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JP3688757B2 - 画像表示装置およびその駆動方法 - Google Patents

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三千男 荒井
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of El Displays (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、画像表示装置に係り、例えば有機EL画像表示装置のような、エレクトロルミネセンス(EL)画像表示装置およびその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4、図5は従来例を示した図である。以下、これらの図面に基づいて従来例を説明する。
【0003】
図4(A)は、パネルブロック図であり、ディスプレイ(表示)パネル10には、ディスプレイ画面11、X軸のシフトレジスタ12、Y軸のシフトレジスタ13が設けてある。
【0004】
ディスプレイ画面11には、EL電源が供給されており、またX軸のシフトレジスタ12には、シフトレジスタ電源の供給とX軸同期信号の入力が行われる。さらにY軸のシフトレジスタ13には、シフトレジスタ電源の供給とY軸同期信号の入力が行われる。また、X軸のシフトレジスタ12の出力部に画像データ信号の出力が設けてある。
【0005】
図4(B)は、図4(A)のA部の拡大説明図であり、ディスプレイ画面11の1画素(点線の四角で示す)は、トランジスタが2個、コンデンサが1個、EL素子が1個より構成されている。
【0006】
この1画素の発光動作は、例えば、Y軸のシフトレジスタ13で選択信号Y1の出力があり、またX軸のシフトレジスタ12で選択信号X1の出力があった場合、トランジスタTy11とトランジスタTx1がオンとなる。
【0007】
このため、画像データ(映像信号)VLは、非線形素子(BIAS TFT)M11である薄膜トランジスタのゲートに入力される。これにより、このゲート電圧に応じた電流がEL電源から非線形素子M11のドレイン、ソース間に流れ、EL素子EL11が発光する。
【0008】
次のタイミングでは、X軸のシフトレジスタ12は、選択信号X1の出力をオフとし、選択信号X2を出力することになるが、非線形素子M11のゲート電圧は、コンデンサC11で保持されるため、次にこの画素が選択されるまでEL素子EL11の前記発光は、持続することになる。
【0009】
図5に一画素を抜き出して示す如く、一画素毎のEL素子を発光制御用の非線形素子(BIAS TFT)Mに直列接続し、この非線形素子(BIAS TFT)Mのゲート電極に信号保持用のキャパシタCを接続する。
【0010】
そしてこの信号保持用のキャパシタCにデータ書き込み用の非線形素子(SELECT−SW用TFT)Tyを接続し、このデータ書き込み用の非線形素子(SELECT−SW用TFT)TyにY座標選択信号YnとX座標選択信号により選択された画像データ(映像信号)VLを印加する。
【0011】
この画像データVLにより前記信号保持用のキャパシタCに電荷を蓄積し、この信号保持用のキャパシタCに蓄積された電圧により前記発光制御用の非線形素子(BIAS TFT)Mに流れる電流を制御することにより、EL素子の発光強度が決定される。(“A6×6−in 20−lpi Electroluminescent Display Panel ”T.P.BRODY,FANG CHEN LUO,et.al.IEEE Trans.Electron Devices,Vol.ED-22,No.9,Sept.1975、p739〜p749参照)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、発光制御用の非線形素子(BIAS TFT)Mに流れる電流と、キャパシタCに蓄積された電圧との特性関係は必ずしも一次比例の関係ではない。このため入力された映像信号の大きさとEL素子の発光輝度との関係が直線的でないため、入力映像信号に忠実にEL素子の発光輝度が得られないため、映像信号の大きさに忠実な発光輝度の再現が難しかった。
【0013】
例えばこの非線形素子Mが電界効果トランジスタ(TFT)の場合、これに流れる電流は飽和領域で次式のものとなる。
Ids=(1/2)(W/L)μ0 0 (Vgs−Vth)2
Ids TFTに流れる電流
Vgs ゲートソース間電圧(キャパシタCに蓄積された電圧)
0 単位面積当りのゲート容量
μ0 移動度
W TFTのゲートのチャネル幅
L TFTのゲートのチャネル長
Vth TFTの閾値電圧
前記式より明らかな如く、IdsとVgsとは比例関係でなく、このため映像信号に比例した発光輝度を得ることができなかった。
【0014】
本発明は、前記従来の課題を解決し、入力電圧と発光制御用の非線形素子に流れる電流を一次比例関係にすることで、入力映像信号に忠実な薄膜画素素子の輝度を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、図1に示す如く、発光用の薄膜画素素子(EL素子)とその発光制御用の非線形素子(BIAS TFT)と選択用のスイッチ用TFT等で構成されたパネル10とは別に前記発光制御用の非線形素子と同じ電圧−電流特性を有する参照用(第2の)非線形素子2を設ける。
【0016】
一方、入力信号である画像信号VLを参照変換部1に入力し、この参照変換部1の一方の出力を参照用非線形素子2に入力して、参照用非線形素子2に入力画像信号の大きさに比例した電流を流すとともに、そのときの参照用非線形素子2に印加する制御信号VLoをパネル10内の発光制御用の非線形素子に印加する。
【0017】
【作用】
これにより発光制御用の非線形素子にも、参照用非線形素子2と同様に、入力画像信号VLの大きさに比例した電流を流すことができるので、発光用のEL素子を、入力画像信号の大きさに忠実に比例した輝度で制御することができる。
【0018】
【実施例】
本発明の一実施例を図2に基づき説明する。
図2(A)は本発明の一実施例の構成図であり、参照変換部1は画像信号VLが一方の入力部に入力される演算増幅器(オペアンプ)OPを具備し、その出力が参照用の第2の非線形素子M1であるTFT(薄膜トランジスタ)のゲート電圧となる。また参照用の非線形素子M1には参照抵抗Rsが接続されている。そして参照用の非線形素子M1の参照電位Vsが演算増幅器OPの他方の入力部に入力される。
【0019】
従って、画像信号VLが演算増幅器OPに入力されると、演算増幅器OPは入力画像信号VLと参照電位Vsが等しくなるように非線形素子M1を制御するので、画像信号VLに比例した電流が参照用の非線形素子M1の電流Isとして流れる。
【0020】
このときの演算増幅器OPの出力電圧VLoをパネル10側の発光制御用の非線形素子のゲート電圧に印加すれば、この非線形素子には、これまた画像信号VLに比例した電流が流れるので、これに接続された薄膜画素素子であるEL素子を画像信号VLに比例した輝度で発光制御することができる。
【0021】
図2(B)は参照変換部1に入力される画像信号VLとパネル10側の選択された薄膜画素素子(EL素子)に流れる電流Idsとの関係が一次比例関係であることを示している。
【0022】
この実施例においては、パネル側の非線形素子であるTFTと、参照用の非線形素子M1であるTFTを同一の基板上に同時に形成することにより、これらのTFTの特性をほぼ同一のものとして容易に構成することができる。
【0023】
本発明の他の実施例を図3に基づき説明する。
参照変換部1には、トランジスタQ1と該トランジスタQ1のベースに接続された抵抗R1とエミッタに接続された抵抗R2が設けてあり、この参照変換部1は画像信号VLに比例した電流を出力する電流源となるものである。
【0024】
参照用非線形素子2には、参照用の非線形素子M1であるTFT(薄膜トランジスタ)が設けてあり、参照変換部1の出力(トランジスタQ1のコレクタ)がこのTFTに接続される。そして、このTFTの出力電圧VLoをパネル10側の発光制御用の非線形素子であるTFTのゲート電圧に印加する。これにより、参照用の非線形素子M1であるTFTと発光制御用の非線形素子であるTFTとは、カレントミラーとして機能する。
【0025】
従って、画像信号VLが抵抗R1に入力されると、それに比例した電流Isが非線形素子M1、トランジスタQ1、抵抗R2、共通電位(アース)に流れる。このように画像信号VLに比例した電流が参照用の非線形素子M1に流れ、これと同じ電流が発光制御用の非線形素子に流れることになる。
【0026】
このため、パネル10側の発光制御用の非線形素子には、画像信号VLに比例した電流が流れるので、これに接続された薄膜画素素子であるEL素子を画像信号VLに比例した輝度で発光制御することができる。
【0027】
この実施例においても、パネル側の非線形素子であるTFTと、参照用の非線形素子M1であるTFTを同一の基板上に同時に形成することにより、これらのTFTの特性をほぼ同一のものとして容易に構成することができる。
【0028】
また、この参照用の非線形素子M1は複数個設ける必要はなく、パネル側の発光制御用の非線形素子であるTFTのチャネルの形等にあわせ一個で対応することができる。
【0029】
なお、前記実施例では非線形素子として薄膜で製造したTFTを用いた場合の説明をしたが、これに限定されるものではなく、他の製法で製造した非線形素子を用いることもできる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば次のような効果がある。
(1) 発光制御用の非線形素子と同様な特性を持つ第2の非線形素子を用いて入力する画像信号を前記発光素子制御用の非線形素子に適した画像信号に変換し、これをこの発光制御用の非線形素子の制御電圧として入力するので映像信号に忠実な輝度を再現することができる。
【0031】
(2) 発光制御用の非線形素子と、第2の非線形素子とを同時に構成したものを使用するので、これらの特性をほとんど同様の特性のものにすることができ、従って映像信号に忠実な輝度を再現する画像表示装置を提供することができる。
【0032】
(3) 参照変換部に演算増幅器を用いるので入力映像信号に忠実な薄膜画素素子の輝度を得ることができる。
(4) 参照変換部に電流源を用い、第2の非線形素子と発光制御用の非線形素子とでカレントミラーを構成するので、演算増幅器等の複雑な回路を必要とせず、入力映像信号に忠実な薄膜画素素子の輝度を得ることができる。
【0033】
(5) 発光制御用の非線形素子と同様の電圧−電流特性を持つ第2の非線形素子を設け、この第2の非線形素子の出力を参照して調整された画像信号で、前記発光制御用の非線形素子を駆動する方法としたので、入力映像信号に忠実な薄膜画素素子の輝度を得ることができる。
【0034】
(6) 発光制御用の非線形素子を駆動する方法において、第2の非線形素子は、発光制御用の非線形素子と同時に形成したものを用いるので、これらの特性をほとんど同様の特性のものにすることができ、映像信号に忠実な輝度を再現する画像表示装置の駆動方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の一実施例の説明図である。
【図3】本発明の他の実施例の説明図である。
【図4】従来例の説明図(1)である。
【図5】従来例の説明図(2)である。
【符号の説明】
1 参照変換部
2 第2の非線形素子(参照用非線形素子)
10 パネル
VL 画像信号
VLo 参照変換部の出力

Claims (4)

  1. 薄膜画素素子と、
    該薄膜画素素子の発光制御用の非線形素子と、
    該非線形素子のゲート電極に接続された信号保持用のキャパシタと、
    該キャパシタへのデータ書き込み用の非線形素子と、
    前記発光制御用の非線形素子と同時に形成された第2の非線形素子と、
    入力された画像信号を前記第2の非線形素子の出力電流が前記入力された画像信号に比例した電流となるように調整された画像信号に変換し、該変換した調整された画像信号を前記第2の非線形素子のゲート電極へ入力するとともに前記発光制御用の非線形素子に入力する参照変換部とを有することを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記参照変換部に演算増幅器を用いることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 前記参照変換部に電流源を用い、前記第2の非線形素子と前記発光制御用の非線形素子とでカレントミラーを構成することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  4. 薄膜画素素子と、該薄膜画素素子の発光制御用の非線形素子と、該非線形素子のゲート電極に接続された信号保持用のキャパシタと、該キャパシタへのデータ書き込み用の非線形素子を有する画像表示装置の駆動方法において、
    前記発光制御用の非線形素子と同時に形成された第2の非線形素子を設け、入力された画像信号を前記第2の非線形素子の出力電流が前記入力された画像信号に比例した電流となるように調整された画像信号に変換し、該変換した調整された画像信号を前記第2の非線形素子のゲート電極へ入力するとともに前記発光制御用の非線形素子に入力することを特徴とする画像表示装置の駆動方法。
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