JP3671220B2 - 移動体検出方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体(例えば、人工天体、スペースデブリ、小惑星、彗星等の移動天体)の検出方法に関し、特に、小型で暗い人工衛星等の人工天体の監視や軌道決定、また、運用中の人工衛星等に衝突した場合に産業に多大な被害をもたらすスペースデブリの発見や軌道決定、さらには、人類の産業活動や存続そのものに大きな影響をもたらす地球衝突型の小惑星や彗星の早期発見や軌道決定のための移動体検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来の移動天体の検出方法を説明する図である。図8中の観測画像(1−1)及び(1−2)は、同じ天球領域を一定時間間隔で、(1−1)、(1−2)の順で撮像した画像である。画像(1−1)中の1〜9、及び画像(1−2)中の1' 〜9' は恒星の画像であり、恒星1と恒星1' 、恒星2と恒星2' 、・・・、恒星9と恒星9' が、それぞれ同じ恒星を表している。画像(1−1)中の10、及び画像(1−2)中の10' は、移動天体を表しており、撮像間隔の間に天球上を移動していることがわかる。
【0003】
従来の移動天体の検出方法は、この撮像して得られた2コマの画像を解析して、それぞれの画像に写っている天体を見付け出し、カタログ化する(図8中のカタログ(1−1D)、カタログ(1−2D)参照)。カタログには、それぞれ天体1〜10、及び天体1' 〜10' の位置、明るさ(Mag)等の情報が書き込まれている。この2つのカタログを比較して、2コマの画像上で同じ位置に存在しない天体の対を検出することにより、移動天体10(10’)を知ることができる。
【0004】
ところで、近年、CCDは大面積化し、一回の撮像で観測できる天空領域は飛躍的に広がっている。その結果、移動天体を捉えられる確率も上昇しているが、移動天体検出にとっては雑音となる恒星の数も増大し、その数は数万に達する。この膨大な雑音の中から移動天体を検出するには、かなりの困難を伴う。また、移動天体は画像上を移動してしまうため、暗い移動天体を検出するために、露出時間を長くして、天体からの光を画像上の定位置に蓄積させるという恒星の観測に用いられる技術を利用しても、充分な成果を得ることができない。有効な露出時間は、移動天体が点像に留まっている時間となり、限界等級は、観測に用いられる望遠鏡の口径と、CCDの量子効率で決まってしまう。
【0005】
本出願人は、既に、複数コマの画像を利用することにより、利用した観測システムで検出可能な、あらゆる移動方向、移動速度の移動体について、その検出の妨げとなる大量の明るい光源の像を除去し、1コマの観測画像では検出が不可能な程度に暗い移動体の検出を可能にする方法を提案している(特2000−334364)。この方法によれば、複数コマの画像から切り取った切り取り画像の各画素値の中央値を算出することで、恒星のような明るい光源の影響を除去すると共に背景雑音を抑えることで、一見、検出が不可能な程度に暗い移動体をも検出することが可能になった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、明るい光源(恒星)は、画像上、その中心部や周辺部である広がりを持っており、また暗い恒星の画像や画素値を返さない画素の欠損も存在しているので、それらの星々の像は切り取り画像の各画素値の中央値の算出に少なからず影響がある。そこで、それらの星々の影響を少なくして暗い移動体をより的確に且つ効率的に検出する点で、なお改善の余地がある。
【0007】
この発明の目的は、こうした改善の余地に応えるため、複数コマの画像について各画素の中央値を用いることによって、利用した観測システム(例えば、望遠鏡及びCCDカメラ)で検出可能な、あらゆる移動方向、移動速度の移動体を検出する移動体検出方法において、中央値の算出の際に移動体検出の妨げとなる大量の明るい光源像や暗い恒星又は画素値を返さない欠損した画素の影響を除去して、1コマの観測画像では検出不可能な程度に暗い移動体を効率的に検出することを可能する移動体検出方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、複数コマの観測画像から前記観測画像上を移動していく移動体検出方法において、少なくとも3コマ以上の前記観測画像の中で前記移動体の動きを仮定し、その仮定された動きに合わせて前記観測画像の一部を切り取り、それら複数の切り取り画像において同じピクセル位置を占める各画素について特異値を除いた一定範囲内の画素値に基づいて求められた中央値によって中央値画像を作成し、仮定した動きの前記移動体の像のみを残存させた画像を得る手法を採用している。
【0009】
本発明では、複数の観測画像からの移動体の動きに合わせた切り取り画像を用いて、移動体検出にとって雑音となって検出の妨げとなる大量の明るい光源(天体の場合には恒星の中心部やその周辺部を含む)の像や暗い画像又は画素値を返さない欠損した画素を中央値の算出から予め除去することで、特異値を示す画素値の影響を軽減した中央値画像を作成する手法を採用したことにより、1コマの観測画像では捉えることのできない暗い移動体の的確且つ効率的な検出が可能となること、また、こうした特異値を除く画像処理を施すことにより、移動体の検出限界等級を下げることが可能となると共に誤検出の割合も大幅に軽減することが可能となることをベースとしている。
【0010】
本発明の移動体検出方法においては、前記一定範囲は、前記切り取り画像における背景の中央値を中心とし前記背景の雑音レベルに基づいて定められる第1範囲設定することにより、明るい星の中央部や画素値を返さない画素の影響を軽減することをベースとしている。
【0011】
また、前記一定範囲は、前記第1範囲内の前記画素値を持つ複数の前記画素から中央値と標準偏差とを求め、前記中央値を中心として前記標準偏差に基づいて定められる前記第1範囲よりも狭い幅狭範囲として、又は前記幅狭範囲内の前記画素値を持つ複数の前記画素に対して前記幅狭範囲を求める手法を適用する操作を繰り返して得られる一層狭い幅狭範囲として得られる第2範囲とすることができる。第2範囲を設定することにより、明るい星の周辺部や暗い恒星の影響を軽減することができる。
【0012】
この移動体検出方法において、前記複数の中央値画像の平均値画像を作成し、仮定した動きの前記移動体の像のみを残存・強調させた画像を得ることができる。即ち、移動体からの光量に対する雑音の比を大幅に抑えて、1コマの観測画像では検出が不可能であった暗い移動体を抽出することができる。
【0013】
この移動体検出方法において、前記移動体の仮定される前記動きは、使用している観測システムで検出が可能な任意の移動方向及び速度を持つ動きであるとすることができ、そうすることにより、観測画像上を移動していく多数の暗い移動体を検出することができる。
【0014】
この移動体検出方法において、前記観測領域を天球領域とすることで、前記移動体として人工天体、スペースデブリ、小惑星、彗星等の移動天体を検出することができる。天球領域の観測画像上には、明るい光源としての恒星の像が大量に写っているが、この検出方法を適用することにより、移動天体の検出には大きな妨害となる大量の恒星像を完全に除去し、移動天体の画像のみを残したり、或いは強調して残すことができる。
【0015】
更に、多数の各移動天体に対して本発明の処理を実施することにより、着目天体だけでなく該着目天体に近い動きをしている他の天体の検出が可能であり、その画像も平均値処理を施すことで明るく強調することができ、これによって得られた多数の画像を総合することにより、いままでの検出方法では捉えることができなかった観測システムの検出限界等級以下の暗い移動天体を、自動的に捉えることができる。
【0016】
このことは、運用中の人工衛星や現在建設中の国際宇宙ステーションに深刻な影響を及ぼし、さらに現在、検出が困難とされている径が数cm〜数10cmサイズのスペースデブリの発見、軌道決定に大きく貢献する。また、人類の活動や存続を左右する、径が数100m〜lkmサイズの地球衝突型の小惑星や彗星の早期発見を可能にする。
【0017】
この移動体検出方法において、前記観測画像は、観測システムとして、近年特に発達が目ざましいCCDカメラによって、同じ観測領域を撮像した画像とすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面に基づいて、この発明による移動体検出方法の実施例を説明する。図に示す実施例は、この発明で検出すべき移動体を移動天体とした例である。図1は本発明に係わる中央値画像の作成により恒星像が除去されることを説明するための基本概念図であり、図2は本発明に係わる平均値画像ができるまでの処理手順を示した図であり、図3は本発明において走査すべき移動天体の速度ベクトル領域を示した図であり、図4は移動天体の速度ベクトルの相違による切り取り画像の大きさ及び移動方向の違いを示す図であり、そして、図5は本発明による移動天体検出方法を適用して得られた画像の一実施例を示す図である。
【0019】
本発明は、撮像された複数コマの観測画像を利用することにより、利用した観測システム(例えば、望遠鏡及びCCDカメラ)で検出可能な、あらゆる移動方向、移動速度の移動体について、その検出の妨げとなる明るい光源が大量に存在していてもその光源の像を除去し、更に1コマの観測画像では検出が不可能な程度に暗い移動体の検出を可能にするものであるが、以下に示す実施例では、本発明による移動体の検出を、観測領域を天球領域として暗い移動天体を検出する場合に適用し、そのときの処理手順を説明する。この処理手順は、主に、次の3つに分けられる。
(1)あらかじめ移動天体の動作を予測して、複数コマの観測画像の中央値画像を作成し、移動天体の検出の妨げとなる恒星像を除去する、
(2)前記(1)の処理手順で作成された中央値画像を複数コマ作成し、それらの中央値画像の平均値画像を作成し、1コマの観測画像では検出が不可能である暗い移動天体をも抽出する、
(3)前記(1)及び(2)の処理手順を、さまざまな移動天体の動作に合わせて実行する。
【0020】
以上の処理手順(1)〜(3)を、図面を参照して説明する。
上記処理手順(1)は、本発明の一実施形態に係り、複数コマの観測画像の中央値画像を作成し、移動天体の検出の妨げとなる恒星像を除去するものである。中央値画像の作成により恒星像が除去される処理手順(1)においては、図1に示されているように、まず、同一領域の観測画像である1−1,1−2,1−3が、時間軸に示すように、この番号順に、一定時間間隔で撮像される。各画像1−1〜1−3において、☆印は恒星を表し、●印は移動天体を表す。移動天体の動きは、予め予測したものである。
次に、一定時間間隔で撮像された複数コマの画像1−1〜1−3から、それぞれ移動天体の動きに一致した領域の画像(図中、点線で囲まれた領域)2−1,2−2,2−3が切り取られる。切り取り画像2−1〜2−3では、移動天体はすべての画像で同一位置に存在しているが恒星の位置は各画像で変化している。
【0021】
次に、切り取った全ての画像2−1〜2−3の同一ピクセルについて、中央値を取ることによって、中央値画像3−1が作成される。平均値は全ピクセルの値を均等に考慮した値であるのに対し、中央値は、切り取った全ての画像の着目ピクセルについて取り込まれた値を値順に並べてその中央に位置するデータとして採用された値であり、特異値( 即ち、明るい恒星に対応した値) を示したピクセルの値とは関係しない値である。即ち、中央値を取ることにより、特異値の影響を少なくする処理( 即ち、恒星像の影響を少なくする処理) が行われると共に、背景雑音を大幅に抑えることができる(背景雑音は、使用した画像数の2分の1乗で小さくなる)。
切り取った画像のピクセル配置を表した図1のピクセル配置図において、1升目が、1つのピクセルを示す。例えば、各画像2−1〜2−3中の、ピクセル配置における位置Fにあるピクセルと、位置Mにあるピクセルとに注目する。簡単のため、天体が存在しているピクセルは、「1」というピクセル値を示し、存在していないピクセルは「0」というピクセル値を示すとする。位置Fに相当するピクセルは、切り取った画像2−1,2−2,2−3のうち、2−2に恒星が存在している。つまり、それぞれ位置Fのピクセル値は「0」、「1」、「0」であり、これらの中央値は「0」である。
【0022】
また、位置Mに相当するピクセルは、全てに移動天体が存在している。つまり、位置Mのピクセル値は、「1」、「1」、「1」であり、これらの中央値は「1」である。中央値を取ることにより、切り取った画像上を移動していく恒星の影響を除去し、移動天体のみを残すことが可能になる。
本実施形態では、例として、中央値画像3−1を作成するために、3コマの観測画像1−1〜1−3を用いたが、利用するコマ数及び何コマの画像を利用するかは雑音となる恒星の数による。多くの恒星が画像に含まれている場合は、その影響をなくすため、より多くの画像を用いて中央値画像を作成する必要がある。
【0023】
処理手順(2)は、本発明の次なるステップの実施形態に係り、処理手順(1)により得られた中央値画像を複数コマ用いて、平均値画像を作成し、1コマの観測画像では検出が不可能である暗い移動天体を抽出するものである。
図2は、平均値画像ができるまでの処理手順(2)を説明する図である。前記(1)の処理手順で、中央値を取ることにより、恒星の影響を少なくするという効果の他に、恒星以外の夜空の明るさによる背景雑音の影響を抑え、暗い移動天体を検出できるという効果がある。ここで、中央値を取ったときの背景雑音の値(中央値画像の背景雑音)をσmとすると、σmは、式(1)のように表される。
【数1】
但し、σiは、1コマの画像の背景雑音、係数1.2は統計的に得られた値、nは、中央値画像を作成するのに用いた観測画像のコマ数である。
【0024】
しかし、平均値は、中央値と比較して、背景雑音の抑制がより効果的である。平均値をとったときの背景雑音の値(平均値画像の背景雑音)をσaとすると、σaは、式(2)のように表される。
【数2】
上記式(1)、(2)からわかるように、平均値をとれば、中央値の1. 2倍暗い移動天体まで検出可能であることがわかる。
本実施形態は、さらに検出限界等級を下げるため、前記実施形態に係る処理手順(1)より、それぞれ複数コマの画像の中央値画像3−1,3−2,・・・,3−kを作成して恒星の影響を除去し、その後、より暗い移動天体を検出するために、作成された複数コマの中央値画像3−1〜3−kの平均値画像4−1を作成するものである。即ち、平均値画像4−1では、移動天体が存在しないところではたとえ一部の画像が明るくても平均的には暗くなるのに対して、移動天体が存在するところでは、常に存在する画像を平均することになるので、移動天体が存在しないところと比較して相対的に明るく強調されることになる。
【0025】
本実施形態において暗い移動天体の検出を更に効率良く行うため、先の中央値画像を求める際の各画素についての中央値の計算においては、特異値が存在する明るい星の中央部やその周辺部、暗い恒星、及び画素の欠損に起因して値を返さない画素の影響を軽減することが好ましい。こうした悪影響を与える画素を可能な限り取り除く処理が、図6に示すフローチャートに従って行われる。この処理においては、先ず、切り取り画像の背景の中央値が求められる(ステップ1(「S1」と略す。以下、同様))。切り取られたすべての画像の同一画素(同じピクセル位置の画素)について、画素値IiとS1で求めた背景の中央値C1との差の絶対値が、背景雑音のレベル(標準偏差σm)のある倍数よりも小さいか否かが判定され、その範囲(第1範囲W1)内の値を持つ画素のみを採用し、それ以外の値を持つ画素が無視される(S2)。σmは、切り取りコマ数nに基づいて上記の式1から求められる。この倍数は、経験的にまた演算の簡素化のため、例えば、8倍程度とするのが好ましい。S1及びS2の処理によって、中央値の算出に際して、明るい星の中央部や画素の欠損に起因して値を返さない画素の値が予め取り除かれ、それらの異常な値の影響を軽減することができる。
【0026】
更に、残された画素について中央値C2と標準偏差σとが計算され(S3)、画素値Ijと中央値C2との差の絶対値が標準偏差σのある倍数(例えば、3倍、先の場合よりも小さくする必要がある)よりも小さいか否かが判定され、その範囲(第2範囲W2)内の値を持つ画素のみを採用し、それ以外の値を持つ画素が無視される(S4)。S3とS4の操作は、すべての画素値が、中央値を中心にして前後にそれぞれ標準偏差のある倍数の広がりを持つ第2範囲W2内に入るまで繰り返される。S3及びS4の処理を繰り返すことにより、中央値の算出に際して、明るい星の周辺部や暗い恒星の影響を軽減することができる。最後に得られた中央値が、中央値画像におけるそのピクセル位置の画素の代表値とされる(S5)。切り取り画像上のすべての画素について、上記の二段階による画素値の選択処理を行うことにより、悪影響を取り除いた中央値画像を得ることが可能になる。
【0027】
この二段階による画素値の選択処理による画素値の取捨の概要が、図7に図示されている。図7は、例として切り取り画像数(n)を11とし、ある特定のピクセル位置にある画素の画素値を大きさの順に並べたものである。S1で中央値C1が特定(画素I6)され、S2で中央値C1を中心とする上下8σmの第1範囲W1内の画素値Ii(I2〜I8)のみが採用される。この処理により、明るい星の中心部のような極端に明るい画素値や画素の値が返らない画素値が取り除かれる。次に、S3において、採用された画素値についての中央値C2(I5)と標準偏差σを求め、S4において中央値C2の上下3σの第2範囲W2内の画素値Ii(I3〜I5)のみが採用され、明るい星の周辺部や暗い恒星の影響が取り除かれる。S5において、このピクセル位置における中央値(この場合C2)として画素値I4が選択される。こうした特異値を除く画像処理を施すことにより、実際の画像解析において、移動天体の検出限界等級を更に下げることが可能となり、また、恒星等の影響による誤検出の割合が大幅に軽減された。
【0028】
上記処理手順(3)は、本発明のさらに次のステップの実施形態に係り、前記処理手順(1)、(2)の作業を、移動天体の考えられるあらゆる速度ベクトルVに関して実行するものである。即ち、上記の処理は、移動天体が存在するとして行われる手順であるので、移動天体の動きが捉えられない場合でも、移動天体の考えられるあらゆる速度ベクトルVに関して画像の切り出しと中央値処理、或いは更に平均値処理を施すことによって、その切り出しのベクトル、即ち、切り取った画像の移動方向と距離が、たまたま移動天体の速度ベクトルV、即ち、移動天体の移動方向と距離に一致したときには、移動天体の存在を浮かび上がらせることができる。
図3は、処理手順(3)において実行される走査すべき移動天体の速度ベクトル領域を示した図である。太い矢印が移動天体の画像上の速度ベクトルVであって、実線で囲まれた灰色部分がパラメータ領域であり、X軸及びY軸は移動天体の画像上の速度ベクトルVの2つの成分を表している。速度成分の最大値は、CCD画像の大きさと、利用する画像のコマ数によって決定する。
また、図3中で原点付近の領域は、移動量が小さいため、恒星の除去が効果的に行われない領域である。すなわち、移動天体が恒星の動きに近い動きをしている移動天体に着目して本発明の処理手順(1)を実行しても、その場合には恒星の除去は効果的でない。
図3のパラメータ領域にはいる任意の速度ベクトルVに対し、切り取る画像の大きさは一意的に決定される。
【0029】
図4は、移動天体の速度ベクトルの相違による切り取る画像の大きさ及び移動方向の違いを示す図である。実線で囲まれた四角は、CCDカメラによる観測画像の大きさをあらわし、破線で囲まれた四角は、切り取られた画像の大きさをあらわす。また、太い矢印は、速度ベクトルVを示す。
図4(A)で示されているように、速度ベクトルVの絶対値が小さい場合、切り取る画像の面積は大きく、図4(B)で示されるように、速度ベクトルVの絶対値が大きい場合、その面積は小さくなる。図4(A)、図4(B)より、移動量の少ない移動天体の方が、検出が可能となる有効面積が広いことがわかる。
多数の各移動天体に対してこの処理を実施することにより、着目天体だけでなく該着目天体に近い動きをしている他の天体の検出が可能であり、その画像も平均値処理を施すことで明るく強調することができる。これによって得られた多数の画像を総合することにより、従来手法では得られなかった暗い移動天体の把握が可能となる。
【0030】
実施例
図5は、本発明の移動天体検出方法を適用して得られた画像の一実施例を示す図である。
静止軌道上の衛星やデブリを捉えるため、口径50cm、F2. 0の広視野望遠鏡に、3cm×3cmのイメージエリアをもつCCDカメラを設置し、静止軌道領域を恒星追尾モードで露出時間2秒、撮影間隔13秒で、30コマの連続撮像を行った。静止軌道上の天体の動作は、恒星追尾の場合、1秒間で約15″東に移動する。そのため、この動きに合わせた領域を各画像から切り取り、まず、10コマの中央値画像を3コマ作成し、その3コマの中央値画像の平均画像を作成した。
図5(A)は、1コマの観測画像から静止軌道上の天体の動作に合わせて切り取った画像である。画像には、移動天体の検出には雑音となる恒星が多数写っている。図5(B)は、30コマの観測画像を用いて本発明の手法によって作成された最終画像である。
画像のほぼ中央に、静止軌道上の天体が明確に捉えられている。雑音となる恒星は、ほぼ完璧に除去されており、また検出された静止軌道上の天体の輝度も、1コマの観測画像と比べて明るくなっていることがわかる。このことは、1コマの観測画像では捉えることのできない暗い移動天体も、本発明によれば不必要な明るい存在である恒星をまず除去し、必要ながら比較的暗い存在である移動天体を平均処理によって強調して検出できることを示している。
【0031】
上記の移動体検出方法において、各撮影画像から直ちに画像の切り取りについて説明したが、それに先立って、観測によって得られた数10枚〜数100枚の画像について、CCDカメラ固有の電子雑音を除くため、すべての画像からダークフレームを差し引き、更にCCD画素間の感度の相違を補正するため、すべての画像をフラットフィールド画像で割るという前処理を施すのが好ましい。
また、上記の移動体検出方法において、画像の切り取り、中央値画像の作成及び平均値画像の作成による画像合成作業によって直ちに移動天体を検出したとしていたが、画像合成作業によって得られた移動天体はその候補であると位置付けて、検出された移動天体候補についてその移動量を微小に変化させて小領域の画像の切り取りを行い、その小領域の切り取り画像について、上記した画像合成作業を適用し、移動量を変化させたときの移動天体候補が示す最大値調査を行うのが好ましい。移動天体候補が示す明るさの値が最大となる移動量を真の移動量として、移動天体を特定することができる。特定された移動天体は、背景の星との位置関係及び輝度関係から、観測開始時及び終了時の正確な座標及び明るさを知ることができる。
【0032】
以上のように、この発明による移動体検出方法を、添付した図面に基づいて移動天体の検出に適用した例で説明したが、様々な応用が可能である。即ち、運用中の人工衛星に衝突する危険性のあるスペースデブリの発見及び軌道決定、また将来的に増加すると思われるが現状の技術では光学的に検出が困難な静止軌道付近の小型衛星の軌道決定、人類の存続そのものに大きな影響をもたらす地球衝突型の小惑星や彗星の早期発見及び軌道決定等に応用することができる。更に、科学的分野への応用として太陽系の外縁の存在するエッジワースカイパーベルト天体の発見や小惑星帯に存在する数百メートルサイズの小惑星の発見、未知彗星の発見等が挙げられる。これら科学への応用は、太陽系やその生成についての新たな知見を得ることに大きく貢献するものと期待される。この発明による移動体検出方法は、その外にも、本発明の精神を逸脱しない限りにおいて、例えば、夜間において人や物の移動を検出するように、明るい光源が多数存在する中を移動する暗い移動体を検出するのにも適用することができること、及び細部を変更して実施することは、当業者にとって明らかである。
【0033】
【発明の効果】
この発明による移動体検出方法は、上記のように複数コマの観測画像から前記観測画像上を移動していく移動体検出方法において、少なくとも3コマ以上の観測画像の中で仮定された移動体の動きに合わせて観測画像の一部を切り取り、それら複数の切り取り画像において同じピクセル位置を占める各画素について特異値を除いた一定範囲内の画素値に基づいて求められた中央値によって中央値画像を作成し、仮定した動きの前記移動体の像のみを残存させた画像を得ることから成っている構成されているので、移動体検出にとって雑音となる大量の明るい光源(天体の場合には恒星)の像や、暗い画像又は画素値をさない欠損画素の影響が効率的に除去され、1コマの観測画像では検出が不可能な程度に暗い移動体の効率的な検出をすることができる。本発明を暗い移動天体の検出方法として適用した場合には、移動天体の検出限界等級を更に下げることができ、一層暗い移動天体の検出が可能となると共に、恒星等の影響による誤検出の割合も大幅に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる中央値画像の作成により恒星像が除去されることを説明するための基本概念図である。
【図2】本発明に係わる平均値画像ができるまでの処理手順を示す図である。
【図3】本発明において走査すべき移動天体の速度ベクトル領域を示した図である。
【図4】移動天体の速度ベクトルの相違による切り取り画像の大きさ及び移動方向の違いを示す図である。
【図5】本発明の移動天体検出方法を適用して得られた画像の一実施例を示す図である。
【図6】この発明による移動天体検出方法において、中央値画像を求める際の特異値を示す画素値を取り除く処理を示すフローチャートである。
【図7】この発明による移動天体検出方法において、第1範囲及び第2範囲による画素値の取捨選択の概要を示す図である。
【図8】従来の移動天体の検出方法を説明する図である。
【符号の説明】
1−1・・・・1−n 観測画像 ☆ 恒星
2−1・・・ 切り取り画像 ● 移動体
3−1・・・ 中央値画像 V 速度ベクトル
4−1・・・ 平均値画像
F,M ピクセルの位置 n 切り取りコマ数
σm 中央値画像の背景雑音 σa平均値画像の背景雑音
Ii 画素値 C1,C2 中央値
W1 第1範囲 W2 第2範囲
Claims (4)
- 複数コマの観測画像から前記観測画像上を移動していく移動体を検出する方法において、少なくとも3コマ以上の前記観測画像の中で前記移動体の動きを仮定し、その仮定された動きに合わせて前記観測画像の一部を切り取り、それら複数の切り取り画像において同じピクセル位置を占める各画素について特異値を除いた一定範囲内の画素値に基づいて求められた中央値によって中央値画像を作成し、仮定した動きの前記移動体の像のみを残存させた画像を得るものであって、
前記一定範囲は、前記切り取り画像における背景の中央値を中心とし前記背景の雑音レベルに基づいて定められる第1範囲内の前記画素値を持つ複数の前記画素から中央値と標準偏差とを求め、前記中央値を中心として前記標準偏差に基づいて定められる前記第1範囲よりも狭い幅狭範囲として、又は前記幅狭範囲内の前記画素値を持つ複数の前記画素に対して前記幅狭範囲を求める手法を適用する操作を繰り返して得られる一層狭い幅狭範囲として得られる第2範囲であることを特徴とする移動体検出方法。 - 前記複数の中央値画像の平均値画像を作成し、仮定した動きの前記移動体の像のみを残存・強調させた画像を得ることから成る請求項1に記載の移動体検出方法。
- 前記移動体の仮定される前記動きは、使用している観測システムで検出が可能な任意の移動方向及び速度を持つ動きであることを特徴とする請求項1に記載の移動体検出方法。
- 前記観測領域は天球領域であり、前記移動体は人工天体、スペースデブリ、小惑星、彗星等の移動天体であることを特徴とする請求項1に記載の移動体検出方法。
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