JP3606181B2 - 車両用シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用シートに関し、特に、シートクッションを前方へ跳ね上げ回動可能とし、跳ね上げにより生じた空間にシートバックを前倒させて、後部荷室フロアに連続する広い荷物積載空間を確保できるようにした車両用シートの構造改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の車両用シートとして例えば特開平10−226253号公報に記載されたものが知られている。当該公報に記載のシートを概念的に図6で説明すると、シートクッションS1の底面とフロアF側は直線的なリンクアーム5で連結されている。シート使用状態(図6(A))からリンクアーム5を前方回動させ、これに伴ってシートクッションS1を前方へ跳ね上げ転回させて起立姿勢とする(図6(B))。そして、シートクッションS1の跳ね上げにより生じた空間にシートバックS2を前倒させる。このような構造によれば、リンクアーム5の前方回動に伴ってシートクッションS1全体が前方へ移動するから、跳ね上げ後に生じる空間の前後長を長く確保することができ、この空間内へ比較的背の高いシートバックS2を前倒収納することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の車両用シートにおいて、乗員の居住性を高めるために、さらに背の高いシートバックS2を使用したい場合には、シートクッション跳ね上げ転回時の前方移動量を大きくするためにリンクアーム5をより長くする必要がある(図7(A))。しかし、このようにすると、シートクッションS1を跳ね上げ転回させて起立させた状態で(図7(B))、前倒させたシートバックS2が、回動したリンクアーム5と干渉するという問題がある。
【0004】
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、リンクアームとシートバックの干渉を生じることなく、前方転回時のシートクッションの移動量を十分確保して背の高いシートバックの前倒を可能とした車両用シートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本第1発明では、シートクッション(S1)の下面に一端(33)を回転可能に連結したリンクアーム(3)の他端(311,321)を車両フロア(F)側に回転可能に連結し、リンクアーム(3)の前方回動に伴ってシートクッション(S1)を前方へ跳ね上げ転回させて起立姿勢となし、シートクッション(S1)の跳ね上げにより生じた空間にシートバック(S2)を前倒させるようにした車両用シートにおいて、リンクアーム(3)を側面視で略L字形に成形して、シートクッション(S1)が前方へ転回し起立した状態でリンクアーム(3)の一辺(312)が略水平姿勢に、他辺(313)が上記一辺(312)の前端で略垂直姿勢に位置するようになし、かつ、前記シートクッション(S1)の下面に、前方回動前のリンクアーム(3)を収納するための凹状空間(P)を形成して、当該凹状空間(P)内にリンクアーム(3)を、その屈曲部を上方に位置させた状態で収納する。
【0006】
本第1発明において、シートクッションを跳ね上げた状態で、リンクアームはその一辺が略水平姿勢に、他辺が上記一辺の前端で略垂直姿勢に位置するから、シートクッションの跳ね上げにより生じた空間内へシートバックを前倒させても、上記一辺は前倒した上記シートバックの、下方を向く着座面に沿って位置し、また上記他辺は前倒したシートバックの、前方を向く頂面に沿って位置して、これらと干渉することはない。したがって、リンクアームを十分長くしてシートクッションを大きく前方へ跳ね上げ転回させることができ、背の高いシートバックの前倒が可能となる。また、リンクアームを前方回動させる前のシートクッション使用状態で、リンクアームを凹状空間内にコンパクトに収納しておくことができる。
【0009】
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1には車両用シートの部分断面側面図を示す。図1において、車両フロアF上に平行に設けられたシートレール11(一方のみ示す)には、これに沿って車両前後方向(図1の左右方向)へ移動可能でかつ図略の機構によって所定位置に位置決め可能なシートトラック12が載置され、シートトラック12上にシートクッションS1が配設されている。シートトラック12の後端には公知のリクライニング機構(図示略)を介してシートバックS2が結合されている。
【0011】
シートトラック12は図2に示すように左右の各シートレール11に対応して左右一対設けられ、これら左右のシートトラック12が前端部と後端部でクロスメンバ13,14によって互いに結合されている。一方、シートクッションS1の下面に接合される底板フレーム2は略四角形の板体の前半部21が周縁部23を除いて上方へ膨出し、その下方には山形断面(図1)の凹状空間Pが形成されている。凹状空間P内にはリンクアーム3が位置し、このリンクアーム3は側面視(図1)で略L字形に成形されて、その屈曲部を上方に位置させて凹状空間P内に収納されている。
【0012】
リンクアーム3は左右の脚部31,32(図2)とこれらの基端を連結する連結部33よりなる門型に成形されており、各脚部31,32が上記のように略L字形に屈曲している。各脚部31,32の先端部311,321は側面視(図1)で一定角度で屈曲するとともに各先端はさらに互いに外方へ屈曲しており(図2)、これら先端部311,321が前側クロスメンバ13の左右位置に設けられたヒンジ部15に回転自在に挿入装着されている。なお、上記前側クロスメンバ13には各ヒンジ部15に近い前面に、所定角度で斜め前方を向くストッパ面16a(図1)を有するストッパ体16が突設されている。
【0013】
リンクアーム3の各脚部31,32の基端に近い連結部33の両端は、凹状空間Pに臨む底板フレーム2部の板面左右位置に設けたブラケット4(図1に一方のみ示す)に回転自在に取り付けられている。各ブラケット4はリンクアーム3の回転中心O1から扇形に広がる形状を有し、その外周部は中央41が外側(図1に示すものでは紙面手前側)へ次第に膨出して高くなっている。そして、シートクッションS1が使用されている図1に示す状態では、リンクアーム3の脚部31はブラケット4の外周部中央41に対して一方の側に位置している。
【0014】
シートクッションS1の底板フレーム2の前面中央には上下方向へ延びる溝部24(図2)が屈曲成形され、その下端部241は図3に示すように、周縁部23に対して下方へ切り離されて係止部となっている。そして、この係止部241はシートクッションS1使用中(図1に示す状態)には前側クロスメンバ13の後側面に当接して(図3)、車両の急減速時等における底板フレーム2(すなわちシートクッションS1)の前方移動を規制している。
【0015】
上記底板フレーム2には後半部22(図1、図2)の下面に位置決めピン25が突設されている。一方、左側シートトラック12の頂面には凹所17(図2)が形成されており、この凹所17は図4に示すように前側(図の左側)側壁171が斜面になるとともに、左右の側壁172,173は図5に示すように原形状態(図の鎖線)では凹所17内へ切り起こされている。シートクッションS1使用中には底板フレーム2の位置決めピン25は凹所17内に進入しており(図4、図5)、この時、凹所17の左右の側壁172,173は押し拡げられるとともに(図5の実線)その弾性復帰力で位置決めピン25が左右方向で保持されてその移動が規制される。これにより、特に上記車両シートを分割シートの一方として使用した場合に、他方のシートとの間隔変動を確実に防止することができる。
【0016】
このような構造の車両シートにおいて、シート後方の荷室を拡大する場合には、リンクアーム3によってシートクッションS1を前方へ跳ね上げ回動させる(図1の鎖線)。すなわち、リンクアーム3を、ヒンジ部15を中心にして前方(図1の左方)へ回動させると、これに伴ってシートクッションS1も前方へ回動する。この際、シートクッションS1はリンクアーム3の脚部31,32基端の回転中心O1に対しても回動可能であるから、リンクアーム3を回動させつつその回動方向とは反対方向へシートクッションS1を回動させると、前方回動位置にてシートクッションS1を垂直姿勢とすることができる。この際、上記回転中心O1に対してシートクッションS1を回動させる過程で、リンクアーム3の脚部31,32はブラケット4の外周部中央41を乗り越えて他方の側へ相対移動し(図1に鎖線で示す)、この結果、シートクッションS1の戻り移動が規制されて垂直姿勢に維持される。
【0017】
前方へ回動した状態でリンクアーム3はその脚部先端311,321がストッパ体16のストッパ面16aに当接して位置決めされ、この状態で、リンクアーム3のL字形脚部31,32はその一辺312(図1に一方のみ示す)が略水平姿勢になるとともに、他辺313は上記一辺312の前端で略垂直姿勢になる。シートクッションS1の跳ね上げにより生じた空間内へヒンジ軸18(図1)を中心にシートバックS2を前倒させると(図1の鎖線)、上記リンクアーム3のL字形脚部31,32の各辺312,313は、前倒したシートバックS2の、下方を向く着座面と前方を向く頂面とに沿ってそれぞれ位置し、これらと干渉することはない。したがって、リンクアーム3を十分長くしてシートクッションS1を大きく前方へ跳ね上げ転回させ、これにより生じる十分な前後長の空間内に背の高いシートバックS2を前倒させて広い荷室空間を確保することができる。
【0018】
【発明の効果】
以上のように本発明の車両用シートによれば、リンクアームとシートバックの干渉を生じることなく前方転回時のシートクッションの移動量を十分確保して、背の高いシートバックを前倒させることができ、背の高いシートバックの使用による乗員の居住性の向上と、シートバツクを前倒させた十分な荷物積載空間の確保を併せて実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用シートの部分断面側面図である。
【図2】底板フレームとシートトラックの分解斜視図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】図2のV−V線に沿った断面図である。
【図6】従来の車両用シートの概略側面図である。
【図7】従来の車両用シートの概略側面図である。
【符号の説明】
11…シートレール、12…シートトラック、17…凹所、2…底板フレーム、24…溝部、241…係止部、25…位置決めピン、3…リンクアーム、31,32…脚部、311,321…先端部、312…一辺、313…他辺、33…連結部、4…ブラケット、F…車両フロア、P…凹状空間、S1…シートクッション、S2…シートバック。
Claims (1)
- シートクッションの下面に一端を回転可能に連結したリンクアームの他端を車両フロア側に回転可能に連結し、前記リンクアームの前方回動に伴って前記シートクッションを前方へ跳ね上げ転回させて起立姿勢となし、前記シートクッションの跳ね上げにより生じた空間にシートバックを前倒させるようにした車両用シートにおいて、前記リンクアームを側面視で略L字形に成形して、前記シートクッションが前方へ転回し起立した状態で前記リンクアームの一辺が略水平姿勢に、他辺が前記一辺の前端で略垂直姿勢に位置するようになし、かつ、前記シートクッションの下面に、前方回動前の前記リンクアームを収納するための凹状空間を形成して、当該凹状空間内に前記リンクアームを、その屈曲部を上方に位置させた状態で収納したことを特徴とする車両用シート。
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