JP3686020B2 - Slurry dewatering method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製鉄業の還元、精錬、圧延加工、酸洗工程などから発生する酸化鉄を含むスラリーを脱水する方法に関するものである。特に、粒径の小さい粉体で構成されるスラリーの脱水を容易にする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
製鉄業では、多量の鉄を高温雰囲気や化学溶媒の中で扱うことから、酸化鉄などを含むダスト類やスラジ類を大量に発生している。まず、高炉・転炉法による一貫製鉄所での鉄鋼製造業は、鉄鉱石の焼結工程、高炉の還元工程、転炉の製錬工程、熱間圧延工程、鉄鋼製品の酸洗工程、メッキ工程などから構成されている。これらの工程からは、酸化鉄を中心とするダストや排水中の鉄化合物の沈殿物などが大量に発生している。また、電気炉法による製鉄業においても、連続鋳造工程、熱間圧延工程、その他の工程から、鉄分を含んだ沈殿物が多量に発生している。
【0003】
なお、これらの鉄化合物を含有する沈殿ピットやシックナーから採取される水分を多く含み、水に粉体が懸濁して流動状態にある混合物が発生する。これをスラリーと称しており、また、水分が比較的少なく、流動性が小さい汚泥状の混合物をスラジと称する。また、以下の文中では、鉄の酸化物や塩化物などを含む粉体のスラリーを鉄スラリー、また、スラジを鉄スラジと称する。
【0004】
一般的に、これらの鉄スラリーの処理は、沈殿ピット又はシックナーにて、鉄スラリーの粉体濃度を上げた後に、各種の脱水機を用いて、水分を低下させて、鉄スラジとして、水処理の系外に出している。
【0005】
これらの鉄スラリー中には、粉体の粒径が特に小さいもの(つまり、粒径が40ミクロン以下のもの)がある。これらは、特に、脱水後も汚泥状になりやすく、一般的に脱水が困難である。この種ものには、高炉ガスダストの湿式集塵分ダスト(高炉二次灰)、転炉ガスダストの内の微粒分ダスト(転炉微粒ダスト)、鋼板の酸洗工程の鉄イオンを含んだ廃液の中和沈殿物(酸洗中和スラジ)、メッキ廃液の沈殿物(メッキスラジ)、熱間圧延のスケールの貯留ピットの沈殿物(圧延スラジ)、その他がある。これらは平均粒径が1.5〜40ミクロンのものである。
【0006】
これらの鉄スラリーの脱水処理には、スラリーの粉体濃度や粉体粒径等の物理的な条件に合わせた脱水機の機種を選定して処理を行っている。例えば、高炉二次灰や転炉微粒ダストを湿式で集塵したものをシックナーで凝集させたスラリーの脱水には、プレス式の脱水機を用いている。これらの場合では、水分が70〜80%のスラリーを含有水分が25〜30%まで脱水している。また、酸洗中和スラジの脱水には、デカンタと呼ばれる横置き型の遠心脱水装置を用いることが多い。この脱水処理で、水分が約90%のスラリーを含有水分が約50%の状態まで脱水している。このように、従来技術では、鉄スラリーを脱水するために、プレス式の脱水機、横置き型の遠心脱水装置、真空脱水機などを用いている。
【0007】
これらの鉄スラジは、脱水後も水分が25〜50%あるため、その後の処理に手間がかかることから、脱水後に他の乾燥ダストを混合して、産業廃棄物処分場で最終処分することが多い。ただし、一部のものは更に乾燥した後に、還元工程にリサイクルされることもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
鉄スラリーの脱水には、スラリー内の粉体の物理特性に合わせた脱水機を用いているが、粉体の粒径が小さいために、従来法で脱水した後の含有水分は、前述したように、25〜50%あり、その性状は汚泥状である。
【0009】
従来法での脱水後の水分は、一般に鉄スラジの粉体粒径によって異なる。非常に細かい1.5〜10ミクロンの粒子から構成される、酸洗中和スラジや転炉微粒ダストでは、開昭60−9518号公報に示される様な真空脱水機や横型遠心分離機を用いても、25〜50%までしか脱水できなかった。また、比較的粗い10〜40ミクロンの粒子から構成される、高炉二次灰や圧延スラジでは、プレス式脱水機を用いても、20〜35%までしか脱水できなかった。
【0010】
その結果、従来の脱水方法では、鉄スラリーの脱水後に生じるものは、粘着性の強い汚泥状のスラジであった。この汚泥状のスラジをハンドリングすることは、各種の問題点があった。つまり、粘着性の強いことから、鉄スラジがベルトコンベアなどの搬送機器に居付きを起こしたり、貯蔵ホッパーから排出できない現象を起こすことが認められている。その結果、鉄スラジのハンドリングには、鉄スラジを壁で囲まれた土間に積み上げて、これをクラブクレーンやショベルローダー等でトラックに載せて、乾燥処理場や焼成処理設備まで輸送している。
【0011】
鉄スラジのもう一つのハンドリング上の問題点としては、鉄スラジのハンドリングの際には、重機を使用して、トラックなどに積み込む際に、こぼれや散乱が生じやすいことがあった。その結果、設備の周囲がスラジで汚れて、周囲に散乱したスラジが乾燥して、飛散粉塵となり、環境汚染を起こす問題もあった。従って、従来からも、脱水の後に、鉄スラジの水分を低下させて、ハンドリングしやすくする試みがなされてきた。
【0012】
鉄スラジの特性を説明すると、鉄スラジは粉体の粒径の違いにより、粘着性の強い汚泥状態から、粘着性の弱い比較的乾いた状態の変わる水分比率は異なる。1.5〜10ミクロンのかなり細かい粒子から構成されるスラジの場合は、水分が20〜30%程度以下で比較的乾いた、粘着性が弱い状態になる。また、10〜40ミクロンの比較的粗い粒子から構成されるスラジでは、水分が15〜22%程度で比較的乾いた、粘着性が弱い状態になる。
【0013】
つまり、上記の水分含有率まで落とせれば、鉄スラジをベルトコンベア等の連続的な搬送手段で輸送できることから、輸送の費用の大幅な削減が可能となる。特に、製鉄所内のリサイクル工程、例えば、燒結工場、ダストペレット製造設備、ロータリーキルン方式や回転炉床方式の還元設備、で利用する際には、水分を搬送できるまで低下させておくことは、これらの工程での搬送装置の安定稼動のてめにも有効である。
【0014】
しかし、従来法の脱水方法では、脱水工程単独では水分を十分に落とすことができないことから、脱水後に、熱源を用いた乾燥を行って、水分を低下させる手段が用いられている。その結果、鉄スラリーの水分除去工程は、脱水装置、乾燥装置、および、これらを結合する搬送手段で構成され、工程が複雑となっていた。また、脱水後の鉄スラジは汚泥状であり、これの乾燥工程へのハンドリングにはクラブクレーンなどの重機が必要であり、人手もかかることから、費用がかかっていた。
【0015】
一般には鉄スラジを脱水後に、乾燥工程で水分を約10%低下させる必要がある。水分を10%低下させるためには、鉄スラジ1トン当り約30万kJもの熱量が必要であり、このための熱消費も大きく、省エネルギーやコスト上の大きな問題であった。
【0016】
更に、鉄鋼業で発生するスラリーの中には油を含んだものがある。これは、圧延などの工程で、機械油がスケールなどと混合してしまう結果である。スラリーの中に油が混合していると、プレス式の脱水機などでは、フィルターの目詰まりを起こすことの問題があった。
【0017】
以上に説明したように、従来技術では、鉄スラリーを脱水する際には、脱水装置単独では、ハンドリングを容易に行えるまでの低水分含有率にすることはできなかった。従って、鉄スラリーを脱水機のみで、粘着性が出ない含有水分まで低下させるための新しい鉄スラリーの脱水方法が求められていた。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明のスラリーの脱水方法の要旨は、次の(1)から(9)の通りである。
【0019】
(1) 循環移動するエンドレスループ状の濾布上にスラリーを注ぎ、当該濾布の上下に設置した一対の圧搾ロールにて圧搾して脱水した後に、当該濾布を洗浄する脱水機を用いる際において、スラリーが乗っている濾布面側の圧搾ロールの回転数が毎分50回転以下で、かつ、圧搾ロールの押し付け力が圧搾ロールと濾布の接する長さ1m当り9,000N以上の状態で、粉体の質量の1.0倍〜3.5倍の水分を含み、かつ、鉄化合物粉体を含有する平均粒径が1.5〜40ミクロンの粉体のスラリーを脱水することを特徴とするスラリーの脱水方法。
【0020】
(2) 循環移動するエンドレスループ状の濾布上にスラリーを注ぎ、当該濾布の下方に設置してある真空吸引装置にてスラリーを吸引し、更に、当該真空吸引装置の下流工程部に濾布の上下に設置した一対の圧搾ロールにて圧搾して脱水した後に、当該濾布を洗浄する脱水機を用いる際において、スラリーが乗っている濾布面側の圧搾ロールの回転数が毎分50回転以下で、かつ、圧搾ロールの押し付け力が圧搾ロールと濾布の接する長さ1m当り9,000N以上の状態で、粉体の質量の1.0倍〜5.5倍の水分を含み、かつ、鉄化合物粉体を含有する平均粒径が1.5〜40ミクロンの粉体のスラリーを脱水することを特徴とするスラリーの脱水方法。
【0021】
(3) 鉄化合物を含有する粉体のスラリーとして、高炉ガスダストの湿式集塵機シックナースラリー、転炉ガスダストの湿式集塵機シックナースラリー、酸洗工程で発生した鉄イオンの中和沈殿物スラリー、メッキ工程の水処理スラリー、熱間圧延工程で発生するスケールの沈殿ピットの微粒スケールを単独のスラリーもしくは混合スラリーを用いることを特徴とする上記(1)又は(2)記載のスラリーの脱水方法。
【0022】
(4) 粒径が10ミクロン以上の粉体を10質量%以上含む酸化金属を含む粉体のスラリーを用いることを特徴とする上記(1)又は(2)記載のスラリーの脱水方法。
【0023】
(5) 油分を含むスラリーを脱水する場合に、一対の圧搾ロールにて圧搾した後に、当該濾布を界面活性剤を含んだ洗浄水で洗い、その後に、再度洗浄することを特徴とする上記(1)又は(2)記載のスラリーの脱水方法。
【0024】
(6)前出(1)〜(5)のいずれかに記載の方法で、濾布上で脱水したスラジを、当該濾布の上に設置してある圧搾ロールに転着させて、当該スラジをスクレーパーで掻き落とすことにより、スラジを回収する脱水方法において、当該スクレーパーと当該圧搾ロールの間隔を0.1〜2mmの範囲とすることを特徴とするスラリーの脱水方法。
【0025】
(7) 10ミクロン以下の粒子の比率が30質量%以上である粉体を含むスラリーに、凝集剤を添加した後に、脱水する(1)から(6)のいずれか記載のスラリーの脱水方法。
【0026】
(8) 凝集剤として、ポリアクリルアミド系ポリマー、アクリル酸系ポリマー、又は、アクリル酸系カチオンポリマーをスラリースラリー中粉体1kgに対して30〜300ミリグラムの比率で添加する(7)記載のスラリーの脱水方法。
【0027】
(9) スラリーに凝集剤水溶液を添加した後に、沈殿槽を用いて、粉体濃度を増したスラリーを脱水する(7)又は(8)記載のスラリーの脱水方法。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明に基づく、鉄スラリーの脱水方法を行うを装置を図1に示し、これを用いて本発明の方法を説明する。図1には、本発明を実施した設備である、鉄スラリーの沈殿用シックナー、スラリー輸送装置、双ロール式脱水機、スラジ輸送コンベア、および、スラジ保管場所からなる設備を示した。
【0029】
まず、鉄スラリーは製鉄所の鉄スラリー発生工程、例えば、高炉二次灰の集塵用ベンチュリースクラバーからの集塵水や鋼板の酸洗工程の鉄イオンを含んだ廃液の中和槽、から、沈殿用シックナー1に濃度の薄い鉄スラリーが送られる。沈殿用シックナー1では、重力により、鉄スラリー中の粒子を沈殿させて、底部に粒子濃度の高い鉄スラリーを作る。この粒子濃度の高い鉄スラリーを沈殿用シックナー1の底から抜いて、スラリーポンプ2を用いて、スラリー配管3を経由して、脱水機4に送られる。ここで、鉄スラリーは脱水されて、所定の水分含有率となり、ベルトコンベア5にて、スラジ保管場所6に送られる。
【0030】
脱水の詳細な方法を説明するために、脱水機4の詳細図を図2に示す。本発明の脱水機においては、スラリー供給口7から、鉄スラリーがループ状に設置された濾布8に注がれる。濾布8は繊維で編み込まれた布や不撚布であるフェルトで構成されるものであり、例えばナイロンやテトロン(登録商標名)で作られたものである。スラリーの水分の吸収のよいフェルトを用いた濾布が特に望ましい。濾布8は定常速度で、濾布の上下に設置されている一対の圧搾用ロール9、10に向かって移動して、一対の圧搾ロール9と10は定常速度で回転しながら、濾布8とその上の鉄スラリー11を上下から圧搾して、水分を絞る。粉体は水分が低下した状態で、ロールの下流側に送られる。鉄スラリーに含有されてた水分の多くは、圧搾ロール9、10に押されて、濾布8の下側に押し出される。また、脱水後の鉄スラジは、濾布8が圧搾ロール10で下方に曲がる部分で、濾布から分離させる。ただし、多くの鉄スラジは濾布8と上側の圧搾ロール9に付着するので、これをスクレーパー12にて殺ぎ落とす。
【0031】
脱水が終了して、鉄スラジを分離した後の濾布8には、鉄化合物の粉体が付着している。このまま、次の脱水サイクルで使用すると更に粉体の付着が増えて、濾布8の目詰まりが起きる。そこで、濾布洗浄を行う。洗浄ノズル13にて、水を吹き付けて、洗浄槽14で粉体で汚れた水を流す。通常は、1段の洗浄で十分であるため、図2の洗浄ノズル15と洗浄槽16は不要である。しかし、油を含むスラリーを洗浄するためには、図2に示されるように、2段の洗浄を行う。第一段の洗浄では、洗浄ノズル13から界面活性剤を含んだ水を吹き付けて、粉体を落とすとともに、油分を乳化して落とす。第二段で、洗浄ノズル15にて水を吹き付け、洗浄槽16にて、粉体を洗い落とす。洗浄の段数は任意に決定できるので、限定されるものでない。
【0032】
本発明の方法を実施することにより、ここで集められた鉄スラジは良好な脱水状態となる。この際、平均粒径が10〜40ミクロンと比較的大きい粒子のもので、含有水分が15〜22%となり、また、平均粒径が10ミクロン未満と小さい粒子のもので、含有水分が20〜30%となる。
【0033】
上記の良好な含有水分の範囲では、含有されている水分により粒子が擬似凝集したものが圧縮されたフレーク状の鉄スラジとなる。このフレーク状の鉄スラジは、比較的水分が低いため、粘着性が弱いことから、ベルトコンベア5で搬送してもコンベアベルトへのスラジの付着が少なく、容易に搬送できる。また、このスラジはパイプコンベア等のベルトコンベア以外の搬送手段でも容易に輸送できるものである。
【0034】
本発明者らは、図2に示される脱水機で、効率的に鉄化合物粉体を含有する鉄スラリーを脱水するための操業条件について種々の研究を重ね、以下の条件で操業することにより、上記の良好な範囲の含有水分のスラジを得ることができることを解明した。
【0035】
まず、本発明の用いた鉄スラリーの粉体と水分の質量の比率には適切な範囲が存在する。水分が少なすぎる場合は、濾布上に注がれた鉄スラリーの流動が十分に確保できずに、濾布上に乗った鉄スラリー量に極端な濃淡ができてしまう。その結果、濾布上に均一な鉄スラリー分布を作れずに、鉄スラリーの多い部分は、当該部分の鉄スラリーが厚すぎて、圧搾が不十分となり、水分が絞りきれない問題があった。酸化鉄等の鉄化合物の粉体を含有する鉄スラリーを脱水する場合は、水分の粉体に対する質量比率が1.0以下では、鉄スラリーの輸送時に鉄スラリーの流動が悪くなる。その結果、管内での流速が低下した場合に、スラリー配管3の内部で詰まり現象を生ずる問題があり、この点からも水分の粉体に対する質量比率が1.0以上であることが適正な脱水操業の条件である。
【0036】
また、水分が多すぎる場合は、鉄スラリーを絞りきれずに、脱水後のスラジの水分が高すぎる問題がある。本発明者らが、適正な鉄スラリー水分比率の上限値を研究した結果を、鉄スラリーの水分と粉体の質量比率と生産性(時間当り脱水量)の関係として、図3に示す。なお、図3の例では、鉄スラリー中の粒子の径が29ミクロンと比較的粗い高炉二次灰を用いた。
【0037】
水分の比率が多くなると、脱水後のスラジの水分含有率を適正にする運転条件では、生産性が悪化する傾向にある。特に、水分の粉体に対する質量比率が3以上となると、スラリーの水分が増加に伴う、生産性の悪化が出始める。高炉二次灰において、脱水後のスラジが粘着性をあまり持たない状態である20%以下の含有水分のスラジを得て、かつ、生産性が悪化しないためには、水分の粉体に対する質量比率が3.5以下であることが脱水操業のための重要な条件であることを解明した。
【0038】
以上述べたように、本発明に用いる図2の脱水機においては、鉄スラリー原液の水分比率に制約がある。しかし、更に水分の高い鉄スラリーを脱水する場合もある。この際には、ロールで圧搾する前に、濾布の下方から、鉄スラリーを真空吸引する方法が有効である。ただし、水分が多すぎると濾布を通過する水量が多すぎて、濾布が目詰まりを起こす。本発明者らは各種の実験を行い、鉄スラリー含有水分が粉体質量の4倍以下であれば、脱水は効率的に行えることを解明した。つまり、鉄スラリー原液の水分の粉体に対する質量比率が1.0〜5.5の範囲の場合は、圧搾の前に真空吸引する方法が有効であり、上記の適正な含有水分比率まで脱水できる。
【0039】
更に、本発明者らは、鉄スラリー脱水時の圧搾ロールの圧搾条件についても、適正な条件があることを解明した。脱水成績に影響する重要な圧搾ロールの圧搾条件は、圧搾ロールの回転速度と押し付け圧力である。圧搾ロールの回転速度が高すぎると、脱水が不十分なままスラジが圧搾ロール下流側に送られてしまう。その結果、脱水後のスラジが、粘着性をあまり持たない状態の水分以上の含有水分を持ってしまう。また、圧搾ロールの押し付け圧力が低すぎても、同様に、水分が落ちきらない問題が生ずる。このように、本発明者らは、図2に示される型式の脱水機を用いて、鉄スラリーのハンドリングに適切な水分含有率まで脱水使用する際には、適切な圧搾ロールの回転速度と押し付け圧力の範囲が存在することを見いだした。
【0040】
スラリー側の圧搾ロール9の回転速度がスラジ含有水分に与える影響を調査した結果を図4に示す。なお、図4の例では、やはり鉄スラリー中の粒子の径が比較的粗い高炉二次灰を用い、圧搾ロールの押し付け力は、圧搾ロールと濾布の接する長さ1m当り9,000Nで、濾布の上方に設置してあるスラリー側の圧搾ロール9の直径は350mmである。回転速度が毎分50回転以下では、脱水後のスラジが粘着性をあまり持たない状態である20%以下の含有水分のスラジを得られる。更に、回転速度が毎分35回転以下では、含有水分は、18%以下と良好な成績が得られた。
【0041】
また、スラリー側の圧搾ロール9の直径を500mmにした実験結果でも、圧搾ロール回転速度が毎分50回転以下では良好な脱水成績が得られた。本発明者らは、図2に示される型式の脱水機においては、圧搾ロール9が濾布を押し付ける際の、圧搾ロールと濾布の間隔の時間変化率が脱水結果に影響することが理由であることを解明した。つまり、スラリー側圧搾ロールの径が大きい場合は、濾布の通過速度が大きくとも、ロールと濾布の間隔の時間変化率は大きくならないため、脱水成績は同等である。つまり、大径の圧搾ロールでは、ロールの回転速度を一定とする条件を守れば、濾布速度を大きくしても脱水成績が悪化しない。つまり、スラリー側の圧搾ロール9の回転速度が脱水成績を決める重要な条件であり、回転速度が毎分50回転以下では良好な脱水成績が得られることから、これを本発明の範囲とした。
【0042】
次に、圧搾ロールの押し付け圧力がスラジ含有水分に与える影響を調査した結果を図5に示す。なお、図5の例でも、鉄スラリー中の粒子の径が比較的粗い高炉二次灰を用い、スラリー側の圧搾ロール9の回転速度は毎分35回転である。圧搾ロールの押し付け力が高いほど、脱水して生成した鉄スラジの水分が低い結果であった。圧搾ロールの押し付け力が9,000N/m以上では、含有水分が目標の20%以下となり、良好な脱水成績が得られた。ただし、圧搾ロールの押し付け力が50,000N/m以上では、スラジが圧搾ロールと濾布に強力に付着してはがれづらい現象が起きていたため、圧搾ロールの押し付け力はあまり高すぎない方が望ましい。なお、圧搾ロールと濾布の接する長さ1m当りの押し付け力をN/mで表記する(Nはニュートンである)。
【0043】
以上の実験を、平均粒径が6ミクロンと小さい粒子であるメッキスラジのスラリーでも行った。その結果では、脱水後のスラジ含有水分が22〜25%と高炉二次灰よりもやや高かったものの、上記に示した脱水条件を守って操業を行えば、安定した脱水が行えた。また、脱水後のスラジの含有水分が22〜25%であっても、メッキスラジではフレーク状の脱水物となり、付着性の弱いものであった。このように、粒径が小さい粒子のスラジの場合は、粒子の比面積が大きいため、粒子の大きいスラジよりも水分が数%高くとも、付着性などの物性は同等である。
【0044】
次に、本発明者らは、鉄スラリーの粒子径の脱水成績への影響を調査した。鉄化合物の粒子からなる鉄スラリーの脱水の際に、粒子径が小さい場合は、押し付け圧力を大きくしても、脱水しづらくなる。粒子の平均径が1.5ミクロンまでは、やや生産性が低下するものの、鉄スラリーを付着性の弱い適正な水分まで脱水ができる。しかし、平均粒子径が1.5ミクロン以下となると、スラリー側の圧搾ロールの回転速度を毎分15回転まで落としても、水分が30〜35%までしか脱水できなかった。このスラジは粘着性を有しており、脱水が不十分な状態である。つまり、鉄スラリー中の粒子の平均粒径が1.5ミクロン以上であることが本発明の重要な要件である。
【0045】
本発明者らは、また、平均粒径が小さい場合でも、やや大きい粒子が混在している場合は、脱水が良好となることも解明した。鉄スラリーでの脱水実験を繰り返し行った結果、粒径の比較的大きい10ミクロン以上の粒子がある程度の比率で混合している場合は、脱水しやすいことが分かった。10ミクロン以上の粒径の粒子が10質量%以上の比率で混在していれば、平均粒径が同一でも脱水の生産性が20%向上することも解明した。これは、粒径の大きな粒子が混在していることにより、その粒子の周囲の透水が良好となり、脱水しやすくなることが理由である。従って、粒径の小さい粒子から構成される鉄スラリーの脱水性能を良好とするためには、粒径の粗い粒子から構成される鉄スラリーと混合して、10ミクロン以上の粒径の粒子を増加させて脱水することは有効な手段である。
【0046】
このように、スラリー中に含まれる粒子の大きさが脱水機の性能に強く影響する。そこで、本発明者らは、粒子を凝集させて、数十〜数千の微細な粒子が集まったクラスターを形成することにより、脱水性能を向上させることを発明した。鉄化合物、特に、酸化鉄や水酸化鉄の微粒子を含むスラリーに適合した凝集剤を種々検討した結果、ポリアクリルアミド系ポリマー、アクリル酸系ポリマー、又は、アクリル酸系カチオンポリマーが良いことを見い出した。これらの凝集剤を脱水前のスラリーに混合して10ミクロン以下の微粒の粒子を凝集させれば、見掛け粒子径が大きくなって、脱水性能が向上する。具体的には、脱水機4の圧搾ロール9の長さ1m当たりの処理速度が向上する。また、水分も低下する。粒径が10ミクロン以下の粒子の比率が30質量%以上であると、凝集剤の効果は顕著である。また、凝集材の添加量はスラリー中粉体1kgに対して30〜300ミリグラムの比率が良い。ただし、凝集材は水溶液の形態で添加するため、凝集剤添加を行うと、スラリー水分が増加して、脱水機4の機能をやや低下する。そこで、沈殿用シックナー1から脱水機4の間に沈殿槽を設置することにより、この水分上昇分を元に戻すことにより、脱水機4に入るスラリー水分を凝集剤添加前の状態に戻すことは有効な方法である。
【0047】
また、平均粒径が大きすぎる場合も脱水処理に問題が生ずる。前述した様に、濾布8は繊維を編み込んだものであることから、粒径の大きな粒子が多いと、粒子が繊維の間に挟まり、濾布の目詰まりが生じたり、繊維が損傷を受けることがある。鉄スラリーでの脱水の場合、平均粒径が40ミクロンを超えると、濾布の目詰まりが生じやすくなることが分かった。長時間の操業の結果を比較すると、平均粒径が29ミクロンの場合は、濾布が65日間もったのに対して、平均粒径が45ミクロンの場合は、濾布を22日間で交換しなければならなかった。
【0048】
酸化鉄などの鉄化合物は高硬度であり、脱水機4の部品の磨耗が大きくなる。特に、圧搾ロール9とスクレーパー12の磨耗が大きいため、本発明では、圧搾ロール9とスクレーパー12を直接接触させない方法で対応する。両者の間隔を0.1〜2mmとすることにより、圧搾ロール9とスクレーパー12の磨耗が少なく、かつ、圧搾ロール9に付着しているスラジの剥離も問題なくできる。
【0049】
鉄鋼業で発生する油を含んだ鉄スラリーを脱水する際にも、図2に記載された様な本発明の圧搾ロールで搾る脱水方式は有効である。しかし、時間とともに、濾布8が油で汚れることから、濾布を界面活性剤で洗浄することが有効である。本発明では、圧搾脱水を完了した濾布を第一段の洗浄で濾布の油を界面活性剤で縣濁した後に、第二段の洗浄で洗い流すことにより、総質量の1%程度までの油が混在した鉄スラリーも長期間安定して脱水できる。対象となる鉄スラリーは、高炉二次灰、転炉微粒ダスト、酸洗中和スラジ、メッキスラジ、圧延スラジ、および、その他の粉体の鉄スラリーである。
【0050】
【実施例】
本発明に基づく装置を用いて行った脱水の結果を従来法による脱水方法と比較し表1に示した。本発明による脱水機は図2に示されるもので、ロール径350mm、濾布幅が1.2mのものである。従来法による比較例1として、プレス式の脱水機の脱水結果と図2に示される脱水機であるものの、操業条件が本発明の範囲を外れる脱水処理の例を比較例1として示す。鉄スラリーはいずれも高炉二次灰のスラリーを用いた。スラリー水分は粉体の質量の約2倍(67質量%)であり、粉体の平均粒径は25ミクロンで、10ミクロン以下の粒子比率は23%であった。
【0051】
比較例1はフィルタープレス式の脱水機の脱水結果であるが、脱水後のスラジ水分は52%と高く、スラジも粘土状の固まりで、粘着性が強く、ハンドリングが困難なものであった。比較例2は圧搾ロール式の脱水機での操業であるが、圧搾ロールの回転速度が65回転/分と速かったので、脱水後のスラジ水分は31%と高かった。性状も粘土状であった。また、比較例3では、圧搾ロールの押し込み力が6000N/mと本発明の範囲よりも弱い処理の例である。この処理の結果、脱水処理速度が良好であったものの、脱水後のスラジの水分は33%と高かった。
【0052】
一方、本発明の実施例では、圧搾ロール式の脱水機での操業であり、圧搾ロールの回転速度が35回転/分、圧搾ロールの押し付け力も12,000N/mと本発明での適正な処理範囲であったため、脱水後のスラジ水分は23%と良好であった。このスラジの性状は、フレーク状であり、粘着性の弱いものであった。このように、本発明の条件で圧搾ロール式の脱水機を運転すれば、ハンドリング特性に優れたスラジを作ることができた。
【0053】
実施例2には、同じ高炉二次灰を用いたが、スラリーの水分が粉体質量の約4.2倍(水分81%)のものを脱水した。このスラリーは水分が多いため、脱水機4の圧搾ロール9と10での脱水の前に、濾布下方に設置してある真空吸引装置で事前脱水した。この結果、スラリー水分が多いにもかかわらず、脱水後のスラジ水分は25%と良好であった。
【0054】
また、脱水前のスラリーに凝集剤を添加した脱水処理の例を実施例3として示す。実施例3では、亜鉛メッキの廃液を処理したスラリーを用いた。これは、平均粒子径が4.3ミクロンであり、10ミクロン以下の粒子の比率が87%と、非常に細かい粉体のスラリーであった。このスラリー中粉体1kgに対してアクリル酸系ポリマーを44ミリグラム添加した。この結果、粒子が凝集して、見掛けの平均粒径が11ミクロンとなった。凝集剤を添加した後に、このスラリーの沈殿濃縮操作を行った結果、水分は凝集剤添加前とほぼ同等とできた。この処理では、脱水後のスラジ水分は27%と細かい粒子のスラジとしては非常に良好な水分であった。一方、実施例4では、凝集剤なしでの脱水を行った。脱水条件は同等であったが、脱水処理速度が実施例3に比べると75%程度に低下して、また、スラジの水分は30%と高かったものの、適正に処理できた。なお、他形式の脱水機では、このスラジの脱水後水分は45〜60%であることに比べると実施例4での本発明の効果は認められた。
【0055】
油を1%含む、平均粒径が26ミクロンの鋼材圧延工程で発生したスラジを処理した例を実施例5に示す。脱水機4での洗浄ノズル13から界面活性剤を含んだ水を吹き付けて、粉体を落とすとともに、油分を乳化して落として脱水処理を行った。この結果、脱水後の水分は18%と低く、また、1ヶ月間の連続脱水でも、濾布が油で目詰まりすることはなかった。
【0056】
表1には記載がないが、実施例6では、実施例1と同じ高炉二次灰のスラリーを実施例1と同等の条件で脱水した結果である。ただし、実施例6では、スクレーパー12を圧搾ロール9と接触させないことによる、圧搾ロール9とスクレーパー12の寿命の比較を行った処理であり、実施例1ではこの対応を行わなかった。実施例6では、脱水処理速度や脱水後のスラジ水分は実施例1と同じであった。ただし、実施例6では1年間は圧搾ロール9の研磨を行わずに脱水できた。また、スクレーパー12の寿命は5ヶ月であった。一方、実施例1では、圧搾ロール9とスクレーパー12を直接に接触させたため、圧搾ロール9の研磨を6ヶ月毎に行う必要があった。また、スクレーパー12の寿命は1ヶ月と短かった。
【表1】
【0057】
【発明の効果】
本発明の方法の操業範囲で、スラリーの乗っている濾布を一対以上の圧搾ロールで圧搾して脱水する型式の脱水機で、製鉄業の工程から発生する鉄化合物を含有する粉体のスラリーを脱水して、低水分の脱水物を製造できる。また、油等の混在する可能性のあるスラリーを脱水する脱水機による効果も発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を行う、脱水装置のシステム図であり、スラリーを濃縮する沈殿用シックナーから、脱水機に送り脱水する設備の図である。
【図2】圧搾ロールにて濾布上のスラリーを脱水する型式の脱水機の詳細図である。
【図3】スラリーの水分と粉体の質量比が脱水の生産性に与える影響を示した図である。
【図4】圧搾ロールの回転速度が脱水後のスラジ水分に与える影響を示した図である。
【図5】スラリーを押し付ける側の圧搾ロールの押し付け力が脱水後のスラジ水分に与える影響を示した図である。
【符号の説明】
1 沈殿用シックナー
2 スラリーポンプ
3 スラリー配管
4 脱水機
5 ベルトコンベア
スラジ保管場所
7 スラリー供給口
8 濾布
9 圧搾用ロール
10 圧搾用ロール
11 鉄スラリー
12 スクレーパー
13 洗浄ノズル
14 洗浄槽
15 洗浄ノズル
16 洗浄槽[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for dehydrating a slurry containing iron oxide generated from reduction, refining, rolling process, pickling process and the like in the steel industry. In particular, the present invention relates to a technique for facilitating dehydration of a slurry composed of powder having a small particle diameter.
[0002]
[Prior art]
In the steel industry, a large amount of iron is handled in a high-temperature atmosphere or a chemical solvent, so a large amount of dust and sludge containing iron oxide and the like are generated. First of all, the steel manufacturing industry in the integrated steelworks using the blast furnace / converter method consists of iron ore sintering process, blast furnace reduction process, converter smelting process, hot rolling process, pickling process of steel products, plating It consists of processes. From these steps, a large amount of dust, mainly iron oxide, and precipitates of iron compounds in the wastewater are generated. Also in the steel industry using the electric furnace method, a large amount of precipitates containing iron is generated from the continuous casting process, hot rolling process, and other processes.
[0003]
It should be noted that a mixture containing a large amount of water collected from precipitation pits and thickeners containing these iron compounds, in which powder is suspended in water and in a fluid state, is generated. This is called a slurry, and a sludge-like mixture having a relatively low water content and a low fluidity is called a sludge. Also, in the following text, a powder slurry containing iron oxide or chloride is referred to as iron slurry, and sludge is referred to as iron sludge.
[0004]
In general, these iron slurries are treated with precipitation pits or thickeners, and after increasing the powder concentration of the iron slurries, various dehydrators are used to lower the water content, resulting in water treatment as iron sludge. Out of the system.
[0005]
Some of these iron slurries have a particularly small particle size (that is, a particle size of 40 microns or less). In particular, they tend to become sludge after dehydration and are generally difficult to dehydrate. This type includes wet dust collection dust (blast furnace secondary ash) of blast furnace gas dust, fine dust in converter gas dust (converter fine dust), and waste liquid containing iron ions in the pickling process of steel sheets. There are neutralization precipitates (pickling neutralization sludge), plating waste liquid precipitates (plating sludge), hot rolling scale storage pit deposits (rolling sludge), and others. These have an average particle size of 1.5 to 40 microns.
[0006]
In the dehydration process of these iron slurries, the dehydrator model is selected according to physical conditions such as the powder concentration and particle size of the slurry. For example, a press-type dehydrator is used for dehydrating a slurry obtained by agglomerating a blast furnace secondary ash or converter fine dust collected in a wet manner with a thickener. In these cases, the slurry having a moisture content of 70 to 80% is dehydrated to a moisture content of 25 to 30%. Further, in order to dewater the pickled neutralized sludge, a horizontal type centrifugal dewatering device called a decanter is often used. By this dehydration treatment, the slurry having a water content of about 90% is dehydrated to a state where the water content is about 50%. Thus, in the prior art, in order to dehydrate the iron slurry, a press-type dehydrator, a horizontal centrifugal dehydrator, a vacuum dehydrator, or the like is used.
[0007]
Since these iron sludges have a moisture content of 25 to 50% even after dehydration, the subsequent processing takes time, so it is possible to mix other dry dust after dehydration and final disposal at an industrial waste disposal site. Many. However, some may be recycled to the reduction step after further drying.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
For dehydration of the iron slurry, a dehydrator that matches the physical characteristics of the powder in the slurry is used. However, since the particle size of the powder is small, the water content after dehydration by the conventional method is as described above. Furthermore, there are 25 to 50%, and the property is sludge.
[0009]
The water content after dehydration in the conventional method generally varies depending on the powder particle size of iron sludge. For pickling neutralized sludge and converter fine dust composed of very fine particles of 1.5 to 10 microns, use a vacuum dehydrator or a horizontal centrifuge as disclosed in Kaisho 60-9518. However, only 25 to 50% could be dehydrated. In addition, with blast furnace secondary ash and rolling sludge composed of relatively coarse particles of 10 to 40 microns, only 20 to 35% could be dehydrated using a press-type dehydrator.
[0010]
As a result, in the conventional dehydration method, what is produced after the dehydration of the iron slurry is a sludge sludge with strong adhesion. Handling this sludge sludge has various problems. In other words, due to its strong adhesiveness, it has been recognized that iron sludge causes a presence in a transport device such as a belt conveyor or a phenomenon in which it cannot be discharged from a storage hopper. As a result, for handling iron sludge, iron sludge is piled up between soils surrounded by walls, and this is loaded on a truck with a club crane, an excavator loader, etc., and transported to a drying treatment plant or a firing treatment facility.
[0011]
Another problem in handling iron sludge was that when handling iron sludge, spills and scattering were likely to occur when loading heavy trucks onto trucks. As a result, the surroundings of the equipment are contaminated with sludge, and the sludge scattered around the equipment is dried to become scattered dust, which causes environmental pollution. Therefore, conventionally, after dehydration, attempts have been made to reduce the water content of the iron sludge to facilitate handling.
[0012]
Explaining the characteristics of iron sludge, the water ratio of iron sludge varies from a sludge state with strong tackiness to a relatively dry state with weak tackiness, depending on the particle size of the powder. In the case of a sludge composed of fairly fine particles of 1.5 to 10 microns, the moisture is relatively dry at about 20 to 30% or less, and the adhesiveness is weak. In addition, sludge composed of relatively coarse particles of 10 to 40 microns is relatively dry with a moisture content of about 15 to 22% and has a weak adhesive state.
[0013]
In other words, if the water content can be reduced to the above, the iron sludge can be transported by a continuous transport means such as a belt conveyor, so that the transportation cost can be greatly reduced. In particular, when used in recycling processes in steelworks, such as sintering plants, dust pellet manufacturing equipment, rotary kiln type or rotary hearth type reduction equipment, it is important to reduce the moisture until it can be transported. It is also effective for stable operation of the transfer device in the process.
[0014]
However, in the conventional dehydration method, water cannot be sufficiently removed by the dehydration step alone, and therefore, a means for reducing the water by performing drying using a heat source after dehydration is used. As a result, the water removal step of the iron slurry is composed of a dehydrating device, a drying device, and a conveying means that couples these, and the process is complicated. In addition, the iron sludge after dehydration is in the form of sludge, and handling it to the drying process requires heavy machinery such as a club crane, which is costly because it requires manpower.
[0015]
Generally, after dewatering the iron sludge, it is necessary to reduce the moisture by about 10% in the drying process. In order to reduce the moisture by 10%, a heat amount of about 300,000 kJ per ton of iron sludge is required, and heat consumption for this is large, which is a big problem in terms of energy saving and cost.
[0016]
Furthermore, some slurries generated in the steel industry contain oil. This is a result of mechanical oil being mixed with scale or the like in a process such as rolling. When oil is mixed in the slurry, the press-type dehydrator has a problem of causing clogging of the filter.
[0017]
As described above, in the prior art, when the iron slurry is dehydrated, the dehydration apparatus alone cannot achieve a low moisture content that allows easy handling. Therefore, there has been a demand for a new dehydrating method of iron slurry for reducing the iron slurry only to a dehydrator so as to reduce the water content to a level that does not cause stickiness.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
The gist of the slurry dehydration method of the present invention is as follows (1) to (9).
[0019]
(1) When using a dehydrator for washing the filter cloth after pouring the slurry onto the endless loop-shaped filter cloth that circulates, depressing and dehydrating with a pair of pressing rolls installed above and below the filter cloth , The rotation speed of the pressing roll on the filter cloth surface side on which the slurry is placed is 50 rotations or less per minute, and the pressing force of the pressing roll is 9,000 N or more per 1 m of length of contact between the pressing roll and the filter cloth And dehydrating the slurry of the powder containing 1.0 to 3.5 times the mass of the powder and containing the iron compound powder and having an average particle size of 1.5 to 40 microns. A slurry dehydration method characterized.
[0020]
(2) Pour the slurry onto the endless loop filter cloth that circulates, suck the slurry with the vacuum suction device installed under the filter cloth, and further filter it into the downstream process section of the vacuum suction device. When using a dehydrator for washing the filter cloth after depressing and dehydrating with a pair of press rolls installed on the top and bottom of the cloth, the rotation speed of the press roll on the filter cloth surface side where the slurry is on is 50 times or less, and the pressing force of the pressing roll is 9,000 N or more per 1 m of the length of contact between the pressing roll and the filter cloth, and contains 1.0 to 5.5 times the mass of the powder. A slurry dehydration method comprising dehydrating a slurry of powder containing an iron compound powder and having an average particle size of 1.5 to 40 microns.
[0021]
(3) As powder slurry containing iron compound, wet dust collector thickener slurry of blast furnace gas dust, wet dust collector thickener slurry of converter gas dust, neutralized precipitate slurry of iron ions generated in pickling process, water of plating process The slurry dehydration method according to (1) or (2) above, wherein a single slurry or a mixed slurry is used for the treated slurry and the fine scale of the sedimentation pits of the scale generated in the hot rolling step.
[0022]
(4) The slurry dehydration method as described in (1) or (2) above, wherein a slurry of powder containing metal oxide containing 10% by mass or more of powder having a particle size of 10 microns or more is used.
[0023]
(5) In the case of dehydrating a slurry containing oil, after squeezing with a pair of squeezing rolls, the filter cloth is washed with washing water containing a surfactant, and then washed again. The method for dewatering a slurry according to (1) or (2).
[0024]
(6) The sludge dehydrated on the filter cloth by the method described in any one of the above (1) to (5) is transferred to the pressing roll installed on the filter cloth, and the sludge In the dehydration method which collects sludge by scraping off with a scraper, the space | interval of the said scraper and the said pressing roll is made into the range of 0.1-2 mm, The dehydration method of the slurry characterized by the above-mentioned.
[0025]
(7) The method for dewatering a slurry according to any one of (1) to (6), wherein the flocculant is added to a slurry containing a powder having a ratio of particles of 10 microns or less of 30% by mass or more, and then dewatering.
[0026]
(8) As a flocculant, a polyacrylamide polymer, an acrylic acid polymer, or an acrylic acid cationic polymer is added at a ratio of 30 to 300 milligrams per 1 kg of powder in the slurry slurry. Dehydration method.
[0027]
(9) The slurry dehydration method according to (7) or (8), wherein the flocculant aqueous solution is added to the slurry, and then the slurry having an increased powder concentration is dehydrated using a precipitation tank.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An apparatus for performing the iron slurry dewatering method according to the present invention is shown in FIG. 1, and the method of the present invention will be described using this apparatus. FIG. 1 shows a facility that implements the present invention and includes a thickener for precipitation of iron slurry, a slurry transport device, a twin roll dehydrator, a sludge transport conveyor, and a sludge storage place.
[0029]
First, the iron slurry is an iron slurry generation process in a steel mill, for example, a neutralization tank of waste liquid containing iron ions in the dust collection water from the blast furnace secondary ash dust collection venturi scrubber and the pickling process of the steel plate, A thin iron slurry is sent to the
[0030]
In order to explain the detailed method of dehydration, a detailed view of the
[0031]
After the dehydration is finished and the iron sludge is separated, the iron compound powder adheres to the filter cloth 8. If it is used in the next dehydration cycle, the adhesion of the powder further increases and the filter cloth 8 is clogged. Therefore, the filter cloth is washed. Water is sprayed from the cleaning
[0032]
By carrying out the method of the present invention, the iron sludge collected here is in a good dehydrated state. At this time, the particles having a relatively large average particle size of 10 to 40 microns and a water content of 15 to 22%, and those having a small average particle size of less than 10 microns and a water content of 20 to 20% 30%.
[0033]
In the range of the above-mentioned good moisture content, a flake-shaped iron sludge in which particles are pseudo-agglomerated by the moisture contained is compressed. Since this flaky iron sludge has a relatively low moisture content and has low adhesiveness, even if it is conveyed by the belt conveyor 5, there is little adhesion of sludge to the conveyor belt and it can be easily conveyed. Moreover, this sludge can be easily transported by transport means other than a belt conveyor such as a pipe conveyor.
[0034]
The inventors of the dehydrator shown in FIG. 2 repeatedly conducted various studies on the operating conditions for efficiently dehydrating the iron slurry containing the iron compound powder, and operated under the following conditions, It has been clarified that a sludge with a moisture content in the above-mentioned range can be obtained.
[0035]
First, there is an appropriate range in the ratio of the mass of the powder and moisture of the iron slurry used in the present invention. When there is too little moisture, the flow of the iron slurry poured on the filter cloth cannot be sufficiently ensured, and the amount of iron slurry on the filter cloth becomes extremely light and shaded. As a result, there was a problem that a uniform iron slurry distribution could not be formed on the filter cloth, and the portion where the iron slurry was abundant was so thick that the portion of the iron slurry was too thick to squeeze and the water could not be squeezed out. In the case of dehydrating an iron slurry containing a powder of an iron compound such as iron oxide, if the mass ratio of moisture to the powder is 1.0 or less, the flow of the iron slurry is deteriorated when the iron slurry is transported. As a result, there is a problem that a clogging phenomenon occurs inside the
[0036]
Moreover, when there is too much water | moisture content, there exists a problem that the water | moisture content of the sludge after spin-drying | dehydration is too high, without being able to squeeze out iron slurry. FIG. 3 shows the result of the study of the upper limit value of the proper iron slurry moisture ratio by the present inventors as the relationship between the iron slurry moisture and powder mass ratio and productivity (dehydration amount per hour). In the example of FIG. 3, blast furnace secondary ash having a relatively coarse particle diameter of 29 microns in the iron slurry was used.
[0037]
When the water ratio increases, productivity tends to deteriorate under operating conditions that make the water content of the sludge after dehydration appropriate. In particular, when the mass ratio of moisture to powder becomes 3 or more, productivity starts to deteriorate with increasing moisture in the slurry. In the blast furnace secondary ash, in order to obtain a sludge with a moisture content of 20% or less, which is a state where the sludge after dehydration does not have much stickiness, and in order not to deteriorate the productivity, the mass ratio of moisture to the powder It was elucidated that a value of 3.5 or less is an important condition for the dehydration operation.
[0038]
As described above, in the dehydrator of FIG. 2 used in the present invention, the water ratio of the iron slurry stock solution is limited. However, an iron slurry having a higher moisture content may be dehydrated. In this case, it is effective to vacuum the iron slurry from below the filter cloth before pressing with a roll. However, if there is too much moisture, the amount of water passing through the filter cloth is too large, and the filter cloth becomes clogged. The present inventors conducted various experiments and found that dehydration can be performed efficiently if the water content of the iron slurry is 4 times or less the powder mass. That is, when the mass ratio of the water content of the iron slurry stock solution to the powder is in the range of 1.0 to 5.5, a method of vacuum suction before the squeezing is effective, and dehydration can be performed up to the proper moisture content ratio. .
[0039]
Furthermore, the present inventors have clarified that there is an appropriate condition for the pressing condition of the pressing roll at the time of iron slurry dehydration. The important pressing conditions of the pressing roll that affect the dewatering performance are the rotation speed and pressing pressure of the pressing roll. If the rotation speed of the squeeze roll is too high, the sludge will be sent to the downstream side of the squeeze roll with insufficient dehydration. As a result, the dewatered sludge has a water content higher than the water in a state where it does not have much tackiness. Moreover, even if the pressing pressure of the squeezing roll is too low, a problem that moisture does not fall out similarly occurs. Thus, when the present inventors use a dehydrator of the type shown in FIG. 2 to dehydrate and use it to an appropriate water content for handling the iron slurry, the appropriate rotation speed and pressing force of the pressing roll are used. We found that a range of pressure exists.
[0040]
The result of investigating the influence which the rotational speed of the pressing roll 9 on the slurry side has on the sludge-containing water is shown in FIG. In the example of FIG. 4, the secondary ash of the blast furnace having a relatively coarse particle diameter in the iron slurry is used, and the pressing force of the pressing roll is 9,000 N per 1 m of the length of contact between the pressing roll and the filter cloth. The diameter of the pressing roller 9 on the slurry side installed above the filter cloth is 350 mm. When the rotational speed is 50 rpm or less, a sludge with a moisture content of 20% or less, which is a state where the sludge after dehydration does not have much tackiness, can be obtained. Furthermore, when the rotational speed was 35 revolutions per minute or less, the moisture content was 18% or less, and good results were obtained.
[0041]
Moreover, even in the experimental results in which the diameter of the pressing roll 9 on the slurry side was set to 500 mm, good dewatering results were obtained when the rotating speed of the pressing roll was 50 rpm or less. In the dehydrator of the type shown in FIG. 2, the present inventors have the reason that the time change rate of the interval between the squeeze roll and the filter cloth when the squeeze roll 9 presses the filter cloth affects the dehydration result. Clarified that there is. That is, when the diameter of the slurry-side pressing roll is large, the rate of time change of the interval between the roll and the filter cloth does not increase even if the passage speed of the filter cloth is large, so that the dewatering results are equivalent. That is, with a large-diameter squeeze roll, the dewatering performance does not deteriorate even if the filter cloth speed is increased as long as the conditions for keeping the rotation speed of the roll constant are observed. That is, the rotation speed of the slurry-side squeezing roll 9 is an important condition for determining the dewatering performance, and a good dewatering performance can be obtained when the rotation speed is 50 rotations per minute or less.
[0042]
Next, the result of investigating the influence of the pressing pressure of the squeezing roll on the sludge-containing water is shown in FIG. In the example of FIG. 5 as well, blast furnace secondary ash having a relatively coarse particle diameter in the iron slurry is used, and the rotation speed of the squeeze roll 9 on the slurry side is 35 revolutions per minute. The higher the pressing force of the squeezing roll, the lower the water content of the iron sludge produced by dehydration. When the pressing force of the squeezing roll was 9,000 N / m or more, the moisture content was 20% or less of the target, and good dewatering results were obtained. However, when the pressing force of the squeezing roll is 50,000 N / m or more, the phenomenon that the sludge strongly adheres to the squeezing roll and the filter cloth and is difficult to peel off has occurred. Therefore, it is desirable that the pressing force of the squeezing roll is not too high. . In addition, the pressing force per 1 m of length of contact between the pressing roll and the filter cloth is expressed in N / m (N is Newton).
[0043]
The above experiment was also performed with a slurry of plating sludge having an average particle size as small as 6 microns. As a result, although the water content of sludge after dehydration was 22-25%, which was slightly higher than the blast furnace secondary ash, stable dehydration could be achieved if the operation was performed while keeping the above dehydration conditions. Moreover, even if the moisture content of the sludge after dehydration was 22 to 25%, the plating sludge was a flaky dehydrated product and had poor adhesion. Thus, in the case of a sludge with a small particle size, the specific area of the particle is large, so that even if the water content is several percent higher than that of a sludge with a large particle size, the physical properties such as adhesion are equivalent.
[0044]
Next, the present inventors investigated the influence of the particle size of the iron slurry on the dehydration performance. When dehydrating an iron slurry made of iron compound particles, if the particle size is small, dehydration is difficult even if the pressing pressure is increased. When the average particle diameter is up to 1.5 microns, the productivity is slightly lowered, but the iron slurry can be dehydrated to an appropriate moisture with low adhesion. However, when the average particle size was 1.5 microns or less, even when the rotation speed of the slurry-side squeezing roll was reduced to 15 revolutions per minute, the water content could be dehydrated only to 30 to 35%. This sludge is sticky and is not sufficiently dehydrated. That is, it is an important requirement of the present invention that the average particle size of the particles in the iron slurry is 1.5 microns or more.
[0045]
The present inventors have also clarified that the dehydration is good even when the average particle size is small, and when slightly larger particles are mixed. As a result of repeated dehydration experiments using iron slurry, it was found that dehydration is easy when particles having a relatively large particle size of 10 microns or more are mixed in a certain ratio. It has also been clarified that if particles having a particle size of 10 microns or more are mixed at a ratio of 10% by mass or more, the productivity of dehydration is improved by 20% even if the average particle size is the same. This is because, when particles having a large particle diameter are mixed, water permeability around the particles becomes good and dehydration becomes easy. Therefore, in order to improve the dehydration performance of the iron slurry composed of particles having a small particle size, the particles are mixed with the iron slurry composed of particles having a large particle size to increase particles having a particle size of 10 microns or more. It is an effective means to dehydrate.
[0046]
Thus, the size of the particles contained in the slurry strongly affects the performance of the dehydrator. Accordingly, the present inventors have invented an improvement in dehydration performance by agglomerating particles to form clusters in which tens to thousands of fine particles are collected. As a result of various investigations on flocculants suitable for slurries containing fine particles of iron compounds, particularly iron oxide and iron hydroxide, we found that polyacrylamide polymers, acrylic acid polymers, or acrylic acid cationic polymers are good. . If these flocculants are mixed with the slurry before dehydration to aggregate fine particles of 10 microns or less, the apparent particle diameter becomes large and the dehydration performance is improved. Specifically, the processing speed per 1 m of the pressing roll 9 of the
[0047]
In addition, when the average particle size is too large, a problem occurs in the dehydration process. As described above, since the filter cloth 8 is knitted with fibers, if there are many particles having a large particle diameter, the particles are sandwiched between the fibers, resulting in clogging of the filter cloth or damage to the fibers. Sometimes. In the case of dehydration with an iron slurry, it was found that when the average particle size exceeds 40 microns, the filter cloth is likely to be clogged. Comparing the results of long-term operation, when the average particle size was 29 microns, the filter cloth had 65 days, whereas when the average particle size was 45 microns, the filter cloth was replaced in 22 days. I had to.
[0048]
Iron compounds such as iron oxide have high hardness, and wear of parts of the
[0049]
The dehydration method of squeezing with the squeeze roll of the present invention as shown in FIG. 2 is also effective when dehydrating iron slurry containing oil generated in the steel industry. However, since the filter cloth 8 becomes dirty with oil over time, it is effective to wash the filter cloth with a surfactant. In the present invention, the filter cloth that has been pressed and dehydrated is suspended in the first-stage washing with the surfactant in the first-stage washing, and then washed away in the second-stage washing. Iron slurry mixed with oil can be dehydrated stably for a long time. The target iron slurry is blast furnace secondary ash, converter fine particle dust, pickling neutralized sludge, plating sludge, rolled sludge, and other powder iron slurries.
[0050]
【Example】
The results of the dehydration performed using the apparatus according to the present invention are shown in Table 1 in comparison with the conventional dehydration method. The dehydrator according to the present invention is shown in FIG. 2, and has a roll diameter of 350 mm and a filter cloth width of 1.2 m. As a comparative example 1 according to the conventional method, a dehydration result of a press-type dehydrator and the dehydrator shown in FIG. 2 are shown as a comparative example 1 in which the operating conditions are outside the scope of the present invention. As the iron slurry, a blast furnace secondary ash slurry was used. The slurry moisture was about twice the mass of the powder (67 mass%), the average particle diameter of the powder was 25 microns, and the particle ratio of 10 microns or less was 23%.
[0051]
Comparative Example 1 was the result of dehydration by a filter press type dehydrator. Sludge moisture after dehydration was as high as 52%, and the sludge was a clay-like mass, having strong tackiness and difficult to handle. Comparative Example 2 is an operation using a squeeze roll type dehydrator. Since the rotation speed of the squeeze roll was as high as 65 revolutions / minute, the sludge moisture after dehydration was as high as 31%. The property was also clay. Moreover, in the comparative example 3, it is an example of the process whose pushing force of a pressing roll is 6000 N / m and weaker than the range of this invention. As a result of this treatment, although the dehydration rate was good, the water content of the sludge after dehydration was as high as 33%.
[0052]
On the other hand, in the embodiment of the present invention, it is an operation with a squeeze roll type dehydrator, the rotation speed of the squeeze roll is 35 rev / min, and the pressing force of the squeeze roll is 12,000 N / m, which is an appropriate treatment in the present invention. Since it was within the range, the sludge moisture after dehydration was as good as 23%. The sludge was in the form of flakes and weakly sticky. Thus, if a squeeze roll type dehydrator was operated under the conditions of the present invention, a sludge having excellent handling characteristics could be produced.
[0053]
In Example 2, the same secondary ash of the blast furnace was used, but the slurry having a moisture content of about 4.2 times the mass of the powder (water content 81%) was dehydrated. Since this slurry has a lot of moisture, it was pre-dehydrated with a vacuum suction device installed under the filter cloth before dehydration with the
[0054]
An example of a dehydration treatment in which a flocculant is added to the slurry before dehydration is shown as Example 3. In Example 3, the slurry which processed the waste liquid of galvanization was used. This was an extremely fine powder slurry having an average particle size of 4.3 microns and a ratio of particles of 10 microns or less of 87%. 44 mg of acrylic acid polymer was added to 1 kg of powder in the slurry. As a result, the particles aggregated, and the apparent average particle diameter became 11 microns. After the flocculant was added, the slurry was subjected to the precipitation concentration operation. As a result, the water content was almost the same as before the flocculant was added. In this treatment, the sludge moisture after dehydration was 27%, which was very good as a fine particle sludge. On the other hand, in Example 4, dehydration was performed without a flocculant. Although the dehydration conditions were the same, the dehydration rate decreased to about 75% compared to Example 3, and the water content of the sludge was as high as 30%, but it could be treated properly. In other types of dehydrators, the effect of the present invention in Example 4 was recognized as compared to the water content after dehydration of this sludge being 45-60%.
[0055]
Example 5 shows an example in which sludge generated in a steel rolling process containing 1% of oil and having an average particle diameter of 26 microns was treated. Water containing a surfactant was sprayed from the
[0056]
Although not described in Table 1, Example 6 is the result of dehydrating the same blast furnace secondary ash slurry as in Example 1 under the same conditions as in Example 1. However, in Example 6, it was the process which compared the lifetime of the pressing roll 9 and the
[Table 1]
[0057]
【The invention's effect】
In the operating range of the method of the present invention, a slurry of a powder containing an iron compound generated from a steelmaking process in a dehydrator of a type in which a filter cloth carrying the slurry is squeezed with a pair of squeezing rolls and dehydrated Can be dehydrated to produce a low moisture dehydrate. Moreover, the effect by the dehydrator which spin-dry | dehydrates the slurry in which oil etc. may be mixed can also be exhibited.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is a system diagram of a dehydrating apparatus for carrying out the present invention, and is a diagram of equipment for dehydrating from a thickener for precipitation that concentrates slurry to a dehydrator.
FIG. 2 is a detailed view of a dehydrator of the type that dehydrates the slurry on the filter cloth with a pressing roll.
FIG. 3 is a graph showing the influence of the moisture ratio of slurry to the powder on the productivity of dehydration.
FIG. 4 is a diagram showing the influence of the rotation speed of the squeezing roll on the sludge moisture after dehydration.
FIG. 5 is a diagram showing the influence of the pressing force of the pressing roll on the side where the slurry is pressed on sludge moisture after dehydration.
[Explanation of symbols]
1 Precipitation thickener
2 Slurry pump
3 Slurry piping
4 Dehydrator
5 Belt conveyor
Sludge storage location
7 Slurry supply port
8 Filter cloth
9 Pressing roll
10 Pressing roll
11 Iron slurry
12 Scraper
13 Cleaning nozzle
14 Washing tank
15 Cleaning nozzle
16 Washing tank
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