JP3681549B2 - 油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路に係わり、特に、車体持ち上げ状態でのエンジン起動時の安全性を改善した油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平8−68078号公報に従来技術に係わる油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路が示されている。同回路の概要を図5に示す。
【0003】
同図において、1は油圧ポンプ2および補助油圧ポンプ7を駆動するエンジン、2はブームシリンダ油圧回路に圧油を供給する油圧ポンプ、3は油圧ポンプ2の吐出油をブームシリンダ4に切り換えて供給する方向切換弁、4は油圧ショベルの図示されていないブームを駆動するブームシリンダ、5はブームシリンダ4のロッド側油室41の油圧の最大値を制御し、通常は高圧側にセットされセット圧可変部13の油室131に圧油が供給されると低圧側にセットされるリリーフ弁、6はブームシリンダ4のボトム側油室42の油圧の最大値を制御するリリーフ弁、7はリリーフ弁5のセット圧可変部13の油室131に電磁切換弁9を介して圧油を供給する補助油圧ポンプ、8は補助油圧ポンプ7の吐出圧を制御するリリーフ弁、9は制御装置10からの指令信号に従ってセット圧可変部13の油室131への圧油の供給または流出を切り換える電磁切換弁、10はセット圧切換スイッチ11および方向切換弁操作検出部12からの信号に基づいて電磁切換弁9への切り換え信号を出力する制御装置、11は、閉成された時はリリーフセット圧を低圧側に、また開放された時はリリーフセット圧を高圧に切り換えるための指令信号を出力するセット圧切換スイッチ、12は方向切換弁3がブームシリンダ4のロッドを縮み側に作動させる縮み側位置31またはロッドを伸び側に作動させる伸び側位置33に切り換えられたことを検出する方向切換弁操作検出部、13は油室131を備えリリーフ弁5のセット圧を高圧または低圧に制御するセット圧可変部、14はブームシリンダ4のロッド側油室41と方向切換弁3間のロッド側油圧回路である。
【0004】
このブームシリンダ用油圧回路は、掘削作業時、セット圧切換スイッチ11によってリリーフ弁5のリリーフセット圧を低圧に切り換えるように指令され、かつ方向切換弁操作検出部12が方向切換弁3の縮み側位置31または伸び側位置33に切り換えられたことを検出すると、制御装置10から電磁切換弁9に切り換え信号が出力され、電磁切換弁9は補助油圧ポンプ7からセット圧可変部13の油室131へ圧油を供給する側に切り換わる。その結果、リリーフ弁5はリリーフセット圧が低圧に切り換えられるので、ブームシリンダ4のロッド側油室41内の油圧はリリーフ弁5の低圧であるリリーフセット圧までしか上昇できず、大きな掘削力が作用した時にはブームは上方に揺動して、図示していないバケットを自動的に上方に移動することができ、掘削負荷が大きい時にオペレータによる操作によってバケットを上方に操作する必要がなくなる。一方、セット圧切換スイッチ11によりリリーフ弁5が高圧側に切り換える指令が出力された時は、制御装置10から電磁切換弁9に切り換え信号が出力され、電磁切換弁9はセット圧可変部13の油室131からタンクに圧油を流出する側に切り換わる。その結果、リリーフ弁5のリリーフセット圧は高圧となるので、ブームシリンダ4のロッド側油室41の油圧を高めることができ、車体を持ち上げることができる。また強い掘削力も得ることができる。さらに、車体を持ち上げた状態で、方向切換弁3を中立位置32に切り換えると、セット圧切換スイッチ11を操作してリリーフ弁5を低圧のリリーフセット圧に切り換えても、方向切換弁操作検出部12が方向切換弁3の縮み側位置31または伸び側位置33を検出しないので低圧側に切り換えるための信号が制御装置10から出力しないので、電磁切換弁9は切り換わらず、リリーフ弁5のリリーフセット圧は高圧に保持され車体は持ち上げられた状態で保持する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来技術のものは、エンジン1の停止状態で、車体が持ち上げられた状態において、何らかの理由でセット圧切換スイッチ11によりリリーフ弁5のリリーフセット圧が低圧側に切り換わるように操作され、その後エンジン1を始動し、オペレータの操作により操作レバーが方向切換弁3の縮み側位置31または伸び側位置33に位置すると、不本意にも車体が落下してしまうことになる。このような時に、油圧ショベルの周囲に人がいると大変危険である。
【0006】
本発明の目的は、上記の問題点に鑑みて、車体が持ち上げられた状態で、エンジンの停止状態から、リリーフセット圧が低圧側に切り換わるように操作された状態でエンジンを始動し、オペレータが操作を開始しても不本意に車体が落下することのない油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために次のような手段を採用した。
【0008】
ロッド側油室とボトム側油室を備え油圧ショベルのブームを上下に揺動するブームシリンダと、該ブームシリンダにエンジンにより駆動される油圧ポンプの吐出油を切り換えて供給する方向切換弁と、前記ロッド側油室と前記方向切換弁を接続するロッド側油圧回路にリリーフセット圧を高圧と低圧とに切り換え可能なリリーフ弁と、エンジン停止時に前記高圧に切り換えられていた前記リリーフ弁の前記リリーフセット圧を、エンジン駆動後に、前記低圧側に切り換え可能な切換制御手段とを設けた油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路において、前記切換制御手段に、前記高圧側または前記低圧側に切り換えるスイッチ手段を設けるとともに、エンジン停止時における前記スイッチ手段の前記低圧側への切り換えを防止する切換防止手段を設けたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項1に記載の油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路において、前記切換制御手段は、少なくとも、前記エンジンによって駆動される補助油圧ポンプと、前記リリーフ弁に設けられ前記補助油圧ポンプの吐出油が供給されると前記リリーフセット圧を前記低圧側に切り換えるセット圧可変部と、前記補助油圧ポンプと前記セット圧可変部間に設けられ前記セット圧可変部に圧油を供給または排出する切換弁と、エンジン駆動時に前記スイッチ手段からの前記高圧側または前記低圧側の切り換え指令により前記切換弁に前記リリーフセット圧を前記高圧または前記低圧に切り換えるための切り換え信号を出力する制御部とを設けたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項1ないしは請求項2のいずれか1つの請求項に記載の油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路において、前記切換防止手段は、前記エンジンの駆動状態を検出し、前記エンジンが駆動しているときは前記切り換え防止機能を解除し、前記エンジンが停止しているときは前記切り換え防止機能を発揮することを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載の油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路において、前記切換防止手段は、前記補助油圧ポンプの吐出圧を検出し、前記吐出圧が高いときは前記切り換え防止機能を解除し、前記吐出圧が低いときは前記切り換え防止機能を発揮することを特徴とする。
【0012】
また、油圧ショベルのブームを上下に揺動するブームシリンダのロッド側油室とボトム側油室にエンジンにより駆動される油圧ポンプの吐出油を切り換えて供給する方向切換弁と、前記ロッド側油室と前記方向切換弁を接続するロッド側油圧回路にリリーフセット圧を高圧または低圧に切り換え可能なリリーフ弁と、エンジン停止時に前記高圧に切り換えられていた前記リリーフ弁の前記リリーフセット圧を、エンジン駆動後に、前記低圧側に切り換え可能な切換制御手段とを設けた油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路において、前記切換制御手段に、前記高圧側と前記低圧側を切り換えるスイッチ手段と、前記エンジンの始動時を検出するエンジン始動時検出手段と、エンジンの始動時において前記スイッチ手段が前記低圧側に切り換えられていた時は、前記スイッチ手段を前記高圧側に切り換えるスイッチ手段切換手段を設けたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
はじめに、本発明の第1の実施形態を図1を用いて説明する。
【0014】
図1は、本実施形態に係わる油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路の構成を示す図である。
【0015】
同図において、15はエンジン1により駆動され、エンジン回転中は誘起電圧を発生する発電機、16は、発電機15の誘起電圧によって励磁されるソレノイド162を備え、エンジン停止時にはセット圧切換スイッチ11を高圧側(開放側)に固定し、低圧側(閉成側)に切り換え不能にする電気式スイッチ解除手段、161は上部バネ、162はソレノイド、163は押圧部である。
【0016】
なお、その他の構成は、図5に示した同符号の箇所と同一であるので説明を省略する。
【0017】
図1に基づいて、本実施形態に係わるブームシリンダ用油圧回路の動作を説明する。
【0018】
ここで、制御装置10は、(1)セット圧切換スイッチ11によりリリーフセット圧を低圧側に切り換えるように指令されたとき、(2)方向切換弁操作検出部12が方向切換弁3が操作されて縮み側位置31または伸び側位置33にあることを検知した時に、電磁切換弁9に低圧のリリーフセット圧に切り換わるように切り換え信号が出力するように構成されている。
【0019】
はじめに、エンジン1の停止時には、発電機15は誘起電圧を出力しないので、電気式スイッチ解除手段16のソレノイド162は励磁されず、上部バネ16は押圧部163を図示下方に移動してセット圧切換スイッチ11を開放側、つまり高圧側に固定する。この状態では、例えば、誤ってセット圧切換スイッチ11を低圧側に切り換えようとしても切り換わることはない。次に、エンジン1を始動し、オペレータが操作レバーを操作しても、この時点ではセット圧切換スイッチ11は開放、即ち高圧側なっており、リリーフ弁5のセット圧は高圧に保持されるので、もし、車体が持ち上がった状態にあったとしても、不本意な車体の落下はない。また、エンジン1を始動すると、発電機15の誘起電圧によりソレノイド162が励磁されるので、押圧部163は上部ばね161に抗して図示上方に移動し、セット圧切換スイッチ11が閉成側、即ち、低圧側に切り換え可能になる。従って、その後、オペレータがセット圧切換スイッチ11を閉成側、即ち、低圧側に切り換えれば、リリーフ弁5のセット圧は低圧側に切り換えられ、高掘削力の不要な作業時に、車体が持ち上がることなく作業を行うことができる。
【0020】
このように、本実施形態によれば、エンジン1の停止時は、セット圧切換スイッチ11を低圧側に切り換えることができないようにしたので、エンジン1を始動し、オペレータが操作レバーを操作しても、その時点ではセット圧切換スイッチ11は開放、即ち高圧側なっており、セット圧は高圧に保持されているので、車体の不本意な落下はない。
【0021】
次に、本発明の第2の実施形態を図2を用いて説明する。
【0022】
図2は、本実施形態に係わる油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路の構成を示す図である。
【0023】
同図において、17は、補助油圧ポンプ7から上部バネ171室の反対側に導かれる吐出油によって押圧されるピストン172を有し、エンジン停止時にはセット圧切換スイッチ11を高圧側(開放側)に固定し、低圧側(閉成側)に切り換え不能にする油圧式スイッチ解除手段、171は上部バネ、172はピストン、173は押圧部である。
【0024】
本実施形態は、第1の実施形態の電気式スイッチ解除手段に代えて油圧式スイッチ解除手段を用いた点で相違し、その他の構成は図1に示すものと略同一であるので説明を省略する。
【0025】
図2に基づいて、本実施形態に係わるブームシリンダ用油圧回路の動作を説明する。
【0026】
本実施形態の制御装置10は第1の実施形態の制御装置10と同様の機能を有している。エンジン1の停止時には、補助油圧ポンプ7の吐出圧は低く、ピストン172は上部ばね171に押されて図示下方に移動しているため、セット圧切換スイッチ11は開放、即ち、高圧側なっており、リリーフ弁5のセット圧は高圧に保たれる。そのため車体が持ち上がった状態では車体は落下することはない。エンジン1を始動すると、補助油圧ポンプ7の吐出油によってピストン172は上部ばね171に抗して図示上方に移動し、それに伴って押圧部173も上方に移動するので、セット圧切換スイッチ11が閉成側、即ち、低圧側に切り換え可能になる。従って、この後、オペレータがセット圧切換スイッチ11を閉成側、即ち、低圧側に切り換えれば、第1の実施形態と同様に、高掘削力の不要な作業時に、車体を持ち上げることなく作業を行うことができる。
【0027】
このように、本実施形態も、第1の実施形態と同様な効果を奏することができる。
【0028】
次に、本発明の第3の実施形態を図3および図4を用いて説明する。
【0029】
図3は、本実施形態に係わる油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路の構成を示す図である。
【0030】
同図において、18は、エンジン1の始動、駆動、停止の各状態を検出することのできるエンジン駆動状態検出手段、19はセット圧切換スイッチ11、方向切換弁操作検出部12およびエンジン駆動状態検出手段18からの各信号に基づいて電磁切換弁9への切り換え信号を出力する制御装置、20は制御装置19からの指令を受けてセット圧切換スイッチ11を低圧側から高圧側に切り換えるセット圧切換スイッチ切換手段である。
【0031】
本実施形態は、第1の実施形態の電気式スイッチ解除手段および第2の実施形態の油圧式スイッチ解除手段に代えて、エンジンの始動時において、セット圧切換スイッチ11が低圧側に切り換えられているときは、強制的に高圧側に切り換えるセット圧切換スイッチ切換手段を設けた点で相違し、その他の構成は図1に示すものと略同一であるので説明を省略する。
【0032】
図4は制御手段19における処理手順を示すフローチャートである。
【0033】
次に、図3および図4に基づいて、本実施形態に係わるブームシリンダ用油圧回路の動作を説明する。
【0034】
はじめに、エンジン1の停止状態からエンジン1を始動すると、ステップ1において、エンジン駆動状態検出手段18によってエンジン1の始動が検出され、さらにステップ2において、セット圧切換スイッチ11がリリーフセット圧を高圧側に指令するように開放されていると判断された時は、ステップ5に移行し、制御装置19から電磁切換弁9に対してリリーフセット圧を高圧側に切り換えるための切り換え信号を継続して出力をする。ステップ2において、NOの場合は、ステップ3において、セット圧切換スイッチ11がリリーフセット圧を低圧側(閉成側)に切り換えるように設定されているかを判断し、YESの時は、ステップ4において、セット圧切換スイッチ11に対して、リリーフセット圧を高圧側にするためにセット圧切換スイッチ11を強制的に開放側に切り換える。再度、ステップ2の判断を経てステップ5に移行し、制御装置19から電磁切換弁9に対してリリーフセット圧を高圧側に切り換えるための切り換え信号を継続して出力をする。ここで、ステップ3およびステップ4の処理を行うことにより、エンジン1の停止時に誤ってセット圧切換スイッチ11がリリーフセット圧を低圧側に指令するように閉成されていても強制的に開放し低圧側の指令が出力されないようにすることができる。
【0035】
また、エンジン1の停止状態では、ステップ6において、エンジン駆動状態検出手段18はその状態を検出し、ステップ1のエンジンの始動を検出した時と同様に、ステップ2〜ステップ4の処理が実行され、ステップ5において、制御装置19から電磁切換弁9に対してリリーフセット圧を高圧側に切り換えるための切り換え信号を出力する。
【0036】
また、エンジン1の駆動中は、ステップ7において、エンジン駆動状態検出部18がエンジン1が駆動していることを検出すると、ステップ8において、さらに、操作レバーの操作により方向切換弁3が制御され、方向切換弁操作検出部12が方向切換弁3の縮み側位置31または伸び側位置33を検出した時は、さらに、ステップ9においてセット圧切換スイッチ11がリリーフセット圧を高圧側に指令するように開放されているかを判断し、YESの場合は、ステップ5に移行し、制御装置19から電磁切換弁9に対してリリーフセット圧を高圧側に切り換えるための切り換え信号を出力をする。ステップ9においてNOの場合は、ステップ10において、セット圧切換スイッチ11がリリーフセット圧を低圧側に指令するように閉成されているかを判断し、YESの場合は、ステップ11において、制御装置19から電磁切換弁9に対してリリーフセット圧を低圧側に切り換えるための切り換え信号を出力をする。ステップ10、ステップ11の処理により、高掘削力の不要な作業時に、車体を持ち上げることなく、作業効率を向上させることができる。
【0037】
また、本実施形態によれば、車体が持ち上げられた状態で、エンジン1の停止状態から、セット圧切換スイッチ11がリリーフセット圧が低圧側に切り換わるように操作された状態でエンジン1を始動しても、エンジン1の始動を検出してリリーフセット圧を強制的に高圧側に切り換わるようにセット圧切換スイッチ11を制御するので、オペレータが操作レバーを操作しても車体が落下するような事態を未然に防止できる。
【0038】
【発明の効果】
上記のごとく、本発明は、切換制御手段に、リリーフセット圧を高圧と低圧を切り換えるスイッチ手段を設けるとともに、エンジン停止時における前記スイッチ手段の低圧側への切り換えを防止する切換防止手段を設けたので、車体が持ち上げられた状態で、エンジンの停止状態から、スイッチ手段が前記低圧側に切り換わるように操作された状態でエンジンを始動し、オペレータが操作レバーを操作しても不用意な車体の落下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係わる油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路の構成を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係わる油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路の構成を示す図である。
【図4】図3に示す制御装置19における処理手順を示すフローチャートである。
【図5】 従来技術に係わる油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 油圧ポンプ
3 方向切換弁
4 ブームシリンダ
5 リリーフ弁
7 補助油圧ポンプ
9 電磁切換弁
10 制御装置
11 セット圧切換スイッチ
12 方向切換弁操作検出部
13 セット圧可変部
14 ロッド側油圧回路
15 発電機
16 電気式スイッチ解除手段
17 油圧式スイッチ解除手段
18 エンジン駆動状態検出手段
19 制御装置
Claims (5)
- ロッド側油室とボトム側油室を備え油圧ショベルのブームを上下に揺動するブームシリンダと、該ブームシリンダにエンジンにより駆動される油圧ポンプの吐出油を切り換えて供給する方向切換弁と、前記ロッド側油室と前記方向切換弁を接続するロッド側油圧回路にリリーフセット圧を高圧と低圧とに切り換え可能なリリーフ弁と、エンジン停止時に前記高圧に切り換えられていた前記リリーフ弁の前記リリーフセット圧を、エンジン駆動後に、前記低圧側に切り換え可能な切換制御手段とを設けた油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路において、
前記切換制御手段に、前記高圧側または前記低圧側に切り換えるスイッチ手段を設けるとともに、エンジン停止時における前記スイッチ手段の前記低圧側への切り換えを防止する切換防止手段を設けたことを特徴とする油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路。 - 請求項1の記載において、
前記切換制御手段は、少なくとも、前記エンジンによって駆動される補助油圧ポンプと、前記リリーフ弁に設けられ前記補助油圧ポンプの吐出油が供給されると前記リリーフセット圧を前記低圧に切り換えるセット圧可変部と、前記補助油圧ポンプと前記セット圧可変部間に設けられ前記セット圧可変部に圧油を供給または排出する切換弁と、エンジン駆動時に前記スイッチ手段からの前記高圧または前記低圧の切り換え指令により前記切換弁に前記リリーフセット圧を前記高圧側または前記低圧側に切り換えるための切り換え信号を出力する制御部とを設けたことを特徴とする油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路。 - 請求項1ないしは請求項2のいずれか1つの請求項記載において、
前記切換防止手段は、前記エンジンの駆動状態を検出し、前記エンジンが駆動しているときは前記切り換え防止機能を解除し、前記エンジンが停止しているときは前記切り換え防止機能を発揮することを特徴とする油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路。 - 請求項2の記載において、
前記切換防止手段は、前記補助油圧ポンプの吐出圧を検出し、前記吐出圧が所定圧力より高いときは前記切り換え防止機能を解除し、前記吐出圧が前記所定圧力より低いときは前記切り換え防止機能を発揮することを特徴とする油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路。 - 油圧ショベルのブームを上下に揺動するブームシリンダのロッド側油室とボトム側油室にエンジンにより駆動される油圧ポンプの吐出油を切り換えて供給する方向切換弁と、前記ロッド側油室と前記方向切換弁を接続するロッド側油圧回路にリリーフセット圧を高圧と低圧とに切り換え可能なリリーフ弁と、エンジン停止時に前記高圧に切り換えられていた前記リリーフ弁の前記リリーフセット圧を、エンジン駆動後に、前記低圧側に切り換え可能な切換制御手段とを設けた油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路において、
前記切換制御手段に、前記高圧側または前記低圧側に切り換えるスイッチ手段と、前記エンジンの始動時を検出するエンジン始動時検出手段と、エンジンの始動時において前記スイッチ手段が前記低圧側に切り換えられていた時は、前記スイッチ手段を高圧側に切り換えるスイッチ手段切換手段を設けたことを特徴とする油圧ショベルのブームシリンダ用油圧回路。
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