JP3692533B2 - Valve gate mold apparatus and molding method using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば熱可塑性樹脂の射出成形などに用いられるバルブゲート式金型装置とこれを用いた成形方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
製品成形用のキャビティへのゲートまでの材料通路内の成形材料である樹脂を加熱して常時溶融状態に保つホットランナー金型装置において、ゲートをバルブピンなどのバルブ体により機械的に開閉するバルブゲート式金型装置が知られている。なお、ホットランナー金型装置は、成形能率を高めることを目的としたものであり、ゲートを閉じるのは、型開時などにゲートから樹脂が漏れるのを防止するためである。また、バルブゲート式金型装置では、ゲートおよびピン状のバルブ体の軸方向とこのバルブ体の移動方向は、一般的に型閉時に相互間に製品形状のキャビティを形成する固定型および可動型の型開閉方向と一致させてある。すなわち、ゲートはダイレクトゲートになっている。そして、従来のバルブゲート式金型装置では、ゲートおよびこれに嵌合するバルブ体は円柱形状になっていた。
【0003】
ところで、中央部に孔部を有する環状または筒状の製品を成形する場合、その製品の軸方向を型開閉方向と一致させることになる。ところが、従来のような円柱形状のダイレクトゲートでは、環状または筒状の製品の場合、この製品の偏った位置にゲートを設けざるを得ない。しかし、このようにゲートが製品の偏った位置にあると、孔部が妨げとなって、ゲートからキャビティ内に均一に樹脂を充填できず、成形される製品の精度、特に真円度を向上させにくい問題があった。
【0004】
そこで、この問題を解決するために、中央部に孔部を有する環状または筒状の製品を成形する場合に、ゲートを、孔部を囲む環状にすることが提案されている。この場合、ゲートの形状に合わせてバルブ体は筒状に形成され、このバルブ体内には、製品の孔部に対応するピン体が通される。ここで、従来のこの種の金型装置の一例について、図10及び図11を参照しながら説明する。これらの図において、1は固定型、2は可動型で、型体であるこれら固定型1および可動型2は、図示上下方向(型開閉方向)に互いに移動して開閉し、型閉時に相互間に製品形状のキャビティ3を複数形成するものである。前記固定型1は、キャビティ3を形成するキャビティブロック6を埋め込んで固定した固定側型板7と、この固定側型板7における可動型2と反対側の面にスペーサーブロック8を介して固定された固定側取り付け板9とを備えている。この固定側取り付け板9は、射出成形機の型締用の固定側プラテンに取り付けられるものである。また、前記固定側型板7と固定側取り付け板9との間には、スペーサー10を介在させてマニホールド11が設けられている。このマニホールド11内には、射出成型機のノズルが接続される図示していないスプルーを前記各キャビティ3へ分岐させる材料通路であるランナー12が形成されているとともに、このランナー12を加熱する加熱手段としてのヒーター13が設けられている。
【0005】
また、前記マニホールド11における固定側型板7側の面には、バルブ装置16のバルブケーシング17が接続されている。このバルブケーシング17は、前記固定側型板7およびキャビティブロック6に形成された孔部18,19内に挿入されている。そして、バルブケーシング17におけるマニホールド11側の端部に形成されたフランジ部20と、バルブケーシング17の反対側の端部の外周面に固定された支持リング21とが前記孔部18,19の内面に接触しており、これにより、固定側型板7およびキャビティブロック6に対してバルブケーシング17が支持されている。また、前記キャビティブロック6の孔部19の先端部は、前記キャビティ3に臨むゲート形成孔22になっている。そして、前記バルブケーシング17内には、前記マニホールド11のランナー12に連通する材料通路23が形成されている。この材料通路23は前記型開閉方向に延びているが、材料通路23におけるマニホールド11側の一部は屈曲している。また、バルブケーシング17の外周には、材料通路23を加熱する加熱手段としてのヒーター24が設けられており、このヒーター24は、ヒーターカバー25により外周側から覆われている。さらに、ヒーター24の内側に添えて温度センサー26が設けられている。なお、前述のようにバルブケーシング17のフランジ部20および支持リング21が孔部18,19の内面に接触しているが、バルブケーシング17およびヒーターカバー25と孔部18,19の内面との間の多くの部分は隙間になっていて、断熱層27を形成し、この断熱層27には材料通路23から樹脂が充填され樹脂断熱層となる。
【0006】
さらに、前記材料通路23内を貫通してほぼ円筒状のバルブ体としてのバルブスリーブ31が設けられており、このバルブスリーブ31内に細長いほぼ円柱状のピン体32が嵌合されている。これらバルブスリーブ31およびピン体32は、前記型開閉方向を軸方向としており、バルブスリーブ31はピン体32に対して軸方向へ摺動可能である。また、ピン体32は、前記ゲート形成孔22内に同軸的に位置しており、その結果、これらゲート形成孔22およびピン体32により形成され前記材料通路23をキャビティ3に連通させるゲート33は、成形される製品の孔部を囲む環状に形成されることになる。これとともに、ピン体32は、その先端面によりキャビティ3の一部を形成するものである。一方、前記筒状のバルブスリーブ31は、その軸方向に移動するものであるが、前記環状のゲート33に挿脱自在に嵌合する薄肉円筒状のゲート閉塞部34を先端部に有し、ゲート33を開閉するものである。なお、バルブスリーブ31は、バルブケーシング17のフランジ部20内に固定されたガイドブッシュ35を摺動自在に貫通しているとともに、バルブケーシング17の材料通路23内に形成された複数の支持羽根36の内側にゲート閉塞部34が常時摺動自在に嵌合している。これにより、バルブスリーブ31がバルブケーシング17に支持されている。なお、材料通路23におけるゲート33に対向する先端部は、ゲート閉塞部34の外径と同径ないしこの外形より若干径の大きい円柱形状部37になっている。
【0007】
そして、前記バルブスリーブ31の駆動のために、このバルブスリーブ31は、前記マニホールド11に形成された通孔38を貫通して前記固定側取り付け板9に設けられた駆動装置としての油圧シリンダー装置などの流体圧シリンダー装置41に接続されている。つぎに、この流体圧シリンダー装置41の構成を説明する。固定側取り付け板9には、図示下側から上側に向けて段階的に径が大きくなるシリンダー組み込み孔42が貫通形成されており、このシリンダー組み込み孔42内に流体圧シリンダー装置41の外殻部が嵌合されて組み込まれている。この外殻部は、図示下側から上側に積み重ねられた筒状の第1シリンダー本体43と筒状の第2シリンダー本体44と環状のスペーサーリング45と第1端面板46と第2端面板47とからなっている。そして、前記スペーサーリング45および端面板46,47がボルト48により固定側取り付け板9に固定されており、これにより、シリンダー本体43,44も固定側取り付け板9に固定されている。
【0008】
そして、シリンダー本体43,44内にシリンダー室49が形成されており、このシリンダー室49内にピストン51が型開閉方向に摺動自在に組み込まれている。このピストン51は、シリンダー室49から軸方向両側へ突出しシリンダー本体43,44内に摺動自在に嵌合した凸部52,53を有している。また、前記第2シリンダー本体44には、シリンダー室49の両端部にそれぞれ連通する流体出入口54,55が形成されている。これら流体出入口54,55は、図示していないが、前記固定側取り付け板9に形成された流体通路を介して外部の流体回路に接続されている。
【0009】
また、ピストン51は、筒状になっており、マニホールド11と反対側が座ぐり部56になった通孔57を内部に有している。そして、前記バルブスリーブ31は、ピストン51の通孔57内を貫通しており、バルブスリーブ31の一端部に形成されたフランジ部58が座ぐり部56内に位置している。なお、このフランジ部58の両端面には環状の座金59,60がそれぞれ設けられている。そして、これらフランジ部58および座金59,60を貫通したボルト61がピストン51に螺着されていることにより、バルブスリーブ31がピストン51に固定されている。
【0010】
さらに、前記第1端面板46内には、ピストン51と反対側が座ぐり部66になった通孔67が形成されている。また、前記第2端面板47内には、前記座ぐり部66と対向する凹部68が形成されている。そして、前記ピン体32は、ピストン51内から座金60内を貫通し、さらに通孔67を貫通しており、ピン体32の一端部に形成されたフランジ部69が前記座ぐり部66内に位置している。また、このフランジ部69には凸部70が突設されており、ピン体32は、そのフランジ部69が座ぐり部66の底面に当接する位置と凸部70が凹部68の底面に当接する位置との間で軸方向に所定範囲A移動自在になっている。さらに、凸部70の周囲に位置してフランジ部69と凹部68の底面との間にはばね71が装着されている。このばね71により、ピン体32は常時下方すなわち可動型2の方へ付勢されている。これにより、ピン体32の熱膨張吸収機構が構成されている。尚、前記ばね71には、コイルスプリングや皿ばね等の各種のものが用いられる。
【0011】
このように構成された流体圧シリンダー装置41、前記バルブケーシング17、バルブスリーブ31およびピン体32などにより、前記ゲート33を開閉するバルブ装置16が構成されている。
【0012】
前記可動型2は、前記固定側型板7に突き当たる可動側型板76を有しており、この可動側型板76にコア77が固定されている。これら可動側型板76およびコア77は、ともにキャビティ3を形成するものであるが、特にコア77は、製品の内面および孔部を形成するものである。そして、型閉時には、前記固定型1側のピン体32がコア77に突き当たるようになっている。また、図示していないが、可動側型板76における固定型1と反対側の面には可動側受け板が固定されており、この可動側受け板における固定型1と反対側の面にはスペーサブロックを介して可動側取り付け板が固定されている。この可動側取り付け板は、射出成形機の型締用の可動側プラテンに取り付けられるものである。
【0013】
つぎに、前記の構成について、その作用を説明する。まず、流体圧シリンダー装置41の動作について説明する。一方の流体出入口54からシリンダー室49内に油などの作動流体を流入させ、他方の流体出入口55から作動流体を流出させると、ピストン51に加わる作動流体の圧力によりピストン51は図示上方へ移動する。このピストン51と一体的にバルブスリーブ31が図示上方へ移動して、そのゲート閉塞部34がゲート33から抜け、このゲート33が開放される。逆に、流体出入口55からシリンダー室49内に作動流体を流入させ、流体出入口54から作動流体を流出させると、ピストン51は図示下方へ移動する。このピストン51と一体的にバルブスリーブ31が図示下方へ移動して、そのゲート閉塞部34がゲート33に嵌合し、このゲート33が閉塞される。以上のようなバルブスリーブ31の移動に際して、ピン体32は、バルブスリーブ31とともには移動せず、位置が固定したままである。
【0014】
そして、成形時には、まず固定型1と可動型2とを型閉してこれら固定型1および可動型2間にキャビティ3を形成する。このとき、固定型1側のピン体32は、可動型2のコア77に突き当たってキャビティ3の一部を形成する。そして、前述のような流体圧シリンダー装置41の駆動によりゲート33を開放し、射出成型機のノズルからスプルーに成形材料である溶融した熱可塑性樹脂を射出する。この樹脂は、マニホールド11のランナー12からバルブケーシング17内の材料通路23を通って、ゲート33からキャビティ3内に流入する。このキャビティ3内に樹脂が充填された後、流体圧シリンダー装置41の駆動によりゲート33を閉塞する。さらに、キャビティ3内の樹脂が冷却して固化した後、固定型1と可動型2とを型開してキャビティ3内の樹脂すなわち成形された製品を取り出す。その後、再び型閉して以上の成形サイクルを繰り返す。そして、全成形サイクルを通じて、ヒーター13,24の加熱によりランナー12および材料通路23内の樹脂は常時溶融状態に保たれる。
【0015】
このようなバルブゲート式金型装置においては、バルブスリーブ31がゲート33から離れる方向に移動してゲート33を開放し、樹脂はバルブケーシング17内の材料通路23からゲート33を通ってキャビティ3内に流入する。そして、ゲート33を閉塞する際は、バルブスリーブ31がゲート33側に移動することにより、ゲート閉塞部34がゲート33に嵌合する。この場合、バルブスリーブ31が移動すると、先端側のゲート閉塞部34は材料通路内の樹脂をゲート33側に押しながら移動することになり、樹脂がバルブスリーブ31の移動の抵抗となる。そして、周囲の樹脂はバルブスリーブ31の外側に押されるようにして移動できるが、ゲート閉塞部34の先端側の樹脂は逃げ場がなく、ピン体32の外周面に位置する樹脂がバルブスリーブ31の駆動における抵抗になる。また、ピン体32は、その先端側がヒーター13から離れた位置のゲート33側の中央に位置し、型閉め時には他方の型体である可動型2のコア体77に接するため放熱し、周囲の樹脂より温度が低くなり易いため、ピン体32の周囲の樹脂の流動性が低下し、これがバルブスリーブ31の駆動時の抵抗になると共に、流動性の低下した樹脂がキャビティに送られると、成形品にバリなどが発生する虞がある。
【0016】
本発明は、このような問題点を解決しようとするもので、ピン体を内部に貫通し、先端側がピン体に摺動自在に外嵌したバルブスリーブを備えたバルブゲート式金型装置において、ピン体に外嵌するバルブスリーブを円滑に駆動することができるバルブゲート式金型装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、前記目的を達成するために、互いに開閉し型閉時にキャビティを相互間に形成する複数の型体と、この型体に設けられた材料通路およびこの材料通路を前記キャビティへ連通させるゲートと、このゲートを開閉するバルブ体と、このバルブ体を駆動する駆動装置とを備え、前記バルブ体が筒状をなすと共に、このバルブ体の先端側が前記ゲートに挿脱可能に嵌合し、前記筒状のバルブ体の内部に、型閉時に他の型体に接するピン体を貫通させてなるバルブゲート式金型装置において、前記バルブ体の先端側を前記ピン体に摺動自在に外嵌し、前記ピン体の先端側の外周面に、該ピン体の長さ方向に連続する材料逃げ溝を設け、前記バルブ体の内周面と前記ピン体の外周面との間に通路を形成し、前記材料逃げ溝の基端側は、少なくともゲート閉塞時における前記通路の先端側に連通する位置まで形成されているものである。
【0018】
成形に際しては、複数の型体を型閉してこれらの型体間にキャビティを形成する。このとき、ピン体は、他の型体に突き当たってキャビティの一部を形成する。そして、駆動装置の駆動によりバルブ体を移動させてゲートを開放し、材料通路からゲートを通してキャビティ内に成形材料を充填する。その後、駆動装置の駆動によりバルブ体を移動させてゲートを閉じる。さらに、キャビティ内の成形材料が冷却して固化した後、型開してキャビティ内で固化した成形材料つまり成形された製品を取り出す。その後、再び型閉して以上の成形サイクルを繰り返すが、全成形サイクルを通じて、加熱手段の加熱により材料通路内の成形材料は常時溶融状態に保たれる。
【0019】
前記バルブ体は筒状になっていて、このバルブ体内をピン体が貫通し、バルブ体の先端側がピン体に摺動可能に外嵌し、そのピン体は周囲に比べて低温になり易く、ピン体周囲の成形材料は流動性が低い。ここで、そのバルブ体がゲートを閉塞するためにゲート側に移動すると、ピン体外周の成形材料の抵抗を受けるが、抵抗となる成形材料が逃げ溝に逃げることができるため、抵抗が少なくなり、同時に流動性の低い成形材料による成形不良を防止できる。
【0020】
さらに、逃げ溝に溜まった成形材料を、基端側に形成されたバルブ体とピン体との間の通路に逃がすことができる。
【0021】
また、請求項2の発明は、請求項1記載のバルブゲート式金型装置において、前記バルブ体の基端側に、前記通路に連通する材料回収部を設けたものである。
【0022】
これにより、通路に溜まった成形材料を、材料回収部から回収することができる。
【0023】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2記載のバルブゲート式金型装置において、前記材料逃げ溝が、スパイラル状又はスプライン状に形成されているものである。
【0024】
請求項4の発明は、前記目的を達成するために、互いに開閉する複数の型体を型閉してこれら型体間にキャビティを形成し、このキャビティに開口したゲート形成孔を有する前記型体に設けられた筒状のバルブ体内に、型閉時に他の型体に接するピン体を貫通させ、このピン体と前記ゲート形成孔との間に環状のゲートを形成し、このゲートから材料通路の成形材料を前記キャビティ内に充填し、このキャビティ内に成形材料を充填するとき以外に前記ゲートを前記ピン体に摺動するバルブ体先端のゲート閉塞部により閉じ、前記バルブ体が移動することにより前記ゲートに挿脱自在に嵌合してこのゲートを開閉する成形方法であって、前記バルブ体がゲート側に移動してゲートを閉塞する際、前記ゲート閉塞部によりゲート側に送られる成形材料の一部を、該ゲート閉塞部とピン体との間でピン体の長さ方向に連続すると共に前記ゲート閉塞部の基端側に形成されたバルブ体とピン体との間の通路に連通する材料逃げ溝に、逃がす成形方法である。
【0025】
この成形方法によれば、バルブ体がゲートを閉塞するためにゲート側に移動すると、ピン体外周の成形材料により抵抗を受けるが、抵抗となる成形材料が逃げ溝に逃げることができるため、抵抗が少なくなり、同時に流動性の低い成形材料による成形不良を防止できる。
【0026】
【発明の実施形態】
以下、本発明のバルブゲート式金型装置およびその調整方法の一実施例について、図1から図6を参照しながら説明する。まず、バルブゲート式金型装置の構成について説明するが、このバルブゲート式金型装置は、先に説明した図10及び図11に示すバルブゲート式金型装置と共通する部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0027】
本実施例のバルブゲート式金型装置においては、図1から図3に示すように、バルブスリーブ31のゲート閉塞部34の基端側(反ゲート33側)には、テーパー部31Tが設けられ、このテーパー部31Tの基端側に径大部31Dが設けられ、この径大部31Dは、その内周面とピン体32の外周面との間に、通路たる隙間通路80を形成しており、この例では、径大部31Dの内径を先端側より大きくすることにより隙間通路80が形成されている。
【0028】
また、複数の支持羽根36の内側に前記径大部31Dが常時摺動自在に嵌合し、さらに、詳細には、3枚の支持羽根36が、材料通路23の内周面に型開閉方向に延びて一体に形成し、これら支持羽根36間が凹溝23Aとなっている。前記支持羽根36は、材料通路23の中心軸に対して120°ずつ離れて放射状に位置している。また、支持羽根36の内側縁は、ゲート33と反対の部分である基端側が凸状湾曲縁36Wとなり、他の縁は前記型開閉方向と平行で前記バルブスリーブ31の外周面に摺動する摺動縁36Sとなっており、それら複数の支持羽根36によりバルブスリーブ31の径大部31Dを摺動自在に支持する。
【0029】
また、材料通路23におけるゲート33に対向する先端部は、径大部31Dの外径より大きい円柱形状部37Aになっており、図2に示すように、前記円柱形状部37Aとバルブスリーブ31の径大部31Dとの間には環状の間隙部39が形成される。
【0030】
樹脂の逃し構造として、ピン体32のゲート33側である先端側に材料逃げ溝81を形成する。この材料逃げ溝81は、その先端81Sが前記ゲート形成孔22に位置し、ピン体32の外周に所定幅でスパイラル状に形成されることにより、ピン体32の長さ方向に設けられたものである。そして、図5及び図6に示すように、ピン体32の先端には、前記逃げ溝81がない先端外周嵌合部32Sが所定長さで形成され、この先端外周嵌合部32Sの長さLSは、ゲート形成孔22の長さLGより短く形成されている。尚、前記ゲート閉塞部34は、ゲート形成孔22の長さLGの部分に嵌合する。また、前記材料逃げ溝81の基端81K側は、少なくともゲート閉塞時における前記隙間通路80の先端側に連通する位置まで形成され、この例では、図1に示すように、固定側取り付け板9とマニホールド11との間の空間82位置まで連続して設けられている。前記バルブスリーブ31の径大部31Dには、材料回収部たる回収孔83を穿設し、この回収孔83はゲート33の開放時に前記空間82に位置し、その回収孔83から樹脂を吸引する吸引口84が空間82に位置固定されている。尚、その吸引口84には、真空ポンプなどの吸引駆動手段85を連結することができる。尚、この例では、図3に示すように、材料逃げ溝81の基端81Kが回収孔84位置まで形成されているから、必ずしも、バルブスリーブ31とピン体32との間に隙間通路を形成する必要はなく、材料逃げ溝81により通路を構成してもよい。
【0031】
また、前記コア77内には温調用液体通路91が設けられ、この温調用液体通路91は、コア77に孔92を穿設し、この孔92に管部材93を遊挿配置し、図中、下方から管部材93内へ圧送した冷却水が、管部材93の先端から管部材93の外周と孔92との間を通って下方へ流れる。
【0032】
次に、成形材料の充填にかかわる材料逃げ溝81による作用について説明する。成形時には、まず固定型1と可動型2とを型閉してこれら固定型1および可動型2間にキャビティ3を形成する。このとき、固定型1側のピン体32は、可動型2のコア77に突き当たってキャビティ3の一部を形成する。そして、流体圧シリンダー装置41の駆動によりゲート33を開放し、射出成型機のノズルからスプルーに成形材料である溶融した熱可塑性樹脂(図示せず)を射出する。この樹脂は、マニホールド11のランナー12からバルブケーシング17内の材料通路23を通って、ゲート33からキャビティ3内に流入する。このキャビティ3内に樹脂が充填された後、流体圧シリンダー装置41の駆動によりゲート33を閉塞する。さらに、キャビティ3内の樹脂が冷却して固化した後、固定型1と可動型2とを型開してキャビティ3内の樹脂すなわち成形された製品を取り出す。その後、再び型閉して以上の成形サイクルを繰り返す。そして、全成形サイクルを通じて、ヒーター13,24の加熱によりランナー12および材料通路23内の樹脂は常時溶融状態に保たれる。
【0033】
このようなバルブゲート式金型装置においては、上述したように、バルブスリーブ31の内周面とピン体32の外周面との間に隙間通路80を形成すると共に、バルブスリーブ31の先端側をピン体32に摺動自在に外嵌し、ピン体32の先端側の外周面に、隙間通路80に連通する材料逃げ溝81を設けており、バルブスリーブ31がゲート33から離れる方向に移動してゲート33を開放し、樹脂はバルブケーシング17内の材料通路23からゲート33を通ってキャビティ3内に流入する。そして、ゲート33を閉塞する際は、バルブスリーブ31がゲート33側に移動することにより、ゲート閉塞部34がゲート33に嵌合する。この場合、バルブスリーブ31がゲート33に向って移動すると、先端側のゲート閉塞部34は材料通路23内の樹脂をゲート33側に押しながら移動することになり、樹脂がバルブスリーブ31の移動の抵抗となるが、図6の一点鎖線矢印に示すように、周囲の樹脂はバルブスリーブ31の外側に押されるようにして逃げ、一方、ゲート閉塞部34の先端側の樹脂は、図6の実線矢印に示すように、材料逃げ溝81へと逃がすことができ、バルブスリーブ31の駆動を円滑に行うことができる。特に、ピン体32の先端外周嵌合部32Sの長さLSは、ゲート形成孔22の長さLGより短く形成されているため、ゲート閉塞部34がゲート形成孔22に嵌合した後、該ゲート閉塞部34が先端外周嵌合部32Sに嵌合するまで、余分は樹脂を逃げ溝81に逃がすことができる。そして、図2に示すように、ゲート閉塞部34が先端外周嵌合部32Sに嵌合することによりゲート33を確実に閉塞することができる。
【0034】
また、断熱層27には、材料通路23から樹脂が充填され樹脂断熱層となっているが、図2に示すように、バルブスリーブ31周囲の樹脂はバルブスリーブ31の外側に押され、この力を間隙部39から材料通路23側に逃がすことができる。
【0035】
そして、材料逃げ溝81に樹脂が溜まると、該逃げ溝81に沿って基端側に移動し、隙間通路80へと逃げる。この隙間通路80に樹脂が溜まったら、図3に示すように、ゲート開放位置で、吸引口84にバルブスリーブ31の回収孔83が連通した状態で、隙間通路80内の樹脂を吸引口84により吸引回収する。
【0036】
このように本実施形態では、請求項1に対応して、互いに開閉し型閉時にキャビティ3を相互間に形成する複数の型体たる固定型1及び可動型2と、この固定型1に設けられた材料通路23およびこの材料通路23をキャビティ3へ連通させるゲート33と、このゲート33を開閉するバルブ体たるバルブスリーブ31と、このバルブスリーブを駆動する駆動装置たる流体圧シリンダー装置41とを備え、バルブスリーブ31が筒状をなすと共に、このバルブスリーブ31の先端側がゲート33に挿脱可能に嵌合し、筒状のバルブスリーブ31の内部に、型閉時に他の型体たる可動型2に接するピン体32を貫通させてなるバルブゲート式金型装置において、バルブスリーブ31の先端側をピン体32に摺動自在に外嵌し、ピン体32の先端側の外周面に、該ピン体32の長さ方向に連続する材料逃げ溝81を設け、バルブスリーブ 31 の内周面とピン体 32 の外周面との間に通路たる隙間通路 80 を形成し、材料逃げ溝 81 の基端 81 K側は、少なくともゲート閉塞時における隙間通路 80 の先端側に連通する位置まで形成 されているから、成形に際しては、複数の固定型1と可動型2を型閉してこれらの固定型1と可動型2間にキャビティ3を形成し、このとき、ピン体32は、可動型2に突き当たってキャビティ3の一部を形成する。そして、液体圧シリンダー装置41の駆動によりバルブスリーブ31を移動させてゲート33を開放し、材料通路23からゲート33を通してキャビティ3内に樹脂を充填する。その後、液体圧シリンダー装置41の駆動によりバルブスリーブ31を移動させてゲート33を閉じる。さらに、キャビティ3内の樹脂が冷却して固化した後、型開してキャビティ3内で固化した樹脂つまり成形された製品を取り出す。その後、再び型閉して以上の成形サイクルを繰り返すが、全成形サイクルを通じて、加熱手段たるヒーター24の加熱により材料通路23内の樹脂は常時溶融状態に保たれる。そして、バルブスリーブ31は筒状になっていて、このバルブスリーブ31内をピン体32が貫通し、バルブスリーブ31の先端側がピン体32に摺動可能に外嵌し、そのピン体32は周囲に比べて低温になり易く、ピン体32周囲の樹脂は流動性が低くなる。ここで、そのバルブスリーブ31がゲート33を閉塞するためにゲート33側に移動すると、ピン体32外周の樹脂の抵抗を受けるが、抵抗となる樹脂を逃げ溝81に逃がすことができるため、抵抗が少なくなり、同時に流動性の低い樹脂による成形不良を防止できる。しかも、材料逃げ溝81に溜まった樹脂を、基端側に形成されたバルブスリーブ31とピン体32との間の隙間通路80に逃がすことができる。
【0037】
また、このように本実施形態では、請求項2に対応して、バルブ体たるバルブスリーブ 31の基端側に、通路たる隙間通路80に連通する材料回収部たる回収孔83を設けたから、隙間通路80に溜まった樹脂を、回収孔83からバルブスリーブ31の外部に回収することができる。
また、このように本実施形態では、請求項3に対応して、材料逃げ溝 81 が、スパイラル状に形成されている。
【0038】
このように本実施形態では、請求項4に対応して、互いに開閉する複数の型体たる固定型1及び可動型2を型閉してこれら固定型1及び可動型2間にキャビティ3を形成し、キャビティ3に開口したゲート形成孔22を有する固定型1に設けられた筒状のバルブ体たるバルブスリーブ31内に、型閉時に他の型体たる可動型2に接するピン体32を貫通させ、このピン体32とゲート形成孔22との間に環状のゲート33を形成し、このゲート33から材料通路23の成形材料をキャビティ3内に充填し、このキャビティ3内に成形材料を充填するとき以外にゲート33をピン体32に摺動するバルブスリーブ31先端のゲート閉塞部34により閉じ、バルブスリーブ31が移動することによりゲート33に挿脱自在に嵌合してこのゲート33を開閉する成形方法であって、バルブスリーブ31がゲート33側に移動してゲート33を閉塞する際、ゲート閉塞部34によりゲート33側に送られる成形材料の一部を、該ゲート閉塞部34とピン体32との間でピン体31の長さ方向に連続すると共にゲート閉塞部 34 の基端側に形成されたバルブスリーブ 31 とピン体 31 との間の通路たる隙間通路 80 に連通する材料逃げ溝 81 に、逃がす成形方法であり、バルブスリーブ31がゲート33を閉塞するためにゲート33側に移動すると、ピンスリーブ31外周の樹脂により抵抗を受けるが、抵抗となる樹脂を逃がすことができるため、抵抗が少なくなり、同時に流動性の低い成形材料がキャビティ3に充填されることによる成形不良を防止できる。
【0039】
図7及び図8は本発明の第2実施形態を示し、上記第1実施形態と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、スプライン状でピン体長さ方向の材料逃げ溝81Aを、ピン体32の外周に等間隔で4箇所設けており、そのバルブスリーブ31がゲート33を閉塞するためにゲート33側に移動すると、ピン体32外周の樹脂により抵抗を受けるが、抵抗となる樹脂が逃げ溝81Aに逃げることができるため、抵抗が少なくなり、同時に流動性の低い樹脂による成形不良を防止でき、上記第1実施形態と同様な作用・効果を奏し、また、請求項3に対応して、材料逃げ溝 81 Aが、スプライン状に形成されている。
【0040】
図9は本発明の第3実施形態を示し、上記第1実施形態と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、ピン体32の内部に電熱ヒーターなどのヒーター101を内蔵している。
【0041】
したがって、ヒーター101によりピン体32が加熱され、ピン体32の外周の樹脂の流動性を確保することができ、バルブスリーブ31の駆動を円滑に行うことができると共に、流動性の低い樹脂がキャビティ3に充填されることによる成形不良を防止できる。
【0042】
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、逃げ溝の形状や数は適宜選定可能である。また、材料回収部の位置や構成などは適宜選定可能である。さらに、前記実施例では、成形材料が熱可塑性樹脂であったが、本発明は、熱可塑性樹脂以外の成形材料の成形にも適用できる。
【0043】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、バルブ体の先端側を前記ピン体に摺動自在に外嵌し、前記ピン体の先端側の外周面に、該ピン体の長さ方向に連続する材料逃げ溝を設け、前記バルブ体の内周面と前記ピン体の外周面との間に通路を形成し、前記材料逃げ溝の基端側は、少なくともゲート閉塞時における前記通路の先端側に連通する位置まで形成されているから、バルブ体がゲートを閉塞するためにゲート側に移動すると、ピン体外周の成形材料の抵抗を受けるが、抵抗となる成形材料を逃げ溝に逃がすことができるため、抵抗が少なくなり、同時に流動性の低い成形材料による成形不良を防止できる。
【0044】
また、請求項2の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、前記バルブ体の基端側に、前記通路に連通する材料回収部を設けたから、通路に溜まった成形材料を、材料回収部から回収することができる。
【0045】
また、請求項3の発明によれば、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、前記材料逃げ溝が、スパイラル状又はスプライン状に形成されているから、抵抗となる成形材料をスパイラル状又はスプライン状の逃げ溝に逃がすことができる。
【0046】
請求項4の発明によれば、前記バルブ体がゲート側に移動してゲートを閉塞する際、前記ゲート閉塞部によりゲート側に送られる成形材料の一部を、該ゲート閉塞部とピン体との間でピン体の長さ方向に連続すると共に前記ゲート閉塞部の基端側に形成されたバルブ体とピン体との間の通路に連通する材料逃げ溝に、逃がす成形方法であるから、バルブ体がゲートを閉塞するためにゲート側に移動すると、ピン体外周の成形材料により抵抗を受けるが、抵抗となる成形材料を逃げ溝に逃がすことができるため、抵抗が少なくなり、同時に流動性の低い成形材料による成形不良を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブゲート式金型装置の一実施例を示す断面図である。
【図2】同上、ゲート閉塞時のゲート付近の拡大断面図である。
【図3】同上、ゲート開放時のゲート付近の拡大断面図である。
【図4】同上、支持羽根回りの断面図である。
【図5】同上、ピン体の正面図である。
【図6】同上、材料逃げ溝の作用を説明する拡大断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示すゲート閉塞時のゲート付近の拡大断面図である。
【図8】同上、ピン体の断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態を示すゲート閉塞時のゲート付近の拡大断面図である。
【図10】従来のバルブゲート式金型装置の一例を示す断面図である。
【図11】同上ゲート付近の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 固定型(型体)
2 可動型(型体)
3 キャビティ
22 ゲート形成孔
23 材料通路
24 ヒーター(加熱手段)
31 バルブスリーブ(バルブ体)
32 ピン体
33 ゲート
34 ゲート閉塞部
41 流体圧シリンダー装置(駆動装置)
80 隙間通路(通路)
81 材料逃げ溝
81A 材料逃げ溝
81 K 先端
83 回収孔(材料回収部)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a valve gate mold apparatus used for, for example, injection molding of a thermoplastic resin and a molding method using the same.
[0002]
[Problems to be solved by the invention]
Valve gate that mechanically opens and closes the gate with a valve body such as a valve pin in a hot runner mold device that heats the resin that is the molding material in the material passage to the product molding cavity and keeps it in a molten state at all times A type mold apparatus is known. The hot runner mold apparatus is intended to increase the molding efficiency, and the gate is closed to prevent the resin from leaking from the gate when the mold is opened. Further, in the valve gate mold apparatus, the axial direction of the gate body and the pin-shaped valve body and the moving direction of the valve body are generally fixed and movable molds that form a product-shaped cavity between the molds when the mold is closed. It matches the mold opening and closing direction. That is, the gate is a direct gate. In the conventional valve gate mold apparatus, the gate and the valve body fitted to the gate have a cylindrical shape.
[0003]
By the way, when an annular or cylindrical product having a hole at the center is formed, the axial direction of the product is made to coincide with the mold opening / closing direction. However, in a conventional cylindrical direct gate, in the case of an annular or cylindrical product, a gate must be provided at an offset position of the product. However, if the gate is located at a biased position in this way, the hole prevents the resin from being uniformly filled into the cavity from the gate, improving the accuracy of the molded product, especially roundness. There was a problem that was difficult to do.
[0004]
Therefore, in order to solve this problem, it has been proposed to form the gate in an annular shape surrounding the hole when molding an annular or cylindrical product having a hole in the center. In this case, the valve body is formed in a cylindrical shape in accordance with the shape of the gate, and a pin body corresponding to the hole of the product is passed through the valve body. Here, an example of this type of conventional mold apparatus will be described with reference to FIGS. In these drawings, 1 is a fixed mold, 2 is a movable mold, and the
[0005]
Further, a
[0006]
Further, a
[0007]
In order to drive the
[0008]
A
[0009]
Further, the
[0010]
Further, in the first
[0011]
The fluid
[0012]
The
[0013]
Next, the operation of the above configuration will be described. First, the operation of the fluid
[0014]
At the time of molding, first, the fixed
[0015]
In such a valve gate type mold apparatus, the
[0016]
The present invention is intended to solve such a problem, in a valve gate mold apparatus comprising a valve sleeve that penetrates the pin body and the outer end of the pin body is slidably fitted to the pin body. It is an object of the present invention to provide a valve gate type mold apparatus capable of smoothly driving a valve sleeve fitted on a pin body.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a first aspect of the present invention provides a plurality of mold bodies that open and close to each other and form a cavity between them when the mold is closed, a material passage provided in the mold body, and a material passage provided in the cavity. A valve body that opens and closes the gate, and a drive device that drives the valve body. The valve body has a cylindrical shape, and the distal end side of the valve body can be inserted into and removed from the gate. In the valve gate type mold apparatus, the tip end side of the valve body is slid onto the pin body. The outer periphery of the pin body is provided with a material escape groove that is continuous in the length direction of the pin body.A passage is formed between the inner peripheral surface of the valve body and the outer peripheral surface of the pin body, and the proximal end side of the material relief groove is formed at least to a position communicating with the distal end side of the passage when the gate is closed. Has beenIs.
[0018]
In molding, a plurality of molds are closed and a cavity is formed between these molds. At this time, the pin body hits another mold body to form a part of the cavity. Then, the valve body is moved by driving the driving device to open the gate, and the molding material is filled into the cavity from the material passage through the gate. Thereafter, the valve body is moved by driving the driving device to close the gate. Further, after the molding material in the cavity is cooled and solidified, the mold is opened and the molding material solidified in the cavity, that is, a molded product is taken out. Thereafter, the mold is closed again, and the above molding cycle is repeated. Through the entire molding cycle, the molding material in the material passage is always kept in a molten state by heating of the heating means.
[0019]
The valve body has a cylindrical shape, and a pin body passes through the valve body, and the distal end side of the valve body is slidably fitted to the pin body, and the pin body is likely to be lower in temperature than the surroundings. The molding material around the pin body has low fluidity. Here, when the valve body moves to the gate side to close the gate, it receives the resistance of the molding material on the outer periphery of the pin body, but the resistance can be reduced because the molding material that becomes resistance can escape to the escape groove. At the same time, molding defects caused by molding materials having low fluidity can be prevented.
[0020]
furtherThe molding material accumulated in the escape groove can be released to the passage between the valve body and the pin body formed on the base end side..
[0021]
Further, the invention of
[0022]
Thereby, the molding material collected in the passage can be recovered from the material recovery unit.
[0023]
Further, the invention of
[0024]
According to a fourth aspect of the present invention, in order to achieve the above object, a plurality of molds that are opened and closed with each other are closed to form a cavity between the mold bodies, and the mold body having a gate forming hole opened in the cavity. A pin body that is in contact with another mold body when the mold is closed is passed through a cylindrical valve body provided in the cylinder, and an annular gate is formed between the pin body and the gate forming hole. In addition to filling the cavity with the molding material, the gate is closed by the gate closing portion at the tip of the valve body that slides on the pin body, and the valve body is moved. Is a molding method in which the gate is opened and closed by being removably fitted to the gate, and when the valve body moves to the gate side and closes the gate, it is sent to the gate side by the gate closing portion. A portion of the material,A pin body between the gate closing portion and the pin bodyofIn the length directionIn the material relief groove that is continuous and communicates with the passage between the valve body and the pin body formed on the base end side of the gate closing portion,This is a molding method for escaping.
[0025]
According to this molding method, when the valve body moves to the gate side in order to close the gate, resistance is received by the molding material on the outer periphery of the pin body, but the resistance molding material can escape to the escape groove. At the same time, molding defects due to molding materials with low fluidity can be prevented.
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a valve gate type mold apparatus and an adjustment method thereof according to the present invention will be described with reference to FIGS. First, the configuration of the valve gate type mold apparatus will be described. In this valve gate type mold apparatus, the same reference numerals are given to the parts common to the valve gate type mold apparatus shown in FIGS. A description thereof will be omitted.
[0027]
In the valve gate type mold apparatus of the present embodiment, as shown in FIGS. 1 to 3, a
[0028]
Further, the large-
[0029]
The tip of the
[0030]
As a resin escape structure, a
[0031]
Further, a temperature adjusting
[0032]
Next, the operation of the
[0033]
In such a valve gate type mold apparatus, as described above, a
[0034]
The
[0035]
When the resin accumulates in the
[0036]
Thus, in the present embodiment, corresponding to claim 1, a plurality of fixed
[0037]
As described above, in this embodiment, the valve body corresponds to claim 2.Barrel valve sleeve 31Since the
As described above, in the present embodiment, corresponding to claim 3,
[0038]
Thus, in this embodiment, corresponding to claim 4, the fixed
[0039]
7 and 8 show a second embodiment of the present invention. The same parts as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof is omitted. In this example, a spline shape is used. There are four
[0040]
FIG. 9 shows a third embodiment of the present invention. The same parts as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof will be omitted. Built-in
[0041]
Therefore, the
[0042]
In addition, this invention is not limited to the said Example, A various deformation | transformation implementation is possible. For example, the shape and number of relief grooves can be selected as appropriate. Further, the position and configuration of the material recovery unit can be selected as appropriate. Furthermore, in the said Example, although the molding material was a thermoplastic resin, this invention is applicable also to shaping | molding of molding materials other than a thermoplastic resin.
[0043]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, the distal end side of the valve body is slidably fitted to the pin body, and the material escape that is continuous in the length direction of the pin body is provided on the outer peripheral surface of the pin body. GrooveA passage is formed between the inner peripheral surface of the valve body and the outer peripheral surface of the pin body, and the proximal end side of the material relief groove is formed at least to a position communicating with the distal end side of the passage when the gate is closed. Has beenWhen the valve body moves to the gate side to close the gate, it receives the resistance of the molding material on the outer periphery of the pin body, but the resistance can be reduced because the molding material that becomes resistance can escape to the escape groove, and at the same time It is possible to prevent molding defects caused by molding materials having low fluidity.
[0044]
According to the invention of
[0045]
According to the invention of
[0046]
According to invention of Claim 4, when the said valve body moves to the gate side and obstruct | occludes a gate, a part of molding material sent to the gate side by the said gate obstruction | occlusion part is made.,A pin body between the gate closing portion and the pin bodyofIn the length directionIn the material relief groove that is continuous and communicates with the passage between the valve body and the pin body formed on the base end side of the gate closing portion,Because it is a molding method that escapes, when the valve body moves to the gate side to close the gate, resistance is received by the molding material on the outer periphery of the pin body, but the resistance molding material can escape to the escape groove, so resistance At the same time, molding defects due to molding materials with low fluidity can be prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an embodiment of a valve gate mold apparatus of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged sectional view of the vicinity of the gate when the gate is closed.
FIG. 3 is an enlarged sectional view of the vicinity of the gate when the gate is opened.
FIG. 4 is a cross-sectional view around the supporting blade.
FIG. 5 is a front view of the pin body.
FIG. 6 is an enlarged cross-sectional view for explaining the function of the material escape groove.
FIG. 7 is an enlarged cross-sectional view of the vicinity of a gate when the gate is closed, showing a second embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a cross-sectional view of the pin body.
FIG. 9 is an enlarged cross-sectional view of the vicinity of a gate when the gate is closed, showing a third embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a cross-sectional view showing an example of a conventional valve gate mold apparatus.
FIG. 11 is an enlarged sectional view of the vicinity of the gate.
[Explanation of symbols]
1 Fixed type
2 Movable type (form)
3 cavity
22 Gate formation hole
23 Material passage
24 Heater (heating means)
31 Valve sleeve (valve body)
32 pin body
33 Gate
34 Gate blockage
41 Fluid pressure cylinder device (drive device)
80 Clearance passage (passage)
81 Material relief groove
81A Material escape groove
81 K tip
83 Recovery hole (material recovery part)
Claims (4)
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