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JP3676044B2 - 化粧シート貼付装置 - Google Patents

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JP3676044B2
JP3676044B2 JP20492297A JP20492297A JP3676044B2 JP 3676044 B2 JP3676044 B2 JP 3676044B2 JP 20492297 A JP20492297 A JP 20492297A JP 20492297 A JP20492297 A JP 20492297A JP 3676044 B2 JP3676044 B2 JP 3676044B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、パチンコ機のような遊技機を製造する際に、ベニヤ板のような遊技基板と意匠図の描かれた化粧シートとを一体に結合するのに先駆けて合わせる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機のような遊技機を製造するメーカでは、略方形なベニヤ板のような遊技基板を、遊技機製造ラインに供給することで、遊技基板の片側表面に意匠図の描かれた化粧シートを接着剤で一体に結合する化粧シート貼付工程、事後工程での作業の位置決めとなる基準孔やガイドレールの取付用孔を切削加工する多軸穴あけ工程、遊技釘や遊技機能部品取付用の下穴を押しあけるゲージプレス工程、遊技機能部品取付用の開口を切削加工するルータ工程、遊技釘を打ち込む釘打工程、ガイドレールや遊技機能部品を取り付ける組立工程、遊技機能部品が正常に動作するか検査する検査工程等を順に経て遊技盤(ゲージ盤)を製造している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の化粧シート貼付工程では、遊技基板と化粧シートとを位置決めして合わせる際、双方の外形より機械的に位置決めしていたために、外形寸法のばらつきや化粧シートの撓み等により、その位置決めが正確に出にくいという不都合があった。
【0004】
そこで、この発明は、遊技基板及び化粧シートに予めあけられた基準孔を利用して、遊技基板と化粧シートとの位置決めを正確に行うことができる遊技基板と化粧シートとの合わせ方法及び装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明係る化粧シート貼付装置は、基準孔の形成された遊技基板の上面に接着剤を付ける糊付装置と、糊付装置から排出された接着剤の付けられた上面を上に向けて遊技基板を搬送する搬送手段と、搬送手段で搬送された遊技基板を所定位置に停止する合わせ装置と、化粧シートの位置出しを行うために合わせ装置と糊付装置との間において搬送手段の上部に設けられた位置決定部と、搬送手段の搬送方向と交差する方向の側方に設けられて基準孔の形成された多数枚の化粧シートの積み重ねられたシートブロックから基準孔の形成された化粧シートを1枚づつ搬送手段の側方に取り出してガイド搬送機構に受け渡すシート供給装置と、シート供給装置から受け渡された基準孔の形成された化粧シートを搬送手段の側方から位置決定部に搬送するガイド搬送機構と、ガイド搬送機構で位置決定部に搬送された基準孔の形成された化粧シートを合わせ装置の所定位置に停止された遊技基板における接着剤の上に搭載する合わせ側吸着搬送機構とを備えた化粧シート貼付装置であって、ガイド搬送機構が、化粧シートの搬送方向と直交する方向の前後一対のガイドレールと化粧シートの搬送方向の左右一対のシートストッパーとを備えた構成であり、前後一対のガイドレールと左右一対のシートストッパーとが、ガイド搬送機構で搬送手段の側方から位置決定部に搬送された基準孔の形成された化粧シートを外側から挟むようにして化粧シートの前後左右の位置出しを行い、合わせ側吸着搬送機構が、位置決定部と合わせ装置の所定位置とに対して上昇・前進・下降・後退を行う可動ベースと、可動ベースに設けられた位置決めピンと、可動ベースに設けられた吸着パッドとを備えた構成であり、可動ベースが合わせ装置の所定位置から後退して位置決定部の真上に到達して下降するのに伴い、位置決めピンが位置決定部で位置出しされた化粧シートの上部から基準孔に貫通して下部に突出し、吸着パッドが位置決めピンの貫通した化粧シートを上部から吸引吸着し、その後、可動ベースが位置決定部から上昇かつ前進して合わせ装置の所定位置の真上に到達して下降するのに伴い、化粧シートの上部から基準孔に貫通して下部に突出した位置決めピンが合わせ装置の所定位置における遊技基板の基準孔に挿入されることによって、化粧シートが合わせ装置の所定位置における遊技基板の接着剤の上に位置決め搭載され、吸着パッドが化粧シートへの吸引吸着を解放することを特徴としている。この本発明係る化粧シート貼付装置によれば、基準孔の形成された化粧シートがガイド搬送機構でシート供給装置から位置決定部に搬送されると、前後一対のガイドレールと左右一対のシートストッパーとが位置決定部における基準孔の形成された化粧シートの位置出しを行うことにより、合わせ側吸着搬送機構の位置決めピンが位置決定部における化粧シートの基準孔に適切に挿入され、合わせ側吸着搬送機構が化粧シートを所定位置の遊技基板に搭載する際に、化粧シートより下方に突出した位置決めピンが遊技基板の基準孔に挿入して遊技基板と化粧シートとを位置決めすることにより、遊技基板と化粧シートとの位置決めを正確に行うことができる。上記と別の本発明係る化粧シート貼付装置は、基準孔の形成された遊技基板の上面に接着剤を付ける糊付装置と、糊付装置から排出された接着剤の付けられた上面を上に向けて遊技基板を搬送する搬送手段と、搬送手段で搬送された遊技基板を所定位置に停止する合わせ装置と、化粧シートの位置出しを行うために合わせ装置と糊付装置との間において搬送手段の上部に設けられた位置決定部と、搬送手段の搬送方向と交差する方向の側方に設けられて基準孔の形成された多数枚の化粧シートの積み重ねられたシートブロックから基準孔の形成された化粧シートを1枚づつ搬送手段の側方に取り出してガイド搬送機構に受け渡すシート供給装置と、シート供給装置から受け渡された基準孔の形成された化粧シートを搬送手段の側方から位置決定部に搬送するガイド搬送機構とガイド搬送機構で位置決定部に搬送された基準孔の形成された化粧シートを合わせ装置の所定位置に停止された遊技基板における接着剤の上に搭載する合わせ側吸着搬送機構とを備えた化粧シート貼付装置であって、ガイド搬送機構が、化粧シートの搬送方向と直交する方向の前後一対のガイドレールと化粧シートの搬送方向の左右一対のシートストッパーとを備えた構成であり、前後一対のガイドレールと左右一対のシートストッパーとが、ガイド搬送機構で搬送手段の側方から位置決定部に搬送された基準孔の形成された化粧シートを外側から挟むようにして化粧シートの前後左右の位置出しを行い、合わせ側吸着搬送機構が、位置決定部と合わせ装置の所定位置とに対して上昇・前進・下降・後退を行う可動ベースと、可動ベースに設けられた吸着パッドとを備えた構成であり、合わせ装置には所定位置における遊技基板の下部と上部とに昇降する位置決めピンが設けられた構成であり、位置決めピンが合わせ装置の所定位置における遊技基板の下部から基準孔を貫通して上部に突出し、可動ベースが合わせ装置の所定位置から後退して位置決定部の真上に到達して下降するのに伴い、吸着パッドが位置決定部で位置出しされた化粧シートを上部から吸引吸着し、その後、可動ベースが位置決定部から上昇かつ前進して合わせ装置の所定位置の真上に到達して下降するのに伴い、化粧シートの基準孔が合わせ装置の所定位置における遊技基板の下部から基準孔に貫通して上部に突出した位置決めピンに挿入されることによって、化粧シートが合わせ装置の所定位置における遊技基板の接着剤の上に位置決め搭載され、吸着パッドが化粧シートへの吸引吸着を解放することを特徴としている。この別の本発明係る化粧シート貼付装置によれば、基準孔の形成された化粧シートがガイド搬送機構でシート供給装置から位置決定部に搬送されると、前後一対のガイドレールと左右一対のシートストッパーとが位置決定部における基準孔の形成された化粧シートの位置出しを行うことにより、合わせ側吸着搬送機構の吸着パッドが位置決定部における化粧シートを適切な位置に吸引吸着し、合わせ側吸着搬送機構が化粧シートを所定位置の遊技基板に搭載する際に、位置決めピンが上昇して遊技基板の基準孔より化粧シートの基準孔に適切に挿入されて遊技基板と化粧シートとを位置決めすることにより、遊技基板と化粧シートとの位置決めを正確に行うことができる。上記別々の本発明係る化粧シート貼付装置において、遊技基板の上面側における基準孔の全周縁に面取りを形成すれば、接着剤が位置決めピンに付着するのを阻止できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1〜図5は第1実施形態であって、図1が化粧シート貼付装置の平面を示し、図2が吸着搬送機構を構成する合わせ側吸着搬送機構15の側面を示し、図3〜図5が遊技基板1と化粧シート6との位置決め動作の断面を示す。図1に示すように、第1実施形態では、先ず、複数の基準孔1aが形成された左右二列の遊技基板1をホットプレス装置2で押しながら所定温度に温める。次に、温めた遊技基板1の片側表面である上面に糊付装置3でエマルジョンタイプの接着剤Sを付ける。その後、遊技基板1を合わせ装置4の所定位置Aに位置決め停止する。その状態において、複数の基準孔6aが形成された化粧シート6を、シート供給装置5より運搬して、所定位置Aの遊技基板1の接着剤S上に搭載する。このとき、遊技基板1及び化粧シート6は、それらに予めあけられた基準孔1a,6aを利用して互いに位置決めされる。それから、コールドプレス装置7で化粧シート6を遊技基板1に常温で押し付けて接着剤Sで投錨結合させる。
【0007】
合わせ装置4は、遊技基板1を搬送する搬送手段としてのローラコンベア4aの搬送動作で糊付装置3より搬送方向X1に搬送されて来た遊技基板1を、左右で対となるように2組設けた基板ストッパー4bで所定位置Aに停止する。ローラーコンベア4aは、遊技基板1が基板ストッパー4bに到達する位置又はその直前に来たことを検出した図外のセンサーからの信号で搬送動作を停止し、図2に示す合わせ側吸着搬送機構15による化粧シート6の遊技基板1への搭載完了又は基板ストッパー4bの下降完了で搬送動作を再開する。
【0008】
基板ストッパー4bは、合わせ装置4の静止した装置本体に取り付けられた図2に示すストッパーシリンダー4cにより、遊技基板1が基板ストッパー4bの位置に到達する以前に、ローラコンベア4aを構成する一対のローラーの隙間より上昇して図2に実線で示す遊技基板1の前縁部を当接し得る上昇限度位置に停止する一方、遊技基板1に化粧シート6が重ね合わされた後に、上昇限度位置より前記一対のローラーの隙間を経由して遊技基板1と干渉しない下降限度位置に停止する。この基板ストッパー4bは、ストッパーシリンダー4cで上下方向に昇降するセットプレート4dに、遊技基板1の1枚につき左右に離隔配置されて取り付けられている。セットプレート4dは、合わせ装置4の静止した装置本体に設けられた図外のガイド機構により、昇降する際に平面方向に回転しないように案内される。
【0009】
シート供給装置5では、図1に示すように、合わせ装置4の側方に設けられた準備部11に、基準孔6aを有する多数枚の化粧シート6が積み重ねられたシートブロックを、搭載しておく。このシートブロックを準備部11より前方(遊技基板1の搬送方向X1と逆向き)X2に押出爪11aによりガイドレール11bに沿って押し出して収容部12に収容する。そして、収容側吸着搬送機構13が、収容部12のシートブロックより化粧シート6を1枚づつ前方X2に取り出してガイド搬送機構14に受け渡す。そして、ガイド搬送機構14が、化粧シート6を搬送方向X1と直交する搬送方向Yに搬送し、この化粧シート6の位置をガイド搬送機構14の前後一対の可動ガイドレール14a,14b、左右一対のシートストッパー14cにより大まかに出す。それから、合わせ側吸着搬送機構15が化粧シート6をガイド搬送機構14より搬送方向X1の下流側に取り出す。このとき、合わせ側吸着搬送機構15の位置決めピン15dが化粧シート6の基準孔6aに上方より挿入することにより、合わせ側吸着搬送機構15に対する化粧シート6の正確な位置決めが行なわれる。その後、合わせ側吸着搬送機構15が化粧シート6を合わせ装置4の上の遊技基板1にその真上より搭載供給する。このとき、上記化粧シート6の基準孔6aより下方に突出した位置決めピン15dが遊技基板1の基準孔1aに上方より挿入して遊技基板1と化粧シート6とを正確に位置決めする。
【0010】
合わせ側吸着搬送機構15が化粧シート6をガイド搬送機構14から合わせ装置4上の遊技基板1に搭載する1サイクル動作間に、収容側吸着搬送機構13が収容部12より化粧シート6を1枚づつ2回取り出してガイド搬送機構14に搬出し、ガイド搬送機構14が収容側吸着搬送機構13より化粧シート6を受け取る度に搬送方向Yに1枚づつ2回送る。そして、合わせ側吸着搬送機構15が、左右に配置された2枚の化粧シート6を、合わせ装置4の上の左右2枚の遊技基板1に、個別に供給する。
【0011】
ガイド搬送機構14は、収容側吸着搬送機構13により収容部12より取り出された化粧シート6を合わせ装置4の側方に設けられた受取部14dで受け取る。ガイド搬送機構14は、受取部14dと合わせ装置4に設けられた位置決定部14eとに跨がって前後一対のチェーン14fを無端状に配置している。チェーン14fは、複数の押出爪14gを化粧シート6の左右方向の外形である横幅以上の間隔を以て結合している。チェーン14fが、押出爪14gにより、化粧シート6を、合わせ装置4における遊技基板1の搬送路上に遊技基板1と干渉しないように、受取部14dから位置決定部14eに搬送する。位置決定部14eにおいて、ガイドレール14a,14bを互いに近づく方向に移動し、シートストッパー14cを押出爪14gの側に近づく方向に移動することにより、ガイドレール14a,14b、シートストッパー14c及び押出爪14gが、化粧シート6の四辺を外側より挟むようにして前後左右の位置出しを大まかに行う。
【0012】
合わせ側吸着搬送機構15では、ガイド搬送機構14の位置決定部14eよりも上方に位置するように取り付けられたパッド前後シリンダー15aと、これに取り付けられたパッド昇降シリンダー15bとにより、吸着パッド15c及び位置決めピン15dが設けられた可動ベース15eを昇降及び前後移動する。この昇降及び前後動する際、可動ベース15eは、図外のガイド機構により平面方向に回転しないように案内される。この昇降及び前後移動により、吸着パッド15cが図2に一点鎖線で示す軌跡Rを描くように移動してガイド搬送機構14の位置決定部14eより並列配置に位置決めされた2枚の化粧シート6を吸着して合わせ装置4上の遊技基板1にその上方より搭載する。吸着パッド15cは、図外の真空パイプと図外の真空バルブとを介して図外のモータ駆動形の真空ポンプの吸引口部に接続していて、真空バルブの開動作で外気を吸引する動作で化粧シート6を吸引吸着し、真空バルブの閉動作及び吸着パッド15c側への大気開放動作で化粧シート6への吸引吸着を解放する。
【0013】
第1実施形態の構造によれば、ホットプレス装置2、糊付装置3、合わせ装置4、コールドプレス装置7を駆動したことにより、化粧シート貼付装置が稼働した状態において、遊技基板1がホットプレス装置2から糊付装置3を経て合わせ装置4に送られて来ると、遊技基板1が上昇限度位置の基板ストッパー4bに当接するか又はその直前に、ローラーコンベア4aの搬送動作が停止する。
【0014】
この遊技基板1が合わせ装置4に搬送されて来るタイミングに相関して、合わせ側吸着搬送機構15の可動ベース15eが位置決定部14eに向けて下降する。この下降過程において、位置決めピン15dがガイド搬送機構14で大まかに位置出しされた化粧シート6の基準孔6aに挿入された後、吸着パッド15cが化粧シート6を吸引吸着する(図3参照)。
【0015】
そして、可動ベース15eが位置決定部14eより上昇・前進・下降を行うことにより、吸着パッド15cに吸着された化粧シート6を軌跡Rを経由して合わせ装置4の上の遊技基板1に向けて真上より供給する。この下降過程において、図4に示すように、化粧シート6の基準孔6aより下方に突出した位置決めピン15dが遊技基板1の基準孔1aに上方より進入し、遊技基板1と化粧シート6とを正確に位置決めする。
【0016】
引き続く可動ベース15eの下降により、図5に示すように、化粧シート6が遊技基板1の接着剤Sの上に搭載する。その後、吸着パッド15cが吸引動作を停止すると共に真空経路を大気開放した後に前記と逆向きに軌跡Rを通って図2に示す位置に復帰停止する。この復帰過程の際、位置決めピン15dが遊技基板1の基準孔1a及び遊技基板1に接着剤Sで接着された化粧シート6の基準孔6aより上方に引き抜かる。
【0017】
要するに、第1実施形態によれば、遊技基板1と化粧シート6とを合わせる際、合わせ側吸着搬送機構15に設けた位置決めピン15dを、遊技基板1の基準孔1a及び化粧シート6の基準孔6aにわたって差し込むことにより、遊技基板1と化粧シート6との位置決めを正確に行うことができる。
【0018】
第1実施形態では、位置決めピン15dを合わせ側吸着搬送機構15の可動ベース15eに固定的に設けたので、可動ベース15eをシート供給装置5に向けて下降することにより、位置決めピン15dをシート供給装置5の化粧シート6の基準孔6aに挿入し、化粧シート6を吸着パッド15cで吸引吸着する。又、可動ベース15eを合わせ装置4の所定位置Aに向けて下降することにより、化粧シート6より下方に突出した位置決めピン15dを、所定位置Aに存在する遊技基板1の基準孔1aに挿入し、遊技基板1と化粧シート6とを正確に位置決めできる。
【0019】
図6〜図12は第2実施形態を示す。図6に示すように、第2実施形態では、位置決めピン20を、合わせ装置4の所定位置Aに昇降可能に設けている。位置決めピン20は、ローラーコンベア4aで搬送されて所定位置Aに停止した遊技基板1の複数の基板孔1aに対応して配置される。位置決めピン20の上端は、合わせ装置4の静止した装置本体に設けられたピンシリンダー21により、ローラーコンベア4aの上側搬送部よりも下位の下降限度位置と、遊技基板1よりも上位の上昇限度位置とに昇降する。所定位置Aの遊技基板1より搬送方向X1の上流側には、基板ストッパー4bとの共働により遊技基板1を挟持する基板プッシャー22を設けている。この基板プッシャー22は、プッシャー縦シリンダー23及びプッシャー横シリンダー24により、昇降及び前進後退させられる。プッシャー縦シリンダー23はプッシャー横シリンダー24の作動ロッドに取り付けられ、プッシャー横シリンダー24は合わせ装置4の静止した装置本体に取り付けられている。合わせ側吸着搬送機構15の可動ベース15eには、位置決めピン20に対する逃げ穴25を、吸着パッド15cに吸引吸着された化粧シート6の複数の基準孔6aに対応させて設けている。
【0020】
第2実施形態の動作を図7〜図12を用いて説明する。先ず、図7に示すように、糊付装置3(図1参照)により接着剤Sを有する遊技基板1が合わせ装置4の所定位置Aに送られて来て上昇限度位置の基板ストッパー4bに当接するか又はその直前に、ローラーコンベア4aの搬送動作が停止する一方、プッシャー縦シリンダー23により、基板プッシャー22がローラーコンベア4aを構成する一対のローラーの隙間より上昇して遊技基板1の後縁部に当接し得る上昇限度位置に停止する。
【0021】
次に、図8に示すように、プッシャー横シリンダー24により、基板プッシャー22が搬送方向X1に沿い前進し、基板プッシャー22と基板ストッパー4bとにより遊技基板1を挟持する。
【0022】
そして、図9に示すように、ピンシリンダー21により、位置決めピン20が上昇して遊技基板1の基準孔1aに下方より入る。このとき、遊技基板1が基板ストッパー4bと基板プッシャー22とで把持されているので、遊技基板1が位置決めピン20で浮き上がるこはない。よって、位置決めピン20が基準孔1aに的確に挿入される。その後、基板ストッパー4bがストッパーシリンダー4dにより下降して図6に示すように元の位置に戻り、基板プッシャー22がプッシャー縦シリンダー23及びプッシャー横シリンダー24により後退及び下降して図6に示すように元の位置に戻る。
【0023】
これと並行し、合わせ側吸着搬送機構15の吸着パッド15cが図2に示すシート供給装置5の位置決定部14eより化粧シート6を吸引吸着する。そして、図10に示すように、化粧シート6を吸引吸着した合わせ側吸着搬送機構15の可動ベース15eが、遊技基板1の真上より下降する。その下降途中において、遊技基板1より上方に突出した位置決めピン20が、化粧シート6の基準孔6aに入ると共に可動ベース15eの逃げ孔25に入る。そして、位置決めピン20が基準孔6aに入ったら、吸着パッド15cの吸引動作を停止して大気開放する。この吸引動作及び大気開放は、位置決めピン20が基準孔6aに入ったことを図外のセンサーで検出した信号で行うか、又は、可動ベース15eを下降する図2に示すパッド昇降シリンダー15eの下降量が、位置決めピン20が基準孔6aに入ると定められた位置に到達したことを、合わせ側吸着搬送機構15の側に設けた図外のセンサーで検出した信号で行うことができる。
【0024】
引く続く可動ベース15eの下降により、図11に示すように、化粧シート6の基準孔6aが位置決めピン20に摺動下降し、化粧シート6が吸着パッドで押し下げられて遊技基板1の上の接着剤Sに載る。そして、パッド昇降シリンダー15b及びパッド前後シリンダー15aにより、可動ベース15eの下降が停止した後に上昇して図2に示す元の位置に戻る。
【0025】
最後に、図12に示すように、ピンシリンダー21により、位置決めピン20が下降して元の位置に戻る。その後、ローラーコンベア4aが搬送動作を再開し、遊技基板1を図1に示す合わせ装置4からコールドプレス装置7へと搬送する。
【0026】
要するに、第2実施形態では、合わせ装置4の所定位置Aに位置決めピン20を昇降可能に設けたので、上昇する位置決めピン20を、所定位置Aに存在する遊技基板1の基準孔1aに下方より挿入し、合わせ側吸着搬送機構15により化粧シート6をシート供給装置5より合わせ装置4の所定位置Aに向けて下降することにより、遊技基板1より上方に突出した位置決めピン20を、化粧シート6の基準孔6aに挿入して、遊技基板1と化粧シート6とを正確に位置決めできる。
【0027】
第2実施形態では基板ストッパー4bと基板プッシャー22とで遊技基板1を前後方向より挟むことにより、遊技基板1の浮き上がりを防止しつつ、位置決めピン20を遊技基板1の基準孔1aに挿入するようにしたが、図外の基板ストッパーと基板プッシャーとで遊技基板を左右方向より挟む構造でも同様に適用できる。
【0028】
第2実施形態のように、遊技基板1を基板ストッパー4b及び基板プッシャー22で挟持した状態で、遊技基板1の基準孔1aに位置決めピン20を挿入する場合、基板ストッパー4b及び基板プッシャー22の一方又は両方をゴム又は合成樹脂等のような弾性体により形成すれば、位置決めピン20より遊技基板1に横方向の力が作用しても、その力を弾性体の撓みによって吸収し、位置決めピン20を基準孔1aに適切に挿入できる。
【0029】
第2実施形態において、シート供給装置5の図1に示す位置決定部14eに図外の位置決めピンを昇降可能に設け、この位置決めピンで化粧シート6の位置出しを行うこともできる。即ち、位置決めピンの上端を位置決定部14eより下位に下降動作させた状態において、図1に示すガイド搬送機構14の押出爪14gにより、化粧シート6を位置決定部14eに搬送する。そして、合わせ側吸着搬送機構15の可動ベース15eが位置決定部14eの真上より位置決定部14eに向けて下降する過程において、可動ベース15eが位置決定部14eの化粧シート6に近づいた際に、位置決めピンを上昇動作させて化粧シート6の基準孔6aに挿入する。これにより、例えば、位置決定部14eにおける化粧シート6が撓んでいたとしても、上記可動ベース15eの近づきにより、可動ベース15eが撓んだ化粧シート6を平坦な形態となるように押さえ付けて化粧シート6の撓みを矯正したところで、位置決めピンを化粧シート6の基準孔6aに挿入して位置決定部14eに対する化粧シート6の位置出しを行う。それから、吸着パッド15cにより化粧シート6を吸着する。この吸着後に、位置決めピンを下降動作して、位置決めピンが位置決定部14eに送られて来る次の化粧シート6に干渉しないようにする。
【0030】
図13は第3実施形態の遊技基板1と化粧シート6とを重ね合わせた基準孔1a,6aの周りを切断した断面を示し、遊技基板1の基準孔1aの全周縁に傾斜状の面取り1bを形成し、この面取り1bにより接着剤Sが位置決めピン15d,20に相当する位置決めピン26に付着するのを阻止できるようにしたものである。つまり、位置決めピン26が化粧シート6の基準孔6a及び遊技基板1の基準孔1aにわたり挿入された状態において、接着剤Sが化粧シート6aより押圧力を受けて位置決めピン26の側に膨出したとしても、当該接着剤Sは面取り1bで捕捉され、位置決めピン26に付着しない。
【0031】
各実施形態では遊技基板1を複数列で搬送する場合を図示して説明したが、遊技基板1を1列で搬送する構造でも同様に適用できる。
【0032】
又、遊技基板1について、基準孔1aがあけられた遊技基板1を木工メーカより購入してもよいが、化粧シート貼付装置のホットプレス装置2よりも搬送方向X1の上流側に穴あけ機構および集塵機構を配置し、基準孔1aの未加工な遊技基板1を穴あけ機構に供給し、穴あけ機構で遊技基板1に基準孔1aを切削加工し、その遊技基板1を集塵機構に通して切削屑を除去し、その清浄な遊技基板1をホットプレス装置2に供給しても同様に適用できる。この場合、穴あけ機構、集塵機構、化粧シート貼付装置のそれぞれに加工対象品としての遊技基板1をその都度個別に供給する形態でもよいが、ローラーコンベア又はチェーンコンベア等のような搬送手段を化粧シート貼付装置より搬送方向X1の上流側にも設け、この搬送手段により、遊技基板1を穴あけ機構より集塵機構を経て化粧シート貼付装置に順に搬送する過程で、基準孔1aの穴あけ、切削屑の除去、ホットプレス、接着剤付け、化粧シート6の合わせ、コールドプレスの各作業を順次行うことも可能である。
【0033】
化粧シート6について、基準孔6aがあけられた化粧シート6をシートメーカーより購入してもよいが、化粧シート貼付装置のシート供給装置5に穴あけ機構を配置し、基準孔6aの未加工な化粧シート6からなるシートブロックをシート供給装置5の準備部11に搭載し、このシートブロックより1枚づつ分離された化粧シート6に穴あけ機構で基準孔6aをパンチング加工し、その化粧シート6を合わせ側吸引機構15で位置決定部14eより取り出しても同様に適用できる。この場合、穴あけ機構を位置決定部14eに設けてもよいが、位置決定部14eよりも搬送方向Yの上流側に同様の位置決定部を別に設け、この別の位置決定部に穴あけ機構を配置し、化粧シート6をガイド機構14の受取部14dより位置決定部14eまで搬送する過程で、化粧シート6に基準孔6aを形成することも可能である。
【0034】
又、ガイド搬送機構14を省き、ローラーコンベア4aの側方に配置したシートブッロクより化粧シート6を吸着搬送機構により1枚づつ分離搬送して所定位置Aの遊技基板1に搭載する構造にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の化粧シート貼付装置を示す平面図。
【図2】 第1実施形態の合わせ側吸着搬送機構を示す側面図。
【図3】 第1実施形態の化粧シートを遊技基板の真上に搬送した断面図。
【図4】 第1実施形態の位置決めピンを遊技基板に挿入した断面図。
【図5】 第1実施形態の遊技基板と化粧シートとを合わせた断面図。
【図6】 第2実施形態を示す断面図。
【図7】 第2実施形態の遊技基板を所定位置に搬送した断面図。
【図8】 第2実施形態の遊技基板を所定位置に把持した断面図。
【図9】 第2実施形態の遊技基板に位置決めピンを挿入した断面図。
【図10】 第2実施形態の位置決めピンを化粧シートに挿入した断面図。
【図11】 第2実施形態の遊技基板と化粧シートとを合わせた断面図。
【図12】 第2実施形態の搬送再開を示す断面図。
【図13】 第3実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
1 遊技基板
1a 基準孔
4 合わせ装置
4a ローラーコンベア(搬送手段)
4b 基板ストッパー
5 シート供給装置
6 化粧シート
6a 基準孔
15 合わせ側吸着搬送機構(吸着搬送機構)
15d,20,26 位置決めピン
21 ピンシリンダー
A 所定位置

Claims (3)

  1. 基準孔の形成された遊技基板の上面に接着剤を付ける糊付装置と、糊付装置から排出された接着剤の付けられた上面を上に向けて遊技基板を搬送する搬送手段と、搬送手段で搬送された遊技基板を所定位置に停止する合わせ装置と、化粧シートの位置出しを行うために合わせ装置と糊付装置との間において搬送手段の上部に設けられた位置決定部と、搬送手段の搬送方向と交差する方向の側方に設けられて基準孔の形成された多数枚の化粧シートの積み重ねられたシートブロックから基準孔の形成された化粧シートを1枚づつ搬送手段の側方に取り出してガイド搬送機構に受け渡すシート供給装置と、シート供給装置から受け渡された基準孔の形成された化粧シートを搬送手段の側方から位置決定部に搬送するガイド搬送機構と、ガイド搬送機構で位置決定部に搬送された基準孔の形成された化粧シートを合わせ装置の所定位置に停止された遊技基板における接着剤の上に搭載する合わせ側吸着搬送機構とを備えた化粧シート貼付装置であって、ガイド搬送機構が、化粧シートの搬送方向と直交する方向の前後一対のガイドレールと化粧シートの搬送方向の左右一対のシートストッパーとを備えた構成であり、前後一対のガイドレールと左右一対のシートストッパーとが、ガイド搬送機構で搬送手段の側方から位置決定部に搬送された基準孔の形成された化粧シートを外側から挟むようにして化粧シートの前後左右の位置出しを行い、合わせ側吸着搬送機構が、位置決定部と合わせ装置の所定位置とに対して上昇・前進・下降・後退を行う可動ベースと、可動ベースに設けられた位置決めピンと、可動ベースに設けられた吸着パッドとを備えた構成であり、可動ベースが合わせ装置の所定位置から後退して位置決定部の真上に到達して下降するのに伴い、位置決めピンが位置決定部で位置出しされた化粧シートの上部から基準孔に貫通して下部に突出し、吸着パッドが位置決めピンの貫通した化粧シートを上部から吸引吸着し、その後、可動ベースが位置決定部から上昇かつ前進して合わせ装置の所定位置の真上に到達して下降するのに伴い、化粧シートの上部から基準孔に貫通して下部に突出した位置決めピンが合わせ装置の所定位置における遊技基板の基準孔に挿入されることによって、化粧シートが合わせ装置の所定位置における遊技基板の接着剤の上に位置決め搭載され、吸着パッドが化粧シートへの吸引吸着を解放することを特徴とする化粧シート貼付装置。
  2. 基準孔の形成された遊技基板の上面に接着剤を付ける糊付装置と、糊付装置から排出された接着剤の付けられた上面を上に向けて遊技基板を搬送する搬送手段と、搬送手段で搬送された遊技基板を所定位置に停止する合わせ装置と、化粧シートの位置出しを行うために合わせ装置と糊付装置との間において搬送手段の上部に設けられた位置決定部と、搬送手段の搬送方向と交差する方向の側方に設けられて基準孔の形成された多数枚の化粧シートの積み重ねられたシートブロックから基準孔の形成された化粧シートを1枚づつ搬送手段の側方に取り出してガイド搬送機構に受け渡すシート供給装置と、シート供給装置から受け渡された基準孔の形成された化粧シートを搬送手段の側方から位置決定部に搬送するガイド搬送機構とガイド搬送機構で位置決定部に搬送された基準孔の形成された化粧シートを合わせ装置の所定位置に停止された遊技基板における接着剤の上に搭載する合わせ側吸着搬送機構とを備えた化粧シート貼付装置であって、ガイド搬送機構が、化粧シートの搬送方向と直交する方向の前後一対のガイドレールと化粧シートの搬送方向の左右一対のシートストッパーとを備えた構成であり、前後一対のガイドレールと左右一対のシートストッパーとが、ガイド搬送機構で搬送手段の側方から位置決定部に搬送された基準孔の形成された化粧シートを外側から挟むようにして化粧シートの前後左右の位置出しを行い、合わせ側吸着搬送機構が、位置決定部と合わせ装置の所定位置とに対して上昇・前進・下降・後退を行う可動ベースと、可動ベースに設けられた吸着パッドとを備えた構成であり、合わせ装置には所定位置における遊技基板の下部と上部とに昇降する位置決めピンが設けられた構成であり、位置決めピンが合わせ装置の所定位置における遊技基板の下部から基準孔を貫通して上部に突出し、可動ベースが合わせ装置の所定位置から後退して位置決定部の真上に到達して下降するのに伴い、吸着パッドが位置決定部で位置出しされた化粧シートを上部から吸引吸着し、その後、可動ベースが位置決定部から上昇かつ前進して合わせ装置の所定位置の真上に到達して下降するのに伴い、化粧シートの基準孔が合わせ装置の所定位置における遊技基板の下部から基準孔に貫通して上部に突出した位置決めピンに挿入されることによって、化粧シートが合わせ装置の所定位置における遊技基板の接着剤の上に位置決め搭載され、吸着パッドが化粧シートへの吸引吸着を解放することを特徴とする化粧シート貼付装置。
  3. 遊技基板の上面側における基準孔の全周縁に面取りを形成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の化粧シート貼付装置。
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