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JP3666588B2 - 多層薄膜状光触媒を用いた水素の製造方法 - Google Patents

多層薄膜状光触媒を用いた水素の製造方法 Download PDF

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JP3666588B2
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    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis

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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素や硫黄などの化学物質を生成する化学工業分野、脱硫工程などで発生した硫化水素などを処理する化学工業分野、および悪臭物質や大気汚染物質を除去する環境保全分野などで利用可能な多層薄膜状光触媒の作製方法、およびその多層薄膜状光触媒を用いた水素の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光触媒技術の応用は、環境汚染物質や悪臭成分・雑菌などの分解など、様々な化学反応を促進する特性を利用した実用化が始まっている。その例としては、病院の手術室などで利用される抗菌タイル、空気清浄機やエア・コンディショナーのフィルタ、高速道路などの照明灯のガラスなどが挙げられる。これら光触媒の酸化促進能力を利用した実用化の一方で、水などに光触媒を作用させて水素を得ることや、炭酸ガスに作用させて炭素を固定還元することを目的とした研究も行われている。
【0003】
一方、化石エネルギー資源の枯渇や地球温暖化による大気汚染など環境問題の観点から、クリーンで安全なエネルギーの獲得技術および環境汚染物質の浄化技術の確立が求められている。中でも光触媒の利用は有望であり、例えば、光触媒を石油精製や金属精練の脱硫工程に応用することが考えられる。
【0004】
現在、一般的に行われている原油の脱硫工程を図4に示す。原油を蒸留する際に、重質ナフサを水素化精製して原油に含まれる硫黄分を全て硫化水素に変化させて回収している。
さらに、ここで発生した硫化水素は、図5に示すように、クラウス法と呼ばれるプロセスを経て、酸化して硫黄を回収している。このクラウス法は、硫化水素の3分の1を酸化して亜硫酸ガスとし、これと残りの硫化水素とを反応させて硫黄とするプロセスである。すなわち、化学式では以下のように表される。
【0005】
【化1】
2HS + 3O → 2HO + 2SO
4HS + 2SO → 4HO+ 6S
【0006】
この硫黄回収工程は、亜硫酸ガスと硫化水素の反応だけでなく、加熱や凝集を繰り返すため、膨大なエネルギーを要している。また、亜硫酸ガスの管理にコストがかかるなどの問題を有している。
【0007】
図4に示した原油の脱硫工程の重質ナフサの水素化生成には水素ガスが用いられるが、その水素ガス作製方法の1つは図6に示す方法である。
図6に示す水素ガス作製方法は、深冷水素精製法もしくは窒素洗浄法と呼ばれ、水素に富んだガスから水素を生成するもので、前述の炭化水素分解以外の工程から生成する粗ガスにも適用できる。
【0008】
この作製方法では、原料ガスを圧縮し、水酸化ナトリウムで洗浄して炭酸ガス、硫化水素などをまず除去する。次に、熱交換器で低温の精製水素ガスによって冷却し、メタン及びC4以上の炭化水素ガスを液化除去する。ついで、窒素洗浄塔において塔底から塔頂へ上昇させて塔頂から下降する液化窒素によって洗浄することによって、一酸化炭素及び窒素が液状で塔底から排出され、精製分離された水素が塔頂から取り出される。
【0009】
これらの水素作製方法では、主に硫化水素などの硫黄化合物による触媒の被毒を避けるための精製工程を必要とし、また加熱や凝集を繰り返すために膨大なエネルギーを要している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の硫化水素処理方法や水素製造方法では、加熱や凝集を繰り返すために膨大なエネルギーを必要としている。したがって、簡便に硫化水素から硫黄と水素を取り出すことができれば、硫化水素の処理と水素の製造とを同時に行うことができ、従来の硫化水素処理方法及び水素製造方法の問題を解決することができる。さらに、取り出した水素を脱硫工程に使用することで、有用なケミカル・リサイクルを実現することができる。
また、太陽光の波長のほぼ全域で作用する光触媒であれば、有効に太陽エネルギーを利用できる。
さらに、基材上に析出させ、基材上への固着性も改善された薄膜状の光触媒であれば、取り扱いや保管においても非常に便利なものとなる。
【0011】
本発明は、上記従来技術の問題点に対処してなされたもので、硫化水素から水素を生成することができる化合物半導体による多層薄膜状光触媒の作製方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記多層薄膜状光触媒を用いて硫化水素から水素を効率よく回収することができる水素の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明に係る多層薄膜状光触媒の作製方法は、化合物半導体原料となる化学種を含有してなる溶液に導電性基材を浸漬し、該基材表面に、第1の化合物半導体層および、該第1の化合物半導体層のバンドギャップと異なるバンドギャップを有する第2の化合物半導体層を電析により順次、或いは両半導体の混晶比を傾斜的に変化させて析出・固定化させることを特徴とする。ここで、混晶比を傾斜的に変化させるとは、例えばZnxCd1−xSの混晶比Xを1から0まで連続的に変化させることをいう。そのようにして作製した膜は、片側はZnSであり、徐々にCdSが多く混ざった混晶となり、反対側はCdSだけとなる薄膜である。これが即ち、混晶比を傾斜的に変化させて析出・固定化させた膜である。この作製方法は、電析法または電着法と呼ばれ、水溶液中の金属(錯)イオンを、カソード還元により導電性基材上に金属薄膜として析出させるいわゆる電気メッキの方法である。この方法は、電圧、溶液温度などによって析出を制御しやすく、基材上に析出物を薄膜状に析出させ、かつ固着性が良く、さらに保管や携帯性にも優れたものである。
【0013】
ここで、該多層薄膜状光触媒の作製方法において、第2の化合物半導体層のバンドギャップが1.0〜2.5eVであることが望ましい。さらに、該多層薄膜状光触媒の作製方法において、該化合物半導体はII−VI族化合物半導体或いは金属酸化物半導体であることが好ましい。またさらに、該多層薄膜状光触媒の作製方法は、該化合物半導体が、硫化亜鉛、硫化カドミウム、または硫化ルテニウムから選ばれることが望ましい。
【0014】
本発明では、光触媒を基材上に多層かつ薄膜状に形成する。薄膜状に形成することによって、粒子状よりもハンドリング性に優れ、より広範囲な実用化が可能な光触媒とすることができる。また、薄膜状であるため少量で広い面積を覆う結果、触媒効果の大きい光触媒となりうる。
また、化合物半導体薄膜を多層状態に形成することによって、バンドの勾配が生じる結果、光照射で流れる電子が増大すると共に、太陽光をより多く吸収することができる。
【0015】
また、本発明の薄膜状光触媒は、従来例に見られたような粒子状の光触媒のように溶液中に分散せず、電析によって基材上に固定化されるために、光の照射角を適切な角度に設定することで照射光を受けてその光エネルギーを変換する効率を向上させることができる。
【0016】
ここで電析法について図2を用いて説明する。図2は、本発明による半導体化合物の多層薄膜状光触媒を作製する装置を示す模式図であり、電析法によって多層薄膜光触媒を製作する方法の1つを示している。符号を説明すると、1は多層薄膜状光触媒作製装置、2は対向電極、3は参照電極、4は導電性基材、5は溶液、6は磁気撹拌子、7は直流電源、8は陽極、そして9は陰極である。
前駆体となる化学種を含む溶液5に、導電性基材4、参照電極3および対向電極2を浸し、導電性基材4の表面に多層からなる化合物半導体層を析出・固定化させる。
【0017】
この手法は図2に見るように複雑な装置を必要とせず、比較的低温条件での薄膜作製が可能である。また、溶液組成や印加する電圧を制御することにより所望の種類および膜厚を有する薄膜を得ることができ、基材に対する薄膜の電気化学的吸着という強い結合が期待できる。
ZnSの薄膜作製は、化学種としてNaを0.01Mと、ZnSOを0.1M用い、参照電極としてAg/AgCl電極を用い、そして陰極にチタンによる基材を用い70℃において参照電極に対して−0.9Vで印加、そして対向電極(陽極)の電圧は参照電圧に固定した。対向電極には白金を用いた。
【0018】
この電析法は、電気メッキと同じ原理で陽極に電圧を印加して基材上に選択的に析出を起こさせるので、他の薄膜析出法と比べて以下のような利点がある。
即ち、装置が簡単であること、蒸着法などに比べて、低温(室温近く)で析出させることができること、低コストで大きな面積に対しても同じように適用できること、および用途に適合した様々な基材に析出させることができることなどである。また化学的プロセスに比べて、半導体薄膜が導電性基材上に直接生成するため、基材への固着性に優れるという利点がある。
【0019】
本発明の多層薄膜状光触媒において、基材としてはチタン、シリコン、ガラス、ニッケル、亜鉛、白金、樹脂などからなる基材が考えられる。このうち金属が望ましく、特に白金が望ましい。
しかし、上記光触媒の材料を有効に析出して固定化できるものであれば他の基材でも可能である。
【0020】
薄膜の膜厚は、第1の化合物半導体層および第2の化合物半導体層を合わせたものが100〜300nmであることが好ましい。
例えばCdS/ZnSのように、基材上に異なる化合物半導体を多層状態で析出固定させるには、異なる材料を用いて上述した電析処理を順次、複数回行えばよい。
【0021】
薄膜の構成成分を変化させるには、例えば、基材上に化合物半導体を析出させるための該化学種を含んだ溶媒およびその濃度、あるいは印加すべき電圧を変化させることによって可能である。これらを少しずつ変化させることにより両半導体の混晶比を傾斜的に変化させてもよい。
また、該溶媒の濃度、温度、印加する電圧および時間を変化させることによってその厚さを制御しうる。
【0022】
請求項1に記載の多層薄膜状光触媒を用いた水素の製造方法は、化合物半導体原料となる化学種を含有してなる溶液に導電性基材を浸漬し、該基材表面に、第1の化合物半導体層および、該第1の化合物半導体層のバンドギャップと異なるバンドギャップを有する第2の化合物半導体層を電析により順次、或いは両半導体の混晶比を傾斜的に変化させて析出・固定化させた多層薄膜状光触媒を、硫化水素を含有する溶液中に浸漬し、光を照射することにより水素を製造することよりなり、
前記第1の化合物半導体および前記第2の化合物半導体は、硫化亜鉛および硫化カドミウムの組み合わせであることを特徴とする。
【0023】
上記の如き多層薄膜状光触媒は、特に硫化水素を含有するアルカリ性溶液に浸漬することによって、高活性な光触媒の酸化還元作用により硫化水素から水素を製造することができる。ここで該アルカリ性溶液はそのpHが8〜13であることが望ましい。
【0024】
この多層薄膜状光触媒による水素の製造方法は、(1)アルカリ性の溶液に硫化水素を溶解する工程、(2)硫化水素の溶液に該多層薄膜状の光触媒を浸漬し、可視光・紫外線等の光を照射して水素ガスを回収する工程、(3)該水素ガス回収後の溶液から硫黄を回収し、硫黄回収後の溶液を硫化水素を溶解する溶液として(1)の工程に再循環する工程とで構成することができる。各工程の反応式は次式で表される。
【0025】
【化2】
(1)HS → H + HS
(2)2HS → H + S 2−
(3)S 2− → S2− + S
【0026】
表1に示すように(後に詳述)、本発明による多層薄膜状光触媒を水溶液に浸漬して発生する水素発生効率は、単層式化合物半導体による光触媒を用いた場合に比較して、はるかに高い。その理由は、図3の(1)および(2)に示すように、多層式化合物半導体の場合は、基材と反対側の最表面の化合物半導体層(CdS層)の電子17(価電子帯にある電子)は光の照射によって励起し、CdS層の伝導帯に入り(電子18)、そしてバンドギャップの勾配に沿って移動してZnS層に入り、接している導電性基材10に入り、その電子が水素イオンと結合しやすく、水素を発生させやすいためと考えられる。
【0027】
ここでバンドギャップの勾配が生じる理由は、第1層および第2層のバンドギャップが異なるからである。
上記第2層は太陽光を良く吸収する物質で、例えばバンドギャップが1.0〜2.5eV、好ましくは1.5〜2.5eV、波長に換算すると900〜600nmのものが好ましく、第1層目はそれと異なったバンドギャップを有して、好ましくは第2層よりもバンドギャップが大きいものであり、例えば3eVである化合物半導体層である。
第1層と2層の化合物半導体層を入れ替えたとしても、同様にバンドギャップの違いに起因するバンドギャップの勾配が生じて電子の移動が行われやすくなると考えられるために、良好な光触媒機能を発揮する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる化合物半導体による多層薄膜状光触媒の作製方法およびその多層薄膜状光触媒を用いた水素の作製方法の実施の形態を説明する。
第1の実施の形
発明にかかる多層薄膜状光触媒の作製方法は、化合物半導体の原料となる化学種を含む溶液中に基材を浸漬し、電析法により基材表面に化合物半導体を多層状態で析出・固定化させる。
【0029】
電析法については前述の通りであり、電析法を用いてZnS層、CdS層、ZnS層およびCdS層の多層薄膜(以下、ZnS/CdS層と略す)、CdS層およびZnS層の多層薄膜(以下、CdS/ZnS層と略す)、およびRuS層を作製した。ここでZnS/CdS層などの表記は、左側が基材側であり、右側が最表面側である。
最初に、電析法によってZnS単層、およびCdS単層を作製して、その後、それぞれ異なった側の化合物半導体を続けて電析法により析出固着させて多層となした。
【0030】
(1)ZnS層の作製
0.01MのNaと0.1MのZnSOを含む水溶液を作製し、温度を70℃に保ち、Ag/AgCl参照電極側から金属基材側に−0.9Vの直流電圧を印加した。対向電極は白金等がよく、金属基材としては白金、チタンなどがよい。
そこにおける反応式は以下の通りである。
【0031】
【化3】
2−+Zn2++2e→ZnS+SO 2−
【0032】
以上の手順に従った実験によって得られた基材上には、1時間当たり膜厚約100nmのZnS薄膜が電析により形成された。
この薄膜試料に対し、XRD(X線回折)を用いて結晶相の同定を試みたが、回折ピークを生じるほど結晶性の良い薄膜の生成は確認できなかった。そこで次に、EDX(エネルギー分散X線分析)によって、この薄膜の元素分析を行ったところZnとSとが存在していることが確認され、この結果よりZnS薄膜が析出したことを確認した。また、SEM顕微鏡によって調査したが、それによると析出した薄膜は基材の表面を固く覆っており、ほぼ球形分子の形をして多数が分散しながら丸く固まった形をなしていた。
【0033】
(2)CdS層の作製
0.01MのNaと0.1MのCdClを含む水溶液を作製し、温度を70℃に保ち、参照電極側から金属基材側に−0.7Vの直流電圧を印加した。対向電極は白金等がよく、基材としては白金、チタンなどがよい。
そこにおける反応式は以下の通りである。
【0034】
【化4】
2−+Cd2++2e→CdS+SO 2−
【0035】
以上の手順に従った実験によって得られた基材上には1時間当たり膜厚約100nmのCdS薄膜が電析により形成された。
この薄膜試料に対し、XRD(X線回折)を用いて結晶相の同定を試み、立方晶或いは六方晶を確認した。次に、EDX(エネルギー分散X線分析)によって、この薄膜の元素分析を行ったところCdとSとが存在していることが確認され、この結果よりCdS薄膜が析出したことを確認した。また、SEM顕微鏡によって調査したが、それによると析出した薄膜は基材の表面を固く覆っており、ほぼ球形分子の形をして多数が分散しながら丸く固まった形をなしていた。
【0036】
(3)ZnS/CdS層の作製
上記ZnS層の作製をまず行い、続いてZnS層が析出した基材を上記CdS層の作成装置の中に浸漬して、上述と同様の温度で、同様の電圧を印加して、該ZnS層の上からCdS層を固着させて、作製した。
そこにおける反応式は、上述の反応式が引き続いて起こるものである。
また、ZnS/CdS層の析出の確認は、該各層の析出の確認方法で行った。
【0037】
(4)CdS/ZnS層の作製
上記CdS層の作製をまず行い、続いて上記ZnS層の作成装置の中に該CdS層の付着した基材を浸漬して、上記と同様の温度で、同様の電圧を印加して、該CdS層の上からZnS層を固着させて、作製した。
そこにおける反応式は、上記の反応式が引き続いて起こるものである。
また、ZnS/CdS層の析出の確認は、各層の析出の確認方法で行った。
【0038】
(5)RuS層の作製
0.04MのNa、0.04MのNaSO、および0.008MのRuClを含む水溶液を作製し、温度を20℃に保ち、Ag/AgCl参照電極側から金属基材側に−1.0Vの直流電圧を印加した。対向電極は白金等がよく、基材としては白金、チタンなどがよい。
そこにおける反応式は以下の通りである。
【0039】
【化5】
2S 2−+Ru3++3e→RuS+2SO 2−
【0040】
以上の手順に従った実験によって得られた基材上には、1時間当たり膜厚約100nmのRuS薄膜が電析により析出した。RuS薄膜の同定方法はZnS薄膜の場合と同様である。
【0041】
第2の実施の形態(請求項1
本発明にかかる多層薄膜状光触媒を用いた水素の製造方法は、化合物半導体原料となる化学種を含有してなる溶液に導電性基材を浸漬し、該基材表面に、第1の化合物半導体層および、該第1の化合物半導体層のバンドギャップと異なるバンドギャップを有する第2の化合物半導体層を電析により順次、或いは両半導体の混晶比を傾斜的に変化させて析出・固定化させた多層薄膜状光触媒を、硫化水素を含有する溶液中に浸漬し、光を照射することにより水素を製造することを特徴とする。
【0042】
本実施の形態では、ZnS/CdS層の化合物半導体薄膜を例とする水素の製造方法について説明する。
図7は、本発明にかかる多層薄膜状光触媒を使って水素を作製するのに用いられる水素製造装置を概略的に示す図である。この処理システムは、硫化水素を溶解する硫化水素溶解槽21と、硫化水素を溶解した溶液から水素ガスを回収する光触媒反応槽23と、水素ガス回収後の溶液から硫黄を回収し、硫黄回収後の溶液を硫化水素溶解槽21へリサイクルする硫黄回収槽25とで構成されている。
【0043】
上記構成において、硫化水素溶解槽21はアルカリ性の溶液を収容し、この中に硫化水素ガスが導入され、溶解される。アルカリ性溶液のpHは8〜13が望ましい。
アルカリ性の溶液は、硫化水素の溶解・解離と反応の場の提供を行うだけで、それ自体の変化は起こらない。ここでは水酸化ナトリウム水溶液を例に挙げて説明するが、硫化水素を溶解・解離させるアルカリ性溶液であれば利用可能である。
【0044】
硫化水素溶解槽21内において、水酸化ナトリウム水溶液に硫化水素ガスが混入されると、次式に示すような中和反応が起こり、硫化水素ガスは水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、硫化ナトリウム溶液となる。
【0045】
【化6】
2NaOH + HS → NaS + 2H
【0046】
硫化ナトリウム溶液は光触媒反応槽23に送られ、ここでは本発明にかかる多層薄膜状光触媒が浸漬され、光源27からの白色光および/または紫外光が照射されると、次式に示すように、水素ガスとポリ硫化物イオンが生成し、水素ガスが回収される。
【0047】
【化7】
2S2− → S 2− + 2e
2H + 2e → H
【0048】
この溶液系にて硫化水素の溶解と水素発生を続けると、ポリ硫化物イオンはその溶解度を越えてしまい、ついには不均化反応(自己酸化還元反応)を起こして、次式に示すように、硫黄と硫化物イオンに変化する。
【0049】
【化8】
2− → S2− + S
【0050】
硫黄回収槽25では、上記不均化反応を利用してポリ硫化物イオンを硫黄として回収する。硫黄を回収された溶液は水酸化ナトリウム水溶液に戻るため、硫化水素を溶解するための溶液として再利用される。
上記の説明からも明らかなように、本実施の形態においては、多層薄膜状光触媒によって硫化水素を分解することで、クラウス法と同様に硫黄を回収することができ、しかも脱硫工程で消費される水素を製造することができる。さらに、この硫化水素処理方法および水素製造方法では、クラウス法のような加熱及び凝集など多くのエネルギーを必要とする操作を省くことができ、しかも硫化水素よりもさらに危険な亜硫酸ガスが関与しないという点で優れている。
【0051】
(多層薄膜状光触媒による水素発生)
次に、上記試料について光触媒としての活性を調べるため、図8に示すような装置を用いて、光触媒による水素発生の実験を行った。この装置は、図8に示すように、石英ガラス製の光反応容器31と、発生した水素ガスの定量を行う水素定量部分33と、水素ガス発生によって装置内の圧力が上昇することを防ぐための溶液溜35と、光線照射用の600Wキセノンランプ(〜600mWcm―2、図示省略)と、光線37を集光するための集光レンズ39と、光線37を光触媒に照射するための反射鏡41とで構成されている。操作は、初めに系全体を硫化ナトリウム水溶液で満たし、多層薄膜状光触媒を光反応容器31の底に沈殿させ、ガス抜き栓43を閉じた後、600Wキセノンランプを容器31の底部から点灯し、水素定量部分33で一定照射時間ごとに水素発生量を測定するものである。ここで反射鏡41は可視〜紫外光用(シグマ光機TFAH100−15−0.3)を、集光レンズは石英製のものを使用した。
【0052】
上記の多層薄膜状光触媒による水溶液からの水素発生実験は、電析法によりチタン基材上に電析により作製した薄膜に、0.1MのNaS水溶液140ml中で光照射したときの薄膜1cm当たりの水素発生量を測定した。
試料としては表1に示した実施例1〜3、および比較例1〜3(ZnS)、比較例4〜6(CdS)を用いた。
【0053】
【表1】
Figure 0003666588
【0054】
表1において、浸漬時間とは、化合物半導体を電析法によって析出させ基材に固着させるために溶液に浸漬していた時間であり、2種類の場合は、それぞれ1+1,1+2などで時間単位で表した。電析法による各薄膜の析出条件は、前述したのと同じである。
水素発生率はフィルタを付けない状態(A)およびフィルタ付き(B)に分け、フィルタを付けた場合は400nm以下の光をカットし、400nmよりも長波長側の光のみ、即ち可視光側のみを用いた。
右端の水素発生率の減少割合(%)は、{(A−B)/A}x100である。この数字が小さいことは、エネルギーの弱い光(可視光)であっても水素ガスを有効に発生させることを意味する。
【0055】
比較例1〜6はいずれも単層のみからなる化合物半導体薄膜であり、その水素発生量は表1から分かるように、多層式の化合物半導体薄膜よりも、相当に低いといえる。一方、実施例1,2から分かるように、異なる化合物半導体からなる2層薄膜光触媒が、高い水素発生効率を示す。
【0056】
図1は、前述の実施例1、比較例2および比較例5の薄膜を用いて光照射した時の光電流の波長依存性を示したものである。図中、AはCdS/ZnS(最表面)の2層薄膜(実施例1)、BはCdS単層薄膜(比較例5)、CはZnS単層薄膜(比較例2)の場合である。図から分かるように、CdS/ZnS薄膜では単層薄膜の時と比べて全体的に光電流が顕著に増大しており、特に可視光側での光電流の増大が著しい。光電流が大きいということは、光照射による正孔と電子の分離が良好に行われていることを意味し、水素の発生効率が高いことを示唆するものである。
【0057】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、廉価で取り扱いに便利な高活性の化合物半導体からなる多層薄膜状光触媒を提供できる。本発明の多層薄膜状光触媒は、粒子状の光触媒に比べて、溶液中に分散せず、電析によって基材上に固定化されるために、光の照射角を適切な角度に設定することで照射光を受けてその光エネルギーを変換する効率を向上させることができる。
【0058】
またこの多層薄膜状光触媒は、環境有害物質である硫化水素を原料として、簡単な工程で、亜硫酸ガスのような有害物質を発生することなく、工業全般に有用な硫黄と水素を効率よく安価に生成することができる。
【0059】
さらに、この高活性光触媒を用いた水素の製造方法を原油などの脱硫工程に適用すれば、硫化水素の処理によって生じた水素を再度脱硫工程に使用することができ、極めて有用なケミカル・リサイクルが可能となる。
また、水素イオンから公害問題を引き起こすことなく水素ガスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるZnSおよびCdSからなる2層式半導体化合物と、ZnS、CdSの単層からなる半導体化合物の光電気化学反応の波長依存性を示す図である。
【図2】本発明による半導体化合物の多層薄膜状光触媒を作製する装置を示す模式図である。
【図3】本発明による方法で、導電性基材に固着させた多層式半導体層の水素発生のメカニズムを表す模式図であり、(1)はその模式的断面図、(2)はそれぞれの半導体層に対応する電子のエネルギーバンドを表す模式図である。
【図4】一般的な原油の脱硫工程を概略的に示す図である。
【図5】硫化水素の処理方法の従来技術(クラウス法)を例示する図である。
【図6】水素作製方法の従来技術(深冷水素精製法もしくは窒素洗浄法)を例示する図である。
【図7】本発明の一実施の形態にかかる水素製造装置を概略的に示す図である。
【図8】本発明にかかる化合物半導体の多層薄膜状光触媒の活性を調べるための実験装置を示す図である。
【符号の説明】
1……多層薄膜状光触媒作製装置、2……対向電極、3……参照電極、4……導電性基材、5……溶液、6……磁気撹拌子、7……直流電源、8……陽極、9……陰極、10……白金電極、11……ZnS層、12……CdS層、13……ZnS粒子、14……CdS粒子、17……荷電子帯にある電子、18……伝導帯に励起した電子、21……硫化水素溶解槽、23……光触媒反応槽、25……硫黄回収槽、27……光源、31……光反応容器、33……水素定量部分、35……溶液溜、37……光線、39……集光レンズ、41……反射鏡、43……ガス抜き栓。

Claims (1)

  1. 化合物半導体原料となる化学種を含有してなる溶液に導電性基材を浸漬し、該基材表面に、第1の化合物半導体層および、該第1の化合物半導体層のバンドギャップと異なるバンドギャップを有する第2の化合物半導体層を電析により順次、或いは両半導体の混晶比を傾斜的に変化させて析出・固定化させた多層薄膜状光触媒を、硫化水素を含有する溶液中に浸漬し、光を照射することにより水素を製造することよりなり、
    前記第1の化合物半導体および前記第2の化合物半導体は、硫化亜鉛および硫化カドミウムの組み合わせであることを特徴とする多層薄膜状光触媒を用いた水素の製造方法。
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