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JP3676168B2 - 電源供給制御装置 - Google Patents

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JP3676168B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、並列接続された複数の半導体スイッチング素子を通して大電流負荷への電力の供給を制御する電源供給制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の電源供給制御装置はFETなどの半導体スイッチング素子(半導体スイッチ)を介して負荷に電力を供給する構成のため、大電流負荷へ電力を供給するにはスイッチング素子の容量を大きくしなければならなかった。しかし、容量の大きなスイッチング素子は高価で、装置のコストが高くなってしまう。
【0003】
このため、図5に示すような比較的小容量の安価なスイッチング素子を並列接続して使用することが一般的に行われている。図5に示した電源供給制御装置は、5個の並列に接続されたパワーMOSFET1と、これらFET1を駆動するドライバ2と、ドライバ2に所定の電圧を供給するチャージポンプ3と、過電流保護用のヒューズ4を有している。
【0004】
ドライバ2はこれら5個のFETを同時にスイッチング制御することにより、電源VBの電力を負荷5に供給する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の図5に示した従来の電源供給制御装置では、負荷5のショートや電力を負荷5に伝送するワイヤーハーネスのショートなどに起因する過電流に対し、ヒューズ4を用いた保護対策が採られてきたが、ヒューズ4ではレアショート(間欠ショート)に対しては無力であり、ワイヤーハーネスや負荷5を保護することができなかった。
【0006】
本発明は、上述の如き従来の課題を解決するためになされたもので、その目的は、装置のコストを高くすること無く且つ小型化を損なうこと無く、通常のショートは勿論、レアショートに対しても負荷や電源線の保護動作を行うことができる大電流負荷対応の電源供給制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明の特徴は、並列接続された複数の過熱遮断機能を有する第1の半導体スイッチング素子群と、これら複数の第1の半導体スイッチング素子群を共通に駆動して電源から負荷に電力を供給する駆動回路と、これら半導体スイッチング素子に並列に接続される電流振動型遮断機能付きスイッチング回路と、を具備し、且つ、前記電流振動型遮断機能付きスイッチング回路は、入力される制御信号に応じてスイッチング制御されることにより前記電源から前記負荷に電流を供給する第2の半導体スイッチング素子と、前記負荷が接続された状態で前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧特性と等価な電圧特性を有する第1の基準電圧を発生する第1の基準電圧発生手段と、前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧と前記第1の基準電圧との差を検出する第1の検出手段と、前記負荷が接続された状態で前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧特性と等価な電圧特性を有する第2の基準電圧を発生する第2の基準電圧発生手段と、前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧と前記第2の基準電圧との差を検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段により検出された端子間電圧と前記第1の基準電圧との差に応じて前記第1の半導体スイッチング素子群を前記駆動回路によりオン/オフ制御する第1の制御手段と、前記第2の検出手段の検出結果に応じて前記第2の半導体スイッチング素子をオン/オフ制御する第2の制御手段とを有することにある。
【0008】
請求項2の発明の特徴は、並列接続された複数の第1の半導体スイッチング素子群と、これら複数の第1の半導体スイッチング素子群を共通に駆動して電源から負荷に電力を供給する駆動回路と、これら半導体スイッチング素子に並列に接続される電流振動型遮断機能付きスイッチング回路と、を具備し、且つ、前記電流振動型遮断機能付きスイッチング回路は、入力される制御信号に応じてスイッチング制御されることにより前記電源から前記負荷に電流を供給する第2の半導体スイッチング素子と、前記負荷が接続された状態で前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧特性と等価な電圧特性を有する第1の基準電圧を発生する第1の基準電圧発生手段と、前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧と前記第1の基準電圧との差を検出する第1の検出手段と、前記負荷が接続された状態で前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧特性と等価な電圧特性を有する第2の基準電圧を発生する第2の基準電圧発生手段と、前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧と前記第2の基準電圧との差を検出する第2の検出手段と、前記第1の検出手段により検出された端子間電圧と前記第1の基準電圧との差に応じて前記第1の半導体スイッチング素子群を前記駆動回路によりオフ制御する第1の制御手段と、前記第2の検出手段の検出結果に応じて前記第2の半導体スイッチング素子をオン/オフ制御する第2の制御手段とを有することにある。
【0009】
請求項3の発明の前記第1の半導体スイッチング素子群は過熱遮断機能を有する温度センサー内蔵FET群である。
【0010】
請求項4の発明の前記第2の半導体スイッチング素子は過熱遮断機能付きスイッチング回路を有する温度センサー内蔵FETである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の電源供給制御装置の第1の実施の形態を示した回路図である。電源供給制御装置は、5個の並列接続された通常のサーマルMOSFET11と、これらFET11を駆動するドライバ12と、このドライバ12に所定の電圧を供給するチャージポンプ13と、前記サーマルMOSFET11に電流制限用抵抗Rを介して並列接続された電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16を有している。
【0012】
尚、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16は温度センサー内蔵FET161、温度センサー内蔵FET161をドライブするドライバ162及び温度センサー内蔵FET161を流れる過電流を検出する第1の過電流検出回路163を有し、特願平10−373877号(特開2001−36393号)で示された電源供給制御装置と同様の性能を備え、シャント抵抗無しで且つマイクロコンピュータを必要することなく、下流側の短絡等による過電流を検出することができるものである。
【0013】
ここで、本例の電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16は、上記の回路の他に、第2の過電流検出回路164を備えている。この第2の過電流検出回路164は、第1の過電流検出回路163が負荷15側の過電流を検出した後、それよりも若干大きい過電流を検出し、検出信号をドライバ162にフィードバックする。また、本例の電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16は上記した追加部分も含めて1チップ化が可能で、ここでは1チップ化されているものとする。
【0014】
図2は、図1に示した電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16の内部構成を示した回路図であり、図3は、図2に示した温度センサー内蔵FET161の内部構成を示した回路図である。
【0015】
図2において、本実施形態の電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16は、電源電圧VBを負荷15に供給する経路に、半導体スイッチとしての温度センサー内蔵FET161のドレインD−ソースSを直列接続した構成である。ここで、温度センサー内蔵FET161にはDMOS構造のNMOS型を使用しているがPMOS型でも実現可能である。
【0016】
また同図において、温度センサー内蔵FET161を駆動制御する部分については、リファレンスFETQB1,QB2、抵抗R1,R2,R5,R8,R10,RG,Rr,RV、ツェナーダイオードZD1、ダイオードD1、コンパレータCMP1,CMP2、ドライバー162およびスイッチSW1を備えた構成である。なお、参照符号として抵抗には“R”とそれに続く数字および文字を使用しているが、以下の説明では参照符号として使用すると共に、それぞれ該抵抗の抵抗値をも表すものとする。また、図2中の点線で囲った部分16はアナログ集積化されるチップ部分を示す。
【0017】
負荷15は例えばヘッドライトやパワーウィンドウの駆動モータ等々であり、ユーザ等がスイッチSW1をオンさせることにより機能する。ドライバー162には、コレクタ側が電位VPに接続されたソーストランジスタQ5と、エミッタ側が接地電位(GND)に接続されたシンクトランジスタQ6とを直列接続して備え、スイッチSW1のオン/オフ切換えによる切換え信号に基づき、ソーストランジスタQ5およびシンクトランジスタQ6をオン/オフ制御して、温度センサー内蔵FET161を駆動制御する信号を出力する。
【0018】
半導体スイッチとしての温度センサー内蔵FET161は、より詳しくは図3に示すような構成を備えている。図3において、温度センサー内蔵FETQAは、内蔵抵抗RG、温度センサ121、ラッチ回路122及び過熱遮断用FETQSを備えている。なお、ZD1はゲートG−ソースS間を12[V]に保ってゲートGに過電圧が印加されようとした場合にこれをバイパスさせるツェナーダイオードである。
【0019】
つまり、本実施形態で使用する温度センサー内蔵FET161は、温度センサー内蔵FET161が規定以上の温度まで上昇したことが温度センサ121によって検出された場合には、その旨の検出情報がラッチ回路122に保持され、ゲート遮断回路としての過熱遮断用FETQSがオン動作となることによって、温度センサー内蔵FET161を強制的にオフ制御する過熱遮断機能を備えている。
【0020】
温度センサ121は4個のダイオードが縦続接続されてなり、実装上、温度センサ121は温度センサー内蔵FET161の近傍に配置形成されている。温度センサー内蔵FET161の温度が上昇するにつれて温度センサ121の各ダイオードの抵抗値が減少するので、FETQ51のゲート電位が“L”レベルとされる電位まで下がると、FETQ51がオン状態からオフ状態に遷移する。これにより、FETQ54のゲート電位が温度センサー内蔵FETQAのゲート制御端子(G)の電位にプルアップされ、FETQ54がオフ状態からオン状態に遷移して、ラッチ回路122に“1”がラッチされることとなる。このとき、ラッチ回路122の出力が“H”レベルとなって過熱遮断用FETQSがオフ状態からオン状態に遷移するので、温度センサー内蔵FETQAの真のゲート(TG)と温度センサー内蔵FETQAのソース(SA)が同電位になって、温度センサー内蔵FETQAがオン状態からオフ状態に遷移して、過熱遮断されることとなる。
【0021】
また、本実施形態の電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16では、負荷15または温度センサー内蔵FET161のソース(SA)と負荷15間において発生する短絡故障による過電流、或いは不完全短絡故障による異常電流に対する保護機能をも備えている。以下、図2を参照して、この保護機能を実現する構成について説明する。
【0022】
先ず、特許請求の範囲にいう基準電圧発生手段は、リファレンスFET(第2半導体スイッチ)QB1および抵抗(第2負荷)Rr1で構成されている。リファレンスFETQB1のドレインおよびゲートはそれぞれ温度センサー内蔵FET161のドレイン(D)および真のゲート(TG)に接続され、リファレンスFETQB1のソース(SB)は抵抗Rr1の一方の端子に接続され、抵抗Rr1の他の端子は接地電位(GND)に接続されている。このように、リファレンスFETQB1および温度センサー内蔵FET161のドレイン(D)およびゲート(TG)を共通化することにより同一チップ(16)への集積化を容易にすることができる。
【0023】
また、リファレンスFETQB1および温度センサー内蔵FETQAは同一プロセスで同一チップ(16)上に形成されたものを使用している。本実施形態における電流検出手法は、コンパレータCMP1による温度センサー内蔵FET161のドレイン−ソース間電圧VDSA と基準電圧との差の検出によって行われることから、同一チップ上にリファレンスFETQBおよび温度センサー内蔵FET161を形成することにより、電流検出における同相的誤差要因、即ち電源電圧、温度ドリフトやロット間のバラツキの影響を除去(削減)することもできる。さらに、抵抗Rr1をチップ16の外部に設置しているので、基準電圧へのチップ16の温度変化の影響を受け難くすることができ、高精度の電流検出を実現することが可能となる。
【0024】
また、リファレンスFETQBの電流容量が温度センサー内蔵FET161の電流容量よりも小さくなるように、それぞれのFETを構成する並列接続のトランジスタ数の比を(リファレンスFETQBのトランジスタ数:1個)<(温度センサー内蔵FET161のトランジスタ数:1000個)となるように構成している。
【0025】
さらに、抵抗Rrの抵抗値は、後述のように負荷102の抵抗値×(温度センサー内蔵FET161のトランジスタ数:1000個/リファリンスFETQBのトランジスタ数:1個)の値となるように設定される。この抵抗Rrの設定により、温度センサー内蔵FET161に負荷電流(5[A])が流れたときに抵抗Rr1に5[mA]の電流が流れると、温度センサー内蔵FET161と同じドレイン−ソース間電圧VDSをリファレンスFETQBに発生させることができる。また、以上のような回路規定により、リファレンスFETQBおよび抵抗Rrで構成される基準電圧発生手段の構成を極力小型化することができ、実装スペースを縮小して装置コストを低減することができる。
【0026】
可変抵抗RVはチップ外部に設置され、抵抗R2に並列に接続される。可変抵抗RVは温度センサー内蔵FET161がオフした後、オンさせるための正電圧をコンパレータCMP1の+側に加えるためのものである。温度センサー内蔵FET161がオンしている時のR1とR2の中点電圧は負荷が正常ならVBに近い電圧となっている。負荷15がショートした場合は中点電圧は下がり、Rr端電圧より低くなるとコンパレータCMP1は反転する。レファレンスFETQBがオフする段階でRrの電圧はグランド電位に近づいていき、ある処で中点電圧が高くなるのでまた、コンパレータCMP1が反転する。
【0027】
コンパレータCMP1は、特許請求の範囲にいう検出手段の一部を成す。コンパレータCMP1の“+”入力端子には、温度センサー内蔵FET161のドレインD−ソースSA間電圧VDSA を抵抗R1と抵抗R2および可変抵抗RVの並列抵抗(R2‖RV)とで分圧した電圧が抵抗R5を介して供給されている。また、コンパレータCMP1の“−”入力端子には、リファレンスFETQBのドレイン−ソース間電圧VDSB が供給されている。つまり、“−”入力端子に供給される電位より“+”入力端子に供給される電位が大きいときに出力は有効(“H”レベル)となり、“−”入力端子に供給される電位より“+”入力端子に供給される電位が小さいときに無効(“L”レベル)となる。なお、後述のように、コンパレータCMP1は一定のヒステリシスを持っている。
【0028】
なお、本実施形態では、上記第2の過電流検出回路164として、FET(第3半導体スイッチ)QB2および第2のコンパレータCMP2を有する構成となっている。
【0029】
次に本実施の形態の動作を説明する。ドライバ12は並列接続した5個の通常の温度センサー内蔵FET11のゲートにスイッチング信号を出力して、これら5個のFET11をスイッチング制御することにより、電源VBの電力を負荷15に供給する。この時、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16の温度センサー内蔵FET161もドライバ162によりスイッチングされ、電源VBから負荷15側に抵抗Rを介して電流を流す。この電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16は負荷15側の過電流検出に用いられるため、負荷15側に流す電流は小さくて良く、従って温度センサー内蔵FET161の容量も小さいもので良い。
【0030】
上記のように負荷15に電力が供給されている際に、負荷15に電力を伝送するワイヤーハーネスや負荷15に短絡が生じると、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16の第1の過電流検出回路163が温度センサー内蔵FET161を流れる電流の過電流を検出し、その検出信号をドライバ12に出力する。
【0031】
ドライバ12はこの検出信号を受け取ると、レアーショートの場合、5個の温度センサー内蔵FET11のオンオフを繰り返す制御をするが、この場合、過電流が各温度センサー内蔵FET11を流れているため、各温度センサー内蔵FET11は短時間に過熱シャットダウンしてしまい、負荷15側に流れる過電流が確実に遮断される。又、完全ショートとの場合は、5個の温度センサー内蔵FET11に非常に大きな過大電流が流れるため、これらFET11は瞬時に過熱シャットダウンしてしまい、負荷15側に流れる過電流が確実に遮断される。
【0032】
ところが、この時点でも、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16の温度センサー内蔵FET161は駆動しているため、前記5個のFET11から負荷15への電力の供給が止まると、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16は更に大きな電流を負荷15へ流そうとする。その場合、抵抗R1の抵抗降下電圧よりも更に大きな抵抗降下電圧が抵抗R2に発生し、過電流検出回路164が更に大きな過電流を検出し、検出信号を電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16のドライバ162に出力する。
【0033】
ドライバ162は前記検出信号を受け取ると、温度センサー内蔵FET161のオンオフを繰り返す制御を行うため、温度センサー内蔵FET161は短時間で過熱シャットダウンし、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16も負荷15側への電流供給を停止し、過電流保護が完了する。
【0034】
本実施の形態によれば、並列接続された5個の温度センサー内蔵FET11に並列に電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16を接続し、ショート等で過電流が負荷15側へ流れた場合、この電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16の過電流検出機能を用いて前記過電流を検出することにより、ヒューズを用いること無く確実に過電流保護を行うことができる。
【0035】
その上、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16の過電流検出機能はレアーショートに対しても有効であり、温度センサー内蔵FET11の過熱シャットダウンにより、レアーショートに対するワイヤーハーネス等の保護を行うこともできる。
【0036】
又、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16はワンチップ化でき1個用いるだけであるため、装置の配線数が多くなることがなく、装置の小型化を図ることができると共に、その電流供給容量は過電流検出機能を動作させるに足る安価な低容量タイプのものであれば良いため、装置が高くなることを抑制することができる。
【0037】
更に、前記ショートなどの不具合が修復されれば、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16は自動復帰して、装置は再び動作可能となるため、ヒューズを取り替える手間を省くことができる。
【0038】
図4は本発明の電源供給制御装置の第2の実施の形態を示した回路図である。但し、図1に示した実施の形態と同一部分には同一符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0039】
本例は、負荷15に電力を供給する半導体スイッチング素子として、5個のパワーMOSFET18を用いたことと、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16が過電流を検出した場合に、ドライバ12による5個のパワーMOSFET18に対する制御方法が異なることが前記第1の実施の形態と異なり、他の構成は図1に示した第1の実施の形態と同様である。
【0040】
次に本実施の形態の動作について説明する。ドライバ12が5個のパワーMOSFET18を駆動して、負荷15に電力を供給している時、負荷15側でショート等が起きた場合、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16の過電流検出回路163が過電流を検出し、検出信号をドライバ12に出力する。ドライバ12は前記検出信号を受けると、5個のパワーMOSFET18を全てオフする制御を行うことにより、負荷15側に流れる過電流を遮断する。
【0041】
本実施の形態によれば、並列接続された5個のパワーMOSFET18に電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16を並列接続し、ショート等で過電流が負荷15側へ流れた場合、この電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16の過電流検出機能を用いて前記過電流を検出することにより、ヒューズを用いること無く確実に過電流保護を行うことができる。
【0042】
又、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16は1個用いるだけであるため、装置の配線数が多くなることがなく、装置の小型化を阻むことを回避することができると共に、その電流供給容量は過電流検出機能を動作させるに足る安価な低容量タイプでものであれば良いため、装置が高くなることを抑制することができる。
【0043】
更に、前記ショートなどの不具合が修復されれば、電流振動型遮断機能付きスイッチング回路16は自動復帰して装置は再び動作可能となるため、ヒューズを取り替える手間を省くことができる。
【0044】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の電源供給制御装置によれば、並列接続された温度センサー内蔵FETに過電流検出用の電流振動型遮断機能付きスイッチング回路を並列接続することにより、装置のコストを高くすること無く且つ小型化を損なうこと無く、通常のショートは勿論、レアショートに対しても負荷や電源線の保護動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電源供給制御装置の第1の実施の形態を示した回路図である。
【図2】本発明の図1に示した電流振動型遮断機能付きスイッチング回路の回路図である。
【図3】本発明の図2に示した温度センサー内蔵FETの回路図である。
【図4】本発明の電源供給制御装置の第2の実施の形態を示した回路図である。
【図5】従来の電源供給制御装置の一例を示した回路図である。
【符号の説明】
11、161 温度センサー内蔵FET
12、162 ドライバ
13 チャージポンプ
15 負荷
16 電流振動型遮断機能付きスイッチング回路
18 パワーMOSFET
163、164 過電流検出回路

Claims (4)

  1. 並列接続された複数の過熱遮断機能を有する第1の半導体スイッチング素子群と、
    これら複数の第1の半導体スイッチング素子群を共通に駆動して電源から負荷に電力を供給する駆動回路と、
    これら半導体スイッチング素子に並列に接続される電流振動型遮断機能付きスイッチング回路と、
    を具備し、
    且つ、前記電流振動型遮断機能付きスイッチング回路は、入力される制御信号に応じてスイッチング制御されることにより前記電源から前記負荷に電流を供給する第2の半導体スイッチング素子と、
    前記負荷が接続された状態で前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧特性と等価な電圧特性を有する第1の基準電圧を発生する第1の基準電圧発生手段と、
    前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧と前記第1の基準電圧との差を検出する第1の検出手段と、
    前記負荷が接続された状態で前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧特性と等価な電圧特性を有する第2の基準電圧を発生する第2の基準電圧発生手段と、
    前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧と前記第2の基準電圧との差を検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された端子間電圧と前記第1の基準電圧との差に応じて前記第1の半導体スイッチング素子群を前記駆動回路によりオン/オフ制御する第1の制御手段と、
    前記第2の検出手段の検出結果に応じて前記第2の半導体スイッチング素子をオン/オフ制御する第2の制御手段とを有することを特徴とする電源供給制御装置。
  2. 並列接続された複数の第1の半導体スイッチング素子群と、 これら複数の第1の半導体スイッチング素子群を共通に駆動して電源から負荷に電力を供給する駆動回路と、
    これら半導体スイッチング素子に並列に接続される電流振動型遮断機能付きスイッチング回路と、
    を具備し、
    且つ、前記電流振動型遮断機能付きスイッチング回路は、入力される制御信号に応じてスイッチング制御されることにより前記電源から前記負荷に電流を供給する第2の半導体スイッチング素子と、
    前記負荷が接続された状態で前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧特性と等価な電圧特性を有する第1の基準電圧を発生する第1の基準電圧発生手段と、
    前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧と前記第1の基準電圧との差を検出する第1の検出手段と、
    前記負荷が接続された状態で前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧特性と等価な電圧特性を有する第2の基準電圧を発生する第2の基準電圧発生手段と、
    前記第2の半導体スイッチング素子の端子間電圧と前記第2の基準電圧との差を検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された端子間電圧と前記第1の基準電圧との差に応じて前記第1の半導体スイッチング素子群を前記駆動回路によりオフ制御する第1の制御手段と、
    前記第2の検出手段の検出結果に応じて前記第2の半導体スイッチング素子をオン/オフ制御する第2の制御手段とを有することを特徴とする電源供給制御装置。
  3. 前記第1の半導体スイッチング素子群は過熱遮断機能を有する温度センサー内蔵FET群であることを特徴とする請求項1記載の電源供給制御装置。
  4. 前記第2の半導体スイッチング素子は過熱遮断機能付きスイッチング回路を有する温度センサー内蔵FETであることを特徴とする請求項1又は2記載の電源供給制御装置。
JP2000030162A 1999-02-14 2000-02-08 電源供給制御装置 Expired - Fee Related JP3676168B2 (ja)

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