JP3667284B2 - 液体収納容器および記録装置 - Google Patents
液体収納容器および記録装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3667284B2 JP3667284B2 JP2002028420A JP2002028420A JP3667284B2 JP 3667284 B2 JP3667284 B2 JP 3667284B2 JP 2002028420 A JP2002028420 A JP 2002028420A JP 2002028420 A JP2002028420 A JP 2002028420A JP 3667284 B2 JP3667284 B2 JP 3667284B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- storage medium
- information storage
- liquid
- ink
- recording apparatus
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置のインクタンクなどとして用いられる、記録装置本体に対して着脱可能な液体収納容器およびそれを装着可能な記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、記録時に、インクジェットヘッドに設けられた微細な吐出口からインク滴を飛翔させ、そのインク滴を記録媒体に着弾させることにより所望の記録を行う記録方式である。
【0003】
このインクジェット記録方式により記録を行うインクジェット記録装置には、インク滴を吐出させるインクジェットヘッドが備えられている。インクジェットヘッドに備えられる、吐出口からインクを吐出するためのエネルギーを発生する吐出エネルギー発生素子としては、ピエゾ素子などの電気機械変換体や、あるいは発熱抵抗体を有する電気熱変換素子などが用いられる。電気機械変換体を用いたインクジェットヘッドでは、インクに直接物理的な力を加えてインク滴を吐出させる。電気熱変換素子を用いたインクジェットヘッドでは、液体を加熱してインク滴を吐出させる。
【0004】
このようなインクジェット記録装置においては、最近では、ソフトウェアーおよびコンピュータの進歩によりカラー画像を出力することが求められている。この状況に応じてインクジェットヘッドもまたカラー画像を形成するのに適した構成のものが製造されるようになってきた。このようなカラー化の状況に加え、画像出力の高精細化も求められており、インクジェット記録方式においては、記録密度を高密度化したり、インクの濃度を変化させたりすることで、より高精細、高画質な画像記録が実現され、今ではビジネスやコンピュータの専門家だけでなく、家庭や小規模オフィスなどのパーソナルユーザーにも広く使用されるようになった。
【0005】
このようなインクジェット記録装置には、記録に用いられるインクをインクジェットヘッドに供給するインク供給系が設けられ、このインク供給系の末端に、インクを保持するインクタンクが着脱自在に接続される構成のものがある。従来の交換型のインクタンクには、特開平11-348308などに開示されているように、インクタンク内のインクの情報を記録できる情報記憶媒体を有するインクタンクが知られている。この情報記憶媒体にはインクに関する様々な情報が収められており、また、記録装置の使用状況に応じて様々な情報が書き込まれ、ユーザーが常に良好な記録出力を得ることができるようになっている。
【0006】
図28はこの従来例(以下従来例1)の特徴を示す模式図であり、図28(a)はインクタンク200の正面断面図、図28(b)は側面断面図である。インクタンク200には、記録装置本体(不図示)へのインクタンク207の挿入方向207側の面に、インクを供給するための流体接続口201が1つ設けられている。この流体接続口201が設けられた面にはさらに、インクタンク200に備えられた情報記憶媒体204を記録装置本体側と接続するための接続端子203が設けられている。接続端子203は、タンク挿入方向(Z方向207)に平行なXZ平面内に配置されている。そして、記録装置本体のインクタンク装着部には、インクタンク200の流体接続口201に対向する位置に1本のインク供給用の中空針が設けられ、またインクタンク200の接続端子203に対向する位置にコネクタが設けられている。
【0007】
インクタンク200を記録装置本体に装着すると、本体側の中空針は、インクタンク200の流体接続口201に挿入されてインク流路の接続が行われる。また、インクタンク200側の接続端子203と本体側のコネクタは、両者の接点が接触するように係合され、電気的な接続が行われる。この際、流体接続口201と中空針との接続位置と、接続端子203とコネクタとの接続位置との相対位置には、通常、製造時の形成位置精度のために多少のばらつきが生じる。このため、両者を固定された位置に配置したのでは、接続部位に不要な応力が加わってしまうなど、良好な接続を行うことができない場合がある。そこで、記録装置本体側のコネクタは、インクタンクの装着面に平行なXY平面内の、直行する2方向(X方向208、Y方向209)に平行に移動可能に構成されている。
【0008】
別の従来の交換型のインクタンク(以下、従来例2)として、USP第6074042号明細書に開示されているインクタンクがある。図29は、この従来例2の特徴を示す模式図であり、図30(a)はこのインクタンク300の正面断面図、図30(b)は側面断面図である。このインクタンク300は、インクタンク300内のインクの情報を記録できる情報記憶媒体304を有すると共に、インクを外部へ供給するための流体接続口301、および加圧エアを内部へ送り込むための流体接続口302が設けられている。また、情報記憶媒体304とその電気接続部である複数の接続端子303はインクタンク300の挿入方向207に対して直行するXY平面内に、X方向308に並んで配置されている。そして、記録装置本体のインクタンク装着部には、インクタンク300の流体接続口301,302に対向する位置に2本のインク供給用の中空針312が設けられ、またインクタンク200の接続端子203に対向する位置に記録装置本体側コネクタ311が設けられている(図30参照)。また、インクタンク300の情報記憶媒体304が設けられた面には、インクタンク300に備えられた接続端子303と記録装置本体側コネクタ311とを接続するためのガイド306が設けられている。
【0009】
インクタンク300を記録装置本体に装着すると、本体側の2つの中空針312は、インクタンク300の流体接続口301,302に挿入されてインク流路の接続が行われる。また記録装置本体側コネクタ311は、インクタンク300側のガイド306に導かれて情報記憶媒体304の接続端子303と接触し、電気的な接続が行われる。この際、流体接続口301,302と中空針312との接続位置と、接続端子303と記録装置本体側コネクタ311との接続位置との相対位置には、製造時の形成位置精度のために、通常、多少のばらつきが生じる。このため、両者を固定された位置に配置したのでは、接続部位に不要な応力が加わってしまうなど、良好な接続を行うことができない場合がある、そこで、記録装置本体側コネクタ311は、インクタンク300の装着面に平行なXY平面内の、直行する2方向(X方向208、Y方向209)に平行に移動可能に構成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例2と同じように流体接続部を2つ設けつつ、接続端子面をタンク挿入方向(Z方向)に平行な面内に配置したい場合がある。すなわち、図28の構成において、流体接続部を2つ設けた、図31に示すような構成のインクタンク400を用いたい場合がある。2つの流体接続部は、例えば、インクをインクタンク400から記録装置本体側に供給するための流体接続口201と、インクの供給に伴うインクタンク内の圧力低下を補うように空気をインクタンク内に通すための流体接続口202として設けられる。また、例えば、記録装置本体にインクタンクを複数並べて装着する場合など、装着スペースの制約からインクタンクを偏平な形状にするのが有利な場合がある。このような場合に接続端子をインクタンクの装着面に設けるには、接続端子面を装着面に垂直な面内に設けるのが有利である。これら両者の条件が重なった場合には、図31に示すような構成のインクタンク400が用いられることが考えられる。
【0011】
このように流体接続部が2つ設けられている場合には、電気的な接続が行われるコネクタ部と合わせて、同一面内の3箇所で接続が行われることになる。このため、コネクタ部をこの面内で直行する2方向に平行に移動可能にしただけでは、必ずしも良好な接続を行うことはできない。すなわち、例えば2箇所の流体接続部の位置を決めてインクタンクを装着すると、その装着位置は、X方向208およびY方向209の位置が決まるだけでなく、XY平面内での回転方向の(Z方向207回りの)向きも決まることになる。したがって、コネクタ部をX方向208およびY方向209に平行に移動させてX方向208およびY方向209の位置を合わせることはできても、回転方向の向きを合わせることはできず、各接続部に不要な応力がかかってしまう恐れがある。
【0012】
このような応力が電気的な接続部に加わった場合には、電気的な接続が不完全になり、接触不良を引き起こす恐れがある。また、流体接続部に応力が加わった場合には、流体接続口と中空針との間に配置されるシール部材に応力が加わることになり、シールが不完全になってインク漏れを引き起こす恐れがあり、場合によっては中空針が曲がってしまう恐れもある。
【0013】
またさらに、流体接続口、接続端子、中空針、コネクタの形成位置のずれとしては、X方向208およびY方向209のずれだけでなく、X,Y軸回りの傾きのずれも生じる可能性がある。特に、中空針が延びる方向がZ方向207から傾いている場合に、インクタンクをZ方向207に真っ直ぐに装着した場合には、シール部材に応力がかかって、流体接続部からインク漏れが生じてしまう危惧がある。そこで、このようにならないように、インクタンクは、中空針が延びている方向に合わせて、X,Y軸回りの回転方向にZ軸方向から多少傾けて装着可能にすることが好ましい。これに対して、図31の構成では、このようにインクタンクを傾けて装着した場合には、コネクタ部を良好に接続することができない。
【0014】
また、従来例1では、インクタンク200と記録装置本体側との間の電気的な接続を行うコネクタ部のうち、記録装置本体側のコネクタの保持部に可動機能を持たせており、可動機構に故障が生じると記録装置自体を修理に出さなくてはならなくなり、修理に出している間、記録装置を使用できなくなるなど、ユーザーに大きな不利益を与える恐れがある。
【0015】
また、従来例2のインクタンク300では、流体接続口301と302が1つずつ設けられ、記録装置本体側コネクタ311を導いて電気的な接続を行うガイド部306と合わせて、同一面内の3箇所で接続が行われることになる。この3箇所の接続部のうち、2箇所の流体接続口301および302の位置を決めてインクタンク300を装着すると、その装着位置は、X方向208およびY方向209の位置が決まるだけでなく、全ての回転方向(X方向208、Y方向209、Z方向207それぞれの軸回りの回転方向)の向きも決まる。
【0016】
そこで、流体接続口301および302、複数の接続端子303の群、記録装置本体側の中空針312、記録装置本体側コネクタ311の形成位置のずれに応じて、X方向208およびY方向209のずれだけでなく、X方向208およびY方向209の軸回りの傾きのずれも生じる可能性がある。これに対して、従来例2の構成では、記録装置本体側コネクタ311は直行する2方向(X方向208およびY方向209)のみに平行に移動可能に構成されている。このため、図30に示すように、特に複数の接続端子303が並んでいる方向(X’方向210)が、記録装置本体側コネクタ311の並び方向(X方向207)に対して傾いた場合、この傾きのずれを記録装置本体側コネクタ311の動きによって補うことはできず、接続端子303と記録装置本体側コネクタ311との接触圧にばらつきが生じ、最悪の場合には接触不良を引き起こす恐れがある。
【0017】
また、何らかの理由で流体接続口301および302からインクが漏れ出した場合、従来例2のように流体接続口301、302と同一面に接続端子303が配置されていると、漏れ出したインクを遮るものがないため、インクが接続端子303部分まで到達しまう可能性がある。このようにインクが接続端子303部分まで到達すると、複数の接続端子303同士がインクを介して導通し、その結果、インクタンク300の情報記憶媒体304または記録装置本体が電気的に誤動作し、また最悪の場合には情報記憶媒体304または記録装置本体が破壊されてしまう危惧がある。
【0018】
また、従来例1と同様に、インクタンク300と記録装置本体との間の電気的な接続を行うコネクタ部のうち、記録装置本体側コネクタ311の保持部に可動機能を持たせており、可動機構に故障が生じると記録装置自体を修理に出さなくてはならなくなり、修理に出している間、記録装置を使用できなくなるなど、ユーザーに大きな不利益を与える恐れがある。
【0019】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、記録装置本体との流体接続部と電気接続部を良好に接続することができ、それによって良好な記録を行うことを可能にする液体収納容器、およびその液体収納容器を装着可能な記録装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するため、本発明による液体収納容器は、記録媒体に記録用液体を付着させて記録を行う記録装置に着脱可能な液体収納容器であって、
記録用液体を収納する液体収納室と、
記録装置に装着された際に、液体収納室を記録装置の記録用液体供給系に連通させる流体接続口と、
液体収納容器に関連する情報を含む情報を保持し、かつ記録装置との連携によって情報の更新・追加が可能な情報記憶媒体と、
記録装置に装着された際に、記録装置のガイド部と係合され、情報記憶媒体を記録装置と情報交換可能な位置に誘導する情報記憶媒体ユニットと、
情報記憶媒体ユニットを収容する情報記憶媒体ユニット収容部と、を有し、
情報記憶媒体ユニットは情報記憶媒体ユニット収容部との間に間隙を形成するように配され、
情報記憶媒体ユニットが、記録装置のガイド部の位置および向きに合わせて、流体接続口に対して相対的に位置および向きを変えることができることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、記録装置本体の、流体接続口との接続部とガイド部との相対位置に多少のずれがあっても、情報記憶媒体ユニットが流体接続口に対して相対的に位置を変えることにより、流体接続口と情報記憶媒体ユニットとの両者が、記録装置のそれぞれの接続部に合った位置に配置されるようにできる。したがって、流体接続と情報記憶媒体の接続とを、両接続部に不要な応力を生じさせることなく良好に行うことができる。特に、本発明の液体収納容器では、情報記憶媒体ユニットがその向きも変えることができるので、記録装置本体の、流体接続口との接続部とガイド部との相対的な向きに多少のずれがあっても、流体接続口と情報記憶媒体ユニットとの両者が、記録装置のそれぞれの接続部に合った向きを向くようにできる。
【0022】
また、接続部を可動にする可動機構を液体収納容器側に設けているので、可動機構に万一故障が生じても、記録装置本体を修理に出さなくても済み、ユーザーが被る不利益を低減できる。
【0023】
本発明において情報記憶媒体と記録装置本体側との接続は、両者が情報交換可能な状態にすることを意味している。情報記憶媒体と記録装置本体は、無線通信用のアンテナを介して、すなわち非接触で情報交換する構成としてもよいし、両者にもうけられた接点部同士を互いに接触させることによって情報交換する構成にしてもよい。前者の場合、情報記憶媒体ユニットをガイド部に合わせて所定の位置、向きにすることによって、情報記憶媒体ユニットと記録装置本体との位置関係を、最も効率良く通信できる位置関係にすることができる。それによって、両者の通信に必要なアンテナをコンパクトにすることができ、したがって液体収納容器と記録装置本体のサイズをコンパクトにすることができる。また、後者の場合には、接点同士を良好に接触させることができる。
【0026】
さらにこの構成では、情報記憶媒体ユニットの外面と情報記憶媒体ユニット収容部の内面に、両者間で互いに当接して情報報記憶媒体ユニットの移動範囲を規制する凸部または凹部を設けることが好ましい。このようにすることで、情報記憶媒体ユニットの移動範囲を適正に規制することができ、また、移動時に接触する部分の面積を小さく抑えて、情報記憶媒体ユニットがスムースに動くようにできる。
【0027】
またこの構成では、少なくとも情報記憶媒体ユニット収容部の、情報記憶媒体接続部開口が開口された面を構成するガード部材を設け、このガード部材は弾性変形可能な接続爪を介して取り付けた構成とすることが好ましい。このようにすることによって、液体収納容器をインクジェット記録装置に装着していない時に、誤って床などに落とすなどして、情報記憶媒体付近に衝撃が加わった場合、ガード部材によって、特にその接続爪の弾性変形によって衝撃を吸収することができ、情報記憶媒体に加わる衝撃を緩和することができる。それによって、情報記録媒体に破壊などの悪影響が生じることを防止できる。
【0028】
情報記憶媒体ユニットが位置および向きを変えることができるようにするためのさらに具体的な構成として、情報記憶媒体ユニットは、接続口が開口しており、接続口の周りに、その開口方向に突き出ている接続口縁部を有する情報記憶媒体ホルダと、接続口内に固定された、記録装置との情報交換手段を備える情報記憶媒体とから構成できる。そして、情報記憶媒体ホルダを接続口縁部が情報記憶媒体接続部開口から露出するように情報記憶媒体ユニット収容部内に収容し、その移動範囲を、接続口縁部と情報記憶媒体接続部開口の縁との間に所定量以上の隙間ができ、かつ接続口縁部が形成された面と情報記憶媒体ユニット収容部の内壁との間に所定量以上の隙間ができる範囲に規制することができる。この構成では、万一、情報記憶媒体ユニット収容部外の流体接続口で記録用液体のもれが発生したとしても、情報記憶媒体ユニット収容部の方に流れてきた記録用液体は、情報記憶媒体ユニット収容部の壁に沿って流れる傾向があるので、その壁から所定量以上の距離離れて保持された情報記憶媒体ホルダには流れて行きにくい。そこで、記録用液体との接触によって情報記憶媒体に電気的な不良が発生するのを防止できる。
【0029】
さらに、情報記憶媒体接続部開口の縁に、記録用液体を毛細管力によって導くことができる毛管溝を設けることによって、記録用液体がより確実に情報記憶媒体ユニット収容部の内壁に沿って流れるようにして、情報記憶媒体の電気的な不良の発生を低減することができる。
【0030】
また、本発明において、情報記憶媒体ユニットと、記録装置のガイド部とは、一方に形成された凸部が一方に形成された凹部内に挿入されることで係合して情報記録媒体ユニットが所定の位置および向きに導かれる構成とすることができる。この際、この凸部に凹部内への挿入方向に向って先細になっているテーパ部を設け、凹部には凸部の挿入方向に向って狭くなっているテーパ部を設けることで、この接続方向に液体収納容器を移動させて装着する簡単な装着操作で、情報記憶媒体ユニットと記録装置のガイド部とがほぼ対向する状態で両者が押し付けられるようにし、情報記憶媒体ユニットと記録装置のガイド部とが良好に係合するようにできる。すなわち、情報記憶媒体ユニットと記録装置のガイド部との位置および向きに多少のずれがあっても、情報記憶媒体ユニットが記録装置のガイド部の位置および向きに合わせて移動して、両者は良好に係合する。
【0031】
また、情報記憶媒体接続部開口は、液体収納容器の、流体接続口と同一の外面上に設けてもよい。このようにすることで、液体収納容器を流体接続口と情報記憶媒体接続部開口とが形成された面の方向に向って移動させて記録装置に装着する簡単な装着操作によって、流体接続口と情報記憶媒体ユニットとの両者が記録装置に接続されるようにできる。
【0032】
本発明は、特に、流体接続口が2個またはそれ以上設けられている液体収納容器に好適に適用できる。すなわち、流体接続口を2個以上有する液体収納容器では、流体接続口を接続することで、液体収納容器の位置だけでなく、向きも決まることになる。これに対して本発明によれば、情報記憶媒体ユニットは位置だけでなく向きも変えることができるので、2個の流体接続口の接続と情報記憶媒体ユニットの接続とを無理なく、良好に行うことができる。
【0033】
2個の流体接続口を設け、流体接続口と情報記憶媒体接続部開口とを液体収納容器の同一外面上に設ける場合には、この外面上において2個の流体接続口を隣接してこの外面の一端側に配置し、情報記憶媒体接続部開口はこの外面の他端側に配置することが好ましい。このようにすることで、万一流体接続口からの記録用液体の漏れが発生したとしても、漏れ出したインクが情報記憶媒体ユニット部に到達しにくくし、情報記憶媒体の電気的な不良が生じるのを防止できる。
【0034】
2個の流体接続口を設けることで、一方を記録装置への記録用液体の供給に用い、もう一方を液体収納室内への流体の導入に用いることができる。そして、記録用液体の導出に伴う液体収納室内の圧力低下を実質的に相殺するように液体収納室内に流体を導入する構成にできる。このようにすることで、液体収納室内の圧力を一定に保ち、常にほぼ一定の圧力条件で記録用液体を供給することができる。この際、液体収納室内へ導入する流体は、液体であっても空気、特に大気であってもよい。また特に、液体収納室内に、それに収納されている記録用液体と同質の液体を導入する構成としてもよい。
【0035】
本発明は、もちろん、従来例1にあげた、流体接続口が1つの構成に適用することも効果的であるが、前述のように2個またはそれ以上の流体接続口を有する液体収納容器に特に好適に適用できる。この2個以上の流体接続口を有する液体収納容器は、前述のように一定の圧力条件で記録用液体を供給する液体収納容器とすることができる。そこで、本発明の液体収納容器は、一定の圧力条件で記録用液体を供給することが特に好ましい、記録媒体に記録用液体を吐出して付着させるインクジェット記録装置に好適に用いることができる。
【0036】
本発明による記録装置は、以上のような液体収納容器を装着可能に構成されている。この記録装置は、液体収納容器を装着する際に、それを適正な装着位置に導くガイド機構を有し、ガイド機構は、液体収納容器の装着位置および向きを所定の範囲内で変化させることが可能であることが好ましい。この構成によれば、液体収納容器の装着位置および向きを変化させることで、流体接続口の位置を記録装置側の接続部に合わせて調整し、流体接続口に不要な応力が生じないように良好に流体接続を行うことができる。そして、情報記憶媒体ユニットは、このように装着位置および向きを調整した状態で液体収納容器を装着しても、それに応じて位置および向きを変えることができ、記録装置側の電気接続部に、不要な応力を生じさせることなく良好に接続可能である。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0038】
『インクタンク(液体収納容器)の全体構成』
まず、インクタンク50の全体構成について図1,2を参照して説明する。図1は本発明を適用した実施例のインクタンク50を流体接続口11,12側を上にして見た斜視図であり、図2はこのインクタンク50の分解斜視図である。なお、このインクタンクは、流体接続口11,12側を下に向けた状態で記録装置に装着され、すなわち流体接続口11,12側が底部6bである。
【0039】
インクタンク50はインク容器6と蓋7を有しており、インク容器6の上面6aに蓋7が超音波溶着によって気密性を有するように接合されて、インク収納室523(図3参照)が形成されており、この中にインク(吐出用液体)が収納される。インク容器6の、蓋7が接合されている面の反対側の面、すなわち底部6bには、その面から突出するように、流体接続口案内部6cと情報記憶媒体ホルダ収容部6dが設けられている。そして、これらを覆うようにボトムカバー1が取り付けられている。ボトムカバー1には、流体接続口案内部6cに対向する位置に流体接続部開口1aが設けられ、情報記憶媒体ホルダ収容部6dに対向する位置に情報記憶媒体接続部開口1bが設けられている。
【0040】
流体接続口案内部6cには、それを貫通してインク収納室523内に通じている第1の流体接続口11と第2の流体接続口12の2つの流体接続口が開口されている。この流体接続口11,12の内部には弾性部材5が挿入され、その外側に各流体接続口11,12に対応する位置に開口を有する固定部材4が設けられ、それが超音波溶着によって溶着され弾性部材5を押圧し固定されている。それによって、弾性部材5は各流体接続口11,12内に圧縮固定され、流体接続口11,12を気密性を有するように塞いでいる。そして、流体接続口11,12に本体側の中空針が挿入されるまでは、この弾性部材5と蓋7とによってインク収納室523内は気密に保たれる。
【0041】
本発明の特徴部である情報記憶媒体9の接続部は、2つ流体接続口11,12が設けられているのと同一方向の面、すなわち底部6bに設けられている。情報記憶媒体9は、情報記憶媒体ホルダ8の、本体側の突起状のコネクタ550(図5など参照)と嵌合する接続口8aの内面上に両面テープ10で位置決め固定されている。この情報記憶媒体ホルダ8と、それに固定された情報記憶媒体9とによって情報記憶媒体ユニットが構成されている。また、コネクタ550は、情報記憶媒体ホルダ8と係合して、それを所定の位置および向きにするガイド部としての機能を有している。情報記憶媒体9が組み込まれた情報記憶媒体ホルダ8は、情報記憶媒体ホルダ収容部6dに開口されている凹部101内に挿入されている。そして、情報記憶媒体ホルダ8は、ボトムカバー1を被せることで、脱落しないように、情報記憶媒体ホルダ収容部6dとボトムカバー1とによって形成されている情報記憶媒体ユニット収容部内に保持されている。
【0042】
この際、情報記憶媒体ホルダ8は、凹部101とボトムカバー1によって囲まれる空間内で、位置および向きを所定の範囲内で変えることができるように、周りに隙間が取られて保持されている。このため、情報記憶媒体ホルダ8は、情報記憶媒体9に接続される本体側のコネクタの、情報記憶媒体ホルダ8に対する相対位置に応じて、本体側のコネクタと情報記憶媒体9とが良好に接続されるように位置および向きを変えることができる。本明細書では、このような記憶媒体ホルダ8の動作を「イコライズ」、保持状態を「フロート」と称する。この記憶媒体ホルダ8のイコライズ動作、およびイコライズ動作を可能にする、記憶媒体ホルダ8のフロート状態での保持については、後でより詳細に説明する。
【0043】
流体接続口案内部6cと情報記憶媒体ホルダ収容部6dは、インク容器6の底部6bに、互いに間隔を置いた位置に別々に形成されている。そして、情報記憶媒体ホルダ8が納められる凹部101は、下方に向かってのみ開口している。このような構成とすることによって、流体接続口11,12の弾性部材5周辺に破損が生じるなどして、万一インクが漏れ出して、インク容器6の底部6bを伝わって流れたとしても、凹部101内には進入しにくくなっている。
【0044】
また、情報記憶媒体ホルダ8の前述のフロート状態での保持では、情報記憶媒体ホルダ8の移動範囲は、情報記憶媒体ホルダ8の接続口8aの周りの、その開口面から突出するように形成された接続口縁部8eが、ボトムカバー1の情報記憶媒体開口1bの縁に接触しない範囲に規制されている。そして、ボトムカバー1の情報記憶媒体接続部開口1bの縁には、開口方向に沿って毛管溝1cが形成されている。このような構成とすることによって、万一インクが漏れ出し、インクタンク50の底面を伝わって情報記憶媒体9の方に流れてきたとしても、このインクが毛管溝1cの毛管力によって、情報記憶媒体ホルダ8と情報記憶媒体ホルダ収容部6dとの間の空間に呼び込まれるようにして、情報記憶媒体ホルダ8の接続口8a内には入りにくいようにできる。
【0045】
このように本実施例のインクタンクは、万一インクが漏れ出したとしても、インクが情報記憶媒体9に到達しにくいように構成されており、これによって、インクを介したショートなどの電気的な不良の発生を防止している。この構成は、さらにまた、インクタンク50を記録装置本体から取り外した際に、流体接続口11,12付近に付着したインクによって電気的な不良が発生することを防止する効果も発揮する。特に、インクタンク50を取り外した後、インクタンク50の底部を上に向けたとしても、前述のように、インクタンク50の底部を伝わって情報記憶媒体9側に流れてくるインクは、情報記憶媒体ホルダ8と情報記憶媒体ホルダ収容部6dとの間の空間に呼びこまれるので、情報記憶媒体9にはインクが接触しにくい。
【0046】
『インク供給システム(記録用液体供給系)』
次に、本実施例のインクタンク50が接続されるインクジェット記録装置のインク供給システムの一例について図3を参照して説明する。図3は、記録媒体にインクを飛翔させて記録を行うインクジェットヘッド524に接続され、それにインクを供給するインク供給システム全体の概略構成図である。
【0047】
インクジェットヘッド524はインク供給管526を介してインクタンク50と流体接続されている。インク供給管526のインクタンク50側の先端は、インク供給ユニット525のバッファ室530に接続されている。インク供給ユニット525には、バッファ室530に連通する中空のインク供給針528が設けられている。このインク供給針528はインクタンク50の第1の流体接続口11内に配された弾性部材5を貫通しインク収納室523内に延びており、先端付近に開口している針穴を通してインク収納室内523のインクを流通させることができるようになっている。この際、弾性部材5は前述のように圧縮固定されているので、貫通したインク供給針528の外周を押圧しインク供給針528の周囲を気密に保持しインクの漏れ出しを防止している。
【0048】
また、インク供給ユニット525には、バッファ室530に連通する空気導入針529が設けられている。この空気導入針529は、前述のインク供給針528と同様に、インクタンク50の第2の流体接続口12に貫通している。バッファ室530には、その上部からインク供給ユニット525の外部に連通するバッファ室空気連通部527が設けられている。空気導入針529はバッファ室530の高さ方向の中ほどまで延びており、インク供給針528は空気導入針529よりも下方まで延びている。定常状態では、バッファ室530内には、空気導入針529の下端の位置までインクが満たされ、上方にバッファ空間が生じた状態になっている。
【0049】
本実施例では、インクタンク50のインク収納室523内には、インクタンク50をインク供給ユニット525にセットした状態で、インク収納室523内に延びる空気導入針529の側方を囲む円筒状部6eが設けられている。この際、空気導入針529の針穴から導入される空気は、インク収納室523内で気泡を形成するので、この気泡が円筒状部6e内で滞留することがないように、空気導入針529の径と円筒状部6eの内径との間には十分なクリアランスが設けられている。
【0050】
円筒状部6eは、挿入されている空気導入針529の上端よりも上方まで延びている。そして、インク供給針528と空気導入針529は導電性の材料からなっており、インク供給針526と空気導入針529との間の電気抵抗の変化からインクタンク50内のインクの残量が一定量以下になったことを検知できるようになっている。すなわち、インクが消費されて、インクの液面が円筒状部6eよりも低くなった場合には、インク供給針528と空気導入針529との間ではインクを介して電気が流れなくなるので、これを検知することで、インクの残量が少なくなったことを検知できる。
【0051】
この検知を良好に行えるようにするために、円筒状部6eの上端部には、インクの液面が上端部よりやや上にある状態から液面か低下するのに伴い、すみやかに円筒状部6e内外のインクが分断されるようにするための面取りがなされている。本実施例では、円筒状部6eの高さは、インクタンク50のインク残量が10%未満となった時にそのことを検知できる高さに設定されている。
【0052】
なお、この円筒状部6eは、顔料インクの沈降状態を復帰させるためにインク収納室523内のインクに流れを生じさせる攪拌促進構造を有していてもよい。また、インク供給針528が挿入されている部分に、同様の円筒状部を設け、その開口にフィルタを配して、インク収納室523から導出するインクがフィルタを通過するように構成してもよい。このフィルタとしては、タンクに用いられている材料と同材質の繊維体、繊維シート、発泡体、ビーズ成形体、溶解脱孔体などを適宜選択して使用できる。
【0053】
以上、本発明におけるインクタンクの構成例として、2つの流体接続口を有するインクタンクについて、内部構成例や動作例を説明してきたが、本発明は、流体接続口の数や内部構成などについて、この構成に限られるものではない。すなわち、例えば、従来例2として前述した、USP第6074042号明細書に記載されているインクタンクのように、容器内部に、インクを収容する可撓性の袋を有し、その袋の内部と外部とにそれぞれ連通するように2つの流体接続口を設けた構成などであってもよい。
【0054】
次に、インク供給動作の概略について説明する。
【0055】
インクジェットヘッド524はインク吐出口面524aからインクを吐出し、記録媒体に記録を行う。すると、吐出された分のインクを補うようにインクがインク供給管526を介してインクタンク50からインクジェットヘッド524へ供給される。インクの供給に伴ってインクタンク50内のインクが減るとインクタンク50内の圧力が低下する。すると、バッファ室空気連通部527を通じて空気導入針529から空気がインクタンク50内へ導入される。
【0056】
ここで、インクジェット記録装置においては、インクジェットヘッドに対して供給されるインクが負圧に保持されている必要があることが知られている。本実施例のインク供給システムの場合は、空気導入針529の下端に位置する、気泡をタンク内へ導入する点529aがインクジェットヘッド524の吐出口面524aより下に配置されており、この点529aと吐出口面524aの高さの差(水頭差)hが常に負圧としてインクジェットヘッド524に働く構成となっている。すなわち、インクタンク50内のインクの液面の高さにかかわらず常にほぼ一定の負圧hがインクジェットヘッド524に働く構成となっている。
【0057】
次に、温度、気圧などの環境変化によりタンク内の空気が膨張収縮した場合について説明する。空気の膨張時にはインクが空気導入管529を介してバッファ室530内に押し出されるが、バッファ室530は、想定される環境変化が生じてもインクがバッファ室から溢れないように、十分な容積を有している。また万一多少のインクが溢れても、このインクは、バッファ室空気連通部527の先に設けられている廃インク吸収体(不図示)に吸収され、記録装置内の他の部分をインクで汚すことはない。一方、収縮時には空気が空気導入管527を介してインクタンク50内へ導入される。
【0058】
なお、本実施例では、インクの供給に伴うインク収納室523内の圧力低下を補うのに、空気導入針529から空気を導入する構成を示したが、第2の流体接続口12に一定の圧力条件で液体を供給するシステムを接続して、圧力低下を補うのに液体を供給するようにしてもよい。この液体は、特に、インク収納室523内に収納されているのと同じ種類のインクであってもよい。
【0059】
『情報記憶媒体』
次に、本実施形態においてインクタンク50に備えられる情報記憶媒体9(図1,2など参照)について説明する。この情報記憶媒体9は、インクタンク50がインクジェット記録装置に装着された状態で、インクジェット記録装置との間で情報交換を行うことが可能である。情報記憶媒体9とインクジェット記録装置との間で交換される情報は、例えば、インクの使用期限、インクタンク50内のインク量、インクの色などである。このような情報の交換を行うことで、使用期限切れ、またはインク切れのアラームを出してユーザーにインクタンクの交換を促すなどすることができる。それによってインクの変色や増粘によって記録画像に影響が生じるのを防止したり、またインクが空の状態で記録動作を行ったり、違う色のインクを保持するインクタンクを誤装着した状態で記録動作を行ったりして、記録不良が発生するのを防止したりなどの処理を行うことができる。このようにすることによって、常に良好に記録動作を行えるようにし、高品位な画像出力が得られるようにできる。
【0060】
情報記憶媒体9としては、磁気、光磁気、電気、メカなど各種の情報取得手段により識別情報が得られる媒体であれば、フラッシュメモリやライトアットワンス的な磁気媒体など、そのようなものを用いてもよい。本実施例のインクタンク50では、タンク識別情報の保持、記録装置本体側からの情報の読み込みに加えて、記録装置本体側からの記憶情報の追加、あるいは記憶情報の変更・削除などが可能な媒体として、電気的な書き込み消去処理が可能なEEPROM9bが用いられている(図2参照)。このEEPROM9bは、記録装置本体側に固定されたコネクタ550に設けられた接点部(不図示)と接触して電気的に接続される接点部9aを有するプリント配線基板上に搭載され、これらが一体となって情報記憶媒体9が構成されている。この構成では、情報記憶媒体9は、電気的に接続することによって記録装置本体との間で情報交換可能になり、すなわちコネクタ550に設けられた接点部と、情報記憶媒体9に設けられた接点部9aが情報交換手段を構成している。
【0061】
このような接点部9aを有する接触式の情報記憶媒体9では、記録装置本体への接続のたびにコネクタ550の接点部と情報記憶媒体9の接点部9aが擦れ合い磨耗する。このような磨耗を避けることができるように、情報記憶媒体9として、無線を利用して起電および通信が可能な、すなわち非接触式の情報記憶媒体を用いてもよい。この場合には、情報交換手段として、情報記憶媒体9側と、記録装置本体側に無線通信用のアンテナが設けられる。
【0062】
『装着説明』
図4〜8参照して、本発明のインクタンクをインクジェット記録装置に装着する過程について説明する。図4は、本発明を適用したインクタンクの外観図であり、図4(a)は側面図、図4(b)は流体接続口11,12側から見た平面図である。図5〜8は、(a)が図4のA−A線に沿った断面図、(b)が図4のB−B線に沿った断面図であり、インクダンク50を装着する各段階での状態を示している。
【0063】
インクタンク50は、不図示のインクジェット記録装置のインクタンク装着部に上方から下方に向かって挿入されて装着される。記録装置本体側には、例えばインクタンク50の側面の一部を当接させた状態でインクタンク50をスライドさせるようにして所定の位置に装着できるようにするためのガイドレールなどのガイド機構が通常設けられている。
【0064】
本実施例では、このようなガイド機構は、インクタンク50を、その位置および向きを多少変化させた状態で、特に鉛直方向から多少傾けた状態でも保持できるように構成されていることが好ましい。このようにするには、例えば、インクタンク50を挟み込む位置に配置されたガイド部材の間隔を多少大き目にしておけばよい。このようにインクタンク50の装着位置および向きを変えられるように構成することで、例えば、空気導入針529やインク供給針528が延びている方向が鉛直方向から多少ずれているなどしても、装着位置や向きを調整することによって、空気導入針529やインク供給針528が流体接続口11,12内に真っ直ぐ入るようにできる。そうすることで、弾性部材5に不要な応力が加わらないようにでき、インク漏れを生じさせることなく、良好に接続を行うことができる。
【0065】
このような本体側のガイド機構に沿ってインクタンク50を装着していくと、インクタンク50は、図5に示すように、情報記憶媒体ホルダ8が本体側のコネクタ550に対向し、第1の流体接続口11が本体側のインク供給針528に対向し、第2の流体接続口12が本体側の空気導入針529に対向する位置に導かれる。コネクタ550は、情報記憶媒体ホルダ8の接続口8aと嵌合する突起状の形状を有しており、図5に示すように直立した姿勢で固定されている。コネクタ550の側面には、情報記憶媒体9の接点部9aと接触して電気的な接続を行う電気接点551が突き出ている。電気接点551は、弾性的に突き出し量を変化させることができるように構成されており、情報記憶媒体ホルダ8内にコネクタ550が挿入されると、適切な押圧力で接点部9aに当接し、良好に電気接続される。
【0066】
なお、図5には、記録装置本体側の構成は、コネクタ550、空気導入針529、インク供給針528のみを示しているが、空気導入針529、インク供給針528は前述のようにインク供給ユニット525に接続されており、コネクタ550は、記録装置の制御回路に接続されており、これらの図示は省略している。
【0067】
図5に示す状態から、インクタンク50をさらに下方に向って装着していくと、図6に示すようにインク供給針528と空気導入針529が流体接続口11,12の開口から挿入され、内部の弾性部材5に進入していく。ここで、インク供給針528と空気導入針529の先端は先細になっており、流体接続口11,12の入口には、中の方ほど穴が狭くなるように傾斜したテーパ部11a,12aが形成されている。そこで、インク供給針528と空気導入針529が流体接続口11,12内に挿入される際に、両者の位置にずれがある場合には、インク供給針528および空気導入針529の傾斜した側面がテーパ部11a,12bに当接することによって、インクタンク50に水平方向に力が加わる。これによって、インクタンク50は、インク供給針528および空気導入針529と流体接続口11,12との位置が合うように位置調整される。
【0068】
ここで、本実施例では、インク供給針528および空気導入針529と流体接続口11,12とによって、2個所の接続位置が決まる。そこで、水平方向の位置調整では、インクタンク50が単に水平方向に平行移動されるだけでなく、水平面内で回転移動もされれる。
【0069】
そして、インク供給針528および空気導入針529が流体接続口11,12内にある程度進入すると、今度は、コネクタ550の先端が情報記憶媒体ホルダ8の接続口8aに接触する。ここで、コネクタ550の先端には、先細になったテーパ部550aが形成されており、また情報記憶媒体ホルダ8の接続口8aの入口には、中の方ほど穴が狭くなるように傾斜したテーパ部8bが形成されている。そこで、コネクタ550と情報記憶媒体ホルダ8の位置にずれがある場合には、テーパ部550aとテ−パ部8bとが当接することにより、情報記憶媒体ホルダ8に水平方向に力が加わる。情報記憶媒体ホルダ8は、前述のように情報記憶媒体ホルダ収容部6dの凹部101内で移動できるようになっており、水平方向に加わる力によって、接続口8aとコネクタ550の位置が合うように位置調整される。ここで、情報記憶媒体ホルダ8は、単に平行移動されるだけでなく、水平面内で回転移動もされる。
【0070】
そして、さらにインクタンク50を下方にむかって装着していくと、図7に示すように、インク供給針528と空気導入針529が流体接続口11,12内にさらに進入していく。これに伴い、針528,529の側面が流体接続口11,12の側面に当接することによって、インクタンク50の向きが、針528,529が真っ直ぐに流体接続口11,12内に進入するように調整される。
【0071】
そして、さらにインクタンク50を下方にむかって装着していくと、コネクタ550も情報記憶媒体ホルダ8の接続口8a内に進入していき、今度は、コネクタ550の側面が接続口8aの側面に当接する。これによって、情報記憶媒体ホルダ8の向きが、コネクタ550が接続口8a内に真っ直ぐに入るように調整される。
【0072】
インクタンク50を下方に向ってさらに装着していき、コネクタ550が接続口8a内にさらに進入すると、コネクタ550の電気接点551が情報記憶媒体ホルダ8の側面に当接して引っ込む。そして、図8に示す状態まで進入させると、電気接点551は情報記憶媒体9の電気接点551に、前述のように適切な押圧力で当接し、情報記憶媒体9が記録装置本体側と電気的に接続される。
【0073】
このように本実施例では、インクタンク50の装着位置および装着の向きは、インク供給針528と空気導入針529に合わせて、それらが流体接続口11,12内に真っ直ぐに入るように調整される。一方、情報記憶媒体ホルダ8は、コネクタ550が情報記憶媒体ホルダ8の接続口8a内に真っ直ぐに入るように位置および向きを変える、すなわちイコライズする。この際、情報記憶媒体ホルダ8は、インクタンク50の他の部分、特に流体接続口11,12に対して、その位置および向きを相対的に変えることができるように構成されているため、イコライズ動作は、インクタンク50の位置および向きを変えることなく、したがって、流体接続部に不要な応力を生じさせることなく行われる。
【0074】
以上のように、本実施例によれば、流体接続を、その接続部に不要な応力を生じさせることなく行い、同時に電気接続も良好に行うことができる。
【0075】
また、情報記憶媒体9として、前述のような非接触方式のものを用いる場合にも本実施例の構成を適用することは好ましい。非接触方式の情報記憶媒体を用いる場合、非接触方式であるとはいっても、無条件に距離、方向を設定できるわけではない。すなわち、より長い距離間で通信を行ったり、方向に関係無く通信を行ったりする場合には、情報記憶媒体9および記録装置本体の双方のアンテナをより長く、またはアンテナの面積をより大きくしなければならず、双方のサイズが大きくなってしまう。
【0076】
そこで、本実施例では、このような非接触方式の情報記憶媒体9を用いる場合、情報記憶媒体ホルダ8と係合するガイド部を記録装置本体側に設ける。そして、インクタンクを装着する際、情報記憶媒体ホルダ8を記録装置本体側のガイドに合わせてイコライズさせることによって、情報記憶媒体側のアンテナと記録装置本体側側のアンテナとの間の相対的な距離および向きを精度良く所定の距離および向きにすることができる。したがって、情報記憶媒体側のアンテナと記録装置本体側のアンテナとの相対的な位置を両者の間で最も効率的に通信を行うことができる位置に精度良く合わせることができる。このため、本実施例の構成によれば、小型のアンテナを用いても良好に通信可能にすることができ、情報記憶媒体9および記録装置本体のサイズをコンパクトにすることが可能になる。
【0077】
『情報記憶媒体ホルダのフロートの説明』
次に図9〜21を参照して情報記憶媒体ホルダのフロート状態での保持について説明する。図9はインクタンク50の分解斜視図、図10〜21はインクタンク50の断面図を、情報記憶媒体ホルダ8の周辺部について拡大して示している。図10〜13は、情報記憶媒体ホルダ収容部6dの中央付近で、図9に示す座標のXZ平面に沿って断面した図である。図14〜19は、図9に示す座標のXY平面に沿って断面した、底部側から見た図である。図20,21は、図9に示す座標のYZ平面に沿って断面した、情報記憶媒体ホルダ収容部6dがある側から見た図である。
【0078】
情報記憶媒体9が両面テープで接続口8a内に保持された情報記憶媒体ホルダ8は、前述のように、インク容器6の底部6bに形成されている情報記憶媒体ホルダ収容部6dとボトムカバー1とによって囲まれて保持されている。情報記憶媒体ホルダ8が、X方向、Y方向、Z方向に所定量の範囲内で移動できるように、およびX軸、Y軸、Z軸周りに所定量の範囲内で回転できるように、情報記憶媒体ホルダ収容部6dとボトムカバー1とによって囲まれる空間は、全周にわたって、情報記憶媒体ホルダ8よりも大きくとられている。
【0079】
本実施例では、情報記憶媒体ホルダ8が記録装置本体側のコネクタ550と当接することによって加わる力でスムースにイコライズできるようにするために、情報記憶媒体ホルダ8が情報記憶媒体ホルダ収容部6dおよびボトムカバー1と接触する面積が、あまり大きくならないように構成されている。すなわち、接触面積を小さくすることで、情報記憶媒体ホルダ8は、接触部での摩擦力があまり加わらなくなるのでスムースに動くことができる。このように接触面積を小さくし、かつ情報記憶媒体ホルダ8の移動範囲を適正に規制するために、情報記憶媒体ホルダ8と情報記憶媒体ホルダ収容部6dとボトムカバー1には、凸部や凹部が形成されている。
【0080】
情報記憶媒体ホルダ8の接続口8aの周りには、Z方向に突き出ている接続口縁部8eが形成されている。接続口縁部8eのX方向の両側には、縁部8eより少し低くなっており、平らになっている肩部8cが形成されている。情報記憶媒体ホルダ8のX方向の両側面には、矩形の凹部8dが形成されている。この凹部8dは、接続口8aが開口された面の反対側の面に貫通している。
【0081】
情報記憶媒体ホルダ収容部6dの凹部101内には、そのX方向の両側面上にそれぞれ2つづつのリブ102,103とリブ104,105が形成されている。これらのリブ102,103とリブ104,105は、 Z方向に凹部101の底部まで延びており、 X方向に突き出て情報記憶媒体ホルダ8の凹部8d内まで延びている。すなわち、情報記憶媒体ホルダ8は、それを情報記憶媒体ホルダ収容部6dの凹部101内に収容する際には、リブ102,103,104,105を凹部8d内に、そのZ方向の開口から通すようにして挿入される。
【0082】
ボトムカバー1の内面には、情報記憶媒体接続部開口1bの周りの位置で、情報記憶媒体ホルダ8の肩部8cに面する位置に、Z方向に突出する4つの突起21,22,23,24が形成されている。なお、突起24は、図では見えていない。
【0083】
次に、情報記憶媒体ホルダ8の動作範囲について説明する。
【0084】
まずZ方向上方には、情報記憶媒体ホルダ8は、図10に示すように、凹部8dの接続口8a側の側面が情報記憶媒体ホルダ収容部6dのリブ102,103,104,105に当接するまで移動できる。Z方向下方には、情報記憶媒体ホルダ8は、図11に示すように、肩部8cがボトムカバー1の突起21,22,23,24に当接するまで移動できる。このように、情報記憶媒体ホルダ8の肩部8cとボトムカバー1の内面との間には、常に所定量以上の隙間が確保される。これによって、前述のようにボトムカバー1の毛管溝1cに導かれたインクが肩部8cに伝わりにくくなるようにして、情報記憶媒体9がインクに接触することを防止できる。
【0085】
次にY軸回りの回転方向θYついては、情報記憶媒体ホルダ8は、図12に示す時計周り方向には、片側の肩部8cが片側の2つの突起23,24に当接し、片側の凹部8dの接続口8a側の側面が情報記憶媒体ホルダ収容部6dの片側のリブ102,103に当接するまで回転できる。また反対向きには、図13に示すように、情報記憶媒体ホルダ8は、片側の肩部8cが片側の2つの突起21,22に当接し、片側の凹部8dの接続口8a側の側面が情報記憶媒体ホルダ収容部6dの片側のリブ104,105に当接するまで回転できる。
【0086】
次にX方向には、情報記憶媒体ホルダ8は、図14に示すように、片側の凹部8dの底面が、図14の右側のリブ104,105に当接する位置と、図15に示すように、反対側の凹部8dの底面がリブ102,103に当接する位置との間で移動できる。また、Y方向には、情報記憶媒体ホルダ8は、図16に示すように、凹部8dの、図16に示す下側の側面が下側のリブ102,105に当接する位置と、図17に示すように、凹部8dの、図17に示す上側の側面が上側のリブ103,104に当接する位置との間で移動できる。
【0087】
次に、Z軸回りの回転方向θZについては、図18に示す反時計回り方向には、情報記憶媒体ホルダ8は、凹部8dの、図18に示す右下の側面がリブ105に当接し、凹部8dの、図18に示す左上の側面がリブ103に当接するまで回転できる。同様に、反対向きには、図19に示すように、情報記憶媒体ホルダ8は、リブ102,104にそれぞれ対応する凹部8dの側面が当接するまで回転できる。
【0088】
次に、X軸回りの回転方向θXについては、図20に示す時計回り方向には、情報記憶媒体ホルダ8は、凹部8dの、図20に示す左側面の上端がリブ103,104に当接し、肩部8cが右側の突起21,24に当接するまで回転できる。同様に、反対反対向きには、情報記憶媒体ホルダ8は、凹部8dの、図21に示す右側面の上端がリブ102,105に当接し、肩部8cが左側の突起22,23に当接するまで回転できる。
【0089】
以上のように、情報記憶媒体ホルダ8は、所定の範囲内で位置および向きを変えることができるように保持されている。この際、情報記憶媒体ホルダ8の移動範囲は、各所の凹部や凸部の大きさや位置を適宜決めることにより調整できる。この移動範囲は、公差のために生じる可能性がある、流体接続部と情報記憶媒体接続部との間の位置および向きの最大のずれよりもわずかに大きく設定することが好ましい。こうすることによって、情報記憶媒体ホルダ8のイコライズ動作により、流体接続部にも情報記憶媒体接続部にも不要な応力を生じさせることなく、両方の接続を良好に行うことが可能になる。また、どの方向にイコライズした場合においても前述のように、情報記憶媒体ホルダ8の肩部8cとボトムカバー1の内面との間には、常に所定量以上の隙間が確保される構成となっており、これによって、前述のようにボトムカバー1の毛管溝1cに導かれたインクが肩部8cに伝わりにくくなるようにして、情報記憶媒体9がインクに接触することを防止できる。
【0090】
なお、情報記憶媒体ホルダ8、情報記憶媒体ホルダ収容部6d、ボトムカバー1に設ける凹部や凸部の構成は、例えば情報記憶媒体ホルダ8の側面にリブを設け、それを挟むように情報記憶媒体ホルダ収容部6dの側面にリブを設けるようにするなど、適宜変更が可能である。
【0091】
『ボトムカバー接合の説明』
次に、図23と図24を参照して、ボトムカバーの接続について説明する。
【0092】
まず、図23は本実施例の構成部品のうち、ボトムカバー1を詳細に示す斜視図である。図23は、特に、ボトムカバー1に設けられた接続爪30,31,32,33,34の配置が分かるように図示しており、図23(a)と図23(b)はそれぞれボトムカバー1を反対向きにして示している。図24は、ボトムカバー1とインク容器6の係合状態を示すため、ボトムカバー1を一破断して示す、インクタンク50の、流体接続口が設けられた端部付近を示す斜視図である。図24には、各接続爪30,31,32,33,34の係合部のうち、特に接続爪31の係合部を示している。
【0093】
上述したように、インクタンク50にはインク容器6の、蓋7が接合されている面の反対側の面、すなわち底部6bに、その面から突出するように、流体接続口案内部6cと情報記憶媒体ホルダ収容部6dが設けられている。そして、これらを覆うようにボトムカバー1が取り付けられている。ボトムカバー1には、流体接続口案内部6cに対向する位置に流体接続部開口1aが設けられ、情報記憶媒体ホルダ収容部6dに対向する位置に情報記憶媒体接続部開口1bが設けられている。
【0094】
そして、図23(a)および図23(b)に示すように、ボトムカバー1の側壁には、インク容器6の接続部6fと係合する接続爪30,31,33,34が設けられている。各接続爪30,31,33,34は、側壁にボトムカバー1の装着方向に延びる、両脇に形成されたスリット1dによって側壁の周りの部分とは独立して弾性変形可能な板状部と、その先端に内側に向かって突出する係合部から構成されている。接続爪32は、流体接続部開口1aと情報記憶媒体接続部開口1bとの仕切り壁に同様に形成されており、その係合部は流体接続部開口1a側に突出している。インク容器6の接続部6fは、流体接続口案内部6cと情報記憶媒体ホルダ収容部6dの側壁に、各接続爪30,31,32,33,34に対応する位置に設けられた外側に向かう突出部によって構成されている。各接続爪30,31,32,33,34は、ボトムカバー1の装着方向に向かう傾斜部が係合部に形成されており、ボトムカバー1をインク容器6に向かって押し付けることによって一旦弾性変形し、復原力によって図24に示すように接続部6fに係合する。このように係合させた状態で、各接続爪30,31,32,33,34と接続部6fは少量の隙間を伴って緩やかに係合している。
【0095】
この構成では、インクタンク50を記録装置本体に装着していない時に誤って床などに落とすなどして衝撃が加わった場合、ボトムカバー1の接続爪30,31,32,33,34が弾性変形し、それによって落下時の衝撃を吸収させることができる。したがって、落下時にインクタンク50の各部、特に情報記憶媒体9に加わる衝撃を緩和することができ、破損などの悪影響が生じるのを防止できる。すなわち、この構成では、ボトムカバー1が、情報記録媒体に加わる衝撃を緩和するガード部材として機能する。
【0096】
図23に示す例では、各接続爪30,31,32,33,34は、両脇にスリット1dを設けることによって弾性変形可能になっている構成を示した。このようにスリット1dを設けることは、各接続爪30,31,32,33,34を他の部分とは実質的に独立して比較的大きく弾性変形させることができ好ましい。しかし、この構成は、接続爪30,31,32,33,34が弾性変形可能な構成であれば他の構成にしてもよい。すなわち、例えば、各接続爪30,31,32,33,34の両脇に、スリット1dの代わりに肉厚を薄くした部分を設けた構成にしても、落下時の衝撃を吸収する効果が得られる。
【0097】
『インクタンクの変形例』
次に、図25〜図27を参照して、ボトムカバー1の接続部付近の構成が異なる他の実施例(以下実施例2)について説明する。
【0098】
図25は、実施例2のインクタンク50’を示す分解斜視図である。図26はインク容器6とボトムカバー1の係合状態を示す断面図である。図27は、インク容器6とボトムカバー1の係合状態を示すため、インク容器6とボトムカバー1以外の構成部品を省略し、さらに係合部を見やすくするためボトムカバー1を任意の高さで切断して示す、インクタンク50’の、流体接続口が設けられた端部付近の斜視図である。これらの図において、上述した実施例(以下実施例1)と同様の部分については同一の符号を付している。
【0099】
図25に示すように、この実施例2の、実施例1との実質的な違いは、情報記憶媒体ホルダ8を収容する情報記憶媒体ホルダ収容部35がインク容器6の底部6bから分離されていることである。また、実施例1ではボトムカバー1の接続爪34が情報記憶媒体ホルダ収容部6dに係合されている構成を示したが、本実施例では、この部分がインク容器6に結合されていないので、代わりにインク容器6の底部6bに、接続爪34に係合する接続部6gが設けられている。
【0100】
また、その他の違いとして、本実施例ではインク容器6はブロー成形によって製造したものを用いており、蓋7とインク容器6は一体的に形成されている。また、弾性部材5を収容する弾性部材収容部36が新たに追加されている。この弾性部材収容部36は、例えば超音波溶着によってインク容器6と接合されている。その他の部分は、実施例1と実質的に同様の構成であり、以下では実施例1と相違する部分について説明し、同様の部分については説明を省略する。
【0101】
接続部6gはインク容器6の底部6bから突出するように形成されている。ボトムカバー1は、図26に示すように接続部6gに接続爪34を係合し、また他の接続爪30,31,32,33を実施例1と同様に液体接続口案内部6cの側壁に設けられた接続部6fに係合してインク容器6に取り付けられている。この際、情報記憶媒体ホルダ収容部35は、インク容器6の接続部6gの、接続爪34との係合部の反対側に配置され、ボトムカバー1の、接続爪32が形成された仕切り壁、側壁、および情報記憶媒体接続部開口1bが開口された壁部に囲まれて、ボトムカバー1と共にインク容器6に取り付けられている。
【0102】
また、本実施例では、図27に示すように、ボトムカバー1の接続爪34には、インク容器6の接続部6gの両脇に係合する振れ止め37が設けられている。振れ止め37を設けることによって、ボトムカバー1が図27の矢印方向に振れることを防止できる。
【0103】
『インクジェット記録装置』
次に、上述したインクタンクが搭載されるインクジェット記録装置の一例について、図22を参照して説明する。
【0104】
図22に示すインクジェット記録装置は、インクジェットヘッド524の往復移動(主走査)と、一般記録紙、特殊紙、OHPフィルム等の記録用シート(記録媒体)Sの所定ピッチごとの搬送(副走査)とを繰り返しつつ、これらの動きと同期させながらインクジェットヘッド524から選択的にインクを吐出させ、記録用シートSに付着させることで、文字や記号、画像等を形成するシリアル型の記録装置である。
【0105】
図22において、インクジェットヘッド524は、2本のガイドレール534,535に摺動自在に支持され不図示のモータ等の駆動手段によりガイドレール534,535に沿って往復移動されるキャリッジ531に着脱可能に搭載されている。記録用シートSは、搬送ローラ532により、インクジェットヘッド524のインク吐出面に対面し、かつ、インク吐出面との距離を一定に維持するように、キャリッジ531の移動方向と交差する方向(例えば、直交する方向である矢印A方向)に搬送される。
【0106】
インクジェットヘッド524は、それぞれ異なる色のインクを吐出するための複数のノズル列を有する。インクジェットヘッド524から吐出されるインクの色に対応して、複数の独立したインクタンク50が、インク供給ユニット525に着脱可能に装着される。インク供給ユニット525とインクジェットヘッド524とは、それぞれインクの色に対応した複数のインク供給管(インク供給チューブ)526によって接続され、インクタンク50をインク供給ユニット525に装着することで、インクタンク50内に収納された各色のインクを、インクジェットヘッド524の各ノズル列に独立して供給することが可能となる。
【0107】
インクジェットヘッド524の往復移動範囲内で、かつ、記録用シートSの通過範囲外の領域である非記録領域には、回復ユニット533が、インクジェットヘッド524のインク吐出面と対面するように配置されている。回復ユニット533は、インクジェットヘッド524のインク吐出面をキャッピングするためのキャップ部、インク吐出口面をキャッピングした状態でインクジェットヘッド524から強制的にインクを吸引するための吸引機構、インク吐出面の汚れを払拭するためのクリーニングブレード等を有する。前述した吸引動作は、このインクジェット記録装置の記録動作に先立って、この回復ユニット533によって行われる。
【0108】
これにより、このインクジェット記録装置を長期間放置後に動作させた場合は、回復ユニット533はインクタンク50の底部に存在していた濃度の高いインクを吸引し、実際の記録には、撹拌されて濃度が安定したインクが使用される。したがって、インクジェット記録装置が長期間にわたって使用されず、インク中の顔料成分や、記録用シートSへの定着性を向上させるための樹脂微粒子がメインタンク50の底部に沈降していたとしても、これら顔料成分や樹脂微粒子の濃度が安定した高品質な画像等を良好に形成することが可能となる。
【0109】
ここではシリアル型のインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、ノズル列が被記録媒体の幅方向全幅にわたって設けられたライン型のインクジェットヘッドを搭載するインクジェット記録装置にも、本発明は適用可能である。
【0110】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、流体接続部と情報記憶媒体とを有する液体収納容器において、情報記憶媒体を記録装置本体側と情報交換可能な位置に誘導する情報記憶媒体ユニットを、記録装置本体側のガイド部の位置および向きに合わせて位置および向きが変わるように構成することにより、流体接続と、情報記憶媒体の接続との両方を、両者の接続部に不要な応力を生じさせることなく、良好に信頼性高く行うことが可能な液体収納容器を提供できる。
【0111】
本発明によれば、特に、流体接続部を2つ有する液体収納容器において、2箇所の流体接続部で液体収納容器の向きが決められても、情報記憶媒体接続部の向きが変わるために、流体接続と、情報記憶媒体の電気的な接続との両方を良好に行うことができる。なお、ここで、本発明における情報記憶媒体の電気的な接続とは、接点部同士を接触させることによる接触式の接続だけでなく、通信手段による非接触式の接続も含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例のインクタンクを流体接続口側から見た斜視図である。
【図2】図1のインクタンクの概略分解斜視図である。
【図3】本発明を適用した記録装置のインク供給システムの概略構成を示す図であり、一部を断面して示している。
【図4】図1のインクタンクを示す図であり、図4(a)は概略側面図、図4(b)は下方から見た概略平面図である。
【図5】図1のインクタンクをインクジェット記録装置に装着する過程の途中の段階を示す図であり、図5(a)は図4のA−A線に沿った断面図、図5(b)は図4のB−B線に沿った断面図である。
【図6】図5と同様の図であり、他の段階を示している。
【図7】図5と同様の図であり、さらに他の段階を示している。
【図8】図5と同様の図であり、さらに他の段階を示している。
【図9】図1のインクタンクの情報記憶媒体周辺の拡大分解斜視図である。
【図10】図1のインクタンクの情報記憶媒体周辺を拡大して示す、図9に示すXZ平面に沿った断面図であり、情報記憶媒体ホルダを図の上方にいっぱいに移動させた状態を示している。
【図11】図10と同様の断面図であり、情報記憶媒体ホルダを図の下方にいっぱいに移動させた状態を示している。
【図12】図10と同様の断面図であり、情報記憶媒体ホルダを図の時計回りにいっぱいに回転させた状態を示している。
【図13】図10と同様の断面図であり、情報記憶媒体ホルダを図の反時計回りにいっぱいに回転させた状態を示している。
【図14】図1のインクタンクの情報記憶媒体周辺を示す、図9に示すXY平面に沿った断面図であり、情報記憶媒体ホルダを図の右方にいっぱいに移動させた状態を示している。
【図15】図14と同様の断面図であり、情報記憶媒体ホルダを図の左方にいっぱいに移動させた状態を示している。
【図16】図14と同様の断面図であり、情報記憶媒体ホルダを図の上方にいっぱいに移動させた状態を示している。
【図17】図14と同様の断面図であり、情報記憶媒体ホルダを図の下方にいっぱいに移動させた状態を示している。
【図18】図14と同様の断面図であり、情報記憶媒体ホルダを図の反時計回りにいっぱいに回転させた状態を示している。
【図19】図14と同様の断面図であり、情報記憶媒体ホルダを図の時計回りにいっぱいに回転させた状態を示している。
【図20】図1のインクタンクの情報記憶媒体周辺を示す、図9に示すYZ平面に沿った断面図であり、情報記憶媒体ホルダを図の時計回りにいっぱいに回転させた状態を示している。
【図21】図20と同様の断面図であり、情報記憶媒体ホルダを図の反時計回りにいっぱいに回転させた状態を示している。
【図22】本発明を適用したインクタンクが搭載される、一例のインクジェット記録装置の概略構成図である。
【図23】図1のインクタンクのボトムカバーを示す斜視図である。
【図24】図1のインクタンクの、ボトムカバーとインク容器の接続部を、一部を破断して示す斜視図である。
【図25】図1の変形例のインクタンクを示す分解斜視図である。
【図26】図25のインクタンクの、ボトムカバーとインク容器の接続部を示す断面図である。
【図27】図25のインクタンクの、ボトムカバーとインク容器の接続部を、一部の構成部品を省略し、また一分を破断して示す斜視図である。
【図28】従来例のインクタンクを示す模式図であり、図28(a)は正面断面図、図28(b)は側面断面図である。
【図29】他の従来例のインクタンクを示す模式図であり、図29(a)は正面断面図、図29(b)は側面断面図である。
【図30】図29のインクタンクの接続状態の例を示す断面図である。
【図31】図28の変形例のインクタンクを示す模式図であり、図31(a)は正面断面図、図31(b)は側面断面図である。
【符号の説明】
1 ボトムカバー
1a 流体接続部開口
1b 情報記憶媒体接続部開口
1c 毛管溝
1d スリット
4 固定部材
5 弾性部材
6 インク容器
6a 上面
6b 底部
6c 流体接続口案内部
6d 情報記憶媒体ホルダ収容部
6e 円筒状部
6f,6g 接続部
7 蓋
8 情報記憶媒体ホルダ
8a 接続口
8b テーパ部
8c 肩部
8d 凹部
8e 接続口縁部
9 情報記憶媒体
9a 接点部
9b EEPROM
10 両面テープ
11 第1の流体接続口
11a テーパ部
12 第2の流体接続口
12a テーパ部
21,22,23,24 突起
30,31,32,33,34 接続爪
35 情報記憶媒体ホルダ収容部
36 弾性部材収容部
37 振れ止め
50,50’,200,300,400 インクタンク
101 凹部
102,103,104,105 リブ
201,202,301,302 流体接続口
203,303 接続端子
204,304 情報記憶媒体
207 Z方向
208 X方向
209 Y方向
210 X’方向
306 ガイド
311 記録装置本体側コネクタ
312 中空針
523 インク収納室
524 インクジェットヘッド
524a 吐出口面
525 インク供給ユニット
526 インク供給管
527 バッファ室空気連通部
528 インク供給針
529 空気導入針
530 バッファ室
531 キャリッジ
532 搬送ローラ
533 回復ユニット
534,535 ガイドレール
550 コネクタ
550a テーパ部
551 電気接点
S 記録用シート
Claims (17)
- 記録媒体に記録用液体を付着させて記録を行う記録装置に着脱可能な液体収納容器であって、
前記記録用液体を収納する液体収納室と、
前記記録装置に装着された際に、前記液体収納室を前記記録装置の記録用液体供給系に連通させる流体接続口と、
前記液体収納容器に関連する情報を含む情報を保持し、かつ前記記録装置との連携によって前記情報の更新・追加が可能な情報記憶媒体と、
前記記録装置に装着された際に、前記記録装置のガイド部と係合され、前記情報記憶媒体を前記記録装置と情報交換可能な位置に誘導する情報記憶媒体ユニットと、
前記情報記憶媒体ユニットを収容する情報記憶媒体ユニット収容部と、を有し、
前記情報記憶媒体ユニットは前記情報記憶媒体ユニット収容部との間に間隙を形成するように配され、
前記情報記憶媒体ユニットが、前記記録装置の前記ガイド部の位置および向きに合わせて、前記流体接続口に対して相対的に位置および向きを変えることができる液体収納容器。 - 前記記録装置本体と前記情報記録媒体とは、無線通信用のアンテナを介して情報交換する、請求項1に記載の液体収納容器。
- 前記記録装置本体と前記情報記録媒体とは、両者に設けられた接点部同士を互いに接触させることによって情報交換する、請求項1に記載の液体収納容器。
- 前記情報記憶媒体ユニットの外面と前記情報記憶媒体ユニット収容部の内面に、両者間で互いに当接して前記情報記憶媒体ユニットの移動範囲を規制する凸部または凹部が設けられている、請求項1から3のいずれか1項に記載の液体収納容器。
- 少なくとも前記情報記憶媒体ユニット収容部の、前記情報記憶媒体接続部開口が開口された面を構成するガード部材を有し、該ガード部材は弾性変形可能な接続爪を介して取り付けられている、請求項1から4のいずれか1項に記載の液体収納容器。
- 接続口が開口しており、該接続口の周りに、その開口方向に突き出ている接続口縁部を有する情報記憶媒体ホルダと、該接続口内に固定された、前記記録装置との情報交換手段を備える情報記憶媒体とから前記情報記憶媒体ユニットが構成されており、
前記情報記憶媒体ホルダは、前記接続口縁部が前記情報記憶媒体接続部開口から露出するように前記情報記憶媒体ユニット収容部内に収容されており、前記接続口縁部と前記情報記憶媒体接続部開口の縁との間に所定量以上の隙間ができ、かつ前記接続口縁部が形成された面と前記情報記憶媒体ユニット収容部の内壁との間に所定量以上の隙間ができる範囲に移動範囲が規制されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の液体収納容器。 - 前記情報記憶媒体接続部開口の縁に、前記記録用液体を毛細管力によって導くことができる毛管溝が形成されている、請求項6に記載の液体収納容器。
- 前記情報記憶媒体ユニットと、前記記録装置の前記ガイド部とは、一方に形成された凸部が一方に形成された凹部内に挿入されることで係合し、該凸部には該凹部内への挿入方向に向って先細になっているテーパ部が形成されており、該凹部には該凸部の挿入方向に向って狭くなっているテーパ部が形成されている、請求項1から7のいずれか1項に記載の液体収納容器。
- 前記情報記憶媒体接続部開口が前記液体収納容器の、前記流体接続口と同一の外面上に位置するように構成されている、請求項1から8のいずれか1項に記載の液体収納容器。
- 前記流体接続口が少なくとも2個設けられている、請求項1から9のいずれか1項に記載の液体収納容器。
- 2個の前記流体接続口と前記情報記憶媒体接続部開口とが前記液体収納容器の同一外面上に設けられており、かつ該外面上において2個の前記流体接続口は隣接して該外面の一端側に配置されるとともに、前記情報記憶媒体接続部開口は前記外面の他端側に配置されている、請求項10に記載の液体収納容器。
- 2個の前記流体接続口のうち、一方が前記記録装置への前記記録用液体の供給に用いられ、もう一方が前記液体収納室内への流体の導入に用いられる、請求項10または11に記載の液体収納容器。
- 前記流体は、前記記録用液体の導出に伴う前記液体収納室内の圧力低下を実質的に相殺するように前記液体収納室内に導入される、請求項12に記載の液体収納容器。
- 前記流体が大気、または前記記録用液体と同質の液体である、請求項12または13に記載の液体収納容器。
- 前記記録装置が、前記記録媒体に前記記録用液体を吐出して付着させるインクジェット記録装置である、請求項1から14のいずれか1項に記載の液体収納容器。
- 請求項1から15のいずれか1項に記載の液体収納容器を装着可能な記録装置。
- 前記液体収納容器を装着する際に、それを適正な装着位置に導くガイド機構を有し、該ガイド機構は、前記液体収納容器の装着位置および向きを所定の範囲内で変化させることができる、請求項16に記載の記録装置。
Priority Applications (12)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002028420A JP3667284B2 (ja) | 2001-02-09 | 2002-02-05 | 液体収納容器および記録装置 |
CA002371040A CA2371040A1 (en) | 2001-02-09 | 2002-02-06 | Liquid container and recording apparatus |
DE60205962T DE60205962T2 (de) | 2001-02-09 | 2002-02-07 | Flüssigkeitsbehälter und Aufzeichnungsgerät |
US10/067,222 US6702427B2 (en) | 2001-02-09 | 2002-02-07 | Liquid container and recording apparatus |
EP02002764A EP1232871B1 (en) | 2001-02-09 | 2002-02-07 | Liquid container and recording apparatus |
AT02002764T ATE303898T1 (de) | 2001-02-09 | 2002-02-07 | Flüssigkeitsbehälter und aufzeichnungsgerät |
MXPA02001327A MXPA02001327A (es) | 2001-02-09 | 2002-02-07 | Recipiente para liquido y aparato de registro. |
SG200200741A SG98051A1 (en) | 2001-02-09 | 2002-02-08 | Liquid container and recording apparatus |
KR10-2002-0007228A KR100460241B1 (ko) | 2001-02-09 | 2002-02-08 | 액체 용기 및 기록 장치 |
TW091102493A TW517016B (en) | 2001-02-09 | 2002-02-08 | Liquid container and recording apparatus |
CNB021054045A CN1265966C (zh) | 2001-02-09 | 2002-02-09 | 液体容器和记录装置 |
HK03100219.2A HK1048285B (zh) | 2001-02-09 | 2003-01-08 | 液體容器及記錄裝置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001033633 | 2001-02-09 | ||
JP2001-33633 | 2001-02-09 | ||
JP2002028420A JP3667284B2 (ja) | 2001-02-09 | 2002-02-05 | 液体収納容器および記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002307711A JP2002307711A (ja) | 2002-10-23 |
JP3667284B2 true JP3667284B2 (ja) | 2005-07-06 |
Family
ID=26609196
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002028420A Expired - Fee Related JP3667284B2 (ja) | 2001-02-09 | 2002-02-05 | 液体収納容器および記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3667284B2 (ja) |
Families Citing this family (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4898094B2 (ja) * | 2003-02-10 | 2012-03-14 | キヤノン株式会社 | 液体供給方法および液体塗布装置 |
US7325893B2 (en) | 2003-07-09 | 2008-02-05 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Ink-jet recording apparatus and ink cartridge |
US7168800B2 (en) | 2003-07-17 | 2007-01-30 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Inkjet recording apparatus and ink cartridge |
JP4389520B2 (ja) | 2003-08-20 | 2009-12-24 | ブラザー工業株式会社 | インクジェット記録装置 |
JP4715127B2 (ja) * | 2003-09-03 | 2011-07-06 | ブラザー工業株式会社 | インクジェット記録装置及びインクカートリッジ |
US7178908B2 (en) | 2003-09-26 | 2007-02-20 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Buffer tank for ink jet printer |
JP4501389B2 (ja) * | 2003-09-26 | 2010-07-14 | ブラザー工業株式会社 | インクジェットプリンタ及びそのバッファタンク |
JP2005103758A (ja) * | 2003-09-26 | 2005-04-21 | Brother Ind Ltd | インクジェットプリンタ及びそのバッファタンク |
JP2005103876A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Brother Ind Ltd | インクカートリッジ |
EP1531052B1 (en) | 2003-11-11 | 2009-02-25 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Ink cartridge and ink-jet printer |
JP4058436B2 (ja) | 2003-12-26 | 2008-03-12 | キヤノン株式会社 | インク収納容器 |
JP4696613B2 (ja) * | 2005-03-16 | 2011-06-08 | ブラザー工業株式会社 | インクカートリッジ |
KR101323213B1 (ko) * | 2005-07-13 | 2013-10-30 | 후지필름 디마틱스, 인크. | 유체 증착 장치 |
JP4934338B2 (ja) * | 2006-03-29 | 2012-05-16 | キヤノン株式会社 | 液体供給装置 |
JP4770768B2 (ja) | 2007-03-23 | 2011-09-14 | ブラザー工業株式会社 | 液滴吐出装置及び液滴吐出装置用のサブタンク |
JP5316326B2 (ja) * | 2009-09-04 | 2013-10-16 | 株式会社リコー | 液体収容容器、液体収容容器の組立て方法、液体収容容器の分解方法及び画像形成装置 |
CN102233737B (zh) * | 2010-05-01 | 2015-04-08 | 珠海纳思达企业管理有限公司 | 墨盒、墨盒组以及墨盒确定系统 |
JP5990995B2 (ja) * | 2012-04-19 | 2016-09-14 | ブラザー工業株式会社 | 印刷流体カートリッジ |
JP5764538B2 (ja) * | 2012-07-31 | 2015-08-19 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット式画像形成装置及びインクコンテナ |
JP6085922B2 (ja) | 2012-09-13 | 2017-03-01 | 株式会社リコー | 液体カートリッジ及び画像形成装置 |
JP6308989B2 (ja) | 2015-09-30 | 2018-04-11 | キヤノン株式会社 | 液体収納容器及び液体吐出装置 |
JP2016164003A (ja) * | 2016-05-12 | 2016-09-08 | セイコーエプソン株式会社 | 印刷材収容容器 |
JP6709321B2 (ja) * | 2016-08-12 | 2020-06-10 | 珠海納思達企業管理有限公司 | インクカートリッジチップ、インクカートリッジ及びインクジェットプリンタ |
-
2002
- 2002-02-05 JP JP2002028420A patent/JP3667284B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002307711A (ja) | 2002-10-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3667284B2 (ja) | 液体収納容器および記録装置 | |
JP7044194B2 (ja) | 印刷材供給システム | |
KR100453425B1 (ko) | 교체가능한잉크저장용기와그삽입방법 | |
KR100460241B1 (ko) | 액체 용기 및 기록 장치 | |
KR101441262B1 (ko) | 카트리지 | |
TWI641504B (zh) | Cartridge and printing material supply system | |
US20150375514A1 (en) | Liquid storage container and liquid ejection apparatus | |
TW201412564A (zh) | 記憶部保持構件及保持構件 | |
US11673398B2 (en) | Cartridge, printing system, and printing device | |
US6164771A (en) | Compact print cartridge with oppositely located fluid and electrical interconnects | |
US9132649B2 (en) | Removable guide element | |
WO2019098287A1 (ja) | カートリッジ、および、液体噴射装置 | |
JP2022148023A (ja) | カートリッジ | |
JP4148498B2 (ja) | 液体噴射記録ヘッドおよび液体噴射記録装置 | |
JP2002001979A (ja) | 記録装置用インクカートリッジ | |
JP2002192738A (ja) | インクカートリッジおよびその接続構造ならびにこれを用いたインクジェット式記録装置 | |
JPH0538814A (ja) | 記録ヘツドユニツト、記録ヘツドカートリツジ、これらを搭載することが可能な記録装置、および記録ヘツドの製造方法 | |
JP6790530B2 (ja) | 液体噴射装置 | |
WO2022065203A1 (ja) | カートリッジ、印刷システム、および、印刷装置 | |
WO2022091759A1 (ja) | カートリッジ、および、印刷システム | |
JP2023009790A (ja) | カートリッジ | |
JP2019137074A (ja) | 折り畳み式容器及びセンサー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040714 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050119 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050323 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050405 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100415 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110415 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130415 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130415 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |