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JP3605773B2 - 画像領域判別装置 - Google Patents

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JP3605773B2 JP26508893A JP26508893A JP3605773B2 JP 3605773 B2 JP3605773 B2 JP 3605773B2 JP 26508893 A JP26508893 A JP 26508893A JP 26508893 A JP26508893 A JP 26508893A JP 3605773 B2 JP3605773 B2 JP 3605773B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、レーザープリンタや複写機等において、原稿等から読み取られた画像データを画像処理する際に、画像の種類に応じた処理を施すべく画像の種類を判別する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザープリンタや複写機等においては、文字領域、写真領域、網点画像領域が混在する画像データから文字領域のみを検出することにより、文字領域には強調処理を施して、輪郭のはっきりした文字画像を得るようにする一方、写真・網点画像領域には平滑化処理を施すことにより、階調の緩やかな写真・網点画像を得るようにしている (特開平4−239269号公報参照) 。
【0003】
また、画像処理された画像データをメモリに一時的に記録しておいて、メモリから出力して再生するようにしているが、多数枚の原稿の画像データをメモリに記録するために、圧縮処理してメモリに記録し、再生時に伸長して出力するようにしているが、その場合、文字画像は2値のデータで高い圧縮率で圧縮すればよく、一方、写真・網点画像は高画質を確保するため、低い圧縮率で圧縮する必要があるため、やはり、画像の種類の判別が必要となっている。
【0004】
このため、前記画像判別方式としては、従来より各種の方式が提案されている (特開平2−294884号公報,特開平2−295354号公報,特開平3−262380号公報,特開平3−262380号公報等参照) 。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、原画像に対する再生画像 (CRTへの表示やプリント画像) の倍率 (以下変倍率という) を変更する変倍処理を行う場合、読み取られた画像データを補間や間引き処理して行う方法もあるが、これら画像処理を省略すべくスキャナの読取速度を変更して行う方法もある。即ち、画像を拡大再生する場合には、読取速度を減少させて、単位長あたりの読取画素数を増やし、再生時の画素間隔は一定として再生することにより拡大することができる。縮小再生時は逆に読取速度を増大して読取画素数を減少すればよい。
【0006】
しかしながら、前記のようにスキャナの読取速度を変更すると、読取方向のサンプリング間隔が変化するため、画像の持つ周波数成分やエッジ方向などが見掛け上変化してしまい、画像の判別に影響を与えることがあった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みなされたもので、スキャナの読取速度に影響されることなく、画像の種別を正確に判別できるようにした画像判別装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明に係る画像判別装置は、少なくとも一方向の画像読取速度を可変に調整自由な画像読取手段により原画像を読み取って得られた異種類の画像領域が混在する画像情報から画素毎に画像領域の種類を判別する判別手段を含んで構成される画像領域判別装置において、前記判別手段は、エッジ成分の多いエッジ画像を抽出するエッジ画像抽出部と、網点画像を抽出する網点画像抽出部とを含み、原画像と等しい大きさの再生画像を得る場合の画像読取速度を基準速度としたとき、前記画像読取手段の可変に調整される画像読取速度が前記基準速度以下の少なくとも第一の範囲では、前記網点画像抽出部の網点画像判別基準を画像読取速度が減少するほど読取方向の網点画像が抽出されやすくする方向に調整すると共に、前記画像読取手段の可変に調整される画像読取速度が前記基準速度以下の少なくとも第二の範囲では、前記エッジ画像抽出部のエッジ画像判別基準を画像読取速度が減少するほど読取方向のエッジ成分が抽出されにくくする方向に調整する判別基準調整手段を備え、前記第一の範囲が、前記基準速度の1/2〜1倍の範囲内に設定されていることを特徴とする。
【0008】
なお、画像読取手段は、画像領域判別装置に含んで構成してもよいが、画像領域判別装置とは別に設け、該画像読取手段における画像読取速度情報を画像領域判別装置に入力できる構成としてもよい。
また、前記第二の範囲が、前記基準速度の2/3倍以下の範囲内に設定されている構成としてもよい。
【0009】
また、前記画像領域判別手段は、画像読取速度が前記基準速度より大きいときは、前記エッジ画像抽出部のエッジ画像判別基準を読取速度が減少するほど読取方向のエッジ成分が抽出されやすくする方向に調整するようにしてもよい。
また、前記判別基準調整手段は、画像読取速度が前記第一の範囲より小さい第三の範囲では、前記網点画像抽出部の網点画像判別基準を一定としてもよい。
【0010】
また、前記判別手段は、前記エッジ画像抽出部で抽出されたエッジ画像から前記網点画像抽出部で抽出された網点画像を除外した画像を文字として抽出する文字抽出部を含むようにしてもよい。
【0011】
【作用】
例えば、画像読取手段としてラインスキャナにより横方向に副走査を行いつつ縦方向に主走査して画像の読み取りを行い、前記変倍処理のために副走査方向の読取速度を変倍率に応じて調整する場合、前記判別基準調整手段は、画像領域の判別基準を前記調整された画像の読取速度に応じて調整する。
ここで、網点画像抽出部では、基準速度の1/2〜1倍の範囲内に設定されている少なくとも第一の範囲では読取速度が減少するほどサンプリング間隔が減少して網点画像が見かけ上抽出されにくくなるため、当該範囲では該読取速度の減少に応じて読取方向の網点画像が抽出されやすくする方向に網点画像判別基準を調整することにより、網点画像の判定精度が良好に維持される。
また、エッジ画像抽出部で、前記基準速度以下の少なくとも第二の範囲では、エッジ画像を抽出されにくくする方向にエッジ画像判別基準を調整することにより、画像領域の種類の判別精度が良好に確保される
【0012】
エッジ成分がされにくくする方向に判別基準を調整する第二の範囲が、基準速度の2/3倍以下の範囲内に設定されると良好な結果が得られた。
また、画像読取速度が基準速度より大きいときは、網点画像の判別が困難ではなく、エッジ画像判別基準を読取速度が減少するほど読取方向のエッジ成分が抽出されやすくする方向に調整することでエッジ画像を精度よく抽出できる。
【0013】
一方、画像読取速度が第一の範囲より小さい第三の範囲では、網点画像判別基準を一定とすることで良好な結果が得られた。
また、エッジ画像から網点画像を除外した画像を文字として抽出する場合においても、上記のように判別基準を調整することにより、網点画像と文字との判別の精度を良好に維持することができる。
【0014】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図に基づいて説明する。
図2は、本発明に係る画像領域判別装置のシステム構成を示す。
画像読取手段としてのスキャナ1は、ラインスキャナで構成され、該ライン方向に主走査を行い一定周期で画像データを読み取りつつ、該ライン方向と直交する方向にラインスキャナと原画像とを相対移動して副走査を行って画像全体を読み取るものであり、本実施例では副走査速度つまり副走査方向の読取速度を画像の副走査方向の変倍率 (再生画像の原画像に対する倍率) に応じて可変に調整できるようになっている。
【0015】
網点画像判別基準値調整部2は、前記スキャナ1の副走査方向の読取速度に応じて後述する網点画像抽出用の判別基準値を調整する。
エッジ画像判別基準値調整部3は、同じくスキャナ1の副走査方向の読取速度に応じて後述するエッジ画像抽出用の判別基準値を調整する。
網点画像領域抽出部4は、前記スキャナ1で読み取られた画像データに対し、前記網点画像判別基準値調整部2で調整された判断基準値に従って網点画像領域の抽出を行う。
【0016】
エッジ画像領域抽出部5は、前記スキャナ1で読み取られた画像データに対し、前記エッジ画像判別基準値調整部3で調整された判断基準値に従ってエッジ成分の多い文字領域と網点画像領域とを合わせたエッジ画像領域の抽出を行う。
文字領域抽出部6は、前記文字領域と網点画像領域とを合わせたエッジ画像領域を、前記網点画像領域でマスクすることにより、文字領域を抽出する。つまり、文字領域と網点画像領域とを分離して判別することができる。
【0017】
写真領域抽出部7は、文字領域,網点画像領域以外の領域を写真画像領域として抽出する。具体的には、全画像領域をエッジ画像領域でマスクして写真領域を抽出する。
次に、前記各部の機能を図に基づいて説明する。
図3は、網点画像領域抽出ルーチンを示す。
【0018】
ステップ (図ではSと記す。以下同様) 1では、注目画素及びその周辺の画素からなる単位画像領域毎に各画素の輝度信号を入力する。具体的には単位画像領域として注目画素を中心とした5×5画素の画像ブロックとする (図4参照) 。また、同時に当該輝度信号がスキャナで読み取られた際の副走査方の読取速度に応じて後述する網点候補画素抽出用の2値化に用いられる閾値と、網点候補画素から網点領域を判別用の2値化に用いられる閾値とを設定する。
【0019】
ステップ2では、前記各輝度信号値 (デジタル値) を反転処理 (ビット反転) する。その結果、輝度が高いほど低く、輝度が低いほど高いレベルに反転される。尚、かかる反転処理の方が濃度変換処理するより後述するエッジ抽出の際に網線や細線などの最大濃度の低いエッジをも良好に抽出することができる。
ステップ3A,3Bでは、夫々右斜めエッジ抽出,左斜めエッジ抽出を行う。これは、夫々右斜めエッジ抽出フィルター,左斜めエッジ抽出フィルターによって処理する。即ち、網点画像領域においては、網点が等間隔毎の斜め方向(45°,30°,70°等)に周期的に高い密度で存在するため、この方向のエッジ周波数成分が大きくなる特性を有する。しかも、互いに約90°の角度を持つ周波数成分を持つ (ここで、図5に示すように第1,第3象限を通る方向を前記右斜め方向、第2,第4象限方向を通る方向を左斜め方向と呼ぶことにする) 。
【0020】
そこで、予め、網点が高密度で存在する斜め方向の周波数成分のゲインを大きくしたフィルタにより左右斜め方向のエッジ成分を夫々抽出する一対の斜め方向エッジ成分抽出手段によって注目画素を中心とした単位画像領域毎に左右斜め方向のエッジ成分を抽出する。
例えば、右斜めエッジ抽出フィルターは、図示のような5×5の係数を有するフィルターで構成され、各画素の前記輝度反転値に対応する位置の係数を乗じて加算した値がエッジ抽出成分として出力される。このフィルターは右斜め45°方向の網点に対するエッジ成分抽出用であるが、30°,70°の網点方向に対してもある程度抽出できるように作成されている。即ち、図6が右斜めエッジ抽出フィルターの利得の周波数特性を示したものであり、図7はそれを等高線で表示したものであり、また、図8は画素間隔を400 DPIとしたときの、45°方向の網点の持つ周波数成分のピーク値を示したものであるが、図に示されるように、右斜めエッジ抽出フィルターは、網点の持つ周波数成分のうち、右斜め方向だけを抽出するような周波数特性を持っており、左斜め方向についても、フィルターの左右の係数を入れ替えるだけで、左斜め方向の周波数成分を取り出す周波数特性を作り出すことができる。
【0021】
そして、これら右斜めエッジ抽出フィルター,左斜めエッジ抽出フィルターで抽出されたエッジ成分の出力値がステップ4A,4Bで夫々閾値と比較して2値化される。即ち、エッジ成分の出力値が閾値以上である場合には1、基準値未満の場合には0の信号を出力する。ここで、ステップ1で説明したように閾値として前記変倍率に応じたスキャナの副走査速度に従って可変に調整された値が用いられている。具体的には、変倍率を100 %つまり等倍としたときの副走査速度を基準速度とし、該基準速度に対する速度比eが1≦e≦2の範囲 (変倍率=50〜100 %) では、閾値を最小値一定とし、1/2 ≦e<1の範囲 (変倍率=100 〜200 %) では速度比の減少つまり副走査速度の減少に応じて閾値を減少させ、1/4 ≦e<1/2 の範囲 (変倍率=200 〜400 %) では最大値一定になるように設定する。図9は変倍率 (速度比e) に対する網点画像を判別しやすくする方向の調整量 (閾値とは大小関係が逆方向となる。即ち、閾値が小さい程網点と判別されやすくなる) の関係を示す。
【0022】
即ち、副走査方向の読取速度を変更すると、副走査方向のサンプリング間隔が変化するため、画像の持つ周波数成分や斜め方向のエッジの方向が見掛け上変化する。前記左右の斜めエッジフィルターの場合斜め45°方向のエッジ成分を抽出するように設定されているが、変倍率を大きくするため読取速度を基準速度より遅くするとエッジが持つ周波数成分が低周波数側にシフトされると同時に、画像は副走査方向に引き伸ばされ、斜めのエッジ方向も変化する。その結果、本来の斜め45°のエッジ成分は抽出されにくくなる。したがって、該副走査方向の読取速度が遅く速度比eが1/2 ≦e<1の範囲 (変倍率=100 〜200 %) で副走査速度の減少に応じて閾値を減少させることにより、斜め方向のエッジ成分が抽出されやすくなる方向に調整し、基準速度 (等倍) の場合と同等の網点画像判別性能が得られるようにする。
【0023】
なお、副走査方向の読取速度を基準速度より速めて100 %未満に変倍 (縮小) する場合は、副走査方向のサンプリング間隔は増大するため、その点では斜め方向のエッジ成分を抽出しやすくなるが、一方では斜め方向のエッジ方向が45°方向からずれて網点画像の斜め方向のエッジ成分を抽出しにくくなることから、基準速度の閾値と同一とし、特に斜め方向のエッジ成分を抽出しにくくなるような調整は行わないようにする。
【0024】
ステップ5では、前記2値化された信号値のandをとる。つまり、両信号値が共に1の場合は、左右斜め方向の交差する点、即ち網点画像である場合に網点が存在する点近傍の斜め方向のエッジ成分が大きいことを表すから、当該画像ブロックの注目画素が網点候補画素となる。
以上のようにして単位画像領域を主方向及び副方向に走査して全ての注目画素に対して網点候補画素の判別を行う。
【0025】
次いでステップ6では、例えば75×15画素のウインドー内の網点候補画素の数をカウントする。
ステップ7では、ウインドー内の網点候補画素のカウント値を所定の閾値と比較して2値化される。即ち、カウント値が閾値以上のときは当該注目画素が網点画像領域であるとして画素の値を1とし、閾値未満の場合は他の画像領域であるとして0の信号を出力する。以上の網点画像領域の判別についても、ウインドーを主方向及び副方向に走査して判別することにより画像全体の中で網点画像領域を抽出する。この閾値についても、ステップ1にて前記網点候補画素を抽出する場合の2値化の閾値の場合と同様、副走査方向の読取速度に応じて図9に示した傾向の調整を行って設定してある。但し、これら2つの2値化の閾値のいずれか一方のみを調整する構成であってもよい。
【0026】
以上のようにして、網点画像領域を斜め方向エッジ成分抽出により、かつ、読取速度の調整に対応した判別基準値 (前記各閾値) の調整により、読取速度の変更による影響を極力回避しつつ精度よく高速に判別することができる。
ステップ8では、前記のようにして抽出された網点画像領域を拡張する。具体的には、前記網点画像領域と判定された最外郭の画素に対し縦横4画素ずつ外側の領域までを網点画像領域として拡張する。
【0027】
即ち、前記拡張がない場合には網点画像が原稿に部分的に存在しているときに領域の周辺部ではウインドー内に網点画像領域外側の領域が入ってきて網点画素候補数が減少する結果、網点画像領域でないと誤判別され、写真画像領域等との境界が誤判別されてしまうことがあるが、前記拡張を行うことにより周辺の領域も網点領域として拡張して判別するすることができ、前記他の画像領域との境界の誤判別を防止できる。
【0028】
次に、エッジ画像領域抽出のルーチンを図10のフローチャートに従って説明する。
ステップ11では、注目画素とその周辺の画素からなる単位画像ブロックについて画素毎に輝度信号を濃度信号に変換する。例えば、ROMに記憶された変換LUT (ルックアップテーブル) により変換して求める。
【0029】
ステップ12では、前記濃度信号をガンマ変換処理する。これも、図示する簡易的な折れ線変換テーブルを用いて求めることができる。
かかる輝度−濃度変換処理,ガンマ変換処理からなる前処理を行うことにより細かい文字の判別が可能となる。
ステップ13では、前記ガンマ変換処理された信号をローパスフィルタにより平滑化処理する。
【0030】
ステップ14では、エッジ抽出を行う。これは、前記ステップ3で平滑化された値に対する偏差 (絶対値) の最大値を求めることで行う。
このように平滑化された値に対する偏差を求めることで、万線をエッジと誤って抽出し、文字画像と誤判別するようなことを防止できる。
ステップ15では、ステップ4で求められた最大値を閾値と比較して2値化する。即ち、閾値以上であるときに注目画素にエッジが抽出されたとして画素値1の信号を出力し、基準値未満のときにはエッジが抽出されないとして0の信号を出力する。ここで、2値化に先立ち前記閾値を副走査方向の読取速度に応じて調整して設定する。即ち、読取速度を遅くするとエッジが抽出されにくくなるため速度比eが1≦e≦2 (変倍率=50〜100 %) の範囲内では読取速度を遅くするほどエッジ画像が判別されやすくする方向、即ち閾値を下げるように調整する。しかし、変倍率が200 %以上となり速度比eが1/2 以下に読取速度が減少するあたりからは、網点画像と文字との判別が困難となり、文字と誤判別して画像を乱すよりは、全面を写真領域と判別した方が好ましいとの判断から変倍率が150 %を超える速度比2 /3未満の範囲では逆にエッジを抽出されにくくなる方に調整する。以上エッジ画像を抽出する場合の変倍率 (速度比e) に対するエッジ画像判別基準調整量の関係は図11にその傾向を示してある。
【0031】
ステップ16では、注目画素を中心として上下左右に2画素幅分ずつエッジ画像領域を拡張する。
このようにエッジ画像領域を拡張することにより、後述するように判別された文字領域に対して、その後に強調フィルタをかけるときの効果が向上する。
図12は、写真領域判別ルーチンを示す。
【0032】
ステップ21では、画素毎に、前記エッジ画像領域判別ルーチンで判別されたエッジ画像領域であるか否かを判別し、属していなければ、ステップ22へ進んで当該画素が写真領域であると判別する。
以上示したように、変倍率によって画像読取速度を変更した場合でも該読取速度に応じて画像種別の判別基準を調整することにより、安定した精度で画像の判別を行うことができる。
【0033】
また、本実施例では、副走査方向の読取速度のみを可変に調整するものについて適用したものであり、主走査方向についての変倍処理については画像データを補間や間引き等の処理によって行えばよい。また、本発明は、主走査方向の読取速度を可変に調整できるようにしたものにおいても、同様にして判別基準を調整することで実施できることは勿論である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、画像の変倍率に応じて画像の読取速度を可変に調整して読み取られた画像データに対し、読取速度に応じて判別基準を調整する構成としたため、読取速度を調整しても安定した判別精度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成・機能を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例のシステム構成を示す図。
【図3】同上実施例の網点画像領域判別ルーチンを示すフローチャート。
【図4】同じく網点画像領域抽出時の様子を示す図。
【図5】斜めエッジ抽出フィルターの斜め方向を定義するための図。
【図6】斜めエッジ抽出フィルターの利得の周波数特性を示す斜視図。
【図7】同上フィルターの特性を等高線で表示した図。
【図8】45°方向の網点の持つ周波数成分のピーク値を示した図。
【図9】変倍率 (速度比) に対する網点画像判別基準調整量の関係を示す線図。
【図10】エッジ画像領域抽出ルーチンを示すフローチャート。
【図11】変倍率 (速度比) に対するエッジ画像判別基準調整量の関係を示す線図。
【図12】写真領域抽出ルーチンを示すフローチャート。
【符号の説明】
1 スキャナ
2 網点画像判別基準値調整部
3 エッジ画像判別基準値調整部
4 網点画像領域判別部
5 エッジ画像領域判別部
6 文字領域判別部
7 写真領域判別部

Claims (5)

  1. 少なくとも一方向の画像読取速度を可変に調整自由な画像読取手段により原画像を読み取って得られた異種類の画像領域が混在する画像情報から画素毎に画像領域の種類を判別する判別手段を含んで構成される画像領域判別装置において、
    前記判別手段は、エッジ成分の多いエッジ画像を抽出するエッジ画像抽出部と、網点画像を抽出する網点画像抽出部とを含み、
    原画像と等しい大きさの再生画像を得る場合の画像読取速度を基準速度としたとき、前記画像読取手段の可変に調整される画像読取速度が前記基準速度以下の少なくとも第一の範囲では、前記網点画像抽出部の網点画像判別基準を画像読取速度が減少するほど読取方向の網点画像が抽出されやすくする方向に調整すると共に、前記画像読取手段の可変に調整される画像読取速度が前記基準速度以下の少なくとも第二の範囲では、前記エッジ画像抽出部のエッジ画像判別基準を画像読取速度が減少するほど読取方向のエッジ成分が抽出されにくくする方向に調整する判別基準調整手段を備え
    前記第一の範囲が、前記基準速度の1/2〜1倍の範囲内に設定されていることを特徴とする画像領域判別装置。
  2. 前記第二の範囲が、前記基準速度の2/3倍以下の範囲内に設定されていることを特徴とする画像領域判別装置。
  3. 前記判別基準調整手段は、画像読取速度が前記基準速度より大きいときは、前記エッジ画像抽出部のエッジ画像判別基準を読取速度が減少するほど読取方向のエッジ成分が抽出されやすくする方向に調整することを特徴とする請求項1または2に記載の画像領域判別装置。
  4. 前記判別基準調整手段は、画像読取速度が前記第一の範囲より小さい第三の範囲では、前記網点画像抽出部の網点画像判別基準を一定とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像領域判別装置。
  5. 前記判別手段は、前記エッジ画像抽出部で抽出されたエッジ画像から前記網点画像抽出部で抽出された網点画像を除外した画像を文字として抽出する文字抽出部を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像領域判別装置。
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