JP3616760B2 - 地熱利用装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中の熱を空気に伝達して空気利用部分で前記空気を利用するようにした地熱利用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
空調等に地熱を利用する装置としては、地上から地中にパイプを敷設し、冬季の暖房と夏期の冷房とを補助するようにしたクール・ヒートチューブ方式の装置が一般的である(例えば特開昭59−157443号公報参照)。又、このような装置では、1本の二重管のうちの内管を経由して内外管の隙間部分に空気を循環させることにより、空気の流速を上げて熱交換性を良くすると共に管の構造や埋設工事の簡略化を図った装置がある(例えば特開昭59−157442号公報参照)。更に、地熱を取り入れた空気をくり石層に通してその中に蓄熱し、これから建物の室内に蓄熱空気を取り入れるようにした装置も提案されている(特開平11−224204号公報参照)。
【0003】
しかしながら、このような装置では、何れもパイプの外表面だけから地熱を取り入れているため、地中からの受熱量が少ない。又、外表面が通常地中の土や空気と接触しているだけであるため、外表面からパイプ材を介して内部の空気に熱が伝達するときの熱伝達率が低い。その結果、パイプ材やその埋設工事費用の割に熱利用量が少ないという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来技術に於ける上記問題を解決し、地熱利用度の高い地熱利用装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、地中の熱を空気に伝達して空気利用部分で前記空気を利用するようにした地熱利用装置において、
前記地中に上下方向を含む方向に設けられた第1部分と第2部分とを備え前記第1部分と前記第2部分とが前記上下方向の両側で結合されて閉鎖状に形成され少なくとも殆どの部分が熱媒体液で充満された液保有体と、一方側に開口を備え他方側が前記空気利用部分に通じ中間部分が前記地中に入れられて前記第1部分のうちの少なくとも大部分を囲い前記空気を通過可能なように設けられた空気供給部材と、を有することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を適用した地熱利用装置の全体構成の一例を示す。
本装置は、地中1の熱を空気に伝達して空気利用部分である例えば建物2の床下3でこの空気を利用するようにした装置であり、液保有体としての水管4と空気導通部材としての空気管5とを有する。
【0007】
水管4は、地中1に上下Z方向を含む方向に設けられた第1及び第2部分としての熱利用部分41及び熱入出部分42を備え、これらの両部分がZ方向の両側として上側部分41a、42aと下側部分41b、42bとでそれぞれ上結合部分43及び下結合部分44によって結合されて閉鎖状に形成されている。そして、水管4の殆どの部分が熱媒体液として本例では水で充満されている。即ち、水管4に水を入れてほぼ完全に空気と置換している。なお、本装置が特別の寒冷地に設けられる場合等で水が凍結するおそれがあるときには、水に代えて不凍液を使用してもよい。
【0008】
空気管5は、一方側に開口である空気入口51を備え他方側52が建物2に通じ中間部分が地中1に入れられて熱利用部分41のうちの少なくとも大部分としてほぼ全体的にこの部分を囲い、地中の熱を伝達された空気を通過可能なように設けられている。即ち、熱利用部分41のほぼ全体に対して、図1(b)にも示すような二重管部53を形成するように設けられている。
【0009】
地中1としては、普通の家の庭程度の小規模ものから集合住宅等の中規模のものが主たる対象になる。本例では、空気管5の他方側52が開口している建物2の部分に送風機21を設け、これから建物2の床下3に空気管5を通過する空気を取り入れている。なお、送風機21から建物の室等に適当に配管を設けて空気を供給してもよい。又、空気利用部分として、くり石層等を介在させて、空気を一度くり石層に入れ、この部分の蓄熱空気を建物に取り入れるようにしてもよい。
【0010】
水管4としては、通常、水道管として使用される塩ビ管や、ポリエチレン等の合成樹脂管を使用することができる。又、亜鉛メッキ鋼管やアルミニウム管等の金属製管は熱伝達率が良いので、一層好都合に使用される。又、通常ストレート管が使用されるが、じゃばら管を使用してもよい。その場合には、コスト高にはるが、屈曲自在であるため埋設工事が容易になること、熱交換面積が拡大されると共に外側を通過する空気流に乱れが生ずるため熱交換性が良くなり、地熱の吸収率が向上する効果がある。
【0011】
熱利用部分41は、上下方向を含む部分であるが、本例では、上下のZ方向部分及びこれから湾曲してZ方向と横X方向とを合成した方向に設けられている。このZ方向部分の距離は、本例では上から1〜2mの位置から5m程度の所までの3〜4m程度になっている。熱利用部分41としては、例えばこの3〜4m程度の鉛直部分だけでもよいが、本例では、二重管部分53を適当な長さにするために、上記の如く斜め方向に延設されている。この部分は、後述するように出入りする地熱を利用する部分である。
【0012】
熱入出部分42も同様に上下方向を含む部分であるが、本例では、ほぼ上下のZ方向に設けられている。この部分は、水と地中との間で熱が入出する部分である。即ち、中の水が低温であるときには地中から水に熱が伝わって水の温度が上がり、その反対のときには水の温度が下がる。なおこの部分も、必要に応じて傾斜していたり湾曲していてもよい。そして本例では、熱利用部分41と同様にZ方向に3〜4mの距離を持つように設けられている。
【0013】
上下の結合部分43、44は、熱利用部分41及び熱入出部分42と別体としてこれらとねじ等の継手や接着や溶着等によって接続されていてもよいが、本例では、これらの部分を含んで全体として1本の管になっていて、図1(c)にも示す如く、上端部分41aと上結合部分43の一端側43aとが管継手45で接続されている。
【0014】
なお、水管4は、Z方向を含む熱利用部分41と熱入出部分42とがあってこれらが結合され中の水が上下方向に動いて循環し得る構造のものでればよく、これらの部分と上下結合部分43、44との境界は明確に区別されている必要はない。
【0015】
空気管5は、地上から地中に入れられて上下方向を持つ熱利用部分41と二重管状に形成されるので、二重管部53は下から上の方向に設けられる。この場合、地中に入った所から二重管形成部分までは適当な大きさの管で適当な状態で埋設されればよいが、本例では、二重管部分とほぼ同じ太さで単一の直管部54にしている。なお、この中に空気の通過しない内管を入れ、空気が内外管の間をより大きい流速で通過するようにしてもよい。
【0016】
この空気管5は、本例では、建物2の入口部に設けられた送風機21の空気吸込側に開口することによって空気を通過可能な構造にされている。即ち、送風機21の吸込み能力により、空気入口51から流入した空気が直管部54から二重管部53を通って他方側52まで通過することになる。なお、このような送風機は、空気入口51側や空気管5の途中の適当な所に設けられてもよい。又、空調されたりガス暖房器具が使用される室等まで導設され、その室内の換気時に自動的に吸入されることによって空気が通過可能になっていてもよい。又、空気入口51や出口は複数の位置に分岐されていてもよい。なお、二重管部53は、本例では図示の如く熱利用部分41だけを囲うようにされているが、ある程度の範囲まで上下結合部分43、44を囲うように設けられてもよい。
【0017】
直管部54の底部54aは、直管部内を流れる空気が冷えて結露したときの結露水の溜まる部分になっている。この部分には、底に小径の穴54bが明いていて、結露水が地中1に排出されるようになっている。但し、地中1に地下水がある場合には、当然穴54bは設けられない。そのときには、結露水の溜まり部分を大きくして、一定時期にハンドポンプ等を用いて溜められた結露水を吸い出すようにする。
【0018】
二重管部分53内でも結露水が発生する。この結露水は、二重管部分の底と熱利用部分41との間に隙間を設けてこの隙間から排出される。地下水がある場合には、この部分をシールし、二重管部分53の底部に溜まった結露水を直管部54の底部54aに導き、その結露水と共に排出する。このような結露水は、空気を除湿すると共に、管に付着した空気中のゴミ等を随伴して管内を浄化する作用をなす。
【0019】
図2は本発明の地熱利用装置が適用される地中の温度分布の一例を示す。
この例は、厳寒の冬季(1月)と酷暑の夏期(8月)の東京における一般的な地中温度分布を示している。このデータによれば、4〜5m程度以上の深さの地中では、冬季も夏期も温度が変わらずほぼ一定の15〜16℃程度である。又、1.5m程度の深さになれば、冬季及び夏期の温度が、地上表面の約2℃及び30℃であるのに対して約11℃及び21℃であり、温熱源又は冷熱源として利用可能な温度になっている。
【0020】
本発明の地熱利用装置は、上記のような地中に適用され、以下のような作用効果を発揮する。
図2の例によれば、冬季には、地中1の深さに対応した位置の温度が図3のようになる。そして、水管4内の水もそのような温度になるが、その温度分布は上が低く下が高く、従って上の水が重く下の水が軽く不安定であるため、自然対流が発生し、水温が均一化する傾向になる。この場合、二重管になっている熱利用部分41では水の温度上昇が遅いので、熱入出部分42より少し温度が低くなるため、図の矢印で示すような反時計方向の自然対流が生ずる。このような対流は僅かな温度差で発生するので、水管4内の水は全体としても14〜15℃程度の温度になる。
【0021】
このような状態で人の操作により又は自動的に送風機21が運転されると、空気入口51から例えば5℃程度の外気が流入し、まず直管部54を通過し、このとき通常の装置と同様に地中からの入熱によってある程度温度上昇し、続いて熱利用部分41を囲っている二重管部53に入り、この中で、通常の装置と同様に外側から地熱の伝達を受けると共に、水管の熱利用部分41と接触し、温度が14〜15℃程度になっている水から十分な熱を吸収し、最終的に10〜13℃程度の温度になり、他方側52から送風機21に吸入されて床下3に吹き出される。
【0022】
その結果、5℃程度の温度の空気が入っていた床下3が10℃以上の空気で置換され、その上の居室等に対して十分な暖房補助効果を与えることになる。なお、このように暖気を、床下3の全体に入れるのではなく、図において二点鎖線で示すように、床31の下に床下暖房用の仕切32を設けて、その中に導入して床暖房用として使用してもよい。更に、その上の室33にも入れて、夜間等に騒音のない適度な温度の暖房用として使用することができる。
【0023】
以上のような本発明を適用した地熱利用装置によれば、通常の装置と同様に空気管5の外表面から地熱を取り入れられると共に、水管4が取り入れた地熱も空気管5内の空気に供給されるので、通常の装置の同程度の空気配管に較べて熱伝達効果が大幅に向上していて、上記の如く空気を十分高い温度まで上げることができる。
【0024】
ここで、水管4の作用効果を更に説明すれば次のとおりである。水管4は、外気の導入がないときには、前記の如く緩やかな水の対流によって地熱を効率良く吸収して均一的に地中温度に近い温度になっていて、外気が導入されると、二重管部53に対応する熱利用部分41の水が外気に熱を与えることによって温度降下し、熱入出部分42の水との間に温度差が生じ、図示のような反時計方向の対流が促進される。その結果、空気に熱を与えた水は熱入出部分42で再び地中の熱を取り入れて上昇し、上結合部分43を経由して再び熱利用部分41に入り、対流による良好な熱吸収の循環系が形成される。
【0025】
この場合、水管4の内側では、管壁と水とが密に接触しているためこれらの間の熱伝達性及び水内部の熱伝達性が良いので、熱入出部分42における地熱の通過量が多いと共に、取り入れた熱を管外を流れる空気に良く伝達することができる。即ち、対流の利用と良好な熱伝達性とにより、上記の如く空気に十分な熱を与えることができる。
【0026】
図4は本装置まわりの夏期における地中温度の状況を示す。
夏期には、水管4内の水は、上方で温度が高く下方で低いため、安定した温度分布状態にあり、従って、ほぼ地中1と同じ温度状態になっている。この状態で送風機21が運転され、空気入口51から例えば30℃程度の外気が導入されると、この空気は直管部54で地中の冷熱によってある程度温度降下し、続いて二重管部53に入り、この中で、温度の低い地中に熱を放出すると共に、水管4と接触し、温度が14〜15℃になっている水に十分な熱を放出し、最終的に22〜23℃程度の温度になり、他方側52から送風機21に吸入されて床下3に吹き出される。
【0027】
その結果、床下3を温度の低い状態に維持することができる。但し、夏期の場合には、床下等の下方部分は比較的温度の低い状態になっているので、本装置の20℃程度の空気は、直接建物2内の室33で利用されることが望ましく、そのようにすれば、夏期を中心としてある程度温度の高くなる季節において、十分な空調効果を発揮することができる。この場合、外気が冷却されるときに結露水が生成してこれが除去されるので、除湿効果も得られる。
【0028】
以上のような本発明を適用した地熱利用装置によれば、夏期においても、通常の装置に較べて熱伝達効果が大きくなり、上記の如く空気の温度を十分低く下げることができる。この場合、水管4では、外気が導入されて二重管部53に対応する熱利用部分41の水が外気の熱を奪って温度上昇すると、熱入出部分42の水との間で温度差が生じ、図示のような時計方向の対流による水循環が生じる。その結果、空気の熱を取った水は熱入出部分42で再び地中の熱を放出して温度降下し、下結合部分44を経由して再び熱利用部分41に入り、対流による良好な熱放出の循環系が形成される。この場合、水管4の良好な熱伝達性と対流の利用とにより、上記の如く空気から十分な熱を取ることができる。
【0029】
なお、図1では水管4を通常の管として示したが、水管4の熱利用部分41のうちの少なくとも大部分を図5に示すようなじゃばら管41Aやフィン付き管41Bにすれば、地熱の利用性を更に向上させることができる。この場合、じゃばら管やフィン付き管は形状が複雑であるが、二重管部53の中に入れられるので、強度的な問題が生じたり埋設工事がやり難くなるというようなことはない。
【0030】
以上のような熱利用装置は、送風機21を発停させるだけで運転することができ、その操作は極めて簡単である。又、通常の空気配管にループ状の水管を組み合わせただけの装置であるから、設備費用が高くなるということはない。そして、設備費用の割に十分な地熱利用効果を得ることができる。
【0031】
なお以上では、熱保有体及び空気供給部材が通常の管材である例について説明したが、例えば図6に示す如く、円筒状等の液保有容器6及び空気ダクト7を含むような形状のもの等、熱利用装置の構成部材が通常の管材以外の構造のものであってもよい。図6の装置では、水は両方向の矢印で示す何れかの方向に循環し、空気は一方向の矢印で示す方向に流れる。このように装置でも、水の対流を利用した良好な熱交換性を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、地中に上下方向を含む方向に第1部分及び第2部分が設けられ、これらの両部分が上下方向の両側で結合されて閉鎖状に形成され、少なくとも殆どの部分が熱媒体液で充満された液保有体を設けるので、第1部分の熱媒液と第2部分の熱媒液との間で温度差が生じると、熱媒液が比重差によって上下方向に移動する対流が生じ、熱媒液を循環させることができる。そして、第1部分の熱媒液に放熱又は吸熱作用をさせれば、第2部分の熱媒液と同程度の温度であった第1部分の熱媒液の温度が低下又は上昇し、両熱媒液の温度に差が生じる。その結果、熱媒液の循環と、循環中に第2部分で熱媒液に地中から吸熱させたり地中に放熱させることができる。
【0033】
そして、一方側に開口を備え他方側が建物等の空気利用部分に通じ中間部分が地中に入れられて液保有体の上記第1部分のうちの少なくとも大部分を囲い空気を通過可能なように空気供給部材を設けているので、一方側の開口から空気を取り入れ、地中に入れられた部分で地熱と熱交換させ、取り入れた空気の温度と地中の温度との差により、空気に吸熱させたり空気から地中に放熱させることができると共に、地中で第1部分のうちの少なくとも大部分を囲うことにより、この囲った部分により、更に吸熱又は放熱効果を得ることができる。
【0034】
この場合、空気供給部材の中間部分が第1部分を囲っているので、外側が地中と接触していると共に内側に液保有体があるので、空気供給部材を通過する空気は、この両側から吸熱又は放熱作用を受けることができる。そして、この吸熱又は放熱により、第1部分と第2部分の熱媒液の間に温度差が生じるため、これらの間で対流による水循環が生じ、第1部分で吸熱又は放熱を受けた水が第2部分で効果的にその反対の作用を受け、連続的に空気を加熱又は冷却することができる。
【0035】
又、液保有体の中では、その壁面と熱媒液とが密に接触しているためこれらの間の熱伝達性及び熱媒液内部の熱伝達性が良いので、地熱を良く取り入れると共に、取り入れた熱を外面を流れる空気に良く伝達することができる。即ち、対流の利用と良好な熱伝達性とにより、上記の如く空気に十分な熱交換効果を付与をすることができる。その結果、空気を十分な暖気又は冷気にして、床下暖房、換気用もしくは空調補助用の空気として、更に直接空調用の空気として、広く利用することができる。
【0036】
そして、以上のような地熱利用装置は、例えば通常の空気配管とループ状の水配管とを組み合わせだけの構成のものであるから、構造がそれ程複雑でなく、工事も簡単なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明を適用した地熱利用装置の全体構成の一例を示す説明図で、(b)は2重管部の断面図、(c)は水管の継手部分の断面図である。
【図2】上記装置を適用できる地中の地熱温度分布の一例を示す説明図である。
【図3】上記装置の冬季の運転状態を示す説明図である。
【図4】上記装置の夏期の運転状態を示す説明図である。
【図5】(a)及び(b)は水管の水利用部分の他の例を示す説明図である。
【図6】(a)及び(b)は本発明を適用した地熱利用装置の全体構成の他の例を示す説明図で、(b)は(a)のA−A線矢示図である。
【符号の説明】
1 地中
2 建物(空気利用部分)
3 床下(空気利用部分)
4 水管(液保有体)
5 空気管(空気供給部材)
41 熱利用部分(第1部分)
42 熱入出部分(第2部分)
41a、42a 上側部分(両側)
41b、42b 下側部分(両側)
51 空気入口(開口)
52 他方側
Z 上下方向
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中の熱を空気に伝達して空気利用部分で前記空気を利用するようにした地熱利用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
空調等に地熱を利用する装置としては、地上から地中にパイプを敷設し、冬季の暖房と夏期の冷房とを補助するようにしたクール・ヒートチューブ方式の装置が一般的である(例えば特開昭59−157443号公報参照)。又、このような装置では、1本の二重管のうちの内管を経由して内外管の隙間部分に空気を循環させることにより、空気の流速を上げて熱交換性を良くすると共に管の構造や埋設工事の簡略化を図った装置がある(例えば特開昭59−157442号公報参照)。更に、地熱を取り入れた空気をくり石層に通してその中に蓄熱し、これから建物の室内に蓄熱空気を取り入れるようにした装置も提案されている(特開平11−224204号公報参照)。
【0003】
しかしながら、このような装置では、何れもパイプの外表面だけから地熱を取り入れているため、地中からの受熱量が少ない。又、外表面が通常地中の土や空気と接触しているだけであるため、外表面からパイプ材を介して内部の空気に熱が伝達するときの熱伝達率が低い。その結果、パイプ材やその埋設工事費用の割に熱利用量が少ないという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来技術に於ける上記問題を解決し、地熱利用度の高い地熱利用装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、地中の熱を空気に伝達して空気利用部分で前記空気を利用するようにした地熱利用装置において、
前記地中に上下方向を含む方向に設けられた第1部分と第2部分とを備え前記第1部分と前記第2部分とが前記上下方向の両側で結合されて閉鎖状に形成され少なくとも殆どの部分が熱媒体液で充満された液保有体と、一方側に開口を備え他方側が前記空気利用部分に通じ中間部分が前記地中に入れられて前記第1部分のうちの少なくとも大部分を囲い前記空気を通過可能なように設けられた空気供給部材と、を有することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を適用した地熱利用装置の全体構成の一例を示す。
本装置は、地中1の熱を空気に伝達して空気利用部分である例えば建物2の床下3でこの空気を利用するようにした装置であり、液保有体としての水管4と空気導通部材としての空気管5とを有する。
【0007】
水管4は、地中1に上下Z方向を含む方向に設けられた第1及び第2部分としての熱利用部分41及び熱入出部分42を備え、これらの両部分がZ方向の両側として上側部分41a、42aと下側部分41b、42bとでそれぞれ上結合部分43及び下結合部分44によって結合されて閉鎖状に形成されている。そして、水管4の殆どの部分が熱媒体液として本例では水で充満されている。即ち、水管4に水を入れてほぼ完全に空気と置換している。なお、本装置が特別の寒冷地に設けられる場合等で水が凍結するおそれがあるときには、水に代えて不凍液を使用してもよい。
【0008】
空気管5は、一方側に開口である空気入口51を備え他方側52が建物2に通じ中間部分が地中1に入れられて熱利用部分41のうちの少なくとも大部分としてほぼ全体的にこの部分を囲い、地中の熱を伝達された空気を通過可能なように設けられている。即ち、熱利用部分41のほぼ全体に対して、図1(b)にも示すような二重管部53を形成するように設けられている。
【0009】
地中1としては、普通の家の庭程度の小規模ものから集合住宅等の中規模のものが主たる対象になる。本例では、空気管5の他方側52が開口している建物2の部分に送風機21を設け、これから建物2の床下3に空気管5を通過する空気を取り入れている。なお、送風機21から建物の室等に適当に配管を設けて空気を供給してもよい。又、空気利用部分として、くり石層等を介在させて、空気を一度くり石層に入れ、この部分の蓄熱空気を建物に取り入れるようにしてもよい。
【0010】
水管4としては、通常、水道管として使用される塩ビ管や、ポリエチレン等の合成樹脂管を使用することができる。又、亜鉛メッキ鋼管やアルミニウム管等の金属製管は熱伝達率が良いので、一層好都合に使用される。又、通常ストレート管が使用されるが、じゃばら管を使用してもよい。その場合には、コスト高にはるが、屈曲自在であるため埋設工事が容易になること、熱交換面積が拡大されると共に外側を通過する空気流に乱れが生ずるため熱交換性が良くなり、地熱の吸収率が向上する効果がある。
【0011】
熱利用部分41は、上下方向を含む部分であるが、本例では、上下のZ方向部分及びこれから湾曲してZ方向と横X方向とを合成した方向に設けられている。このZ方向部分の距離は、本例では上から1〜2mの位置から5m程度の所までの3〜4m程度になっている。熱利用部分41としては、例えばこの3〜4m程度の鉛直部分だけでもよいが、本例では、二重管部分53を適当な長さにするために、上記の如く斜め方向に延設されている。この部分は、後述するように出入りする地熱を利用する部分である。
【0012】
熱入出部分42も同様に上下方向を含む部分であるが、本例では、ほぼ上下のZ方向に設けられている。この部分は、水と地中との間で熱が入出する部分である。即ち、中の水が低温であるときには地中から水に熱が伝わって水の温度が上がり、その反対のときには水の温度が下がる。なおこの部分も、必要に応じて傾斜していたり湾曲していてもよい。そして本例では、熱利用部分41と同様にZ方向に3〜4mの距離を持つように設けられている。
【0013】
上下の結合部分43、44は、熱利用部分41及び熱入出部分42と別体としてこれらとねじ等の継手や接着や溶着等によって接続されていてもよいが、本例では、これらの部分を含んで全体として1本の管になっていて、図1(c)にも示す如く、上端部分41aと上結合部分43の一端側43aとが管継手45で接続されている。
【0014】
なお、水管4は、Z方向を含む熱利用部分41と熱入出部分42とがあってこれらが結合され中の水が上下方向に動いて循環し得る構造のものでればよく、これらの部分と上下結合部分43、44との境界は明確に区別されている必要はない。
【0015】
空気管5は、地上から地中に入れられて上下方向を持つ熱利用部分41と二重管状に形成されるので、二重管部53は下から上の方向に設けられる。この場合、地中に入った所から二重管形成部分までは適当な大きさの管で適当な状態で埋設されればよいが、本例では、二重管部分とほぼ同じ太さで単一の直管部54にしている。なお、この中に空気の通過しない内管を入れ、空気が内外管の間をより大きい流速で通過するようにしてもよい。
【0016】
この空気管5は、本例では、建物2の入口部に設けられた送風機21の空気吸込側に開口することによって空気を通過可能な構造にされている。即ち、送風機21の吸込み能力により、空気入口51から流入した空気が直管部54から二重管部53を通って他方側52まで通過することになる。なお、このような送風機は、空気入口51側や空気管5の途中の適当な所に設けられてもよい。又、空調されたりガス暖房器具が使用される室等まで導設され、その室内の換気時に自動的に吸入されることによって空気が通過可能になっていてもよい。又、空気入口51や出口は複数の位置に分岐されていてもよい。なお、二重管部53は、本例では図示の如く熱利用部分41だけを囲うようにされているが、ある程度の範囲まで上下結合部分43、44を囲うように設けられてもよい。
【0017】
直管部54の底部54aは、直管部内を流れる空気が冷えて結露したときの結露水の溜まる部分になっている。この部分には、底に小径の穴54bが明いていて、結露水が地中1に排出されるようになっている。但し、地中1に地下水がある場合には、当然穴54bは設けられない。そのときには、結露水の溜まり部分を大きくして、一定時期にハンドポンプ等を用いて溜められた結露水を吸い出すようにする。
【0018】
二重管部分53内でも結露水が発生する。この結露水は、二重管部分の底と熱利用部分41との間に隙間を設けてこの隙間から排出される。地下水がある場合には、この部分をシールし、二重管部分53の底部に溜まった結露水を直管部54の底部54aに導き、その結露水と共に排出する。このような結露水は、空気を除湿すると共に、管に付着した空気中のゴミ等を随伴して管内を浄化する作用をなす。
【0019】
図2は本発明の地熱利用装置が適用される地中の温度分布の一例を示す。
この例は、厳寒の冬季(1月)と酷暑の夏期(8月)の東京における一般的な地中温度分布を示している。このデータによれば、4〜5m程度以上の深さの地中では、冬季も夏期も温度が変わらずほぼ一定の15〜16℃程度である。又、1.5m程度の深さになれば、冬季及び夏期の温度が、地上表面の約2℃及び30℃であるのに対して約11℃及び21℃であり、温熱源又は冷熱源として利用可能な温度になっている。
【0020】
本発明の地熱利用装置は、上記のような地中に適用され、以下のような作用効果を発揮する。
図2の例によれば、冬季には、地中1の深さに対応した位置の温度が図3のようになる。そして、水管4内の水もそのような温度になるが、その温度分布は上が低く下が高く、従って上の水が重く下の水が軽く不安定であるため、自然対流が発生し、水温が均一化する傾向になる。この場合、二重管になっている熱利用部分41では水の温度上昇が遅いので、熱入出部分42より少し温度が低くなるため、図の矢印で示すような反時計方向の自然対流が生ずる。このような対流は僅かな温度差で発生するので、水管4内の水は全体としても14〜15℃程度の温度になる。
【0021】
このような状態で人の操作により又は自動的に送風機21が運転されると、空気入口51から例えば5℃程度の外気が流入し、まず直管部54を通過し、このとき通常の装置と同様に地中からの入熱によってある程度温度上昇し、続いて熱利用部分41を囲っている二重管部53に入り、この中で、通常の装置と同様に外側から地熱の伝達を受けると共に、水管の熱利用部分41と接触し、温度が14〜15℃程度になっている水から十分な熱を吸収し、最終的に10〜13℃程度の温度になり、他方側52から送風機21に吸入されて床下3に吹き出される。
【0022】
その結果、5℃程度の温度の空気が入っていた床下3が10℃以上の空気で置換され、その上の居室等に対して十分な暖房補助効果を与えることになる。なお、このように暖気を、床下3の全体に入れるのではなく、図において二点鎖線で示すように、床31の下に床下暖房用の仕切32を設けて、その中に導入して床暖房用として使用してもよい。更に、その上の室33にも入れて、夜間等に騒音のない適度な温度の暖房用として使用することができる。
【0023】
以上のような本発明を適用した地熱利用装置によれば、通常の装置と同様に空気管5の外表面から地熱を取り入れられると共に、水管4が取り入れた地熱も空気管5内の空気に供給されるので、通常の装置の同程度の空気配管に較べて熱伝達効果が大幅に向上していて、上記の如く空気を十分高い温度まで上げることができる。
【0024】
ここで、水管4の作用効果を更に説明すれば次のとおりである。水管4は、外気の導入がないときには、前記の如く緩やかな水の対流によって地熱を効率良く吸収して均一的に地中温度に近い温度になっていて、外気が導入されると、二重管部53に対応する熱利用部分41の水が外気に熱を与えることによって温度降下し、熱入出部分42の水との間に温度差が生じ、図示のような反時計方向の対流が促進される。その結果、空気に熱を与えた水は熱入出部分42で再び地中の熱を取り入れて上昇し、上結合部分43を経由して再び熱利用部分41に入り、対流による良好な熱吸収の循環系が形成される。
【0025】
この場合、水管4の内側では、管壁と水とが密に接触しているためこれらの間の熱伝達性及び水内部の熱伝達性が良いので、熱入出部分42における地熱の通過量が多いと共に、取り入れた熱を管外を流れる空気に良く伝達することができる。即ち、対流の利用と良好な熱伝達性とにより、上記の如く空気に十分な熱を与えることができる。
【0026】
図4は本装置まわりの夏期における地中温度の状況を示す。
夏期には、水管4内の水は、上方で温度が高く下方で低いため、安定した温度分布状態にあり、従って、ほぼ地中1と同じ温度状態になっている。この状態で送風機21が運転され、空気入口51から例えば30℃程度の外気が導入されると、この空気は直管部54で地中の冷熱によってある程度温度降下し、続いて二重管部53に入り、この中で、温度の低い地中に熱を放出すると共に、水管4と接触し、温度が14〜15℃になっている水に十分な熱を放出し、最終的に22〜23℃程度の温度になり、他方側52から送風機21に吸入されて床下3に吹き出される。
【0027】
その結果、床下3を温度の低い状態に維持することができる。但し、夏期の場合には、床下等の下方部分は比較的温度の低い状態になっているので、本装置の20℃程度の空気は、直接建物2内の室33で利用されることが望ましく、そのようにすれば、夏期を中心としてある程度温度の高くなる季節において、十分な空調効果を発揮することができる。この場合、外気が冷却されるときに結露水が生成してこれが除去されるので、除湿効果も得られる。
【0028】
以上のような本発明を適用した地熱利用装置によれば、夏期においても、通常の装置に較べて熱伝達効果が大きくなり、上記の如く空気の温度を十分低く下げることができる。この場合、水管4では、外気が導入されて二重管部53に対応する熱利用部分41の水が外気の熱を奪って温度上昇すると、熱入出部分42の水との間で温度差が生じ、図示のような時計方向の対流による水循環が生じる。その結果、空気の熱を取った水は熱入出部分42で再び地中の熱を放出して温度降下し、下結合部分44を経由して再び熱利用部分41に入り、対流による良好な熱放出の循環系が形成される。この場合、水管4の良好な熱伝達性と対流の利用とにより、上記の如く空気から十分な熱を取ることができる。
【0029】
なお、図1では水管4を通常の管として示したが、水管4の熱利用部分41のうちの少なくとも大部分を図5に示すようなじゃばら管41Aやフィン付き管41Bにすれば、地熱の利用性を更に向上させることができる。この場合、じゃばら管やフィン付き管は形状が複雑であるが、二重管部53の中に入れられるので、強度的な問題が生じたり埋設工事がやり難くなるというようなことはない。
【0030】
以上のような熱利用装置は、送風機21を発停させるだけで運転することができ、その操作は極めて簡単である。又、通常の空気配管にループ状の水管を組み合わせただけの装置であるから、設備費用が高くなるということはない。そして、設備費用の割に十分な地熱利用効果を得ることができる。
【0031】
なお以上では、熱保有体及び空気供給部材が通常の管材である例について説明したが、例えば図6に示す如く、円筒状等の液保有容器6及び空気ダクト7を含むような形状のもの等、熱利用装置の構成部材が通常の管材以外の構造のものであってもよい。図6の装置では、水は両方向の矢印で示す何れかの方向に循環し、空気は一方向の矢印で示す方向に流れる。このように装置でも、水の対流を利用した良好な熱交換性を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、地中に上下方向を含む方向に第1部分及び第2部分が設けられ、これらの両部分が上下方向の両側で結合されて閉鎖状に形成され、少なくとも殆どの部分が熱媒体液で充満された液保有体を設けるので、第1部分の熱媒液と第2部分の熱媒液との間で温度差が生じると、熱媒液が比重差によって上下方向に移動する対流が生じ、熱媒液を循環させることができる。そして、第1部分の熱媒液に放熱又は吸熱作用をさせれば、第2部分の熱媒液と同程度の温度であった第1部分の熱媒液の温度が低下又は上昇し、両熱媒液の温度に差が生じる。その結果、熱媒液の循環と、循環中に第2部分で熱媒液に地中から吸熱させたり地中に放熱させることができる。
【0033】
そして、一方側に開口を備え他方側が建物等の空気利用部分に通じ中間部分が地中に入れられて液保有体の上記第1部分のうちの少なくとも大部分を囲い空気を通過可能なように空気供給部材を設けているので、一方側の開口から空気を取り入れ、地中に入れられた部分で地熱と熱交換させ、取り入れた空気の温度と地中の温度との差により、空気に吸熱させたり空気から地中に放熱させることができると共に、地中で第1部分のうちの少なくとも大部分を囲うことにより、この囲った部分により、更に吸熱又は放熱効果を得ることができる。
【0034】
この場合、空気供給部材の中間部分が第1部分を囲っているので、外側が地中と接触していると共に内側に液保有体があるので、空気供給部材を通過する空気は、この両側から吸熱又は放熱作用を受けることができる。そして、この吸熱又は放熱により、第1部分と第2部分の熱媒液の間に温度差が生じるため、これらの間で対流による水循環が生じ、第1部分で吸熱又は放熱を受けた水が第2部分で効果的にその反対の作用を受け、連続的に空気を加熱又は冷却することができる。
【0035】
又、液保有体の中では、その壁面と熱媒液とが密に接触しているためこれらの間の熱伝達性及び熱媒液内部の熱伝達性が良いので、地熱を良く取り入れると共に、取り入れた熱を外面を流れる空気に良く伝達することができる。即ち、対流の利用と良好な熱伝達性とにより、上記の如く空気に十分な熱交換効果を付与をすることができる。その結果、空気を十分な暖気又は冷気にして、床下暖房、換気用もしくは空調補助用の空気として、更に直接空調用の空気として、広く利用することができる。
【0036】
そして、以上のような地熱利用装置は、例えば通常の空気配管とループ状の水配管とを組み合わせだけの構成のものであるから、構造がそれ程複雑でなく、工事も簡単なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明を適用した地熱利用装置の全体構成の一例を示す説明図で、(b)は2重管部の断面図、(c)は水管の継手部分の断面図である。
【図2】上記装置を適用できる地中の地熱温度分布の一例を示す説明図である。
【図3】上記装置の冬季の運転状態を示す説明図である。
【図4】上記装置の夏期の運転状態を示す説明図である。
【図5】(a)及び(b)は水管の水利用部分の他の例を示す説明図である。
【図6】(a)及び(b)は本発明を適用した地熱利用装置の全体構成の他の例を示す説明図で、(b)は(a)のA−A線矢示図である。
【符号の説明】
1 地中
2 建物(空気利用部分)
3 床下(空気利用部分)
4 水管(液保有体)
5 空気管(空気供給部材)
41 熱利用部分(第1部分)
42 熱入出部分(第2部分)
41a、42a 上側部分(両側)
41b、42b 下側部分(両側)
51 空気入口(開口)
52 他方側
Z 上下方向
Claims (1)
- 地中の熱を空気に伝達して空気利用部分で前記空気を利用するようにした地熱利用装置において、
前記地中に上下方向を含む方向に設けられた第1部分と第2部分とを備え前記第1部分と前記第2部分とが前記上下方向の両側で結合されて閉鎖状に形成され少なくとも殆どの部分が熱媒体液で充満された液保有体と、一方側に開口を備え他方側が前記空気利用部分に通じ中間部分が前記地中に入れられて前記第1部分のうちの少なくとも大部分を囲い前記空気を通過可能なように設けられた空気供給部材と、を有することを特徴とする地熱利用装置。
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