JP3678932B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱エネルギーを制御することにより画像形成及び消去が可能な可逆性感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
感熱記録材料は一般に、支持体上に電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と電子受容性の顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであり、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することにより、染料前駆体と顕色剤とが瞬時反応し記録画像が得られるもので、特公昭43−4160号、同45−14039号公報等に開示されている。
【0003】
一般にこのような感熱記録材料は、一度画像を形成するとその部分を消去して再び画像形成前の状態に戻すことは不可能であるため、更に情報を記録する場合には画像が未形成の部分に追記するしかなかった。このため感熱記録部分の面積が限られている場合には、記録可能な情報が制限され必要な情報を全て記録できないという問題が生じていた。
【0004】
近年、この様な問題に対処するため画像形成・画像消去が繰り返して可能な可逆性感熱記録材料が提案されている。例えば、特開昭54−119377号、同63−39377号、同63−41186号公報では、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された有機低分子から構成された感熱記録材料が記載されている。しかしこの方法は、熱エネルギーによって感熱記録材料の透明度を可逆的に変化させる物であるため、画像形成部と画像未形成部のコントラストが不十分である。
【0005】
また、特開昭50−81157号、同50−105555号公報に記載された方法においては、形成する画像は環境温度に従って変化するものであるため、画像形成状態と消去状態を保持する温度が異なっており、常温下ではこの2つの状態を任意の期間安定に保持することができない。
【0006】
更に、特開昭59−120492号公報には、呈色成分のヒステリシス特性を利用し、記録材料をヒステリシス温度域に保つことにより画像形成状態・消去状態を維持する方法が記載されているが、この方法では画像形成及び消去に加熱源と冷却源が必要な上、画像の形成状態及び消去状態を保持できる温度領域がヒステリシス温度領域内に限られる欠点を有しており、日常生活の温度環境で使用するには未だ不十分である。
【0007】
これに対し、特開平2−188293号、同2−188294号公報、国際公開番号WO90/11898号には、ロイコ染料と加熱によりロイコ染料を発色及び消色させる顕減色剤から構成される可逆性感熱記録媒体が記載されている。顕減色剤は、ロイコ染料を発色させる酸性基と、発色したロイコ染料を消色させる塩基性基を有する両性化合物で、熱エネルギーの制御により酸性基による発色作用または塩基性基による消色作用の一方を優先的に発生させ、発色と消色を行うものである。しかし、この方法では、熱エネルギーの制御のみで完全に発色反応と消色反応を切り換えることは不可能で、両反応がある割合で同時に起こるため、十分な発色濃度が得られず、また、消色が完全には行えない。そのために十分な画像のコントラストが得られない。また、塩基性基の消色作用は常温で発色部にも作用するため、経時的に発色部の濃度が低下する現象が避けられない。
【0008】
また、特開平5−124360号公報には、加熱によりロイコ染料を発色及び消色させる可逆性感熱記録媒体が記載されており、電子受容性化合物(可逆性顕色剤)として有機ホスホン酸化合物、α−ヒドロキシ脂肪族カルボン酸、脂肪酸ジカルボン酸及び炭素数12以上の脂肪族基を有するアルキルチオフェノール、アルキルオキシフェノール、アルキルカルバモイルフェノール、没食子酸アルキルエステル等の特定のフェノール化合物が例示されている。しかし、この記録媒体でもやはり発色濃度が低いか、または、消色が不完全という2つの問題を同時に解決することはできないし、その画像の経時的安定性においても実用上満足すべきものにない。更に、特開平5−294063号公報には、上記可逆性感熱記録媒体の消去性を改良する消色促進剤として、脂肪酸類、ワックス、高級アルコール、燐酸/安息香酸/フタル酸またはオキシ酸の各種エステル類、シリコーンオイル、液晶性化合物、界面活性剤及び炭素数10以上の脂肪酸飽和炭化水素等が開示されているが、その効果は小さいため、未だ消去時の画像濃度が高く実用的とは云えない。
【0009】
最近になって、特開平10−67726号公報に於いて、可逆性顕色剤として特定の連結基を組み合わせた長鎖アルキル基を有するフェノール化合物が例示され、発消色コントラストが改良されるようになってきた。しかし、この可逆性顕色剤をもってしても、記録画像の経時的安定性は満足できるものではなく、しかも、組み合わせるロイコ染料によっては十分な発色濃度が得られないという問題を持っていた。
【0010】
一方、本出願人らも、これまでに特開平6−210954号、同7−179043号公報等に於いて実用性の高い可逆性顕色剤を見出してはいるが、これをもってしても上述の記録画像の経時的安定性、或いはロイコ染料の種類を問わずに十分な発色濃度を得るといった点で更に改良の余地があった。
【0011】
このように従来の技術では、明瞭な画像コントラストを持ち、高濃度な画像の形成及び完全消去が可能で、日常生活の環境下で経時的に安定な画像を保持可能な実用的可逆性感熱記録材料の製造は困難であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、良好なコントラストで画像の形成・消去が可能で、日常生活の環境下で経時的に安定な画像を保持可能な可逆性感熱記録材料を提供することである。より具体的には、ロイコ染料の種類を問わず、発消色時のコントラストが大きく、消し残りが少なく、そして消去時間、消去温度に関しても、より短時間、低温度でかつ幅広い温度領域で均一な消去が可能な可逆性感熱記録材料を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、支持体上に通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有する可逆性感熱記録材料において鋭意検討した結果、該可逆性顕色剤として下記一般式(1)で示される化合物の少なくとも1種を用い、かつ消色促進剤として下記一般式(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、及び(9)で示される特定の化合物の少なくとも1種を添加することによって、発消色時のコントラストが大きく、消し残りが少なく、そして消去時間、消去温度に関しても、より短時間、低温度でかつ幅広い温度領域で均一な消去が可能な可逆性感熱記録材料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】
【化10】
【0015】
式1中、nは1以上3以下の整数を、mは0または1を表す。R 1 は炭素数1から11の二価の脂肪族炭化水素基を、R 2 は炭素数2から11の二価の脂肪族炭化水素基を表す。R 3 は炭素数6から11の一価の脂肪族炭化水素基を表す。但し、R 1 、R 2 及びR 3 の炭素数の和は11以上30以下である。X 1 はジアシルヒドラジド(−CONHNHCO−)、しゅう酸ジアミド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CONHCONH−、−NHCONHCO−)、3−アシルカルバジン酸エステル(−CONHNHCOO−)、セミカルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCONH−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノメタン(−CONHCH 2 NHCO−)、1−アシルアミノ−1−ウレイドメタン(−CONHCH 2 NHCONH−、−NHCONHCH 2 NHCO−)、マロンアミド(−NHCOCH 2 CONH−)から選ばれる二価の連結基の何れかを表す。X2は酸素原子或いは硫黄原子を表す。
【0016】
【化11】
【0017】
式2中、Aは少なくとも窒素原子を1つ以上有する置換基を表す。Raは炭素数1から12の二価の炭化水素基を表す。Xaは−CONH−結合を少なくとも 1つ有する二価の基を表す。Rbは炭素数1から24の炭化水素基を表し、基中 に酸素原子或いは硫黄原子を含有していてもよい。hは0または1を表す。
【0018】
【化12】
【0019】
式3中、Rc及びRdは炭素数1から24の炭化水素基、Reは炭素数1から12の二価の炭化水素基を表す。Rfは炭素数1から28の炭化水素基を表し、基中に酸素原子或いは硫黄原子を含有していてもよい。Xbは−CONH−結合を 少なくとも1つ有する二価の基を表す。
【0020】
【化13】
【0021】
式4中、Rg及びRiは炭素数1から24の炭化水素基を表す。Rhは炭素数1から12の二価の炭化水素基を表す。Xcは−CONH−結合を少なくとも1つ有する二価の基を表す。
【0022】
【化14】
【0023】
式5中、Rjは炭素数1から12の二価の炭化水素基を、Rkは炭素数1から24の炭化水素基を表す。iは1から3の整数を、jは0または1を表す。
【0024】
【化15】
【0025】
式6中、Rlは炭素数1から24の炭化水素基を表す。Rmは炭素数1から12の二価の炭化水素基を表す。Xdは−CONH−結合を少なくとも1つ有する一価の基を表す。kは0または1を表す。ただし、k=0の場合、Xdは単なるアミド結合を含まない。
【0026】
【化16】
【0027】
式7中、Qは複素芳香環を表す。Rnは炭素数6から24の一価以上の炭化水素基を表す。qは1或いは2の整数を表す。Yはアニオンを表し、rは分子内の電荷を0に調整するのに必要な数を表す。
【0028】
【化17】
【0029】
式8中、Ro、Rp、Rq、或いはRrは同じでも異なっていてもよく、それぞれアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環残基を示し、また、Ro〜Rrから選ばれる任意の2個の基は互いに連結して環状構造を形成していてもよい。Z-はアニオンを示す。
【0030】
【化18】
【0031】
式9中、Rs、Rt、或いはRuは同じでも異なっていてもよく、それぞれアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環残基を示し、また、Rs〜Ruから選ばれる任意の2個の基は互いに連結して環状構造を形成していてもよい。E-はアニオンを示す。
【0032】
一般式(1)で表される化合物において、R 1 は炭素数1から11の二価の脂肪族炭化水素基を、R 2 は炭素数2から11の二価の脂肪族炭化水素基を表す。R 3 は炭素数6から11の一価の脂肪族炭化水素基を表す。但し、R 1 、R 2 及びR 3 の炭素数の和は11以上30以下である。この炭素数の和は、可逆性感熱記録材料における発色性、消去性、及び画像保存性に関係し、炭素数の和がこれよりも少なければ発色性は良いものの、消去性及び画像保存性は悪くなる傾向にあり、逆に炭素数の和がこれよりも多ければ消去性及び画像保存性は良くなるものの、発色性が悪くなる傾向にあるため、この範囲内にあれば発消色コントラストあるいは画像保存性を損なわない、バランスのとれたものになると考えられる。R 1 、R 2 、及びR 3 は、具体的には主として各々アルキレン基及びアルキル基を表す。
【0033】
また、式1中のX1は−CONH−結合を少なくとも一つ有する二価の基を表わすが、その具体例としては、ジアシルヒドラジド(−CONHNHCO−)、しゅう酸ジアミド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CONHCONH−、−NHCONHCO−)、3−アシルカルバジン酸エステル(−CONHNHCOO−)、セミカルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCONH−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノメタン(−CONHCH 2 NHCO−)、1−アシルアミノ−1−ウレイドメタン(−CONHCH 2 NHCONH−、−NHCONHCH 2 NHCO−)、マロンアミド(−NHCOCH 2 CONH−)等の基が挙げられる。更に、X2は酸素原子或いは硫黄原子を表すが、製造が簡便なことから 、硫黄原子が好ましい。
【0034】
一般式(1)で表される化合物は電子受容性化合物であり、ロイコ染料を発色させる能力を持つにも拘わらず、特異的に消色効果、すなわち可逆効果も持ち合わせている。なお、通常の感熱記録材料に用いている電子受容性化合物、すなわち2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル等では、このような可逆効果は全く見られない。以下に、一般式(1)で示される可逆性顕色剤の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0035】
まず、m=0である例としては、N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノ]−N′−n−デカノヒドラジド、N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデシル]−N′−n−デシルオキサミド、3−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノイル]カルバジン酸−n−デシル、1−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノイル]−4−n−デシルセミカルバジド、1−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカンアミド]−N′−n−デカノイルアミノメタン、1−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカンアミド]−1−(N′−n−デシルウレイド)メタン等が挙げられる。
【0036】
次に、m=1、X 2 =硫黄原子である例としては、N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノ]−N′−(6−ヘキシルチオ)ヘキサノヒドラジド、N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノ]−N′−(6−デシルチオ)ヘキサノヒドラジド、N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノ]−N′−(4−ヘキシルチオ)ブタノヒドラジド、N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデシル]−N′−(6−ヘキシルチオ)ヘキシルオキサミド、N−[2−(p−ヒドロキシフェノキシ)エチル]−N′−(6−オクチルチオ)ヘキサノイル尿素、N−[2−(p−ヒドロキシフェノキシ)エチル]−N′−(4−ヘキシルチオ)ブタノイル尿素、3−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノイル]カルバジン酸−(2−デシルチオ)エチル、1−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノイル]−4−(3−デシルチオ)プロピルセミカルバジド、4−[2−(p−ヒドロキシフェノキシ)エチル]−1−(6−デシルチオ)ヘキサノイルセミカルバジド、4−[2−(p−ヒドロキシフェノキシ)エチル]−1−(4−ヘキシルチオ)ブタノイルセミカルバジド、1−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカンアミド]−N′−(4−デシルチオ)ブタノイルアミノメタン、1−[2−(p−ヒドロキシフェノキシ)アセトアミド]−1−[N′−(6−デシルチオ)ヘキシルウレイド]メタン、1−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカンアミド]−1−[N′−(3−デシルチオ)プロピルウレイド]メタン等が挙げられる。
【0037】
最後に、m=1、X 2 =酸素原子である例としては、N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノ]−N′−(6−ヘキシルオキシ)ヘキサノヒドラジド、N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノ]−N′−(6−デシルオキシ)ヘキサノヒドラジド、N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノ]−N′−(4−ヘキシルオキシ)ブタノヒドラジド、N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデシル]−N′−(6−ヘキシルオキシ)ヘキシルオキサミド、N−[2−(p−ヒドロキシフェノキシ)エチル]−N′−(6−オクチルオキシ)ヘキサノイル尿素、N−[2−(p−ヒドロキシフェノキシ)エチル]−N′−(4−ヘキシルオキシ)ブタノイル尿素、3−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノイル]カルバジン酸−(2−デシルオキシ)エチル、1−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノイル]−4−(3−デシルオキシ)プロピルセミカルバジド、4−[2−(p−ヒドロキシフェノキシ)エチル]−1−(6−デシルオキシ)ヘキサノイルセミカルバジド、4−[2−(p−ヒドロキシフェノキシ)エチル]−1−(4−ヘキシルオキシ)ブタノイルセミカルバジド、1−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカンアミド]−N′−(4−デシルオキシ)ブタノイルアミノメタン、1−[2−(p−ヒドロキシフェノキシ)アセトアミド]−1−[N′−(6−デシルオキシ)ヘキシルウレイド]メタン、1−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカンアミド]−1−[N′−(3−デシルオキシ)プ ロピルウレイド]メタン等が挙げられる。
【0038】
一般式(2)で表される化合物において、Aは窒素原子を1つ以上有する置換基であるが、好ましくは非環状アミノ基または窒素原子含有5及び6員環の複素環である。複素環の具体例としては、5員環のものとして、ピロリジン環、イミダゾリジン環、チアゾリジン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環及びチアゾール環等、6員環のものとして、ピペリジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、ピペラジン環、ピリジン環及びピリミジン環等が挙げられるが、環中の窒素原子はRaと直接結合しても、していなくともどちらでもよい。更に、 上記非環状アミノ基及び複素環は、低級アルキル基、アラルキル基、アリール基及び水酸基等で置換されていてもよい。また、Raは具体的には炭素数1から12の二価の炭化水素基であるが、好ましくはアルキレン基を表し、基中に芳香環を1つ以上含んでいてもよいし、更には、芳香環のみであってもよい。Rbは具体的には炭素数1から24の炭化水素基を表し、基中に酸素原子或いは硫黄原子を含有していてもよいが、好ましくは単なる炭化水素基であるか、若しくは合成上簡便な硫黄原子を含有するものである。
【0039】
また、Xaは−CONH−結合を少なくとも一つ有する二価の基を表わすが、その具体例としては、アミド(−CONH−、−NHCO−)、ウレタン(−NHCOO−、−OCONH−)、ジアシルアミン(−CONHCO−)、ジアシルヒドラジド(−CONHNHCO−)、しゅう酸ジアミド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CONHCONH−、−NHCONHCO−)、3−アシルカルバジド酸エステル(−CONHNHCOO−)、セミカルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCONH−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノメタン(−CONHCH2NHCO−)、1−アシルアミノ−1−ウレイドメタン(−CONHCH2NHCONH−、−NHCONHCH2NHCO−)、マロンアミド(−NHCOCH2CONH−)、尿素(−NHCONH−)等の基が挙げられる。
【0040】
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】
まず、Aが非環状アミノ基である例としては、N−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミド、N−(3−ジエチルアミノプロピル)カルバミド酸−11−ドデシルチオウンデシル、N−(2−オクタデシルチオエチル)カルバミド酸−6−ジエチルアミノヘキシル、N−6−ジメチルアミノカプロノ−N′−3−ドデシルチオプロピオノヒドラジド、10−(ドデシルチオ)デシルカルバミド酸−6−ジシクロヘキシルアミノカプリル、1−(3−ジエチルアミノプロピオノ)−4−(10−デシルチオデシル)セミカルバジド、N−4−アミノシクロヘキシル−N′−10−デシルチオデシルオキサミド、1−(3−ジメチルアミノプロピオニルアミノ)−1−(11−ドデシルチオデカノイルアミノ)メタン、N−3−ジエチルアミノプロピル−N′−10−ドデシルチオデシル尿素、N−(3−ジエチルアミノプロピル)オクタデカンアミド、N−(3−ジエチルアミノプロピル)カルバミド酸−ヘキサデシル、N−テトラデシルカルバミド酸−6−ジエチルアミノヘキシル、N−6−ジメチルアミノカプロノ−N′−3−オクタデカノヒドラジド、1−(3−ジエチルアミノプロピオノ)−4−オクタデシルセミカルバジド、N−4−アミノシクロヘキシル−N′−ヘキサデシルオキサミド、1−(3−ジメチルアミノプロピオニルアミノ)−1−オクタデカノイルアミノメタン、N−3−ジエチルアミノプロピル−N′−オクタデシル尿素等が挙げられる。
【0042】
次に、Aが複素環である例としては、N−オクデシルカルバミド酸−2−(1−ピロリジニル)エチル、N−3−ピロリジニルプロピオノ−N′−オクタデカノヒドラジド、N−5−1H−テトラゾリル−N′−10−デシルチオデシル尿素、N−〔1−(4−メチルピペラジノ)〕−N′−オクタデシル尿素、N−2−チアゾリル−N′−10−ドデシルチオデシルオキサミド、1−(11−ドデシルチオウンデカノ)−4−(2−チアゾリニル)セミカルバジド、N−ピペリジノカルバミド酸−6−オクタデシルチオヘキシル、N−〔2−(1−ピペリジノ)エチル〕−11−シクロヘキシルチオウンデカンアミド、N−(10−デシルチオデシル)カルバミド酸−2−(1−ピペリジノ)エチル、N−〔3−(1−ピペリジノ)プロピオノ〕−N′−3−ドデシルチオプロピオノヒドラジド、1−〔3−(1−ピペリジノ)プロピオノ〕−4−(10−デシルチオデシル)セミカルバジド、N−〔11−(1−ピペリジノ)ウンデカノ〕−N′−3−ドデシルチオプロピオノヒドラジド、N−(4−ピペリジニル)カルボ−N′−11−ドデシルチオウンデカノヒドラジド、1−〔4−(1−メチル)ピペリジニルカルボ〕−4−(10−ドデシルチオデシル)セミカルバジド、N−〔2−(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)エチル〕−11−ドデシルチオウンデカンアミド、N−(2−モルホリノエチル)−11−デシルチオウンデカンアミド、N−(10−ドデシルチオデシル)カルバミド酸−6−モルホリノヘキシル、N−10−デシルチオデシルカルバミド酸−2−モルホリノエチル、N−11−モルホリノウンデカノ−N′−3−シクロヘキシルチオプロピオノヒドラジド、N−3−モルホリノプロピル−N′−10−デシルチオデシルオキサミド、N−11−ドデシルチオウンデシルオキシカルボ−N′−3−モルホリノプロピオノヒドラジド、N−(3−モルホリノプロピル)−3−ドデシルチオプロパンアミド、1−(3−モルホリノプロピオニルアミノ)−1−(11−デシルチオプロピオニルアミノ)メタン、N−2−モルホリノエチル−N′−10−デシルチオデシルマロンジアミド等が挙げられる。
【0043】
一般式(3)で表される化合物において、Rc及びRdは炭素数1から24の炭化水素基であるが、同一でも異なっていてもよい。また、Reは炭素数1から12の二価の炭化水素基であり、好ましくはアルキレン基を表すが、基中に芳香環を含んでいてもよいし、更には、芳香環のみであってもよい。Rfは炭素数1か ら28の炭化水素基を表し、好ましくは脂肪族炭化水素基である。また、Rfが その基中に酸素原子或いは硫黄原子を含む場合は、Rfはそれぞれ−Rf1−O− Rf2或いは−Rf1−S−Rf2と表され、Rf1とRf2は二つの基の炭素数の和が2から28になるアルキレン基とアルキル基を示す。更に、Rc、Rd、Re、及び Rf(Rf1及びRf2)の炭素数の和が18から64である場合が特に好ましい。
【0044】
また、Xbは−CONH−結合を少なくとも一つ有する二価の基を表わすが、その具体例としては、アミド(−CONH−、−NHCO−)、尿素(−NHCONH−)、ウレタン(−NHCOO−、−OCONH−)、ジアシルアミン(−CONHCO−)、ジアシルヒドラジド(−CONHNHCO−)、しゅう酸ジアミド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CONHCONH−、−NHCONHCO−)、3−アシルカルバジド酸エステル(−CONHNHCOO−)、セミカルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCONH−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノメタン(−CONHCH2NHCO−)、1−アシルアミノ−1 −ウレイドメタン(−CONHCH2NHCONH−、−NHCONHCH2NHCO−)、マロンアミド(−NHCOCH2CONH−)等の基が挙げられる。更に、Xbが尿素、ウレタン、ジアシルヒドラジドである場合は、安価に製造することが可能であり、特に好ましい。
【0045】
一般式(3)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0046】
N−〔3−(ジメトキシホスホリル)プロピル〕オクタデカンアミド、N−テトラデシル−3−(ジエトキシホスホリル)プロパンアミド、N−〔2−(ジメトキシホスホリル)エチル〕−N′−テトラデシル尿素、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕−N′−オクタデシル尿素、N−〔3−(ジブトキシホスホリル)プロピル〕−N′−オクタデシル尿素、N−〔p−(ジブトキシホスホリル)フェニル〕−N′−ドコシル尿素、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕−N′−(10−デシルオキシデシル)尿素、N−〔3−(ジメトキシホスホリル)プロピル〕カルバミド酸ヘキサデシル、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕カルバミド酸ヘキサデシル、N−オクタデシルカルバミド酸〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕、N−(3−オクタデシルチオプロピル)カルバミド酸〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕、N−オクタデカノイル−3−(ジエトキシホスホリル)プロパンアミド、N−〔3−(ジメトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−オクタデカノヒドラジド、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−オクタデカノヒドラジド、N−〔11−(ジエトキシホスホリル)ウンデカノ〕−N′−オクタノヒドラジド、N−〔3−(ジブトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−テトラデカノヒドラジド、N−〔3−(ジオクチルオキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−デカノヒドラジド、N−〔3−(ジドデシルオキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−オクタノヒドラジド、N−〔p−(ジエトキシホスホリルメチル)ベンゾ〕−N′−ドコサノヒドラジド、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−(11−デシルチオウンデカノ)ヒドラジド、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオニル〕−N′−オクタデシルオキサミド、N−〔3−(ジブトキシホスホリル)プロピオニル〕−N′−テトラデシルオキサミド、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオニル〕−N′−オクタデシル尿素、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕−N′−オクタデカノイル尿素、3−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオニル〕カルバジド酸ヘキサデシル、1−テトラデシル−4−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕セミカルバジド、1−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−4−オクタデシルセミカルバジド、1−〔11−(ジブトキシホスホリル)ウンデカノ〕−4−オクタデシルセミカルバジド、1−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオニルアミノ〕−1−オクタデカノイルアミノメタン、1−〔3−(ジブトキシホスホリル)プロピオニルアミノ〕−1−(N′−オクタデシシルウレイド)メタン、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオニル〕−N′−オクタデシルマロンアミド等が挙げられる。
【0047】
一般式(4)で表される化合物において、Rg及びRiは炭素数1から24の炭化水素基を表す。Rhは、具体的には炭素数1から12の二価の炭化水素基であ るが、好ましくはアルキレン基を表し、基中に芳香環を含んでいてもよいし、更には、芳香環のみであってもよい。Rg、Rh、及びRiの炭素数の和は、好まし くは20〜40である。また、Xcは−CONH−結合を少なくとも一つ有する 二価の基を表わすが、その具体例としては、アミド(−CONH−、−NHCO−)、尿素(−NHCONH−)、ウレタン(−NHCOO−、−OCONH−)、ジアシルアミン(−CONHCO−)、ジアシルヒドラジド(−CONHNHCO−)、しゅう酸ジアミド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CONHCONH−、−NHCONHCO−)、3−アシルカルバジン酸エステル(−CONHNHCOO−)、セミカルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCONH−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノメタン(−CONHCH2NHCO−)、1−アシルアミノ−1−ウレイドメタン(−CONHCH2NHCONH−、−NHCONHCH2NHCO−)、マロンアミド(−NHCOCH2CONH−)等の基が挙げられる。
【0048】
一般式(4)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0049】
N−〔2−(プロピルスルフィニルエチル)〕オクタデカンアミド、N−ヘキサデシル〔2−(プロピルスルフィニルエタン)〕アミド、N−〔3−(メチルスルフィニル)プロピル〕−N′−オクタデシル尿素、N−〔2−(オクチルスルフィニル)エチル〕−N′−デシル尿素、N−〔2−(メチルスルフィニル)エチル〕カルバミド酸ヘキサデシル、N−ヘキサデシルカルバミド酸〔4−(メチルスルフィニル)ブチル〕、N−〔2−(プロピルスルフィニル)アセチル〕オクタデカンアミド、N−〔3−(メチルスルフィニル)プロピオニル〕−N′−オクタデカノヒドラジド、N−〔4−(ヘキシルスルフィニル)ブチリル〕−N′−ドデカノヒドラジド、N−〔3−(メチルスルフィニル)プロピル〕−N′−オクタデシルオキサミド、N−〔p−(デシルスルフィニル)フェニル〕−N′−オクタデシルオキサミド、N−〔11−(メチルスルフィニル)ウンデカノイル〕−N′−デシル尿素、N−ヘキサデカノイル−N′−〔3−(ブチルスルフィニル)プロピル〕尿素、3−〔3−(メチルスルフィニル)プロピオニル〕カルバジン酸ヘキサデシル、1−〔2−(デシルスルフィニル)アセチル〕−4−オクタデシルセミカルバジド、1−ドデカノ−4−〔3−(ドデシルスルフィニル)プロピル〕セミカルバジド、1−〔3−(エチルスルフィニル)プロピオニルアミノ〕−1−オクタデカノイルアミノメタン、1−〔p−(ブチルスルフィニル)ベンゾイルアミノ〕−1−(N′−オクタデシルウレイド)メタン、N−〔2−(プロピルスルフィニル)エチル〕−N′−オクタデシルマロンジアミド等が挙げられる。
【0050】
一般式(5)で表される化合物において、iは1から3の整数を表すが、好ましくはiが1或いは2で表される化合物、すなわち5及び6原子環形成化合物である。Rjは、具体的には炭素数1から12の二価の炭化水素基であるが、好ま しくはアルキレン基を表し、基中に芳香環を含んでいてもよいし、更には、芳香環のみであってもよい。jは硫黄原子の有無を表わす。
【0051】
一般式(5)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0052】
N−テトラデシルスクシンイミド、N−ヘキサデシルスクシンイミド、オクタデシルスクシンイミド、N−ドコシルスクシンイミド、N−ドデシルグルタルイミド、N−(4−ヘプチルフェニル)グルタルイミド、N−テトラデシルグルタルイミド、N−ヘキサデシルグルタルイミド、N−オクタデシルグルタルイミド、N−ドコシルグルタルイミド、N−ドデシルアジピンイミド、N−オクタデシルアジピンイミド等が挙げられる。
【0053】
N−(2−デシルチオ)エチルスクシンイミド、N−(2−ドデシルチオ)エチルスクシンイミド、N−(2−オクタデシルチオ)エチルスクシンイミド、N−(3−デシルチオ)プロピルスクシンイミド、N−(3−ドデシルチオ)プロピルスクシンイミド、N−(3−オクタデシルチオ)プロピルスクシンイミド、N−(5−オクチルチオ)ペンチルスクシンイミド、N−(5−デシルチオ)ペンチルスクシンイミド、N−(5−ドデシルチオ)ペンチルスクシンイミド、N−(5−オクタデシルチオ)ペンチルスクシンイミド、N−(10−オクチルチオ)デシルスクシンイミド、N−(10−デシルチオ)デシルスクシンイミド、N−(10−ドデシルチオ)デシルスクシンイミド、N−(10−オクタデシルチオ)デシルスクシンイミド、N−(4−デシルチオ)フェニルスクシンイミド、N−(4−ドデシルチオ)フェニルスクシンイミド、N−(4−オクタデシルチオ)フェニルスクシンイミド、N−(2−シクロヘキシルチオ)エチルスクシンイミド、N−(3−シクロヘキシルチオ)プロピルスクシンイミド、N−(5−シクロヘキシルチオ)ペンチルスクシンイミド、N−(10−シクロヘキシルチオ)デシルスクシンイミド、N−(4−シクロヘキシルチオ)フェニルスクシンイミド、N−(2−デシルチオ)エチルグルタルイミド、N−(2−ドデシルチオ)エチルグルタルイミド、N−(2−オクタデシルチオ)エチルグルタルイミド、N−(3−デシルチオ)プロピルグルタルイミド、N−(3−ドデシルチオ)プロピルグルタルイミド、N−(3−オクタデシルチオ)プロピルグルタルイミド、N−(5−オクチルチオ)ペンチルグルタルイミド、N−(5−デシルチオ)ペンチルグルタルイミド、N−(5−ドデシルチオ)ペンチルグルタルイミド、N−(5−オクタデシルチオ)ペンチルグルタルイミド、N−(10−オクチルチオ)デシルグルタルイミド、N−(10−デシルチオ)デシルグルタルイミド、N−(10−ドデシルチオ)デシルグルタルイミド、N−(10−オクタデシルチオ)デシルグルタルイミド、N−(4−デシルチオ)フェニルグルタルイミド、N−(4−ドデシルチオ)フェニルグルタルイミド、N−(4−オクタデシルチオ)フェニルグルタルイミド、N−(2−シクロヘキシルチオ)エチルグルタルイミド、N−(3−シクロヘキシルチオ)プロピルグルタルイミド、N−(5−シクロヘキシルチオ)ペンチルグルタルイミド、N−(10−シクロヘキシルチオ)デシルグルタルイミド、N−(4−シクロヘキシルチオ)フェニルグルタルイミド、N−(2−デシルチオ)エチルアジピンイミド、N−(2−ドデシルチオ)エチルアジピンイミド、N−(2−オクタデシルチオ)エチルアジピンイミド、N−(3−デシルチオ)プロピルアジピンイミド、N−(3−ドデシルチオ)プロピルアジピンイミド、N−(3−オクタデシルチオ)プロピルアジピンイミド、N−(5−オクチルチオ)ペンチルアジピンイミド、N−(5−デシルチオ)ペンチルアジピンイミド、N−(5−ドデシルチオ)ペンチルアジピンイミド、N−(5−オクタデシルチオ)ペンチルアジピンイミド、N−(10−オクチルチオ)デシルアジピンイミド、N−(10−デシルチオ)デシルアジピンイミド、N−(10−ドデシルチオ)デシルアジピンイミド、N−(10−オクタデシルチオ)デシルアジピンイミド、N−(4−デシルチオ)フェニルアジピンイミド、N−(4−ドデシルチオ)フェニルアジピンイミド、N−(4−オクタデシルチオ)フェニルアジピンイミド、N−(2−シクロヘキシルチオ)エチルアジピンイミド、N−(3−シクロヘキシルチオ)プロピルアジピンイミド、N−(5−シクロヘキシルチオ)ペンチルアジピンイミド、N−(10−シクロヘキシルチオ)デシルアジピンイミド、N−(4−シクロヘキシルチオ)フェニルアジピンイミド等が挙げられる。
【0054】
一般式(6)で表される化合物において、Xdは−CONH−結合を少なくとも1つ有する一価の基を表わすが、その具体例としては、アミド(−CONH2)、尿素(−NHCONH2)、ウレタン(−OCONH2)、アシルヒドラジド(−CONHNH2)、しゅう酸ジアミド(−NHCOCONH2)、アシル尿素(−CONHCONH2)、カルバジン酸エステル(−OCONHNH2)、セミカルバジド(−NHCONHNH2)、1−アシルセミカルバジド(−CONH NHCONH2)、1−アシルアミノ−1−ウレイドメタン(−CONHCH2NHCONH2)、マロンアミド(−NHCOCH2CONH2)等の基が挙げられ る。但し、k=0の場合、Xdは単なるアミド(−CONH2)を含まない。Rm は炭素数1から12の二価の炭化水素基であるが、好ましくはアルキレン基を表し、基中に芳香環を含んでいてもよいし、更には、芳香環のみであってもよい。また、k=0の場合、Rlの炭素数が12以上である場合が特に好ましく、k= 1の場合、RlとRmの炭素数の和が16〜30である場合が特に好ましい。
【0055】
一般式(6)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0056】
まず、k=0である化合物の例としては、オクタデカノヒドラジド、ドコサノヒドラジド、オクタデシル尿素、ヘキサデシル尿素、ドデシル尿素、カルバミド酸ヘキサデシル、カルバミド酸ドデシル、N−オクタデカノ尿素、N−テトラデカノ尿素、カルバジン酸ヘキサデシル、カルバジン酸ドコシル、N−オクタデシルオキサミド、N−ドデシルオキサミド、4−オクタデシルセミカルバジド、4−ヘキサデシルセミカルバジド、1−テトラデカノセミカルバジド、1−オクタデカノセミカルバジド、1−ドコサノセミカルバジド、3−(オクタデシルアミノ)オキサリルヒドラジン、3−(テトラデシルアミノ)オキサリルヒドラジン、1−(オクタデシルアミノカルボニル)セミカルバジド、1−(ヘキサデシルアミノカルボニル)セミカルバジド、N−オクタデシルマロンジアミド、N−ドコシルマロンジアミド、1−オクタデカノアミノ−1−ウレイドメタン、1−ヘキサデカノアミノ−1−ウレイドメタン等が挙げられる。
【0057】
次に、k=1である例としては、3−(オクタデシルチオ)プロピオンアミド、11−(デシルチオ)ウンデカンアミド、6−(テトラデシルチオ)ヘキサンアミド、11−(オクタデシルチオ)ウンデカンアミド、2−(ヘキサデシルチオ)アセトアミド、3−(ドコシルチオ)プロピオノヒドラジド、11−(オクタデシルチオ)ウンデカノヒドラジド、6−(ドデシルチオ)ヘキサノヒドラジド、N−〔2−(オクタデシルチオ)エチル〕尿素、N−〔2−(テトラデシルチオ)エチル〕尿素、N−〔2−(ヘキサデシルチオ)エチル〕オキサミド、N−〔4−(ドデシルチオ)ブチル〕オキサミド、カルバミド酸〔1−(オクチルチオ)デシル〕、カルバミド酸〔12−(ウンデシルチオ)ドデシル〕、カルバジン酸〔10−(ヘキシルチオ)デシル〕、カルバジン酸〔4−(ドコシルチオ)ブチル〕、4−〔3−(オクタデシルチオ)プロピル〕セミカルバジド、4−〔3−(デシルチオ)デシル〕セミカルバジド、1−〔6−(ドデシルチオ)ヘキサノ〕セミカルバジド、1−〔4−(ヘキサデシルチオ)ブタノ〕セミカルバジド、1−〔3−(テトラデシルチオ)プロピオニルアミノ〕ウレイド、1−〔8−(テトラデシルチオ)オクタノイルアミノ〕ウレイド、N−〔11−(ドコシルチオ)ウンデカノイル〕マロンアミド、N−〔3−(ヘキサデシルチオ)プロピオニル〕マロンアミド、p−(オクタデシルチオ)ベンズアミド、p−〔(ヘキサデシルチオ)メチル〕ベンズアミド、p−(テトラデシルチオ)ベンズヒドラジド、p−(オクタデシルチオ)フェニルアセトヒドラジド等が挙げられる。
【0058】
一般式(7)で表される化合物において、Qは好ましくは5及び6員環の複素芳香環であり、これらの具体例としては、5員環のものとして、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、及びチアジアゾール環等、6員環のものとして、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、及びトリアジン環等が挙げられる。更に上記芳香環は低級アルキル基、アラルキル基、及びアリール基等で置換されていてもよいし、例えば、インドール環のような縮合環を形成していてもよい。また、Rnは具体的には炭素数6から24の 一価或いは二価の炭化水素基であるが、好ましくは炭素数8から24のアルキレン基を表し、基中にエーテル結合或いはスルフィド結合を含んでいてもよい。Yはカウンターアニオンを表すが、これらの具体例としては、ハロゲン、置換スルホネート、置換ボレート、置換ホスフェート等が挙げられる。
【0059】
一般式(7)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0060】
まず、Rnが一価のアルキレンで、Qが5員複素芳香環、あるいは縮合環の例としては、1−メチル−2−テトラデシルピラゾリウム トシレート、1−メチル−2−オクタデシルピラゾリウム アイオダイド、1−(11−デシルチオウンデシル)−2−エチルピラゾリウム ブロマイド、1−ヘキサデシル−2,5−ジメチルピラゾリウム メタンスルホネート、1−メチル−3−オクタデシルイミダゾリウム パークロレート、1−メチル−3−オクタデシルイミダゾリウム トシレート、1−メチル−3−オクタデシルイミダゾリウム テトラフルオロボレート、1,3−ジオクチルイミダゾリウム クロライド、1−シクロヘキシル−3−オクチルイミダゾリウム クロライド、1−(11−デシルチオウンデシル)−3−フェニルイミダゾリウム ブロマイド、1−フェニル−4−オクタデシル−1,2,4−トリアゾリウム トシレート、1−(2,4,6−トリメチルフェニル)−4−シクロヘキシルメチル−1,2,4−トリアゾリウム トシレート、3−オクタデシルオキサゾリウム クロライド、2−フェニル−3−オクタデシルオキサゾリウム トシレート、3−ドコシルベンゾキサゾリウム ヘキサフルオロホスフェート、3−(11−シクロヘキシルチオウンデシル)チアゾリウム ブロマイド、3−オクタデシルチアゾリウム ブロマイド、3−オクタデシルチアゾリウム パークロレート、2−メチル−3−オクタデシルベンゾチアゾール アイオダイド等が挙げられる。
【0061】
次に、Rnが一価のアルキレンで、Qが6員複素芳香環の例としては、1−シクロヘキシルメチルピリジニウム ブロマイド、1−オクタデシルピリジニウム トシレート、1−ヘキサデシルピリジニウム トシレート、1−ヘキサデシルピリジニウム クロライド、1−オクタデシルピリジニウム ブロマイド、1−ヘキサデシルピリジニウム アイオダイド、1−ヘキサデシルピリジニウム パークロレート、1−ヘキサデシルピリジニウム テトラフルオロボレート、1−ヘキサデシルピリジニウム ヘキサフルオロホスフェート、1−(11−シクロヘキシルチオウンデシル)ピリジニウム トシレート、1−ドコシル−4−メトキシピリジニウム トシレート、1−オクタデシル−2,4,6−トリメチルピリミジニウム アイオダイド、1−オクタデシルピラジニウム トシレート、1−オクタデシル−2−メチルピラジニウム トシレート、1−テトラデシル−1,3,5−トリアジニウム アイオダイド等が挙げられる。
【0062】
最後に、Rnが二価のアルキレンの例としては、1,10−ビス(3−ジメチルイミダゾリウム)デカン ジブロマイド、1,12−ビス(1−オキサゾリウム)ドデカン ジブロマイド、1,12−ビス(1−チアゾリウム)ドデカン ジパークロレート、1,12−(1−ピリジニウム)ドデカン ジブロマイド、1,12−(1−ピリジニウム)ドデカン ジヘキサフルオロホスフェート、ビス−11−(1−ピリジニウム)ウンデシルチオエーテル ジトシレート等が挙げられる。
【0063】
一般式(8)で表される化合物において、Ro〜Rrの好ましくは、いずれか一つに炭素数10以上24以下の長鎖アルキル基を持つものが特に好ましい。また、Z-はアニオンであるが、ハロゲン、スルホン酸アニオン、置換ボレート、置 換ホスフェート、置換アルゼナート、置換アンチモネートが好ましい。
【0064】
一般式(8)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0065】
ヘキサデシルトリフェニルホスホニウム ブロマイド、ヘキサデシルトリフェニルホスホニウム テトラフェニルボレート、テトラメチルホスホニウム テトラフェニルボレート、4−ピリジルトリフェニルホスホニウム トリフルオロメタンスルホネート、4−(2−ベンゾイル)ピリジルトリブチルホスホニウム トリフルオロメタンスルホネート、ベンジルトリブチルホスホニウム クロライド等が挙げられる。
【0066】
一般式(9)で表される化合物において、Rs〜Rvの好ましくは、いずれか一つに炭素数10以上24以下の長鎖アルキル基を持つものが特に好ましい。また、E-はアニオンであるが、ハロゲン、スルホン酸アニオン、置換ボレート、置 換ホスフェート、置換アルゼナート、置換アンチモネートが好ましい。
【0067】
一般式(9)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0068】
ジメチルオクタデシルスルホニウム アイオダイド、p−メトキシフェニルベンジルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、イソプロピルジフェニルスルホニウム テトラフルオロボレート、アリルジフェニルスルホニウム テトラフルオロボレート等が挙げられる。
【0069】
本発明による一般式(1)で表される可逆性顕色剤は、それぞれ1種または2種以上を混合して使用してもよく、通常無色ないし淡色の染料前駆体に対する使用量は、5〜5000重量%、好ましくは10〜3000重量%である。
【0070】
一般式(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)及び(9)で表される化合物の好ましい使用量は、一般式(1)で表される可逆性顕色剤に対し、0.1重量%以上1000重量%以下であり、より好ましくは0.5重量%以上200重量%以下である。更に、印字画像の耐熱保存性を考慮すれば、1重量%以上100重量%以下が最も好ましい。また、一般式(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)及び(9)で表される化合物は、単独でも用いてもよいし、同一または異なった一般式から選択される2種以上を併用し
、混合しても用いることができる。
【0071】
本発明に用いられる通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体としては、一般に感圧記録紙や感熱記録紙等に用いられる公知な化合物に代表されるが、特に制限されるものではない。具体的な例としては、例えば下記に挙げるものがあるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0072】
(1)トリアリールメタン系化合物
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,7−ジアザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−4−アザフタリド等。
【0073】
(2)ジフェニルメタン系化合物
4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等。
【0074】
(3)キサンテン系化合物
ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェノキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、
【0075】
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等。
【0076】
(4)チアジン系化合物
ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等。
【0077】
(5)スピロ系化合物
3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン等。
【0078】
前記通常無色ないし淡色の染料前駆体は単独でも、または2種以上を混合して使用してもよい。
【0079】
本発明の可逆性感熱記録材料の製造方法の具体例としては、染料前駆体と本発明による可逆性顕色剤を主成分とし、これに所望により本発明による消色促進剤を添加し、支持体上に塗布して可逆性感熱記録層を形成する方法が挙げられる。
【0080】
染料前駆体と可逆性顕色剤及び消色促進剤を可逆性感熱記録層に含有させるための塗液作製方法としては、各々の化合物を単独で溶媒に溶解もしくは分散媒に分散してから混合する方法、各々の化合物を混ぜ合わせてから溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法、各々の化合物を加熱溶解し均一化した後冷却し、溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法等が挙げられるが、特に限定されるものではない。分散時には、必要なら分散剤を用いてもよい。水を分散媒として使う場合の分散剤としては、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子や各種の界面活性剤が利用できる。水系の分散の際は、エタノール等の水溶性有機溶媒を混合してもよい。この他に炭化水素類に代表される有機溶媒が分散媒の場合は、レシチンや燐酸エステル類等を分散剤に用いてもよい。
【0081】
また、可逆性感熱記録層の強度を向上する等の目的でバインダーを可逆性感熱記録層中に添加することも可能である。バインダーの具体例としては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン/塩化ビニリデン共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のラテックス類が挙げられる。これらのバインダーの役割は、組成物の各素材が印字、消去の熱印加によって片寄ることなく均一に分散した状態を保つことにある。したがって、バインダー樹脂には耐熱性の高い樹脂を用いることが好ましい。最近になって、プリペイドカード、ストアドカードといった付加価値の高い可逆性感熱記録材料が用いられることが多くなり、それに伴い、耐熱性、耐水性、更には接着性といった高耐久品が要求されるようになってきている。このような要求に対しては、硬化性樹脂は特に好ましい。
【0082】
硬化性樹脂としては、例えば熱硬化性樹脂、電子線硬化樹脂、紫外線硬化樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えばフェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂等の水酸基、カルボキシル基等が架橋剤と反応し、硬化するものが挙げられる。この際の架橋剤としては、例えばイソシアネート類、アミン類、フェノール類、エポキシ類等が挙げられる。
【0083】
電子線及び紫外線硬化樹脂に用いられるモノマーとしては、アクリル系に代表される単官能性モノマー、二官能モノマー、多官能モノマー等が挙げられるが、特に紫外線架橋の際には光重合開始剤、光重合促進剤を用いる。
【0084】
また、可逆性感熱記録層の発色感度を調節するための添加剤として、熱可融性物質を可逆性感熱記録層中に含有させることもできる。60〜200℃の融点を有するものが好ましく、特に80〜180℃の融点を有するものが好ましい。一般の感熱記録紙に用いられている増感剤を使用することもできる。これらの化合物としては、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等のワックス類、2−ベンジルオキシナフタレン等のナフトール誘導体、p−ベンジルビフェニル、4−アリルオキシビフェニル等のビフェニル誘導体、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、2,2′−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル等のポリエーテル化合物、炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(p−メチルベンジル)エステル等の炭酸またはシュウ酸ジエステル誘導体等があげられ、2種以上併用して添加することもできる。
【0085】
本発明の可逆性感熱記録材料に用いられる支持体としては、紙、各種不織布、織布、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等の合成樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂をラミネートした紙、合成紙、金属箔、ガラス等、或いはこれらを組み合わせた複合シートを目的に応じて任意に用いることができるが、これらに限定されるものではなく、これらは不透明、半透明或いは透明のいずれであってもよい。また、地肌を白色その他の特定の色に見せるために、白色顔料や有色染顔料や気泡を支持体中または表面に含有させても良い。特にフィルム類等水性塗布を行う場合に、支持体の親水性が低く、可逆性感熱記録層の塗布困難な場合は、コロナ放電等による表面の親水化処理やバインダーに用いるのと同様の水溶性高分子類を、支持体表面に塗布するなどの易接着処理してもよい。
【0086】
本発明の可逆性感熱記録材料の層構成は、可逆性感熱記録層のみであっても良い。また、記録媒体としての特性を向上する目的で、必要に応じて可逆性感熱記録層上に保護層を設けたり、可逆性感熱記録層と支持体の間に、接着性を上げるために高分子や白色ないし有色染顔料や中空粒子のいずれか一つ以上を含む下引き層を設けたり、更には記録層の劣化防止、保護層中の添加物の沈み込み防止等の目的で、保護層と記録層の間に中間層を設けることもできる。この場合、保護層及び/または中間層は2層ないしは3層以上の複数の層から構成されていてもよい。可逆性感熱記録層も、各成分を一層ずつに含有させたり、層別に配合比率を変化させたりして、2層以上の多層にしてもよい。
【0087】
また、可逆性感熱記録層が設けられている面と反対側の面には、ブロッキング防止、カール防止、帯電防止を目的として、バックコート層を設けることもできる。更に、可逆性感熱記録層、中間層や下引き層等の可逆性感熱記録層以外の層、及び可逆性感熱記録層が設けられている面と反対側の面の設けれた層には、電気的、光学的、磁気的に情報が記録可能な材料を含んでいても良い。
【0088】
本発明における各層を支持体上に積層し、本発明の可逆性感熱記録材料を形成する方法は特に制限されるものではなく、従来の方法により形成することができる。例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、カーテンコーター等の各種塗抹装置、また、平版、凸版、凹版、フレキソ、グラビア、スクリーン、ホットメルト等の方式による各種印刷機等を用いることができる。更に、通常の乾燥工程の他、紫外線照射・電子線照射により各層を保持させることもできる。
【0089】
可逆性感熱記録層は、各成分を微粉砕して得られる各々の分散液を混合し、支持体上に塗布乾燥する方法、各成分を溶媒に溶解して得られる各々の溶液を混合し、支持体上に塗布乾燥する方法等により得ることができる。乾燥条件は水等の分散媒ないし溶媒によっても異なる。この他に、各成分を混合し、加熱して可融分を溶融し、熱時塗布する方法もある。
【0090】
また、可逆性感熱記録層、保護層、及び中間層には、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂等の顔料、その他に、ヘッド摩耗防止、スティッキング防止等の目的でステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスターワックス等のワックス類を、また、ジオクチルスルホこはく酸ナトリウム等の分散剤、更に界面活性剤、蛍光染料、紫外線吸収剤等を含有させることもできる。
【0091】
次に、本発明の可逆性感熱記録材料の発色及び消色方法について述べる。発色を行うには、加熱に引き続き急速な冷却が起これば良く、例えばサーマルヘッド、レーザー光等による加熱により可能である。また、加熱後ゆっくり冷却すれば消色し、例えばサーマルヘッド、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、熱風、電熱ヒーター及びタングステンランプ、ハロゲンランプ等の光源等からの輻射熱等を用いることにより行うことができる。
【0092】
本発明の可逆性感熱記録材料の画像形成及び消去原理は未だ明確ではないが、以下のように考えられる。通常無色ないし淡色の染料前駆体は、フェノール性化合物のような電子受容性化合物と共に加熱すると、染料前駆体から電子受容性化合物への電子移動が起こり発色する。この時、電子受容性化合物分子は発色した染料分子の極めて近傍に存在していると考えられる。また、発色した染料分子から電子受容性化合物分子を引き離すと、発色した染料分子は再び電子を受け取り、発色前の染料前駆体の状態となる。本発明は、加熱により、電子受容性化合物分子と染料分子との距離を変化させ、発色及び消色を行うものと考えられる。
【0093】
更に詳しく述べるならば、これまでに可逆性顕色剤と呼ばれる電子受容性化合物の多くは、その構造の中に脂肪鎖を持つため、染料前駆体分子及び発色した染料分子との相溶性が低く、凝固した状態では互いに殆ど溶け合わないと考えられる。また、加熱溶融状態のようにに染料前駆体分子と可逆性顕色剤分子が自由に運動できる状態では、染料前駆体分子と可逆性顕色剤分子は互いにある割合で溶け合い、発色状態となる。それ故、発色している溶融状態の混合物をゆっくり冷却すると、降温するに従い可逆顕色剤分子と染料分子は互いに溶け合わなくなって相分離し、消色する。
【0094】
特に、本発明に使用される一般式(1)で表される可逆性顕色剤は、分子内にアミド結合等の水素結合能力を持つ結合を含有しているため、分子間水素結合により速やかに結晶化してしまうと考えられる。この結晶化状態においては、アミド結合基等の水素結合性基による安定化のみならず、顕色部位であるフェノール性水酸基も分子間水素結合しているため、より安定な結晶、すなわち消色状態を形成すると考えられる。一方、混融状態の混合物を急速に冷却すると、相分離後の結晶化が間に合わず、発色状態のままで固化するため、発色状態が固定され固化後も発色状態が安定に保持される。本発明の可逆性顕色剤は、顕色部位であるフェノール性水酸基とアミド結合基等のある特定の水素結合性基との距離がある程度離れているために、顕色部位の自由度が向上し、発色能力が高いと考えられる。発色能力が高いにも拘わらず、短時間に消去できるのは、アミド結合基等のある特定の水素結合性基が発色状態であっても、ある程度水素結合しているためであると考えられる。
【0095】
本発明に於いて用いられる一般式(2)〜(9)で表される消色促進剤は、一般式(1)で表される可逆性顕色剤と同様に分子内に脂肪鎖を持つため、可逆性顕色剤と相溶性がある。消去促進剤は一般的に可逆顕色剤よりも融点が低いため、消色現象をより加速しているものと考えられる。
【0096】
以下に、一般式(1)で表される可逆性顕色剤の具体的合成例を示す。
【0097】
合成例1
11−(p−ベンジルオキシフェノキシ)ウンデカン酸エチルの合成。
撹拌機及び冷却器を付けた5000mlのフラスコ内に、ハイドロキノンモノベンジルエーテル400.2g、11−ブロモウンデカン酸エチル586.5g、無水炭酸カリウム331.7g、ヨウ化カリウム33.2g、及びN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)1500mlを仕込み、6時間加熱還流した。この溶液を2000mlの氷水に投入すると白色の結晶が析出した。析出した結晶を濾取し、蒸留水で洗浄後、エタノールより再結晶を行い、目的物535.5gを得た。
【0098】
合成例2
11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカン酸エチルの合成。
撹拌機を付けた1000mlの耐圧フラスコ内に、合成例1で合成した11−(p−ベンジルオキシフェノキシウンデカン酸メチル100.0g、10%パラジウム炭素3.0g、1,4−ジオキサン400ml、及びエタノール200mlを仕込み、60℃に加温し、容器内圧力2.5kgf/cm2での加圧条件下 で水素ガスを通じ、3時間激しく撹拌した。不溶物を濾去し、濾液を濃縮すると結晶が析出した。得られた結晶を冷却したn−ヘキサンで洗浄し、目的物73.4gを得た。
【0099】
合成例3
11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカン酸ヒドラジドの合成。
撹拌機及び冷却器を付けた300mlのフラスコ内に、合成例2で合成した11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカン酸エチル32.2g、抱水ヒドラジン20.0g、及びエタノール200mlを仕込み、40時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物を室温まで冷却し、析出した結晶を濾取した。得られた結晶をエタノールで洗浄し、目的物29.0gを得た。
【0100】
合成例4
N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノ]−N′−デカノヒドラジドの合成。
撹拌機及び冷却器を付けた300mlのフラスコ内に、合成例3で合成した11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカン酸ヒドラジド6.1g、トリエチルアミン2.2g、及びN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)100mlを仕込み、室温下攪拌する中にn−デカン酸クロリド3.8g、を滴下した。滴下終了後、50℃に加温し、2時間加熱攪拌した。反応終了後、反応混合物を1%希塩酸150mlに投入し、析出した結晶を濾取した。得られた結晶を洗液が中性を呈するまで蒸留水で洗浄後、イソプロピルアルコール(IPA)より再結晶を行い、目的物7.4gを得た。融点165℃。
【0101】
合成例5
11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカン酸の合成。
撹拌機及び冷却器を付けた500mlのフラスコ内に、合成例2で合成した11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカン酸エチル32.2g、10%水酸化ナトリウム水溶液100g、及びエタノール100mlを仕込み、2時間加熱還流した。反応終了後、反応液を濃縮し、2%塩酸水溶液600mlに投入、析出した結晶を濾取した。得られた結晶を蒸留水で洗浄後、アセトニトリルから再結晶を行い、目的物20.2gを得た。
【0102】
合成例6
3−ヘキシルチオプロピオン酸エチルの合成。
撹拌機及び冷却器を付けた300mlのフラスコ内に、3−メルカプトプロピオン酸エチル14.1g、1−ブロモヘキサン16.5g、無水炭酸カリウム16.6g、ヨウ化カリウム1.7g、及びDMAc80mlを仕込み、80℃で3時間加熱攪拌した。反応終了後、反応混合物を氷水300mlに投入し、酢酸エチル抽出を2回行った。この酢酸エチル抽出液を合わせ、蒸留水洗浄、飽和食塩水洗浄の順に行い、無水硫酸ナトリウムで脱水した後、酢酸エチルを留去したところ、目的物のオイルを20.0gを得た。
【0103】
合成例7
3−ヘキシルチオプロピオン酸ヒドラジドの合成。
撹拌機及び冷却器を付けた300mlのフラスコ内に、合成例6で合成した3−ヘキシルチオプロピオン酸エチル20.0g、抱水ヒドラジン22.9g、及びエタノール150mlを仕込み、12時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物を氷水400mlに投入、析出した結晶を濾取した。得られた結晶を蒸留水で洗浄後、酢酸エチルに溶解し、更に飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで脱水した後、酢酸エチルを留去し、n−ヘキサンから再結晶を行い、目的物17.4gを得た。
【0104】
合成例8
N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノ]−N′−(3−ヘキシルチオ)プロピオノヒドラジドの合成。
撹拌機及び冷却器を付けた300mlのフラスコ内に、合成例5で合成したカルボン酸5.9g、合成例7で合成したヒドラジド4.3g、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)2.8g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)3.4g、及びテトラヒドロフラン(THF)100mlを仕込み、2時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物を室温まで放冷し、析出した結晶を濾取した。得られた結晶をTHFで洗浄後、IPAから再結晶を行い、目的物7.8gを得た。融点160℃。
【0105】
合成例9
4−ヘキシルチオ酪酸エチルの合成。
撹拌機及び冷却器を付けた300mlのフラスコ内に、4−ブロモ酪酸エチル15.6g、n−ヘキシルメルカプタン9.4g、無水炭酸カリウム13.3g、ヨウ化カリウム1.4g、及びDMAc80mlを仕込み、80℃で3時間加熱攪拌した。反応終了後、反応混合物を氷水300mlに投入し、酢酸エチル抽出を2回行った。この酢酸エチル抽出液を合わせ、水洗、飽和食塩水洗浄の順に行い、無水硫酸ナトリウムで脱水した後、酢酸エチルを留去したところ、目的物のオイルを17.1gを得た。
【0106】
合成例10
4−ヘキシルチオ酪酸ヒドラジドの合成。
撹拌機及び冷却器を付けた300mlのフラスコ内に、合成例9で合成した4−ヘキシルチオ酪酸エチル17.1g、抱水ヒドラジン20.0g、及びエタノール120mlを仕込み、12時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物を氷水400mlに投入、析出した結晶を濾取した。得られた結晶を蒸留水で洗浄後、酢酸エチルに溶解し、更に飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで脱水した後、酢酸エチルを留去し、n−ヘキサンから再結晶を行い、目的物13.8gを得た。
【0107】
合成例11
N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノ]−N′−(4−ヘキシルチオ)プロピオノヒドラジドの合成。
撹拌機、冷却器を付けた300mlのフラスコ内に、合成例5で合成したカルボン酸5.9g、合成例10で合成したヒドラジド4.4g、DIC2.8g、HOBt3.4g、及びTHF100mlを仕込み、2時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物を室温まで放冷し、析出した結晶を濾取した。得られた結晶をTHFで洗浄後、IPAから再結晶を行い、目的物8.0gを得た。融点158℃。
【0108】
次に、一般式(2)〜(9)で表される消色促進剤の具体的合成例を以下に示す。
【0109】
合成例12
11−デシルチオウンデカン酸の合成。
撹拌機及び冷却器を付けた3000mlのフラスコ内に、11−ブロモウンデカン酸132g、n−デカンチオール91.5g、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)59.4g、及びメタノール1500mlを仕込み、12時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物を室温まで冷却し、析出した結晶を減圧下濾別し、メタノールにて洗浄した。得られた結晶を5000mlの蒸留水に懸濁後、濃塩酸にて中和し、再び結晶を減圧濾取した。結晶を洗液が中性を呈するまで水洗し、エタノールより再結晶を行い、目的物140.5gを得た。
【0110】
合成例13
N−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドの合成。
撹拌機及び冷却器を付けた300mlのフラスコ内に、合成例12で合成したカルボン酸14.3g、塩化チオニル5.7g、DMF1滴、及びクロロホルム40mlを仕込み、2時間加熱還流した。反応終了後、クロロホルム及び過剰の塩化チオニルを減圧下留去すると無色透明の油状物が得られた。これにトルエン10mlを加え、溶解後再び減圧留去した。予め200mlのフラスコ内に仕込んでおいた、N,N−ジエチルアミノ−1,3−ジアミノプロパン2.6gのDMAc50ml溶液に得られた酸クロリドの7.5gを滴下し、室温下で2時間撹拌した。反応終了後、反応混合物をトルエン300mlで希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、蒸留水、飽和食塩水の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去すると結晶が得られた。n−ヘキサンより再結晶し、目的物6.9gを得た。融点61℃。
【0111】
合成例14
N−(2−モルホリノエチル)−11−デシルチオウンデカンアミドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた200mlのフラスコ内に、N−(2−アミノエチル)モルホリン2.6g及びDMAc50mlを仕込み、氷冷下撹拌した。この溶液に合成例13で調製した11−デシルチオウンデカン酸クロリド7.5gをゆっくり滴下した。滴下終了後、室温に戻し、更に2時間撹拌した。反応液をトルエン300mlで希釈した後、反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、蒸留水、飽和食塩水の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去すると結晶が得られた。n−ヘキサンより再結晶し、目的物7.3gを得た。融点80℃。
【0112】
合成例15
N−10−デシルチオデシルカルバミド酸−2−モルホリノエチルの合成。
撹拌機及び冷却器を付けた100mlの三角フラスコ内に、11−デシルチオウンデカン酸クロリド7.5g及びアセトン20mlを仕込み、氷冷下撹拌した。この溶液にナトリウムアジド2.0gの5ml水溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、同温にて更に1時間撹拌した。反応液をトルエン300mlで希釈した後、反応液を蒸留水、飽和食塩水の順に洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾液を1時間加熱還流した。この反応混合物にN−β−ヒドロキシエチルモルホリン2.6gを加え、更に3時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣をn−ヘキサンより再結晶し、目的物5.9gを得た。融点91℃。
【0113】
合成例16
N−(3−モルホリノプロピル)−3−ドデシルチオプロパンアミドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた200mlのフラスコ内に、3−ドデシルチオプロピオン酸8.23g、塩化オキサリル4.6g及びトルエン50mlを仕込み、室温下20時間撹拌した。反応終了後、過剰の塩化オキサリル及びトルエンを減圧下留去し、酸クロリドを調製した。予め仕込んでおいたN−(3−アミノプロピル)モルホリン5.2g、トリエチルアミン3.7g、及びDMAc60mlを仕込んだフラスコ内に、得られた酸クロリドの全量をゆっくり滴下し、滴下終了後2時間室温で撹拌した。反応終了後、反応混合物を300mlの蒸留水に投入し、クロロホルム抽出を行った。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄後、クロロホルムを減圧留去し、残渣をメタノールより再結晶したところ、目的物6.5gを得た。融点46℃。
【0114】
合成例17
N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−N´−オクタデカノヒドラジドの合成。
撹拌機及び冷却器を付けた300mlのフラスコ内に、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕ヒドラジド10.0g、トリエチルアミン5.4g、及びDMAc100mlを仕込み、水浴にて冷却しながら撹拌した。この溶液にオクタデカン酸クロリド13.5gをゆっくり滴下した後、1時間撹拌を継続した。次に、撹拌下1時間湯浴にて50℃に加熱した。この反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。2−メトキシエタノールより再結晶を行い、目的物8.5gを白色結晶として得た。融点85℃。
【0115】
合成例18
N−〔3−(メチルスルフィニル)プロピル〕−N´−オクタデシル尿素の合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた300mlのフラスコ内に、3−(メチルスルフィニル)プロピルアミン臭化水素酸塩10.6g、トリエチルアミン5.6g、及びアセトン100mlを仕込み室温下撹拌した。この溶液にイソシアン酸オクタデシル14.8gをゆっくり滴下した。滴下終了後、室温に戻し、更に2時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。IPAより再結晶を行い、目的物14.9gを得た。融点105℃。
【0116】
合成例19
N−〔3−(メチルスルフィニル)プロピオニル〕−N´−オクタデカノヒドラジドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた300mlのフラスコ内に、3−(メチルスルフィニル)プロピオニルヒドラジド7.5g、トリエチルアミン6.1g、及びDMAc100mlを仕込み、氷冷下撹拌した。この溶液にオクタデカン酸クロリド15.1gをゆっくり滴下した。滴下終了後、室温に戻し、次いで2時間湯浴にて60℃で加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。IPAより再結晶を行い、目的物13.6gを得た。融点144℃。
【0117】
合成例20
N−オクタデシルスクシンイミドの合成。
撹拌機及び冷却器を付けた500mlのフラスコ内に、1−ブロモオクタデカン30.6g、スクシンイミド10.0g、炭酸カリウム13.9g、ヨウ化カリウム0.5g、及びDMF60mlを仕込み、100℃の油浴上で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、反応混合物を大量の蒸留水に投入し、析出した結晶を減圧下濾取し、メタノールにて洗浄した。IPAより再結晶を行い、目的物28.5gを得た。融点76℃。
【0118】
合成例21
11−ドデシルチオウンデカン酸の合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた1000mlのフラスコ内に、11−ブロモウンデカン酸26.6g、1−ドデカンチオール21.2g、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)42.4ml、及びメタノール300mlを仕込み、油浴上で6時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取し、メタノールにて洗浄した。得られた結晶を蒸留水1000mlに懸濁し、濃塩酸を加えpH2とした後、60℃湯浴上で30分間加熱撹拌し、中和を行った。中和後の結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。エタノールより再結晶を行い、目的物35.2gを得た。
【0119】
合成例22
10−ドデシルチオデシルアミン臭化水素酸塩の合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた300mlのフラスコ内に、合成例21で合成したカルボン酸27.0g、塩化チオニル10.0g、DMF1滴、及びクロロホルム100mlを仕込み、油浴上で2時間加熱還流した。反応終了後、クロロホルム及び過剰の塩化チオニルを減圧下留去し、酸クロリドを得た。得られた酸クロリドの全量をアセトン100mlで希釈し、予め300mlの三角フラスコ内に仕込んでおいたナトリウムアジド5.9gの蒸留水60ml水溶液に氷水冷下で滴下した。滴下終了後、同温にて1時間撹拌し、反応混合物をトルエン300mlで2回抽出した。有機層を合わせ、蒸留水で3回洗浄、飽和食塩水で1回洗浄を行った。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾液を1時間加熱還流した。この反応混合物に、ベンジルアルコール11.3g、トリエチルアミン3滴を加え、更に2時間加熱還流した。反応終了後、トルエンを減圧下留去し、残渣の結晶をエタノールより再結晶したところ、N−(10−ドデシルチオ)デシルカルバミン酸ベンジル26.5gを得た。得られたN−(10−ドデシルチオ)デシルカルバミン酸ベンジル24.5g、48%臭化水素酸20ml、及び氷酢酸180mlを300mlのフラスコ内に仕込み、2時間加熱還流した。反応終了後、氷酢酸を減圧下留去し、残渣の結晶をエタノールより再結晶を行い、目的物17.0gを得た。
【0120】
合成例23
N−(10−ドデシルチオ)デシルスクシンイミドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた200mlのフラスコ内に、合成例22で合成したアミンのHBr塩4.4g、こはく酸無水物1.1g、トリエチルアミン1.0g、及び1,4−ジオキサン50mlを仕込み、湯浴上50℃で1.5時間加熱撹拌した。この反応混合物に、無水酢酸1.5g、酢酸ナトリウム0.4gを加え、更に3時間加熱還流した。反応終了後、1,4−ジオキサンを減圧下留去し、残渣を1%希塩酸50mlに投入したところ、結晶が析出した。結晶を減圧下濾取し、洗液が中性を呈するまで蒸留水で洗浄後、メタノールとIPAの混合溶媒より再結晶を行い、目的物3.0gを得た。融点86℃。
【0121】
合成例24
ドコサノヒドラジドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた500mlのフラスコ内に、ドコサン酸17.0g、p−トルエンスルホン酸・1水和物1.0g、及び n−プロパノール200mlを仕込み、4時間加熱還流した。その後、この溶液に抱水ヒドラジン12.5gを加え、更に20時間加熱還流を継続した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。IPAより再結晶を行い、目的物14.2gを得た。融点117℃。
【0122】
合成例25
N−オクタデシルオキサミドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた500mlのフラスコ内に、オクタデシルアミン13.5g、オキサミド酸エチル6.4g、及びエタノール200mlを仕込み、1時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取した。エタノールより再結晶を行い、目的物12.8gを得た。融点169℃。
【0123】
合成例26
4−オクタデシルセミカルバジドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた500mlのフラスコ内に、抱水ヒドラジン20.0g及びエタノール200mlを仕込み、氷冷下撹拌した。この溶液にイソシアン酸オクタデシル14.8gをゆっくり滴下した。滴下終了後、室温に戻し1時間撹拌し、析出した結晶を減圧下濾取した。エタノールより再結晶を行い、目的物8.2gを得た。融点100℃。
【0124】
合成例27
6−(オクタデシルチオ)ヘキサンアミドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた300mlのフラスコ内に、酢酸アンモニウム19.3g及びDMAc100mlを仕込み、室温にて撹拌した。次いで、6−(オクタデシルチオ)ヘキサン酸クロリド21.0gをゆっくり滴下した後、20時間撹拌を継続した。更に、2時間湯浴にて60℃で加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取し、アセトンにて洗浄した。析出した結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。IPAより再結晶を行い、目的物16.0gを白色結晶として得た。融点105℃。
【0125】
合成例28
11−(オクタデシルチオ)ウンデカンアミドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた300mlのフラスコ内に、オクタデカンチオール13.2g、11−ブロモウンデカンアミド14.3g、ヨウ化カリウム1.7g、炭酸カリウム20.7g、及びDMAc100mlを仕込み、100℃で5時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、反応液を氷水にあけ、析出した結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。IPAより再結晶を行い、目的物16.4gを得た。融点108℃。
【0126】
合成例29
11−(ヘキサデシルチオ)ウンデカノヒドラジドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた500mlのフラスコ内に、11−(ヘキサデシルチオ)ウンデカン酸22.1g、p−トルエンスルホン酸・1水和物1.0g、及びn−プロパノール200mlを仕込み、4時間加 熱還流した。その後、この溶液に抱水ヒドラジン12.5gを加え、更に20時間加熱還流を継続した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。IPAより再結晶を行い、目的物16.0gを得た。融点108℃。
【0127】
合成例30
3−(ドコシルチオ)プロピオノヒドラジドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた300mlのフラスコ内に、3−(ドコシルチオ)プロピオン酸エチル22.1g、n−プロパノール150ml、及び抱水ヒドラジン12.5gを仕込み、20時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。IPAより再結晶を行い、目的物17.2gを得た。融点106℃。
【0128】
合成例31
1−メチル−3−オクタデシルイミダゾリウム p−トルエンスルホネートの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた100mlのフラスコ内に、1−メチルイミダゾール3.7g及びp−トルエンスルホン酸オクタデシル10.0gを仕込み、120℃で5時間加熱攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取した。アセトンより再結晶を行い、目的物10.9gを得た。融点71℃。
【0129】
合成例32
N−オクタデシルチアゾリウム ブロマイドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた100mlのフラスコ内に、チアゾール3.8g及び1−ブロモオクタデカン10.0gを仕込み、120℃で5時間加熱攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取した。アセトンとメタノールの混合溶媒より再結晶を行い、目的物9.1gを得た。融点83℃。
【0130】
合成例33
N−オクタデシルチアゾリウム パークロレートの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた100mlのフラスコ内に、合成例32で合成したN−オクタデシルチアゾリウム ブロマイド4.2g及びメタノール10.0gを仕込み、次いで過塩素酸ナトリウム2.1gを添加した。添加後、30分間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取した。得られた結晶をアセトンで洗浄し、目的物3.1gを得た。融点91℃。
【0131】
合成例34
N−オクタデシルピリジニウム p−トルエンスルホネートの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた100mlのフラスコ内に、ピリジン9.3g及びp−トルエンスルホン酸オクタデシル5.0gを仕込み、6時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取した。得られた結晶をアセトンで洗浄し、目的物5.9gを得た。融点133℃。
【0132】
合成例35
1,12−ピリジニウムドデカン ジブロマイドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた100mlのフラスコ内に、1,12−ジブロモドデカン9.8g及びピリジン24.0gを仕込み、7時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取した。得られた結晶をアセトンで洗浄し、目的物14.9gを得た。融点111℃。
【0133】
合成例36
1,12−ピリジニウムドデカン ジヘキサフルオロホスフェートの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた100mlのフラスコ内に、合成例35で合成した1,12−ピリジニウムドデカン ジブロマイド4.9g及び蒸留水60.0gを仕込み、次いで60%ヘキサフルオロりん酸水溶液10mlを滴下した。滴下終了後、室温下で15分間攪拌した。析出した結晶を減圧下濾取し、得られた結晶を十分に蒸留水で洗浄後、メタノールより再結晶を行い、目的物5.5gを得た。融点120℃。
【0134】
合成例37
ヘキサデシルトリフェニルホスホニウム ブロマイドの合成。
撹拌機、冷却器、及び塩化カルシウム乾燥管を付けた100mlのフラスコ内に、トリフェニルホスフィン8.6g及びn−ヘキサデシルブロマイド10gを仕込み、窒素気流下、油浴上180℃で10時間加熱した。反応液を室温まで冷却した後、析出した固体をアセトン中にて粉砕、減圧下濾取した。得られた結晶をアセトンで洗浄し、目的物8.5gを得た。融点128℃。
【0135】
合成例38
テトラメチルアンモニウム テトラフェニルボレートの調製。
撹拌機及び塩化カルシウム乾燥管を付けた500mlのフラスコ内に、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド(10%メタノール溶液)91.2gを仕込み、氷冷下攪拌する中に濃塩酸12gを加え、更に15分間攪拌を継続した。メタノールを減圧下留去し、残渣にエタノール200mlを加え、室温で5分間攪拌後、不溶物を瀘去した。濾液を減圧下濃縮し、テトラメチルアンモニウム クロリド11.5gを無色固体として得た。予め500mlのフラスコ内に仕込んでおいた、ナトリウム テトラフェニルボレート7.23g及びアセトニトリル280mlに、上記の粗製クロライド11.5gをアセトニトリル70mlに溶解して混合した。析出した結晶を減圧下瀘取し、蒸留水にて洗浄し、目的物8.0gを無色固体として得た。融点290℃以上。
【0136】
合成例39
ヘキサデシルトリフェニルホスホニウム テトラフェニルボレートの合成。
撹拌機及び塩化カルシウム乾燥管を付けた200mlのフラスコ内に、合成例37で合成したヘキサデシルトリフェニルホスホニウム ブロマイド2.0g及びエタノール40mlを仕込み、次いで合成例38で調製したテトラメチルアンモニウム テトラフェニルボレート1.6gを添加した。15分間加熱還流した後、反応液に蒸留水80mlを加え、析出した結晶を減圧下濾取した。得られた結晶を十分に蒸留水で洗浄し、目的物1.6gを得た。融点300℃以上。
【0137】
合成例40
ジメチルオクタデシルスルホニウム アイオダイドの合成。
撹拌機及び冷却管を付けた100mlのフラスコ内に、1−オクタデカンチオール5.7g、ナトリウムメトキサイド1.2g及びメタノール30mlを仕込み、10分間加熱還流した。次いでヨウ化メチル3.0gを滴加し、更に30分間加熱還流を継続した。反応混合物を200mlの蒸留水に投入し、析出した結晶を減圧下濾取し、メチルオクタデシルスルフィド6.0gを得た。粗製メチルオクタデシルスルフィド3.0g、ヨウ化メチル2.1g、アセトン50mlを撹拌機を付けたフラスコに仕込み、室温で24時間撹拌した。析出した結晶を減圧下濾取し、アセトンより再結晶し、目的物3.4gを得た。融点82.5℃。
【0138】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明する。実施例中の部数や百分率は重量基準である。
【0139】
実施例
(A)可逆性感熱塗液の作製
染料前駆体40部と可逆性顕色剤100部を8%ポリビニルアセタール(積水化学工業製、BL−1、アセタール化度63モル%)のTHF溶液9100部と共にペイントコンディショナーで粉砕し、可逆性感熱分散液(A液)を得た。
【0140】
(B)消去促進剤塗液の作製
消去促進剤5部をTHF20部と共にペイントコンディショナーで粉砕し、消色促進剤分散液(B液)を得た。
【0141】
(C)消去促進剤塗液と可逆性感熱塗液の混合
上記A、及びB液の2種の分散液を混合し、消去促進剤を添加した可逆性感熱塗液を作製した。
【0142】
(D)可逆性感熱記録層の塗工
(A)あるいは(C)で作製した可逆性感熱塗液にコロネートL(日本ポリウレタン社製)29部を加えた後、ポリエチレンテレフタレート(PET)シートに、固形分塗抹量4.0g/m2となる様に塗抹した。60℃で24時間乾燥し、スーパーカレンダーで処理して可逆性感熱記録材料を得た。
【0143】
(E)保護層の塗工
(D)で作製した塗工シート上に、アロニックスM8030(東亞合成化学工業製)90部、N−ビニル−2−ピロリドン5部、イルガキュア500(日本チバガイギー製)5部、及びニップシールE220A(日本シリカ製)10部を加え攪拌後、保護層の塗液とし、1.0g/m2となるように塗工した後、紫外線 照射装置にて硬化を行い、保護層を有する可逆性感熱記録材料を得た。
【0144】
以下、実施例に使用した可逆顕色剤を化19〜化21に、消去促進剤を化22及び化23に、染料前駆体を化24に示す。
【0145】
【化19】
【0146】
【化20】
【0147】
【化21】
【0148】
【化22】
【0149】
【化23】
【0150】
【化24】
【0151】
以下、実施例及び参考例に使用した可逆顕色剤、消色促進剤、及び染料前駆体の組み合わせを表1〜表4に示す。
【0152】
【表1】
【0153】
【表2】
【0154】
【表3】
【0155】
【表4】
【0156】
また、比較例に使用した可逆顕色剤を化25に示す。
【0157】
【化25】
【0158】
以下、比較例に使用した可逆顕色剤、消色促進剤及び染料前駆体の組み合わせを表5及び表6に示す。
【0159】
【表5】
【0160】
【表6】
【0161】
試験1(発色濃度=熱応答性)
実施例1〜18、参考例1〜9及び比較例1〜20で得た可逆性感熱記録材料を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付き大倉電機製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用いて、印加パルス1.1ミリ秒で、印加電圧26ボルトの条件で印字し、得られた発色画像の濃度を濃度計マクベスRD918を用いて測定した。
【0162】
試験2(画像の消去性)
実施例1〜18、参考例1〜9及び比較例1〜20で得た可逆性感熱記録材料を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付き大倉電機製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用いて、印加パルス1.1ミリ秒で、印加電圧26ボルトの条件で印字し、これを熱スタンプを用いて150℃で1秒間加熱した後、試験1と同様にして濃度を測定した。
【0163】
試験3(消色開始温度)
実施例1〜18、参考例1〜9及び比較例1〜20で得た可逆性感熱記録材料を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付き大倉電機製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用いて、印加パルス1.1ミリ秒で、印加電圧26ボルトの条件で印字し、これを熱スタンプを用いて80℃から170℃まで10℃間隔で計10箇所、各々1秒間加熱した後、試験1と同様にしてそれぞれの濃度を測定した。印字画像の光学濃度が0.15を下回った加熱温度を消色開始温度とした。
【0164】
試験4(発色濃度の経時変化=画像安定性)
実施例1〜18、参考例1〜9及び比較例1〜20で得た可逆性感熱記録材料を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付き大倉電機製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用いて、印加パルス1.1ミリ秒で、印加電圧26ボルトの条件で印字し、温度50℃、相対湿度20%の雰囲気下に24時間保存した後、試験1と同様にして、発色部の濃度を測定し、下記数1により画像残存率を計算した。
【0165】
【数1】
【0166】
実施例1〜18、参考例1〜9及び比較例1〜20の可逆性感熱記録材料における試験1〜4の結果を表7〜表12に示す。
【0167】
【表7】
【0168】
【表8】
【0169】
【表9】
【0170】
【表10】
【0171】
【表11】
【0172】
【表12】
【0173】
【発明の効果】
表7〜表11に示したように、通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱により該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有する可逆性感熱記録材料において、可逆性顕色剤として一般式(1)で表される化合物を使用し、かつ消色促進剤として一般式(2)〜(9)で表される化合物のいずれかを含有させることにより、明瞭なコントラストで画像の形成・消去が短時間に可能で、日常生活の環境下で経時的に、安定な画像を保持可能な可逆性感熱記録材料を得ることができた。
Claims (1)
- 支持体上に通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有する可逆性感熱記録材料において、該可逆性顕色剤として下記一般式(1)で示される化合物の少なくとも1種を用い、かつ消色促進剤として下記一般式(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、及び(9)で示される化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする可逆性感熱記録材料。
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