JP3755737B2 - Method for producing sintered oil-impregnated bearing - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内周面の一部に非多孔質部を設けた焼結含油軸受の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、多孔質材を使った軸受が提案されている。この軸受には潤滑油が含浸され、いわゆる含油軸受として使用される。この含油軸受は自己給油作用を持つことから潤滑油の補給回数の低減などを図る上で優れている。前記軸受には回転軸を回転支持する軸受孔が形成され、前記潤滑油の潤滑作用によって前記回転軸の外周面と前記軸受孔の内周面とがスムーズに摺動するようになっている。前記自己給油作用は、前記回転軸による発熱などにより前記軸受に含浸されていた潤滑油が誘出されることで実現される。
【0003】
しかしながら、前記含油軸受には、前記回転軸の前記軸受孔内周面に対する荷重負荷が大きくなると、前記潤滑油が前記回転軸に圧せられて多孔質の前記内周面に圧入され、前記回転軸と前記内周面との間の油膜が不足するという問題があった。この油膜不足は、回転効率の低下や、前記軸受及び前記回転軸の寿命の低下などを引き起こす原因となる。そのため、前記内周面において前記回転軸との当接部分に非多孔質部を設けて前記潤滑油の圧入による油膜不足を回避する構成が提案されている。
【0004】
例えば、実公昭46−32487号公報に開示された構成では、潤滑性樹脂を前記内周面の一部に含浸硬化させ、これにより形成された非多孔質部に前記回転軸の荷重がかかるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような焼結含油軸受においても、例えば長時間に亘って放置された場合には、潤滑油が全体として非多孔質部以外の軸受の内周面内に吸蔵されてしまい、同内周面の潤滑油が枯渇することがある。そして、軸受の内周面の潤滑油が枯渇した状態で回転軸が回転を開始すると、例えばその直後において軸受の内周面と回転軸との間で金属接触による摩擦力増加が発生することがある。
【0006】
本発明の目的は、内周面の潤滑油の枯渇を抑制することができる焼結含油軸受の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、粉体を圧縮焼結した略円筒状の成形体の内周面の一部に非多孔質部となる潤滑性樹脂を含浸塗布し、前記成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂の内径より若干、小さい外径を有して該潤滑性樹脂の位置において径方向に突出し、該潤滑性樹脂の肉厚の範囲内での径方向の突出長を有する突起部を備えたコイニングロッドを該潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体内に挿通するとともに、前記成形体の外径より若干、小さい内径を有するサイジングダイ内に該成形体を挿通し、前記潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体を前記コイニングロッド及び前記サイジングダイの間で径方向に圧縮するとともに該潤滑性樹脂を該コイニングロッドの突起部で圧して油溜穴を形成し、前記サイジングダイを前記成形体から取り外すことで、該成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂の内径半径の戻り距離が少なくとも前記突起部の径方向の突出長よりも大きくなるように該潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体の形状を戻す焼結含油軸受の製造方法であって、前記コイニングロッドの先端部には、前記成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂の周方向の位置に対応して尖鋭となる角部が形成されており、前記成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂を前記角部でならしながら前記コイニングロッドを該潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体内に挿通することを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の焼結含油軸受の製造方法において、前記突起部の周方向の幅は、軸線方向の長さよりも短く設定されていることを要旨とする。
【0014】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体をコイニングロッド及びサイジングダイの間で径方向に圧縮する、いわゆるコイニングの工程に併せて、同潤滑性樹脂をコイニングロッドの突起部で圧して同潤滑性樹脂に油溜穴を形成した。このコイニングロッドの突起部の径方向の突出長は、上記潤滑性樹脂の肉厚の範囲内に設定されている。従って、この形成された油溜穴は、含浸塗布された潤滑性樹脂の肉厚の範囲内で凹設される。潤滑性樹脂(非多孔質部)にこのような油溜穴を有する軸受(焼結含油軸受)においては、内部から染み出た潤滑油の一部は、この油溜穴に貯留される。この油溜穴に貯留された潤滑油は、例えば長時間に亘って放置された場合でも、軸受の内周面内に吸蔵されることはない。このため、軸受の内周面の潤滑油の枯渇が抑制される。そして、軸受の内周面の潤滑油の枯渇に起因する同内周面と回転軸との間で発生する大きな摩擦力の金属接触も抑制される。
【0015】
また、上記油溜穴は、コイニングの工程に併せて極めて簡易に形成される。なお、このコイニングの工程において、サイジングダイを成形体から取り外すことで、上記潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体の形状が戻る。この形状の戻りにおいて、上記成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂の内径半径の戻り距離は少なくとも上記突起部の径方向の突出長よりも大きくなるように設定されている。従って、コイニングロッドの抜き取りにおいて、同コイニングロッドの突起部が含浸塗布された潤滑性樹脂の内周面との間で干渉し合うこともない。
また、上記コイニングロッドの先端部には、成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂の周方向の位置に対応して尖鋭となる角部が形成されている。そして、上記コイニングロッドは、成形体に含浸塗布された潤滑性樹脂を上記角部でならしながら同潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体内に挿通される。従って、上記含浸塗布された潤滑性樹脂の真円度、すなわち非多孔質部の真円度は向上される。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、上記突起部により形成される油溜穴の周方向の幅は、軸線方向の長さよりも短く設定されている。すなわち、潤滑性樹脂(非多孔質部)にこのような油溜穴を有する軸受(焼結含油軸受)においては、油溜穴に貯留された潤滑油が流出しやすい回転軸の回転方向に沿った同油溜穴の周方向の幅が、軸線方向の長さよりも短く設定されている。従って、油溜穴に貯留された潤滑油は、より確実に保持される。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を車輌用の減速機付小型モータに適用した第1実施形態を図1〜図8に従って説明する。
【0019】
図1に示すように、減速機付小型モータ11のハウジング12にはモータ13が一体的に構成され、例えば金属製の回転軸14は焼結含油軸受としての軸受15に支持されている。軸受15は、ハウジング12に設けられた取付孔16に嵌挿されている。回転軸14の先端にはウォーム17が連結され、このウォーム17はハウジング12に対して回転可能に支持されるウォームホイール18に噛合されている。従って、モータ13が回転すると、ウォームホイール18がモータ13よりも低い回転速度で回転する。
【0020】
図2及び図3に示すように、軸受15は、その大半が多孔質材からなる略円筒状の基部19によって構成されている。基部19は、例えば調合された銅系粉体が圧縮焼結されることによって形成されている。軸受15には回転軸14が挿通される軸受孔20が形成されている。軸受15(基部19)の内周面21には、その周方向の一部において径方向に所定距離だけ凹設された溝部25が形成されている。この溝部25は軸受15の軸方向(図3では左右方向)全域にわたって設けられている。そして、軸受15の内周面21には、上記溝部25に応じた厚寸法を有する非多孔質の潤滑性樹脂材からなる非多孔質部としての樹脂摺動部22が同溝部25に設けられている。この潤滑性樹脂材としては、例えばフッ素系樹脂やポリアミド系樹脂等を採用しうる。なお、このように予め形成した溝部25に樹脂摺動部22を設けるのは、軸受15の内周面21に段差が生じたりすることなく、同樹脂摺動部22の所要の肉厚を確保するためである。
【0021】
ここで、図3に示されるように、本実施形態の軸受15の樹脂摺動部22の軸線方向一側(図3の右側)には、例えば8[μm]程度の深さを有する複数の油溜穴26が形成されている。これら油溜穴26は、樹脂摺動部22の周方向に略沿って所定角度ごとに配設されている。また、油溜穴26は、軸線方向に複数段となるように配設されている。各油溜穴26は、軸線方向一側及び他側が曲成された略長方形状に形成されている。そして、各油溜穴26の周方向の幅は、同軸線方向の長さに比して短く設定されており、例えば1[mm]以下に設定されている。これは、油溜穴26に貯留された潤滑油が流出しやすい回転軸14の回転方向に沿った同油溜穴26の周方向の幅を短めにすることで、潤滑油を保持しやすくするためである。
【0022】
また、図5に図3のY−Y線に沿う断面図が示されるように、各油溜穴26は、上記樹脂摺動部22の肉厚の範囲で凹設されている。従って、この油溜穴26を形成しても、樹脂摺動部22に多孔質材である基部19が露出することはない。換言すると、油溜穴26内に貯留された潤滑油は、例えば極低温下にあっても吸蔵されることはない。
【0023】
なお、図2及び図3では軸受15のみが図示されており、それ以外の、例えば、回転軸14やハウジング12などは図示が省略されている。
図4は、基部19及び樹脂摺動部22の一部分(図3におけるA部)を拡大して模式的に示した図である。基部19は前記銅系粉体からなる金属粒子23がそれぞれ間隙をもって結合した構成になっている。樹脂摺動部22はその間隙に潤滑性樹脂を含浸硬化させることで形成されている。なお、樹脂摺動部22が形成された部分においては、金属粒子23が内周面21側に露出しないようになっている。また、金属粒子23の前記間隙には、樹脂摺動部22が形成されている部分を除いて、潤滑油が含浸されている。
【0024】
図2及び図3に示すように、軸受15の端部には、目印としての切欠部24が設けられている。切欠部24は、基部19の周方向における樹脂摺動部22の端部近傍に形成されており、軸受15をハウジング12に組み付ける際の組付方向の目安として利用される。また、この切欠部24は、後述の軸受15の製造時、潤滑性溶融樹脂を含浸塗布したり上記油溜穴26を形成したりする際の周方向の位置決めの目安としても利用される。従って、この切欠部24を周方向の基準にすることで、軸受15の内周面21の周方向の所定部分に油溜穴26を備えた樹脂摺動部22が設けられる。
【0025】
次に、このような構造を有する軸受15の製造方法について以下に説明する。図6は、軸受15へと加工される成形体W及び同成形体Wに潤滑性溶融樹脂を含浸塗布するための樹脂供給ロッド31を併せ示したもので、図6(a)はその正面図であり、図6(b)は図6(a)のB−B線に沿った断面図である。同図においては、上下方向が鉛直方向に相当している。
【0026】
なお、成形体Wは、上述の粉体を圧縮焼結して形成したもので、軸受15の外形と略同等の外形(円筒状)を有している。従って、この成形体Wは、軸受孔20となる軸受孔20aを備えている。そして、成形体Wの軸受孔20aによって形成される内周面21aには、溝部25となる溝部25aが予め形成されている。
【0027】
図6に示されるように、上記成形体Wは、軸線が水平方向に略沿った状態で固定具(図示略)によって固定されている。そして、この成形体Wは、固定された状態においてその中心と前記切欠部24とが略水平になるように配置されることで、上記内周面21aの周方向が位置決めされている。
【0028】
一方、上記樹脂供給ロッド31は、成形体Wの内径よりも小さい外径を有して略円柱体に形成されている。そして、樹脂供給ロッド31の先端側外周面には、成形体Wの内径よりも若干、小さい外径を有して周設されたフランジ32が一体で形成されている。このフランジ32は、樹脂供給ロッド31を成形体Wに対して軸線方向に略沿って移動する際、同成形体Wの内周面21aに挿嵌されることでその移動のガイドとなるものである。上記フランジ32の軸線方向一側(図6(b)の左側)には、断面直線状に急傾斜する傾斜面32aが形成されている。また、フランジ32の軸線方向他側(図6(b)の右側)は、断面曲線状になだらかに形成されている。
【0029】
樹脂供給ロッド31の内部には、上記フランジ32の周方向の一部において開口する樹脂圧送路33が形成されている。この樹脂圧送路33は、軸線に略沿って伸びる第1圧送路34及び同第1圧送路34の先端部において径方向に連続する第2圧送路35からなる。そして、第2圧送路35の径方向外側には、傾斜面35aを介して縮開された吐出口36が形成されている。この吐出口36は、前記軸受15の樹脂摺動部22の周方向の位置に合わせて成形体Wの内周面21aの周方向の一部(溝部25a)に開口している。すなわち、図6(a)に示されるように、この吐出口36は、下方を基準に左右略対称となる所定角度θを有して成形体Wの内周面21aの周方向の一部(溝部25a)に開口している。そして、上記吐出口36の内壁面及び傾斜面32aの間で先端側の尖った尖鋭部37が形成されている。この尖鋭部37は、上記吐出口36の周方向に略沿うナイフ状となっている。
【0030】
上記樹脂圧送路33内には、加圧された液状の潤滑性溶融樹脂40が圧送されている。従って、上記吐出口36からは潤滑性溶融樹脂40が吐出されるようになっている。なお、上記吐出口36は、潤滑性溶融樹脂40の塗布厚寸法に応じた所定距離だけ上記成形体Wの内周面21a(溝部25a)から径方向に離隔されている。
【0031】
このような形態にあって、潤滑性溶融樹脂40を吐出口36から吐出しつつ、例えば上記樹脂供給ロッド31を成形体Wに対して軸線方向一側(図6(b)の左側)から同他側(図6(b)の右側)に向かって移動する。このとき、成形体Wの内周面21aの周方向の一部(溝部25a)には、軸線に略沿う全域に亘って上記潤滑性溶融樹脂40が含浸塗布されて樹脂皮膜40aが形成される。このとき、含浸塗布された潤滑性溶融樹脂40(樹脂皮膜40a)の表面は、上記尖鋭部37によってならされ、その塗布厚の変動が抑制された均一な形状とされる。また、上記成形体Wの内周面21a(溝部25a)に潤滑性溶融樹脂40が塗布されても、この潤滑性溶融樹脂40の塗布厚分の内周側への突出は、この溝部25aによって吸収される。そして、潤滑性溶融樹脂40の塗布された境界位置においても略連続する内周面が形成されるようになっている。これとともに、潤滑性溶融樹脂40(樹脂皮膜40a)に所要の塗布厚が確保される。
【0032】
上記成形体Wの内周面に含浸塗布された潤滑性溶融樹脂40(樹脂皮膜40a)は、その後の焼き付け工程において、例えば300度の温度下で固化される。次に、上記成形体Wに対するその後のコイニング工程を図7及び図8に基づき説明する。なお、図7はコイニング工程を行う装置の概略構成を示すもので、図7(a)はその正面図であり、図7(b)は図7(a)のB−B線に沿った断面図である。図7に示されるように、このときも成形体Wは、軸線が水平方向に略沿った状態で固定されている。そして、この成形体Wは、固定された状態においてその中心と前記切欠部24とが略水平になるように配置されることで、上記内周面21aの周方向が位置決めされている。同図においては、上下方向が鉛直方向に相当している。また、図8は、このコイニング工程に伴う前記油溜穴26の形成態様を模式的に示す断面図である。
【0033】
図7に示されるように、このコイニング工程を行う装置は、コイニングロッド61、サイジングダイ62、ベースプレート63及びダイ64を備えている。
上記コイニングロッド61は、上記成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内径よりも若干、小さい外径を有して略円柱体に形成されている。すなわち、図8(a)に示されるように、コイニング工程の初期の段階での成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内径半径をR1とし、上記コイニングロッド61の外径半径をR2とすると、R1>R2となっている。
【0034】
そして、このコイニングロッド61の外周面には径方向に所定距離C1(図8参照)だけ突出する複数の突起部65が形成されている。上記所定距離(突出長)C1は上記油溜穴26の深さに対応して、例えば8[μm]程度に設定されている。これら突起部65は、上記コイニングロッド61を成形体W内に挿通した状態において、前記樹脂摺動部22(樹脂皮膜40a)の各油溜穴26に対応する位置に配設されている。図8(a)に示されるように、この突起部65までの外径半径(=R2+C1)も上記成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内径半径R1よりも小さく設定されている。換言すると、上記突起部65を備えたコイニングロッド61は、成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内周面と干渉し合うことなく同成形体W内に挿通されるようになっている。
【0035】
また、図7に示されるように、上記コイニングロッド61は、上記樹脂皮膜40aに対応する側の半円周上に沿って先端部に面取りを割愛した断面略直角の角部66を備えている。この角部66は、上述の潤滑性溶融樹脂の含浸塗布の工程で、仮に均一とならなかった樹脂皮膜40aの塗布厚を更にならすためのものである。なお、コイニングロッド61の先端部は、残り(樹脂皮膜40aの塗布されていない側)の半円周上に沿って面取りがなされている。
【0036】
上記サイジングダイ62は、上記成形体Wの外径よりも若干、小さい内径を有して略円筒状に形成されている。すなわち、図8(a)に示されるように、コイニング工程の初期の段階での成形体Wの外径半径をR11とし、上記サイジングダイ62の内径半径をR12とすると、R11>R12となっている。このサイジングダイ62は、上記成形体W内に挿通されたコイニングロッド61との間で同成形体Wを圧縮することで、同成形体Wの外径及び径方向の肉厚の矯正等を行う。
【0037】
上記ベースプレート63は、上記成形体Wの軸線方向一側(図7の右側)端面に対向して同端面に当接している。このベースプレート63は、上記成形体Wの軸線方向一側(図7の右側)への移動を規制するためのものである。
【0038】
上記ダイ64は、上記成形体Wの外径及び内径と略同等の外径及び内径を有する略円筒状に形成されている。そして、このダイ64は、その軸線方向一側(図7の右側)端面が成形体Wの軸線方向他側(図7の左側)端面に対向するように配置されている。このダイ64は、上記成形体Wの軸線方向一側(図7の右側)端面に当接するベースプレート63との間で同成形体Wを圧縮することで、同成形体Wの軸長の矯正を行う。
【0039】
次に、上記油溜穴26の形成態様について、図8に基づき更に詳述する。図8(a)に示されるように、まず、樹脂皮膜40aの含浸塗布された成形体W内に上記コイニングロッド61を軸線方向の所定位置まで挿通する。このとき、前記突起部65は、前記樹脂摺動部22(樹脂皮膜40a)の各油溜穴26に対応する位置に配置される。この状態で上記サイジングダイ62を軸線方向一側(図8の右側)に前記ベースプレート63(図7参照)に当接するまで移動させると、図8(b)に示されるように、同サイジングダイ62は、上記コイニングロッド61との間で同成形体Wを径方向に圧縮する。そして、上記コイニングロッド61の外周面に設けられた突起部65は、樹脂皮膜40aの表面を圧することによって凹部(油溜穴26)を形成する。なお、上記樹脂皮膜40aの塗布厚C2は、突起部65が突出する所定距離C1よりも大きく設定されている。従って、このように形成された油溜穴26が樹脂皮膜40aを貫通して成形体Wの金属部分が露出することはない。
【0040】
ちなみに、この圧縮においては、上記成形体Wに対してサイジングダイ62を軸線方向一側(図8の右側)に途中まで移動させて一部矯正を行い、その後、成形体W内に上記コイニングロッド61を上記軸線方向の所定位置まで挿通するようにしてもよい。その後、上記サイジングダイ62を軸線方向一側(図8の右側)に更に移動させて残りの部分の矯正を行う。この場合、径方向に圧縮された内周面21a(樹脂皮膜40a)に対してコイニングロッド61が移動するため、先端部に設けられた上記角部66(図7参照)による樹脂皮膜40aのならしはより好適に行われる。
【0041】
その後、前記ダイ64を軸線方向一側(図7の右側)に移動させ、上記ベースプレート63との間で上記成形体Wを軸方向に圧縮することで、同成形体Wの軸長の矯正を行う。
【0042】
上記成形体Wをベースプレート63及びダイ64間で挟持した状態で、図8(c)に示されるように、上記サイジングダイ62を軸線方向他側(図8の左側)に移動させる(抜き取る)と、上記成形体Wに対する径方向の規制が外される。このとき、成形体Wはスプリングバックにより径方向外側に若干、広がるように形状がわずかに戻る。この形状の戻りにより広がる成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内周面の内径半径R3は、前記突起部65までの外径半径(=R2+C1)よりも大きくなるように設定されている。すなわち、成形体Wの内周面21aの径方向の戻り距離C3は、上記突起部65が突出する所定距離C1よりも大きくなるように設定されている。従って、上記樹脂皮膜40aに形成された油溜穴26及び突起部65間の係合状態も解除される。これにより、成形体W内に挿通されたコイニングロッド61は、同成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内周面と干渉し合うことなく抜き取られる。
【0043】
コイニング工程による外径及び軸長の矯正等が終了すると、更に潤滑油を含浸させて軸受15として略完成される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
【0044】
(1)本実施形態では、樹脂摺動部22には、その肉厚の範囲内で凹設された油溜穴26が設けられている。従って、軸受15内部から染み出た潤滑油の一部は、この油溜穴26に貯留される。この油溜穴26に貯留された潤滑油は、例えば長時間に亘って放置された場合でも、軸受15の内周面内に吸蔵されることはない。このため、軸受15の内周面21の潤滑油の枯渇を抑制することができる。そして、軸受15の内周面21の潤滑油の枯渇に起因する同内周面21と回転軸14との間で発生する大きな摩擦力の金属接触も抑制することができる。
【0045】
(2)本実施形態では、油溜穴26の周方向の幅を、軸線方向の長さよりも短く設定した。すなわち、油溜穴26に貯留された潤滑油が流出しやすい回転軸14の回転方向に沿った同油溜穴26の周方向の幅を、軸線方向の長さよりも短く設定した。従って、油溜穴26に貯留された潤滑油をより確実に保持することができる。
【0046】
(3)本実施形態では、樹脂皮膜40aの含浸塗布された成形体Wをコイニングロッド61及びサイジングダイ62間で径方向に圧縮するコイニングの工程に併せて、同樹脂皮膜40aをコイニングロッド61の突起部65で圧して同樹脂皮膜40aに油溜穴26を形成した。従って、上記油溜穴26をコイニングの工程に併せて極めて簡易に形成することができる。
【0047】
なお、このコイニングの工程において、サイジングダイ62を成形体Wから取り外すことで、上記樹脂皮膜40aの含浸塗布された成形体Wの形状が戻る。この形状の戻りにおいて、上記成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内径半径の戻り距離C3は上記突起部65の径方向の突出長C1よりも大きくなるように設定されている。従って、コイニングロッド61の抜き取りにおいて、同コイニングロッド61の突起部65が、樹脂皮膜40aの内周面との間で干渉し合うこともない。
【0048】
(4)本実施形態では、コイニングロッド61の先端部には、成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの周方向の位置に対応して尖鋭となる角部66が形成されている。そして、上記コイニングロッド61は、成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aを上記角部66でならしながら同樹脂皮膜40aの含浸塗布された成形体W内に挿通される。従って、上記含浸塗布された樹脂皮膜40aの真円度、すなわち樹脂摺動部22の真円度を向上することができる。
【0049】
(5)本実施形態では、回転軸14と内周面21との間の油膜不足が解消され、回転効率の低下や、軸受15及び回転軸14の寿命の低下などを抑止できる。また、回転軸14と樹脂製の樹脂摺動部22とが当接して摺動するようにしたことにより、金属製同士である回転軸14及び軸受15(基部19)が摺動する構成に比較して、潤滑油を介さない状態においても、軸受15と回転軸14との摺動抵抗を低減することができる。そして、金属製同士である回転軸14及び軸受15(基部19)の直接接触を回避したことで後進才さ運動の発生も抑制できる。
【0050】
(第2実施形態)
以下、本発明を車輌用の減速機付小型モータに適用した第2実施形態を図9〜図11に従って説明する。なお、第2実施形態は、軸受の内周面の軸方向の一部において樹脂摺動部及び油溜穴を全周に亘って設けたことが第1実施形態と異なる。従って、同様の部分についてはその詳細な説明は省略する。
【0051】
図9に示すように、本実施形態における焼結含油軸受としての軸受41も、その大半が多孔質材からなる略円筒状の基部42によって構成されている。軸受41には前記回転軸14が挿通される軸受孔43が形成されている。軸受41(基部42)の内周面44には、その軸方向の一部において径方向に所定距離だけ凹設された溝部73が形成されている。この溝部73は軸受41の周方向全域にわたって設けられている。そして、軸受41の内周面44には、上記溝部73に応じた厚寸法を有する第1実施形態と同様の非多孔質部としての樹脂摺動部45が同溝部73に設けられている。なお、このように予め形成した溝部73に樹脂摺動部45を設けるのは、軸受41の内周面44に段差が生じたりすることなく、同樹脂摺動部45の所要の肉厚を確保するためである。
【0052】
ここで、図9に示されるように、本実施形態の軸受41の樹脂摺動部45には、樹脂摺動部45の肉厚の範囲で凹設された第1実施形態と同様の複数の油溜穴76が形成されている。これら油溜穴76は、樹脂摺動部45の周方向に略沿って所定角度ごとに配設されている。各油溜穴76は、軸線方向一側及び他側が曲成された略長方形状に形成されている。そして、本実施形態でも各油溜穴76の周方向の幅は、同軸線方向の長さに比して短く設定されており、例えば1[mm]以下に設定されている。
【0053】
なお、図9に示すように、本実施形態では軸受41の内周面44の周方向の位置決めをする必要がないため、目印としての切欠部(切欠部24)を割愛している。
【0054】
次に、このような構造を有する軸受41の製造方法について以下に説明する。
図10は、軸受41へと加工される成形体W1及び同成形体W1に潤滑性溶融樹脂を含浸塗布するための樹脂供給ロッド46を併せ示したもので、図10(a)はその横断面図であり、図10(b)は図10(a)のB−B線に沿った断面図である。同図においては、上下方向が鉛直方向に相当している。
【0055】
なお、成形体W1は、上述の粉体を圧縮焼結して形成したもので、軸受41の外形と略同等の外形(円筒状)を有している。従って、この成形体W1は、軸受孔43となる軸受孔43aを備えている。そして、成形体W1の軸受孔43aによって形成される内周面44aには、溝部73となる溝部73aが予め形成されている。
【0056】
図10に示されるように、上記成形体W1は、軸線が水平方向に略沿った状態で固定具(図示略)によって固定されている。
一方、上記樹脂供給ロッド46は、成形体W1の内径よりも小さい外径を有して略円柱体に形成されている。そして、樹脂供給ロッド46の外周面には、成形体W1の内径よりも若干、小さい外径を有して周設されたフランジ47が一体で形成されている。このフランジ47は、樹脂供給ロッド46を成形体W1に対して周方向に略沿って回動する際、同成形体W1の内周面44aに挿嵌されることでその回動のガイドとなるものである。上記フランジ47の更に先端側の外周面には、同フランジ47と略同等に径方向に突出する突部48が形成されている。この突部48は、上記樹脂摺動部45の軸線方向の長さに対応する長さを有して同方向に伸びている。
【0057】
樹脂供給ロッド46の内部には、上記突部48において開口する樹脂圧送路49が形成されている。この樹脂圧送路49は、軸線に略沿って伸びる第1圧送路51及び同第1圧送路51の先端部において径方向に連続する第2圧送路52からなる。そして、第2圧送路52の突部48に対応する径方向外側には、傾斜面52aを介して縮開された吐出口53が形成されている。
【0058】
ここで、上記樹脂供給ロッド46のフランジ47に対して軸方向基端側には、上記成形体W1の外径よりも大きい外径を有する円環部46aが一体形成されている。この円環部46aは、樹脂供給ロッド46を成形体W1に挿入する際に、同成形体W1の対向する端面と当接されることで、同成形体W1に対する樹脂供給ロッド46の軸方向を位置決めする。そして、上記吐出口53は、上記成形体W1に対する樹脂供給ロッド46の軸方向が位置決めされた状態において、前記軸受41の樹脂摺動部45の軸方向の位置に合わせて成形体W1の内周面44aの軸方向の一部に開口している。そして、図10(a)に示すように、上記突部48の周方向一側(図10(a)において反時計回り方向)の外壁面及び吐出口53の同内壁面の間で先端側の尖った尖鋭部54が形成されている。この尖鋭部54は、上記突部48の軸方向に略沿うナイフ状となっている。
【0059】
上記樹脂圧送路49内には、加圧された液状の潤滑性溶融樹脂60が圧送されている。従って、上記吐出口53からは潤滑性溶融樹脂60が吐出されるようになっている。なお、上記吐出口53は、潤滑性溶融樹脂60の塗布厚寸法に応じた所定距離だけ上記成形体W1の内周面44a(73a)から径方向に離隔されている。
【0060】
このような形態にあって、潤滑性溶融樹脂60を吐出口53から吐出しつつ、例えば上記樹脂供給ロッド46を成形体W1に対して周方向一側から同他側に向かって(図10(a)において時計回り方向に)回動する。このとき、成形体W1の内周面44aの軸方向の一部には、周方向に略沿う全域に亘って上記潤滑性溶融樹脂60が含浸塗布されて樹脂皮膜60aが形成される。このとき、含浸塗布された潤滑性溶融樹脂60(樹脂皮膜60a)の表面は、上記尖鋭部54によってならされ、その塗布厚の変動が抑制された均一な形状とされる。また、上記成形体W1の内周面44a(溝部73a)に潤滑性溶融樹脂60が塗布されても、この潤滑性溶融樹脂60の塗布厚分の内周側への突出は、この溝部73aによって吸収される。そして、潤滑性溶融樹脂60の塗布された境界位置においても略連続する内周面が形成されるようになっている。これとともに、潤滑性溶融樹脂60(樹脂皮膜60a)に所要の塗布厚が確保される。
【0061】
上記成形体W1の内周面に含浸塗布された潤滑性溶融樹脂60(樹脂皮膜60a)は、その後の焼き付け工程において、例えば300度の温度下で固化される。
【0062】
次に、上記成形体W1に対するその後のコイニング工程を図11に基づき説明する。なお、図11はコイニング工程を行う装置の概略構成を示すもので、図11(a)はその正面図であり、図11(b)は図11(a)のB−B線に沿った断面図である。図11に示されるように、このときも成形体W1は、軸線が水平方向に略沿った状態で固定されている。同図においては、上下方向が鉛直方向に相当している。
【0063】
図11に示されるように、このコイニング工程を行う装置は、コイニングロッド81と、前記第1実施形態と同様のサイジングダイ62、ベースプレート63及びダイ64とを備えている。なお、上記コイニングロッド81も前記第1実施形態に準じて略円柱体に形成されている。そして、上記成形体W1(樹脂皮膜60a)の内径及び外径、コイニングロッド81の外径並びにサイジングダイ62の内径の大小関係は前記第1実施形態に準じて設定されているものとする。
【0064】
上記コイニングロッド81の外周面には、前記第1実施形態と同様に径方向に所定距離(所定距離C1相当)だけ突出する複数の突起部82が形成されている。これら突起部82は、上記コイニングロッド81を成形体W1内に挿通した状態において、前記樹脂摺動部45(樹脂皮膜60a)の各油溜穴76に対応する位置に配設されている。本実施形態でも、上記突起部82を備えたコイニングロッド81は、成形体W1に含浸塗布された樹脂皮膜60aの内周面と干渉し合うことなく同成形体W1内に挿通しうることはいうまでもない。
【0065】
また、図11に示されるように、上記コイニングロッド81の先端部は、全周に亘って面取りを割愛した断面略直角の角部83を形成している。この角部83は、上述の潤滑性溶融樹脂の含浸塗布の工程で、仮に均一とならなかった樹脂皮膜60aの塗布厚を更にならすためのものである。
【0066】
このような形態にあって、第1実施形態と同様にコイニングロッド81及びサイジングダイ62による成形体W1の径方向の圧縮(矯正)、ベースプレート63及びダイ64による軸方向の圧縮(矯正)を行う(図8参照)。そして、このコイニング工程に併せて、樹脂皮膜60aをコイニングロッド81の突起部82で圧して同樹脂皮膜60aに油溜穴76が形成される。
【0067】
コイニング工程による外径及び軸長の矯正等が終了すると、更に潤滑油を含浸させて軸受15として略完成される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(4)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
【0068】
(1)本実施形態では、軸受41の内周面44の全周に亘って回転軸14との当接部分に非多孔質の樹脂摺動部45を設けた。従って、回転軸14の内周面44に対する荷重負荷の分布が特定されなくても、回転軸14と内周面44との間の油膜不足が解消される。そして、油膜不足によって発生する回転軸14の共振による後進才さ運動の発生も抑制できる。
【0069】
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
・前記各実施形態の樹脂摺動部22,45における油溜穴26,76の周方向での配設数、軸線方向の段数、あるいはこれら油溜穴26,76の配置状態、形状及びサイズ等は一例である。例えば、所定の規則性をもって配置される必要もない。このように変更をしても前記各実施形態とそれぞれ同様の効果が得られる。
【0070】
・前記各実施形態においては、コイニングロッド61,81に一体で突起部65,82を形成したが、これらを別体で設けて結合するようにしてもよい。
・前記各実施形態においては、樹脂摺動部22,45の所要の肉厚を確保するためにその内周面21,44にそれぞれ溝部25,73を形成した。これに対して、内周面21,44での段差の発生に関わらず、樹脂摺動部22,45が所要の肉厚を確保できるのであれば、この溝部25,73を必ずしも設ける必要はない。
【0071】
・前記各実施形態において、樹脂摺動部22,45を形成する潤滑性溶融樹脂40,60には、固体潤滑剤である黒鉛またはモリブデン化合物が混入されていてもよい。これによれば、回転軸14の摺動が滑らかになるため、回転効率の向上並びに回転軸14及び軸受15の寿命の伸長が可能になる。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、内周面の潤滑油の枯渇を抑制することができる。また、含浸塗布された潤滑性樹脂の真円度、すなわち非多孔質部の真円度を向上することができる。
【0073】
請求項2に記載の発明によれば、油溜穴に貯留された潤滑油をより確実に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態が適用されるモータの概要を示す断面図。
【図2】同実施形態を示す正面図。
【図3】図2のX−X線に沿った断面図。
【図4】図3のA部の模式拡大図。
【図5】図2のY−Y線に沿った断面図。
【図6】同実施形態を示す正面図及び断面図。
【図7】同実施形態を示す正面図及び断面図。
【図8】同実施形態を模式的に示す断面図。
【図9】本発明の第2実施形態を示す断面図。
【図10】同実施形態を示す断面図。
【図11】同実施形態を示す正面図及び断面図。
【符号の説明】
W,W1…成形体、21,21a,44,44a…内周面、22,45…非多孔質部としての樹脂摺動部、26,76…油溜穴、40a,60a…潤滑性樹脂としての樹脂皮膜、61,81…コイニングロッド、62…サイジングダイ、65,82…突起部、66,83…角部。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a sintered oil-impregnated shaft in which a non-porous portion is provided on a part of the inner peripheral surface.ReceivedIt relates to a manufacturing method.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a bearing using a porous material has been proposed. This bearing is impregnated with lubricating oil and used as a so-called oil-impregnated bearing. Since this oil-impregnated bearing has a self-lubricating action, it is excellent in reducing the number of times of lubricating oil supply. A bearing hole for rotating and supporting the rotating shaft is formed in the bearing, and the outer peripheral surface of the rotating shaft and the inner peripheral surface of the bearing hole slide smoothly by the lubricating action of the lubricating oil. The self-lubricating action is realized by drawing out the lubricating oil impregnated in the bearing due to heat generated by the rotating shaft.
[0003]
However, in the oil-impregnated bearing, when the load load on the inner peripheral surface of the bearing shaft of the rotary shaft increases, the lubricating oil is pressed against the rotary shaft and pressed into the porous inner peripheral surface, and the rotation There was a problem that the oil film between the shaft and the inner peripheral surface was insufficient. This shortage of oil film causes a decrease in rotational efficiency and a decrease in the service life of the bearing and the rotating shaft. For this reason, a configuration has been proposed in which a non-porous portion is provided in a contact portion with the rotating shaft on the inner peripheral surface to avoid an oil film shortage due to the press-fitting of the lubricating oil.
[0004]
For example, in the configuration disclosed in Japanese Utility Model Publication No. 46-32487, a part of the inner peripheral surface is impregnated and cured with a lubricating resin so that the load of the rotating shaft is applied to the non-porous portion formed thereby. I have to.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, even in such a sintered oil-impregnated bearing, for example, when left for a long time, the lubricating oil is occluded in the inner peripheral surface of the bearing other than the non-porous portion as a whole, The lubricating oil on the peripheral surface may be depleted. Then, when the rotating shaft starts rotating in a state where the lubricating oil on the inner peripheral surface of the bearing is depleted, for example, immediately after that, an increase in frictional force due to metal contact may occur between the inner peripheral surface of the bearing and the rotating shaft. is there.
[0006]
An object of the present invention is to provide a sintered oil-impregnated shaft that can suppress depletion of the lubricating oil on the inner peripheral surface.ReceivedIt is to provide a manufacturing method.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems,Claim1According to the invention described in the above, a lubrication resin that becomes a non-porous portion is impregnated and applied to a part of the inner peripheral surface of a substantially cylindrical molded body obtained by compressing and sintering powder, and the molded body is lubricated by impregnation Provided with a protrusion having an outer diameter slightly smaller than the inner diameter of the resin, protruding in the radial direction at the position of the lubricating resin, and having a protruding length in the radial direction within the thickness range of the lubricating resin. The coining rod is inserted into the molded body impregnated with the lubricating resin, and the molded body is inserted into a sizing die having an inner diameter slightly smaller than the outer diameter of the molded body. The formed molded body is compressed in the radial direction between the coining rod and the sizing die, and the lubricating resin is pressed by the protrusions of the coining rod to form oil reservoir holes, and the sizing die is removed from the molded body. By removing the Returning the shape of at least the impregnation of the lubricating resin to be larger than the projection length of the radial direction of the projection portion coated moldings inner diameter radius of the return distance of the body to impregnate the coated lubricated resinA method for manufacturing a sintered oil-impregnated bearing, wherein a tip of the coining rod has a sharp corner corresponding to a circumferential position of the lubricating resin impregnated and applied to the molded body. The coining rod is inserted into the molded body impregnated and coated with the lubricating resin while the lubricating resin impregnated and coated on the molded body is smoothed at the corners.This is the gist.
[0010]
Claim2The invention described in claim1In the method for producing a sintered oil-impregnated bearing according to the invention, the circumferential width of the protrusion is set shorter than the length in the axial direction.
[0014]
(Function)
Claim1According to the invention described in the above, in addition to the so-called coining process in which the molded body impregnated and coated with the lubricating resin is radially compressed between the coining rod and the sizing die, the lubricating resin is projected onto the coining rod. The oil reservoir hole was formed in the same lubricating resin. The protruding length in the radial direction of the protruding portion of the coining rod is set within the thickness range of the lubricating resin. Accordingly, the formed oil reservoir hole is recessed within the range of the thickness of the lubricated resin impregnated and applied. In a bearing (sintered oil-impregnated bearing) having such an oil reservoir hole in the lubricating resin (non-porous portion), a part of the lubricating oil that has oozed out from the inside is stored in the oil reservoir hole. The lubricating oil stored in the oil reservoir hole is not occluded in the inner peripheral surface of the bearing even when left for a long time, for example. For this reason, exhaustion of lubricating oil on the inner peripheral surface of the bearing is suppressed. And the metal contact of the big frictional force which generate | occur | produces between the internal peripheral surface and rotation shaft resulting from exhaustion of the lubricating oil of the internal peripheral surface of a bearing is also suppressed.
[0015]
Further, the oil reservoir hole is very easily formed in accordance with the coining process. In this coining step, the shape of the molded body impregnated with the lubricating resin is restored by removing the sizing die from the molded body. In returning to this shape, the return distance of the inner diameter radius of the lubricating resin impregnated and applied to the molded body is set to be at least larger than the protruding length in the radial direction of the protrusion. Therefore, when the coining rod is removed, the protruding portion of the coining rod does not interfere with the inner peripheral surface of the lubricating resin impregnated.
Further, a sharp corner corresponding to the circumferential position of the lubricating resin impregnated and applied to the molded body is formed at the tip of the coining rod. The coining rod is inserted into the molded body impregnated with the lubricating resin while leveling the lubricating resin impregnated on the molded body at the corners. Therefore, the roundness of the impregnated lubricating resin, that is, the roundness of the non-porous portion is improved.
[0016]
Claim2According to the invention described above, the circumferential width of the oil reservoir hole formed by the protrusion is set to be shorter than the length in the axial direction. That is, in a bearing (sintered oil-impregnated bearing) having such an oil reservoir hole in a lubricating resin (non-porous part), the lubricating oil stored in the oil reservoir hole is likely to flow out along the rotation direction of the rotary shaft. The circumferential width of the oil reservoir hole is set to be shorter than the length in the axial direction. Therefore, the lubricating oil stored in the oil reservoir hole is more reliably held.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(First embodiment)
Hereinafter, a first embodiment in which the present invention is applied to a small motor with a reduction gear for a vehicle will be described with reference to FIGS.
[0019]
As shown in FIG. 1, a
[0020]
As shown in FIGS. 2 and 3, the
[0021]
Here, as shown in FIG. 3, on one side in the axial direction of the
[0022]
Further, as shown in FIG. 5, which is a cross-sectional view taken along line YY of FIG. 3, each
[0023]
2 and 3, only the
4 is an enlarged view schematically showing a part of the
[0024]
As shown in FIGS. 2 and 3, a
[0025]
Next, a method for manufacturing the
[0026]
The molded body W is formed by compressing and sintering the above-described powder, and has an outer shape (cylindrical shape) substantially the same as the outer shape of the
[0027]
As shown in FIG. 6, the molded body W is fixed by a fixture (not shown) in a state where the axis line is substantially along the horizontal direction. And this molded object W is positioned so that the center and the said
[0028]
On the other hand, the
[0029]
Inside the
[0030]
In the
[0031]
In such a form, while discharging the lubricating
[0032]
The lubricious molten resin 40 (
[0033]
As shown in FIG. 7, the apparatus for performing the coining process includes a coining
The coining
[0034]
A plurality of projecting
[0035]
Further, as shown in FIG. 7, the coining
[0036]
The sizing die 62 has an inner diameter slightly smaller than the outer diameter of the molded body W and is formed in a substantially cylindrical shape. That is, as shown in FIG. 8A, when the outer diameter radius of the molded body W at the initial stage of the coining process is R11 and the inner diameter radius of the sizing die 62 is R12, R11> R12. Yes. The sizing die 62 compresses the molded body W between the coining
[0037]
The
[0038]
The
[0039]
Next, how the
[0040]
Incidentally, in this compression, the sizing die 62 is moved halfway to one side in the axial direction (the right side in FIG. 8) with respect to the molded body W to perform partial correction, and then the coining rod is placed in the molded body W. 61 may be inserted to a predetermined position in the axial direction. Thereafter, the sizing die 62 is further moved to one side in the axial direction (right side in FIG. 8) to correct the remaining portion. In this case, since the coining
[0041]
Thereafter, the
[0042]
When the molded body W is sandwiched between the
[0043]
When the correction of the outer diameter and the shaft length by the coining process is completed, the
As described above in detail, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
[0044]
(1) In the present embodiment, the
[0045]
(2) In this embodiment, the circumferential width of the
[0046]
(3) In this embodiment, the
[0047]
In this coining step, the sizing die 62 is removed from the molded body W, whereby the shape of the molded body W impregnated with the
[0048]
(4) In the present embodiment, the tip portion of the coining
[0049]
(5) In this embodiment, the shortage of the oil film between the
[0050]
(Second Embodiment)
Hereinafter, a second embodiment in which the present invention is applied to a small motor with a reduction gear for a vehicle will be described with reference to FIGS. The second embodiment differs from the first embodiment in that the resin sliding portion and the oil reservoir hole are provided over the entire circumference in a part of the axial direction of the inner peripheral surface of the bearing. Therefore, detailed description of similar parts is omitted.
[0051]
As shown in FIG. 9, a
[0052]
Here, as shown in FIG. 9, the
[0053]
As shown in FIG. 9, in this embodiment, since it is not necessary to position the inner
[0054]
Next, a method for manufacturing the
FIG. 10 also shows a molded body W1 to be processed into a
[0055]
The molded body W1 is formed by compressing and sintering the above-described powder, and has an outer shape (cylindrical shape) substantially the same as the outer shape of the
[0056]
As shown in FIG. 10, the molded body W1 is fixed by a fixture (not shown) in a state where the axis line is substantially along the horizontal direction.
On the other hand, the
[0057]
Inside the
[0058]
Here, an
[0059]
In the
[0060]
In such a form, while discharging the lubricating molten resin 60 from the
[0061]
The lubricating molten resin 60 (
[0062]
Next, the subsequent coining process for the molded body W1 will be described with reference to FIG. FIG. 11 shows a schematic configuration of an apparatus for performing a coining process, FIG. 11 (a) is a front view thereof, and FIG. 11 (b) is a cross section taken along line BB in FIG. 11 (a). FIG. As shown in FIG. 11, at this time, the molded body W1 is fixed in a state where the axis is substantially along the horizontal direction. In the figure, the vertical direction corresponds to the vertical direction.
[0063]
As shown in FIG. 11, the apparatus for performing the coining process includes a coining
[0064]
On the outer peripheral surface of the coining
[0065]
Further, as shown in FIG. 11, the tip of the coining
[0066]
In such a form, as in the first embodiment, the radial compression (correction) of the molded body W1 by the coining
[0067]
When the correction of the outer diameter and the shaft length by the coining process is completed, the
As described above in detail, according to the present embodiment, the following effects can be obtained in addition to the effects (1) to (4) in the first embodiment.
[0068]
(1) In this embodiment, the non-porous
[0069]
In addition, embodiment of this invention is not limited to the said embodiment, You may change as follows.
The number of oil reservoir holes 26 and 76 arranged in the circumferential direction in the
[0070]
In each of the above embodiments, the
In each of the above embodiments, the
[0071]
In each of the above embodiments, the lubricating
[0072]
【The invention's effect】
As detailed above, the claims1According to the described invention, exhaustion of the lubricating oil on the inner peripheral surface can be suppressed.Further, the roundness of the impregnated lubricating resin, that is, the roundness of the non-porous portion can be improved.
[0073]
Claim2According to the described invention, the lubricating oil stored in the oil reservoir hole can be held more reliably..
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an outline of a motor to which a first embodiment of the present invention is applied.
FIG. 2 is a front view showing the embodiment.
3 is a cross-sectional view taken along line XX in FIG.
4 is a schematic enlarged view of a part A in FIG. 3;
5 is a cross-sectional view taken along line YY in FIG.
FIG. 6 is a front view and a sectional view showing the embodiment.
FIG. 7 is a front view and a sectional view showing the embodiment.
FIG. 8 is a sectional view schematically showing the embodiment.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a second embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a sectional view showing the embodiment.
FIG. 11 is a front view and a sectional view showing the embodiment.
[Explanation of symbols]
W, W1 ... molded body, 21, 21a, 44, 44a ... inner peripheral surface, 22, 45 ... resin sliding part as non-porous part, 26, 76 ... oil reservoir hole, 40a, 60a ... as lubricating resin Resin film, 61, 81 ... coining rod, 62 ... sizing die, 65, 82 ... projection, 66, 83 ... corner.
Claims (2)
前記成形体(W,W1)に含浸塗布された潤滑性樹脂(40a,60a)の内径より若干、小さい外径を有して該潤滑性樹脂(40a,60a)の位置において径方向に突出し、該潤滑性樹脂(40a,60a)の肉厚の範囲内での径方向の突出長を有する突起部(65,82)を備えたコイニングロッド(61,81)を該潤滑性樹脂(40a,60a)の含浸塗布された成形体(W,W1)内に挿通するとともに、
前記成形体(W,W1)の外径より若干、小さい内径を有するサイジングダイ(62)内に該成形体(W,W1)を挿通し、
前記潤滑性樹脂(40a,60a)の含浸塗布された成形体(W,W1)を前記コイニングロッド(61,81)及び前記サイジングダイ(62)の間で径方向に圧縮するとともに該潤滑性樹脂(40a,60a)を該コイニングロッド(61,81)の突起部(65,82)で圧して油溜穴(26,76)を形成し、
前記サイジングダイ(62)を前記成形体(W,W1)から取り外すことで、該成形体(W,W1)に含浸塗布された潤滑性樹脂(40a,60a)の内径半径の戻り距離が少なくとも前記突起部(65,82)の径方向の突出長よりも大きくなるように該潤滑性樹脂(40a,60a)の含浸塗布された成形体(W,W1)の形状を戻す焼結含油軸受の製造方法であって、
前記コイニングロッド(61,81)の先端部には、前記成形体(W,W1)に含浸塗布された潤滑性樹脂(40a,60a)の周方向の位置に対応して尖鋭となる角部(66,83)が形成されており、
前記成形体(W,W1)に含浸塗布された潤滑性樹脂(40a,60a)を前記角部(66,83)でならしながら前記コイニングロッド(61,81)を該潤滑性樹脂(40a,60a)の含浸塗布された成形体(W,W1)内に挿通することを特徴とする焼結含油軸受の製造方法。 Lubricating resin (40a, 60a) that becomes a non-porous portion (22, 45) on a part of the inner peripheral surface (21a, 44a) of a substantially cylindrical shaped body (W, W1) obtained by compressing and sintering powder. Impregnate and apply
The molded body (W, W1) has an outer diameter slightly smaller than the inner diameter of the lubricating resin (40a, 60a) impregnated and protrudes in the radial direction at the position of the lubricating resin (40a, 60a), A coining rod (61, 81) having a protrusion (65, 82) having a protruding length in the radial direction within the thickness range of the lubricating resin (40a, 60a) is connected to the lubricating resin (40a, 60a). ) And the molded article (W, W1) impregnated and applied,
The molded body (W, W1) is inserted into a sizing die (62) having an inner diameter slightly smaller than the outer diameter of the molded body (W, W1),
The molded body (W, W1) impregnated and coated with the lubricating resin (40a, 60a) is compressed in the radial direction between the coining rod (61, 81) and the sizing die (62) and the lubricating resin. (40a, 60a) is pressed by the protrusions (65, 82) of the coining rod (61, 81) to form oil reservoir holes (26, 76);
By removing the sizing die (62) from the molded body (W, W1), the return distance of the inner radius of the lubricating resin (40a, 60a) impregnated and applied to the molded body (W, W1) is at least as described above. Manufacture of a sintered oil-impregnated bearing that returns the shape of the molded body (W, W1) impregnated with the lubricating resin (40a, 60a) so as to be longer than the projecting length in the radial direction of the protrusion (65, 82). A method,
The tip of the coining rod (61, 81) has a sharp corner corresponding to the circumferential position of the lubricating resin (40a, 60a) impregnated and applied to the molded body (W, W1) ( 66, 83) are formed,
While the lubricating resin (40a, 60a) impregnated and applied to the molded body (W, W1) is leveled at the corners (66, 83), the coining rod (61, 81) is moved to the lubricating resin (40a, 60a). 60a) A method for producing a sintered oil-impregnated bearing , characterized by being inserted into the impregnated molded body (W, W1) .
前記突起部(65,82)の周方向の幅は、軸線方向の長さよりも短く設定されていることを特徴とする焼結含油軸受の製造方法。In the manufacturing method of the sintered oil-impregnated bearing according to claim 1,
The method of manufacturing a sintered oil-impregnated bearing characterized in that the circumferential width of the protrusions (65, 82) is set to be shorter than the length in the axial direction .
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