JP3607811B2 - 外壁パネルの支持装置とそれに使用する支持金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、主としてカーテンウォール構造の建築物において、外壁パネルの下端を支持するために用いられる外壁パネルの支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カーテンウォール構造の建築物においては、構造躯体の梁で金具などを介して外壁パネルを吊り下げ支持するようにしている。この場合、吊り下げ支持された外壁パネルの下端は、その下側の外壁パネルを吊っている金具若しくは別の金具へへ、地震の際のロッキングを許容するよう上下に移動できるような状態で取り付けて、内外の出入りや目地隙間が一定になるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記において、外壁パネルを支持する金具は、何れも梁或いは基礎などの水平支持面へボルトで固定されるが、その支持面に予め他の部材が取り付いている場合には、その他の部材を避けて支持金具を取り付ける必要があり、例えば梁のボルト挿入穴が所定ピッチ毎に設けられている場合、そのピッチとは異なるピッチの別の穴を設ける必要を生ずるという不都合がある。
【0004】
これを解決する一つの手段として、前記別の部材を取り付けているボルトを共用して共締め固定することであるが、その場合には、それら別の部材と支持金具とを同時に取り付けるか、或いは、別の部材が先に取り付けてある場合には、そのナット一旦外して外壁パネル支持金具を取り付ける必要が出てくる。これらは、何れも、作業工程が制約されるか或いは作業が繁雑となる欠点を有している。
【0005】
この発明は、このような不都合を解消して、外壁パネルを支持する金具を取り付ける位置に、予め他の部材がボルトで取り付けられている場合であっても、その同じボルトを利用して、しかもそのボルトに螺合されたナットを外すことなく、通常の方法で容易に支持金具を取り付け出来るようにする、ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明では、構造躯体等の水平支持面上に、その水平支持面上方に突出する支持ボルトとその支持ボルトの上端側から螺合したナットとで、前記外壁パネルとは別の部材が固定されているものにおいて、外壁パネル支持金具の下部プレートが、その下部プレートに形成された開口部へ前記ナット若しくはナット及び座金が入るようにして上記別の部材上に設置されるとともに、同じく外壁パネル支持金具の上部プレートに形成されたボルト穴を貫通して、前記の支持ボルト上端が上方に突出されて、この支持ボルトへ上端から螺合した別のナットでその上部プレートを固定し、且つこれらの上・下部プレートで支持されたパネル支持部へ外壁パネルを取付けてなることを特徴とする。
【0007】
また、上記の課題を解決するためのこの発明の支持金具は、外壁パネル下端を連結するための垂直板状のパネル支持部と、その金具本体の側面より外方に突出した一対のプレートとからなり、その上部プレートにはボルト穴が、下部プレートにはそのボルト穴に挿通されるボルトのナットよりも大径の開口部が、夫々形成されていることを特徴とする。
【0008】
上記支持金具において、上部プレートは、好ましくは、その両端若しくは一端に下向きの脚片を有し、その脚片の下端を下部プレートへ固着してあるものが提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の外壁パネルを裏面側から見た全体の斜視図である。図において、(1)は、軽量コンクリート板或いはその他のコンクリート板などの無機質材からなる方形のサイディング材であり、このサイディング材(1)の裏面に、方形枠状の金属製フレーム(2)が固定されている。
【0010】
上記金属製フレーム(2)は、図のように左右一対の縦フレーム材(3)(3)と、それら縦フレーム材(3)(3)の上端間を連結する上部横フレーム材(4)と、同じく下端間を連結する下部横フレーム材(5)と、縦フレーム材(3)(3)の上下方向の中間部同士を連結する中桟(6)とから構成されている。
【0011】
縦フレーム材(3)と上部横フレーム材(4)は、リップ付きの溝形鋼からなるものであって、縦フレーム材(3)上端の側面と上部横フレーム材(4)の端面とが当接したいわゆる縦勝ちの状態で連結されている。これらフレーム材(3)(4)の連結手段は、具体的には溶接が用いられる。また、このような縦勝ち構造で連結することで、下向きとなった上部横フレーム材(4)の溝の左右方向の端部は縦フレーム材(3)で塞がれているが、内向きとなった縦フレーム材(3)の溝の上端部分は、上方に解放されている。
【0012】
また、中桟(6)は、上記縦フレーム材(3)及び上部横フレーム材(4)と同じ断面のリップ付き溝形鋼からなり、その左右方向の両端面を縦フレーム材(3)の内側面すなわちリップの外側面へ連結している。この連結手段もまた、具体的には溶接が用いられる。
【0013】
下部横フレーム材(5)は、図2で示すように、断面がL字形の連結部(7)と、その連結部(7)の水平片(8)の先端から下向き垂直方向に一体に突出した垂直固定片(9)から構成されてなるもので、L字形連結部(7)の垂直立ち上げ片(10)が、両縦フレーム材(3)(3)のサイディング材(1)とは反対側のフランジ(11)外側面へ当接され、水平片(8)が同じ縦フレーム材(3)の下端面へ当接されて、これらの当接部分で、例えば上記と同じ溶接によって一体に固着されている。
【0014】
図2は、下部横フレーム材(5)とサイディング材(1)との接合部分の断面であって、垂直固定片(9)とサイディング材(1)裏面とが接着剤(13)によって相互に接着されるともに、更に、垂直固定片(9)へ差し込んだビス(14)をそのサイディング材(1)裏面へねじ込んで相互に固定されている。
【0015】
図1において、(16)(16)は、上記の構成からなる外壁パネル(17)の上端を図3の梁(18)へ取り付けるための取付け金具であって、その取付け金具(16)による取付け構造を、以下に説明する。
【0016】
取付け金具(16)は、図のように、水平な支持プレート(19)と、その支持プレート(19)の上面より上方に立ち上がって、支持プレート(19)の上面を長手方向に仕切るようにして設けられた振れ止めプレート(20)と、壁パネル(17)を吊り下げ支持するための支持ボルト(21)とからなるものである。振れ止めプレート(20)を挟んで、支持プレート(19)の梁(18)への取付け側には、建物内外方向に長い長穴状のボルト穴(22)が形成され、同じくパネル吊り下げ側には、円形のボルト穴(23)が形成され、この吊り下げ側のボルト穴(23)に前記の支持ボルト(21)が差し込まれるようになっている。
【0017】
他方、外壁パネル(17)の上部横フレーム材(4)のウエブ(24)には、前記取付け金具(16)の取付け位置に応じてボルト穴(25)が形成されており、このボルト穴(25)へ下側から支持ボルト(21)を差し込むとともに、ウエブ(24)の上部側において支持ボルト(21)へ螺合したナット(26)を締め付けて、その支持ボルト(21)を、先端が上方へ突出した状態で上部横フレーム材(4)へ固定するようにしている。更に、この支持ボルト(21)の上部先端を、前記支持プレート(19)先端のボルト穴(23)へ下側から差し込み、その上端へ別のナット(27)を螺合して、取付け金具(16)を壁パネル(17)へ予め仮付けしておくものである。
【0018】
そして、この状態で、外壁パネル(17)をクレーンなどで吊り込んで、取付け金具(16)を建物の梁(18)へ固定する。梁(18)は、H形鋼からなるものであり、図のように、この梁(18)の上部フランジ(28)に形成したボルト穴(29)と、前記取付け側のボルト穴(22)が一致するようにして、支持プレート(19)をその上部フランジ(28)上面に設置し、フランジ(28)の下側からこれらのボルト穴(29)(22)に差し込んだボルト(30)先端へ、ナット(31)を螺合して締め付けることにより、この支持プレート(19)を梁(18)上に固定するようにしている。
【0019】
図4以下は、上記のようにして吊り下げ支持された外壁パネル(17)の下端に、玄関テラスの床パネル()が取り付けられている場合の外壁パネル(17)下端の支持構造を示している。
【0020】
(33)は、パネル受金具であって、断面L字形の長いアングル材からなる支持部材(34)の上端に、倒立L字形アングル材からなる取付け片(35)の下端を固着して構成されている。取付け片(35)上端の水平部(36)には、ボルト穴(37)が形成されており、支持部材(34)の水平部にはALC等からなるテラス床パネル(38)の端部が載置されている。
【0021】
前記のようにして吊り下げ支持された外壁パネル(17)下端側の梁(39)の上部フランジ(40)には、前記と同様にボルト穴(41)が形成され、このボルト穴(41)と前記取付け片(35)のボルト穴(37)が一致するようにして、その取付け片(35)の水平部(36)が上部フランジ(40)上に載置され、上部フランジ(40)の下側から差し込んだボルト(42)を、これらのボルト穴(37)(41)へ貫通させるとともに、そのボルト(42)の上端に螺合したナット(43)で、この取付け片(35)を固定している。
【0022】
(44)は、この発明のパネル下端支持金具を示している。(45)は、側面から見てL字形の支持プレートであって、その下端の水平な下部プレート(46)には大径の円形開口部(47)が、垂直なパネル支持部(48)には、前記取付け金具(16)の振れ止めプレート(20)と同じく、上端からスリット(49)が形成されている。(50)は、左右一対の脚片(51)(51)と、それらの脚片(51)(51)の上端間を連結する上部プレート(52)とからなる倒コの字型の取り付け台であり、脚片(51)(51)の下端間に前記下部プレート(46)の先端を側方から挿入して固着することで、これら取り付け台(50)と支持プレート(45)とを一体としている。この状態で、パネル支持部(48)は上方に突出している。また、上部プレート(52)には、その中央に、前記取付け片(35)のボルト穴(37)と同径のボルト穴(53)が形成されている。
【0023】
前記下部プレート(46)の円形開口部(47)は、取付け片(35)を固定しているナット(43)及び座金(54)よりも大径となっており、この開口部(47)へそれらのナット(43)及び座金(54)が入るようにして、既に取り付けられている取付け片(35)の上に下部プレート(46)を設置すると同時に、そのナット(43)よりも上方に突出するボルト(42)先端を上部プレート(52)のボルト穴(53)へ挿通させて、上部プレート(52)上方へ突出させる。しかる後、このボルト(42)先端へ別のナット(55)を螺合して締め付けることにより、下端支持金具(44)が梁(39)の上に固定される。
【0024】
上記のようにして固定された支持金具(44)のパネル支持部(45)には、外壁パネル(17)の下部横フレーム材(5)の垂直立ち上げ片(10)より外方へ突出させたボルト(56)の軸部を挿入し、先端に螺合したナット(57)を締め付けて、外壁パネル(17)下端が、上下方向には移動できるが壁面方向と内外方向には移動できないよう固定している。
【0025】
なお、外壁パネル(17)下端のボルト(56)と支持ボルト(21)の上下方向の移動は、大地震の際等の躯体の揺れに対して、外壁パネル(17)の回転即ちロッキング動作を行わせるためのものである。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、この発明では、予め別の部材がボルトとナットで固定されている場合でも、下部プレートの開口部へそのナット及び座金が入るようにすることで、そのナット等との干渉を避けて同じ位置に設置することが出来、しかも、ボルトを上部プレートのボルト穴に挿通して別のナットで締め付けることで、同じボルトを共用することが出来るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の壁パネルの全体斜視図である。
【図2】同じくサイディング材と下部横フレーム材との接合部の断面図である。
【図3】壁パネル上端の梁への取り付け構造を示す要部の斜視図である。
【図4】パネル下端の支持部を室内側から見た要部の正面図である。
【図5】壁パネル下端の支持構造を示す要部の縦断面図である。
【図6】パネル下端の支持金具の取付け方法を示す要部の斜視図である。
【符号の説明】
(17) 外壁パネル
(35) 取付片
(42) ボルト
(43) ナット
(44) 支持金具
(46) 下部プレート
(47) 開口部
(48) パネル支持部
(52) 上部プレート
(53) ボルト穴
(54) 座金
(55) ナット
Claims (3)
- 構造躯体等の水平支持面上に、その水平支持面上方に突出するボルトとそのボルトの上端側から螺合したナットとで、前記外壁パネルとは別の部材が固定されているものにおいて、外壁パネル支持金具の下部プレートが、その下部プレートに形成された開口部へ前記ナット若しくはナット及び座金が入るようにして上記別の部材上に設置されるとともに、同じく外壁パネル支持金具の上部プレートに形成されたボルト穴を貫通して、前記のボルト上端が上方に突出されて、このボルトへ上端から螺合した別のナットでその上部プレートを固定し、且つこれらの上・下部プレートで支持されたパネル支持部へ外壁パネルを取付けてなることを特徴とする外壁パネルの支持装置。
- 外壁パネル下端を連結するための垂直板状のパネル支持部と、その金具本体の側面より外方に突出した一対のプレートとからなり、その上部プレートにはボルト穴が、下部プレートにはそのボルト穴に挿通されるボルトのナットよりも大径の開口部が、夫々形成されていることを特徴とする外壁パネルの支持金具。
- 上部プレートはその両端若しくは一端に下向きの脚片を有し、その脚片の下端を下部プレートへ固着してある請求項2記載の外壁パネルの支持金具。
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