JP3609136B2 - 半導体装置の検査方法及び装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は,LSI等の半導体装置に形成されたリード等の有害な変形を検査する半導体装置の検査方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSI等の半導体装置に形成されたリード等の水平及び垂直方向の変形は,半導体装置を回路基板に実装する際の支障となるため,その変形が厳重に検査される。半導体装置のリード等の水平方向及び垂直方向の変形を画像認識技術を用いて検査するためには,半導体装置を上面と側面とから撮像する必要がある。側面からの撮像ではフラットパッケージのような場合では四方からそれぞれ撮像する必要があるため,カメラ台数あるいは撮像回数が増し,検査時間の増加や検査設備規模が増大する問題があった。そこで,上記のような検査の無駄を解消させるべく,1方向からの1回の撮像で検査対象物の水平及び垂直方向の変形を検査する検査装置が特開平5−340733号及び特開平2−133883号公報に開示されている。
上記第1の従来技術は,図4に側面図(a),平面図(b)として示すように,四方にミラー35が設置された検査台32上に検査対象とする半導体装置31を載置し,光源36により照明してカメラ33で撮像すると,図5に示すような撮像画像が得られるよう構成されている。この構成により,撮像画像中には半導体装置31の平面像Fに加え,ミラー35に写った側面像Sが同時に捉えられ,1枚の画像からリード34の水平及び垂直方向の変形を検出することができる。
又,上記第2の従来技術は,半導体装置のリード等の検査に用いられるものではなく,主として回路基板の凹凸欠陥を検出することを目的としている。図6に示すように,回路基板38の検査面に対して斜め方向から光源39により照明して,検査面の上方に配設したカメラ40により検査面を撮像する。この撮像画像の上記光源39による照明方向に平行な濃度分布を図7(a)に示すように測定したとき,図7(b)に示すような濃度変化が得られるので,正常部の濃度より明るい方の閾値Sbを越える部分の最大値と,暗い方の閾値Sdより小さい部分の最小値とを求め,これら最大値,最小値が濃度分布上で隣接している場合に,最大値と最小値との差から検査面上の凹凸欠陥41が認識される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記第1の従来技術によるリードの垂直方向の変形は,その有無は検出できるが,変形の度合いやその位置を精度よく検出することが困難である問題点があった。又,四方にミラーが配設されているため,これが半導体装置を検査位置に搬送する障害となり,特にTAB(Tape Automated Bonding)形式に構成された半導体装置に適用することが困難である。
又,上記第2の従来技術を半導体装置のリード等の変形検査に適用した場合,凹凸などの画像の急激な濃淡変化を伴う欠陥の検出は可能であるが,リードの垂直方向の緩やかな曲がりは画像の急激な濃淡変化を伴わず検出は困難であり,半導体のリード等の変形検査に適用できない問題点があった。
本発明の目的とするところは,斜向照明により照明された半導体装置を上方から撮像して,水平面からの勾配に近似的に比例した濃淡画像を画像処理することにより,半導体装置のリード等の変形を検出する半導体装置の検査方法及びその装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明が採用する方法は,照明された半導体装置をその上方からのカメラにより撮像し,撮像された濃淡画像から上記半導体装置やこれに形成されたリード等の変形度を判定する半導体装置の検査方法において,上記リード等の形成方向の斜め上方から半導体装置を照明し,上記カメラにより撮像された濃淡画像を上記照明方向に微分処理することによってリード等の曲率を求め,該曲率と所定の基準値とを比較することにより上記半導体装置の合否を判定することを特徴とする半導体装置の検査方法である。
上記目的を達成するために本発明が採用する手段は,照明された半導体装置をその上方からカメラにより撮像し,撮像された濃淡画像から上記半導体装置やこれに形成されたリード等の変形度を判定する半導体装置の検査装置において,上記リード等の形成方向の斜め上方から半導体装置を照明する斜向照明手段と,上記斜向照明手段による照明方向と同一方向で上記濃淡画像を微分処理する画像処理手段と,上記微分処理によって求めたリード等の曲率と所定の基準値とを比較する比較手段と,上記比較結果に基づき,上記半導体装置の合否を判定する合否判定手段とを具備してなることを特徴とする半導体装置の検査装置として構成されている。
また,上記斜向照明の光源を2個具備し,該2個の斜向照明の方向が直交する上記半導体装置の検査装置として構成されている。
【0005】
【作用】
完全拡散面でなく一定の反射率と反射指向性とを有する検査面に斜め上方向から照明された半導体装置を上方から撮像すると,得られた濃淡画像は照明方向を検査面に投影した方向に沿って検査面の水平方向からの勾配に近似的に比例した濃淡を示す。この濃淡画像を上記照明方向を検査面に投影した方向に沿って微分処理すると,濃淡の変化は検査面の照明方向を検査面に投影した方向に沿った曲率に近似的に比例する。従って,この曲率を変形検査の合否判定の基準値と比較することによって半導体装置のリード等の垂直方向の変形検査を垂直方向からの撮像画像から行うことができる。水平方向の変形は上記濃淡画像上から検出できるので,半導体装置の上方から撮像した1枚の画像からリード等の水平及び垂直方向の変形を同時に検出することができる。
上記検査方法を適用した検査装置は,検査対象とする半導体装置を載置する所定位置の上方にカメラを配設し,半導体装置を斜向照明手段により斜め上方から照明して上記カメラにより撮像する。カメラにより撮像された濃淡画像は,照明方向を検査面に投影した方向に沿って検査面の水平方向からの勾配に近似的に比例した濃淡を示すので,これを画像処理手段により微分処理することによって,濃淡変化部分,即ち変形部分の曲率が検出できる。求められた曲率を変形度判定手段に入力して変形検査の合否判定の基準値と比較することによって,半導体装置のリード等の垂直方向の変形検査を垂直方向からの撮像画像から行うことができる。水平方向の変形は上記濃淡画像上から検出できるので,半導体装置を検査位置に載置してカメラにより1回の撮像を行うことにより,リード等の水平及び垂直方向の変形を同時に検出することができる。
【0006】
【実施例】
以下,添付図面を参照して,本発明を具体化した実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施例は本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定するものではない。
ここに,図1は本発明の第1実施例に係る半導体装置の検査装置の構成を示す模式図,図2は半導体装置の平面図(a)と側面図(b),図3は第2実施例に係る検査装置における照明方法を示す模式図である。
図1において,第1実施例に係る半導体装置の検査装置1は,TAB形式に形成された半導体装置の外観検査装置として構成されている。検査装置1は,テープ12上に装着された半導体装置であるデバイス2を検査位置に載置する検査台3と,該検査台3の上方に配設されたCCDカメラ4と,検査台3上のデバイス2を斜め上方向から照明する光源5と,上記CCDカメラ4により撮像された画像を処理して外観状態の合否判定を行う画像処理装置6とを具備して構成されている。
【0007】
上記構成において,デバイス2,2…が装着されたテープ12を順次移動させて検査台3の所定位置に検査対象とするデバイス2を載置し,光源5からの平行光でデバイス2を照明した状態をCCDカメラ4により撮像する。上記光源5による照明方向は,図2に示すようにデバイス2に形成されたリード2aの形成方向(x方向)に一致し,その上方から斜め方向に照射される。又,CCDカメラ4による撮像方向も,その水平走査線方向が上記x方向に一致するように設定する。
上記デバイス2の水平面は,斜め方向から照明され,垂直方向から撮像されるので,上記CCDカメラ4により撮像された濃淡画像は,水平面からの勾配に近似的に比例する濃淡を示す。この濃淡画像はA/D変換器7により8ビット(256階調)のデジタル画像に変換された後,画像メモリ8に格納される。このデジタル画像は微分器(画像処理手段)9に入力され,水平走査線毎に画素(i,j)の濃淡値B(i,j)に対して下式(1)が演算され,微分画像D(i,j)が求められる。
D(i,j)=B(i+1,j)−B(i,j)…(1)
上記のように濃淡画像をx方向に沿って微分することにより,濃淡値の変化はデバイス2の水平面がx方向から傾斜する曲率に近似した変化となる。この微分画像D(i,j)は比較器(比較手段)10に送られ,予め設定された閾値εと比較され,検査面の曲率が一定値以上の箇所が検出され判定器(合否判定手段)11に送られる。判定器11ではリード2a個々あるいはデバイス2全体の合否判定を行い,それを表示する。
【0008】
上記構成では,リード2aのx方向に沿った変形のみを検出しているが,リード2aの捩じれなどのようなx方向に直交する方向の変形も検出すると共に,フラットパッケージのように四方にリード等が形成されている半導体装置の検査を行う場合の構成を第2実施例構成として次に説明する。
図3に示すように,x方向の第1の光源5aに加え,x方向に直交するy方向の第2の光源5bを配設し,第1の光源5aにより照明したときと,第2の光源5bにより照明したときとのデバイス13をCCDカメラ4で撮像し,2枚の濃淡画像を求めて,その両画像について上記第1実施例と同様の画像処理を行うことにより,リード13aのx方向及びy方向の変形を検査することができる。又,この構成により,四方にリード等が形成されたフラットパッケージ形式の半導体装置13の検査を各形成方向のリード13aについて,それぞれx方向及びy方向の変形を検出することができる。
上記各構成では,リード2a,13aの垂直方向の変形の検出についてのみ説明しているが,水平面内での変形は濃淡画像から,リード2a,13aの所定方向からの曲がりを検出することにより容易に検査することができる。又,リード2a,13aだけでなく,パッケージ部分の平坦度あるいはマーク等の印字を濃淡画像又は微分画像から検出することができる。
又,上記第1実施例構成においては,x方向とCCDカメラ4の水平走査線の方向とを一致させているが,必ずしも一致させる必要はなく,微分処理の煩雑さを問題としなければ任意の方向に設定することもできる。
【0009】
【発明の効果】
以上の説明の通り本発明によれば,完全拡散面でなく一定の反射率と反射指向性とを有する検査面に斜め上方向から照明された半導体装置を上方から撮像すると,得られた濃淡画像は照明方向を検査面に投影した方向に沿って検査面の水平方向からの勾配に近似的に比例した濃淡を示す。この濃淡画像を上記照明方向を検査面に投影した方向に沿って微分処理すると,濃淡の変化は検査面の照明方向を検査面に投影した方向に沿った曲率に近似的に比例する。従って,この曲率を変形検査の合否判定の基準値と比較することによって半導体装置のリード等の垂直方向の変形検査を垂直方向からの撮像画像から行うことができる。水平方向の変形は上記濃淡画像上から検出できるので,半導体装置の上方から撮像した1枚の画像からリード等の水平及び垂直方向の変形を同時に検出することができる。
上記検査方法を適用した検査装置は,検査対象とする半導体装置を載置する所定位置の上方にカメラを配設し,半導体装置を斜向照明手段により斜め上方から照明して上記カメラにより撮像する。カメラにより撮像された濃淡画像は,照明方向を検査面に投影した方向に沿って検査面の水平方向からの勾配に近似的に比例した濃淡を示すので,これを画像処理手段により微分処理することによって,濃淡変化部分,即ち変形部分の曲率が検出できる。求められた曲率を変形度判定手段に入力して変形検査の合否判定の基準値と比較することによって,半導体装置のリード等の垂直方向の変形検査を垂直方向からの撮像画像から行うことができる。水平方向の変形は上記濃淡画像上から検出できるので,半導体装置を検査位置に載置してカメラにより1回の撮像を行うことにより,リード等の水平及び垂直方向の変形を同時に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る半導体装置の検査装置の構成を示す模式図。
【図2】実施例に係る半導体装置の側面図。
【図3】第2実施例に係る半導体装置の照明方法を示す模式図。
【図4】従来例に係る検査装置の構成を示す側面図(a)と平面図(b)。
【図5】同上構成による撮像画像の図。
【図6】従来例に係る検査装置の構成を示す模式図。
【図7】同上構成による検査方向とその濃淡変化グラフ。
【符号の説明】
1…検査装置
2,13…デバイス(半導体装置)
4…CCDカメラ
5…光源
6…画像処理装置
9…微分器(画像処理手段)
10…比較器(変形度判定手段)
【産業上の利用分野】
本発明は,LSI等の半導体装置に形成されたリード等の有害な変形を検査する半導体装置の検査方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSI等の半導体装置に形成されたリード等の水平及び垂直方向の変形は,半導体装置を回路基板に実装する際の支障となるため,その変形が厳重に検査される。半導体装置のリード等の水平方向及び垂直方向の変形を画像認識技術を用いて検査するためには,半導体装置を上面と側面とから撮像する必要がある。側面からの撮像ではフラットパッケージのような場合では四方からそれぞれ撮像する必要があるため,カメラ台数あるいは撮像回数が増し,検査時間の増加や検査設備規模が増大する問題があった。そこで,上記のような検査の無駄を解消させるべく,1方向からの1回の撮像で検査対象物の水平及び垂直方向の変形を検査する検査装置が特開平5−340733号及び特開平2−133883号公報に開示されている。
上記第1の従来技術は,図4に側面図(a),平面図(b)として示すように,四方にミラー35が設置された検査台32上に検査対象とする半導体装置31を載置し,光源36により照明してカメラ33で撮像すると,図5に示すような撮像画像が得られるよう構成されている。この構成により,撮像画像中には半導体装置31の平面像Fに加え,ミラー35に写った側面像Sが同時に捉えられ,1枚の画像からリード34の水平及び垂直方向の変形を検出することができる。
又,上記第2の従来技術は,半導体装置のリード等の検査に用いられるものではなく,主として回路基板の凹凸欠陥を検出することを目的としている。図6に示すように,回路基板38の検査面に対して斜め方向から光源39により照明して,検査面の上方に配設したカメラ40により検査面を撮像する。この撮像画像の上記光源39による照明方向に平行な濃度分布を図7(a)に示すように測定したとき,図7(b)に示すような濃度変化が得られるので,正常部の濃度より明るい方の閾値Sbを越える部分の最大値と,暗い方の閾値Sdより小さい部分の最小値とを求め,これら最大値,最小値が濃度分布上で隣接している場合に,最大値と最小値との差から検査面上の凹凸欠陥41が認識される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記第1の従来技術によるリードの垂直方向の変形は,その有無は検出できるが,変形の度合いやその位置を精度よく検出することが困難である問題点があった。又,四方にミラーが配設されているため,これが半導体装置を検査位置に搬送する障害となり,特にTAB(Tape Automated Bonding)形式に構成された半導体装置に適用することが困難である。
又,上記第2の従来技術を半導体装置のリード等の変形検査に適用した場合,凹凸などの画像の急激な濃淡変化を伴う欠陥の検出は可能であるが,リードの垂直方向の緩やかな曲がりは画像の急激な濃淡変化を伴わず検出は困難であり,半導体のリード等の変形検査に適用できない問題点があった。
本発明の目的とするところは,斜向照明により照明された半導体装置を上方から撮像して,水平面からの勾配に近似的に比例した濃淡画像を画像処理することにより,半導体装置のリード等の変形を検出する半導体装置の検査方法及びその装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明が採用する方法は,照明された半導体装置をその上方からのカメラにより撮像し,撮像された濃淡画像から上記半導体装置やこれに形成されたリード等の変形度を判定する半導体装置の検査方法において,上記リード等の形成方向の斜め上方から半導体装置を照明し,上記カメラにより撮像された濃淡画像を上記照明方向に微分処理することによってリード等の曲率を求め,該曲率と所定の基準値とを比較することにより上記半導体装置の合否を判定することを特徴とする半導体装置の検査方法である。
上記目的を達成するために本発明が採用する手段は,照明された半導体装置をその上方からカメラにより撮像し,撮像された濃淡画像から上記半導体装置やこれに形成されたリード等の変形度を判定する半導体装置の検査装置において,上記リード等の形成方向の斜め上方から半導体装置を照明する斜向照明手段と,上記斜向照明手段による照明方向と同一方向で上記濃淡画像を微分処理する画像処理手段と,上記微分処理によって求めたリード等の曲率と所定の基準値とを比較する比較手段と,上記比較結果に基づき,上記半導体装置の合否を判定する合否判定手段とを具備してなることを特徴とする半導体装置の検査装置として構成されている。
また,上記斜向照明の光源を2個具備し,該2個の斜向照明の方向が直交する上記半導体装置の検査装置として構成されている。
【0005】
【作用】
完全拡散面でなく一定の反射率と反射指向性とを有する検査面に斜め上方向から照明された半導体装置を上方から撮像すると,得られた濃淡画像は照明方向を検査面に投影した方向に沿って検査面の水平方向からの勾配に近似的に比例した濃淡を示す。この濃淡画像を上記照明方向を検査面に投影した方向に沿って微分処理すると,濃淡の変化は検査面の照明方向を検査面に投影した方向に沿った曲率に近似的に比例する。従って,この曲率を変形検査の合否判定の基準値と比較することによって半導体装置のリード等の垂直方向の変形検査を垂直方向からの撮像画像から行うことができる。水平方向の変形は上記濃淡画像上から検出できるので,半導体装置の上方から撮像した1枚の画像からリード等の水平及び垂直方向の変形を同時に検出することができる。
上記検査方法を適用した検査装置は,検査対象とする半導体装置を載置する所定位置の上方にカメラを配設し,半導体装置を斜向照明手段により斜め上方から照明して上記カメラにより撮像する。カメラにより撮像された濃淡画像は,照明方向を検査面に投影した方向に沿って検査面の水平方向からの勾配に近似的に比例した濃淡を示すので,これを画像処理手段により微分処理することによって,濃淡変化部分,即ち変形部分の曲率が検出できる。求められた曲率を変形度判定手段に入力して変形検査の合否判定の基準値と比較することによって,半導体装置のリード等の垂直方向の変形検査を垂直方向からの撮像画像から行うことができる。水平方向の変形は上記濃淡画像上から検出できるので,半導体装置を検査位置に載置してカメラにより1回の撮像を行うことにより,リード等の水平及び垂直方向の変形を同時に検出することができる。
【0006】
【実施例】
以下,添付図面を参照して,本発明を具体化した実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施例は本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定するものではない。
ここに,図1は本発明の第1実施例に係る半導体装置の検査装置の構成を示す模式図,図2は半導体装置の平面図(a)と側面図(b),図3は第2実施例に係る検査装置における照明方法を示す模式図である。
図1において,第1実施例に係る半導体装置の検査装置1は,TAB形式に形成された半導体装置の外観検査装置として構成されている。検査装置1は,テープ12上に装着された半導体装置であるデバイス2を検査位置に載置する検査台3と,該検査台3の上方に配設されたCCDカメラ4と,検査台3上のデバイス2を斜め上方向から照明する光源5と,上記CCDカメラ4により撮像された画像を処理して外観状態の合否判定を行う画像処理装置6とを具備して構成されている。
【0007】
上記構成において,デバイス2,2…が装着されたテープ12を順次移動させて検査台3の所定位置に検査対象とするデバイス2を載置し,光源5からの平行光でデバイス2を照明した状態をCCDカメラ4により撮像する。上記光源5による照明方向は,図2に示すようにデバイス2に形成されたリード2aの形成方向(x方向)に一致し,その上方から斜め方向に照射される。又,CCDカメラ4による撮像方向も,その水平走査線方向が上記x方向に一致するように設定する。
上記デバイス2の水平面は,斜め方向から照明され,垂直方向から撮像されるので,上記CCDカメラ4により撮像された濃淡画像は,水平面からの勾配に近似的に比例する濃淡を示す。この濃淡画像はA/D変換器7により8ビット(256階調)のデジタル画像に変換された後,画像メモリ8に格納される。このデジタル画像は微分器(画像処理手段)9に入力され,水平走査線毎に画素(i,j)の濃淡値B(i,j)に対して下式(1)が演算され,微分画像D(i,j)が求められる。
D(i,j)=B(i+1,j)−B(i,j)…(1)
上記のように濃淡画像をx方向に沿って微分することにより,濃淡値の変化はデバイス2の水平面がx方向から傾斜する曲率に近似した変化となる。この微分画像D(i,j)は比較器(比較手段)10に送られ,予め設定された閾値εと比較され,検査面の曲率が一定値以上の箇所が検出され判定器(合否判定手段)11に送られる。判定器11ではリード2a個々あるいはデバイス2全体の合否判定を行い,それを表示する。
【0008】
上記構成では,リード2aのx方向に沿った変形のみを検出しているが,リード2aの捩じれなどのようなx方向に直交する方向の変形も検出すると共に,フラットパッケージのように四方にリード等が形成されている半導体装置の検査を行う場合の構成を第2実施例構成として次に説明する。
図3に示すように,x方向の第1の光源5aに加え,x方向に直交するy方向の第2の光源5bを配設し,第1の光源5aにより照明したときと,第2の光源5bにより照明したときとのデバイス13をCCDカメラ4で撮像し,2枚の濃淡画像を求めて,その両画像について上記第1実施例と同様の画像処理を行うことにより,リード13aのx方向及びy方向の変形を検査することができる。又,この構成により,四方にリード等が形成されたフラットパッケージ形式の半導体装置13の検査を各形成方向のリード13aについて,それぞれx方向及びy方向の変形を検出することができる。
上記各構成では,リード2a,13aの垂直方向の変形の検出についてのみ説明しているが,水平面内での変形は濃淡画像から,リード2a,13aの所定方向からの曲がりを検出することにより容易に検査することができる。又,リード2a,13aだけでなく,パッケージ部分の平坦度あるいはマーク等の印字を濃淡画像又は微分画像から検出することができる。
又,上記第1実施例構成においては,x方向とCCDカメラ4の水平走査線の方向とを一致させているが,必ずしも一致させる必要はなく,微分処理の煩雑さを問題としなければ任意の方向に設定することもできる。
【0009】
【発明の効果】
以上の説明の通り本発明によれば,完全拡散面でなく一定の反射率と反射指向性とを有する検査面に斜め上方向から照明された半導体装置を上方から撮像すると,得られた濃淡画像は照明方向を検査面に投影した方向に沿って検査面の水平方向からの勾配に近似的に比例した濃淡を示す。この濃淡画像を上記照明方向を検査面に投影した方向に沿って微分処理すると,濃淡の変化は検査面の照明方向を検査面に投影した方向に沿った曲率に近似的に比例する。従って,この曲率を変形検査の合否判定の基準値と比較することによって半導体装置のリード等の垂直方向の変形検査を垂直方向からの撮像画像から行うことができる。水平方向の変形は上記濃淡画像上から検出できるので,半導体装置の上方から撮像した1枚の画像からリード等の水平及び垂直方向の変形を同時に検出することができる。
上記検査方法を適用した検査装置は,検査対象とする半導体装置を載置する所定位置の上方にカメラを配設し,半導体装置を斜向照明手段により斜め上方から照明して上記カメラにより撮像する。カメラにより撮像された濃淡画像は,照明方向を検査面に投影した方向に沿って検査面の水平方向からの勾配に近似的に比例した濃淡を示すので,これを画像処理手段により微分処理することによって,濃淡変化部分,即ち変形部分の曲率が検出できる。求められた曲率を変形度判定手段に入力して変形検査の合否判定の基準値と比較することによって,半導体装置のリード等の垂直方向の変形検査を垂直方向からの撮像画像から行うことができる。水平方向の変形は上記濃淡画像上から検出できるので,半導体装置を検査位置に載置してカメラにより1回の撮像を行うことにより,リード等の水平及び垂直方向の変形を同時に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る半導体装置の検査装置の構成を示す模式図。
【図2】実施例に係る半導体装置の側面図。
【図3】第2実施例に係る半導体装置の照明方法を示す模式図。
【図4】従来例に係る検査装置の構成を示す側面図(a)と平面図(b)。
【図5】同上構成による撮像画像の図。
【図6】従来例に係る検査装置の構成を示す模式図。
【図7】同上構成による検査方向とその濃淡変化グラフ。
【符号の説明】
1…検査装置
2,13…デバイス(半導体装置)
4…CCDカメラ
5…光源
6…画像処理装置
9…微分器(画像処理手段)
10…比較器(変形度判定手段)
Claims (3)
- 照明された半導体装置をその上方からカメラにより撮像し,撮像された濃淡画像から上記半導体装置やこれに形成されたリード等の変形度を判定する半導体装置の検査方法において,
上記リード等の形成方向の斜め上方から半導体装置を照明し,上記カメラにより撮像された濃淡画像を上記照明方向に微分処理することによってリード等の曲率を求め,該曲率と所定の基準値とを比較することにより上記半導体装置の合否を判定することを特徴とする半導体装置の検査方法。 - 照明された半導体装置をその上方からカメラにより撮像し,撮像された濃淡画像から上記半導体装置やこれに形成されたリード等の変形度を判定する半導体装置の検査装置において,
上記リード等の形成方向の斜め上方から半導体装置を照明する斜向照明手段と,
上記斜向照明手段による照明方向と同一方向で上記濃淡画像を微分処理する画像処理手段と,
上記微分処理によって求めたリード等の曲率と所定の基準値とを比較する比較手段と,
上記比較結果に基づき,上記半導体装置の合否を判定する合否判定手段とを具備してなることを特徴とする半導体装置の検査装置。 - 上記斜向照明の光源を2個具備し,該2個の斜向照明の方向が直交する請求項2に記載の半導体装置の検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02804795A JP3609136B2 (ja) | 1995-02-16 | 1995-02-16 | 半導体装置の検査方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02804795A JP3609136B2 (ja) | 1995-02-16 | 1995-02-16 | 半導体装置の検査方法及び装置 |
Publications (2)
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