JP3601809B2

JP3601809B2 - 環境衛生機およびその作動方法

Info

Publication number: JP3601809B2
Application number: JP09804798A
Authority: JP
Inventors: 敬昭柳田; 芳宏家泉; 正治亀井; 良光鈴江
Original assignee: サコス株式会社
Priority date: 1998-03-09
Filing date: 1998-03-09
Publication date: 2004-12-15
Anticipated expiration: 2018-03-09
Also published as: JPH11253089A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、殺菌・脱臭および害虫駆除の機能を備えた環境衛生機およびその作動方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、オフィスや飲食店、ホテル、病院、老人ホーム等の施設では、環境の浄化を図るために種々の装置が使用されている。しかし、これら一般に使用されている装置は、オゾンによる殺菌・脱臭を行う空調機と、殺虫剤の蒸散により殺虫を行う害虫駆除機とが別々に構成されており、それら装置の設置のために相当の面積を必要とするのみならず，設備費も高価となっていた。
【０００３】
また、殺虫剤の蒸散により殺虫を行う場合、ジクロルホス等の薬品をプレートに塗布する方法があるが、この方法は夏期等には殺虫剤が自然蒸散してしまう問題がある。また、殺虫液を滴下し、その途中でプレートに吹き付ける方法があるが、適量をプレートに供給できない問題があり、いずれも自動化には適していない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のような事情に鑑み、殺菌・脱臭および害虫駆除の機能を一体化し、しかも、それらの運転を手動あるいは自動的に任意に選択して行うことができる環境衛生機およびその作動方法を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の前提は、オゾン発生機を有する殺菌・脱臭装置および害虫駆除装置と、それら装置に接続されたファンとを備え、オゾンを放出するオゾン吹出口と、殺虫剤蒸散ガスを放出する殺虫剤吹出口とを有する環境衛生機およびその作動方法である。
前記前提における本発明の第１の特徴は、前記環境衛生機が、前記殺菌・脱臭装置と前記害虫駆除装置との作動を切替える切替スイッチおよび手動・タイマー切替スイッチを有する制御装置と、自動停止用タイマーと、前記環境衛生機が転倒または衝撃を受けたときに該環境衛生機の作動を停止させる転倒・衝撃検知センサーと、人を感知したときに前記環境衛生機の作動を一定時間停止させる人体検知用センサーとを備え、前記害虫駆除装置が、殺虫液を収容したタンクと、前記タンクに接続された液体定量供給装置と、前記液体定量供給装置につながる蒸散プレートと、前記プレートを加熱するヒーターとから形成されていることにある。
前記前提における本発明の第２の特徴は、前記環境衛生機が、前記殺菌・脱臭装置と前記害虫駆除装置との作動を切替える切替スイッチおよび手動・タイマー切替スイッチを有する制御装置と、自動停止用タイマーと、前記環境衛生機が転倒または衝撃を受けたときに該環境衛生機の作動を停止させる転倒・衝撃検知センサーと、人を感知したときに前記環境衛生機の作動を一定時間停止させる人体検知用センサーとを備え、前記害虫駆除装置が、殺虫液を収容したタンクと、前記タンクに接続された液体定量供給装置と、前記液体定量供給装置につながる蒸散プレートと、前記プレートを加熱するヒーターとから形成され、切替スイッチおよび手動・タイマー切替スイッチの切替えにより、前記オゾン発生機、前記ファンおよび前記害虫駆除装置の液体定量供給装置、前記蒸散プレートおよび前記ヒーターを順次作動させ、殺菌・脱臭と害虫駆除とのうちの少なくとも一方を手動または自動で連続的あるいは断続的に行うことにある。なお、本発明において使用される殺虫液は、水性、油性を問わず利用することができる。
本発明の実施態様の一例としては、殺虫液を収容したタンクの一部が、透明な部材から形成されている。
本発明の実施態様の他の一例としては、殺虫液を収容したタンクの底部が、逆円錐状である。
本発明の実施態様の他の一例としては、前記環境衛生機が、前記ファンに接続されたダクトを有し、前記ダクトの一部に風圧を高めるための絞り部が形成されている。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明に係る環境衛生機について説明する。図１は、環境衛生機の構成を示す説明図であり、図２は、環境衛生機の実例を示す正面図である。図３は、環境衛生機の内部を示す側面図であり、図４は、環境衛生機の作動例を示す説明図である。図５は、環境衛生機の他の作動例を示す説明図である。図１において、１は制御装置で、殺菌・脱臭装置と害虫駆除装置との作動を切替える切替スイッチ２と手動・タイマー切替スイッチ３とから構成されている。４はオゾン発生装置、５ａは自動停止用タイマー、５ｂは２４時間タイマー、６は転倒・衝撃検知センサー、７は赤外線センサー等の人体検知用センサーで、これらはそれぞれ前記制御装置１に接続されている。８はファンで、そこから発生する気流が前記オゾン発生装置４および後述する害虫駆除装置９に設けた液体定量供給装置１１に送られる。９は害虫駆除装置で、殺虫液を充填したタンク１０と該タンク１０から流出する殺虫液を蒸散プレート１２に間欠的に送出する四方バルブ等の液体定量供給装置１１とから構成されている。また、図２において、１３は上記の各構成要素を収容した筐体で、その上方にはファン８の吸気口１６が設けられ、下方にはオゾンを放出するオゾン吹出口１７および殺虫剤蒸散ガスを放出する殺虫剤吹出口１８が形成されている。１９および２０は筐体の正面に設けたパネルである。なお、１４は蒸散プレート１２の下方に設置したヒーターであり、１５はタンク１０の殺虫液注入口である。２１は蒸散プレート１２の下方にパイプ２５を介して設けた廃液皿で、取出口２４から出入させることができる。また、２２はファン８と接続したダクトで、その一部に風圧を高めるための絞り部２３が形成されている。
【０００７】
環境衛生機は、上記のように構成されているので、手動または自動で連続的あるいは断続的に各装置を作動させることができる。
【０００８】
先ず、害虫駆除装置９を手動で作動させる場合について説明する。タンク１０に殺虫液を充填し、電源（図示せず）を入れ、殺菌・脱臭装置と害虫駆除装置との作動を切替える切替スイッチ３を駆除に選択する。ここで手動・タイマー切替スイッチ２を手動側に入れると、駆除のシーケンスが行われる。すなわち、図４の白矢のＢ側に示すように、自動停止用タイマー５ａも作動を開始してカウントを開始するとともに、ファン８が作動して液体定量供給装置１１に送風を開始する。一方、蒸散プレート１２の下方に設置されたヒーター１４にも通電され、該蒸散プレート１２の加熱が開始される。この加熱により蒸散プレート１２の温度が上昇して殺虫液の蒸散可能温度に到達すると、四方バルブ１１を回転させるモーター（図示せず）が作動し、タンク１０から流出する殺虫液を、該液体定量供給装置１１を通過させて、前記ファン８からの送風により間欠的に蒸散プレート１２に供給して蒸散させ、蒸散ガスを吹出口１８から吹出させる。なお、前記蒸散プレート１２は、引続き前記ヒーター１４により加熱され、蒸散設定温度に到達し、以後は蒸散設定温度に保持され、殺虫液の蒸散が行われる。なお、蒸散設定温度は殺虫液の物性に応じて適宜設定することができる。
【０００９】
害虫の駆除が終了して切替スイッチ２を手動でオフにすると、液体定量供給装置１１の回転が停止し、さらに所定時間ヒーター１４およびファン８へ通電して（ヒーター１４は約３分、ファンは約２０分）、害虫駆除装置９の内部に残留する殺虫液を蒸散させた後、該ヒーター１４およびファン８への通電を停止して害虫駆除装置９が停止する。一方、前記のようにカウントを開始している自動停止用タイマー５は、設定時間の終了とともに、自動的に切替スイッチ２をオフにするので、消し忘れを防止することができる。
【００１０】
次に、殺菌・脱臭装置を手動で作動させる場合について説明する。先ず、電源を入れ、切替スイッチ３を殺菌に選択する。さらに切替スイッチ２を手動側に入れると、殺菌のシーケンスが開始される。すなわち、図４の白矢印のｂ側に示すように、ファン８が作動するとともに、オゾン発生装置４に内蔵された高圧電源が作動してオゾンが発生し、ファン８によりダクト２２を通過して、オゾンが筐体１３に設けた吹出口１７から筐体１３外に放出される。殺菌終了後、切替スイッチ２をオフにして、オゾン発生装置４およびファン８を停止させる。このとき、前記ファン８の作動と同時に、自動停止用タイマー５もカウントを開始し、設定時間の終了とともに、切替スイッチ２をオフにするので、消し忘れを防止することができる。
【００１１】
次に、環境衛生機を自動的に作動させる場合について説明する。電源を入れ、切替スイッチ２をタイマー側に入れると、害虫駆除→殺菌の作動が自動的に行われる。すなわち、図４の斜線の矢印ｂに示すように、２４時間タイマー（２４時間ウイークリータイマー）５ｂが作動し、ファン８が作動して液体定量供給装置１１に送風を開始する。一方、蒸散プレート１２の下方に設置されたヒーター１４にも通電され、該蒸散プレート１２の加熱が開始される。この加熱により蒸散プレート１２の温度が上昇して殺虫液の蒸散可能温度に到達すると、液体定量供給装置１１を回転させるモーター（図示せず）が作動し、タンク１０から流出する殺虫液を、該液体定量供給装置１１を通過させて、前記ファン８からの送風により間欠的に蒸散プレート１２に供給して蒸散させ、蒸散ガスを吹出口１８から吹出させる。なお、前記蒸散プレート１２は、引続き前記ヒーター１４により加熱され、蒸散設定温度に到達し、以後は蒸散設定温度に保持され、殺虫液の蒸散が行われる。害虫の駆除が終了すると、２４時間タイマー５ｂの作動により、切替スイッチ２は自動的にオフになり、液体定量供給装置１１の回転は停止し、さらに所定時間ヒーター１４およびファン８へ通電して（ヒーター１４は約３分，ファンは約２０分）、害虫駆除装置９の内部に残留する殺虫液を蒸散させた後、該ヒーター１４およびファン８への通電を停止して害虫駆除装置９を停止する。
【００１２】
次いで、殺菌・脱臭装置のタイマーが作動を開始し、ファン８が作動するとともに、オゾン発生装置４に内蔵された高圧電源が作動してオゾンが発生し、ファン８によりダクト２２を通過して、オゾンが筐体１３に設けた吹出口１７から筐体１３外に放出される。殺菌終了後、前記タイマーのタイムアップにより、スイッチ２をオフにして、オゾン発生装置４およびファン８を停止させる。
【００１３】
なお、環境衛生機では、上記の各作動中、人体検知用センサー７が人あるいは動物等を感知した場合には、制御装置１に設けた外部信号作動一時停止回路が作動して、液体定量供給装置１１の作動あるいはオゾン発生装置４およびファン８の作動を一定時間（例えば約１分間）停止させて安全を確保する。また、転倒・衝撃用安全装置６が作動した場合等には、前記の場合と同様に、制御装置１に設けた外部信号作動一時停止回路が作動して、全機能を停止させて環境衛生機および環境衛生機を設置した箇所の安全を確保する（図４における網目の矢印参照）。
【００１４】
また、図５に示すものは、装置の簡略化のため、殺菌・脱臭装置を省略したもので、害虫駆除の作動は図４の場合と同様である。
【００１５】
なお、環境衛生機では、殺虫液を収容したタンクの一部を透明な部材で構成しているので、タンク内の液量を外部から容易に視認することができ、便利である。また、タンクの底部を逆円錐状に形成しているので、多少の粘度を有する殺虫液でも、容易に排出することができ、種々の殺虫液を使用することが可能である。
【００１６】
環境衛生機では、ファン８と接続したダクト２２の一部に絞り部２３を設けることにより、蒸散プレート１２に供給される空気流の風圧を強め、蒸散プレート１２から蒸散される殺虫剤の拡散効果を高めることが可能である。
【００１７】
さらに、環境衛生機では、蒸散プレート１２の下方にパイプ２５を介して廃液皿２１を設け、筐体１３に設けた取出口２４から挿脱できるようにしているので、未蒸散の薬液の処理を容易に行うことができる。
【００１８】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る環境衛生機は、殺菌・脱臭装置と害虫駆除装置とを一体に構成し、しかも、環境衛生機の運転を手動または自動で連続的あるいは断続的のいずれにも任意に選択し得るようにしたので、極めて効果的かつ効率的であり、さらには安全であり、その効果は極めて大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】環境衛生機の構成を示す説明図。
【図２】環境衛生機の実例を示す正面図。
【図３】環境衛生機の内部を示す側面図。
【図４】環境衛生機の作動例を示す説明図。
【図５】環境衛生機の他の作動例を示す説明図。
【符号の説明】
１制御装置
２切替スイッチ
３手動・タイマー切替スイッチ
４オゾン発生装置
５ａ自動停止用タイマー
５ｂ２４時間タイマー
６転倒・衝撃検知センサー
７人体検知用センサー
８ファン
９害虫駆除装置
１０タンク
１１液体定量供給装置
１２蒸散プレート
１３筐体
１４ヒーター
１５殺虫液注入口
１６吸気口
１７オゾン吹出口
１８殺虫剤吹出口
１９パネル
２０パネル
２１廃液皿
２２ダクト
２３絞り部
２４取出口
２５パイプ

Claims

オゾン発生機を有する殺菌・脱臭装置および害虫駆除装置と、それら装置に接続されたファンとを備え、オゾンを放出するオゾン吹出口と、殺虫剤蒸散ガスを放出する殺虫剤吹出口とを有する環境衛生機において、
前記環境衛生機が、前記殺菌・脱臭装置と前記害虫駆除装置との作動を切替える切替スイッチおよび手動・タイマー切替スイッチを有する制御装置と、自動停止用タイマーと、前記環境衛生機が転倒または衝撃を受けたときに該環境衛生機の作動を停止させる転倒・衝撃検知センサーと、人を感知したときに前記環境衛生機の作動を一定時間停止させる人体検知用センサーとを備え、前記害虫駆除装置が、殺虫液を収容したタンクと、前記タンクに接続された液体定量供給装置と、前記液体定量供給装置につながる蒸散プレートと、前記プレートを加熱するヒーターとから形成されていることを特徴とする前記環境衛生機。
殺虫液を収容したタンクの一部が、透明な部材から形成されている請求項１記載の環境衛生機。
殺虫液を収容したタンクの底部が、逆円錐状である請求項１または請求項２に記載の環境衛生機。
前記環境衛生機が、前記ファンに接続されたダクトを有し、前記ダクトの一部に風圧を高めるための絞り部が形成されている請求項１ないし請求項３のいずれかに記載の環境衛生機。
オゾン発生機を有する殺菌・脱臭装置および害虫駆除装置と、それら装置に接続されたファンとを備え、オゾンを放出するオゾン吹出口と、殺虫剤蒸散ガスを放出する殺虫剤吹出口とを有する環境衛生機の作動方法において、
前記環境衛生機が、前記殺菌・脱臭装置と前記害虫駆除装置との作動を切替える切替スイッチおよび手動・タイマー切替スイッチを有する制御装置と、自動停止用タイマーと、前記環境衛生機が転倒または衝撃を受けたときに該環境衛生機の作動を停止させる転倒・衝撃検知センサーと、人を感知したときに前記環境衛生機の作動を一定時間停止させる人体検知用センサーとを備え、前記害虫駆除装置が、殺虫液を収容したタンクと、前記タンクに接続された液体定量供給装置と、前記液体定量供給装置につながる蒸散プレートと、前記プレートを加熱するヒーターとから形成され、
切替スイッチおよび手動・タイマー切替スイッチの切替えにより、前記オゾン発生機、前記ファンおよび前記害虫駆除装置の液体定量供給装置、前記蒸散プレートおよび前記ヒーターを順次作動させ、殺菌・脱臭と害虫駆除とのうちの少なくとも一方を手動または自動で連続的あるいは断続的に行うことを特徴とする前記作動方法。