JP3613478B2 - 感光性平版印刷版の現像装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、感光性平版印刷版(以下、PS版と略称することもある)の現像装置において、現像処理中の現像液の活性度を一定に保ち現像感度を安定化させるための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
PS版の現像装置では、PS版の現像処理に伴い現像液中の処理成分が減少し現像性能が低下して行く。また、現像液が空気と接触すると、空気中の二酸化炭素が現像液中に溶け込み現像液の性能が低下する。このように、現像液は処理及び経時に伴い性能が低下することから、現像補充液を適宜補充して現像液の活性度を一定に保っている
従来の現像補充方法としては、例えば特開昭61−61164号公報に記載の技術がある。この技術は、現像液の電導度を測定し、この電導度があらかじめ設定された電導度以下になったら補充装置が作動して、現像補充液が補充されるようになっている。
上記の補充は、現像液の性能が低下すると電導度が低下するという知見に基づくものであり、現像性能と電導度が適正に関連付けられている条件のもとでは、現像液性能が適正に維持される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、現像液はPS版を処理することによって劣化するのは当然であるが、現像液には常に空気中の二酸化炭素が溶け込み、現像液は溶け込んだ二酸化炭素の影響でも劣化する。したがって、現像液の性能を回復するための補充として、PS版の処理による劣化を補う補充と、二酸化炭素による劣化を補う補充とを実施する必要がある。
前記特開昭61−61164号公報に記載の技術のように、現像液の電導度を測定して、現像液の電導度に応じて補充液を補充する構成では、補充時期を判断する電導度を設定する必要があり、電導度の設定値も適宜上昇又は下降させる必要がある。これは、現像液の母液置換率(現像タンク内の現像母液に対する補充液の割合)が増加するに従って、そのときの適正な電導度も上昇又は下降するからである。
母液置換率と電導度との関係は、例えば図7に示すものであり、実験的に求められ、単位時間当たりの処理量を一定とし、かつ二酸化炭素による劣化を考慮して設定されている。
【0004】
一方、PS版の処理頻度が高いとPS版の処理による疲労度が大きく、処理頻度が低いとPS版の処理による疲労度が小さい。単位時間当たりの二酸化炭素による疲労度は一定であるため、PS版の処理による疲労度と二酸化炭素による疲労度との比は、処理頻度によって異なる。すると、両者の疲労度の比が一定であるとして設定した、補充制御用の上記の置換率と電導度との関係が変わってしまい、適正な補充が行われなくなってしまう。
したがって、従来のように電導度だけに基づいて補充を行っているだけでは、現像感度を安定化させることができない。
また、各ユーザーごとに処理頻度を測定して、そのユーザーの処理頻度に応じて母液置換率と電導度との関係を設定すれば、適正な補充は可能であるが、補充に先立つ設定作業が煩雑であった。
また、従来の自動現像装置では、現像槽からの蒸発があると現像液が濃縮され、現像液の電導度が見かけ上増加し、処理能力としては低下しているのに電導度が十分高いとコンピュータが判断して補充が行われず、結果的に現像不良が発生する危険性があった。これを防止するために一定時間ごとに蒸発した分を見込んで水を補充する方法があるが、蒸発量は設置環境や季節変動で変化し、補充システムとして完璧とは言えなかった。
【0005】
本発明の目的は、上記従来の問題を解決することにあり、ユーザーの処理頻度や設置環境が変わっても、安定した現像処理を長期間にわたって行うことができる現像装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は下記構成により達成される。
(1) 現像液の電導度が設定値より低いときに現像補充液を補充する補充装置を備えた感光性平版印刷版の現像装置において、
前記補充装置は、予め定めた周期毎に、感光性平版印刷版の該1周期内に処理された処理量を測定する処理量測定手段と、測定値に基づいて前記電導度の設定値を変更する制御手段と、前記1周期内に処理された処理量と電導度との適正な関係を記憶した記憶手段とを備え、電導度の前記設定値を前記1周期内に処理された処理量の増減に従って低高させることを特徴とする感光性平版印刷版の現像装置。
【0007】
(2) 前記電導度は、現像液の置換率と対応付けられた関係にあり、所定置換率に対応した電導度を補充制御用の設定値とすることを特徴とする前記(1)記載の現像装置。
【0008】
(3) 前記電導度と置換率との関係を補正することにより、電導度の補充用設定値を処理量の増減に従って低高させることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の現像装置。
【0009】
【作用】
単位時間当たりの処理量が少ないとき、すなわち閑散処理状態では、処理による疲労より二酸化炭素による疲労の割合が大きくなる。処理による疲労より二酸化炭素による疲労の方が、より高い電導度値で現像感度が回復することが実験的にわかっているので、処理量が少ないときは、補充制御用の置換率に対する電導度の設定値を高めることにより、現像感度を安定化することができる。
【0010】
また逆に、単位時間当たりの処理量が多いとき、すなわち連続処理状態では、二酸化炭素による疲労より処理による疲労の割合が大きくなる。二酸化炭素による疲労より処理による疲労の方が、より低い電導度で現像感度が回復することが実験的にわかっているので、処理量が多いときは、補充制御用の置換率に対する電導度の設定値を低めることにより、現像感度を安定化することができる。
また、現像液の比重に影響する要因としては、感光層の溶解と水分蒸発及び現像補充液の比重が考えられる。すなわち、感光層が溶解すると、その比重が現像液の比重より大きければ現像液の比重も上昇する。水分蒸発は直接的に溶解成分の濃度を上昇させるので液の比重も上昇する。現像補充液の比重が現像仕込み液の比重より大きければ、補充が進んで補充液への置換率が大きくなるに従って現像槽内の現像液の比重は上昇する。したがって、感光層の溶解量、すなわちPS版の処理面積と現像液の比重及び補充液への置換率との関係をあらかじめ実験によって求めプログラム化しておきコンピュータ制御することにより、蒸発量のバラツキにも影響されない安定な現像処理を行うことができる。
【0011】
【実施例】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は現像装置の構成図である。現像装置1は、PS版3の現像液を収容して現像処理を行う現像槽5と、現像後のPS版3を洗浄するリンス槽7とを備えている。露光後のPS版3は、搬送ローラ9により現像槽5内の現像液中に浸漬搬送されて現像処理が行われる。現像後のPS版3は引き続きリンス槽7に搬送されて、リンス液を噴射されて洗浄が行われる。
現像槽5内の現像液は、フィルタ11により濾過されポンプ13により循環されながらPS版3に向けて吹きつけられ、PS版3の被処理面での液交換率が高まるようになっている。なお、本実施例のように、現像槽5内の現像液は、浮き蓋15で液面を覆うことにより空気との接触を出来る限り防止されることが好ましい。また、現像槽5に、上方空間を気密に覆うカバーを設けてもよい。また、現像促進手段として、版面をこする回転ブラシを設けてもよい。
【0012】
現像槽5は、詳細を図2に示す現像補充液補充装置17を備えている。補充装置17は、キーボード・表示装置19と、PS版3の処理量を測定する光電スイッチ21と、現像液の電導度を測定する電導度センサ23と、現像液の比重を測定する比重センサ25と、現像液に異常が生じたときに警告を発する警告装置27と、補充液29と希釈水31とを充填した各補充タンク33,35と、補充液29を現像槽5に供給する現像補充ポンプ37と、希釈水31を現像槽5に供給する水補充ポンプ39と、キーボード・表示装置19や、光電スイッチ21や、電導度センサ23や、比重センサ25からの信号に基づいて、警告装置27、現像補充ポンプ37、水補充ポンプ39等の作動を制御するコントローラ41とからなる。
なお、警告装置27、現像補充ポンプ37、水補充ポンプ39は、それぞれ作動用リレー43,45,47を介してコントローラ41と接続されている。
【0013】
コントローラ41は、各要素の作動を制御するCPU49と、補充を行う際の基準値として設定した電導度等を記憶する第1メモリ(RAM)51と、各補充液の補充量等の補充に必要な情報を記憶した第2メモリ(ROM)53と、入出力ポート55と、タイマ57と、A/D変換器59とを備えている。
第1メモリ(RAM)51には、PS版3の幅情報W、現像液の置換率情報X、処理面積を測定する周期ti 、測定した比重に基づく希釈水の補充量tw 、測定した電導度に基づく現像補充液の補充量td 、測定した処理量S、単位時間当たりの処理量ΔS等を書換え可能に記憶している。
また第2メモリ(ROM)は、単位希釈水補充量Hw 、水ポンプ流量Uw 、単位現像補充液補充量Hd 、現像ポンプ流量Ud 、搬送速度V、現像タンク容量Vt 、比重しきい値、電導度第1しきい値、電導度第2しきい値、ΔS1 ,………,ΔSn の各電導度第3しきい値等を記憶している。
【0014】
この補充装置17は、電導度センサ23により常に現像液の電導度を測定し、測定した電導度が設定値を下回ったら、各タンク33,35内の補充液29及び希釈水31を補充するようになっている。
更に、光電スイッチ21は例えば単位時間当たりのPS版3の搬送量を測定し、CPU49はこの搬送量とPS版3の幅とから処理量としての面積を算出する。面積の算出手段としては、幅検出センサ(例えば多数のマイクロスイッチを搬送方向と直交方向に並べ、ONした個数で幅を検知するもの)を装置の挿入口に設けてONしていた時間との積で求めるのもよい。そして、CPU49は、処理頻度に応じた適正な電導度を第2メモリ(ROM)53から読み込み、その電導度を新たに補充制御用の設定値として、前記第1メモリ(RAM)51に書き込み、常に適正な設定値を基準に補充を行うようになっている。
【0015】
次に、上記現像補充液の補充動作について説明する。図3〜図5は補充制御処理を表すフローチャートであり、図3は比重に基づく補充制御、図4は電導率に基づく補充制御、図5は処理頻度を演算する制御である。
本実施例において、現像液の比重に基づく補充制御(図3)は、電導率に基づく補充制御(図4)に先立って行われる。
【0016】
まず、電源がONとなると(ステップS1)、PS版3の処理頻度を演算する周期ti を設定する(ステップS3)。本実施例の場合、ti =24時間であり、24時間ごとに処理頻度を演算するようになっている。
比重センサ25により現像液の比重Dを測定すると(ステップS5)、測定した比重Dをその時の現像液置換率を参照して比較演算用に補正する(ステップS7)。次いで、あらかじめ補充制御用に設定してある比重しきい値を読み込み(ステップS9)、このしきい値と補正した測定比重Daとを比較し、補充の要否を判断する(ステップS11)。測定比重Daが比重しきい値よりも大きければ、あらかじめ設定してある量の希釈水を補充して(ステップS13)、現像液の比重を低下させる。また、測定比重Daが比重しきい値よりも小さければ、希釈水の補充を行わず、次の電導度に基づく補充制御(図4)に移行する。
【0017】
電導度に基づく補充制御は、まず処理頻度の測定周期(ti =24時間)をカウントするタイマを起動することから始まる(ステップS21)。
次いで、電導度センサ23により現像液の電導度Rを測定し(ステップS23)する。次いで、このときの現像液置換率Xを第1メモリ(RAM)51から読み込み、測定した電導度Rを置換率に基づいて比較演算用に補正する(ステップS25)。本例の場合、補正した測定電導度Raは、下記数1式により得られる。
【0018】
【数1】
Ra=R+(100−x)・(Re−Rs)/100
Rs:置換率0%のときのしきい値
Re:第3しきい値、あるいは置換率100%のときのしきい値
【0019】
次いで、第2メモリ(ROM)53から電導度の第1しきい値を読み込み(ステップS27)、第1しきい値と補正した測定電導度(以下、単に測定電導度という)Raとを比較し、測定電導度Raが第1しきい値より低いか否かを判断する(ステップS29)。測定電導度Raが第1しきい値より低いときは、電導度があまりにも低すぎるときであり、これは異常と見なされ、警告が発せられる(ステップS31)。
【0020】
測定電導度Raが第1しきい値より高いときは、次いで第2メモリ(ROM)53から電導度の第2しきい値を読み込み(ステップS33)、測定電導度Raが第2しきい値より低いか否かを判断する(ステップS35)。測定電導度Raが第2しきい値より高いときは、電導度があまりにも高すぎるときであり、これも何らかの異常と見なされ、警告が発せられる(ステップS31)。
【0021】
測定電導度Raが第2しきい値よりも低ければ、第1メモリ(RAM)51から補充制御用の電導度の適切な第3しきい値Reを読み込む(ステップS37)。ここで、第3しきい値Reは、置換率100%のときの電導度しきい値であり、後述するPS版3の処理頻度の演算結果に基づいて適切に設定された値であり、処理頻度が変わるごとに、第3しきい値Reも書き換えられる。例えば、処理頻度がΔS1 であれば、処理頻度ΔS1 に対応して適切に設定された電導度Re1 が補充制御用の設定値として用いられる。同様に、処理頻度がΔSn であれば、処理頻度ΔSn に対応して適切に設定された電導度Ren が補充制御用の設定値として用いられる。第2メモリ(ROM)53内には処理頻度に対応した補充制御用の電導度が記憶されており、例えば、下記数2式に示すような処理頻度と電導度との関係が記憶されている。
【0022】
【数2】
Re=Rs+a+c/(ΔS+b)
Re:第3しきい値、あるいは置換率100%のときの電導度しきい値
Rs:置換率0%のときの電導度しきい値
ΔS:単位時間当たりの処理量
a,b,c:定数
【0023】
処理頻度が多いときは、第3しきい値Reを低く設定し、処理頻度が少ないときは、第3しきい値Reを高く設定する。
第3しきい値Reが設定されると、置換率0%のときの電導度しきい値Rsとにより、置換率に対する電導度の特性曲線が決まり、この特性曲線によって補正された測定電導度Raが、第3しきい値Reを下回ったときに補充液の補充が行われる。
【0024】
適切な電導度の第3しきい値Reが読み込まれると、測定電導度Raが第3しきい値Reより大きいかを判断する(ステップS39)。測定電導度Raが第3しきい値Reより小さいと、あらかじめ設定してある量の現像補充液を補充して(ステップS41)、現像液の電導度を上昇させる。
測定電導度Raが第3しきい値Reより大きいときは、現像補充液の補充が不要のときであるから、補充を行わずに、処理頻度の演算(図5)に移行する。また、所定の補充が行われると(ステップS41)、補充した量に従って現像液置換率を更新し(ステップS43)、処理頻度の演算(図5)に移行する。
このように、現像槽5内に所定量の補充液29と希釈水31とが補充されると、現像液は低下した活性度が回復し良好な現像を行い得るようになる。
【0025】
次に、図5に示す処理頻度の演算について説明する。
光電スイッチ21は、PS版3を検出し(ステップS51)、PS版3の検出信号を累積加算して行くことで総処理量ti を測定し(ステップS53)、次いで処理頻度の演算時期であるかを判断する(ステップS55)。処理頻度の演算時期でないとき、すなわち前回の処理頻度の演算から24時間経過していないときは、処理頻度を演算することなく、電源がOFFかを判断する(ステップS65)。電源がOFFでなければ、処理頻度の周期の測定を再開するステップSに戻り、同じ内容が繰り返される。
【0026】
ステップS55において、処理頻度の演算時期であると判断すると、第2メモリ(ROM)53からPS版3の幅W、搬送速度Vを読み込み(ステップS57)、これらの値と測定した長さとからPS版3の処理面積Sを演算する(ステップS59)。次いで、PS版3の処理面積Sから単位時間当たりの(本例では24時間当たりの)処理量ΔSを演算する(ステップS61)。次いで、この処理量ΔSn を第1メモリ(RAM)51に書き込んで更新し(ステップS63)、次の電導度の第3しきい値の読み込みに際し、ΔSn に対応した電導度Rn を補充制御用の第3しきい値として設定し、補充に用いる。
したがって、そのときどきの処理頻度に応じた適正な設定電導度に基づいて補充制御を行うことができ、処理頻度が変化したり、環境条件が変化しても、現像液の活性度を安定化させることができる。
【0027】
以下に、図6を参照して電導度の具体的な設定について説明する。稼働を開始すると、図6中の直線(例えば、a,b,c,d)により補正された測定電導度Raと、第3しきい値Reとを比較して補充制御が行われる。補充制御用の設定値を変更する周期は例えば24時間であり、本例では、24時間当たりの処理量は、0m2 /日、10m2 /日、50m2 /日、100m2 /日である。そして、処理量が10m2 /日になったときの置換率は30%、処理量が100m2 /日になったときの置換率は60%、処理量が50m2 /日になったときの置換率は70%である。
前記数2式において、実験により求めた定数としてRs=50、a=10、b=28、c=280を代入すると、下記数3式が得られる。
【0028】
【数3】
Re=60+280/(ΔS+28)
【0029】
この数3式において、処理量ΔSが0m2 /日、10m2 /日、50m2 /日、100m2 /日と変化したとき、第3しきい値Reは70、67.4、63.6、62.2と変化する。
したがって、処理開始直後、処理量ΔSが0m2 /日のときは、第3しきい値Reは70であることから、置換率0%での電導度しきい値Rsとから、図6に符号aで示す直線が設定される。そして、この特性曲線に基づいて測定電導度Rを補正する。この結果、処理量の演算を行ったとき、すなわち処理開始直後は、第3しきい値Reが70の直線に基づいて補充制御が行われる。
【0030】
また、次の処理量演算において(このときの現像液置換率を例えば30%とする)、処理量ΔSが10m2 /日に増えると、第3しきい値Reは67.4であることから、置換率0%での電導度しきい値Rsとから、図6に符号bで示す直線が設定される。そして、この特性曲線により、測定電導度Rを補正する。この結果、処理量の演算を行ったとき、すなわち置換率が30%となったとき以降は、第3しきい値Reが67.4の直線に基づいて補充制御が行われる。
同様に、次の処理量演算において(このときの置換率は60%)、処理量ΔSが100m2 /日に増えると、上記数3式より第3しきい値Reは62.2となり、置換率0%での電導度しきい値Rsと第3しきい値Reとにより決定される図6に符号dで示す直線が補充制御用の直線となり、この直線に従って測定電導度Rが補正される。そして、置換率60%以降は、この直線に基づいて補充制御が行われる。
【0031】
同様に、次の処理量演算において(このときの置換率は70%)、処理量ΔSが50m2 /日に減ると、上記数3式より第3しきい値Reは63.6となり、置換率0%での電導度しきい値Rsと第3しきい値Reとにより決定される図6に符号cで示す直線が補充制御用の直線となり、この直線に従って測定電導度Rが補正される。そして、置換率70%以降は、この直線に基づいて補充制御が行われる。
この結果、補充用の制御直線は図6に示すような、各置換率の間で異なる傾きDの直線が設定された特性となり、この特性線で示す置換率と電導度との関係に従って、補充の要否を判断する。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、PS版の現像処理頻度が変わっても、そのときの処理頻度に応じた適正な電導度が補充制御用のしきい値として設定されるので、現像装置の設置環境や処理頻度に変動があっても、現像液の活性度を安定化させることができ、現像性能を一定に保持することができる。したがって、環境等の要因に左右されることなく常に良好な現像性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PS版現像装置の概略構成図である。
【図2】補充装置のブロック構成図である。
【図3】比重に基づく補充制御のフローチャートである。
【図4】電導率に基づく補充制御のフローチャートである。
【図5】処理頻度を演算し設定するフローチャートである。
【図6】本発明実施例における、補充制御に用いられる置換率と電導度との関係を表すグラフである。
【図7】従来の補充制御に用いられる置換率と電導度との関係を表すグラフである。
【符号の説明】
1 PS版現像装置
3 PS版
5 現像槽
7 リンス槽
9 搬送ローラ
13 ポンプ
17 補充装置
21 光電スイッチ
23 電導度センサ
25 比重センサ
29 現像補充液
31 希釈水
33 補充液タンク
35 希釈水タンク
37 現像補充ポンプ
39 水補充ポンプ
41 コントローラ
49 CPU
51 第1メモリ(RAM)
53 第2メモリ(ROM)
57 タイマ
Claims (3)
- 現像液の電導度が設定値より低いときに現像補充液を補充する補充装置を備えた感光性平版印刷版の現像装置において、
前記補充装置は、予め定めた周期毎に、感光性平版印刷版の該1周期内に処理された処理量を測定する処理量測定手段と、測定値に基づいて前記電導度の設定値を変更する制御手段と、前記1周期内に処理された処理量と電導度との適正な関係を記憶した記憶手段とを備え、電導度の前記設定値を前記1周期内に処理された処理量の増減に従って低高させることを特徴とする感光性平版印刷版の現像装置。 - 前記電導度は、現像液の置換率と対応付けられた関係にあり、所定置換率に対応した電導度を補充制御用の設定値とすることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 前記電導度と置換率との関係を補正することにより、電導度の補充用設定値を処理量の増減に従って低高させることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
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