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JP3681957B2 - Ic用ソケット - Google Patents

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JP3681957B2
JP3681957B2 JP2000173248A JP2000173248A JP3681957B2 JP 3681957 B2 JP3681957 B2 JP 3681957B2 JP 2000173248 A JP2000173248 A JP 2000173248A JP 2000173248 A JP2000173248 A JP 2000173248A JP 3681957 B2 JP3681957 B2 JP 3681957B2
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socket
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栄州 中山
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JST Mfg Co Ltd
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JST Mfg Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ROMなどのICを載せて基板に取り付けられるICソケットに関し、特にICの各リードピンに接続される各コンタクトに直接チップコンデンサを接地可能に取り付けることができるICソケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
ROMなどのICを基板に取り付けるためのICソケットにおいて、機器内のノイズ対策として、ICの各リードピンに接続されるコンタクトにチップコンデンサを接続し、このチップコンデンサを接地可能に接続することが行われる。
【0003】
このようなチップコンデンサを基板そのものに設けるものがあるが、基板上のチップコンデンサまでのリード線が長くなり、リード線のインダクタンスの影響により周波数特性が悪くなる。
【0004】
そこで、チップコンデンサをICソケットの各コンタクトに直接取り付けることが望まれる。このようなチップコンデンサ一体形のICソケットとして、実開平5−8945号公報に提案されるものが知られている。このICソケットは、ベースハウジングの外周の上方に、各コンタクトに連通する個別外部端子を列設し、更にベースハウジングの外周の下方に基板に接続可能な帯状の共通外付端子を設け、前記個別外部端子と前記共通外付端子との間に、チップコンデンサを半田付けにて固定したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、チップコンデンサをベースハウジングの外周に取り付ける従来例のものは、各コンタクト毎にチップコンデンサを半田付けするという作業が必要であるため、チップコンデンサの取り付けに手間が掛かるという問題点がある。
【0006】
そこで、本発明は、ベースハウジングに対するチップコンデンサの取り付けが簡単にできるICソケットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する請求項1のICソケットは、基板に取り付けられるICソケットであって、絶縁材質のベースハウジング、と、該ベースハウジングの外周に沿って保持され、ICのリード線及び前記基板に対して電気的に接続可能な多数本のコンタクトと、このコンタクトに対するチップコンデンサとを備え、前記ベースハウジングは、その側面に、前記コンタクトに対する挿通孔と、前記挿通孔の外側に設けられ、前記挿通孔と連通すると共に外側と下方とが開口する、前記チップコンデンサを保持する保持空間とを列設し、前記ベースハウジングの外周に導電性材質のカバーを嵌入し、前記カバーの前記コンタクトに対面する部分に前記コンタクトに向かう可撓性の弾性片を設け、前記弾性片は、抜け止めとなる第1弾性片と、電気的接続のために押圧する第2弾性片とを前記チップコンデンサの挿入方向である下から順に配列して形成され、前記第1弾性片の向きは前記チップコンデンサを下から挿入可能とする向きであり、前記第2弾性片は前記向きと逆であり、前記コンタクトと前記弾性片との間にチップコンデンサを下からの挿入状態で保持できる構造にしたものである。
【0008】
この請求項1によると、前記弾性片と前記コンタクトとの間にチップコンデンサを挿入すると、前記チップコンデンサ及び導電性材質のカバーを介して基板に接地される。前記弾性片と前記コンタクトとの間に挿入するだけでチップコンデンサが取り付くため、チップコンデンサが必要なコンタクトに対してチップコンデンサを挿入するという選択的挿入も自在にできる。
また、挿入されるチップコンデンサが第1弾性片を過ぎると抜け止めになり、第2弾性片によりチップコンデンサはコンタクトと導電性材質のカバーの両方に対して電気的な接続状態になる。
【0009】
請求項2のICソケットは、請求項1において、前記第1弾性片の前記コンタクト側への屈曲度合いは、前記第2弾性片の前記コンタクト側への屈曲度合いより大きい
【0011】
請求項3のICソケットは、請求項1または2において、前記チップコンデンサは、前記保持空間に対して選択的に挿入されているものである。
【0013】
【発明の実施形態】
以下、本発明の電気コネクタの好適な実施形態例を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るICソケットの組立前の各部品の斜視図であり、図2は、組み立てられたICソケットの断面を含む斜視図であり、図3は、コンタクト部分の断面の拡大図である。
【0014】
図1において、ICソケット1は、ベースハウジング11と、カバー12と、コンタクト13と、必要に応じて挿入されるチップコンデンサ14とで構成される。
【0015】
ベースハウジング11は、樹脂などの絶縁材料を成形して作製されたものであり、全体が中抜きの直方体となっている。このベースハウジング11の長手方向の両側面に、コンタクト13に対する挿通孔21が列設されている。また、この各挿通孔21に連通する保持空間22がベースハウジング11の長手方向の両側面に開口している。この保持空間22は、挿入されるチップコンデンサ14を保持する空間となる。
【0016】
カバー12は、ステンレスなどの導電性材料の金属をプレス成形して作製されたものであり、全体が前記ベースハウジング11の外周に嵌まる四角枠となっている。この四角枠の長辺の前記保持空間22に対応する部分に、一般にランスと呼ばれる、内側に向かって切り刻まれた可撓性の第1弾性片25及び可撓性の第2弾性片26が前記カバー12と一体に設けられている。四角枠の下部に、基板への取り付けと接地とを兼用する突起27も一体に突設されている。四角枠の上部に、ベースハウジング11に当たって位置決めする折り曲げ部28が形成されている。
【0017】
コンタクト13は、導電性金属をプレス成形して作製されたものであり、内折り状の屈曲部31と、幅広部32と、リード部33とを有する。チップコンデンサ14は、本体36の両側にロウ付け部37が一体に設けられた、直方体状のものである。
【0018】
ベースハウジング11に対するコンタクト13の保持構造及びベースハウジング11に対するカバー12の嵌入構造は、図2及び図3に示される。
【0019】
コンタクト13の屈曲部31は挿通孔21の上方内に位置し、図示されないICのリード線を挿通孔21の内壁と屈曲部31の間に受入れ可能な構造になっている。コンタクト13の幅広部32は挿通孔21の下方内に位置し、保持空間22に対面している。コンタクト13のリード部33は、ベースハウジング11の下面から突出している。
【0020】
カバー12の第1ランス又は第1弾性片25は、保持空間22の下方に位置し、カバー12の第2ランス又は第2弾性片26は、保持空間22の上方に位置している。第1弾性片25のコンタクト13側への屈曲度合いは、第2弾性片26のコンタクト13側への屈曲度合いより大きい。また、第1弾性片25の向きは、チップコンデンサ14を下から挿入可能とする向きであり、第2弾性片26は前記向きと逆向きである。図3に明瞭に示されるように、矢印A方向から挿入されるチップコンデンサ14は、第1弾性片25により抜け止めされ、第2弾性片26によりコンタクト13の幅広部32に押圧される。
【0021】
図4及び図5に、ベースハウジング11の挿通孔21及び保持空間22の詳細が示される。図4において、挿通孔21を上方から見ると、中央部41に幅広のスリット部42を連通した略T字状になっており、入口の周囲に面取りが施されている。図1のコンタクト13の幅広部32は、スリット部42を通過し、図1のコンタクト13の屈曲部31の先端は、中央部41の両側に設けられた段差43に当たるようになっている。
【0022】
図5において、挿通孔21を下方から見ると、中央部41に幅広のスリット部42を連通し、更に保持空間22が連通した形状になっている。この挿通孔21や保持空間22の周囲に面取りが施されている。図1のコンタクト13の幅広部32は、スリット部42を通過し、保持空間22に対面する。
【0023】
上述構造のICソケット1の組み立て手順を図1により説明する。ベースハウジング11の各挿通孔21の上方からコンタクト13を差し込み、多数のコンタクト13がベースハウジング11に保持された状態にする。つぎに、ベースハウジング11の上方から、カバー12を嵌入すると、ICソケット1が組み上がる。
【0024】
チップコンデンサ14は、ICソケット1の組み立て時に挿入することもできるし、ICソケット1を基板に取り付ける直前に挿入することもできる。図3に示されるように、チップコンデンサ14を保持空間22の下方から押し込むと、可撓性の第1弾性片25が変形して、図示の位置までチップコンデンサ14が進むと、チップコンデンサ14が可撓性の第1弾性片25で抜け止めされ、可撓性の第2弾性片26でコンタクト13側に押圧され、コンタクト13に対する電気的導通を保った保持状態になる。
【0025】
このICソケット1の基板への組み立て例を図6により説明する。ICソケット1が、コンタクト13のリード部33を基板2の図示されないホールに差し込むことにより、基板2に取り付けられる。このとき、カバー12の突起27が基板2に対して接地される。つぎに、このICソケット1の上に、ROM等のIC3が、そのリード線3aが挿通孔21内の図示されないコンタクトの屈曲部を押し曲げながら挿入されることにより取り付けられる。
【0026】
ROM等のIC3のリード線3aが、コンタクト13のリード部33に電気的に接続されていると同時に、図示されないチップコンデンサ14を介して基板2に接地される。これにより、ノイズの影響を受けやすい機器に対するノイズ対策が実現できる。
【0027】
上述した実施の形態を有するICソケット1の効果を以下に説明する。ベースハウジング11、カバー12及びコンタクト13を組み立て状態になると、チップコンデンサ14は、任意の時に、又は任意の場所に選択的に挿入できる。そのため、ベースハウジング11、カバー12及びコンタクト13の組み立て時に、予め決められた仕様のチップコンデンサ14を挿入することができる。また、ベースハウジング11、カバー12及びコンタクト13の組み立てた後に、適切なチップコンデンサ14を適切なコンタクト13に対して挿入することができる。また、ICに対応する各コンタクト13に適した容量のチップコンデンサ14を選択して挿入することもできる。さらに、チップコンデンサ14の必要が無いコンタクト13に対して、チップコンデンサ14を挿入しないという選択も可能である。
【0028】
また、カバー12に形成された抜け止め用の第1弾性片25及び押圧用の第2弾性片26により、チップコンデンサ14が抜け落ちることなく、コンタクト13とカバー12への電気的導通も確保される。
【0029】
また、カバー12の全体が導電性の金属で形成され、このカバー12の突起27により基板に接地されるため、各チップコンデンサ14から接地までのインダクタンスを無視できる状態にして接地できる。
【0030】
本発明は、上述の実施の形態に限られるものではなく、様々な設計変更を行うことが可能である。
(1)カバー12は、四角枠に限らず、3辺の枠体であってもよく、長辺の2辺に別個のものを取り付けるものであってもよい。四角枠にしない場合、端部に凹字状と凸字状の係合部を設け、ベースハウジング11に差し込めるようにすることができる。
【0031】
(2)カバー12の弾性片は、抜け止め用の第1弾性片25及び押圧用の第2弾性片26の二つに限らず、抜け止め及び押圧兼用の一つの弾性片とすることができる。この場合、一つの弾性片に段部を設け、この段部で乗り越えると、抜け止めになり、乗り越えた後の段部で押圧する形状を採用することができる。
【0032】
(3)チップコンデンサ14は、標準品として両端にロウ付け部があるものを採用することで説明したが、このロウ付け部がないチップコンデンサ14を用いることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1によると、コンタクトとカバーの間に挿入するだけで、必要なコンタクトにチップコンデンサを取り付けられるので、チップコンデンサの取り付けが簡単且つ迅速にできるという効果を奏する。また、半田付け等の特別の固定手段がないため、組み立て途中などに、任意のコンタクトに対して選択的にチップコンデンサを取り付けることができるという効果も奏する。
また、挿入されたチップコンデンサの機械的保持と電気的導通の両方が確実になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るICソケットの組立前の各部品の斜視図である。
【図2】組み立てられたICソケットの断面を含む斜視図である。
【図3】コンタクト部分の断面の拡大図である。
【図4】ベースハウジングの上面図である。
【図5】ベースハウジングの底面図である。
【図6】組み立て状態のICソケットの斜視図である。
【符号の説明】
1 ICソケット
2 基板
3 IC
3a リード線
11 ベースハウジング
12 カバー
13 コンタクト
14 チップコンデンサ
21 挿通孔
22 保持空間
25 第1弾性片
26 第2弾性片
27 突起

Claims (3)

  1. 基板に取り付けられるICソケットであって、
    絶縁材質のベースハウジングと、該ベースハウジングの外周に沿って保持され、ICのリード線及び前記基板に対して電気的に接続可能な多数本のコンタクトと、このコンタクトに対するチップコンデンサとを備え、
    前記ベースハウジングは、その側面に、前記コンタクトに対する挿通孔と、前記挿通孔の外側に設けられ、前記挿通孔と連通すると共に外側と下方とが開口する、前記チップコンデンサを保持する保持空間とを列設し、
    前記ベースハウジングの外周に導電性材質のカバーを嵌入し、前記カバーの前記コンタクトに対面する部分に前記コンタクトに向かう可撓性の弾性片を設け、
    前記弾性片は、抜け止めとなる第1弾性片と、電気的接続のために押圧する第2弾性片とを前記チップコンデンサの挿入方向である下から順に配列して形成され、
    前記第1弾性片の向きは前記チップコンデンサを下から挿入可能とする向きであり、前記第2弾性片は前記向きと逆であり、
    前記コンタクトと前記弾性片との間にチップコンデンサを下からの挿入状態で保持できる構造にしたIC用ソケット。
  2. 前記第1弾性片の前記コンタクト側への屈曲度合いは、前記第2弾性片の前記コンタクト側への屈曲度合いより大きい請求項1に記載のIC用ソケット。
  3. 前記チップコンデンサは、前記保持空間に対して選択的に挿入されている請求項1または2に記載のIC用ソケット。
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