JP3627342B2 - 磁性ポリマー粒子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁性ポリマー粒子およびその製造方法に関し、更に詳しくは、診断薬担体、細菌分離単体、細胞分離担体、核酸分離精製担体、蛋白分離精製担体、固定化酵素担体、ドラッグデリバリー担体、磁性トナー、磁性インク、磁性塗料などとして有用な磁性ポリマー粒子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁性ポリマーラテックスは、磁力を利用することによりラテックス粒子を容易に分離回収することができるなどの利点から、診断薬担体、細胞、蛋白または核酸の分離精製担体などとして、優れた取扱性が得られるものと期待されている。また、乾燥や加熱することによって成膜する磁性ポリマーラテックスは、磁性トナー、磁性インク、磁性塗料などの用途に適用することも期待される。
【0003】
斯かる磁性ポリマーラテックスを構成する磁性ポリマー粒子の合成法としては、粒子内部に磁性体が存在するタイプの粒子を得る方法として、下記(1)〜(3)に示す方法が知られている。
【0004】
(1)磁化処理および親油化処理が施された磁性体を重合性モノマーに分散させ、この重合性モノマーを懸濁重合して磁性ポリマー粒子を得る方法(特開昭59−221302号公報参照)。
【0005】
(2)親油化処理が施された磁性体をビニル芳香族モノマーを含む有機相に分散させ、この分散体を、ホモジナイザーを用いて水性相へ均質に分散させた後重合することにより、比較的小粒径の磁性ポリマー粒子を得る方法(特公平4−3088号公報参照)。
【0006】
(3)特定の官能基を有する多孔ポリマー粒子の存在下に鉄化合物を析出させ、この鉄化合物を酸化することで、当該多孔ポリマー粒子の内部に磁性体を導入し、2μm以上の大粒径かつ均一径の磁性ポリマー粒子を得る方法(特公平5−10808号公報)。
【0007】
しかしながら、上記(1)の方法では、超常磁性体ではない保磁力を有する磁性体を磁化処理するために、重合の際に分散粒子が凝集融着し、得られる磁性ポリマー粒子は、粒径が3〜25μmの大粒径の粒子となる。そして、このような磁性ポリマー粒子は、水性媒体中で沈降しやすいという問題があり、また、特定物質の吸着剤として用いる場合に、粒子の表面積が小さいために十分な量の目的物質を吸着することができないという問題もある。
【0008】
上記(2)の方法により得られる磁性ポリマー粒子は、粒子内部における磁性体の均一分散性に劣るものとなり、当該磁性体は、粒子表面近傍に局在化される。このため、磁性ポリマー粒子から鉄イオンが溶出したり、酸性条件下において磁性体が溶解流出したりして磁性ポリマー粒子としての特性が損なわれるという問題がある。
【0009】
上記(3)の方法は、磁性ポリマー粒子の製造工程が複雑であり、また、磁性体がポリマーによってカプセル化されていないため、鉄イオンが溶出するという問題がある。
【0010】
一方、ポリマー粒子エマルジョンの中で鉄化合物を析出させることにより、当該ポリマー粒子の表面をフェライト化する方法が開示されている(特開平3−115862号公報および特開平5−138009号公報参照)。しかしながら、この方法により得られる磁性ポリマー粒子は、粒子表面に磁性体が存在するために、鉄イオンの溶出が顕著に発生するという問題がある。
【0011】
上記のような従来の合成法によって得られる磁性ポリマー粒子を、例えば診断薬担体として用いると、十分な感度が得られなかったり、非特異酵素反応を示して良好な実用性能が得られなかったりする。この理由は、磁性ポリマー粒子の粒子表面に磁性体が部分的に露出し、あるいは粒子表面と粒子内部に存在する磁性体との間にミクロパスが形成されているため、鉄イオンが外部に溶出して実用性能に悪影響を及ぼすからであると考えられる。
【0012】
鉄イオンの外部への溶出をある程度抑制するものとして、磁性体粒子を芯材として疎水性架橋モノマーを水相中で重合することにより、磁性体粒子を内包した磁性ポリマー粒子を得る技術が開示されているが(特開平2−286729号公報参照)、この技術によっても、鉄イオンの溶出を十分に抑制することはできない。また、磁性ポリマー粒子の表面に、磁性体を含まないポリマーからなる被覆層を形成する技術が開示されているが(特公平5−16164号公報参照)、その具体的な方法は、界面重縮合法とスプレードライ噴霧法のみしか示されておらず適用範囲が限られている。
【0013】
以上のように、従来の合成法により得られる磁性ポリマー粒子は、鉄イオンの外部への溶出という問題を有するために、鉄イオンの溶出による影響を受けない用途・分野にしか適用することができないのが現状である。このため、磁性体の分散性に優れ、鉄イオンを外部に溶出させない磁性ポリマー粒子の開発が望まれている。
【0014】
また、実用上の観点から、磁性ポリマー粒子が、水性媒体中で沈降しにくく、均質な分散状態を維持していることが必要である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、磁性体の均一分散性に優れた新規な磁性ポリマー粒子を提供することにある。本発明の第2の目的は、鉄イオンを溶出させることがなく、種々の用途・分野に広く適用することのできる磁性ポリマー粒子を提供することにある。本発明の第3の目的は、水性媒体中で沈降しにくい磁性ポリマー粒子を提供することにある。本発明の第4の目的は、上記のような優れた特性を有する磁性ポリマー粒子を確実に製造することのできる製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の磁性ポリマー粒子は、ポリマー中に磁性体を含有してなる磁性ポリマー粒子であって、前記ポリマーは、(A)下記(A1)成分20〜90重量%および下記(A2)成分80〜10重量%からなる構成成分50〜100重量部と、(B)エチレン性不飽和カルボン酸0〜50重量部と、(C)前記(A)、(B)以外のビニルモノマー0〜50重量部とからなる混合モノマー100重量部の共重合体よりなり、数平均粒子径が0.02〜10μmであることを特徴とする。
【0017】
(A1)成分:(メタ)アクリル酸アルキルエステル、およびカルボン酸のビニルエステルから選ばれる少なくとも1種の疎水性モノマー。
【0018】
(A2)成分:前記(A1)成分以外の(メタ)アクリル酸エステル、および前記(A1)成分以外のカルボン酸ビニルエステルから選ばれる少なくとも1種の親水性モノマー。
【0019】
本発明の磁性ポリマー粒子においては、前記磁性ポリマー粒子の表面に、磁性体を含まないポリマーからなる被覆層が形成されていることが好ましい。
【0020】
本発明の磁性ポリマー粒子の製造方法は、親油化処理された磁性体を、上記(A1)成分を含む疎水性モノマー中に分散させてモノマー組成物を調製し、このモノマー組成物を水相に乳化分散させて懸濁液を得、得られる懸濁液に、上記(A2)成分を含む親水性モノマーを添加した後重合することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
<磁性ポリマー粒子>
以下、本発明の磁性ポリマー粒子について詳細に説明する。
本発明の磁性ポリマー粒子は、特定の混合モノマーの共重合体よりなるポリマー中に磁性体が分散含有(内包)されて構成されている。
【0022】
本発明の磁性ポリマー粒子を構成する磁性体は、超常磁性体であることが好ましい。斯かる超常磁性体としては、例えば四三酸化鉄(Fe3 O4 )、γ−重三二酸化鉄(γ−Fe2 O3 )、各種フェライト、鉄、マンガン、コバルト、クロムなどの金属、コバルト、ニッケル、マンガンなどの合金を挙げることができ、これらのうち、四三酸化鉄が特に好ましい。
磁性ポリマー粒子を構成する磁性体の粒子径は、40〜300Åであることが好ましく、更に好ましくは50〜200Å、特に好ましくは60〜150Åとされる。この粒子径が40Å未満である場合には、当該磁性体を親油化処理するための処理剤(脂肪酸、シランカップリング剤、チタンカップリング剤)が多量に必要となり、当該磁性体の割合が低下して、磁気応答性が不良となることがある。一方、この粒子径が300Åを超える場合には、得られる磁性ポリマー粒子が磁化されたものとなり、当該磁性ポリマー粒子が相互に凝集して水性媒体中で沈降しやすくなる。なお、球状でない磁性体の粒子径としては、それぞれの磁性体の最長径と最短径との平均値をとるものとする。
【0023】
磁性ポリマー粒子における磁性体の含有割合としては、ポリマー100重量部に対して、1〜100重量部であることが好ましく、更に好ましくは5〜80重量部、特に好ましくは10〜60重量部とされる。磁性体の含有割合が1重量部未満である場合には、これを含有する磁性ポリマー粒子が十分な磁気応答性を発現することができず、一方、含有割合が100重量部を超える場合には、得られる磁性ポリマー粒子の粒子表面に磁性体が露出して鉄イオンの溶出などの問題を招き、また、磁性ポリマー粒子が脆くなって実用的な強度を有するものとならない。
【0024】
磁性ポリマー粒子を構成するポリマーは、上記(A1)成分および上記(A2)成分からなる必須の構成成分〔以下「構成成分(A)」ともいう〕と、任意成分である(B)エチレン性不飽和カルボン酸と、任意成分である(C)ビニルモノマー〔(A)成分、(B)成分以外のビニルモノマー〕との共重合体よりなる。
【0025】
ポリマーを得るための必須成分である(A1)成分は、▲1▼ (メタ)アクリル酸アルキルエステル、および、▲2▼ カルボン酸のビニルエステルから選ばれる疎水性モノマーである。なお、この明細書において、「疎水性モノマー」とは、20℃における水への溶解度が0.1重量%未満であるモノマーをいうものとする。
【0026】
(A1)成分である(メタ)アクリル酸アルキルエステルにおけるアルキル基の炭素数は、4以上であることが好ましく、更に好ましくは4〜18、特に好ましくは6〜12とされる。また、前記アルキル基は、鎖状であっても環状であってもよい。
【0027】
(A1)成分であるカルボン酸ビニルエステルを得るためのカルボン酸の炭素数は、4以上であることが好ましく、更に好ましくは4〜18、特に好ましくは6〜12とされる。
【0028】
斯かる(A1)成分の具体例としては、例えばブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アクリル酸アルキルエステル;「ビスコート8F」、「ビスコート17F」〔大阪有機化学工業(株)製〕などとして市販されているフッ素系の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;酪酸ビニル、ピバル酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニルなどの炭素数4〜18のカルボン酸のビニルエステルを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。これらのうち、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートおよびシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどが(A1)成分として特に好ましい。
【0029】
ポリマーを得るための必須成分である(A2)成分は、▲1▼ (A1)成分以外の(メタ)アクリル酸エステル、および、▲2▼ (A1)成分以外のカルボン酸ビニルエステルから選ばれる親水性モノマーである。なお、この明細書において、「親水性モノマー」とは、20℃における水への溶解度が0.1重量%以上であるモノマーをいうものとする。
【0030】
斯かる(A2)成分の具体例としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、N,N′−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、カルビトールアクリレート、メチルトリグリコールアクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、2−2ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル化合物;酢酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステルを例示することができ、これらは単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。これらのうち、メチル(メタ)アクリレートおよびエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどが(A2)成分として特に好ましい。
【0031】
ポリマーを得るための任意成分である(B)エチレン性不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸などのジカルボン酸およびその無水物を例示することができ、これらは単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
【0032】
ポリマーを得るための任意成分である(C)ビニルモノマーとしては、構成成分(A)および(B)エチレン性不飽和カルボン酸と共重合可能なビニルモノマーであれば特に限定されるものではなく、例えばブタジエン、イソプレンなどの共役二重結合化合物;4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィン化合物;N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチレンビスアミドなどのアミド化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物;スチレンスルホン酸塩、イソプレンスルホン酸塩などスルホン化合物;スチレン、ジビニルベンゼンなど芳香族系モノマーを例示することができ、これらは単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
【0033】
ポリマーを得るために使用する上記モノマーの混合物(混合モノマー)に占める構成成分(A)の使用割合としては、混合モノマー100重量部あたり、通常50重量部以上とされ、好ましくは60重量部以上とされる。構成成分(A)の使用割合が50重量部未満である場合には、得られるポリマー中に磁性体を均一に分散させることができず、当該磁性体が粒子表面近傍に局在化して、鉄イオンの溶出を招きやすい。
【0034】
また、構成成分(A)における(A1)成分と(A2)成分の割合としては、「(A1)成分:(A2)成分〔重量比〕」が20:80〜90:10となる割合とされる。(A1)成分の割合が20重量%未満である場合には、得られるポリマー中に磁性体を均一に分散させることができない。一方、(A1)成分の割合が90重量%を超える場合には、得られるポリマーのガラス転移点が過小となって、磁性ポリマー粒子の強度低下を招く。
【0035】
磁性ポリマー粒子の数平均粒子径としては、通常0.02〜10μmとされ、好ましくは0.05〜5μm、更に好ましくは0.1〜2μmとされる。数平均粒子径が0.02μm未満である場合には、十分な磁気応答性を発現することができない。一方、数平均粒子径が10μmを超える場合には、当該磁性ポリマー粒子が水性媒体中で沈降しやすくなり、また、当該磁性ポリマー粒子は粒子表面積が小さいものとなり、特定物質の吸着剤としてこれを用いる場合に、十分な量の目的物質を吸着することができない。
【0036】
本発明の磁性ポリマー粒子は、水性媒体中で沈降しにくく、当該水性媒体中において均質な分散状態で存在できること(以下、この特性を「静置安定性」ともいう。)が取扱性の観点から好ましい。具体的には、磁性ポリマー粒子を水性媒体に分散させて固形分濃度が1重量%の磁性ポリマーラテックスを調製し、この磁性ポリマーラテックスを液相の高さが2cmになるよう容器内に収容し、磁性ポリマー粒子が均一に分散されるまで容器を振盪した後、10分間静置したときに、液面から液面下1cmに至る液相の上層部分の固形分濃度が0.1重量%以上であることが好ましく、更に好ましくは0.3重量%以上、特に好ましくは0.6重量%以上とされる。
【0037】
また、本発明の磁性ポリマー粒子は、その表面に、磁性体を含まないポリマーからなる層(以下「表面被覆層」ともいう)が形成されていることが好ましい。このような構成とすることにより、粒子内部に存在する磁性体による優れた取扱性が損なわれることなく、磁性ポリマー粒子からの鉄イオンの溶出を確実に防止することができる。ここで、表面被覆層の厚さは、使用する磁性体の最長径よりも大きいことが好ましく、通常100Å以上とされる。
【0038】
<磁性ポリマー粒子の製造方法>
本発明の製造方法は、親油化処理が施された磁性体を、(A1)成分を含む疎水性モノマー中に分散してモノマー組成物を調製し、このモノマー組成物を有機相として水相中に乳化分散(微粒子化)させて懸濁液を得、次いで、この懸濁液に、(A2)成分を含む親水性モノマーを添加した後重合する点に特徴を有するものであり、このような製造方法によれば、本発明の磁性ポリマー粒子が水性媒体中に分散されてなる分散体(磁性ポリマーラテックス)を確実に製造することができる。
【0039】
本発明の製造方法に使用される磁性体は、親油化処理が施されたものであることが必要とされる。親油化処理が施されていない磁性体を使用して磁性ポリマー粒子を製造すると、当該磁性体が磁性ポリマー粒子の粒子表面近傍に偏在し、更には粒子表面に磁性体が露出して、鉄イオンの水性媒体への溶出を招く。磁性体を親油化処理する方法としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などの表面処理剤により処理する方法、磁性体に脂肪酸塩などを吸着させる方法など特に限定されるものではない。また、市販の磁性流体から分散媒を除去して得られる磁性体を使用することもできる。
【0040】
本発明の製造方法において、磁性体の分散媒としてモノマー組成物を構成する疎水性モノマーは、上記(A1)成分の中から選ばれる。なお、モノマー組成物を構成する疎水性モノマーの全てが(A1)成分からなることが好ましいが、上記(C)ビニルモノマーから選ばれる疎水性のモノマーを、(A1)成分とともに使用することもできる。
疎水性モノマー中に分散させる磁性体の量は、当該疎水性モノマー100重量部に対して通常2〜300重量部とされる。
磁性体の分散媒として親水性モノマーを使用すると、当該親水性モノマー中に、親油化処理が施された磁性体を均一に分散させることができず、得られるモノマー組成物において磁性体の凝集による粗大粒子が析出し、このようなモノマー組成物では、水相に乳化分散させることができない。
【0041】
モノマー組成物(有機相)を水相中に乳化分散させるために使用する分散機としては、従来公知の超音波分散機および高剪断速度の分散機などを使用することができる。超音波分散機の形式は特に制限されるものではなく、例えば、ホーン型発振子を備えてなる分散機、プレート型発振子を備えてなる分散機、発振部に液を流通させる連続式の分散機などを例示することができる。また、高剪断速度の分散機としては、例えばホモミキサー、コロイドミル、ジェットホモジナイザー、高圧ホモジナイザーなどを例示することができ、これらの分散機は、目的とする分散粒子径に応じて適宜選択することができる。さらに、多孔膜または多孔フィルターを介してモノマー組成物(有機相)を水相中に押し出すことによって有機相を水相中に乳化分散させる膜乳化法を採用することもできる。
【0042】
なお、モノマー組成物の分散媒となる水相中には、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、水溶性高分子、無機系懸濁保護剤などの界面活性剤または乳化剤が添加されていてもよい。これらのうち、幅広い粒子径の粒子を得る場合に適用することができ、正負いずれの表面荷電の粒子も合成できるという点から部分ケン化ポリビニルアルコールが好ましい。
【0043】
以上のようにして得られる懸濁液に添加される親水性モノマーは、(A2)成分の中から選ばれ、さらに、(B)エチレン性不飽和カルボン酸および(C)ビニルモノマーのうち、上記の溶解度条件を具備するものを親水性モノマーとして併用することができる。
【0044】
本発明の製造方法において、モノマーを重合するための重合開始剤としては、特に制限されるものではなく、従来公知のラジカル重合開始剤、例えば有機過酸化物、アゾ系開始剤、過硫酸塩系開始剤などを使用することができる。これらのうち、油溶性重合開始剤を使用することが好ましい。特に、疎水性モノマー中に磁性体を分散してモノマー組成物を調製する際に、油溶性重合開始剤を添加することが好ましく、これにより、磁性体を含有しないポリマー粒子の生成を防止することができる。
【0045】
モノマーの重合反応は無酸素雰囲気下において行うことが好ましい。反応温度は、使用する重合開始剤の分解温度によっても異なるが、例えばベンゾイルペルオキシドを用いる場合には75〜85℃で好適に重合反応を進行させることができる。
【0046】
また、本発明の製造方法において、磁性体を含まないポリマーからなる表面被覆層が形成されてなる磁性ポリマー粒子を得るための具体的調製方法としては、下記(1)〜(2)の方法を挙げることができる。
【0047】
(1)懸濁液に添加される親水性モノマーを一部と残部とに分割し、親水性モノマーの一部を懸濁液に添加して重合させた後、親水性モノマーの残部を添加して更に重合を行う方法。
(2)重合反応終了後、得られる磁性ポリマー粒子に強酸を接触させ、磁性ポリマー粒子の表面近傍に存在する磁性体を溶出除去する方法。
【0048】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。なお、以下において、「%」および「部」は、それぞれ、「重量%」および「重量部」を意味するものとする。
【0049】
〔実施例1〕
親油化処理された酸化鉄よりなる粉末状(粒子径80〜120Å)の超常磁性体40部を、2−エチルヘキシルアクリレート〔(A1)成分〕40部に添加し、この系を混合攪拌することにより超常磁性体を分散させた。次いで、油溶性重合開始剤として有機過酸化物「パーブチル O」〔日本油脂(株)製〕2部を添加・均一化してモノマー組成物を調製した。
【0050】
このようにして得られたモノマー組成物(有機相)を、ポリビニルアルコールの1%水溶液(水相)1000部に添加し、ホーン型発振子を備えてなる分散機を用いて乳化分散させて(分散粒子径:0.1〜1μm)懸濁液を調製した。次いで、当該懸濁液を、窒素置換された容量2リットルのセパラブルフラスコ内に移し替え、エチレングリコールジメタクリレート〔(A2)成分〕20部と、メチルメタクリレート〔(A2)成分〕35部と、メタクリル酸〔(B)エチレン性不飽和カルボン酸〕5部とを添加した後、この系を80℃に昇温し、窒素雰囲気下において回転数170rpmで攪拌しながら6時間にわたり懸濁重合させることにより、本発明の磁性ポリマー粒子の分散体(磁性ポリマーラテックス)を製造した。以上のようにして得られた磁性ポリマーラテックスは、重合転化率が99%、磁性ポリマー粒子中における超常磁性体の含有割合が21%、固形分濃度が13%の分散体であった。
【0051】
以上のようにして得られた磁性ポリマーラテックスについて、磁性ポリマー粒子の数平均粒子径を測定し、磁性ポリマー粒子における超常磁性体の分散性および静置安定性を評価した。評価方法は下記のとおりである。結果を表1に示す。
【0052】
<磁性ポリマー粒子の数平均粒子径>
酢酸ウラニルで染色した後、透過型電子顕微鏡による磁性ポリマー粒子の電子顕微鏡写真を撮影し、無作為に選んだ500個以上の磁性ポリマー粒子の粒子径を測定して数平均粒子径を求めた。
【0053】
<超常磁性体の分散性の評価>
酢酸ウラニルで染色した後、透過型電子顕微鏡により磁性ポリマー粒子における超常磁性体の分散状態を観察し、ポリマー粒子の内部全体に均一に分散し、またはポリマー粒子の中心部に分散している場合を「良好」、ポリマー粒子の表面近傍の一部、または表面近傍の全部に局在化している場合を「不良」と判定した。
【0054】
<静置安定性の評価>
磁性ポリマーラテックスを希釈して固形分濃度(c0 )を1%に調整し、この希釈液を、液相の高さが2cmとなるよう容量20mlのサンプルビン内に収容し、磁性ポリマー粒子が均一に分散されるまで容器を振盪した後10分間静置し、液面から液面下1cmに至る上層部分のみを取り出して固形分濃度(c)を測定し、(c/c0 )×100で算出される値を静置安定指数(%)として求めた。
【0055】
〔実施例2〜4〕
超常磁性体40部を、表1に示す(A1)成分40部に添加したこと以外は実施例1と同様にしてモノマー組成物(有機相)を調製し、得られたモノマー組成物の各々を、ポリビニルアルコールの1%水溶液(水相)1000部に添加して乳化分散させ懸濁液を調製した。次いで、得られた懸濁液の各々に、表1に示す親水性モノマーを添加したこと以外は実施例1と同様にして懸濁重合させることにより、本発明の磁性ポリマー粒子の分散体(磁性ポリマーラテックス)を製造した。以上のようにして得られた磁性ポリマーラテックスの各々において、重合安定性、重合転化率、磁性ポリマー粒子中における超常磁性体の含有割合、固形分濃度、磁性ポリマー粒子の数平均粒子径、磁性ポリマー粒子における超常磁性体の分散性、静置安定性についての評価結果乃至測定結果を表1に示す。なお、表1中「重合安定性」の評価は、重合後、200メッシュのステンレス金網を通過させ、金網上に残った凝集物の量が全固形分の10重量%未満である場合を「良好」、凝集物の量が全固形分の10重量%以上である場合を「不良」と判定した。
【0056】
【表1】
【0057】
〔比較例1〕
表2に示す処方に従って、2−エチルヘキシルアクリレート〔(A1)成分〕5部と、メチルメタクリレート〔(A2)成分〕90部と、メタクリル酸〔(B)エチレン性不飽和カルボン酸〕5部とからなる混合モノマー中に超常磁性体40部を添加して分散させたこと以外は実施例1と同様にしてモノマー組成物を調製し、得られたモノマー組成物を、ポリビニルアルコールの1%水溶液1000部中に添加して乳化分散させ懸濁液を調製し、この懸濁液を80℃に昇温し、窒素雰囲気下において回転数170rpmで攪拌しながら6時間にわたり懸濁重合させることにより、比較用の磁性ポリマー粒子の分散体(磁性ポリマーラテックス)を製造した。
【0058】
〔比較例2〕
表2に示す処方に従って、メタクリル酸〔(B)エチレン性不飽和カルボン酸〕5部と、スチレン〔(C)ビニルモノマー〕95部とからなる混合モノマー中に超常磁性体40部を添加して分散させたこと以外は比較例1と同様にしてモノマー組成物および懸濁液を調製し、懸濁重合を行うことにより比較用の磁性ポリマー粒子の分散体(磁性ポリマーラテックス)を製造した。
【0059】
〔比較例3〕
表2に示す処方に従って、2−エチルヘキシルアクリレート〔(A1)成分〕10部と、メチルメタクリレート〔(A2)成分〕10部と、メタクリル酸〔(B)エチレン性不飽和カルボン酸〕5部と、スチレン〔(C)ビニルモノマー〕75部とからなる混合モノマー中に超常磁性体40部を添加して分散させたこと以外は比較例1と同様にしてモノマー組成物および懸濁液を調製し、懸濁重合を行うことにより比較用の磁性ポリマー粒子の分散体(磁性ポリマーラテックス)を製造した。
【0060】
比較例1〜3により得られた磁性ポリマーラテックスの各々において、重合安定性、重合転化率、磁性ポリマー粒子中における磁性体の含有割合、固形分濃度、磁性ポリマー粒子の数平均粒子径、磁性ポリマー粒子における磁性体の分散性、静置安定性についての評価結果乃至測定結果を表2に示す。
【0061】
〔比較例4〕
粒子径3000Åのマグネタイト微粒子「マグネタイトEPT500」〔戸田工業(株)製〕をオレイン酸ナトリウムにより親油化処理することにより強磁性体を調製した。超常磁性体に代えて前記強磁性体を使用したこと以外は実施例1と同様にしてモノマー組成物および懸濁液を調製し、懸濁重合を行うことにより比較用の磁性ポリマー粒子の分散体(磁性ポリマーラテックス)を製造した。得られた磁性ポリマーラテックスにおいて、重合安定性、重合転化率、磁性ポリマー粒子中における磁性体の含有割合、固形分濃度、磁性ポリマー粒子の数平均粒子径、磁性ポリマー粒子における磁性体の分散性、静置安定性についての評価結果乃至測定結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】
〔実施例5〕
懸濁重合を開始してから3時間経過した後、反応系に、メチルメタクリレート19部と、メタクリル酸1部とを添加し、さらに5時間懸濁重合させたこと以外は実施例1と同様にして本発明の磁性ポリマー粒子の分散体(磁性ポリマーラテックス)を製造した。このようにして得られた磁性ポリマーラテックスの重合転化率は98%であり、磁性ポリマーラテックスを構成するこの実施例の磁性ポリマー粒子には、磁性体を含まない表面被覆層が形成されていた。
【0064】
〔実施例6〕
実施例1により得られた磁性ポリマーラテックス100部を0.1規定の塩酸1000部に添加し、磁性ポリマー粒子の表面近傍に存在する磁性体を、磁性ポリマー粒子から溶出除去した。次いで、当該磁性ポリマー粒子を磁気分離により洗浄して精製することにより、本発明の磁性ポリマー粒子の分散体(磁性ポリマーラテックス)を製造した。磁性ポリマーラテックスを構成するこの実施例の磁性ポリマー粒子には、磁性体を含まない表面被覆層が形成されていた。
【0065】
<試験例1>
下記のような試験を実施することにより、免疫診断薬担体粒子(酵素免疫法の担体)としての評価を行った。
実施例1〜6および比較例1〜4により得られた磁性ポリマーラテックスの各々を固形分換算で10mg採取し、採取した磁性ポリマーラテックスから磁性ポリマー粒子を磁気分離して、この磁性ポリマー粒子をリン酸生理食塩水緩衝液(pH7.5)1ml中に分散させた。次いで、この分散液に抗ヒトIgM抗体を200μg添加し、室温で1時間ゆるく振盪して粒子表面に前記抗体を吸着させることにより磁性ポリマー粒子を感作させた。なお、感作後の磁性ポリマー粒子を磁気分離し、分離後の上澄み液中に前記抗体が残存しているか否かについて、280nmにおける吸光度を測定することにより確認したところ、何れの上澄み液においても前記抗体の存在は認められず、従って、添加した全ての抗体が磁性ポリマー粒子に吸着されていることが確認された。
【0066】
磁気分離された磁性ポリマー粒子(抗ヒトIgM抗体感作粒子)の各々に、0.5%の牛血清アルブミンと、0.1%のポリエチレングリコールとを含むリン酸生理食塩水緩衝液の溶液(pH7.5)1mlを添加し、バイブレータにより振動分散させた後、室温で30分間ゆるく振盪して、前記抗体が吸着されていない粒子表面をアルブミンでブロッキング処理することにより、実施例1〜6および比較例1〜4に係る酵素免疫法(EIA法)の診断薬粒子を調製した。
【0067】
上記のようにして調製された診断薬粒子の各々を用いて下記の操作を行った。0ng/ml,50ng/ml,100ng/ml,500ng/mlの濃度でヒトIgM抗原を含むリン酸生理食塩水緩衝液100μlを調製し、それぞれについて、診断薬粒子を含む分散液20μlを添加して室温で30分間静置した。続いて、磁気分離した磁性ポリマー粒子にアセチルコリンエステラーゼを結合させた抗ヒトIgM抗体100μgを含む溶液を200μl添加し、バイブレータにより振動分散させた後25℃で1時間静置した。
【0068】
次いで、アセチルコリンエステラーゼの基質である「Ellman’s試薬」(Cayman社製)を100μl添加し、室温で10分間ゆるく振盪して酵素反応発色させ、反応停止液である2規定の硫酸を50μl添加してから、412nmにおける吸光度を測定した。また、対照試験として、ヒトIgM抗原を含まないリン酸生理食塩水緩衝液100μlに、感作していない粒子を含む分散液20μlを添加して同様の操作を行って吸光度を測定した。これら結果を表3に示す。
【0069】
【表3】
【0070】
実施例1〜6に係る磁性ポリマー粒子は、感作されていない状態では殆ど発色が認められず、抗ヒトIgM抗体で感作することによって抗原の濃度にほぼ比例した酵素発色が生じており、酵素免疫法の診断薬粒子として良好な性能を有するものであった。これに対して、比較例1〜4に係る磁性ポリマー粒子は、未感作状態において酵素発色が生じており、非特異発色性が著しいために診断薬粒子として使用できるものでなかった。
【0071】
<試験例2>
ヒト白血球の癌細胞であるK562細胞を1重量%牛胎児血清を含むPRM1−1640培地で培養した。培養懸濁液中における細胞の数が50万個/mLとなった時点で、この培養懸濁液1mLをサンプリングチューブに取り、500rpmで5分間遠心分離して細胞を回収した。回収した細胞に対しリン酸カリウム緩衝液(pH7.2)1mLを添加した後、超音波処理により無細胞化した。
この無細胞化したK562細胞溶解液を、3本の遠心チューブ(容積2mL)に0.5mLずつ取り、10mMのリン酸緩衝液(pH5)によって2mLまで希釈した。次いで、遠心チューブの各々に、エイズウィルスDNAを組み込んで培養したヒト白血球(NY10株)から取ったHIV−1DNAを、それぞれ、0分子、10分子、50分子分添加した。ボルテックス後、遠心チューブの各々に、実施例2により得られたカチオン性の磁性ポリマー粒子が分散されてなる固形分濃度10重量%の分散体2μLを添加し、室温下、10rpmで5分間回転攪拌した。次いで、磁性ポリマー粒子を磁気分離し、分離された磁性ポリマー粒子の各々に、下記表4に示すPCR反応液を25μLずつ添加して、PCR反応を行った。
【0072】
【表4】
【0073】
上記表4中、「プライマー SK145A」の配列は、「5’CCCACAAGATTTAAACACCA 3’」であり、「プライマー SK451A」の配列は、「5’TGAAGGGTACTAGTAGTTCC 3’」であって、これらをDNA合成器「381A型」(アプライドバイオシステム社製)を用いて、メーカーマニュアルに従って合成した後、HPLCで精製品を得た。
【0074】
なお、PCR反応は、「サーマルサイクラー モデルJP2000」(PERKIN ELMER CETUS社製)を用いて、(94℃×0.5分間,55℃×1.0分間,72℃×1.5分間)を30サイクルと、72℃×7分間のプログラムで増幅反応を行った。
【0075】
上記1回目のPCR法による増幅反応の生成物を5μL取り、「プライマーSK145A」に代えて「プライマー SK145」〔タカラ製〕を使用し、
「プライマー SK451A」に代えて「プライマー SK451」〔タカラ製〕を使用したこと以外は同様にしてNested PCR法の反応を行った。
【0076】
PCR法およびNested PCR法の反応増幅産物を、2重量%のアガロースゲル「Agarose 1600」〔和光純薬製〕を用いてTBE緩衝液(50mMホウ酸からなる緩衝液,pH8.2)中でMupid型電気泳動装置で泳動させ、エチジウムブロマイド染色後に波長254nmの紫外線照射下で検出した。これらの結果を表5に示す。
【0077】
【表5】
【0078】
表5に示す結果により、本発明の磁性ポリマー粒子を用いることにより、遠心分離の代わりに磁気分離を利用しDNAを回収することができるため、PCR法に利用できることがわかった。
【0079】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、磁性体の均一分散性に優れた新規な磁性ポリマー粒子を提供することができる。
本発明の磁性ポリマー粒子は、磁気応答性に優れていると共に、当該磁性ポリマー粒子の分散体(磁性ポリマーラテックス)において、磁性ポリマー粒子から水性媒体中に鉄イオンが溶出する問題を生じないので、この問題のために磁性ポリマーラテックスの適用が制限されていた各種の用途・技術分野においても好適に用いることができる。また、本発明の磁性ポリマー粒子は、水性媒体中で沈降しにくく、当該水性媒体中において均質な分散状態で存在することができる。
【0080】
請求項2記載の発明によれば、表面被覆層が形成されてなる新規な磁性ポリマー粒子を提供することができ、当該磁性ポリマー粒子の分散体(磁性ポリマーラテックス)は、磁性ポリマー粒子から水性媒体中への鉄イオンの溶出を確実に防止することができる。
請求項3記載の発明によれば、上記のような優れた特性を有する磁性ポリマー粒子およびその分散体を確実に製造することができる。
【0081】
本発明の磁性ポリマー粒子は、上記のような優れた特性により、磁気応答性の要求される種々の用途・分野に広く適用することができる。例えば、抗原、抗体、蛋白、核酸などを物理的乃至は化学的に吸着させることにより、診断薬として広い範囲に適用することができる。また、酵素免疫法の診断薬として用いる場合において、磁性ポリマー粒子からの鉄イオンの溶出に起因して生じる非特異発色が抑制されるので、診断薬としての実用性および信頼性がさらに高められている。また、磁性ポリマー粒子の粒子表面に磁性体が露出することがないので、静電特性、成膜性に優れ、磁性トナー、磁性インク、磁性塗料としても有用である。
Claims (3)
- ポリマー中に磁性体を含有してなる磁性ポリマー粒子であって、
前記ポリマーは、
(A)下記(A1)成分20〜90重量%および下記(A2)成分80〜10重量%からなる構成成分50〜100重量部と、
(B)エチレン性不飽和カルボン酸0〜50重量部と、
(C)前記(A)、(B)以外のビニルモノマー0〜50重量部と
からなる混合モノマー100重量部の共重合体よりなり、
数平均粒子径が0.02〜10μmであることを特徴とする磁性ポリマー粒子。
(A1)成分:(メタ)アクリル酸アルキルエステル、およびカルボン酸のビニルエステルから選ばれる少なくとも1種の疎水性モノマー。
(A2)成分:前記(A1)成分以外の(メタ)アクリル酸エステル、および前記(A1)成分以外のカルボン酸ビニルエステルから選ばれる少なくとも1種の親水性モノマー。 - 請求項1記載の磁性ポリマー粒子の表面に、磁性体を含まないポリマーからなる被覆層が形成されていることを特徴とする磁性ポリマー粒子。
- 親油化処理された磁性体を、下記(A1)成分を含む疎水性モノマー中に分散させてモノマー組成物を調製し、
このモノマー組成物を水相に乳化分散させて懸濁液を得、
得られる懸濁液に、下記(A2)成分を含む親水性モノマーを添加した後重合することを特徴とする磁性ポリマー粒子の製造方法。
(A1)成分:(メタ)アクリル酸アルキルエステル、およびカルボン酸のビニルエステルから選ばれる少なくとも1種の疎水性モノマー。
(A2)成分:前記(A1)成分以外の(メタ)アクリル酸エステル、および前記(A1)成分以外のカルボン酸ビニルエステルから選ばれる少なくとも1種の親水性モノマー。
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