in coating thickness is suppressed. Further, even when the lubricating molten resin 40 is applied to the inner peripheral surface 21a (groove portion 25a) of the molded body W, the protrusion to the inner peripheral side of the coating thickness of the lubricating molten resin 40 is caused by the groove portion 25a. Absorbed. A substantially continuous inner peripheral surface is also formed at the boundary position where the lubricating molten resin 40 is applied. At the same time, a required coating thickness is ensured for the lubricating molten resin 40 (resin film 40a).
[0032]
The lubricious molten resin 40 (resin film 40a) impregnated and applied to the inner peripheral surface of the molded body W is solidified at a temperature of, for example, 300 degrees in the subsequent baking step. Next, the subsequent coining process for the molded body W will be described with reference to FIGS. 7 shows a schematic configuration of the apparatus for performing the coining process, FIG. 7 (a) is a front view thereof, and FIG. 7 (b) is a cross section taken along line BB in FIG. 7 (a). FIG. As shown in FIG. 7, at this time, the molded body W is fixed in a state where the axis is substantially along the horizontal direction. And this molded object W is positioned so that the center and the said notch part 24 may become substantially horizontal in the fixed state, and the circumferential direction of the said internal peripheral surface 21a is positioned. In the figure, the vertical direction corresponds to the vertical direction. FIG. 8 is a cross-sectional view schematically showing how the oil reservoir hole 26 is formed in the coining process.
[0033]
As shown in FIG. 7, the apparatus for performing the coining process includes a coining rod 61, a sizing die 62, a base plate 63, and a die 64.
The coining rod 61 has an outer diameter slightly smaller than the inner diameter of the resin film 40a impregnated and applied to the molded body W, and is formed in a substantially cylindrical body. That is, as shown in FIG. 8A, the inner radius of the resin film 40a impregnated and applied to the molded body W at the initial stage of the coining process is R1, and the outer radius of the coining rod 61 is R2. Then, R1> R2.
[0034]
A plurality of projecting portions 65 projecting a predetermined distance C1 (see FIG. 8) in the radial direction are formed on the outer peripheral surface of the coining rod 61. The predetermined distance (projection length) C1 is set to about 8 [μm], for example, corresponding to the depth of the oil reservoir hole 26. The protrusions 65 are disposed at positions corresponding to the oil reservoir holes 26 of the resin sliding portion 22 (resin film 40a) in a state where the coining rod 61 is inserted into the molded body W. As shown in FIG. 8A, the outer radius (= R2 + C1) up to the protrusion 65 is also set smaller than the inner radius R1 of the resin film 40a impregnated and applied to the molded body W. In other words, the coining rod 61 provided with the projection 65 is inserted into the molded body W without interfering with the inner peripheral surface of the resin film 40a impregnated and applied to the molded body W. .
[0035]
Further, as shown in FIG. 7, the coining rod 61 includes a corner portion 66 having a substantially right-angled cross section with a chamfered portion omitted along the semicircle on the side corresponding to the resin film 40a. . The corner portions 66 are for further increasing the coating thickness of the resin film 40a that has not been made uniform in the above-described step of impregnating and applying the lubricating molten resin. The tip of the coining rod 61 is chamfered along the remaining semicircular circumference (the side where the resin film 40a is not applied).
[0036]
The sizing die 62 has an inner diameter slightly smaller than the outer diameter of the molded body W and is formed in a substantially cylindrical shape. That is, as shown in FIG. 8A, when the outer diameter radius of the molded body W at the initial stage of the coining process is R11 and the inner diameter radius of the sizing die 62 is R12, R11> R12. Yes. The sizing die 62 compresses the molded body W between the coining rod 61 inserted into the molded body W, thereby correcting the outer diameter and radial thickness of the molded body W. .
[0037]
The base plate 63 is in contact with the end surface facing the end surface on one side in the axial direction of the molded body W (the right side in FIG. 7). The base plate 63 is for restricting the movement of the molded body W to one side in the axial direction (the right side in FIG. 7).
[0038]
The die 64 is formed in a substantially cylindrical shape having an outer diameter and an inner diameter substantially equal to the outer diameter and inner diameter of the molded body W. The die 64 is disposed such that one end surface in the axial direction (right side in FIG. 7) is opposed to the end surface in the other axial direction (left side in FIG. 7). The die 64 compresses the molded body W with the base plate 63 in contact with the end face on one side in the axial direction of the molded body W (the right side in FIG. 7), thereby correcting the axial length of the molded body W. Do.
[0039]
Next, how the oil reservoir hole 26 is formed will be described in detail with reference to FIG. As shown in FIG. 8A, first, the coining rod 61 is inserted into a predetermined position in the axial direction into the molded body W impregnated with the resin film 40a. At this time, the protrusion 65 is disposed at a position corresponding to each oil reservoir 26 of the resin sliding portion 22 (resin film 40a). In this state, when the sizing die 62 is moved to one side in the axial direction (right side in FIG. 8) until it comes into contact with the base plate 63 (see FIG. 7), as shown in FIG. Compresses the compact W in the radial direction between the coining rod 61. And the projection part 65 provided in the outer peripheral surface of the said coining rod 61 forms a recessed part (oil reservoir hole 26) by pressing the surface of the resin film 40a. The coating thickness C2 of the resin film 40a is set to be larger than the predetermined distance C1 from which the protruding portion 65 protrudes. Therefore, the oil reservoir hole 26 formed in this way does not penetrate the resin film 40a and the metal portion of the molded body W is not exposed.
[0040]
Incidentally, in this compression, the sizing die 62 is moved halfway to one side in the axial direction (the right side in FIG. 8) with respect to the molded body W to perform partial correction, and then the coining rod is placed in the molded body W. 61 may be inserted to a predetermined position in the axial direction. Thereafter, the sizing die 62 is further moved to one side in the axial direction (right side in FIG. 8) to correct the remaining portion. In this case, since the coining rod 61 moves with respect to the inner peripheral surface 21a (resin film 40a) compressed in the radial direction, if the resin film 40a is formed by the corner portion 66 (see FIG. 7) provided at the tip portion. This is more preferably performed.
[0041]
Thereafter, the die 64 is moved to one side in the axial direction (the right side in FIG. 7), and the molded body W is compressed in the axial direction between the base plate 63, thereby correcting the axial length of the molded body W. Do.
[0042]
When the molded body W is sandwiched between the base plate 63 and the die 64, as shown in FIG. 8C, the sizing die 62 is moved (extracted) to the other side in the axial direction (left side in FIG. 8). The restriction in the radial direction on the molded body W is removed. At this time, the shape of the molded body W slightly returns so as to spread slightly outward in the radial direction due to the spring back. The inner diameter radius R3 of the inner peripheral surface of the resin film 40a impregnated and applied to the molded body W that spreads by the return of the shape is set to be larger than the outer diameter radius (= R2 + C1) to the protrusion 65. . That is, the return distance C3 in the radial direction of the inner peripheral surface 21a of the molded body W is set to be larger than the predetermined distance C1 from which the protruding portion 65 protrudes. Therefore, the engagement state between the oil reservoir hole 26 and the protrusion 65 formed in the resin film 40a is also released. As a result, the coining rod 61 inserted into the molded body W is extracted without interfering with the inner peripheral surface of the resin film 40a impregnated and applied to the molded body W.
[0043]
When the correction of the outer diameter and the shaft length by the coining process is completed, the bearing 15 is substantially completed by further impregnation with a lubricating oil.
As described above in detail, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
[0044]
(1) In the present embodiment, the resin sliding portion 22 is provided with an oil reservoir hole 26 that is recessed within the thickness range. Therefore, a part of the lubricating oil that has oozed out from the inside of the bearing 15 is stored in the oil reservoir hole 26. The lubricating oil stored in the oil reservoir hole 26 is not occluded in the inner peripheral surface of the bearing 15 even when left for a long time, for example. For this reason, exhaustion of the lubricating oil on the inner peripheral surface 21 of the bearing 15 can be suppressed. And the metal contact of the big frictional force which generate | occur | produces between the internal peripheral surface 21 and the rotating shaft 14 resulting from exhaustion of the lubricating oil of the internal peripheral surface 21 of the bearing 15 can also be suppressed.
[0045]
(2) In this embodiment, the circumferential width of the oil reservoir hole 26 is set to be shorter than the length in the axial direction. That is, the circumferential width of the oil reservoir hole 26 along the rotational direction of the rotary shaft 14 in which the lubricating oil stored in the oil reservoir hole 26 easily flows out was set to be shorter than the length in the axial direction. Therefore, the lubricating oil stored in the oil reservoir hole 26 can be held more reliably.
[0046]
(3) In this embodiment, the resin film 40 a is impregnated with the coining rod 61 and the sizing die 62, and the resin film 40 a is applied to the coining rod 61. The oil reservoir hole 26 was formed in the resin film 40a by pressing with the protrusion 65. Therefore, the oil reservoir hole 26 can be formed very easily in accordance with the coining process.
[0047]
In this coining step, the sizing die 62 is removed from the molded body W, whereby the shape of the molded body W impregnated with the resin film 40a is restored. In the return of this shape, the return distance C3 of the inner radius of the resin film 40a impregnated and applied to the molded body W is set so as to be larger than the protruding length C1 of the protruding portion 65 in the radial direction. Therefore, when the coining rod 61 is removed, the protrusion 65 of the coining rod 61 does not interfere with the inner peripheral surface of the resin film 40a.
[0048]
(4) In the present embodiment, the tip portion of the coining rod 61 is formed with a sharp corner 66 corresponding to the circumferential position of the resin film 40 a impregnated and applied to the molded body W. The coining rod 61 is inserted into the molded body W impregnated and coated with the resin film 40 a while the resin film 40 a impregnated and coated on the molded body W is leveled at the corner portion 66. Therefore, it is possible to improve the roundness of the impregnated resin film 40a, that is, the roundness of the resin sliding portion 22.
[0049]
(5) In this embodiment, the shortage of the oil film between the rotating shaft 14 and the inner peripheral surface 21 is solved, and a decrease in rotational efficiency and a decrease in the life of the bearing 15 and the rotating shaft 14 can be suppressed. Further, since the rotating shaft 14 and the resin sliding portion 22 made of resin are in contact with each other, the rotating shaft 14 and the bearing 15 (base portion 19) made of metal slide relative to each other. Thus, the sliding resistance between the bearing 15 and the rotary shaft 14 can be reduced even in a state where no lubricating oil is interposed. And generation | occurrence | production of the backward ability movement can also be suppressed by avoiding the direct contact of the rotating shaft 14 and bearing 15 (base part 19) which are metal.
[0050]
(Second Embodiment)
Hereinafter, a second embodiment in which the present invention is applied to a small motor with a reduction gear for a vehicle will be described with reference to FIGS. The second embodiment differs from the first embodiment in that the resin sliding portion and the oil reservoir hole are provided over the entire circumference in a part of the axial direction of the inner peripheral surface of the bearing. Therefore, detailed description of similar parts is omitted.
[0051]
As shown in FIG. 9, a bearing 41 as a sintered oil-impregnated bearing in the present embodiment is also constituted by a substantially cylindrical base portion 42 made of a porous material. A bearing hole 43 through which the rotary shaft 14 is inserted is formed in the bearing 41. On the inner peripheral surface 44 of the bearing 41 (base portion 42), a groove portion 73 that is recessed by a predetermined distance in the radial direction is formed in a part of the axial direction. The groove 73 is provided over the entire circumferential direction of the bearing 41. And the resin sliding part 45 as a non-porous part similar to 1st Embodiment which has the thickness according to the said groove part 73 is provided in the inner peripheral surface 44 of the bearing 41 in the said groove part 73. As shown in FIG. The provision of the resin sliding portion 45 in the groove 73 formed in advance in this way ensures the required thickness of the resin sliding portion 45 without causing a step on the inner peripheral surface 44 of the bearing 41. It is to do.
[0052]
Here, as shown in FIG. 9, the resin sliding portion 45 of the bearing 41 of the present embodiment includes a plurality of similar to the first embodiment that are recessed in the thickness range of the resin sliding portion 45. An oil reservoir hole 76 is formed. These oil reservoir holes 76 are arranged at predetermined angles substantially along the circumferential direction of the resin sliding portion 45. Each oil reservoir hole 76 is formed in a substantially rectangular shape in which one side in the axial direction and the other side are bent. Also in this embodiment, the circumferential width of each oil reservoir 76 is set shorter than the length in the coaxial line direction, and is set to 1 [mm] or less, for example.
[0053]
As shown in FIG. 9, in this embodiment, since it is not necessary to position the inner peripheral surface 44 of the bearing 41 in the circumferential direction, a notch portion (notch portion 24) as a mark is omitted.
[0054]
Next, a method for manufacturing the bearing 41 having such a structure will be described below.
FIG. 10 also shows a molded body W1 to be processed into a bearing 41 and a resin supply rod 46 for impregnating and applying the lubricated molten resin to the molded body W1, and FIG. FIG. 10B is a cross-sectional view taken along the line BB in FIG. In the figure, the vertical direction corresponds to the vertical direction.
[0055]
The molded body W1 is formed by compressing and sintering the above-described powder, and has an outer shape (cylindrical shape) substantially the same as the outer shape of the bearing 41. Therefore, the molded body W1 includes a bearing hole 43a that becomes the bearing hole 43. And the groove part 73a used as the groove part 73 is previously formed in the internal peripheral surface 44a formed of the bearing hole 43a of the molded object W1.
[0056]
As shown in FIG. 10, the molded body W1 is fixed by a fixture (not shown) in a state where the axis line is substantially along the horizontal direction.
On the other hand, the resin supply rod 46 has an outer diameter smaller than the inner diameter of the molded body W1, and is formed in a substantially cylindrical body. A flange 47 is integrally formed on the outer peripheral surface of the resin supply rod 46 so as to have an outer diameter slightly smaller than the inner diameter of the molded body W1. When the resin supply rod 46 is rotated substantially along the circumferential direction with respect to the molded body W1, the flange 47 is inserted into the inner peripheral surface 44a of the molded body W1 to serve as a guide for the rotation. Is. On the outer peripheral surface on the further distal end side of the flange 47, a protruding portion 48 that protrudes in the radial direction substantially the same as the flange 47 is formed. The protrusion 48 has a length corresponding to the axial length of the resin sliding portion 45 and extends in the same direction.
[0057]
Inside the resin supply rod 46, a resin pumping path 49 that opens at the protrusion 48 is formed. The resin pressure feed path 49 includes a first pressure feed path 51 that extends substantially along the axis and a second pressure feed path 52 that is continuous in the radial direction at the tip of the first pressure feed path 51. And the discharge port 53 shrunk | reduced via the inclined surface 52a is formed in the radial direction outer side corresponding to the protrusion 48 of the 2nd pumping path 52. As shown in FIG.
[0058]
Here, an annular portion 46 a having an outer diameter larger than the outer diameter of the molded body W <b> 1 is integrally formed on the proximal side in the axial direction with respect to the flange 47 of the resin supply rod 46. When the resin supply rod 46 is inserted into the molded body W1, the annular portion 46a is brought into contact with the opposing end surface of the molded body W1 so that the axial direction of the resin supply rod 46 with respect to the molded body W1 is changed. Position. The discharge port 53 is arranged so that the inner periphery of the molded body W1 is aligned with the axial position of the resin sliding portion 45 of the bearing 41 in a state where the axial direction of the resin supply rod 46 is positioned with respect to the molded body W1. An opening is formed in a part of the surface 44a in the axial direction. Then, as shown in FIG. 10 (a), the tip side is between the outer wall surface on one side in the circumferential direction of the projection 48 (counterclockwise direction in FIG. 10 (a)) and the inner wall surface of the discharge port 53. A sharp pointed portion 54 is formed. The sharp portion 54 has a knife shape substantially along the axial direction of the protrusion 48.
[0059]
In the resin pumping path 49, a pressurized liquid lubricating molten resin 60 is pumped. Therefore, the molten molten resin 60 is discharged from the discharge port 53. The discharge port 53 is separated from the inner peripheral surface 44a (73a) of the molded body W1 in the radial direction by a predetermined distance according to the coating thickness dimension of the lubricating molten resin 60.
[0060]
In such a form, while discharging the lubricating molten resin 60 from the discharge port 53, for example, the resin supply rod 46 is directed from one circumferential side to the other side with respect to the molded body W1 (FIG. 10 ( in a) clockwise). At this time, a part of the inner peripheral surface 44a of the molded body W1 in the axial direction is impregnated with the lubricating molten resin 60 over the entire region substantially along the circumferential direction to form a resin film 60a. At this time, the surface of the lubricated molten resin 60 (resin film 60a) that has been impregnated and coated is smoothed by the sharp portion 54, and has a uniform shape in which variation in coating thickness is suppressed. Further, even when the lubricating molten resin 60 is applied to the inner peripheral surface 44a (groove 73a) of the molded body W1, the protrusion to the inner peripheral side corresponding to the coating thickness of the lubricating molten resin 60 is caused by the groove 73a. Absorbed. A substantially continuous inner peripheral surface is also formed at the boundary position where the lubricating molten resin 60 is applied. At the same time, a required coating thickness is ensured for the lubricating molten resin 60 (resin film 60a).
[0061]
The lubricating molten resin 60 (resin film 60a) impregnated and applied to the inner peripheral surface of the molded body W1 is solidified at a temperature of, for example, 300 degrees in the subsequent baking step.
[0062]
Next, the subsequent coining process for the molded body W1 will be described with reference to FIG. FIG. 11 shows a schematic configuration of an apparatus for performing a coining process, FIG. 11 (a) is a front view thereof, and FIG. 11 (b) is a cross section taken along line BB in FIG. 11 (a). FIG. As shown in FIG. 11, at this time, the molded body W1 is fixed in a state where the axis is substantially along the horizontal direction. In the figure, the vertical direction corresponds to the vertical direction.
[0063]
As shown in FIG. 11, the apparatus for performing the coining process includes a coining rod 81, a sizing die 62, a base plate 63, and a die 64 similar to those in the first embodiment. The coining rod 81 is also formed in a substantially cylindrical body in accordance with the first embodiment. The magnitude relationship among the inner diameter and outer diameter of the molded body W1 (resin film 60a), the outer diameter of the coining rod 81, and the inner diameter of the sizing die 62 is set in accordance with the first embodiment.
[0064]
On the outer peripheral surface of the coining rod 81, a plurality of protrusions 82 are formed that protrude by a predetermined distance (corresponding to the predetermined distance C1) in the radial direction, as in the first embodiment. These protrusions 82 are disposed at positions corresponding to the oil reservoir holes 76 of the resin sliding portion 45 (resin film 60a) in a state where the coining rod 81 is inserted into the molded body W1. Also in this embodiment, the coining rod 81 provided with the protrusion 82 can be inserted into the molded body W1 without interfering with the inner peripheral surface of the resin film 60a impregnated and applied to the molded body W1. Not too long.
[0065]
Further, as shown in FIG. 11, the tip of the coining rod 81 forms a corner 83 having a substantially right-angled cross-section, with chamfering omitted over the entire circumference. The corner 83 is for further increasing the coating thickness of the resin film 60a that was not uniform in the above-described step of impregnating and applying the lubricating molten resin.
[0066]
In such a form, as in the first embodiment, the radial compression (correction) of the molded body W1 by the coining rod 81 and the sizing die 62 and the axial compression (correction) by the base plate 63 and the die 64 are performed. (See FIG. 8). In conjunction with this coining step, the resin film 60a is pressed by the protrusions 82 of the coining rod 81 to form oil reservoir holes 76 in the resin film 60a.
[0067]
When the correction of the outer diameter and the shaft length by the coining process is completed, the bearing 15 is substantially completed by further impregnation with a lubricating oil.
As described above in detail, according to the present embodiment, the following effects can be obtained in addition to the effects (1) to (4) in the first embodiment.
[0068]
(1) In this embodiment, the non-porous resin sliding part 45 is provided in the contact part with the rotating shaft 14 over the perimeter of the inner peripheral surface 44 of the bearing 41. Therefore, even if the load distribution on the inner peripheral surface 44 of the rotating shaft 14 is not specified, the oil film shortage between the rotating shaft 14 and the inner peripheral surface 44 is eliminated. And generation | occurrence | production of the backward movement by the resonance of the rotating shaft 14 which generate | occur | produces by oil film shortage can also be suppressed.
[0069]
In addition, embodiment of this invention is not limited to the said embodiment, You may change as follows.
The number of oil reservoir holes 26 and 76 arranged in the circumferential direction in the resin sliding portions 22 and 45 of each embodiment, the number of steps in the axial direction, the arrangement state, shape and size of these oil reservoir holes 26 and 76, etc. Is an example. For example, it is not necessary to arrange with predetermined regularity. Even if such a change is made, the same effects as those of the respective embodiments can be obtained.
[0070]
In each of the above embodiments, the protrusions 65 and 82 are formed integrally with the coining rods 61 and 81. However, these may be provided separately and coupled.
In each of the above embodiments, the groove portions 25 and 73 are formed on the inner peripheral surfaces 21 and 44, respectively, in order to ensure the required thickness of the resin sliding portions 22 and 45. On the other hand, the groove portions 25 and 73 are not necessarily provided if the resin sliding portions 22 and 45 can secure a required thickness regardless of the occurrence of the steps on the inner peripheral surfaces 21 and 44. .
[0071]
In each of the above embodiments, the lubricating molten resins 40 and 60 that form the resin sliding portions 22 and 45 may be mixed with graphite or molybdenum compounds that are solid lubricants. According to this, since the sliding of the rotating shaft 14 becomes smooth, it is possible to improve the rotating efficiency and extend the life of the rotating shaft 14 and the bearing 15.
[0072]
【The invention's effect】
  As detailed above, the claims1According to the described invention, exhaustion of the lubricating oil on the inner peripheral surface can be suppressed.Further, the roundness of the impregnated lubricating resin, that is, the roundness of the non-porous portion can be improved.
[0073]
  Claim2According to the described invention, the lubricating oil stored in the oil reservoir hole can be held more reliably..
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an outline of a motor to which a first embodiment of the present invention is applied.
FIG. 2 is a front view showing the embodiment.
3 is a cross-sectional view taken along line XX in FIG.
4 is a schematic enlarged view of a part A in FIG. 3;
5 is a cross-sectional view taken along line YY in FIG.
FIG. 6 is a front view and a sectional view showing the embodiment.
FIG. 7 is a front view and a sectional view showing the embodiment.
FIG. 8 is a sectional view schematically showing the embodiment.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a second embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a sectional view showing the embodiment.
FIG. 11 is a front view and a sectional view showing the embodiment.
[Explanation of symbols]
W, W1 ... molded body, 21, 21a, 44, 44a ... inner peripheral surface, 22, 45 ... resin sliding part as non-porous part, 26, 76 ... oil reservoir hole, 40a, 60a ... as lubricating resin Resin film, 61, 81 ... coining rod, 62 ... sizing die, 65, 82 ... projection, 66, 83 ... corner.

Claims (2)

粉体を圧縮焼結した略円筒状の成形体(W,W1)の内周面(21a,44a)の一部に非多孔質部(22,45)となる潤滑性樹脂(40a,60a)を含浸塗布し、
前記成形体(W,W1)に含浸塗布された潤滑性樹脂(40a,60a)の内径より若干、小さい外径を有して該潤滑性樹脂(40a,60a)の位置において径方向に突出し、該潤滑性樹脂(40a,60a)の肉厚の範囲内での径方向の突出長を有する突起部(65,82)を備えたコイニングロッド(61,81)を該潤滑性樹脂(40a,60a)の含浸塗布された成形体(W,W1)内に挿通するとともに、
前記成形体(W,W1)の外径より若干、小さい内径を有するサイジングダイ(62)内に該成形体(W,W1)を挿通し、
前記潤滑性樹脂(40a,60a)の含浸塗布された成形体(W,W1)を前記コイニングロッド(61,81)及び前記サイジングダイ(62)の間で径方向に圧縮するとともに該潤滑性樹脂(40a,60a)を該コイニングロッド(61,81)の突起部(65,82)で圧して油溜穴(26,76)を形成し、
前記サイジングダイ(62)を前記成形体(W,W1)から取り外すことで、該成形体(W,W1)に含浸塗布された潤滑性樹脂(40a,60a)の内径半径の戻り距離が少なくとも前記突起部(65,82)の径方向の突出長よりも大きくなるように該潤滑性樹脂(40a,60a)の含浸塗布された成形体(W,W1)の形状を戻す焼結含油軸受の製造方法であって、
前記コイニングロッド(61,81)の先端部には、前記成形体(W,W1)に含浸塗布された潤滑性樹脂(40a,60a)の周方向の位置に対応して尖鋭となる角部(66,83)が形成されており、
前記成形体(W,W1)に含浸塗布された潤滑性樹脂(40a,60a)を前記角部(66,83)でならしながら前記コイニングロッド(61,81)を該潤滑性樹脂(40a,60a)の含浸塗布された成形体(W,W1)内に挿通することを特徴とする焼結含油軸受の製造方法
Lubricating resin (40a, 60a) that becomes a non-porous portion (22, 45) on a part of the inner peripheral surface (21a, 44a) of a substantially cylindrical shaped body (W, W1) obtained by compressing and sintering powder. Impregnate and apply
The molded body (W, W1) has an outer diameter slightly smaller than the inner diameter of the lubricating resin (40a, 60a) impregnated and protrudes in the radial direction at the position of the lubricating resin (40a, 60a), A coining rod (61, 81) having a protrusion (65, 82) having a protruding length in the radial direction within the thickness range of the lubricating resin (40a, 60a) is connected to the lubricating resin (40a, 60a). ) And the molded article (W, W1) impregnated and applied,
The molded body (W, W1) is inserted into a sizing die (62) having an inner diameter slightly smaller than the outer diameter of the molded body (W, W1),
The molded body (W, W1) impregnated and coated with the lubricating resin (40a, 60a) is compressed in the radial direction between the coining rod (61, 81) and the sizing die (62) and the lubricating resin. (40a, 60a) is pressed by the protrusions (65, 82) of the coining rod (61, 81) to form oil reservoir holes (26, 76);
By removing the sizing die (62) from the molded body (W, W1), the return distance of the inner radius of the lubricating resin (40a, 60a) impregnated and applied to the molded body (W, W1) is at least as described above. Manufacture of a sintered oil-impregnated bearing that returns the shape of the molded body (W, W1) impregnated with the lubricating resin (40a, 60a) so as to be longer than the projecting length in the radial direction of the protrusion (65, 82). A method,
The tip of the coining rod (61, 81) has a sharp corner corresponding to the circumferential position of the lubricating resin (40a, 60a) impregnated and applied to the molded body (W, W1) ( 66, 83) are formed,
While the lubricating resin (40a, 60a) impregnated and applied to the molded body (W, W1) is leveled at the corners (66, 83), the coining rod (61, 81) is moved to the lubricating resin (40a, 60a). 60a) A method for producing a sintered oil-impregnated bearing , characterized by being inserted into the impregnated molded body (W, W1) .
請求項1に記載の焼結含油軸受の製造方法において、
前記突起部(65,82)の周方向の幅は、軸線方向の長さよりも短く設定されていることを特徴とする焼結含油軸受の製造方法
In the manufacturing method of the sintered oil-impregnated bearing according to claim 1,
The method of manufacturing a sintered oil-impregnated bearing characterized in that the circumferential width of the protrusions (65, 82) is set to be shorter than the length in the axial direction .
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