JP3686296B2 - 印刷機におけるインキポンプ運転制御方法とその装置 - Google Patents
印刷機におけるインキポンプ運転制御方法とその装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3686296B2 JP3686296B2 JP34569799A JP34569799A JP3686296B2 JP 3686296 B2 JP3686296 B2 JP 3686296B2 JP 34569799 A JP34569799 A JP 34569799A JP 34569799 A JP34569799 A JP 34569799A JP 3686296 B2 JP3686296 B2 JP 3686296B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- pump
- ink pump
- suction
- printing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷機に使用するインキポンプのインキによる固着を防止する印刷機におけるインキポンプ運転制御方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から印刷機等に使用するインキを供給するインキポンプの運転方法について、図9の印刷ユニット断面図、図10の印刷ユニット側面図、図11の新聞輪転機全体正面図を用いて説明する。
図11に示すように、新聞輪転機1は多頁構成で、多色頁の配置を任意の頁にできるようにするなどの印刷をするため、表裏1色ユニット2、表裏4色ユニット3、表4色裏1色ユニット4、表4色裏2色ユニット5などで構成し、それぞれにウエブ8を供給できるように給紙装置27が配設されている。
【0003】
そして、印刷ユニット2、3、4、5で印刷したウエブ8をウエブ搬送部6で搬送・頁構成された後、折機7へ導入し、折機7で折り、断裁したものを排出し、図示しない計数、梱包部門へ搬送するようになっている。
表裏1色ユニット2の例を用いて説明すると、図9、図10に示すようにインキポンプユニット9から供給されたインキはインキローラ群10を経て、版胴11に装着した刷版に供給され、刷版の絵柄に付着したインキがブランケット胴12の表面に転移し、ウエブ8に転写され印刷が行われる。
【0004】
一般にウエブ8は図10に示すように、新聞4頁分の幅があり、一般にインキポンプユニット9は1頁幅で1ユニットにしている。インキポンプユニット9は8個のインキポンプ15で構成されており、ポンプ15は個々に図示しないステッピングモータで駆動されている。
新聞印刷では幾つかの色ユニットを部分的に使用する運転や、ウエブ8の幅を通常の半分のものを使用する運転がよくある。よって、使用しない色ユニット(例えば図11の☆印部)においては、それに付属するインキポンプユニット9は運転を止める。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、長期に運転を止めるとインキの性状変化などによりインキが固化してインキポンプ15が動かなくなることがある。
従来インキポンプ15が動かなくなったときは、印刷をしてインキが付着していないことを知って始めて気付くことが多い。よって、気付いてからインキポンプ15の清掃をするとか、使用する印刷ユニットの構成を代えるなどして対応する。この時印刷した印刷物は損紙となり、場合によってはインキポンプ15の清掃完了を待って印刷を開始するので、印刷遅れが出てユーザに迷惑をかけたり、緊急処理のため多数の作業者による対応作業を行ったりする必要があり、多大の損失を招いていた。
【0006】
そこで本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、インキポンプのインキが固着する頻度を少なくし、インキ固着していても軽度のものは復旧を早くし、また、インキ固着の発見を早くして損失を減少させる印刷機におけるインキポンプ運転制御方法とその装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、印刷機におけるインキポンプ運転制御方法とその装置に係り、印刷に供さない状態にあるインキポンプを、インキ固着防止運転モードで運転することによりインキの固着によるインキポンプの運転不能を防止することにある。
【0008】
本発明は、インキポンプ内のインキ吸引・吐出機構を用いて、インキ供給源からインキローラ側へインキを供給する通常のインキ供給運転モードと、インキポンプ内のインキを揺動するインキ固着防止運転モードとを選択的に切り換え可能なインキ供給装置を備えた印刷機におけるインキポンプ運転制御方法において、
前記インキポンプが動いていない場合には、前記インキ吸引・吐出機構を前記インキ固着防止運転モードで運転し、インキの固着によるインキポンプの運転不能を防止することを要旨とする。
【0009】
本発明は、インキ吸引・吐出機構を有するインキポンプ自体が、インキ供給源からインキローラ側へインキを供給する通常のインキ供給運転モードと、インキポンプ内のインキを揺動するインキ固着防止運転モードとを選択的に切り換え可能であって、前記インキポンプが動いていない場合には、前記インキ吸引・吐出機構をインキ固着防止運転するので、印刷以前にインキ固着が発見されるので発見が早く、インキポンプのインキ固着頻度が少なく、インキの固着によるインキポンプの運転不能を防止することができる。
【0010】
本第1発明は、インキポンプ内のインキ吸引・吐出機構を用いて、インキ供給源からインキローラ側へインキを供給する通常のインキ供給運転モードと、インキポンプ内のインキを揺動するインキ固着防止運転モードとを選択的に切り換え可能な複数のインキ供給装置を備え、該インキ供給装置の内で印刷に供する第1のインキ供給装置のインキポンプのみを前記通常のインキ供給運転モードで運転する印刷機におけるインキポンプ運転制御方法において、
前記複数のインキ供給装置の内で印刷に供さない第2のインキ供給装置のインキポンプを前記インキ固着防止運転モードで運転し、インキの固着によるインキポンプの運転不能を防止することを特徴とする。
【0011】
本第1発明は、インキ吸引・吐出機構を有するインキポンプ自体が、インキ供給源からインキローラ側へインキを供給する通常のインキ供給運転モードと、インキポンプ内のインキを揺動するインキ固着防止運転モードとを選択的に切り換え可能である点は前記第1発明と同じであるが、印刷に供する第1のインキ供給装置のインキポンプは通常のインキ供給運転するのでインキは流動しているが、印刷に供さない第2のインキ供給装置のインキポンプは通常のインキ供給運転をしていないので、インキ固着防止運転を行いインキポンプ内のインキを揺動させ、インキの固着によるインキポンプの運転不能を防止している。
【0012】
また、前記インキ吸引・吐出機構は、前記インキポンプ内の圧力を変化させる圧力可変手段と、該圧力可変手段によりインキ吸入端から吸引されたインキを、前記インキポンプ内から前記インキ吸入端に、またはインキ吐出端に向かって揺動する揺動手段とを有し、
前記インキポンプ内において吸引されたインキを揺動させるように構成することも本第1発明の有効な手段である。
【0013】
かかる技術手段によると、前記インキ吸引・吐出機構は、前記圧力可変手段と揺動手段を備え、圧力可変手段により前記インキポンプ内に吸引されたインキを、揺動手段によってインキポンプ内から前記インキ吸入端に、またはインキ吐出端に向かって揺動するので、インキの固着を防止することができる。
【0014】
また、前記揺動手段は、前記インキポンプを駆動するステッピングモータを有し、前記揺動動作は、インキの吸入開始から吸入終了までの間、もしくは吐出開始から吐出終了までの間の区間に対応して前記ステッピングモータが所定角度往復回動することによって行うように構成することが望ましい。
かかる技術手段によると、インキの吸入開始から吸入終了までの吸入工程と、吐出開始から吐出終了までのから吐出工程をまたがることがなく、よって、通常のインキ供給運転時のようにインキがインキローラ側に送出されることがない。
【0015】
また、本第2の発明は、第1のインキ吸引・吐出動作と、該第1のインキ吸引・吐出動作より早い周期で行う第2のインキ吸引・吐出動作とを選択的に可変可能なインキポンプを具備した複数のインキ供給装置を備え、該インキ供給装置の内で印刷に供する第1のインキ供給装置の前記インキポンプのみを選択的に前記第1のインキ吸引・吐出動作で駆動させて、インキを供給する印刷機におけるインキポンプ運転制御方法において、
前記複数のインキ供給装置の内で印刷に供さない第2のインキ供給装置のインキポンプを前記第2のインキ吸引・吐出動作で駆動してインキ固着防止運転モードの運転をし、インキの固着によるインキポンプの運転不能を防止することを特徴とする。
【0016】
本第2発明は、第1のインキ吸引・吐出動作と、該第1のインキ吸引・吐出動作より早い周期で行う第2のインキ吸引・吐出動作とを選択的に可変可能なインキポンプを有し、印刷に供する第1のインキ供給装置の前記インキポンプのみを前記第1のインキ吸引・吐出動作で運転して通常の印刷におけるインキ供給を行い、印刷に供さない第2のインキ供給装置のインキポンプを前記第2のインキ吸引・吐出動作で第1のインキ吸引・吐出動作より早い周期で行っている。
すなわち、インキの極僅かな吐出量を許容して、インキポンプを駆動するステッピングモータを前記第1のインキ吸引・吐出動作より早い周期で一方向に回転させるか、または、インキの極僅かな吐出量を許容して、インキポンプを駆動するステッピングモータを前記第1のインキ吸引・吐出動作より早い周期で一方向及び逆方向に反復駆動させる。
【0017】
かかる技術によると、例えば図6(b)に示すように固着防止運転を印刷運転時間を考慮した極僅かな吐出量を許容する周期に設定することにより、インキの極僅かな吐出量を許容してインキ固着防止運動モードを行うことができるので、インキの固着を防止することができる。
【0018】
また、前記インキポンプの動きを観察して、複数のインキ供給装置の内で印刷に供する第1のインキ供給装置の前記インキポンプを駆動するステッピングモータへの駆動指令信号がでたときに該インキポンプが動いていない場合は、前記インキ固着防止運動モードの運転をさせるように構成することも本第1、第2、または第3発明における有効な手段である。
かかる技術手段により、印刷に供する第1のインキ供給装置の前記インキポンプが停止しても、インキ固着を防止することができる。
【0019】
また、前記インキポンプの動きを観察して、複数のインキ供給装置の内で印刷に供する第1のインキ供給装置の前記インキポンプを駆動するステッピングモータへの駆動指令信号がでたときに該インキポンプが動いていない場合は、前記ステッピングモータの出力を上げるように制御することを本第1、第2、または第3発明における有効な手段である。
かかる技術手段により、インキポンプ内のインキ固着状態が軽度のものは固着状態を脱することができ、有効である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0021】
図1は、本実施の形態に係る印刷機におけるインキポンプ運転制御装置の一ブロック構成図、図2は、インキポンプの運転モードを説明する図、図3は、インキポンプの構成図、図4は、インキポンプの動作説明図、図5は、第1実施の形態に係る固着防止運転時のインキポンプ動作の説明図、図6(a)は、第1実施の形態に係る固着防止運転時のインキポンプ動作のタイムチャート図、図6(b)は、第2実施の形態に係る固着防止運転時のインキポンプ動作のタイムチャート図である。
【0022】
図1において、インキポンプ制御装置28は、内部にCPU(中央演算素子)を有して、印刷される頁構成、色構成、使用するインキポンプ装置の選択設定等を可能に構成されるとともに、インキポンプ運転モード切換回路17からのモード信号を基にインキポンプの運転モードを選択設定可能に構成されている。
【0023】
該インキポンプ制御装置28の指令に従って動作するモータ駆動回路13が接続され、該モータ駆動回路13はステッピングモータ16を駆動して、該モータ16によって動作するポンプ15のインキ吸入、吐出の制御を行う。
また、パワーセレクタ19はインキポンプ制御装置28の指令に従って、モータ駆動回路13を制御してモータ16の回転数を制御してインキポンプ15によるインキの吸入、吐出量を制御可能に構成される。
【0024】
ここで、ステッピングモータ16とインキポンプ15の構成を説明する。図3に示すように、ステッピングモータ16の回転軸にはクランク25が固設され、インキポンプ15はステッピングモータ16の回転軸心に対して角度αをもって配置されている。
インキポンプ15に円筒状もしくは角柱状に形成されたバレル23には円柱状の空洞23aが設けられ、該空洞23a直交する小径のインキ路31、32が設けられ、インキ路31側は図示しないインキつぼに連絡し、インキ路32側はインキローラ群10(図9)に連絡している。
【0025】
前記空洞23a内には、プランジャ軸21が回転摺動可能に挿入され、該プランジャ軸21の外側端部はピン24が植設され、該ピン24はモータ16のクランク25に設けられた自在継手26に接合され、前記プランジャ軸21の空洞内部側は軸心に直交方向にD断面を有するようにカットされたバルブカット部22が設けられている。
【0026】
インキポンプ15はこのように構成しているので、ステッピングモータ16が回転するに従ってプランジャ軸21は回転すると同時にストロ−クSだけプランジャ軸21の軸方向に往復する。プランジャ軸21が回転と軸方向へ往復することによってインキを吸引し、吐出する。
【0027】
即ち、図4に示すように 吸入開始(1)、吸込み(2)、吸込み終了(3)とプランジャ軸21のバルブカット部22の方向がポンプの吸込み口の方向になるとともに図の左方向にプランジャ軸21が移動をする。これによりプランジャ軸21の先端側が負圧になり吸込み口、すなわちインキ路31からインキを吸込み、プランジャ軸21の先端空洞23a内にインキが溜まる。更にプランジャ軸21が回転し、吐出開始(4)、吐出(5)、吐出終了(6)とバルブカット部22の方向が吐出口の方向になるとともにプランジャ軸21が図の右方向に移動する。これによりプランジャ軸21の先端空洞23a内に溜まっていたインキを押圧し、押圧されたインキは吐出口、すなわちインキ路32へ押出される。これを繰り返してインキを供給する。
【0028】
さて、図3に示すように、モータ16のクランク25を観察可能な位置である、インキポンプ15の可動部分を視認可能な位置にセンサ18が、配置されている。このセンサ18は磁気式、光反射式を問わずインキポンプ15の動きを観察するものであればよい。
よって、ポンプ15が動作しているか否かは、前記インキポンプ制御装置28からの各モード時におけるモータの回転速度によるセンサ18が送出する出力変化を動き検知制御回路14によってON、OFF信号に波形成型することにより所定ピッチで波形が入力しているかどうかで判断される。
【0029】
センサ18は動き検知制御装置14に接続され、該動き検知制御装置14は前記インキポンプ制御装置28及びタイマ20に接続され、該タイマ20は前記インキポンプ制御装置28に接続されている。
そして、前記タイマ20はインキ供給運動モードにおける、インキポンプ制御装置28の指令に従って動作するモータ駆動回路13の駆動信号の後に、ポンプの動きを判断し、ポンプが動いていない場合に計時を開始し、その時間をインキポンプ制御装置28に送出する。
また、前記タイマ20は固着防止運動モードにおける、インキポンプ制御装置28の指令に従って動作するモータ駆動回路13の駆動信号の後に、ポンプの動きを判断し、ポンプが動いていない場合に計時を開始し、その時間をインキポンプ制御装置28に送出する。
【0030】
また、インキポンプ制御装置28は機械停止装置29及び警報装置30に接続され、規定時間内にインキポンプ15の動きが検知できない場合は、機械停止装置29を駆動して印刷機の駆動を停止し、インキ固着状態を示す警報を警報装置30に出力するように構成されている。
【0031】
インキポンプ運転モード切換回路17からのモード信号は、運転に使用するインキポンプの場合には、図2(a)に示すように、印刷速度による関数によって決まる回転度合いAと、インキポンプ15が受け持つ部分の印刷絵柄の画線率に応じた吐出量にするための初期設定や、オペレータによる微量調整操作による調整値から決まる回転度合いBとによりステッピングモータ16を回転させる回転数Nとしてインキポンプ制御装置28に送出され記憶され、従来と同様に絵柄と速度に見合った適正なインキ量を吐出するようになっている。
尚、ステッピングモータ16の回転数Nは、N=Max回転数×A×Bでインキポンプ15を運転する。
【0032】
また、運転に使用しないインキポンプの場合は、図2(b)、(c)に示すように、固着防止運転を行う固着防止運転モードとしてインキポンプ制御装置28に送出され記憶される。
即ち、図2(b)のステッピングモータ駆動回路13への入力を画線率や速度に無関係の一定回転速度の指令系統で駆動する場合は“イ”を選択し、または、図2(c)の“ウ”を選択した場合は、図6(a)または(b)に示すような、運転させる周期Tや、回転の方向、回転角度θ、持続時間tなどを設定した固着防止運転モードとなる。
【0033】
ところで、固着防止運転の代表的な運転方法は上述したプランジャ軸21のバルブカット部22の方向を図5(a)、(b)に示すように吸込み口と吐出口の両方にかかる事がないような範囲(±θの範囲)で反復回動させ、図6(a)に示すように運転する。
また、別方法として、極僅かなインキ吐出を認め、特定の周期でプランジャ軸21を極僅かな時間同じ方向に回転させる図6(b)に示すように運転したり、自由な位置で極僅かな時間反復回動させるようにしてもよい。
【0034】
次に、このように構成された本実施の形態の動作を図7の流れ図により説明する。
印刷機運転の電源が入り、インキポンプ15がその運転に使用されるかどうかを予め選択指令により決められた状態において、運転に使用されるインキポンプ15と、運転に使用されないインキポンプ15で運転の仕方を変えている。
すなわち、運転に使用するインキポンプの場合(50)は、インキ供給運転モード(51)に入り、図2(a)に示すように、印刷速度による関数によって決まる回転度合いAと、インキポンプ15が受け持つ部分の印刷絵柄の画線率に応じた吐出量にするための初期設定や、オペレータによる微量調整操作による調整値から決まる回転度合いBとによりステッピングモータ16を回転させる回転数Nによりモータ16は回転し、インキを供給する。
【0035】
このインキ供給運転モードは、運転に使用するインキポンプが動いている限り(52)、印刷終了まで続くが、運転に使用するインキポンプが動作を停止したり(52)、また運転に使用しないインキポンプである場合(50)は、固着防止運転モード(53)に進む。
【0036】
運転に使用するインキポンプが動作を停止した(52)場合は、固着防止運転モード(53)に入り、再度ポンプが動いているかどうかが判断され、ポンプが動いている場合(54)、それがインキ供給運転ポンプである(55)場合は、インキ供給運転モード(51)に戻り、印刷が続行される。
【0037】
また、ステップ(54)でポンプが動いていない場合は、ポンプの駆動力をパワーアップ(57)させ、規定時間を過ぎてもポンプが動かない場合は、再度インキ供給運転ポンプであるかどうかを判断(58)して、インキ供給ポンプである場合には印刷機を停止するとともに警報を発する(59)。
【0038】
一方、ステップ(50)において、運転に使用されないインキポンプである場合は、固着防止運転モード(53)に進み、ポンプが動いていない場合はタイマ20を作動させて計時を開始し(54)、ポンプの駆動力をパワーアップ(57)させ、規定時間を過ぎてもポンプが動かない場合は、再度インキ供給運転ポンプであるかどうかを判断(58)して、インキ供給ポンプでない場合にはインキポンプ運転を停止するとともに警報を発する(60)。
【0039】
以上詳述したように、本実施の形態は、インキ供給運転を行うインキポンプ15においてはインキポンプ15が固着していなければインキ供給運転を継続し、インキポンプ15が固着していた場合、固着しているポンプ15はセンサ18で固着を検知され、固着防止運転を始め、パワーアップもして運転するが、それでも規定時間内に動かなければ印刷機を停止させ警報を出すので、初期的な固着はこの運転により直すことができ、直らない場合も運転前に固着が判明するので機械を止め、機械構成の変更をし、印刷用紙の経路を変更し運転をするか、インキポンプ15を分解し清掃するかを行うことができる。
【0040】
従って固着による運転不能の頻度が減少し、また、固着が発生しても印刷前に判明するので、印刷による損紙が削減でき、時間浪費削減となり、印刷構成変更やポンプ15の清掃に時間を振り当てることができ、生産性も向上し、コストの削減もできる。
【0041】
また、インキ供給を行わないインキポンプ15においては、固着防止運転モードとし、インキを吐出させることなく固着させないよう時々運転するので、インキ吐出による清掃をする必要も無く、固着の発生頻度を下げることができ、仮に、固着が発生していてもパワーセレクタ19により、高出力でステッピングモータ16を駆動するので軽度の固着は解消させることができ、固着による運転不能の頻度をさらに下げることができる。
【0042】
また、インキポンプ15の動きをセンサ18により検出して、固着状態を早期に発見でき、上述したインキ供給運転モードの場合を含め固着頻度を大幅に下げることができるので大幅な損紙削減、浪費時間削減、生産性を向上ができ、コスト削減ができる。
【0043】
また、図6(b)に示すように固着防止運転を 印刷運転時間を考慮した運転周期において、極僅かな吐出量にする方法もでき、この場合も 印刷運転後の一斉清掃で充分な程度の吐出にすることもできるので、同様の効果を出すことができる。
【0044】
図8は、第2の実施の形態に係るインキポンプ運転フロー図である。
印刷機運転の電源が入り、運転に使用するインキポンプの場合(50)は、インキ供給運転モード(51)に入り、インキを供給する。
【0045】
このインキ供給運転モードは、運転に使用するインキポンプが動いている限り(52)、印刷終了まで続くが、運転に使用するインキポンプが動作を停止した場合は(52)、ポンプの駆動力をパワーアップ(57)させ、規定時間を過ぎてもポンプが動かない場合は(61)、印刷機を停止するとともに警報を発する(59)。
また運転に使用しないインキポンプである場合(50)は、固着防止運転モード(53)に進む。
【0046】
ポンプが動いていない場合には、タイマ20を作動させて計時を開始して(54)、ポンプの駆動力をパワーアップ(57)させ、規定時間を過ぎてもポンプが動かない場合は(56)、インキポンプ運転を停止するとともに警報を発する(60)。
【0047】
尚、本実施の形態においては、インキ供給運転モードにおいて、インキポンプ15が動いていないことを検知した場合は、直ちに機械運転を停止し、警報を出すようにしても良い。
【0048】
本第2実施の形態においては、このように動作する。よって、前述した第1実施の形態においては、インキ供給を行うインキポンプ15はインキ供給運転モードにおいて、インキポンプ15が動いていないことを検知した場合は、固着防止運転モードに切換えて運転したのに代え、図8に示すように固着防止運転モードにはせず、規定時間内であればステッピングモータ16の励磁電流を上げるなどによりパワーアップしてそのまま運転するようにしたものである。そして、規定時間をこえると機械運転停止し、警報を出す。
【0049】
以上詳述したように本第2実施の形態は、第1実施の形態と同様な作用・効果が得られるのに加え、流れを簡潔にしたので、システムが簡素になる効果がある。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明は、インキポンプのインキが固着する頻度を少なくし、インキ固着していても軽度のものは復旧を早くし、また、インキ固着の発見を早くして損失を減少させる印刷機におけるインキポンプ運転制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係る印刷機におけるインキポンプ運転制御装置の一ブロック構成図である。
【図2】 インキポンプの運転モードを説明する図である。
【図3】 インキポンプの構成図である。
【図4】 インキポンプの動作説明図である。
【図5】 第1実施の形態に係る固着防止運転時のインキポンプ動作の説明図である。
【図6】 (a)は第1実施の形態に係る固着防止運転時のインキポンプ動作のタイムチャート図、(b)は第2実施の形態に係る固着防止運転時のインキポンプ動作のタイムチャート図である。
【図7】 第1実施の形態に係る流れ図である。
【図8】 第2実施の形態に係る流れ図である。
【図9】 印刷ユニットの断面図である。
【図10】 印刷ユニットの側面図である。
【図11】 新聞輪転機の全体正面図である。
【符号の説明】
1 新聞輪転機
15 インキポンプ
16 ステッピングモータ
21 プランジャ
Claims (8)
- インキポンプ内のインキ吸引・吐出機構を用いて、インキ供給源からインキローラ側へインキを供給する通常のインキ供給運転モードと、インキポンプ内のインキを揺動するインキ固着防止運転モードとを選択的に切り換え可能な複数のインキ供給装置を備え、該インキ供給装置の内で印刷に供する第1のインキ供給装置のインキポンプのみを前記通常のインキ供給運転モードで運転する印刷機におけるインキポンプ運転制御方法において、
前記複数のインキ供給装置の内で印刷に供さない第2のインキ供給装置のインキポンプを前記インキ固着防止運転モードで運転し、インキの固着によるインキポンプの運転不能を防止することを特徴とする印刷機におけるインキポンプ運転制御方法。 - 前記インキ吸引・吐出機構は、前記インキポンプ内の圧力を変化させる圧力可変手段と、該圧力可変手段によりインキ吸入端から吸引されたインキを、前記インキポンプ内から前記インキ吸入端に、またはインキ吐出端に向かって揺動する揺動手段とを有し、
前記インキポンプ内において吸引されたインキを揺動させることを特徴とする請求項1記載の印刷機におけるインキポンプ運転制御方法。 - 前記揺動手段は、前記インキポンプを駆動するステッピングモータを有し、前記揺動動作は、インキの吸入開始から吸入終了までの間、もしくは吐出開始から吐出終了までの間の区間に対応して前記ステッピングモータが所定角度往復回動することによって行うことを特徴とする請求項2記載の印刷機におけるインキポンプ運転制御方法。
- 第1のインキ吸引・吐出動作と、該第1のインキ吸引・吐出動作より早い周期で行う第2のインキ吸引・吐出動作とを選択的に可変可能なインキポンプを具備した複数のインキ供給装置を備え、該インキ供給装置の内で印刷に供する第1のインキ供給装置の前記インキポンプのみを選択的に前記第1のインキ吸引・吐出動作で駆動させて、インキを供給する印刷機におけるインキポンプ運転制御方法において、
前記複数のインキ供給装置の内で印刷に供さない第2のインキ供給装置のインキポンプを前記第2のインキ吸引・吐出動作で駆動してインキ固着防止運転モードの運転をし、インキの固着によるインキポンプの運転不能を防止することを特徴とする印刷機におけるインキポンプ運転制御方法。 - 前記インキポンプの動きを観察して、複数のインキ供給装置の内で印刷に供する第1のインキ供給装置の前記インキポンプを駆動するステッピングモータへの駆動指令信号がでたときに該インキポンプが動いていない場合は、前記インキ固着防止運動モードの運転をさせることを特徴とする請求項1または4記載の印刷機におけるインキポンプ運転制御方法。
- 前記インキポンプの動きを観察して、複数のインキ供給装置の内で印刷に供する第1のインキ供給装置の前記インキポンプを駆動するステッピングモータへの駆動指令信号がでたときに該インキポンプが動いていない場合は、前記ステッピングモータの出力を上げるように制御することを特徴とする請求項1または4記載の印刷機におけるインキポンプ運転制御方法。
- インキポンプ内のインキ吸引・吐出機構を用いて、インキ供給源からインキローラ側へインキを供給する通常のインキ供給運転モードと、インキポンプ内のインキを揺動するインキ固着防止運転モードとを選択的に切り換えるインキポンプ制御装置を備え、前記インキ供給装置の内で印刷に供する第1のインキ供給装置のインキポンプのみを前記通常のインキ供給運転モードで運転する印刷機におけるインキポンプ運転制御装置において、
前記インキポンプ制御装置からの指令に従い動作するモータ駆動回路と、
前記モータ駆動回路により前記インキポンプのインキ吸引・吐出の制御を行うステッピングモータとを備え、
前記インキポンプ制御装置は、前記複数のインキ供給装置の内で印刷に供しない第2のインキ供給装置のインキポンプを固着防止運転モードで運転することを特徴とする印刷機におけるインキポンプ運転制御装置。 - 第1のインキ吸引・吐出動作と、該第1のインキ吸引・吐出動作より早い周期で行う第2のインキ吸引・吐出動作とを選択的に可変可能なインキポンプと、該インキポンプの運転モードを制御するインキポンプ制御装置を具備した複数のインキ供給装置を備え、該インキ供給装置の内で印刷に供する第1のインキ供給装置の前記インキポンプのみを選択的に前記第1のインキ吸引・吐出動作で駆動させて、インキを供給する印刷機におけるインキポンプ運転制御装置において、
前記インキポンプ制御装置からの指令に従い動作するモータ駆動回路と、
前記モータ駆動回路により前記インキポンプのインキ吸引・吐出の制御を行うステッピングモータとを備え、
前記インキポンプ制御装置は、前記複数のインキ供給装置の内で印刷に供さない第2のインキ供給装置のインキポンプを前記第2のインキ吸引・吐出動作で駆動してインキ固着防止運転モードで運転することを特徴とする印刷機におけるインキポンプ運転制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34569799A JP3686296B2 (ja) | 1999-12-06 | 1999-12-06 | 印刷機におけるインキポンプ運転制御方法とその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34569799A JP3686296B2 (ja) | 1999-12-06 | 1999-12-06 | 印刷機におけるインキポンプ運転制御方法とその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001158081A JP2001158081A (ja) | 2001-06-12 |
JP3686296B2 true JP3686296B2 (ja) | 2005-08-24 |
Family
ID=18378361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34569799A Expired - Fee Related JP3686296B2 (ja) | 1999-12-06 | 1999-12-06 | 印刷機におけるインキポンプ運転制御方法とその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3686296B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6719847B2 (ja) * | 2016-02-03 | 2020-07-08 | 杭州科雷機電工業有限公司Hangzhou CRON Machinery & Electronics Co., Ltd. | インク供給システムの使用方法 |
-
1999
- 1999-12-06 JP JP34569799A patent/JP3686296B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001158081A (ja) | 2001-06-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4634601B2 (ja) | 排版収納装置及び孔版印刷機 | |
JP2000229403A (ja) | 印刷機の運転方法、およびこの運転方法を実施するための印刷機 | |
US5727470A (en) | Method and apparatus for controlling a washing operation in a printing press | |
JP3686296B2 (ja) | 印刷機におけるインキポンプ運転制御方法とその装置 | |
US20080229953A1 (en) | Cleaning apparatus | |
EP0749844A1 (en) | Stencil printing machine | |
JPH1029300A (ja) | 印刷機のインキ移しローラを制御する方法 | |
JP2000280441A (ja) | 平版の給湿方法、この給湿方法を実施する湿し装置、および、この湿し装置を有する平板印刷機 | |
JP4321903B2 (ja) | 印刷機および印刷機を運転する方法 | |
EP0755782A2 (en) | Cylinder cleaning apparatus for printing press | |
JP2003193959A (ja) | 印刷機用ポンプ | |
JP2004082741A (ja) | シリンダ洗浄制御方法 | |
US8015918B2 (en) | Cleaning apparatus | |
JP4949726B2 (ja) | 印刷機および印刷機のインキ供給方法 | |
JP4354053B2 (ja) | 印刷装置及び乾燥装置 | |
JPH0275561A (ja) | 帯状印刷物の給送装置 | |
JP2964229B2 (ja) | 湿し水供給装置 | |
JP3479519B2 (ja) | 輪転機稼動中の稼動版胴変更装置 | |
JPH1177975A (ja) | 印刷機におけるインキ移しローラの駆動装置 | |
JPH11254651A (ja) | オフセット輪転印刷機を操作するための方法 | |
JPH05147200A (ja) | インキ呼出し装置 | |
JPH0624836B2 (ja) | 印刷装置 | |
JPH03205152A (ja) | 印刷機の給水装置 | |
JP3372469B2 (ja) | 水着けローラの駆動装置 | |
JP2778938B2 (ja) | ノズル式ダンプニング装置のノズル移動制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040519 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040601 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040730 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041130 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050118 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050506 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050602 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090610 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100610 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |