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JP3676682B2 - Simple method for producing fucoidan-containing extract - Google Patents

Simple method for producing fucoidan-containing extract Download PDF

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JP3676682B2
JP3676682B2 JP2001018429A JP2001018429A JP3676682B2 JP 3676682 B2 JP3676682 B2 JP 3676682B2 JP 2001018429 A JP2001018429 A JP 2001018429A JP 2001018429 A JP2001018429 A JP 2001018429A JP 3676682 B2 JP3676682 B2 JP 3676682B2
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義英 川本
英昭 安野
昇 小田
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株式会社スペース商事
オリエンタルバイオ株式会社
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、褐藻類(例えば、モズク)からのフコイダン含有抽出物を製造するための簡易な方法に関する。本発明の方法により得られたフコイダン含有抽出物はヒ素を実質的に含まない。本発明の方法により得られたフコイダン含有抽出物は、食品・飲料、および化粧品等に添加することができ、また、精製フコイダンの原料として用いることができる。
【0002】
【従来の技術】
フコースを主構成糖とする硫酸化多糖類であるフコイダンは、抗腫瘍(Maruyama, F. et al., Kitasato Arch. of Exp. Med., 60, 105-121, 1987、Ellouali, M. et al, Anticancer Research, 13, 2011-2019, 1993)、抗胃潰瘍(特開平7-138166、特開平10-59860)、 抗ウイルス(Bana, M. et al., Antimicrob. Agents Chemother., 32, 1742-1745, 1988、Bana, M. et a1., Antiviral Res., 9, 335-343, 1988、Clark, G. F. et al., FASEB J., 6, 233, 1992)、抗炎症(特開平8-92103、Heinzelmann, M. et al., Infect, lmmun., 66, 5842-5847, 1998、Gan, L. et al., Invest. Ophthalmol. Vis Sci., 40, 575-581, 1999)、抗血液凝固(Colliec, S. et al., Phytochemistry, 35, 697-700, 1994、Millet, J. et al., Thrombo. Haemost., 81, 391-395, 1999)、免疫増強(特開平11-228602)、抗I型アレルギー(特開平10-72362)、抗高脂血症など種々の薬理的作用を有することが明らかにされている。したがって、食品・飲料、および化粧品等へ積極的に利用されることが期待されている。
【0003】
一方、モズク等の褐藻類は、フコイダンを多く含むことが知られている。褐操類中のフコイダンはアルギン酸と共存し、高い粘度を有している。そのため、褐藻類からフコイダンを得るには、酸性下(pH3以下)で粘性を低下させた状態で加熱抽出するのが一般的である(特開平10-191940、および特開平10-195106の実施例参照)。しかし、このような抽出条件では、褐藻類に含まれているヒ素が一緒に抽出されることとなる。したがって従来の方法を用いて褐藻類からフコイダンを得る場合は、ヒ素等の低分子物質を除去する工程が必要とされていた。
【0004】
そのような低分子物質を除去する方法としては、限外ろ過法、電気透析法等がある。しかし、限外ろ過法はフコイダンの回収率を低下させ、また電気透析法は多大な労力を必要とする等の問題があった。
【0005】
また、食品原材料から食品衛生上問題とならなくなるまでヒ素を除去する技術としては、アルコールを用いる方法、イオン交換法、CaまたはMg等の2価の陽イオンを用いる方法、逆浸透圧法等、種々の方法が開発されている。しかし、これらの方法はいずれも処理に長時間を要したり、高度な技術・装置を必要とするものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ヒ素を実質的に含まないフコイダンを含む抽出物を、原料から簡易に抽出する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
原料からフコイダンを抽出する際、ヒ素を溶出させなければ、ヒ素を除去する工程を簡略化または削除することができる。本発明者らは、モズクを熱水で処理してフコイダンを抽出すると、同時にヒ素が溶出してしまうが、抽出溶媒にある濃度以上のアルカリを加えてpHを高くすることにより、ヒ素の溶出がほとんどみられなくなることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
(A)原料を、原料の0.2〜100重量部の溶媒であってアルカリを含むもので抽出処理する工程;および
(B)処理液から、フコイダン含有抽出物を回収する工程、
を含む、褐藻類原料からフコイダンを含む抽出物を製造するための方法を提供する。
【0009】
工程( A )について:
工程(A)に原料として供されるのは褐藻類(単に「褐藻」ということもある。)であり、これには、モズク、コンブ、ワカメ、ホンダワラ等が含まれる。本発明の方法の出発原料としては、目的とするフコイダンが多く含まれるモズクが好ましい。本明細書で「モズク」というときは、褐藻(Pharophyta)の、ながまつも科(Chordariaceae)、にせモズク科(Acrohtricaeae)またはモズク科(Spermatochnaceae)に属する藻、例えばモズク(Nemacystus decipiens OKAM)を含む。また、天然モズク、養殖モズクのいずれでもよい。また、収穫直後の新鮮モズク、収穫後特別な処理を行っていない生モズクの他、冷蔵モズク、冷凍モズク、塩蔵モズク等の処理・加工等されたモズクでもよい。
【0010】
本発明の方法の出発原料としては、特願2000-371041号(発明の名称「乾燥モズクの製造方法」)に開示された方法、すなわち
(a)モズクを、メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、およびtert-ブチルアルコール、並びにこれらの混合物からなる群から選択される低級アルコールを含み、最終アルコール濃度が10〜90%である溶媒を用いて脱水処理する工程;および
(b)脱水処理したモズクを乾燥する工程、
を含む方法により得られた乾燥モズク、このような方法に準じて得られたセミドライモズク、上記工程(a)より得られた脱水処理モズクを用いることができる。特願2000-371041号の方法の詳細については後述する。
【0011】
本明細書でいう「湿潤モズク」は、モズクのうち、収穫直後の新鮮モズクまたは収穫後特別な処理を行っていない生モズクと水分含量が同程度であるモズクである。「湿潤モズク以外のモズク」には、特願2000-371041号に開示された方法で得られた乾燥モズク、また、本明細書の実施例1に記載されたような方法で得られたセミドライモズクを含む。乾燥モズクを本発明に用いる際は、乾燥物の約20〜30倍の水に浸漬し、必要であれば軽く水分を除去して用いることができる。このようなモズクは「湿潤モズク」として本発明の方法に供することができる。
【0012】
工程(A)で用いられる「溶媒」は、工程(A)が実施される条件下で、目的のフコイダン含有抽出物が溶解することのできるものである。フコイダンの抽出のために用いられてきた、水等の従来の溶媒を用いることができる。
【0013】
工程(A)で用いられる「アルカリ」は、溶媒に溶解して溶媒pHを塩基性側に変動させうるものであり、MOH(Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアンモニウム基)の形式で表されるもの、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、リン酸ナトリウムを含む。安全性、コスト等の観点から、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。
【0014】
ここでのアルカリは、主として原料から所望のフコイダンを溶出させ、かつヒ素等の好ましくない成分の溶出を抑えるために添加される。したがってアルカリ濃度の下限値は、フコイダンの溶出の程度、ヒ素等の溶出の程度、用いる原料の量等に応じて適宜決定することができる。上限値は、フコイダンの分解の有無、コスト等に応じて適宜決定することができる。原料が湿潤モズクであって原料の約0.2〜30重量部(好ましくは、約2〜3重量部)の溶媒を用いた場合、または原料が乾燥モズクであって原料の約2〜100重量部(好ましくは、約20〜30重量部)の溶媒を用いた場合において、アルカリとして水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを用いるとき、溶媒中の濃度は、好ましくは約0.01〜1M、より好ましくは約0.03〜0.1M、最も好ましくは約0.04〜0.06Mである。あるいは、工程(A)におけるアルカリの濃度は、抽出溶媒のpH、好ましくは抽出処理後の溶媒のpHに着眼して決定することができる。抽出処理後の溶媒のpHは、好ましくはアルカリ性であり、より好ましくは約8.0以上であり、さらに好ましくは約9.5以上、最も好ましくは約12以上である。
【0015】
必要であれば、工程(A)の後の適切な時期に、抽出物を含む系を適切な酸で中和することができる。この中和のための酸としては、無機酸および有機酸、たとえば、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸塩等を用いることができる。安全性、コスト等の観点から、塩酸が好ましい。
【0016】
工程(A)におけるフコイダンを抽出するための処理溶媒には、過酸化水素を添加することができる。この過酸化水素は、主としてフコイダン抽出物を漂白する目的で添加される。過酸化水素はまた、フコイダンと共存しているアルギン酸を部分酸化分解し、若干粘度を低下させる作用も有すると考えられる。過酸化水素は、溶媒に、好ましくは約0.005〜5%、より好ましくは約0.05〜0.5%となるように添加される。過酸化水素を添加するには、予め適当な濃度に調製された過酸化水素水(例えば、市販の35%過酸化水素水)を用いてもよい。35%過酸化水素水を用いる場合は、溶媒に対し、好ましくは約0.014〜14%、より好ましくは約0.14〜1.4%、最も好ましくは約0.4〜0.7%となるように添加される。抽出処理後に得られる抽出液中に残留する過酸化水泰は、従来技術(例えば、カタラーゼ等の酵素を用いる)により完全に除去することができる。
【0017】
また、本発明の工程(A)は、主としてフコイダン含有抽出物の抽出効率を高めるために、加熱条件下で実施することができる。工程(A)は、好ましくは約50〜100℃、より好ましくは約80〜95℃の温度において実施する。また、抽出処理のための時間は、用いる原料の量や目的とするフコイダン抽出物収量等に応じて適宜決定することができる。処理時間は、約3分〜数日間、好ましくは約10分〜約120分間、さらに好ましくは約30分〜約60分間である。抽出効率を高めるため、工程(A)は、撹拌、振とう、および浸漬・搬出の繰り返し、並びにこれらの組合せ等の操作を行いながら実施することができる。
【0018】
工程( B )について:
工程(B)においては、フコイダン含有抽出物を回収する操作が行われるが、ここでいう「回収」は、必要であれば他の画分と分離して、フコイダン含有抽出物(および/またはフコイダン)が含まれる画分を得る操作をいう。これには、(1)フコイダン含有抽出物の溶解した溶液(抽出液、または処理液ということもある。)と不溶物とを遠心分離、ろ過等により分離してフコイダン含有抽出物の溶解した溶液を得ること、(2)フコイダン含有抽出物の溶解した溶液から溶媒を凍結乾燥等により除き、濃縮された溶液または固体のフコイダン含有抽出物を得ること、および(3)フコイダン含有抽出物の溶解した溶液(濃縮されていることもある。)または固体のフコイダン含有抽出物を精製して、さらに精製されたフコイダン含有抽出物(またはフコイダン)の溶解物または固形物を得ること、並びにこれらの組み合わせが含まれる。遠心分離、凍結乾燥、精製等の操作は、従来技術により行うことができる。
【0019】
特願 2000-371041 号の方法との組み合わせ:
本発明は、上述したように出発原料として特願2000-371041号(発明の名称「乾燥モズクの製造方法」)に開示された方法で得られた乾燥モズクを用いることができ、また、特願2000-371041号に開示された方法と組み合わせて実施することができる。すなわち、本発明は、
(a)原料モズクを、メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、およびtert-ブチルアルコール、並びにこれらの混合物からなる群から選択される低級アルコールを含み、最終アルコール濃度が10〜90%である溶媒を用いて脱水処理する工程;
(b)所望により、脱水処理したモズクを乾燥する工程;
(A)脱水処理(所望により乾燥)モズクを、その0.1〜300重量部の溶媒であってアルカリを含むもので抽出処理する工程;および
(B)処理液から、フコイダン含有抽出物を回収する工程、
を含む、モズクからフコイダンを含む抽出物を製造するための方法をも提供する。特願2000-371041号に開示された方法は、原料もずくの輸送や保存コストの低減を図ることができ、また、もずく藻体のNaClを除去する効果も有する。したがって特願2000-371041号に開示された方法と組み合わされた本発明の方法は、安価でより安全性のより高いフコイダン含有抽出物の製造を可能にする。この方法においては、好ましくは、低級アルコールはエタノールである。
【0020】
アルコール濃度は適宜決定することができる。上限値は、モズク中の有用な成分(例えば、フコイダン)の溶出の有無、モズクの水分含量、コスト、および/または意図するモズクの脱水率などに応じて決定してもよい。下限値は、モズク中の好ましくない成分(例えば、ヒ素)の溶出の有無、および/または意図するモズクの脱水率などに応じて決定してもよい。好ましくは最終アルコール濃度が約10〜95%、更に好ましくは約40〜80%、最も好ましくは約45〜60%である。本明細書において、モズク処理に関して「最終アルコール(またはエタノール)濃度」(単に「アルコール濃度」ということもある)というときは、特別の場合を除き、式:最終アルコール濃度(%)=(アルコール容積)/(アルコール容積+水容積)×100により得られる容積に基づいた濃度(v/v)をいう。
【0021】
また、処理するモズクとアルコールを含む溶媒との比も適宜決定することができる。コスト、処理のための時間、アルコール濃度、モズクの水分含量、意図するモズクの脱水率、および/またはモズク中の有用な成分(例えば、フコイダン)の溶出の有無などに応じて決定してもよい。モズク1(重量)に対して、好ましくは約0.1〜10,000倍、更に好ましくは約0.5〜1,000倍、最も好ましくは約1〜100倍量(重量または容積)の溶媒を加える。
【0022】
上記工程(a)においては、新鮮モズクの特徴的色調である褐〜緑色を維持させる観点から、溶媒にアルカリを添加するとよい。ここでのアルカリ濃度は、適宜設定することができる。好ましくは、溶媒における最終濃度が約0.01〜1000mM、より好ましくは約0.1〜100mM、最も好ましくは約1〜50mMである。または、溶媒のpHを弱アルカリ付近とする量であり、例えばpHを約7.1〜9.0、好ましくは約7.1〜8.5、より好ましくは約7.5〜8.0とする量である。
【0023】
工程(a)においては、撹拌、振とう、および浸漬・搬出の繰り返し、並びにこれらの組合せ等の操作を適宜行うことができる。工程(a)のための時間も適宜設定することができる。
【0024】
工程(a)は、主としてアルコールの有する脱水作用およびモズクの保水力を消失させる作用に基づいて、モズクを脱水処理する工程である。本工程の処理を経たモズクの脱水率は、アルコール濃度および/または処理時間等を変動させることにより目的の値とすることができる。続く工程(b)において簡易に乾燥を行うためには、工程(a)処理後のモズクの脱水率は、好ましくは約20%以上(例えば約20%〜99.9%)、より好ましくは約40%以上(例えば約40%〜99.9%)、さらに好ましくは約60%以上(例えば約60%〜99.9%)である。本明細書でいう脱水率(%)は、式:脱水率(%)=[(未処理モズク重量)−(処理モズク重量)]/(未処理モズク重量)×100により得られた値をいう。ここでいう未処理モズクとは、工程(a)に供する前のモズクであり、処理モズクとは工程(a)を経た直後、すなわち工程(b)の乾燥工程等を経ていないモズクをいう。重量測定は、当業者が通常行う方法による。軽く水切りすることが適切な場合もある。
【0025】
工程(a)は、また、アルギン酸やフコイダン等の有用成分を消失することなく、原料モズクからのNaClの除去を可能とする工程でもある。したがって、工程(a)は、脱塩のための工程を不要にしうる。
【0026】
工程(b)は、工程(a)により処理したもずくを乾燥させて、乾燥もずくを得るための工程である。本工程でいう「乾燥」は、水分含量を低下させるような処理(例えば、水切り)を広く含む。本工程の乾燥には、従来技術を用いることができる。例えば、遠心、圧搾、吸収体との接触またはメッシュ上に維持すること等による水分除去、天日乾燥、温風乾燥、冷風乾燥、および減圧乾燥、並びにこれらの組合せを用いることができる。水戻しの際、生もずくと同様の食感を再現し、製造コストを低減させる観点からは、約40〜50℃の温風乾燥が好ましい。
【0027】
工程(a)および工程(b)は、工程(A)および工程(B)が実施される場所および/または時間とは隔たった場所および/または時間において実施することができる。すなわち工程(a)(所望により工程(b))を実施し、得られた中間物(乾燥モズクまたはセミドライのモズク)を得て、中間物を保存、運搬等して、他の場所および/または時間においてさらに工程(A)および工程(B)を実施することができる。たとえば、原料の生産地近くで工程(a)(所望により工程(b))を実施し、中間物の消費地または中間物の加工地において工程(A)および工程(B)を実施することができる。これらの態様もまた本発明の範囲に含まれる。
【0028】
工程(A)、工程(B)、工程(a)および/または工程(b)は、各々を複数回繰り返し実施することができ、また、工程の順番、繰り返しの回数を適宜組み合わせて実施することができる。これらの態様もまた本発明の範囲に含まれる。
【0029】
ヒ素を含まないフコイダン含有抽出物:
本発明の方法は、原料褐藻類からフコイダン含有抽出物を効率的に抽出することができ、かつ原料褐藻類に含まれる、食品または医薬品としては一般的に好ましくないと考えられる種々の成分を抽出しないでおくことができる。このような成分の例としては、例えば、ヒ素(As)および有害性重金属(Pb、Bi、Cu、Cd、Sb、Sn、またはHg等)が挙げられる。特に、ヒ素は褐藻類で問題視されることがあり、フコイダン含有抽出物中に許容できない程度に含まれる場合は、除去操作を要し、フコイダン含有抽出物およびフコイダンを高価にする原因となっていた。本発明の方法により得られるフコイダン含有抽出物は、驚くべきことにヒ素含量が非常に低いか、またはヒ素を実質的に含まない。これは、本発明の方法が、セルロースを主体とする褐藻類の細胞壁を著しく破壊することなくフコイダン含有抽出物を抽出しうるからであろう。褐藻類中でヒ素はATP-ATPaseでのエネルギー生産系に関与していると考えられ、したがってヒ素のほとんどは細胞質内に存在していると予想される。
【0030】
本明細書で「ヒ素をほとんど含まない」というときは、ヒ素含量が原料に比較して非常に低い場合をいい、例えば、得られた抽出物中のヒ素含量が約30ppm以下、約5ppm以下、約3ppm以下である場合をいう。本明細書で「ヒ素を実質的に含まない」というときは、安全性等の観点からはヒ素含量を無視しうる程度にヒ素含量が低い場合、および/または定法によっては検出できない程度にヒ素含量が低い場合をいい、例えば、得られた抽出物中のヒ素含量が約1ppm以下である場合をいう。ヒ素量は定法、例えば、原子吸光光度法、グトツァイト法、および市販のキットを用いた方法等により測定することができる。測定に供する試料の前処理(乾式灰化、湿式灰化、溶媒抽出等)にも定法を用いることができる。
【0031】
このようなヒ素をほとんど含まないか、あるいはヒ素を実質的に含まない褐藻類由来フコイダン含有抽出物は新規なものであり、本発明によって初めて提供されるものである。本発明の褐藻類由来フコイダン含有抽出物のヒ素含量は、好ましくは約30ppm以下、より好ましくは約5ppm以下、さらに好ましくは約3ppm以下、最も好ましくは約1ppm以下である。
【0032】
ヒ素に関する以下の文は、新訂・加工食品と食品衛生,pp.600,新潮社(1984)から抜粋したものである:
”無機ヒ素のみを念頭に置いた場合、WHO(1971)勧告では飲料水中のヒ素を0.05mg/L(亜ヒ酸としては0.07mg/L)としている。わが国でもこれと同じである。英国、米国では食品中の亜ヒ酸を1.4ppm以下、飲料水中を0.14ppm以下としている。”
ヒ素に関する以下の文は、衛生試験法・注解,pp.582,金原出版(1990)から抜粋したものである:”三酸化ヒ素の人に対する致死量が70〜180mgである。山内らは食品をアルカリで加熱処理した後にAsを形態別に定量し、…海藻中からアルセノシュガーが同定されている(石西 伸,他,ヒ素−化学・代謝・毒性,恒星社厚生閣,1985)。”。また以下は、食品衛生辞典,pp.468,中央法規出版(昭和59年)からの抜粋である:”器具・容器包装の成分規格、発酵乳、乳酸菌飲料および乳飲料、ヒ素2ppm以下(As2O3として)”。また以下は、THE MERCK INDEX・TENTH EDITIONからの抜粋である:”ヒ酸(Aesenic Acid)のLD50(兎、静注)6mg/kg”。さらに、フコイダンのヒ素含量に関する公的な規格はないが、現在市販されている褐藻類由来のフコイダンのヒ素含量は10〜20ppmであるといわれる。このようなことからも、本発明のヒ素含量がlppm以下である褐藻類由来フコイダン含有抽出物の有用性が理解されよう。
【0033】
本発明の褐藻類由来フコイダン含有抽出物(「フコイダン粗精製物」ということもある。)、とりわけモズク由来フコイダン含有抽出物は、食品・飲料、および化粧品用途に供することができる。例えば、スープ類(インスタント味噌汁等)、ふりかけ類、発酵乳および乳飲料(ヨーグルト等)、調味料、ドレッシング、健康食品、並びに機能性食品(タブレット、顆粒等)に用いることができる。また精製フコイダンの原料とすることもできる。
【0034】
【実施例】
実施例にて本発明を詳細に説明する。
<実施例1>
モズク(Nano社、トンガ王国)を、(特願2000-371041号)にて開示された乾燥モズクの製造方法に準じて、セミドライの状態に加工した。すなわち、生モズクに、最終濃度が45%になるように99.5%エタノールと水とを加え、室温下で10分間攪拌した。これを遠心脱水機(H120B型、国産遠心社)で脱水して可能な限り含水エタノールを除いた。メッシュトレーに広げ、減圧しながら40〜50℃の温風下で約2時間乾燥し、加工モズクを得た。
【0035】
この加工モズク100gに、過酸化水素水を0.6%(35%過酸化水素水(関東化学社)を使用。以下の実施例において同じ。本実施例での最終過酸化水素濃度は0.21%)含み、水酸化ナトリウムを下表の各々の濃度で含む溶媒2kgを加え、撹拌しながら90〜95℃で40分間処理した。処理物を室温まで冷却した後、遠心分離してフコイダンを含有する抽出液(処理液)を得た。得られた抽出液を塩酸で中和した後、カタラーゼ(カタラーゼU5L、阪急バイオインダストリー社)を0.4ml添加し、室温で30分間反応させて残留過酸化水素を除去した。これを凍結乾燥し、フコイダン含有抽出物(淡緑色粉末)を得た。
【0036】
抽出物に含まれる、フコイダン、ヒ素、および硫酸含量を測定した。フコイダンは硫酸−チオグリコール法(M.M.Gibbns, Analyst (London), 80, 268, 1995)法でフコース量を測定し、フコース量×1.7で算出した。ヒ素は、測定キット(メルコクァントヒ素、メルク・ジャパン社)で測定した。硫酸含量はロジゾン酸法で測定した。結果を表1に示した。
【0037】
【表1】

Figure 0003676682
ヒ素含量は、NaOH濃度が0.03Mの場合、3ppmであり、NaOH濃度がそれ以上の場合(処理後の溶媒pHがpH9.6以上である場合)は1ppm以下であった。ヒ素含量の非常に低い、またはヒ素を実質的に含まないフコイダン含有抽出物を得ることができた。
【0038】
<実施例2>
実施例1と同様の方法により得た加工モズク100gに、過酸化水素水を0.6%含み、水酸化カリウムを下表の各々の濃度で含む溶媒2kgを加え、撹拌しながら90〜95℃で40分間処理した。処理物を室温にまで冷却した後、遠心分離にてフコイダンを含有する抽出液を得た。得られた抽出液を塩酸で中和した後、カタラーゼ(カタラーゼU5L、阪急バイオインダストリー社)を0.4ml添加し、室温で30分間反応させて残留過磯化水素を除去した。これを凍結乾燥し、乾燥物に含まれるフコイダン、ヒ素、および硫酸含量を、実施例1に記載したのと同様の方法で測定した。結果を表2に示した。
【0039】
【表2】
Figure 0003676682
Na0Hの代わりにKOHを用いた本実施例においても、実施例1の場合と同様にヒ素含量は、KOH濃度が0.03Mである場合は5ppmであり、KOH濃度がそれ以上である場合(処理後の溶媒pHがpH9.5以上である場合)はlppm以下であった。
【0040】
<実施例3>
冷凍モズク(Nano社、トンガ王国)lkgに、0.5%過酸化水素水を含み、水酸化カリウムを下表の各々の濃度で含む溶液lkgを加え、撹拌しながら90〜95℃で40分間処理した。処理物を室温まで冷却した後、遠心分離にてフコイダンを含有する抽出液を得た。抽出液を塩酸で中和した後、カタラーゼ(カタラーゼU5L、阪急バイオインダストリー社)を0.4ml添加し、室温で30分間反応させて残留過酸化水素水を除去した。これを凍結乾燥し、乾燥物に含まれているフコイダン、ヒ素、および硫酸含量を実施例1に記載したのと同様の方法で測定した。
【0041】
フコイダンおよび硫酸含量は、実施例1および2で得られた結果とほとんど差が認められなかった。ヒ素含量についての結果を泰3に示した。
【0042】
【表3】
Figure 0003676682
冷凍モズクを出発原料に用いた場合においても、溶出されるヒ素含量は、KOH濃度が0.04〜0.06Mでは3ppmであり、0.08M以上では1pmm以下であり、ヒ素含量の非常に低い、またはヒ素を実質的に含まないフコイダン含有抽出物を得ることができた。
【0043】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、褐藻類原料から、限外ろ過・電気透析等の低分子物質を除去するための特別な工程を経ることなく、ヒ素をほとんど含まないか、またはヒ素を実質的に含まないフコイダン含有抽出物を安価に得ることができる。
【0044】
溶媒に過酸化水素を添加する本発明の方法によれば、褐藻類原料から、ヒ素をほとんど含まないか、またはヒ素を実質的に含まず、かつ外観に優れたフコイダン含有抽出物を安価に得ることができる。
【0045】
本発明は、出発原料として特願2000-371041号(発明の名称「乾燥モズクの製造方法」)に開示された方法またはそれに準ずる方法で得られた加工モズク等を用いることができ、また、特願2000-371041号に開示された方法と組み合わせて実施することができ、このような方法により、安価で安全なモズク由来フコイダンを得ることができる。
【0046】
本発明の方法により得られた、褐藻類由来のヒ素を実質的に含まないフコイダン含有抽出物は、食品・飲料、および化粧品等に用いる際に有用であり、安価で安全な精製フコイダン原料としても有用である。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a simple method for producing fucoidan-containing extracts from brown algae (eg Mozuku). The fucoidan-containing extract obtained by the method of the present invention is substantially free of arsenic. The fucoidan-containing extract obtained by the method of the present invention can be added to foods / beverages, cosmetics, etc., and can be used as a raw material for purified fucoidan.
[0002]
[Prior art]
Fucoidan, a sulfated polysaccharide composed mainly of fucose, is an antitumor (Maruyama, F. et al., Kitasato Arch. Of Exp. Med., 60, 105-121, 1987, Ellouali, M. et al. , Anticancer Research, 13, 2011-2019, 1993), anti-gastric ulcer (JP 7-138166, JP 10-59860), anti-virus (Bana, M. et al., Antimicrob. Agents Chemother., 32, 1742- 1745, 1988, Bana, M. et a1., Antiviral Res., 9, 335-343, 1988, Clark, GF et al., FASEB J., 6, 233, 1992), anti-inflammatory (JP-A-8-92103) Heinzelmann, M. et al., Infect, lmmun., 66, 5842-5847, 1998, Gan, L. et al., Invest. Ophthalmol. Vis Sci., 40, 575-581, 1999), anticoagulation (Colliec, S. et al., Phytochemistry, 35, 697-700, 1994, Millet, J. et al., Thrombo. Haemost., 81, 391-395, 1999), immune enhancement (JP-A-11-228602) It has been clarified to have various pharmacological actions such as anti-type I allergy (Japanese Patent Laid-Open No. 10-72362) and antihyperlipidemia. Therefore, it is expected to be actively used for foods / beverages, cosmetics, and the like.
[0003]
On the other hand, brown algae such as mozuku are known to contain a large amount of fucoidan. Fucoidan in browns coexists with alginic acid and has a high viscosity. Therefore, in order to obtain fucoidan from brown algae, it is common to extract by heating under reduced pressure under acidic conditions (pH 3 or lower) (Examples of JP-A-10-191940 and JP-A-10-195106) reference). However, under such extraction conditions, arsenic contained in brown algae is extracted together. Therefore, when fucoidan is obtained from brown algae using a conventional method, a process for removing low-molecular substances such as arsenic is required.
[0004]
Examples of methods for removing such low molecular substances include ultrafiltration and electrodialysis. However, the ultrafiltration method has a problem that the recovery rate of fucoidan is reduced, and the electrodialysis method requires a great deal of labor.
[0005]
In addition, as a technique for removing arsenic from food raw materials until it does not become a problem in food hygiene, there are various methods such as a method using alcohol, an ion exchange method, a method using a divalent cation such as Ca or Mg, a reverse osmotic pressure method, etc. A method has been developed. However, all of these methods require a long time for processing and require advanced technology and equipment.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a method for easily extracting an extract containing fucoidan substantially free of arsenic from a raw material.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
When extracting fucoidan from a raw material, if arsenic is not eluted, the process of removing arsenic can be simplified or eliminated. When the present inventors treated mozuku with hot water and extracted fucoidan, arsenic was eluted at the same time, but by adding an alkali at a concentration higher than the concentration in the extraction solvent to increase the pH, arsenic was eluted. The inventors have found that it is almost impossible to see, and have completed the present invention.
[0008]
That is, the present invention
(A) a step of extracting the raw material with a solvent containing 0.2 to 100 parts by weight of the raw material and containing an alkali; and
(B) recovering the fucoidan-containing extract from the treatment liquid,
A method for producing an extract containing fucoidan from a brown algae raw material is provided.
[0009]
Process ( A )about:
Brown algae (also referred to simply as “brown algae”) provided as a raw material for step (A) include mozuku, kombu, wakame, hondawala and the like. As a starting material for the method of the present invention, a mozuku containing a large amount of the desired fucoidan is preferable. As used herein, the term “mozuku” refers to an algae belonging to the brown algae (Pharophyta), Chordariaceae, Acrohtricaeae, or Spermatochnaceae, for example, mozuku (Nemacystus  decipiens  OKAM). Moreover, either a natural mozuku or a cultured mozuku may be used. In addition, fresh mozuku just after harvesting, fresh mozuku that has not been subjected to special treatment after harvesting, and mozuku that has been processed and processed, such as refrigerated mozuku, frozen mozuku, and salted mozuku.
[0010]
As a starting material for the method of the present invention, the method disclosed in Japanese Patent Application No. 2000-371041 (name of the invention “method for producing dried mozuku”),
(A) Lower alcohol selected from the group consisting of methanol, ethanol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, isobutyl alcohol, sec-butyl alcohol, and tert-butyl alcohol, and mixtures thereof And dehydrating using a solvent having a final alcohol concentration of 10 to 90%; and
(B) drying the dehydrated mozuku,
The dry mosk obtained by the method including the above, the semi-dry mosk obtained according to such a method, and the dehydrated mosk obtained from the above step (a) can be used. Details of the method of Japanese Patent Application No. 2000-371041 will be described later.
[0011]
As used herein, “moist mozuku” is a mozuku that has a moisture content similar to that of a fresh mozuku just after harvesting or a fresh mozuku that has not been specially treated after harvesting. "Moisture other than wet mozuku" includes dry mochi obtained by the method disclosed in Japanese Patent Application No. 2000-371041, and semi-dry mozuku obtained by the method as described in Example 1 of the present specification. including. When the dried mozuku is used in the present invention, it can be used by immersing it in about 20 to 30 times as much water as the dried product, and lightly removing moisture if necessary. Such a mozuku can be subjected to the method of the present invention as a “wet mozuku”.
[0012]
The “solvent” used in step (A) is one in which the target fucoidan-containing extract can be dissolved under the conditions in which step (A) is carried out. Conventional solvents such as water that have been used for fucoidan extraction can be used.
[0013]
The “alkali” used in the step (A) can be dissolved in a solvent to change the solvent pH to the basic side, and is in the form of MOH (M is an alkali metal, alkaline earth metal, or ammonium group). And those represented by sodium carbonate, ammonium carbonate, and sodium phosphate. From the viewpoints of safety and cost, sodium hydroxide and potassium hydroxide are preferable.
[0014]
The alkali here is mainly added to elute the desired fucoidan from the raw material and to suppress the dissolution of undesirable components such as arsenic. Accordingly, the lower limit value of the alkali concentration can be appropriately determined according to the degree of elution of fucoidan, the degree of elution of arsenic and the like, the amount of raw material used, and the like. The upper limit value can be appropriately determined according to the presence / absence of fucoidan decomposition, cost, and the like. When the raw material is moist and about 0.2 to 30 parts by weight (preferably about 2 to 3 parts by weight) of the solvent is used, or when the raw material is dry and the raw material is about 2 to 100 parts by weight ( Preferably, when using about 20 to 30 parts by weight of a solvent, when sodium hydroxide or potassium hydroxide is used as the alkali, the concentration in the solvent is preferably about 0.01 to 1 M, more preferably about 0.03 to 0.1M, most preferably about 0.04 to 0.06M. Alternatively, the alkali concentration in step (A) can be determined by paying attention to the pH of the extraction solvent, preferably the pH of the solvent after the extraction treatment. The pH of the solvent after the extraction treatment is preferably alkaline, more preferably about 8.0 or more, further preferably about 9.5 or more, and most preferably about 12 or more.
[0015]
If necessary, the system containing the extract can be neutralized with a suitable acid at a suitable time after step (A). As the acid for neutralization, inorganic acids and organic acids such as hydrochloric acid, sulfuric acid, nitric acid, hydrobromic acid, hydroiodic acid, phosphoric acid, acetic acid, lactic acid, citric acid, and tartrate should be used. Can do. Hydrochloric acid is preferable from the viewpoints of safety, cost, and the like.
[0016]
Hydrogen peroxide can be added to the processing solvent for extracting fucoidan in the step (A). This hydrogen peroxide is added mainly for the purpose of bleaching the fucoidan extract. Hydrogen peroxide is also considered to have a function of partially oxidizing and decomposing alginic acid coexisting with fucoidan to slightly reduce the viscosity. Hydrogen peroxide is added to the solvent so that it is preferably about 0.005 to 5%, more preferably about 0.05 to 0.5%. In order to add hydrogen peroxide, a hydrogen peroxide solution prepared in advance to an appropriate concentration (for example, commercially available 35% hydrogen peroxide solution) may be used. When 35% hydrogen peroxide solution is used, it is preferably about 0.014 to 14%, more preferably about 0.14 to 1.4%, and most preferably about 0.4 to 0.7% based on the solvent. Added. Peroxide water remaining in the extract obtained after the extraction treatment can be completely removed by conventional techniques (for example, using an enzyme such as catalase).
[0017]
The step (A) of the present invention can be carried out under heating conditions mainly in order to increase the extraction efficiency of the fucoidan-containing extract. Step (A) is preferably carried out at a temperature of about 50-100 ° C, more preferably about 80-95 ° C. In addition, the time for the extraction treatment can be appropriately determined according to the amount of raw material used, the target fucoidan extract yield, and the like. The treatment time is about 3 minutes to several days, preferably about 10 minutes to about 120 minutes, more preferably about 30 minutes to about 60 minutes. In order to increase the extraction efficiency, step (A) can be carried out while performing operations such as stirring, shaking, repetition of immersion and unloading, and combinations thereof.
[0018]
Process ( B )about:
In the step (B), an operation for recovering the fucoidan-containing extract is performed. The “recovery” here is separated from other fractions if necessary, and the fucoidan-containing extract (and / or fucoidan is collected). ). This includes (1) a solution in which a fucoidan-containing extract is dissolved by separating the solution in which the fucoidan-containing extract is dissolved (sometimes called an extract or a processing solution) and insoluble matter by centrifugation, filtration, or the like. (2) removing the solvent from the dissolved solution of fucoidan-containing extract by freeze-drying, etc. to obtain a concentrated solution or solid fucoidan-containing extract, and (3) dissolving the fucoidan-containing extract Purifying a solution (which may be concentrated) or a solid fucoidan-containing extract to obtain a further purified fucoidan-containing extract (or fucoidan) lysate or solid, and combinations thereof, included. Operations such as centrifugation, lyophilization and purification can be performed by conventional techniques.
[0019]
Special application 2000-371041 Combination with issue method:
In the present invention, as described above, the dried mozuku obtained by the method disclosed in Japanese Patent Application No. 2000-371041 (the title “Invention Manufacturing Method”) can be used as a starting material. It can be carried out in combination with the method disclosed in 2000-371041. That is, the present invention
(A) Lower raw material selected from the group consisting of methanol, ethanol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, isobutyl alcohol, sec-butyl alcohol, tert-butyl alcohol, and mixtures thereof Dehydration treatment using a solvent containing alcohol and having a final alcohol concentration of 10 to 90%;
(B) optionally drying the dehydrated mozuku;
(A) a step of subjecting the dehydration (drying if desired) mozuku to extraction with 0.1 to 300 parts by weight of a solvent containing alkali; and
(B) recovering the fucoidan-containing extract from the treatment liquid,
There is also provided a method for producing an extract containing fucoidan from mozuku. The method disclosed in Japanese Patent Application No. 2000-371041 can reduce the transportation and storage costs of the raw material, and also has the effect of removing NaCl from the mozuku body. Therefore, the method of the present invention combined with the method disclosed in Japanese Patent Application No. 2000-371041 enables the production of a fucoidan-containing extract that is cheaper and safer. In this process, preferably the lower alcohol is ethanol.
[0020]
The alcohol concentration can be determined as appropriate. The upper limit value may be determined according to the presence or absence of elution of a useful component (eg, fucoidan) in the mozuku, the moisture content of the mozuku, the cost, and / or the intended dehydration rate of the mozuku. The lower limit value may be determined according to the presence or absence of undesired components (eg, arsenic) in the mozuku and / or the intended dehydration rate of mozuku. Preferably the final alcohol concentration is about 10-95%, more preferably about 40-80%, and most preferably about 45-60%. In the present specification, the term “final alcohol (or ethanol) concentration” (sometimes simply referred to as “alcohol concentration”) for Mozuku treatment, unless otherwise specified, is the formula: final alcohol concentration (%) = (alcohol volume) ) / (Alcohol volume + water volume) × 100 refers to the concentration (v / v) based on the volume obtained.
[0021]
Moreover, the ratio of the mozuku to be processed and the solvent containing alcohol can also be determined appropriately. It may be determined depending on the cost, time for processing, alcohol concentration, moisture content of mozuku, intended dehydration rate of mozuku, and / or the presence or absence of elution of useful components (eg fucoidan) in mozuku . Preferably about 0.1 to 10,000 times, more preferably about 0.5 to 1,000 times, and most preferably about 1 to 100 times (weight or volume) of the solvent with respect to Mozuku 1 (weight) Add
[0022]
In the said process (a), it is good to add an alkali to a solvent from a viewpoint of maintaining brown-green which is the characteristic color tone of a fresh mozuku. The alkali concentration here can be set as appropriate. Preferably, the final concentration in the solvent is about 0.01 to 1000 mM, more preferably about 0.1 to 100 mM, and most preferably about 1 to 50 mM. Alternatively, the amount is such that the pH of the solvent is in the vicinity of weak alkali. For example, the pH is about 7.1 to 9.0, preferably about 7.1 to 8.5, and more preferably about 7.5 to 8.0. The amount to be.
[0023]
In the step (a), operations such as agitation, shaking, repetition of immersion and unloading, and combinations thereof can be appropriately performed. The time for the step (a) can also be set as appropriate.
[0024]
The step (a) is a step of dehydrating mozuku mainly based on the dehydrating action of alcohol and the action of eliminating the water retaining ability of mozuku. The dehydration rate of mozuku that has undergone the treatment in this step can be set to a target value by changing the alcohol concentration and / or the treatment time. In order to perform simple drying in the subsequent step (b), the dehydration rate of the mozuku after the step (a) is preferably about 20% or more (for example, about 20% to 99.9%), more preferably about It is 40% or more (for example, about 40% to 99.9%), more preferably about 60% or more (for example, about 60% to 99.9%). The dehydration rate (%) as used herein refers to a value obtained by the formula: dehydration rate (%) = [(untreated mosk weight) − (treated mosk weight)] / (untreated mosk weight) × 100. . As used herein, the unprocessed mosk refers to a mosk before being subjected to the step (a), and the treated mosk refers to a mosk immediately after the step (a), that is, not subjected to the drying step or the like in the step (b). The weight measurement is performed by a method usually performed by those skilled in the art. It may be appropriate to drain the water lightly.
[0025]
Step (a) is also a step that makes it possible to remove NaCl from the raw material without loss of useful components such as alginic acid and fucoidan. Therefore, step (a) can eliminate the step for desalting.
[0026]
Step (b) is a step for drying mozuku treated in step (a) to obtain dried mozuku. “Drying” as used in this step includes a wide range of treatments (eg, draining) that reduce the water content. Conventional techniques can be used for drying in this step. For example, water removal by centrifugation, squeezing, contact with an absorber or maintaining on a mesh, sun drying, hot air drying, cold air drying, vacuum drying, and combinations thereof can be used. From the viewpoint of reproducing the same texture as Ikumozuku and reducing the production cost when rehydrating, warm air drying at about 40 to 50 ° C. is preferable.
[0027]
Step (a) and step (b) can be performed at a location and / or time that is separate from the location and / or time at which step (A) and step (B) are performed. That is, step (a) (step (b) if necessary) is carried out to obtain the obtained intermediate (dried or semi-dried), and the intermediate is stored, transported, etc. Further steps (A) and (B) can be carried out in time. For example, step (a) (step (b) if necessary) may be performed near the raw material production site, and steps (A) and (B) may be performed at an intermediate consumption site or an intermediate processing site. it can. These embodiments are also included in the scope of the present invention.
[0028]
Each of step (A), step (B), step (a) and / or step (b) can be repeated a plurality of times, and the order of the steps and the number of repetitions can be appropriately combined. Can do. These embodiments are also included in the scope of the present invention.
[0029]
Fucoidan-containing extract without arsenic:
The method of the present invention can efficiently extract a fucoidan-containing extract from a raw material brown algae, and extracts various components that are generally considered to be unfavorable as food or pharmaceuticals contained in the raw material brown algae. You can leave it out. Examples of such components include arsenic (As) and harmful heavy metals (Pb, Bi, Cu, Cd, Sb, Sn, or Hg, etc.). In particular, arsenic may be regarded as a problem in brown algae, and if it is contained in the fucoidan-containing extract to an unacceptable extent, it requires a removal operation, which causes the fucoidan-containing extract and fucoidan to be expensive. It was. The fucoidan-containing extract obtained by the method of the present invention is surprisingly very low in arsenic content or substantially free of arsenic. This is because the method of the present invention can extract an extract containing fucoidan without significantly destroying the cell wall of brown algae mainly composed of cellulose. Arsenic is considered to be involved in the energy production system of ATP-ATPase in brown algae. Therefore, most of arsenic is expected to exist in the cytoplasm.
[0030]
In the present specification, the phrase `` contains almost no arsenic '' means that the arsenic content is very low compared to the raw material, for example, the arsenic content in the obtained extract is about 30 ppm or less, about 5 ppm or less, The case where it is about 3ppm or less. In this specification, “substantially free of arsenic” means that the arsenic content is so low as to be negligible from the viewpoint of safety, etc., and / or cannot be detected by a conventional method. Is low, for example, the case where the arsenic content in the obtained extract is about 1 ppm or less. The amount of arsenic can be measured by a conventional method such as an atomic absorption photometry method, a gutzeite method, and a method using a commercially available kit. A conventional method can also be used for pretreatment (dry ashing, wet ashing, solvent extraction, etc.) of a sample to be subjected to measurement.
[0031]
Such a brown algae-derived fucoidan-containing extract containing little or no arsenic is novel and is provided for the first time by the present invention. The arsenic content of the brown algae-derived fucoidan-containing extract of the present invention is preferably about 30 ppm or less, more preferably about 5 ppm or less, still more preferably about 3 ppm or less, and most preferably about 1 ppm or less.
[0032]
The following sentence on arsenic is excerpted from New and Processed Food and Food Hygiene, pp. 600, Shinchosha (1984):
“In the case of inorganic arsenic alone, WHO (1971) recommends that arsenic in drinking water be 0.05 mg / L (0.07 mg / L for arsenous acid). This is the same in Japan. In the UK and the US, arsenite in foods is 1.4 ppm or less and drinking water is 0.14 ppm or less. ”
The following sentence on arsenic is excerpted from the Sanitation Test Law, Commentary, pp. 582, Kanbara Publishing (1990): “The lethal dose of arsenic trioxide to humans is 70-180 mg. Yamauchi et al. As was quantified by the form after heat treatment with alkali, Arsenosugar was identified in seaweed (Nobu Ishinishi, et al., Arsenic-Chemistry / Metabolism / Toxicity, Hoshiseisha Koseikaku, 1985). The following is an excerpt from the Food Sanitation Dictionary, pp. 468, Central Law Publication (Showa 59): “Ingredient standards for equipment, containers and packaging, fermented milk, lactic acid bacteria beverages and milk beverages, arsenic 2 ppm or less (As2OThreeThe following is an excerpt from THE MERCK INDEX · TENTH EDITION: "LD50 (兎, IV) 6mg / kg of Aesenic Acid". In addition, the official arsenic content of fucoidan Although there is no standard, it is said that the arsenic content of fucoidan derived from brown algae that is currently on the market is 10 to 20 ppm, which also indicates that the extraction of fucoidan derived from brown algae according to the present invention has an arsenic content of 1 ppm or less. You will understand the usefulness of things.
[0033]
The brown algae-derived fucoidan-containing extract of the present invention (sometimes referred to as “fucoidan crudely purified product”), in particular, the mozuku-derived fucoidan-containing extract can be used for food / beverage and cosmetic applications. For example, it can be used for soups (instant miso soup, etc.), sprinkles, fermented milk and milk beverages (yogurt, etc.), seasonings, dressings, health foods, and functional foods (tablets, granules, etc.). It can also be used as a raw material for purified fucoidan.
[0034]
【Example】
The present invention will be described in detail with reference to examples.
<Example 1>
Mozuku (Nano, Tonga Kingdom) was processed into a semi-dry state according to the method for producing dried mozuku disclosed in (Japanese Patent Application No. 2000-371041). That is, 99.5% ethanol and water were added to raw mozuku to a final concentration of 45%, and the mixture was stirred at room temperature for 10 minutes. This was dehydrated with a centrifugal dehydrator (H120B type, Kokusan Centrifugal Co., Ltd.) to remove water-containing ethanol as much as possible. It spreads on a mesh tray and is dried for about 2 hours under warm air at 40-50 ° C. under reduced pressure to obtain a processed mozuku.
[0035]
To 100 g of this processed mozuku, 0.6% hydrogen peroxide solution (35% hydrogen peroxide solution (Kanto Chemical Co., Ltd.) was used. The same applies to the following examples. The final hydrogen peroxide concentration in this example was 0.8%. 21 kg), 2 kg of a solvent containing sodium hydroxide at each concentration shown in the table below was added, and the mixture was treated at 90 to 95 ° C. for 40 minutes with stirring. The treated product was cooled to room temperature and then centrifuged to obtain an extract (treatment solution) containing fucoidan. After neutralizing the obtained extract with hydrochloric acid, 0.4 ml of catalase (catalase U5L, Hankyu Bioindustry) was added and reacted at room temperature for 30 minutes to remove residual hydrogen peroxide. This was freeze-dried to obtain a fucoidan-containing extract (pale green powder).
[0036]
Fucoidan, arsenic, and sulfuric acid contents contained in the extract were measured. For fucoidan, the amount of fucose was measured by the sulfuric acid-thioglycol method (M.M. Gibbns, Analyst (London), 80, 268, 1995) and calculated as fucose amount × 1.7. Arsenic was measured with a measurement kit (Mercoquant arsenic, Merck Japan). The sulfuric acid content was measured by the rosinic acid method. The results are shown in Table 1.
[0037]
[Table 1]
Figure 0003676682
The arsenic content was 3 ppm when the NaOH concentration was 0.03 M, and 1 ppm or less when the NaOH concentration was higher (the solvent pH after treatment was pH 9.6 or higher). A fucoidan-containing extract having a very low arsenic content or substantially free of arsenic could be obtained.
[0038]
<Example 2>
2 kg of a solvent containing 0.6% hydrogen peroxide and potassium hydroxide at each concentration shown in the following table was added to 100 g of the processed mozuku obtained by the same method as in Example 1, and the mixture was stirred at 90 to 95 ° C. For 40 minutes. After the treated product was cooled to room temperature, an extract containing fucoidan was obtained by centrifugation. After neutralizing the obtained extract with hydrochloric acid, 0.4 ml of catalase (catalase U5L, Hankyu Bioindustry) was added and reacted at room temperature for 30 minutes to remove residual hydrogen peroxide. This was freeze-dried, and fucoidan, arsenic, and sulfuric acid contents contained in the dried product were measured by the same method as described in Example 1. The results are shown in Table 2.
[0039]
[Table 2]
Figure 0003676682
  In this example using KOH instead of Na0H, as in Example 1, the arsenic content was 5 ppm when the KOH concentration was 0.03 M, and the KOH concentration was higher (treatment) The later solvent pH was pH 9.5 or higher) and was 1 ppm or lower.
[0040]
<Example 3>
To 1 kg of frozen mozuku (Nano, Tonga Kingdom), add 1 kg of a solution containing 0.5% hydrogen peroxide and potassium hydroxide at the concentrations shown in the table below, and stirring at 90 to 95 ° C for 40 minutes Processed. After the treated product was cooled to room temperature, an extract containing fucoidan was obtained by centrifugation. After neutralizing the extract with hydrochloric acid, 0.4 ml of catalase (catalase U5L, Hankyu Bioindustry) was added and reacted at room temperature for 30 minutes to remove residual hydrogen peroxide. This was freeze-dried, and fucoidan, arsenic, and sulfuric acid contents contained in the dried product were measured in the same manner as described in Example 1.
[0041]
The fucoidan and sulfuric acid contents were hardly different from the results obtained in Examples 1 and 2. The results on arsenic content are shown in Tai 3
[0042]
[Table 3]
Figure 0003676682
Even when frozen mozuku is used as a starting material, the arsenic content to be eluted is 3 ppm when the KOH concentration is 0.04 to 0.06 M, and is 1 pmm or less when the concentration is 0.08 M or more, and the arsenic content is very low. Or a fucoidan-containing extract substantially free of arsenic.
[0043]
【The invention's effect】
According to the method of the present invention, arsenic is hardly contained or substantially free from arsenic without undergoing a special step for removing low-molecular substances such as ultrafiltration and electrodialysis from brown algae raw materials. A fucoidan-containing extract that does not contain can be obtained at low cost.
[0044]
According to the method of the present invention in which hydrogen peroxide is added to a solvent, a fucoidan-containing extract containing almost no arsenic or substantially free of arsenic and having an excellent appearance is obtained at low cost from brown algae raw materials. be able to.
[0045]
In the present invention, as a starting material, a method disclosed in Japanese Patent Application No. 2000-371041 (the title “Invention Method for Dry Mosque”) or a processed mozke obtained by a method equivalent thereto can be used. This method can be carried out in combination with the method disclosed in Japanese Patent Application No. 2000-371041, and a mozuku-derived fucoidan that is inexpensive and safe can be obtained by such a method.
[0046]
The fucoidan-containing extract substantially free of arsenic derived from brown algae obtained by the method of the present invention is useful when used in foods, beverages, cosmetics, etc., and as an inexpensive and safe purified fucoidan raw material Useful.

Claims (7)

以下の工程:(A)原料を、原料の0.1〜300重量部の溶媒であってアルカリを含むもので原料の細胞壁を著しく破壊することなく抽出処理する工程;および
(B)処理液から、フコイダン含有抽出物を回収する工程
を含む、褐藻類原料からフコイダンを含む抽出物を製造するための方法であって、溶媒が0.08M 1Mのアルカリを含み、フコイダン含有抽出物のヒ素含量がlppm以下である、前記の方法。
The following steps: (A) a step of extracting a raw material from 0.1 to 300 parts by weight of the solvent and containing an alkali without significantly destroying the cell wall of the raw material ; and (B) fucoidan from the processing solution A method for producing an extract containing fucoidan from a raw material of brown algae, including a step of recovering the contained extract, wherein the solvent contains an alkali of 0.08M to 1M , and the extract containing fucoidan has an arsenic content of 1 ppm or less Said method.
溶媒が、さらに過酸化水素を含む、請求項1に記載された方法。 The method of claim 1, wherein the solvent further comprises hydrogen peroxide. 原料が湿潤モズクである場合、原料の0.1〜50重量部の溶媒を用い、または原料が湿潤モズク以外のモズクである場合、原料の1〜300重量部の溶媒を用い;溶媒が、0.08M 1Mの水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、および0.005〜5%の過酸化水素を含み;かつ溶媒で処理する工程が、50℃〜100℃の温度において10分〜120分間実施される、請求項2に記載された方法。When the raw material is a wet moscow , 0.1 to 50 parts by weight of the solvent of the raw material is used, or when the raw material is a mozke other than the moist moscow, the raw material of 1 to 300 parts by weight of the solvent is used; 3. 1M sodium hydroxide or potassium hydroxide and 0.005-5% hydrogen peroxide; and the step of treating with a solvent is carried out at a temperature of 50 ° C. to 100 ° C. for 10 minutes to 120 minutes. The method described in. 以下の工程:(a)原料モズクを、メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、およびtert-ブチルアルコール、並びにこれらの混合物からなる群から選択される低級アルコールを含み、最終アルコール濃度が10〜90%である溶媒を用いて脱水処理する工程;
(b)所望により、脱水処理したモズクを乾燥する工程;
(A)脱水処理モズク(または所望により、乾燥したモズク)を、その0.1〜300重量部の溶媒であってアルカリを含むものでモズクの細胞壁を著しく破壊することなく抽出処理する工程;および
(B)処理液から、フコイダン含有抽出物を回収する工程
を含む、モズクからフコイダンを含む抽出物を製造するための方法であって、工程(A)の溶媒が0.04M〜1Mのアルカリを含み、フコイダン含有抽出物のヒ素含量がlppm以下である、前記の方法。
The following steps: (a) From the group consisting of methanol, ethanol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, isobutyl alcohol, sec-butyl alcohol, and tert-butyl alcohol, and mixtures thereof A step of dehydration using a solvent containing a selected lower alcohol and having a final alcohol concentration of 10 to 90%;
(B) optionally drying the dehydrated mozuku;
(A) A step of extracting dehydration-treated moscow (or, if desired, dried mosk) with 0.1 to 300 parts by weight of a solvent containing an alkali without significantly destroying the cell wall of the mosk; and (B ) A method for producing an extract containing fucoidan from mozuku, including the step of recovering the fucoidan-containing extract from the treatment liquid, wherein the solvent in step (A) contains 0.04M to 1M alkali, and fucoidan The method as described above, wherein the extract contains an arsenic content of 1 ppm or less.
工程(A)において、溶媒がさらに過酸化水素水を含む、請求項4に記載された方法。 5. The method according to claim 4, wherein in step (A), the solvent further contains hydrogen peroxide water. 工程(a)において、低級アルコールがエタノールであり、最終エタノール濃度が41〜80%であり;工程(A)において、脱水処理モズクの場合は原料の0.2〜200重量部の溶媒を用い、または乾燥モズクの場合は原料の1〜300重量部の溶媒を用い、溶媒が0.04M〜1Mの水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムと0.005〜5%の過酸化水素とを含み、処理が50℃〜100℃の温度において10分〜120分間実施される、請求項5に記載された方法。 In step (a), the lower alcohol is ethanol and the final ethanol concentration is 41 to 80%; in step (A), in the case of dehydration treatment, 0.2 to 200 parts by weight of the solvent is used or dried. In the case of Mozuku, 1 to 300 parts by weight of the solvent of the raw material is used. The method according to claim 5, wherein the method is carried out at a temperature of 10 minutes to 120 minutes. 工程(A)において、処理後の溶媒のpHが、9.5以上である、請求項3または6に記載された方法。 The method according to claim 3 or 6, wherein in the step (A), the pH of the solvent after the treatment is 9.5 or more.
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