JP3675943B2 - Tricot ground with engagement function - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両、船舶、航空機などの乗り物用の座席シート張り地、事務用椅子張り地、家庭用椅子張り地等の種々の座席シートの表皮材に適したトリコット地に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両用シート張り地、事務椅子張り地等の表皮材として、フックなどの係合素子群を有する基材本体と係合可能な布帛物が種々知られているが、従来の表皮材は、その裏面に不織布またはループ形状を有するトリコット地などをラミネートまたは縫合させることにより係合機能を持たせたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の椅子張り用表皮材は、成形性、使用感においてある程度の満足は得られるが、上記のように表皮材に対してループ機能を有する素材をラミネート加工などにより一体化する必要があり、表皮材のコスト高につながっていた。また、表皮材の裏面に不織布等をラミネートする前に、表皮材にクッション性を付与したり、縫製時の形態安定性を確保するために発泡ウレタン樹脂等をラミネートする場合もあり、工程が繁雑となるばかりでなく、さらなるコスト高につながっていた。
【0004】
かかる積層構造を有する従来の表皮材は、異種素材で構成されているため、再資源化に際して各素材の分離分別作業が必要となり、簡易なリサイクルが困難であるため、シュレッダーダストとして埋め立て処分されているのが現状である。
【0005】
本発明の目的は、上記したような従来の表皮材の欠点を解消することであり、表皮材として使用する生地にラミネート加工などの繁雑な加工を施す必要がなく、表面と該表面の反対面に係合素子群との係合力に優れた係合機能面を有するトリコット地を提供しようとするものである。さらに、本発明は、フック形状などの係合素子を有する面ファスナー部材との着脱の繰り返しや座席用表皮材として長期間使用しても、座席シート上で表皮材がずれにくく、かつ表皮材表面の意匠性も損なわない優れたトリコット地を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、トリコット地の片面にループパイル層、カットパイル層若しくはパイル起毛層またはこれらパイル層の混在層が形成されており、その反対面の少なくとも一部には、下記式(1)及び(2)式を満足し、単糸デニールが3デニール以上であるフィラメントから構成されるマルチフィラメントヤーンによって形成されたループパイル層及び/又はループパイル起毛層からなる係合機能面が存在するトリコット地であって、該片面のループパイル層、カットパイル層若しくはパイル起毛層またはそれらの混在層を形成するマルチフィラメントヤーンと該反対面のループパイル層及び/又はパイル起毛層を形成するマルチフィラメントヤーンとが、それぞれ分離して編成されていることを特徴とする係合機能を有するトリコット地である。
5≦(DT×DE/2)1/2 (1)
DE≦35 (2)
ただし、DTはフィラメントの破断強度(g/d)を、DEはフィラメントの破断伸度(%)を示す。さらに、本発明は、上記トリコット地の係合機能面が座席基材に固定された係合素子群と係合されてなる乗り物用座席である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のトリコット地は、例えば、車両用シート張り地や椅子張り地として使用するため、その表面は審美性やタッチに優れるものであることが要求され、そのためループパイル層、カットパイル層、パイル起毛層等のパイル層が夫々単独又は混在した状態のものとして形成させることが重要である。表面にこのようなパイル層を有さないものは、座席用シートに使用する表皮材としては単調過ぎて相応しくない。
本発明のトリコット地は、例えば、図1〜2の編組織図に示されるような基本構造を持つものである。図中、F部はトリコット表皮材の表面(意匠面)側であり、B部は、裏面(係合機能面)側であり、M部(M1部及びM2部)は中層部である。M部は編地に厚みを持たせるために形成させたり、あるときには、係合機能を持たせるための糸となり、また、あるときにはF部の糸やB部の糸を押さえる作用を有するものである。
本発明においては、トリコット地の表面及び裏面におけるパイルの形態をループパイルのまま残すか、ループパイルを剪毛してカットパイルとするか、起毛処理によりフェルト化するか、さらにこれらの混在とするかなど、好みや目的に応じてパイル形態を変更し、様々なバリエーションをとることが可能である。
【0008】
本発明において、トリコット地表面にループパイル層、カットパイル層、パイル起毛層を形成させる手段は特に限定されない。具体的には、ループパイル層を形成させるためには、パイル糸編立時に左右トラバースを2〜7針分にし、パイル糸を起こしループパイル層とすることができる。カットパイル層は、該ループパイル層のパイル糸を剪毛することにより形成することができる。さらにパイル起毛層は、該ループパイル層のパイル糸を起毛(エメリー加工、起毛処理等)して生地をフエルト状に形成することにより得ることができる。
【0009】
次に、トリコット地の表面の反対側(裏面)には、座席シート基材に固定された係合素子群との係合機能をもたせるため、ループパイル層および/またはパイル起毛層が存在していることが必要である。この場合、裏面全面に該ループパイル層やパイル起毛層が形成されていてもよいし、目的とする係合強力が達成できるのであれば、係合機能を有するパイル層が裏面の一部に形成された構造のものであっても差支えない。
裏面にループパイル層やパイル起毛層を形成させるためには、まず、当該層を構成する糸のランナーを大きくして表面がパイル状となるよう製編する。このとき、パイル状となる糸は、M部の糸であってもB部の糸であってもよい。
【0010】
面ファスナーの係合素子群と十分に係合するためには、裏面(係合機能面)に使用するパイル糸は、フィラメントの破断強度(g/d)をDTとし、フィラメントの破断伸度(%)をDEとするとき、下記の(1)及び(2)の式を満足し、かつ単糸デニールが3デニール以上であるフィラメントからなるマルチフィラメントヤーンで構成されていることが重要である。
5≦(DT×DE/2)1/2 (1)
DE≦35 (2)
【0011】
単糸デニールが3デニール未満では面ファスナーの係合素子群との係合において十分な係合強力が得られにくく、係合素子との繰り返し脱着中や起毛処理中にフィラメントが切断しすくなる。従って、このような不都合が顕著に現れなければ、マルチフィラメント中に3デニール未満の単糸デニールを有するフィラメントがある程度混在していても差支えない。また、単糸デニールが太すぎると係合素子との係合性が不良となるので、好ましくは20デニール以下、より好ましくは15デニール以下、さらに好ましくは12デニール以下である。
上記(1)式が5未満の場合は、たとえフィラメント単糸デニールが3デニール以上であっても満足できる係合強力を期待することができない。また、上記 (2)式が35を越える場合は、係合後に表皮材にかかる外部応力(ズリ応力、引張応力など)によりループを構成するフィラメントが伸張し、座席シート上で徐々に表皮材がずれて審美性が低下したり、表皮材を張り直すために着脱を繰り返すと係合性が低下してくるので好ましくない。
【0012】
本発明において、裏面のループパイル層および/またはパイル起毛層を構成するマルチフィラメントヤーンのヤーンデニールは、起毛機の針によるパイル糸の掻出し易さや係合素子との係合性が良好となる点から20〜400デニール、特に20〜200デニールのものが好ましく使用される。
【0013】
さらに、本発明においては、表面のループパイル層、カットパイル層またはパイル起毛層若しくはそれらの混在層を形成する糸と係合機能面のループパイル層及び/又はパイル起毛層を形成する糸がそれぞれ分離して編成されていることが重要である。
裏面(係合機能面)のパイル糸は面ファスナーの係合素子群と係合するが、剥離時あるいは係合後に様々な応力等がかかる。このように係合機能面のパイル糸に張力がかかった場合、該パイル糸が表面のパイル糸とつながっていると表面のパイルの配列状態に影響を与え、表皮材表面の意匠性に悪影響を及ぼす。
【0014】
本発明のトリコット地は、トリコット編機を使用し、ゲージ数は20〜35ゲージとすることが好ましい。また、編立コース数は使用する糸の太さにもよるが50〜90コース/インチで編立てることが係合素子との係合性の点から好ましい。
【0015】
本発明のトリコット地の裏面に形成された係合機能を有するパイル層は、種々の形状の係合素子との係合が可能ではあり、具体的な係合素子の形状としては、例えば、やじり形、2段やじり形、リブ月やじり形、鉤形、多段鉤形などがあがれられるが、トリコット地のループサイズやパイル糸のフィラメントとの係合性の観点から、やじり型、2段やじり型、リブ月やじり型などのやじり形状の係合素子が好ましい。かかる形状を有する係合素子としては、例えば、KMファスナーレール((株)クラレ製)が挙げられる。
また、係合素子のサイズは、高さ1〜3mm、やじり部の最大幅0.7〜2mm、素子密度40〜300個/cm2 が好ましい。
本発明のトリコット地は、係合素子を有する基材と係合させた場合、係合強力が1.3kg/cm2 (シェアー強力)以上、及び800g/cm(ピール強力)以上という優れた係合性を有するため、係合後の使用中に表皮材に作用する種々の応力によっても表皮材がずれることなく、繰り返し着脱しても表面への影響がでないというメリットを有する。
【0016】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は何等これらに限定されるものではない。
なお、実施例中に記載した各物性は以下の方法により測定した値である。
[破断強力、破断伸度]
JIS L−1017に準拠して測定した。
[係合強力]
JIS L−3416に準拠して測定した。
面ファスナーのフック面としては、係合素子の形状が2段やじり形状で、係合素子密度44個/cm2 、素子高さ約1.5mm、素子厚み約0.6mm、最大やじり幅1mmのKMファスナーレールX6320−3(クラレ製)を使用した。
【0017】
実施例1
28ゲージトリコット編機を使用し、図1におけるM1部、B部のランナーを130、M2部のランナーを150とし、表1に示したフィラメント構成のポリエステルマルチフィラメントヤーンを使用し、図1に示した通りに編立した(経密度28ウェール/インチ、緯密度70コース/インチ)。
編立後、M2部に使用したパイル糸を起毛機により整えループ状(ループパイル層)とし、また、F部に使用したパイル糸を起毛機によりループ状にした後ループ先端を剪毛し立毛状(カットパイル層)とした。得られたトリコット地の係合性は表1に示したように優れた係合強力を持ち、また係合後の剥離操作において表面のパイル糸は何等影響を受けず、良好な表面外観を維持していた。
【0018】
【表1】
【0019】
比較例1
28ゲージトリコット編機を使用し、M1部及びB部のランナーを130、M2部のランナーを150とし、表1に示したフィラメント構成のポリエステルマルチフィラメントヤーンを使用し、図1に示した通りに編立した(経密度28ウェール/インチ、緯密度70コース/インチ)。
編立後、M2部に使用したパイル糸を起毛機により整えループ状(ループパイル層)とし、また、F部に使用したパイル糸を起毛機によりループ状にした後ループ先端を剪毛し立毛状(カットパイル層)とした。得られた生地の係合強力は表1に示したように係合強力が不十分であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトリコット地の一例を示す編組織図である。
【図2】本発明のトリコット地の別の一例を示す編組織図である。
【符号の説明】
1:表面側に使用するマルチフィラメントヤーン
2:中層部に使用するマルチフィラメントヤーン
3:中層部に使用し、係合機能面のパイル糸に使用するマルチフィラメントヤーン
4:裏面に使用するマルチフィラメントヤーン[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a tricot place suitable for the skin material of various seat seats such as a seat upholstery for a vehicle such as a vehicle, a ship, and an aircraft, an office chair upholstery, and a home chair upholstery.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various skin materials that can be engaged with a base body having an engaging element group such as a hook are known as skin materials for vehicle seats, office chairs, and the like. Has an engagement function by laminating or stitching a nonwoven fabric or a tricot fabric having a loop shape on the back surface.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Such a conventional upholstery material for chair upholstery can achieve a certain degree of satisfaction in formability and feeling of use, but it is necessary to integrate the material having a loop function with the skin material as described above by laminating or the like. Yes, it led to high costs for the skin material. In addition, before laminating non-woven fabric etc. on the back of the skin material, cushioning properties may be applied to the skin material, and foamed urethane resin etc. may be laminated to ensure form stability during sewing. As well as becoming more costly.
[0004]
Since the conventional skin material having such a laminated structure is composed of different materials, it is necessary to separate and separate each material at the time of recycling, and it is difficult to easily recycle. The current situation is.
[0005]
The object of the present invention is to eliminate the drawbacks of the conventional skin material as described above, and it is not necessary to subject the fabric used as the skin material to complicated processing such as laminating, and the surface and the opposite surface of the surface In addition, an object of the present invention is to provide a tricot base having an engagement function surface that is excellent in engagement force with the engagement element group. Furthermore, the present invention provides a skin material that is not easily displaced on the seat sheet even when it is repeatedly attached to and detached from a hook-and-loop fastener member having an engagement element such as a hook shape or used as a seat skin material for a long period of time. It is providing the outstanding tricot place which does not impair the design property of.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
That is, in the present invention, a loop pile layer, a cut pile layer, a pile raising layer, or a mixed layer of these pile layers is formed on one side of a tricot ground, and at least a part of the opposite surface has the following formula (1) And a tricot having an engagement functional surface composed of a loop pile layer and / or a loop pile raised layer formed of a multifilament yarn composed of filaments satisfying the formula (2) and having a single yarn denier of 3 deniers or more A multifilament yarn that forms a loop pile layer, a cut pile layer, a pile raised layer, or a mixed layer thereof on one side, and a loop filament layer and / or a pile raised layer on the opposite side that is the ground And tricot fabrics having an engagement function characterized by being knitted separately from each other A.
5 ≦ (DT × DE / 2) 1/2 (1)
DE ≦ 35 (2)
However, DT shows the breaking strength (g / d) of a filament, DE shows the breaking elongation (%) of a filament. Furthermore, the present invention is a vehicle seat in which the engagement function surface of the tricot ground is engaged with an engagement element group fixed to a seat base material.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Since the tricot fabric of the present invention is used as, for example, a vehicle seat fabric or a chair fabric, its surface is required to be excellent in aesthetics and touch. Therefore, a loop pile layer, a cut pile layer, a pile It is important to form pile layers such as a raised layer individually or in a mixed state. Those having no such pile layer on the surface are too monotonous as a skin material used for a seat for a seat and are not suitable.
The tricot fabric of the present invention has a basic structure as shown in, for example, the knitting structure diagrams of FIGS. In the figure, F part is the surface (design surface) side of the tricot skin material, B part is the back surface (engagement function surface) side, and M part (M1 part and M2 part) is the middle layer part. The M section is formed to increase the thickness of the knitted fabric, or in some cases, it is a thread for providing an engagement function. In some cases, the M section has an action of pressing the F section yarn or the B section yarn. is there.
In the present invention, the shape of the pile on the front and back surfaces of the tricot is left as a loop pile, whether the loop pile is shaved into a cut pile, or felted by raising treatment, or a mixture of these. It is possible to change the pile form according to preference and purpose, and to take various variations.
[0008]
In the present invention, the means for forming the loop pile layer, the cut pile layer, and the pile raising layer on the tricot ground surface is not particularly limited. Specifically, in order to form a loop pile layer, the left and right traverses can be set to 2 to 7 stitches when the pile yarn is knitted to raise the pile yarn to form a loop pile layer. The cut pile layer can be formed by shearing the pile yarn of the loop pile layer. Further, the pile raising layer can be obtained by raising the pile yarn of the loop pile layer (emery processing, raising treatment, etc.) to form a fabric in a felt shape.
[0009]
Next, a loop pile layer and / or a pile raising layer is present on the opposite side (back side) of the front surface of the tricot base in order to have an engagement function with the engagement element group fixed to the seat base material. It is necessary to be. In this case, the loop pile layer or pile raising layer may be formed on the entire back surface, and if the desired engagement strength can be achieved, a pile layer having an engagement function is formed on a part of the back surface. Even if it is of the made structure, it does not interfere.
In order to form a loop pile layer or a pile raising layer on the back surface, first, the yarn runner constituting the layer is enlarged and knitted so that the surface becomes a pile shape. At this time, the pile-shaped yarn may be an M portion yarn or a B portion yarn.
[0010]
In order to fully engage with the engaging element group of the hook-and-loop fastener, the pile yarn used for the back surface (engaging function surface) has a breaking strength (g / d) of the filament as DT, and a breaking elongation of the filament ( %) Is DE, it is important to be composed of a multifilament yarn composed of filaments satisfying the following formulas (1) and (2) and having a single yarn denier of 3 denier or more.
5 ≦ (DT × DE / 2) 1/2 (1)
DE ≦ 35 (2)
[0011]
When the single yarn denier is less than 3 deniers, it is difficult to obtain sufficient engagement strength in engagement with the engaging element group of the hook-and-loop fastener, and the filament is likely to be cut during repeated removal from the engaging element and during raising treatment. Therefore, if such an inconvenience does not appear remarkably, a filament having a single yarn denier of less than 3 denier may be mixed to some extent in the multifilament. Further, if the single yarn denier is too thick, the engagement with the engaging element becomes poor. Therefore, it is preferably 20 denier or less, more preferably 15 denier or less, and further preferably 12 denier or less.
When the formula (1) is less than 5, satisfactory engagement strength cannot be expected even if the filament single yarn denier is 3 denier or more. If the above equation (2) exceeds 35, the filament constituting the loop is stretched by the external stress (slip stress, tensile stress, etc.) applied to the skin material after the engagement, and the skin material gradually moves on the seat. It is not preferable that the aesthetic properties are lowered and the detachment is repeated in order to re-attach the skin material, because the engagement property is lowered.
[0012]
In the present invention, the yarn denier of the multifilament yarn constituting the loop pile layer and / or the pile raising layer on the back surface is easy to scrape the pile yarn by the needle of the raising machine and the engagement with the engaging element is good. From the viewpoint, those having 20 to 400 denier, particularly 20 to 200 denier are preferably used.
[0013]
Further, in the present invention, the yarn forming the loop pile layer, the cut pile layer, the pile raising layer or the mixed layer thereof on the surface and the yarn forming the loop pile layer and / or the pile raising layer on the engagement function surface are respectively provided. It is important that they are organized separately.
The pile yarn on the back surface (engagement function surface) engages with the engagement element group of the hook-and-loop fastener, but various stresses are applied at the time of peeling or after the engagement. Thus, when tension is applied to the pile yarn on the engagement function surface, if the pile yarn is connected to the pile yarn on the surface, it affects the arrangement state of the pile on the surface and adversely affects the design of the surface of the skin material. Effect.
[0014]
The tricot fabric of the present invention preferably uses a tricot knitting machine and has a gauge number of 20 to 35 gauge. Further, although the number of knitting courses depends on the thickness of the yarn to be used, knitting at 50 to 90 courses / inch is preferable from the viewpoint of engagement with the engagement element.
[0015]
The pile layer having the engagement function formed on the back surface of the tricot fabric according to the present invention can be engaged with engagement elements of various shapes. Shapes, two-stage twisted shapes, rib moon-twisted shapes, saddle shapes, multi-stage saddle shapes, etc., but from the standpoint of tricot loop size and pile yarn filament engagement, twisted shapes, two-stage twisted shapes Further, a hook-shaped engagement element such as a rib moon or a screw-type is preferable. Examples of the engaging element having such a shape include KM fastener rail (manufactured by Kuraray Co., Ltd.).
The size of the engaging element is preferably 1 to 3 mm in height, 0.7 to 2 mm in the maximum width of the edge portion, and 40 to 300 elements / cm 2 in element density.
The tricot fabric of the present invention has excellent engagement strengths of 1.3 kg / cm 2 (shear strength) or more and 800 g / cm (peel strength) or more when engaged with a base material having an engagement element. Since it has compatibility, there is an advantage that the skin material is not displaced by various stresses acting on the skin material during use after engagement, and there is no influence on the surface even if it is repeatedly attached and detached.
[0016]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention concretely, this invention is not limited to these at all.
In addition, each physical property described in the Examples is a value measured by the following method.
[Strength at break, elongation at break]
It measured based on JIS L-1017.
[Strength of engagement]
It measured based on JIS L-3416.
As the hook surface of the hook-and-loop fastener, the shape of the engaging element is a two-stage twisting shape, the engaging element density is 44 / cm 2 , the element height is approximately 1.5 mm, the element thickness is approximately 0.6 mm, and the maximum twisting width is 1 mm. KM fastener rail X6320-3 (manufactured by Kuraray) was used.
[0017]
Example 1
Using a 28 gauge tricot knitting machine, the runners of M1 and B in FIG. 1 are 130, the runner of M2 is 150, and a polyester multifilament yarn having the filament configuration shown in Table 1 is used, as shown in FIG. Knitted as it was (warp density 28 wal / inch, latitude density 70 course / inch).
After knitting, the pile yarn used for part M2 is trimmed with a raising machine to form a loop (loop pile layer), and the pile yarn used for part F is made into a loop with a raising machine, and then the tip of the loop is shaved and raised. (Cut pile layer). As shown in Table 1, the resulting tricot fabric has excellent engagement strength, and the pile yarn on the surface is not affected at all by the peeling operation after engagement, maintaining a good surface appearance. Was.
[0018]
[Table 1]
[0019]
Comparative Example 1
As shown in FIG. 1, using a 28 gauge tricot knitting machine, 130 runners of M1 and B parts, 150 runners of M2 parts, and using a polyester multifilament yarn having the filament configuration shown in Table 1. Knitted (warp density 28 wal / inch, latitude density 70 course / inch).
After knitting, the pile yarn used for part M2 is trimmed with a raising machine to form a loop (loop pile layer), and the pile yarn used for part F is made into a loop with a raising machine, and then the tip of the loop is shaved and raised. (Cut pile layer). As shown in Table 1, the engagement strength of the obtained fabric was insufficient.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a knitting structure diagram showing an example of a tricot fabric of the present invention.
FIG. 2 is a knitting organization chart showing another example of the tricot fabric of the present invention.
[Explanation of symbols]
1: Multifilament yarn used for the front side 2: Multifilament yarn used for the middle layer portion 3: Multifilament yarn used for the pile yarn of the engagement functional surface used for the middle layer portion 4: Multifilament yarn used for the back surface
Claims (2)
5≦(DT×DE/2)1/2 (1)
DE≦35 (2)
ただし、DTはフィラメントの破断強度(g/d)を、DEはフィラメントの破断伸度(%)を示す。A loop pile layer, a cut pile layer or a pile raised layer or a mixed layer of these pile layers is formed on one side of the tricot ground, and the following formulas (1) and (2) are expressed on at least a part of the opposite side. A tricot fabric having an engagement functional surface comprising a loop pile layer and / or a loop pile raised layer formed by a multifilament yarn composed of a filament having a single yarn denier of 3 denier or more, A multifilament yarn forming a loop pile layer, a cut pile layer or a pile raising layer on one side or a mixed layer thereof is separated from a multifilament yarn forming a loop pile layer and / or a pile raising layer on the opposite side. A tricot fabric having an engagement function characterized by being knitted.
5 ≦ (DT × DE / 2) 1/2 (1)
DE ≦ 35 (2)
However, DT shows the breaking strength (g / d) of a filament, DE shows the breaking elongation (%) of a filament.
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