JP3749858B2 - V belt for high load transmission - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高負荷伝動用Vベルトに関し、特に、その構成要素としての張力帯の構造に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば実開平1―55344号、実開平6―69490号、特開平5―272595号の各公報等に示されるように、多数のブロックを張力帯にブロック及び張力帯の凹凸噛合構造を利用して係止固定した高負荷伝動用Vベルトがよく知られており、例えば無段変速機の分野で使用されている。この種のVベルトでは、その曲易さを確保するために、各ブロックの張力帯への固定を接着ではなく、物理的な係合状態(噛合状態)により行うようになされている。このベルトは、ベルト幅方向に並んだ左右1対の張力帯を備えており、この各張力帯の上下面にそれぞれベルト長さ方向に並ぶ多数の被噛合部としての上側凹部及び下側凹部が上下に対応して設けられている。一方、各ブロックのベルト幅方向側部にはそれぞれ張力帯を嵌合するための切欠き溝状の左右1対の嵌合部が形成され、この各嵌合部の上面に上側噛合部としての上側凸部が、また下面に下側噛合部としての下側凸部がそれぞれ設けられている。そして、上記各ブロックの左右の嵌合部にそれぞれ張力帯を圧入して嵌合することにより、各ブロックが両張力帯に係止固定されている。
【0003】
このように多数のブロックが張力帯に互いの噛合関係で係止結合されたブロックタイプのVベルトにおいては、張力帯の噛合厚さをブロックの噛合隙間よりも大きく設定して、張力帯が圧縮状態でブロックの嵌合部に挿入嵌合されるようにする締め代を設けることで、ブロックと張力帯との間に生ずるガタの発生時間を延ばすことが行われている(実開平1―55344号公報参照)。そして、この締め代を維持することは重要であり、締め代が低下すると、ブロックと張力帯との間にガタが発生して、ブロックが破損したりベルトの走行騒音が上昇したりする等の問題が生ずる。
【0004】
ところで、上記張力帯にはその上下表面に帆布層が形成されており、この帆布層には、従来、ナイロン繊維からなるナイロン帆布が使用されている。
【0005】
そして、上記帆布層は上記締め代を維持するために、耐摩耗性が要求される。また、帆布層は張力帯のクラック防止という機能も果たしている。さらには、帆布層は張力帯上下面の凹部間のコグ(歯)を補強し、ベルト走行時のコグの変形によるブロックの斜行を防止するという機能をも果たしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記張力帯上下面の帆布層にナイロン帆布を用いると、特に、ベルトが高負荷状態或いは高速状態で走行した場合、ブロックと張力帯との間の接触面が摩擦により高温になり、帆布のナイロン繊維が溶融摩耗して切断され、帆布層による補強効果がなくなって張力帯にクラックが発生する。そして、このクラックの発生に伴い、それに起因して心線が疲労してベルトが切断されるという問題があった。尚、この張力帯のクラックは帆布のクラック(割れ)が起点となっていることが観察されている。
【0007】
さらには、ブロックタイプの高負荷伝動用Vベルトの使われ方が2軸使用から3軸の逆曲げ使用となる場合がある。例えば平プーリからなるテンションプーリを有する無段変速機等のベルト伝動装置においては、VベルトがVプーリに正曲げ状態に巻き付けられるだけではなく、テンションプーリに対し、ベルト上面(背面)で当接してベルト上面の曲げ径が下面よりも小さくなるように逆曲げ状態により巻き付けられる。この場合、ベルトが正曲げ状態及び逆曲げ状態の両方に曲げられ、しかも高速で使用されると、上記帆布層の摩耗やクラックがより早期に起こるようになる。
【0008】
そこで、上記の問題を解決するために、本発明者は、張力帯に用いられる帆布の材質をアラミド繊維からなるアラミド帆布に変更することで、帆布層の耐熱性を高め、その溶融摩耗(切断)を抑えて長寿命化することを試みた。こうすると、帆布の溶融摩耗は起こらなくなり、張力帯のクラック寿命の向上も認められた。
【0009】
しかしながら、その反面、ブロック側の摩耗が著しく大きくなり、その結果として締め代が低下するようになり、ブロックの破損やベルトの走行騒音の増大等の問題を解決することが困難になる。
【0010】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目的は、張力帯表面の帆布層に適正な改良を加えることにより、その帆布層にアラミド帆布を用いて帆布の溶融摩耗を抑えて張力帯のクラック寿命を向上し、ベルトのブロックの斜行をなくしつつ、ブロックを摩耗させずに締め代を維持してブロックの破損寿命を向上し、ベルトの走行騒音の経時変化も小さくしようとすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、帆布層の帆布をアラミド帆布とした上で、その帆布層のブロック接触側にコーティングゴム層を形成するようにした。
【0012】
具体的には、請求項1の発明では、多数のブロックを張力帯に係止固定してなる高負荷伝動用Vベルトにおいて、上記張力帯は、心線が埋設された保形ゴム層と、この保形ゴム層の上下表面に設けられた帆布層とで構成され、上記帆布層の帆布の少なくともベルト長さ方向の糸がアラミド繊維からなり、上記帆布には少なくとも糊ゴム含浸処理及び糊ゴムコーティング処理が施されていて、その糊ゴムのマトリックスゴム(ベースゴム)は、メタクリル酸亜鉛強化水素添加のアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)であり、上記帆布層のブロックとの接触側面に、該接触側面のみへの上記コーティング処理によって、上記アラミド繊維が直接にブロックと接触するのを阻止するコーティングゴム層が形成され、少なくとも上記コーティングゴム層に高分子量ポリエチレンからなる潤滑成分が含まれている構成とする。
【0014】
上記の構成によると、張力帯の帆布層における帆布がベルト長さ方向の糸をアラミド繊維としたアラミド帆布であるので、帆布層の耐熱性が高くなり、ベルトが高負荷状態にあったり高速走行したりしても帆布の繊維が溶融摩耗して切断することはなく、張力帯にクラックが生じるのを有効に防止することができる。
【0015】
また、上記アラミド帆布のブロックへの接触側表面にブロックにとって保護層となるコーティングゴム層が設けられているので、このコーティングゴム層によりブロックの噛合部での摩耗が著しく軽減されることとなり、締め代が安定して維持されて、長期間に亘りベルト高速走行時等のブロック破損を防止しかつ走行騒音を低減することができる。
【0016】
さらに、コーティングゴム層に超高分子量ポリエチレンからなる潤滑成分を配合することで、ブロックと張力帯との噛合部の摩耗をさらに軽減でき、耐久性及び騒音性をより一層向上させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図5は本発明の実施形態に係る高負荷伝動用VベルトBを示し、このベルトBは、左右1対のエンドレスの張力帯1,1と、この張力帯1,1にベルト長さ方向に連続的に係止固定された多数のブロック7,7,…とからなる。
【0018】
上記各張力帯1は、図2にも示すように、硬質ゴムからなる保形ゴム層1aの内部にアラミド繊維等の高強度高弾性率の複数の心線1b,1b,…(心体)がスパイラル状に配置されて埋設されたもので、この各張力帯1の上面には各ブロック7に対応してベルト幅方向に延びる一定ピッチの上側被噛合部としての溝状の上側凹部2,2,…が、また下面には上記上側凹部2,2,…に対応してベルト幅方向に延びる一定ピッチの下側被噛合部としての下側凹部3,3,…がそれぞれ形成されている。そして、各張力帯1の上面において上側凹部2,2,…間の部分は上側コグに、また張力帯1下面において下側凹部3,3,…間の部分は下側コグにそれぞれ構成されている。
【0019】
上記保形ゴム層1aをなす硬質ゴムは、例えばメタクリル酸亜鉛により強化されたH−NBRゴムに、さらにアラミド繊維、ナイロン繊維等の短繊維により強化することで、耐熱性に優れかつ永久変形し難い硬質ゴムが用いられる。この硬質ゴムの硬さは、JIS−C硬度計で測定したときに75°以上のゴム硬度が必要である。
【0020】
一方、図3及び図4にも示す如く、各ブロック7は、ベルト幅方向左右側部に上記各張力帯1を幅方向から着脱可能に嵌装せしめる切欠き溝状の嵌合部8,8を有する。この嵌合部8を除いた左右側面はVプーリのプーリ溝面(図示せず)に接触する接触部11,11に構成され、このブロック7の左右の接触部11,11同士がなすベルト角度αは、プーリ溝面の角度と同じとされている。そして、ブロック7は、ベルト幅方向(左右方向)に延びる上側及び下側ビーム7a,7bと、該両ビーム7a,7bの左右中央部同士を上下に接続するピラー7cとからなる略H字状のものに形成されており、各ブロック7の嵌合部8,8にそれぞれ張力帯1,1を圧入して嵌合することで、ブロック7,7,…が張力帯1,1にベルト長さ方向に連続的に固定されている。
【0021】
すなわち、上記各ブロック7における各嵌合部8の上壁面には上記張力帯1上面の各上側凹部2に噛合する上側噛合部としての凸条からなる上側凸部9が、また嵌合部8の下壁面には張力帯1下面の各下側凹部3に噛合する下側噛合部としての凸条からなる下側凸部10がそれぞれ互いに平行に配置されて形成されており、この各ブロック7の上下の凸部9,10をそれぞれ張力帯1の上下の凹部2,3に噛合せしめることで、ブロック7,7,…を張力帯1,1にベルト長さ方向に圧入により係止固定し、この係合状態で各張力帯1の外側側面と各ブロック7の側面である接触部11との双方がプーリ溝面に接触するとともに、ブロック7の上下の凸部9,10(噛合部)と各張力帯1の上下の凹部2,3(被噛合部)との噛合によって動力授受が行われるようになされている。
【0022】
上記各ブロック7は、カーボン短繊維で補強されたフェノール樹脂等の硬質樹脂中にそれよりも高い弾性率材料である軽量アルミニウム合金等の補強材12をブロック7の略中央に位置するように埋め込んでなる。このことで、ブロック7は、嵌合部8の周囲部分及び接触部11,11を形成する硬質樹脂部と、残りの部分を形成する補強材12とで構成されている。尚、補強材12は、嵌合部8の周囲部分と左右側面の接触部11,11(プーリ溝面との摺動接触部)とにおいてブロック7表面に顕れないようにしておけばよく、その他の部分ではブロック7表面に露出していてもよい。
【0023】
そして、上記硬質ゴムからなる張力帯1の上下の凹部2,3間の噛合厚さd2、つまり図2に示す如く上側凹部2の底面(詳しくは後述する上側帆布層20の上表面)と該上側凹部2に対応する下側凹部3の底面(同下側帆布層21の下表面)との間の距離が、ブロック7の噛合隙間d1、つまり図3に示すように各ブロック7の上側凸部9下端と下側凸部10上端との間の距離よりも若干大きく(d2>d1)設定されており、各ブロック7の張力帯1への組付時に張力帯1がブロック7により厚さ方向に圧縮されて組み付けられ、このことで締め代d2−d1(>0)が設けられている。
【0024】
尚、図4に示すように、上記各ブロック7の左右の嵌合部8,8の各々における張力帯圧入方向奥部のうちの下側隅角部には、上側に向かって嵌合部8の奥部(ベルト幅方向中央側)へ向かうように傾斜する下奥突当て面14が形成されている。また、張力帯1のベルト幅方向の端部のうち、ブロック7の嵌合部8の奥部に臨む内端部の下側に、上側に向かって嵌合部8の奥部に向かうように傾斜する面取り状の下奥突当て部4が形成されている。さらに、各ブロック7の嵌合部8における張力帯圧入方向奥部の上側隅角部に、下側に向かって嵌合部8の奥部側に向かうように傾斜する上奥突当て面15が設けられている。
【0025】
また、図4に示すように、ベルトBの左右両側面において、張力帯1の外側端面が各ブロック7の樹脂からなる接触部11,11の面よりも若干(例えば0.03〜0.15mm)突出しており、このことで出代Δdが設けられている。この出代Δdは張力帯1のピッチ幅(心線1bの位置での幅)をブロック7の噛合部たる嵌合部8の挿入ピッチ幅(嵌合部8に嵌合された張力帯1の心線1bの位置での溝深さ)に対して調整することで自由に変えられる。各張力帯1は各ブロック7の嵌合部8に対し圧入して挿入され、この圧入を完全にするためには、ベルトBが実際の使用時にプーリ溝面から受ける力以上の力で張力帯1を圧入する必要がある。
【0026】
上記張力帯1の上下表面にはそれぞれ糊ゴム処理された帆布22が一体接着されて上側及び下側帆布層20,21が形成されている。この各帆布層20,21をなす帆布22は、その少なくともベルト長さ方向の糸がアラミド繊維からなるアラミド帆布(ベルト幅方向の糸もアラミド繊維であってもよい)とされ、この各帆布層20,21のアラミド帆布22には少なくとも糊ゴム含浸処理及び糊ゴムコーティング処理が施されている。
【0027】
そして、各帆布層20,21のブロック7との接触側、つまり上側帆布層20にあっては上面に、また下側帆布層21にあっては下面に、そのアラミド繊維が直接にブロック7の嵌合部8上下面にある凸部9,10と接触するのを阻止するためのコーティングゴム層23が形成されている。
【0028】
上記各帆布層20,21のアラミド帆布22を製造する場合、まず、アラミド帆布22の原反に対し、ゴムとの接着性を高めるために必要に応じてエポキシ樹脂処理、RFL処理が行われる。次いで、糊ゴムを溶剤で溶解した溶液にアラミド帆布22を浸漬した後に溶剤を乾燥飛散させる糊ゴム含浸処理が行われ、その後、帆布22の片側面に糊ゴムがコーティング処理される。このコーティング処理では、前の糊ゴム含浸処理工程の溶液よりも高濃度に糊ゴムを溶解した溶液をナイフ又はロールコータでコーティングしてから溶剤を乾燥除去すればよい。
【0029】
こうして処理された帆布22のコーティングゴム層23の厚さは数十μmから数百μmとなり、このアラミド帆布22を張力帯1の保形ゴム層1aの上下面に加硫接合して一体化することで、帆布22の原反のアラミド繊維がベルトBの走行過程でブロック7に直接接触することを避ける働きをする。
【0030】
また、少なくとも上記帆布層20,21のコーティングゴム層23(帆布層20,21の全体でもよい)中には、ブロック7と帆布22の表面との摩擦係数を下げて摩耗を抑制するために潤滑成分が配合されている。この潤滑成分としては、接触摩擦する相手のブロック7のフェノール樹脂に対して潤滑性を有する、例えばナイロン短繊維、メタ系アラミド繊維等の有機短繊維、超高分子量ポリエチレン粉末等が用いられる。尚、潤滑成分として、いわゆるブルームして潤滑性を与える潤滑成分(シリコンオイル、牛脂、脂肪酸エステル等)を用いることは、ベルトBの走行時にこれらがブルームしてベルトBとプーリとの界面に移行し、摩擦係数を低下させるために望ましくなく、固体状の潤滑材の使用が望ましい。
【0031】
上記糊ゴムに使用するマトリックスゴム(ベースゴム)としては、保形ゴム層1aの硬質ゴムと同材質又は接着可能なゴムが望ましい。そして、メタクリル酸亜鉛強化水素添加のNBRはゴムの弾性率が高く、これを糊ゴムとして使用すると、帆布層20,21の剛性を高くすることができ、張力帯1のコグの剛性が高くなって、ブロック7の斜行を生じ難いベルトBを得ることができる。しかも、このゴムの優れた耐熱性により、クラックを生じ難いベルトBを得ることも可能となる。
【0032】
したがって、この実施形態においては、各張力帯1の上下表面にある帆布層20,21における帆布22がベルト長さ方向の糸をアラミド繊維としたアラミド帆布であるので、帆布層20,21の耐熱性が高くなり、ベルトBが高負荷状態で走行し或いは高速走行しても、帆布22の繊維が溶融摩耗して切断したり張力帯1にクラックが生じたりするのを防止することができる。
【0033】
また、上記アラミド帆布22のブロック7への接触側表面にブロック7にとって保護層となるコーティングゴム層23が設けられているので、ブロック7の噛合部での摩耗は著しく軽減され、締め代d2−d1の維持が安定して図られて、ベルトBの高速走行時等のブロック7の破損を防止しかつ走行騒音を低減することができる。
【0034】
しかも、上記帆布層20,21のコーティングゴム層23に超高分子量ポリエチレン等の潤滑成分(固体潤滑材)が配合されているので、ブロック7と張力帯1との噛合部の摩耗をさらに軽減でき、耐久性及び騒音性をより一層向上させることができる。
【0035】
尚、上記実施形態では、張力帯1の上面に被噛合部としての上側凹部2を、また各ブロック7の嵌合部8の上面に張力帯1の上側凹部2に噛合する噛合部としての上側凸部9をそれぞれ形成しているが、その他、例えば張力帯1の上面に被噛合部としての上側凸部を、また各ブロック7の嵌合部8の上面に張力帯1上面の上側凸部に噛合する噛合部としての上側凹部をそれぞれ設けてもよい。さらに、張力帯1の下面に被噛合部としての下側凸部を、また各ブロック7の嵌合部8の下面に張力帯1下面の下側凸部に噛合する噛合部としての下側凹部をそれぞれ設けることもできる。
【0036】
【実施例】
次に、具体的に実施した例について説明する。上記実施形態の構造を持つブロックタイプのVベルトBを製作した。その各ブロック7の左右の接触部11,11同士がなすベルト角度αはα=26°、各ブロック7においてその各嵌合部8に嵌合される張力帯1の心線1bの位置での左右接触部11,11間の幅WはW=25mm、ブロック7のベルト長さ方向の厚さdはd=2.95mmである。
【0037】
また、各ブロック7は2024アルミニウム合金からなる補強材12と、カーボンファイバー及びアラミド繊維を複合したフェノール樹脂とからなる。一方、張力帯1は、アラミド短繊維(帝人株式会社製商品名「テクノーラ」)及びナイロン短繊維を複合したメタクリル酸亜鉛強化H−NBRからなる保形ゴム層1aと、テクノーラ製の組紐からなる心線1b,1b,…と、帆布層20,21とで構成した。
【0038】
そして、上記張力帯1における帆布層20,21の構成を変更して実施例1,2及び比較例1,2とし、これら各実施例及び各比較例の張力帯1をブロック7と組み合わせてVベルトBとした。各実施例及び各比較例における帆布の構成を表1に示す。
【0039】
【表1】
(比較例1)
すなわち、比較例1では、帆布として、ウーリ加工ナイロン(伸縮性があり、張力帯1の加工時に伸縮してコグの形成を可能にする)をベルト長さ方向に、また通常ナイロンをベルト幅方向にそれぞれ配置したナイロン/ナイロン帆布を使用し、糊ゴムはZSCを用いて含浸処理のみを行った。
【0041】
(比較例2)
比較例2は、上記比較例1から帆布を、ベルト長さ方向にあっては伸長した状態でウレタン糸にテクノーラ(アラミド繊維)を巻き付けて伸縮性を与えたカバーリング糸を、またベルト幅方向にあってはナイロン糸をそれぞれ用いたテクノーラ/ナイロン帆布に置き換えた例である。
【0042】
(実施例1)
実施例1は、上記比較例2の帆布にコーティングゴム層23を設けたものである。
【0043】
(実施例2)
実施例2は、実施例1のコーティングゴム層23中に超高分子量ポリエチレンを配合したものである。この糊ゴム中への超高分子量ポリエチレン配合量はゴム100重量部に対して10重量部とした。
【0044】
尚、テクノーラ/ナイロン帆布については、繊維とゴムとの密着性を高める目的で、帆布を糊ゴム処理する前にエポキシとトルエン溶液とに含浸した後で乾燥する前処理を行っている。
【0045】
(高速耐久試験)
図6に示すように、ベルトピッチ径が154mmの駆動プーリ26と、ベルトピッチ径が65mmの従動プーリ27とを備えた耐久試験装置を用い、これらプーリ26,27間に上記各実施例及び各比較例に係るVベルトBを巻き掛け、従動プーリ27を駆動プーリ26から離隔する方向に軸荷重DW=1764Nで付勢し、その状態で駆動プーリ26を5000rpm(ベルトBの走行速度は40.3m/secになる)で回転させることで、ベルトBを高速で走行させ、その耐久性を評価するとともに、走行前後のブロック7の噛合隙間d1と張力帯1の噛合厚さd2とを測定し、この張力帯1の噛合厚さd2とブロック7の噛合隙間d1との差として締め代d2−d1を求め、その変化をみた。
【0046】
(騒音試験)
また、ベルトピッチ径が65mmの駆動プーリ26と、ベルトピッチ径が130mmの従動プーリ27とを備え、これらプーリ26,27が軸間距離143mm離れて配置された騒音試験装置を用い、両プーリ26,27間に、上記高速耐久試験で200時間を走行した時点での各実施例及び各比較例に係るVベルトBを巻き掛け、従動プーリ27を駆動プーリ26から離隔する方向に軸荷重DW=3430Nで付勢し、その状態で駆動プーリ26を2600rpmで回転させた。そして、上記両プーリ26,27間の略中央の測定位置Pに騒音測定用のマイクロフォン(図示せず)を配置し、このマイクロフォンによりベルトBの走行騒音を測定した。以上の2つの試験の結果を下記表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】
この表2に示す結果をみると、比較例1ではナイロンの耐熱性が不足しており、帆布の摩耗(溶融摩耗)が起こり、ブロック7が早期に破損した。また、帆布層20,21の糸が切断して、これが起点と思われるクラックが多数発生した。
【0049】
比較例2では帆布はアラミド帆布で耐熱性に優れるため、張力帯1のクラックは発生しなかったが、アラミド帆布により、ブロック7の噛合部での樹脂が攻撃されて大きく摩耗し、その結果、締め代d2−d1が低下してブロック7の固定度が低下し、ブロック7の破損が起こった。
【0050】
これに対し、実施例1ではアラミド帆布のコーティングゴム層23がブロック7の樹脂に対する保護層として働き、ブロック7の摩耗が軽減され、締め代d2−d1の低下が小さくなり、600時間走行してもブロック7の破損が起こらなかった。
【0051】
実施例2ではコーティングゴム層23に超高分子量ポリエチレンが配合されているため、この潤滑性により、ブロック7の噛合部の樹脂の摩耗がさらに軽減され、張力帯1の噛合部の摩耗も少なくなった。
【0052】
騒音試験については、各実施例は各比較例に対して、締め代d2−d1の良好な維持により、ベルトBの走行後の騒音レベルも小さかった。
【0053】
これらのことから、本発明の効果が有効であることが明らかであり、張力帯1の上下面の帆布層20,21における帆布のベルト長さ方向の糸をアラミド繊維とすることで、ブロック7と張力帯1との締め代d2−d1の維持が図られ、高速走行時のブロック7の破損寿命が改善されるとともに、騒音の低減も図り得ることが判る。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、ブロックタイプの高負荷伝動用Vベルトにおける張力帯の帆布層のベルト長さ方向の糸をアラミド繊維としたことにより、ベルトの高速走行時等でも、帆布の繊維が溶融摩耗して切断したり張力帯にクラックが生じたりするのを防止できるとともに、アラミド帆布表面のコーティングゴム層によりブロックの噛合部での摩耗を著しく軽減して締め代の安定維持を図り、ベルト高速走行時等のブロック破損防止や走行騒音の低減を図ることができる。また、コーティングゴム層に高分子量ポリエチレンからなる潤滑成分を配合したことにより、ブロックと張力帯との噛合部の摩耗をさらに軽減でき、より一層の耐久性及び騒音性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 張力帯上下面の帆布層を拡大して示す断面図である。
【図2】 張力帯の側面図である。
【図3】 ブロックの側面図である。
【図4】 図3のIV−IV線断面図である。
【図5】 本発明の実施形態に係る高負荷伝動用Vベルトを示す斜視図である。
【図6】 耐久試験装置を示す図である。
【図7】 騒音試験装置を示す図である。
【符号の説明】
B 高負荷伝動用Vベルト
1 張力帯
1a 保形ゴム層
1b 心線
2 上側凹部
3 下側凹部
7 ブロック
8 嵌合部
9 上側凸部
10 下側凸部
20 上側帆布層
21 下側帆布層
22 帆布
23 コーティングゴム層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a V-belt for high load transmission, and particularly to the technical field relating to the structure of a tension band as a component thereof.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as shown in, for example, Japanese Utility Model Laid-Open Nos. 1-55344, 6-69490, and Japanese Patent Laid-Open No. 5-272595, a block and an uneven meshing structure of tension bands are used. High-load transmission V-belts that are locked and fixed by using them are well known, and are used, for example, in the field of continuously variable transmissions. In this type of V-belt, in order to ensure the easiness of bending, each block is fixed to the tension band not by adhesion but by physical engagement (meshing state). This belt includes a pair of left and right tension bands arranged in the belt width direction, and upper and lower recesses as a large number of meshed parts arranged in the belt length direction on the upper and lower surfaces of each tension band. It is provided corresponding to the top and bottom. On the other hand, a pair of left and right fitting portions each having a notch groove shape for fitting a tension band is formed on each side in the belt width direction of each block, and an upper meshing portion is formed on the upper surface of each fitting portion. An upper convex portion is provided, and a lower convex portion as a lower meshing portion is provided on the lower surface. Each block is locked and fixed to both tension bands by press-fitting the tension bands into the right and left fitting portions of each block.
[0003]
In such a block type V-belt in which a large number of blocks are locked and coupled to the tension band in mutual meshing relation, the tension band is compressed by setting the mesh thickness of the tension band to be larger than the engagement gap of the blocks. In this state, it is possible to extend the generation time of play between the block and the tension band by providing a tightening allowance to be inserted and fitted into the fitting portion of the block (Actual 1-55344). No. publication). It is important to maintain this tightening allowance. If the tightening allowance decreases, play will occur between the block and the tension band, and the block may be damaged or the running noise of the belt may increase. Problems arise.
[0004]
By the way, a canvas layer is formed on the upper and lower surfaces of the tension band, and conventionally, a nylon canvas made of nylon fiber is used for the canvas layer.
[0005]
The canvas layer is required to have wear resistance in order to maintain the tightening allowance. The canvas layer also functions to prevent cracks in the tension band. Furthermore, the canvas layer also functions to reinforce the cogs (teeth) between the recesses on the upper and lower surfaces of the tension band and to prevent the block from skewing due to deformation of the cogs during belt running.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, when nylon canvas is used for the canvas layers on the upper and lower surfaces of the tension band, the contact surface between the block and the tension band becomes hot due to friction, particularly when the belt runs under high load or high speed, and the canvas Nylon fibers are melted and worn and cut, the reinforcing effect of the canvas layer is lost, and cracks occur in the tension band. With the occurrence of this crack, there has been a problem that due to this, the core wire is fatigued and the belt is cut. It has been observed that the cracks in the tension band originate from the cracks in the canvas.
[0007]
Furthermore, there are cases where the block type high load transmission V-belt is used from the 2-axis use to the 3-axis reverse bending use. For example, in a belt transmission device such as a continuously variable transmission having a tension pulley composed of a flat pulley, the V belt is not only wound around the V pulley in a normal bending state, but also abuts against the tension pulley on the upper surface (back surface) of the belt. Thus, the belt is wound in a reverse bending state so that the bending diameter of the upper surface of the belt is smaller than that of the lower surface. In this case, when the belt is bent in both the normal bending state and the reverse bending state and used at a high speed, the canvas layer wears and cracks earlier.
[0008]
Therefore, in order to solve the above problem, the present inventor has improved the heat resistance of the canvas layer by changing the material of the canvas used for the tension band to an aramid canvas made of aramid fibers, and its melt wear (cutting). ) Was tried to extend the service life. As a result, melt abrasion of the canvas did not occur, and the crack life of the tension band was also improved.
[0009]
However, on the other hand, the wear on the block side is remarkably increased, and as a result, the allowance is lowered, and it becomes difficult to solve problems such as block breakage and increase in belt running noise.
[0010]
The present invention has been made in view of such various points, and an object of the present invention is to appropriately improve the canvas layer on the surface of the tension band, thereby using the aramid canvas for the canvas layer to suppress the melt wear of the canvas and Improves the crack life of the belt, eliminates the skew of the belt block, maintains the allowance without wearing the block, improves the breakage life of the block, and attempts to reduce the change in belt running noise over time There is.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the present invention, the canvas of the canvas layer is an aramid canvas, and a coating rubber layer is formed on the block contact side of the canvas layer.
[0012]
Specifically, in the invention of
[0014]
According to the above configuration, since the canvas in the canvas layer in the tension band is an aramid canvas in which the yarn in the belt length direction is an aramid fiber, the heat resistance of the canvas layer is increased, and the belt is in a high load state or traveling at high speed. Even if it does, the fiber of the canvas will not melt and be cut and the cracks in the tension band can be effectively prevented.
[0015]
In addition, since a coating rubber layer serving as a protective layer for the block is provided on the surface of the aramid canvas in contact with the block, the coating rubber layer significantly reduces wear at the meshing portion of the block, and tightening is performed. The cost is stably maintained, and block breakage at the time of belt high-speed traveling or the like can be prevented for a long period of time, and traveling noise can be reduced.
[0016]
Further, by blending the lubricating component to the co-computing rubber layer made of ultra high molecular weight polyethylene, further reduces the wear of the meshing portion between the block and the tension band can be further improved durability and noise resistance.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 5 shows a V-belt B for high load transmission according to an embodiment of the present invention. This belt B is composed of a pair of left and right
[0018]
As shown in FIG. 2, each of the
[0019]
The hard rubber forming the shape-retaining rubber layer 1a is excellent in heat resistance and permanently deformed by, for example, reinforcing H-NBR rubber reinforced with zinc methacrylate with short fibers such as aramid fiber and nylon fiber. Hard rubber that is difficult is used. The hardness of this hard rubber requires a rubber hardness of 75 ° or more when measured with a JIS-C hardness meter.
[0020]
On the other hand, as shown in FIGS. 3 and 4, each
[0021]
That is, on the upper wall surface of each
[0022]
Each of the
[0023]
The mesh thickness d2 between the upper and
[0024]
As shown in FIG. 4, the lower corner portion of the back of the tension band press-fitting direction in each of the left and right
[0025]
Further, as shown in FIG. 4, the outer end surface of the
[0026]
The upper and lower surfaces of the
[0027]
Then, the aramid fibers of the canvas layers 20 and 21 are in contact with the
[0028]
When manufacturing the
[0029]
The thickness of the
[0030]
In addition, at least in the
[0031]
The matrix rubber (base rubber) used for the glue rubber is preferably the same material as the hard rubber of the shape-retaining rubber layer 1a or an adhesive rubber. And NBR of hydrogenated zinc methacrylate has a high elastic modulus, and when this is used as glue rubber, the rigidity of the canvas layers 20 and 21 can be increased, and the rigidity of the cogs of the
[0032]
Therefore, in this embodiment, since the
[0033]
Further, since a
[0034]
Moreover, since a lubricating component (solid lubricant) such as ultrahigh molecular weight polyethylene is blended in the
[0035]
In the above embodiment, the upper
[0036]
【Example】
Next, a specific example will be described. A block type V-belt B having the structure of the above embodiment was manufactured. The belt angle α formed by the left and
[0037]
Each
[0038]
Then, the configurations of the canvas layers 20 and 21 in the
[0039]
[Table 1]
[0040]
(Comparative Example 1)
That is, in Comparative Example 1, as the canvas, woolen nylon (stretchable and stretchable during processing of the
[0041]
(Comparative Example 2)
In Comparative Example 2, the canvas from Comparative Example 1 was stretched in the belt length direction, and a covering yarn in which technola (aramid fiber) was wound around urethane yarn in a stretched state, and the belt width direction This is an example in which nylon / nylon canvas is used.
[0042]
Example 1
In Example 1, the canvas of Comparative Example 2 is provided with a
[0043]
(Example 2)
In Example 2, ultrahigh molecular weight polyethylene is blended in the
[0044]
The Technora / Nylon canvas is pretreated by impregnating the canvas with epoxy and toluene solution and then drying it before the glue rubber treatment for the purpose of improving the adhesion between the fiber and the rubber.
[0045]
(High-speed durability test)
As shown in FIG. 6, an endurance test apparatus including a driving
[0046]
(Noise test)
In addition, a
[0047]
[Table 2]
[0048]
From the results shown in Table 2, in Comparative Example 1, the heat resistance of nylon was insufficient, the canvas was worn (melted), and the
[0049]
In Comparative Example 2, since the canvas is an aramid canvas and excellent in heat resistance, cracks in the
[0050]
On the other hand, in Example 1, the
[0051]
In Example 2, since the ultrahigh molecular weight polyethylene is blended in the
[0052]
As for the noise test, each example had a low noise level after the belt B traveled due to good maintenance of the tightening allowance d2-d1 with respect to each comparative example.
[0053]
From these facts, it is clear that the effect of the present invention is effective, and the yarns in the belt length direction of the canvas in the canvas layers 20 and 21 on the upper and lower surfaces of the
[0054]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, since the yarn in the belt length direction of the canvas layer of the tension band in the block type high load transmission V-belt is an aramid fiber, the canvas can be used even when the belt is running at high speed. This prevents the fibers from being melted and worn and cuts and cracks in the tension band, and the coating rubber layer on the surface of the aramid canvas significantly reduces the wear at the meshing part of the block, thus maintaining a stable tightening allowance. Therefore, it is possible to prevent block damage and reduce running noise when the belt is running at high speed. Also, by blending a lubricating component consisting molecular weight polyethylene in a U computing rubber layer, it can further reduce the wear of the meshing portion between the block and the tension band can be improved even more durability and noise resistance.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an enlarged sectional view showing a canvas layer on upper and lower surfaces of a tension band.
FIG. 2 is a side view of a tension band.
FIG. 3 is a side view of the block.
4 is a cross-sectional view taken along line IV-IV in FIG.
FIG. 5 is a perspective view showing a high load transmission V-belt according to an embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a diagram showing an endurance test apparatus.
FIG. 7 is a diagram showing a noise test apparatus.
[Explanation of symbols]
B V-belt for
Claims (1)
上記張力帯は、心線が埋設された保形ゴム層と、該保形ゴム層の上下表面に設けられた帆布層とで構成され、
上記帆布層の帆布の少なくともベルト長さ方向の糸がアラミド繊維からなり、
上記帆布には少なくとも糊ゴム含浸処理及び糊ゴムコーティング処理が施されていて、該糊ゴムのマトリックスゴムは、メタクリル酸亜鉛強化水素添加のアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムであり、
上記帆布層のブロックとの接触側面に、該接触側面のみへの上記コーティング処理によって、上記アラミド繊維が直接にブロックと接触するのを阻止するコーティングゴム層が形成され、
少なくとも上記コーティングゴム層に高分子量ポリエチレンからなる潤滑成分が含まれていることを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。In a high load transmission V-belt formed by locking a large number of blocks to a tension belt,
The tension band is composed of a shape-retaining rubber layer in which a core wire is embedded, and a canvas layer provided on the upper and lower surfaces of the shape-retaining rubber layer,
The yarn in the belt length direction of the canvas of the canvas layer is made of an aramid fiber,
The canvas is subjected to at least glue rubber impregnation treatment and glue rubber coating treatment, and the matrix rubber of the glue rubber is an acrylonitrile-butadiene copolymer rubber reinforced with zinc methacrylate,
A coating rubber layer that prevents the aramid fibers from directly contacting the block is formed on the side surface of the canvas layer in contact with the block by the coating treatment only on the contact side surface.
A high-load power transmission V-belt characterized in that at least the coating rubber layer contains a lubricating component made of high molecular weight polyethylene.
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