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JP3680487B2 - Anti-lock brake control device - Google Patents

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JP3680487B2
JP3680487B2 JP12585497A JP12585497A JP3680487B2 JP 3680487 B2 JP3680487 B2 JP 3680487B2 JP 12585497 A JP12585497 A JP 12585497A JP 12585497 A JP12585497 A JP 12585497A JP 3680487 B2 JP3680487 B2 JP 3680487B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両の制動時の車輪ロックを防止するアンチスキッド制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のアンチロックブレーキ制御装置としては、例えば、特開平1─218954号公報に記載のものが知られている。
【0003】
この従来のアンチロックブレーキ制御装置は、各車輪の車輪速度を車輪速センサにより個別に検出し、各車輪速度検出値の各々に対して一定時間当たりの負方向の変化量が例えば−0.2km/hの一定値、および正方向の変化量が例えば0.8km/hの一定値を越える場合には、それらの一定値(車輪速度制限値VR )に制限した状態で、反対に変化量が一定値以下の場合には、そのままの状態でもって車輪速度信号とし、これをセレクトハイスイッチに各々出力する車輪速フィルタと、このセレクトハイスイッチの出力を初期値とし、前後加速度センサによる検出値の絶対値に一定のオフセット量を加えた値を入力値として減速方向に積分して推定車体速度とする積分回路と、この積分回路の出力および車輪速センサよりの車輪速度検出値が入力されるマイクロコンピュータとが設けられている。
【0004】
そして、アンチロックブレーキ制御装置は、各車輪速度センサの検出信号に基づいて算出した車輪速度Vw に基づく車輪加速度が所定値以上となったときに車輪速度Vw の時間変化率に制限を加えた車輪速度制限値VR を初期値とし、この車輪速度制限値VR から前後加速度センサ出力の絶対値にオフセット量を加えた値の積分値を減算して推定値VIGを算出して、これを推定車体速度VI とすると共に、VIG=VR となったときには車輪速度制限値VR を推定車体速度VI としてこれを最大車輪速度信号および車輪速度と共に、マイクロコンピュータの演算処理装置に読み込んで演算処理を行い、推定車体速度VI と車輪速度とに基づいて算出されるスリップ率S(=(VI −VW )/VI )が所定値S0 を上回ったときに制動用シリンダのブレーキ圧の減圧を開始し、スリップ率Sが所定値S0 を下回り且つ車輪速度を微分した車輪加速度が加速度閾値α1 及び減速度閾値−α2 間にあるときに制動用シリンダのブレーキ圧をステップ状に増加させる緩増圧状態となるようにアクチュエータに液圧制御信号を供給して制動用シリンダの制御を行うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のアンチロックブレーキ制御装置にあっては、例えばドライロック液圧が16MPaを越えるようなロックしにくい高液圧のブレーキシステムを採用している車両では、減圧後の減速度の振動を伴う変動や減速度の低下が発生しやすいという未解決の課題がある。
【0006】
すなわち、高液圧のブレーキシステムにおいては、単位圧力に対する制動力が小さいため、乾燥した舗装路面等の高摩擦係数路面でロック傾向となった車輪のスリップを回復するために必要な減圧量及び減圧後に再びロック液圧まで緩増圧する再の増圧量が共に多くなるが、アクチュエータの能力には制限があるため、所定量を増減圧する時間が長くなって、減圧後の減速度変動や減速度の低下が起きやすくなる。
【0007】
そこで、本発明は上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、高液圧のブレーキシステムを採用している車両でも、減圧後の減速度の変動や低下を抑制することができるアンチロックブレーキ制御装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係るアンチロックブレーキ制御装置は、各車輪の制動用シリンダの圧力を所定の指令信号に応じて各々調整する複数のアクチュエータと、車両の対地速度を検出する対地速度検出手段と、各車輪の車輪速度を個別に検出する車輪速度検出手段と、前対地速度検出手段の対地速度と前記車輪速度検出手段の車輪速度に基づいて目標車輪速度を設定する目標車輪速度設定手段と、前記車輪速度及び目標車輪速度に基づきステップ状に間欠的な増圧を複数回数行う緩増圧状態、保持状態、減圧状態を選択指示する前記指令信号を前記アクチュエータに供給する制動圧制御手段とを備えたアンチロックブレーキ制御装置であって前記制動圧制御手段は、制御開始で保持状態と減圧状態を選択指示する制御1サイクル目と、この制御1サイクル目から緩増圧状態へ移行し、その後保持状態、減圧状態、緩増圧状態を選択指示する制御2サイクル目以降とがあり、前記目標車輪速度設定手段は、高摩擦係数路面を走行していると判定し、制御2サイクル目以降で且つ前記緩増圧状態の緩増圧回数が設定回数を上回った時点で前記減圧状態に移行するタイミングが早くなるように目標車輪速度を通常設定値から車輪スリップが浅くなる方向の値に変更するように構成されていることを特徴としている。
【0009】
この請求項1の発明においては、乾燥した舗装路等の高摩擦係数路面を走行している状態で、制動状態に移行すると、制御1サイクル目では目標車輪速度が通常設定値に設定されているので、通常時と同様に減圧状態へ移行するタイミングを遅らせて大きな制動力を確保するが、制御2サイクル目以降では、緩増圧回数が設定回数を上回った時点で、目標車輪速度が車輪スリップが浅くなる方向の値に変更されるため、緩増圧の途中から減圧状態とすることが可能となって減圧状態へ移行するタイミングが早まり、減圧量が適正値に維持されて車体減速度の変動を抑制して良好なアンチロックブレーキ制御を行うことができる。
【0010】
また、請求項2に係る発明においては、請求項1に係る発明において、前記車輪速度検出手段の各車輪速度に基づいて車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段を有し、前記目標車輪速設定手段は、高摩擦係数路面を走行していると判定し、制御2サイクル目以降で且つ緩増圧回数が設定回数を上回り、さらに前記車輪加速度が予め設定された減速度閾値を下回った時点で目標車輪速度を通常設定値から車輪スリップが浅くなる方向の値に変更するように構成されていることを特徴としている。
【0011】
この請求項2に係る発明においては、目標車輪速を変更する判断条件が請求項1に係る発明の判断条件に車輪加速度が予め設定された減速度閾値を下回った時点が追加されているので、車輪加速度が減速度閾値を下回ることがない緩制動時には、目標車輪速度の変更が禁止される。
さらに、請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、前記目標車輪速度設定手段は、車輪スリップが浅くなる方向に目標車輪速度を変更した後に、前記車輪加速度が設定値を上回った時点で、通常設定値に復帰させることを特徴としている。
【0012】
この請求項3に係る発明においては、車輪スリップが浅くなる方向に目標車輪速度を変更した後に、車輪加速度が設定値を上回った時点で、通常設定値に復帰するので、その後の再増圧の開始タイミングが遅れることを防止する。
【0013】
さらにまた、請求項4に係る発明は、請求項1の発明において、前記車輪速度検出手段の各車輪速度に基づいて車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段を有し、前記目標車輪速度設定手段は、車輪スリップが浅くなる方向に目標車輪速度を変更した後に、前記車輪加速度が設定値を上回った時点で、通常設定値に復帰させることを特徴としている。
【0014】
この請求項4に係る発明においても、請求項3の発明と同様の作用が得られる
【0015】
【発明の効果】
上記請求項1に係る発明によれば、目標車輪速度設定手段によって、高摩擦係数路面を走行している状態で、制御2サイクル目以降で且つ緩増圧回数が設定回数を上回った時点で、目標車輪速度を通常設定値から車輪スリップが浅くなる方向の値に変更するので、制御2サイクル目以降では、緩増圧状態の途中から減圧状態へ移行することが可能となって減圧状態へ移行するタイミングが早まり、減圧量が適正値に維持されて車体減速度の変動を抑制して良好なアンチロックブレーキ制御を行うことができるという効果が得られる。
【0016】
また、請求項に係る発明によれば、目標車輪速を変更する判断条件が請求項1に係る発明の判断条件に車輪加速度が予め設定された減速度閾値を下回った時点が追加されているので、車輪加速度が減速度閾値を下回ることがない緩制動時には、目標車輪速度の変更が禁止され、減圧タイミングを速めることなく、通常制御を行って良好なアンチロックブレーキ制御を行うことができるという効果が得られる。
【0017】
さらに、請求項3及び4に係る発明によれば、高摩擦係数路面で目標車輪速を車輪スリップが浅くなる方向に変更した後に、車輪加速度が予め設定した設定値を上回った時点で目標車輪速度を通常設定値に戻すようにしているので、減圧開始タイミングを早めながら続く緩増圧タイミングの遅れを確実に防止することができ、車体減速度の変動を確実に防止することができるという効果が得られる。
【0018】
【実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す概略構成図であり、図中、1は後輪駆動車に搭載された例えばドライロック液圧が16MPaを越える高液圧式のブレーキ機構を示し、このブレーキ機構1は、ブレーキペダル2、マスターシリンダ3、前左側〜後右側の車輪4FL〜4RRに対するドラム式ブレーキの制動用シリンダとしてのホイールシリンダ5FL〜5RRを有している。そして、ブレーキペダル2には、その踏み込みを検出するブレーキスイッチ6が設けられている。
【0019】
そして、ブレーキ機構1の各ホイールシリンダ5FL〜5RRのホイールシリンダ圧がアンチロックブレーキ制御装置7によって制御されている。
このアンチロックブレーキ制御装置7は、図2に示すように、各車輪4FL〜4RRに連動する所定位置に設けられた電磁ピックアップで構成されて車輪4FL〜4RRの回転数に比例した周波数の交流電圧信号V1 〜V3 を出力する車輪速センサ8FL〜8R 、車両の走行路が悪路であることを検出する悪路検出回路9及び車両の前後方向の加速度を検出する路面状態検出手段を兼ねる前後加速度センサ10の各出力信号が入力され、これらに基づいて後述するアンチロックブレーキ制御を行って、前記各ホイールシリンダ5FL〜5RRのホイールシリンダ圧を調整する3チャンネルのアクチュエータ11FL〜11R に対する制御信号EV,AV,MRを出力する。
【0020】
ここで、悪路検出回路9は、例えば車体下面に取付けられた路面との距離を計測する超音波距離測定装置構成の路面状態検出器を有し、この路面状態検出器の路面状態検出信号から例えばバンドパスフィルタによって路面入力に応じた周波数例えば10Hz前後のバネ下共振周波数成分を抽出し、このバネ下共振周波数成分を平均化処理によって平均化し、その平均値が所定設定値より大きいときに悪路であると判断してオン状態の悪路検出信号ORをアンチロックブレーキ制御装置7に出力し、平均値が所定設定値以下であるときには良路であると判断してオフ状態の悪路検出信号ORをアンチロックブレーキ制御装置7に出力する。
【0021】
また、前記前後加速度センサ10は、車体の所定位置に設けられて前後方向の加速度を検出し、これに対応したアナログ直流電圧である加速度信号GX を、減速度の場合を正としてアンチロックブレーキ制御装置7に出力する。
【0022】
そして、アンチロックブレーキ制御装置7は、図2に示すように、車輪速センサ8FL〜8R からの検出信号v1 〜v3 を周波数−電圧変換(F/V変換)して車輪速度信号Vw1 〜Vw3 を演算する車輪速演算回路12FL,12FR,12R と、この車輪速演算回路12FL〜12R よりの出力及び前後加速度センサ10の前後加速度検出値GX が各々A/D変換器13FL〜13R 及13G を介して供給されると共に、ブレーキスイッチ6のブレーキスイッチ信号、悪路検出回路9の悪路検出信号ORW 供給される液圧制御コントローラ14と、車輪速演算回路12FL〜12R よりの車輪速度信号Vw1 〜Vw3 が減速側に対応する負の傾きをもって変化するときは、所定傾き−k1 を越えて変化しないように制限し、加速側に対応する正の傾きをもって変化するときは、所定傾き+k2 を越えて変化しないように制限することにより、加速側・減速側でそれぞれ時間変化率に制限を付けた車輪速度制限値VR1〜VR3を算出する車輪速度制限値演算手段としての車輪速フィルタ15FL,15FR,15R と、これら車輪速フィルタ15FL〜15R の出力である車輪速度制限値VR1〜VR3の最大値VR MAX を選択するセレクトハイスイッチ16と、前後加速度センサ10の加速度検出値GX を車両後退時に急制動する場合を考慮して絶対値化する絶対値回路18と、前後加速度センサ10の特性変化や路面傾斜によってその検出値がノーブレーキ側(実際の車両加速度よりも低い方向)に変位する分を補償するため、一定値の直流電圧でなるオフセット量A(正値)を出力するオフセット発生器19と、絶対値回路18の出力とオフセット発生器20の出力とを加算して加算値|GX |+Aを出力する加算器20と、液圧制御コントローラ14から入力されるリセット信号RSTが低レベルであるときにセレクトハイスイッチ16から出力される最大値VR MAX を初期値とし、加算器20から出力される加算値を減速方向に積分した値を減算した値を対地速度VIGとして出力し、リセット信号RSTが高レベルであるときに最大値VR MAX をそのまま対地速度VIG として出力する対地速度検出手段を構成する積分回路17とで構成されている。
【0023】
ここで、積分回路17は、初期値信号をVR MAX ,入力信号を|GX |+Aとして、
IG=VR MAX −∫(|GX |+A)dt …(1)
の積分演算を行って、対地速度VIGを求める。
【0024】
前記液圧制御コントローラ14は、インタフェース回路21,演算処理装置22,記憶装置23を少なくとも含んで構成され、車輪速演算回路12FL〜12R の出力である各車輪速度Vw1 〜Vw3 をA/D変換器13FL〜13R によりデジタル化した値と、積分回路17の出力である推定値VIGをA/D変換器25によりデジタル化した値とより各チャンネル毎に車輪4FL〜4R R のスリップ状態を判断し、アクチュエータ11FL〜11R に対する制御信号を発生する。
【0025】
前記演算処理装置22は、デジタル化された各検出信号Vw1 〜Vw3 ,VIGをインタフェース回路21を介して読み込み、予め格納されている所定プログラムにしたがって所定の演算・処理(図4〜図7参照)を行うと共に、必要に応じてアクチュエータ11FL〜11R および積分回路17に制御信号をインタフェース回路21を介して出力する。
【0026】
また、記憶装置23は、演算処理装置22の実行に必要なプログラムおよび制御マップなどの固定データを予め記憶しているとともに、その処理結果を一時記憶する。
【0027】
一方、液圧制御コントローラ14におけるインタフェース回路21の出力側には、各々のアクチュエータ11FL〜11R が増幅器25a〜25cを介して接続され、液圧制御コントローラ14が、論理レベルの制御信号を各増幅器25a〜25cに出力することにより、各組における増幅器25a〜25cは、各々電流値である液圧制御信号EV,AV,MRをアクチュエータ11FL〜11R に出力できるように構成されている。
【0028】
さらに、アクチュエータ11FL〜11R の各々は、図3に示すように、マスターシリンダ3の液圧流入側とホイールシリンダ5FL〜5RRとの間に接続された流入弁27と、この流入弁27の出力側、すなわち、ホイールシリンダ5FL〜5RR)に接続された流出弁28と、この流出弁28の出力側に接続された蓄圧用のアキュムレータ29、およびオイル回収用のオイルポンプ30と、オイルポンプ30とマスターシリンダ3との間に装備されたチェック弁31とを備えている。
【0029】
このうち、流入弁27および流出弁28の開閉は、液圧制御コントローラ14からの液圧制御信号EVおよびAVにより制御される。つまり、増圧モードでは制御信号EV,AVをオフとすることにより、流入弁27が「開」,流出弁28が「閉」となり、マスターシリンダ3からの制動液圧を流入弁27を介してホイールシリンダ5FL〜5RRに供給でき、この結果、シリンダ圧が上昇する。減圧モードでは制御信号EV,AVをオンとすることにより、流入弁27が「閉」,流出弁28が「開」となり、ホイールシリンダ5FL〜5RR内のオイルをマスターシリンダ3側に回収でき、この結果、シリンダ液圧が下降する。さらに、保持モードでは、制御信号EVをオン,AVをオフとすることで流入弁27,流出弁28が閉じ、ホイールシリンダ5FL〜5RRのオイルを閉じ込めることができ、その圧力を保持できる。制御信号MRはアンチロックブレーキ制御中オンとされ、これによりオイルポンプ30が駆動する。さらにまた、緩増圧モードでは、制御信号EVをデューティ制御すると共に、制御信号AVをオフとすることにより、流入弁27がデューティ比に応じて開閉され、且つ流出弁28が閉となることにより、マスターシリンダ3からの制動液圧を流入弁27を介してホイールシリンダ5FL〜5RRに間欠的に供給して緩増圧を行う。
【0030】
液圧制御コントローラ14は、車輪速度Vw1 〜Vw3 および推定値VIGに基づいて各車輪4FL〜4R R に設けたホイールシリンダ5FL〜5RRへの供給圧力を制御するアクチュエータ11FL〜11R を制御するものであり、図4に示すアンチロックブレーキ制御処理を所定時点(例えば5msec) 毎のタイマ割込処理として実行する。
【0031】
このアンチロックブレーキ制御処理は、まずステップS1において車輪速演算回路12FL(〜12R )から出力される現在車輪速度Vwi (i=1〜3)を読み込み、次いでステップS2に移行して、前回の処理時に読み込んだ車輪速度検出値Vwi からステップS1で読み込んだ現在車輪速度Vwi を減算して単位時間当たりの車輪速度変化量、すなわち車輪加速度Vwi ´を算出してこれを記憶装置23の所定の領域に記憶し、次いでステップS3に移行して、後述する目標車輪速度演算処理で算出された目標車輪速度Vw *を読込んでからステップS4に移行する。
【0032】
このステップS4では、ステップS1で読込んだ現在車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw *以下であるか否かを判定し、Vwi >Vw *であるときには、ステップS5に移行し、減圧タイマの値Lが零より大きい正の値であるか否かを判定し、L=0であるときには直接ステップS6に移行する。
【0033】
このステップS6では制御終了条件を満足するか否かを判定する。この判定は、具体的には、対地速度VIGが停止状態に相当する所定値V0 に対してVIG≦V0 か否か、緩増圧回数Nが所定値N0 に対してN≧N0 か否か、またはブレーキスイッチ6からのスイッチ信号がオフとなったか否かなどを判断することにより行われ、制御終了条件を満足していない場合には、ステップS7に移行する。
【0034】
このステップS7では、減圧タイマの値Lが零より大きい正数であるか否かを判定し、L=0であるときにはステップS8に移行して車輪加速度Vwi ′が予め設定された正値でなる加速度閾値β以上であるか否かを判定し、Vwi ′<βであるときにはステップS9に移行して、車輪加速度Vwi ′が予め設定された負値である減速度閾値α以下であるか否かを判定し、Vwi ′>αであるときにはステップS10に移行する。
【0035】
このステップS10では、アンチロックブレーキ制御中であるか否かを表す制御フラグASが“0”にリセットされているか否かを判定し、“0”にリセットされているときにはアンチロックブレーキ制御開始前であると判断してステップS11に移行して前記急増圧モード(通常ブレーキモード)の制御処理を行ってからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0036】
また、前記ステップS9の判定結果がVwi ′≦αであるときには、液圧が急増して車輪速度Vwi が徐々に低下し、車輪加速度Vwi ′がマイナス方向に増大し、車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw *を下回って車輪スリップ率が大きくなったものと判断して、ステップS12に移行し、高圧側の保持モードの制御処理を行い、次いでステップS13に移行して、後述する緩増圧モード状態を表す緩増圧モードフラグFZを“0”にリセットしてからからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0037】
さらに、前記ステップS4の判定結果がVwi ≦Vw* であるときには、ステップS14に移行し、車輪加速度Vwi ′が加速度閾値β以上であるか否かを判定し、Vwi ′<βであるときには、ステップS15に移行して、減圧タイマの値Lとして所定値L0 をセットすると共に、制御フラグASをアンチロックブレーキ制御中を表す“1”にセットしてから前記ステップS6に移行し、Vwi ′≧βであるときには、ステップS16に移行して、減圧タイマの値Lを“0”にクリアしてから前記ステップS6に移行する。
【0038】
また、前記ステップS7の判定結果がL>0であるときには、ステップS17に移行して前記減圧モードの制御処理を行い、次いでステップS18に移行して、減圧状態であるか否かを表す減圧状態フラグFGを減圧状態を表す“1”にセットすると共に、緩増圧モードフラグFZを“0”にリセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0039】
さらに、前記ステップS8の判定結果がVwi ′≧βであるときには、ホイールシリンダ5FL〜5RRの液圧を減圧することにより、車輪速度Vwi が徐々に回復して車体速度に近づくように変化し、その車輪加速度Vwi ′が大きい場合であると判断して、ステップS19に移行して、制御フラグASが“0”にリセットされているか否かを判定し、AS=0であるときには前記ステップS11に移行し、AS=1であるときにはステップS20に移行して、増圧側の保持モードを設定し、次いでステップS21に移行して、緩増圧フラグFZを“0”にリセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0040】
さらにまた、前記ステップS10の判定結果がAS=1であるときには、ステップS22に移行して緩増圧モードの制御処理を行い、次いでステップS23に移行し、減圧フラグFGを“0”にリセットすると共に、制御サイクルが2サイクル目以降となったことを表すサイクルフラグFCを“1”にセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0041】
なおさらに、前記ステップS5の判定結果がL>0であるときには、ステップS24に移行して、高摩擦係数路の制動時において、減圧している間に、車輪加速度Vwi ′の回復よりも早く車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw* 以上に回復したものと判断して減圧タイマの値をデクリメントしてから前記ステップS6に移行する。
【0042】
また、前記ステップS6の判定結果が制御終了条件が満足されているものであるときには、ステップS25に移行して、減圧タイマL、制御フラグAS、減圧フラグFG、サイクルフラグFC及び緩増圧フラグFZを共に“0”にクリヤしてから前記ステップS11に移行する。
【0043】
ここで、前記ステップS22の緩増圧モードの制御処理は、図5に示すように、ステップS22aで緩増圧モードフラグFZが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“0”にリセットされているときには、緩増圧処理を開始する時点であると判断して、ステップS22bに移行し、緩増圧回数NZ を“1”にセットし、次いでステップS22cに移行して、オフの区間がオンの区間に比較して長い例えば10%程度の初期緩増圧デューティ比を設定し、次いでステップS22dに移行して、緩増圧フラグFZを“1”にセットし、次いでステップS22eに移行して、制御信号EVを設定されたデューティ比に制御すると共に、制御信号AVをオフに制御してから図4のステップS23に移行する。
【0044】
一方、ステップS22aの判定結果が、緩増圧フラグFZが“1”にセットされているときには、緩増圧モードを継続しているものと判断してステップS22fに移行し、緩増圧回数NZ をインクリメントしてからステップS22gに移行してオフの区間がオンの区間に対して短い例えば70%程度の標準緩増圧デューティ比を設定してから前記ステップS22eに移行する。
【0045】
この図4及び図5のアンチロックブレーキ制御処理が制動圧制御手段に対応し、このうち図4のステップS23の処理がサイクル計数手段に対応し、図5のステップS22fの処理が緩増圧回数係数手段に対応している。
【0046】
また、液圧制御コントローラ14は、目標車輪速度Vw* を設定する目標車輪速度設定処理を実行する。
この目標車輪速度設定処理は、図6に示すように、所定時間(例えば5msec) 毎のタイマ割込処理として実行され、先ずステップS31で、対地速度VIG、車輪加速度Vwi ′、悪路検出回路9の悪路検出信号OR及び前後加速度センサ10の前後加速度検出値GX を読込み、次いでステップS32に移行して、前記図4のアンチロックブレーキ制御処理でサイクルフラグFCが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“0”にリセットされているときには、1サイクル目であると判断してステップS33に移行する。
【0047】
このステップS33では、対地速度VIGをもとに下記(2)式に従って許容車輪速度λを算出し、これを記憶装置23に形成した許容車輪速度記憶領域に更新記憶してからステップS34に移行する。
【0048】
λ=VIG×0.05+4 …………(2)
このステップS34では、目標車輪速度が浅い方向に設定されているか否かを表す目標車輪速状態フラグLOを“0”にリセットしてからステップS35に移行し、下記(3)式に従って対地速度VIGから許容車輪速度λを減算した値と“0”とを比較し、何れか大きい値を目標車輪速度Vw* として算出してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0049】
Vw* =max{VIG−λ,0} …………(3)
一方、ステップS32の判定結果が、サイクルフラグFCが“1”にセットされているものであるときには、ステップS36に移行して、制御対象車輪が後輪であるか否かを判定し、制御対象車輪が前輪であるときには、ステップS37に移行する。
【0050】
このステップS37では、ステップS31で読込んだ前後加速度検出値GX の絶対値|GX |が予め設定された路面摩擦係数を判断する閾値GS (例えば0.6G)を越えているか否かを判定し、|GX |>GS であるときには走行路面が乾燥した舗装路面等の高摩擦係数路面であると判断してステップS38に移行する。
【0051】
このステップS38では、図4のアンチロックブレーキ制御処理で設定される減圧フラグFGが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“0”にリセットされているときには、ホイールシリンダ5FL〜5RRのホイールシリンダ圧が低下された減圧状態以外の状態であるものと判断してステップS39に移行する。
【0052】
このステップS39では、悪路検出回路9の悪路検出信号ORがオン状態であるか否かを判定し、これがオフ状態であるときには走行路面が良路であると判断してステップS40に移行する。
【0053】
このステップS40では、前述した図5の緩増圧モード処理において設定される緩増圧回数NZ が予め設定された設定値NS (例えばNS =3)以上であるか否かを判定し、NZ ≧NS であるときには、ステップS41に移行して、車輪加速度Vwi ′が予め設定した目標車輪速度を変更する閾値γ1 (例えばγ1 =−1.8G)以下であるか否かを判定し、Vwi ′≦γ1 であるときには、減圧タイミングを早める必要があると判断してステップS42に移行する。
【0054】
このステップS42では、下記(4)式に従って対地速度VIGに0.05を乗じた値と下限値4km/hの何れか大きい方を選択する演算を行って許容車輪速度λを算出し、これを前述した許容車輪速度記憶領域に更新記憶してからステップS43に移行し、目標車輪速状態フラグLOを“1”にセットしてから前記ステップS35に移行する。
【0055】
λ=max{VIG×0.05,4km/h} …………(4)
また、前記ステップS38の判定結果が減圧フラグFGが“1”にセットされているものであるときには、ステップS44に移行して、目標車輪速状態フラグLOが“1”にセットされているときには、ステップS45に移行して、車輪加速度Vwi ′が予め設定された目標車輪速度Vw* を通常値に復帰させる閾値γ2 (例えばγ2 =0.2G)以上であるか否かを判定し、Vw* <γ2 であるときには、目標車輪速度Vw* を変更した状態に維持するものと判断して前記ステップS42に移行する。
【0056】
さらに、前記ステップS39で悪路検出信号ORがオン状態であると判定されたとき、ステップS40で緩増圧回数NZ が設定値NS 未満であると判定されたとき、ステップS41で車輪加速度Vwi ′が閾値γ1 を越えていると判定されたとき、ステップS44で目標車輪速状態フラグLOが“0”にクリアされていると判定されたとき及びステップS45で車輪加速度Vwi ′が閾値γ2 以上であると判定されたときにはステップS46に移行する。
【0057】
このステップS46では、対地速度VIGが予め設定された設定値VS1 (例えばVS1 =60km/h)以下であるか否かを判定し、VIG≦VS1 であるときにはステップS47に移行して、許容車輪速度λとして所定値例えば6km/hを設定し、これを前記許容車輪速度記憶領域に更新記憶してから前記ステップS34に移行し、VIG>VS1 であるときにはステップS48に移行する。
【0058】
このステップS48では、対地速度VIGが予め設定された設定値VS1 より高い設定値VS2 (例えばVS2 =150km/h)以下であるか否かを判定し、VIG>VS2 であるときにはステップS49に移行して、許容車輪速度λとして設定値例えば15km/hを設定し、これを前記許容車輪速度記憶領域に更新記憶してから前記ステップS34に移行し、VIG≦VS2 であるときにはステップS50に移行して、対地速度VIGに0.1を乗じた値を許容車輪速度λとして設定し、これを前記許容車輪速度記憶領域に更新記憶してから前記ステップS34に移行する。
【0059】
一方、前記ステップS37の判定結果が|GX |≦GS であるときには車両が走行している路面が雪路、凍結路、降雨路等の低摩擦係数路であるものと判断してステップS51に移行し、対地速度VIGが予め設定された設定値VS1 より低い設定値VS0 (例えばVS0 =40km/h)以下であるか否かを判定し、VIG>VS0 であるときには制動力を確保できる状態である判断して前記ステップS48に移行し、VIG≦VS0 であるときには制動力不足を生じ易い状態であると判断してステップS52に移行し、許容車輪速度λとして設定値例えば4km/hを設定し、これを前記許容車輪速度記憶領域に更新記憶してから前記ステップS34に移行する。
【0060】
また、前記ステップS36の判定結果が制御対象車輪が後輪であるときには路面状態に拘わらず車両のスタビリティの確保を目的として直接ステップS38に移行する。
【0061】
この図6の目標車輪速度演算処理が目標車輪速度設定手段に対応し、このうちステップS32,S37,S38〜S43の処理が目標車輪速変更手段に対応している。
さらに、液圧制御コントローラ14は、図7に示す対地速度制御処理を実行する。
【0062】
この対地速度制御処理も、所定時間(例えば5msec) 毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS61〜S63で、順次、対地速度VIG, 最大車輪速度信号VR MAX ,車輪速度Vwi (i=1〜3)を読込んでからステップS64に移行する。
【0063】
このステップS64では、例えば今回の制御周期の車輪速度Vwi (n) と前回の制御周期における車輪速度Vwi (n-1) との偏差を制御周期で除算することにより、車輪加速度Vwi ′を算出する。
【0064】
次いで、ステップS65に移行して、前後加速度検出値GX に基づいて対地速度を演算しているか否かを表す対地速度演算状態フラグFEが対地速度演算中を表す“1”にセットされているか否かを判定し、これが“1”にセットされているときには直接ステップS67にジャンプし、“0”にリセットされているときには、ステップS66に移行して、車輪加速度Vwi ′が予め設定された比較的小さい負の値をとる減速度閾値α0 以下であるか否かを判定し、Vwi ′>α0 であるときにはステップS67に移行する。
【0065】
ステップS67では、対地速度VIGが最大車輪速度信号VR MAX 以下であるか否かを判定し、VIG>VR MAX であるときにはそのままタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰し、VIG≦VR MAX であるときにはステップS68に移行して、積分回路17に対して高レベルのリセット信号RSTを出力し、次いでステップS69に移行して対地速度演算状態フラグFEを“0”にリセットしてからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0066】
一方、ステップS66の判定結果がVwi ′≦α0 であるときにはステップS70に移行して、積分回路17に対して低レベルのリセット信号RSTを出力し、次いでステップS71に移行して、対地速度演算状態フラグFEを“1”にセットしてからタイマ割込処理を終了する。
【0067】
この図7の処理と積分回路17とが対地速度演算手段に対応している。
次に、上記実施形態の動作を図8に示すタイムチャートを参照しながら説明する。この図8においては説明を簡易化するために、各車輪が同時に加減速する場合として記載されている。
【0068】
今、図8における時点t1 で、車両が平坦な良路の乾燥した舗装路面でなる高摩擦係数路面を定速走行しているものとすると、この状態では、各車輪速センサ8FL〜8R で検出された交流電圧信号v1 〜v3 に基づいて車輪速度演算回路12FL〜12R で算出される車輪速度Vw1 〜Vw3 は略等しい値となっており、車輪速フィルタ15FL〜15R から出力されるフィルタ出力VR1〜VR3も車輪速度Vw1 〜Vw3 と等しくなり、これらの内の最大値がセレクトハイスイッチ16で最大車輪速度VR MAX として選択されて、積分回路17及び液圧制御コントローラ14に供給されており、積分回路17がリセット状態にあってこれから出力される対地速度VIGが最大車輪速度VR MAX と一致していると共に、減圧タイマL、アンチロックブレーキ制御中を表す制御フラグAS、減圧状態フラグFG、サイクルフラグFC及び緩増圧モードフラグFZが“0”にリセットされ、且つ対地速度フラグFEも“0”にリセットされている。
【0069】
この定速走行状態では、図7の対地速度制御処理が実行されたときに、ステップS64で算出される車輪加速度Vwi ′が“0”となることにより、ステップS65を経てステップS66に移行したときに、Vwi ′>α0 となり、ステップS67に移行して、VIG=VR MAX であるので、ステップS68に移行して高レベルのリセット信号RSTが積分回路17に出力される。
【0070】
このため、積分回路17ではセレクトハイスイッチ16からの最大車輪速度VR MAX をそのまま対地速度VIGとして出力する状態を継続し、この状態では図8(b)に示すように車輪速度Vwi と対地速度VIGとが一致している。
【0071】
一方、図6の目標車輪速演算処理においては、サイクルフラグFCが“0”にリセットされていることにより、ステップS32からステップS33に移行して、現在の対地速度VIGの5%に所定値4km/hを加算した値即ち車両が100km/hで走行しているものとすると9km/hが許容車輪速度λとして算出され、これが許容車輪速度記憶領域に更新記憶されると共に、ステップS34で目標車輪速状態フラグLOを“0”にクリアしてからステップS35に移行し、現在の対地速度VIGから算出された許容車輪速度λを減算した値即ち100km/hで走行しているものとすると91km/hが目標車輪速度Vw* として算出され、これが目標車輪速度記憶領域に更新記憶される。
【0072】
したがって、目標車輪速度Vw* は、図8(b)で一点鎖線図示のように対地速度VIG及び車輪速度Vwi より許容車輪速度λ分低い値となっている。
この状態で、図4のアンチロックブレーキ制御処理が実行されると、車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw* より高いことにより、ステップS4からステップS5を経てステップS6に移行し、ブレーキペダル2が踏込まれていないことにより制御終了条件を満足するため、ステップS6からステップS25を経てステップS11に移行してアクチュエータ11FL〜11RRが急増圧モードに制御される。
【0073】
この急増圧モードによって各アクチュエータ11FL〜11RRの流入弁27が開状態となってマスタシリンダ3とホイールシリンダ5FL〜5RRとの間が連通状態となるが、ブレーキペダル2が踏込まれていないことにより、マスタシリンダ3の圧力が零であり、各ホイールシリンダ5FL〜5RRのホイールシリンダ圧も零となって非制動状態を継続する。
【0074】
この高摩擦係数路面を定速走行している状態から時点t2 でブレーキペダル2を踏込んで制動状態とすると、これに応じてマスタシリンダ3のシリンダ圧が急増し、アクチュエータ11i(i=FL,FR,R )が急増圧モードに制御されていることにより、ホイールシリンダ5i(i=FL,FR,R )のホイールシリンダ圧が図8(d)に示すようにマスタシリンダ圧の増加に応じて急増して制動状態となる。
【0075】
この制動状態となると、図8(b)で実線図示のように車輪速度Vwi が低下し始め、図4のアンチロックブレーキ制御処理のステップS2で算出される車輪加速度Vwi ′が図8(c)に示すように負方向に増加する。
【0076】
しかしながら、車輪加速度Vwi ′が閾値α0 以下となるまでの間はリセット信号RSTが高レベルを維持するので、対地速度VIGも車輪速度Vwi の低下に伴って低下する。
【0077】
その後、時点t3 で車輪加速度Vwi ′が閾値α0 以下となると、図7の対地速度制御処理でステップS66からステップS70に移行して、積分回路17に対するリセット信号RSTが低レベルに変更される。一方、車輪速フィルタ15i(i=FL,FR,R )のフィルタ出力VR i は車輪速度Vwi が所定傾き−k1 を越えることにより、この傾き−k1 に制限されて図8(b)で破線図示のように緩やかに減少する。
【0078】
したがって、積分回路17では前記(1)式の演算を行って、時点t3 での最大車輪速度VR MAX を初期値として、これから前後加速度検出値GX の絶対値にオフセット値Aを加算した値|GX |+Aの積分値を順次減算することにより、図8(b)で一点鎖線図示のような一定傾きで減少する対地速度VIGが出力され、これに応じて図7の目標車輪速度演算処理で算出される目標車輪速度Vw* も図8(b)で一点鎖線図示のように対地速度VIGの減少に伴って減少する。
【0079】
そして、図4のアンチロックブレーキ制御処理では、車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw* より大きいので、ステップS14に移行することなく直接ステップS6に移行し、制御終了条件を満足しないので、ステップS7に移行するが、減圧タイマはクリア状態でL=0であるのでステップS8に移行し、車輪加速度Vwi ′が図8(c)に示すように零より小さい負値であるので、加速度閾値βより遙に小さいことから、ステップS9に移行し、車輪加速度Vwi ′が減速度閾値αよりは大きいのステップS10に移行し、制御フラグASが“0”にリセットされているので、ステップS11に移行して、アクチュエータ11iを急増圧モードに維持する。
【0080】
このため、ホイールシリンダ5iのホイールシリンダ圧は図8(d)に示すようにマスタシリンダ3の圧力に応じて急増状態を継続する。
その後、時点t4 で車輪加速度Vwi ′が図8(c)に示すように、減速度閾値α以下となると、図4のアンチロックブレーキ制御処理が実行されたときに、ステップS9からステップS12に移行して、アクチュエータ11iが保持モードに制御され、これによって流入弁27が閉じることにより、ホイールシリンダ5iとマスタシリンダ3との間が遮断されてホイールシリンダ圧が図8(d)に示すように保持される。
【0081】
この保持モードでもホイールシリンダ圧が高いので、車輪速度Vwi は減少傾向を継続し、車輪加速度Vwi ′も負方向への増大傾向を継続し、時点t5 で車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw* 以下となると、図4のアンチロックブレーキ制御処理において、ステップS4からステップS14に移行し、車輪加速度Vwi ′が加速度閾値β未満であるので、ステップS15に移行して、減圧タイマの値Lが設定値L0 にセットされると共に、制御フラグASが“1”にセットされる。
【0082】
このため、ステップS6を経てステップS7に移行したときに、L>0となるので、ステップS17に移行し、アクチュエータ11iを減圧モードに制御することになり、流出弁28が開状態となってホイールシリンダ5i内のブレーキ液がマスタシリンダ3側に戻されることにより、ホイールシリンダ圧が図8(d)に示すように急減圧され、次いでステップS18に移行して、減圧フラグFGが“1”にセットされる。
【0083】
この減圧モードとなると、車輪速度Vwi の減少傾向が弱まって、車輪加速度Vwi ′も零に向かうことになり、遂には車輪速度Vwi が上昇傾向に転じ、車輪加速度Vwi ′も正方向に増大する。
【0084】
そして、時点t5 ′で車輪加速度Vwi ′が閾値α0 を上回ることになるので、図7の対地速度制御処理において、ステップS66からステップS67に移行するが、この時点t5 ′では対地速度VIGが最大車輪速度VR MAX を上回っているので、そのままタイマ割込処理を終了することにより、リセット信号RSTは低レベルに維持されることになり、積分回路17で前後加速度検出値GX に基づく積分処理を継続するので、対地速度VIGは減少傾向を継続する。
【0085】
その後、時点t6 で車輪加速度Vwi ′が加速度閾値β以上となると、図4のアンチロックブレーキ制御処理において、ステップS4で車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw* 未満であるので、ステップS14を経てステップS16に移行し、減圧タイマの値Lが“0”にクリアされる。
【0086】
このため、ステップS6からステップS7に移行したときにはL=0であるので、ステップS8に移行し、車輪加速度Vwi ′が加速度閾値β以上であるので、ステップS19に移行し、制御フラグASが“1”にセットされているので、ステップS20に移行して、アクチュエータ11iが低圧側の保持モードに制御される。
【0087】
この低圧側の保持モードでも流入弁27及び流出弁28が共に閉状態に制御されるので、ホイールシリンダ5iのホイールシリンダ圧は図8(d)に示すように低圧側に保持されることにより、車輪速度Vwi は回復傾向を継続し、車輪加速度Vwi ′も正方向への増加傾向を継続した後減少傾向に転換する。
【0088】
そして、時点t7 でフィルタ出力VR i が車輪速度Vwi と一致すると、このフィルタ出力が所定の傾き+k2 に従って上昇することになり、最大車輪速度VR MAX も上昇することになるが、対地速度VIGは減少傾向を継続する。
【0089】
その後、時点t8 で車輪加速度Vwi ′が加速度閾値β未満となると、図4のアンチロックブレーキ制御処理において、ステップS8からステップS9に移行し、車輪加速度Vwi ′が減速度閾値αを上回っているので、ステップS10に移行し、制御フラグASが“1”にセットされているので、ステップS22に移行して、アクチュエータ11iが緩増圧モードに制御される。
【0090】
この緩増圧モードとなると、図5の処理において、ステップS22aで緩増圧フラグFZが“0”にリセットされているので、ステップS22bに移行し、緩増圧回数NZ が“1”にセットされ、これが緩増圧回数記憶領域に更新記憶されると共に、ステップS22cに移行して、オフ区間がオン区間に比べて長い初期緩増圧デューティ比が設定され、次いでステップS22dに移行して緩増圧フラグFZが“1”にセットされた後ステップS22eに移行して、設定された初期緩増圧デューティ比の制御信号EVが流入弁27に出力されることにより、この流入弁27が制御信号EVのオフ区間の間開状態となってマスタシリンダ3の高圧のブレーキ液がホイールシリンダ5iに供給されることにより、ホイールシリンダ圧が減圧量の半分程度まで上昇を開始し、次いでステップS23に移行して、減圧フラグFGを“0”にリセットすると共に、サイクルフラグFCを“1”にセットする。
【0091】
このように、サイクルフラグFCが“1”にセットされると、図6の目標車輪速演算処理が実行されたときに、ステップS32からステップS36に移行し、制御対象車輪が後輪であるときには直接ステップS38に移行し、前輪であるときにはステップS37に移行するが高摩擦係数路面を走行しているので、ステップS38に移行する。
【0092】
このステップS38では、減圧フラグFGが“0”にリセットされているので、ステップS39に移行し、良路を走行しているので、ステップS40に移行し、緩増圧回数NZ が“1”であるので、ステップS46に移行し、対地速度VIGが例えば100km/hから低下して例えば98km/hであるとすると、ステップS48を経てステップS50に移行し、対地速度VIGに0.1を乗算した値9.8km/hが許容車輪速度λとして算出され、ステップS35で算出される目標車輪速度Vw* が88.2km/hとなるが、その直前のステップS33で算出される許容車輪速度λに基づく対地速度VIGと殆ど差がなく、図8(a)では変化がないものとして表されている。
【0093】
その直後の時点t9 で対地速度VIGが最大車輪速度VR MAX に一致すると、図7の対地速度制御処理で、車輪加速度Vwi ′が閾値α0 より大きいので、ステップS67に移行し、VIG=VR MAX であるので、ステップS68に移行し、リセット信号RSTを高レベルに切換える。
【0094】
このため、積分回路17では最大車輪速度VR MAX がそのまま対地速度VIGとして出力されるので、対地速度VIGが増加する。
その後、時点t10で図4のアンチロックブレーキ制御処理が再度実行されると、この時点でも前記時点t8 と同様に車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw* より大きく、且つ車輪加速度Vwi ′が減速度閾値α及び加速度閾値βの中間にあることにより、前記ステップS22に移行し、緩増圧モードを継続する。このとき、図5の緩増圧モード処理において、緩増圧フラグFZが“1”にセットされていることから、ステップS22aからステップS22fに移行し、緩増圧回数NZ をインクリメントして“2”とし、これを緩増圧回数記憶領域に更新記憶してからステップS22gに移行して、オフ区間がオン区間に比較して短い標準緩増圧デューティ比を設定してからステップS22eに移行することにより、アクチュエータ11iの流入弁27に対して標準緩増圧デューティ比に応じたパルス状の制御信号EVが供給されることになり、この流入弁が初期状態に比較して短時間だけ開状態となり、これに応じてホイールシリンダ5iのホイールシリンダ圧が図8(d)に示すようにステップ状に増加する。
【0095】
一方、緩増圧処理によってホイールシリンダ5iのホイールシリンダ圧が上昇することにより、車輪速度Vwi は減少方向に転じ、車輪加速度Vwi ′も負方向に増加し、時点t11で車輪加速度Vwi ′が閾値α0 以下となると、リセット信号RSTが低レベルに転換されて、積分回路17で前後加速度検出値GX に基づく積分処理が開始されて対地速度VIGが減少し始める。
【0096】
その後、時点t12で図4のアンチロックブレーキ制御処理が実行されると、この時点t12でもステップS22の緩増圧モード処理が行われるので、時点t10と同様に緩増圧回数NZ がインクリメントされて“3”となり、ホイールシリンダ5iのホイールシリンダ圧がステップ状に増加される。
【0097】
このように緩増圧回数NZ が“3”となると、図6の目標車輪速演算処理が実行されたときに、前述したステップS40からステップS41に移行することになり、このとき車輪加速度Vwi ′が図8(c)に示すように、閾値γ1 を上回っているので、時点t10と同様にステップS46、S48を経てステップS50に移行し、対地速度VIGの10%の許容車輪速度λが算出されることにより、目標車輪速度Vw* が対地速度VIGの90%の状態を継続する。
【0098】
同様に、時点t13でも、図4のアンチロックブレーキ制御処理が実行されて、緩増圧モードが継続され、これによって緩増圧回数NZ が“4”となるが、車輪加速度Vwi ′が閾値γ1 を上回っているので、目標車輪速度Vw* は対地速度VIGの90%に維持される。
【0099】
ところが、図6の目標車輪速度演算処理が次に実行される時点t14では、車輪加速度Vwi ′が閾値γ1 以下となるので、ステップS41からステップS42に移行することになり、前記(4)式に従って許容車輪速度λが算出される。
【0100】
このため、算出される許容車輪速度λは、そのときの対地速度VIGが例えば98km/hであるとすると、その5%の4.9km/hとなり、ステップS35で算出される目標車輪速度Vw* は対地速度VIGの95%の93.1km/hとなり、図8(b)で一点鎖線図示のように、それまでのステップS50で算出される対地速度VIGの10%即ち9.8km/hの許容車輪速度λに基づく目標車輪速度Vw* (=88.2km/h)に対して大きい値即ち車輪スリップが浅くなる方向に変更される。
【0101】
このため、車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw* 以下となるタイミング即ち減圧タイミングが早まり、時点t15で車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw* 以下となることにより、図4のアンチロックブレーキ制御処理において、ステップS4からステップS14を経てステップS15に移行して、減圧タイマの値Lが設定値L0 にセットされるので、ステップS7からステップS17に移行してアクチュエータ11iが減圧モードに制御される。
【0102】
このように減圧タイミングが早まることにより、車輪速度Vwi を回復させるための減圧量が少なくて済むことになり、車輪速度Vwi の減少傾向が図8(b)で実線図示のように緩やかとなると共に回復も早まることになる。
【0103】
これに伴って、車輪加速度Vwi ′も図8(c)に示すように、正方向への反転が早まって時点t16で閾値γ2 を上回ることになり、図6の目標車輪速演算処理が実行されたときに、ステップS38で減圧フラグFGが“1”にセットされているので、ステップS44に移行し、目標車輪速状態フラグLOが“1”にセットされているので、ステップS45に移行し、Vwi ′≧γ2 であるので、ステップS46に移行し、対地速度VIGが例えば97km/hであるとすると、ステップS48を経てステップS50に移行して前述した時点t14以前の許容車輪速度λの算出処理と同一の目標車輪速算出処理に復帰し、目標車輪速状態フラグLOも“0”にリセットされる。
【0104】
このため、ステップS35で算出される目標車輪速度Vw* は図8(b)で一点鎖線図示のように対地速度VIGの例えば90%となる時点t14以前の状態に復帰する。
【0105】
そして、車輪速度Vwi の回復が早まることにより、時点t16の直後の時点t17で車輪加速度Vwi ′が加速度閾値β以上となると、ステップS14からステップS15に移行して、減速タイマの値Lが“0”にクリアされるため、ステップS17からステップS18,S19を経てステップS20に移行してアクチュエータ11iが減圧側の保持モードに設定され、その直後の時点t18で車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw* を上回ることになる。
【0106】
その後、時点t19で、車輪加速度Vwi ′が加速度閾値β未満となるので、図4のアンチロックブレーキ制御処理が実行されたときに、ステップS8からステップS9に移行し、車輪加速度Vwi ′が減速度閾値α以上であるので、ステップS10を経てステップS22に移行して、時点t8 と同様にアクチュエータ11iを緩増圧モードに制御する。
【0107】
このように、上記実施形態によると、制御サイクルが1サイクル目では、目標車輪速度Vw* が対地速度VIGの95%から4km/hを減算した値に設定されるので、制動初期時の減圧タイミングを遅らせて、初期制動力を大きな値にすることができ、その後、制御2サイクル目移行では、緩増圧回数NZ が設定値NS (例えばNS =3)以上となり且つ車輪加速度Vwi ′が負の比較的小さい値に設定された閾値γ1 以下となったときに、目標車輪速度Vw* を車輪スリップが浅くなる方向に変更するようにしているので、緩増圧モードから減圧モードに移行するタイミングが早まることになり、この分ホイールシリンダ5iのホイールシリンダ圧の増加分が少なくなると共に、車輪速度Vwi の減少量が少なくなると共に、回復が早くなることにより、減圧モードから保持モードに移行するタイミングも早まって減圧時間が長くなることがなく、しかも、保持モードから緩増圧モードへの移行もタイミングが遅れることがない。
【0108】
この結果、車体減速度は、図8(a)で実線図示のように変動を生じることなく略一定値を保つことになり、良好なアンチロックブレーキ制御性能を発揮することができる。
【0109】
因みに、緩増圧モード中に目標車輪速度Vw* を変更しない場合には、減圧タイミングが遅れることにより、車輪速度Vwi が図8(b)で破線図示のように減少傾向が強まると共に、回復も遅れることになり、これに応じて車輪加速度Vwi ′も図8(c)で破線図示のように上記実施形態に比較して遅れることになる。
【0110】
このため、車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw* 以下となる時点が前述した時点t15より遅れた時点t15′となるため、ホイールシリンダ5iのホイールシリンダ圧も図8(d)で破線図示のように前述した実施形態に比較して高くなるため、アクチュエータ11iの性能上の制約から減圧時間が長くなることにより、車輪速度Vwi の回復が遅れ、さらに、緩増圧モードに移行するタイミングも時点t20となって遅れることにより、車体減速度が図8(a)で破線図示のように低下してしまい、振動を伴う減速度変動を生じて、運転者に違和感を与えてしまうという問題点がある。
【0111】
また、車両が雪路、凍結路、降雨路等の低摩擦係数路面を走行している状態では、前輪側のアクチュエータ11FL,11FRについては、図6の目標車輪速度演算処理において、ステップS37からステップS51に移行することになり、目標車輪速度Vw* が対地速度VIGの90%以下に設定されることになり、減圧タイミングを遅らせて、ノーブレーキ状態に移行することを確実に防止して、良好なアンチロックブレーキ制御を行うようにしている。
【0112】
同様に、高摩擦係数路面を走行している状態でも、オフロードのような悪路を走行している状態では、ステップS39からステップS46に移行することにより、車体のバウンドによる車輪スリップを考慮して、減圧タイミングを遅くして大きな制動力を得るようにしている。
【0113】
なお、上記実施形態においては、緩増圧回数NZ の閾値NS の値は車両の諸元によって任意に設定することができると共に、車体減速度、車輪加速度の各閾値及び許容車輪速度λの各設定値も車両の諸元によって任意に設定することができる。
【0114】
また、上記実施形態においては、高摩擦係数路面の走行状態で、制御サイクルが2サイクル目以降で、且つ緩増圧回数が設定値NS 以上であると共に、車輪加速度Vwi ′が負の閾値γ1 以下であるときに、目標車輪速度Vw* を車輪スリップが浅い方向に変更する場合について説明したが、通常の高摩擦係数路面の走行状態では、緩増圧回数が設定値NS 以上であるときには、車輪加速度Vwi ′が負の値となっているので、車輪加速度Vwi ′が閾値γ1 以下である条件を省略するようにしてもよい。
【0115】
さらに、上記実施形態においては、図6の目標車輪速度演算処理において、前後加速度検出値GX に基づいて高摩擦係数路面であるか否かを判定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、制動直前の前後輪の回転数差が小さいときに高摩擦係数路面であると判定することもでき、さらには対地速度の勾配が大きいときに高摩擦係数路面であると判定することもできる。
【0116】
さらにまた、上記実施形態においては、対地速度VIG を前後加速度検出値GX と最大車輪速度VRMAX とに基づいて算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、最大車輪速度VRMAX を対地速度VIGとしたり、最大車輪速度VRMAX に基づいて例えば特開昭61−285163号公報に記載されているように、サンプルホールド回路、微分回路、減算回路、除算回路、傾き発生回路、乗算回路等の電子回路を組み合わせて対地速度VIG及び車体減速度(車体速度勾配)を算出するようにしてもよく、その他任意の対地速度演算回路又はソフトウェアによる対地速度演算処理を適用することができる。
【0117】
なおさらに、上記実施形態においては、図4のアンチロックブレーキ制御処理を実行する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、車輪速度と目標車輪速度との偏差及び車輪加速度と目標車輪加速度との偏差とに基づいてホイールシリンダ圧の目標増減圧量を算出し、これに基づいてアクチュエータ11FL〜11RRを制御するようにしてもよい。
【0118】
また、上記実施形態においては、液圧制御コントローラ14としてマイクロコンピュータを適用した場合について説明したが、これに限定されるものでなく、論理回路、微分回路、比較回路、関数発生器等の電子回路を組み合わせて構成するようにしてもよい。
【0119】
さらに、前記実施形態においては、後輪側の車輪速度を共通の車輪速センサで検出する所謂3チャンネルのアンチロックブレーキ制御装置について説明したが、これに限らず、後輪側の左右輪についても個別に車輪速センサを設け、これに応じて左右のホイールシリンダに対して個別のアクチュエータを設ける所謂4チャンネルのアンチロックブレーキ制御装置にも本発明を適用し得ることは言うまでもない。
【0120】
さらにまた、前記実施形態においては、アンチロックブレーキ制御処理で車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw* 以下であるか否かによって車輪スリップ状態を判断する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、下記(5)式の演算を行うことにより、車輪スリップ率Si (%)を算出し、これが目標車輪スリップ率S0 以上であるか否かによって車輪スリップ状態を判断するようにしてもよい。
【0121】
i =(VIG−Vwi )×100/VIG …………(5)
なおさらに、前記実施形態においては、図4に示すアンチロックブレーキ制御処理によってアクチュエータ10FL〜10R を制御する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば特開平8−133062号公報に開示されている車輪速度Vwi から目標車輪速度Vw* を減算した値に比例ゲインK1 を乗算した比例項と車輪加速度Vwi ′から目標車輪加速度Vw* ′を減算した値に微分ゲインK2 を乗算した微分項とを加算して目標加減圧量ΔPi を算出すると共に、ホイールシリンダ圧Pi を推定し、このホイールシリンダ圧Pi と目標加減圧量ΔPi とに基づいて増減圧時間TP を算出し、これに基づいてアクチュエータ10FL〜10R を制御するようにしたPD制御方式を採用するようにしてもよい。この場合には、緩増圧開始タイミングが車輪速度Vwi が目標車輪速度Vw* を上回る時点となるので、前述したように車輪加速度Vwi ′が設定値γ2 以上となったときに目標車輪速度Vw* を通常値に戻すことにより、その緩増圧開始タイミングの遅れを確実に防止することができる。
【0122】
また、前記実施形態においては、車輪速選択値としてセレクトハイ車輪速を選択する場合について説明したが、アンチスキッド制御中はセレクトハイ車輪速を選択し、非アンチスキッド制御中はセレクトロー車輪速を選択するようにしてもよい。
【0123】
さらに、前記実施形態においては、後輪駆動車に本発明を適用した場合について説明したが、これに限定されず前輪駆動車、四輪駆動車にもこの発明を適用することができる。
【0124】
さらにまた、前記実施形態ではドラム式ブレーキについて適用した場合を示したが、これはディスク式ブレーキについても同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1のアンチロックブレーキ制御装置を示すブロック図である。
【図3】図2のアクチュエータの一例を示す構成図である。
【図4】図2の液圧制御コントローラにおけるアンチロックブレーキ制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】図4のアンチロックブレーキ制御処理における緩増圧モード処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】図2の液圧制御コントローラにおける目標車輪速度演算処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】図2の液圧制御コントローラにおける対地速度演算制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】図1〜図7の実施形態における動作の説明に供するタイムチャートである。
【符号の説明】
1 ブレーキ機構
3 マスタシリンダ
4FL〜4RR 車輪
5FL〜5RR ホイールシリンダ
8FL〜8R 車輪速センサ
10 前後加速度センサ
11FL〜11RR アクチュエータ
14 液圧制御コントローラ
15FL〜15R 車輪速フィルタ
17 積分回路
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an anti-skid control device for preventing wheel lock during braking of a vehicle.
[0002]
[Prior art]
As a conventional antilock brake control device, for example, a device described in Japanese Patent Laid-Open No. 1-221854 is known.
[0003]
This conventional antilock brake control device individually detects the wheel speed of each wheel by a wheel speed sensor, and the amount of change in the negative direction per fixed time for each wheel speed detection value is, for example, -0.2 km. When the constant value of / h and the amount of change in the positive direction exceed a constant value of 0.8 km / h, for example, those constant values (wheel speed limit value V R If the amount of change is less than a certain value, the wheel speed signal is output as is, and this is output to the select high switch and the output of the select high switch. Is an initial value, and an integration circuit that integrates in the deceleration direction using the value obtained by adding a certain amount of offset to the absolute value of the detection value by the longitudinal acceleration sensor as the estimated vehicle speed, and the output of the integration circuit and the wheel speed And a microcomputer to which the wheel speed detection value from the sensor is input.
[0004]
The antilock brake control device then calculates the wheel speed V calculated based on the detection signal of each wheel speed sensor. w Wheel speed V when the wheel acceleration based on w Wheel speed limit value V which added a limit to the time change rate of R Is the initial value, and this wheel speed limit value V R Subtract the integral value of the absolute value of the longitudinal acceleration sensor output plus the offset amount from the estimated value V IG And calculate this as the estimated vehicle speed V I And V IG = V R The wheel speed limit value VR is calculated as the estimated vehicle speed V I This is read into a microcomputer processing unit together with the maximum wheel speed signal and the wheel speed to perform arithmetic processing, and the estimated vehicle speed V I And slip ratio S (= (V I -V W ) / V I ) Is a predetermined value S 0 When the pressure exceeds the value, the brake pressure of the brake cylinder starts to be reduced, and the slip ratio S is a predetermined value S. 0 The wheel acceleration obtained by differentiating the wheel speed is the acceleration threshold α 1 And deceleration threshold −α 2 The brake cylinder is controlled by supplying a hydraulic pressure control signal to the actuator so that the brake pressure of the brake cylinder increases stepwise when it is in between.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in such a conventional anti-lock brake control device, for example, in a vehicle that employs a high-hydraulic brake system that is difficult to lock such that the dry-lock hydraulic pressure exceeds 16 MPa, the deceleration after depressurization is reduced. There is an unresolved problem that fluctuations accompanying the vibrations and reduction in deceleration are likely to occur.
[0006]
That is, in a high hydraulic brake system, since the braking force per unit pressure is small, the amount of pressure reduction and pressure reduction required to recover the slip of a wheel that has become locked on a high friction coefficient road surface such as a dry pavement road surface. The amount of re-boosting that slowly increases to the lock fluid pressure later increases, but the actuator capacity is limited, so the time to increase or decrease the specified amount becomes longer, resulting in deceleration fluctuations and decelerations after depressurization. It becomes easy to happen.
[0007]
Therefore, the present invention has been made paying attention to the unsolved problems of the above-mentioned conventional example, and even in a vehicle adopting a high hydraulic brake system, it is possible to suppress fluctuation and decrease in deceleration after decompression. An object of the present invention is to provide an anti-lock brake control device capable of performing the above.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an anti-lock brake control device according to claim 1 detects a ground speed of a vehicle, a plurality of actuators each adjusting the pressure of a braking cylinder of each wheel in accordance with a predetermined command signal. Do Ground Speed detection means, and wheel speed detection means for individually detecting the wheel speed of each wheel; ,Previous Record Ground Of speed detection means Ground Target wheel speed setting means for setting a target wheel speed based on the speed and the wheel speed of the wheel speed detection means; Car Wheel speed Extent And based on target wheel speed Slowly increasing, holding, and depressurizing with multiple steps of intermittent pressure increase Anti-lock brake control device comprising braking pressure control means for supplying the command signal for selecting and instructing the actuator to the actuator Because , The braking pressure control means shifts from the control first cycle in which the holding state and the pressure-reducing state are selected and instructed at the start of the control, to the moderately pressure-increasing state from the first control cycle, and thereafter to the holding state, the pressure-reducing state, and the pressure-increasing state There are 2nd and subsequent control cycles to select and instruct The target wheel speed setting means is traveling on a high friction coefficient road surface. And judge , System 2 After the cycle and In the slowly increased pressure state The number of slow pressure increases exceeds the set number. At the moment , So that the timing to shift to the reduced pressure state is advanced The target wheel speed is configured to be changed from a normal set value to a value in a direction in which the wheel slip becomes shallow.
[0009]
According to the first aspect of the present invention, when the vehicle is traveling on a high friction coefficient road surface such as a dry paved road, and the vehicle enters the braking state, Your 1 In the second cycle, the target wheel speed is set to the normal set value, so that a large braking force is ensured by delaying the timing for shifting to the reduced pressure state as in the normal state. Or later Then, the number of times of slow pressure increase exceeded the set number of times. At the moment , Because the target wheel speed is changed to a value in the direction where the wheel slip becomes shallower, It becomes possible to be in a reduced pressure state in the middle of slow pressure increase The timing for shifting to the depressurized state is advanced, the depressurization amount is maintained at an appropriate value, and fluctuations in the deceleration of the vehicle body can be suppressed and good antilock brake control can be performed.
[0010]
In the invention according to claim 2, in the invention according to claim 1, Wheel acceleration calculating means for calculating wheel acceleration based on each wheel speed of the wheel speed detecting means; The target wheel speed setting means is a high friction coefficient road surface. It is determined that the vehicle is traveling, and the target wheel speed is set to the normal set value after the second control cycle and when the number of times of slow pressure increase exceeds the set number of times and the wheel acceleration falls below a preset deceleration threshold. It is configured to change from the value to the direction in which the wheel slip becomes shallower It is characterized by having.
[0011]
In the invention according to claim 2 Is added to the judgment condition of the invention according to claim 1 when the judgment condition for changing the target wheel speed is added when the wheel acceleration falls below a preset deceleration threshold, so that the wheel acceleration falls below the deceleration threshold. During slow braking, changing the target wheel speed is prohibited. It is.
Furthermore, the invention according to claim 3 In the invention according to claim 2, the target wheel speed setting means returns the normal wheel set value when the wheel acceleration exceeds the set value after changing the target wheel speed in a direction in which the wheel slip becomes shallow. It is characterized by that.
[0012]
In the invention according to claim 3, After changing the target wheel speed in a direction where the wheel slip becomes shallower, when the wheel acceleration exceeds the set value, it will return to the normal set value, so that the start timing of subsequent re-pressurization is prevented from being delayed. The
[0013]
Furthermore, the invention according to claim 4 is a claim. 1's In the invention, Wheel acceleration calculating means for calculating wheel acceleration based on each wheel speed of the wheel speed detecting means; The target wheel speed setting means changes the target wheel speed in a direction in which the wheel slip becomes shallow, Said Wheel acceleration exceeded the set value At the moment The normal setting value is restored.
[0014]
In the invention according to claim 4 The same effect as that of the invention of claim 3 can be obtained. .
[0015]
【The invention's effect】
Claims above 1 According to this invention, the target wheel speed setting means controls the vehicle while traveling on the high friction coefficient road surface. 2 After the first cycle, the number of slow pressure increases exceeds the set number At the moment Since the target wheel speed is changed from the normal set value to a value in a direction in which the wheel slip becomes shallower, It is possible to shift to a reduced pressure state from the middle of a slowly increased pressure state. The timing for shifting to the reduced pressure state is advanced, and the amount of reduced pressure is maintained at an appropriate value, so that the effect of suppressing the fluctuation of the vehicle body deceleration and performing good antilock brake control can be obtained.
[0016]
Claims 2 According to the present invention, the determination condition for changing the target wheel speed is less than the deceleration threshold that is set in advance in the determination condition of the invention according to claim 1. Time Therefore, during slow braking where the wheel acceleration does not fall below the deceleration threshold, changing the target wheel speed is prohibited, and normal control is performed without accelerating the decompression timing to achieve good antilock brake control. The effect that it can be performed is acquired.
[0017]
And claims 3 and 4 According to the invention according to the present invention, after changing the target wheel speed to a direction in which the wheel slip becomes shallow on the road surface with a high friction coefficient, the wheel acceleration exceeded a preset value. At the moment Since the target wheel speed is returned to the normal setting value, it is possible to reliably prevent a delay in the slow pressure increasing timing that continues while advancing the pressure reducing start timing, and to reliably prevent fluctuations in the vehicle deceleration. The effect is obtained.
[0018]
Embodiment
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing an embodiment of the present invention. In the figure, reference numeral 1 denotes a high hydraulic brake mechanism mounted on a rear wheel drive vehicle, for example, a dry lock hydraulic pressure exceeding 16 MPa. The brake mechanism 1 includes a brake pedal 2, a master cylinder 3, and wheel cylinders 5 FL to 5 RR as brake cylinders for drum brakes for front left to rear right wheels 4 FL to 4 RR. The brake pedal 2 is provided with a brake switch 6 that detects the depression.
[0019]
The wheel cylinder pressures of the wheel cylinders 5FL to 5RR of the brake mechanism 1 are controlled by the antilock brake control device 7.
As shown in FIG. 2, the anti-lock brake control device 7 is composed of an electromagnetic pickup provided at a predetermined position interlocked with each of the wheels 4FL to 4RR, and has an AC voltage having a frequency proportional to the rotational speed of the wheels 4FL to 4RR. Signal V 1 ~ V Three Wheel speed sensors 8FL to 8R, a rough road detection circuit 9 that detects that the vehicle is traveling on a rough road, and a longitudinal acceleration sensor 10 that also serves as road surface condition detection means that detects the acceleration in the longitudinal direction of the vehicle. Based on these output signals, anti-lock brake control, which will be described later, is performed based on these signals, and control signals EV, AV, MR for the three-channel actuators 11FL-11R for adjusting the wheel cylinder pressures of the wheel cylinders 5FL-5RR are obtained. Output.
[0020]
Here, the rough road detection circuit 9 has a road surface state detector having an ultrasonic distance measuring device configuration for measuring a distance from a road surface attached to the lower surface of the vehicle body, for example, and from a road surface state detection signal of the road surface state detector. For example, an unsprung resonance frequency component of a frequency corresponding to road surface input, for example, around 10 Hz is extracted by a band pass filter, and this unsprung resonance frequency component is averaged by averaging processing. A rough road detection signal OR in an on state is output to the anti-lock brake control device 7 when the road is determined to be a road, and when the average value is equal to or less than a predetermined set value, the road is determined to be a good road and an off road is detected The signal OR is output to the antilock brake control device 7.
[0021]
The longitudinal acceleration sensor 10 is provided at a predetermined position of the vehicle body to detect longitudinal acceleration, and an acceleration signal G which is an analog DC voltage corresponding to the acceleration. X Is output to the anti-lock brake control device 7 as positive in the case of deceleration.
[0022]
Then, as shown in FIG. 2, the antilock brake control device 7 detects the detection signals v from the wheel speed sensors 8FL to 8R. 1 ~ V Three The wheel speed signal Vw by frequency-voltage conversion (F / V conversion) 1 ~ Vw Three Wheel speed calculation circuits 12FL, 12FR, and 12R, outputs from the wheel speed calculation circuits 12FL to 12R, and longitudinal acceleration detection value G of the longitudinal acceleration sensor 10. X Are supplied via the A / D converters 13FL to 13R and 13G, the brake switch signal of the brake switch 6, the rough road detection signal ORW of the rough road detection circuit 9, and the hydraulic pressure controller 14 supplied to the wheels. Wheel speed signal Vw from speed calculation circuit 12FL-12R 1 ~ Vw Three Is changed with a negative slope corresponding to the deceleration side, the predetermined slope −k 1 When it changes with a positive slope corresponding to the acceleration side, it is limited so as not to change beyond 2 By limiting so as not to change beyond the wheel speed limit value VR, which limits the rate of time change on the acceleration side and deceleration side, respectively. 1 ~ VR Three Wheel speed filters 15FL, 15FR, 15R as wheel speed limit value calculating means for calculating the wheel speed limit value VR which is the output of these wheel speed filters 15FL-15R. 1 ~ VR Three Maximum value VR MAX Select high switch 16 for selecting the acceleration detection value G of the longitudinal acceleration sensor 10 X The absolute value circuit 18 that makes the absolute value in consideration of the case where the vehicle is suddenly braked when the vehicle reverses, and the detected value is the no-brake side (the direction lower than the actual vehicle acceleration) due to the characteristic change of the longitudinal acceleration sensor 10 and the road surface inclination In order to compensate for the displacement, the offset generator 19 that outputs an offset amount A (positive value) consisting of a constant DC voltage, the output of the absolute value circuit 18 and the output of the offset generator 20 are added together. Addition value | G X The maximum value VR output from the select high switch 16 when the reset signal RST input from the adder 20 that outputs | + A and the hydraulic pressure controller 14 is at a low level. MAX Is the initial value, and the value obtained by subtracting the value obtained by integrating the addition value output from the adder 20 in the deceleration direction is the ground speed V IG When the reset signal RST is at a high level, the maximum value VR MAX To ground speed V IG And an integration circuit 17 constituting ground speed detecting means for outputting as follows.
[0023]
Here, the integration circuit 17 converts the initial value signal to VR. MAX , Input signal | G X | + A as
V IG = VR MAX -∫ (| G X | + A) dt (1)
Of the ground speed V IG Ask for.
[0024]
The hydraulic pressure controller 14 includes at least an interface circuit 21, an arithmetic processing device 22, and a storage device 23, and each wheel speed Vw that is an output of the wheel speed arithmetic circuits 12FL to 12R. 1 ~ Vw Three Is digitized by the A / D converters 13FL to 13R and the estimated value V which is the output of the integrating circuit 17 IG From the value digitized by the A / D converter 25, the slip state of the wheels 4FL to 4R R is judged for each channel, and a control signal for the actuators 11FL to 11R is generated.
[0025]
The arithmetic processing unit 22 detects each digitized detection signal Vw. 1 ~ Vw Three , V IG Is read through the interface circuit 21, and predetermined calculation / processing (see FIGS. 4 to 7) is performed according to a predetermined program stored in advance, and control signals are sent to the actuators 11FL to 11R and the integration circuit 17 as necessary. Is output via the interface circuit 21.
[0026]
The storage device 23 stores in advance fixed data such as a program and a control map necessary for the execution of the arithmetic processing device 22, and temporarily stores the processing result.
[0027]
On the other hand, the actuators 11FL to 11R are connected to the output side of the interface circuit 21 in the hydraulic pressure controller 14 via amplifiers 25a to 25c. The hydraulic pressure controller 14 sends a control signal of a logic level to each amplifier 25a. The amplifiers 25a to 25c in each group are configured so as to output the hydraulic pressure control signals EV, AV, and MR, which are current values, to the actuators 11FL to 11R, respectively.
[0028]
Further, as shown in FIG. 3, each of the actuators 11FL to 11R includes an inflow valve 27 connected between the hydraulic pressure inflow side of the master cylinder 3 and the wheel cylinders 5FL to 5RR, and an output side of the inflow valve 27. That is, the outflow valve 28 connected to the wheel cylinders 5FL to 5RR), the accumulator 29 for pressure accumulation connected to the output side of the outflow valve 28, the oil pump 30 for oil recovery, the oil pump 30 and the master A check valve 31 provided between the cylinder 3 and the cylinder 3 is provided.
[0029]
Among these, the opening and closing of the inflow valve 27 and the outflow valve 28 are controlled by hydraulic pressure control signals EV and AV from the hydraulic pressure controller 14. That is, in the pressure increasing mode, by turning off the control signals EV and AV, the inflow valve 27 is “open”, the outflow valve 28 is “closed”, and the brake fluid pressure from the master cylinder 3 is passed through the inflow valve 27. It can be supplied to the wheel cylinders 5FL to 5RR, and as a result, the cylinder pressure increases. In the decompression mode, by turning on the control signals EV and AV, the inflow valve 27 is “closed” and the outflow valve 28 is “open”, so that the oil in the wheel cylinders 5FL to 5RR can be recovered to the master cylinder 3 side. As a result, the cylinder hydraulic pressure decreases. Further, in the holding mode, by turning on the control signal EV and turning off the AV, the inflow valve 27 and the outflow valve 28 are closed, the oil in the wheel cylinders 5FL to 5RR can be confined, and the pressure can be maintained. The control signal MR is turned on during the antilock brake control, whereby the oil pump 30 is driven. Further, in the slow pressure increasing mode, the control signal EV is duty-controlled and the control signal AV is turned off, whereby the inflow valve 27 is opened / closed according to the duty ratio and the outflow valve 28 is closed. Then, the brake fluid pressure from the master cylinder 3 is intermittently supplied to the wheel cylinders 5FL to 5RR via the inflow valve 27 to perform a slow pressure increase.
[0030]
The hydraulic pressure controller 14 determines the wheel speed Vw 1 ~ Vw Three And estimated value V IG 4 to control the actuators 11FL to 11R for controlling the supply pressure to the wheel cylinders 5FL to 5RR provided on the wheels 4FL to 4R R, and the antilock brake control process shown in FIG. ) Run as timer interrupt processing for each.
[0031]
In this anti-lock brake control process, first, the current wheel speed Vw output from the wheel speed calculation circuit 12FL (˜12R) in step S1. i (I = 1 to 3) is read, and then the process proceeds to step S2, and the wheel speed detection value Vw read during the previous processing is read. i Wheel speed Vw read in step S1 i The wheel speed change per unit time, that is, the wheel acceleration Vw i ′ Is calculated and stored in a predetermined area of the storage device 23, and then the process proceeds to step S3, where the target wheel speed Vw calculated by the target wheel speed calculation process described later is obtained. * After reading, the process proceeds to step S4.
[0032]
In this step S4, the current wheel speed Vw read in step S1. i Is the target wheel speed Vw * It is determined whether or not i > Vw * If YES in step S5, the flow advances to step S5 to determine whether or not the value L of the decompression timer is a positive value greater than zero. If L = 0, the flow advances directly to step S6.
[0033]
In step S6, it is determined whether or not a control end condition is satisfied. Specifically, this determination is based on the ground speed V IG Is a predetermined value V corresponding to the stop state 0 Against V IG ≦ V 0 Whether the number of times of slow pressure increase N is a predetermined value N 0 N ≧ N 0 Or if the switch signal from the brake switch 6 is turned off. If the control end condition is not satisfied, the process proceeds to step S7.
[0034]
In this step S7, it is determined whether or not the value L of the decompression timer is a positive number greater than zero. If L = 0, the process proceeds to step S8 and the wheel acceleration Vw is reached. i It is determined whether or not ′ is equal to or greater than a predetermined positive acceleration threshold value β, and Vw i When ′ <β, the routine proceeds to step S9 where the wheel acceleration Vw i It is determined whether or not ′ is equal to or smaller than a predetermined negative deceleration threshold α, and Vw i If '> α, the process proceeds to step S10.
[0035]
In this step S10, it is determined whether or not the control flag AS indicating whether or not the antilock brake control is being performed is reset to “0”. If the control flag AS is reset to “0”, before the antilock brake control is started. The process proceeds to step S11 and the control process for the sudden pressure increasing mode (normal brake mode) is performed. Then, the timer interruption process is terminated and the process returns to the predetermined main program.
[0036]
The determination result in step S9 is Vw i When ′ ≦ α, the hydraulic pressure increases rapidly and the wheel speed Vw i Gradually decreases and the wheel acceleration Vw i 'Increases in the negative direction and the wheel speed Vw i Is the target wheel speed Vw * It is determined that the wheel slip ratio has become lower than the above, and the process proceeds to step S12, the holding mode control process on the high pressure side is performed, and then the process proceeds to step S13 to represent a slow pressure increasing mode state to be described later. After the slow pressure increasing mode flag FZ is reset to “0”, the timer interrupt process is terminated and the process returns to a predetermined main program.
[0037]
Furthermore, the determination result of step S4 is Vw. i ≦ Vw * When it is, the routine proceeds to step S14, where the wheel acceleration Vw i ′ Is greater than or equal to the acceleration threshold β, and Vw i When ′ <β, the routine proceeds to step S15, where the value L of the decompression timer is a predetermined value L 0 Is set, and the control flag AS is set to “1” indicating that the antilock brake control is being performed, and then the process proceeds to step S6, and Vw i When ′ ≧ β, the process proceeds to step S16, the value L of the decompression timer is cleared to “0”, and then the process proceeds to step S6.
[0038]
When the determination result in step S7 is L> 0, the process proceeds to step S17 to perform the decompression mode control process, and then proceeds to step S18 to indicate whether the decompression state is present. The flag FG is set to “1” indicating the pressure reduction state, and the slow pressure increasing mode flag FZ is reset to “0”, and then the timer interruption process is terminated and the process returns to a predetermined main program.
[0039]
Furthermore, the determination result of step S8 is Vw. i When ′ ≧ β, the wheel speed Vw is reduced by reducing the hydraulic pressure in the wheel cylinders 5FL to 5RR. i Gradually recovers and changes to approach the vehicle speed, and the wheel acceleration Vw i It is determined that ′ is large, and the process proceeds to step S19 to determine whether or not the control flag AS is reset to “0”. If AS = 0, the process proceeds to step S11. When = 1, the process proceeds to step S20 to set the pressure-increasing side holding mode, and then the process proceeds to step S21 to reset the slow pressure increasing flag FZ to “0” and end the timer interrupt process. To return to the predetermined main program.
[0040]
Furthermore, when the determination result of step S10 is AS = 1, the process proceeds to step S22 to perform the control process of the slow pressure increase mode, and then the process proceeds to step S23 to reset the pressure reduction flag FG to “0”. At the same time, the cycle flag FC indicating that the control cycle is the second and subsequent cycles is set to “1”, and then the timer interrupt process is terminated and the process returns to the predetermined main program.
[0041]
Still further, when the determination result in step S5 is L> 0, the process proceeds to step S24, during which the wheel acceleration Vw is reduced during pressure reduction during braking of the high friction coefficient road. i Wheel speed Vw faster than recovery of ′ i Is the target wheel speed Vw * After determining that it has recovered above, the value of the decompression timer is decremented, and then the process proceeds to step S6.
[0042]
If the determination result in step S6 satisfies the control end condition, the process proceeds to step S25, and the pressure reduction timer L, the control flag AS, the pressure reduction flag FG, the cycle flag FC, and the slow pressure increase flag FZ. Both are cleared to “0” and the process proceeds to step S11.
[0043]
Here, as shown in FIG. 5, in the control process of the slow pressure increasing mode in step S22, it is determined in step S22a whether or not the slow pressure increasing mode flag FZ is set to “1”. When it is reset to "", it is determined that it is the time to start the slow pressure increasing process, and the routine proceeds to step S22b, where the number of times of slow pressure increasing N Z Is set to “1”, and then the process proceeds to step S22c, an initial slow pressure increasing duty ratio of, for example, about 10% that is longer than the section in which the off period is on is set, and then the process proceeds to step S22d. Then, the slow pressure increase flag FZ is set to “1”, and then the process proceeds to step S22e to control the control signal EV to the set duty ratio and to control the control signal AV to be OFF, and then the step of FIG. The process proceeds to S23.
[0044]
On the other hand, when the result of determination in step S22a is that the slow pressure increase flag FZ is set to “1”, it is determined that the slow pressure increase mode is continued, and the process proceeds to step S22f, where the number of times of slow pressure increase N Z Then, the process proceeds to step S22g, and after setting a standard slow pressure increasing duty ratio of, for example, about 70%, which is shorter than the section in which the off period is on, the process proceeds to step S22e.
[0045]
The anti-lock brake control process of FIGS. 4 and 5 corresponds to the braking pressure control means, of which the process of step S23 of FIG. 4 corresponds to the cycle counting means, and the process of step S22f of FIG. Corresponds to the coefficient means.
[0046]
Further, the hydraulic pressure controller 14 determines the target wheel speed Vw. * The target wheel speed setting process for setting is executed.
As shown in FIG. 6, this target wheel speed setting process is executed as a timer interrupt process for every predetermined time (for example, 5 msec). First, in step S31, the ground speed V IG , Wheel acceleration Vw i ', The rough road detection signal 9 of the rough road detection circuit 9 and the longitudinal acceleration detection value G of the longitudinal acceleration sensor 10 X Then, the process proceeds to step S32, where it is determined whether or not the cycle flag FC is set to “1” in the antilock brake control process of FIG. 4, and when this is reset to “0”, It is determined that it is the first cycle, and the process proceeds to step S33.
[0047]
In this step S33, the ground speed V IG Based on the above, the allowable wheel speed λ is calculated according to the following equation (2), and this is updated and stored in the allowable wheel speed storage area formed in the storage device 23, and then the process proceeds to step S34.
[0048]
λ = V IG × 0.05 + 4 (2)
In this step S34, the target wheel speed state flag LO indicating whether or not the target wheel speed is set in a shallow direction is reset to “0”, and then the process proceeds to step S35, and the ground speed V according to the following equation (3). IG The value obtained by subtracting the allowable wheel speed λ from “0” is compared, and the larger value is set as the target wheel speed Vw. * Then, the timer interrupt process is terminated and the process returns to a predetermined main program.
[0049]
Vw * = Max {V IG -Λ, 0} (3)
On the other hand, when the determination result in step S32 is that the cycle flag FC is set to “1”, the process proceeds to step S36 to determine whether or not the control target wheel is a rear wheel, and the control target When the wheel is the front wheel, the process proceeds to step S37.
[0050]
In this step S37, the longitudinal acceleration detection value G read in step S31. X Absolute value | G X | Is a threshold G for judging a preset road surface friction coefficient S (For example, 0.6G) is determined, and | G X | > G S If it is, it is determined that the traveling road surface is a high friction coefficient road surface such as a dry paved road surface, and the process proceeds to step S38.
[0051]
In this step S38, it is determined whether or not the pressure reduction flag FG set in the antilock brake control process of FIG. 4 is set to “1”, and when this is reset to “0”, the wheel cylinders 5FL˜ It is determined that the state is a state other than the reduced pressure state in which the wheel cylinder pressure of 5RR is reduced, and the process proceeds to step S39.
[0052]
In this step S39, it is determined whether or not the rough road detection signal OR of the rough road detection circuit 9 is in an on state. When this is in an off state, it is determined that the traveling road surface is a good road and the process proceeds to step S40. .
[0053]
In this step S40, the number of times of slow pressure increase N set in the above-mentioned slow pressure increase mode processing of FIG. Z Is a preset setting value N S (Eg N S = 3) Whether or not it is greater than or equal to N Z ≧ N S When it is, the process proceeds to step S41 and the wheel acceleration Vw i ′ Is a threshold value γ for changing the preset target wheel speed. 1 (Eg γ 1 = −1.8G) or less, and Vw i ′ ≦ γ 1 If it is, it is determined that the decompression timing needs to be advanced, and the process proceeds to step S42.
[0054]
In this step S42, the ground speed V in accordance with the following equation (4) IG Is calculated by calculating the allowable wheel speed λ by selecting the larger of 0.05 multiplied by 0.05 and the lower limit of 4 km / h, and this is updated and stored in the aforementioned allowable wheel speed storage area. The process proceeds to S43, the target wheel speed state flag LO is set to “1”, and then the process proceeds to Step S35.
[0055]
λ = max {V IG × 0.05, 4km / h} (4)
When the determination result in step S38 is that the pressure reduction flag FG is set to “1”, the process proceeds to step S44, and when the target wheel speed state flag LO is set to “1”, Shifting to step S45, wheel acceleration Vw i 'Is the preset target wheel speed Vw * Threshold γ to return to normal value 2 (Eg γ 2 = 0.2G) or higher, Vw *2 When the target wheel speed Vw * Is determined to be maintained in the changed state, and the process proceeds to step S42.
[0056]
Further, when it is determined in step S39 that the rough road detection signal OR is in an ON state, the number of times of slow pressure increase N is determined in step S40. Z Is the set value N S When it is determined that it is less than the wheel acceleration Vw in step S41. i ′ Is the threshold γ 1 When it is determined that the target wheel speed state flag LO is cleared to “0” in step S44, and when the wheel acceleration Vw is determined in step S45. i ′ Is the threshold γ 2 When it determines with it being above, it transfers to step S46.
[0057]
In this step S46, the ground speed V IG Is a preset value VS 1 (Eg VS 1 = 60 km / h) or less IG ≦ VS 1 If YES, the process proceeds to step S47, where a predetermined value, for example, 6 km / h is set as the allowable wheel speed λ, and this is updated and stored in the allowable wheel speed storage area, and then the process proceeds to step S34. IG > VS 1 If so, the process proceeds to step S48.
[0058]
In this step S48, the ground speed V IG Is a preset value VS 1 Higher setting value VS 2 (Eg VS 2 = 150 km / h) or less, V IG > VS 2 If YES, the process proceeds to step S49, where a set value, for example, 15 km / h is set as the allowable wheel speed λ, this is updated and stored in the allowable wheel speed storage area, and then the process proceeds to step S34. IG ≦ VS 2 When it is, the process proceeds to step S50 and the ground speed V IG A value obtained by multiplying 0.1 by 0.1 is set as an allowable wheel speed λ, and this is updated and stored in the allowable wheel speed storage area, and then the process proceeds to step S34.
[0059]
On the other hand, the determination result of step S37 is | G X | ≦ G S When it is, it is determined that the road surface on which the vehicle is traveling is a low friction coefficient road such as a snowy road, a freezing road, a rainy road, etc., and the process proceeds to step S51. IG Is a preset value VS 1 Lower set value VS 0 (Eg VS 0 = 40 km / h) or less IG > VS 0 When it is, it is determined that the braking force can be secured, and the process proceeds to step S48. IG ≦ VS 0 When it is, it is determined that the braking force is likely to be insufficient, and the process proceeds to step S52, where a set value, for example, 4 km / h is set as the allowable wheel speed λ, and this is updated and stored in the allowable wheel speed storage area. To step S34.
[0060]
If the determination result in step S36 is that the wheel to be controlled is a rear wheel, the process directly proceeds to step S38 for the purpose of ensuring the stability of the vehicle regardless of the road surface condition.
[0061]
The target wheel speed calculation process of FIG. 6 corresponds to the target wheel speed setting means, and among these, the processes of steps S32, S37, and S38 to S43 correspond to the target wheel speed changing means.
Further, the hydraulic pressure controller 14 executes a ground speed control process shown in FIG.
[0062]
This ground speed control process is also executed as a timer interrupt process every predetermined time (for example, 5 msec). First, in steps S61 to S63, the ground speed V IG , Maximum wheel speed signal VR MAX , Wheel speed Vw i After reading (i = 1 to 3), the process proceeds to step S64.
[0063]
In this step S64, for example, the wheel speed Vw of the current control cycle i (n) and wheel speed Vw in the previous control cycle i By dividing the deviation from (n-1) by the control period, the wheel acceleration Vw i 'Is calculated.
[0064]
Next, the process proceeds to step S65, where the longitudinal acceleration detection value G X Based on the above, it is determined whether or not the ground speed calculation state flag FE indicating whether or not the ground speed is being calculated is set to “1” indicating that the ground speed is being calculated, and this is set to “1”. Sometimes it jumps directly to step S67, and when it is reset to "0", it moves to step S66 and the wheel acceleration Vw i ′ Is a preset deceleration threshold α that takes a relatively small negative value. 0 It is determined whether or not i ′ > α 0 If so, the process proceeds to step S67.
[0065]
In step S67, the ground speed V IG Is the maximum wheel speed signal VR MAX Determine whether or not IG > VR MAX When it is, the timer interrupt process is terminated as it is and the program returns to the predetermined main program. IG ≤VR MAX If YES, the process proceeds to step S68 to output a high level reset signal RST to the integrating circuit 17, and then the process proceeds to step S69 to reset the ground speed calculation state flag FE to "0" and then the timer allocation. The process is terminated and the process returns to a predetermined main program.
[0066]
On the other hand, the determination result in step S66 is Vw. i ′ ≦ α 0 If YES in step S70, the low level reset signal RST is output to the integration circuit 17, and then in step S71, the ground speed calculation state flag FE is set to "1" and the timer is set. End the interrupt process.
[0067]
The processing of FIG. 7 and the integration circuit 17 correspond to the ground speed calculation means.
Next, the operation of the above embodiment will be described with reference to the time chart shown in FIG. In FIG. 8, in order to simplify the description, it is described as a case where the wheels accelerate and decelerate simultaneously.
[0068]
Now, at time t in FIG. 1 Assuming that the vehicle is traveling at a constant speed on a road surface with a high coefficient of friction, which is a dry, paved road surface on a flat good road, in this state, the AC voltage signal v detected by each wheel speed sensor 8FL-8R. 1 ~ V Three The wheel speed Vw calculated by the wheel speed calculation circuits 12FL to 12R based on 1 ~ Vw Three Are substantially equal to each other, and the filter output VR output from the wheel speed filters 15FL to 15R. 1 ~ VR Three Also wheel speed Vw 1 ~ Vw Three The maximum value among these is the maximum wheel speed VR by the select high switch 16. MAX And is supplied to the integration circuit 17 and the hydraulic pressure controller 14, and the ground speed V output from the integration circuit 17 in the reset state. IG Is the maximum wheel speed VR MAX , The decompression timer L, the control flag AS indicating that the antilock brake control is being performed, the decompression state flag FG, the cycle flag FC, and the slow pressure increase mode flag FZ are reset to “0”, and the ground speed flag FE Is also reset to “0”.
[0069]
In this constant speed running state, the wheel acceleration Vw calculated in step S64 when the ground speed control process of FIG. i When ′ becomes “0”, Vw is transferred to step S66 via step S65. i ′ > α 0 Then, the process proceeds to step S67 and V IG = VR MAX Therefore, the process proceeds to step S68, and the high level reset signal RST is output to the integrating circuit 17.
[0070]
For this reason, the integration circuit 17 has a maximum wheel speed VR from the select high switch 16. MAX To ground speed V IG As shown in FIG. 8B, the wheel speed Vw is continued. i And ground speed V IG And are consistent.
[0071]
On the other hand, in the target wheel speed calculation process of FIG. 6, the cycle flag FC is reset to “0”, so that the process proceeds from step S32 to step S33, and the current ground speed V IG If a value obtained by adding a predetermined value 4 km / h to 5% of the vehicle, that is, if the vehicle is traveling at 100 km / h, 9 km / h is calculated as the allowable wheel speed λ, and this is updated and stored in the allowable wheel speed storage area. At the same time, the target wheel speed state flag LO is cleared to “0” in step S34, and then the process proceeds to step S35. IG Assuming that the vehicle is traveling at a value obtained by subtracting the permissible wheel speed λ calculated from 100, ie, 100 km / h, the target wheel speed Vw is 91 km / h. * This is updated and stored in the target wheel speed storage area.
[0072]
Therefore, the target wheel speed Vw * Is the ground speed V as shown by the dashed line in FIG. IG And wheel speed Vw i The value is lower by the allowable wheel speed λ.
When the antilock brake control process of FIG. 4 is executed in this state, the wheel speed Vw i Is the target wheel speed Vw * If it is higher, the process proceeds from step S4 to step S5 through step S6, and since the control end condition is satisfied when the brake pedal 2 is not depressed, the process proceeds from step S6 through step S25 to step S11. 11FL to 11RR are controlled to the rapid pressure increasing mode.
[0073]
In this sudden pressure increase mode, the inflow valve 27 of each actuator 11FL to 11RR is opened and the master cylinder 3 and the wheel cylinders 5FL to 5RR are in communication with each other, but the brake pedal 2 is not depressed, The pressure of the master cylinder 3 is zero, the wheel cylinder pressure of each wheel cylinder 5FL to 5RR is also zero, and the non-braking state is continued.
[0074]
From the state where the high friction coefficient road surface is traveling at a constant speed, the time t 2 When the brake pedal 2 is depressed in the braking state, the cylinder pressure of the master cylinder 3 increases suddenly, and the actuator 11i (i = FL, FR, R) is controlled to the rapid pressure increasing mode. As shown in FIG. 8 (d), the wheel cylinder pressure of the cylinder 5i (i = FL, FR, R) suddenly increases in accordance with the increase in the master cylinder pressure to be in a braking state.
[0075]
In this braking state, the wheel speed Vw as shown by the solid line in FIG. i Begins to decrease, and the wheel acceleration Vw calculated in step S2 of the antilock brake control process of FIG. i 'Increases in the negative direction as shown in FIG.
[0076]
However, the wheel acceleration Vw i ′ Is the threshold α 0 Since the reset signal RST remains at a high level until IG Also wheel speed Vw i Decreases with decrease.
[0077]
Then time t Three Wheel acceleration Vw i ′ Is the threshold α 0 In the ground speed control process of FIG. 7, the process proceeds from step S66 to step S70, and the reset signal RST for the integration circuit 17 is changed to a low level. On the other hand, the filter output VR of the wheel speed filter 15i (i = FL, FR, R) i Is wheel speed Vw i Is the predetermined slope -k 1 This slope -k 1 And gradually decreases as shown by the broken line in FIG.
[0078]
Therefore, the integration circuit 17 performs the calculation of the above equation (1), and the time t Three Maximum wheel speed VR MAX As the initial value, the longitudinal acceleration detection value G X Value obtained by adding offset value A to the absolute value of | G X By sequentially subtracting the integrated value of | + A, the ground speed V decreases with a constant slope as shown by the dashed line in FIG. 8B. IG Is output, and the target wheel speed Vw calculated in the target wheel speed calculation process of FIG. * As shown in the dashed line in FIG. 8B, the ground speed V IG It decreases with the decrease of.
[0079]
In the antilock brake control process of FIG. 4, the wheel speed Vw i Is the target wheel speed Vw * Since it is larger, the process proceeds directly to step S6 without proceeding to step S14 and the control end condition is not satisfied, so the process proceeds to step S7. However, since the decompression timer is cleared and L = 0, the process proceeds to step S8. , Wheel acceleration Vw i Since ′ is a negative value smaller than zero as shown in FIG. 8 (c), it is much smaller than the acceleration threshold value β, so the routine proceeds to step S9 and the wheel acceleration Vw i Since the control flag AS is reset to “0”, the process proceeds to step S11, and the actuator 11i is maintained in the rapid pressure increasing mode.
[0080]
For this reason, the wheel cylinder pressure of the wheel cylinder 5i continues to increase rapidly according to the pressure of the master cylinder 3 as shown in FIG.
Then time t Four Wheel acceleration Vw i As shown in FIG. 8 (c), when 'is equal to or less than the deceleration threshold value α, when the antilock brake control process of FIG. 4 is executed, the process proceeds from step S9 to step S12, and the actuator 11i is in the holding mode. As a result, the inflow valve 27 is closed, whereby the wheel cylinder 5i and the master cylinder 3 are disconnected from each other, and the wheel cylinder pressure is maintained as shown in FIG.
[0081]
Since the wheel cylinder pressure is high even in this holding mode, the wheel speed Vw i Continues a decreasing trend, wheel acceleration Vw i ′ Also continues to increase in the negative direction at time t Five Wheel speed Vw i Is the target wheel speed Vw * In the antilock brake control process of FIG. 4, the process proceeds from step S4 to step S14 and the wheel acceleration Vw is as follows. i ′ Is less than the acceleration threshold β, the process proceeds to step S15, where the value L of the decompression timer is set to the set value L 0 And the control flag AS is set to “1”.
[0082]
For this reason, when it goes to step S7 through step S6, since L> 0, it goes to step S17, and the actuator 11i is controlled to the pressure reduction mode, and the outflow valve 28 is opened and the wheel is turned on. When the brake fluid in the cylinder 5i is returned to the master cylinder 3 side, the wheel cylinder pressure is suddenly reduced as shown in FIG. 8 (d), and then the process proceeds to step S18 and the pressure reduction flag FG is set to "1". Set.
[0083]
In this decompression mode, the wheel speed Vw i The decrease tendency of the wheel is weakened, the wheel acceleration Vw i 'Will also go to zero, finally the wheel speed Vw i Turns upward, wheel acceleration Vw i 'Also increases in the positive direction.
[0084]
And time t Five 'Wheel acceleration Vw i ′ Is the threshold α 0 In the ground speed control process of FIG. 7, the process proceeds from step S66 to step S67. Five 'Is the ground speed V IG Is the maximum wheel speed VR MAX Therefore, the timer interrupt process is terminated as it is, so that the reset signal RST is maintained at a low level, and the integration circuit 17 detects the longitudinal acceleration detection value G. X Since the integration process based on is continued, the ground speed V IG Will continue to decline.
[0085]
Then time t 6 Wheel acceleration Vw i When ′ is equal to or greater than the acceleration threshold value β, the wheel speed Vw is determined in step S4 in the antilock brake control process of FIG. i Is the target wheel speed Vw * Therefore, the process proceeds to step S16 through step S14, and the value L of the decompression timer is cleared to “0”.
[0086]
For this reason, since L = 0 when the process proceeds from step S6 to step S7, the process proceeds to step S8 and the wheel acceleration Vw. i Since ′ is equal to or greater than the acceleration threshold value β, the process proceeds to step S19, and the control flag AS is set to “1”. Therefore, the process proceeds to step S20, and the actuator 11i is controlled to the low pressure side holding mode.
[0087]
Since both the inflow valve 27 and the outflow valve 28 are controlled to be closed in this low pressure side holding mode, the wheel cylinder pressure of the wheel cylinder 5i is maintained on the low pressure side as shown in FIG. Wheel speed Vw i Continues the recovery trend, wheel acceleration Vw i ′ Also continues to increase in the positive direction and then turns downward.
[0088]
And time t 7 Filter output VR i Is wheel speed Vw i If this value matches, this filter output has a predetermined slope + k 2 The maximum wheel speed VR MAX Will also rise, but the ground speed V IG Will continue to decline.
[0089]
Then time t 8 Wheel acceleration Vw i When ′ is less than the acceleration threshold value β, the process proceeds from step S8 to step S9 in the antilock brake control process of FIG. i Since ′ exceeds the deceleration threshold value α, the process proceeds to step S10, and since the control flag AS is set to “1”, the process proceeds to step S22 and the actuator 11i is controlled to the slow pressure increasing mode. .
[0090]
In this slow pressure increasing mode, in the processing of FIG. 5, since the slow pressure increasing flag FZ is reset to “0” in step S22a, the process proceeds to step S22b, and the number of times of slow pressure increasing N Z Is set to “1”, and this is updated and stored in the slowly increasing pressure storage area, and the process proceeds to step S22c where an initial slowly increasing duty ratio in which the off interval is longer than the on interval is set, and then the step After the transition to S22d and the slow pressure increase flag FZ is set to “1”, the flow proceeds to step S22e, and the control signal EV of the set initial slow pressure increase duty ratio is output to the inflow valve 27. The inflow valve 27 is opened during the OFF period of the control signal EV, and the high-pressure brake fluid from the master cylinder 3 is supplied to the wheel cylinder 5i, so that the wheel cylinder pressure starts to rise to about half of the pressure reduction amount. Then, the process proceeds to step S23, in which the decompression flag FG is reset to “0” and the cycle flag FC is set to “1”.
[0091]
As described above, when the cycle flag FC is set to “1”, when the target wheel speed calculation process of FIG. 6 is executed, the process proceeds from step S32 to step S36, and when the control target wheel is the rear wheel. The process directly proceeds to step S38, and if it is a front wheel, the process proceeds to step S37, but since the vehicle is traveling on a high friction coefficient road surface, the process proceeds to step S38.
[0092]
In step S38, since the pressure reduction flag FG is reset to “0”, the process proceeds to step S39, and the vehicle is traveling on a good road. Therefore, the process proceeds to step S40, and the number of times of slow pressure increase N Z Is “1”, the process proceeds to step S46, and the ground speed V IG Is reduced from 100 km / h, for example, to 98 km / h, the process proceeds to step S50 via step S48, and the ground speed V IG A value 9.8 km / h obtained by multiplying 0.1 by 0.1 is calculated as the allowable wheel speed λ, and the target wheel speed Vw calculated in step S35 is calculated. * Is 88.2 km / h, but the ground speed V based on the allowable wheel speed λ calculated in the immediately preceding step S33. IG There is almost no difference, and FIG. 8A shows that there is no change.
[0093]
Immediately after that time t 9 At ground speed V IG Is the maximum wheel speed VR MAX , The wheel acceleration Vw in the ground speed control process of FIG. i ′ Is the threshold α 0 Since it is larger, the process proceeds to step S67 and V IG = VR MAX Therefore, the process proceeds to step S68, and the reset signal RST is switched to a high level.
[0094]
Therefore, the integration circuit 17 uses the maximum wheel speed VR. MAX Is the ground speed V IG Is output as the ground speed V IG Will increase.
Then time t Ten When the antilock brake control process of FIG. 4 is executed again, the time t 8 Like wheel speed Vw i Is the target wheel speed Vw * Larger and wheel acceleration Vw i When ′ is between the deceleration threshold value α and the acceleration threshold value β, the process proceeds to step S22, and the slow pressure increasing mode is continued. At this time, in the slow pressure increasing mode process of FIG. 5, since the slow pressure increasing flag FZ is set to “1”, the process proceeds from step S22a to step S22f, and the number of slow pressure increasing N Z Is incremented to “2”, and this is updated and stored in the slow pressure increase number storage area, and then the process proceeds to step S22g to set a standard slow pressure increase duty ratio that is shorter in the off period than in the on period. By shifting from step S22e to step S22e, a pulsed control signal EV corresponding to the standard slow pressure increasing duty ratio is supplied to the inflow valve 27 of the actuator 11i, and this inflow valve is compared with the initial state. As a result, the wheel cylinder pressure of the wheel cylinder 5i increases stepwise as shown in FIG. 8 (d).
[0095]
On the other hand, the wheel speed Vw is increased by increasing the wheel cylinder pressure of the wheel cylinder 5i by the slow pressure increasing process. i Turns in a decreasing direction, wheel acceleration Vw i ′ Also increases in the negative direction at time t 11 Wheel acceleration Vw i ′ Is the threshold α 0 In the following case, the reset signal RST is changed to a low level and the integration circuit 17 detects the longitudinal acceleration detection value G. X Integral processing based on the ground speed V IG Begins to decrease.
[0096]
Then time t 12 When the antilock brake control process of FIG. 12 However, since the slow pressure increasing mode process of step S22 is performed, the time t Ten Number of slow pressure increases N Z Is incremented to “3”, and the wheel cylinder pressure of the wheel cylinder 5i is increased stepwise.
[0097]
In this way, the number of times of slow pressure increase N Z If "3", when the target wheel speed calculation process of FIG. 6 is executed, the process proceeds from step S40 described above to step S41. At this time, the wheel acceleration Vw i ′ Is a threshold value γ as shown in FIG. 1 T Ten In the same manner as described above, the process proceeds to step S50 through steps S46 and S48, and the ground speed V IG 10% of the allowable wheel speed λ is calculated so that the target wheel speed Vw * Is the ground speed V IG Continue 90% of the state.
[0098]
Similarly, time t 13 However, the anti-lock brake control process of FIG. 4 is executed, and the slow pressure increasing mode is continued. Z Becomes “4”, but the wheel acceleration Vw i ′ Is the threshold γ 1 Exceeds the target wheel speed Vw * Is the ground speed V IG Of 90%.
[0099]
However, at the time t when the target wheel speed calculation process of FIG. 6 is executed next. 14 Then, wheel acceleration Vw i ′ Is the threshold γ 1 Therefore, the process proceeds from step S41 to step S42, and the allowable wheel speed λ is calculated according to the equation (4).
[0100]
Therefore, the calculated allowable wheel speed λ is the ground speed V at that time. IG Is 98 km / h, for example, 5% of that is 4.9 km / h, which is the target wheel speed Vw calculated in step S35. * Is the ground speed V IG The ground speed V calculated in the previous step S50 as shown by the one-dot chain line in FIG. 8B. IG The target wheel speed Vw based on the allowable wheel speed λ of 10% of 9.8 km / h * A value larger than (= 88.2 km / h), that is, a direction in which the wheel slip becomes shallower is changed.
[0101]
For this reason, the wheel speed Vw i Is the target wheel speed Vw * The timing at which 15 Wheel speed Vw i Is the target wheel speed Vw * As a result of the following, in the antilock brake control processing of FIG. 0 Therefore, the process proceeds from step S7 to step S17, and the actuator 11i is controlled to the pressure reduction mode.
[0102]
As the pressure reduction timing is thus advanced, the wheel speed Vw i The amount of decompression to recover the engine will be small, and the wheel speed Vw i As shown in FIG. 8B, the decreasing tendency becomes moderate and the recovery is accelerated.
[0103]
Along with this, wheel acceleration Vw i As shown in FIG. 8 (c), ′ also has a time t 16 At threshold γ 2 When the target wheel speed calculation process of FIG. 6 is executed, since the pressure reduction flag FG is set to “1” in step S38, the process proceeds to step S44, and the target wheel speed state flag LO is set. Is set to “1”, the process proceeds to step S45 and Vw i ′ ≧ γ 2 Therefore, the process proceeds to step S46, and the ground speed V IG Is 97 km / h, for example, the process proceeds to step S50 through step S48 and the time t described above. 14 The processing returns to the same target wheel speed calculation process as that of the previous calculation of the allowable wheel speed λ, and the target wheel speed state flag LO is also reset to “0”.
[0104]
Therefore, the target wheel speed Vw calculated in step S35 * Is the ground speed V as shown by the dashed line in FIG. IG For example, 90% of the time t 14 Return to the previous state.
[0105]
And wheel speed Vw i As the recovery of 16 T immediately after 17 Wheel acceleration Vw i When ′ becomes equal to or greater than the acceleration threshold value β, the process proceeds from step S14 to step S15, and the value L of the deceleration timer is cleared to “0”. Therefore, the process proceeds from step S17 to steps S18 and S19 to step S20. 11i is set to the decompression-side holding mode, and immediately after time t 18 Wheel speed Vw i Is the target wheel speed Vw * Will be exceeded.
[0106]
Then time t 19 And wheel acceleration Vw i ′ Is less than the acceleration threshold value β, the process proceeds from step S8 to step S9 when the antilock brake control process of FIG. i Since ′ is equal to or greater than the deceleration threshold value α, the process proceeds to step S22 via step S10, and the time t 8 Similarly to the above, the actuator 11i is controlled to the slow pressure increasing mode.
[0107]
Thus, according to the above-described embodiment, when the control cycle is the first cycle, the target wheel speed Vw * Is the ground speed V IG Is set to a value obtained by subtracting 4 km / h from 95% of the engine, so that the initial braking force can be increased by delaying the pressure reduction timing at the initial stage of braking. Number of pressures N Z Is the set value N S (Eg N S = 3) Above and wheel acceleration Vw i Threshold γ with ′ set to a relatively small negative value 1 When it becomes below, target wheel speed Vw * Since the wheel slip is changed in a direction in which the wheel slip becomes shallower, the timing for shifting from the slow pressure increasing mode to the pressure reducing mode is advanced, and the increase in the wheel cylinder pressure of the wheel cylinder 5i is reduced accordingly. Wheel speed Vw i As the amount of decrease is reduced, the recovery speeds up, so the timing for shifting from the decompression mode to the holding mode is not accelerated and the decompression time is not prolonged, and the transition from the holding mode to the slow pressure increasing mode is also timed. Will not be delayed.
[0108]
As a result, the vehicle body deceleration is maintained at a substantially constant value without fluctuation as shown by the solid line in FIG. 8A, and good antilock brake control performance can be exhibited.
[0109]
Incidentally, the target wheel speed Vw during the slow pressure increasing mode. * If the vehicle speed is not changed, the wheel speed Vw i However, as shown by the broken line in FIG. 8B, the decreasing tendency becomes stronger and the recovery is also delayed, and accordingly, the wheel acceleration Vw i ′ Will also be delayed compared to the above embodiment as shown by the broken line in FIG.
[0110]
For this reason, the wheel speed Vw i Is the target wheel speed Vw * The time point below is the time point t described above. 15 Later time t 15 Therefore, the wheel cylinder pressure of the wheel cylinder 5i is also higher than that of the above-described embodiment as shown by the broken line in FIG. Due to the wheel speed Vw i Recovery is delayed, and the timing of transition to the slow pressure increase mode is also at time t 20 This delay causes the vehicle body deceleration to decrease as shown by the broken line in FIG. 8A, resulting in a variation in the deceleration accompanied by vibration, giving the driver a sense of incongruity. .
[0111]
When the vehicle is traveling on a low friction coefficient road surface such as a snowy road, a frozen road, a rainy road, etc., the front wheel side actuators 11FL and 11FR are stepped from step S37 in the target wheel speed calculation process of FIG. The process shifts to S51, and the target wheel speed Vw * Is the ground speed V IG Therefore, it is possible to reliably prevent the shift to the no-brake state by delaying the pressure reduction timing and to perform good antilock brake control.
[0112]
Similarly, even when driving on a road surface with a high coefficient of friction, when driving on a rough road such as off-road, the transition from step S39 to step S46 allows for wheel slip due to bouncing of the vehicle body. Thus, the depressurization timing is delayed to obtain a large braking force.
[0113]
In the above embodiment, the number of times of slow pressure increase N Z Threshold N S The value of can be arbitrarily set according to the specifications of the vehicle, and the set values of the vehicle body deceleration, the threshold values of the wheel acceleration, and the allowable wheel speed λ can also be arbitrarily set according to the specifications of the vehicle.
[0114]
In the above-described embodiment, the control cycle is the second and subsequent cycles in the traveling state of the high friction coefficient road surface, and the number of slow pressure increases is the set value N. S In addition to the above, the wheel acceleration Vw i ′ Is negative threshold γ 1 The target wheel speed Vw when * Has been described in the case where the wheel slip is changed in a shallow direction. S When it is above, wheel acceleration Vw i Since ′ is a negative value, the wheel acceleration Vw i ′ Is the threshold γ 1 The following conditions may be omitted.
[0115]
Further, in the above-described embodiment, the longitudinal acceleration detection value G in the target wheel speed calculation process of FIG. X However, the present invention is not limited to this, and it is determined that the road surface is a high friction coefficient road surface when the difference in rotational speed between the front and rear wheels just before braking is small. It can also be determined, and it can also be determined that the road surface has a high friction coefficient when the ground speed gradient is large.
[0116]
Furthermore, in the above embodiment, the ground speed V IG The longitudinal acceleration detection value G X And maximum wheel speed VR MAX However, the present invention is not limited to this, and the maximum wheel speed VR is calculated. MAX The ground speed V IG Or maximum wheel speed VR MAX For example, as described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 61-285163, a ground speed V is obtained by combining electronic circuits such as a sample hold circuit, a differentiation circuit, a subtraction circuit, a division circuit, a slope generation circuit, and a multiplication circuit. IG Further, the vehicle body deceleration (vehicle speed gradient) may be calculated, and any other ground speed calculation circuit or ground speed calculation processing by software can be applied.
[0117]
Furthermore, in the above-described embodiment, the case where the antilock brake control process of FIG. 4 is executed has been described. However, the present invention is not limited to this. The target pressure increase / decrease amount of the wheel cylinder pressure may be calculated based on the deviation from the acceleration, and the actuators 11FL to 11RR may be controlled based on this.
[0118]
In the above-described embodiment, the case where a microcomputer is applied as the hydraulic pressure controller 14 has been described. You may make it comprise combining.
[0119]
Furthermore, in the above-described embodiment, the so-called three-channel anti-lock brake control device that detects the wheel speed on the rear wheel side with a common wheel speed sensor has been described. Needless to say, the present invention can also be applied to a so-called four-channel anti-lock brake control device in which wheel speed sensors are individually provided and individual actuators are provided for the left and right wheel cylinders accordingly.
[0120]
Furthermore, in the above embodiment, the wheel speed Vw is determined by the antilock brake control process. i Is the target wheel speed Vw * Although the case where the wheel slip state is determined based on whether or not it is the following has been described, the present invention is not limited to this, and the wheel slip ratio S is calculated by calculating the following equation (5). i (%) Is calculated and this is the target wheel slip ratio S 0 You may make it judge a wheel slip state by whether it is above.
[0121]
S i = (V IG -Vw i ) X 100 / V IG ............ (5)
Furthermore, in the above embodiment, the case where the actuators 10FL to 10R are controlled by the antilock brake control process shown in FIG. 4 has been described. However, the present invention is not limited to this. Disclosed wheel speed Vw i To target wheel speed Vw * Proportional gain K to the value obtained by subtracting 1 The proportional term multiplied by the wheel acceleration Vw i ′ To target wheel acceleration Vw * Differential gain K to the value obtained by subtracting ' 2 And the target pressure increase / decrease amount ΔP i And the wheel cylinder pressure P i The wheel cylinder pressure P i And target pressure increase / decrease amount ΔP i Pressure increase / decrease time T P And a PD control method in which the actuators 10FL to 10R are controlled based on this may be adopted. In this case, the slow pressure increase start timing is the wheel speed Vw. i Is the target wheel speed Vw * As mentioned above, the wheel acceleration Vw i ′ Is the set value γ 2 When it becomes above, target wheel speed Vw * By returning to the normal value, it is possible to reliably prevent a delay in the slow pressure increase start timing.
[0122]
In the above embodiment, the case where the select high wheel speed is selected as the wheel speed selection value has been described. However, the select high wheel speed is selected during the anti-skid control, and the select low wheel speed is selected during the non-anti-skid control. You may make it select.
[0123]
Furthermore, although the case where the present invention is applied to a rear wheel drive vehicle has been described in the above embodiment, the present invention is not limited to this and can be applied to a front wheel drive vehicle and a four wheel drive vehicle.
[0124]
Furthermore, although the case where it applied to the drum type brake was shown in the said embodiment, this is applicable similarly also to a disk type brake.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a block diagram showing the antilock brake control device of FIG. 1;
FIG. 3 is a configuration diagram showing an example of the actuator of FIG. 2;
4 is a flowchart showing an example of an anti-lock brake control process in the hydraulic pressure controller of FIG. 2;
FIG. 5 is a flowchart showing an example of a slow pressure increasing mode process in the antilock brake control process of FIG. 4;
6 is a flowchart showing an example of a target wheel speed calculation process in the hydraulic pressure controller of FIG. 2. FIG.
7 is a flowchart showing an example of ground speed calculation control processing in the hydraulic pressure controller of FIG. 2;
FIG. 8 is a time chart for explaining operations in the embodiment of FIGS. 1 to 7;
[Explanation of symbols]
1 Brake mechanism
3 Master cylinder
4FL to 4RR wheels
5FL to 5RR Wheel cylinder
8FL to 8R Wheel speed sensor
10 Longitudinal acceleration sensor
11FL to 11RR Actuator
14 Fluid pressure controller
15FL ~ 15R Wheel speed filter
17 Integration circuit

Claims (4)

各車輪の制動用シリンダの圧力を所定の指令信号に応じて各々調整する複数のアクチュエータと、車両の対地速度を検出する対地速度検出手段と、各車輪の車輪速度を個別に検出する車輪速度検出手段と、前対地速度検出手段の対地速度と前記車輪速度検出手段の車輪速度に基づいて目標車輪速度を設定する目標車輪速度設定手段と、前記車輪速度及び目標車輪速度に基づきステップ状に間欠的な増圧を複数回数行う緩増圧状態、保持状態、減圧状態を選択指示する前記指令信号を前記アクチュエータに供給する制動圧制御手段とを備えたアンチロックブレーキ制御装置であって
前記制動圧制御手段は、制御開始で保持状態と減圧状態を選択指示する制御1サイクル目と、この制御1サイクル目から緩増圧状態へ移行し、その後保持状態、減圧状態、緩増圧状態を選択指示する制御2サイクル目以降とがあり、前記目標車輪速度設定手段は、高摩擦係数路面を走行していると判定し、制御2サイクル目以降で且つ前記緩増圧状態の緩増圧回数が設定回数を上回った時点で前記減圧状態に移行するタイミングが早くなるように目標車輪速度を通常設定値から車輪スリップが浅くなる方向の値に変更するように構成されていることを特徴とするアンチロックブレーキ制御装置。
A plurality of actuators for adjusting the brake cylinder pressure of each wheel according to a predetermined command signal, a ground speed detecting means for detecting the ground speed of the vehicle, and a wheel speed detection for individually detecting the wheel speed of each wheel means and, before Symbol ground speed and the and the target wheel speed setting means for setting a target wheel speed based on the wheel speed of the wheel speed detecting means, before Symbol vehicle wheel speed Do及 beauty target wheel speed based on the ground speed detection means Dzu-out slow pressure increase state in which the plurality of times of intermittent pressure increase stepwise, holding state, the antilock brake control system that includes a brake pressure control means for supplying the command signal for selecting instruction to reduced pressure to the actuator Because
The braking pressure control means shifts from the control first cycle in which the holding state and the pressure-reducing state are selected and instructed at the start of the control, to the moderately pressure-increasing state from the first control cycle, and thereafter to the holding state, the pressure-reducing state, and the pressure-increasing state There is a selection instruction for controlling the second and subsequent cycles, the target wheel speed setting means determines that the vehicle is running a high friction coefficient road surface, braking in your second and subsequent cycles and the slow increase in slow pressure increasing state when the voltage dividing number exceeds the set number of times, that is configured to change the target wheel speed so that the timing to shift to the reduced pressure state is advanced from the normal set value to the value of the direction in which the wheel slip is shallower Anti-lock brake control device.
前記車輪速度検出手段の各車輪速度に基づいて車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段を有し、前記目標車輪速設定手段は、高摩擦係数路面を走行していると判定し、制御2サイクル目以降で且つ緩増圧回数が設定回数を上回り、さらに前記車輪加速度が予め設定された減速度閾値を下回った時点で目標車輪速度を通常設定値から車輪スリップが浅くなる方向の値に変更するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のアンチロックブレーキ制御装置。 Wheel acceleration calculation means for calculating wheel acceleration based on each wheel speed of the wheel speed detection means, the target wheel speed setting means determines that the vehicle is traveling on a high friction coefficient road surface, and the control second cycle and Yuruzo pressure circuit number exceeds the set number of times in subsequent further said that the wheel acceleration is changed to a preset deceleration wheel slip target wheel speed from the normal set value when the threshold value falls below the shallow consisting direction value The antilock brake control device according to claim 1, wherein the antilock brake control device is configured as follows. 前記目標車輪速度設定手段は、車輪スリップが浅くなる方向に目標車輪速度を変更した後に、前記車輪加速度が設定値を上回った時点で、通常設定値に復帰させることを特徴とする請求項に記載のアンチロックブレーキ制御装置。 The target wheel speed setting means, after changing the target wheel speed in a direction in which the wheel slip becomes shallow, at the time when the wheel acceleration exceeds the setting value, it is returned to the normal set value to claim 2, characterized in The anti-lock brake control device described. 前記車輪速度検出手段の各車輪速度に基づいて車輪加速度を演算する車輪加速度演算手段を有し、前記目標車輪速度設定手段は、車輪スリップが浅くなる方向に目標車輪速度を変更した後に、前記車輪加速度が設定値を上回った時点で、通常設定値に復帰させることを特徴とする請求項1に記載のアンチロックブレーキ制御装置。 Has a wheel acceleration calculating means for calculating a wheel acceleration based on the wheel speed of the wheel speed detecting means, the target wheel speed setting means, after changing the target wheel speed in a direction in which the wheel slip becomes shallow, the wheel 2. The antilock brake control device according to claim 1, wherein when the acceleration exceeds a set value, the normal set value is restored.
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