JP3755056B2 - Hydrogen separation membrane, method for producing the same, and method for separating hydrogen - Google Patents
Hydrogen separation membrane, method for producing the same, and method for separating hydrogen Download PDFInfo
- Publication number
- JP3755056B2 JP3755056B2 JP2002290700A JP2002290700A JP3755056B2 JP 3755056 B2 JP3755056 B2 JP 3755056B2 JP 2002290700 A JP2002290700 A JP 2002290700A JP 2002290700 A JP2002290700 A JP 2002290700A JP 3755056 B2 JP3755056 B2 JP 3755056B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- palladium
- thin film
- hydrogen
- separation membrane
- hydrogen separation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素分離膜、その製造方法、及び水素の分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パラジウム又はパラジウム合金の薄膜は、水素の選択的透過性を有するものであり、この特性を利用して水素分離膜として用いられている。
【0003】
パラジウム薄膜又はパラジウム合金薄膜を水素分離膜として用いる場合には、膜厚が薄いほど水素の透過速度が向上し、しかも高価なパラジウム等の貴金属使用量が減少する。このため、通常、アルミナ等の多孔性セラミックスや焼結金属フィルターを支持体として用い、その表面にめっき法やその他の方法でパラジウム薄膜又はパラジウム合金薄膜を形成して水素分離膜として使用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、めっき法で形成される薄膜は、膜厚が薄いほど膜の表面欠陥が増加して、水素以外のガスが膜から漏れ出て分離性能の悪化をもたらす。通常、めっき法でパラジウム膜又はパラジウム合金膜を形成する場合には、20μm程度の膜厚が欠陥なく製膜できる限界であり、これ以下の膜厚において欠陥の無い皮膜を形成するには、めっき工程を極めて厳密に管理する必要があり、十分な歩留まりで良好な皮膜を形成することができない。このため、水素分離膜の製造コストが飛躍的に増大することになる。
【0005】
斯かる欠点を補うため、膜の欠陥をヘリウムイオンリークディテクターで検出し、銀ペーストでその欠陥を封止する方法がある(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この方法は手作業となるため大量生産には適さず、膜の製造コストの増大は避けられない。
【0006】
パラジウム又はパラジウム合金の薄膜をプラズマ溶射等の製膜手法で形成することも試みられているが、装置が高価であり結局は製造コストが高くなる(例えば、特許文献3参照)。また、化学蒸着法によりパラジウム有機化合物を多孔質セラミックス細孔中に修飾することも試みられているが、水素以外のガス漏れを止めるには高価なパラジウム有機化合物を大量に使用する必要があり実用的ではない(例えば、非特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−137979号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2002―119834号公報
【0009】
【特許文献3】
特開平6−91144号公報
【0010】
【非特許文献1】
エス.ヤン(S. Yan)、外3名、“Thin Palladium Membrane Formed in Support Pores by Metal-Organic Chemical Vapor Deposition Method and Application to Hydrogen”, インダストリアル アンド エンジニアリング ケミストリー リサーチ(Ind. Eng. Chem. Res.), 1994, 33, p 616-622
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来技術の現状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、水素分離膜として有用性が高いパラジウム又はパラジウム合金の薄膜について、膜厚が薄い場合であっても欠陥のない薄膜を比較的に簡易な方法で製造できる方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、無機多孔質体を支持体として用い、この表面にめっき法によってパラジウム又はパラジウム合金の薄膜を形成し、次いで、該薄膜上に化学蒸着法でパラジウム化合物を蒸着することによって、めっき法で形成された薄膜表面に残留する欠陥中にパラジウムが導入されて欠陥部分が解消され、簡単な方法によって欠陥の無いパラジウム又はパラジウム合金製の薄膜を形成することが可能となることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。
【0013】
即ち、本発明は、下記の水素分離膜、その製造方法及び水素の分離方法を提供するものである。
1. 無機多孔質体からなる支持体、該支持体上にめっき法によって形成したパラジウム又はパラジウム合金の薄膜、及び該薄膜上に化学蒸着法で堆積させたパラジウムからなる水素分離膜。
2. 支持体が、無機多孔質体の空隙部に、金属微粒子、金属酸化物微粒子及びセラミックス微粒子からなる群から選択された少なくとも一種の微粉末が充填されたものである上記項1に記載の水素分離膜。
3. 無機多孔質体からなる支持体又は金属微粒子、金属酸化物微粒子及びセラミックス微粒子からなる群から選択された少なくとも一種の微粉末が空隙部に充填された無機多孔質体からなる支持体の表面に、めっき法によってパラジウム又はパラジウム合金の薄膜を形成した後、化学蒸着法によってパラジウムを堆積させることを特徴とする水素分離膜の製造方法。
4. 上記項1又は2に記載の水素分離膜により隔離された一方の側に水素含有混合気体を位置させ、該水素分離膜の他方の面側の水素分圧を水素含有混合気体側の水素分圧以下とすることを特徴とする水素含有混合気体からの水素の分離方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
水素分離膜及びその製造方法
本発明の水素分離膜は、無機多孔質体からなる支持体、該支持体上にめっき法によって形成したパラジウム又はパラジウム合金の薄膜、及び該薄膜上に化学蒸着法で堆積させたパラジウムからなるものである。
【0015】
該水素分離膜において、支持体として用いる無機多孔質体としては、適度な細孔径を有し、且つ耐熱性が良好な多孔性セラミックス、焼結金属等を例示できる。多孔性セラミックスの具体例としては、アルミナ、ジルコニア等を例示でき、多孔質ガラスも用いることができる。焼結金属の材質としては、ステンレス、ハステロイ合金、インコネル合金、ニッケル、ニッケル合金、チタン、チタン合金等を例示できる。
【0016】
無機多孔質体の形状については特に限定はなく、水素分離膜としての使用形態に応じて適宜決めればよいが、通常、板状、中空の管状等として用いられる。この場合の無機多孔質体の厚さについては、特に限定的ではないが、通常、0.5
〜3mm程度とすることが好ましい。
【0017】
該無機多孔質体における細孔径については、特に限定的ではないが、通常、平均細孔径が0.1〜10μm程度であることが好ましく、0.2〜5μm程度であることがより好ましい。尚、この場合の平均細孔径は、水銀圧入法による測定値である。
【0018】
該多孔質体上にパラジウム又はパラジウム合金の薄膜を形成するために採用するめっき方法については、特に限定的ではなく、電気めっき法又は無電解めっき法を適用でき、使用する無機多孔質体の種類、形状等に応じて適宜選択すればよい。また、電気めっき法と無電解めっき法を組み合わせて適用しても良い。具体的なめっき条件については、特に限定はなく、目的とするパラジウム又はパラジウム合金の薄膜を形成可能な公知のめっき浴を使用して、公知の条件に従ってめっきを行えばよい。非導電性の無機多孔質体を用いる場合には、例えば、公知の方法に従って無電解めっき用の触媒を付与した後、無電解めっき法によってパラジウム又はパラジウム合金の薄膜を形成すればよい。
【0019】
めっき皮膜は、無機多孔質体の全面に形成しても良いが、通常は、無機多孔質体の形状に応じて、水素分離膜として使用する際に水素含有ガスと接触する面に形成すればよい。例えば、板状の無機質多孔質体を用いる場合には、水素含有ガスと接触する面にめっき皮膜を形成すれば良く、中空管状の無機多孔質体を用いる場合には、例えば、外側の面にめっき皮膜を形成すればよい。
【0020】
また、めっき皮膜を形成する際に、めっき液を多孔質体の片方の面から細孔に圧入する方法、多孔質体の一方の面をめっき液と接触させ、他方の面側を減圧してめっき液を吸引する方法等を採用すると、形成されるめっき皮膜の密着性を向上させることができる。
【0021】
めっき法によって形成されるパラジウム又はパラジウム合金の薄膜の厚さについては、2〜20μm程度であることが好ましく、4〜10μm程度であることがより好ましい。該薄膜の膜厚が薄すぎると水素の選択分離性能が不十分となり、一方、膜厚が厚すぎると経済性が失われるので好ましくない。
【0022】
薄膜を形成するパラジウム合金としては、パラジウムと、銀、金、銅、白金、ニッケル及びコバルトからなる群から選ばれる一種または二種以上の貴金属との合金が好ましい。この様なパラジウム合金中におけるパラジウムの割合は、60
重量%程度以上であることが好ましい。
【0023】
次いで、めっき法によって形成されたパラジウム又はパラジウム合金の薄膜上に、化学蒸着法によってパラジウムを堆積させることによって、本発明の水素分離膜を得ることができる。
【0024】
パラジウム堆積させるための化学蒸着法は、特に限定的ではなく、公知の化学蒸着法を適用できる。例えば、1.3x10-2〜1.3x105Pa程度の蒸気圧を有し、40〜250℃程度、好ましくは50〜200℃程度で蒸発するパラジウム化合物を用い、これを気化させて薄膜表面に供給し、薄膜表面で分解させることによって、該薄膜表面にパラジウムを堆積させることができる。この化学蒸着の工程により、めっき法で形成されたパラジウム又はパラジウム合金薄膜中の欠陥が解消され、水素分離膜として使用する際に、水素以外のガス漏れを防止して、水素の選択的透過性を向上させることができる。
【0025】
この様なパラジウム化合物としては、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(II)、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)パラジウム(II)、酢酸パラジウム、ビス(オキサラト)パラジウム酸カリウム、ビス(ジチオオキサラト)パラジウム酸カリウム、テトラアンミンパラジウム塩化物、ビス(エチレンジアミン)パラジウム塩化物、ビス(2,2'−ビピリジン)パラジウム過塩素酸塩、ビス(1,10−フェナントロリン)パラジウム過塩素酸塩、ビス(ジメチルグリオキシマト)パラジウム(II)、[Pd(PCH3)4]、[Pd(PP
h2C2H3PPh2)2](式中、Phはフェニル基を示す)、ジクロロビス(η−エチレン)パラジウム(II)、テトラクロロジ(η−エチレン)パラジウ
ム(II)、カルボニルジクロロパラジウム(II)、ジカルボニルジクロロパラジウム(II)等を例示することができる。
化学蒸着を行う際のパラジウム化合物の気化温度は、用いるパラジウム化合物が気化する温度である限り特に制限されず、パラジウム化合物の種類などに応じて適宜設定することができる。通常40〜250℃程度、好ましくは50〜200℃程度とすればよい。気化したパラジウム化合物は、キャリアガスに同伴させてパラジウム又はパラジウム合金の薄膜上に導いてもよい。キャリアガスとしては、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガス等を用いることができるが、場合によっては水素や酸素等の反応性を有する気体をキャリアガスとして用いても良い。
【0026】
パラジウム又はパラジウム合金薄膜上における蒸着温度は、パラジウム化合物の気化温度と同等あるいはそれ以上であれば良く、通常40〜600℃程度、好ましくは50〜400℃程度とすればよい。パラジウム化合物を蒸着後、直ちに熱分解させる場合には、蒸着温度は200〜600℃程度とすることが好ましく、250〜400℃程度とすることがより好ましい。
【0027】
蒸着時間は特に制限されず、所望のパラジウム堆積量に応じて適宜設定することができるが、通常0.5〜24時間程度、好ましくは1〜10時間程度とすればよい。パラジウム堆積量としては、特に限定されるものではないが膜面積1cm2当たり0.2〜2mg程度が好ましい。
【0028】
蒸着時間が短すぎるとパラジウム又はパラジウム合金薄膜の欠陥を十分に解消することができず、長すぎると余分なパラジウムが薄膜表面に堆積するので好ましくない。
【0029】
また、必要に応じて、パラジウム化合物を薄膜に蒸着させる際に、無機多孔質支持体の一方の面を気化したパラジウム化合物に接触させ、他方の面側の圧力を気化したバラジウム化合物が接触する側の圧力より低くすることにより、薄膜の欠陥中に気化したパラジウム化合物を効率よく流通させながら蒸着することができる。例えば、一方の端を封止した管状の支持体の外面にパラジウム又はパラジウム合金薄膜を形成し、該支持体の内部を減圧状態として、該支持体の外面を気化したパラジウム化合物と接触させることにより、薄膜の欠陥部に気化したパラジウム化合物を優先的に導くことができ、より確実にパラジウム化合物を欠陥に蒸着することができる。
【0030】
上記した方法で化学蒸着法によってパラジウムを堆積させた後、そのまま水素分離膜として使用することができるが、更に、パラジウム又はパラジウム合金薄膜に蒸着したパラジウムを完全に密着させるために、必要に応じて、加熱処理、還元処理等を行っても良い。
【0031】
加熱処理における加熱温度は、パラジウム化合物の種類などに応じて適宜設定することができるが、200〜600℃程度とすることが好ましく、250〜400℃とすることがよりに好ましい。加熱処理は、通常、空気中などの酸素含有雰囲気下で行えばよい。加熱時間は、通常、1〜5時間程度とすればよい。
【0032】
還元処理は、通常、還元ガス雰囲気下で加熱することによって行うことができる。還元ガスとしては、例えば水素、一酸化炭素、メタノール等の還元性を有する気体を用いることができる。還元温度はパラジウム化合物の種類などに応じて適宜設定することができるが、100〜600℃程度とすることが好ましく、200〜500℃とすることが特に好ましい。還元処理の時間は、通常、30分〜5時間程度とすればよい。
【0033】
上記した加熱処理と還元処理は、いずれか一方の処理のみを行っても良く、両方の処理を連続して行っても良い。
【0034】
また、必要に応じて、パラジウムの化学蒸着後、更に短時間のパラジウムまたはパラジウム合金のめっきを行って、膜を安定化させても差し支えない。
【0035】
本発明では、無機多孔質体をそのまま支持体とすることに代えて、該多孔質体の空隙部に微粒子を充填したものを支持体として用いても良い。この場合、無機多孔質体としては、上記した多孔性セラミックス、焼結金属等をいずれも用いることができるが、特に、焼結金属を用いることが好ましい。
【0036】
空隙部に微粒子を充填した無機多孔質体を支持体とする場合には、特に、支持体表面が平滑化されるのでパラジウム膜またはパラジウム合金膜をめっきした場合に表面欠陥が減少するという効果が得られる。
【0037】
無機多孔質体の空隙部に充填する微粒子としては、金属微粒子、金属酸化物微粒子、セラミックス微粒子等を用いることができ、これらを一種単独又は二種以上混合して用いることができる。金属微粒子としては、例えばニッケル、鉄、銀、銅、パラジウム等の微粒子を用いることができ、金属酸化物微粒子又はセラミックス微粒子としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化パラジウム、酸化セリウム、酸化銀、窒化珪素等の微粒子等を用いることができる。
【0038】
これらの微粒子の大きさについては、使用する無機多孔質体の空隙部の孔径などに応じて、空隙部中に充分に充填できる程度の大きさとすればよく、通常、平均粒径が、0.1〜10μm程度のものが適当である。
【0039】
無機多孔質体の空隙部に微粒子を充填する方法としては、例えば、充填する微粒子を水中に懸濁させて懸濁液を調製した後、該懸濁液を無機多孔質体の一方の面から圧入する方法、無機多孔質体の一方の面側を減圧状態とし、他方の面を該懸濁液と接触させて、該多孔質体の空隙部に微粒子を導入する方法などを採用できる。空隙部に微粒子を充填した多孔質体は、そのまま用いても差し支えないが、微粒子を空隙内に完全に固定するため一旦、加熱等の操作により乾燥あるいは焼成しても良い。この場合、加熱温度は、通常、100〜450℃程度とすれば良い。微粒子を充填した多孔質体を加熱する場合には、空隙部に充填する微粒子としては、上記した金属、金属酸化物、セラミックス等の微粒子の他に、加熱によりこれらの状態となる物質を用いることもできる。
【0040】
この様にして、無機多孔質体の空隙部に微粒子を充填した後、めっき法によってパラジウム又はパラジウム合金の薄膜を形成し、次いで、該薄膜上に化学蒸着法によってパラジウムを堆積させることによって、本発明の水素分離膜を作製することができる。この場合のパラジウム又はパラジウム合金の薄膜方法、及びパラジウムの化学蒸着法等は、上述した方法と同様とすればよい。
水素分離方法
本発明の水素分離膜は、常法に従って、水素を含有する混合気体から水素のみを分離するために使用できる。例えば、該水素分離膜によって隔離された一方の側に水素含有混合気体を位置させて該水素分離膜の一方の面を水素含有気体と接触させ、他方の面側の水素分圧を水素含有混合気体側の水素分圧以下とすればよい。これにより水素分離膜中を水素が選択的に透過して、水素含有混合気体側にある水素のみを反対側に移動させて分離することができる。この場合の水素分離膜の温度は、通常150℃〜700℃程度、好ましくは300℃〜600℃程度とすればよい。温度が低すぎるとパラジウム又はパラジウム合金薄膜中の脆化が生じ易くなり、温度が高すぎると膜の劣化が生じ易くなるので好ましくない。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、比較的簡単な方法によって、膜厚が薄い場合であっても欠陥のほとんどないパラジウム又はパラジウム合金薄膜を形成できる。この方法は、大規模な製造設備を必要としない方法であり、しかも、めっき工程において完全なパラジウム又はパラジウム合金薄膜を形成する必要がなく、工程の厳密な管理や歩留まりの悪さから解放され、大量生産が容易となる点等で、非常に有用性が高い方法である。
【0042】
得られる水素分離膜は、欠陥のほとんどないパラジウム又はパラジウム合金薄膜を有することによって、水素以外の気体のほぼ完全に防止でき、優れた水素の選択的透過性を有するものであり、水素を含有する混合気体から水素のみを分離するための水素分離膜として有効に利用できる。
【0043】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
【0044】
実施例1
一方を封じた円筒状ステンレス製焼結金属フィルター(内径6mm、外径9mm、有効細孔径2μm)を、有効粒子径が1〜5μmに分布する酸化セリウムを懸濁させた水溶液中に浸漬した。次いで、該フィルターの内部を減圧状態として、酸化セリウムの懸濁液を吸引した。この時、超音波による震盪を行い酸化セリウムの分散とフィルターの空隙への酸化セリウムゾルの拡散を容易なものとした。吸引を3時間行ない、酸化セリウム微粒子をフィルターの空隙部に充填した
次いで、市販のアルカリ性の無電解めっき用触媒付与溶液中に該フィルターを室温で浸漬して、表面にパラジウム核を付着させた。これを市販の無電解パラジウムめっき液中に60℃で浸漬し、無電解めっき法によって、該フィルターの表面にパラジウム薄膜を形成した。得られたパラジウム薄膜の膜厚は6.4μmであった。
【0045】
この膜の単位膜面積当たりの500℃における差圧1気圧での水素透過速度は、30.6ml/cm2/分であり、アルゴン透過速度は2.0ml/cm2/分であった(H2/Ar=15.2)。
【0046】
このパラジウム膜で被覆された金属フィルターの内部を減圧し、金属フィルターの外部でビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)パラジウム(II)を70℃で加熱し、蒸発させることによりパラジウム膜に存在する欠陥中にビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)パラジウム(II)を導入し、次いで金属フィルターを250℃に加熱することにより欠陥内でビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)パラジウム(II)を分解してパラジウムを堆積させた。その後、水素中で500℃で加熱することにより水素分離膜を得た。
【0047】
得られた水素分離膜を500℃に保ち、分離膜の外側に水素1気圧とアルゴン1気圧の混合気体を位置させ、水素分離膜の内側を大気圧とした。その結果、32.8ml/cm2/分の流量で水素が膜の外側から内側に透過し、アルゴンの透過は認められなかった。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a hydrogen separation membrane, a production method thereof, and a hydrogen separation method.
[0002]
[Prior art]
A thin film of palladium or palladium alloy has a selective hydrogen permeability, and is used as a hydrogen separation membrane by utilizing this characteristic.
[0003]
When a palladium thin film or a palladium alloy thin film is used as a hydrogen separation membrane, the thinner the film thickness, the higher the permeation rate of hydrogen and the less the amount of expensive noble metal such as palladium used. For this reason, usually, porous ceramics such as alumina and sintered metal filters are used as a support, and a palladium thin film or a palladium alloy thin film is formed on the surface by plating or other methods to be used as a hydrogen separation membrane. (For example, refer to Patent Document 1).
[0004]
However, in the thin film formed by the plating method, the surface defects of the film increase as the film thickness decreases, and gases other than hydrogen leak from the film, resulting in deterioration of separation performance. Usually, when a palladium film or a palladium alloy film is formed by a plating method, the film thickness of about 20 μm is the limit that can be formed without defects. It is necessary to manage the process very strictly, and a good film cannot be formed with a sufficient yield. For this reason, the manufacturing cost of a hydrogen separation membrane will increase dramatically.
[0005]
In order to compensate for such a defect, there is a method of detecting a film defect with a helium ion leak detector and sealing the defect with a silver paste (see, for example, Patent Document 2). However, since this method is a manual operation, it is not suitable for mass production, and an increase in the manufacturing cost of the film is inevitable.
[0006]
Although attempts have been made to form a thin film of palladium or a palladium alloy by a film-forming technique such as plasma spraying, the apparatus is expensive and eventually the manufacturing cost increases (for example, see Patent Document 3). Attempts have also been made to modify palladium organic compounds into the pores of porous ceramics by chemical vapor deposition, but it is necessary to use a large amount of expensive palladium organic compounds to stop gas leakage other than hydrogen. (For example, refer nonpatent literature 1).
[0007]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. H5-137979
[Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-119434
[Patent Document 3]
JP-A-6-911144
[Non-Patent Document 1]
S. S. Yan, 3 others, “Thin Palladium Membrane Formed in Support Pores by Metal-Organic Chemical Vapor Deposition Method and Application to Hydrogen”, Industrial and Engineering Chemistry Research (Ind. Eng. Chem. Res.), 1994 , 33, p 616-622
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the current state of the prior art described above, and its main purpose is to form a palladium or palladium alloy thin film that is highly useful as a hydrogen separation membrane even when the film thickness is small. It is an object of the present invention to provide a method capable of producing a defect-free thin film by a relatively simple method.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor has intensively studied to achieve the above-described object. As a result, an inorganic porous material was used as a support, and a palladium or palladium alloy thin film was formed on the surface by plating, and then a palladium compound was deposited on the thin film by chemical vapor deposition. It has been found that palladium is introduced into defects remaining on the surface of the formed thin film to eliminate the defective portion, and it is possible to form a thin film made of palladium or palladium alloy having no defect by a simple method. The present invention has been completed.
[0013]
That is, this invention provides the following hydrogen separation membrane, its manufacturing method, and the hydrogen separation method.
1. A support made of an inorganic porous material, a palladium or palladium alloy thin film formed by plating on the support, and a hydrogen separation membrane made of palladium deposited by chemical vapor deposition on the thin film.
2. Item 2. The hydrogen separation according to Item 1, wherein the support is one in which at least one fine powder selected from the group consisting of metal fine particles, metal oxide fine particles, and ceramic fine particles is filled in the voids of the inorganic porous material. film.
3. On the surface of the support made of an inorganic porous body filled with voids filled with at least one fine powder selected from the group consisting of a support made of an inorganic porous body or metal fine particles, metal oxide fine particles and ceramic fine particles, A method for producing a hydrogen separation membrane, comprising forming a thin film of palladium or a palladium alloy by a plating method and then depositing palladium by a chemical vapor deposition method.
4). The hydrogen-containing mixed gas is positioned on one side separated by the hydrogen separation membrane according to item 1 or 2, and the hydrogen partial pressure on the other surface side of the hydrogen separation membrane is set to the hydrogen partial pressure on the hydrogen-containing mixed gas side. A method for separating hydrogen from a hydrogen-containing mixed gas, characterized in that:
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hydrogen separation membrane and method for producing the same Hydrogen separation membrane of the present invention includes a support made of an inorganic porous material, a palladium or palladium alloy thin film formed on the support by a plating method, and a thin film on the thin film. It consists of palladium deposited by chemical vapor deposition.
[0015]
Examples of the inorganic porous material used as the support in the hydrogen separation membrane include porous ceramics and sintered metals having an appropriate pore size and good heat resistance. Specific examples of the porous ceramics include alumina and zirconia, and porous glass can also be used. Examples of the sintered metal material include stainless steel, hastelloy alloy, inconel alloy, nickel, nickel alloy, titanium, and titanium alloy.
[0016]
The shape of the inorganic porous body is not particularly limited, and may be appropriately determined according to the usage form as the hydrogen separation membrane, but is usually used as a plate shape, a hollow tubular shape, or the like. The thickness of the inorganic porous body in this case is not particularly limited, but is usually 0.5
It is preferable to be about 3 mm.
[0017]
The pore size in the inorganic porous material is not particularly limited, but usually the average pore size is preferably about 0.1 to 10 μm, more preferably about 0.2 to 5 μm. In this case, the average pore diameter is a value measured by a mercury intrusion method.
[0018]
The plating method employed for forming a palladium or palladium alloy thin film on the porous body is not particularly limited, and an electroplating method or an electroless plating method can be applied, and the kind of inorganic porous body to be used. It may be appropriately selected depending on the shape and the like. Further, a combination of electroplating and electroless plating may be applied. Specific plating conditions are not particularly limited, and plating may be performed according to known conditions using a known plating bath capable of forming a target palladium or palladium alloy thin film. When a non-conductive inorganic porous material is used, for example, a catalyst for electroless plating may be applied according to a known method, and then a palladium or palladium alloy thin film may be formed by the electroless plating method.
[0019]
The plating film may be formed on the entire surface of the inorganic porous body, but normally, depending on the shape of the inorganic porous body, it may be formed on the surface that comes into contact with the hydrogen-containing gas when used as a hydrogen separation membrane. Good. For example, when using a plate-like inorganic porous body, a plating film may be formed on the surface in contact with the hydrogen-containing gas, and when using a hollow tubular inorganic porous body, for example, on the outer surface. A plating film may be formed.
[0020]
Also, when forming the plating film, a method of pressing the plating solution into the pores from one side of the porous body, contacting one side of the porous body with the plating solution, and reducing the pressure on the other side Adopting a method of sucking the plating solution can improve the adhesion of the formed plating film.
[0021]
The thickness of the palladium or palladium alloy thin film formed by the plating method is preferably about 2 to 20 μm, more preferably about 4 to 10 μm. If the thickness of the thin film is too thin, the hydrogen selective separation performance becomes insufficient. On the other hand, if the thickness is too thick, economic efficiency is lost.
[0022]
As the palladium alloy forming the thin film, an alloy of palladium and one or more kinds of noble metals selected from the group consisting of silver, gold, copper, platinum, nickel and cobalt is preferable. The proportion of palladium in such a palladium alloy is 60
It is preferable that it is about weight% or more.
[0023]
Next, the hydrogen separation membrane of the present invention can be obtained by depositing palladium by a chemical vapor deposition method on a thin film of palladium or palladium alloy formed by plating.
[0024]
The chemical vapor deposition method for depositing palladium is not particularly limited, and a known chemical vapor deposition method can be applied. For example, a palladium compound having a vapor pressure of about 1.3 × 10 −2 to 1.3 × 10 5 Pa and evaporating at about 40 to 250 ° C., preferably about 50 to 200 ° C., is vaporized to form a thin film surface. By supplying and decomposing on the surface of the thin film, palladium can be deposited on the surface of the thin film. This chemical vapor deposition process eliminates defects in the palladium or palladium alloy thin film formed by the plating method, and prevents hydrogen other than hydrogen from leaking when used as a hydrogen separation membrane. Can be improved.
[0025]
Examples of such palladium compounds include bis (acetylacetonato) palladium (II), bis (hexafluoroacetylacetonato) palladium (II), palladium acetate, potassium bis (oxalato) palladate, and potassium bis (dithiooxalato) palladate. , Tetraamminepalladium chloride, bis (ethylenediamine) palladium chloride, bis (2,2′-bipyridine) palladium perchlorate, bis (1,10-phenanthroline) palladium perchlorate, bis (dimethylglyoximato) Palladium (II), [Pd (PCH 3 ) 4 ], [Pd (PP
h 2 C 2 H 3 PPh 2 ) 2 ] (wherein Ph represents a phenyl group), dichlorobis (η-ethylene) palladium (II), tetrachlorodi (η-ethylene) palladium (II), carbonyldichloropalladium (II ), Dicarbonyldichloropalladium (II) and the like.
The vaporization temperature of the palladium compound at the time of chemical vapor deposition is not particularly limited as long as it is a temperature at which the palladium compound to be used is vaporized, and can be appropriately set according to the kind of the palladium compound. The temperature is usually about 40 to 250 ° C, preferably about 50 to 200 ° C. The vaporized palladium compound may be guided on a thin film of palladium or a palladium alloy by being accompanied by a carrier gas. As the carrier gas, for example, an inert gas such as nitrogen, helium, or argon can be used, but in some cases, a reactive gas such as hydrogen or oxygen may be used as the carrier gas.
[0026]
The deposition temperature on the palladium or palladium alloy thin film may be equal to or higher than the vaporization temperature of the palladium compound, and is usually about 40 to 600 ° C., preferably about 50 to 400 ° C. When the palladium compound is thermally decomposed immediately after vapor deposition, the vapor deposition temperature is preferably about 200 to 600 ° C, more preferably about 250 to 400 ° C.
[0027]
The vapor deposition time is not particularly limited and can be appropriately set according to the desired palladium deposition amount, but is usually about 0.5 to 24 hours, preferably about 1 to 10 hours. The palladium deposition amount is not particularly limited, but is preferably about 0.2 to 2 mg per 1 cm 2 of membrane area.
[0028]
If the deposition time is too short, defects in the palladium or palladium alloy thin film cannot be sufficiently eliminated, and if it is too long, excess palladium is deposited on the surface of the thin film.
[0029]
If necessary, when vapor-depositing the palladium compound on the thin film, one side of the inorganic porous support is brought into contact with the vaporized palladium compound, and the pressure on the other side is brought into contact with the vaporized palladium compound By making the pressure lower than the pressure, it is possible to deposit while efficiently circulating the palladium compound vaporized in the defects of the thin film. For example, by forming a palladium or palladium alloy thin film on the outer surface of a tubular support with one end sealed, and bringing the inside of the support into a reduced pressure state, the outer surface of the support is contacted with a vaporized palladium compound. Thus, the vaporized palladium compound can be preferentially guided to the defective portion of the thin film, and the palladium compound can be more reliably deposited on the defect.
[0030]
After depositing palladium by the chemical vapor deposition method as described above, it can be used as it is as a hydrogen separation membrane, but further, if necessary, in order to fully adhere palladium deposited on palladium or palladium alloy thin film, Further, heat treatment, reduction treatment, or the like may be performed.
[0031]
Although the heating temperature in heat processing can be suitably set according to the kind etc. of palladium compound, it is preferable to set it as about 200-600 degreeC, and it is more preferable to set it as 250-400 degreeC. The heat treatment is usually performed in an oxygen-containing atmosphere such as in the air. The heating time is usually about 1 to 5 hours.
[0032]
The reduction treatment can usually be performed by heating in a reducing gas atmosphere. As the reducing gas, for example, a reducing gas such as hydrogen, carbon monoxide, or methanol can be used. The reduction temperature can be appropriately set according to the kind of the palladium compound, etc., but is preferably about 100 to 600 ° C., particularly preferably 200 to 500 ° C. The time for the reduction treatment is usually about 30 minutes to 5 hours.
[0033]
Only one of the heat treatment and the reduction treatment described above may be performed, or both treatments may be performed continuously.
[0034]
Further, if necessary, after the chemical vapor deposition of palladium, the film may be stabilized by further plating with palladium or palladium alloy for a short time.
[0035]
In the present invention, instead of using the inorganic porous body as a support as it is, a porous body filled with fine particles may be used as the support. In this case, as the inorganic porous body, any of the above-described porous ceramics, sintered metal, and the like can be used, but it is particularly preferable to use a sintered metal.
[0036]
In the case of using an inorganic porous body in which voids are filled with fine particles as a support, the surface of the support is smoothed, so that when a palladium film or a palladium alloy film is plated, surface defects are reduced. can get.
[0037]
As the fine particles filled in the voids of the inorganic porous material, metal fine particles, metal oxide fine particles, ceramic fine particles and the like can be used, and these can be used alone or in combination of two or more. As the metal fine particles, fine particles such as nickel, iron, silver, copper, and palladium can be used, and as the metal oxide fine particles or ceramic fine particles, for example, aluminum oxide, iron oxide, zirconium oxide, palladium oxide, cerium oxide. Fine particles such as silver oxide and silicon nitride can be used.
[0038]
The size of these fine particles may be set to a size that can be sufficiently filled in the voids depending on the pore size of the voids of the inorganic porous material to be used. A thing of about 1-10 micrometers is suitable.
[0039]
As a method of filling the voids of the inorganic porous body with fine particles, for example, the fine particles to be filled are suspended in water to prepare a suspension, and then the suspension is removed from one surface of the inorganic porous body. A method of press-fitting, a method in which one surface side of the inorganic porous body is in a reduced pressure state, the other surface is brought into contact with the suspension, and fine particles are introduced into the voids of the porous body can be employed. The porous body in which the voids are filled with fine particles may be used as it is, but may be once dried or baked by an operation such as heating in order to completely fix the fine particles in the voids. In this case, the heating temperature may normally be about 100 to 450 ° C. When heating a porous body filled with fine particles, as the fine particles to be filled in the voids, in addition to the above-mentioned fine particles of metal, metal oxide, ceramics, etc., a substance that can be brought into these states by heating is used. You can also.
[0040]
In this way, after filling the voids of the inorganic porous body with fine particles, a thin film of palladium or palladium alloy is formed by plating, and then palladium is deposited on the thin film by chemical vapor deposition. The hydrogen separation membrane of the invention can be produced. The thin film method of palladium or palladium alloy in this case, the chemical vapor deposition method of palladium, and the like may be the same as those described above.
Hydrogen separation method The hydrogen separation membrane of the present invention can be used to separate only hydrogen from a gas mixture containing hydrogen according to a conventional method. For example, a hydrogen-containing mixed gas is positioned on one side separated by the hydrogen separation membrane, one surface of the hydrogen separation membrane is brought into contact with the hydrogen-containing gas, and the hydrogen partial pressure on the other surface side is mixed with the hydrogen-containing mixture. What is necessary is just to be below the hydrogen partial pressure on the gas side. Thereby, hydrogen selectively permeates through the hydrogen separation membrane, and only hydrogen on the hydrogen-containing mixed gas side can be moved to the opposite side for separation. The temperature of the hydrogen separation membrane in this case is usually about 150 ° C. to 700 ° C., preferably about 300 ° C. to 600 ° C. If the temperature is too low, embrittlement in the palladium or palladium alloy thin film tends to occur, and if the temperature is too high, the film tends to deteriorate.
[0041]
【The invention's effect】
According to the present invention, a palladium or palladium alloy thin film having almost no defects can be formed by a relatively simple method even when the film thickness is thin. This method does not require a large-scale manufacturing facility, and it is not necessary to form a complete palladium or palladium alloy thin film in the plating process, which is freed from strict control of the process and poor yield, and a large amount. This method is very useful in terms of easy production.
[0042]
The obtained hydrogen separation membrane has a palladium or palladium alloy thin film having almost no defects, and can almost completely prevent gases other than hydrogen, has excellent hydrogen selective permeability, and contains hydrogen. It can be effectively used as a hydrogen separation membrane for separating only hydrogen from a mixed gas.
[0043]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
[0044]
Example 1
A cylindrical stainless steel sintered metal filter (inner diameter 6 mm, outer diameter 9 mm, effective pore diameter 2 μm) sealed on one side was immersed in an aqueous solution in which cerium oxide having an effective particle diameter of 1 to 5 μm was suspended. Next, the inside of the filter was evacuated to suck a cerium oxide suspension. At this time, shaking with ultrasonic waves was performed to facilitate the dispersion of the cerium oxide and the diffusion of the cerium oxide sol into the filter gap. Suction was performed for 3 hours to fill the voids of the filter with cerium oxide fine particles, and then the filter was immersed in a commercially available alkaline electroless plating catalyst application solution to attach palladium nuclei to the surface. This was immersed in a commercially available electroless palladium plating solution at 60 ° C., and a palladium thin film was formed on the surface of the filter by an electroless plating method. The film thickness of the obtained palladium thin film was 6.4 μm.
[0045]
The hydrogen permeation rate per unit membrane area at 500 ° C. and a differential pressure of 1 atm was 30.6 ml / cm 2 / min, and the argon permeation rate was 2.0 ml / cm 2 / min (H 2 / Ar = 15.2).
[0046]
The inside of the metal filter covered with the palladium film is decompressed, and bis (hexafluoroacetylacetonato) palladium (II) is heated outside the metal filter at 70 ° C. and evaporated to remove any defects present in the palladium film. Bis (hexafluoroacetylacetonato) palladium (II) is introduced into the metal, and then the metal filter is heated to 250 ° C. to decompose bis (hexafluoroacetylacetonato) palladium (II) in the defect and deposit palladium. I let you. Then, the hydrogen separation membrane was obtained by heating at 500 degreeC in hydrogen.
[0047]
The obtained hydrogen separation membrane was kept at 500 ° C., a mixed gas of 1 atm hydrogen and 1 atm argon was positioned outside the separation membrane, and the inside of the hydrogen separation membrane was set to atmospheric pressure. As a result, hydrogen permeated from the outside to the inside of the membrane at a flow rate of 32.8 ml / cm 2 / min, and no permeation of argon was observed.
Claims (2)
化学蒸着法が、40〜250℃で蒸発するパラジウム化合物を用い、該パラジウム化合物を気化させてパラジウム又はパラジウム合金の薄膜表面に供給し、該薄膜表面で分解させる方法である、水素分離膜の製造方法。」On the surface of the support made of an inorganic porous body filled with voids filled with at least one fine powder selected from the group consisting of a support made of an inorganic porous body or metal fine particles, metal oxide fine particles and ceramic fine particles, A method for producing a hydrogen separation membrane, comprising forming a thin film of palladium or a palladium alloy by a plating method and then depositing palladium by a chemical vapor deposition method ,
Production of a hydrogen separation membrane, in which a chemical vapor deposition method uses a palladium compound that evaporates at 40 to 250 ° C., vaporizes the palladium compound, supplies it to the thin film surface of palladium or a palladium alloy, and decomposes it on the thin film surface. Method. "
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002290700A JP3755056B2 (en) | 2002-10-03 | 2002-10-03 | Hydrogen separation membrane, method for producing the same, and method for separating hydrogen |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002290700A JP3755056B2 (en) | 2002-10-03 | 2002-10-03 | Hydrogen separation membrane, method for producing the same, and method for separating hydrogen |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004122006A JP2004122006A (en) | 2004-04-22 |
JP3755056B2 true JP3755056B2 (en) | 2006-03-15 |
Family
ID=32282484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002290700A Expired - Lifetime JP3755056B2 (en) | 2002-10-03 | 2002-10-03 | Hydrogen separation membrane, method for producing the same, and method for separating hydrogen |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3755056B2 (en) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4572385B2 (en) * | 2005-03-25 | 2010-11-04 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | Hydrogen purification separation method |
JP2007000858A (en) * | 2005-05-23 | 2007-01-11 | Kobe Steel Ltd | Hydrogen permeation member and its manufacturing method |
JP4759664B2 (en) * | 2005-06-17 | 2011-08-31 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | Hydrogen separation membrane and hydrogen separation method |
JP4893992B2 (en) * | 2005-08-12 | 2012-03-07 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | Hydrogen separation complex and method for producing the same |
JP5891512B2 (en) * | 2010-03-29 | 2016-03-23 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | Porous filter, manufacturing method thereof, hydrogen separation membrane using porous filter as support, defect sealing method, and hydrogen separation method |
CN102228800A (en) * | 2011-06-22 | 2011-11-02 | 南京工业大学 | Method for cleaning supported metal film |
JP6413283B2 (en) * | 2014-01-08 | 2018-10-31 | 三菱ケミカル株式会社 | Method for producing porous support-zeolite membrane composite |
-
2002
- 2002-10-03 JP JP2002290700A patent/JP3755056B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004122006A (en) | 2004-04-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3213430B2 (en) | Gas separator and method for producing the same | |
Zhao et al. | Preparation of palladium composite membranes by modified electroless plating procedure | |
US5782959A (en) | Process for preparing a composite inorganic membrane for hydrogen separation | |
JP4250525B2 (en) | Separation diffusion metal membrane and manufacturing method thereof | |
EP0818233B1 (en) | Gas separator | |
EP0958029B1 (en) | Method of manufacturing thin metal membranes | |
Li et al. | Preparation of Pd/ceramic composite membrane 1. Improvement of the conventional preparation technique | |
JPH10113545A (en) | Gas separating body | |
JP4729755B2 (en) | Composite membrane, method for producing the same, and hydrogen separation membrane | |
JP4753180B2 (en) | Hydrogen separation material and method for producing the same | |
TW201321551A (en) | Method for preparing a palladium-gold alloy gas separation membrane system | |
Changrong et al. | Preparation of asymmetric Ni/ceramic composite membrane by electroless plating | |
JP3755056B2 (en) | Hydrogen separation membrane, method for producing the same, and method for separating hydrogen | |
US9149762B2 (en) | Defectless hydrogen separation membrane, production method for defectless hydrogen separation membrane and hydrogen separation method | |
US8211539B2 (en) | Hydrogen separator and process for production thereof | |
JP3117276B2 (en) | Hydrogen separation membrane | |
JP2005262082A (en) | Hydrogen separation membrane, production method therefor, and hydrogen separation method | |
JP6208067B2 (en) | Method for producing composite having thin metal-filled layer inside porous substrate, and composite | |
JP4112856B2 (en) | Method for producing gas separator | |
JP3567253B2 (en) | Method for producing porous body coated with palladium or palladium alloy | |
EP0715880B1 (en) | Method for producing a gas separator | |
JP3399694B2 (en) | Method for producing gas separator | |
JP4759664B2 (en) | Hydrogen separation membrane and hydrogen separation method | |
JP3396470B2 (en) | Method for producing Pd-based hydrogen separation membrane | |
JPWO2011122414A1 (en) | Hydrogen separation membrane using porous filter as support, defect sealing method |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040624 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050907 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050914 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051024 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20051124 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051205 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3755056 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090106 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100106 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110106 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110106 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120106 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120106 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130106 Year of fee payment: 7 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130106 Year of fee payment: 7 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130106 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140106 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |