JP3625820B1 - 洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ファンケーシング27内にはファン40およびPTCヒータ42が収納されており、ファン40の回転時にはバックカバーの取込口からファンケーシング27の吸気口32を通して外気が吸引され、PTCヒータ42によって加熱された後に洗濯槽内に放出される。この場合、吸気口32と取込口とを前後方向に対向配置している。このため、ファン40の吸込み側で圧力損失が低減されるので、洗濯槽に対する温風の送風量が増える。しかも、ファンケーシング27の渦巻き室30内に貯水部51を形成し、PTCヒータ42を貯水部51の最高貯留水位HL2より高所に配置しているので、PTCヒータ42が水に浸ることを防止できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、温風の送風能力が高く、しかも、温風生成用の熱源が水に浸ることを防止できる洗濯機を提供することにある。
請求項1に係る発明は外気の取込口からファンケーシングの吸気口に至る送風経路を直線化することで洗濯槽に対する温風の送風量を増やし、しかも、ファンケーシング内に侵入した水滴を低所に貯留することで高所の熱源が水に浸ることを防止するものである。以下、請求項1に記載された主な用語の意義について説明する。
1)トップカバー:外箱の上端部に別体または一体で設けられたものであり、洗濯槽内に洗濯物を投入する投入口および投入口を開閉する蓋を有する枠体を称する。
2)機械室:給水弁等の構成部品が収納された空間部を称する。この機械室はトップカバーの後端部に設けられたものであり、トップカバーの後端部とはトップカバーのうち投入口より後方の領域を称する。
3)取込口:外気を機内に乾燥風として取込む最上流の開口部を称する。この取込口は機械室の後壁に設けられたものであり、機械室の後壁とは機械室と外部とを区画する仕切板を称している。
4)ファンケーシング:渦巻き室およびダクトを有するものであり、渦巻き室とは外気を主に遠心力の作用で昇圧するファンの収納室を称する。この渦巻き室は軸心線が前後方向へ指向するものであり、ファンは回転軸が前後方向へ指向するように渦巻き室内に収納される。この渦巻き室には吸気口が設けられている。この吸気口は取込口の前方に対向配置されたものであり、前後方向へ延びる直線的な吸気経路をファンの上流側に形成することで圧力損失を低減する。
ダクトとは渦巻き室内のファンから吐出された風が通る送風経路として機能するものであり、左右方向へ延びる送風路を有していることが要件である。このダクトには排気口が設けられており、ファンから吐出された風はダクトの排気口を通して洗濯槽内に放出される。このダクトは渦巻き室の内周面のうち最下点を通る水平線より高所に配置されたものであり、渦巻き室内にはダクト内の底面より低所に位置する貯水部が形成される。従って、雨等の水滴が取込口から吸気口を通して渦巻き室内に侵入したときには貯水部に限定的に貯留され、貯水部の貯留水位が吸気口に到達したときには貯留水が吸気口から零れ落ちる。即ち、貯水部は貯留可能な最高水位が吸気口の内周面のうち最下点を通る水平線に規定されたものである。
5)熱源:ファンケーシングのダクト内に収納された電気的な発熱体を称している。この熱源はファンから吐出された風を加熱するものであり、洗濯槽内には外気に比べて相対的に温度が高い温風が乾燥風として強制的に注入される。この熱源は吸気口の内周面のうち最下点を通る水平線に比べて高所に配置されたものであり、水平線は貯水部の最高到達水位に相当する。即ち、熱源は最高到達水位より高所に配置されることで浸漬防止されたものである。
<請求項2に係る発明について>
請求項2に係る発明は外気の取込口に雨等の水滴が侵入する確度を抑えたものである。具体的には取込口を複数のスリットから構成し、各スリットの上方に庇を設け、庇の左右両端部を直下のスリットの左右両端部から突出させたものである。
<請求項3に係る発明について>
請求項3に係る発明は熱源としてPTCヒータを用い、PTCヒータの放熱フィンを風向板として利用したものである。具体的には放熱フィンをファンから吐出された風の流通方向に対して交差配置し、ファンからの吐出風を放熱フィンに当てることで吐出風の流通方向を排気口側へ変えるものである。
<請求項4に係る発明について>
請求項4に係る発明はファンからの吐出風と放熱フィンとの接触時間・吐出風の流通抵抗の双方を適切化する目的で放熱フィンの配置角度を言及したものであり、具体的には放熱フィンを吐出風の流通方向に対して「θ°/2」の角度で交差配置したものである。この角度θ°とはダクトの屈曲角度であり、放熱フィンに対する吐出風の衝突角度は「θ°/2」になる。
請求項2に係る発明によれば、スリットの上方に庇を設け、庇の左右両端部をスリットの左右両端部から突出させたので、雨等の水滴がスリットを通してファンケーシング内に侵入し難くなる。
請求項3に係る発明によれば、ファンからの吐出風をPTCヒータの放熱フィンに当てることで吐出風の流通方向を排気口側へ変えた。このため、吐出風の流れが改善されるので、洗濯槽に対する温風の送風量が増える。しかも、吐出風の流通方向を変える専用の風向板が不要になるので、機械的な構成が簡単になる。
請求項4に係る発明によれば、吐出風の放熱フィンに対する衝突角度を送風経路の屈曲角度の「1/2」に設定したので、吐出風と放熱フィンとの接触時間・吐出風の流通抵抗の双方が適切化される。このため、吐出風を効率的に加熱しながら円滑に流すことができるので、乾燥能力が向上する。
ファンケーシング27の吸気口32とバックカバー6の取込口23とを前後方向に対向配置した。このため、ファン40の吸込み側で圧力損失が低減されるので、回転槽20に対する温風の送風量が増える。しかも、渦巻き室30内に貯水部51を形成し、PTCヒータ42を貯水部51の最高貯留水位HL2より高所に配置したので、PTCヒータ42が水に浸ることを防止できる。
ファン40からの吐出風をPTCヒータ42の放熱フィン44に当てることで吐出風の流通方向を排気口35側へ変えた。このため、吐出風の流れが改善されるので、回転槽20に対する温風の送風量が増える。しかも、吐出風の流通方向を変える専用の風向板が不要になるので、機械的な構成が簡単になる。
ファンケーシング27のダクト31内に傾斜面37を形成したので、ファン40の送風力でダクト31内に水が飛散したときには傾斜面37に沿って渦巻き室30内に落下する。このため、ダクト31内にファン40の送風力で水が溜まることがなくなるので、この点からもPTCヒータ42の浸漬が防止される。
Claims (4)
- 洗濯槽が収納された外箱と、
前記外箱の上端部に設けられ、前記洗濯槽に対する洗濯物の投入口を有するトップカバーと、
前記トップカバー内に前記投入口の後方に位置して設けられた機械室と、
前記機械室の後壁に設けられた外気の取込口と、
前記機械室内に収納され、軸心線が前後方向へ指向する渦巻き室と渦巻き室内に前後方向へ指向する回転軸を中心に回転可能に収納されたファンと渦巻き室から左右方向に突出するダクトを有するファンケーシングと、
前記渦巻き室に設けられ、前記取込口の前方に対向する吸気口と、
前記ダクトに設けられ、前記ファンから吐出された風を前記洗濯槽内に放出する排気口と、
前記ダクト内に収納され、前記ファンから吐出された風を加熱する熱源とを備え、
前記ファンケーシングの吸気口および前記機械室の取込口は、前記ファンの上流側に前後方向へ直線的に延びる吸気経路を生成するように前後方向に対向配置され、
前記ダクトは、前記渦巻き室の内周面のうち最下点を通る水平線より高所に配置され、
前記熱源は、前記吸気口の内周面のうち最下点を通る水平線より高所に配置されていることを特徴とする洗濯機。
- 前記機械室の後壁には、前記取込口として複数のスリットが設けられ、
前記各スリットの上方には、直下のスリットに比べて左右方向の幅寸法が大きな庇が設けられていることを特徴とする請求項1記載の洗濯機。 - 前記ダクトは、前記ファンから吐出された風を非直線的な経路で排気するものであり、
前記ダクト内には、PTC素子に放熱フィンを接続してなるPTCヒータが熱源として収納され、
前記放熱フィンは、前記ファンから吐出された風を前記排気口側へ導くように吐出風の流通方向に対して交差配置されていることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の洗濯機。 - 前記ダクトは、前記ファンから吐出された風を屈曲した経路で排気するものであり、
前記放熱フィンは、前記ファンから吐出された風の流通方向に対して排気経路の屈曲角度の「1/2」の角度で交差配置されていることを特徴とする請求項3記載の洗濯機。
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