JP3634606B2 - Thin film forming apparatus using rotating electrode - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転電極を用いた薄膜形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アモルファスシリコン等の薄膜を比較的高い圧力で形成する薄膜形成装置としては、反応容器内に平行平板型電極を設置したプラズマCVD装置が知られている。このような装置においては、一方の電極に高周波電力または直流電力を印加し、他方の電極を接地し、これらの電極間でプラズマを発生させ、発生したプラズマ中に反応ガスを供給し、反応ガスを分解することにより基板上に所望の薄膜を形成させている。
【0003】
高速でかつ大きな面積の薄膜を形成することができる薄膜形成装置として、特開平9−104985号公報では、回転電極を用いた薄膜形成装置が提案されている。このような回転電極を用いた薄膜形成装置によれば、回転電極の回転によりプラズマ空間に反応ガスを効率よく供給することができるので、反応ガスの利用効率を大幅に向上させることができるとともに、速い速度で均一な薄膜を形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の回転電極を用いた薄膜形成装置においては、10cm〜30cmの比較的大きな直径の回転電極が用いられており、比較的広い領域でプラズマが発生するため、薄膜形成に関与しない遊離した微粒子が発生する場合があった。このような微粒子の発生は、反応ガスの利用効率を低減させ、効率的な薄膜形成の妨げとなる。また、反応容器内に微粒子が付着するため、付着した微粒子を取り除くなどの装置のメンテナンスが必要となる。
【0005】
微粒子の発生を低減する方法として、回転電極の直径を小さくすることによりプラズマ発生領域を制限する方法が考えられる。しかしながら、回転電極の直径を小さくすると、相対的に回転電極の電極表面の周速度が遅くなり、回転による電極表面の移動によって供給される反応ガスの量が低減し、成膜速度が低下する。
【0006】
本発明の目的は、回転電極を用いた薄膜形成装置において、成膜速度を向上させ、均質な薄膜を形成することができる薄膜形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の局面に従う薄膜形成装置は、回転することにより基板表面の近傍を移動しながら通過する電極表面を有する円筒状の回転電極に、高周波電力または直流電力を印加することによりプラズマを発生させ、該プラズマ中で反応ガスを分解させてプラズマCVD法により基板上に薄膜を形成する薄膜形成装置であり、回転電極と基板の間のプラズマ発生領域に反応ガスを吹き付けるように反応ガス供給管が設けられていることを特徴としている。
【0008】
本発明の第1の局面に従うさらに具体的な薄膜形成装置は、反応容器内でプラズマを発生させ、該プラズマ中で反応ガスを分解させてプラズマCVD法により基板上に薄膜を形成するための薄膜形成装置であり、回転することにより基板表面の近傍を移動しながら通過する電極表面を有する円筒状の回転電極と、回転電極を回転させるための駆動手段と、基板表面と回転電極の間にプラズマを発生させるため回転電極に印加される高周波電力または直流電力を供給する電源と、基板を保持する基板ホルダーと、回転電極と基板の間のプラズマ発生領域に反応ガスを吹き付けるように設けられる反応ガス供給管とを備えることを特徴としている。
【0009】
第1の局面に従えば、回転電極と基板の間に反応ガスを吹き付ける反応ガス供給管が設けられているので、回転電極と基板の間のプラズマ発生領域に、反応ガスを安定して供給することができる。従って、成膜速度を向上させ、均一な薄膜を形成することができる。また、回転電極と基板の間のプラズマ発生領域に安定して反応ガスを供給することができるので、直径の小さな回転電極を用いることができる。従って、プラズマ発生領域を狭くすることができ、遊離した微粒子の発生を低減することができる。また、回転電極の直径を小さくすると、反応容器全体の容積を減少することができ、この結果、遊離した微粒子が発生する領域を少なくすることができるので、さらに微粒子の発生を低減することができる。
【0010】
第1の局面において、反応ガス供給管のガス噴き出しの先端は、回転電極の電極表面から、該電極の略直径の値以下の位置に設けられていることが好ましい。また、第1の局面においては、上述のように回転電極の直径を小さくすることができる。このような場合、回転電極の直径は8cm以下であることが好ましく、さらに好ましくは5cm以下、さらに好ましくは1〜5cmである。
【0011】
さらに、第1の局面においては、回転電極を基板表面に沿って複数設けてもよい。回転電極を複数設けることにより、一度に大きな面積の薄膜を形成することができる。
【0012】
また、複数の回転電極を設ける場合、各回転電極と基板の間に反応ガスを吹き付けるように各電極毎に反応ガス供給管を設けてもよいが、各回転電極間の距離が狭くそれぞれに反応ガス供給管を設けることができない場合には、複数の回転電極のうちの少なくとも最前列に位置する回転電極と基板との間に反応ガスを吹き付けるように反応ガス供給管を設けてもよい。
【0013】
複数の回転電極を設ける場合、各回転電極の回転方向は同一方向であることが好ましい。これにより、複数の回転電極と基板との間で、反応ガスを一定の方向に流動させることができ、均質な薄膜を形成することができる。
【0014】
本発明の第2の局面に従う薄膜形成装置は、回転することにより基板表面の近傍を移動しながら通過する電極表面を有する回転電極に、高周波電力または直流電力を印加することによりプラズマを発生させ、該プラズマ中で反応ガスを分解させて基板上に薄膜を形成する薄膜形成装置であり、回転電極の直径が8cm以下、好ましくは5cm以下、さらに好ましくは1〜5cmであることを特徴としている。
【0015】
第2の局面に従えば、回転電極の直径を8cm以下とすることにより、回転電極と基板との間で発生するプラズマ領域を狭めることができる。従って、基板上の薄膜形成に関与しない遊離した微粒子の発生を低減することができる。また、回転電極の直径を小さくすることにより、反応容器全体の容積を減少させることができるので、遊離した微粒子が発生する領域を少なくすることができ、微粒子の発生を低減することができる。
また、遊離した微粒子の発生を低減することができるので、反応ガスの利用効率を高めることができる。
【0016】
本発明の第3の局面に従う薄膜形成装置は、回転することにより基板表面の近傍を移動しながら通過する電極表面を有する回転電極に、高周波電力または直流電力を印加することによりプラズマを発生させ、該プラズマ中で反応ガスを分解させて基板上に薄膜を形成する薄膜形成装置であり、回転電極が基板表面に沿って複数設けられていることを特徴としている。
【0017】
第3の局面に従えば、大きな面積の薄膜を形成することができる。また、基板を回転電極に対して相対的に移動させて複数の回転電極で同一箇所の薄膜を形成すれば、成膜速度を向上させることができる。
【0018】
本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置は、反応容器内に設けた回転電極に高周波電力または直流電力を印加することによりプラズマを発生させ、該プラズマ中で反応ガスを分解させて基板上に薄膜を形成する薄膜形成装置であり、前記反応ガスの分解による析出物が回転電極の表面に付着しない温度以上に回転電極の表面を加熱することを特徴としている。
【0019】
第4の局面において、反応ガスの分解による析出物とは、上記の薄膜形成に関与しない遊離した微粒子のことであり、このような微粒子が回転電極表面に薄膜として付着する。第4の局面においては、このような反応ガスの分解による析出物が回転電極の表面に付着しない温度以上に回転電極の表面を加熱する。回転電極の表面の加熱温度としては、100℃以上が好ましく、さらに好ましくは100〜300℃、さらに好ましくは150〜200℃である。加熱温度が高すぎると、それに伴って得られる効果が少なく、経済的に不利である。また、反応容器内の周囲に熱の影響を与えるため好ましくなく、回転電極の熱膨張のため、基板と電極表面との間の間隔が狭くなるなどの問題を生じる。
第4の局面に従えば、回転電極表面への薄膜の堆積が抑制され、微粒子の発生も減少させることができる。
【0020】
第4の局面に従う好ましい実施形態の一つにおいては、反応容器内のガスを排出し再び反応容器内に戻すガス循環路を設け、該ガス循環路内を流れるガスを加熱し、加熱されたガスを該ガス循環路の噴き出し口から回転電極の表面に吹き付けることにより、回転電極の表面を加熱する。このガス循環路においては、反応容器内で発生した微粒子を除去するための微粒子除去手段が設けられていることが好ましい。ガス循環路において、このような微粒子除去手段を設けることにより、反応容器内で発生した微粒子を除去することができ、均一な薄膜を形成することができる。また、本実施形態におけるガス循環路の噴き出し口は、上記第1の局面における反応ガス供給管としても機能し得るものである。また、新たに供給する反応ガスを、ガス循環路から導入してもよい。この場合、ガス循環路内で反応ガスが十分に希釈ガス等と混合され、均一に混合した反応ガスをガス循環路の噴き出し口から回転電極の表面と基板の間に吹き付けることができる。
【0021】
第4の局面においては、その他の加熱手段により回転電極の表面を加熱してもよい。例えば、基板を保持する基板ホルダー内にヒーターを設け、これによって基板を加熱すると共に、回転電極の表面を加熱してもよい。また、回転電極の表面近傍にランプヒーター等を設け、回転電極の表面を加熱してもよい。
【0022】
以下、本発明の第1の局面〜第4の局面に共通する事項について説明する。
本発明において用いられる回転電極としては、例えば、特開平9−104985号公報に開示された回転電極を挙げることができる。従って、電極表面に凹凸を有した回転電極や、電極表面の一部もしくは全部の上に絶縁膜を有した回転電極等を用いることができる。
また、薄膜形成条件は、特に限定されるものではなく、例えば、特開平9−104985号公報に開示された薄膜形成条件を採用することができる。
【0023】
本発明の薄膜形成装置は、通常、回転電極と基板の間に発生させたプラズマにより反応ガスを分解させるプラズマCVD法により薄膜を形成させることができる装置である。本発明の薄膜形成装置は、特に高い圧力下で薄膜を形成する場合に有用である。例えば、雰囲気圧力、すなわち反応容器内の全圧が1Torr以上の条件が特に有用である。反応ガスの分圧としては、0.01Torr以上の条件が好ましい。反応容器内の全圧は、より好ましくは100Torr〜1atmであり、さらに好ましくは約1atmである。反応ガスの分圧は、より好ましくは0.1〜50Torrであり、さらに好ましくは5〜50Torrである。
【0024】
反応容器内には反応ガス以外に不活性ガスを含有させることができる。このような不活性ガスとしては、He、Ne、Ar、Kr、及びXeなどが挙げられる。
反応容器内には、さらに水素ガスを含有させることができる。水素ガスの分圧としては、1Torr以上が好ましく、より好ましくは1〜50Torrである。
【0025】
本発明において、回転電極の電極表面の周速度は、10m/秒以上、音速以下が好ましい。周速度がこの範囲よりも小さいと、プラズマ空間に対する反応ガスの供給が不十分となる場合がある。また、周速度が音速以上になると、音速を超えることによる衝撃波等の問題が生じる。電極表面の周速度として、より好ましくは、50m/秒〜音速であり、さらに好ましくは50〜200m/秒である。
【0026】
本発明において、回転電極と基板との間の距離は、0.01〜1mm程度が好ましい。本発明の第1の局面においては、上述のように、電力伝達部材と回転電極との間で形成される静電容量が、回転電極と基板との間で形成される静電容量の10倍以上となるように回転電極と基板との間の距離が設定されることが好ましい。
【0027】
本発明において、回転電極に高周波電力を印加する場合、パルス状に印加することが好ましい。高周波電力をパルス状に印加することにより、安定したプラズマを広範囲に維持することができる。パルス中に印加する高周波電力のデューティ比としては、1/100以上が好ましい。またパルス中に変調する変調周波数としては、100kHz以上が好ましい。
【0028】
本発明において、回転電極に高周波電力を印加する場合の高周波電力の周波数としては、13.56MHz以上が好ましく、さらに好ましくは150MHz以上である。
【0029】
本発明において、高周波電力の投入電力密度としては、10W/cm2 以上が好ましく、より好ましくは10〜100W/cm2 以上であり、さらに好ましくは30〜100W/cm2 である。
本発明において、薄膜形成の際の基板温度は、室温(20℃)〜500℃が好ましく、より好ましくは室温(20℃)〜300℃である。
【0030】
本発明において形成する薄膜は、プラズマCVD法等により形成することができる薄膜であれば特に限定されるものではない。具体的には、Si、C(ダイヤモンド及びダイヤモンド状薄膜を含む)、SiC、SiO2 、Si3 N4 、Al2 O3 、AlNなどが挙げられる。反応容器内に供給する反応ガスは、これらの形成する薄膜に応じて適宜選択される。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の局面に従う薄膜形成装置の一実施例を示す断面図である。チャンバー6内には、基板ホルダー3が設けられており、基板ホルダー3の上に基板2が設置されている。基板2の上方には、回転電極1が設けられている。回転電極1は、その中心の位置に設けられた回転軸1bにより回転するように設けられている。回転軸1bは、図示されないモーター等の駆動手段によって回転する。回転軸1bには、回転電極1に高周波電力を供給するための高周波電源5が接続されている。
【0032】
回転電極1と基板2の間には、反応ガスを回転電極1の電極表面1aと基板2との間に供給するための反応ガス供給管4が設けられている。反応ガス供給管4の先端4aから反応ガスが噴き出し、反応ガスが電極表面1aと基板2の間に吹き付けられる。反応ガスは、チャンバー6の外部に設けられた図示されない反応ガスボンベ等から反応ガス供給管4に供給される。図8は、反応ガス供給管4を示す斜視図である。図8に示すように、反応ガス供給管4は、幅の広い形状を有しており、回転電極の幅(図1に示す図面奥から図面手前に向かう方向の幅)と同程度の幅を有している。従って、回転電極1と基板2の間のプラズマ発生領域全体に均一に反応ガスを供給することができる。
【0033】
図2は、図1に示す反応ガス供給管4のガス噴き出しの先端4aの位置を説明するための図である。図2においては、回転電極1の電極表面1aから距離dにある領域をハッチングで示している。dの値としては、回転電極の略直径程度であることが好ましい。本発明においては、反応ガス供給管4の先端4aが、回転電極1の電極表面1aから10cm未満、好ましくは8cm以下の位置に設けられていることが好ましい。従って、図2に示す距離dが10cm未満、より好ましくは8cm以下の領域に反応ガス供給管4の先端4aが位置することが好ましい。ハッチングで示した領域の中でも、電極表面1aと基板との間にできるだけ近いことが好ましい。しかしながら、回転電極1の直径が相対的に小さくなり、反応ガス供給管4が相対的に大きなサイズとなる場合には、回転電極1の電極表面1aと基板との間に反応ガス供給管4の先端4aを挿入することが難しくなるので、そのような場合には、図2に示すハッチング領域のいずれかの位置にガス供給管4の先端4aが位置するように設ける。
【0034】
回転電極の直径とプラズマ領域の拡がりとの関係について確認するため、直径30cm、5cm、1cmの3種類の回転電極を用意し、アモルファスシリコン薄膜を形成しプラズマ領域の拡がりを求めた。回転電極に印加する電力としては、150MHzの高周波電力を用い、電力パワー(W)を表1のように変化させてプラズマ領域の拡がりを測定した。プラズマ領域の拡がりは、形成された薄膜の幅から算出した。薄膜形成条件としては、反応ガスとしてHeで0.1%に希釈したシラン(SiH4 )ガスを用い、雰囲気圧力を1気圧とした。回転電極と基板との間のギャップを300μmとし、回転電極の周速度が50m/秒となるように回転電極の直径に応じて回転速度を設定した。また、薄膜は、ガラス基板の上に形成した。プラズマ領域の拡がりの測定結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
表1の結果から明らかなように、回転電極の直径が大きい程、プラズマ領域の拡がりが大きくなっていることがわかる。遊離した微粒子の発生を低減させるためには、プラズマ領域の拡がりは50mm以下であることが好ましい。従って、上記の測定結果からは、高周波電力のパワーを大きくしても、プラズマ領域のパワーが50mm以下となる、直径1〜5cmの範囲の回転電極が好ましいことがわかる。なお、表1に示す、電極直径30cmで投入電力パワー2000W及び3000W、並びに電極直径10cmで投入電力パワー3000Wの条件では、微粒子が多量に発生した。
【0037】
図1に示す薄膜形成装置を用いて、アモルファスシリコン薄膜を形成した。回転電極1としては、直径が5cmで、幅(図1に示す図面奥から図面手前に向かう方向の幅)が10cmのアルミニウムからなる円筒状の回転電極を用いた。従って、円周方向に連続した電極表面を有している。回転電極1に印加する電力は、500W、150MHzの高周波電力とした。反応ガスとしては、Heガスを希釈ガスとして用いた0.1%のSiH4 ガスを用いた。雰囲気圧力は1気圧とし、回転電極1と基板2の間のギャップは300μmとして、ガラス基板上にシリコン薄膜を形成した。
【0038】
まず、回転電極1の周速度を100m/秒とし、反応ガス供給管4から反応ガスを供給するのではなく、図1に示すチャンバー底面のAの位置から反応ガスを供給してシリコン薄膜を形成したところ、成膜速度は500Å/秒であった。
【0039】
次に、回転電極1の周速度を50m/秒とし、Aの位置から反応ガスを供給してシリコン膜を形成したところ、成膜速度は200Å/秒に減少した。
次に、回転電極1の電極表面の周速度を50m/秒としたまま、矢印Aの位置から反応ガスを供給するのではなく、本発明の第1の局面に従い、図1に示す反応ガス供給管4の先端4aから反応ガスを回転電極1と基板2間に吹き付けてシリコン薄膜を形成した。なお、反応ガス吹き付けの流速は50m/秒とした。この結果、成膜速度は450Å/秒に増加した。
【0040】
以上のことから明らかなように、本発明の第1の局面に従い、反応ガス供給管から回転電極と基板の間に反応ガスを吹き付けることにより、成膜速度を大幅に向上することができる。なお、反応ガス吹き付けの際の流速は、上記実施例のように、回転電極の周速度と同程度の速度か、あるいは周速度よりも速い速度で反応ガスを吹き付けることが好ましい。
【0041】
図3は、本発明の第1の局面〜第3の局面に従う薄膜形成装置の一実施例を示す断面図である。図3に示す実施例においては、基板2の上に、基板2の表面に沿って、2つの円筒状の回転電極11及び12が設けられている。回転電極11及び12には、それぞれ回転軸11b及び12bに高周波電源5が接続されている。回転電極11及び12は、ともに同一方向に回転しており、図3に示す矢印の方向に回転している。その他の構成は、図1に示す実施例の装置と同様であるので、同一の参照番号を付して説明を省略する。
【0042】
反応ガス供給管4は、最前列に位置する回転電極11と基板2との間に反応ガスを吹き付ける位置に設けられている。回転電極11の電極表面11aと基板2の間に発生するプラズマ領域には、反応ガス供給管4から吹き付けられた反応ガスが供給されると共に、電極表面11aの回転によりその表面近傍の反応ガスが供給される。
【0043】
回転電極12の電極表面12aと基板2との間に発生するプラズマ領域には、反応ガス供給管4から噴き出された反応ガスの一部が到達すると共に、電極表面12aの回転によりその表面近傍の反応ガスが供給される。
【0044】
図4は、本発明の第1の局面〜第3の局面に従う薄膜形成装置の他の実施例を示す断面図である。図4に示す実施例においては、3つの回転電極11、12及び13が基板2上に、基板2の表面に沿って設けられている。高周波電源5は、それぞれの回転軸11b、12b及び13bに接続されている。回転電極11、12及び13は、図4に矢印で示すように、同一方向に回転しており、従ってそれぞれの電極表面11a、12a及び13aは同一方向に移動している。
【0045】
反応ガス供給管4は、最前列に位置する回転電極11と基板2との間に反応ガスを吹き付けるように設けられている。その他の構成は、図1に示す実施例と同様であるので、同一の参照番号を付して説明を省略する。
【0046】
回転電極11と基板2との間のプラズマ領域には、反応ガス供給管4から噴き出される反応ガスと回転電極11の回転により供給される反応ガスが与えられる。また回転電極12と基板2との間のプラズマ領域、及び回転電極13と基板2との間のプラズマ領域には、反応ガス供給管4からの反応ガスとともに、回転電極12及び13の回転により生じる電極表面12a及び13aの移動に伴う反応ガスが供給される。
【0047】
次に、図1に示す装置、図3に示す装置、及び図4に示す装置を用いて、アモルファスシリコン薄膜を形成した。回転電極としては、いずれも直径5cm、幅10cmのアルミニウムからなる円筒状の電極を用い、図3及び図4に示す装置においては、各回転電極の回転軸間の距離を10cmとした。なお、基板2を5mm/秒の速度で前方向及び後ろ方向に交互に移動させ走査した。また、反応ガス供給管4からの反応ガスの噴き出しは、流速50m/秒とした。薄膜形成時間は、2分間とした。その他の薄膜形成条件は、上記実施例と同様とした。
【0048】
回転電極を1つ用いた図1に示す薄膜形成装置では、約2000Åの膜厚の薄膜が形成された。2つの回転電極を用いた図3に示す薄膜形成装置では、約4500Åの膜厚の薄膜が形成された。3つの回転電極を用いた図4に示す薄膜形成装置では、約7000Åの膜厚の薄膜が形成された。
以上のことから明らかなように、回転電極の数を増加させることにより、成膜速度を増加することができる。
【0049】
図5は、本発明の第1の局面〜第3の局面に従う薄膜形成装置のさらに他の実施例を示す断面図である。図5に示す実施例では、5つの回転電極11〜15を基板2の表面に沿って設けている。反応ガス供給管4は、最前列に位置する回転電極11と基板2との間に反応ガスを吹き付けるように設けられている。
【0050】
回転電極11〜15は、図5に矢印で示すように、同一方向に回転している。従って、回転電極11〜15と基板2との間においては、各回転電極の回転により、回転電極11から回転電極15に向かう方向の反応ガスの流れが形成されている。従って、反応ガス供給管4から噴き出された反応ガスは、各回転電極11〜15と基板2との間を流れ、各回転電極と基板2との間のプラズマ領域に供給されるように流れる。
【0051】
図5に示すように、回転電極の数をさらに増加させることにより、成膜速度を増加することができ、大きな面積の薄膜を形成することができる。
上記各実施例では、回転電極として円筒状の、電極表面が平滑な回転電極を用いたが、本発明はこのような回転電極に限定されるものではなく、例えば、特開平9−104985号公報に開示された種々の表面形状の回転電極を用いることができる。
【0052】
図6は、電極表面に凹凸を有した回転電極を複数組み合わせて用いる場合の実施例を示す平面図である。図6に示す実施例では、直径の大きい凸部16aと直径の小さい凹部16bを交互に有する回転電極16と、同様に直径の大きい凸部17aと直径の小さい凹部17bを交互に有する回転電極17を組み合わせて用いている。図6に示すように、一方の回転電極16の凸部16aが、他方の回転電極17の凹部17bに嵌まり合い、他方の回転電極17の凸部17aが一方の回転電極16の凹部16bに嵌まり合うように組み合わされている。
【0053】
一方の回転電極16及び他方の回転電極17は、同じ方向に回転するように設けられる。従って、互いに接触しないように設けられ、隙間を介するように組み合わされる。
【0054】
プラズマは凸部16a及び凸部17aと基板との間に集中的に発生するが、凸部16aの位置と凸部17aの位置が互いにずれた位置であるので、薄膜形成の際、基板を相対的に移動させることにより、基板の全面に薄膜を形成させることができる。
【0055】
図7は、螺旋状の溝が形成された雄ねじ形状の回転電極を組み合わせた状態を示す平面図である。一方の回転電極18には、螺旋状の凸部18aと螺旋状の凹部18bが形成されており、他方の回転電極19には、螺旋状の凸部19aと螺旋状の凹部19bが形成されている。凹部18bに凸部19aが嵌まり、凹部19bに凸部18aが嵌まるように回転電極18及び回転電極19が組み合わされている。
【0056】
回転電極18及び回転電極19は、同じ方向に回転するように設けられている。凸部18a及び凹部18bは螺旋状に形成されているので、回転電極18の回転によりその位置が移動するが、他方の回転電極19の凸部19a及び凹部19bも螺旋状に形成されているので、凹部19bに凸部18aが嵌まり、凹部18bに凸部19aが嵌まった状態で移動する。従って、回転電極18と回転電極19の表面は互いに接することなく、常に一定の隙間を介した状態で組み合わされている。
【0057】
回転電極18及び19と基板との間で、プラズマは凸部18a及び凸部19aの部分で集中的に発生するが、凸部18a及び凸部19aは回転電極18及び19に回転と共に回転軸方向に移動するので、基板を回転電極18及び19に対して相対的に移動させることにより、基板の全面に薄膜を形成することができる。
【0058】
図9は、本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置の一実施例を示す断面図である。図9に示す実施例においては、反応容器であるチャンバー6内のガスを排出し再びチャンバー6内に戻すためのガス循環路20が設けられている。ガス循環路20の吸い込み口21は、回転電極1と基板2の間に設けられており、回転電極1の回転方向の下流側に位置するように設けられている。ガス循環路20の噴き出し口22は、回転電極1と基板2の間に設けられており、回転電極1の回転方向の上流側に位置するように設けられている。吸い込み口21及び噴き出し口22の幅(図面奥側から手前方向の幅)は、回転電極1の幅とほぼ同程度になるように設けられている。
【0059】
ガス循環路20の吸い込み口21における吸引、及び噴き出し口22におけるガスの放出は、ガス循環路20に設けられた循環ポンプ23により行われる。循環ポンプ23としては、例えばドライポンプが用いられる。吸い込み口21と循環ポンプ23の間には、微粉末除去手段である微粉末除去フィルタ、ガス濃度センサ及びガス導入口(図9には図示されないが、図10において図示される)が設けられている。
【0060】
循環ポンプ23と噴き出し口22の間には、ガス循環路20内を流れるガスを加熱するためのヒーター30が設けられている。このヒーター30の加熱により、ガス循環路20内を流れるガスが加熱され、加熱されたガスが噴き出し口22から噴き出され、回転電極1の表面1aを加熱する。
【0061】
図10は、チャンバー6に接続されているガス循環路20をさらに詳細に説明するための概略構成図である。チャンバー6内のガスは、吸い込み口21から排出され、微粉末除去手段である微粉末除去フィルタ26により、ガス中に含有される微粉末が除去される。この微粉末は、上述のように、チャンバー6内で反応ガスが分解することにより生成する析出物である。このような微粉末除去フィルタ26としては、例えば、アニオン交換繊維やカチオン交換繊維などのアクリル繊維をフィルタ状に成形したものを用いることができる。
【0062】
ガス循環路20内のガスは、次にガス濃度センサ24を通り、ガス中の反応ガスやドーパントガス等の濃度が測定され、ガス導入口25まで送られる。ガス導入口25には、ガスボンベ40〜44が接続されている。例えば、太陽電池の発電層として用いられるシリコン薄膜を形成する場合、ガスボンベ40は希釈ガスとしてのヘリウムガス、ガスボンベ41は反応ガスとしてのシランガス、ガスボンベ42はドーパントガスとしてのホスフィンガス、ガスボンベ43はドーパントガスとしてのジボランガス、ガスボンベ44は水素ガスのボンベである。ガス濃度センサ24で測定された濃度データに基づき、それぞれのガスがガス導入口25からガス循環路20内に供給される。
【0063】
これらのガスは、循環ポンプ23に送られた後、水吸着筒28を通り、ヒーター30が設けられた箇所でヒーター30により加熱される。加熱されたガスは、噴き出し口22からチャンバー6内に戻される。このとき、チャンバー6内の回転電極の表面にガスを吹き付けることにより、上述のように回転電極の表面を加熱し所定の温度にすることができる。
【0064】
図9及び図10に示す薄膜形成装置を用いてアモルファスシリコン薄膜を形成した。回転電極1としては、直径300mm、回転軸方向の長さ(幅)100mmのアルミニウムからなる円筒状の回転電極を用いた。従って、回転電極1は、円周方向に連続した表面を有している。高周波電源5からは、周波数150MHz、電力パワー500Wの高周波電力を印加した。反応ガスとしては、希釈ガスとしてのヘリウムに希釈された0.1%シランガスを用い、チャンバー6内の圧力は1気圧となるようにした。回転電極1の表面1aと基板2との間のギャップは300μmとなるように調整した。
【0065】
ガス循環路20内でのガスの流量は、チャンバー6内の全容積のガスが20秒間でガス循環路20内を流れるような流量とした。ガス濃度センサ24でガス循環路20中を流れるガスの濃度を測定し、シランガス濃度が常に0.1%となるようにガス導入口25からのシランガスを供給した。供給量は約20ccm/分であり、基板温度は加熱せず、常温(20℃)とした。またヒーター30による加熱は、ガス循環路20内を流れるガスが約250℃となるように調整した。この加熱されたガスを噴き出し口22から噴き出し、回転電極1の表面1aに当てることにより、回転電極1の表面1aの温度を約200℃に加熱した。
以上の結果、アモルファスシリコン薄膜を500Å/秒の堆積速度で形成することができ、しかも回転電極の表面に微粒子や薄膜等が付着しなかった。
【0066】
比較として、ガス循環路20内におけるヒーター30を作動させず、従ってガス循環路20内のガスを加熱することなく回転電極1と基板2の間に吹き付けた。回転電極の表面の温度は70℃であった。
以上の結果、基板上にアモルファスシリコン薄膜を500Å/秒の堆積速度で形成することができたが、回転電極1の表面1aの上には多量の微粒子や薄膜が付着した。
【0067】
図11は、本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置の他の実施例を示す断面図である。図11に示す実施例では、ガス循環路20内のガスを加熱する加熱手段として、熱交換器31が設けられている。熱交換器31は、ガス循環路20の循環ポンプ23と噴き出し口22の間に設けられている。ガス循環路20内を流れるガスは、熱交換器31を通過する際、加熱され、加熱されたガスは噴き出し口22から回転電極1の表面1aと基板2の間に吹き付けられ、これによって回転電極1の表面1aが加熱される。
【0068】
図12は、本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置のさらに他の実施例を示す断面図である。図12に示す実施例においては、基板2を保持する基板ホルダー3内に、加熱手段としてのヒーター32が設けられている。このヒーター32により基板2が加熱されると共に、回転電極1の表面1aと基板2との間が例えば、0.01〜1mm程度と非常に短い距離であるため、回転電極1の表面1aも加熱される。このようにして、ヒーター32によって回転電極1の表面1aを加熱することにより、反応ガスの分解による析出物の付着を防止することができる。
【0069】
図12に示す実施例においては、ガス循環路20が設けられているが、加熱手段であるヒーター32は、ガス循環路20と関係なく配置されているので、ガス循環路20は設けられていなくともよい。なお、ガス循環路20の噴き出し口22は、回転電極1の表面1aと基板2との間にガスを吹き付けるように設けられているので、本発明の第1の局面における反応ガス供給管としての役割を果たす。
【0070】
図13は、本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置のさらに他の実施例を示す断面図である。図13に示す実施例においては、回転電極1の上方に、加熱手段としてのランプヒーター33が設けられている。このランプヒーター33の照射光により回転電極1の表面1aを加熱することができる。本実施例では、ランプヒーター33により、回転電極1の表面1aを加熱することにより、反応ガスの分解による析出物の付着を防止することができる。
【0071】
図13に示す実施例において、加熱手段としてのランプヒーター33は、ガス循環路20と関係なく設けられているので、ガス循環路20は設けられていなくともよい。なお、ガス循環路20の噴き出し口22は、回転電極1の表面1aと基板2の間にガスを吹き付けるように設けられているので、本発明の第1の局面における反応ガス供給管としての役割を果たす。
【0072】
【発明の効果】
本発明の第1の局面に従い、回転電極と基板の間に反応ガスを吹き付けるように反応ガス供給管を設けることにより、成膜速度を向上させ、均質な薄膜を形成させることができる。また、回転電極の直径を小さくすることができるので、プラズマ発生領域を狭くすることにより、遊離した微粒子の発生を低減することができる。また、反応容器全体の容積を減少することができるので、遊離した微粒子の発生をさらに低減することができる。
【0073】
本発明の第2の局面に従い、回転電極の直径を8cm以下とすることにより、プラズマ発生領域を狭くすることができ、遊離した微粒子の発生を低減することができる。また、反応容器全体の容積を低減することができるので、遊離した微粒子の発生をさらに低減することができる。
【0074】
本発明の第3の局面に従い、回転電極を基板表面に沿って複数設けることにより、成膜速度を向上させ、大きな面積で薄膜を形成することができる。特に、回転電極の直径を小さくすると、プラズマ発生領域が狭くなるので、このような場合に回転電極を複数設けることで、薄膜形成の面積の低下を補うことができる。
【0075】
本発明の第4の局面に従い、反応ガスの分解による析出物が回転電極の表面に付着しない温度以上に回転電極の表面を加熱することにより、回転電極表面への析出物の付着を防止することができる。従って、基板上に均質な薄膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の局面に従う薄膜形成装置の一実施例を示す断面図。
【図2】反応ガス供給管のガス噴き出しの先端の位置を説明するための図。
【図3】本発明の第1の局面〜第3の局面に従う薄膜形成装置の一実施例を示す断面図。
【図4】本発明の第1の局面〜第3の局面に従う薄膜形成装置の他の実施例を示す断面図。
【図5】本発明の第1の局面〜第3の局面に従う薄膜形成装置のさらに他の実施例を示す断面図。
【図6】電極表面に凹凸を有する回転電極を複数設ける場合の組み合わせ状態の一例を示す平面図。
【図7】電極表面に凹凸を有する回転電極を複数設ける場合の組み合わせ状態の他の例を示す平面図。
【図8】反応ガス供給管の一例を示す斜視図。
【図9】本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置の一実施例を示す断面図。
【図10】図9に示す実施例におけるガス循環路をさらに詳細に説明するための概略構成図。
【図11】本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置の他の実施例を示す断面図。
【図12】本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置のさらに他の実施例を示す断面図。
【図13】本発明の第4の局面に従う薄膜形成装置のさらに他の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1…回転電極
1a…回転電極の電極表面
1b…回転電極の回転軸
2…基板
3…基板ホルダー
4…反応ガス供給管
4a…反応ガス供給管の先端
5…高周波電源
6…チャンバー
11〜15…回転電極
16,17…回転電極
16a,17a…回転電極の凸部
16b,17b…回転電極の凹部
18,19…回転電極
18a,19a…回転電極の螺旋状凸部
18b,19b…回転電極の螺旋状凹部
20…ガス循環路
21…吸い込み口
22…噴き出し口
23…循環ポンプ
24…ガス濃度センサ
25…ガス導入口
26…微粉末除去フィルタ
27…シランガス除外装置
28…水吸着筒
30…ヒーター
31…熱交換器
32…ヒーター
33…ランプヒーター[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a thin film forming apparatus using a rotating electrode.
[0002]
[Prior art]
As a thin film forming apparatus for forming a thin film of amorphous silicon or the like at a relatively high pressure, a plasma CVD apparatus in which parallel plate electrodes are installed in a reaction vessel is known. In such an apparatus, high-frequency power or DC power is applied to one electrode, the other electrode is grounded, plasma is generated between these electrodes, and a reactive gas is supplied into the generated plasma. Is decomposed to form a desired thin film on the substrate.
[0003]
As a thin film forming apparatus capable of forming a thin film having a large area at a high speed, Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-104985 proposes a thin film forming apparatus using a rotating electrode. According to the thin film forming apparatus using such a rotating electrode, the reaction gas can be efficiently supplied to the plasma space by the rotation of the rotating electrode, so that the utilization efficiency of the reaction gas can be greatly improved, A uniform thin film can be formed at a high speed.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In a thin film forming apparatus using a conventional rotating electrode, a rotating electrode having a relatively large diameter of 10 cm to 30 cm is used, and plasma is generated in a relatively wide area. It may occur. The generation of such fine particles reduces the utilization efficiency of the reaction gas and hinders efficient thin film formation. Further, since the fine particles adhere to the reaction container, it is necessary to maintain the apparatus such as removing the attached fine particles.
[0005]
As a method of reducing the generation of fine particles, a method of limiting the plasma generation region by reducing the diameter of the rotating electrode can be considered. However, when the diameter of the rotating electrode is reduced, the peripheral speed of the electrode surface of the rotating electrode is relatively slowed, the amount of reaction gas supplied by the movement of the electrode surface due to rotation is reduced, and the film forming speed is decreased.
[0006]
An object of the present invention is to provide a thin film forming apparatus capable of improving a film forming speed and forming a homogeneous thin film in a thin film forming apparatus using a rotating electrode.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The thin film forming apparatus according to the first aspect of the present invention has an electrode surface that passes while rotating in the vicinity of the substrate surface by rotating. Cylindrical Plasma is generated by applying high-frequency power or DC power to the rotating electrode, and the reaction gas is decomposed in the plasma. By plasma CVD A thin film forming device that forms a thin film on a substrate, between the rotating electrode and the substrate Plasma generation region A reaction gas supply pipe is provided so as to spray the reaction gas on.
[0008]
A more specific thin film forming apparatus according to the first aspect of the present invention generates plasma in a reaction vessel and decomposes a reaction gas in the plasma. By plasma CVD A thin film forming apparatus for forming a thin film on a substrate, having an electrode surface that passes while rotating in the vicinity of the substrate surface by rotating. Cylindrical Rotating electrode, driving means for rotating the rotating electrode, power source for supplying high frequency power or DC power applied to the rotating electrode to generate plasma between the substrate surface and the rotating electrode, and a substrate for holding the substrate Between holder, rotating electrode and substrate Plasma generation region And a reaction gas supply pipe provided so as to spray the reaction gas.
[0009]
According to the first aspect, since the reaction gas supply pipe for spraying the reaction gas is provided between the rotating electrode and the substrate, the reaction gas is stably supplied to the plasma generation region between the rotating electrode and the substrate. be able to. Therefore, the film formation rate can be improved and a uniform thin film can be formed. In addition, since the reactive gas can be stably supplied to the plasma generation region between the rotating electrode and the substrate, a rotating electrode having a small diameter can be used. Accordingly, the plasma generation region can be narrowed, and the generation of free fine particles can be reduced. In addition, when the diameter of the rotating electrode is reduced, the volume of the entire reaction vessel can be reduced, and as a result, the area where the released fine particles are generated can be reduced, so that the generation of fine particles can be further reduced. .
[0010]
In the first aspect, it is preferable that the tip of the gas ejection of the reaction gas supply pipe is provided from the electrode surface of the rotating electrode at a position equal to or less than the value of the approximate diameter of the electrode. In the first aspect, the diameter of the rotating electrode can be reduced as described above. In such a case, the diameter of the rotating electrode is preferably 8 cm or less, more preferably 5 cm or less, and further preferably 1 to 5 cm.
[0011]
Furthermore, in the first aspect, a plurality of rotating electrodes may be provided along the substrate surface. By providing a plurality of rotating electrodes, a thin film having a large area can be formed at a time.
[0012]
In addition, when a plurality of rotating electrodes are provided, a reaction gas supply pipe may be provided for each electrode so that a reaction gas is blown between each rotating electrode and the substrate, but the distance between each rotating electrode is small and each reacts. When the gas supply pipe cannot be provided, the reaction gas supply pipe may be provided so as to spray the reaction gas between at least the rotary electrode located in the foremost row of the plurality of rotary electrodes and the substrate.
[0013]
When providing a some rotating electrode, it is preferable that the rotation direction of each rotating electrode is the same direction. Thereby, a reaction gas can be made to flow in a fixed direction between a plurality of rotation electrodes and a substrate, and a homogeneous thin film can be formed.
[0014]
The thin film forming apparatus according to the second aspect of the present invention generates plasma by applying high-frequency power or DC power to a rotating electrode having an electrode surface that passes while rotating in the vicinity of the substrate surface by rotating, A thin film forming apparatus for forming a thin film on a substrate by decomposing a reactive gas in the plasma, wherein the diameter of the rotating electrode is 8 cm or less, preferably 5 cm or less, more preferably 1 to 5 cm.
[0015]
According to the second aspect, by setting the diameter of the rotating electrode to 8 cm or less, the plasma region generated between the rotating electrode and the substrate can be narrowed. Therefore, it is possible to reduce the generation of free fine particles that are not involved in forming a thin film on the substrate. In addition, since the volume of the entire reaction vessel can be reduced by reducing the diameter of the rotating electrode, the area where free fine particles are generated can be reduced, and the generation of fine particles can be reduced.
Moreover, since generation | occurrence | production of the free particle | grains can be reduced, the utilization efficiency of a reactive gas can be improved.
[0016]
The thin film forming apparatus according to the third aspect of the present invention generates plasma by applying high frequency power or direct current power to a rotating electrode having an electrode surface that passes while rotating in the vicinity of the substrate surface by rotating, A thin film forming apparatus that decomposes a reactive gas in the plasma to form a thin film on a substrate, and is characterized in that a plurality of rotating electrodes are provided along the substrate surface.
[0017]
According to the third aspect, a thin film having a large area can be formed. In addition, if the substrate is moved relative to the rotating electrode to form a thin film at the same location with a plurality of rotating electrodes, the deposition rate can be improved.
[0018]
The thin film forming apparatus according to the fourth aspect of the present invention generates plasma by applying high-frequency power or direct-current power to a rotating electrode provided in a reaction vessel, and decomposes a reactive gas in the plasma to form a substrate on the substrate. A thin film forming apparatus for forming a thin film, wherein the surface of the rotating electrode is heated to a temperature higher than a temperature at which precipitates generated by decomposition of the reaction gas do not adhere to the surface of the rotating electrode.
[0019]
In the fourth aspect, the precipitate due to the decomposition of the reaction gas refers to free fine particles that do not participate in the formation of the thin film, and such fine particles adhere to the surface of the rotating electrode as a thin film. In the fourth aspect, the surface of the rotating electrode is heated to a temperature at which the precipitates from the decomposition of the reaction gas do not adhere to the surface of the rotating electrode. The heating temperature of the surface of the rotating electrode is preferably 100 ° C. or higher, more preferably 100 to 300 ° C., and further preferably 150 to 200 ° C. If the heating temperature is too high, there are few effects that can be obtained with it, which is economically disadvantageous. Further, it is not preferable because it affects the surroundings in the reaction vessel, and problems such as a narrow interval between the substrate and the electrode surface occur due to thermal expansion of the rotating electrode.
According to the fourth aspect, deposition of a thin film on the surface of the rotating electrode is suppressed, and generation of fine particles can be reduced.
[0020]
In one of preferred embodiments according to the fourth aspect, a gas circulation path is provided for exhausting the gas in the reaction vessel and returning it back into the reaction vessel, heating the gas flowing in the gas circulation passage, and heating the gas Is sprayed onto the surface of the rotating electrode from the outlet of the gas circulation path to heat the surface of the rotating electrode. In this gas circulation path, it is preferable that a particulate removing means for removing particulates generated in the reaction vessel is provided. By providing such fine particle removing means in the gas circulation path, the fine particles generated in the reaction vessel can be removed, and a uniform thin film can be formed. Moreover, the outlet of the gas circulation path in the present embodiment can also function as the reaction gas supply pipe in the first aspect. Further, a reaction gas to be newly supplied may be introduced from the gas circulation path. In this case, the reaction gas is sufficiently mixed with the dilution gas or the like in the gas circulation path, and the uniformly mixed reaction gas can be sprayed between the surface of the rotating electrode and the substrate from the outlet of the gas circulation path.
[0021]
In the fourth aspect, the surface of the rotating electrode may be heated by other heating means. For example, a heater may be provided in a substrate holder for holding the substrate, thereby heating the substrate and heating the surface of the rotating electrode. Further, a lamp heater or the like may be provided near the surface of the rotating electrode to heat the surface of the rotating electrode.
[0022]
Hereinafter, matters common to the first to fourth aspects of the present invention will be described.
Examples of the rotating electrode used in the present invention include the rotating electrode disclosed in JP-A-9-104985. Therefore, it is possible to use a rotating electrode having irregularities on the electrode surface, a rotating electrode having an insulating film on part or all of the electrode surface, and the like.
The thin film formation conditions are not particularly limited, and for example, the thin film formation conditions disclosed in JP-A-9-104985 can be employed.
[0023]
The thin film forming apparatus of the present invention is an apparatus capable of forming a thin film by a plasma CVD method in which a reaction gas is decomposed by plasma generated between a rotating electrode and a substrate. The thin film forming apparatus of the present invention is particularly useful when forming a thin film under high pressure. For example, an atmospheric pressure, that is, a condition where the total pressure in the reaction vessel is 1 Torr or more is particularly useful. The partial pressure of the reaction gas is preferably 0.01 Torr or more. The total pressure in the reaction vessel is more preferably 100 Torr to 1 atm, and further preferably about 1 atm. The partial pressure of the reaction gas is more preferably 0.1 to 50 Torr, still more preferably 5 to 50 Torr.
[0024]
In addition to the reaction gas, an inert gas can be contained in the reaction vessel. Examples of such an inert gas include He, Ne, Ar, Kr, and Xe.
The reaction vessel can further contain hydrogen gas. The partial pressure of hydrogen gas is preferably 1 Torr or more, more preferably 1 to 50 Torr.
[0025]
In the present invention, the peripheral speed of the electrode surface of the rotating electrode is preferably 10 m / second or more and the sound speed or less. If the peripheral speed is smaller than this range, the supply of the reaction gas to the plasma space may be insufficient. Further, when the peripheral speed is higher than the sound speed, problems such as a shock wave due to exceeding the sound speed occur. The peripheral speed of the electrode surface is more preferably 50 m / second to sound velocity, and further preferably 50 to 200 m / second.
[0026]
In the present invention, the distance between the rotating electrode and the substrate is preferably about 0.01 to 1 mm. In the first aspect of the present invention, as described above, the capacitance formed between the power transmission member and the rotating electrode is 10 times the capacitance formed between the rotating electrode and the substrate. It is preferable that the distance between the rotating electrode and the substrate is set so as to achieve the above.
[0027]
In the present invention, when high frequency power is applied to the rotating electrode, it is preferably applied in a pulse form. A stable plasma can be maintained in a wide range by applying the high frequency power in a pulse form. The duty ratio of the high frequency power applied during the pulse is preferably 1/100 or more. The modulation frequency to be modulated during the pulse is preferably 100 kHz or higher.
[0028]
In the present invention, the frequency of the high frequency power when high frequency power is applied to the rotating electrode is preferably 13.56 MHz or more, and more preferably 150 MHz or more.
[0029]
In the present invention, the input power density of the high frequency power is 10 W / cm. 2 Or more, more preferably 10 to 100 W / cm 2 Or more, more preferably 30 to 100 W / cm 2 It is.
In the present invention, the substrate temperature in forming the thin film is preferably room temperature (20 ° C.) to 500 ° C., more preferably room temperature (20 ° C.) to 300 ° C.
[0030]
The thin film formed in the present invention is not particularly limited as long as it can be formed by a plasma CVD method or the like. Specifically, Si, C (including diamond and diamond-like thin film), SiC, SiO 2 , Si 3 N 4 , Al 2 O 3 And AlN. The reaction gas supplied into the reaction vessel is appropriately selected according to the thin film to be formed.
[0031]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an embodiment of a thin film forming apparatus according to the first aspect of the present invention. A
[0032]
Between the
[0033]
FIG. 2 is a view for explaining the position of the
[0034]
In order to confirm the relationship between the diameter of the rotating electrode and the expansion of the plasma region, three types of rotating electrodes having a diameter of 30 cm, 5 cm, and 1 cm were prepared, an amorphous silicon thin film was formed, and the expansion of the plasma region was determined. As the power applied to the rotating electrode, high frequency power of 150 MHz was used, and the power (W) was changed as shown in Table 1 to measure the spread of the plasma region. The spread of the plasma region was calculated from the width of the formed thin film. Thin film formation conditions include silane (SiH diluted to 0.1% with He as a reaction gas). 4 ) Gas was used and the atmospheric pressure was 1 atm. The gap between the rotating electrode and the substrate was 300 μm, and the rotating speed was set according to the diameter of the rotating electrode so that the peripheral speed of the rotating electrode was 50 m / sec. The thin film was formed on a glass substrate. Table 1 shows the measurement results of the expansion of the plasma region.
[0035]
[Table 1]
[0036]
As is apparent from the results in Table 1, it can be seen that the larger the diameter of the rotating electrode, the larger the spread of the plasma region. In order to reduce the generation of liberated fine particles, the expansion of the plasma region is preferably 50 mm or less. Therefore, from the above measurement results, it can be seen that a rotating electrode having a diameter of 1 to 5 cm in which the power in the plasma region is 50 mm or less is preferable even when the power of the high-frequency power is increased. In Table 1, a large amount of fine particles was generated under the conditions of an electrode diameter of 30 cm and an input power of 2000 W and 3000 W, and an electrode diameter of 10 cm and an input power of 3000 W.
[0037]
An amorphous silicon thin film was formed using the thin film forming apparatus shown in FIG. As the
[0038]
First, the peripheral speed of the
[0039]
Next, when the peripheral speed of the
Next, in accordance with the first aspect of the present invention, the reactive gas supply shown in FIG. 1 is performed instead of supplying the reactive gas from the position of the arrow A with the peripheral speed of the electrode surface of the
[0040]
As is apparent from the above, according to the first aspect of the present invention, the deposition rate can be greatly improved by spraying the reactive gas from the reactive gas supply pipe between the rotating electrode and the substrate. In addition, it is preferable to spray the reaction gas at a speed equal to or faster than the peripheral speed of the rotating electrode, as in the above-described embodiment, when the reactive gas is sprayed.
[0041]
FIG. 3 is a sectional view showing an embodiment of a thin film forming apparatus according to the first to third aspects of the present invention. In the embodiment shown in FIG. 3, two cylindrical
[0042]
The reaction
[0043]
A part of the reactive gas ejected from the reactive
[0044]
FIG. 4 is a cross-sectional view showing another embodiment of the thin film forming apparatus according to the first to third aspects of the present invention. In the embodiment shown in FIG. 4, three
[0045]
The reaction
[0046]
A reaction gas ejected from the reaction
[0047]
Next, an amorphous silicon thin film was formed using the apparatus shown in FIG. 1, the apparatus shown in FIG. 3, and the apparatus shown in FIG. As the rotating electrodes, cylindrical electrodes made of aluminum each having a diameter of 5 cm and a width of 10 cm were used. In the apparatus shown in FIGS. 3 and 4, the distance between the rotating axes of each rotating electrode was 10 cm. The
[0048]
In the thin film forming apparatus shown in FIG. 1 using one rotating electrode, a thin film having a thickness of about 2000 mm was formed. In the thin film forming apparatus shown in FIG. 3 using two rotating electrodes, a thin film having a thickness of about 4500 mm was formed. In the thin film forming apparatus shown in FIG. 4 using three rotating electrodes, a thin film having a thickness of about 7000 mm was formed.
As is clear from the above, the film formation rate can be increased by increasing the number of rotating electrodes.
[0049]
FIG. 5 is a sectional view showing still another embodiment of the thin film forming apparatus according to the first to third aspects of the present invention. In the embodiment shown in FIG. 5, five
[0050]
The
[0051]
As shown in FIG. 5, by further increasing the number of rotating electrodes, the deposition rate can be increased and a thin film with a large area can be formed.
In each of the above-described embodiments, a rotating electrode having a cylindrical shape and a smooth electrode surface is used as the rotating electrode. However, the present invention is not limited to such a rotating electrode. For example, JP-A-9-104985 It is possible to use rotating electrodes having various surface shapes disclosed in 1).
[0052]
FIG. 6 is a plan view showing an example in which a plurality of rotating electrodes having irregularities on the electrode surface are used in combination. In the embodiment shown in FIG. 6, the rotating
[0053]
One
[0054]
Plasma is generated intensively between the
[0055]
FIG. 7 is a plan view showing a state in which male screw-shaped rotating electrodes formed with spiral grooves are combined. One
[0056]
The rotating
[0057]
Between the
[0058]
FIG. 9 is a cross-sectional view showing one embodiment of a thin film forming apparatus according to the fourth aspect of the present invention. In the embodiment shown in FIG. 9, a
[0059]
The suction at the
[0060]
A
[0061]
FIG. 10 is a schematic configuration diagram for explaining the
[0062]
Next, the gas in the
[0063]
After these gases are sent to the
[0064]
An amorphous silicon thin film was formed using the thin film forming apparatus shown in FIGS. As the
[0065]
The flow rate of the gas in the
As a result, an amorphous silicon thin film could be formed at a deposition rate of 500 liters / second, and fine particles and thin films did not adhere to the surface of the rotating electrode.
[0066]
As a comparison, the
As a result, an amorphous silicon thin film could be formed on the substrate at a deposition rate of 500 liters / second, but a large amount of fine particles and thin film adhered on the
[0067]
FIG. 11 is a sectional view showing another embodiment of a thin film forming apparatus according to the fourth aspect of the present invention. In the embodiment shown in FIG. 11, a
[0068]
FIG. 12 is a sectional view showing still another embodiment of the thin film forming apparatus according to the fourth aspect of the present invention. In the embodiment shown in FIG. 12, a
[0069]
In the embodiment shown in FIG. 12, the
[0070]
FIG. 13 is a cross-sectional view showing still another embodiment of the thin film forming apparatus according to the fourth aspect of the present invention. In the embodiment shown in FIG. 13, a
[0071]
In the embodiment shown in FIG. 13, the
[0072]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, by providing the reaction gas supply pipe so as to spray the reaction gas between the rotating electrode and the substrate, the film formation rate can be improved and a homogeneous thin film can be formed. In addition, since the diameter of the rotating electrode can be reduced, the generation of free particles can be reduced by narrowing the plasma generation region. Further, since the volume of the entire reaction vessel can be reduced, the generation of free fine particles can be further reduced.
[0073]
According to the second aspect of the present invention, by setting the diameter of the rotating electrode to 8 cm or less, the plasma generation region can be narrowed, and the generation of free fine particles can be reduced. Further, since the volume of the entire reaction vessel can be reduced, the generation of free fine particles can be further reduced.
[0074]
According to the third aspect of the present invention, by providing a plurality of rotating electrodes along the substrate surface, the film forming speed can be improved and a thin film can be formed with a large area. In particular, when the diameter of the rotating electrode is reduced, the plasma generation region is narrowed. In such a case, by providing a plurality of rotating electrodes, it is possible to compensate for a reduction in the area of thin film formation.
[0075]
According to the fourth aspect of the present invention, the deposit of deposits on the surface of the rotating electrode is prevented by heating the surface of the rotating electrode above the temperature at which the precipitates due to decomposition of the reaction gas do not adhere to the surface of the rotating electrode. Can do. Therefore, a homogeneous thin film can be formed on the substrate.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an embodiment of a thin film forming apparatus according to the first aspect of the present invention.
FIG. 2 is a diagram for explaining a position of a gas ejection tip of a reaction gas supply pipe.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing one embodiment of a thin film forming apparatus according to the first to third aspects of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing another embodiment of a thin film forming apparatus according to the first to third aspects of the present invention.
FIG. 5 is a sectional view showing still another embodiment of a thin film forming apparatus according to the first to third aspects of the present invention.
FIG. 6 is a plan view showing an example of a combined state when a plurality of rotating electrodes having irregularities are provided on the electrode surface.
FIG. 7 is a plan view showing another example of a combined state when a plurality of rotating electrodes having irregularities are provided on the electrode surface.
FIG. 8 is a perspective view showing an example of a reaction gas supply pipe.
FIG. 9 is a sectional view showing an embodiment of a thin film forming apparatus according to the fourth aspect of the present invention.
FIG. 10 is a schematic configuration diagram for explaining the gas circulation path in the embodiment shown in FIG. 9 in more detail.
FIG. 11 is a sectional view showing another embodiment of a thin film forming apparatus according to the fourth aspect of the present invention.
FIG. 12 is a sectional view showing still another embodiment of the thin film forming apparatus according to the fourth aspect of the present invention.
FIG. 13 is a sectional view showing still another embodiment of a thin film forming apparatus according to the fourth aspect of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 ... Rotating electrode
1a: Electrode surface of rotating electrode
1b: Rotating electrode rotation axis
2 ... Board
3 ... Board holder
4 ... Reaction gas supply pipe
4a ... tip of reaction gas supply pipe
5. High frequency power supply
6 ... Chamber
11-15 ... Rotating electrode
16, 17 ... rotating electrode
16a, 17a ... Rotation electrode projection
16b, 17b ... concave portion of the rotating electrode
18, 19 ... rotating electrode
18a, 19a ... spiral projections of the rotating electrode
18b, 19b ... spiral recess of rotating electrode
20 ... Gas circuit
21 ... Suction mouth
22 ... Outlet
23 ... circulation pump
24 ... Gas concentration sensor
25 ... Gas inlet
26 ... Fine powder removal filter
27 ... Silane gas exclusion device
28 ... Water adsorption cylinder
30 ... Heater
31 ... Heat exchanger
32 ... Heater
33 ... Lamp heater
Claims (6)
前記回転電極と前記基板の間のプラズマ発生領域に前記反応ガスを吹き付けるように反応ガス供給管が設けられていることを特徴とする薄膜形成装置。A plasma is generated by applying high frequency power or direct current power to a cylindrical rotating electrode having an electrode surface that passes while moving in the vicinity of the substrate surface by rotating, and the reaction gas is decomposed in the plasma. In a thin film forming apparatus for forming a thin film on a substrate by plasma CVD ,
A thin film forming apparatus, wherein a reactive gas supply pipe is provided so as to spray the reactive gas to a plasma generation region between the rotating electrode and the substrate.
回転することにより前記基板表面の近傍を移動しながら通過する電極表面を有する円筒状の回転電極と、
前記回転電極を回転させるための駆動手段と、
前記基板表面と前記回転電極の間にプラズマを発生させるため前記回転電極に印加される高周波電力または直流電力を供給する電源と、
前記基板を保持する基板ホルダーと、
前記回転電極と前記基板の間のプラズマ発生領域に前記反応ガスを吹き付けるように設けられる反応ガス供給管とを備える薄膜形成装置。A thin film forming apparatus for generating a plasma in a reaction vessel, decomposing a reaction gas in the plasma , and forming a thin film on a substrate by a plasma CVD method ,
A cylindrical rotating electrode having an electrode surface that passes while rotating in the vicinity of the substrate surface by rotating;
Driving means for rotating the rotating electrode;
A power source for supplying high frequency power or direct current power applied to the rotating electrode to generate plasma between the substrate surface and the rotating electrode;
A substrate holder for holding the substrate;
A thin film forming apparatus comprising: a reactive gas supply pipe provided to spray the reactive gas on a plasma generation region between the rotating electrode and the substrate.
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