JP3690341B2 - ブラシレスdcモータ駆動方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電源装置から駆動電流を供給することによってブラシレスDCモータを駆動する方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、高効率であることに着目して、種々の分野において回転駆動源としてブラシレスDCモータを採用することが提案され、実用化されつつある。
【0003】
そして、ブラシレスDCモータの騒音の発生原因として、
(1)トルク変動に起因する振動・騒音(固定子内周における接線電磁力)、および
(2)トルクに寄与しない固定子に発生する法線電磁力による振動・騒音が知られている。
【0004】
特に、前記(2)に起因する騒音に関しては、接線電磁力に対して数倍の電磁力が発生し、大きな騒音を発生することになり、かつ、トルクとして利用することができない。したがって、法線電磁力を低減して振動・騒音を低減することが望まれている。
【0005】
また、法線方向の電磁力の高調波成分の周波数が固定子共振モードおよび周波数に一致すると、固定子が共振を起こしてさらに大きな騒音を発生することになる。
【0006】
これらを考慮して、電磁力の高調波成分を低減するためのモータ駆動方式が以下のように提案されている。
(a)固定子の円環振動の原因となる電磁力の変動情報を電磁力変動記憶装置に記憶させ、この電磁力変動情報を位置情報にしたがって読み出して補正係数発生回路に供給し、固定子の円環振動の主因たる電磁力高調波成分を打ち消すような補正係数を生成して駆動電流波形を補正する回転電機の制御装置(特開平11−341864号公報参照)、
(b)BLモータ、リラクタンスモータを運転するインバータ装置であって、通電角度を144°±3°にすることで、第5次の時間高調波成分を最小にし、低振動、低騒音を可能にするインバータ装置(特開2000−308383号公報参照)、
(c)直流電圧をインバータ回路のスイッチング素子でスイッチングしてモータに印加し、このモータの非通電相に発生する誘起電圧により位置検出信号を位置検出回路で得、この位置検出信号により回転子の位置を制御回路で検出してモータの通電を切り替え、かつ、スイッチング素子をPWM制御してモータを駆動するに当たって、予め誘起電圧に含まれている高調波成分を正トルクとするような電圧成分をモータの印加電圧に重畳してモータを運転し、この運転の最も効率のよいときの印加電圧に相当する波形パターン{電圧(PWM)パターン}を求めてROMに記憶し、制御回路により、そのROMの波形パターンを用いてスイッチング素子をPWM制御し、モータを駆動するようにしたモータの制御方法(特開2000−45783号公報)、および
(d)通電駆動区間のほぼ120°から180°の間のタイミングを検出するタイミング回路と、鋸歯状波を発生する波形発生回路と、波形発生回路の電圧波形によりソフトPWM回路のオン・デューティーを変化させて通電する通電指令発生回路と、上下トランジスタ群と、パワートランジスタ群とを儲け、上記通電駆動区間のほぼ120°から180°の間、ソフトPWM回路のオン・デューティーを徐々に変えた信号を三相モータコイル群の各相に加えて、通電末期のオン・デューティーを徐々に下げて通電するようにしたブラシレスDCモータの駆動回路(特開平10−66375号公報)。
【0007】
上記従来の方式(a)〜(d)は、騒音・振動の原因になっている電磁力振動成分、またはトルクリプルの周波数成分を直接、電流高調波成分を重畳させて除去する手法{n(nは正の整数)次の騒音・振動成分を低減すべく、n次、n±1次の高調波電流を重畳する手法}と、電磁力振動成分、またはトルクリプルの原因となっている電流高調波成分を最小にする手法とに大別される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
騒音・振動の原因になっている電磁力振動成分、またはトルクリプルの周波数成分を直接、電流高調波成分を重畳させて除去する手法を採用した場合には、注入する電流位相や回転位置のタイミングにおいて電磁力振動成分、またはトルクリプルが増大するおそれがあり、この結果、低減したい騒音・振動成分が増大することになる可能性がある。
【0009】
電磁力振動成分、またはトルクリプルの原因となっている電流高調波成分を最小にする手法を採用した場合には、該当する電流高調波成分のみを最小にすることは殆ど不可能であり、他の電流高調波成分にも影響を及ぼすことになるので、騒音・振動成分を十分に低減できる保証がない。また、電流高調波成分を重畳する場合と比較して処理が複雑化してしまう。
【0010】
【発明の目的】
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、電磁力振動および騒音を確実に、かつ十分に低減することができるブラシレスDCモータ駆動方法およびその装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1のブラシレスDCモータ駆動方法は、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するに当たって、所定次数の高調波成分を含む駆動電流に対して異なる次数の高調波電流を注入する方法である。
【0013】
請求項2のブラシレスDCモータ駆動方法は、前記注入する高調波電流の次数を少なくとも1つの次数に設定する方法である。
【0014】
請求項3のブラシレスDCモータ駆動方法は、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するに当たって、駆動電流に対して基本波の7次の高調波電流を注入する方法である。
【0015】
請求項4のブラシレスDCモータ駆動方法は、注入される7次の高調波電流の量を基本波の0.05〜0.20倍に設定する方法である。
【0016】
請求項5のブラシレスDCモータ駆動方法は、モータ中性点信号からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給する方法である。
【0017】
請求項6のブラシレスDCモータ駆動方法は、ブラシレスDCモータの固定子印加電圧、モータ電流、およびブラシレスDCモータの機器定数からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給する方法である。
【0019】
請求項7のブラシレスDCモータ駆動装置は、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するものであって、所定次数の高調波成分を含む駆動電流に対して異なる次数の高調波電流を注入する高調波電流注入手段を含むものである。
【0020】
請求項8のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記注入する高調波電流の次数を少なくとも1つの次数に設定するものである。
【0021】
請求項9のブラシレスDCモータ駆動装置は、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するものであって、駆動電流に対して基本波の7次の高調波電流を注入する7次高調波電流注入手段を含むものである。
【0022】
請求項10のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記7次高調波電流注入手段として、注入される7次の高調波電流の量を基本波の0.05〜0.20倍に設定するものを採用するものである。
【0023】
請求項11のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記ブラシレスDCモータとして、内部に永久磁石を埋め込んでなる回転子を有するものを採用するものである。
【0024】
請求項12のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記ブラシレスDCモータとして、歯部に直接巻線を巻き回してなる集中巻型の固定子を有するものを採用するものである。
【0025】
請求項13のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記ブラシレスDCモータとして、3×N(Nは偶数)スロットの固定子および2×N極の回転子を有するものを採用し、高調波成分電流注入手段、高調波電流注入手段に代えて、N×K(Kは1以上の整数)次の高調波騒音を低減すべくN×K±1次以外の次数の高調波電流を含む電流を注入する電流注入手段を採用するものである。
【0026】
請求項14のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記ブラシレスDCモータとして、6スロットの固定子および4極の回転子を有するものを採用し、前記電流注入手段として、2K(Kは1以上の整数)次の高調波騒音を低減すべく2K±1次以外の次数の高調波電流を含む電流を注入するものを採用するものである。
【0027】
請求項15のブラシレスDCモータ駆動装置は、モータ中性点信号からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給すべく電源装置を制御する電源制御手段をさらに含むものである。
【0028】
請求項16のブラシレスDCモータ駆動装置は、ブラシレスDCモータの固定子印加電圧、モータ電流、およびブラシレスDCモータの機器定数からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給すべく電源装置を制御する電源制御手段をさらに含むものである。
【0029】
請求項17のブラシレスDCモータ駆動装置は、前記ブラシレスDCモータとして、冷凍装置用圧縮機もしくは空気調和機用圧縮機を駆動するものを採用するものである。
【0031】
【作用】
請求項1のブラシレスDCモータ駆動方法であれば、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するに当たって、所定次数の高調波成分を含む駆動電流に対して異なる次数の高調波電流を注入するのであるから、電磁力振動および騒音の低減効果を高めることができる。
【0032】
請求項2のブラシレスDCモータ駆動方法であれば、前記注入する高調波電流の次数を少なくとも1つの次数に設定するのであるから、請求項1と同様の作用を達成することができる。
【0033】
請求項3のブラシレスDCモータ駆動方法であれば、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するに当たって、駆動電流に対して基本波の7次の高調波電流を注入するのであるから、14次の騒音成分を大幅に低減することができる。
【0034】
請求項4のブラシレスDCモータ駆動方法であれば、注入される7次の高調波電流の量を基本波の0.05〜0.20倍に設定するのであるから、請求項3と同様の作用を達成することができる。
【0035】
請求項5のブラシレスDCモータ駆動方法であれば、モータ中性点信号からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給するのであるから、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項1から請求項4の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0036】
請求項6のブラシレスDCモータ駆動方法であれば、ブラシレスDCモータの固定子印加電圧、モータ電流、およびブラシレスDCモータの機器定数からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給するのであるから、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項1から請求項4の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0038】
請求項7のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するに当たって、高調波電流注入手段によって、所定次数の高調波成分を含む駆動電流に対して異なる次数の高調波電流を注入するのであるから、電磁力振動および騒音の低減効果を高めることができる。
【0039】
請求項8のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記注入する高調波電流の次数を少なくとも1つの次数に設定するのであるから、請求項7と同様の作用を達成することができる。
【0040】
請求項9のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、電源装置から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータを駆動するに当たって、7次高調波電流注入手段によって、駆動電流に対して基本波の7次の高調波電流を注入するのであるから、14次の騒音成分を大幅に低減することができる。
【0041】
請求項10のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記7次高調波電流注入手段として、注入される7次の高調波電流の量を基本波の0.05〜0.20倍に設定するものを採用するのであるから、請求項9と同様の作用を達成することができる。
【0042】
請求項11のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記ブラシレスDCモータとして、内部に永久磁石を埋め込んでなる回転子を有するものを採用するのであるから、低振動・低騒音化および高トルク化を達成することができるほか、請求項7から請求項10の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0043】
請求項12のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記ブラシレスDCモータとして、歯部に直接巻線を巻き回してなる集中巻型の固定子を有するものを採用するのであるから、低振動・低騒音化および高トルク化を達成することができるほか、請求項7または請求項8と同様の作用を達成することができる。
【0044】
請求項13のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記ブラシレスDCモータとして、3×N(Nは偶数)スロットの固定子および2×N極の回転子を有するものを採用し、高調波成分電流注入手段、高調波電流注入手段に代えて、N×K(Kは1以上の整数)次の高調波騒音を低減すべくN×K±1次以外の次数の高調波電流を含む電流を注入する電流注入手段を採用するのであるから、3×Nスロットの固定子および2×N極の回転子を有するブラシレスDCモータに適用することにより、請求項12と同様の作用を達成することができる。
【0045】
請求項14のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記ブラシレスDCモータとして、6スロットの固定子および4極の回転子を有するものを採用し、前記電流注入手段として、2K(Kは1以上の整数)次の高調波騒音を低減すべく2K±1次以外の次数の高調波電流を含む電流を注入するものを採用するのであるから、6スロットの固定子および4極の回転子を有するブラシレスDCモータに適用することにより、請求項13と同様の作用を達成することができる。
【0046】
請求項15のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、モータ中性点信号からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給すべく電源装置を制御する電源制御手段をさらに含むのであるから、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項7から請求項14の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0047】
請求項16のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、ブラシレスDCモータの固定子印加電圧、モータ電流、およびブラシレスDCモータの機器定数からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給すべく電源装置を制御する電源制御手段をさらに含むのであるから、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項7から請求項14の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0048】
請求項17のブラシレスDCモータ駆動装置であれば、前記ブラシレスDCモータとして、冷凍装置用圧縮機もしくは空気調和機用圧縮機を駆動するものを採用するのであるから、ブラシレスDCモータの電磁力に起因して圧縮機から発生する騒音を大幅に低減することができるほか、請求項7から請求項16の何れかと同様の作用を達成することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、この発明のブラシレスDCモータ駆動方法およびその装置の実施の態様を詳細に説明する。
【0050】
図1はこの発明のブラシレスDCモータ駆動装置の一実施態様を示す概略図である。
【0051】
このブラシレスDCモータ駆動装置は、直流電源1aと三相インバータ回路1bとを含む電源装置1と、三相インバータ回路1bから駆動電流が供給されるブラシレスDCモータ2と、2相分の駆動電流を入力としてブラシレスDCモータ2の回転子の回転位置を検出するセンサレス位置検出回路3と、センサレス位置検出回路3から出力される位置検出信号を入力としてPWM制御演算を行い、三相インバータ回路1bをPWM動作させるべくPWM制御信号を出力するPWM発生回路4と、センサレス位置検出回路3から出力される位置検出信号を入力として高調波成分電流を注入する高調波注入回路5とを有している。
【0052】
なお、前記センサレス位置検出回路3に代えて、ロータリーエンコーダなどのセンサを用いて回転位置を検出するもの、ブラシレスDCモータ2の誘起電圧を検出し、検出電圧から回転位置を検出するもの、ブラシレスDCモータ2の駆動電流、電圧を用いた演算を行って回転位置を検出するものなどを採用することが可能である。
【0053】
前記三相インバータ回路1bは、直流電圧をスイッチング素子でスイッチングしてブラシレスDCモータ2に印加し、位置検出信号により回転子の回転位置を検出してブラシレスDCモータ2の通電を切り替える一方、スイッチング素子をPWM制御してブラシレスDCモータ2を駆動するものである。
【0054】
前記PWM発生回路4は、位置検出信号を入力として、位置検出信号を基準として三相インバータ回路1bをPWM動作させるべくPWM制御信号を出力し、三相インバータ回路1bのスイッチング素子に供給するものである。
【0055】
前記高調波注入回路5は、低減したい次数の高調波騒音成分に対して、必ずしも該当する次数の高調波成分、および該当する次数±1次の高調波成分を含まない単一、もしくは複数の次数の高調波成分のモータ電流を注入するものである。ここで、1次の成分とは、ブラシレスDCモータを駆動する基本波周波数成分である。したがって、前記高調波注入回路5においては、低減したい高調波振動成分の次数が設定されたことに応答して、上記の次数の高調波成分のモータ電流を注入することができる。
【0056】
上記の構成のブラシレスDCモータ駆動装置の作用は次のとおりである。
【0057】
ブラシレスDCモータ2の回転子の回転位置をセンサレス位置検出回路3により検出し、センサレス位置検出回路3からの位置検出信号を入力とするPWM発生回路4によりPWM制御信号を発生して三相インバータ回路1bに供給し、ブラシレスDCモータ2に供給する駆動電流を制御するに当たって、高調波注入回路5から、低減しようとする高調波騒音成分と直接には関係しない次数の高調波電流成分を注入するための信号をPWM発生回路4に供給することができ、注入した高調波電流成分によってブラシレスDCモータ2の騒音・振動を確実に、かつ十分に低減することができる。
【0058】
さらに説明する。
【0059】
ブラシレスDCモータの電磁力と騒音との関係に関しては、ブラシレスDCモータ2の電磁力の周波数成分は極数に依存せず、駆動電流(または駆動電圧)の周波数に依存して、2×n倍の高調波成分が発生し(図2参照、なお、fは駆動周波数の基本周波数である)、これにモータ形状に依存した高調波成分が重畳される。例えば、固定子のスロットが1局あたり12個ある場合は、12×K次の高調波成分が重畳される。ここで、n、Kは正の整数である。
【0060】
そして、これらの高調波成分が振動・騒音となり、ブラシレスDCモータから放射される。
【0061】
そして、例えば、正弦波PWM波形を用いて、基本波1次の成分に対して、5次高調波成分の電流を注入することにより、図3中(a)に示すように、10次の高調波騒音成分を低減することができる。ここで、5次の高調波電流成分を増加させていくと10次の高調波騒音成分を2.5dBA低下させることができる。
【0062】
なお、従来は10次の高調波騒音成分を低減するためには、10次±1次の高調波電流成分を注入すればよいと思われていた。しかし、11次の高調波電流成分のみを注入した場合には、図3中(b)に示すように、10次の高調波騒音成分が増加することが分かった。これは、11次±1次のモータ電磁力が直接に騒音に寄与し、この結果、10次の高調波騒音成分が増加するからであると思われる。
【0063】
また、正弦波PWM波形を用いて、基本波1次の成分に対して、5次、7次高調波成分の電流を注入することにより、図4中(a)に示すように、8次の高調波騒音成分を低減することができる。ここで、5次、7次の高調波電流成分を増加させていくと8次の高調波騒音成分を5dBA低下させることができる。
【0064】
なお、5次、または7次の高調波電流成分のみを注入した場合には、図4中(b)(c)に示すように、8次の高調波騒音成分は低下しないか、もしくは増加することが分かる。これは、5次の高調波電流成分が直接8次の高調波騒音成分に寄与せず、この結果、8次の高調波騒音成分は低下しないからであるとともに、7次±1次のモータ電磁力が直接に騒音に寄与し、この結果、8次の高調波騒音成分が増加するからであると思われる。
【0065】
換言すれば、低減したい次数の高調波騒音成分に対して、モータ電磁力が直接に騒音に寄与する次数の高調波電流成分を注入することは騒音を増加させることになりやすい。
【0066】
なお、図3、図4における横軸は高調波電流比率(=各高調波電流成分/基本波電流成分)であり、縦軸はそれぞれ10f音(10次の高調波騒音成分)、8f音(8次の高調波騒音成分)である。
【0067】
さらに、高調波注入回路5によって7次の高調波電流成分を注入すれば、14次の高調波騒音成分を大幅に(最大で15dBA)低減することができる。ここで、14次の高調波騒音成分は、図5に示すように、7次の高調波電流比率に応じて変化するので、7次の高調波電流比率を0.05〜0.20に設定すればよく、0.10〜0.15に設定することがより好ましい。
【0068】
このように14次の高調波騒音成分を低減するのは、圧縮機運転時の騒音スペクトルを計測した結果、14次の高調波騒音成分が特に大きいことから、14次の高調波騒音成分を低減することによって、圧縮機全体としての騒音を低減できるからである。
【0069】
前記ブラシレスDCモータ2は、回転子の表面に永久磁石を装着してなるもの(図7参照)と、回転子の内部に永久磁石を埋め込んでなるもの(図8参照)とに大別される。これらのうち、後者の構成のブラシレスDCモータを採用した場合には、電磁力が回転子表面の一部に集中し易くなるため、ブラシレスDCモータの振動・騒音が大きくなる。そのため、単一、もしくは複数の次数の高調波成分のモータ電流を注入することにより、高調波加振力成分を低減する効果がさらに大きくなる。
【0070】
また、後者の構成のブラシレスDCモータを採用した場合には、永久磁石による磁石トルクのみならず、回転子表面の鉄芯に流れる磁束を利用したリラクタンストルクも併用できる。
【0071】
したがって、低振動・低騒音、かつ高トルクでブラシレスDCモータ2を駆動することができる。換言すれば、低振動・低騒音で高負荷を駆動することができる。
【0072】
また、前記ブラシレスDCモータ2は、固定子の歯部に巻線を分布巻してなるもの(図9参照)と、集中巻してなるもの(図10参照)とに大別される。これらのうち、後者の構成のブラシレスDCモータを採用した場合には、直接歯部に巻線を巻きまわすので、分布巻を施す固定子に比べ、巻線抵抗が小さくなり、銅損が低減し高効率になる。しかし、1つの固定子歯部に巻線が集中するため電磁力も集中し、騒音・振動が増加することになる。そのため、単一、もしくは複数の次数の高調波成分のモータ電流を注入することにより、高調波加振力成分を低減する効果がさらに大きくなる。
【0073】
したがって、後者の構成のブラシレスDCモータを採用した場合には、高効率、かつ低騒音でブラシレスDCモータを駆動することができる。
【0074】
なお、上記の集中巻のブラシレスDCモータにおいて、固定子のスロット数を3×N(Nは偶数)、回転子の極数を2×Nに設定することが可能であり、この場合には、N×K(Kは1以上の整数)次の高調波騒音を低減すべく、N×K±1次以外の高調波電流成分が含まれる電流を注入することによって、高効率、かつ低騒音でブラシレスDCモータを駆動することができる。
【0075】
具体的には、固定子のスロット数を6、回転子の極数を4に設定し、2×K次の高調波騒音を低減すべく、2×K±1次以外の高調波電流成分が含まれる電流を注入することによって、高効率、かつ低騒音でブラシレスDCモータを駆動することができる。
【0076】
図11はセンサレス位置検出回路3の構成の一例を示す電気回路図である。
【0077】
このセンサレス位置検出回路3は、Y結線された固定子巻線2aと並列にY結線された抵抗2bを接続し、固定子巻線2aの中性点電圧VNと抵抗2bの中性点電圧VMとを入力とする差分増幅器3aと、差分増幅器3aからの出力信号を入力とする積分器3bと、積分器3bからの出力信号を入力とするゼロクロスコンパレータ3cとを有している(特開平7−337079号公報参照)。なお、ゼロクロスコンパレータ3cからの出力信号が位置検出信号である。
【0078】
図11において、マイコン6は、PWM発生回路4、および高調波注入回路5の作用を達成するほか、従来公知の他の作用を達成することができるものである。また、ベース駆動回路7は、マイコン6から出力されるスイッチング信号を入力として、実際にスイッチング素子をスイッチングできる信号を出力するものである。
【0079】
上記の構成のセンサレス位置検出回路3を採用した場合には、モータ中性点の電位変動に基づいて位置検出を行うので、ブラシレスDCモータに印加する通電期間には影響を受けず、原理的には180°区間全ての位置検出が可能となり、ひいては180°全ての位相を制御することができる。
【0080】
また、ブラシレスDCモータを高温高圧環境などで使用する場合に、センサが不要であるから、安価に、かつ高信頼性のモータ位置検出を行って何ら不都合なくブラシレスDCモータを駆動することができる。
【0081】
さらに、ブラシレスDCモータに供給する電流の通電期間を制限しなくてもよくなるため、正弦波通電が可能となり、ブラシレスDCモータの高効率化に寄与することができる。
【0082】
さらにまた、電流位相を自由に進める制御が可能となるので、磁石トルクとリラクタンストルクとの併用が可能となり、さらに高効率なモータ駆動が可能となり、かつ弱め磁束制御も行えるので、ブラシレスDCモータの運転範囲の拡大を達成することができる。
【0083】
図12はセンサレス位置検出回路3の構成の他の例を示すブロック図である。なお、図12には、三相インバータ回路2を制御するための部分も示している。
【0084】
このセンサレス位置検出回路3は、モータ電流を検出する電流検出部31と、モータ電圧を検出する電圧検出部32と、モータ電流およびモータ電圧を入力とし、内部に有するモータの数式モデルを用いて回転子の回転位置および回転子の回転速度を出力する位置・速度検出部33と、外部から与えられる速度指令および出力された回転速度を入力として速度制御演算を行い、電流指令を出力する速度制御部34と、外部から与えられる位相指令および電流指令を入力として位相制御演算を行う位相制御部35と、位相制御部35からの出力信号、モータ電流、回転子の回転位置を入力として電流制御演算を行い、電圧指令を出力して三相インバータ回路1bに供給する電流制御部36とを有している。
【0085】
なお、図12においては、交流電源1a1、整流回路1a2および平滑コンデンサ1a3により直流電源1aを構成している。
【0086】
上記の構成のセンサレス位置検出回路3を採用した場合には、モータの数式モデルを用い、推定位置と推定速度起電力とに基づいて演算された推定電流と実際に流れているモータ電流とにより回転子の回転位置および回転子の回転速度を同定することができる(「電流推定誤差に基づくセンサレスブラシレスDCモータ制御」、竹下他、T.IEE Japan,Vol.115−D,No.4,’95参照)。
【0087】
また、突極性を持つブラシレスDCモータの場合には、巻線インダクタンスが回転子の回転位置により変化するため、位置推定が困難になるが、モータの数式モデルを突極型モータへ拡張することで位置推定が可能となる(「速度起電力推定に基づくセンサレス突極形ブラシレスDCモータ制御」、竹下他、T.IEEJapan,Vol.117−D,No.1,’97参照)。
【0088】
このセンサレス位置検出回路は、ブラシレスDCモータに印加する通電期間には影響を受けず、原理的には180°区間全ての位置検出が可能となり、ひいては180°全ての位相を制御することができる。
【0089】
また、ブラシレスDCモータを高温高圧環境などで使用する場合に、センサが不要であるから、安価に、かつ高信頼性のモータ位置検出を行って何ら不都合なくブラシレスDCモータを駆動することができる。
【0090】
さらに、ブラシレスDCモータに供給する電流の通電期間を正弦しなくてもよくなるため、正弦波通電が可能となり、ブラシレスDCモータの高効率化に寄与することができる。
【0091】
さらにまた、電流位相を自由に進める制御が可能となるので、磁石トルクとリラクタンストルクとの併用が可能となり、さらに高効率なモータ駆動が可能となり、かつ弱め磁束制御も行えるので、ブラシレスDCモータの運転範囲の拡大を達成することができる。
【0092】
さらに、原理的にモータ運転中の瞬時の位置推定が可能であるから、正確な高調波電流を注入することができ、さらに低振動化、低騒音化を達成することができる。
【0093】
上記のようにして駆動されるブラシレスDCモータによって冷凍機用の圧縮機、または空調機用の圧縮機を駆動する場合を考える。
【0094】
冷凍機用の圧縮機、または空調機用の圧縮機は各種の部材からなっており、それらの部材の固有振動数がブラシレスDCモータの電磁力の高調波成分と共振を起こすことで大きな騒音(突出音)を発生する。しかし、上記の実施態様を用いてブラシレスDCモータを駆動することによって、ブラシレスDCモータの電磁力に起因して圧縮機から発生する騒音を大幅に低減することができる。
【0095】
具体的には、図13に示すように14次の高調波騒音成分が発生している圧縮機を駆動するに当たって、7次の高調波電流成分を注入してブラシレスDCモータを駆動することによって、図14に示すように14次の高調波騒音成分を大幅に低減することができる。
【0097】
【発明の効果】
請求項1の発明は、電磁力振動および騒音の低減効果を高めることができるという特有の効果を奏する。
【0098】
請求項2の発明は、請求項1と同様の効果を奏する。
【0099】
請求項3の発明は、14次の騒音成分を大幅に低減することができるという特有の効果を奏する。
【0100】
請求項4の発明は、請求項3と同様の効果を奏する。
【0101】
請求項5の発明は、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項1から請求項4の何れかと同様の効果を奏する。
【0102】
請求項6の発明は、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項1から請求項4の何れかと同様の効果を奏する。
【0104】
請求項7の発明は、電磁力振動および騒音の低減効果を高めることができるという特有の効果を奏する。
【0105】
請求項8の発明は、請求項7と同様の効果を奏する。
【0106】
請求項9の発明は、14次の騒音成分を大幅に低減することができるという特有の効果を奏する。
【0107】
請求項10の発明は、請求項9と同様の効果を奏する。
【0108】
請求項11の発明は、低振動・低騒音化および高トルク化を達成することができるほか、請求項7から請求項10の何れかと同様の効果を奏する。
【0109】
請求項12の発明は、低振動・低騒音化および高トルク化を達成することができるほか、請求項7または請求項8と同様の効果を奏する。
【0110】
請求項13の発明は、3×Nスロットの固定子および2×N極の回転子を有するブラシレスDCモータに適用することにより、請求項12と同様の効果を奏する。
【0111】
請求項14の発明は、6スロットの固定子および4極の回転子を有するブラシレスDCモータに適用することにより、請求項13と同様の効果を奏する。
【0112】
請求項15の発明は、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項7から請求項14の何れかと同様の効果を奏する。
【0113】
請求項16の発明は、位置検出用センサを装着することが困難な用途に適用することができるほか、請求項7から請求項14の何れかと同様の効果を奏する。
【0114】
請求項19の発明は、ブラシレスDCモータの電磁力に起因して圧縮機から発生する騒音を大幅に低減することができるほか、請求項7から請求項16の何れかと同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のブラシレスDCモータ駆動装置の一実施態様を示す概略図である。
【図2】ブラシレスDCモータに発生する電磁力の高調波成分を説明する図である。
【図3】5次、11次高調波電流の高調波電流比率に対する10次高調波振動成分の変化を示す図である。
【図4】5次、7次高調波電流、5次および7次高調波電流の高調波電流比率に対する8次高調波振動成分の変化を示す図である。
【図5】7次高調波電流の高調波電流比率に対する14次高調波振動成分の変化を示す図である。
【図6】圧縮機運転時の騒音スペクトルの一例を示す図である。
【図7】表面磁石構造のブラシレスDCモータの構成および電磁力ベクトルを示す図である。
【図8】埋め込み磁石構造のブラシレスDCモータの構成および電磁力ベクトルを示す図である。
【図9】分布巻ブラシレスDCモータの電磁力ベクトル分布を示す図である。
【図10】集中巻ブラシレスDCモータの電磁力ベクトル分布を示す図である。
【図11】モータ中性点信号を用いるセンサレス位置検出回路を示す電気回路図である。
【図12】モータの数式モデルを用いるセンサレス位置検出回路を示すブロック図である。
【図13】7次高調波電流を注入しない場合における圧縮機の騒音スペクトルを示す図である。
【図14】7次高調波電流を注入した場合における圧縮機の騒音スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
1b 三相インバータ回路 2 ブラシレスDCモータ
3a 差分増幅器 3b 積分器
3c ゼロクロスコンパレータ 6 マイコン
5 高調波注入回路 33 位置・速度検出部
34 速度制御部 35 位置制御部
36 電源制御部
Claims (17)
- 電源装置(1b)から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータ(2)を駆動する方法であって、所定次数の高調波成分を含む駆動電流に対して異なる次数の高調波電流を注入することを特徴とするブラシレスDCモータ駆動方法。
- 前記注入する高調波電流の次数は少なくとも1つの次数である請求項1に記載のブラシレスDCモータ駆動方法。
- 電源装置(1b)から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータ(2)を駆動する方法であって、駆動電流に対して基本波の7次の高調波電流を注入することを特徴とするブラシレスDCモータ駆動方法。
- 注入される7次の高調波電流の量を基本波の0.05〜0.20倍に設定する請求項3に記載のブラシレスDCモータ駆動方法。
- モータ中性点信号からブラシレスDCモータ(2)の回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置(1b)からブラシレスDCモータ(2)に駆動電流を供給する請求項1から請求項4の何れかに記載のブラシレスDCモータ駆動方法。
- ブラシレスDCモータ(2)の固定子印加電圧、モータ電流、およびブラシレスDCモータ(2)の機器定数からブラシレスDCモータ(2)の回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置(1b)からブラシレスDCモータ(2)に駆動電流を供給する請求項1から請求項4の何れかに記載のブラシレスDCモータ駆動方法。
- 電源装置(1b)から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータ(2)を駆動する装置であって、所定次数の高調波成分を含む駆動電流に対して異なる次数の高調波電流を注入する高調波電流注入手段(5)を含むことを特徴とするブラシレスDCモータ駆動装置。
- 前記注入する高調波電流の次数は少なくとも1つの次数である請求項7に記載のブラシレスDCモータ駆動装置。
- 電源装置(1b)から駆動電流を供給することによりブラシレスDCモータ(2)を駆動する装置であって、駆動電流に対して基本波の7次の高調波電流を注入する7次高調波電流注入手段(5)を含むことを特徴とするブラシレスDCモータ駆動装置。
- 前記7次高調波電流注入手段(5)は、注入される7次の高調波電流の量を基本波の0.05〜0.20倍に設定するものである請求項9に記載のブラシレスDCモータ駆動装置。
- 前記ブラシレスDCモータ(2)は、内部に永久磁石を埋め込んでなる回転子を有するものである請求項7から請求項10の何れかに記載のブラシレスDCモータ駆動装置。
- 前記ブラシレスDCモータ(2)は、歯部に直接巻線を巻き回してなる集中巻型の固定子を有するものである請求項7または請求項8の何れかに記載のブラシレスDCモータ駆動装置。
- 前記ブラシレスDCモータ(2)は、3×N(Nは偶数)スロットの固定子および2×N極の回転子を有するものであり、高調波成分電流注入手段(5)、高調波電流注入手段(5)に代えて、N×K(Kは1以上の整数)次の高調波騒音を低減すべくN×K±1次以外の次数の高調波電流を含む電流を注入する電流注入手段(5)を採用する請求項12に記載のブラシレスDCモータ駆動装置。
- 前記ブラシレスDCモータ(2)は、6スロットの固定子および4極の回転子を有するものであり、前記電流注入手段(5)は、2K(Kは1以上の整数)次の高調波騒音を低減すべく2K±1次以外の次数の高調波電流を含む電流を注入するものを採用するものである請求項13に記載のブラシレスDCモータ駆動装置。
- モータ中性点信号からブラシレスDCモータの回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置からブラシレスDCモータに駆動電流を供給すべく電源装置(1b)を制御する電源制御手段(3a)(3b)(3c)(6)をさらに含む請求項7から請求項14の何れかに記載のブラシレスDCモータ駆動装置。
- ブラシレスDCモータ(2)の固定子印加電圧、モータ電流、およびブラシレスDCモータ(2)の機器定数からブラシレスDCモータ(2)の回転子の回転位置を検出し、検出された回転位置に基づいて電源装置(1b)からブラシレスDCモータ(2)に駆動電流を供給すべく電源装置(1b)を制御する電源制御手段(33)(34)(35)(36)をさらに含む請求項7から請求項14の何れかに記載のブラシレスDCモータ駆動装置。
- 前記ブラシレスDCモータ(2)は、冷凍装置用圧縮機もしくは空気調和機用圧縮機を駆動するものである請求項7から請求項16の何れかに記載のブラシレスDCモータ駆動装置。
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