JP3680047B2 - バネ固定具付ヒートシンク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体素子を冷却するヒートシンクに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5はヒートシンク4の一例を示している。図中、5は半導体素子、6は基板であり、この例のヒートシンク4は半導体素子5の上に覆うように被せて、上からバネ固定具40により押さえ付けられ、そのバネ固定具40の両端41,42が基板6上に固着(ここでは締着)されることで、半導体素子5と当接しながら基板6に固定される。なお、このような構造は、特に文献を示すまでもなく、広く汎用されている構造である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなバネ固定具40によってヒートシンク4が基板6に固定される際、バネ固定具40の締着工程は、図示のように、まず一方側41を締着した後(図5(a))、他方側42を締着していくものとなっている(同図(b))。この工程中、最初の締着時、つまり一方側41の締着時に(同図(a))、半導体素子5とヒートシンク4との最初の当接部Bが片当たりとなってしまい、他方側42の締着後も、両者の当接面が完全に接触しないことになる。そうすると、完全に接触していない他方締着側部分は、ヒートシンクの放熱特性が低下するという問題があった。また、ヒートシンク4が半導体素子5と部分的に接触するということは、ヒートシンク4本体から受ける荷重がその一部分Bに集中してしまうので、半導体素子に偏荷重がかかってしまうという問題もあった。特に、ヒートシンク当接面に対し、半導体素子当接面が小さい場合は(図5の場合)、これらの傾向が顕著となって、問題となっていた。
【0004】
このような問題を解決する方策としては、半導体素子5に対しヒートシンク4を水平にあてがった状態のまま、バネ固定具40を上方から押さえ付け、その両端41,42を同時に締着することが考えられるが、両端を同時に締着するのは困難であり、実際には行い得ない。
【0005】
この発明は、従来技術の以上のような問題に鑑み創案されたもので、バネ固定具を従来どおりの手順で固着しても、ヒートシンクと半導体素子とが片当たりせず、偏荷重もかからない技術を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】
従来のヒートシンクにおいて、半導体素子に片当たりし、かつ偏荷重がかかった原因は、図5に示すように、バネ固定具40がヒートシンク本体4に対し、面接触で押さえ付ける構造であるにもかかわらず、その面接触状態を得るのは困難であったことがあげられる。そこで、本発明では、まずバネ固定具が、ヒートシンク本体に対して、面接触ではなく、(バネ固定具の幅方向に沿った)線接触で押さえ付けられるようにした。ただし、線接触であっても、バネ固定具がヒートシンク本体に対して分離された構成であると、バネ固定具の位置決めが困難になるという問題があり、さらにバネ固定具の固着の際に、その線接触位置がずれてしまうことで、片当たりに近い状態になって偏荷重のかかるおそれもある。他方、バネ固定具をヒートシンク本体にしっかり固定したとすると、バネ固定具の一方側端部の固着によって、ヒートシンク自体に、その固着側方向に向かう横方向の力がかかってしまい(ヒートシンク本体が固着側にずれることになる)、その後他方側端部を固着しても、前記横方向の力が残ったままとなって、バネ固定具の両端部において均一な力がかからないことにもなる。そこで、それらの問題を一気に解決するため、ヒートシンク本体に対し、バネ固定具の中間部が、抜けない程度に遊びをもって固定されるように当接させるものとした。
【0007】
すなわち、本発明に係るバネ固定具付ヒートシンクは、これらの考えに立脚した末に創案されたもので、バネ固定具の中間部を上方から当接させた状態で、その固定具両端を基板に固着させることで、本体が基板に固定されるバネ固定具付ヒートシンクにおいて、その本体当接部に対し、バネ固定具の中間部が、抜けない程度に遊びをもって固定されつつ、その幅方向に沿った線接触で当接されることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の具体的実施形態例を図面に基づき説明する。なお、以下の形態例はあくまで一例であり、本発明が本形態例に限定されるものでないことは当然である。
【0009】
図1はバネ固定具付ヒートシンクの一例を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。図中、1はヒートシンク本体、2はバネ固定具である。
【0010】
ヒートシンク本体1は、複数のフィン10が列設される。各フィン10の下方には、バネ固定具2の中間部20を固定する差込部11がそれぞれ形成される。すなわち、各フィン10の基端よりやや上方に、相対するフィン10側に向かって、それぞれ張出部12が延出される。各延出幅はフィン10間の1/6ほどである。各張出部12先端の間は間隙が形成されることになり、このようなフィン10と、張出部12と、フィン10間のヒートシンク上面とによって形成される空隙が差込部11となっている。なお、この差込部11は各フィン10間に形成されているので、バネ固定具2の固定位置の選択の範囲が広がることになり、これによってヒートシンク本体1の配置の自由度が向上する形態となっている。さらに、この差込部11は、端子型固定具を挿入させることができ、しかも、端子型固定具の場合は、ヒートシンク本体の隅部側で一端ずつ固着するので、全フィン10間に差込部11が形成される本形態例のヒートシンク本体1においては十分それが共用できるものとなっている。なお、これらの効果を特に必要としない場合は、図2に示すように、例えば中央のフィン10'間のみに差込部11'が形成されるヒートシンク本体1'を用いればよい。
【0011】
バネ固定具2は、板バネ部材であって、側面略M字型の形状よりなる。中間部20は中央曲部となって、下方に突出し、その頂部がヒートシンク本体1と当接する部分となる。このため、バネ固定具2はその中間部20において、ヒートシンク本体1に対し、固定具の幅方向に沿った線接触となる。またバネ固定具2は、両端部21,22にネジ穴が形成されるとともに、前記中間部20には幅方向に突出する張出部24が形成される。この張出部24が、ヒートシンク本体1の前記差込部11のいずれかに嵌挿される。すなわち、ヒートシンク本体1の端部から、任意の差込部11(同図では中央のフィン10間の差込部11)に、バネ固定具2の張出部24を嵌挿し、ヒートシンク本体1反対端部側に移動させる。バネ固定具2の中間部20が、ヒートシンク本体1の中央部に達した位置がバネ固定具2の固定位置となる。その固定位置において、図3に示すように、かしめ治具3を上方から押圧していき、バネ固定具2の張出部24が、差込部11に対して遊びがある一方そこから抜けない程度までの固定状態に達したら押圧動作を止める。図示のように、バネ固定具2の張出部24と、フィン10の張出部12との間にはわずかな隙間が形成された状態となる。このような隙間があることで遊びが生じ、そのような遊びのある状態で、バネ固定具2がヒートシンク本体1に固定される。
【0012】
以上の形態例の基板6への固定状態を図4に示す。前掲図4に示すと同様に、基板6の上に半導体素子5が置かれ、その上にヒートシンク本体1が載置されることを想定している。その状態で、バネ固定具2の一方側端部21のネジ穴からネジで基板に締着し、その後、他方側端部22のネジ穴からネジで基板6に締着すれば、バネ固定具2の中央曲部である中間部20が線接触で当接しながらヒートシンク本体1を下方に押し付けることになり、ヒートシンク本体1は半導体素子5に当接しながら基板に固着される。この形態例においては、バネ固定具2を従来どおり片側端部ずつ締着していくものの、バネ固定具2の中間部20が幅方向に沿った線接触でヒートシンク本体1を押さえ付けることになり、しかも、その中間部20が遊びをもった状態でヒートシンク本体1の差込部11に固定されているので、その遊びによって一方側の締着時にかかる横方向に向かう力が逃がされ、他方側の締着時にはバネ固定具2の両端において均一な力がかかることになる。このため、ヒートシンク本体1は水平状態で半導体素子5と当接することになって、両者はすき間なく接触し、このため片当たりもなく、また偏荷重もかからない。
【0013】
なお、上述のように、本形態例はあくまで本願にかかる発明の一形態例にすぎず、例えばバネ固定具2の側面形状が上記のものと異なっても、バネ固定具2端部の固着方法が締着でなく接着剤等による固着であっても、またバネ固定具2の遊びの形成工程が他の手法によっても、さらにヒートシンク本体1の形状が異ったり、ヒートシンク本体1の差込部11が他の構造であっても、いずれも本発明の構成を備える限り、本発明の形態例になり得るものである。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るヒートシンクによれば、従来どおりに、バネ固定具を一端側ずつ固着していっても、ヒートシンク本体と半導体素子とがすき間なく当接することになり、このため、放熱効果が減少することもなく、また偏荷重となって半導体素子が損傷するおそれもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態例を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。
【図2】ヒートシンク本体の他の形態を示す側面図である。
【図3】図1(a)のA−A断面図である。
【図4】図1の形態例の固定状態を示す説明図である。
【図5】従来のバネ固定具によってヒートシンクが固定される状態を示し、(a)はバネ固定具の一方側を締着した状態、(b)はバネ固定具の他方側を締着した状態の各説明図である。
【符号の説明】
1,1' ヒートシンク本体
2 バネ固定具
3 かしめ治具
10 フィン
Claims (1)
- バネ固定具の中間部を上方から当接させた状態で、その固定具両端を基板に固着させることで、本体が基板に固定されるバネ固定具付ヒートシンクにおいて、その本体に対し、バネ固定具の中間部が、抜けない程度に遊びをもって固定されつつ、その幅方向に沿った線接触で当接されることを特徴とするバネ固定具付ヒートシンク。
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- 2002-09-06 JP JP2002260821A patent/JP3680047B2/ja not_active Expired - Fee Related
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