JP3620152B2 - ポリエーテル製造用複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエーテル製造用複合金属シアン化物錯体触媒およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アルキレンオキシドなどのモノエポキシドを開環重合反応させる触媒として複合金属シアン化物錯体触媒が知られている(US3278457〜9)。このとき用いられる複合金属シアン化物錯体触媒の製造方法は、US3427256、US3941849、US4472560、US4477589などに提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
高活性、長寿命、低副反応性、かつ狭分子量分布を有するポリエーテルが得られる複合金属シアン化物錯体触媒の製造方法として、ハロゲン化金属塩水溶液にアルカリ金属シアノメタレート水溶液を滴下して複合金属シアン化物錯体触媒を合成し、次にt−ブタノール等の長寿命性の触媒を与える有機配位子を滴下して複合金属シアン化物錯体触媒を製造する方法(例えば特開平4−145123)が提案されている。しかし、この方法では、この錯体触媒の結晶形態により難濾過性を示すという欠点がある。
【0004】
また、長寿命性の触媒を与える有機配位子を配位させた複合金属シアン化物錯体触媒はきわめて高活性、長寿命であるが、それゆえに高い重合度を持ったポリオールを合成した場合、得られるポリオールの分子量分布曲線において最頻分子量より低分子量側に比べて最頻分子量より高分子量側に長く尾を引く(すなわち、最頻分子量からより遠く離れた分子量のポリオールが高分子量側に多い)という欠点がある。したがって、目的とする分子量(最頻分子量)に比較してはるかに高い分子量のポリオールが不純物として生成し、ポリオールの粘度などの物性に好ましくない影響を生じる。このような分子量分布を以下不均一分子量分布という。
【0005】
複合金属シアン化物錯体触媒のモノエポキシドを開環重合させる機構は必ずしも明確ではないが、複合金属シアン化物錯体触媒の有機配位子の種類および配位状態が触媒の活性、触媒の寿命、副反応性、重合反応生成物の分子量分布、に大きく影響すると考えられており、高活性、長寿命、低副反応性、かつ狭分子量分布を有するポリエーテルを得ることのできる複合金属シアン化物錯体触媒を製造でき、かつ、問題となっている難濾過性を解決し、より高分子領域に現れるポリオールの生成を抑制する方法が要望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述の問題点を解決すべくなされた下記の発明である。
【0007】
ハロゲン化金属塩水溶液とアルカリ金属シアノメタレート水溶液とを反応させて得られる反応生成物に2種以上の有機配位子が配位してなる複合金属シアン化物錯体触媒であって、該有機配位子が、有機配位子(a)と有機配位子(b)との組み合わせであって、該有機配位子(a)がt−ブタノールであり、該有機配位子(b)がモノグライム、ジグライム、トリグライム、i−プロパノールおよびジオキサンからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とするポリエーテル製造用複合金属シアン化物錯体触媒。
【0008】
ハロゲン化金属塩水溶液とアルカリ金属シアノメタレート水溶液とを反応させて得られる反応生成物に2種以上の有機配位子を配位させる複合金属シアン化物錯体触媒の製造方法であって、該有機配位子が、有機配位子(a)と有機配位子(b)との組み合わせであって、該有機配位子(a)がt−ブタノールであり、該有機配位子(b)がモノグライム、ジグライム、トリグライム、i−プロパノールおよびジオキサンからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とするポリエーテル製造用複合金属シアン化物錯体触媒の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるハロゲン化金属塩の金属としては、Zn(II)、Fe(II)、Fe(III) 、Co(II)、Ni(II)、Mo(IV)、Mo(VI)、Al(III) 、Al(IV)、V(V) 、Sr(II)、W(IV)、W(VI)、Mn(II)、Cr(III) 、Cu(II)、Sn(II)、およびPb(II)から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。特にZn(II)またはFe(II)が好ましい。
【0010】
アルカリ金属シアノメタレートの金属としては、Fe(II)、Fe(III) 、Co(II)、Co(III) 、Cr(II)、Cr(III) 、Mn(II)、Mn(III) 、Ni(II)、V(IV)、およびV(V) から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。特にCo(III) またはFe(III) が好ましい。
【0011】
本発明においてハロゲン化金属塩水溶液とアルカリ金属シアノメタレート水溶液とを反応させて反応生成物を得る。
【0012】
このときハロゲン化金属塩水溶液濃度としては0.1g/cc以上、特に0.5g/cc以上であることが好ましい。また、飽和濃度以下であることが好ましい。上記所定濃度未満の濃度領域においては複合金属シアン化物錯体触媒としてのハロゲン化金属塩の取り込みが充分ではなくなり、結晶性の高い複合金属シアン化物錯体触媒が合成され活性に不利になる。また飽和濃度を超えた条件で行うと溶液の混合状態が不均一になり、やはり触媒活性に不利な複合金属シアン化物錯体触媒が合成される。
【0013】
アルカリ金属シアノメタレート水溶液濃度は0.5g/cc以下、特に0.2g/cc以下が好ましい。また、0.02g/cc以上であることが好ましい。所定濃度を超えた条件で行うとハロゲン化金属塩水溶液に滴下した場所が部分的にアルカリ金属シアノメタレート過剰領域となり上記のハロゲン化金属塩の濃度が低いときと同等の効果を生じ活性が低下する。また低濃度の条件で行うと複合金属シアン化物錯体触媒に取り込ませたハロゲン化金属塩が水中に溶解するため活性に不利となる。
【0014】
ハロゲン化金属塩水溶液とアルカリ金属シアノメタレート水溶液との反応は、ハロゲン化金属塩水溶液にアルカリ金属シアノメタレート水溶液を滴下することにより行うことが好ましい。
【0015】
反応温度は0℃以上が好ましく、30℃以上が特に好ましい。また、70℃未満が好ましく、50℃未満が特に好ましい。高温領域で反応を行うとハロゲン化金属塩を含まない結晶性の高い複合金属シアン化物錯体触媒が合成され、さらに有機溶媒が配位できなくなり触媒活性が生じない。また低温領域においては複合金属シアン化物錯体触媒の合成反応が不充分となりやはり触媒活性に不利な条件となる。
【0016】
本発明における複合金属シアン化物錯体触媒はハロゲン化金属塩水溶液とアルカリ金属シアノメタレート水溶液とを反応させて得られる反応生成物に2種以上の有機配位子が配位してなる。
【0017】
このような複合金属シアン化物錯体触媒は、ハロゲン化金属塩水溶液とアルカリ金属シアノメタレート水溶液とを反応させて得られる反応生成物に2種以上の有機配位子を配位させることにより製造する。
【0018】
本発明において、有機配位子は、単独で配位させた場合に異なる触媒物性を与える2種以上の有機配位子からなる。
【0019】
すなわち、本発明における2種以上の有機配位子は、それぞれを単独で配位させた触媒が、相互に触媒寿命、触媒活性等の触媒物性に相違を生じるような有機配位子である。2種以上の有機配位子の組み合わせとしては、特に触媒寿命について相違を与える有機配位子の組み合わせである。この単独で配位させた場合に異なる触媒寿命を与える2種以上の有機配位子の組み合わせを以下、相対的に長寿命性を与える有機配位子(a)の1種以上と相対的に短寿命性を与える有機配位子(b)の1種以上との組み合わせで表す。
【0020】
その場合、有機配位子(a)単独で配位させた複合金属シアン化物錯体触媒(A)が、有機配位子(b)単独で配位させた複合金属シアン化物錯体触媒(B)に比べて、触媒の寿命が3倍以上であることが好ましい。
【0021】
このような有機配位子(a)は、長い触媒寿命を与えかつ高い触媒活性を与える有機配位子であるt−ブタノールである。
【0022】
また、有機配位子(b)は、モノグライム(エチレングリコールジメチルエーテル)、ジグライム(ジエチレングリコールジメチルエーテル)、トリグライム(トリエチレングリコールジメチルエーテル)、i−プロパノール、およびジオキサンからなる群から選ばれる1種以上である。モノグライム、ジグライムが最も好ましい。
【0023】
有機配位子(a)と有機配位子(b)の使用割合は重量比で9/1〜2/8、特に8/2〜5/5、であることが好ましい。
【0024】
本発明においてハロゲン化金属塩水溶液とアルカリ金属シアノメタレート水溶液とを反応させて得られる反応生成物を上記2種以上の有機配位子からなる混合有機配位子中で熟成させることにより製造することが好ましい。
【0025】
本発明の複合金属シアン化物錯体触媒、すなわち、異なる2種以上の有機配位子を配位させた複合金属シアン化物錯体触媒を製造するためには、2種以上の有機配位子が充分に混合された条件で熟成させることが好ましい。なぜなら、有機配位子の配位力が異なる場合には、配位力の強い配位子のみが配位される可能性が高くなるためである。
【0026】
具体的には、予め混合した混合有機配位子を上記反応生成物と接触させることにより、または2種以上の有機配位子を同時に接触させることにより行うことができる。例えば、上記反応生成物を含む溶液中に混合有機配位子を滴下し撹拌する方法などがある。
【0027】
熟成温度は反応温度以上、特に30℃以上、が好ましい。また、125℃未満、特に80℃以下、が好ましい。熟成時間は15分以上が好ましい。熟成時間の上限は特にないが、工業的には2〜3時間程度を上限とすることが好ましい。
【0028】
上記熟成により得たスラリーを濾過することにより複合金属シアン化物錯体触媒を含んだケーキを得る。さらに必要であれば複数回、該ケーキに水、合成に使用した有機配位子および合成に使用した有機配位子とは異なる有機配位子からなる群から選ばれる化合物を添加して、洗浄を行いさらに濾過操作を繰り返す。洗浄に用いた有機配位子が触媒にすでに配位している有機配位子に比較して特に配位力が強くない限り、洗浄に用いた有機配位子がすでに配位している有機配位子と一部〜全部置換することは少ない。
【0029】
有機配位子(b)は一般に有機配位子(a)よりも配位力が弱いので洗浄に用いる有機配位子としては有機配位子(b)が好ましい。また、触媒の製造や熟成に用いた混合有機配位子を洗浄に用いることもできる。
【0030】
なお、有機配位子(a)のみを配位させた触媒を製造する場合、充分に洗浄しなければ副生ハロゲン化アルカリが触媒中に残存し、その触媒本来の活性を発揮しえない場合がある。
【0031】
得られた複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキを乾燥させ複合金属シアン化物錯体触媒が得られる。乾燥は加熱による乾燥方法、真空状態での乾燥方法、または難揮発性液体と混合後揮発性水分および有機配位子を除去する方法等が挙げられる。乾燥の温度は0℃〜300℃で行うのが好ましい。
【0032】
【実施例】
以下に本発明を実施例(例1〜2)および比較例(例3〜7)により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0033】
(例1)
塩化亜鉛10gを含んだ15ccの水溶液中にヘキサシアノコバルト酸カリウムK3 Co(CN)6 を2g含んだ90ccの水溶液を35℃に保温しつつ30分間かけて滴下した。滴下終了後、t−ブタノール80cc、モノグライム30ccおよび水120ccの混合物を添加し、70℃に昇温させた。1時間撹拌後濾過操作を行い、15分間を要してケーキを得た。この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキを真空中で200℃で1時間乾燥し、粉砕を行い、複合金属シアン化物錯体触媒Aを得た。
【0034】
(例2)
塩化亜鉛20gを含んだ15ccの水溶液中にK3 Co(CN)6 を3.24g含んだ75ccの水溶液を50℃に保温しつつ10分間かけて滴下した。滴下終了後、t−ブタノール50cc、次いでi−プロパノール10ccを添加して2時間撹拌し、その後濾過操作を行い15分間を要してケーキを得た。さらに、この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキにt−ブタノール10cc、i−プロパノール25ccおよび水80ccの混合物を添加して撹拌し、その後濾過操作を行い30分間を要してケーキを得た。さらに、この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキにt−ブタノール30ccおよびi−プロパノール85cc添加して撹拌し、その後濾過操作を行い30分間の濾過によりケーキを得た。この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキを真空中で20℃で5時間乾燥し、粉砕を行い、複合金属シアン化物錯体触媒Bを得た。
【0035】
(例3)
塩化亜鉛20gを含んだ15ccの水溶液中にK3 Co(CN)6 を3.24g含んだ75ccの水溶液を50℃に保温しつつ10分間かけて滴下した。滴下終了後、i−プロパノール50ccを添加して2時間撹拌し、その後濾過操作を行い10分間を要してケーキを得た。さらに、この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキにi−プロパノール10ccおよび水80ccの混合物を添加して撹拌し、その後濾過操作を行い10分間を要してケーキを得た。さらに、この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキにモノグライム30cc添加して撹拌し、その後濾過操作を行い10分間を要してケーキを得た。この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキを空気中で80℃で5時間乾燥し、粉砕を行い、複合金属シアン化物錯体触媒Vを得た。
【0036】
(例4)
塩化亜鉛10gを含んだ15ccの水溶液中にK3 Co(CN)6 を2g含んだ90ccの水溶液を35℃に保温しつつ30分間かけて滴下した。滴下終了後、t−ブタノール80ccおよび水120cc添加し、70℃に昇温させた。1時間撹拌後、濾過操作を行い5時間を要してケーキを得た。この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキを真空中で200℃で1時間乾燥し、粉砕を行い、複合金属シアン化物錯体触媒Wを得た。得られた触媒中には副生KClが残存し、充分な活性を発揮しえない触媒であった。
【0037】
(例5)
塩化亜鉛20gを含んだ15ccの水溶液中にK3 Co(CN)6 を3.24g含んだ75ccの水溶液を50℃に保温しつつ10分間かけて滴下した。滴下終了後、t−ブタノール50cc添加して2時間撹拌し、その後濾過操作を行い5時間を要してケーキを得た。さらに、この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキにt−ブタノール10ccおよび水80ccを添加して撹拌し、その後濾過操作を行い8時間を要してケーキを得た。さらに、この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキにt−ブタノール30cc添加して撹拌し、その後濾過操作を行い8時間を要してケーキを得た。この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキを真空中で20℃で5時間乾燥し、粉砕を行い、複合金属シアン化物錯体触媒Xを得た。
【0038】
(例6)
塩化亜鉛20gを含んだ15ccの水溶液中にK3 Co(CN)6 を3.24g含んだ75ccの水溶液を50℃に保温しつつ10分間かけて滴下した。滴下終了後モノグライムを50cc添加して2時間撹拌し、その後濾過操作を行い10分間を要してケーキを得た。さらに、この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキにモノグライム10ccおよび水80ccを添加して撹拌し、その後濾過操作を行い15分間を要してケーキを得た。さらに、この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキにモノグライム30ccを添加して撹拌し、その後濾過操作を行い10分間を要してケーキを得た。この複合金属シアン化物錯体触媒有機相を含んだケーキを真空中で20℃で5時間乾燥し、粉砕を行い、複合金属シアン化物錯体触媒Yを得た。
【0039】
(例7)
上記触媒X、触媒Yを1:1の重量比で混合して複合金属シアン化物錯体触媒Zを得た。
【0040】
(評価)
得られた複合金属シアン化物錯体触媒の、濾過時間、触媒の寿命(触媒Yを基準として比較)および、不均一分子量分布の有無を表1に示す。不均一分子量分布の有無については、触媒を用いて3官能の開始剤の存在下プロピレンオキシドを重合して製造した分子20000のポリオキシプロピレンポリオールの分子量分布をGPCを測定し、その分子量分布曲線がメインピーク(最頻分子量)より高分子量側に長く尾を引いているものを不均一分子量分布有とし、それのないものを無とした。
【0041】
表1の結果より、触媒A、Bは、触媒Yに比べ、濾過時間が大幅に延びることもなく、長寿命で、しかも高い重合度を持った高分子量体を合成しても不均一物の認められない高活性の触媒であることがわかる。
【0042】
また、触媒Zは、長寿命有機配位子を持つ触媒Xと、低活性有機配位子を持つ触媒Yとの混合物であるが、この混合触媒は、長寿命ではあるものの、高い重合度を持った高分子量体を合成すると不均一物が認められる触媒であることがわかる。
【0043】
本発明の方法は高活性の複合金属シアン化物錯体触媒が得られる点で、きわめて有用である。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】
高活性、長寿命、低副反応性、かつ、狭分子量分布を有するポリエーテルを得ることのできる複合金属シアン化物錯体触媒が得られる。
Claims (4)
- ハロゲン化金属塩水溶液とアルカリ金属シアノメタレート水溶液とを反応させて得られる反応生成物に2種以上の有機配位子が配位してなる複合金属シアン化物錯体触媒であって、該有機配位子が、有機配位子(a)と有機配位子(b)との組み合わせであって、該有機配位子(a)がt−ブタノールであり、該有機配位子(b)がモノグライム、ジグライム、トリグライム、i−プロパノールおよびジオキサンからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とするポリエーテル製造用複合金属シアン化物錯体触媒。
- ハロゲン化金属塩水溶液とアルカリ金属シアノメタレート水溶液とを反応させて得られる反応生成物に2種以上の有機配位子を配位させる複合金属シアン化物錯体触媒の製造方法であって、該有機配位子が、有機配位子(a)と有機配位子(b)との組み合わせであって、該有機配位子(a)がt−ブタノールであり、該有機配位子(b)がモノグライム、ジグライム、トリグライム、i−プロパノールおよびジオキサンからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とするポリエーテル製造用複合金属シアン化物錯体触媒の製造方法。
- 前記有機配位子(a)と前記有機配位子(b)の使用割合が重量比で9/1〜2/8である請求項2に記載のポリエーテル製造用複合金属シアン化物錯体触媒の製造方法。
- 前記ハロゲン化金属塩水溶液と前記アルカリ金属シアノメタレート水溶液とを反応させて得られる前記反応生成物を前記2種以上の有機配位子からなる混合有機配位子中で熟成させる請求項2または3に記載のポリエーテル製造用複合金属シアン化物錯体触媒の製造方法。
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