[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP3674195B2 - Aqueous dispersion - Google Patents

Aqueous dispersion Download PDF

Info

Publication number
JP3674195B2
JP3674195B2 JP30552596A JP30552596A JP3674195B2 JP 3674195 B2 JP3674195 B2 JP 3674195B2 JP 30552596 A JP30552596 A JP 30552596A JP 30552596 A JP30552596 A JP 30552596A JP 3674195 B2 JP3674195 B2 JP 3674195B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylate
weight
aqueous dispersion
benzotriazole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP30552596A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JPH10130456A (en
Inventor
功二 田守
悟司 石川
信夫 川橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP30552596A priority Critical patent/JP3674195B2/en
Publication of JPH10130456A publication Critical patent/JPH10130456A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3674195B2 publication Critical patent/JP3674195B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明で高強度な紫外線吸収性の塗膜を形成し、かつ高温多湿の条件下で長時間紫外線を暴露してもこれらの性能が低下することのない水系分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境保全および安全衛生の観点から、コーティング材の無公害化が強く要望されており、従来の溶剤型コーティング材の水系化が進められているが、その結果水系コーティング材の用途も拡大され、それに伴って水系コーティング材への要求性能がますます高度になっている。
従来の水系コーティング材としては、(メタ)アクリレート系重合体の水系分散体が優れた透明性、造膜性を有することから、広く使用されている。しかし、通常の(メタ)アクリレート系重合体は300〜400nmの波長範囲の紫外線をほとんど吸収しないため、プラスチック等の基材の黄変を防止することができない。
一方、コーティング材に紫外線吸収性を付与する方法としては、例えば、特公昭55−12441号公報に開示されているように、紫外線吸収剤を添加する方法があるが、このような方法では、紫外線吸収剤が経時的に塗膜からブリードアウトし、紫外線吸収性が次第に低下するという欠点がある。これを改善する方法として、特開昭47−560号公報に、紫外線吸収性官能基を有するエチレン性不飽和単量体を共重合する方法が提案されており、紫外線吸収剤を添加する方法に比べて、紫外線吸収性の経時的低下が少ないものの、高温多湿の条件下で長時間紫外線を暴露した場合、その性能低下が避けられないという問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の背景のもとになされたもので、その課題は、透明で高強度な紫外線吸収性の塗膜を形成し、かつ高温多湿の条件下で長時間紫外線を暴露してもこれらの性能が低下することのない水系分散体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の紫外線吸収性の重合性単量体と特定の架橋系を組み合わせることにより、特異的に、高温多湿の条件下でも、透明性、強度、紫外線吸収性等の性能が長期にわたり劣化することのない塗膜を形成しうることを見い出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明の要旨は、
(a)分子中にベンゾトリアゾール構造に基づく紫外線吸収性官能基を有するエチレン性不飽和単量体0重量%、(b)分子中にアルド基あるいはケト基に基づくカルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体0.0重量%、および(c)他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体0〜9重量%からなる単量体混合物(但し、(a)+(b)+(c)=100重量%)を重合して得られる平均粒子径250nm以下の重合体粒子(A)と、分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基を有する多官能性ヒドラジン誘導体(B)とを、前記重合体粒子(A)中のカルボニル基と前記多官能性ヒドラジン誘導体(B)中のヒドラジノ基との当量比((A):(B))が1:0.1〜5の範囲で含有することを特徴とする水系分散体、
からなる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
重合体粒子(A)
本発明における重合体粒子(A)は、(a)分子中にベンゾトリアゾール構造に基づく紫外線吸収性官能基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、「ベンゾトリアゾール単量体」という。)と、(b)分子中にアルド基あるいはケト基に基づくカルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、「カルボニル単量体」という。)とを必須成分として含むエチレン性不飽和単量体混合物(以下、「単量体混合物」と略記する。)を重合することにより製造される。
〈ベンゾトリアゾール単量体〉
本発明で用いられるベンゾトリアゾール単量体としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−メタクリロイルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−5−メタクリロイルオキシ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルオキシ−5’−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシ−3’−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メチルフェニル)−5−メタクリロイルオキシ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−メタクリロイルオキシ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルオキシ−5’−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシ−3’−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)−5−メタクリロイルオキシ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メタクリロイルオキシ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−5−メタクリロイルオキシエチル−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルオキシエチル−5’−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチル−3’−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メチルフェニル)−5−メタクリロイルオキシエチル−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−メタクリロイルオキシエチル−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルオキシエチル−5’−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチル−3’−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)−5−メタクリロイルオキシエチル−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メタクリロイルオキシエチル−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルアミノフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−メタクリロイルアミノフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルアミノフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシフェニル)−5−メタクリロイルアミノ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルアミノ−5’−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルアミノ−3’−メチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メチルフェニル)−5−メタクリロイルアミノ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−メタクリロイルアミノ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルアミノ−5’−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルアミノ−3’−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(
2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)−5−メタクリロイルアミノ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−メタクリロイルアミノ−2H−ベンゾトリアゾール等を挙げることができる。
これらのベンゾトリアゾール単量体うち、特に紫外線暴露による紫外線吸収性の劣化の少ない2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチル−3’−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等が好ましい。
前記ベンゾトリアゾール単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における単量体混合物中のベンゾトリアゾール単量体の含有量は、単量体混合物の合計を100重量%としたとき、2〜60重量%、特に好ましくは5〜50重量%である。
【0006】
〈カルボニル単量体〉
本発明で用いられるカルボニル単量体のうち、アルド基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、(メタ)アクロレイン、クロトンアルデヒド、ホルミルスチレン、ホルミル−α−メチルスチレン、ジアセトンアクリルアミド、(メタ)アクリルアミドピバリンアルデヒド、3−(メタ)アクリルアミドメチル−アニスアルデヒドや、下記式(1)で表されるβ−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α−ジアルキルプロパナール類等を挙げることができる。
【0007】
【化1】

Figure 0003674195
【0008】
〔式(1)において、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、R3 は炭素数1〜3のアルキル基、R4 は炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕
式(1)で表されるβ−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α−ジアルキルプロパナール類の具体例としては、β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α−ジメチルプロパナール(即ち、β−(メタ)アクリロイルオキシピバリンアルデヒド)、β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α−ジエチルプロパナール、β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α−ジプロピルプロパナール、β−(メタ)アクリロイルオキシ−α−メチル−α−ブチルプロパナール、β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α,β−トリメチルプロパナール等を挙げることができる。
また、ケト基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、炭素数4〜7のビニルアルキルケトン類(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニル−n−プロピルケトン、ビニル−i−プロピルケトン、ビニル−n−ブチルケトン、ビニル−i−ブチルケトン、ビニル−t−ブチルケトン等)、ビニルフェニルケトン、ビニルベンジルケトン、ジビニルケトン、ジアセトン(メタ)アクリレート、アセトニトリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、ブタンジオール−1,4−(メタ)アクリレート−アセチルアセテート等を挙げることができる。
これらカルボニル単量体のうち、特にアクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ビニルメチルケトン等が好ましい。
前記カルボニル単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における単量体混合物中のカルボニル単量体の含有量は、単量体混合物の合計を100重量%としたとき、0.5〜10重量%、特に好ましくは1〜8重量%である。
【0009】
〈他のエチレン性不飽和単量体〉
本発明においてベンゾトリアゾール単量体およびカルボニル単量体と共に用いられる他のエチレン性不飽和単量体(以下、「他の単量体」と略記する。)としては、ベンゾトリアゾール単量体およびカルボニル単量体と共重合可能である限り特に限定されるものではなく、例えば、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、i−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート類;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチル(メタ)アクリレート、p−メトキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルコキシ(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート類;
パーフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ペンタデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート等のフルオロアルキル(メタ)アクリレート類;
2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート類;
2−(ジメチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジメチルアミノエトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、3−(ジメチルアミノエトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等のアミノアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,2’−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシプロピオキシフェニル〕プロパン、2,2’−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル〕プロパン、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)アクリレート類;
1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート等の光安定性官能基を有する(メタ)アクリレート類;
スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−エトキシスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、2,6−ジクロロスチレン、4−クロロ−3−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等の芳香族ビニル化合物;
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、ヘキサヒドロフタル酸モノ−2−(メタ)アクリロイルオキシエチル、マレインアミド酸等のカルボキシル基含有不飽和単量体あるいはその無水物類;
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−i−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、マレインアミド、マレイミド等の不飽和カルボン酸のアミドあるいはイミド類;
(メタ)アクリロニトリル、クロトンニトリル、2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノプロピル(メタ)アクリレート、3−シアノプロピル(メタ)アクリレート、けい皮酸ニトリル等のシアノ基含有不飽和単量体類;
塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル化合物;
1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等の共役ジエン類;
γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、チッソ(株)製のサイラプレーンFM0711(商品名)等の重合性シリコーン類等のほか、
【0010】
水酸基を有する他の単量体として、例えば、
ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシアミル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート等のヒドロキシ(シクロ)アルキルモノ(メタ)アクリレート類;
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の置換ヒドロキシ(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート類;
グリセリンのモノ−またはジ−(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのモノ−またはジ−(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのモノ−、ジ−またはトリ−(メタ)アクリレート等の3価以上の多価アルコールの遊離水酸基含有(メタ)アクリレート類;
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド等のN−メチロール置換不飽和カルボン酸アミド類;
水酸基に変換しうる基を有する他の単量体として、例えば、
アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、エポキシ化シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のの不飽和エポキシ化合物;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類等を挙げることができる。
これらの他の単量体のうち、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート等のほか、前記水酸基を有する単量体、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル等が好ましい。
前記他の単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における単量体混合物中の他の単量体の含有量は、単量体混合物の合計を100重量%としたとき、0〜9重量%である。
【0011】
〈重合体粒子(A)の製造〉
ベンゾトリアゾール単量体、カルボニル単量体および他の単量体からなる単量体混合物を重合する方法としては、所要の平均粒子径を有する重合体粒子(A)を製造しうる如何なる方法でもよいが、好ましくは乳化重合法である。また、単量体混合物の組成により乳化重合が困難である場合は、溶液重合後、得られた重合体を水系媒質中に強制乳化または自己乳化させる方法(以下、「溶液重合/乳化法」という。)が好ましい。
以下、これらの方法について説明する。
(イ)乳化重合法による重合体粒子(A)の製造
前記乳化重合は通常の方法で実施することができ、例えば、水性媒体中に、単量体混合物、ラジカル重合開始剤、乳化剤のほか、必要に応じて連鎖移動剤(分子量調製剤)、キレート化剤等を添加し、例えば、常温〜100℃の温度で1〜30時間程度重合する。
前記ラジカル重合開始剤としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド等の有機ハイドロパーオキサイド類からなる酸化剤と、含糖ピロリン酸鉄処方、スルホキシレート処方、含糖ピロリン酸鉄/スルホキシレート混合処方等の還元剤との組み合わせからなるレドックス系開始剤;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’− アゾビス−シクロヘキサン−1− カルボニトリル等のアゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物;過酸化水素等を挙げることができ、好ましくはレドックス系開始剤、過硫酸塩である。
これらのラジカル重合開始剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、単量体混合物100重量部当たり、通常、0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜2重量部程度である。
前記乳化剤としては、陰イオン性乳化剤、非イオン性乳化剤、陽イオン性乳化剤、両性乳化剤等を挙げることができるが、特に、分子中に共重合性のエチレン性不飽和結合を有する反応性乳化剤が好ましい。
陰イオン性乳化剤としては、例えば、高級アルコール硫酸エステルのアルカリ金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩、コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸のアルカリ金属塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸のアルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキル(またはアルキルフェニル)エーテルの硫酸エステル塩等のほか、反応性乳化剤として、オレイルアルコールのスルホこはく酸ジエステルアンモニウム塩(商品名ラテムルS−180A、花王(株)製)、α−スルホ−ω−〔1−(ノニルフェノキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)〕アンモニウム塩(商品名アデカリアソープSE−1025N、旭電化工業(株)製)や、以下商品名で、エレミノールJS−2(三洋化成(株)製)、アクアロンHS−10(第一工業製薬(株)製)、Antox MS−60(日本乳化剤(株))等を挙げることができる。
非イオン性乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のほか、以下商品名で、アクアロンRS−20(第一工業製薬(株)製)、アデカリアソープNE−20(旭電化工業(株)製)等の反応性乳化剤を挙げることができる。
陽イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルピリジニルクロライド、アルキルアンモニウムクロライド等を挙げることができ、また両性乳化剤としては、ラウリルベタインが適当である。
これらの乳化剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。乳化剤の使用量は、単量体混合物100重量部当たり、通常、5重量部以下である。
前記連鎖移動剤としては、例えば、クロロホルム、ブロモホルム等のハロゲン化炭化水素類;n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−オクチルチオグリコール等のメルカプタン類;ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイド等のキサントゲン類;ジペンテン、ターピノーレン等のテルペン類;9,10−ジヒドロアントラセン、1,4−ジヒドロナフタレン、インデン、1,4−シクロヘキサジエン等の不飽和環状炭化水素化合物;キサンテン、2,5−ジヒドロフラン等の不飽和ヘテロ環状化合物;α−メチルスチレンダイマー等を挙げることができる。
これらの連鎖移動剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
連鎖移動剤の使用量は、単量体混合物100重量部当たり、通常、5重量部以下である
また、前記キレート化剤としては、例えば、グリシン、アラニン、エチレンジアミン四酢酸等が用いられる。
これらのキレート化剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
キレート化剤の使用量は、単量体混合物100重量部当たり、通常、0.1重量部以下である。
【0012】
乳化重合は、前記ラジカル重合開始剤、乳化剤のほか、必要に応じ──鎖移動剤、キレート化剤等を併用して、単量体混合物100重量部当たり、通常、水を100〜500重量部と重合開始剤および乳化剤を前記範囲内の量で使用し、重合温度5〜100℃、好ましくは50〜90℃、重合時間0.1〜10時間の条件で実施される。
その際の重合方式としては、バッチ方式、少なくとも一部の単量体を分割または連続して添加する方式、少なくとも一部の単量体のプレエマルジョンを分割または連続して添加する方式、またはこれらの方式を段階的に組み合わせた方式等を採用することができるが、特に、水溶性の低い単量体を使用する場合は、高圧ホモジナイザーや超音波分散機を用いて予め単量体混合物、水、乳化剤等を強制乳化させてプレエマルジョンを調製してから、バッチ重合方式、分割または連続して添加する方式等により重合することが好ましい。また、重合転化率は、99.5重量%以上であることが好ましい。
なお、前記乳化重合に際しては、作業性、防災安全性、環境安全性および製造安全性を損なわない範囲内で、必要に応じて少量の溶剤を用いることができる。前記溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、トリクロロトリフルオロエタン、メチルイソブチルケトン、ジメチルスルホキサイド、トルエン、ジブチルフタレート、メチルピロリドン、酢酸エチル等のほか、アルコール類、セロソルブ類、カルビトール類等の1種以上が用いられる。
溶剤の使用量は、単量体混合物100重量部当たり、通常、10重量部以下である。
【0013】
(ロ)溶液重合/乳化法による重合体粒子(A)の製造
溶液重合/乳化法における溶液重合は通常の方法で実施することができ、例えば、有機溶剤中に、単量体混合物、ラジカル重合開始剤のほか、必要に応じて連鎖移動剤(分子量調製剤)等を添加し、例えば、常温〜100℃の温度で1〜30時間程度重合する。
前記有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ジブチルフタレート、メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、酢酸エチル、乳酸エチル等のほか、アルコール類、セロソルブ類、カルビトール類等が用いられ、好ましくはトルエン、酢酸エチル、エタノール等である。
これらの有機溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記ラジカル重合開始剤としては、例えば、前記(イ)の方法について例示したものが用いられるが、好ましくはアゾ化合物、有機過酸化物である。
ラジカル重合開始剤の使用量は、単量体混合物100重量部当たり、通常、0.5〜10重量部、好ましくは1〜5重量部程度である。
前記連鎖移動剤としては、例えば、前記(イ)の方法について例示したものが用いられる。
連鎖移動剤の使用量は、単量体混合物100重量部当たり、通常、5重量部以下である。
溶液重合は、前記ラジカル重合開始剤のほか、必要に応じて連鎖移動剤を併用して、全単量体成分100重量部当たり、通常、有機溶剤を100〜500重量部と重合開始剤を前記範囲内の量で使用し、重合温度5〜100℃、好ましくは50〜90℃、重合時間0.1〜10時間の条件で実施される。
その際の重合方式としては、バッチ方式、少なくとも一部の単量体を分割または連続して添加する方式、またはこれらの方式を段階的に組み合わせた方式等を採用することができる。また、重合転化率は、80重量%以上であることが好ましい。
このようにして得られた重合体の有機溶剤溶液を、水と必要に応じて乳化剤を併用し、公知の方法で強制乳化または自己乳化させることにより、重合体粒子(A)を製造することができる。その後、作業性、防災安全性、環境安全性等の観点から、公知の方法で脱溶剤を行うことが好ましい。
【0014】
〈重合体粒子(A)が含有することのできる他の成分〉
本発明における重合体粒子(A)は、本発明の所期の効果、即ち塗膜の透明性、強度等を損なわない範囲内で、必要に応じて他の成分を粒子中に含有することもできる。
このような他の成分としては、例えば、シロキサン成分を挙げることができる。
前記シロキサン成分は、加水分解性シラン化合物を使用し、その少なくとも一部を、水系媒質中に分散した重合体の粒子に吸収させたのち、吸収された該シラン化合物の縮合反応を行うことにより、重合体粒子(A)中に含有させることができる。
前記加水分解性シラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、i−ブチルトリメトキシシラン、i−ブチルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アミノシラン等を挙げることができる。
これらの加水分解性シラン化合物うち、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、i−ブチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が好ましい。
前記加水分解性シラン化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、またチタン、アルミニウム等の他の金属のアルコキシドや、公知のシランカップリング剤と併用することもできる。
加水分解性シラン化合物の使用量は、重合体の粒子100重量部当たり、0.1〜10重量部が好ましい。
本発明の水系分散体からから形成される塗膜は、シロキサン成分を含有することによって、耐候性等の塗膜性能をより向上させることができる。
【0015】
〈重合体粒子(A)の特性〉
前記のようにして得られる重合体粒子(A)の平均粒子径は、250nm以下、好ましくは10〜150nm、さらに好ましくは10〜100nmである。この場合、重合体粒子(A)の平均粒子径が250nmを超えると、塗膜強度、透明性等が低下する。
重合体粒子(A)の平均粒子径は、乳化重合の場合、使用される乳化剤の量、単量体相の粘性、攪拌条件等を調節することにより、また溶液重合/乳化法の場合は、重合体の親水性や分子量、乳化条件等を調節することにより、調整することができる。
重合体粒子(A)を構成する前記単量体混合物からなる重合体のポリスチレン換算重量平均分子量は、通常、5,000〜1,000,000、好ましくは10,000〜700,000であり、また該重合体のガラス転移温度は、通常、−50〜+100℃である。
本発明において、重合体粒子(A)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0016】
多官能性ヒドラジン誘導体(B)
本発明における多官能性ヒドラジン誘導体(B)としては、例えば、
しゅう酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、こはく酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド等の合計炭素数2〜10、特に合計炭素数4〜6のジカルボン酸ジヒドラジド類;
クエン酸トリヒドラジド、ニトリロ酢酸トリヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸トリヒドラジド、エチレンジアミン四酢酸テトラヒドラジド等の3官能以上のヒドラジド類;
エチレン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,2−ジヒドラジン、ブチレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジン、ブチレン−2,3−ジヒドラジン等の合計炭素数2〜4の脂肪族ジヒドラジン類
等の水溶性ジヒドラジンが好ましい。
さらに、多官能性ヒドラジン誘導体(B)として、前記水溶性ジヒドラジンの少なくとも一部のヒドラジノ基を、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、ジアセトンアルコール等のカルボニル化合物と反応させることによりブロック化した化合物(以下、「ブロック化多官能性ヒドラジン誘導体」という。)、例えば、アジピン酸ジヒドラジドモノアセトンヒドラゾン、アジピン酸ジヒドラジドジアセトンヒドラゾン等も使用することができる。このようなブロック化多官能性ヒドラジン誘導体を使用することにより、本発明の水系分散体の架橋反応の進行を適度に抑えることができるため、再分散性をより向上させることができる。
これらの多官能性ヒドラジン誘導体(B)のうち、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジドジアセトンヒドラゾン等が好ましい。
前記多官能性ヒドラジン誘導体(B)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
多官能性ヒドラジン誘導体(B)の使用量は、重合体粒子(A)中のカルボニル基と多官能性ヒドラジン誘導体(B)中のヒドラジノ基との当量比((A):(B))が、1:0.1〜5、好ましくは1:0.5〜1.5、さらに好ましくは1:0.7〜1.2となる量である。この場合、ヒドラジノ基がカルボニル基1当量に対して、0.1当量未満であると、紫外線に暴露後の塗膜強度、紫外線吸収性等が低下し、一方5当量を超えると、塗膜の透明性等が低下する。但し、多官能性ヒドラジン誘導体(B)として、ブロック化多官能性ヒドラジン誘導体を使用する場合の前記当量比は、カルボニル基とブロック化する前の多官能性ヒドラジン誘導体(B)中のヒドラジノ基との当量比によるものとする。
多官能性ヒドラジン誘導体(B)は、本発明の水系分散体を調製する適宜の工程で配合することができるが、重合体粒子(A)の製造時における凝固物の発生を抑え、重合安定性を維持するためには、その全量を、該粒子の製造後に配合することが望ましい。
多官能性ヒドラジン誘導体(B)は、本発明の水系分散体の塗工後の乾燥過程で、そのヒドラジノ基が重合体粒子(A)中のカルボニル基と反応して網目構造を生成し、塗膜を架橋させる作用を有するものである。この架橋反応は、通常触媒を用いなくても常温で進行するが、必要に応じて硫酸亜鉛、硫酸マンガン、硫酸コバルト等の水溶性金属塩等の触媒を添加したり、あるいは加熱乾燥することにより、架橋反応を促進させることもできる。
【0017】
各種添加剤
本発明の水系分散体は、重合体粒子(A)中のカルボニル基と多官能性ヒドラジン誘導体(B)中の(ブロック化)ヒドラジノ基との反応による架橋性を有するものであるが、使用目的に応じて架橋剤をさらに配合することができる。 このような架橋剤としては、例えば、アミノ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂や、イソシアネート化合物、ブロック化イソシアネート化合物、多価アルコール、アジリジン化合物等の有機系架橋剤;金属または金属化合物等の無機系架橋剤を挙げることができる。これらの架橋剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。架橋剤の使用量は、水系分散体の固形分100重量部当たり、好ましくは0.01〜50重量部、さらに好ましくは0.1〜20重量部である。
また、本発明の水系分散体には、使用目的に応じて各種の他の添加剤を配合することができる。
このような他の添加剤としては、成膜性や濡れ性を改良する有機溶剤、界面活性剤、樹脂状添加剤、紫外線吸収性をさらに向上させる紫外線吸収剤、光安定化剤等を挙げることができる。
前記有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコール等のアルコール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−i−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−i−プロピルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリブトキシメチルフォスフェート等を挙げることができる。
これらの有機溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
有機溶剤の使用量は、水系分散体100重量部当たり、好ましくは0.1〜50重量部、さらに好ましくは1〜20重量部である。
前記界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤が好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキル基含有カルボン酸塩、パーフルオロアルキル基含有硫酸エステル塩、パーフルオロアルキル基含有スルホン酸塩、パーフルオロアルキル基含有スルホこはく酸塩、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステル塩、パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルポリオキシエチレン、パーフルオロアルキルベタイン等を挙げることができる。これらのフッ素系界面活性剤中のパーフルオロアルキル基の炭素数は、通常、4〜20、好ましくは6〜18である。
前記フッ素系界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
界面活性剤の使用量は、水系分散体100重量部当たり、好ましくは0.001〜1重量部、さらに好ましくは0.005〜0.5重量部である。
前記樹脂状添加剤としては、例えば、水性塗料に通常使用されている、水溶性あるいは水分散性ポリエステル樹脂、水溶性あるいは水分散性エポキシ樹脂、水溶性あるいは水分散性アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体等のカルボキシル基含有芳香族ビニル系樹脂、水溶性あるいは水分散性ウレタン樹脂や、ポリビニルアルコール(PVA)等の高分子アルコール等を挙げることができる。これらの樹脂状添加剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
樹脂状添加剤の使用量は、水系分散体の固形分100重量部当たり、好ましくは0.1〜50重量部以下、好ましくは1〜30重量部以下である。
【0018】
前記紫外線吸収剤としては、例えば、
酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機系紫外線吸収剤;
フェニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤;
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、i−オクチル−3−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチルフェニル]プロピオネート、メチル−3−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチルフェニル]プロピオネートとポリエチレングリコールとの縮合物等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤等を挙げることができる。
これらの紫外線吸収剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
紫外線吸収剤の使用量は、水系分散体の固形分100重量部当たり、好ましくは0.05〜10重量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部である。
前記光安定化剤としては、特に限定されるものでなく、例えば、有機ニッケル系、ヒンダードアミン系等の、従来から塗料、合成ゴム、合成樹脂、合成繊維等に用いられている光安定化剤は何れも使用することができるが、好ましくはビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、テトラキシ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等のヒンダードアミン系光安定化剤である。
これらの光安定化剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
光安定化剤の使用量は、水系分散体の固形分100重量部当たり、好ましくは0.01〜10重量部以下、さらに好ましくは0.05〜5重量部以下である。さらに、前記以外の添加剤としては、可塑剤、潤滑剤、消泡剤、湿潤剤、濡れ性付与剤、凍結防止剤、レベリング剤、顔料、染料、充填剤、防腐・防かび剤、酸化防止剤等を挙げることができる。これらの添加剤の合計使用量は、水系分散体の固形分100重量部当たり、好ましくは0.001〜50重量部、さらに好ましくは0.01〜40重量部である。
【0019】
〈水系分散体の特性および用途〉
本発明の水系分散体の固形分濃度は、通常、10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%である。
本発明の水系分散体は、常温乾燥または加熱乾燥後に透明で高強度な紫外線吸収性の塗膜を形成し、かつ高温多湿の条件下で長時間紫外線を暴露してもこれらの性能が低下することがない。
本発明の水系分散体は、特にコーティング材として、クリヤー塗料、着色塗料の双方に使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート等のプラスチックあるいはそれらのフィルムのほか、木材、紙、ガラス、金属(例えば、SUS等のステンレス、アルミニウム)、コンクリート、モルタル、セメント、セラミック、スレート、大理石、陶磁器、石膏、皮革、繊維、ゴム等の種々の基材に適用することができる。なお、これらの基材には、必要に応じて、放電処理、スパッタリング、真空蒸着、薬品処理等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
したがって、本発明の水系分散体からなるコーティング材は、幅広い用途に有用であるが、特に、感熱記録剤、農業用ビニルフィルム、写真フィルム、ABS成型品、ポリカーボネート成型品等に対する黄変防止用コーティング材や、ガラス、フィルムあるいは布に塗工した紫外線カットガラス、紫外線カットフィルムあるいは紫外線カット布の製造等に極めて好適に使用することができる。
本発明の水系分散体からなるコーティング材を塗工する際には、従来公知の方法、例えば、浸漬、刷毛塗り、スプレーコート、ブレードコート、ロールコート、電着等の方法を採用することができる。
【0020】
【実施例】
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
以下において、「部」および「%」は特記しない限り重量基準である。
実施例および比較例中の各種評価は、次のようにして行なった。
初期透明性
水系分散体を、厚さ1mmの石英板上に、乾燥膜厚が30μmになるように、アプリケーターで塗布したのち、80℃で10分間乾燥させた。その後、この塗工石英板の波長400nmにおける透過率(%)を、吸光光度計((株)日立製作所製 U−3210)により測定した。
紫外線暴露後透明性
初期透明性の評価に使用した塗工石英板に、QUV(Qパネル社製ソーラーアイ、FS−40ランプ)を用い、出力0.47W/m2 ・nm、飽和蒸気圧下、60℃の条件での8時間紫外線暴露(波長310nm)と50℃で4時間暗黒維持とを繰返して、延べ300時間の紫外線暴露を行った。その後、この塗工石英板の波長400nmにおける透過率(%)を、吸光光度計((株)日立製作所製U−3210)により測定した。
初期塗膜強度
水系分散体を、ガラス板上に乾燥膜厚が0.3mmとなるように流延し、常温で成膜させたのち、80℃で10分間熱処理した。その後、塗膜をガラス板から剥がし、JIS K5400に準拠して、引張強さ(Kgf/cm2)を測定した。
紫外線暴露後塗膜強度
水系分散体を、ガラス板上に乾燥膜厚が0.3mmとなるように流延し、常温で成膜させたのち、80℃で10分間熱処理した。その後、ガラス板上の塗膜に、QUV(Qパネル社製ソーラーアイ、FS−40ランプ)を用い、出力0.47W/m2 ・nm、飽和蒸気圧下、60℃の条件での8時間紫外線暴露(波長310nm)と50℃で4時間暗黒維持とを繰返して、延べ300時間の紫外線暴露を行った。次いで、塗膜をガラス板から剥がし、JIS K5400に準拠して、引張強さ(Kgf/cm2)を測定した。
初期紫外線透過率
初期透明性の評価に使用した塗工石英板について、波長360nmにおける透過率(%)を、吸光光度計((株)日立製作所製 U−3210)により測定した。
紫外線暴露後紫外線透過率
初期透明性の評価に使用した塗工石英板に、QUV(Qパネル社製ソーラーアイ、FS−40ランプ)を用い、出力0.47W/m2 ・nm、飽和蒸気圧下、60℃の条件での8時間紫外線暴露(波長310nm)と50℃で4時間暗黒維持とを繰返して、延べ300時間の紫外線暴露を行った。その後、この塗工石英板の波長360nmにおける透過率(%)を、吸光光度計((株)日立製作所製U−3210)により測定した。
【0021】
実施例1
攪拌機、温度計、ヒーター、単量体添加用ポンプおよび窒素ガス導入装置を備えたステンレス製オートクレーブに、初期成分として、水100部、反応性乳化剤としてα−スルホ−ω−〔1−(ノニルフェノキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)〕アンモニウム塩(商品名アデカリアソープSE−1025N、旭電化工業(株))製:以下、「反応性乳化剤▲1▼」という。)の25%水溶液8部、過硫酸アンモニウムの5%水溶液6部を仕込み、気相部を15分間窒素ガス置換したのち、75℃に昇温した。
次いで、追加成分として、水40部、反応性乳化剤▲1▼の25%水溶液8部、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール5部、ジアセトンアクリルアミド4部、n−ブチルアクリレート50部、メチルメタクリレート40部、およびアクリル酸1部からなる単量体混合物のプレエマルジョンを、3時間かけて連続的に添加しつつ、80℃で乳化重合を行い、プレエマルジョンの添加終了後85〜95℃でさらに2時間熟成した。その後、25℃まで冷却し、アンモニアでpH8に調整して、重合体粒子(A)の分散液を得た。この分散液の平均粒子径は、50nmであった。
次いで、該分散液に対し、多官能性ヒドラジン誘導体としてアジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液21部(カルボニル基とヒドラジノ基との当量比=1:1.0)を添加して、約1時間攪拌したのち、水で固形分濃度を35%に調整し、200メッシュの金網でろ過して、水系分散体を得た。
以上の結果を表1に示し、また該水系分散体の評価結果を表3に示す。
【0022】
実施例2
実施例1と同様のオートクレーブに、初期成分として、水100部、反応性乳化剤▲1▼の25%水溶液4部、過硫酸アンモニウムの5%水溶液10部を仕込み、気相部を15分間窒素ガス置換したのち、75℃に昇温した。
次いで、追加成分として、水30部、反応性乳化剤▲1▼の25%水溶液4部、過硫酸アンモニウムの5%水溶液10部、および表1に示す単量体混合物からなるプレエマルジョンを、3時間かけて連続的に添加しつつ、80℃で乳化重合を行い、プレエマルジョンの添加終了後85〜95℃でさらに2時間熟成した。その後、25℃まで冷却し、ジメチルエタノールアミンでpH8に調整して、重合体の分散液を得た。
次いで、該分散液に対し、メチルトリエトキシシラン2部を添加し、25℃で約1時間強く攪拌して、該重合体にメチルトリエトキシシランを吸収させたのち、70℃に昇温して、3時間重合を行って、重合体とポリシロキサンとを同一粒子内に含有する重合体粒子(A)の分散液を得た。この分散液の平均粒子径は、70nmであった。
次いで、該重合体粒子(A)の分散液を25℃まで冷却し、多官能性ヒドラジン誘導体(B)としてアジピン酸ジヒドラジドジアセトンヒドラゾンの10%水溶液19部(カルボニル基とヒドラジノ基との当量比=1:0.5)を添加したのち、約1時間攪拌した。その後、水で固形分濃度を35%に調整したのち、200メッシュの金網でろ過して、水系分散体を得た。
以上の結果を表1に示し、また該水系分散体の評価結果を表3に示す。
【0023】
実施例3
実施例1と同様のオートクレーブに、酢酸エチル100部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル4部、n−オクチルチオグリコール2部、および表1に示す単量体混合物を仕込み、気相部を15分間窒素ガス置換したのち、60℃に昇温し、そのまま1時間重合後、70〜75℃でさらに4時間熟成した。その後、25℃まで冷却し、強く撹拌しながら10%ジメチルエタノールアミンを15分間かけて徐々に加え、pH9に調整した。
次いで、得られた重合体溶液をナス型フラスコに移し、ロータリーエバポレーターにより酢酸エチルを脱溶剤し、水で固形分濃度を25%に調整したのち、高圧ホモジナイザーを用いて重合体粒子を微細化した。その後、200メッシュの金網でろ過して、重合体粒子(A)の分散液を得た。この分散液の平均粒子径は、80nmであった。
次いで、該分散液に対し、多官能性ヒドラジン誘導体(B)としてアジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液41部(カルボニル基とヒドラジノ基との当量比=1:0.8)を添加して、約1時間攪拌した。その後、水で固形分濃度を20%に調整したのち、200メッシュの金網でろ過して、水系分散体を得た。
以上の結果を表1に示し、また該水系分散体の評価結果を表3に示す。
【0024】
比較例1、3〜7
重合に際して、単量体混合物を表2に示すとおりとし、多官能性ヒドラジン誘導体(B)としてアジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液を表2に示す量で添加した以外は、実施例1と同様にして、各水系分散体を得た。
以上の結果を表2に示し、また各水系分散体の評価結果を表3に示す。
【0025】
比較例2
重合に際して、単量体混合物を表2に示すとおりとし、多官能性ヒドラジン誘導体(B)としてアジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液を表2に示す量で添加した以外は、実施例3と同様にして、水系分散体を得た。
以上の結果を表2に示し、また該水系分散体の評価結果を表3に示す。
【0026】
以上の結果、実施例1〜3に示す本発明の水系分散体は、透明で高強度な紫外線吸収性の塗膜を形成し、かつ高温多湿の条件下で長時間紫外線を暴露してもこれらの性能が低下することはない。
これに対して、比較例1は、単量体混合物中のベンゾトリアゾール単量体の含有量が1重量%未満であり、紫外線透過率が初期および紫外線暴露後とも高いことから、紫外線吸収性に劣っていた。
比較例2は、単量体混合物中のベンゾトリアゾール単量体の含有量が70重量%を超えており、塗膜強度に劣っていた。
比較例3は、単量体混合物中のカルボニル単量体の含有量が0.1重量%未満であり、紫外線暴露後の塗膜強度、紫外線暴露後の紫外線吸収性に劣っていた。比較例4は、単量体混合物中のカルボニル単量体の含有量が20重量%を超えており、紫外線暴露後の透明性に劣っていた。
比較例5は、粒子径が250nmを越えており、紫外線暴露後の透明性に劣っていた。
比較例6は、カルボニル基に対するヒドラジノ基の当量比が0.1未満であり、紫外線暴露後の塗膜強度、紫外線暴露後の紫外線吸収性に劣っていた。
比較例7は、カルボニル基に対するヒドラジノ基の当量比が5を越えており、紫外線暴露後の透明性に劣っていた。
【0027】
【表1】
Figure 0003674195
【0028】
【表2】
Figure 0003674195
【0029】
【表3】
Figure 0003674195
【0030】
【発明の効果】
本発明の水系分散体は、透明で高強度な紫外線吸収性の塗膜を形成し、かつ高温多湿の条件下で長時間紫外線を暴露してもこれらの性能が低下しないという優れた特性を有し、感熱記録剤、農業用ビニルフィルム、写真フィルム、ABS成型品、ポリカーボネート成型品等に対する黄変防止用コーティング材や、ガラス、フィルムあるいは布にコートした紫外線カットガラス、紫外線カットフィルムあるいは紫外線カット布の製造等に等として極めて好適に使用することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an aqueous dispersion which forms a transparent and high-strength ultraviolet-absorbing coating film and whose performance does not deteriorate even when exposed to ultraviolet rays for a long time under conditions of high temperature and high humidity.
[0002]
[Prior art]
In recent years, there has been a strong demand for pollution-free coating materials from the viewpoint of environmental protection and health and safety, and water-based conventional solvent-based coating materials have been promoted. As a result, the applications of water-based coating materials have been expanded. As a result, the performance requirements for water-based coating materials are becoming increasingly sophisticated.
Conventional aqueous coating materials are widely used because aqueous dispersions of (meth) acrylate polymers have excellent transparency and film-forming properties. However, since a normal (meth) acrylate polymer hardly absorbs ultraviolet rays in the wavelength range of 300 to 400 nm, yellowing of a base material such as plastic cannot be prevented.
On the other hand, as a method for imparting ultraviolet absorptivity to a coating material, for example, as disclosed in Japanese Patent Publication No. Sho 55-12441, there is a method of adding an ultraviolet absorber. There exists a fault that an absorber bleeds out from a coating film with time and an ultraviolet-ray absorbency falls gradually. As a method for improving this, JP-A-47-560 proposes a method of copolymerizing an ethylenically unsaturated monomer having an ultraviolet-absorbing functional group. In comparison, although there is little decrease in UV absorption over time, there is a problem that when UV light is exposed for a long time under conditions of high temperature and humidity, a decrease in performance is unavoidable.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made based on the background described above, and the problem is that a transparent, high-strength UV-absorbing coating film is formed, and ultraviolet rays are exposed for a long time under high-temperature and high-humidity conditions. An object of the present invention is to provide an aqueous dispersion in which these performances do not deteriorate.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
  As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have combined a specific UV-absorbing polymerizable monomer and a specific cross-linking system specifically, under conditions of high temperature and high humidity, The inventors have found that it is possible to form a coating film that does not deteriorate in performance such as transparency, strength, and ultraviolet absorptivity over a long period of time, and have made the present invention.
  That is, the gist of the present invention is as follows.
(A) An ethylenically unsaturated monomer having an ultraviolet-absorbing functional group based on a benzotriazole structure in the molecule2~60% by weight, (b) an ethylenically unsaturated monomer having a carbonyl group based on an aldo group or keto group in the molecule;5~10% by weight, and (c) other copolymerizable ethylenically unsaturated monomers30-97.5Polymer particles (A) having an average particle diameter of 250 nm or less obtained by polymerizing a monomer mixture consisting of wt% (provided that (a) + (b) + (c) = 100 wt%); A polyfunctional hydrazine derivative (B) having at least two hydrazino groups, an equivalent ratio of a carbonyl group in the polymer particles (A) and a hydrazino group in the polyfunctional hydrazine derivative (B) (( A): (B)) is contained in a range of 1: 0.1-5, an aqueous dispersion,
Consists of.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  Hereinafter, the present invention will be described in detail.
Polymer particles (A)
  The polymer particles (A) in the present invention are composed of (a) an ethylenically unsaturated monomer having an ultraviolet absorbing functional group based on a benzotriazole structure in the molecule (hereinafter referred to as “benzotriazole monomer”). , (B) an ethylenically unsaturated monomer having, as an essential component, an ethylenically unsaturated monomer having a carbonyl group based on an aldo group or keto group (hereinafter referred to as “carbonyl monomer”) in the molecule. It is produced by polymerizing a mixture (hereinafter abbreviated as “monomer mixture”).
<Benzotriazole monomer>
  Examples of the benzotriazole monomer used in the present invention include 2- (2′-hydroxy-3′-methacryloyloxyphenyl) -2H-benzotriazole and 2- (2′-hydroxy-4′-methacryloyloxyphenyl). ) -2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-5′-methacryloyloxyphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxyphenyl) -5-methacryloyloxy-2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3′-methacryloyloxy-5′-methylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-5′-methacryloyloxy-3′-methylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3′-methylphenyl) -5 Tacryloyloxy-2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-5′-methylphenyl) -5-methacryloyloxy-2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3′-methacryloyloxy-5 ′ -T-butylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-5'-methacryloyloxy-3'-t-butylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-3 ' -T-butylphenyl) -5-methacryloyloxy-2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-5'-t-butylphenyl) -5-methacryloyloxy-2H-benzotriazole, 2- (2'- Hydroxy-3'-methacryloyloxyethylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- 2'-hydroxy-4'-methacryloyloxyethylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-5'-methacryloyloxyethylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxyphenyl) -5-methacryloyloxyethyl-2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-3'-methacryloyloxyethyl-5'-methylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-5'- Methacryloyloxyethyl-3′-methylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3′-methylphenyl) -5-methacryloyloxyethyl-2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-) 5'-methylphenyl) -5-methacryloyloxy Cyethyl-2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3′-methacryloyloxyethyl-5′-t-butylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-5′-methacryloyloxyethyl) -3'-t-butylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-3'-t-butylphenyl) -5-methacryloyloxyethyl-2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy -5'-t-butylphenyl) -5-methacryloyloxyethyl-2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-3'-methacryloylaminophenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy- 4'-methacryloylaminophenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2 ' Hydroxy-5′-methacryloylaminophenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxyphenyl) -5-methacryloylamino-2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3′-methacryloylamino-5) '-Methylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-5'-methacryloylamino-3'-methylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-3'-methylphenyl) ) -5-methacryloylamino-2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-5′-methylphenyl) -5-methacryloylamino-2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3′-methacryloylamino) -5'-t-butylphenyl) -2H-benzotria Lumpur, 2- (2'-hydroxy-5'-methacryloylamino-3'-t-butylphenyl) -2H- benzotriazole, 2- (
2'-hydroxy-3'-t-butylphenyl) -5-methacryloylamino-2H-benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-5'-t-butylphenyl) -5-methacryloylamino-2H-benzotriazole Etc.
  Among these benzotriazole monomers, 2- (2′-hydroxy-5′-methacryloyloxyethylphenyl) -2H-benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-), which has little deterioration in UV absorption due to UV exposure, in particular. 5′-methacryloyloxyethyl-3′-t-butylphenyl) -2H-benzotriazole and the like are preferable.
  The benzotriazole monomers can be used alone or in admixture of two or more.
  The content of the benzotriazole monomer in the monomer mixture in the present invention is 2 to 60% by weight, particularly preferably 5 to 50% by weight, when the total amount of the monomer mixture is 100% by weight.
[0006]
<Carbonyl monomer>
Among the carbonyl monomers used in the present invention, examples of the ethylenically unsaturated monomer having an ald group include (meth) acrolein, crotonaldehyde, formylstyrene, formyl-α-methylstyrene, diacetone acrylamide, (Meth) acrylamide pivalin aldehyde, 3- (meth) acrylamide methyl-anisaldehyde, β- (meth) acryloyloxy-α, α-dialkylpropanals represented by the following formula (1), and the like can be given. .
[0007]
[Chemical 1]
Figure 0003674195
[0008]
[In Formula (1), R1Is a hydrogen atom or a methyl group, R2Is a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms, RThreeIs an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms, RFourRepresents an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms. ]
  Specific examples of β- (meth) acryloyloxy-α, α-dialkylpropanals represented by the formula (1) include β- (meth) acryloyloxy-α, α-dimethylpropanal (that is, β- (Meth) acryloyloxypivalinaldehyde), β- (meth) acryloyloxy-α, α-diethylpropanal, β- (meth) acryloyloxy-α, α-dipropylpropanal, β- (meth) acryloyloxy- Examples include α-methyl-α-butylpropanal, β- (meth) acryloyloxy-α, α, β-trimethylpropanal.
  Examples of the ethylenically unsaturated monomer having a keto group include diacetone (meth) acrylamide, vinyl alkyl ketones having 4 to 7 carbon atoms (for example, vinyl methyl ketone, vinyl ethyl ketone, vinyl n-propyl). Ketone, vinyl-i-propyl ketone, vinyl-n-butyl ketone, vinyl-i-butyl ketone, vinyl-t-butyl ketone, etc.), vinyl phenyl ketone, vinyl benzyl ketone, divinyl ketone, diacetone (meth) acrylate, acetonitrile (meth) Acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate-acetyl acetate, 3-hydroxypropyl (meth) acrylate-acetyl acetate, 2-hydroxybutyl (meth) acrylate-acetyl acetate, 3-hydroxybutyl (meth) acrylate Relate - acetylacetate, 4-hydroxybutyl (meth) acrylate - acetyl acetate, butanediol-1,4 (meth) acrylate - can be exemplified acetyl acetate.
  Of these carbonyl monomers, acrolein, diacetone acrylamide, vinyl methyl ketone and the like are particularly preferable.
  The carbonyl monomers can be used alone or in admixture of two or more.
  The content of the carbonyl monomer in the monomer mixture in the present invention is 0.5 to 10% by weight, particularly preferably 1 to 8% by weight, when the total of the monomer mixture is 100% by weight. .
[0009]
<Other ethylenically unsaturated monomers>
Other ethylenically unsaturated monomers (hereinafter abbreviated as “other monomers”) used together with benzotriazole monomer and carbonyl monomer in the present invention include benzotriazole monomer and carbonyl monomer. It is not particularly limited as long as it can be copolymerized with the monomer, for example,
Methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, n-propyl (meth) acrylate, i-propyl (meth) acrylate, n-butyl (meth) acrylate, i-butyl (meth) acrylate, sec-butyl (meth) Acrylate, t-butyl (meth) acrylate, n-amyl (meth) acrylate, i-amyl (meth) acrylate, n-hexyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, n-octyl (meth) acrylate, (Cyclo) alkyl (meth) acrylates such as cyclohexyl (meth) acrylate;
2-methoxyethyl (meth) acrylate, 2-ethoxyethyl (meth) acrylate, 2-methoxypropyl (meth) acrylate, 3-methoxypropyl (meth) acrylate, 2-methoxybutyl (meth) acrylate, 3-methoxybutyl ( Alkoxy (cyclo) alkyl (meth) acrylates such as (meth) acrylate, 4-methoxybutyl (meth) acrylate, p-methoxycyclohexyl (meth) acrylate;
Fluoroalkyl (meth) acrylates such as perfluoroethyl (meth) acrylate, perfluoropropyl (meth) acrylate, pentadecafluorooctyl (meth) acrylate;
Aminoalkyl (meth) acrylates such as 2-dimethylaminoethyl (meth) acrylate, 2-diethylaminoethyl (meth) acrylate, 2-dimethylaminopropyl (meth) acrylate and 3-dimethylaminopropyl (meth) acrylate;
2- (dimethylaminoethoxy) ethyl (meth) acrylate, 2- (diethylaminoethoxy) ethyl (meth) acrylate, 2- (dimethylaminoethoxy) propyl (meth) acrylate, 3- (dimethylaminoethoxy) propyl (meth) acrylate Aminoalkoxyalkyl (meth) acrylates such as;
Ethylene glycol di (meth) acrylate, diethylene glycol di (meth) acrylate, triethylene glycol di (meth) acrylate, tetraethylene glycol di (meth) acrylate, propylene glycol di (meth) acrylate, dipropylene glycol di (meth) acrylate, Tripropylene glycol di (meth) acrylate, tetrapropylene glycol di (meth) acrylate, 1,4-butanediol di (meth) acrylate, 1,6-hexanediol di (meth) acrylate, neopentyl glycol di (meth) acrylate 2,2′-bis [4- (meth) acryloyloxypropoxyoxy] propane, 2,2′-bis [4- (meth) acryloyloxydiethoxyphenyl] propane, Rintori (meth) acrylate, trimethylolpropane tri (meth) acrylate, polyfunctional, such as pentaerythritol tetra (meth) acrylate (meth) acrylates;
(Meth) having a photostable functional group such as 1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidyl (meth) acrylate and 2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl (meth) acrylate Acrylates;
Styrene, α-methylstyrene, 2-methylstyrene, 3-methylstyrene, 4-methylstyrene, 4-ethylstyrene, 4-t-butylstyrene, 3,4-dimethylstyrene, 4-methoxystyrene, 4-ethoxystyrene 2-chlorostyrene, 3-chlorostyrene, 4-chlorostyrene, 2,4-dichlorostyrene, 2,6-dichlorostyrene, 4-chloro-3-methylstyrene, divinylbenzene, 1-vinylnaphthalene, 2-vinyl Aromatic vinyl compounds such as pyridine and 4-vinylpyridine;
(Meth) acrylic acid, crotonic acid, cinnamic acid, maleic acid, maleic anhydride, fumaric acid, itaconic acid, monomethyl maleate, monoethyl maleate, monomethyl itaconate, monoethyl itaconate, mono-2-hexahydrophthalic acid Carboxyl group-containing unsaturated monomers such as (meth) acryloyloxyethyl and maleamic acid, or anhydrides thereof;
(Meth) acrylamide, N-methyl (meth) acrylamide, N-ethyl (meth) acrylamide, N, N-dimethyl (meth) acrylamide, N-methyl-N-ethyl (meth) acrylamide, N, N-diethyl (meta) ) Acrylamide, N-methoxymethyl (meth) acrylamide, Nn-propoxymethyl (meth) acrylamide, Ni-propoxymethyl (meth) acrylamide, Nn-butoxymethyl (meth) acrylamide, N, N-dimethoxy Amides or imides of unsaturated carboxylic acids such as methyl (meth) acrylamide, N, N-methylenebis (meth) acrylamide, N, N-ethylenebis (meth) acrylamide, maleamide and maleimide;
Cyano group-containing unsaturated monomers such as (meth) acrylonitrile, crotonnitrile, 2-cyanoethyl (meth) acrylate, 2-cyanopropyl (meth) acrylate, 3-cyanopropyl (meth) acrylate, and cinnamic nitrile;
Vinyl halide compounds such as vinyl chloride and vinylidene chloride;
Conjugated dienes such as 1,3-butadiene, isoprene, chloroprene, 2,3-dimethyl-1,3-butadiene;
In addition to polymerizable silicones such as γ- (meth) acryloyloxypropyltrimethoxysilane, Silaplane FM0711 (trade name) manufactured by Chisso Corporation, etc.
[0010]
As another monomer having a hydroxyl group, for example,
Hydroxymethyl (meth) acrylate, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, 3-hydroxypropyl (meth) acrylate, 2-hydroxybutyl (meth) acrylate, 3-hydroxybutyl (meth) Hydroxy (cyclo) such as acrylate, 4-hydroxybutyl (meth) acrylate, 5-hydroxyamyl (meth) acrylate, 6-hydroxyhexyl (meth) acrylate, 4-hydroxycyclohexyl (meth) acrylate, neopentyl glycol (meth) acrylate, etc. ) Alkyl mono (meth) acrylates;
Substituted hydroxy (cyclo) alkyl (meth) acrylates such as 3-chloro-2-hydroxypropyl (meth) acrylate and 3-amino-2-hydroxypropyl (meth) acrylate;
Trivalent or higher polyhydric alcohols such as mono- or di- (meth) acrylate of glycerol, mono- or di- (meth) acrylate of trimethylolpropane, mono-, di- or tri- (meth) acrylate of pentaerythritol Free hydroxyl group-containing (meth) acrylates;
N-methylol-substituted unsaturated carboxylic acid amides such as N-methylol (meth) acrylamide and N, N-dimethylol (meth) acrylamide;
As another monomer having a group that can be converted to a hydroxyl group, for example,
Unsaturated epoxy compounds such as allyl glycidyl ether, glycidyl (meth) acrylate, methyl glycidyl (meth) acrylate, and epoxidized cyclohexyl (meth) acrylate;
Examples thereof include vinyl esters such as vinyl acetate, vinyl propionate, and vinyl versatate.
  Among these other monomers, methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, n-butyl (meth) acrylate, cyclohexyl (meth) acrylate, (meth) acrylic acid, 1,2,2,6, In addition to 6-pentamethyl-4-piperidyl (meth) acrylate and the like, the monomer having a hydroxyl group, styrene, α-methylstyrene, (meth) acrylonitrile and the like are preferable.
  The other monomers can be used alone or in admixture of two or more.
  The content of other monomers in the monomer mixture in the present invention is as follows:30-97.5% By weight.
[0011]
<Production of polymer particles (A)>
As a method for polymerizing a monomer mixture composed of a benzotriazole monomer, a carbonyl monomer and another monomer, any method capable of producing polymer particles (A) having a required average particle diameter may be used. However, the emulsion polymerization method is preferred. Further, when emulsion polymerization is difficult due to the composition of the monomer mixture, a method of forcibly emulsifying or self-emulsifying the obtained polymer in an aqueous medium after solution polymerization (hereinafter referred to as “solution polymerization / emulsification method”). .) Is preferred.
Hereinafter, these methods will be described.
(A) Production of polymer particles (A) by emulsion polymerization
The emulsion polymerization can be carried out by a usual method. For example, in an aqueous medium, in addition to a monomer mixture, a radical polymerization initiator and an emulsifier, a chain transfer agent (molecular weight preparation agent), chelation as necessary. An agent or the like is added and, for example, polymerization is performed at a temperature of room temperature to 100 ° C. for about 1 to 30 hours.
Examples of the radical polymerization initiator include an oxidizing agent composed of organic hydroperoxides such as cumene hydroperoxide, diisopropylbenzene hydroperoxide, paramentane hydroperoxide, a sugar-containing iron pyrophosphate formulation, and a sulfoxylate formulation. A redox initiator comprising a combination with a reducing agent such as a sugar-containing iron pyrophosphate / sulfoxylate mixed formulation; persulfates such as potassium persulfate and ammonium persulfate; 2,2′-azobisisobutyronitrile; 2,2'-azobis (4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile), 2,2'-azobis-2,4-dimethylvaleronitrile, 1,1'-azobis-cyclohexane-1-carbonitrile, etc. Azo compounds; benzoyl peroxide, dibutyl peroxide, Organic peroxides such as lauroyl peroxide and t-butylperoxy-2-ethylhexanoate; hydrogen peroxide and the like can be mentioned. Redox initiators and persulfates are preferred.
These radical polymerization initiators can be used alone or in admixture of two or more.
The usage-amount of a radical polymerization initiator is 0.05-5 weight part normally per 100 weight part of monomer mixtures, Preferably it is about 0.1-2 weight part.
Examples of the emulsifier include an anionic emulsifier, a nonionic emulsifier, a cationic emulsifier, an amphoteric emulsifier, and the like, and in particular, a reactive emulsifier having a copolymerizable ethylenically unsaturated bond in the molecule. preferable.
Examples of the anionic emulsifier include alkali metal salts of higher alcohol sulfates, alkali metal salts of alkylbenzene sulfonic acids, alkali metal salts of succinic acid dialkyl ester sulfonic acids, alkali metal salts of alkyl diphenyl ether disulfonic acids, and polyoxyethylene alkyls. In addition to sulfate ester salts of (or alkylphenyl) ethers, as reactive emulsifiers, sulfosuccinic acid diester ammonium salt of oleyl alcohol (trade name Latemul S-180A, manufactured by Kao Corporation), α-sulfo-ω- [ 1- (nonylphenoxy) methyl-2- (2-propenyloxy) ethoxy-poly (oxy-1,2-ethanediyl)] ammonium salt (trade name Adekaria Soap SE-1025N, manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.) , The following product names, Nord JS-2 (manufactured by Sanyo Chemical Co., Ltd.), Aqualon HS-10 (manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.), Antox MS-60 (Nippon Emulsifier Co., Ltd.) and the like can be mentioned.
Examples of the nonionic emulsifier include polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl phenyl ether, and the following trade names: Aqualon RS-20 (manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.), Adekaria soap NE- Reactive emulsifiers such as 20 (manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.).
Examples of the cationic surfactant include alkyl pyridinyl chloride and alkyl ammonium chloride. As the amphoteric emulsifier, lauryl betaine is suitable.
These emulsifiers can be used alone or in admixture of two or more. The amount of the emulsifier used is usually 5 parts by weight or less per 100 parts by weight of the monomer mixture.
Examples of the chain transfer agent include halogenated hydrocarbons such as chloroform and bromoform; mercaptans such as n-dodecyl mercaptan, t-dodecyl mercaptan, n-octyl mercaptan, and n-octyl thioglycol; dimethylxanthogen disulfide, Xanthogens such as diisopropylxanthogen disulfide; terpenes such as dipentene and terpinolene; unsaturated cyclic hydrocarbon compounds such as 9,10-dihydroanthracene, 1,4-dihydronaphthalene, indene and 1,4-cyclohexadiene; xanthene, An unsaturated heterocyclic compound such as 2,5-dihydrofuran; α-methylstyrene dimer and the like can be mentioned.
These chain transfer agents can be used alone or in admixture of two or more.
The amount of chain transfer agent used is usually 5 parts by weight or less per 100 parts by weight of the monomer mixture.
Moreover, as said chelating agent, glycine, alanine, ethylenediaminetetraacetic acid etc. are used, for example.
These chelating agents can be used alone or in admixture of two or more.
The amount of chelating agent used is usually 0.1 parts by weight or less per 100 parts by weight of the monomer mixture.
[0012]
In the emulsion polymerization, in addition to the radical polymerization initiator and the emulsifier, if necessary, a chain transfer agent, a chelating agent and the like are used in combination, and usually 100 to 500 parts by weight of water per 100 parts by weight of the monomer mixture. And a polymerization initiator and an emulsifier in an amount within the above range, and a polymerization temperature of 5 to 100 ° C., preferably 50 to 90 ° C., and a polymerization time of 0.1 to 10 hours.
As a polymerization method at that time, a batch method, a method in which at least a part of the monomer is divided or continuously added, a method in which a pre-emulsion of at least a part of the monomer is divided or continuously added, or these In particular, when using a monomer having low water solubility, a monomer mixture, water or the like can be obtained in advance using a high-pressure homogenizer or an ultrasonic disperser. It is preferable to prepare a pre-emulsion by forcibly emulsifying an emulsifier and the like, and then perform polymerization by a batch polymerization method, a method of adding in a divided or continuous manner, or the like. The polymerization conversion rate is preferably 99.5% by weight or more.
In the emulsion polymerization, a small amount of a solvent can be used as necessary within the range not impairing workability, disaster prevention safety, environmental safety and production safety. Examples of the solvent include methyl ethyl ketone, acetone, trichlorotrifluoroethane, methyl isobutyl ketone, dimethyl sulfoxide, toluene, dibutyl phthalate, methyl pyrrolidone, ethyl acetate, and alcohols, cellosolves, carbitols, and the like. One or more are used.
The amount of the solvent used is usually 10 parts by weight or less per 100 parts by weight of the monomer mixture.
[0013]
(B) Production of polymer particles (A) by solution polymerization / emulsification method
The solution polymerization in the solution polymerization / emulsification method can be carried out by an ordinary method. For example, in an organic solvent, in addition to a monomer mixture and a radical polymerization initiator, a chain transfer agent (molecular weight adjusting agent) as necessary. For example, polymerization is performed at a temperature of room temperature to 100 ° C. for about 1 to 30 hours.
Examples of the organic solvent include toluene, xylene, dibutyl phthalate, methyl pyrrolidone, tetrahydrofuran, dimethylformamide, ethyl acetate, ethyl lactate, and the like, as well as alcohols, cellosolves, carbitols, etc., preferably toluene, Ethyl acetate, ethanol and the like.
These organic solvents can be used alone or in admixture of two or more.
As the radical polymerization initiator, for example, those exemplified for the method (a) are used, and preferably an azo compound or an organic peroxide.
The amount of the radical polymerization initiator used is usually about 0.5 to 10 parts by weight, preferably about 1 to 5 parts by weight per 100 parts by weight of the monomer mixture.
As said chain transfer agent, what was illustrated about the method of said (a) is used, for example.
The amount of chain transfer agent used is usually 5 parts by weight or less per 100 parts by weight of the monomer mixture.
In the solution polymerization, in addition to the radical polymerization initiator, if necessary, a chain transfer agent is used in combination, and usually 100 to 500 parts by weight of the organic solvent and the polymerization initiator are added per 100 parts by weight of the total monomer components. It is used in an amount within the range, and is carried out under the conditions of a polymerization temperature of 5 to 100 ° C., preferably 50 to 90 ° C., and a polymerization time of 0.1 to 10 hours.
As a polymerization method at that time, a batch method, a method in which at least a part of the monomer is divided or continuously added, or a method in which these methods are combined stepwise can be adopted. The polymerization conversion rate is preferably 80% by weight or more.
Polymer particles (A) can be produced by forcibly emulsifying or self-emulsifying the organic solvent solution of the polymer thus obtained using water and an emulsifier if necessary, and by a known method. it can. Thereafter, it is preferable to remove the solvent by a known method from the viewpoints of workability, disaster prevention safety, environmental safety, and the like.
[0014]
<Other components that the polymer particles (A) can contain>
The polymer particles (A) in the present invention may contain other components in the particles as necessary within the range that does not impair the intended effect of the present invention, that is, transparency and strength of the coating film. it can.
Examples of such other components include siloxane components.
The siloxane component uses a hydrolyzable silane compound, and at least a part of the siloxane component is absorbed by polymer particles dispersed in an aqueous medium, and then the condensed silane compound is subjected to a condensation reaction. It can be contained in the polymer particles (A).
Examples of the hydrolyzable silane compound include tetramethoxysilane, tetraethoxysilane, tetra-n-propoxysilane, tetra-i-propoxysilane, tetra-n-butoxysilane, methyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, Ethyltrimethoxysilane, ethyltriethoxysilane, n-propyltrimethoxysilane, n-propyltriethoxysilane, i-propyltrimethoxysilane, i-propyltriethoxysilane, n-butyltrimethoxysilane, n-butyltriethoxy Silane, i-butyltrimethoxysilane, i-butyltriethoxysilane, 3-chloropropyltrimethoxysilane, 3-chloropropyltriethoxysilane, 2-hydroxypropyltrimethoxysilane, 2-hydroxypropiyl Triethoxysilane, 3-hydroxypropyltrimethoxysilane, 3-hydroxypropyltriethoxysilane, vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, vinyltriacetoxysilane, 3,3,3-trifluoropropyltrimethoxysilane, 3, 3,3-trifluoropropyltriethoxysilane, 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane, 3-glycidoxypropyltriethoxysilane, 3-methacryloyloxypropyltrimethoxysilane, 3-methacryloyloxypropyltriethoxysilane, 3 -Mercaptopropyltrimethoxysilane, 3-mercaptopropyltriethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, phenyltriethoxysilane, 3-aminopropyltrimethoxysilane, 3-amino Propyltriethoxysilane, 3,4-epoxycyclohexylethyltrimethoxysilane, 3,4-epoxycyclohexylethyltriethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, dimethyldiethoxysilane, diethyldimethoxysilane, diethyldiethoxysilane, methyltrichlorosilane, Examples thereof include trimethylchlorosilane and aminosilane.
Among these hydrolyzable silane compounds, tetramethoxysilane, tetraethoxysilane, methyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, dimethyldiethoxysilane, i-butyltrimethoxysilane, 3-glycidoxypropyltri Methoxysilane or the like is preferable.
The hydrolyzable silane compounds can be used alone or in admixture of two or more, and can also be used in combination with other metal alkoxides such as titanium and aluminum and known silane coupling agents.
The amount of the hydrolyzable silane compound used is preferably 0.1 to 10 parts by weight per 100 parts by weight of the polymer particles.
The coating film formed from the aqueous dispersion of the present invention can further improve coating film performance such as weather resistance by containing a siloxane component.
[0015]
<Characteristics of polymer particles (A)>
The average particle diameter of the polymer particles (A) obtained as described above is 250 nm or less, preferably 10 to 150 nm, and more preferably 10 to 100 nm. In this case, when the average particle diameter of the polymer particles (A) exceeds 250 nm, the coating film strength, transparency and the like are lowered.
In the case of emulsion polymerization, the average particle size of the polymer particles (A) is adjusted by adjusting the amount of emulsifier used, the viscosity of the monomer phase, the stirring conditions, etc., and in the case of the solution polymerization / emulsification method, It can be adjusted by adjusting the hydrophilicity, molecular weight, emulsification conditions, etc. of the polymer.
The weight average molecular weight in terms of polystyrene of the polymer comprising the monomer mixture constituting the polymer particles (A) is usually 5,000 to 1,000,000, preferably 10,000 to 700,000, The glass transition temperature of the polymer is usually -50 to + 100 ° C.
In this invention, a polymer particle (A) can be used individually or in mixture of 2 or more types.
[0016]
Multifunctional hydrazine derivative (B)
As the polyfunctional hydrazine derivative (B) in the present invention, for example,
Oxalic acid dihydrazide, malonic acid dihydrazide, succinic acid dihydrazide, glutaric acid dihydrazide, adipic acid dihydrazide, sebacic acid dihydrazide, phthalic acid dihydrazide, isophthalic acid dihydrazide, terephthalic acid dihydrazide, maleic acid dihydrazide, fumaric acid dihydrazide Dicarboxylic acid dihydrazides having 2 to 10 carbon atoms, particularly 4 to 6 carbon atoms in total;
Tri- or higher functional hydrazides such as citric acid trihydrazide, nitriloacetic acid trihydrazide, cyclohexanetricarboxylic acid trihydrazide, ethylenediaminetetraacetic acid tetrahydrazide;
Ethylene-1,2-dihydrazine, propylene-1,2-dihydrazine, propylene-1,3-dihydrazine, butylene-1,2-dihydrazine, butylene-1,3-dihydrazine, butylene-1,4 -Aliphatic dihydrazines having 2 to 4 carbon atoms in total such as dihydrazine and butylene-2,3-dihydrazine
Water-soluble dihydrazine such as
Furthermore, as the polyfunctional hydrazine derivative (B), at least a part of the hydrazino group of the water-soluble dihydrazine is substituted with acetaldehyde, propionaldehyde, butyraldehyde, acetone, methyl ethyl ketone, diethyl ketone, methyl propyl ketone, methyl butyl ketone, di Compounds blocked by reacting with carbonyl compounds such as acetone alcohol (hereinafter referred to as “blocked polyfunctional hydrazine derivatives”) such as adipic acid dihydrazide monoacetone hydrazone, adipic acid dihydrazide diacetone hydrazone, etc. are also used. be able to. By using such a blocked polyfunctional hydrazine derivative, the progress of the crosslinking reaction of the aqueous dispersion of the present invention can be moderately suppressed, so that the redispersibility can be further improved.
Of these polyfunctional hydrazine derivatives (B), adipic acid dihydrazide, sebacic acid dihydrazide, isophthalic acid dihydrazide, adipic acid dihydrazide diacetone hydrazone and the like are preferable.
The said polyfunctional hydrazine derivative (B) can be used individually or in mixture of 2 or more types.
The amount of the polyfunctional hydrazine derivative (B) used is such that the equivalent ratio ((A) :( B)) of the carbonyl group in the polymer particle (A) and the hydrazino group in the polyfunctional hydrazine derivative (B) is 1: 0.1-5, preferably 1: 0.5-1.5, more preferably 1: 0.7-1.2. In this case, when the hydrazino group is less than 0.1 equivalent with respect to 1 equivalent of the carbonyl group, the coating strength after exposure to ultraviolet rays, the ultraviolet absorption, etc. are reduced. Transparency and the like are reduced. However, the equivalent ratio in the case of using a blocked polyfunctional hydrazine derivative as the polyfunctional hydrazine derivative (B) is the same as that of the hydrazino group in the polyfunctional hydrazine derivative (B) before blocking with the carbonyl group. The equivalent ratio of
The polyfunctional hydrazine derivative (B) can be blended in an appropriate process for preparing the aqueous dispersion of the present invention, but it suppresses the generation of coagulum during the production of the polymer particles (A), and the polymerization stability. In order to maintain this, it is desirable to add the total amount after the production of the particles.
In the drying process after the application of the aqueous dispersion of the present invention, the polyfunctional hydrazine derivative (B) reacts with the carbonyl group in the polymer particles (A) to form a network structure. It has a function of crosslinking the film. This crosslinking reaction usually proceeds at room temperature without using a catalyst, but if necessary, a catalyst such as a water-soluble metal salt such as zinc sulfate, manganese sulfate, cobalt sulfate or the like is added or heat-dried. The crosslinking reaction can also be promoted.
[0017]
Various additives
The aqueous dispersion of the present invention has crosslinkability due to the reaction between the carbonyl group in the polymer particles (A) and the (blocked) hydrazino group in the polyfunctional hydrazine derivative (B). Depending on the case, a crosslinking agent can be further blended. Examples of such crosslinking agents include thermosetting resins such as amino resins, phenol resins, epoxy resins, alkyd resins, and unsaturated polyesters, and organic compounds such as isocyanate compounds, blocked isocyanate compounds, polyhydric alcohols, and aziridine compounds. Examples of the crosslinking agent include inorganic crosslinking agents such as metals and metal compounds. These crosslinking agents can be used alone or in admixture of two or more. The amount of the crosslinking agent used is preferably 0.01 to 50 parts by weight, more preferably 0.1 to 20 parts by weight, per 100 parts by weight of the solid content of the aqueous dispersion.
Moreover, various other additives can be mix | blended with the aqueous dispersion of this invention according to the intended purpose.
Examples of such other additives include organic solvents that improve film formability and wettability, surfactants, resinous additives, UV absorbers that further improve UV absorption, and light stabilizers. Can do.
Examples of the organic solvent include alcohols such as methyl alcohol, ethyl alcohol, n-propyl alcohol, i-propyl alcohol, n-butyl alcohol, i-butyl alcohol, n-amyl alcohol, n-hexyl alcohol, and ethylene. Glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol mono-n-propyl ether, ethylene glycol mono-i-propyl ether, ethylene glycol mono-n-butyl ether, ethylene glycol mono-n-hexyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol Monoethyl ether, diethylene glycol mono-i-propyl ether, ethylene glycol monomethyl ether acetate, ethylene glycol Monoethyl ether acetate, it may be mentioned tributoxy methyl phosphate and the like.
These organic solvents can be used alone or in admixture of two or more.
The amount of the organic solvent used is preferably 0.1 to 50 parts by weight, more preferably 1 to 20 parts by weight, per 100 parts by weight of the aqueous dispersion.
As the surfactant, a fluorine-based surfactant is preferable.
Examples of the fluorosurfactant include perfluoroalkyl group-containing carboxylate, perfluoroalkyl group-containing sulfate ester salt, perfluoroalkyl group-containing sulfonate, perfluoroalkyl group-containing sulfosuccinate, and perfluoroalkyl. Examples thereof include a group-containing phosphate ester salt, a perfluoroalkyltrialkylammonium salt, a perfluoroalkylpolyoxyethylene, and a perfluoroalkylbetaine. The carbon number of the perfluoroalkyl group in these fluorosurfactants is usually 4 to 20, preferably 6 to 18.
The said fluorosurfactant can be used individually or in mixture of 2 or more types.
The amount of the surfactant used is preferably 0.001 to 1 part by weight, more preferably 0.005 to 0.5 part by weight, per 100 parts by weight of the aqueous dispersion.
Examples of the resinous additive include water-soluble or water-dispersible polyester resins, water-soluble or water-dispersible epoxy resins, water-soluble or water-dispersible acrylic resins, styrene-maleic acid, which are usually used in water-based paints. Examples thereof include carboxyl group-containing aromatic vinyl resins such as copolymers, water-soluble or water-dispersible urethane resins, and polymer alcohols such as polyvinyl alcohol (PVA). These resinous additives can be used alone or in admixture of two or more.
The amount of the resinous additive used is preferably 0.1 to 50 parts by weight or less, preferably 1 to 30 parts by weight or less per 100 parts by weight of the solid content of the aqueous dispersion.
[0018]
As the ultraviolet absorber, for example,
Inorganic ultraviolet absorbers such as titanium oxide, zinc oxide, cerium oxide;
Salicylic acid ultraviolet absorbers such as phenyl salicylate, pt-butylphenyl salicylate, p-octylphenyl salicylate;
2,4-dihydroxybenzophenone, 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone, 2-hydroxy-4-octoxybenzophenone, 2-hydroxy-4-dodecyloxybenzophenone, 2,2′-dihydroxy-4-methoxybenzophenone, 2, Benzophenone ultraviolet absorbers such as 2′-dihydroxy-4,4′-dimethoxybenzophenone, 2-hydroxy-4-methoxy-5-sulfobenzophenone, bis (2-methoxy-4-hydroxy-5-benzoylphenyl) methane;
2- (2′-hydroxy-5′-methylphenyl) benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-5′-t-butylphenyl) benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3 ′, 5′- Di-t-butylphenyl) benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3′-t-butyl-5′-methylphenyl) -5-chlorobenzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3 ′, 5 '-Di-t-butylphenyl) -5-chlorobenzotriazole, 2- (2'-hydroxy-3', 5'-di-t-amylphenyl) benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-4 ' -Octoxyphenyl) benzotriazole, 2- [2'-hydroxy-3 '-(3 ", 4", 5 ", 6" -tetrahydrophthalimidomethyl) -5'-methylphenyl] Nzotriazole, 2,2′-methylenebis [4- (1,1,3,3-tetramethylbutyl) -6- (2H-benzotriazol-2-yl) phenol], i-octyl-3- [3 -(2H-benzotriazol-2-yl) -5-t-butylphenyl] propionate, methyl-3- [3- (2H-benzotriazol-2-yl) -5-t-butylphenyl] propionate and polyethylene glycol Benzotriazole ultraviolet absorbers such as condensates with
Examples thereof include cyanoacrylate ultraviolet absorbers such as 2-ethylhexyl-2-cyano-3,3'-diphenyl acrylate and ethyl-2-cyano-3,3'-diphenyl acrylate.
These ultraviolet absorbers can be used alone or in admixture of two or more.
The amount of the ultraviolet absorber used is preferably 0.05 to 10 parts by weight, more preferably 0.1 to 5 parts by weight per 100 parts by weight of the solid content of the aqueous dispersion.
The light stabilizer is not particularly limited, and examples of the light stabilizer conventionally used in paints, synthetic rubbers, synthetic resins, synthetic fibers such as organic nickel and hindered amines are Any of these may be used, but preferably bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) sebacate, bis (1,2,2,6,6-pentamethyl-4-piperidyl) sebacate, Hindered amines such as 4-benzoyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, tetraxy (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) -1,2,3,4-butanetetracarboxylate System light stabilizer.
These light stabilizers can be used alone or in admixture of two or more.
The amount of the light stabilizer used is preferably 0.01 to 10 parts by weight, more preferably 0.05 to 5 parts by weight per 100 parts by weight of the solid content of the aqueous dispersion. Further, additives other than the above include plasticizers, lubricants, antifoaming agents, wetting agents, wettability imparting agents, antifreezing agents, leveling agents, pigments, dyes, fillers, antiseptic / antifungal agents, and antioxidants. An agent etc. can be mentioned. The total amount of these additives is preferably 0.001 to 50 parts by weight, more preferably 0.01 to 40 parts by weight, per 100 parts by weight of the solid content of the aqueous dispersion.
[0019]
<Characteristics and applications of aqueous dispersion>
The solid content concentration of the aqueous dispersion of the present invention is usually 10 to 80% by weight, preferably 20 to 70% by weight.
The aqueous dispersion of the present invention forms a transparent and high-strength UV-absorbing coating film after drying at room temperature or drying, and these performances deteriorate even when exposed to ultraviolet rays for a long time under high temperature and humidity conditions. There is nothing.
The aqueous dispersion of the present invention can be used as a coating material for both clear paints and colored paints, for example, polyethylene, polypropylene, polystyrene, acrylonitrile-butadiene-styrene resin (ABS), acrylic resin, polyvinyl chloride, polyethylene. In addition to plastics such as terephthalate (PET) and polycarbonate or their films, wood, paper, glass, metal (for example, stainless steel such as SUS, aluminum), concrete, mortar, cement, ceramic, slate, marble, ceramics, plaster, It can be applied to various base materials such as leather, fiber, rubber and the like. In addition, these base materials can also be subjected to appropriate pretreatments such as discharge treatment, sputtering, vacuum deposition, chemical treatment, etc., as necessary.
Accordingly, the coating material comprising the aqueous dispersion of the present invention is useful for a wide range of applications. In particular, it is a coating for preventing yellowing of heat-sensitive recording agents, agricultural vinyl films, photographic films, ABS molded products, polycarbonate molded products, and the like. It can be used very suitably for the production of materials, glass, film or cloth, UV cut glass, UV cut film or UV cut cloth.
When applying the coating material comprising the aqueous dispersion of the present invention, conventionally known methods such as dipping, brush coating, spray coating, blade coating, roll coating, electrodeposition, etc. can be employed. .
[0020]
【Example】
Hereinafter, the embodiment of the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the present invention is not limited to these examples.
In the following, “parts” and “%” are based on weight unless otherwise specified.
Various evaluations in the examples and comparative examples were performed as follows.
Initial transparency
The aqueous dispersion was applied on a quartz plate having a thickness of 1 mm with an applicator so that the dry film thickness was 30 μm, and then dried at 80 ° C. for 10 minutes. Thereafter, the transmittance (%) at a wavelength of 400 nm of the coated quartz plate was measured with an absorptiometer (U-3210, manufactured by Hitachi, Ltd.).
Transparency after UV exposure
QUV (Q Panel Solar Eye, FS-40 lamp) was used for the coated quartz plate used for the evaluation of initial transparency, and the output was 0.47 W / m.2-UV exposure was performed for 300 hours in total by repeating UV exposure for 8 hours (wavelength: 310 nm) at 60 ° C. under a saturated vapor pressure of nm and dark maintenance at 50 ° C. for 4 hours. Thereafter, the transmittance (%) at a wavelength of 400 nm of the coated quartz plate was measured with an absorptiometer (U-3210 manufactured by Hitachi, Ltd.).
Initial coating strength
The aqueous dispersion was cast on a glass plate so as to have a dry film thickness of 0.3 mm, formed into a film at room temperature, and then heat-treated at 80 ° C. for 10 minutes. Thereafter, the coating film is peeled off from the glass plate, and in accordance with JIS K5400, the tensile strength (Kgf / cm2) Was measured.
Film strength after UV exposure
The aqueous dispersion was cast on a glass plate so as to have a dry film thickness of 0.3 mm, formed into a film at room temperature, and then heat-treated at 80 ° C. for 10 minutes. Then, QUV (Q Panel Solar Eye, FS-40 lamp) was used for the coating on the glass plate, and the output was 0.47 W / m.2-UV exposure was performed for 300 hours in total by repeating UV exposure for 8 hours (wavelength: 310 nm) at 60 ° C. under a saturated vapor pressure of nm and dark maintenance at 50 ° C. for 4 hours. Next, the coating film is peeled off from the glass plate, and the tensile strength (Kgf / cm) is measured according to JIS K5400.2) Was measured.
Initial UV transmittance
The transmittance (%) at a wavelength of 360 nm of the coated quartz plate used for the evaluation of the initial transparency was measured with an absorptiometer (U-3210, manufactured by Hitachi, Ltd.).
UV transmittance after UV exposure
QUV (Q Panel Solar Eye, FS-40 lamp) was used for the coated quartz plate used for the evaluation of initial transparency, and the output was 0.47 W / m.2-UV exposure was performed for 300 hours in total by repeating UV exposure for 8 hours (wavelength: 310 nm) at 60 ° C. under a saturated vapor pressure of nm and dark maintenance at 50 ° C. for 4 hours. Thereafter, the transmittance (%) at a wavelength of 360 nm of the coated quartz plate was measured with an absorptiometer (U-3210 manufactured by Hitachi, Ltd.).
[0021]
Example 1
In a stainless steel autoclave equipped with a stirrer, thermometer, heater, monomer addition pump and nitrogen gas introducing device, 100 parts of water as an initial component and α-sulfo-ω- [1- (nonylphenoxy) as a reactive emulsifier ) Methyl-2- (2-propenyloxy) ethoxy-poly (oxy-1,2-ethanediyl)] ammonium salt (trade name Adekaria Soap SE-1025N, Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.): It is referred to as “emulsifier (1)”. ) And 6 parts of a 5% aqueous solution of ammonium persulfate were charged, and the gas phase was replaced with nitrogen gas for 15 minutes, and then heated to 75 ° C.
Then, as additional components, 40 parts of water, 8 parts of a 25% aqueous solution of reactive emulsifier (1), 5 parts of 2- (2′-hydroxy-5′-methacryloyloxyethylphenyl) -2H-benzotriazole, diacetone acrylamide While continuously adding a pre-emulsion of a monomer mixture consisting of 4 parts, 50 parts of n-butyl acrylate, 40 parts of methyl methacrylate, and 1 part of acrylic acid over 3 hours, emulsion polymerization is performed at 80 ° C., After completion of the addition of the pre-emulsion, aging was further performed at 85 to 95 ° C. for 2 hours. Then, it cooled to 25 degreeC and adjusted to pH8 with ammonia, and the dispersion liquid of the polymer particle (A) was obtained. The average particle size of this dispersion was 50 nm.
Next, 21 parts of a 10% aqueous solution of adipic acid dihydrazide (equivalent ratio of carbonyl group to hydrazino group = 1: 1.0) was added as a polyfunctional hydrazine derivative to the dispersion and stirred for about 1 hour. After that, the solid content concentration was adjusted to 35% with water and filtered through a 200 mesh wire net to obtain an aqueous dispersion.
The above results are shown in Table 1, and the evaluation results of the aqueous dispersion are shown in Table 3.
[0022]
Example 2
In the same autoclave as in Example 1, 100 parts of water, 4 parts of a 25% aqueous solution of reactive emulsifier (1) and 10 parts of a 5% aqueous solution of ammonium persulfate were charged as initial components, and the gas phase part was replaced with nitrogen gas for 15 minutes. After that, the temperature was raised to 75 ° C.
Then, as an additional component, a pre-emulsion comprising 30 parts of water, 4 parts of a 25% aqueous solution of reactive emulsifier (1), 10 parts of a 5% aqueous solution of ammonium persulfate, and the monomer mixture shown in Table 1 was added over 3 hours. The emulsion polymerization was carried out at 80 ° C. while continuously adding, and aging was further carried out at 85 to 95 ° C. for 2 hours after the addition of the pre-emulsion. Then, it cooled to 25 degreeC and adjusted to pH8 with dimethylethanolamine, and obtained the dispersion liquid of the polymer.
Next, 2 parts of methyltriethoxysilane was added to the dispersion and stirred vigorously at 25 ° C. for about 1 hour to absorb the methyltriethoxysilane in the polymer, and then the temperature was raised to 70 ° C. Polymerization was performed for 3 hours to obtain a dispersion of polymer particles (A) containing the polymer and polysiloxane in the same particles. The average particle size of this dispersion was 70 nm.
Subsequently, the dispersion liquid of the polymer particles (A) was cooled to 25 ° C., and 19 parts of a 10% aqueous solution of adipic acid dihydrazide diacetone hydrazone as the polyfunctional hydrazine derivative (B) (equivalent ratio of carbonyl group to hydrazino group). = 1: 0.5), and then stirred for about 1 hour. Thereafter, the solid content concentration was adjusted to 35% with water, followed by filtration with a 200 mesh wire mesh to obtain an aqueous dispersion.
The above results are shown in Table 1, and the evaluation results of the aqueous dispersion are shown in Table 3.
[0023]
Example 3
In an autoclave similar to that in Example 1, 100 parts of ethyl acetate, 4 parts of 2,2′-azobisisobutyronitrile, 2 parts of n-octylthioglycol, and the monomer mixture shown in Table 1 were charged. After the part was replaced with nitrogen gas for 15 minutes, the temperature was raised to 60 ° C., and after polymerization for 1 hour, the mixture was further aged at 70 to 75 ° C. for 4 hours. Then, it cooled to 25 degreeC, and 10% dimethylethanolamine was gradually added over 15 minutes, stirring strongly, and it adjusted to pH9.
Next, the obtained polymer solution was transferred to an eggplant-shaped flask, ethyl acetate was removed by a rotary evaporator, the solid content concentration was adjusted to 25% with water, and then the polymer particles were refined using a high-pressure homogenizer. . Thereafter, the mixture was filtered through a 200-mesh wire mesh to obtain a dispersion of polymer particles (A). The average particle size of this dispersion was 80 nm.
Next, 41 parts of a 10% aqueous solution of adipic acid dihydrazide (equivalent ratio of carbonyl group to hydrazino group = 1: 0.8) was added as a polyfunctional hydrazine derivative (B) to the dispersion to obtain about 1 Stir for hours. Then, after adjusting solid content concentration to 20% with water, it filtered with a 200 mesh wire mesh, and obtained the aqueous dispersion.
The above results are shown in Table 1, and the evaluation results of the aqueous dispersion are shown in Table 3.
[0024]
Comparative Examples 1 and 3-7
Upon polymerization, the monomer mixture was as shown in Table 2, and a 10% aqueous solution of adipic acid dihydrazide was added in the amount shown in Table 2 as the polyfunctional hydrazine derivative (B) in the same manner as in Example 1. Each aqueous dispersion was obtained.
The above results are shown in Table 2, and the evaluation results of each aqueous dispersion are shown in Table 3.
[0025]
Comparative Example 2
Upon polymerization, the monomer mixture was as shown in Table 2, and a 10% aqueous solution of adipic acid dihydrazide was added in the amount shown in Table 2 as the polyfunctional hydrazine derivative (B) in the same manner as in Example 3. An aqueous dispersion was obtained.
The above results are shown in Table 2, and the evaluation results of the aqueous dispersion are shown in Table 3.
[0026]
As a result of the above, the aqueous dispersions of the present invention shown in Examples 1 to 3 formed a transparent and high-strength ultraviolet-absorbing coating film, and even when exposed to ultraviolet rays for a long time under high-temperature and high-humidity conditions. The performance will not be degraded.
On the other hand, in Comparative Example 1, the content of the benzotriazole monomer in the monomer mixture is less than 1% by weight, and the ultraviolet transmittance is high both in the initial stage and after exposure to ultraviolet rays. It was inferior.
In Comparative Example 2, the content of the benzotriazole monomer in the monomer mixture exceeded 70% by weight, and the coating strength was poor.
In Comparative Example 3, the content of the carbonyl monomer in the monomer mixture was less than 0.1% by weight, and the coating film strength after UV exposure and the UV absorption after UV exposure were inferior. In Comparative Example 4, the content of the carbonyl monomer in the monomer mixture exceeded 20% by weight, and the transparency after exposure to ultraviolet rays was poor.
In Comparative Example 5, the particle diameter exceeded 250 nm, and the transparency after exposure to ultraviolet rays was poor.
In Comparative Example 6, the equivalent ratio of the hydrazino group to the carbonyl group was less than 0.1, and the coating film strength after UV exposure and the UV absorption after UV exposure were inferior.
In Comparative Example 7, the equivalent ratio of the hydrazino group to the carbonyl group exceeded 5, and the transparency after UV exposure was poor.
[0027]
[Table 1]
Figure 0003674195
[0028]
[Table 2]
Figure 0003674195
[0029]
[Table 3]
Figure 0003674195
[0030]
【The invention's effect】
The aqueous dispersion of the present invention has an excellent property that it forms a transparent and high-strength UV-absorbing coating film, and does not deteriorate its performance even when exposed to ultraviolet rays for a long time under high temperature and high humidity conditions. Coating materials for preventing yellowing of thermal recording agents, agricultural vinyl films, photographic films, ABS molded products, polycarbonate molded products, etc., UV cut glass, UV cut film or UV cut cloth coated on glass, film or cloth It can be used very suitably for the production of

Claims (4)

(a)分子中にベンゾトリアゾール構造に基づく紫外線吸収性官能基を有するエチレン性不飽和単量体0重量%、(b)分子中にアルド基あるいはケト基に基づくカルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体0.0重量%、および(c)他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体0〜9重量%からなる単量体混合物(但し、(a)+(b)+(c)=100重量%)を重合して得られる平均粒子径250nm以下の重合体粒子(A)と、分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基を有する多官能性ヒドラジン誘導体(B)とを、前記重合体粒子(A)中のカルボニル基と前記多官能性ヒドラジン誘導体(B)中のヒドラジノ基との当量比((A):(B))が1:0.1〜5の範囲で含有することを特徴とする水系分散体。(A) 2 to 60 % by weight of an ethylenically unsaturated monomer having a UV-absorbing functional group based on a benzotriazole structure in the molecule, and (b) an ethylene having a carbonyl group based on an aldo group or keto group in the molecule Unsaturated monomer 0. 5 to 1 0% by weight, and (c) other copolymerizable ethylenically unsaturated monomer 3 0-9 7. Polymer particles (A) having an average particle diameter of 250 nm or less, obtained by polymerizing a monomer mixture comprising 5 % by weight (provided that (a) + (b) + (c) = 100% by weight); And a polyfunctional hydrazine derivative (B) having at least two hydrazino groups in an equivalent ratio of a carbonyl group in the polymer particles (A) and a hydrazino group in the polyfunctional hydrazine derivative (B) ( (A) :( B)) is contained in the range of 1: 0.1-5, The aqueous dispersion characterized by the above-mentioned. 重合体粒子(A)の平均粒子径が10〜150nmである、請求項1に記載の水系分散体。The aqueous dispersion according to claim 1, wherein the average particle diameter of the polymer particles (A) is 10 to 150 nm. 重合体粒子(A)が(a)成分、(b)成分および(c)成分からなる単量体混合物を乳化重合して得られる粒子である、請求項1または請求項2に記載の水系分散体。The aqueous dispersion according to claim 1 or 2, wherein the polymer particles (A) are particles obtained by emulsion polymerization of a monomer mixture comprising the components (a), (b) and (c). body. 多官能性ヒドラジン誘導体(B)が合計炭素数2〜4の脂肪族ジヒドラジン類からなる水溶性ジヒドラジンである、請求項1〜3のいずれかに記載の水系分散体。The aqueous dispersion according to any one of claims 1 to 3, wherein the polyfunctional hydrazine derivative (B) is a water-soluble dihydrazine composed of aliphatic dihydrazines having 2 to 4 carbon atoms in total.
JP30552596A 1996-11-01 1996-11-01 Aqueous dispersion Expired - Lifetime JP3674195B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30552596A JP3674195B2 (en) 1996-11-01 1996-11-01 Aqueous dispersion

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30552596A JP3674195B2 (en) 1996-11-01 1996-11-01 Aqueous dispersion

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10130456A JPH10130456A (en) 1998-05-19
JP3674195B2 true JP3674195B2 (en) 2005-07-20

Family

ID=17946203

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30552596A Expired - Lifetime JP3674195B2 (en) 1996-11-01 1996-11-01 Aqueous dispersion

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3674195B2 (en)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001064568A (en) * 1999-08-25 2001-03-13 Kansai Paint Co Ltd Anionic electrodeposition coating composition
JP2001181555A (en) * 1999-12-24 2001-07-03 Mitsubishi Rayon Co Ltd Aqueous coating composition
JP2002038084A (en) * 2000-07-21 2002-02-06 Kansai Paint Co Ltd Anionic electrodeposition coating
JP4843846B2 (en) * 2000-12-28 2011-12-21 旭硝子株式会社 Composition for water-based paint containing ultraviolet absorber and method for producing the same
JP2002332354A (en) * 2001-05-08 2002-11-22 Jsr Corp Aqueous dispersion, its preparation process and coated article
JP3827199B2 (en) * 2001-08-10 2006-09-27 大日本塗料株式会社 Water-based paint composition
JP5231050B2 (en) * 2008-03-05 2013-07-10 帝人デュポンフィルム株式会社 Coating film
SG11201610802PA (en) 2014-06-25 2017-01-27 3M Innovative Properties Co Fluoropolymer composition including at least one oligomer
US11110689B2 (en) 2014-06-25 2021-09-07 3M Innovative Properties Company Pressure sensitive adhesive composition including ultraviolet light-absorbing oligomer
EP3313906B1 (en) 2015-06-25 2020-08-05 3M Innovative Properties Company Copolymer including ultraviolet light-absorbing group and compositions including the same

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3593772B2 (en) * 1995-12-25 2004-11-24 Jsr株式会社 Crosslinked polymer dispersion
JPH09188847A (en) * 1996-01-08 1997-07-22 Japan Synthetic Rubber Co Ltd Aqueous dispersion for coating

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10130456A (en) 1998-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5290951B2 (en) Water-based resin composition for paint
WO1997020004A1 (en) Curable resin composition for water-based paints
JP3458397B2 (en) Method for producing copolymer emulsion
JP3803171B2 (en) Composite coating film and article having the same
JP3674195B2 (en) Aqueous dispersion
JPH09188847A (en) Aqueous dispersion for coating
JPH04214747A (en) Self-crosslinking type polymer latex composition
JP3593772B2 (en) Crosslinked polymer dispersion
JP3829376B2 (en) Aqueous dispersion
JP2002249719A (en) Emulsion coating composition
JP2004137309A (en) Acrylic emulsion
JP3819060B2 (en) Aqueous coating composition
JP4016689B2 (en) Water-based dispersion and painted body
JPH09291186A (en) Aqueous dispersion
JP4771029B2 (en) Aqueous dispersion of polyorganosiloxane / organic polymer composite particles and method for producing the same
JP2662352B2 (en) Polymer latex composition containing silicone
JP2000109739A (en) Aqueous ink composition
JP2003313386A (en) Aqueous dispersion
JPH11189737A (en) Composition for aqueous coating agent
JP2000264971A (en) Composite particle, its dispersion, production of dispersion and coating material
JP2003055459A (en) Composite particle, its dispersion, method for producing dispersion, and coating material
JP2000007740A (en) Modified polyorganosiloxane emulsion and its production
JP4149229B2 (en) Aqueous resin dispersion
JPH09220515A (en) Composite layer film forming method
JP3642846B2 (en) Resin composition for paint

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

Effective date: 20040629

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040826

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050418

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090513

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090513

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090513

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100513

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100513

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110513

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120513

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120513

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130513

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130513

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term