JP3609972B2 - サッカービデオゲームシステムにおける得点場面再生装置、該再生方法及び得点場面再生プログラムを記憶した媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プログラムデータの記録された、光ディスク、磁気ディスク、半導体メモリを用いた、例えばカセット式記録媒体等を用いるビデオゲームシステムにおける得点場面の再生装置、該再生方法及び得点場面の再生プログラムを記憶した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ビデオゲームシステム(装置)は数多く提案されている。家庭用の専用機とテレビジョンモニタとからなるシステム、業務用の専用機、パーソナルコンピュータ若しくはワークステーションとディスプレイと音声出力機とからなるシステム等である。これらのシステムは、何れも、プレーヤが操作するためのコントローラと、ゲームプログラムデータの記録された記録媒体と、ゲームプログラムデータに基いて音声や画像の生成のための制御を行うCPUと、画像を生成するためのプロセッサと、音声を生成するためのプロセッサと、画像を表示するためのCRTと、音声を出力するためのスピーカとで構成される。上記記録媒体としては、CD−ROM、半導体メモリ、半導体メモリを内蔵したカセット等が多い。
【0003】
この種のゲームを、その種類の点から見ると、種々のものが知られており、その内、CRT画面上に多数のキャラクタを表示させて競技を行わせる、例えばサッカーゲームが知られている。サッカーゲームは、コントローラを操作することで、自己のキャラクタであるプレーヤーにドリブルやパス、更にはシュート等の指示を与えて、得点を競う、ゲーム性及び競技性の高い興趣に富んだテレビゲームということができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、サッカーゲームの醍醐味はシュートしたボールがゴールして得点を得る場面にあるということができる一方、従来のサッカーゲームでは、ゴール場面を自動的に1回だけ繰り返して再生するのみで、シュートした側とゴールを許した側とで、特に、差を与えていなかった。したがって、せっかく得点を上げても、点が1点増えただけで、それ以上の特典がなかったため、興味性、興趣の点で十分とはいえなかった。また、全く同じ場面を繰り返して見るのみで、異なった視点から見ることができないため、そのプレイを異なる観点から考えて、教訓とすることができなかった。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、逆再生を行わせることで、再生場面の開始時点を、逆再生を停止させた時間位置から始めることが可能となり、最も見たい場面を集中的に再生することを可能とすることで、より興趣に富んだ、ビデオゲームシステムにおける得点場面再生装置、該再生方法及び得点場面再生プログラムを記憶した媒体を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る得点場面再生装置は、モニタ画面上に敵味方のプレーヤーキャラクタを表示する表示手段と、少なくとも一方のプレーヤーキャラクタに動作指示を与えるコントローラとを有し、上記コントローラから操作指示を行うことで、プレーヤキャラクタに特定の動作を行わせて得点を上げるビデオゲームシステムにおいて、ゲーム場面を所定時間分だけ逐次記憶する記憶手段と、上記得点を上げた場面の再生を指示する再生指示手段と、再生指示に従って上記記憶手段に記憶された、得点を上げた場面の画像を再生する再生手段とを備えてなり、上記再生手段は、再生場面を反経時方向に行わせるための逆再生指定手段を備え、逆再生場面の開始時点を、再生を停止させた時間位置から反経時方向に始め、かつ再生場面の開始時点を、逆再生を停止させた時間位置から始めるようにし、前記再生指示手段が指示されると元の画面に戻ることを特徴とするものである。
【0007】
請求項4記載の発明に係る得点場面再生方法は、モニタ画面上に敵味方のプレーヤーキャラクタを表示する表示手段と、少なくとも一方のプレーヤーキャラクタに動作指示を与えるコントローラとを有し、上記コントローラから操作指示を行うことで、プレーヤキャラクタに特定の動作を行わせて得点を上げるビデオゲームシステムにおいて、ゲーム場面を所定時間分だけ逐次記憶しておき、得点を上げた場面の再生を再生指示手段より指示すると、記憶されている、得点を上げた場面の画像を再生するとともに、この再生中に逆再生を指示すると、逆再生場面の開始時点を、再生を停止させた時間位置から反経時方向に始め、かつ再生を指示すると、再生場面の開始時点を、逆再生を停止させた時間位置から始めるようにし、前記再生指示手段が指示されると元の画面に戻るようにしたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項5記載の発明に係る得点場面再生プログラムを記憶した媒体は、モニタ画面上に敵味方のプレーヤーキャラクタを表示する表示手段と、少なくとも一方のプレーヤーキャラクタに動作指示を与えるコントローラとを有し、上記コントローラからの操作指示を受けて、プレーヤキャラクタに特定の動作を行わせて得点を上げるビデオゲームにおける得点を上げた場面の再生を行わせる得点場面再生プログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記録媒体において、コンピュータに、ゲーム場面を所定時間分だけ逐次記憶しておき、得点を上げた場面の再生の再生指示手段からの指示を受け付けると、記憶されている、得点を上げた場面の画像を再生するとともに、この再生中に逆再生を指示すると、逆再生場面の開始時点を、再生を停止させた時間位置から反経時方向に始め、かつ再生を指示すると、再生場面の開始時点を、逆再生を停止させた時間位置から始めるようにし、前記再生指示手段の指示を受け付けると元の画面に戻すことを実行させるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
これらの構成によれば、ゲーム中は逐次所定時間分のゲーム場面が記憶手段に記憶されており、得点を上げた場面に対して再生指示がなされると、記憶手段から得点を上げた場面を含む所定時間分の画像がモニタ画面に再生される。このときの再生中に逆再生が指示されると、その場面から逆再生が行われ、また、再生が指示されると、その逆再生場面か再生が行われ、このように、逆再生を行わせることで、再生場面の開始時点を、逆再生を停止させた時間位置から始めることが可能となり、最も見たい場面を集中的に再生することが可能となると共に、再生、逆再生の間、前記再生指示手段が指示されると元の画面に戻るようになっている。
【0010】
請求項2記載の発明は、視点位置の変更要素は、回転及びズーム比の変更の少なくとも一方であることを特徴とするものである。この構成によれば、得点を上げたシーンを、所望する、異なる角度方向から、乃至は種々の拡大比率で確かめることが可能となる。特に、あるゲーム中の画面で、ゲーム媒体が相手プレーヤーキャラクタの影になって見えなかったような場合でも、視点方向を回転することで、最も好ましい方向から得点場面の再確認が可能となる。
【0011】
請求項3記載の発明は、上記再生手段は、再生速度を変更指示する再生速度設定手段を備えていることを特徴とするものである。この構成によれば、再生の速度を所望の速度に変更設定できるので、自己のコントローラテクニックをより詳細に確認することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施の形態としてのゲーム装置を示す構成図である。
【0013】
この図1に示されるゲーム装置は、ゲーム機本体と、ゲームの画像を出力するためのテレビジョンモニタ13と、ゲームの音声を出力するためのプリメインアンプ16及びスピーカ17と、画像、音声並びにプログラムデータからなるゲームデータの記録された記録媒体5とからなる。ここで、記録媒体5は、例えば上記ゲームデータやオペレーティングシステムのプログラムデータの記憶されたROM等がプラスチックケースに収納された、いわゆるROMカセットや、光ディスク、フレキシブルディスク等である。もちろん、ゲーム回路基板に直接マウントされるものも含む。
【0014】
ゲーム機本体は、CPU1にアドレス、データ及びコントローラバスからなるバス2が接続され、このバス2に、RAM3、インターフェース回路4、インターフェース回路6、信号処理プロセッサ9、画像描画処理プロセッサ10、インターフェース回路11、インターフェース回路14が夫々接続され、インターフェース回路6に操作情報インターフェース回路7を介してコントローラ8が接続され、インターフェース回路11にD/Aコンバータ12が接続され、インターフェース回路14にD/Aコンバータ15が接続されて構成される。
【0015】
ここで、上記ゲーム装置は、用途に応じてその形態が異なる。即ち、上記ゲーム装置が、家庭用として構成されている場合においては、テレビジョンモニタ13、プリメインアンプ16及びスピーカ17は、ゲーム機本体とは別体となる。また、上記ゲーム装置が、業務用として構成されている場合においては、図1に示されている構成要素はすべて一体型となっている1つの筺体に収納される。また、上記ゲーム装置が、パーソナルコンピュータやワークステーションを核としてシステムで構成されている場合においては、上記テレビジョンモニタ13は、上記コンピュータ用のディスプレイに対応し、上記画像描画処理プロセッサ10は、上記記録媒体5に記録されているゲームプログラムデータの一部若しくはコンピュータの拡張スロットに搭載される拡張ボード上のハードウエアに対応し、上記インターフェース回路4,6,11,14、D/Aコンバータ12,15、操作情報インターフェース回路7は、コンピュータの拡張スロットに搭載される拡張ボード上のハードウエアに対応する。また、上記RAM3は、コンピュータ上のメインメモリ若しくは拡張メモリの各エリアに対応する。本形態では、上記ゲーム装置が、家庭用として構成されている場合を例にとり説明する。
【0016】
次に、図1に示した各構成要素について、より詳細に説明する。信号処理プロセッサ9は、主に視点位置計算(本実施形態では、後述するようにカメラの高さ、方向、ズームの変更等)、該視点位置に対する3次元空間上における計算、3次元空間上での位置から擬似3次元空間上での位置への変換のための計算、光源計算処理、並びに音声データの生成、加工処理を行う。
【0017】
画像描画処理プロセッサ10は、信号処理プロセッサ9における計算結果に基づいて、RAM3に対して描画すべき画像データの書き込み処理、例えば、ポリゴンで指定されるRAM3のエリアに対するテクスチャデータの書き込み(貼り付け)処理を行う。
【0018】
コントローラ8は、Aボタン8a、Bボタン8b、スタートボタン8c、十字キー8d、スティック型コントローラ8e、左トリガボタン8f、右トリガボタン8g、C1ボタン8h、C2ボタン8i、C3ボタン8j、C4ボタン8k、コネクタ8m、奥行き(裏面側)のトリガボタン8nとを有する。ここで、コネクタ8mには、例えばゲームの進行状態等を一時的に記憶するためのメモリ等が着脱可能である。上記スティック型コントローラ8eは、上下左右のみならず、360度の方向に操作可能となっており、ジョイスティックと略同じ機能を有する。また、C1ボタン8h、C2ボタン8i、C3ボタン8j、C4ボタン8kをまとめて言うときは、Cボタンという。なお、夫々のボタンの機能については、その都度、説明する。
【0019】
次に、動作について説明する。
【0020】
電源スイッチ(図示せず)がオンにされ、ゲーム装置に電源が投入される。このとき、CPU1が、記録媒体5に記録されているオペレーティングシステムに基づいて、記録媒体5から画像、音声及びゲームプログラムデータを読み出す。読み出された画像、音声及びゲームプログラムデータの一部若しくは全部は、RAM3上に保持される。以降、CPU1は、RAM3上に記憶されているゲームプログラム、データ(表示物体のポリゴンやテクスチャー等を含む画像データ、音声データ)、並びにゲームプレーヤが、コントローラ8を介して指示する内容に基いて、ゲームを進行する。即ち、CPU1は、コントローラ8を介してゲームプレーヤから指示される指示内容に基いて、適宜、描画や音声出力のためのタスクとしてのコマンドを生成する。信号処理プロセッサ9は、上記コマンドに基づいて、視点位置の計算、視点位置に対する3次元空間上(勿論、2次元空間上においても同様である)におけるキャラクタの位置等の計算、光源計算等、音声データの生成、加工処理を行う。
【0021】
続いて、画像描画処理プロセッサ10は、上記計算結果に基いて、RAM3上の表示エリアに描画すべき画像データの書き込み処理等を行う。RAM3の表示エリアに書き込まれた画像データは、インターフェース回路11を介してD/Aコンバータ12に供給され、ここでアナログ映像信号にされた後にテレビジョンモニタ13に供給され、その管面上に画像として表示される。一方、信号処理プロセッサ9から出力された音声データは、インターフェース回路14を介してD/Aコンバータ15に供給され、ここでアナログ音声信号に変換された後に、プリメインアンプ16を介してスピーカ17から音声として出力される。
【0022】
描画命令としては、ポリゴンを用いて立体的な画像を描画するための描画命令、通常の2次元画像を描画するための描画命令がある。ここで、ポリゴンは、多角形の2次元画像であり、本実施の形態においては、三角形若しくは四角形が用いられる。
【0023】
ポリゴンを用いて立体的な画像を描画するための描画命令は、RAM3のポリゴン頂点アドレスデータ、ポリゴンに貼り付けるテクスチャデータのバッファ11上における記憶位置を示すテクスチャアドレスデータ、テクスチャデータの色を示すカラーパレットデータのRAM3上での記憶位置を示すカラーパレットアドレスデータ並びにテクスチャの輝度を示す輝度データとからなる。
【0024】
これらのデータの内、ポリゴン頂点アドレスデータは、画像描画処理プロセッサ9がCPU1からの3次元空間上におけるポリゴン頂点座標データを、画面自体の移動量データ及び回転量データに基づいて座標変換することによって2次元上でのポリゴン頂点座標データに置換えることで得られる。また、描画処理プロセッサ10は、3若しくは4個のポリゴン頂点アドレスデータで示されるRAM3の表示エリアの範囲に対応するテクスチャデータを書き込む。
【0025】
1つの物体は多数のポリゴンで構成される。CPU1は、各ポリゴンの3次元空間上の座標データをRAM3に記憶する。そして、コントローラ8の操作により、表示面上でキャラクタであるプレーヤーを動かす場合、言い換えれば、プレーヤーそのものの動きを表現する場合若しくはプレーヤーを見ている位置(視点位置)を変える場合、次のような処理が行われる。
【0026】
すなわち、CPU1は、RAM3内に保持している各ポリゴンの頂点の3次元座標データと、各ポリゴンの移動量データ及び回転量データとに基づいて、順次、各ポリゴンの移動後及び回転後の3次元座標データを求める。このようにして求められた各ポリゴンの3次元座標データの内、水平及び垂直方向の座標データが、RAM3の表示エリア上のアドレスデータ、すなわち、ポリゴン頂点アドレスデータとして、画像描画処理プロセッサ10に供給される。画像描画処理プロセッサ10は、3個若しくは4個のポリゴン頂点アドレスデータによって示されるバッファ11の三角形若しくは四角形の表示エリア上に、予め割り当てられているテクスチャアドレスデータが示すテクスチャデータを書き込む。これによって、モニタ13の表示面上には、多数のポリゴンにテクスチャデータの貼り付けられた物体(敵味方のプレーヤー、審判、フィールド、ゴールネット、スタンド、観客等)が表示される。
【0027】
通常の2次元画像を描画するための描画命令は、頂点アドレスデータ、テクスチャアドレスデータ、テクスチャデータの色を示すカラーパレットデータのRAM3上における記憶位置を示すカラーパレットアドレスデータ並びにテクスチャの輝度を示す輝度データとからなる。これらのデータの内、頂点アドレスデータは、画像描画処理プロセッサ10がCPU1からの2次元平面上における頂点座標データをCPU1からの移動量データ及び回転量データに基づいて、座標変換して得られる座標データである。以下、描画処理については、「描画命令を発行する」等のように簡略化して記載する。
【0028】
信号処理プロセッサ9は、記録媒体5から読み出されたADPCMデータをRAM3に記憶し、このRAM3に記憶されたADPCMデータを音源とする。そして、信号処理プロセッサ13は、ADPCMデータを、例えば44.1KHzの周波数のクロックで読み出す。そして、信号処理プロセッサ13は、RAM3から読み出したADPCMデータに対し、ピッチの変換、ノイズの付加、エンベロープの設定、レベルの設定、リバーブの付加等の処理を施す。記録媒体5から読み出される音声データがCD−DA(Compact Disk Digital Audio)等のPCMデータの場合においては、信号処理プロセッサ9により、ADPCMデータに変換される。また、PCMデータに対するプログラムデータによる処理は、RAM3上において直接行われる。RAM3上において処理されたPCMデータは信号処理回路9に供給されてADPCMデータに変換された後に、上述した各種処理が施された後に、音声としてスピーカ16から出力される。
【0029】
記録媒体5内のデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取られる。記録媒体5は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、半導体メモリ等である。ドライバは、記録媒体5から画像、音声、プログラムデータを読み出し、読み出したデータを、インターフェース回路4に供給する。インターフェース回路4は、ドライバからの再生データに対し、ECC(Error Correction Code)によるエラー訂正処理を施し、エラー訂正処理を施したデータを、RAM3若しくは信号処理プロセッサ9に供給する。
【0030】
図2〜図4は、設定画面の一例を示す図で、図2は「攻撃参加設定」が指定された画面の一例を示す図、図3は「役割」が指定された画面の一例を示す図、図4は「役割説明」が指定された状態の画面の一例を示す図である。
【0031】
本発明が適用されるサッカービデオゲームでは、ゲームに先立って、CPU1の持つ登録画面表示機能を利用して、各種の登録画面の表示が行われる。先ず、ゲームモードの設定画面がアイコンの形式で表示される。このゲームモードは、例えば、「リーグ戦」、「トーナメント」、後述する「PK合戦」等が含まれ、遊技者は十字キー8dで所望するアイコン位置にカーソルを合わせて、Aボタン8aを押すと、指定したゲームモードの画面に切換わるようになっている。ここで、例えば「トーナメント」が指定されると、次いで、「試合設定」の画面が表示され、対戦相手の設定等が許可される。これらの設定画面での選定操作が終了すると、「フォーメーションエディット」画面がアイコン形式で表示される。この画面には、ゲーム設定の一要素であって、設定後に、このフォーメーションチェンジ画面から抜けるための「EXIT」、フォーメーション(プレーヤーの陣形)を変更するための「フォーメーションチェンジ」、各エリアのプレーヤー位置を調整するための「ポジションチェンジ」、ゾーン単位でプレーヤー位置を一括変更するための「ゾーンポジションチェンジ」、MF(ミッドフィルダー),DF(ディフェンダー)の攻撃参加するプレーヤーを設定するための「攻撃参加設定」、プレーヤーの役割を変更するための「役割」、役割の説明乃至は解説を行うための「役割説明」等が表示される。
【0032】
「フォーメーションチェンジ」は、DF、MF、およびFW(フォワード)の3ゾーンに対する陣容を割り当てるもので、その割り当ては、画面にメニューの形で所要種類が表示され、その内から所望するタイプをAボタン8aで指定し得るようになっている。
【0033】
「ポジションチェンジ」が指定されると、後述する図3とほぼ同様な画面が、CPU1の登録画面表示機能によって、表示され、プレーヤーとその位置が縦方向にリスト的に表示されると共に、十字キー8dで位置決めし、その位置でAボタン8aを押すことによって指定(確定)されたプレーヤーの内容(個別能力(特性):決定力、シュート力、シュートしたボールにカーブを付ける能力、スピード、ダッシュ力、スタミナ、ジャンプ力、ボールのキープ能力、ディフェンス能力等)が表示される。各プレーヤーの配置に応じて、好ましい能力を重視して設定すればよい。これらの設定は、十字キー8dで位置決めし、Aボタン8aを押すことで、CPU1のデータ設定機能が該当するデータをプレーヤー毎に登録処理するとともに、画面の表示内容を変更する。この能力を数値(1〜99)で表すことで判断が容易となる。また、画面の右下には、フィールドが、指定されたプレーヤーの位置とともに表示され、十字キー8dによってポジションをエリア内で調整できる。ここに、エリアとは、各ポジションに対して基本的に設定されている位置の周辺をいい、隣接するポジションに入り込まない範囲をいう。
【0034】
「ゾーンポジションチェンジ」が指定されると、DF、MF、FWという各ゾーン毎に、十字キー8dで、一括してポジションの変更ができ、所望する位置に調整してAボタン8aで確定できる。この場合、画面は全体がフィールドに切換わり、見易くされている。また、ゾーンが指定されると、そのゾーンの輝度が他のゾーンに比して高くなり、指定ゾーンの認識を容易にしている。
【0035】
「攻撃参加設定」が指定されると、図2の画面が表示され、チームを構成する人数分のプレーヤーとその守備位置が、CPU1の登録画面表示機能によって、リスト表示されると共に、スティック型コントローラ8eあるいは十字キー8dを利用して攻撃参加させたいプレーヤーを個別に選出する。図2では、「8」の「本田」が選出されており(プレーヤーリスト中の表示枠が識別可能に表示されている)、その顔と性格を含むゲーム能力が画面の右上に表示されている。また、画面の右下にはフィールドが表示され、攻撃参加に選出されたプレーヤーの位置には矢印が付され、選出したプレーヤーとそのポジションとを確認容易にしている。そして、所要のプレーヤーの選出が終了すると、Aボタン8aを押すことによって、選出されたプレーヤーが確定する。かかる各プレーヤーの選定から攻撃参加の確定までの処理及びデータ登録と画面の表示内容の変更は、CPU1の持つデータ設定機能によって処理される。なお、攻撃参加の設定をゾーン単位で指定するようにしてもよい。
【0036】
「役割」が指定されると、図3の画面が表示され、プレーヤーとその位置がリスト表示されると共に、スティック型コントローラ8eあるいは十字キー8dを利用して役割を変えたいプレーヤーを選び、Aボタン8aで決定する。図3では、「7」の「相馬」が選出され(プレーヤーリスト中、枠で識別可能に表示される)、その顔と性格が画面の右上に表示されている。また、画面の右下にはサッカー場を模したフィールドが表示され、選定されたプレーヤのポジションの表示が他のポジションとは異なる輝度あるいは色で表示され確認容易にしている。
【0037】
「役割説明」が指定されると、図4に示す画面が表示される。この画面では、例えば「スイーパー」が指定されており、画面の中央に、その内容が、下部にフィールドが表示され、スイーパーの実際の動きが動画像で解説される。説明文章が複数頁に亘るときは(図4では、5頁に亘っている)、トリガボタン8nか左トリガボタン8fで前頁が、右トリガボタン8gで次頁が表示されるようになっている。
【0038】
図5は、作戦設定画面中から「作戦変更」が指定されたときの画面を示している。作戦設定画面には、「作戦変更」、「作戦数」、「作戦説明」等が、CPU1の登録画面表示機能によって、アイコンの形式で表示されており、Aボタン8aで所要の内容を指定し得るようになっている。
【0039】
図5に示す、「作戦変更」は、ゲーム中に所要の条件が発生し、かつ所定の(作戦変更設定時に対応付けされた)Cボタン操作指示を条件に(作戦数が複数のときは、左トリガボタン8fやトリガボタン8nと併用することで対処してする。)、味方のプレーヤー(遊技者が操作するプレーヤーを除く)が設定した作戦を実行するような動きを行わせるためのものである。「作戦変更」で設定し得る内容としては、図5の左側に表示されているような、例えば「全員攻撃」、「全員守備」、「中央突破」、「押し上げ」、「サイド突破」、「カウンターアタック」等がアイコンの形式で表示され、スティック型コントローラ8eあるいは十字キー8dを利用して作戦を変えたいCボタンを選び、Aボタン8aで確定させて登録する。また、画面の右上半部には作戦の内容と、該作戦を指定するボタンとの対応が表示されている。図5の例では、C2ボタン8iで「全員攻撃」が、C4ボタン8kで「カウンターアタック」が対応付けて登録されており、他の作戦は「作戦なし」として未登録の状態となっている。画面のほぼ中央に表示されているCボタンを模写した画像において、作戦と対応付けられたCボタンの位置は、その輝度が高くなるようにされており、これによりCボタンの内のいずれが設定されたかが判るようにしている。かかる作戦の設定処理及びその登録と画面の表示変更は、CPU1の持つコマンド設定機能によって処理される。
【0040】
図6、図7は、ゲーム中のある状況を示すゲーム画面の一例を示す図である。なお、ゲーム中にスタートボタン8cを押すと、画面が停止(ポーズ)され、環境設定が可能にされている。すなわち、スタートボタン8cが押されると、「選手交代」、「リプレイ」、「カメラアングルのズーム」、「カメラアングルの高さ」、「試合続行」等のモードがアイコンの形式で表示される。ここで、「カメラアングルのズーム」が選択されると、ゲーム画面がポーズ画面に切換わり、この状態で、スティック型コントローラ8eあるいは十字キー8dを利用して、カメラの画面のサイズ、すなわち画面の遠近が、「近」、「中」、「遠」で調整可能になる。また、「カメラアングルの高さ」が選択されると、ゲーム画面がポーズ画面に切換わり、この状態で、スティック型コントローラ8eあるいは十字キー8dを利用して、カメラの高さである画面の高低が、「低」、「中」、「遠」で調整可能になる。そして、スタートボタン8cで、再び元のゲーム画面に戻るようになっている。なお、カメラの横方向への移動は、ボールが画面の中央に可及的に表示されるように、ボールに追随して視点を移動するように制御されている。
【0041】
図6、図7に示すように、画面の左上には対戦カードが、その直ぐ横には、スコアが、右上には残り時間が表示され、一方、下部の左側には、現在、遊技者が操作しているプレーヤの名前が、右側には、側近の相手プレーヤの名前が表示されている。
【0042】
図6に示す画面では、フィールドFが表示され、ボールを支配(キープ)している、遊技者のプレーヤP1、側近の相手プレーヤQ1、および側近の味方プレーヤP2が、画面ほぼ中央に位置し、右方には、相手プレーヤQ2と、その後の味方プレーヤP3が表示されている。遊技者が操作するプレーヤは、基本的にボールを支配するプレーヤP1で、その識別を容易にするべく、CPU1は、ボールをキープしているプレーヤーP1を監視し、特定する監視機能と、このプレーヤP1の足元のフィールド面にリング状のガイドG1を表示するガイド表示機能と、プレーヤP1の進行方向、乃至は足元に対するボールの方向に向けられる矢印で示すガイドG2を、ガイドG1とは異なる色で表示する方向ガイド表示機能とを備えて、方向の容易な認識を可能にしている。
【0043】
側近の味方のプレーヤP2、すなわち、基本的には、パスが可能なプレーヤP2には足元から4方向に放射状に延びるガイドG3が、CPU1の持つ第2のガイド表示機能によって、ガイドG1と同色で表示されている。この第2のガイド表示機能は、更に、プレーヤP2が画面から外れて、ガイドG3が見えなくなった場合にも、その方向に沿った画面の端に、その一部を表示させるようにして、プレーヤP1のパスすべき方向を好適に案内するようになされている。
【0044】
図6において、側近(近傍)の相手プレーヤQ1の足元には、プレーヤP1とは異なる色のリング状のガイドG4が、CPU1の持つ第3のガイド表示機能によって表示され、遊技者に注意を与え易くしている。なお、図7では、ガイドG4を持つ相手プレーヤQ1が表示されていないが、これは、プレーヤP1の側近の相手プレーヤは、相手プレーヤQ2ではなく、相手プレーヤQ2よりも近い位置(但し、画面から外れた位置にいる)にいるものと、判断することができる。
【0045】
ここで、プレーヤーP1の動きに対する操作指示について簡単に説明しておく。プレーヤーP1は、コントローラ8の各ボタンによる操作指示に基づいて動かされ遊技者が自分に合った操作パターンを設定することも可能になっている。その一例として、攻撃時には、スティック型コントローラ8eでドリブルでの移動方向を指示するものである。他の動きは、スティック型コントローラ8eと同時に使用されることで機能するもので、Aボタン8aでパス、Bボタン8bでシュート、Cボタンの内、C1ボタン8hでスルーパス、C2ボタン8iでダッシュ、C3ボタン8jでフライボール、C4ボタン8kでワンツーパスを行わせることができるようになっている。また、守備時には、プレーヤーQ1に対して、前記と同様のボタン等を利用することで、所望する操作パターンに動きを指示できるようにしている。
【0046】
また、このゲームは、一人用、すなわち遊技者のチームとコンピュータのチームとの競技、二人用、すなわち各チームを2人の遊技者で競技する場合がある。そして、いずれの場合も、遊技者が操作するプレーヤP1(二人用ではプレーヤQ1)以外は、後述するように、実際のサッカーのルールに可及的に沿ったゲームプログラムに基づいて、コンピュータが演算し、各プレーヤの位置を管理し、制御している。
【0047】
また、CPU1はマップ表示機構を有し、この機能によって、画面の下部中央にフィールド全体を簡易的に示すマップMPを表示させ、かつ敵味方の各プレーヤを色分けさせて表示し、これにより、画面全体で、フィールドFの一部しか把握できない場合でも、このマップMPを見ることで、遊技者はいつでもフィールドF全体におけるプレーヤP1,P2、及び他の全てのプレーヤの配置を認識することができるようになっている。
【0048】
次に、CPU1が実行するゲームプログラムについて説明する。
【0049】
図8は、CPU1の命令セットで、(a)はフォーメーションマネージャーを示すフローチャート、(b)はチームマネージャーを示すフローチャート、(c)はCPUマネージャーを示すフローチャートである。図8(a)では、CPU1は、先ず、2チーム分を一括して、ボールの位置に対するフォーメーションの移動位置プログラムをセットする(ステップST1)。図8(b)では、各チーム毎に、フィールドプレーヤ11人分に、後述するように命令セットを行う(ステップST11)。図8(c)では、さらに、各プレーヤ毎に、チームマネージャーでセットされた命令の処理を行い、各プレーヤ毎の目的地セット、移動速度セット、および到達の有無のチェックを行うことで(ステップST21)、ゲーム進行を支障なく遂行させるようにしている。
【0050】
図9は、攻撃時のフォローのフローチャートを示している。
【0051】
先ず、フォーメーションや役割による各プレーヤのフィールド上でのポジション取りの基本命令がセットされる(ステップST31)。このポジション取りは、各プレーヤーの役割に応じて、実際のサッカーゲームを模したフィールド上の位置に、フォーメーションでの基本ポジションとして設定される。次いで、マンツーマン指示があるかどうかが判断され(ステップST33)、マンツーマン指示があれば、マンツーマンの命令がセットされ(ステップST35)、そうでなければ、ステップST35をスキップする。ステップST37では、ディフェンダーのエリアでボールをキープしているかどうかが判断され、キープしておれば、「フォローレベル1」がセットされる(ステップST39)。一方、ディフェンダーのエリアでボールをキープしていなければ、ステップST37で、中盤(ミッドフィルダー)でボールをキープしているかどうか判断され(ステップST41)、キープしておれば、「フォローレベル2」がセットされ(ステップST43)、そうでなければ、ステップST45に移行して、「フォローレベル3」がセットされる(ステップST47)。
【0052】
図10〜図11は、図9における「フォローレベル1」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0053】
先ず、「フォワードのポジション取り」の命令セットが行われる(ステップST61)。この「フォワードのポジション取り」は、ゴール方向には、敵のディフェンスライン近くに、サイド方向には、ボールが直ぐには上がってこないと見做せるときは、ランダムな位置に設定される。また、敵のゴール前まで上がったときは、ペナルティエリア内のいずれかの位置にポジションをとり、逆に、敵のゴール前でないときは、フォーメーション位置に近づくよう位置セットされるようにしている。
【0054】
次に、ディフェンダーがボールを持って(キープして)いるかどうかが判別され(ステップST63)、キープしていなければ、ステップST73にスキップする。一方、ディフェンダーがボールをキープしておれば、近くにスイーパーがいるかどうかが判別され(ステップST65)、近くにおれば、「スイーパーの後からのフォロー」の命令セットが行われる(ステップST67)。この「スイーパーの後からのフォロー」は、ボール位置より、多少自陣のゴール側であって、かつ、ボールがゴールに対して左右何れにあるかによって、ゴール側に近い位置になるようにセットされる。
【0055】
次に、近くに(予め設定された距離以内)センターバックがいるかどうかが判別され(ステップST69)、近くにセンターバックがいなければ、ステップST73にスキップする。一方、近くにセンターバックがおれば、「センターバックの後からのフォロー」の命令セットが行われる(ステップST71)。この「センターバックの後からのフォロー」も、上記と同様、ボール位置より、多少自陣のゴール側であって、かつ、ボールがゴールに対して左右何れにあるかによって、ゴール側に近い位置になるようにセットされる。
【0056】
次に、「ディフェンスハーフに中盤のつなぎ」の命令セットが行われる(ステップST73)。この「ディフェンスハーフに中盤のつなぎ」は、自己のエリア内であれば、ボールの位置とに応じて、徐々にボールに近づくように位置セットされる。
【0057】
次に、「ディフェンスハーフに対してボールをもらいに行くポジション取り」の命令セットが行われる(ステップST75)。この「ディフェンスハーフに対してボールをもらいに行くポジション取り」は、ゴール方向には、ボールとの位置に応じて、徐々にボールに近づくように位置セットされるとともに、サイド方向にも、ボールとの位置に応じて位置がゴール寄りに設定されるようになっている。
【0058】
次に、「オフェンシブハーフに中盤のつなぎのポジション取り」の命令セットが行われる(ステップST75)。この「オフェンシブハーフに中盤のつなぎのポジション取り」は、まず、自己のエリアにおいて、ボールの位置とフィールド位置とに応じて位置セットされる。
【0059】
次に、攻撃参加プレーヤの攻撃参加の命令セットが行われる(ステップST79)。ここで、作戦がサイド突破かどうか、また中央突破かどうかが判別される(ステップST81,ST85)。作戦がサイド突破であれば、「サイドの攻撃の命令セット」が行われ(ステップST83)、中央突破であれば、「中央突破の命令セット」が行われる(ステップST87)。
【0060】
図12〜図13は、この「サイドの攻撃の命令セット」のサブルーチンを示すフローチャートである。なお、命令セットプレーヤ検索用の変数としての、role1は命令セットの対象となる[役割]1を示し、role2は命令セットの対象となる[役割]2を示し、選択的に検索条件とされる。また、conditionはどういう条件で命令セットの対象となるかを示し、side_spaceはサイドのスペースを使っているかどうかを示すフラグを示している。
【0061】
先ず、変数の初期化が行われるとともに、role1=「ウイング」もしくは「ウイングまたはフォワード」がランダムに、role2=「オフェンシブハーフ」が、また、condition=「攻撃参加」かつ「ボールと同じサイドにいる」が設定される(ステップST101)。次いで、作戦が、「サイド突破」かどうかが判別され(ステップST103)、「サイド突破」であれば、role1=「フォワード」がランダムに、role2=「全てのディフェンダーまたは全てのミッドフィルダー」が、また、condition=「ボールと同じサイドにいる」が設定される(ステップST105)。「サイド突破」でなければ、ステップST105をスキップして、ステップST107に進む。
【0062】
一方、ステップST107では、作戦が、「全員攻撃」かどうかが判別され、「全員攻撃」であれば、role2=「全てのディフェンダーまたは全てのミッドフィルダー」が、また、condition=「ボールと同じサイドにいる」が設定される(ステップST109)。
【0063】
また、ステップST111では、作戦が、「全員守備」かどうかが判別され、「全員守備」でなければ、作戦が「中央突破」でないことを条件に(ステップST113でYES)、最後にボールに触ったプレーヤがフォワード以外、かつボールがペナルティエリアの手前であるかどうかの判別が行われ(ステップST115)、そうであれば、命令セットプレーヤ検索の条件として、[役割]=role1のみがセットされる(ステップST117)。該当するプレーヤがおれば、「ウイングの動きの命令セット」として、side_space=1がセットされる(ステップST119)。該当するプレーヤがいなければ、ステップST119をスキップしてステップST121に進む。この「ウイングの動きの命令セット」は、先ず、自己のエリアとフォーメーションで設定された位置とから位置セットされ、むしろタッチラインに近い側に位置セットされる。
【0064】
次に、「サイド攻撃の命令セット2」が実行される。
【0065】
図14は、この「サイド攻撃の命令セット2」のサブルーチンを示すフローチャートである。図14では、先ず、サイドのスペースがあるかどうか、すなわちside_space=0かどうかが判別される(ステップST131)。サイドのスペースがあれば、命令セットプレーヤの検索が行われる(ステップST133)。すなわち、検索条件として、「役割」=「ウイング」、「条件」=「ボールと同じサイドにいる」が設定され、該当するプレーヤがおれば、ステップST135に進んで、「サイドのフォロー命令セット」が実行される。該当するプレーヤがいなければ、ステップST137で、「役割」=「ウイングバック」、「条件」=conditionが、検索条件として設定され、この検索で該当するプレーヤがおれば、ステップST139に進んで、「サイドのフォロー命令セット」が実行される。ステップST137で該当するプレーヤがいなければ、ステップST141で、「役割」=「サイドバック」、「条件」=conditionが、検索条件として設定され、該当するプレーヤがおれば、ステップST143に進んで、「サイドのフォロー命令セット」が実行される。逆に、該当するプレーヤがいなければ、ステップST145で、「役割」=role2、「条件」=「ボールと同じサイドにいる」が、検索条件として設定され、該当するプレーヤがおれば、ステップST147に進んで、作戦がサイドアタックかどうかが判別される。作戦がサイドアタックであれば、「サイドのフォロー命令セット」が実行される(ステップST149)。この「サイドのフォロー命令セット」は、自分がボールより後ろであれば、ボールをキープしているプレーヤの外側をまわるように位置セットされ、一方、自分がボールより前であれば、タッチライン際を前方に走っていくように位置セットされる。
【0066】
次に、図15は、「中央突破の命令セット」のサブルーチンを示すフローチャートである。図15では、先ず、中央突破するプレーヤが既にセットされているかどうかが判別され(ステップST151)、セットされていなければ、ボールよりも後方にいるミッドフィルダーもしくはディフェンダーを検索する(ステップST153)。そして、該当するミッドフィルダーもしくはディフェンダーがいなければ、続いて、ボールに近いミッドフィルダーもしくはディフェンダーを検索する(ステップST155)。そして、該当するミッドフィルダーもしくはディフェンダーがいなければ、そのままステップST157に進む。ステップST151,ST153,ST155でYESであれば、ステップST157に進み、「中央突破の動きセット」が実行される。この「中央突破の動きセット」は、敵のディフェンスラインとの関係で位置セットされるとともに、サイド方向にはランダムな位置がセットされる。そして、敵のゴール前であれば、ペナルティエリア内でのランダムな位置がセットされる敵のゴール前でなければ、ディフェンスラインを突破するように位置セットするようにされる。
【0067】
図16は、図9における「フォローレベル2」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0068】
先ず、フォワードのポジション取りの命令セットが行われる(ステップST171)。次いで、ディフェンシブハーフに後からのフォローの命令セットが行われる(ステップST313)。この「ディフェンシブハーフに後からのフォロー」は、ディフェンシブハーフの基本ポジションの位置がセットされ、次いで、ボールの位置に応じて、徐々にゴールに近づくように位置セットされる。
【0069】
次に、ステップST175で、「攻撃参加プレーヤーに攻撃参加の命令セット」が実行される。この「攻撃参加プレーヤーに攻撃参加の命令セット」は、敵のディフェンスラインとの関係で位置がセットされ、サイド方向にはランダムな位置がセットされる。そして、敵のゴール前であれば、ペナルティエリア内でのランダムな位置にセットされ、一方、敵のゴール前でなければ、最前線からは下がり目の位置にセットされる。
【0070】
図16に戻って、ステップST177で、オフェンシブハーフに中盤のつなぎ、が実行され、次いで、サイドの攻撃の命令セットが実行される(ステップST179)。
【0071】
次に、作戦が中央突破かどうかが判別され(ステップST181)、中央突破であれば、図15に示す「中央突破の命令セット」が実行される(ステップST183)。
【0072】
図17は、図9における「フォローレベル3」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0073】
先ず、フォワードのポジション取りの命令セットが行われ(ステップST191)、次いで、ディフェンシブハーフに後からのフォローの命令セットが行われ(ステップST193)、更に、攻撃参加プレーヤーに攻撃参加の命令セット(ステップST195)が実行される。続いて、「オフェンシブハーフに中盤のフォロー」の命令セット(ステップST197)が実行される。この「オフェンシブハーフの中盤のフォロー」は、先ず、ボールの位置、敵のディフェンスラインとの関係で位置がセットされ、次いで、ボールの位置に応じて、サイド方向の位置がセットされる。
【0074】
次に、図12に示す「サイドの攻撃の命令セット」が実行される(ステップST198)。次いで、作戦が中央突破かどうかが判別され(ステップST199)、中央突破であれば、「中央突破の命令セット」が実行される(ステップST200)。
【0075】
続いて、「リプレイ」動作について説明する。図18〜図21は、シュート直後の、あるタイミングを種々のカメラアングルから見た画面である。
【0076】
この「リプレイ」は、RAM3に、ゲーム中の画像が逐次、所定時間分だけ、録画されるように構成されており、遊技者が必要に応じてスタートボタン8cを押すことで、リプレイ動作を選択することができるようになっている。また、シュートが決まったとき(ゴール後)には、その状況を再現したい場合が多いことから、ゴールが決まった時点の少し前からの場面を含む、ある時間分のシュート場面のリプレイが自動的に1回だけ行われるようになっている。
【0077】
図18において、画面の左上には、リプレイであることを示す文字「Replay」が表示されるとともに、スタートボタン8cを押すことで、元の画面に戻ることを示す表示がなされている。画面の下部にはフィールドの全体マップMPが表示され、シュート時における他のプレーヤーの配置が一目で判るようになっている。
【0078】
更に、画面の右上には、スティック型コントローラ8e,Aボタン8a,Bボタン8b、及びCボタン(8h,8i,8j,8k)が模写的に表示されている。Aボタン8aは再生を指示し、Bボタン8bは一時停止を指示するものである。スティック型コントローラ8eの表示の直ぐ下には、時間座標を示すマークMKが表示されており、スティック型コントローラ8eのスティックの表示位置を境に、右側が「通常再生」を指示する時間方向であり、左側が、時間方向が逆となる「逆再生」を示している。そして、スティックを何れかの方向に傾動させることで、リプレイ画面を、所定の時間幅の中で、指定した時間方向に再生し得るようにしている。また、スティックの傾動角度で、再生、逆再生の速度が可変調整可能にされており、遊技者は、所望の再生速度でシュート場面を再生することができる。
【0079】
Cボタン(8h,8i,8j,8k)は、Bボタン8bが押されて、ポーズ画面に移行した状態で、操作されることにより、リプレイ画面のカメラアングル(ズームと回転)を調整し得るようにしている。C1,C2ボタン8h,8iでズーム調整が、C3,C4ボタンで高さ調整が可能にされている。すなわち、RAM3に所定時間分だけ書き込まれたゲーム途中の動画像に対して、通常の画像と同様に、種々のカメラアングル(視点位置)から観戦し得るように、信号処理プロセッサ4はCPU1からの指示を受けて、視点位置の変更に基づく計算をやり直して、画像処理とその表示を行うようにしている。すなわち、図19は、図18に対して、90度だけ時計回り方向に回転した位置からリプレイしたものであり、図20は、更に90度時計回り方向に回転した位置からリプレイしたものである。図21は、図18に対し、カメラアングルを変更してリプレイしているものである。
【0080】
図22〜図24は、「リプレイ」動作を説明するフローチャートである。
【0081】
図22において、スタートボタン8cにより、あるいはゴール後の自動的なリプレイ指示がかかると、本フローがスタートし、先ず、ゴール後のリプレイかどうかが判別される(ステップST201)。ゴール後のリプレイでなければ、すなわち、ゲーム途中での遊技者によるリプレイ指示であれば、「試合中のリプレイ」処理が実行される(ステップST203)。
【0082】
一方、リプレイ指示が、ゴール後のリプレイであれば、リプレイする画像データの先頭位置を検索する(ステップST205)。すなわち、CPU1は、ゲーム中、常時、所定時間分だけゲーム画面を保存するようにしており、リプレイ指示がかかると、該リプレイ指示の時点から所定時間だけ遡った記憶位置(先頭)を検索する。先頭位置が検索されると、ゲーム中の速度と同じ速度でリプレイが再現される(ステップST207)。そして、リプレイの画像データの最後まで読み出して、シュート場面が動画像として再現されたかどうかが判断され(ステップST209)、リプレイ途中であれば、得点した方の遊技者に対してのみ、リプレイのキャンセルボタン(ここでは、スタートボタン8c)を押したかどうかが判別され(ステップST211)、押されなければ、次に、得点した方のコントローラ8に対してのみ、そのボタン(例えば、Bボタン8b)が押されたかどうかが判別され(ステップST213)、押されていなければ、ステップST207に戻って、残り時間だけリプレイを継続する。一方、ステップST213でボタンが押されると、特典としての「リプレイの操作」(ステップST215)へ移行する。
【0083】
また、ステップST209でYES、あるいはステップST211でYESであれば、ゴール後のリプレイかどうかが判別され(ステップST217)、ゴール後のリプレイであれば、キックオフ画面に戻り(ステップST219)、そうでなければ、試合中画面に戻る(ステップST221)。
【0084】
図23は、図22のステップST215に示す「リプレイの操作」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0085】
図23のサブルーチンは、Bボタン8bが押され、一時停止画面に移行したことに応じてスタートする。先ず、スタートボタン8cが押されたかどうかが判別され(ステップST231)、押されたのであれば、リプレイから抜ける(ステップST233)。一方、スタートボタン8cが押されていなければ、次に、Aボタン8aが押されたかどうかが判別される(ステップST235)。Aボタン8aが押されていなければ、リプレイの動作が行われ、次いで、Bボタンが8bが押されたかどうかが判別され(ステップST239)、押されていなければ、ステップST231に戻り、押されておれば、リプレイ画面の一時停止が行われて(ステップST241)、ステップST231に戻る。
【0086】
一方、ステップST235で、Aボタン8aが押されたのであれば、「スティック型コントローラ8e(フローチャートでは、3Dスティックと表記している)または十字キー8dによるコマ送り操作」(ステップST243)が実行され、この操作に応じて、Cボタンによるカメラのズームと回転が行われる(ステップST245)。
【0087】
図24は、図23のステップST243に示す「3Dスティックまたは十字キー8dによるコマ送り操作」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0088】
図24では、先ず、スティック型コントローラ8eに入力があったかどうか、すなわちスティック型コントローラ8eが遊技者によって傾動操作されたかどうか判別され(ステップST251)、入力がなければ、十字キー8dの入力、すなわち遊技者によって操作されたかどうかが判別される(ステップST253)。十字キー8dの入力がなければ、ステップST267に進み、十字キー8dの入力があれば、十字キー8dの右が押されたかどうかが判別され(ステップST255)、そうであれば、画面を進め(ステップST257)、そうでなければ、画面を戻し(ステップST259)、ステップST267に移行する。
【0089】
一方、ステップST251で、スティック型コントローラ8eが操作されたのであれば、スティックが右に傾いているか、すなわち右側に傾動操作されたかどうかが判別される(ステップST261)。右側に傾動操作されたのであれば、スティックの傾きの角度に応じて画面が進められ(ステップST263)、一方、右側に傾動操作されたのでなく、左側に傾動操作されたのであれば、スティックの傾きの角度に応じて画面が戻される(ステップST263)。
【0090】
次いで、ステップST267で、Cボタンの入力があったかどうか、すなわち、Cボタンのいずれかが押されたかどうかが判別される。続いて、Cボタンの上(すなわち、C1ボタン8h)、下(すなわち、C2ボタン8i)、左(すなわち、C3ボタン8j)、右(すなわち、C4ボタン8k)の順で、入力があったどうかが判別される(ステップST269,ST271,ST273,ST275)。いずれのボタンも押されていなければ、本フローを終了する。
【0091】
一方、Cボタンの上(すなわち、C1ボタン8h)が押されたときは、カメラがズームされる(ステップST277)。Cボタンの下(すなわち、C2ボタン8i)が押されたときは、カメラが引かれる(ズームの逆方向)(ステップST279)。Cボタンの左(すなわち、C3ボタン8j)が押されたときは、カメラが左回転される(ステップST281)。Cボタンの右(すなわち、C4ボタン8k)が押されたときは、カメラが右回転される(ステップST283)。
【0092】
図25〜図29は、「PK合戦」の画面を示す図で、図25はボールを蹴る前の状態、図26はボールを蹴る瞬間、図27はボールを蹴った直後、図28はキーパーがボールをキャッチした状態、図29はボールがゴールされた状態を夫々示している。なお、「PK合戦」はゲームモード画面で選択される。
【0093】
図25に示すように、画面の手前となる位置にはキッカーKIが表示され、その足元のやや前方にはキックするボールBが表示されている。また、画面の奥行き側にはネットが張られたゴールポストGPが表示され、その手前にはキーパーKEが表示されている。なお、ゴールポストGPの後方のスタンドには、多数の観客が表示され、臨場感を醸し出している。
【0094】
また、CPU1の持つカーソル表示機能により、ゴールポストGP(ゴールラインに相当する位置)に重ねるようにして、キッカーカーソル30、及びキーパーカーソル40を互いに異なる色で区別容易に表示させている。
【0095】
キッカーカーソル30は、ゴールポストGPの大きさに対して縦横に夫々数分の1程度の大きさを持つ、正方形乃至はやや横長の四角形からなる強キックガイド31と、その中心部に所定の領域を有して相似形に表示される、弱キックガイド32とからなり、両者は夫々異なる色で識別容易に表示されている。強キックガイド31は、キック力は強いが、キックしたボールBが領域(シュートエリア)内でばらつくことを示し、弱キックガイド32は、キック力は相対的に弱いが(その分、キーパーにキャッチやパンチがされ易い)、確実にシュートエリア内にキックし得ることを示している。これらのシュート結果は、CPU1のシュート制御機能により行われるようにしている。強いキックは、Bボタン8bを押すことで指示され、弱いキックは、Aボタン8aを押すことにより指示される。
【0096】
キッカーカーソル30は、後述するようにスティック型コントローラ8eによって画面上の左右上下に移動できるようになっている。なお、図27に示すように、キッカーKIがボールBを蹴ると、キッカーカーソル30が消去されて、代わりに、蹴った目標を示すシュートポイントガイド33が表示され、これによりボールBが、キッカーカーソル30に対し、どの方向に蹴られたかが判るようにしている。
【0097】
また、図25に示すように、キーパーカーソル40は、キッカーカーソル30と略同様な大きさ、形状を有するもので、パンチガイド41と、その中心部に所定の領域を有して相似形に表示されるキャッチガイド42とからなり、両者は夫々異なる色で識別容易に表示されている。パンチガイド41はキックされたボールをパンチして、ゴール外へ弾く、あるいはその可能性の高い領域を示し、キャッチガイド42は、ほぼ確実にキックされたボールをキャッチし得る領域を示している。キーパーカーソル40は、後述するようにスティック型コントローラ8eによって画面上の左右上下に移動できるようになっている。キーパーKEによるボールBのキャッチまたはパンチは、シュートポイントガイド33が表示された方向にスティック型コントローラ8eでキーパーKEを移動させるとともに、Aボタン8aまたはBボタン8bでキャッチングやパンチングを指示し得るようになっている。
【0098】
なお、一人用ゲームの際には、キッカーのためのキッカーカーソル30とキーパーのためのキーパーカーソル40の一方は、スティック型コントローラ8eによって遊技者により制御され、他方は、CPU1が所定のプログラムに従って移動制御される。また、二人用ゲームの際には、一方の遊技者のコントローラ8がキッカーカーソル30を移動制御し、他方の遊技者のコントローラ8がキーパーカーソル40を移動制御する。
【0099】
図30〜図35は「PK合戦」動作を説明するフローチャートで、図30は、メインフローチャートである。
【0100】
図30において、キッカーがCPU1かどうかが判別され(ステップST301)、そうであれば、CPU1はキッカーの制御をするタスク(キッカーCPUタスク)を起動し(ステップST303)、そうでなければ、遊技者がキッカーなので、CPU1はキッカーの制御をするタスク(キッカープレーヤータスク)を起動する(ステップST305)。次いで、キーパーがCPU1かどうかが判別され(ステップST307)、そうであれば、CPU1はキーパーの制御をするタスク(キーパーCPUタスク)を起動し(ステップST309)、そうでなければ、遊技者がキーパーなので、CPU1はキーパーの制御をするタスク(キーパープレーヤータスク)を起動する(ステップST311)。従って、ステップST305,ST311が起動したときは、二人用ゲームとなる。続いて、CPU1はボールタスクを起動する(ステップST313)。
【0101】
この後、キッカー、キーパー、ボール処理の夫々の内容が初期化される(ステップST315)。そして、先ず、判定が出たかどうかが判別され(ステップST317)、判定が出るのを待って、勝利条件が成立したかどうかの判断が行われる(ステップST319)。勝利条件が成立すれが、もはやPK合戦は終了したので、エンドを示す画面(エンドデモ)の表示(ステップST325)に移行し、勝利条件が成立していなければ、キック1回毎に勝敗を競う、いわゆるサドンデスに入ったかどうかが判別され(ステップST321)、サドンデスに入ったのであれば、サドンデス設定処理を実行して、ステップST315に戻る。サドンデスに入ったのでなければ、まだ勝利条件に達していないとして、ステップST315に戻る。
【0102】
図31は、キッカーCPUタスクのフローチャートである。
【0103】
このフローでは、先ず、初期タイマ設定が行われ(ステップST331)、次に、キッカーカーソル30をゴールポストGP内で、左右上下にランダムに動かす(ステップST333)。例えば、ゴールポストGPに縦横の2次元座標を割当て、キッカーカーソル30の位置をこの縦横座標で規定するようにしたとき、縦座標、横座標に、夫々単位値を、不規則に加算し、あるいは減算することで、縦横更には斜め方向に移動させればよい。そして、初期タイマの設定時間が経過したかどうかを判別し(ステップST335)、設定時間が経過するまで、このキッカーカーソル30の移動が継続させる。設定時間が経過すると、キッカーKIに対して、弱キックまたは強キックを行うべく表示されているボールBに向かって助走を開始させる(ステップST337)。キッカーがボール地点まで走り込んだかどうかを判別し(ステップST339)、走り込んだのであれば、ボールを蹴る表示動作を行わせるとともに、シュートポイントガイド33をキッカーカーソル30に合わせる(ステップST341)。
【0104】
図32は、キッカープレーヤータスクのフローチャートである。
【0105】
このフローでは、先ず、スティック型コントローラ8eの入力でキッカーカーソル30の位置が設定される(ステップST351)。すなわち、スティック型コントローラ8eの傾動に応じて縦横の傾動量に相当する電気信号が出力されるので、この縦横夫々信号から夫々対応する座標位置にキッカーカーソル30が移動される。次に、強または弱キックボタンが押されたかどうかが判別され(ステップST353)、押されたのであれば、キッカーKIに、強キックまたは弱キックに応じた走りを始めさせる(ステップST355)。そして、キッカーKIがボールBの地点まで走り込んだかどうかが判別され(ステップST357)、走り込んだのであれば、ボールBを蹴る表示動作を行わせるとともに、シュートポイントガイド33がキッカーカーソル30に合わせられる(ステップST359)。
【0106】
図33は、キーパーCPUタスクのフローチャートである。
【0107】
このフローでは、先ず、キーパーカーソル40を、ゴールポストGP内で、左右上下にランダムに動かす(ステップST371)。キーパーカーソル40の移動の仕方は、図31でキックカーソル30を移動させた方法と同様にすればよい。次に、キッカーが走り始めているどうかを判断し(ステップST373)、走り始めておれば、キーパーカーソル40を中央、すなわちキーパーKEの位置に移動させる(ステップST375)。次いで、キッカーKIがボールBを蹴ったかどうかを判断し(ステップST377)、蹴ったのであれば、CPU思考して、キーパーカーソル40の位置を決定する(ステップST379)。続いて、ボールBの到達ポジション(キーパーカーソル40)を捉えているか(キーパーカーソル40がシュートポイントガイド33を内包したか)どうかが判断され(ステップST381)、捉えておれば、パンチガイド41内であれば、パンチの動作を、キャッチガイド42内であれば、キャッチの動作をキーパーKEに行わせる(ステップST383)。一方、ステップST381で、NOであれば、キーパーカーソル40の位置を、シュートポイントガイド33に向けて修正する(ステップST385)。次いで、ボールBがゴール側に近づき過ぎて、コントローラ8の操作をしても間に合わなくなったかどうか、すなわち、キャッチもパンチも不能かどうかが判断され(ステップST387)、不能であれば、ゴールされたとして、本フローを終了し、そうでなければ、ステップST381に戻る。このステップST387の判断は、強、弱キックの夫々に対応して設定された時間を経過したかどうかで判断するようにすればよい。
【0108】
図34は、キーパープレーヤータスクのフローチャートである。
【0109】
先ず、スティック型コントローラ8eの入力で、キーパーカーソル40が移動される(ステップST401)。次に、キックされたボールBが飛んでいるかどうかが判断され(ステップST403)、飛んでいれば、キャッチボタンである、Aボタン8a(またはBボタン8bでもよい)が押されたかどうかが判断される(ステップST405)。ここで、Aボタン8aが押されておれば、ボールBの到達ポジション(キーパーカーソル40)を捉えているかどうかが判断され(ステップST407)、キャッチカーソル42内で捉えておれば、キャッチング動作を行い、パンチカーソル41で捉えておれば、パンチング動作を行わせるよう動作及び表示処理が実行される(ステップST409)。一方、ステップST405でNOであれば、ボールBがゴール側に近づき過ぎて、コントローラ8の操作をしても間に合わなくなったかどうか、すなわち、キャッチが不能かどうかが判断される(ステップST411)。
【0110】
図35は、ボールタスクのフローチャートである。
【0111】
先ず、ボールBが蹴られたかどうかをチェックし(ステップST421)、蹴られるまで待ってから、ボールBが指定位置に向けて移動しているかどうかをチェックする(ステップST423)。次に、ボールBがゴールラインを通過したかどうか、もしくはキャッチかパンチ判定が出たかどうかをチェックする(ステップST425)。ステップST425でNOであれば、ステップST423に戻る。
【0112】
次いで、ステップST427で、ボールBがキャッチされたかどうかをチェックし、キャッチされているのであれば、ボールキャッチ処理を実行する(ステップST429)。例えば、ボールBをキーパーKEの表示位置で移動停止させる。キャッチされていなければ、ステップST431に移行して、パンチされたかどうかをチェックする。そして、パンチされたのであれば、ボールパンチ処理を実行する(ステップST433)。例えば、ボールBをキーパーKEの表示位置からゴールポストGP外へ弾くように飛ばす。
【0113】
続いて、キャッチもパンチもされていなければ、ステップST435に移行して、ボールBがゴールネット内かどうかをチェックする。そして、ゴールネット内であれば、ゴール判定処理を実行する(ステップST437)。更に、ゴールネット内でもなければ、シュートをミスしたと判断して、ゴールミス処理を実行する(ステップST439)。
【0114】
なお、本発明は、以下の変形態様が実施可能である。
(1)以上の説明では、サッカーゲームを模したもので説明したが、プレーヤーにガイド表示を付すものに関しては、これに限定されず、複数のプレーヤーが2つのチームに分かれて、ゲーム媒体を介して競技を行うゲーム全般に適用可能である。たとえば、バスケットボール、ハンドボール、水球、ラグビー、アメフト、ホッケー、アイスホッケーであり、特にアイスホッケーでは、ゲーム媒体はピックを模したものとなる。また、プレーヤーは人間を模したものに限られず、動物や、架空の乃至はデフォルメされた動体でもよく、馬に乗って競技をするものでもよい。さらに、フィールド面上で競技するものでは、フィールド面にガイドのマークを表示させることで、競技するプレーヤーの影になる等の支障が生じないので好都合であり、また、水球では、ガイド表示が足元にできないので、水面上に表示させればよい。
(2)プレーヤーに付された前記ガイドG1〜G4としては、種々の形態のものが適用可能である。例えばガイドG1としては、ガイドG2の矢印をマークのみで、ガイドG1とガイドG2とを兼用するようにしてもよい。また、ガイドG3としては一人のプレーヤーに限定されず、パス可能なプレーヤーと、最も近くにいるプレーヤーとに、夫々識別可能なガイドマークを夫々付すようにしてもよい。あるいは、ゲームの難度に応じて、ガイドG3の表示を選択的に消せるようにしてもよい。
(3)リプレイに関しては、サッカーゲームの他、競技の中で得点を上げる行動のあるゲーム一般にも適用可能であり、上記(1)に例示したゲームに限定されない。
(4)PK合戦に用いられる、キッカーカーソル30、キーパーカーソル40の表示形態も本実施形態のものに限定されず、リング状のカーソルを用いてもよい。また、強キックガイド31、弱キックガイド32、キャッチカーソル41、パンチカーソル42のように分けず、それぞれ1種類の、強キックガイド31とパンチカーソル42のみでもよい。また、ゲームの難易に応じて、キーパーカーソル40の個数を増やしたり、形状が変形(特に、大小方向に)するようにしてもよく、あるいは、その移動をより速く、乃至は移動を不連続的(瞬間移動的)に行わせるようにしてもよい。
【0115】
【発明の効果】
請求項1、4、5記載の発明によれば、いわゆる逆再生を行わせることで、再生場面の開始時点を、逆再生を停止させた時間位置から始めることが可能となり、最も見たい場面を集中的に再生することができることとなる。また、再生、逆再生の間に再生指示手段の指示を受け付けると元の画面に戻すことができる。
【0116】
請求項2記載の発明は、得点を上げたシーンを、所望する、異なる角度方向から、乃至は種々の拡大比率で確かめることができる。特に、ゲーム中の画面で、ゲーム媒体が相手プレーヤーキャラクタの影になって見えなかったような場合でも、また、周囲をもっと全体的に見たい場合や、逆に、より詳細に見たい場合に、視点方向を回転することで、またズーム比を変更することで、最も好ましい方向、ズームの状態で得点場面の再確認が可能となる。
【0117】
請求項3記載の発明によれば、再生の速度を所望の速度に変更設定できるので、自己のコントローラテクニックをより詳細に再確認することができることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態としてのゲームシステムを示す構成図である。
【図2】図2は「攻撃参加設定」が指定された画面の一例を示す図である。
【図3】「役割」が指定された画面の一例を示す図である。
【図4】「役割説明」が指定された状態の画面の一例を示す図である。
【図5】作戦設定画面中から「作戦変更」が指定されたときの画面を示している。
【図6】ゲーム中のある状況を示すゲーム画面の一例を示す示す図である。
【図7】ゲーム中のある状況を示すゲーム画面の、他の一例を示す示す図である。
【図8】CPU1の命令セットで、(a)はフォーメーションマネージャーを示すフローチャート、(b)はチームマネージャーを示すフローチャート、(c)はCPUマネージャーを示すフローチャートである。
【図9】攻撃時のフォローのフローチャートを示している。
【図10】図9における「フォローレベル1」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】図9における「フォローレベル1」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】「サイドの攻撃の命令セット」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】「サイドの攻撃の命令セット」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】「サイド攻撃の命令セット2」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図15】「中央突破の命令セット」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図16】図9における「フォローレベル2」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図17】図9における「フォローレベル3」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図18】シュート直後のあるタイミングを、あるカメラアングルから見た「リプレイ」画面を示す図である。
【図19】シュート直後のあるタイミングを別のカメラアングルから見た「リプレイ」画面を示す図である。
【図20】シュート直後のあるタイミングを更に別のカメラアングルから見た「リプレイ」画面を示す図である。
【図21】シュート直後のあるタイミングを他のカメラアングルから見た「リプレイ」画面を示す図である。
【図22】「リプレイ」動作を説明するフローチャートである。
【図23】図22のステップST215に示す「リプレイの操作」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図24】図23のステップST243に示す「3Dスティックまたは十字キーによるコマ送り操作」のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図25】「PK合戦」の画面を示す図で、ボールを蹴る前の状態を示している。
【図26】「PK合戦」の画面を示す図で、ボールを蹴る瞬間を示している。
【図27】「PK合戦」の画面を示す図で、ボールを蹴った直後を示している。
【図28】「PK合戦」の画面を示す図で、キーパーがボールをキャッチした状態を示している。
【図29】「PK合戦」の画面を示す図で、ボールがゴールされた状態を示している。
【図30】「PK合戦」動作を説明するフローチャートで、図52は、メインフローチャートである。
【図31】キッカーCPUタスクのフローチャートである。
【図32】キッカープレーヤータスクのフローチャートである。
【図33】キーパーCPUタスクのフローチャートである。
【図34】キーパープレーヤータスクのフローチャートである。
【図35】ボールタスクのフローチャートである。
【符号の説明】
1 CPU
3 RAM
5 記録媒体
7 操作情報インターフェース回路
8 コントローラ
8a Aボタン
8b Bボタン
8c スタートボタン
8d 十字キー
8e スティック型コントローラ
8f 左トリガボタン
8g 右トリガボタン
8h C1ボタン
8i C2ボタン
8j C3ボタン
8k C4ボタン
8n トリガボタン
9 信号処理プロセッサ
10 画像描画処理プロセッサ
12 D/Aコンバータ
13 テレビジョンモニタ
G1〜G4 ガイド
P1 ボールをキープしているプレーヤー
P2 側近の味方プレーヤー
Q1 側近の相手プレーヤー
F フィールド
MP マップ
MK マーク
30 キッカーカーソル
31 弱キックガイド
32 強キックガイド
33 シュートポジションガイド
40 キーパーカーソル
41 パンチカーソル
42 キャッチカーソル
KI キッカー
KE キーパー
GP ゴールポスト
B ボール
Claims (5)
- モニタ画面上に敵味方のプレーヤーキャラクタを表示する表示手段と、双方のプレーヤーキャラクタにそれぞれ動作指示を与えるべく各遊技者によって操作される2つのコントローラとを有し、二人の遊技者より上記コントローラを介して操作指示を行うことで、プレーヤーキャラクタに特定の動作を行わせて得点を上げるサッカービデオゲームシステムにおいて、ゲーム場面を所定時間分だけ逐次記憶する記憶手段と、上記得点を上げると、得点を上げた場面の再生を指示する再生指示手段と、再生指示に従って上記記憶手段に記憶された、得点を上げた場面の画像を再生する再生手段とを備えてなり、上記再生手段は、再生場面を反経時方向に逆再生する手段を備え、逆再生場面の開始時点を、上記コントローラ内のスティック型コントローラの右から左への傾動を受け付けて再生を停止させた時間位置から反経時方向に始め、かつ再生場面の開始時点を、上記スティック型コントローラの左から右への傾動を受け付けて逆再生を停止させた時間位置から始めるようにし、再生中に、得点を上げたプレーヤーキャラクタを操作していた一方のコントローラに対してのみ、該コントローラ内のキャンセルボタンが押されたかどうかを判断し、押されたとの指示を受け付けることで、キックオフ画面に戻すことを特徴とするサッカービデオゲームシステムにおける得点場面再生装置。
- 視点位置の変更要素は、回転及びズーム比の変更の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1記載のサッカービデオゲームシステムにおける得点場面再生装置。
- 上記再生手段は、再生速度を変更指示する再生速度設定手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のサッカービデオゲームシステムにおける得点場面再生装置。
- モニタ画面上に敵味方のプレーヤーキャラクタを表示する表示手段と、双方のプレーヤーキャラクタにそれぞれ動作指示を与えるべく各遊技者によって操作される2つのコントローラとを有し、二人の遊技者よりの上記コントローラを介しての操作指示を受けて、プレーヤーキャラクタに特定の動作を行わせて得点を上げるサッカービデオゲームにおける得点を上げた場面の再生を行わせるビデオゲームシステムにおいて、コンピュータに、ゲーム場面を所定時間分だけ記憶手段に逐次記憶する処理と、上記得点を上げると、得点を上げた場面の再生を再生指示手段により指示する処理と、再生指示に従って上記記憶手段に記憶された、得点を上げた場面の画像を再生手段により再生する処理を実行させると共に、上記再生手段によって、再生場面を反経時方向に逆再生する処理を実行させるようにし、逆再生場面の開始時点を、上記コントローラ内のスティック型コントローラの右から左への傾動を受け付けて再生を停止させた時間位置から反経時方向に始め、かつ再生場面の開始時点を、上記スティック型コントローラの左から右への傾動を受け付けて逆再生を停止させた時間位置から始めるようにし、再生中に、得点を上げたプレーヤーキャラクタを操作していた一方のコントローラに対してのみ、該記コントローラ内のキャンセルボタンが押されたかどうかを判断し、押されたとの指示を受け付けることで、キックオフ画面に戻す処理を実行させることを特徴とするサッカービデオゲームシステムにおける得点場面再生方法。
- モニタ画面上に敵味方のプレーヤーキャラクタを表示する表示手段と、双方のプレーヤーキャラクタにそれぞれ動作指示を与えるべく各遊技者によって操作される2つのコントローラとを有し、二人の遊技者よりの上記コントローラを介しての操作指示を受けて、プレーヤーキャラクタに特定の動作を行わせて得点を上げるサッカービデオゲームにおける得点を上げた場面の再生を行わせる得点場面再生プログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記録媒体において、コンピュータを、ゲーム場面を所定時間分だけ逐次記憶する記憶手段と、上記得点を上げると、得点を上げた場面の再生を指示する再生指示手段と、再生指示に従って上記記憶手段に記憶された、得点を上げた場面の画像を再生する再生手段として機能させると共に、上記再生手段は、再生場面を反経時方向に逆再生する手段を備え、逆再生場面の開始時点を、上記コントローラ内のスティック型コントローラの右から左への傾動を受け付けて再生を停止させた時間位置から反経時方向に始め、かつ再生場面の開始時点を、上記スティック型コントローラの左から右への傾動を受け付けて逆再生を停止させた時間位置から始めるようにし、再生中に、得点を上げたプレーヤーキャラクタを操作していた一方のコントローラに対してのみ、該コントローラ内のキャンセルボタンが押されたかどうかを判断し、押されたとの指示を受け付けることで、キックオフ画面に戻すことを特徴とする得点場面再生プログラムを記憶したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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