JP3637227B2 - Inkjet head drive device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリアル印字データを受信し、この受信した印字データによって通電信号を選択し、この通電信号によりインク室を駆動する駆動波形を発生して階調印字を行うインクジェットヘッド駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のインク室を並べたインクジェットヘッドを使用したインクジェットプリンタは、例えば、電気−機械変換素子を使用してインク室内に振動を与え、この振動によりインク室内に圧力変化を起こしてインク吐出口からインクを吐出させて印字を行う構成になっている。このようなインクジェットプリンタでは隣接したあるいは近接したインク室が同時に振動する場合には相互干渉が生じ、その結果インク室が単独で振動する場合とは異なる圧力変化が生じ、インク室からのインク吐出量が変化して印字品質が一定にならないなどの問題があった。
【0003】
このようなことから、例えば、特開昭62−116154号公報では、各インク室を駆動する駆動信号を隣接するインク室の駆動回路に抵抗器を介して与える構成とし、あるインク室を駆動信号で駆動する場合に隣接したインク室も同時に駆動される場合には自己の駆動信号と隣接したインク室の駆動信号を減算回路に入力し、この減算回路で隣接するインク室の駆動量に応じて発生する干渉圧力に見合う分の電圧を減算して補正した駆動パルスによりインク室を駆動する構成にして対処していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した公報のものは、常に隣接したインク室のみを干渉の対象とするものであり、しかも、補正量が抵抗器により一義的に決まるものであり、周囲のインク室からの干渉による精度の高い補正ができなかった。特に、インクジェットヘッドを使用して階調印字を行う場合のようにインクの吐出量に高い精度が要求される場合には補正が不十分であった。
【0005】
そこで各請求項記載の発明は、周囲のインク室からの干渉の度合いをこれらインク室に対応する印字データから適格に捕らえてインク室を駆動する駆動波形の修正を行うことにより、精度の高いインク吐出量の補正ができ、これにより印字品質を十分に高めることができるインクジェットヘッド駆動装置を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、複数のインク室を並べたインクジェットヘッドと、このヘッドの各インク室にそれぞれ対応した最大nビットの階調印字データを受信する受信手段と、この受信手段が受信した印字データをセレクト入力するデコード手段と、複数の通電信号を入力する手段と、この入力手段が入力する複数の通電信号の中からデコード手段のデコード結果によって1つの通電信号を決定する手段と、ビット数m(m<n)によって印字データの受信経路を変更する受信経路変更手段とを備え、mビット階調印字データを受信した時、受信経路変更手段は前記インク室に対応する受信手段に当該インク室の印字データ及びその周辺のインク室の印字データが入るようにし、当該インク室の印字データとその周辺のインク室の印字データによって複数の通電信号から一つの通電信号を決定することにある。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェットヘッド駆動装置において、受信手段は、最大nビットのパラレル印字データとして取込む多段構成のnビットパラレルシフトレジスタで構成され、受信経路変更手段は、m(1≦m≦n)ビットのシリアル印字データをmビット毎にシリアルパラレル変換する変換手段と、この変換手段が変換したパラレル印字データをmビット単位で多段構成のnビットパラレルシフトレジスタに転送する手段で構成したことにある。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のインクジェットヘッド駆動装置において、1ラインの印字が終了し、次の1ラインの印字のために多段構成のnビットパラレルシフトレジスタがパラレル印字データを新たに取込んだ時に、nビットパラレルシフトレジスタ内に前回のパラレル印字データが残らないようにダミーデータを付加したことにある。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1記載のインクジェットヘッド駆動装置において、受信手段は、最大nビットのシリアル印字データとして取込むn段のシフトレジスタの多段構成からなり、受信経路変更手段は、受信する印字データの階調数がm(1≦m≦n)ビットの場合には、mビットのシリアル印字データをシフトした後、さらにn段のシフトレジスタ内の後段にシフトするとともに次段のn段のシフトレジスタに転送する手段で構成したことにある。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項4記載のインクジェットヘッド駆動装置において、1ラインの印字が終了し、次の1ラインの印字のために多段構成のシフトレジスタがシリアル印字データを新たに取込んだ時に、n段のシフトレジスタ内に前回の印字データが残らないようにダミーデータを付加したことにある。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1記載のインクジェットヘッド駆動装置において、インクジェットヘッドは、隣接したインク室が互いに同時にインク吐出ができない構成であり、かつ、同時にインク吐出ができるインク室グループにおいて複数の通電信号から1つの通電信号を選択して各インク室を駆動する時、グループ内における当該インク室の周囲のインク室の印字データを参照することにある。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
この実施の形態は、図1に示すように、受信手段として、各画素1ビットからなるシリアル印字データSIを取込むk段のシフトレジスタ11,12,13,…,1k-1,1kからなるシフトレジスタ装置2を設け、このシフトレジスタ装置2の各シフトレジスタ11〜1kにより1ラインの印字データをシフトクロックSFCKに同期して順次シフトしつつ取込むようになっている。なお、各シフトレジスタ11〜1kはリセット信号RSTによりリセットされるようになっている。
【0016】
前記シフトレジスタ装置2の各シフトレジスタ11〜1kに1ラインの印字データが取込まれると、ラッチ信号LTNによりラッチ回路3にラッチするようになっている。
【0017】
また、k個のインク室を並べたインクジェットヘッドの各インク室を駆動する駆動波形を出力する出力ピンOUT1〜OUTkを設け、デコード手段と選択手段を備えたk個の通電信号選択回路41,42,43,…,4k-1,4kからそれぞれヘッドドライバ51,52,53,…,5k-1,5kに選択した通電信号を出力し、前記各ヘッドドライバ51〜5kから各出力ピンOUT1〜OUTkに駆動波形を出力するようになっている。
【0018】
すなわち、前記各通電信号選択回路41〜4kは、3個の入力端子IN1,IN2,IN3を設け、入力端子IN2に駆動する当該インク室に対応したjビット、すなわち、1ビットの印字データを入力している。そして、入力端子IN1には隣接する前段側のインク室に対応した1ビットの印字データを入力し、入力端子IN3には隣接する後段側のインク室に対応した1ビットの印字データを入力している。すなわち、入力端子IN1、IN3には当該インク室の周辺のインク室のkビット、すなわち、2ビットの印字データを入力している。なお、初段の通電波形選択回路41の入力端子IN1と最終段の通電波形選択回路4kの入力端子IN3は接地している。
【0019】
そして、前記各通電波形選択回路41〜4kは、各入力端子IN1,IN2,IN3から入力される(j+k)ビットである3ビットの印字データを、内蔵しているデコード手段に入力し、そのデコード出力により通電信号発生回路(図示せず)から発生する表1に示すような8階調の通電信号TP1〜TP8の1つを選択し、この選択した通電信号をそれぞれヘッドドライバ51,52,53,…,5k-1,5kに供給し、この各ヘッドドライバ51〜5kから対応する各出力ピンOUT1〜OUTkに対して通電信号に対応した駆動波形を出力するようになっている。なお、通電信号TP1は接地レベルの信号である。また、デコード手段は論理ゲート回路により容易に構成されるものである。
【0020】
すなわち、前記各通電信号選択回路41〜4kは、入力端子IN2から入力する1ビットの印字データが対応するインク室を駆動する通電信号を選択するための本来の印字データであるが、入力端子IN1、IN3から入力する隣接したインク室に対応した印字データを参照し、その印字データの内容によって選択する通電信号を変更するようになっている。
【0021】
【表1】
【0022】
このような構成においては、図2に示すように、シフトレジスタ装置2の各シフトレジスタ11〜1kにシフトクロックSFCKに同期して1ラインの印字データSI(10111…000)が取込まれ、ラッチ信号LTNによりラッチ回路3にラッチされると、例えば、j(j=1〜k)番目の通電信号選択回路の各入力端子IN1,IN2,IN3に入力される3ビットデータは「011」のようになり、j−1番目の通電信号選択回路の各入力端子IN1,IN2,IN3に入力される3ビットデータは「111」のようになる。
【0023】
従って、j番目の通電信号選択回路は3ビットデータ「011」に基づいて通電信号TP1〜TP8から通電信号TP4を選択して対応するヘッドドライバに供給し、また、j−1番目の通電信号選択回路は3ビットデータ「111」に基づいて通電信号TP1〜TP8から通電信号TP8を選択して対応するヘッドドライバに供給する。こうしてj番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図2に示すようなjピン出力波形となり、また、j−1番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図2に示すようなj−1ピン出力波形となる。
【0024】
このようにあるインク室からインク吐出を行う場合に、そのインク室に対応した1ビットの印字データとこのインク室に隣接するインク室に対応した2ビットの印字データとの計3ビットの印字データに基づいて通電信号TP1〜TP8から1つを選択しているので、隣接したインク室からの干渉の度合いに応じて駆動するインク室に供給する駆動波形の修正ができ、従って、周囲のインク室からのクロストークの影響があっても精度の高いインク吐出量の補正ができ、印字品質を十分に高めることができる。
【0025】
また、駆動回路をこの実施の形態のような構成にすることにより、当該インク室の印字データが“0”であっても、表1よりTP1、TP2、TP5、TP6が選択できるので、当該インク室のデータが“0”であっても、周囲の駆動状態によって駆動波形を出力することも可能である。
【0026】
また、この実施形態では当該インク室に対して両隣りのインク室の印字データを参照する構成となっているが、通電信号選択回路の入力を増やして、より多くのインク室を参照するようにし、必要に応じて組合わせを増やし、その分通電信号を増やせば、より広範囲のインク室を参照して通電信号を選択できるようになることは言うまでもない。
(第2の実施の形態)
なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し異なる部分について述べる。この実施の形態は、図3に示すように、最大n=4ビットの階調パラレルコードを印字データとして取込むk段構成の4ビットパラレルシフトレジスタ121,122,…12k-1,12k及びmビット(但し、1≦m≦2)階調のシリアル印字データSIをmビット毎にパラレルデータに変換する最大4ビットのパラレル変換ができるシリアルパラレル変換回路11により受信手段を構成している。また、最終段の4ビットパラレルシフトレジスタ12kから転送されるmビットのパラレル印字データをシリアルデータに変換して出力端子SOに出力するシリアルデータ出力回路15を設けている。
【0027】
すなわち、前記シリアルパラレル変換回路11のデータ出力端子Q1〜Q4を初段のパラレルシフトレジスタ121のデータ入力端子D1〜D4に接続し、初段〜k−1段目のパラレルシフトレジスタ121〜12k-1のデータ出力端子Q1〜Q4をそれぞれ2段〜k段目のパラレルシフトレジスタ122〜12kのデータ入力端子D1〜D4に接続し、最終段であるk段目のパラレルシフトレジスタ12kのデータ出力端子Q1〜Q4を前記シリアルデータ出力回路15のデータ入力端子D1〜D4に接続している。そして、前記シリアルパラレル変換回路11、各パラレルシフトレジスタ121〜12k及びシリアルデータ出力回路15にそれぞれリセット信号RST、シフトクロックSFCKを供給している。また、前記各パラレルシフトレジスタ121〜12k及びシリアルデータ出力回路15にそれぞれイネーブル信号ENBを供給するとともに前記シリアルデータ出力回路15に有効ビットセレクト信号SLT1,SLT2を供給している。
【0028】
また、前記各パラレルシフトレジスタ121〜12kのデータ出力端子Q1〜Q4をそれぞれラッチ回路13の各入力端子D[1:4]に接続している。前記ラッチ回路13は、ラッチ信号LTNが入力するタイミングで前記各パラレルシフトレジスタ121〜12kのデータ出力端子Q1〜Q4からのパラレルデータをそれぞれラッチするようになっている。前記ラッチ回路13がラッチした各パラレルデータを通電信号選択回路14に供給している。
【0029】
前記通電信号選択回路14は、デコード手段を内蔵し、ラッチ回路16からの各パラレルデータをデコード手段に入力し、そのデコード出力によりそれぞれ各段について通電信号発生回路(図示せず)から発生する表2に示すような16階調の通電信号TP1〜TP16から1つを選択してそれぞれ各段のヘッドドライバ51〜5kに供給している。
【0030】
【表2】
【0031】
このような構成においては、例えば、1画素が1ビットの場合にはリセット信号RST、シフトクロックSFCK、シリアル印字データSI及びイネーブル信号ENBの入力タイミングは図4に示すようになる。すなわち、イネーブル信号ENBがハイレベルの状態でリセット信号RSTがローレベルからハイレベルに立ち上がると、シリアルパラレル変換回路11、各パラレルシフトレジスタ121〜12k及びシリアルデータ出力回路15がそれぞれ初期化され、この状態でシリアル印字データSI及びシフトクロックSFCKがシリアルパラレル変換回路11に入力すると、シリアルパラレル変換回路11はシフトクロックSFCKのタイミングでシリアル印字データSIを4ビットのパラレルデータに変換し、各パラレルシフトレジスタ121〜12kはこの変換したパラレルデータをシフトクロックSFCKのタイミングで順次シフトすることになる。
【0032】
このとき、シリアル印字データSIの入力に先立って図中S1で示すようなシフトクロックを3個入力することでシリアル印字データSIの入力前にダミーデータ「000」を入力する。これにより、シリアル印字データSIの最初の1ビットが入力したとき直ちに4ビットのパラレルデータに変換できる。各パラレルシフトレジスタ121〜12kに格納される4ビットのパラレルデータは、最下位1ビットが対応する印字データであり、残りの上位3ビットは隣接する上位段の印字データとなる。
【0033】
こうして各パラレルシフトレジスタ121〜12kに1ライン分の印字データが格納されると、ラッチ信号LTNが入力し、各パラレルシフトレジスタ121〜12kから4ビットパラレルデータがラッチ回路13にラッチされる。そして、ラッチ回路13にラッチされた4ビットパラレルデータは各出力端子Q[1:4]から通電信号選択回路14に供給される。通電信号選択回路14では各画素毎に4ビットデータに基づいて通電信号TP1〜TP16から1つを選択し、この選択した通電信号をそれぞれ該当するヘッドドライバ51〜5kに供給する。
【0034】
例えば、j番目の画素に対するラッチ出力が「0101」、j−1番目の画素に対するラッチ出力が「1011」とすると、通電信号選択回路14はj番目の画素に対してはデータ「0101」に基づいて通電信号TP6を選択し、j−1番目の画素に対してはデータ「1011」に基づいて通電信号TP12を選択することになる。こうしてj番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図4に示すようなjピン出力波形となり、又、j−1番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図4に示すようなj−1ピン出力波形となる。
【0035】
このように1画素が1ビットの場合には自己に対応する印字データの他、隣接する上位段3ビットのデータを参照し、そのデータ内容により通電信号を選択するので、この場合も周囲のインク室からの干渉の度合いに応じて駆動するインク室に供給する駆動波形の修正を行うことができ、従って、周囲のインク室からのクロストークの影響があっても精度の高いインク吐出量の補正ができ、印字品質を十分に高めることができる。
【0036】
また、1画素が2ビットの場合にはリセット信号RST、シフトクロックSFCK、シリアル印字データSI及びイネーブル信号ENBの入力タイミングは図5に示すようになる。すなわち、イネーブル信号ENBが2ビット毎にハイレベルとなり、この状態でシフトクロックSFCKが入力してシリアルパラレル変換回路11及び各パラレルシフトレジスタ121〜12kが動作する。シリアルパラレル変換回路11はシフトクロックSFCKのタイミングでシリアル印字データSIを4ビットのパラレルデータに変換し、各パラレルシフトレジスタ121〜12kはこの変換したパラレルデータをシフトクロックSFCKのタイミングで順次シフトすることになる。
【0037】
このとき、シリアル印字データSIの入力に先立って図中S2で示すようなシフトクロックを2個入力することでシリアル印字データSIの入力前にダミーデータ「00」を入力する。これにより、シリアル印字データSIの先頭2ビットが入力したとき直ちに4ビットのパラレルデータに変換できる。各パラレルシフトレジスタ121〜12kに格納される4ビットのパラレルデータは、下位2ビットが対応する印字データであり、残りの上位2ビットは隣接する上位段の印字データとなる。
【0038】
こうして各パラレルシフトレジスタ121〜12kに1ライン分の印字データが格納されると、ラッチ信号LTNが入力し、各パラレルシフトレジスタ121〜12kから4ビットパラレルデータがラッチ回路13にラッチされる。そして、ラッチ回路13にラッチされた4ビットパラレルデータは各出力端子Q[1:4]から通電信号選択回路14に供給される。通電信号選択回路14では各画素毎に4ビットデータに基づいて通電信号TP1〜TP16から1つを選択し、この選択した通電信号をそれぞれ該当するヘッドドライバ51〜5kに供給する。
【0039】
例えば、j番目の画素に対するラッチ出力が「0011」、j−1番目の画素に対するラッチ出力が「1110」とすると、通電信号選択回路14はj番目の画素に対してはデータ「0011」に基づいて通電信号TP4を選択し、j−1番目の画素に対してはデータ「1110」に基づいて通電信号TP15を選択することになる。こうしてj番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図5に示すようなjピン出力波形となり、又、j−1番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図5に示すようなj−1ピン出力波形となる。
【0040】
このように1画素が2ビットの場合には自己に対応する印字データの他、隣接する上位段2ビットのデータを参照し、そのデータ内容により通電信号を選択するので、この場合も周囲のインク室からの干渉の度合いに応じて駆動するインク室に供給する駆動波形の修正を行うことができ、従って、周囲のインク室からのクロストークの影響があっても精度の高いインク吐出量の補正ができ、印字品質を十分に高めることができる。
【0041】
なお、この実施の形態においてシリアル印字データSIに付加するダミーデータの数を変更することで参照する周囲のデータの内容を変更することができる。例えば、1画素が1ビットの場合、ここでは3個のダミーデータを付加したが、例えば付加するダミーデータを2個にすると、自己に対応する1ビットの印字データは常にシフトレジスタのQ2出力となり、Q3及びQ4出力は隣接する上位段2ビットのデータとなり、Q1出力は隣接する下位段1ビットのデータとなる。また、1画素が2ビットの場合、ここでは2個のダミーデータを付加したが、例えば付加するダミーデータを1個にすると、自己に対応する2ビットの印字データは常にシフトレジスタのQ2、Q3出力となり、Q4出力は隣接する上位段1ビットのデータとなり、Q1出力は隣接する下位段1ビットのデータとなる。
【0042】
このように付加するダミーデータの数を変更することにより参照する周囲のデータ、すなわち、参照する周囲のインク室を簡単に変更することができる。従って、インクジェットヘッドの各インク室からのインク吐出の特性などに応じて周囲のインク室からの干渉による影響を修正するために使用する参照範囲を変更することができ、より精度の高いインク吐出量の補正ができる。
【0043】
なお、この実施の形態の装置は1画素が4ビットの印字データに対しても対処することができる。但し、この場合はシフトレジスタの出力Q1〜Q4の全てが自己に対応したデータであるので、周囲の印字データを参照することはできない。
(第3の実施の形態)
なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し異なる部分について述べる。この実施の形態は、図6に示すように、受信手段をk段のセレクタ付きシフトレジスタ211,212,213,…21k-1,21kにより構成している。その他の構成は第2の実施の形態と同様である。
【0044】
前記各セレクタ付きシフトレジスタ211〜21kは、図7に示すように、直列接続した4段のD形フリップフロップ22,23,24,25とセレクタ回路26からなり、シリアル印字データSIを初段のフリップフロップ22の入力端子Dに入力し、初段乃至3段目の各フリップフロップ22,23,24の出力端子Qの出力を2段目乃至4段目の各フリップフロップ23,24,25の入力端子Dに入力し、最終段のフリップフロップ25の出力端子Qの出力を前記セレクタ回路26の入力端子Cに入力している。
【0045】
また、初段のフリップフロップ22の出力端子Qの出力を前記セレクタ回路26の入力端子Aに入力し、2段目のフリップフロップ23の出力端子Qの出力を前記セレクタ回路26の入力端子Bに入力している。また、前記各フリップフロップ22,23,24,25の出力端子Qの出力を4ビットパラレルデータQ1〜Q4としてラッチ回路13の各入力端子D[1:4]に供給している。なお、前記各フリップフロップ22,23,24,25はリセット信号RSTによりリセットされるようになっている。
【0046】
前記セレクタ回路26は、2ビットの制御信号MSLT(MSLT1,MSLT2)により入力端子A〜Cから入力されるデータのうちどのデータを出力端子Yに出力するかを選択するもので、MSLT1=0、MSLT2=0であれば入力端子Aからの入力を選択し、MSLT1=1、MSLT2=0であれば入力端子Bからの入力を選択し、MSLT1=1、MSLT2=1であれば入力端子Cからの入力を選択するようになっている。
【0047】
このような構成においては、例えば、1画素が1ビットの場合にはリセット信号RST、シフトクロックSFCK、シリアル印字データSIの入力タイミング及び制御信号MSLT1、MSLT2のレベルは図8に示すようになる。すなわち、制御信号をMSLT1=0、MSLT2=0に設定する。そして、リセット信号RSTにより各セレクタ付きシフトレジスタ211〜21kの各フリップフロップ22〜25がリセットされる。この状態でシフトクロックSFCKによりシリアル印字データSIが各シフトレジスタ211〜21kに順次シフトして格納される。このとき、シリアル印字データSIの入力に先立って図中S3で示すようなシフトクロックを3個入力することでシリアル印字データSIの入力前にダミーデータ「000」を入力する。これにより、シリアル印字データSIの最初の1ビットとダミーデータとで4ビットのパラレルデータを作成することができる。
【0048】
初段のシフトレジスタ211にシリアル印字データSIの最初の1ビットが入力し、次のシフトクロックSFCKで2ビット目が初段のシフトレジスタ211に入力するとき、初段のシフトレジスタ211の初段のフリップフロップ22の出力端子Qからセレクタ回路26を介して2段目のシフトレジスタ212に最初の1ビット目がシフトされる。勿論、シフトレジスタ211内においては初段のフリップフロップ22からの出力が2段目のフリップフロップ23にシフトされる。
【0049】
従って、シリアル印字データSIが、例えば、「10100…」であれば、1ラインの印字データのシフトが終了した時点では、最終段のシフトレジスタ21kからの4ビットパラレルデータQ1〜Q4は「0001」となり、k−1段目のシフトレジスタ21k-1からの4ビットパラレルデータQ1〜Q4は「0010」となる。
【0050】
そして、各シフトレジスタ211〜21kに1ライン分の印字データが格納されると、ラッチ信号LTNが入力し、各シフトレジスタ211〜21kから4ビットパラレルデータQ1〜Q4がラッチ回路13にラッチされる。このとき、4ビットパラレルデータQ1〜Q4のうち、最下位1ビットQ1が対応する印字データであり、残りの上位3ビットQ2〜Q4は隣接する上位段の印字データになっている。
【0051】
ラッチ回路13にラッチされた4ビットパラレルデータは各出力端子Q[1:4]から通電信号選択回路14に供給される。通電信号選択回路14では各画素毎に4ビットデータに基づいて通電信号TP1〜TP16から1つを選択し、この選択した通電信号をそれぞれ該当するヘッドドライバ51〜5kに供給する。
【0052】
例えば、j番目の画素に対するラッチ出力が「0101」、j−1番目の画素に対するラッチ出力が「1011」とすると、通電信号選択回路14はj番目の画素に対してはデータ「0101」に基づいて通電信号TP6を選択し、j−1番目の画素に対してはデータ「1011」に基づいて通電信号TP12を選択することになる。こうしてj番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図8に示すようなjピン出力波形となり、又、j−1番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図8に示すようなj−1ピン出力波形となる。
【0053】
このように1画素が1ビットの場合には自己に対応する印字データの他、隣接する上位段3ビットのデータを参照し、そのデータ内容により通電信号を選択するので、この場合も周囲のインク室からの干渉の度合いに応じて駆動するインク室に供給する駆動波形の修正を行うことができ、従って、周囲のインク室からのクロストークの影響があっても精度の高いインク吐出量の補正ができ、印字品質を十分に高めることができる。
【0054】
また、1画素が2ビットの場合には図9に示すように制御信号をMSLT1=1、MSLT2=0に設定する。また、シリアル印字データSIの入力に先立って図中S4 で示すようなシフトクロックを2個入力することでシリアル印字データSIの入力前にダミーデータ「00」を入力する。これにより、シリアル印字データSIの先頭2ビットとダミーデータとで4ビットのパラレルデータを作成することができる。
【0055】
初段のシフトレジスタ211にシリアル印字データSIの先頭2ビットが入力し、次のシフトクロックSFCKで3ビット目が初段のシフトレジスタ211に入力するとき、初段のシフトレジスタ211の2段目のフリップフロップ23の出力端子Qからセレクタ回路26を介して2段目のシフトレジスタ212に最初の1ビット目がシフトされる。勿論、シフトレジスタ211内においては2段目のフリップフロップ23からの出力が3段目のフリップフロップ24にシフトされる。
【0056】
従って、シリアル印字データSIが、例えば、「10100…」であれば、1ラインの印字データのシフトが終了した時点では、最終段のシフトレジスタ21kからの4ビットパラレルデータQ1〜Q4は「0010」となり、k−1段目のシフトレジスタ21k-1からの4ビットパラレルデータQ1〜Q4は「1010」となる。
【0057】
そして、各シフトレジスタ211〜21kに1ライン分の印字データが格納されると、ラッチ信号LTNが入力し、各シフトレジスタ211〜21kから4ビットパラレルデータQ1〜Q4がラッチ回路13にラッチされる。このとき、4ビットパラレルデータQ1〜Q4のうち、下位2ビットQ1,Q2が対応する印字データであり、残りの上位2ビットQ3,Q4は隣接する上位段の印字データになっている。
【0058】
ラッチ回路13にラッチされた4ビットパラレルデータは各出力端子Q[1:4]から通電信号選択回路14に供給される。通電信号選択回路14では各画素毎に4ビットデータに基づいて通電信号TP1〜TP16から1つを選択し、この選択した通電信号をそれぞれ該当するヘッドドライバ51〜5kに供給する。
【0059】
例えば、j番目の画素に対するラッチ出力が「0010」、j−1番目の画素に対するラッチ出力が「1010」とすると、通電信号選択回路14はj番目の画素に対してはデータ「0010」に基づいて通電信号TP3を選択し、j−1番目の画素に対してはデータ「1010」に基づいて通電信号TP11を選択することになる。こうしてj番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図9に示すようなjピン出力波形となり、又、j−1番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図9に示すようなj−1ピン出力波形となる。
【0060】
このように1画素が2ビットの場合には自己に対応する印字データの他、隣接する上位段2ビットのデータを参照し、そのデータ内容により通電信号を選択するので、この場合も周囲のインク室からの干渉の度合いに応じて駆動するインク室に供給する駆動波形の修正を行うことができ、従って、周囲のインク室からのクロストークの影響があっても精度の高いインク吐出量の補正ができ、印字品質を十分に高めることができる。
【0061】
なお、この実施の形態においてシリアル印字データSIに付加するダミーデータの数を変更することで参照する周囲のデータの内容を変更することができる。例えば、1画素が1ビットの場合、ここでは3個のダミーデータを付加したが、例えば付加するダミーデータを2個にすると、自己に対応する1ビットの印字データは常にシフトレジスタのQ2出力となり、Q3及びQ4出力は隣接する上位段2ビットのデータとなり、Q1出力は隣接する下位段1ビットのデータとなる。また、1画素が2ビットの場合、ここでは2個のダミーデータを付加したが、例えば付加するダミーデータを1個にすると、自己に対応する2ビットの印字データは常にシフトレジスタのQ2、Q3出力となり、Q4出力は隣接する上位段1ビットのデータとなり、Q1出力は隣接する下位段1ビットのデータとなる。
【0062】
このように付加するダミーデータの数を変更することにより参照する周囲のデータ、すなわち、参照する周囲のインク室を簡単に変更することができる。従って、インクジェットヘッドの各インク室からのインク吐出の特性などに応じて周囲のインク室からの干渉による影響を修正するために使用する参照範囲を変更することができ、より精度の高いインク吐出量の補正ができる。
【0063】
なお、この実施の形態の装置は1画素が4ビットの印字データに対しても対処することができる。但し、この場合はシフトレジスタの出力Q1〜Q4の全てが自己に対応したデータであるので、周囲の印字データを参照することはできない。
(第4の実施の形態)
なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し異なる部分について述べる。この実施の形態は、図10に示すように、受信手段を、k段のシフトレジスタ11,12,13,…1k-1,1kの前後に1ビットずつシフトレジスタ31,32を追加した構成にしている。そして、これに合わせて前後に1ビットずつ追加したラッチ回路33を使用している。また、ラッチ回路33からの出力の先端の1ビットを初段の通電信号選択回路41の入力端子IN1に供給するとともに後端の1ビットを最終段の通電信号選択回路4kの入力端子IN3に供給している。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0064】
このような構成においては、例えば、図11に示すように、1ラインの印字データをシフトさせるシフトクロックSFCKの前後にそれぞれ1個のシフトクロックS5,S6を追加する。これにより、各シフトレジスタ31,11〜1k,32にシフトクロックSFCKに同期して1ラインのシリアル印字データSIの前後にそれぞれ1ビットのダミーデータ「0」を付加して取込ませる。そして、1ライン分の印字データの取込みが終了すると、ラッチ信号LTNによりラッチ回路33にその印字データをラッチさせる。
【0065】
例えば、シリアル印字データが「10111…」であれば、ラッチ回路33にラッチされるデータは前後に「0」を付加した「010111…0」となる。従って、ラッチ回路33から最終段の通電信号選択回路4kの各入力端子IN1,IN2,IN3に入力する3ビットデータは「010」になる。例えば、j番目の通電信号選択回路の各入力端子IN1,IN2,IN3に入力される3ビットデータが「011」で、j−1番目の通電信号選択回路の各入力端子IN1,IN2,IN3に入力される3ビットデータが「111」であるとすると、j番目の通電信号選択回路は3ビットデータ「011」に基づいて通電信号TP1〜TP8から通電信号TP4を選択して対応するヘッドドライバに供給し、また、j−1番目の通電信号選択回路は3ビットデータ「111」に基づいて通電信号TP1〜TP8から通電信号TP8を選択して対応するヘッドドライバに供給する。こうしてj番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図11に示すようなjピン出力波形となり、また、j−1番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図11に示すようなj−1ピン出力波形となる。
【0066】
図11においては1ラインの印字データをシフトさせるシフトクロックSFCKの前後にそれぞれ1個のシフトクロックS5,S6を追加した場合を示したが、シフトクロックを追加する位置を変更すれば参照するデータの範囲を簡単に変更でき、これにより選択する通電信号を変更することができる。
【0067】
例えば、図12に示すように、1ラインに使用するシフトクロックSFCKの前に2個のシフトクロックS7を追加すれば各通電信号選択回路41〜4kの入力端子IN1,IN2,IN3に入力する3ビットデータのうち、入力端子IN1に入力する1ビットが自己の印字データで入力端子IN2,IN3に入力する2ビットを参照するデータとすることができる。すなわち、隣接する上位段側の2ビットを参照データにでき、例えば、k−2段目のインク室を駆動する場合にk−1段目とk段目のインク室の駆動状態を加味して駆動波形の選択ができることになる。
【0068】
従って、j番目の通電信号選択回路の各入力端子IN1,IN2,IN3に入力される3ビットデータが、例えば「011」から「101」に変化し、j−1番目の通電信号選択回路の各入力端子IN1,IN2,IN3に入力される3ビットデータが、例えば「111」から「011」に変化するようになる。この結果、選択する通電信号が変化し、j番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図12に示すようなjピン出力波形となり、また、j−1番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図12に示すようなj−1ピン出力波形となる。
【0069】
また、例えば、図13に示すように、1ラインに使用するシフトクロックSFCKの後に2個のシフトクロックS8を追加すれば各通電信号選択回路41〜4kの入力端子IN1,IN2,IN3に入力する3ビットデータのうち、入力端子IN3に入力する1ビットが自己の印字データで入力端子IN1,IN2に入力する2ビットを参照するデータとすることができる。すなわち、隣接する下位段側の2ビットを参照データにでき、例えば、k段目のインク室を駆動する場合にk−1段目とk−2段目のインク室の駆動状態を加味して駆動波形の選択ができることになる。
【0070】
従って、j番目の通電信号選択回路の各入力端子IN1,IN2,IN3に入力される3ビットデータが、例えば「011」から「111」に変化し、j−1番目の通電信号選択回路の各入力端子IN1,IN2,IN3に入力される3ビットデータが、例えば「111」から「110」に変化するようになる。この結果、選択する通電信号が変化し、j番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図13に示すようなjピン出力波形となり、また、j−1番目のヘッドドライバから出力するインク室駆動用の駆動波形は図13に示すようなj−1ピン出力波形となる。
【0071】
このようにあるインク室からインク吐出を行う場合に、そのインク室に対応した1ビットの印字データとこのインク室の周囲のインク室に対応した2ビットの印字データとの計3ビットの印字データに基づいて通電信号TP1〜TP8から1つを選択しているので、周囲のインク室からの干渉の度合いに応じて駆動するインク室に供給する駆動波形の修正ができ、従って、周囲のインク室からのクロストークの影響があっても精度の高いインク吐出量の補正ができ、印字品質を十分に高めることができる。
【0072】
しかも、ダミーデータを追加する位置を変更することで簡単に参照データを変更することができる。従って、インクジェットヘッドの各インク室からのインク吐出の特性などに応じて周囲のインク室からの干渉による影響を修正するために使用する参照範囲を変更することができ、より精度の高いインク吐出量の補正ができる。
【0073】
なお、前述した各実施の形態は、自己の印字データと周囲の参照データからなるバイナリデータによって予め設定された複数の通電信号から1つを選択することで駆動波形の変更を行うようにしたが必ずしもこれに限定するものではなく、例えば、自己の印字データによって複数の通電信号から1つを選択し、この選択した通電信号の時間幅を参照データに基づいて変化させ、これにより駆動波形を変更するものであってもよい。
(第5の実施の形態)
この実施の形態は、図14に示すように、出力スイッチ回路71を設けている。この出力スイッチ回路71は、出力端子T1,T2,T3,T4を設け、この各出力端子T1〜T4の個々に対して3個のアナログスイッチ721,722,723、731,732,733、741,742,743、751,752,753を接続し、各アナログスイッチ721,731,741,751の入力部に通電信号TP1を入力し、各アナログスイッチ722,732,742,752の入力部に通電信号TP2を入力し、各アナログスイッチ723,733,743,753の入力部に通電信号TP3を入力している。前記各アナログスイッチに対する制御信号はレベル変換回路76から供給するようになっている。
【0074】
77は通電信号選択回路で、この通電信号選択回路77は、論理ゲート回路からなるデコード手段を内蔵し、シフトクロックに同期してシフトレジスタ78に入力した印字データをラッチ回路79にラッチした後の印字データにおいて、駆動する当該インク室の印字データD2とその両隣りの印字データD1、D3を前記デコード手段に入力し、印字データD1〜D3の組合わせで表3に示すように通電信号TP1〜TP3のいずれかを選択するように前記レベル変換回路76に対して信号C1,C2,C3を出力し、さらに、このレベル変換回路76から前記各アナログスイッチに対して制御信号を出力して各アナログスイッチを選択的にスイッチング制御するようになっている。
【0075】
すなわち、表3によれば、当該インク室の印字データが“1”で両隣りの印字データが“0”であれば通電信号TP1を選択し、当該インク室の印字データが“1”で隣りどちらかの印字データが“1”であれば(OR条件)通電信号TP2を選択し、当該インク室の印字データが“0”、あるいは当該インク室の印字データが“1”で両隣りの印字データも“1”であれば通電信号TP3を選択するようになっている。
【0076】
【表3】
【0077】
なお、通電信号TP2を選択する条件としてここではOR条件の場合を述べたが、当該インク室の印字データが“1”で両隣りの印字データも“1”であれば通電信号TP2を選択するというAND条件にすることは容易にできる。また、階調データの場合などはデータが存在するか否かを判別する回路にして、そのフラグデータを基に通電信号を選択することも可能である。
【0078】
このような構成にすることにより、前述した各実施の形態のような通電信号の変更方法(パルス幅変更)に加えて、アナログスイッチに与える信号を自由な形にできるので、電圧値の異なった通電信号や波形の傾きを異ならせた波形を入力すれば、印字データによってそれらの波形を選択できる。
【0079】
図15は、この実施の形態における各部の動作タイミングの一例を示す図で、図中通電信号TP1〜TP3は異なった電圧、異なったパルス幅、異なった波形の傾斜をもつ信号であり、出力スイッチ回路71の各アナログスイッチの入力部に入力される。
【0080】
今、シフトレジスタ78に対してシフトクロックSFCKに同期して印字データSIが入力され、シフト終了後、シフトレジスタ78の印字データは次の印字タイミングも兼ねているラッチ信号LTNによってラッチ回路79にラッチされる。ラッチ回路79にラッチされた印字データはそれぞれ当該インク室とその両隣りのインク室に入力される。これにより、通電信号選択回路77においては当該インク室に対して、当該インク室の印字データD2とその両隣りのインク室の印字データD1、D3が入力される。
【0081】
例えば、j番目の通電信号選択回路77への入力が“011”、j−1番目の通電信号選択回路77への入力が“010”の場合、表3に従い、jピン出力には通電信号TP2が出力されるようにj番目のインク室に対応するアナログスイッチから通電信号TP2を出力するアナログスイッチがオンするように通電信号選択回路77からレベル変換回路76にC1=L、C2=H、C3=Lの信号が出力され、また、j−1ピン出力には通電信号TP1が出力されるようにj−1番目のインク室に対応するアナログスイッチから通電信号TP1を出力するアナログスイッチがオンするように通電信号選択回路77からレベル変換回路76にC1=H、C2=L、C3=Lの信号が出力される。
【0082】
そして、この各信号がレベル変換回路76でレベル変換されてアナログスイッチの制御端子に入力される。こうして、jピン出力、j−1ピン出力には選択された通電信号に基づいた駆動波形が出力されることになる。
【0083】
このようにあるインク室からインク吐出を行う場合に、そのインク室に対応した1ビットの印字データとこのインク室の周囲のインク室に対応した2ビットの印字データの3ビットのデータに基づいて通電信号TP1〜TP3から1つを選択しているので、周囲のインク室からの干渉の度合いに応じて駆動するインク室に供給する駆動波形の修正ができ、従って、周囲のインク室からのクロストークの影響があっても精度の高いインク吐出量の補正ができ、印字品質を十分に高めることができる。しかも、通電信号TP1〜TP3として、異なった電圧、異なったパルス幅、異なった波形の傾斜をもつ信号を設定でき、より精度の高い補正が可能になる。
【0084】
次に、前述した各実施の形態で使用するインクジェットヘッドの具体的構成について述べる。
図16及び図17に示すものはノーマルモードタイプのインクジェットヘッドで、これは基板41の上に、図中矢印方向に分極し、上下に個別電極43を形成した圧電部材42を所定のピッチで等間隔に接着固定し、この圧電部材42の上に底面に共通電極44を形成した天板45を導電性接着剤により固定し、基板41、圧電部材42及び天板45で囲まれた空間でインク室46を形成している。前記天板45の後端部には各インク室46にインクを供給する共通インク室47を形成し、かつ、インク室46の先端にインク吐出口48を開孔したオリィフィスプレート49を接着固定するとともにインク室46の後端を封止部材50で封止している。
【0085】
このヘッドは圧電部材42の上下の個別電極間に所定の電圧が印加されると圧電部材42が上下に変形してインク室46の体積が変化し、これによりインク室内に圧力変化が生じてインク吐出口48からインク滴が吐出して印字を行うものである。圧電部材42の個別電極間に印加する電圧は前述した各実施の形態の出力ピンOUT1〜OUTkから出力される駆動波形により与えられるようになっている。
【0086】
このようなヘッドでは、隣接するインク室と隔壁を構成する圧電部材42を共有し、又、インク供給のための共通インク室47を介して各インク室46が互いに連通しているので、隣接したインク室は勿論、隣接したインク室以外の周囲のインク室とも相互に影響し合う。また、隣接したインク室を同時に駆動することはできない。通常は、2つおきのインク室同士を1つのグループとして3グループに分割し、各グループのインク室をタイミングをずらして駆動する、いわゆる3分割駆動により動作させる構成になっている。従って、ある1つのグループのインク室を駆動するときには残りの2つのグループのインク室は駆動を停止している状態にある。
【0087】
このようなことから、このヘッドを使用する場合には、1つのグループのインク室を駆動する場合に、そのグループの各インク室を駆動する印字データを受信手段を構成するシフトレジスタに格納することになる。従って、両側に隣接するインク室の印字データを参照データとして通電信号を選択する制御を行う場合には、実際に使用する参照データは同一のグループ内における隣合うインク室、すなわち、ヘッド全体から見た場合にはあるインク室の両側2つのインク室を飛ばした次のインク室を隣合うインク室と見なし、そのインク室の印字データを参照データとして使用する。
【0088】
このような制御を行うことで、例えば同一グループの隣合うインク室が同時に動作することで相互に影響し合うことが生じてもそれを加味して通電信号を選択することができ、インク室の動作が互いに影響し合ってもインク室からは常に適切な量のインク滴を吐出させることが可能になり、印字品質を高めることができる。
【0089】
なお、ここでは圧電部材を上下に変形してインク室の体積を変化させるノーマルモードタイプのインクジェットヘッドについて述べたが、このヘッドに類似した構造のヘッドとして圧電部材を左右に変形してインク室の体積を変形させる、いわゆる、シェアモードタイプのインクジェットヘッドがあるが、このヘッドに対しても全く同様な方法で制御することができる。
【0090】
また、図18及び図19に示すものはバブルジェット式と呼ばれるインクジェットヘッドで、これは基板51の上に隔壁52を所定のピッチで等間隔に接着固定し、この隔壁52の上に天板53を接着固定し、基板51、隔壁52及び天板53で囲まれた空間でインク室54を形成している。そして、各インク室54内底部に抵抗体層55を形成し、この抵抗体層55の上に電極層56を形成し、これらを保護層57で覆った発熱素子58を設けている。前記天板53の後端部には各インク室54にインクを供給する共通インク室59を形成し、かつ、インク室54の先端にインク吐出口60を開孔したオリィフィスプレート61を接着固定するとともにインク室54の後端を封止部材62で封止している。
【0091】
このヘッドは発熱素子58に所定の駆動パルスを印加すると、発熱素子周囲のインクが急激に加熱され、膜沸騰現象によりインク室54の内部の圧力が増大し、インク吐出口60からインク滴が吐出して印字を行うものである。発熱素子58に印加する駆動パルスは前述した各実施の形態の出力ピンOUT1〜OUTkから出力される駆動波形により与えられるようになっている。
【0092】
このようなヘッドでは、インク供給のための共通インク室59を介して各インク室54が互いに連通しているので、隣接したインク室は勿論、隣接したインク室以外の周囲のインク室とも相互に影響し合う。すなわち、共通インク室59を介して他のインク室から圧力が伝搬しインク室内の圧力変動に影響を受ける。又、このヘッドの場合は隣接したインク室を同時に駆動することができる。
【0093】
従って、このヘッドを使用して印字を行う場合には、あるインク室を駆動するときに隣接したインク室やそれ以外の周囲のインク室の駆動状態によってあるインク室への影響の度合いが異なる。従って、これら周囲のインク室の印字データを参照データとして通電信号を選択する制御を行うことにより、インク室の動作が相互に影響し合うことが生じてもそれを加味して通電信号を選択することができ、各インク室からは常に適切な量のインク滴を吐出させることが可能になり、印字品質を高めることができる。
【0094】
【発明の効果】
各請求項記載の発明によれば、周囲のインク室からの干渉の度合いをこれらインク室に対応する印字データから適格に捕らえてインク室を駆動する駆動波形の修正を行うことにより、精度の高いインク吐出量の補正ができ、これにより印字品質を十分に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す回路ブロック図。
【図2】同実施の形態において1画素1ビットのシリアル印字データを扱うときの各部の動作を説明するためのタイミング図。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す回路ブロック図。
【図4】同実施の形態において1画素1ビットのシリアル印字データを扱うときの各部の動作を説明するためのタイミング図。
【図5】同実施の形態において1画素2ビットのシリアル印字データを扱うときの各部の動作を説明するためのタイミング図。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す回路ブロック図。
【図7】同実施の形態におけるセレクタ付きシフトレジスタの構成を示す図。
【図8】同実施の形態において1画素1ビットのシリアル印字データを扱うときの各部の動作を説明するためのタイミング図。
【図9】同実施の形態において1画素2ビットのシリアル印字データを扱うときの各部の動作を説明するためのタイミング図。
【図10】本発明の第4の実施の形態を示す回路ブロック図。
【図11】同実施の形態において1画素1ビットのシリアル印字データの前後にダミーデータを付加したときの各部の動作を説明するためのタイミング図。
【図12】同実施の形態において1画素1ビットのシリアル印字データの前にダミーデータを付加したときの各部の動作を説明するためのタイミング図。
【図13】同実施の形態において1画素1ビットのシリアル印字データの後にダミーデータを付加したときの各部の動作を説明するためのタイミング図。
【図14】本発明の第5の実施の形態を示す回路ブロック図。
【図15】同実施の形態における動作を説明するためのタイミング図。
【図16】各実施の形態で使用するインクジェットヘッドの一例を示す部分横断面図。
【図17】図16に示すインクジェットヘッドの縦断面図。
【図18】各実施の形態で使用するインクジェットヘッドの他の例を示す部分横断面図。
【図19】図18に示すインクジェットヘッドの縦断面図。
【符号の説明】
11〜1k…シフトレジスタ
3…ラッチ回路
41〜4k…通電信号選択回路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an inkjet head driving apparatus that receives serial print data, selects an energization signal based on the received print data, generates a drive waveform for driving an ink chamber by the energization signal, and performs gradation printing.
[0002]
[Prior art]
An ink jet printer using an ink jet head in which a plurality of ink chambers are arranged, for example, uses an electro-mechanical conversion element to apply vibration to the ink chamber, which causes a pressure change in the ink chamber and causes ink from the ink discharge port. It is the structure which prints by discharging. In such an ink jet printer, when adjacent or adjacent ink chambers vibrate simultaneously, mutual interference occurs, resulting in a pressure change different from that when the ink chamber vibrates alone, and the amount of ink discharged from the ink chamber There has been a problem that the print quality does not become constant due to the change of.
[0003]
For this reason, for example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. Sho 62-116154, a drive signal for driving each ink chamber is provided to a drive circuit for an adjacent ink chamber via a resistor, and a certain ink chamber is given a drive signal. When the adjacent ink chambers are also driven simultaneously, the driving signal of the own ink chamber and the driving signal of the adjacent ink chamber are input to the subtraction circuit, and the subtraction circuit according to the driving amount of the adjacent ink chamber. In order to cope with this problem, the ink chamber is driven by a drive pulse corrected by subtracting a voltage corresponding to the generated interference pressure.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-mentioned publication, only adjacent ink chambers are always subject to interference, and the correction amount is uniquely determined by a resistor, and accuracy due to interference from surrounding ink chambers. High correction of was not possible. In particular, correction is insufficient when high accuracy is required for the ink ejection amount, such as when gradation printing is performed using an inkjet head.
[0005]
Therefore, the invention described in each claim corrects the drive waveform for driving the ink chamber by properly grasping the degree of interference from the surrounding ink chambers from the print data corresponding to these ink chambers, thereby achieving high-precision ink. Provided is an ink jet head driving device capable of correcting the discharge amount and thereby sufficiently improving the print quality.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to
[0010]
[0011]
[0012]
[0013]
[0014]
Claim 6 The invention described in
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
(First embodiment)
This embodiment is The figure As shown in FIG. 1, a
[0016]
When one line of print data is taken into each of the shift registers 11 to 1k of the
[0017]
Further, output pins OUT1 to OUTk for outputting a drive waveform for driving each ink chamber of the ink jet head in which k ink chambers are arranged are provided, and k energization
[0018]
That is, each of the energization
[0019]
Each of the energization
[0020]
That is, each of the energization
[0021]
[Table 1]
[0022]
In such a configuration, as shown in FIG. 2, one line of print data SI (10111... 000) is taken into each of the shift registers 11 to 1k of the
[0023]
Accordingly, the j-th energization signal selection circuit selects the energization signal TP4 from the energization signals TP1 to TP8 based on the 3-bit data “011” and supplies it to the corresponding head driver, and the j−1th energization signal selection. The circuit selects the energization signal TP8 from the energization signals TP1 to TP8 based on the 3-bit data “111” and supplies it to the corresponding head driver. Thus, the drive waveform for driving the ink chamber output from the j-th head driver is a j-pin output waveform as shown in FIG. 2, and the drive waveform for driving the ink chamber output from the j-1th head driver is shown in FIG. J-1 pin output waveform as shown in FIG.
[0024]
When ink is ejected from an ink chamber as described above, a total of 3 bits of print data including 1-bit print data corresponding to the ink chamber and 2-bit print data corresponding to the ink chamber adjacent to the ink chamber. Since one of the energization signals TP1 to TP8 is selected on the basis of the drive signal, the drive waveform supplied to the ink chamber to be driven can be corrected according to the degree of interference from the adjacent ink chamber, and therefore the surrounding ink chambers can be corrected. Even if there is an influence of cross talk from the above, it is possible to correct the ink ejection amount with high accuracy and to sufficiently improve the printing quality.
[0025]
Further, by configuring the drive circuit as in this embodiment, even if the print data in the ink chamber is “0”, TP1, TP2, TP5, TP6 can be selected from Table 1, so that the ink Even if the room data is “0”, it is possible to output a drive waveform depending on the surrounding drive state.
[0026]
In this embodiment, the print data of the ink chambers adjacent to the ink chamber is referred to. However, the input of the energization signal selection circuit is increased to refer to more ink chambers. Needless to say, if the number of combinations is increased as necessary and the energization signal is increased by that amount, the energization signal can be selected with reference to a wider range of ink chambers.
(Second Embodiment)
The same parts as those of the above-described embodiment are denoted by the same reference numerals and different parts will be described. This embodiment is The figure As shown in FIG. 3, 4-stage
[0027]
That is, the data output terminals Q1 to Q4 of the serial / parallel conversion circuit 11 are connected to the data input terminals D1 to D4 of the first stage
[0028]
The data output terminals Q1 to Q4 of the
[0029]
The energization
[0030]
[Table 2]
[0031]
In such a configuration, for example, when one pixel is 1 bit, the input timing of the reset signal RST, the shift clock SFCK, the serial print data SI, and the enable signal ENB is as shown in FIG. That is, when the reset signal RST rises from the low level to the high level while the enable signal ENB is at the high level, the serial / parallel conversion circuit 11, the
[0032]
At this time, prior to the input of the serial print data SI, dummy data “000” is input before the input of the serial print data SI by inputting three shift clocks as indicated by S1 in the figure. Thus, when the first 1 bit of the serial print data SI is input, it can be immediately converted into 4-bit parallel data. The 4-bit parallel data stored in each
[0033]
When the print data for one line is stored in each of the
[0034]
For example, if the latch output for the jth pixel is “0101” and the latch output for the j−1th pixel is “1011”, the energization
[0035]
In this way, when one pixel is 1 bit, in addition to the print data corresponding to itself, the adjacent upper-stage 3-bit data is referenced and the energization signal is selected according to the data content. The drive waveform supplied to the ink chamber to be driven can be corrected according to the degree of interference from the chamber, and therefore the ink discharge amount can be corrected with high accuracy even if there is an influence of crosstalk from the surrounding ink chamber. Print quality can be sufficiently improved.
[0036]
When one pixel is 2 bits, the input timing of the reset signal RST, shift clock SFCK, serial print data SI and enable signal ENB is as shown in FIG. That is, the enable signal ENB becomes a high level every two bits, and in this state, the shift clock SFCK is input and the serial / parallel conversion circuit 11 and the
[0037]
At this time, prior to the input of the serial print data SI, dummy data “00” is input before the input of the serial print data SI by inputting two shift clocks as indicated by S2 in the figure. As a result, when the first two bits of the serial print data SI are input, it can be immediately converted into 4-bit parallel data. The 4-bit parallel data stored in each of the
[0038]
When the print data for one line is stored in each of the
[0039]
For example, if the latch output for the jth pixel is “0011” and the latch output for the j−1th pixel is “1110”, the energization
[0040]
In this way, when one pixel is 2 bits, the energization signal is selected by referring to the data of the adjacent
[0041]
In this embodiment, the content of the surrounding data to be referred to can be changed by changing the number of dummy data added to the serial print data SI. For example, when one pixel is 1 bit, 3 dummy data are added here. However, if 2 dummy data are added, for example, 1-bit print data corresponding to itself is always Q2 output of the shift register. , Q3 and Q4 outputs become adjacent upper stage 2-bit data, and Q1 outputs become adjacent lower stage 1-bit data. In addition, when one pixel is 2 bits, two dummy data are added here. However, if one dummy data is added, for example, the corresponding 2-bit print data is always Q2 and Q3 of the shift register. Q4 output becomes the adjacent upper stage 1-bit data, and Q1 output becomes the adjacent lower stage 1-bit data.
[0042]
By changing the number of dummy data to be added in this way, the surrounding data to be referred to, that is, the surrounding ink chamber to be referred to can be easily changed. Therefore, it is possible to change the reference range used to correct the influence of interference from the surrounding ink chambers according to the characteristics of ink ejection from each ink chamber of the inkjet head, and more accurate ink ejection amount Can be corrected.
[0043]
Note that the apparatus of this embodiment can cope with print data in which one pixel is 4 bits. However, in this case, since all the outputs Q1 to Q4 of the shift register are data corresponding to the self, surrounding print data cannot be referred to.
(Third embodiment)
The same parts as those of the above-described embodiment are denoted by the same reference numerals and different parts will be described. This embodiment is The figure As shown in FIG. 6, the receiving means is composed of
[0044]
As shown in FIG. 7, each of the shift registers 21 1 to 21 k with selector is composed of four stages of D-type flip-
[0045]
Further, the output of the output terminal Q of the first stage flip-
[0046]
The
[0047]
In such a configuration, for example, when one pixel is 1 bit, the reset signal RST, the shift clock SFCK, the input timing of the serial print data SI, and the levels of the control signals MSLT1, MSLT2 are as shown in FIG. That is, the control signals are set to MSLT1 = 0 and MSLT2 = 0. Then, the flip-
[0048]
When the first bit of the serial print data SI is input to the first-
[0049]
Therefore, if the serial print data SI is, for example, “10100...”, The 4-bit parallel data Q1 to Q4 from the last-
[0050]
When one line of print data is stored in each of the shift registers 211 to 21k, a latch signal LTN is input, and the 4-bit parallel data Q1 to Q4 is latched by the
[0051]
The 4-bit parallel data latched by the
[0052]
For example, if the latch output for the jth pixel is “0101” and the latch output for the j−1th pixel is “1011”, the energization
[0053]
In this way, when one pixel is 1 bit, in addition to the print data corresponding to itself, the adjacent upper-stage 3-bit data is referenced and the energization signal is selected according to the data content. The drive waveform supplied to the ink chamber to be driven can be corrected according to the degree of interference from the chamber, and therefore the ink discharge amount can be corrected with high accuracy even if there is an influence of crosstalk from the surrounding ink chamber. Print quality can be sufficiently improved.
[0054]
If one pixel is 2 bits, the control signals are set to MSLT1 = 1 and MSLT2 = 0 as shown in FIG. Prior to the input of the serial print data SI, the dummy data “00” is input before the input of the serial print data SI by inputting two shift clocks as shown by S4 in the figure. As a result, 4-bit parallel data can be created from the first 2 bits of the serial print data SI and dummy data.
[0055]
When the first two bits of the serial print data SI are input to the first-
[0056]
Therefore, if the serial print data SI is, for example, “10100...”, The 4-bit parallel data Q1 to Q4 from the last-
[0057]
When one line of print data is stored in each of the shift registers 211 to 21k, a latch signal LTN is input, and the 4-bit parallel data Q1 to Q4 is latched by the
[0058]
The 4-bit parallel data latched by the
[0059]
For example, if the latch output for the jth pixel is “0010” and the latch output for the j−1th pixel is “1010”, the energization
[0060]
In this way, when one pixel is 2 bits, the energization signal is selected by referring to the data of the adjacent
[0061]
In this embodiment, the content of the surrounding data to be referred to can be changed by changing the number of dummy data added to the serial print data SI. For example, when one pixel is 1 bit, 3 dummy data are added here. However, if 2 dummy data are added, for example, 1-bit print data corresponding to itself is always Q2 output of the shift register. , Q3 and Q4 outputs become adjacent upper stage 2-bit data, and Q1 outputs become adjacent lower stage 1-bit data. In addition, when one pixel is 2 bits, two dummy data are added here. However, if one dummy data is added, for example, the corresponding 2-bit print data is always Q2 and Q3 of the shift register. Q4 output becomes the adjacent upper stage 1-bit data, and Q1 output becomes the adjacent lower stage 1-bit data.
[0062]
By changing the number of dummy data to be added in this way, the surrounding data to be referred to, that is, the surrounding ink chamber to be referred to can be easily changed. Therefore, it is possible to change the reference range used to correct the influence of interference from the surrounding ink chambers according to the characteristics of ink ejection from each ink chamber of the inkjet head, and more accurate ink ejection amount Can be corrected.
[0063]
Note that the apparatus of this embodiment can cope with print data in which one pixel is 4 bits. However, in this case, since all the outputs Q1 to Q4 of the shift register are data corresponding to the self, surrounding print data cannot be referred to.
(Fourth embodiment)
The same parts as those of the above-described embodiment are denoted by the same reference numerals and different parts will be described. This embodiment is The figure As shown in FIG. 10, the receiving means has a configuration in which shift registers 31, 32 are added bit by bit before and after the k-stage shift registers 11, 12, 13, ... 1k-1, 1k. In accordance with this, a
[0064]
In such a configuration, for example, as shown in FIG. 11, one shift clock S5, S6 is added before and after the shift clock SFCK for shifting one line of print data. As a result, each
[0065]
For example, if the serial print data is “10111...”, The data latched by the
[0066]
Although FIG. 11 shows the case where one shift clock S5, S6 is added before and after the shift clock SFCK for shifting the print data for one line, the data to be referred to is changed by changing the position where the shift clock is added. The range can be easily changed, whereby the energization signal to be selected can be changed.
[0067]
For example, as shown in FIG. 12, if two shift clocks S7 are added before the shift clock SFCK used for one line, they are input to the input terminals IN1, IN2, and IN3 of the energization
[0068]
Accordingly, the 3-bit data input to the input terminals IN1, IN2, and IN3 of the jth energization signal selection circuit changes from, for example, “011” to “101”, and each of the j−1th energization signal selection circuit. For example, 3-bit data input to the input terminals IN1, IN2, and IN3 changes from “111” to “011”. As a result, the energization signal to be selected changes, and the drive waveform for driving the ink chamber output from the j-th head driver becomes a j-pin output waveform as shown in FIG. 12, and the output from the j-1th head driver. The drive waveform for driving the ink chamber is a j-1 pin output waveform as shown in FIG.
[0069]
Further, for example, as shown in FIG. 13, if two shift clocks S8 are added after the shift clock SFCK used for one line, they are input to the input terminals IN1, IN2, and IN3 of the energization
[0070]
Accordingly, the 3-bit data input to the input terminals IN1, IN2, and IN3 of the jth energization signal selection circuit changes from, for example, “011” to “111”, and each of the j−1th energization signal selection circuit. The 3-bit data input to the input terminals IN1, IN2, and IN3 changes from “111” to “110”, for example. As a result, the energization signal to be selected changes, and the drive waveform for driving the ink chamber output from the j-th head driver becomes a j-pin output waveform as shown in FIG. The drive waveform for driving the ink chamber is a j-1 pin output waveform as shown in FIG.
[0071]
Thus, when ink is ejected from a certain ink chamber, a total of 3 bits of print data including 1-bit print data corresponding to the ink chamber and 2-bit print data corresponding to the ink chambers around the ink chamber Since one of the energization signals TP1 to TP8 is selected based on the drive signal, the drive waveform supplied to the ink chamber to be driven can be corrected in accordance with the degree of interference from the surrounding ink chambers. Even if there is an influence of cross talk from the above, it is possible to correct the ink ejection amount with high accuracy and to sufficiently improve the printing quality.
[0072]
In addition, the reference data can be easily changed by changing the position where the dummy data is added. Therefore, it is possible to change the reference range used to correct the influence of interference from the surrounding ink chambers according to the characteristics of ink ejection from each ink chamber of the inkjet head, and more accurate ink ejection amount Can be corrected.
[0073]
In each of the above-described embodiments, the drive waveform is changed by selecting one of a plurality of energization signals set in advance based on binary data composed of its own print data and surrounding reference data. However, the present invention is not necessarily limited to this. For example, one of a plurality of energization signals is selected based on its own print data, and the time width of the selected energization signal is changed based on the reference data, thereby changing the drive waveform. You may do.
(Fifth embodiment)
This embodiment is The figure As shown in FIG. 14, an
[0074]
[0075]
That is, according to Table 3, the energization signal TP1 is selected if the print data in the ink chamber is “1” and the print data on both sides is “0”, and the print data in the ink chamber is “1”. If either print data is “1” (OR condition), the energization signal TP2 is selected, the print data for the ink chamber is “0”, or the print data for the ink chamber is “1”, and printing is performed on both sides. If the data is also “1”, the energization signal TP3 is selected.
[0076]
[Table 3]
[0077]
Although the OR condition is described here as the condition for selecting the energization signal TP2, the energization signal TP2 is selected if the print data in the ink chamber is “1” and the print data on both sides is also “1”. It is easy to make the AND condition. Further, in the case of gradation data, it is possible to use a circuit for determining whether data exists or not, and to select an energization signal based on the flag data.
[0078]
By adopting such a configuration, in addition to the energization signal changing method (pulse width change) as in each of the above-described embodiments, the signal given to the analog switch can be made free, so the voltage value is different. If energization signals or waveforms with different waveform slopes are input, those waveforms can be selected according to the print data.
[0079]
FIG. 15 is a diagram showing an example of the operation timing of each part in this embodiment. In the figure, energization signals TP1 to TP3 are signals having different voltages, different pulse widths, different waveform slopes, and output switches. The signal is input to the input portion of each analog switch of the
[0080]
Now, print data SI is input to the
[0081]
For example, when the input to the jth energization
[0082]
Each signal is level-converted by the
[0083]
Thus, when ink is ejected from a certain ink chamber, based on 3-bit data of 1-bit print data corresponding to the ink chamber and 2-bit print data corresponding to the ink chambers around the ink chamber. Since one of the energization signals TP1 to TP3 is selected, the drive waveform supplied to the ink chamber to be driven can be corrected according to the degree of interference from the surrounding ink chamber, and accordingly, the cross from the surrounding ink chamber can be corrected. Even if there is an influence of talk, the ink discharge amount can be corrected with high accuracy, and the print quality can be sufficiently improved. In addition, as the energization signals TP1 to TP3, signals having different voltages, different pulse widths, and different waveform gradients can be set, and correction with higher accuracy becomes possible.
[0084]
Next, a specific configuration of the ink jet head used in each of the above-described embodiments will be described.
16 and 17 show a normal mode type ink jet head, which is formed on a
[0085]
In this head, when a predetermined voltage is applied between the upper and lower individual electrodes of the
[0086]
In such a head, the
[0087]
For this reason, when this head is used, when driving one group of ink chambers, print data for driving each ink chamber of that group is stored in a shift register constituting the receiving means. become. Therefore, when the energization signal is selected using the print data of the ink chambers adjacent to both sides as reference data, the reference data actually used is viewed from adjacent ink chambers in the same group, that is, from the entire head. In this case, the next ink chamber after the two ink chambers on both sides of a certain ink chamber is regarded as an adjacent ink chamber, and the print data of that ink chamber is used as reference data.
[0088]
By performing such control, for example, even if adjacent ink chambers of the same group operate at the same time, the energization signal can be selected in consideration of the mutual influence. Even if the operations affect each other, an appropriate amount of ink droplets can always be ejected from the ink chamber, and the print quality can be improved.
[0089]
Here, a normal mode type inkjet head that changes the volume of the ink chamber by deforming the piezoelectric member up and down has been described. However, as a head having a structure similar to this head, the piezoelectric member is deformed left and right to change the volume of the ink chamber. There is a so-called share mode type ink jet head that deforms the volume, but this head can also be controlled in exactly the same manner.
[0090]
18 and FIG. 19 is an ink jet head called a bubble jet type, in which a
[0091]
When a predetermined driving pulse is applied to the
[0092]
In such a head, since the
[0093]
Accordingly, when printing is performed using this head, the degree of influence on a certain ink chamber varies depending on the driving state of an adjacent ink chamber or other surrounding ink chambers when a certain ink chamber is driven. Therefore, by performing control for selecting the energization signal using the print data of the surrounding ink chambers as reference data, the energization signal is selected in consideration of the mutual influence of the operation of the ink chamber. In addition, an appropriate amount of ink droplets can always be ejected from each ink chamber, and the print quality can be improved.
[0094]
【The invention's effect】
According to the invention described in each claim, the degree of interference from the surrounding ink chambers is appropriately captured from the print data corresponding to these ink chambers, and the drive waveform for driving the ink chambers is corrected, thereby achieving high accuracy. The ink discharge amount can be corrected, and thereby the print quality can be sufficiently improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a circuit block diagram showing a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a timing chart for explaining the operation of each unit when handling serial print data of 1 bit per pixel in the embodiment;
FIG. 3 is a circuit block diagram showing a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a timing chart for explaining the operation of each section when handling serial print data of one pixel and one bit in the embodiment.
FIG. 5 is a timing chart for explaining the operation of each unit when handling serial print data of 1 pixel and 2 bits in the embodiment;
FIG. 6 is a circuit block diagram showing a third embodiment of the present invention.
7 is a diagram showing a configuration of a shift register with a selector in the embodiment; FIG.
FIG. 8 is a timing diagram for explaining the operation of each unit when handling serial print data of one pixel and one bit in the embodiment;
FIG. 9 is a timing chart for explaining the operation of each unit when handling serial print data of 1 pixel and 2 bits in the embodiment;
FIG. 10 is a circuit block diagram showing a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a timing chart for explaining the operation of each unit when dummy data is added before and after serial print data of one pixel and one bit in the embodiment.
FIG. 12 is a timing chart for explaining the operation of each unit when dummy data is added before serial print data of one pixel and one bit in the embodiment;
FIG. 13 is a timing diagram for explaining the operation of each unit when dummy data is added after serial print data of one pixel and one bit in the embodiment;
FIG. 14 is a circuit block diagram showing a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 15 is a timing chart for explaining the operation in the embodiment;
FIG. 16 is a partial cross-sectional view showing an example of an inkjet head used in each embodiment.
17 is a longitudinal sectional view of the inkjet head shown in FIG.
FIG. 18 is a partial cross-sectional view showing another example of the ink jet head used in each embodiment.
19 is a longitudinal sectional view of the inkjet head shown in FIG.
[Explanation of symbols]
11 ~ 1k ... shift register
3 ... Latch circuit
41 ~ 4k ... energization signal selection circuit
Claims (6)
前記mビット階調印字データを受信した時、前記受信経路変更手段は前記インク室に対応する受信手段に当該インク室の印字データ及びその周辺のインク室の印字データが入るようにし、当該インク室の印字データとその周辺のインク室の印字データによって複数の通電信号から一つの通電信号を決定することを特徴とするインクジェットヘッド駆動装置。Ink jet head in which a plurality of ink chambers are arranged, receiving means for receiving gradation print data of maximum n bits corresponding to each ink chamber of the head, and decoding means for selectively inputting the print data received by the receiving means Means for inputting a plurality of energization signals, means for determining one energization signal from the plurality of energization signals input by the input means according to the decoding result of the decoding means, and the number of bits m (m <n) Receiving path changing means for changing the receiving path of the print data by
When the m-bit gradation print data is received, the reception path changing unit causes the receiving unit corresponding to the ink chamber to receive the print data of the ink chamber and the print data of the surrounding ink chamber, and the ink chamber An ink-jet head drive device, wherein a single energization signal is determined from a plurality of energization signals based on the print data of the ink and the print data of the ink chambers around it.
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