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JP3688556B2 - 樹脂製ギヤ、画像形成装置及び樹脂製回転伝達手段 - Google Patents

樹脂製ギヤ、画像形成装置及び樹脂製回転伝達手段 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機,プリンター,ファクシミリ,自動車用部品等の動力伝達機構に広く使用される樹脂製ギヤ及びこの樹脂製ギヤを介して感光体を駆動するように構成された複写機,プリンター,ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から複写機や自動車用部品等の動力伝達機構には、部品費用の低廉化,軽量化及び作動音の静粛化等を目的として樹脂製ギヤが使用されている。この樹脂製ギヤは、射出成形により所定の形状に形成されるが、使用目的に合致するような歯形精度と強度になるように、その形状が工夫されている。
【0003】
(第1の従来例)
例えば、図14〜図15に示す樹脂製ギヤ50は、歯51が形成された円環状の歯部52と軸53に嵌合されるボス(軸支持部)54とを薄板状のウェブ55で接続するような形状に形成されており、歯部52に接続されるウェブ55が薄いため、射出成形後におけるウェブ55と歯部52の接続部及びその近傍の半径方向内方への収縮変形量が少なく、歯形精度を高精度に成形することができる。尚、歯部52に接続されるウェブ55の肉厚が厚い場合は、ウェブ55の体積が大きくなり、射出成形後におけるウェブ55の半径方向内方への収縮変形量が大きくなるため、ウェブ55と歯部との接続部及びその近傍部分がウェブ55の収縮方向へ引っ張られるように変形し、歯部52の変形量が大きくなり、歯51の成形精度の低下が大きくなる。
【0004】
一方、これらの図14〜図15に示すような樹脂製ギヤ50は、図16のようなラジアル荷重WRを受けた状態で動力伝達する場合、ラジアル荷重WRを受けるウェブ55の厚みが薄くて強度が低いため、図16の点線で示すように楕円状に変形する量が大きくなり、回転伝達精度が低下する。又、図15に示すような断面形状の樹脂製ギヤ50がはすば歯車の場合、歯部52及びウェブ55にスラスト荷重WSが作用することになるが、ウェブ55の厚さが薄く、図17の点線で示すようにスラスト荷重WSの作用方向への撓み変形量が大きくなり、回転伝達精度が低下する。
【0005】
(第2の従来例)
そこで、このような不具合を解消するため、図18〜図20に示すように、ウェブ55の側面にボス54と歯部52を接続する半径方向リブ56を形成し、ウェブ55の剛性を高め、回転伝達精度を向上させるようにした樹脂製ギヤ57が考えられた。しかし、このように、ボス54と歯部52を半径方向リブ56で直接接続したような樹脂製ギヤ57は、半径方向リブ56と歯部52との接続部及びその近傍の半径方向内方への収縮変形量(図18及び図19中の点線部分)が大きくなり、図21に示すような歯51の倒れ込みという現象を生じ、歯形精度が低下するという新たな不具合を招くことになった。
【0006】
(第3の従来例)
このような従来例の不具合を解消できる樹脂製ギヤ60として、図22〜図23に示すものが本願出願人により開発された。これらの図に示す樹脂製ギヤ60は、ウェブ55の側面にボス54と同心状に第1の周方向リブ61が形成され、この第1の周方向リブ61と歯部52との間のウェブ55の側面に第2の周方向リブ62が歯部52と同心状に形成され、更にボス54と第1の周方向リブ61及びこの第1の周方向リブ61と第2の周方向リブ62がそれぞれ径方向リブ63,64で接続されており、径方向リブ64を歯部52に接続することなく、ウェブ55の剛性を高めるようになっている。従って、このような樹脂製ギヤ60は、歯形精度が高精度で且つ回転伝達精度が高精度であり、精密機器に広く利用されている(特開平10−278124号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年、カラープリンタやカラー複写機等の画像形成装置は、樹脂製ギヤ60の僅かな回転伝達精度の誤差が色ずれとして現れる。そのため、色ずれを防止して、より一層鮮明な印刷を可能にするためには、樹脂製ギヤ60の回転伝達精度(動的精度)を更に高精度化する必要がある。
【0008】
又、近年のカラープリンターやカラー複写機等の画像形成装置は、デスクサイドに配置されて使用されることが多いため、作動時の振動や振動に起因する騒音を低減し、静粛な職場環境を維持し得るものであることが必要とされている。
【0009】
そこで、本発明は、このような課題を解決できる樹脂製ギヤやこの樹脂製ギヤを使用する画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1の発明に係る樹脂製ギヤは、半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えている。そして、前記ウェブの両側面には、前記歯部と同心の周方向リブが形成されると共に、該周方向リブと前記軸支持部とを半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成されている。また、前記ウェブの一方の側面側には、前記周方向リブと前記軸支持部とを径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブとの接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記軸支持部との接続部に斜めに延びる一方の筋かいが形成されている。また、前記ウェブの他方の側面側には、前記周方向リブと前記軸支持部とを径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記軸支持部との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブとの接続部に斜めに延びる他方の筋かいが形成されている。そして、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいとが逆方向に傾斜しており、動力伝達時に、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか一方が圧縮力を受け、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか他方が引っ張り力を受けるようになっており、前記筋かいは前記径方向リブから分岐するようになっている。
【0011】
このような構成の本発明は、ウェブが周方向リブ及び径方向リブで補強されると共に周方向リブの内周面側に形成された筋かいによりウェブが補強される。その結果、本発明の樹脂製ギヤは、ウェブの肉厚を厚くしなくても剛性を大きくすることができる。従って、本発明によれば、ウェブの剛性を大きくすることによって歯形精度を損なうというようなことがない。即ち、本発明は、歯部の形状精度(静的精度)を維持しながら回転伝達精度(動的精度)を向上させることが可能になる。しかも、本発明によれば、ウェブの剛性を大きくすることにより、振動を低減し、振動に起因する騒音を低減することが可能になる。
また、請求項2の発明に係る樹脂製ギヤは、半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えている。そして、前記ウェブの両側面には、前記歯部と同心の周方向リブが前記歯部と前記軸支持部との間に複数形成され、前記軸支持部と前記周方向リブ及び径方向に隣り合う周方向リブ同士を半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成されている。また、前記ウェブの一方の側面側には、少なくとも径方向に隣り合う前記周方向リブ同士を径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の一方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の他方との接続部に斜めに延びる一方の筋かいが形成されている。また、前記ウェブの他方の側面側には、少なくとも径方向に隣り合う前記周方向リブ同士を径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の他方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の一方との接続部に斜めに延びる他方の筋かいが形成されている。そして、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいとが逆方向に傾斜しており、動力伝達時に、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか一方が圧縮力を受け、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか他方が引っ張り力を受けるようになっており、前記筋かいは前記径方向リブから分岐するようになっている。
請求項3の発明に係る樹脂製ギヤは、半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えている。この樹脂製ギヤにおいて、前記ウェブの両側面には、前記歯部と同心の周方向リブが形成されると共に、該周方向リブと前記軸支持部とを半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成され、前記周方向リブと前記軸支持部とを径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブとの接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記軸支持部との接続部に斜めに延びる筋かいがそれぞれ形成されている。そして、前記ウェブの両側面のそれぞれに形成された筋かいが同一方向に傾斜しており、動力伝達時に、前記ウェブの両側面の各筋かいが共に圧縮力又は引っ張り力を受けるようになっており、前記筋かいは前記径方向リブから分岐するようになっている。
請求項4の発明に係る樹脂製ギヤは、半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えている。この樹脂製ギヤにおいて、前記ウェブの両側面には、前記歯部と同心の周方向リブが前記歯部と前記軸支持部との間に複数形成されると共に、前記軸支持部と前記周方向リブ及び径方向に隣り合う周方向リブ同士を半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成され、少なくとも径方向に隣り合う前記周方向リブ同士を径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の一方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の他方との接続部に斜めに延びる筋かいがそれぞれ形成されている。そして、前記ウェブの両側面のそれぞれに形成された筋かいが同一方向に傾斜しており、動力伝達時に、前記ウェブの両側面の各筋かいが共に圧縮力又は引っ張り力を受けるようになっており、前記筋かいは前記径方向リブから分岐するようになっている。
請求項5の発明に係る樹脂製ギヤは、半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えている。そして、前記ウェブには、前記歯部と同心の周方向リブが形成されると共に、該周方向リブと前記軸支持部とを半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成されている。また、前記ウェブの少なくとも一方の側面には、前記周方向リブと前記軸支持部とを径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブとの接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記軸支持部との接続部に斜めに延びる一方の筋かいが形成されると共に、前記一対の径方向リブのうちの一方と前記軸支持部との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブとの接続部に斜めに延びる他方の筋かいが形成されている。そして、動力伝達時に、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか一方が圧縮力を受け、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか他方が引っ張り力を受けるようになっており、前記筋かいは前記径方向リブから分岐するようになっている。
請求項6の発明に係る樹脂製ギヤは、半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えている。そして、前記ウェブには、前記歯部と同心の周方向リブが前記歯部と前記軸支持部との間に複数形成されると共に、前記軸支持部と前記周方向リブ及び径方向に隣り合う周方向リブ同士を半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成されている。また、前記ウェブの少なくとも一方の側面には、少なくとも径方向に隣り合う前記周方向リブ同士を径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の一方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の他方との接続部に斜めに延びる一方の筋かいが形成されると共に、前記一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の他方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の一方との接続部に斜めに延びる他方の筋かいが形成されている。そして、動力伝達時に、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか一方が圧縮力を受け、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか他方が引っ張り力を受けるようになっており、前記筋かいは前記径方向リブから分岐するようになっている。
請求項7の発明に係る樹脂製ギヤは、半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えている。そして、前記ウェブには、前記歯部と同心の周方向リブが形成されると共に、該周方向リブと前記軸支持部とを半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成されている。また、前記ウェブの一方の側面には、前記周方向リブと前記軸支持部とを径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブとの接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記軸支持部との接続部に斜めに延びる筋かいが形成されている。そして、動力伝達時に、前記筋かいが回転方向によって圧縮力又は引っ張り力のいずれかを受けるようになっており、前記筋かいは前記径方向リブから分岐するようになっている。
請求項8の発明に係る樹脂製ギヤは、半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えている。そして、前記ウェブには、前記歯部と同心の周方向リブが前記歯部と前記軸支持部との間に複数形成されると共に、前記軸支持部と前記周方向リブ及び径方向に隣り合う周方向リブ同士を半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成されている。また、前記ウェブの一方の側面には、少なくとも径方向に隣り合う前記周方向リブ同士を径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の一方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の他方との接続部に斜めに延びる筋かいが形成されている。そして、動力伝達時に、前記筋かいが回転方向によって圧縮力又は引っ張り力のいずれかを受けるようになっており、前記筋かいは前記径方向リブから分岐するようになっている。
【0012】
請求項の発明に係る画像形成装置は、前記請求項1〜のいずれかの発明に係る樹脂製ギヤと、この樹脂製ギヤを介して感光体を回転駆動する駆動手段とを備えたことを特徴としている。
【0013】
このような構成の画像形成装置は、駆動手段の回転が請求項1〜のいずれかの発明の樹脂製ギヤを介して伝達され、感光体が高精度で回転駆動されるため、高精度の画像形成が行われると共に、静粛な画像形成が行われる。
【0014】
請求項10の発明に係る樹脂製回転伝達手段は、半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えている。そして、前記ウェブには、前記歯部と同心の周方向リブが形成されると共に、該周方向リブと前記軸支持部とを半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成されている。また、前記ウェブの一方の側面には、前記周方向リブと前記軸支持部とを径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブとの接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記軸支持部との接続部に斜めに延びる筋かいが形成されている。そして、動力伝達時に、前記筋かいが回転方向によって圧縮力又は引っ張り力のいずれかを受けるようになっており、前記筋かいは前記径方向リブから分岐するようになっている。
請求項11の発明に係る樹脂製回転伝達手段は、半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えている。そして、前記ウェブには、前記歯部と同心の周方向リブが前記歯部と前記軸支持部との間に複数形成されると共に、前記軸支持部と前記周方向リブ及び径方向に隣り合う周方向リブ同士を半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成されている。また、前記ウェブの一方の側面には、少なくとも径方向に隣り合う前記周方向リブ同士を径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の一方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の他方との接続部に斜めに延びる筋かいが形成されている。そして、動力伝達時に、前記筋かいが回転方向によって圧縮力又は引っ張り力のいずれかを受けるようになっており、前記筋かいは前記径方向リブから分岐するようになっている。
【0015】
このような構成の樹脂製回転伝達手段は、ウェブが周方向リブ及び径方向リブで補強されると共に周方向リブの内周面側に形成された筋かいにより補強される。その結果、本発明の樹脂製回転伝達手段は、ウェブの肉厚を厚くしなくても剛性を大きくすることができる。従って、本発明によれば、ウェブの剛性を大きくすることによって歯形精度を損なうというようなことがない。即ち、本発明は、歯部の形状精度(静的精度)を維持しながら回転伝達精度(動的精度)を向上させることが可能になる。しかも、本発明によれば、ウェブの剛性を大きくすることにより、振動を低減し、振動に起因する騒音を低減することが可能になる。
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。
【0016】
(樹脂製ギヤ)
[第1の実施の形態]
図1〜図3は、本発明の実施の形態に係る樹脂製ギヤ1を示すものである。これらの図に示すように、樹脂製ギヤ1は、例えばポリアセタール、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリブチレンテレフタレート等の樹脂材料を使用して射出成形したものであり、軸2に係合される軸穴3が形成された軸支持部4と、この軸支持部4の外表面から半径方向外方へ向けて形成されたウェブ5と、このウェブ5で前記軸支持部4に接続される略円環状の歯部6とを備えている。そして、歯部6の外周側には使用目的に合致した歯形形状の歯7が形成されている。尚、本実施の形態の樹脂製ギヤ1は、その軸支持部4の軸穴3が軸2に対してキーやスプライン等の周知の回り止め手段により回り止めされた状態で嵌合されており、軸2と一体回動できるようになっている。
【0017】
軸支持部4の外周側のウェブ5の両側には、略円環状の第1の周方向リブ8が歯部6と同心に形成されている。そして、この第1の周方向リブ8と歯部6との間のウェブ5の両側には、第1の周方向リブ8と同心に略円環状の第2の周方向リブ10が形成されている。
【0018】
又、軸支持部4と第1の周方向リブ8との間のウェブ5aの両側面には、軸支持部4の外表面と第1の周方向リブ8の内周面とを接続する第1の径方向リブ11が放射状に複数形成されている。そして、第2の周方向リブ10と第1の周方向リブ8との間のウェブ5bの両側面には、第2の周方向リブ10の内周面と第1の周方向リブ8の外周面とを接続する第2の径方向リブ12が放射状に複数形成されている。
【0019】
軸支持部4,第1の周方向リブ8及び隣り合う第1の径方向リブ11,11に囲まれるウェブ5aの各側面にそれぞれ1本の筋かい13,13が形成されている。ここで、図1中表面側の筋かい13は、同一方向に傾斜するように形成されている。一方、図1中裏面側の筋かい13は、表面側と逆の方向へ傾斜するように形成されている。尚、図1中裏面側の筋かい13の形成位置を破線で示す。
【0020】
このように構成された樹脂製ギヤ1は、他の図示しない樹脂製ギヤに噛み合わされて、その図示しない樹脂製ギヤから軸2に回転を伝達する際に、歯部6(第1の周方向リブ8)に回転方向の力が作用する一方、軸支持部4には回転方向と逆方向の抵抗力が作用する。その結果、軸支持部4は、第1の周方向リブ8に対して回転方向と逆方向へ変位しようとする(図3参照)。しかし、この際、ウェブ5の表裏にそれぞれ形成された筋かい13は、軸支持部4,第1の周方向リブ8及び隣り合う第1の径方向リブ11,11で形成された形状を保持するように機能し、軸支持部4が第1の周方向リブ8に対して回転方向と逆方向に変位するのを抑える。従って、本実施の形態の樹脂製ギヤ1は、動力伝達時にトルク変動があったとしても、軸支持部4と歯部6の回動方向に対するずれを少なくすることができ、回転伝達精度(動的精度)を従来例よりも良くすることができる。尚、この樹脂製ギヤ1は、動力伝達時において、ウェブ5の表裏にそれぞれ形成された筋かい13,13のいずれか一方に圧縮力が作用し、ウェブ5の表裏にそれぞれ形成された筋かい13,13のいずれか他方に引っ張り力が作用するようになっている。
【0021】
又、本実施の形態の樹脂製ギヤ1は、動力伝達時に、歯部6にスラスト力やラジアル力が作用することになるが、ウェブ5が第1及び第2の周方向リブ8,10、第1〜第2の径方向リブ11,12及び筋かい13により補強されているため、外力に対するウェブ5の変形量を小さくすることができ、回転伝達精度を従来例よりも良くすることができる。
【0022】
又、本実施の形態の樹脂製ギヤ1は、ウェブ5が第1及び第2の周方向リブ8,10、第1〜第2の径方向リブ11,12及び筋かい13により補強されているため、ウェブ5の肉厚を厚くすることなくウェブ5の剛性アップを図ることができる。従って、本実施の形態の樹脂製ギヤ1は、射出成形後におけるウェブ5(5c)と歯部6との接続部及びその近傍の収縮変形に伴う歯形精度(静的精度)の悪化という不具合を招来することがない。
【0023】
又、本実施の形態の樹脂製ギヤ1は、上記のように、ウェブ5が第1及び第2の周方向リブ8,10、第1〜第2の径方向リブ11,12及び筋かい13により補強されている分だけ、歯部6と第2の周方向リブ10とを接続するウェブ5(5c)の肉厚を薄くし、歯形精度のさらなる向上を図ることが可能になる。
【0024】
更に、本実施の形態の樹脂製ギヤ1は、第1の周方向リブ8,第2の周方向リブ10,第1の径方向リブ11及び第2の径方向リブ12でウェブ5の剛性を大きくすると共に、筋かい13を形成することによりウェブ5の剛性を大きくするようになっているため、回転伝達力に起因するねじり振動やスラスト力(回転軸線方向に作用する力であって、回転方向に直交する方向の力)に起因する曲げ振動を低減でき、これら振動に起因する騒音を低減することができる。
【0025】
尚、本実施の形態の樹脂製ギヤ1は、平歯車,はすば歯車,ウォームホイール,傘歯車及び内歯歯車等に広く適用することができる。
【0026】
又、本実施の形態の樹脂製ギヤ1は、第1〜第2の周方向リブ8,10及び第1〜第2の径方向リブ11,12でウェブ5を補強するように構成されているが、これに限られず、図4に示すように、少なくとも歯部6と軸支持部4との間に補強用の周方向リブ14が形成され、この周方向リブ14と軸支持部4との間のウェブ5の側面に径方向リブ15,15が放射状に形成されると共に筋かい13が形成されたものであればよい。
【0027】
又、本実施の形態の樹脂製ギヤ1は、噛み合う他の樹脂製ギヤから伝達された回転を軸2に伝達する態様を例示したが、軸2の回転を噛み合う他の樹脂製ギヤに伝達する場合にも適用できる。
【0028】
又、本実施の形態の樹脂製ギヤ1は、軸支持部4の軸穴3に軸2が嵌合される態様が例示されているが、軸支持部4に軸2を一体形成するようにしてもよい。
【0029】
[第2の実施の形態]
図5は、本発明の第2の実施の形態を示す樹脂製ギヤ1の正面図である。尚、本実施の形態において、前記第1の実施の形態に係る樹脂製ギヤ1と同一の構成には同一符号を付し、重複する説明を省略して詳述する。
【0030】
本実施の形態に係る樹脂製ギヤ1は、軸支持部4の軸穴3に軸2が相対回動できるように嵌合され、アイドルギヤとして使用されるものであり、歯部6側のウェブ5の剛性を大きくするようになっている。即ち、第1の周方向リブ8,第2の周方向リブ10及び隣り合う第2の径方向リブ12,12に囲まれるウェブ5bの各側面にそれぞれ1本の筋かい13を形成することにより、歯部6側のウェブ5の剛性を大きくするようになっている。ここで、図1中表面側の筋かい13は、同一方向に傾斜するように形成されている。一方、図1中裏面側の筋かい13は、表面側と逆の方向へ傾斜するように形成されている。
【0031】
このように構成された樹脂製ギヤ1は、図6に示すように、他の駆動側樹脂製ギヤ16に噛み合わされると共に、他の被動側樹脂製ギヤ17に噛み合わされ、他の駆動側樹脂製ギヤ16から伝達された回転を他の被動側樹脂製ギヤ17に伝達するようになっている。この際、アイドルギヤとして使用される本実施の形態に係る樹脂製ギヤ1の歯部6には、図6に示すように、回転力F1と抵抗力F2が作用することになる。その結果、範囲Bの歯部6及び歯部6近傍のウェブ5が圧縮され、範囲Cの歯部6及び歯部6近傍のウェブ5が引っ張られるため、範囲B内の歯7の円ピッチが押し縮められ、範囲C内の歯7の円ピッチが押し拡げられることになるが、上記のように筋かい13を形成することにより(図5参照)、歯部6及び歯部6近傍のウェブ5の変形を抑えることができる。即ち、ウェブ5の表裏にそれぞれ形成された筋かい13,13は、第1の周方向リブ8,第2の周方向リブ10及び隣り合う第2の径方向リブ12,12で形成された形状を保持するように機能する。従って、本実施の形態の樹脂製ギヤ1は、動力伝達時にトルク変動があったとしても、円ピッチの寸法変化を抑えることができ、回転伝達精度(動的精度)を従来例よりも良くすることができる。
【0032】
尚、上記の各実施の形態の樹脂製ギヤ1は、ウェブ5の両側面にそれぞれ第1〜第2の周方向リブ8,10及び第1〜第2の径方向リブ11,12を形成する態様を例示したが、これに限られず、ウェブ5のいずれか一方の側面にのみ第1〜第2の周方向リブ8,10及び第1〜第2の径方向リブ11,12を形成し、そのウェブ5のいずれか一方の側面にのみ筋かい13を形成するようにしてもよい。
【0033】
又、筋かい13は、図7に示すように、軸支持部4と第1の周方向リブ8との間のウェブ5(5a)の側面と、第1の周方向リブ8と第2の周方向リブ10との間のウェブ5(5b)の側面にそれぞれ形成するようにしてもよい。
【0034】
又、上記の各実施の形態において、筋かい13は、軸支持部4,第1の周方向リブ8及び第1の径方向リブ11,11で囲まれる部分の全て(図1参照)、又は、第1の周方向リブ8,第2の周方向リブ10及び第2の径方向リブ12,12で囲まれる部分の全てに形成されるようになっているが(図5参照)、これに限られず、例えば図8に示すように、周方向に適当な間隔をあけて形成するようにしてもよい。
【0035】
又、上記の各実施の形態において、筋かい13は、ウェブ5の表裏で傾斜方向が逆向きになるように形成されているが、これに限られず、ウェブ5の表裏で傾斜方向が同一方向になるように形成するようにしてもよい。
【0036】
又、上記の各実施の形態において、筋かい13は、1本だけ形成するようになっているが、これに限られず、図9に示すように、2本を交叉させるように形成してもよい。
【0037】
又、筋かい13は、例えば第2の実施の形態において、図10に示すように、隣り合う第2の径方向リブ12,12の一方の下端と他方の上端を接続するように形成するのが好ましい。即ち、筋かい13は、その上端を第2の周方向リブ10に直接接続したり、その下端を第1の周方向リブ8に直接接続するのではなく、第2の径方向リブ12,12から分岐するように形成するのが好ましい。
【0038】
(画像形成装置)
図11は、上記各実施の形態の樹脂製ギヤ1が使用されるカラー複写機(画像形成装置)20を示すものである。
【0039】
この図11に示す画像形成装置20は、給紙部21から送り出されたシート材22をシート搬送部23によって感光体24と転写ローラ25の間に送り込み、感光体24上に形成したカラー画像をシート材22に転写した後、そのシート材22を定着部26の定着ローラ27a,27b間に送り込み、シート材22表面に形成されたカラー画像を定着させ、この定着作業終了後のシート材22を排紙ローラ対28で排紙トレイ30上に排出するようになっている。
【0040】
感光体24は、図11中右回り方向(矢印方向)に回動させられるようになっており、周囲にクリーニングユニット31,除電ランプ32,帯電器33,露光ユニット34及びカラー現像ユニット35が配置されている。この感光体24は、例えば、図12に示すように、感光体ドラム36の回転中心部に固定された感光体駆動用の軸2が前記実施の形態に係る樹脂製ギヤ1の軸支持部4に一体回動できるように係合されており、その樹脂製ギヤ1に連繋された駆動手段としてのモータ37により回動させられ、その表面上にカラー現像ユニット35のイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(BK)の4色のカラー像が重ねて形成されるようになっている。
【0041】
このような構成の画像形成装置20は、モータ37の回転が上記実施の形態の樹脂製ギヤ1を介して円滑に且つ高精度に感光体24に伝達されるため、感光体24の回転角速度の変動が抑えられ、感光体24上に作成される各色のカラー画像のずれが抑えられ、鮮明なカラー画像の印刷が可能になる。しかも、回転伝達に使用される上記実施の形態に係る樹脂製ギヤ1は、剛性が大きく、振動を低減できるため、振動に起因する騒音の発生を抑え、静粛な画像形成が可能になる。
【0042】
尚、上記実施の形態において、感光体24として感光体ドラム36を例示したが、これに限られず、感光体24として感光体ベルトを使用するようにしてもよい。即ち、図13に示すように、感光体ベルト38の駆動用ローラ40に前記実施の形態に係る樹脂製ギヤ1を一体回動できるように接続し、この樹脂製ギヤ1にモータ37のギヤ(樹脂製ギヤ)41を噛み合わせ、モータ37の回転をギヤ41,樹脂製ギヤ1を介して駆動用ローラ40に伝達し、感光体ベルト38を円滑且つ高精度に回動させるようにしてもよい。このような構成によっても上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0043】
又、上記実施の形態は、感光体24の駆動用に本発明に係る樹脂製ギヤ1を使用する態様を例示したが、これに限られず、給紙部21の給紙ローラ21a,シート搬送部23のレジストローラ23a,カラー現像ユニット35の現像ローラ35a〜35d,定着ローラ27a,27b等の駆動用ギヤ又は回転伝達用のアイドルギヤ等として本発明に係る樹脂製ギヤ1を適宜使用することができる。更に、上記実施の形態に限られず、中間転写体を使用する構成の画像形成装置(図示せず)の場合には、中間転写体の駆動用に本発明に係る樹脂製ギヤ1を使用することができる。
【0044】
又、前記実施の形態に係る樹脂製ギヤ1は、上記のように、複写機,プリンター,ファクシミリ等の画像形成装置20に使用する態様を例示したが、これに限られず、インクジェットプリンターや自動車部品及びその他の精密機械等に広く適用することができ、円滑且つ高精度の回転伝達が可能になる。
【0045】
又、本発明は、ギヤに限られず、タイミングベルトに噛み合う歯を備えた樹脂製回転伝達手段としての樹脂製プーリに適用することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明の樹脂製ギヤは、ウェブが周方向リブ及び径方向リブで補強されると共に筋かいによって補強されるようになっており、ウェブの肉厚を厚くすることなくウェブの剛性を高めることができるため、歯部を高精度に成形することができると共に、外力に対する変形(例えば、円ピッチ寸法の変化)を小さくすることができ、回転伝達精度を向上させることができる。
【0047】
又、本発明の樹脂製ギヤは、ウェブが周方向リブ及び径方向リブで補強されると共に筋かいによって補強されるようになっており、外力に対するウェブの剛性が大きいため、回転伝達力に起因するねじり振動やスラスト力(回転軸線方向に作用する力であって、回転方向に直交する方向の力)に起因する曲げ振動を低減でき、これら振動に起因する騒音を低減することができる。
【0048】
又、本発明の画像形成装置は、上記のような本発明の樹脂製ギヤを介して感光体に回転を伝達するようになっているため、感光体を円滑に且つ高精度で回動することができ、色ずれ等の不具合を招来することなく、高精度の画像形成が可能になると共に、静粛な画像形成が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る樹脂製ギヤの正面図である。
【図2】図1に示す樹脂製ギヤのA−A線に沿って切断して示す断面図である。
【図3】図1の樹脂製ギヤに対応する従来例の変形例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係る樹脂製ギヤの応用例を示す正面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る樹脂製ギヤの正面図である。
【図6】同樹脂製ギヤの使用例を示す図である。
【図7】第1及び第2の実施の形態に係る樹脂製ギヤの第1の変形例を示す正面図である。
【図8】第2の実施の形態に係る樹脂製ギヤの第2の変形例を示す正面図である。
【図9】第2の実施の形態に係る樹脂製ギヤの第3の変形例を示す正面図である。
【図10】筋かいの形成例を示す樹脂製ギヤの一部拡大図である。
【図11】本発明の樹脂製ギヤを使用した画像形成装置の概略構成図である。
【図12】感光体ドラムの駆動機構を示す図である。
【図13】感光体ベルトの駆動機構を示す図である。
【図14】第1の従来例を示す樹脂製ギヤの正面図である。
【図15】図9のD−D線に沿って切断して示す樹脂製ギヤの断面図である。
【図16】第1の従来例に係る樹脂製ギヤのラジアル荷重による変形例を示す正面図である。
【図17】第1の従来例に係る樹脂製ギヤのスラスト荷重による変形例を示す断面図である。
【図18】第2の従来例に係る樹脂製ギヤの正面図である。
【図19】図13の一部を拡大して示す図である。
【図20】図13のE−E線に沿って切断して示す樹脂製ギヤの断面図である。
【図21】第2の従来例に係る樹脂製ギヤの歯の変形状態を拡大して示す図である。
【図22】第3の従来例に係る樹脂製ギヤの正面図である。
【図23】図17のF−F線に沿って切断して示す樹脂製ギヤの断面図である。
【符号の説明】
1……樹脂製ギヤ、4……軸支持部、5……ウェブ、6……歯部、8……第1の周方向リブ、10……第2の周方向リブ、11……第1の径方向リブ、12……第2の径方向リブ、13……筋かい、14……周方向リブ、15……径方向リブ、20……カラー複写機(画像形成装置)、24……感光体、37……モータ(駆動手段)

Claims (11)

  1. 半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えた樹脂製ギヤにおいて、
    前記ウェブの両側面には、前記歯部と同心の周方向リブが形成されると共に、該周方向リブと前記軸支持部とを半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成され、
    前記ウェブの一方の側面側には、前記周方向リブと前記軸支持部とを径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブとの接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記軸支持部との接続部に斜めに延びる一方の筋かいが形成され、
    前記ウェブの他方の側面側には、前記周方向リブと前記軸支持部とを径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記軸支持部との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブとの接続部に斜めに延びる他方の筋かいが形成され、
    前記一方の筋かいと前記他方の筋かいとが逆方向に傾斜しており、
    動力伝達時に、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか一方が圧縮力を受け、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか他方が引っ張り力を受けるようになっており、
    前記筋かいは前記径方向リブから分岐することを特徴とする樹脂製ギヤ。
  2. 半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えた樹脂製ギヤにおいて、
    前記ウェブの両側面には、前記歯部と同心の周方向リブが前記歯部と前記軸支持部との間に複数形成され、前記軸支持部と前記周方向リブ及び径方向に隣り合う周方向リブ同士を半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成され、
    前記ウェブの一方の側面側には、少なくとも径方向に隣り合う前記周方向リブ同士を径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の一方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の他方との接続部に斜めに延びる一方の筋かいが形成され、
    前記ウェブの他方の側面側には、少なくとも径方向に隣り合う前記周方向リブ同士を径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の他方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の一方との接続部に斜めに延びる他方の筋かいが形成され、
    前記一方の筋かいと前記他方の筋かいとが逆方向に傾斜しており、
    動力伝達時に、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか一方が圧縮力を受け、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか他方が引っ張り力を受けるようになっており、
    前記筋かいは前記径方向リブから分岐することを特徴とする樹脂製ギヤ。
  3. 半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えた樹脂製ギヤにおいて、
    前記ウェブの両側面には、前記歯部と同心の周方向リブが形成されると共に、該周方向リブと前記軸支持部とを半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成され、前記周方向リブと前記軸支持部とを径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブとの接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記軸支持部との接続部に斜めに延びる筋かいがそれぞれ形成され、
    前記ウェブの両側面のそれぞれに形成された筋かいが同一方向に傾斜しており、
    動力伝達時に、前記ウェブの両側面の各筋かいが共に圧縮力又は引っ張り力を受けるようになっており、
    前記筋かいは前記径方向リブから分岐することを特徴とする樹脂製ギヤ。
  4. 半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えた樹脂製ギヤにおいて、
    前記ウェブの両側面には、前記歯部と同心の周方向リブが前記歯部と前記軸支持部との間に複数形成されると共に、前記軸支持部と前記周方向リブ及び径方向に隣り合う周方向リブ同士を半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成され、少なくとも径方向に隣り合う前記周方向リブ同士を径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の一方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の他方との接続部に斜めに延びる筋かいがそれぞれ形成され、
    前記ウェブの両側面のそれぞれに形成された筋かいが同一方向に傾斜しており、
    動力伝達時に、前記ウェブの両側面の各筋かいが共に圧縮力又は引っ張り力を受けるようになっており、
    前記筋かいは前記径方向リブから分岐することを特徴とする樹脂製ギヤ。
  5. 半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えた樹脂製ギヤにおいて、
    前記ウェブには、前記歯部と同心の周方向リブが形成されると共に、該周方向リブと前記軸支持部とを半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成され、
    前記ウェブの少なくとも一方の側面には、前記周方向リブと前記軸支持部とを径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブとの接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記軸支持部との接続部に斜めに延びる一方の筋かいが形成されると共に、前記一対の径方向リブのうちの一方と前記軸支持部との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブとの接続部に斜めに延びる他方の筋かいが形成され、
    動力伝達時に、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか一方が圧縮力を受け、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか他方が引っ張り力を受けるようになっており、
    前記筋かいは前記径方向リブから分岐することを特徴とする樹脂製ギヤ。
  6. 半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えた樹脂製ギヤにおいて、
    前記ウェブには、前記歯部と同心の周方向リブが前記歯部と前記軸支持部との間に複数形成されると共に、前記軸支持部と前記周方向リブ及び径方向に隣り合う周方向リブ同士を半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成され、
    前記ウェブの少なくとも一方の側面には、少なくとも径方向に隣り合う前記周方向リブ同士を径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の一方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の他方との接続部に斜めに延びる一方の筋かいが形成されると共に、前記一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の他方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の一方との接続部に斜めに延びる他方の筋かいが形成され、
    動力伝達時に、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか一方が圧縮力を受け、前記一方の筋かいと前記他方の筋かいのいずれか他方が引っ張り力を受けるようになっており、
    前記筋かいは前記径方向リブから分岐することを特徴とする樹脂製ギヤ。
  7. 半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えた樹脂製ギヤにおいて、
    前記ウェブには、前記歯部と同心の周方向リブが形成されると共に、該周方向リブと前記軸支持部とを半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成され、
    前記ウェブの一方の側面には、前記周方向リブと前記軸支持部とを径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブとの接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記軸支持部との接続部に斜めに延びる筋かいが形成され、
    動力伝達時に、前記筋かいが回転方向によって圧縮力又は引っ張り力のいずれかを受けるようになっており、
    前記筋かいは前記径方向リブから分岐することを特徴とする樹脂製ギヤ。
  8. 半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えた樹脂製ギヤにおいて、
    前記ウェブには、前記歯部と同心の周方向リブが前記歯部と前記軸支持部との間に複数形成されると共に、前記軸支持部と前記周方向リブ及び径方向に隣り合う周方向リブ同士を半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成され、
    前記ウェブの一方の側面には、少なくとも径方向に隣り合う前記周方向リブ同士を径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の一方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の他方との接続部に斜めに延びる筋かいが形成され、
    動力伝達時に、前記筋かいが回転方向によって圧縮力又は引っ張り力のいずれかを受けるようになっており
    前記筋かいは前記径方向リブから分岐することを特徴とする樹脂製ギヤ。
  9. 前記請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂製ギヤと、この樹脂製ギヤを介して感光体を回転駆動する駆動手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えた樹脂製回転伝達手段において、
    前記ウェブには、前記歯部と同心の周方向リブが形成されると共に、該周方向リブと前記軸支持部とを半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成され、
    前記ウェブの一方の側面には、前記周方向リブと前記軸支持部とを径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブとの接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記軸支持部との接続部に斜めに延びる筋かいが形成され、
    動力伝達時に、前記筋かいが回転方向によって圧縮力又は引っ張り力のいずれかを受けるようになっており、
    前記筋かいは前記径方向リブから分岐することを特徴とする樹脂製回転伝達手段。
  11. 半径方向外方に形成された略円環状の歯部と、この歯部の回転中心を中心とするように半径方向内方に形成された軸支持部と、この軸支持部と前記歯部とを接続するウェブと、を備えた樹脂製回転伝達手段において、
    前記ウェブには、前記歯部と同心の周方向リブが前記歯部と前記軸支持部との間に複数形成されると共に、前記軸支持部と前記周方向リブ及び径方向に隣り合う周方向リブ同士を半径方向に接続する径方向リブが放射状に複数形成され、
    前記ウェブの一方の側面には、少なくとも径方向に隣り合う前記周方向リブ同士を径方向に接続する隣り合う一対の径方向リブのうちの一方と前記周方向リブ同士の一方との接続部から前記一対の径方向リブのうちの他方と前記周方向リブ同士の他方との接続部に斜めに延びる筋かいが形成され、
    動力伝達時に、前記筋かいが回転方向によって圧縮力又は引っ張り力のいずれかを受けるようになっており、
    前記筋かいは前記径方向リブから分岐することを特徴とする樹脂製回転伝達手段。
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