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JP3747181B2 - バルブ用電動ポジショナ - Google Patents

バルブ用電動ポジショナ Download PDF

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JP3747181B2
JP3747181B2 JP2002074774A JP2002074774A JP3747181B2 JP 3747181 B2 JP3747181 B2 JP 3747181B2 JP 2002074774 A JP2002074774 A JP 2002074774A JP 2002074774 A JP2002074774 A JP 2002074774A JP 3747181 B2 JP3747181 B2 JP 3747181B2
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直行 畑
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株式会社巴技術研究所
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Description

【0001】
【発明の属する分野】
この発明は、バルブ用電動ポジショナに関し、特にバルブのメンテナンス時に、電動ポジショナの動作状態や異常発生の有無を簡単に識別し得るようにした電動ポジショナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バタフライ弁等のバルブ類は、種々の産業分野において流路の開閉や流体の制御に用いられているが、日常的に人が操作したり或いはメンテナンスを必要とされる機器でないため、人や物の移動或いは他の機器の設置に邪魔とならないような高所、狭い場所或いは暗所等にしばしば設置されている。バルブやそのアクチュエータのメンテンスを行う場合、高所、挟所或いは暗所に設置されたバルブやアクチュエータの開閉動作や停止状態を直接視認するために、梯子や照明器具が必要とされ作業性が悪く、しかも危険性があった。バルブを駆動する電動アクチュエータにおいて、作動の異常状態を検知し警告する手段を備えたものが提案されており、例えば特許第3,004,937号公報、特許第3,007,587号公報等に開示されている。
【0003】
特許第3,004,937号公報に開示されたバルブ用ポジショナは、設定値以上の温度がバルブや電動アクチュエータに付加されたとき、異常温度を温度検出手段で検出して警告を発したり或いは温度の履歴を記録するようにしたことを特徴としており、特許第3,007,587号公報に開示されたバルブ用ポジショナは、電動アクチュエータのハンチングを検出して外部に出力することを特徴とするものである。これらのポジショナは、異常を検知し外部に出力するようにしたものではあるが、いずれも装置の設置に際して、異常信号或いは出力信号を伝達するための配線を必要とする。従って、既設の設備にあってはこの配線工事が困難であり実際上不可能であることが多いため、利用されていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、メンテナンス時に作業者が携行する発信手段からの信号を受信して、アクチュエータの動作状態や異常の有無をランプの点灯等により表示させ、メンテナンス作業者がバルブから離れた位置においてもアクチュエータの動作状態や異常の有無を識別し得るようにせんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明が採った手段は、バルブの動作開度を検出する角度検出手段(6,7,8)と、外部から送給された開度指示信号と前記角度検出手段(6,7,8)で検出されたバルブ開度に基づいてバルブ駆動用アクチュエータを制御する制御手段(3,9)と、アクチュエータの動作状態や異常発生を判定する判定手段(11,12)と、外部からの信号を送信する送信手段と、外部からの信号を受信し、対応して作動する少なくとも受信素子 (14) と受信識別回路 (15) とランプ回路 (13) とからなる表示手段とを有し、前記判定手段(11,12)による判定内容を表示手段に表示させて、アクチュエータの動作状態や異常発生の有無を識別可能としたことを特徴とする。
【0006】
表示手段を作動させる外部からの信号が、光であり、光を発光する手段が、メンテナンス者が携行する懐中電灯等によって表示手段を作動させてアクチュエータの動作状態若しくは異常の有無を表示させ、識別可能とする。
【0007】
表示手段は、外部からの光を受光する光受光素子を含む回路からなる受光判定手段を備えており、好ましくは受光判定手段により光の受光状態を判定した後、予め設定された時間を経過したか否かを判定する時間判定手段を備え、表示手段による表示を一定時間継続させるようにする。
【0008】
表示手段は、アクチュエータの開閉動作又は異常の有無を判定して外部に知らせる出力手段を備えており、該出力手段は、外部からの開閉動作指示によるバルブ動作時の開又は閉それぞれの動作状態若しくは異常の有無を外部に認識させるランプ回路として、メンテナンス作業者の識別作業を容易且確実に行い得るようにする。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の好ましい実施の形態を、以下に詳細に説明する。この発明のバルブ用電動ポジショナは、バルブの動作開度を検出する角度検出手段と、バルブ駆動用アクチュエータを制御する制御手段とを備え、外部から入力される開度指示信号と角度検出手段からの開度検出信号との対比に基づいて制御手段を介してアクチュエータを作動させ、バルブを所要の開度とすることができるものであり、アクチュエータの動作状態(開、閉或いは中間開度等)やハンチング等の異常発生を判定する手段と、該判定手段で判定された内容を外部に向かって表示する表示手段並びに外部からの信号によって表示手段を作動させて判定手段で判定されたアクチュエータの動作状態或いは異常発生等を表示させるようにしたことを特徴とする。
【0010】
角度検出手段は、開・閉或いは中間開度等のアクチュエータの動作開度を検出し開度信号を出力しうるものであり、例えばアクチュエータの動作角度フィードバック信号発生器、フィードバック入力回路、A/D変換器等から構成される。制御手段は、判断回路とモータ駆動回路とからなり、前記角度検出手段から入力されるバルブアクチュエータの開度信号データと外部から送られてくる開度指示信号データとの差異を判断して、必要な開度制御信号をモータ駆動回路に送りアクチュエータを駆動制御する。開度指示信号は、例えば設定値入力回路及びA/D変換器を介して判断回路に送給される。全開・全閉或いは中間開度等のアクチュエータの動作状態は、例えば判定手段であるモータ駆動状態信号発生回路を介して、表示手段に入力される。又、ハンチング等の異常が発生した場合には、判定手段であるハンチング判定回路で判定され、ハンチング信号発生回路を介して表示手段に送られ記録される。表示手段は、例えばメンテナンス作業者等が発する所要の信号を受けて記録されているアクチュエータの動作状態及び異常状態を表示する。表示手段は、メンテナンス作業者が発する信号を受信して識別する受信識別手段、及び好ましくは時間判定手段であるタイマー回路等を含んでおり、タイマーで計測される一定の時間、表示手段での表示を継続する。受信識別手段は、例えばメンテナンス作業者が発する信号を受信する受信素子と受信識別回路を含み、信号が光である場合、受光素子と受光識別回路からなる。
【0011】
表示手段は、最も好ましくは全開、全閉等の開度位置或いは異常状態を表示し、暗所であっても容易に視認することが可能な出力手段としてのランプなどの発光手段であるが、赤外線や音波等を発生する手段とし、メンテナンス作業者が携帯する機器で受信して携帯機器に表示し確認可能としても良いであろう。又、メンテナンス作業者から発信される信号は、最も好ましくは前述したように光である。この場合、作業者が携行する懐中電灯の光などを使用することが出来、高所への光の照射を比較的簡単に行うことが出来、便利である。しかしながら、光に限られないことは勿論であり、赤外線や音波等であっても良い。要するに、メンテナンス作業者が発信する信号は、高所や接近することが困難な場所に設置されているバルブに、離れた位置から信号を送ることが出来るような手段であれば良い。又、タイマー回路により、表示手段の表示が一定時間継続されるようにしてあるが、必ずしもタイマー回路で一定時間表示を継続させる必要はなく、メンテナンス作業者からの信号で表示手段をオン・オフする構造としてもよいことは勿論である。
【0012】
【実施例】
図1を参照して、外部からバルブ開度の設定値信号が設定値入力回路(1)に入力され、第1A/D変換器(2)でデジタル信号に変換されて判断回路(3)に入力される。一方、バルブ用アクチュエータであるモータ(4)の出力軸(5)に接続された動作角度フィードバック信号発生器(6)が、モータ(4)の軸回転角度を電気信号に変換してフィードバック入力回路(7)に入力する。フィードバック入力回路(7)に入力された角度信号は、第2A/D変換器(8)によりデジタル信号に変換されて前記判断回路(3)に入力される。判断回路(3)において、第2A/D変換器(8)からの信号値が、その最大感度で変化したと判断した場合、第1A/D変換器(2)からの信号値と比較し、偏差がある一定値以上であるとき、モータ駆動回路(9)に作動信号を出力してモータ(4)を駆動し、前記偏差値が一定値以下となるようにモータ(4)の駆動を制御する。これにより外部からの設定値に追従してバルブ用アクチュエータが動作する。
【0013】
モータ(4)を駆動するモータ駆動回路(9)は、開閉どちらに動作しているか、或いは中間開度か等のモータの駆動状態をモータ駆動状態信号発生回路(10)に伝達する。又、電動アクチュエータの動作角度が設定値を中心として所定範囲内で振動的に変化するハンチングが発生した場合、ハンチング判定回路(11)で検知し、ハンチング信号発生回路(12)に伝達する。モータ駆動状態信号発生回路(10)とハンチング信号発生回路(12)は、それぞれモータの駆動状態若しくはハンチングの発生を表示手段であるランプ回路(13)に伝達する。
【0014】
メンテナンス作業時に、作業者が懐中電灯の光を受光素子(14)に照射すると、その受光を受光識別回路(15)で検知し、タイマー回路(16)を作動させてタイマーカウントを開始すると同時に、ランプ回路(13)を作動させる。ランプ回路(13)は、バルブアクチュエータの全閉、全開若しくは中間開度等の駆動状態とハンチングの発生の有無をランプの点灯により表示し、その表示をタイマーカウント時間継続する。かくして、メンテナンス作業者は高所にあるアクチュエータを懐中電灯で照らすだけでアクチュエータの運転状態をランプの点灯状態で確認することが出来、メンテナンスの作業性が向上する。
【0015】
【発明の効果】
この発明によれば、ピンポイント的にアクチュエータの状態を個別に確認して、メンテナンス作業性の向上を図ることが出来ると共に、メンテナンス作業コストの大幅な削減を行うことが可能となる。又、メンテナンス時間の短縮により、設備の停止時間を短縮して、設備の運転効率の向上を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるポジショナの構成を概略的に示すブロック図
【符号の説明】
(1)設定値入力回路
(2)第1A/D変換器
(3)判断回路
(4)モータ
(5)出力軸
(6)動作角度フィードバック信号発生器
(7)フィードバック入力回路
(8)第2A/D変換器
(9)モータ駆動回路
(10)モータ駆動状態信号発生回路
(11)ハンチング判定回路
(12)ハンチング信号発生回路
(13)ランプ回路
(14)受光素子
(15)受光識別回路
(16)タイマー回路

Claims (7)

  1. バルブの動作開度を検出する角度検出手段(6,7,8)と、外部から送給された開度指示信号と前記角度検出手段(6,7,8)で検出されたバルブ開度に基づいてバルブ駆動用アクチュエータを制御する制御手段(3,9)と、アクチュエータの動作状態や異常発生を判定する判定手段(11,12)と、外部からの信号を送信する送信手段と、外部からの信号を受信し、対応して作動する少なくとも受信素子 (14) と受信識別回路 (15) とランプ回路 (13) とからなる表示手段とを有し、前記判定手段(11,12)による判定内容を表示手段に表示させて、アクチュエータの動作状態や異常発生の有無を識別可能としたことを特徴とするバルブ用電動ポジショナ。
  2. 表示手段を作動させる外部からの信号が、光であることを特徴とする請求項1記載のバルブ用電動ポジショナ。
  3. 光を発光する手段が、メンテナンス者が携行する懐中電灯であることを特徴とする請求項2記載のバルブ用電動ポジショナ。
  4. 表示手段は、外部からの光を受光する受光素子を含む回路からなる受光判定手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のバルブ用電動ポジショナ。
  5. 表示手段は、受光判定手段により光の受光状態を判定した後、予め設定された時間を経過したか否かを判定する時間判定手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のバルブ用電動ポジショナ。
  6. 表示手段は、アクチュエータの開閉動作又は異常の有無を判定して外部に知らせる出力手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電動ポジショナ。
  7. 出力手段は、外部からの開閉動作指示によるバルブ動作時の開又は閉それぞれの動作状態若しくは異常の有無を外部に認識させるランプ回路であること特徴とする請求項6記載のバルブ用電動ポジショナ。
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