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JP3606805B2 - 地図情報作成装置、および、これを用いた地図情報表示装置 - Google Patents

地図情報作成装置、および、これを用いた地図情報表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次元表示用の地図情報に基づき3次元表示用の地図情報を作成する地図情報作成装置および地図情報作成方法に関し、より特定的には、2次元表示用の地図情報に含まれる道路網情報に対して高さ情報を付加し、水平座標を修正することにより、3次元表示用の地図情報を作成する地図情報作成装置および地図情報作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用ナビゲーション装置は、CD−ROMなどの記録媒体に格納された地図情報を画面に表示することにより、利用者に行先案内情報を提供する。従来の車両用ナビゲーション装置の多くは、平面的に地図情報を画面に表示する2次元表示を採用する。2次元表示を採用した車両用ナビゲーション装置は、立体交差や地下道などのように上下関係を有する道路を表示する場合でも、上下関係を考慮することなく、単に道路の重ね描きを行う。このため、利用者は表示された画面を見ても道路が立体交差や地下道であることを認識できないという問題点があった。
【0003】
この問題点を解決するため、車両用ナビゲーション装置では、高さ情報を付けて道路を表示することが必要とされる。しかし、高さ情報のみを付加して道路を表示すると、利用者は、かえって道路の形状を認識しにくくなる。一方、道路の3次元形状を忠実に再現した地図情報に基づき道路を3次元的に表示する方法は、地図情報を作成することが極めて困難であるため、現実的な方法ではない。
【0004】
そこで、既存の2次元表示用の地図情報に高さ情報を付加し、ポリゴンを用いて道路を3次元的に表示する方法(以下、「3次元表示」という)を考えることができる。この方法によっても、利用者は立体交差や地下道などを容易に認識できるので、車両用ナビゲーション装置の利便性を向上させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この3次元表示にも、以下のような問題点がある。第1の問題点は、利用者にとって道路の高さを認識しやすい表示を行う必要があることである。車両用ナビゲーション装置における表示装置の表示領域は小さい。このため、利用者が表示内容を瞬時に判断するには、道路の高さを認識しやすい表示を行う必要がある。
【0006】
第2の問題点は、3次元表示用に新たな地図情報を作成する必要があることである。2次元表示用には、従来公知のように、ノードとリンクの組み合わせによって表現された道路網情報が、既に存在する。3次元表示用の地図情報(以下、「3次元地図情報」という)を作成するには、2次元表示用の地図情報(以下、「2次元地図情報」という)に基づき、道路網情報に対して高さ情報や道幅情報を付加する必要がある。この場合、地図情報は膨大な量に及ぶので、既存の2次元地図情報を用いて効率的に3次元地図情報を作成する必要がある。
【0007】
第3の問題点は、2次元地図情報に基づき3次元地図情報を作成する場合、道路網情報に含まれる水平座標を修正する必要が生じることである。2次元地図情報に含まれる道路網情報は、道幅を考慮せずに作成されている。このため、単に道路に道幅を付けて表示しただけでは、実際には2本ある道路が、リンク間の距離が近すぎるために重なって表示され、1本の道路に見えることがある。逆に、実際には1本しかない道路が、距離の離れた2本のリンクで表現されているために、2本の道路であるかのように離れた位置に表示されることもある。このような不自然な道路を表示することは、正確な行先案内情報を提供することを目的とする車両用ナビゲーション装置にとって大きな問題である。
【0008】
第4の問題点は、現実には運転者には見えない道路が表示されることである。例えば、山を貫くトンネル内を走る道路と山肌を走る道路とが存在する場合、前者の道路上を進行する運転者には後者の道路を見ることはできず、後者の道路上を進行する運転者には前者の道路を見ることはできないので、2本の道路が同時に表示されることは不自然である。このような不自然な道路が表示されることも、車両用ナビゲーション装置にとって問題となっている。
【0009】
それ故に、本発明の第1の目的は、2次元道路網情報に基づき、利用者が道路の構造や高さや現在地を認識しやすい3次元道路網情報を作成する地図情報作成装置および地図情報作成方法を提供することである。また、本発明の第2の目的は、利用者が道路の構造や高さや現在地を認識しやすい3次元表示を行う地図情報表示装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、リンクおよびノードを用いて表現される2次元道路網情報に基づき、3次元道路網情報を作成する地図情報作成装置であって、
少なくともリンクおよびノードの位置情報と、それらの属性情報とを含む2次元道路網情報を格納する地図情報格納手段と、
属性情報に含まれる道路の立体構造を表す属性値と交差する道路の上下関係を表す属性値とに基づいて高さ情報を生成し、生成した高さ情報を道路網情報に対して新たな属性情報として付加する高さ情報付加手段と、
位置情報を用いて、高さ情報を修正する高さ情報修正手段と、
修正後の高さ情報を付加した道路網情報を格納する修正地図情報格納手段とを備え、
高さ情報修正手段は、高さ情報と位置情報とにより導かれる道路の立体的な形状が所定の条件を満たさない場合に、高さ情報を修正し、さらに新たなノードを生成して道路網情報に追加することを特徴とする。
【0011】
このような第1の発明によれば、2次元道路網情報に含まれる属性情報に含まれる道路の立体構造を表す属性値と交差する道路の上下関係を表す属性値とに基づいて高さ情報が生成されるので、各道路ごとに個別の高さ情報を指定することなく、道路に一括して高さ情報を付加することができる。また、生成した高さ情報は道路の位置情報を用いて修正されるので、得られた道路網情報を3次元的に表示した場合に、立体交差や地下道などの道路を自然な高さで表示することができる。これにより、利用者は、道路の構造や高さや現在地を容易に認識することができる。また、必要に応じて新たなノードが道路情報に追加されるので、大きな自由度をもって高さ情報を修正することができる。このため、得られた道路網情報を3次元的に表示した場合に、道路をより好ましい態様で表示することができる。
【0014】
の発明は、第の発明において、高さ情報修正手段は、位置情報と高さ情報とに基づき道路網情報に含まれる各道路の勾配を算出し、算出した勾配が所定の範囲内に入らない場合に、新たなノードを生成して道路網情報に追加することを特徴とする。
【0015】
このような第の発明によれば、生成した高さ情報は道路の勾配を用いて修正されるので、得られた道路網情報を3次元的に表示した場合に、自然な勾配を持たせて道路を表示することができる。
【0016】
の発明は、第の発明において、高さ情報修正手段は、ノードについての高さに関する属性情報と、当該ノードに接続されるリンクについての高さに関する属性情報とが一致しない場合に、新たなノードを生成して道路網情報に追加することを特徴とする。
【0017】
このような第の発明によれば、得られた道路網情報を3次元的に表示した場合に、道路をより好ましい態様で表示することができる。
【0018】
の発明は、第の発明において、属性情報に基づき、高さ情報を付加した道路網情報に含まれる各道路の道幅を算出し、道幅を付けた2本の道路について道路間の距離を算出し、算出した距離が属性情報に基づき決定される道路間の距離の許容範囲内に入らない場合に、道路網情報に含まれる当該道路の水平座標を修正する水平座標修正手段をさらに備える。
【0019】
このような第の発明によれば、道路を道幅を付けて3次元的に表示した場合に、道路間の距離が許容範囲に入るように表示される。このため、道路が重ねて、あるいは、離れて表示される不具合が解消される。よって、利用者は、道路の構造や高さや現在地を容易に認識することができる。
【0022】
の発明は、第の発明において、水平座標修正手段は、高さ情報を付加した道路網情報に含まれる各交差点について、2本の道路の重なり領域を求め、求めた重なり領域の大きさが属性情報に基づき決定される重なり領域の大きさの許容範囲内に入らない場合に、新たなノードを生成して道路網情報に追加することを特徴とする。
【0023】
このような第の発明によれば、道路を道幅を付けて3次元的に表示した場合に、道路の重なり領域の大きさが許容範囲に入るように表示される。このため、交差点において道路が長い範囲に亘って重ねて表示される不具合が解消される。
【0024】
の発明は、第の発明において、水平座標修正手段は、高さ情報に基づき、道路網情報に含まれる水平座標を修正するか否かを切り替えることを特徴とする。
【0025】
このような第の発明によれば、道路の高さが異なる時には、道路の水平座標だけでは水平座標を修正する必要があると判断される場合でも、水平座標の修正は行われない。これにより、3次元的に表示した場合に不具合を生じる道路についてのみ水平座標を修正し、できるだけ元の位置を保って道路を表示することができる。
【0038】
の発明は、第1の発明において、修正地図情報格納手段に格納された道路網情報に基づき、多角形を用いて道路を3次元的に表示する地図表示手段をさらに備える。
【0039】
このような第の発明によれば、修正された高さ情報を付加した道路網情報に基づき、立体交差や地下道などの道路が多角形を用いて3次元的に表示される。修正地図情報格納手段に格納された道路網情報は、修正された高さ情報を付加されているので、利用者は、道路の構造や高さや現在地を容易に認識することができる。
【0042】
の発明は、第の発明の地図情報作成装置を備えたナビゲーション装置である。
【0043】
このような第の発明によれば、道路を3次元的に表示するナビゲーション装置において、利用者は、道路の構造や高さや現在地を容易に認識することができる。
【0044】
第9の発明は、コンピュータを用いて、リンクおよびノードを用いて表現される2次元道路網情報に基づき、3次元道路網情報を作成する地図情報作成方法であって、
少なくともリンクおよびノードの位置情報と、それらの属性情報とを含む2次元道路網情報をコンピュータに供給するステップと、
コンピュータが、属性情報に含まれる道路の立体構造を表す属性値と交差する道路の上下関係を表す属性値とに基づいて高さ情報を生成する高さ情報生成ステップと、
コンピュータが、生成した高さ情報を道路網情報に対して新たな属性情報として付加する高さ情報付加ステップと、
コンピュータが、位置情報を用いて、高さ情報を修正する高さ情報修正ステップと、
コンピュータが、修正後の高さ情報を付加した道路網情報を格納する修正地図情報格納ステップとを備え、
高さ情報修正ステップは、高さ情報と位置情報とにより導かれる道路の立体的な形状が所定の条件を満たさない場合に、高さ情報を修正し、さらに新たなノードを生成して道路網情報に追加することを特徴とする。
【0045】
このような第9の発明によれば、2次元道路網情報に含まれる属性情報に含まれる道路の立体構造を表す属性値と交差する道路の上下関係を表す属性値とに基づいて高さ情報が生成されるので、各道路ごとに個別の高さ情報を指定することなく、道路に一括して高さ情報を付加することができる。また、生成した高さ情報は道路の位置情報を用いて修正されるので、得られた道路網情報を3次元的に表示した場合に、立体交差や地下道などの道路を自然な高さで表示することができる。これにより、利用者は、道路の構造や高さや現在地を容易に認識することができる。また、必要に応じて新たなノードが道路情報に追加されるので、大きな自由度をもって高さ情報を修正することができる。このため、得られた道路網情報を3次元的に表示した場合に、道路をより好ましい態様で表示することができる。
【0048】
10の発明は、第の発明において、高さ情報修正ステップは、位置情報と高さ情報とに基づき道路網情報に含まれる各道路の勾配を算出し、算出した勾配が所定の範囲内に入らない場合に、新たなノードを生成して道路網情報に追加することを特徴とする。
【0049】
このような第10の発明によれば、生成した高さ情報は道路の勾配を用いて修正されるので、得られた道路網情報を3次元的に表示した場合に、自然な勾配を持たせて道路を表示することができる。
【0050】
11の発明は、第の発明において、高さ情報修正ステップは、ノードについての高さに関する属性情報と、当該ノードに接続されるリンクについての高さに関する属性情報とが一致しない場合に、新たなノードを生成して道路網情報に追加することを特徴とする。
【0051】
このような第11の発明によれば、得られた道路網情報を3次元的に表示した場合に、道路をより好ましい態様で表示することができる。
【0052】
12の発明は、第の発明において、コンピュータが、属性情報に基づき、高さ情報を付加した道路網情報に含まれる各道路の道幅を算出し、道幅を付けた2本の道路について道路間の距離を算出し、算出した距離が属性情報に基づき決定される道路間の距離の許容範囲内に入らない場合に、道路網情報に含まれる水平座標を修正する水平座標修正ステップをさらに備える。
【0053】
このような第12の発明によれば、道路を道幅を付けて3次元的に表示した場合に、道路間の距離が許容範囲に入るように表示される。このため、道路が重ねて、あるいは、離れて表示される不具合が解消される。よって、利用者は、道路の構造や高さや現在地を容易に認識することができる。
【0056】
13の発明は、第12の発明において、水平座標修正ステップは、高さ情報を付加した道路網情報に含まれる各交差点について、2本の道路の重なり領域を求め、求めた重なり領域の大きさが属性情報に基づき決定される重なり領域の大きさの許容範囲内に入らない場合に、新たなノードを生成して道路網情報に追加することを特徴とする。
【0057】
このような第13の発明によれば、道路を道幅を付けて3次元的に表示した場合に、道路の重なり領域の大きさが許容範囲に入るように表示される。このため、交差点において道路が長い範囲に亘って重ねて表示される不具合が解消される。
【0058】
14の発明は、第12の発明において、水平座標修正ステップは、高さ情報に基づき、道路網情報に含まれる水平座標を修正するか否かを切り替えることを特徴とする。
【0059】
このような第14の発明によれば、道路の高さが異なる時には、道路の水平座標だけでは水平座標を修正する必要があると判断される場合でも、水平座標の修正は行われない。これにより、3次元的に表示した場合に不具合を生じる道路についてのみ水平座標を修正し、できるだけ元の位置を保って道路を表示することができる。
【0072】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る3次元地図作成装置および3次元地図表示装置について説明する。
【0073】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る3次元地図作成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。3次元地図作成装置は、CPU41、メモリ42、外部記憶装置43、キーボード44、ディスプレイ45、および、通信部46を備えたコンピュータシステムである。3次元地図作成装置は、2次元地図情報に対して高さ情報の付加と水平座標の修正とを行い、3次元地図情報を作成する。
【0074】
外部記憶装置43は、2次元地図情報と3次元地図作成プログラムとを予め格納している。CPU41は、外部記憶装置43から2次元地図情報と3次元地図作成プログラムとをメモリ42に読み出し、3次元地図作成プログラムを実行する。CPU41は、求めた3次元地図情報を外部記憶装置43に記録する。CPU41は、通信部46を用いて、インターネットなどを介して接続された遠隔地の記憶装置から2次元地図情報を読み出してもよい。キーボード44は、3次元地図作成プログラムにコマンドを入力する入力装置として使用される。ディスプレイ45は、3次元地図作成プログラムの実行状況や実行結果を表示する出力装置として使用される。
【0075】
3次元地図作成装置の詳細を説明するに先立ち、この装置によって処理される地図情報について説明する。2次元地図情報には、従来公知のごとくノードとリンクとの組み合わせにより表現された所定範囲の道路網、交差点、鉄道交通網などの情報や、ランドマークや境界線の位置情報や属性情報などが含まれる。地図情報を格納するためには、任意の記録媒体、例えば、カセットテープ、CD−ROM、DAT、DVD、半導体メモリ、あるいは、ICメモリなどが使用される。また、この地図情報には、利用者の便宜のために、1/12,500、1/25,000、1/100,000、1/400,000などの各種縮尺の地図情報が含まれていてもよい。
【0076】
2次元地図情報に含まれる道路網情報は、図2に示すように、リンクとノードとの組み合わせにより表現される。図2(a)において、黒丸は各交差点に対応したノードを表し、線分は交差点間を接続する道路に対応したリンクを表す。なお、図2(a)では、図面の簡略化のために、一部のリンクのみが描かれている。また、交差点間の細かな道路の形状を表現するために、図2(b)に示すように、交差点a、b以外の箇所に屈曲点pないしwが挿入される場合がある。本実施形態では、屈曲点は、すべてノードと同様に扱われる。
【0077】
道路網情報には、少なくともリンクおよびノードの位置情報と、リンクおよびノードの属性情報とが含まれる。リンクの属性情報には、リンクが高架や地下であることを示す絶対的高さ属性が含まれる。絶対的高さ属性は、例えば、「地表」、「第1層めの高架」、「第1層めの地下」、「第2層めの高架」などの値をとる。以下では特に示さない限り、「第1層めの高架」を「高架」、「第1層めの地下」を「地下」という。
【0078】
また、道路網情報では、図3に示すリンクbcとfgとのように、2本のリンクが交点にノードを持たずに交差する場合がある。以下では、このようなリンクの対を「交差リンク対」という。交差リンク対に属するリンクの属性情報には、いずれのリンクが上側にあるかを示す相対的高さ属性が含まれる。上側にあるリンクの相対的高さ属性の値は「オーバーパス」となり、下側にあるリンクの相対的高さ属性の値は「アンダーパス」となる。なお、絶対的高さ属性と相対的高さ属性とは独立した属性であるので、交差リンク対に属するリンクの属性情報には、絶対的高さ属性と相対的高さ属性との両方が含まれることになる。
【0079】
図4は、2次元地図情報のフォーマットの例を示す図である。2次元地図情報には、ノード数n、リンク数m、第1から第nのノード情報、および、第1から第mのリンク情報などが含まれる。ノード数およびリンク数は、それぞれ、2次元地図情報に含まれるノードおよびリンクの個数を表す。各ノード情報には、ノード番号と2次元座標とノード属性情報とが含まれる。各リンク情報には、始点ノード番号と終点ノード番号とリンク属性情報とが含まれる。ノード番号は、各ノードに割り当てられた番号を表す。2次元座標は、ノードの2次元位置を緯度と経度とを用いて表したものである。始点ノード番号および終点ノード番号は、リンクに接続されたノードのノード番号を表す。リンクの位置情報は、ノードの2次元座標と始点ノード番号と終点ノード番号とを用いて求めることができる。
【0080】
ノード属性情報には、ノード高さ属性やノード種別などが含まれる。リンク属性情報には、リンク高さ属性、リンク種別、車線数および道路幅などが含まれる。ノード高さ属性とリンク高さ属性は、いずれも、絶対的高さ属性と相対的高さ属性とからなる。ノード種別とリンク種別とは、「交差点」、「高速道路」、「国道」などの値を取る。車線数はリンクの車線数を表し、道路幅は道路の幅を表す。ノード属性情報とリンク属性情報とは、ノードまたはリンクがその属性を有することが知られている場合にのみ付加されるので、これらの属性値が未定義である場合もある。この場合、例えば、絶対的高さ属性や相対的高さ属性の値は「高さ属性なし」となり、車線数や道幅は「未調査」となる。
【0081】
図5は、本実施形態に係る3次元地図作成装置の動作を示すメインフローチャートである。CPU41は、まず、外部記憶装置43などに格納された2次元地図情報を読み出す(ステップS11)。次に、CPU41は、高さ情報付加処理(ステップS12)において、2次元地図情報に含まれる道路網情報の属性情報の一部を用いて高さ情報を生成し、生成した高さ情報を道路網情報に対して新たな属性情報として付加する。次に、CPU41は、高さ情報修正処理(ステップS13)において、道路網情報に含まれる位置情報を用いて、高さ情報付加処理によって付加された高さ情報を修正する。次に、CPU41は、水平座標修正処理(ステップS14)において、道路網情報に含まれる道路の道幅を算出し、道路網情報に含まれる水平座標を修正する。これら3つの処理の詳細は後述する。
【0082】
2次元地図情報に対して上記3つの処理を適用した結果、図6に示す3次元地図情報が求められる。この3次元地図情報は、ノード情報に3次元座標が含まれる点で、ノード情報に2次元座標が含まれる2次元地図情報と相違する。3次元座標は、2次元座標に地表面からの高さを表す「高さ情報」を追加したものである。3次元地図情報は元の2次元地図情報よりも多くのノードとリンクを含むため、ノード数Nおよびリンク数Mは、2次元地図情報のノード数nおよびリンク数mよりも大きな値を取る。
【0083】
CPU41は、求めた3次元地図情報を外部記憶装置43などに記録する(ステップS15)。地図情報を記録するためには、任意の記録媒体、例えば、カセットテープ、CD−ROM、DAT、DVD、半導体メモリ、あるいは、ICメモリなどが使用される。また、3次元地図作成装置は、インターネットなどに接続された遠隔の記憶媒体にアクセスしてもよい。
【0084】
このようにして得られた3次元地図情報は、3次元表示を採用した車両用ナビゲーション装置などの地図情報表示装置における地図情報として使用される。図7は、図6に示す3次元地図情報を使用する車両用ナビゲーションシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。このシステムは、CPU51、メモリ52、記録媒体制御装置53、コマンド入力部54、ディスプレイ55、および、現在地検出部56を備える。記録媒体制御装置53には、3次元地図情報を記録した記録媒体57が挿入される。CPU51は、コマンド入力部54から入力されたコマンドと現在地検出部56から受け取った現在地情報とに従って、記録媒体57から3次元地図情報を読み出し、ディスプレイ55に3次元表示画面を表示させる。
【0085】
この3次元地図情報に含まれる道路網情報には、高さ情報付加処理により生成された高さ情報が付加されている。また、この道路網情報に付加された高さ情報は、高さ情報修正処理により3次元表示に適した高さに修正されている。さらに、この道路網情報に含まれる水平座標は、水平座標修正処理により3次元表示に適した位置に修正されている。このため、この3次元地図情報を使用する車両用ナビゲーション装置などは、利用者にとって道路の構造や高さや現在地を認識しやすい3次元表示を行うことができる。
【0086】
図8ないし図16を参照して、高さ情報付加処理(ステップS12)の詳細を説明する。高さ情報付加処理では、図8に示すように、リンク高さ属性生成処理(ステップS121)、ノード高さ属性生成処理(ステップS122)、ノード挿入処理(ステップS123)、および、ノード高さ情報生成処理(ステップS124)が順に実行される。これにより、リンクの絶対的高さ属性に基づき、ノードの高さ情報が生成される。
【0087】
図9に示すリンク高さ属性生成処理(ステップS121)では、与えられたリンクの絶対的高さ属性に基づき、すべてのリンクの絶対的高さ属性が求められる。CPU41は、絶対的高さ属性が「高さ属性なし」であるリンクの絶対的高さ属性の値を「地表属性」に設定する(ステップS1211)。次に、CPU41は、2次元地図情報から未処理の交差リンク対を取り出す(ステップS1212)。次に、CPU41は、2つのリンクの絶対的高さ属性値が一致し(ステップS1213)、かつ、相対的高さ属性値が一致しない場合には(ステップS1214)、高さ属性修正処理(ステップS1215)を行う。CPU41は、すべての交差リンク対について、ステップS1212からS1215までの処理を行う(ステップS1216)。
【0088】
高さ属性修正処理(ステップS1215)では、図10に示すテーブルからリンクの絶対的高さ属性と相対的高さ属性との値に基づき選択した処理が行われる。例えば、2つのリンクの絶対的高さ属性がいずれも「地下」で、リンク1の相対的高さ属性が「高さ属性なし」で、かつ、リンク2の相対的高さ属性が「アンダーパス」である場合には、リンク2はリンク1よりも下にあると判断される。このため、リンク2の絶対的高さ属性の値は、リンク1の絶対的高さ属性の値より1つ下の地下属性に修正される。
【0089】
図11に示すノード高さ属性生成処理(ステップS122)では、リンクの絶対的高さ属性に基づき、すべてのノードの絶対的高さ属性が求められる。CPU41は、2次元地図情報から未処理のノードを取り出す(ステップS1221)。次に、CPU41は、取り出したノードの絶対的高さ属性が「高さ属性なし」である場合には(ステップS1222)、そのノードに接続されたすべてのリンクの絶対的高さ属性を求め(ステップS1223)、求めた値の最頻値をノードの絶対的高さ属性に設定する(ステップS1224)。CPU41は、すべてのノードについて、ステップS1221からS1224までの処理を行う(ステップS1225)。なお、ステップS1224において、絶対的高さ属性の再頻値が2つ以上ある場合には、CPU41は、例えば、そのうちで地表面に最も近い絶対的高さ属性を設定する。
【0090】
図12に示すノード挿入処理(ステップS123)では、不自然な絶対的高さ属性を有するリンク上に、新たなノードが挿入される。上述したリンク高さ属性生成処理とノード高さ属性生成処理とは互いに独立して行われるので、リンクに対して不自然な絶対的高さ属性が付加される場合がある。例えば、図13(a)に示すように、リンクの絶対的高さ属性が「高架」であるのに、そのリンクに接続された2つのノードの絶対的高さ属性が「地表」および「地下」である場合がある。このような不自然なリンクの存在を解消するため、ノード挿入処理では、図13(b)に示すように、リンクと同じ絶対的高さ属性を有する2つのノードが、リンク上に新たに挿入される。
【0091】
図12に示すように、CPU41は、2次元地図情報から未処理のリンクを取り出す(ステップS1231)。次に、CPU41は、取り出したリンクの絶対的高さ属性がそのリンクに接続されたノードの絶対的高さ属性のいずれとも一致しない場合には(ステップS1232)、リンク上の所定の位置に2つのノードを新たに挿入する(ステップS1233)。ノードの挿入位置は、リンク上の任意の位置でよく、例えば、リンク上で2つのノードからそれぞれ所定の距離だけ離れた位置としてもよい。新たなノードの2次元座標は、元のノードの2次元座標を用いて容易に求めることができる。次に、CPU41は、挿入した2つのノードの絶対的高さ属性をリンクの絶対的高さ属性と同じ値に設定する(ステップS1234)。CPU41は、すべてのリンクについて、ステップS1231からステップS1234までの処理を行う(ステップS1235)。
【0092】
ノード高さ情報生成処理(ステップS124)では、図14に示すテーブルを参照して、すべてのノードの絶対的高さ属性が、高さ情報に変換される。例えば、絶対的高さ属性が「高架」であるノードの高さ情報は、7mとなる。
【0093】
図15および図16は、ノード高さ情報生成処理の実行例を説明する図である。ここでは、リンクbc以外のリンクおよびすべてのノードの絶対的高さ属性は、2次元地図情報ではいずれも「高さ属性なし」であったと仮定する。図15に示す例において、リンクbcの絶対的高さ属性が「高さ属性なし」である場合には、ノードbおよびcには、0mの高さ情報が付加される(図15(a))。リンクbcの絶対的高さ属性が「高架」である場合には、ノードbおよびcには、7mの高さ情報が付加される(図15(b))。リンクbcの絶対的高さ属性が「地下」である場合には、ノードbおよびcには、−7mの高さ情報が付加される(図15(c))。
【0094】
また、図16に示す例において、リンクbcの絶対的高さ属性が「高架」である場合、リンクbcおよびリンクfgの絶対的高さ情報は、それぞれ「高架」および「地表」となる。このため、ノードbとcとには7m、ノードfとgとには0mの高さ情報が、それぞれ付加される。このように道路網情報に対して高さ情報を付加することにより、図16に示すように、2つの道路が立体交差することを3次元的に表現することができる。
【0095】
なお、図10に示す高さ属性修正処理では、例えば、2つのリンクの絶対的高さ属性がいずれも「高架」で、リンク2がリンク1の上にある場合には、リンク2の絶対的高さ属性は、「第2層めの高架」に修正される。このため、リンク1に接続された2つのノードには、7mの高さ情報が付加され、リンク2に接続された2つのノードには、14mの高さ情報が付加される。このように、高さ情報付加処理において付加される高さ情報は、1階層分の高さだけでなく、複数階層分の高架または地下の高さとなる場合がある。また、ノードの高さ情報が0mである場合には、ノードに対して0mの高さ情報を付加するかわりに、ノードに対して高さ情報を付加しないこととしてもよい。
【0096】
図17ないし図19を参照して、高さ情報修正処理(ステップS13)の詳細を説明する。高さ情報修正処理が必要とされる理由は、次のとおりである。高さ情報が付加された道路網情報において、図18(a)に示すリンクefのように、一端のノードのみに7mの高さ情報が付加された短いリンクが生じた場合を考える。この道路を3次元的に表示すると、不自然に急な勾配を持った道路として表示される。逆に、図19(a)に示すリンクabのように、一端のノードのみに7mの高さ情報が付加された長いリンクが生じた場合を考える。この道路を3次元的に表示した場合には、道路の勾配が緩すぎるために、利用者が、道路の勾配を認識しにくくなる。そこで、高さ情報修正処理では、道路網情報に含まれる位置情報を用いて、高さ情報付加処理によって付加された高さ情報が修正される。より具体的には、高さ情報は、道路の勾配が所定の範囲内に入るように修正される。
【0097】
図17に示すように、CPU41は、道路網情報から未処理の傾斜したリンクを取り出す(ステップS131)。次に、CPU41は、リンクに接続された2つのノードの3次元座標を用いて、リンクの勾配を求める(ステップS132)。リンクの勾配は、地図上の両ノード間の距離と、高さ情報付加処理により付加された2つのノードの高さ情報を用いて算出される。次に、CPU41は、リンクの勾配によって場合分けを行う(ステップS133)。CPU41は、リンクの勾配が第1の所定の値以上(例えば、4度以上)であるときには高さ変化範囲拡大処理を行い(ステップS134)、リンクの勾配が第2の所定の値未満(例えば、2度未満)であるときには高さ変化範囲制限処理を行う(ステップS135)。CPU41は、すべての傾斜したリンクについて、ステップS131からスS135までの処理を行う(ステップS136)。
【0098】
高さ変化範囲拡大処理では、高さ情報を付加する範囲が拡大され、新たに適切な高さ情報がノードに付加される。例えば、図18(a)に示す例において、リンクefの長さが5mであり、ノードeには0m、ノードfには7mの高さ情報が付加されているとする。この場合、リンクefの勾配が急であると判断され、高さ情報を付加する範囲が、図18(b)に示すように、ノードbとfとの間にまでに拡大される。この際、ノードbとfとの間にある各ノードには、ノードbからの距離に応じた適切な高さ情報が付加される。
【0099】
高さ変化範囲制限処理では、リンク上に新たなノードが設けられ、高さ情報を付加する範囲が縮められる。例えば、図19(a)に示す例において、リンクabの長さが1000mであり、ノードaには0m、ノードbには7mの高さ情報が付加されているとする。この場合、リンクabの勾配が緩いと判断され、図19(b)に示すように、0mの高さ情報を有する新たなノードcが、リンクabの途中でリンクの勾配が適切な値となる位置に追加される。
【0100】
なお、高さ情報修正処理では、リンクの勾配が第2の所定の値より小さい場合に、複数のノードを追加することとしてもよい。また、リンクやノードの海抜などの属性情報を用いて、地形変化に合わせて高さ情報を修正することとしてもよい。
【0101】
図20ないし図26を参照して、水平座標修正処理(ステップS14)の詳細を説明する。高さ情報修正処理によって求めた3次元地図情報を道幅をつけて表示すると、不自然な3次元表示画面が得られる場合がある。水平座標修正処理では、図20に示すように、交差点付近のノード挿入処理(ステップS141)、道路間の距離を狭める処理(ステップS142)、および、道路間の距離を広げる処理(ステップS143)が順に実行される。このように3次元地図情報に含まれる水平座標を修正することにより、3次元表示画面の不自然さが解消される。なお、道路間の距離を狭める処理(ステップS142)と道路間の距離を広げる処理(ステップS143)との実行順序を逆にしても、3次元表示画面の不自然さは同様に解消される。
【0102】
道路網情報に含まれる各道路の道幅は、次のようにして算出される。リンク属性情報の車線数に値が与えられている場合には、道幅は、車線数に1車線あたりの幅を乗じて算出される。車線数に値が与えられていない場合には、道幅は、他のリンク属性情報を用いて、例えば、高速道路は2車線、私道は1車線として、その値に1車線あたりの幅を乗じて算出される。
【0103】
図21に示す交差点付近のノード挿入処理(ステップS141)では、交差点付近での道路の重なりを解消するために、道路網情報に新たなノードが追加される。例えば、図22(a)に示すように、道路が小さな角度で交差する交差点を道幅を付けて表示した場合、交差点付近の道路は、図22(b)に示すように、長い距離に亘って重ねて表示される。このため、利用者は、交差点を認識しににくなる。この場合、図22(c)に示すように、新たにノードpとqとを追加することにより、交差点付近での道路の重なりを解消することができる。
【0104】
以下では、1つのノードに接続されたリンクの集合から2本のリンクを選択したときに、2本のリンクがなす角の間に他のリンクが存在しないときに、そのリンクの対を「隣接リンク対」という。例えば、図22に示す例では、リンクbcとリンクbdとは隣接リンク対であるが、リンクbcとリンクbeは隣接リンク対ではない。
【0105】
図21に示すように、CPU41は、道路網情報から未処理の隣接リンク対を取り出す(ステップS1411)。次に、CPU41は、隣接リンク対を道幅を付けて表示した場合に2本の道路が重なる領域を求める(ステップS1412)。例えば、図21に示した例では、隣接リンク対bcおよびbdについて、斜線を付した領域が求められる。次に、CPU41は、求めた領域内で交差点から最も遠い点と交差点との間の距離を求める(ステップS1413)。上述した例では、交差点bと点gとの間の距離が求められる。求めた距離が所定の値を越えている場合には(ステップS1414)、CPU41は、隣接リンク対の一方のリンク上の所定の位置に新たなノードを挿入する(ステップS1415)。ノードの挿入位置は、例えば、リンク上で交差点から所定の距離となる位置とする。次に、CPU41は、挿入したノードと他方のリンクとの距離Lが2本の道路の道幅の和(W +W )より大きくなる位置に、挿入したノードを移動させる(ステップS1416)。CPU41は、すべての隣接リンク対について、ステップS1411からステップS1416までの処理を行う(ステップS1417)。
【0106】
図23に示す道路間の距離を狭める処理(ステップS142)では、リンク属性情報に基づき近くに位置すべきリンクの組が求められ、道路間の距離が狭められる。例えば、高架道路と高架下道路とは本来近くに位置すべきであるが、2本のリンクが離れた位置に置かれる場合がある。道路間の距離を狭める処理では、このような道路間の距離が狭められる。
【0107】
CPU41は、リンク属性情報などを用いて、近くに位置すべきリンクの対の集合を求める(ステップS1421)。次に、CPU41は、求めた集合から未処理のリンクの対を取り出す(ステップS1422)。次に、CPU41は、2本のリンク間の距離が所定の値以下となるように、各リンクに接続されたノードの水平座標を修正する(ステップS1423)。例えば、図24(a)に示すように、2本のリンクabとcdとの距離がL であり、リンクabとリンクcdの道路の道幅が、それぞれW 、W であるとする。ステップS1423では、2本のリンク間の距離が(W +W +α)以下になるように、リンクabおよびリンクcdの水平座標が修正される(図24(b)を参照)。CPU41は、ステップS1421で求めたすべてのリンクの組について、ステップS1422およびS1423の処理を行う(ステップS1424)。
【0108】
図25に示す道路間の距離を広げる処理(ステップS143)では、道路の重なり表示を解消するため、道路間の距離が広げられる。CPU41は、リンクの水平座標を用いて、重なっているリンクの対の集合を求める(ステップS1431)。次に、CPU41は、求めた集合から未処理のリンクの対を取り出す(ステップS1432)。次に、CPU41は、2本のリンク間の距離が所定の値以上となるように、各リンクに接続されたノードの水平座標を修正する(ステップS1433)。例えば、図26(a)に示すように、2本のリンクabとcdとの距離がL であり、リンクabとリンクcdの道路の道幅が、それぞれW 、W であるとする。ステップS1433では、2本のリンク間の距離が(W +W +β)以上になるように、リンクabおよびリンクcdの水平座標が修正される(図26(b)を参照)。CPU41は、ステップS1431で求めたすべてのリンクの組について、ステップS1432およびS1433の処理を行う(ステップS1434)。
【0109】
水平座標修正処理における上記の3つの処理では、高さ情報を用いて、これらの処理を行うか否かを切り替えることとしてよい。例えば、図26に示す例において、リンクabにより表現される道路が高架道路で、リンクcdにより表現される道路が地表面上の道路である場合に、CPU41は、道路の高さが異なるので水平座標を修正する必要がないと判断してもよい。これにより、3次元表示した場合に不具合を生じる道路についてのみ水平座標を修正し、できるだけ元の位置を保って道路を表示することができる。
【0110】
以上に示すように、本実施形態によれば、高さ情報が、2次元道路網情報の属性情報の一部を用いて生成され、道路の勾配を用いて修正された後に、道路網情報に付加される。このように属性情報に基づき高さ情報が生成されるので、各道路ごとに個別に高さ情報を指定することなく、道路に一括して高さ情報を付加することができる。また、道路の勾配が所定の範囲内に入るように高さ情報が修正されるので、得られた道路網情報に基づき、立体交差や地下道などの道路を自然な勾配を持たせて3次元的に表示することができる。
【0111】
また、本実施形態によれば、属性情報に基づき道路の道幅が算出され、道幅を付けた道路の位置情報を用いて、道路網情報に含まれる水平座標が修正される。これにより、得られた道路網情報に基づき道路を道幅を付けて3次元的に表示した場合に、道路が重ねて表示されるなどの不具合が解消される。
【0112】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る3次元地図情報作成装置は、第1の実施形態と同様に図1に示すハードウエア構成を備え、標高情報を含んだ3次元地図情報を作成することを特徴とする。標高情報とは、各地点の標高を海抜で表現したものいい、高さ情報とは、第1の実施形態と同様に、各地点における地表面からの高さをいう。
【0113】
図27は、本実施形態に係る3次元地図作成装置の動作を示すメインフローチャートである。CPU41は、2次元地図情報と地形情報とを読み出した後に(ステップS21、S22)、屈曲点追加処理(ステップS23)、高さ情報付加処理(ステップS24)、高さ情報修正処理(ステップS25)、標高算出処理(ステップS26)、標高/高さ合成処理(ステップS27)、水平座標修正処理(ステップS28)を順次行い、求めた3次元地図情報を記録する(ステップS29)。このフローチャートは、図5に示したフローチャートに、地形情報読み出し処理、屈曲点追加処理、標高算出処理、および、標高/高さ合成処理を追加したものである。これら4つ以外の処理は、第1の実施形態と同一であるので、説明を省略する。
【0114】
図1に示す外部記憶装置43には、2次元地図情報に加えて、所定の地点の標高値を含んだ地形情報が予め格納されている。地形情報読み出し処理(ステップS22)では、CPU41は、外部記憶装置43に格納された地形情報を読み出す。地形情報の表現方法は任意であるが、本実施形態に係る地形情報は、図28(a)に示すように、地図のX軸方向とY軸方向とにそれぞれ等間隔に設けた格子点の標高値を有しているものとする。以下では、各格子点を接続して得られる矩形領域を「正方形領域」といい、その辺を「境界線」という。この地形情報を用いれば、図28(b)に示すように、地形を3次元的に表示することができる。
【0115】
図29は、本実施形態に係る3次元地図作成装置によって作成される3次元地図情報のフォーマットの例を示す図である。この3次元地図情報は、ノードの3次元座標に新たな要素を含んでいる点で、図6に示した3次元地図情報と相違する。このフォーマットにおけるノードのZ座標は、高さ情報、第2の高さ情報、標高情報、および、合成結果からなる。標高情報は、このノードの標高を海抜で表したものである。高さ情報は、第1の実施形態に係る高さ情報と同じである。第2の高さ情報は、標高/高さ合成処理により求めた高さ情報である。合成結果は、標高情報と第2の高さ情報との和である。
【0116】
図30を参照して、屈曲点追加処理(ステップS23)の詳細を説明する。屈曲点追加処理では、リンクと正方形領域の境界線とが交わる点に新たな屈曲点が追加される。例えば、図30(a)に示すように、道路網情報に正方形領域にまたがるリンクabが含まれている場合、リンクabと正方形領域の境界線とが交わる点pに屈曲点が追加される。この処理を行った道路網情報を3次元的に表示すると、リンクは、図30(b)に示すように、地形の折れ曲がり部分で地形に沿って曲げて表示される。追加された屈曲点には、ノードと同じ処理が適用される。
【0117】
CPU41は、屈曲点を追加した2次元地図情報に対して、第1の実施形態と同じく、高さ情報付加処理(ステップS24)と高さ情報修正処理(ステップS25)とを行い、3次元地図情報を求める。
【0118】
図31ないし図34を参照して、標高算出処理(ステップS26)の詳細を説明する。標高算出処理では、読み出した地形情報を用いて、ノードの標高情報が算出される。図31に示すように、CPU41は、道路網情報から未処理のノードを取り出し(ステップS261)、そのノードに接続されたすべてのリンクのリンク属性情報を求める(ステップS262)。次に、CPU41は、求めたリンク属性情報に基づき、そのノードがトンネル内または橋の上にあるか否かを判断する(ステップS263、S264)。例えば、CPU41は、すべてのリンク種別が「トンネル」であれば、ノードはトンネル内にあると判断し、すべてのリンク種別が「橋」であれば、ノードは橋の上にあると判断する。次に、CPU41は、ノードがトンネル内または橋の上にあると判断したときは第2の算出方法で(ステップS266)、それ以外のときは第1の算出方法で(ステップS265)、そのノードの標高値を求める。CPU41は、すべてのノードについて、ステップS261からS266までの処理を行う(ステップS267)。
【0119】
第1の算出方法を用いてノードaの標高情報を求める場合、CPU41は、まずノードaを含む正方形領域を求める(図32を参照)。このためには、ノードaのX座標およびY座標をそれぞれ格子点の間隔wで除算すればよい。求めた正方形領域の格子点の1つを原点としたとき、正方形領域の4つの格子点の座標はg (0、0)、g (w、0)、g (w、w)およびg (0、w)と表すことができる。正方形領域の対角線の交点をg とする。
【0120】
次に、CPU41は、正方形領域を対角線によって4つの三角形領域に分割し、ノードaを含む三角形領域を求める。次に、CPU41は、求めた三角形領域の各頂点にそれぞれ標高値を与えることにより、3次元三角形領域を求める。例えば、ノードaが三角形領域g に含まれる場合、3次元三角形領域G の各頂点の座標は、
:(w/2、w/2、h
:(w、0、h
:(w、w、h
となる。ここで、h (i=1〜4)は地形情報に含まれる各格子点g の標高値であり、h はh (i=1〜4)の平均値である。
【0121】
ノードaを通りZ軸に平行な直線と求めた3次元三角形領域との交点をAとしたとき、CPU41は、点AのZ座標h をノードaの標高情報に設定する。この第1の算出方法によれば、任意の地点の標高情報を求めることができる。
【0122】
一方、トンネル内や橋の上では道路の勾配はほぼ一定であるので、CPU41は、トンネル内または橋の上にあるノードについては、第1の算出方法とは異なる第2の算出方法で標高情報を求める。仮に第1の算出方法で標高情報を求めると、トンネル内や橋の上で道路の勾配が大きく変化し、道路の表示が不自然となるからである。
【0123】
トンネルまたは橋の両端に位置するノードをp およびp 、トンネル内または橋の上に位置するノードをp 〜pn−1 とし、第1の算出方法で求めたノードp とノードp の標高情報をそれぞれh とh とする。CPU41は、ノードp (i=1〜n−1)の標高情報h
=(h −h )×L /L +h
により求める。ここで、L (i=1〜n)は、
=Σ|p −pj−1 | (ただし、j=1〜i)
によって定義される、ノードp からノードp までに至るリンクの距離の和である。
【0124】
図33および図34は、それぞれ、ノードaからノードcに至るトンネルおよび橋を3次元的に表した図である。ノードbの標高情報は第2の算出方法で求められるので、トンネル内や橋の上で道路の勾配が大きく変化することなく、自然な道路表示を行うことができる。
【0125】
図35ないし図40を参照して、標高/高さ合成処理(ステップS27)の詳細を説明する。標高/高さ合成処理では、標高情報と高さ情報とに基づき、ノードの3次元座標に含まれる第2の高さ情報と合成結果とが求められる。この処理を行う前の時点では、ノードの高さ情報と標高情報とは、それぞれ、高さ情報生成処理(ステップS24)と標高算出処理(ステップS26)とによって算出されている。図35(a)および(b)は、それぞれ、高さ情報および標高情報を有するノードを3次元的に表した図である。CPU41は、標高/高さ合成処理では、多くの場合、第2の高さ情報に高さ情報の値を設定し、高さ情報と標高情報との和を合成結果に設定する。図35(c)は、合成結果を有するノードを3次元的に表した図である。このように、標高情報と高さ情報との和を用いて道路を3次元的に表示することにより、より現実感のある表示を行うことができる。
【0126】
図36は、標高/高さ合成処理のフローチャートである。CPU41は、道路網情報から未処理のノードを取り出し(ステップS271)、そのノードに接続されたすべてのリンクのリンク属性情報を求める(ステップS272)。次に、CPU41は、求めたリンク属性情報に基づき、ノードがトンネル内にあると判断したときにはステップS275へ、ノードが橋の上にあると判断したときにはステップS276へ、それ以外のときはステップS277へ進む(ステップS273、S274)。
【0127】
次に、CPU41は、ノードが「山を貫くトンネル」内または「谷を渡る橋」の上に位置すると判断したときはステップS278へ進み、それ以外のときはステップS277へ進む(ステップS275、S276)。CPU41は、ステップS277では、高さ情報を第2の高さ情報に設定し、標高情報と高さ情報との和を合成結果に設定する。また、CPU41は、ステップS278では、第2の高さ情報を値0に設定し、標高情報をそのまま合成結果に設定する。CPU41は、すべてのノードについて、ステップS271からS278までの処理を行う(ステップS279)。
【0128】
ノードが「山を貫くトンネル」内に位置する場合に異なる処理を行う理由は、次のとおりである。ノードが「山を貫くトンネル」内に位置しない場合、地表面は、図37(a)に示すように、ほぼ水平であると考えられる。このため、合成結果として標高情報と高さ情報との和を用いても、道路の3次元表示に支障を与えない。これに対し、ノードが「山を貫くトンネル」内に位置する場合、地表面は、図37(b)に示すように、水平ではないと考えられる。このため、合成結果として標高情報と高さ情報との和を用いると、トンネル内で不自然な勾配を有するリンクが発生する可能性がある。例えば、図37(b)において、リンクabおよびbcのリンク種別が「トンネル」であるとし、合成結果として標高情報と高さ情報との和を用いると、4本のリンクAP 、P 、B およびQ Cが表示され、リンクQ Cの勾配はトンネル内の勾配として不自然な値となる。したがって、CPU41は、ノードが「山を貫くトンネル」内に位置する場合には、標高情報をそのまま合成結果とする。このように処理すれば、リンクAB およびB Cが表示されるので、不自然な勾配を有する道路が表示されることがなくなる。
【0129】
CPU41は、ステップS275では、2次元地図情報に含まれる属性情報に基づき、ノードが「山を貫くトンネル」内に位置するか否かを判断する。また、属性情報が与えられていない場合には、CPU41は、図38に示す2つの面積S およびS を求め、S がS より小さい場合にノードが「山を貫くトンネル」内に位置すると判断してもよい。面積S およびS は、次のように定義される。2次元地図上をトンネルの一端から他端まで点Xが移動するときに、点Xの真上を3つの点が移動すると考える。第1の点X は標高情報と高さ情報との和を与えたリンク上を、第2の点X は標高情報のみを与えたリンク上を、第3の点X は地表面に沿ってそれぞれ移動するとしたとき、線分X が掃く面積を面積S と、線分X が掃く面積を面積S と定義する。
【0130】
ノードが「谷を渡る橋」の上に位置する場合も、ノードが「山を貫くトンネル」内に位置する場合と同様に、異なる処理が必要とされるが、その説明は同じであるので省略する。図39および図40は、それぞれ、図37および図38に対応した図である。なお、図面の簡略化のため、図37および図39では、ステップS23で追加した屈曲点は、省略されている。
【0131】
以上に示すように、本実施形態によれば、地表面に対する高さ情報と標高情報とを反映した3次地図情報を作成することができる。このため、得られた3次元地図情報を3次元的に表示した場合に、地形の変化を反映して道路を表示することができる。また、山を貫くトンネル内や谷を渡る橋の上に位置するノードの高さ情報にはその地点の標高情報が用いられるので、自然な勾配を持った道路を表示することができる。
【0132】
なお、第1の実施形態に係る水平座標修正処理(ステップS14)で、高さ情報を用いて3つの処理を行うか否かを切り替えてもよいとしたのと同様に、本実施形態に係る水平座標修正処理(ステップS28)でも、高さ情報と標高情報とを用いて3つの処理を行うか否かを切り替えてもよい。具体的には、標高/高さ合成処理(ステップS27)によって求めた合成結果を用いて、3つの処理を行うか否かを切り替えることとしてもよい。
【0133】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る3次元地図表示装置は、図7に示すハードウェア構成を備え、2次元地図情報に対して高さ情報の追加と水平座標の修正とを行って3次元地図情報を作成し、作成した3次元地図情報を画面に表示する。この装置は、車両用ナビゲーションシステムとして使用される。
【0134】
図41は、本実施形態に係る3次元地図表示装置の動作を示すメインフローチャートである。記録媒体57には、図42に示す2次元地図情報が予め記録されている。この2次元地図情報は、図4に示した2次元地図情報に、表示付属物数Lと第1から第Lの表示付属物情報とを追加したものである。各表示付属物情報には、表示付属物種別と2次元座標とが含まれる。表示付属物種別は、「信号機」、「街灯」、「街路樹」、「ランドマーク」など表示付属物の種類を表す。2次元座標は、表示付属物の平面上の位置を緯度と経度とを用いて表したものである。
【0135】
CPU51は、コマンド入力部54から入力されたコマンドと現在地検出部56から受け取った現在地情報とに従って、記録媒体57から2次元地図情報を読み出す(ステップS31)。その後、CPU51は、第1の実施形態と同様に、高さ情報付加処理(ステップS32)、高さ情報修正処理(ステップS33)、および、水平座標修正処理(ステップS34)を順次行う。この際、表示付属物情報の3次元座標も算出される。
【0136】
2次元地図情報に対して上記3つの処理を適用した結果、図43に示す3次元地図情報が求められる。この3次元地図情報は、ノード情報と表示付属物情報とに3次元座標が含まれる点で、元の2次元地図情報と相違する。3次元座標は、元の2次元座標に地表面からの高さを示す「高さ情報」を追加したものである。CPU51は、求めた3次元地図情報をメモリ52に格納する(ステップS35)。
【0137】
次に、CPU51は、道幅情報付加処理(ステップS36)において、メモリ52に格納した3次元地図情報に対して、さらに道路の道幅情報を追加する。図44は、道幅情報付加処理の説明図である。例えば、記録媒体57に、図44(a)に示す2次元地図情報が予め記録されていた場合、道幅情報付加処理を行う前の時点でメモリ52には、図44(b)に示す3次元地図情報が格納されている。CPU51は、道幅情報付加処理を行うことにより、図44(c)に示す3次元地図情報を求める。
【0138】
次に、CPU51は、表示画面作成処理(ステップS37)において、道幅情報付加処理を行った3次元地図情報に基づき、3次元表示画面を作成する。この際、CPU51は、より良い3次元表示を行うために、各種の表示付属物を追加して表示する。表示付属物とは、3次元地図情報を表示した際に利用者が道路の高低を容易に認識できるように、地表面からの高さを示すものである。表示付属物には、例えば、高架柱、信号機、街路樹、街灯、高架影、地下道表現、案内板、ガードレール、路肩、防音壁、ビル、家屋、ランドマーク、トンネル、橋、橋脚、歩道橋、料金所、ETC(Electronic Toll Collection;自動料金収受)レーン、あるいは、ITS(IntelligentTransport Systems:高度道路交通システム)設備などがある。
【0139】
次に、CPU51は、作成した3次元表示画面をディスプレイ55に対して出力する(ステップS38)。ディスプレイ55は、CRT、液晶モニタ、プラズマディスプレイなどの表示装置である。ディスプレイ55には、3次元地図情報が表示付属物とともに表示される。この際、道路は、多角形を用いて3次元的に表示される。
【0140】
図45ないし図48は、道路と表示付属物とを同時に表示した画面の例を示す図である。図45において、高架道路20は、表示付属物である高架柱21と高架影22と街路樹23とを伴って表示される。これにより、利用者は、道路が高架であることを認識することができる。図46において、道路24は、表示付属物である路肩25を伴って表示される。これにより、利用者は、道路が地表面上にあることを認識することができる。図47において、道路26は、表示付属物である防音壁27と街灯28とを伴って表示される。これにより、利用者は、防音壁27や街灯28の高さと道路の勾配とを比較して、道路の勾配を認識することができる。図48において、地下道29は、表示付属物である地下道表現30を伴って表示される。これにより、利用者は、道路が地下道であることを認識することができる。
【0141】
以上に示すように、本実施形態によれば、2次元地図情報に基づき作成された3次元地図情報に基づき、道路が、多角形を用いて3次元的に表示される。これにより、利用者は、道路の構造や高さや現在地を容易に認識することができる。特に、道路が地表面からの高さを示す表示付属物を伴って表示されるので、利用者は、道路の高さを容易に認識することができる。本実施形態に係る地図情報表示装置は、上記の特徴を備えるので、車両用ナビゲーション装置として使用された場合に有効な効果を奏する。また、本実施形態においても、第2の実施形態と同様に、地表面に対する高さ情報と標高情報とを反映した3次元地図情報を作成し、作成した3次元地図情報に基づき道路を3次元的に表示してもよい。
【0142】
なお、第1ないし第3の実施形態では、いずれも、道路網情報に付加された高さ情報と道路網情報に含まれる水平座標とは、それぞれ、高さ情報修正処理と水平座標修正処理とにより修正されるものとした。しかしながら、本発明はこれに限るものでなく、高さ情報付加処理を行い、高さ情報修正処理および水平座標修正処理の両方または一方を行わないこととしてもよい。このような地図情報作成装置または地図情報表示装置であっても、道路表示の一部に不自然な箇所が発生するものの、道路ごとに個別に高さ情報を指定することなく、道路に一括して高さ情報を付加することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る3次元地図作成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における道路網情報を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における立体交差する道路を表す道路網情報を示す図である。
【図4】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における2次元地図情報のフォーマットの例を示す図である。
【図5】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置の動作を示すメインフローチャートである。
【図6】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における3次元地図情報のフォーマットの例を示す図である。
【図7】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置によって作成された3次元地図情報を用いる車両用ナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図8】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における高さ情報付加処理のフローチャートである。
【図9】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置におけるリンク高さ属性生成処理のフローチャートである。
【図10】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における高さ属性修正処理の内容を示すテーブルである。
【図11】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置におけるノード高さ属性生成処理のフローチャートである。
【図12】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置におけるノード挿入処理のフローチャートである。
【図13】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置におけるノード挿入処理の説明図である。
【図14】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置におけるノードの高さ情報を求めるためのテーブルである。
【図15】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置により、高さ情報が付加される様子を示す図である。
【図16】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置により、立体交差する道路に高さ情報が付加される様子を示す図である。
【図17】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における高さ情報修正処理のフローチャートである。
【図18】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における高さ変化範囲拡大処理の説明図である。
【図19】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における高さ変化範囲制限処理の説明図である。
【図20】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における水平座標修正処理のフローチャートである。
【図21】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における交差点付近のノード挿入処理のフローチャートである。
【図22】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における交差点付近のノード挿入処理の説明図である。
【図23】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における道路間の距離を狭める処理のフローチャートである。
【図24】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における道路間の距離を狭める処理の説明図である。
【図25】第1の実施形態に係る3次元地図作成装置における道路間の距離を広げる処理のフローチャートである。
【図26】第1に実施形態に係る3次元地図作成装置における道路間の距離を広げる処理の説明図である。
【図27】本発明の第2の実施形態に係る3次元地図作成装置の動作を示すメインフローチャートである。
【図28】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における地形情報を示す図である。
【図29】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における3次元地図情報のフォーマットの例を示す図である。
【図30】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における屈曲点追加処理の説明図である。
【図31】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における標高算出処理のフローチャートである。
【図32】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における第1の標高算出方法の説明図である。
【図33】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における、トンネル内のノードに対する第2の標高算出方法の説明図である。
【図34】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における、橋の上のノードに対する第2の標高算出方法の説明図である。
【図35】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における標高/高さ合成処理の説明図である。
【図36】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における標高/高さ合成処理のフローチャートである。
【図37】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における、山を貫くトンネルに対する標高/高さ合成処理の説明図である。
【図38】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における、山を貫くトンネルの判断方法の説明図である。
【図39】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における、谷を渡る橋に対する標高/高さ合成処理の説明図である。
【図40】第2の実施形態に係る3次元地図作成装置における、谷を渡る橋の判断方法の説明図である。
【図41】本発明の第3の実施形態に係る3次元地図表示装置の動作を示すフローチャートである。
【図42】第3の実施形態に係る3次元地図表示装置における2次元地図情報のフォーマットの例を示す図である。
【図43】第3の実施形態に係る3次元地図表示装置における3次元地図情報のフォーマットの例を示す図である。
【図44】第3の実施形態に係る3次元地図表示装置における道幅付加処理の説明図である。
【図45】第3の実施形態に係る3次元地図表示装置による、高架道路、高架橋、高架影および街路樹の表示例を示す図である。
【図46】第3の実施形態に係る3次元地図表示装置による、路肩の表示例を示す図である。
【図47】第3の実施形態に係る3次元地図表示装置による、街灯と防音壁との表示例を示す図である。
【図48】第3の実施形態に係る3次元地図表示装置による、地下道の表示例を示す図である。
【符号の説明】
41、51…CPU
42、52…メモリ
43…外部記憶装置
44…キーボード
45、55…ディスプレイ
46…通信部
53…記録媒体制御装置
54…コマンド入力部
56…現在地検出部
57…記録媒体

Claims (14)

  1. リンクおよびノードを用いて表現される2次元道路網情報に基づき、3次元道路網情報を作成する地図情報作成装置であって、
    少なくともリンクおよびノードの位置情報と、それらの属性情報とを含む2次元道路網情報を格納する地図情報格納手段と、
    前記属性情報に含まれる道路の立体構造を表す属性値と交差する道路の上下関係を表す属性値とに基づいて高さ情報を生成し、生成した高さ情報を前記道路網情報に対して新たな属性情報として付加する高さ情報付加手段と、
    前記位置情報を用いて、前記高さ情報を修正する高さ情報修正手段と、
    修正後の前記高さ情報を付加した道路網情報を格納する修正地図情報格納手段とを備え、
    前記高さ情報修正手段は、前記高さ情報と前記位置情報とにより導かれる道路の立体的な形状が所定の条件を満たさない場合に、前記高さ情報を修正し、さらに新たなノードを生成して前記道路網情報に追加することを特徴とする、地図情報作成装置。
  2. 前記高さ情報修正手段は、前記位置情報と前記高さ情報とに基づき前記道路網情報に含まれる各道路の勾配を算出し、算出した勾配が所定の範囲内に入らない場合に、前記新たなノードを生成して前記道路網情報に追加することを特徴とする、請求項に記載の地図情報作成装置。
  3. 前記高さ情報修正手段は、ノードについての高さに関する属性情報と、当該ノードに接続されるリンクについての高さに関する属性情報とが一致しない場合に、前記新たなノードを生成して前記道路網情報に追加することを特徴とする、請求項1に記載の地図情報作成装置。
  4. 前記属性情報に基づき、前記高さ情報を付加した前記道路網情報に含まれる各道路の道幅を算出し、道幅を付けた2本の道路について道路間の距離を算出し、算出した距離が前記属性情報に基づき決定される道路間の距離の許容範囲内に入らない場合に、前記道路網情報に含まれる当該道路の水平座標を修正する水平座標修正手段をさらに備えた、請求項1に記載の地図情報作成装置。
  5. 前記水平座標修正手段は、前記高さ情報を付加した前記道路網情報に含まれる各交差点について、2本の道路の重なり領域を求め、求めた重なり領域の大きさが前記属性情報に基づき決定される重なり領域の大きさの許容範囲内に入らない場合に、前記新たなノードを生成して前記道路網情報に追加することを特徴とする、請求項に記載の地図情報作成装置。
  6. 前記水平座標修正手段は、前記高さ情報に基づき、前記道路網情報に含まれる水平座標を修正するか否かを切り替えることを特徴とする、請求項に記載の地図情報作成装置。
  7. 前記修正地図情報格納手段に格納された道路網情報に基づき、多角形を用いて道路を3次元的に表示する地図表示手段をさらに備えた、請求項1に記載の地図情報作成装置。
  8. 請求項に記載の地図情報作成装置を備えたナビゲーション装置。
  9. コンピュータを用いて、リンクおよびノードを用いて表現される2次元道路網情報に基づき、3次元道路網情報を作成する地図情報作成方法であって、
    少なくともリンクおよびノードの位置情報と、それらの属性情報とを含む2次元道路網情報をコンピュータに供給するステップと、
    前記コンピュータが、前記属性情報に含まれる道路の立体構造を表す属性値と交差する道路の上下関係を表す属性値とに基づいて高さ情報を生成する高さ情報生成ステップと、
    前記コンピュータが、生成した前記高さ情報を前記道路網情報に対して新たな属性情報として付加する高さ情報付加ステップと、
    前記コンピュータが、前記位置情報を用いて、前記高さ情報を修正する高さ情報修正ステップと、
    前記コンピュータが、修正後の前記高さ情報を付加した道路網情報を格納する修正地図情報格納ステップとを備え、
    前記高さ情報修正ステップは、前記高さ情報と前記位置情報とにより導かれる道路の立体的な形状が所定の条件を満たさない場合に、前記高さ情報を修正し、さらに新たなノードを生成して前記道路網情報に追加することを特徴とする、地図情報作成方法。
  10. 前記高さ情報修正ステップは、前記位置情報と前記高さ情報とに基づき前記道路網情報に含まれる各道路の勾配を算出し、算出した勾配が所定の範囲内に入らない場合に、前記新たなノードを生成して前記道路網情報に追加することを特徴とする、請求項に記載の地図情報作成方法。
  11. 前記高さ情報修正ステップは、ノードについての高さに関する属性情報と、当該ノードに接続されるリンクについての高さに関する属性情報とが一致しない場合に、前記新たなノードを生成して前記道路網情報に追加することを特徴とする、請求項9に記載の地図情報作成方法。
  12. 前記コンピュータが、前記属性情報に基づき、前記高さ情報を付加した前記道路網情報に含まれる各道路の道幅を算出し、道幅を付けた2本の道路について道路間の距離を算出し、算出した距離が前記属性情報に基づき決定される道路間の距離の許容範囲内に入らない場合に、前記道路網情報に含まれる当該道路の水平座標を修正する水平座標修正ステップをさらに備えた、請求項に記載の地図情報作成方法。
  13. 前記水平座標修正ステップは、前記高さ情報を付加した前記道路網情報に含まれる各交差点について、2本の道路の重なり領域を求め、求めた重なり領域の大きさが前記属性情報に基づき決定される重なり領域の大きさの許容範囲内に入らない場合に、前記新たなノードを生成して前記道路網情報に追加することを特徴とする、請求項12に記載の地図情報作成装置。
  14. 前記水平座標修正ステップは、前記高さ情報に基づき、前記道路網情報に含まれる水平座標を修正するか否かを切り替えることを特徴とする、請求項12に記載の地図情報作成方法。
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