JP3656978B2 - 通信内容記録装置及び通信内容記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信回線を介して送信される音声データ等の通信内容を記録する通信内容記録装置及び通信内容記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
銀行、証券等の金融関係、通信販売などのテレマーケッティング、または、競馬等の公共事業において、電話回線を利用して取引を行うことがある。このような場合、通話内容を取引内容の確認または証拠として記録しておくことが要求されることがある。このため、従来より、通話の当事者に影響を与えることなく通話内容を記録する通信内容記録装置が利用されている。
【0003】
この種の通信内容記録装置では、既存の通信システムの動作に影響を与えることなく通信内容を記録するため、たとえば、特開平5−234247号公報に開示されているように、電話回線上の信号レベルやオフフック/オンフックを監視することで、通話記録の開始および停止を制御している。
【0004】
ところで、近年のデジタル技術の発達により、電話、データ通信などの異なったサービスを同一のデジタル交換機およびデジタルパスを用いて接続可能な通信網として、ISDN(Integrated Services Digital Network)が普及しつつある。ISDNは、情報をデジタル化して伝送させるため、アナログ回線に比べ信号の劣化が少なく、高速な通信が可能である。
【0005】
ここで、ISDNについて、簡単に説明する。
ISDNは、呼制御情報などの制御情報を伝送する信号チャンネル(Dチャンネル)と、ユーザ情報を伝送する情報チャンネル(Bチャンネル)とを備えている。ISDNのインターフェースとしては、1つのDチャンネルおよび2つのBチャンネルでなる基本インターフェース(BRI:Basic Rate Interface)と、複数のBチャンネルおよびDチャンネルからなる一次群速度インターフェース(PRI:Primary Rate Interface)の2種類がある。
【0006】
また、ISDNのユーザ・網インターフエース(Iインターフエース)では、通信端末装置とISDNとの接続条件について、レイヤl〜レイヤ3を規定している。レイヤ1〜レイヤ3は、ISOが定めた開放型システム相互間接続(OSI:Open System Interconnection)の基本参照モデルの7レイヤモデルに準拠しており、通信網の制御に関連する物理層、データリンク層、ネットワーク層の低レイヤに基づいている。これにより、多種多様な通信機器間での通信を可能にしている。
【0007】
レイヤ1では、情報チャンネルおよび信号チャンネルに適用され、通信端末装置をデジタル回線終端装置(DSU:Digital Service Unit)に接続するための電気的・物理的条件を規定している。具体的には、配線構成、フレーム構成、伝送路符号、信号チャンネルアクセス制御、フレーム同期、電気的特性および給電条件などを規定している。
【0008】
レイヤ2では、通信端末装置およびISDN間において、信号チャンネルを介して送受される情報の転送を実現するための情報伝送の管理について規定している。これは、LAPD(Link Access Procedure on the D-channel)と呼ばれる。レイヤ2により、通信端末装置およびISDN間でリンクを確立することにより、後述するレイヤ3上で情報チャンネルの呼を確立することが可能となる。
【0009】
具体的には、フレームフォーマット、フレーム種別、情報伝送の手順および端末終端点識別子(TEI:Terminal Endpoint Identifier)管理手順などを規定している。フレームフォーマットには、レイヤ3での情報転送を行うための情報フレーム、情報フレームの送達確認や再送要求などを行うための監視フレーム、モード設定や切断または確認型情報転送などを行うための非番号制フレームがある。
【0010】
図11に、ISDNにおけるLAPDフレームの構成を示す。
図11に示すように、LAPDプロトコルを用いたフレームは、フラグ(0111110)により挟まれた中に、アドレス部、制御部(シーケンス番号を含む)、情報部、およびエラー検出のためのフレームチェックシーケンス部を備えた構成となっている。
【0011】
レイヤ3では、レイヤ2でのリンク確立後に、通信端末装置間で伝送される情報チャンネル上の情報について規定している。具体的には、情報フォーマットの内容、回線交換呼の制御、パケット通信手順などを規定している。レイヤlおよびレイヤ2により、ISDN(デジタル通信網)と各通信端末装置の間の回線接続とリンクが確立し、レイヤ3により、ISDNを介して通信端末装置間の呼が確立する。
【0012】
レイヤ3において、情報フレームにより、呼制御を指示するメッセージなどが転送される。呼制御を指示するメッセージには、呼を確立するための呼設定、呼設定受付、呼出、応答および応答確認、呼を解放するための切断、解放および解放完了などがある。
【0013】
次に、ISDNで用いられるフレームフォーマットについて説明する。
情報フレームには、送信シーケンス番号および受信シーケンス番号が付される。これらのシーケンス番号は、送信したとき、または、受信したときに、番号がlつずつ増加する。送信シーケンス番号および受信シーケンス番号は、「0」から「127」までの数値を繰り返して用いるモジユロ(mod)128(たとえば、0、1、2、・・・126、127、0、1、2、・・・)である。たとえば、最初に送信した情報フレームは送信シーケンス番号「0」であり、2番目に送信した情報フレームは送信シーケンス番号「1」である。このとき、受信側では、まだ情報フレームを受信していない場合は受信シーケンス番号「0」であり、情報フレームを受信すると受信シーケンス番号「1」となる。
【0014】
監視フレームには、情報フレームが一定時間発生しなかった場合に、通信相手に対して、次に受信すべきフレームの送信シーケンス番号(受信したフレーム数)を通知する受信可(RR:Receive Ready)、受信したフレームの送信シーケンス番号から伝送エラーなどにより受信できなかったフレームを検出し、受信できなかったフレームを再度送信するように通知するリジェクト(REJ:Reject)などのフレームがある。監視フレームにも、情報フレームと同様に受信シーケンス番号が付される。RRフレームの場合は、次に受信すべきフレームの送信シーケンス番号(それまでに受信したフレーム数)を示し、REJフレームの場合には、伝送エラー等により受信できなかったフレームの送信シーケンス番号を示す。
【0015】
非番号制フレームには、非同期平衡モード設定(SABME:Set Asynchronous Balanced Mode Extended)、非番号制情報(UI:Unnumbered Information)、切断(DISC:Disconnect)、非番号制確認(UA:Unnumbered Acknowledgement)などのフレームがある。
【0016】
次に、ISDNを利用した従来の通信システムについて説明する。
図12は、ISDNを利用した従来の通信システムの概略構成を示す模式図である。
図12に示すように、通信端末装置503は、DSU504を介してISDN502に接続されている。DSU504は、通信端末装置503とISDN502とを物理的に接続するための制御を行う。
【0017】
通信端末装置503は、受信部505と、LAPD受信処理部506と、送信部507と、LAPD送信処理部508と、レイヤ3プロトコル処理部509と、情報チャンネル上のデータを処理する情報チャンネル処理部510とを備えている。
【0018】
受信部505は、DSU504を介して、ISDN502から送信されてくる情報(データ)を受信する。そして、信号チャンネル上のデータをLAPD受信処理部506に出カするとともに、情報チャンネル上のデータを情報チャンネル処理部510に出力する。
【0019】
LAPD受信処理部506は、信号チャンネル上のLAPDフレームから、フレームフォーマット、フレーム種別、情報伝送手順などを取得して、信号チャンネルを介して送受される情報の管理を行う。
【0020】
なお、LAPD受信処理部506は、LAPDフレームのフレームチェックシーケンス部によりエラー検出を行うとともに、受信したLAPDフレームの送信シーケンス番号の連続性を監視することで、LAPDフレームの欠損検出を行っている。エラーが検出された場合または欠損があった場合、LAPD送信処理部508は、送信部507を介してISDN502に再送要求を送信する。
【0021】
レイヤ3プロトコル処理部509は、自己の通信端末装置503とISDN502との通信状態を監視し、呼の確立や呼の解放などのメッセージに基づいてISDN502との通信を制御する。たとえば、通信相手に情報を送信する場合、制御情報を生成し、これを情報チャンネル処理部510で生成した情報とともに送信するように、LAPD送信処理部508および送信部507を制御する。上記構成のISDNを利用した従来の通信システムでは、通信端末装置503およびISDN502間にて、信号チャンネル上でメッセージのやり取りを行い、情報チャンネルの呼の確立や呼の解放、または情報チャンネルの選択などを行う。これらのメッセージのやり取りに際してエラーが検出された場合には、メッセージの再送によってエラーから復帰する。
【0022】
図13は、上記構成のISDNを利用した従来の通信システムにおいて、通信端末装置がエラーフレームを受信した際の処理動作を示すフローチャートである。図12において、ISDN502から通信端末装置503ヘ、または、通信端末装置503からISDN502へのデータ伝送にエラーが生じた場合、図13に示す処理動作にしたがって処理される。
【0023】
ISDN502から通信端末装置503へデータ転送を行う信号チャンネルの場合、まず、受信部505がLAPDフレームを受信すると(ステップS701)、LAPD受信処理部506は、受信したLAPDフレームがエラーフレームであるか否かを判断する(ステップS702)。受信したLAPDフレームがエラーフレームでない場合は、このLAPDフレームの内容にしたがった処理を行う(ステップS703)。
【0024】
一方、LAPDフレームがエラーフレームである場合は、エラーフレームを廃棄する(ステップS704)。LAPD送信処理部508は、送信部507を介して、ISDN502に再送要求を送信する(ステップS705)。LAPD受信処理部506は、エラーフレームを受信してから再送要求が送信される間に受信した情報を無視する。再送要求を受け取った側のISDN502は、再送要求により指定された情報をLAPDフレームとして再度送信する。
【0025】
なお、上述したように、LAPD受信処理部506は、受信したLAPDフレームの送信シーケンス番号の連続性を監視することで、LAPDフレームの欠損を検出している。そして、欠損があった場合、LAPD送信処理部508は、エラーフレームの場合と同様に、再送要求を送信する。通信端末装置503からISDN502へのデータ転送を行う信号チャンネルの場合も、ISDN502で同様の処理が行われる。
【0026】
図14は、通信端末装置とISDNとの間で行われる処理手順の一例を示す模式図である。
この例では、通信端末装置503は、ISDN502から送信された情報Bをエラーフレームと判断して、再送要求のフレームをISDN502に送信している。通信端末装置503は、エラーフレームを受信してから、再送要求によるフレーム(情報A)を受信するまでの間に受信したフレーム(情報C、D)を無視している。
【0027】
このような再送制御は、ITU−TS勧告I.441(Q.921)で定められている。その他、特開平5一183644号公報、特開平7−143174号公報、特開平9−200290号公報に開示されている。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の通信内容記録装置は、アナログ回線を介して行われる通話を記録するものである。上記説明したISDNのように、回線接続の設定などをプロトコルにより行っているデジタル通信には対応してない。すなわち、回線上の信号レベルやオフフック/オンフックを監視することで、通話記録の開始および停止を制御する従来の通信内容記録装置では、電話やデータ通信などの種々のサービスが行われるデジタル通信において、音声データなどの通信データを確実に記録するように制御することが困難である。
【0029】
また、上記説明したように、LAPDでは、通信端末装置とISDN間において、一方がエラーフレームを受信した場合、当該フレームを受信した通信端末装置又はISDNが再送要求することにより、再度、通信端末装置又はISDNからデータを送信してもらうことが可能である。これに対し、通話内容記録装置は、上述したように、通話の当事者に影響を与えないようにするため、通信網に対して送信できないようにしてある。すなわち、通信網とのインターフェースとしては、通信網から音声データなどの通信データを受信するための受信部が設けられているのみである。
【0030】
このため、通信を行っている通信端末装置間では正常に通信を行っているが、当該通信端末装置間の通信内容を記録する通信内容記録装置において、何らかの原因によりエラーフレームを受信してしまった場合、このエラーフレームが記録開始または記録終了を示すフレームである場合は、通信データを正常に記録することができないことが予測される。
【0031】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ISDNなどのデジタル通信に対応した通信内容記録装置を提供することにある。
【0032】
また、本発明の他の目的は、エラーフレームを受信した場合やフレームに欠落が生じた場合でも、通信データを正常に記録することが可能なデジタル通信に対応した通信内容記録装置を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、デジタル通信網を介して行われる通信端末装置間の通信の内容を記録する通信内容記録装置であって、前記デジタル通信網および前記通信端末装置間で送受される信号チャンネル上および情報チャンネル上のデータを受信する受信手段と、前記受信手段で受信した信号チャンネル上のデータからプロトコルにしたがってフレームを抽出し処理するプロトコル処理手段と、前記受信手段で受信した情報チャンネル上のデータを記録可能に処理する情報チャンネル処理手段と、前記プロトコル処理手段での処理結果から、前記情報チャンネル処理手段での処理の開始および停止を制御するプロトコル監視手段とを備えることを特徴としている。
【0034】
すなわち、本発明の通信内容記録装置では、受信手段で受信した信号チャンネル上のフレームの、プロトコル処理手段での処理結果にしたがい、情報チャンネル上のデータを記録可能なデータに変換する処理の開始および停止を制御するようにしている。このようにすることで、たとえば、受信した信号チャンネル上のフレームが呼確立のためのメッセージを含む場合に、情報チャンネル上のデータを記録可能なデータに変換する処理を開始し、呼解放のためのメッセージを含む場合に、当該変換処理を停止することができる。したがって、デジタル通信網を介した通信において、通話の当事者に影響を与えることなく通話内容を記録することが可能になる。
【0039】
また、本発明は、デジタル通信網を介して複数の通信端末装置の間で行われる通信の内容を記録する通信内容記録装置であって、前記デジタル通信網と一方の通信端末装置との間で送受される信号チャンネルおよび情報チャンネルのデータを受信する受信手段と、前記受信手段で受信した前記信号チャンネルのデータからフレームを抽出し出力するフレーム処理手段と、前記受信手段で受信した情報チャンネルのデータを記録媒体に記録する処理を行う情報チャンネル処理手段と、前記フレーム処理手段から出力されたフレームに含まれるメッセージにしたがい前記情報チャンネル処理手段での記録処理の開始または停止を制御するプロトコル監視手段と、前記フレーム処理手段から出力されたフレームの連続性を監視することでフレームの欠落を検出するフレーム欠落検出手段とを備え、前記プロトコル監視手段は、前記フレーム処理手段から出力されたフレームが応答メッセージ又は応答確認メッセージを含むフレームのときは前記情報チャンネル処理手段に記録処理を開始させ、前記フレーム処理手段から出力されたフレームが切断メッセージ、解放メッセージ又は解放完了メッセージを含むフレームのときは前記情報チャンネル処理手段での記録処理を停止させる制御を行うと共に、前記フレーム欠落検出手段によるフレームの欠落が検出された場合はフレーム欠落検出時における情報チャンネルのデータの記録の有無に応じて当該情報チャンネルに対する前記情報チャンネル処理手段での記録処理の開始または停止の制御をすることを特徴としている。
【0040】
すなわち、本発明の通信内容記録装置では、信号チャンネル上でやり取りされるフレームの連続性を監視し、フレーム欠落が生じた場合は、通信端末装置およびデジタル通信網間のプロトコルで規定されている情報チャンネルの呼確立または呼解放の手順の進行状況に応じて、当該情報チャンネルに対する前記情報チャンネル処理手段での処理の開始および停止を制御している。このようにすることで、フレーム欠落が生じた場合でも、通信内容の記録開始および停止が正常に行われるようにすることができる。
【0041】
なお、本発明の通信内容記録装置において、前記フレーム処理手段は、前記受信手段で受信した信号チャンネル上のデータから抽出したフレームがエラーである場合、当該フレームを前記プロトコル監視手段に渡すことなく廃棄するようにしてもよい。このようにすることで、フレームの欠損とエラーフレームとの取り扱いを区別することなく同一の手順で、通信内容の記録開始および停止が正常に行われるように処理することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。
なお、本発明の各実施形態では、本発明の通信内容記録装置をISDNに適用した場合を例に説明している。
まず、本発明の第一実施形態について説明する。
図1は、本発明の第一実施形態である通信内容記録装置が適用された通信システムの概略構成を示す模式図である。
なお図1において、通信端未装置503、DSU504およびISDN502は、上述した図12に示すものと同様であるのでその詳細な説明を省略する。
【0043】
図1に示すように、本実施形態の通信内容記録装置101は、通信端末装置503およびDSU504間に接続されている。通信内容記録装置101は、送信機能がなく受信機能のみを有し、ISDN502および通信端末装置503間で送受されるメツセージ等のデータに基づいて、ISDN502から通信端末装置503に送信した通信内容、または、通信端末装置503からISDN502に送信した通信内容をモニタし、これを記録媒体に記録する。
【0044】
通信内容記録装置101は、端末側受信部102と、網側受信部103と、第1プロトコル受信処理部104と、第2プロトコル送信処理部105と、プロトコル監視部106と、情報チャンネル処理部107とを備えている。
【0045】
端末側受信部102は、通信端末装置503からISDN502へ伝送される信号チャンネル上および情報チャンネル上のデータを受信し、信号チャンネル上のデータについては第1プロトコル受信処理部104に出力し、情報チャンネル上のデータについては情報チャンネル処理部107に出力する。
【0046】
網側受信部103は、ISDN502から通信端末装置503へ伝送される信号チャンネル上および情報チャンネル上のデータを受信し、信号チャンネル上のデータについては第2プロトコル受信処理部105に出力し、情報チャンネル上のデータについては情報チャンネル処理部107に出力する。
【0047】
第1プロトコル受信処理部104は、端末側受信部102を介して得られた、通信端末装置503が送信した信号チャンネル上のデータから、LAPDのプロトコルを用いたLAPDフレームを取得し、このLAPDフレームからフレームフォーマット、フレーム種別、情報伝送手順を判別する。そして、判別結果に基づいて、呼の確立又は呼の解放のためのメッセージを判断し、その内容をプロトコル監視部106に出力する。
【0048】
第2プロトコル受信処理部105は、網側受信部103を介して得られた、ISDN502から送信されてきた信号チャンネル上のデータから、LAPDのプロトコルを用いたLAPDフレームを取得し、このLAPDフレームから、フレームフォーマット、フレーム種別、情報伝送手順を判別する。そして、判別結果に基づいて、呼の確立又は呼の解放のためのメッセージを判断し、その内容をプロトコル監視部106に出力する。
【0049】
プロトコル監視部106は、第1プロトコル受信処理部104および第2プロトコル受信処理部105から出力された信号チャンネル上のフレームのメッセージにしたがい、ISDN502および通信端末装置503間の通信状態を監視する。そして、情報チャンネル処理部107に指示を出し、情報チャンネル上の通信内容の記録を制御する。
【0050】
情報チャンネル処理部107は、プロトコル監視部106からの指示にしたがい、端末側受信部102および網側受信部103が受信している情報チャンネル上のデータを記憶媒体への記録に適した形式のデータに変換し、これを記録部(図示せず)に転送する。
【0051】
次に、本実施形態の通信内容記録装置101の動作について説明する。
まず、動作説明に先立ち、ISDN502を介して行われる通信端末装置503間の回線の接続から切断までの処理手順について説明する。
図2は、図1に示す通信システムにおいて、ISDNを介して行われる通信端末装置間の回線の接続から切断までの処理手順の一例を示す図である。
なお、以下の説明では、発信側のユーザの通信端末装置503を発信側端末装置503、着信側のユーザの通信端末装置503を着信側端末装置503と呼ぶこととする。
【0052】
図2に示すように、まず、発信側端末装置503が、信号チャンネルを介して、ISDN502に対し、呼設定(SETUP)メッセージ151を送信する。これを受けて、ISDN502は、信号チャンネルを介して、発信側端末装置503に呼設定受付(CALL PROCEEDlNG)メッセージ152を返信するとともに、着信側端末装置503に呼設定メッセージ153を送信する。
【0053】
呼設定メッセージ153を受信した着信側端末装置503は、信号チャンネルを介して、ISDN502に呼設定受付メッセージ154を送信するとともに、回線接続のための呼び出し中であることを知らせる呼出し(ALERTlNG)メッセージ155を送信する。これを受けて、ISDN502は、信号チャンネルを介して、発信側端末装置503に呼出しメッセージ156を送信する。
【0054】
次に、着信側端末装置503は、呼び出しに応答すると、信号チャンネルを介して、ISDN502に応答(CONNECT)メッセージ157を送信する。これを受けて、ISDN502は、信号チャンネルを介して、発信側端末装置503に応答メッセージ158を送信するとともに、着信側端末装置503に応答確認(CONNECT ACK)メッセージ159を送信する。
【0055】
上記の手順により、呼が設定され、発信側端末装置503および着信側端末装置503間の情報チャンネルを用いた通信が可能となる。
【0056】
さて、発信側端末装置503および着信側端末装置503間での情報チャンネルを用いた通信を終了する場合、たとえば、発信側端末装置503が着信側端末装置503との情報チャンネルを用いた通信を終了させる場合は、以下の手順により行う。
【0057】
まず、発信側端末装置503が、信号チャンネルを介して、ISDN502に切断を要求をする切断(DlSCONNECT)メッセージ160を送信する。これを受けて、ISDN502は、信号チャンネルを介して着信側端末装置503に切断メッセージ161を送信する。
【0058】
切断メッセージ161を受信した着信側端末装置503は、信号チャンネルを介して、ISDN502に解放を要求する解放(RELEASE)メッセージ162を送信する。これを受けて、ISDN502は、信号チャンネルを介して、着信側端末装置503に解放完了(RELEASE COMPLETE)メッセージ163を送信する。
【0059】
同時に、ISDN502は、信号チャンネルを介して、発信側端末装置503に解放メッセージ164を送信する。これを受けて、発信側端末装置503は、信号チャンネルを介して、ISDN502に解放完了メッセージ165を送信する。上記の手順により、回線が切断され、通信が終了する。
【0060】
このように、本実施形態では、デジタル通信網(ISDN502)を介して行われる通信端末装置503間の通信の内容を記録する通信内容記録装置101において、通信端末装置503からデジタル通信網(ISDN502)に送信されるフレームを受信する端末側受信部102と、デジタル通信網(ISDN502)から通信端末装置503に送信されるフレームを受信する網側受信部と103と、端末側受信部102で受信したフレームのプロトコルを解析する第1プロトコル受信処理部104と、網側受信部103受信したフレームのプロトコルを解析する第2プロトコル受信処理部105と、端末側受信部102又は網側受信部103が受信した通信内容を記録可能に処理する情報チャンネル処理部107と、第1プロトコル受信処理部104及び第2プロトコル受信処理部105でのフレームの解析結果に基づいて通信内容の記録開始及び記録停止の制御を行うプロトコル監視部106とを備えている。
【0061】
すなわち、本実施形態の通信内容記録装置101において、プロトコル監視部106は、第1プロトコル受信処理部104又は第2プロトコル受信処理部105で解析したフレームのメッセージが応答又は応答確認のメッセージのいずれかの場合に通信内容の記録を開始する制御を行う。また、プロトコル監視部106は、第1プロトコル受信処理部105又は第2プロトコル受信処理部106で解析したフレームのメッセージが切断又解放又は解放完了のメッセージのいずれかの場合に通信内容の記録を停止する制御を行う。
【0062】
つまり、本実施形態の通信内容記録装置101は、プロトコル監視部106により、上述した通信端末装置503およびISDN502間の信号チャンネルによるメッセージのやり取りを監視する。そして、メッセージの内容に応じて情報チャンネル処理部107を制御することで、情報チャンネル上の通信内容の記録の開始および停止を制御する。
【0063】
図3は、本発明の第一実施形態の通信内容記録装置の処理動作を説明するためのフローチャートである。
プロトコル監視部106は、端末側受信部102および第1プロトコル受信処理部104を介して、または、網側受信部103および第2プロトコル受信処理部l05を介して、信号チャンネル上のフレームを受信したか否かを監視する(ステッブS1)。信号チャンネル上のフレームを受信した場合は、当該フレームが応答メッセージまたは応答確認メッセージを含んでいるか否かを判断する(ステップS2)。
【0064】
ステップS2において、受信したフレームが応答メッセージまたは応答確認メッセージを含んでいると判断した場合、ステップS3に移行し、情報チャンネル処理部107に処理開始の指示を出す。これを受けて、情報チャンネル処理部107は、端末側受信部102および網側受信部103が受信している情報チャンネル上のデータを記憶媒体への記録に適した形式のデータに変換し、これを記録部(図示せず)に転送する処理を開始する。これにより、情報チャンネル上の通信内容の記録が開始される。プロトコル監視部106は、ステップS3により情報チャンネル上の通信内容の記録が開始された後、ステップS1に戻り、次の信号チャンネル上のフレームが受信されるのを待つ。
【0065】
一方、ステップS2において、受信したフレームが応答メッセージまたは応答確認メッセージを含んでいないと判断した場合、ステップS4に移行し、受信したフレームが、切断メッセージ、解放メッセージまたは解放完了メッセージを含んでいるか否かを判断する。
【0066】
ステップS4において、受信したフレームが切断メッセージ、解放メッセージまたは解放完了メッセージを含んでいると判断した場合、ステップS5に移行し、情報チャンネル処理部107に処理停止の指示を出す。これを受けて、情報チャンネル処理部107は、端末側受信部102および網側受信部103が受信している情報チャンネル上のデータを記憶媒体への記録に適した形式のデータに変換し、これを記録部(図示せず)に転送する処理を停止する。
【0067】
これにより、情報チャンネル上の通信内容の記録が停止される。プロトコル監視部106は、ステップS5により情報チャンネル上の通信内容の記録が停止された後、ステップS1に戻り、次の信号チャンネル上のフレームが受信されるのを待つ。
【0068】
一方、ステップS4において、受信したフレームが切断メッセージ、解放メッセージまたは解放完了メッセージを含んでいないと判断した場合、直ちにステップSlに戻り、次の信号チャンネル上のフレームが受信されるのを待つ。
【0069】
以上、本発明の第一実施形態について説明した。
本実施形態によれば、通信端末装置503およびISDN502問で送受される信号チャンネル上のメッセージに基づいて、情報チャンネルの通信内容の記録開始および記録停止の制御を行っている。このようにすることで、通信内容に影響を与えずに、かつ、既存の通信システムを構成する装置を変更することなく、通信内容を記録することができる。
【0070】
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
本実施形態の通信内容記録装置は、上述した第一実施形態の通信記録内容装置において、エラーフレームを受信した場合に、当該エラーフレームを受信してから所定時間内に次のフレームを受信しなかった場合、または、次のフレームに含まれるメッセージの内容が再送要求でない場合は、エラーフレームの直前に受信したフレームに含まれるメッセージから、本来、エラーフレームに含まれるべきメッセージを予測することで、情報チャンネル上の通信内容の記録開始および停止をより正確に行おうとするものである。
【0071】
図4は、本発明の第二実施形態である通信内容記録装置が適用された通信システムの概略構成を示す模式図である。
なお、図4において、通信端末装置503、DSU504およびISDN502は、上述した図12に示すものと同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0072】
通信内容記録装置201が、図1に示す通信端末装置101と異なる点は、第一実施形態で説明したプロトコル監視部106と一部異なる処理を行うプロトコル監視部106aを設けた点、および、監視タイマ108を設けた点である。その他の構成は、第一実施形態の通信内容記録装置101と同様であるので、同じ番号付すことにより、その詳細な説明を省略する。
【0073】
プロトコル監視部106aは、第1プロトコル受信処理部104および第2プロトコル受信処理部105から出力された信号チャンネル上のフレームのメッセージにしたがい、ISDN502および通信端末装置503間の通信状態を監視する。そして、情報チャンネル処理部107に指示を出し、情報チャンネル上の通信内容の記録を制御する。この点、第一実施形態の通信内容記録装置101で用いたプロトコル監視部106と同様である。
【0074】
ただし、本実施形態で用いるプロトコル監視部106aは、第1プロトコル受信処理部104および第2プロトコル受信処理部105から出力された信号チャンネル上のフレームがエラーフレーム(エラーフレームか否かの判断は、第1プロトコル受信処理部104および第2プロトコル受信処理部105において、LAPDフレームのフレームチェックシーケンス部を調べることで行うことができる)である場合、監視タイマ108を起動して、次のフレームを受信するまでの時間を計測する。
【0075】
そして、エラーフレームを受信してから所定時間内に次のフレームを受信しなかった場合は、後述するエラーフレーム正常化処理を行い、エラーフレームの直前に受信したフレームのメッセージから、エラーフレームに本来含まれるべきメッセージを推測する。また、エラーフレームを受信してから所定時間内に次のフレームを受信した場合であっても、受信した次のフレームが再送要求のフレーム以外であるときは、同様に、エラーフレーム正常化処理を行って、エラーフレームの直前に受信したフレームのメッセージから、エラーフレームに本来含まれるべきメッセージを推測する。
【0076】
このように、本実施例では、デジタル通信網(ISDN502)を介して行われる通信端末装置503間の通信の内容を記録する通信内容記録装置201において、通信端末装置503からデジタル通信網(ISDN502)に送信されるフレームを受信する端末側受信部102と、デジタル通信網(ISDN502)から通信端末装置503に送信されるフレームを受信する網側受信部と103と、端末側受信部102で受信したフレームのプロトコルを解析する第1プロトコル受信処理部104と、網側受信部103受信したフレームのプロトコルを解析する第2プロトコル受信処理部105と、端末側受信部102又は網側受信部103が受信するフレームの時間を監視する監視タイマ108と、端末側受信部102又は網側受信部103が受信した通信内容を記録可能に処理する情報チャンネル処理部107と、監視タイマ105の時間を参照して第1プロトコル受信処理部104及び第2プロトコル受信処理部105でのフレームの解析結果に基づいて通信内容の記録開始及び記録停止の制御を行うプロトコル監視部106aとを備えている。
【0077】
次に、本実施形態の通信内容記録装置201の動作について説明する。
図5は、本発明の第二実施形態の通信内容記録装置の処理動作を説明するためのフローチャートである。
プロトコル監視部106aは、端末側受信部102および第lプロトコル受信処理部104を介して、または、網側受信部103および第2プロトコル受信処理部105を介して、信号チャンネル上のフレームを受信したか否かを判断する(ステップS11)。信号チャンネル上のフレームを受信した場合は、ステップS12に移行し、受信していない場合はステップS13に移行する。
【0078】
ステップS12では、ステップS11で受信したフレームがエラーフレームであるか否かを判断する。エラーフレームであると判断された場合は、監視タイマ108を起動し(ステップS14)、その後、ステップS11に戻る。一方、エラーフレームでないと判断された場合は、監視タイマ108が起動している場合はそれを停止し(ステップS15)、その後、ステップS16に移行する。
【0079】
ステップS16では、ステップS11で受信したフレームが再送要求のフレームであるか否かを判断する。再送要求のフレームである場合は、通信端末装置503とISDN502との間での通信において、エラーフレームが発生し、このため、エラーフレーム受信側の通信端末装置503またはISDN502がエラーフレーム送信側の通信端末装置503またはISDN502に再送要求をしたものと考えられる。
【0080】
この場合、通信内容記録装置201においても、再送要求のフレームの受信に先立ってエラーフレームを受信していた場合には、当該エラーフレームを廃棄し(ステップS17)、その後、ステップS11に戻る。一方、ステップS11で受信したフレームが再送要求のフレームでない場合は、ステップS18に移行する。
【0081】
ステップS18では、処理対象フレーム(直前に実行されたステップS11により受信したフレーム)の直前に受信したフレーム(直前に実行されたステップS11の一つ前に実行されたステップS11により受信したフレーム)がエラーフレームであったか否かを判断する。エラーフレームでなかった場合はステップS20に移行する。
【0082】
一方、エラーフレームであった場合(ステップS18)、通信端末装置503とISDN502との間での信号チャンネル上のメッセージのやり取りは正常に行われているが、何らかの理由により、通信内容記録装置201と通信端末装置503またはISDN502との間でエラーフレームが発生したため、再送要求されることなく次のフレームが送信されたものと考えられる。
【0083】
この場合、エラーフレームに本来含まれるべきメッセージの内容によっては、情報チャンネル上の通信内容の記録を正常に行えなくなるおそれがある。そこで、ステップS19に移行して、エラーフレームに本来含まれるべきメッセージを推測するエラーフレーム正常化処理を行う。なお、エラーフレーム正常化処理については後述する。
【0084】
ステップ13では、監視タイマ108が起動している場合は、当該監視タイマ108がタイムアウトしたか否かを判断する。監視タイマ108が起動していない場合、または、監視タイマ108は起動しているがタイムアウトしていない場合は、ステップS11に移行する。
【0085】
一方、監視タイマ108がタイムアウトしている場合は、何らかの理由により通信内容記録装置201と通信端末装置503との間、または、通信内容記録装置201とISDN502との間でエラーフレームが発生し、ステップS14にて、監視タイマ108が起動したが、通信端末装置503間ではすで情報チャンネル上の通信が正常に開始または終了しているため、エラーフレームを受信してから次のフレームを所定時間(この時間は、一回のフレーム間の通信時間の最低ラインを考慮して定めることが好ましい)内に受信しなかったものと考えられる。
【0086】
この場合、エラーフレームに本来含まれるべきメッセージの内容によっては、情報チャンネル上の通信内容の記録を正常に行えなくなるおそれがある。そこで、ステップS18の場合と同様に、ステップS19に移行して、エラーフレームに本来含まれるべきメッセージを推測するエラーフレーム正常化処理を行う。
【0087】
ステップS20では、処理対象フレームが応答メッセージまたは応答確認メッセージを含んでいるか否かを判断する。応答メッセージまたは応答確認メッセージを含んでいる場合は、ステップS21に移行して、情報チャンネル処理部107に処理開始の指示を出す。これを受けて、情報チャンネル処理部107は、端末側受信部102および網側受信部103が受信している情報チャンネル上のデータを記憶媒体への記録に適した形式のデータに変換し、これを記録部(図示せず)に転送する処理を開始する。
【0088】
これにより、情報チャンネル上の通信内容の記録が開始される。ステップS21により情報チャンネル上の通信内容の記録が開始された後、ステップS11に戻る。一方、処理対象フレームが応答メッセージまたは応答確認メッセージを含んでいない場合、ステップS22に移行する。
【0089】
ステップS22では、処理対象フレームが、切断メッセージ、解放メツセージまたは解放完了メッセージを含んでいるか否かを判断する。切断メッセージ、解放メッセージまたは解放完了メッセージを含んでいる場合は、ステップS23に移行し、情報チャンネル処理部107に処理停止の指示を出す。これを受けて、情報チャンネル処理部107は、端末側受信部102および網側受信部103が受信している情報チャンネル上のデータを記憶媒体への記録に適した形式のデータに変換し、これを記録部(図示せず)に転送する処理を停止する。
【0090】
これにより、情報チャンネル上の通信内容の記録が停止される。ステップS23により情報チャンネル上の通信内容の記録が停止された後、ステップS11に戻る。一方、処理対象フレームが切断メッセージ、解放メッセージまたは解放完了メッセージを含んでいない場合は、直ちにステップS11に戻る。
【0091】
次に、図5に示すステップS19で行われるエラーフレーム正常化処理について説明する。
この処理は、LAPDフレームの情報部に格納されている呼制御手順に基づいて、エラーフレームの直前に受信したフレームに含まれるメッセージから、エラーフレームに本来含まれるべきメッセージを推定するものである。
図6は、図5に示すステップS19のエラーフレーム正常化処理を説明するたのフローチャートである。
【0092】
まず、プロトコル処理部106aは、エラーフレームの直前に受信したフレームが呼設定メッセージを含んでいるか否かを判断する(ステップS31)。呼設定(SETUP)メッセージを含んでいる場合は、エラーフレームは呼設定受付(CALL PROCEEDING)メッセージを含んでいるものと推定し(ステップS32)、処理を終了する。一方、呼設定メッセージを含んでいない場合は、ステップS33に移行する。
【0093】
ステップS33では、エラーフレームの直前に受信したフレームが呼設定受付(CALL PROCEEDING)メッセージを含んでいるか否かを判断する。呼設定受付メッセージを含んでいる場合は、エラーフレームは呼出し(ALERTING)メッセージを含んでいるものと推定し(ステップS34)、処理を終了する。一方、呼設定受付メッセージを含んでいない場合は、ステップS35に移行する。
【0094】
ステップS35では、エラーフレームの直前に受信したフレームが呼出し(ALERTING)メッセージを含んでいるか否かを判断する。呼出しメッセージを含んでいる場合は、エラーフレームは応答(CONNECT)メッセージを含んでいるものと推定し(ステップS36)、処理を終了する。一方、呼出しメッセージを含んでいない場合は、ステップS37に移行する。
【0095】
ステップS37では、エラーフレームの直前に受信したフレームが応答(CONNECT)メッセージを含んでいるか否かを判断する。応答メッセージを含んでいる場合は、エラーフレームは応答確認(CONNECT ACK)メッセージを含んでいるものと推定し(ステップS38)、処理を終了する。一方、応答メッセージを含んでいない場合は、ステップS39に移行する。
【0096】
ステップ39では、エラーフレームの直前に受信したフレームが切断(DISCONNECT)メッセージを含んでいるか否かを判断する。切断メッセージを含んでいる場合は、エラーフレームは解放(RELEASE)メッセージを含んでいるものと推定し(ステップS40)、処理を終了する。一方、切断メッセージを含んでいない場合は、ステップS41に移行する。
【0097】
ステップ41では、エラーフレームの直前に受信したフレームが解放(RELEASE)メッセージを含んでいるか否かを判断する。解放メッセージを含んでいる場合は、エラーフレームは解放完了(RELEASE COMPLETE)メッセージを含んでいるものと推定し(ステップS42)、処理を終了する。一方、解放メッセージを含んでいない場合は、エラーフレームは呼確立または呼解放に関するメッセージを含むものではないと推定して、処理を終了する。
【0098】
図6に示すエラーフレーム正常化処理により、エラーフレームに本来含まれるべきメッセージの推定が終了すると、図5に示すステップS20に移行し、推定したメッセージの内容に応じて、情報チャンネル上の通話内容の記録開始および停止が制御される。
【0099】
以上、本発明の第二実施形態について説明した。
本発明の第二実施形態によれば、上記の構成により、通信端末装置503とISDN502との間では正常に通信を行っているのにかかわらず、何らかの理由により、エラーフレームを受信した場合、このエラーフレームの直前に受信したフレームに含まれるメッセージから当該エラーフレームの内容を推定するようにしている。このようにすることで、エラーフレームが、本来、呼確立または呼解放に関するメッセージを含むものである場合でも、通信内容の記録開始および停止が正常に行われるようにすることができる。
【0100】
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
本実施形態の通信内容記録装置は、上述した第二実施形態の通信記録内容装置と同様、信号チャンネル上のフレームにエラーを検出した場合でも、情報チャンネル上の通信内容の記録開始および停止をより正確に行おうとするものである。ただし、本実施形態では、第二実施形態に加えて、信号チャンネル上のフレームに欠損が生じた場合においても、情報チャンネル上の通信内容の記録開始および停止をより正確に行おうとしている。このため、構成および動作が第二実施形態の通信記録内容装置と異なる。
【0101】
図7は、本発明の第三実施形態である通信内容記録装置が適用された通信システムの概略構成図である。
なお、図7において、通信端末装置503、DSU504、およびISDN502は、上述した図12に示すものと同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0102】
通信内容記録装置301が、図1に示す通信端末装置101と異なる点は、第一実施形態で説明したプロトコル監視部106と一部異なる処理を行うプロトコル監視部106bを設けた点、第1プロトコル受信処理部104に代えて第1フレーム受信処理部109と第1エラーチェック受信処理部110を設けた点、第2プロトコル受信処理部105に代えて第2フレーム受信処理部111と第2エラーチェック受信処理部112を設けた点、および、フレーム連続性検出部113を設けた点である。その他の構成は、第一実施形態の通信内容記録装置101と同様であるので、同じ番号を付すことにより、その詳細な説明を省略する。
【0103】
第1フレーム受信処理部109は、端末側受信部102で受信した信号チャンネル上のデータからフラグを検出することで、図11に示すようなLAPDフレームを抽出する。そして、抽出したLAPDフレームを第1エラーチェック受信処理部110へ出力する。
【0104】
第2フレーム受信処理部111は、網側受信部103で受信した信号チャンネル上のデータからフラグを検出することで、図11に示すようなLAPDフレームを抽出する。そして、抽出したLAPDフレームを第2エラーチェック受信処理部112へ出力する。
【0105】
第lエラーチェック受信処理部110は、第1フレーム受信処理部109から受け取ったLAPDフレームに付加されているフレームチェックシーケンス部によって、フレームエラーを検出する。そして、フレームエラーが検出された場合は受け取ったLAPDフレーム(エラーフレーム)を廃棄し、フレームエラーが検出されなかった場合は、受け取ったLAPDフレームをプロトコル監視部106bに渡す。
【0106】
第2エラーチェック受信処理部112は、第2フレーム受信処理部111から受け取ったLAPDフレームに付加されているフレームチェックシーケンス部によって、フレームエラーを検出する。そして、フレームエラーが検出された場合は受け取ったLAPDフレーム(エラーフレーム)を廃棄し、フレームエラーが検出されなかった場合は、受け取ったLAPDフレームをプロトコル監視部106bに渡す。
【0107】
フレーム連続性検出部113は、第1エラーチェック受信処理部110および第2エラーチェック受信処理部112の各々について、プロトコル監視部106bへ出力したLAPDフレームに付加されている送信シーケンス番号、受信シーケンス番号を用いてフレームの欠落を検出し、フレーム間の連続性を確認する。
【0108】
プロトコル監視部106bは、フレームフォーマット、フレーム種別、情報伝送手順などに基づいて、第1エラーチェック受信処理部110および第2エラーチェック受信処理部112から受け取ったLAPDフレームからメッセージを抽出する。そして、抽出したメッセージにしたがってISDN502および通信端末装置503間の通信状態を監視し、情報チャンネル処理部107を制御することで、情報チャンネル上の通信内容の記録を制御する。
【0109】
また、プロトコル監視部106bは、フレーム連続性検出部113において、第1エラーチェック受信処理部110または第2エラーチェック受信処理部112から出力されたフレームに欠落が生じた場合(これは、第1エラーチェック受信処理部110または第2エラーチェック受信処理部112において、フレームエラーのためフレームが廃棄された場合や、フレーム自体が欠落しているため、端末側受信部102または網側受信部103で受信できなかった場合などが考えられる)、情報チャンネルの呼が確立または解放されているか否かに基づいて情報チャンネル処理部107を制御することで、情報チャンネル上の通信内容の記録を制御する。
【0110】
次に、本実施形態の通信内容記録装置301の動作について説明する。
まず、通信内容記録装置301の動作説明に先立ち、図2を用いて説明した内容と一部重複するが、通信端末装置503およびISDN502間でのレイヤ2のリンクの確立から、レイヤ3の呼の確立および呼の解放を介して、レイヤ2のリンクの解放に至るまでの処理手順について説明する。
【0111】
図8は、図7に示す通信システムにおいて、ISDN502および通信端末装置503間のレイヤ2のリンクの確立から、レイヤ3の呼の確立および呼の解放を介して、レイヤ2リンクの解放に至るまでの処理手順の一例を示す図である。図8に示すように、信号チャンネルを介して、ISDN502から通信端末装置503へ非同期平衡モード設定(SABME)のフレーム251が送信されると、これを受けて、通信端末装置503は、信号チャンネルを介して、非番号制確認(UA)のフレーム252をISDN502へ送信する。これにより、信号チャンネルにおけるレイヤ2のリンクが確立し、情報伝送が可能となる。
【0112】
次に、信号チャンネルを介して、ISDN502から通信端末装置503へ呼設定(SETUP)メッセージ253が送信されると、通信端末装置503は、信号チャンネルを介して、情報フレームなどを受信した旨を、情報フレームまたは受信可(RR)のフレーム254により、ISDN502へに通知する。また、呼設定受付(CALL PROCEEDlNG)メッセージ255を送信する。図8に示す例では、受信可のフレームによりISDN502に通知している。これを受けて、信号チャンネルを介して、ISDN502から通信端末装置503ヘ、情報フレームなどを受信した旨を、情報フレームまたは受信可のフレーム256により通知される。
【0113】
なお、受信可のフレームは、上述したように、通信相手に対して、受信しているフレームの数(次に受信すべきフレームの送信シーケンス番号)を通知するものである。通信相手からフレームを受信する毎に生成され、通信相手に通知されるが、図8に示す例では、説明を簡単にするため、通信端末装置503およびISDN502から最初に通知される受信可のフレームのみを記載している。
【0114】
次に、通信端末装置503は、信号チャンネルを介して、ISDN502へ情報チャンネル接続のため呼び出し中であることを知らせる呼出(ALERTING)メッセージ257を送信する。通信相手が、ISDN502を介して、呼設定受付メッセージ255を受信することにより、通信端末装置503間に情報チャンネルが設定される。通信端末装置503は、呼び出しに応答したときに、信号チャンネルを介して、ISDN502へ応答(CONNECT)メッセージ258を送信する。
【0115】
次に、信号チャンネルを介して、ISDN502から通信端末装置503へ応答確認(CONNECT ACK)メッセージ259が送信されると、これにより、設定された情報チャンネルの呼が確立し、ISDN502および通信端末装置503間において、情報チャンネルを用いた通信が可能となる。
【0116】
さて、上記のような呼制御を指示するメッセージを含んだ情報フレームに伝送エラーが生じた場合、たとえば、図8に示すように、通信端末装置503からISDN502ヘ、送信シーケンス番号「4」、「5」、「6」の情報フレーム260を送信したが、送信シーケンス番号「5」の情報フレームが伝送エラーにより、ISDN502に正常に送信されなかった場合、ISDN502は、通信端末装置503から送信された情報フレームの送信シーケンス番号「5」から、正常に受信することができなかった情報フレームを検出し、その情報フレームの再送を要求する再送要求(REJ)のフレーム261を通信端末装置503に送信する。通信端末装置503は、再送要求のフレーム261を受信すると、要求されている送信シーケンス番号の情報フレームをISDN502に送信する。
【0117】
次に、情報チャンネルを用いた通信を停止する場合、通信端末装置503は、信号チャンネルを介して、ISDN502へ情報チャンネルの呼の解放を要求する切断(DlSCONNECT)メッセージ263を送信する。これを受けて、ISDN502は、情報チャンネルを用いた通信を停止させるとともに、信号チャンネルを介して、通信端末装置503へ情報チャンネルを解放する解放(RELEASE)メッセージ264を送信する。通信端末装置503は、解放メッセージ264を受信すると、信号チャンネルを介して、ISDN502へ解放完了(RELEASE COMPLETE)メッセージ265を送信する。これにより、レイヤ3上において情報チャンネルの呼が解放される。
【0118】
そして、呼が1つも存在しなくなると、通信端末装置503は、信号チャンネルを介して、ISDN502へ切断(DlSC)のフレーム266を送信する。これを受けて、ISDN502は、信号チャンネルを介して通信端末装置503へ非番号制確認(UA)のフレーム267を送信する。これにより、信号チャンネルにおけるレイヤ2のリンクが解放される。
【0119】
本実施形態の通信内容記録装置301は、プロトコル監視部106bにより、上述した通信端末装置503およびISDN502間の信号チャンネルによるメッセージのやり取りを監視する。そして、メッセージの内容に応じて情報チャンネル処理部107を制御することで、情報チャンネル上の通信内容の記録の開始および停止を制御する。
【0120】
たとえば、図8に示す例においては、情報チャンネルの呼を確立する際にISDN502から通信端末装置503へ送信される呼設定メッセージ253を受信して、その内容を解析し、それが音声通信であるという情報を含んでいる場合に、通信端末装置503からISDN502へ送信される応答メッセージ258、または、ISDN502から通信端末装置503へ送信される応答確認メッセージ259を受信した時に、対応する情報チャンネル上のデータの記録を開始するように、情報チャンネル処理部107を制御する。
【0121】
また、情報チャンネルの呼を解放する際に通信端末装置503からISDN502へ送信される切断メッセージ263、あるいは、ISDN502から通信端末装置503へ送信される解放メッセージ264、または、通信端末装置503からISDN502へ送信される解放完了メッセージ265を受信した時に、対応する情報チャンネルのデータの記録を停止する。
【0122】
さて、本実施形態の通信内容記録装置301が信号チャンネル上でエラーフレームを受信した場合、その原因として、ISDN502および通信端末装置503間でやり取りされているフレームそのものがエラーフレームであるため、通信内容記録装置301においてもエラーフレームを受信した場合と、ISDN502および通信端末装置503間ではフレームのやり取りが正常に行われているが、接続環境など何らかの理由により、通信内容記録装置301が受信したフレームにのみエラーが発生した場合とが考えられる。また、フレームを検出するフラグにエラーが発生した場合には、フレームそのものが欠落してしまう。
【0123】
このように、本実施形態では、デジタル通信網(ISDN502)を介して行われる通信端末装置503間の通信の内容を記録する通信内容記録装置301において、通信端末装置503からデジタル通信網(ISDN502)に送信される信号チャンネル及び情報チャンネルの情報を受信する端末側受信部102と、デジタル通信網(ISDN502)から通信端末装置503に送信される信号チャンネル及び情報チャンネルの情報を受信する網側受信部と103と、端末側受信部102で受信した信号チャンネル上のデータからLAPDフレームを抽出する第1フレーム受信処理部109と、第1フレーム受信処理部109から受け取ったLAPDフレームからフレームエラーを検出し、フレームエラーが検出された場合は当該LAPDフレームを廃棄し、フレームエラーが検出されなかった場合は当該LAPDフレームをプロトコル監視部106bに出力する第lエラーチェック受信処理部110と、網側受信部103で受信した信号チャンネル上のデータからLAPDフレームを抽出する第2フレーム受信処理部111と、第2フレーム受信処理部111から受け取ったLAPDフレームからフレームエラーを検出し、フレームエラーが検出された場合は当該LAPDフレームを廃棄し、フレームエラーが検出されなかった場合は当該LAPDフレームをプロトコル監視部106bに出力する第2エラーチェック受信処理部112と、第1エラーチェック受信処理部110および第2エラーチェック受信処理部112の各々について、プロトコル監視部106bへ出力したLAPDフレームに付加されている送信シーケンス番号および受信シーケンス番号を用いてフレームの欠落を検出してフレーム間の連続性を確認するフレーム連続性検出部113と、第1エラーチェック受信処理部110および第2エラーチェック受信処理部112から受け取ったLAPDフレームから抽出したメッセージにしたがって、ISDN502および通信端末装置503間の通信状態を監視し、情報チャンネル上の通信内容の記録を制御するプロトコル監視部106bと、プロトコル監視部106bの制御により端末側受信部102又は網側受信部103が受信した通信内容を記録可能に処理する情報チャンネル処理部107とを備えている。
【0124】
すなわち、本実施形態の通信内容記録装置301において、LAPDフレームの送信シーケンス番号に連続性がなく、且つ、通信端末装置503とデジタル通信網(ISDN502)との間で正常な受信手順が継続している場合に、呼設定受付が完了して応答待ちの情報チャンネルの記録を開始する。また、情報チャンネルの記録中に、呼設定受付、呼出、切断、解放または解放完了メッセージ以外のメッセージを受信したときに、情報チャンネルの記録を停止する。
【0125】
また、切断、解放または解放完了メッセージの全てのメッセージを受信できない場合に、情報チャンネルの新たな呼設定、呼設定受付又は呼出メッセージのいずれかのLAPDフレームの受信により、該当する情報チャンネルの呼を解放する。
【0126】
また、LAPDフレームの不連続検出により記録を開始した情報チャンネルを制御する正常なLAPDフレームを受信した場合に、正常なLAPDフレームに基づく記録の制御を行う。
【0127】
また、LAPDフレームの不連続検出による記録を開始したのち、応答又は応答確認メッセージを受信した場合に、応答又は応答確認メッセージの受信時までに記録した通信内容を廃棄して応答または応答確認メッセージの受信時から再度記録を開始する。
【0128】
上述したように、通信内容記録装置301は、ISDN502および通信端末装置503間の通信に影響を与えないようにするため、ISDN502および通信端末装置503に対して、送信機能を持たないように構成されている。したがって、エラーフレームを受信したり、フレームの欠落を検出した場合でも、通信内容記録装置301から再送要求をすることができない。このため、通信内容記録装置301に入力されたフレームだけがエラーフレームである場合やフレームの欠落を検出した場合、これらのフレームが記録の開始や停止に係わるメッセージを含んでいる場合には、正常な記録制御ができなくなることも考えられる。
【0129】
そこで、本実施形態の通信内容記録装置301では、フレームの連続性を監視することにより、エラーフレームおよびフレーム欠落を検出し、これらが検出された場合に、情報チャンネルの呼の確立または呼の解放を監視することで、情報チャンネルの記録制御を正常に行えるようにしている。
【0130】
図9は、本実施形態の通信内容記録装置301の処理動作を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは、第1エラーチェック受信処理部110から出力されるフレームおよび第2エラーチェック受信処理部112から出力されるフレームの各々について実施される。すなわち、信号チャンネル上の通信端末装置503からISDN502へのフレーム伝送およびISDN502から通信端末装置503へのフレーム伝送の各々について、図9に示す処理動作が別個独立して実施される。ここでは、第lエラーチェック受信処理部110から出力されるフレームに対して実施する場合について説明する。
【0131】
プロトコル監視部106bは、第1エラーチェック受信処理部110を介して通信端末装置503からISDN502へ送信される信号チャンネル上のフレームを受信するのを待つ(ステップS51)。フレームを受信した場合は、ステップS52に移行し、受け取ったフレームが、シーケンス番号が付与されていない非番号制のフレームであるか否かを判断する。非番号制のフレームである場合は、ステップS51に戻り、次のフレームを受け取るのを待つ。一方、非番号制のフレームでない場合、すなわち、シーケンス番号が付与されたフレームである場合は、ステップS53に移行する。
【0132】
ステップS53では、受け取ったフレームが監視フレームであるか否かを判断する。監視フレームは、上述したように、ISDN502および通信端末装置503間にレイヤ2のリンクが確立されていることを確認するためのフレームであり、通信相手に対して、受信したフレームの数(次に受信すべきフレームの送信シーケンス番号)を通知する受信可(RR)フレーム、受信したフレームのシーケンス番号が1つ前のフレームのシーケンス番号と連続していないときに、当該番号が抜けたシーケンス番号のフレームを再度送信するように要求する再送要求(REJ)フレームなどがある。
【0133】
ステップS53において、監視フレームであると判断された場合、ステップS54に移行して、その監視フレームが再送要求フレームであるか否かを判断する。再送要求フレームの場合は、ISDN502および通信端末装置503間で信号チャンネル上のフレームのやり取りを正常に行うことができず、エラーフレームが発生したため、通信端末装置503が再送要求フレームを送信したものと考えられる。
【0134】
この場合、再送要求フレームの受信シーケンス番号にしたがい、第2エラーチェック受信処理部112から出力されるフレームに対して実施されている図9の処理動作のステップS56での処理(フレーム連続性確認処理)により登録された、対応する送信シーケンス番号の欠落フレームを解除し(ステップS55)、その後、ステップS51に戻って、次のフレームを受信するのを待つ。
【0135】
一方、再送要求フレームでない場合、ステップS56に移行して、第1エラーチェック受信処理部110を介して受け取ったフレーム(通信端末装置503が送信したフレーム)のシーケンス番号の連続性を確認し、欠落しているフレームがある場合は、情報チャンネルの呼の確立または呼の解放を監視することで、情報チャンネルの記録開始および停止を制御する処理であるフレーム連続性確認処理を行う。その後、ステップS51に戻って、次のフレームを受信するのを待つ。なお、フレーム連続性確認処理については、後述する。
【0136】
ステップS53において、監視フレームでないと判断された場合、すなわち、第1エラーチェック受信処理部110から受信したフレームが、非番号制フレームでなく且つ監視フレームでない場合、このフレームは、レイヤ3のメッセージが含まれている情報フレームであると考えられる。この場合は、ステップS57に移行して、レイヤ3に基づく記録の制御を行う。
【0137】
まず、受信したフレームが応答メッセージまたは応答確認メッセージを含んでいるか否かを判断する(ステップS57)。応答メッセージまたは応答確認メッセージを含んでいる場合は、ステップS58に移行して、対応する情報チャンネルに音声呼設定がされているか否かを判断する。音声呼設定がされていない場合は、ステップS56に移行して、フレーム連続性確認処理を行う。このようにすることで、音声以外の呼設定がなされている場合の記録を排除する。一方、音声呼設定がされている場合は、フレーム連続性確認処理によってすでに対応する情報チャンネルの記録が開始されているか否かを判断する(ステップS59)。
【0138】
すでに記録が開始されている場合は、この記録を停止するとともに、この記録により録音された情報を破棄し(ステップS60)、その後、ステップS61に移行して、対応する情報チャンネルの記録を開始する。対応する情報チャンネルの記録が開始されていない場合は、直ちにステップS61に移行して、対応する情報チャンネルの記録を開始する。
【0139】
また、ステップS57において、受信したフレームが応答メッセージまたは応答確認メッセージを含んでいないと判断された場合、ステップS62に移行して、受信したフレームが切断、解放または解放完了のメッセージを含んでいるか否かを判断する(ステップS62)。
【0140】
切断、解放または解放完了のメッセージを含んでいる場合は、対応する情報チャンネルの記録を停止するように情報チャンネル処理部107を制御し(ステップS63)、その後、ステップS56に移行してフレーム連続性確認処理を行う。一方、切断、解放または解放完了のメッセージを含んでいない場合は、直ちにステップS56に移行して、フレーム連続性確認処理を行う。
【0141】
次に、図9に示すステップS56で行われるフレーム連続性確認処理について説明する。
図10は、図9に示すステップS56のフレーム連続性確認処理の処理動作を示すフローチャートである。
ここでは、図9に示すフローチャートが、信号チャンネル上の通信端末装置503からISDN502へのフレーム伝送について適用されている場合を例に説明する。
【0142】
まず、フレーム連続性検出部113は、プロトコル監視部106bが第1エラーチェック受信処理部110から受信したフレームの送信シーケンス番号を取得し、この番号が直前に受信したフレームの送信シーケンス番号と連続しているか否かを調べる(ステップS71)。連続している場合はステップS73に移行する。一方、連続していない場合は、ステップS72に移行して、欠落している送信シーケンス番号を登録する。たとえば、受信したフレームの送信シーケンス番号が「4」であり、直前に受信したフレームの送信シーケンス番号が「2」の場合、送信シーケンス番号「3」のフレームを欠落フレームとして登録する。それから、ステップS73に移行する。
【0143】
なお、上述したように、第2エラーチェック受信処理部112から出力されるフレームに対して実施されている図9の処理動作のステップS54で、第2エラーチェック受信処理部112を介して受け取ったフレーム(ISDN502が送信したフレーム)が再送要求フレームであることが判明した場合、当該フローチャートのステップS55により、この再送要求フレームの受信シーケンス番号に対応する送信シーケンス番号の欠落フレームの登録が解除される。
【0144】
ステップS73では、プロトコル監視部106bが第2エラーチェック受信処理部112を介して新たにフレーム(ISDN502が送信したフレーム)を受信するのを待ち、受信した場合は、当該フレームの受信シーケンス番号を参照することで、ISDN502が、欠落フレームとして登録されている送信シーケンス番号のフレームを、すでに通信端末装置503から受け取っているか否かを判断する。ISDN502が、欠落フレームとして登録されている送信シーケンス番号のフレームを、すでに通信端末装置503から受け取っている場合は、何らかの理由により、通信内容記録装置301のみが当該フレームを正常に受信することができなかったものと考えられる。
【0145】
この場合は、ステップS74に移行し、応答待ちになっている情報チャンネル、すなわち、呼設定受付が完了している情報チャンネルがあるか否かを判断する。応答待ちになっている情報チャンネルがある場合は、通信内容記録装置301のみが正常に受信することができず、欠落フレームとして登録されたフレームが、応答メッセージまたは応答確認メッセージを含んでいた可能性があるものと考えられる。
【0146】
この場合、ステップS75に移行して、対応する情報チャンネルの記録を開始するように情報チャンネル処理部107を制御する。その後、ステップS76に移行して、全ての情報チャンネルに対してフレームの欠落が発生していることを示すフラグを立てる。一方、応答待ちになっている情報チャンネルがない場合は、直ちにステップS76に移行して、全ての情報チャンネルに対してフレームの欠落が発生していることを示すフラグを立てる。
【0147】
ステップS73において、プロトコル監視部106bが第2エラーチェック受信処理部112を介して新たに受信したフレームの受信シーケンス番号から判断して、ISDN502が、欠落フレームとして登録されている送信シーケンス番号のフレームを通信端末装置503から受け取っていないと判断した場合、ステップS77に移行して、この新たに受信したフレームの受信シーケンス番号から1を引いた値が、プロトコル監視部106bが第1エラーチェック受信処理部110を介していままでに受け取ったフレーム(通信端末装置503が送信したフレーム)の送信シーケンス番号の最大値より大きいか否かを比較する。
【0148】
なお、受信および送信シーケンス番号は、上述したように、「0」から「127」までの数値を繰り返して用いるモジュロ(mod)128である。このため、上記の比較では、数値の繰り返し回数(0へのリセット回数)をも考慮して行う。
【0149】
ステップS77において、プロトコル監視部106bが第2エラーチェック受信処理部112を介して新たに受信したフレーム(ISDN502が送信したフレーム)の受信シーケンス番号から1を引いた値が、プロトコル監視部106bが第1エラーチェック受信処理部110を介していままでに受け取ったフレーム(通信端末装置503が送信したフレーム)の送信シーケンス番号の最大値より大きい場合、何らかの理由により、ISDN502および通信端末装置503間でフレーム欠落が生じたものと考えられる。この場合は、ステップS73と同様に、ステップS74〜ステップS76の処理を実行し、必要に応じて情報チャンネル上の通信内容の記録を開始する。
【0150】
ステップS78では、第lエラーチェック受信処理部110を介して受信したフレームが、欠落フラグがONに設定されている情報チャンネルの情報フレームであるか否かを判断する。欠落フラグがONに設定されている情報チャンネルの情報フレームでない場合は、この処理を終了する。
【0151】
一方、欠落フラグがONに設定されている情報チャンネルの情報フレームである場合は、ステップS79に移行して、そのフレームが呼設定受付メッセージまたは呼出しメッセージを含んでいるか否かを判断する。
【0152】
そして、呼設定受付メッセージまたは呼出しメッセージを含んでいる場合、該当する情報チャンネルの記録がすでに開始されている場合はそれを停止するように情報チャンネル処理部107を制御し(ステップS80)、その後、該当する情報チャンネルの欠落フラグをOFFにして(ステップS81)、この処理を終了する。
【0153】
ステップS79において、呼設定受付メッセージまたは呼出しメッセージを含んでいない場合は、直ちに、該当する情報チャンネルの欠落フラグをOFFにして(ステップS81)、この処理を終了する。
【0154】
以上、本発明の第三実施形態について説明した。
本実施形態では、信号チャンネル上でやり取りされるLAPDフレームに付されているシーケンス番号によりフレームの連続性を監視し、フレーム欠落が生じた場合は、通信端末装置503およびISDN502間のプロトコルで規定されている再送手順が取られるかどうか監視している。
【0155】
そして、欠落フレームの送信先(受信すべき側)から、再送要求フレームの送信による再送手順が取られず、監視フレームまたは情報フレームが送信されており、このフレームに正常な受信手順が継続していることを示すシーケンス番号が付加されている場合、通信内容記録装置503においてのみエラーが生じていると判断して、音声通話による呼設定受付を完了して、応答待ちになっている情報チャンネルの記録を開始している。
【0156】
このようにすることで、応答又は応答確認メッセージを含むフレームの一部、または、すべてを欠落した場合でも、情報チャンネルの通信内容の記憶を制御することができる。通信内容の取り逃しを防止することができる。また、本実施形態では、記録中の情報チャンネルについて、呼設定受付、呼出、切断、解放または解放完了メッセージを含む情報フレームを受信した場合、記録を停止するようにしている。このようにすることで、無用な記録を防止することができる。
【0157】
また、本実施形態では、切断、解放または解放完了メッセージを含むフレームを受信できなかった場合でも、通話の記録の制御を、次の呼設定受付または呼出しメッセージのいずれかのフレームの受信により判断するようにしている。このようにすることで、通話の切れ目に基づいて記録を制御することができる。
【0158】
さらに、本実施形態では、LAPDフレームのフレームチェックシーケンスでエラーが検出された場合、第1エラーチェック受信処理部110および第2エラーチェック受信処理部112により、プロトコル監視部106bにエラーフレームを渡すことなく廃棄するようにしている。このようにすることで、図9に示すステップS56のフレーム連続性確認処理において、フレームの欠損とエラーフレームとの取り扱いを区別することなく同一の手順で処理することができる。
【0159】
また、本実施形態では、図9に示すステップS56のフレーム連続性確認処理により記録を開始した情報チャンネルについて、当該情報チャンネルを制御する情報フレームを信号チャンネル上で受信した場合、当該情報フレームにしたがい記録の制御を行うようにしている。特に、当該情報フレームが応答メッセージまたは応答確認メッセージを含んでいる場合には、先に記録したデータが無効である旨を情報チャンネル処理部107に通知することで、それまでの記録データを廃棄させ、当該情報フレームの受信時から再度記録を開始させるようにしている。このようにすることで、無効データの記録をより確実に防止することができる。
【0160】
なお、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。たとえば、上記の各実施形態では、2つの通信端末装置503間の1対のチャンネル(信号チャンネルおよび情報チャンネル)上の情報を監視し、通信内容を記録する場合について説明した。しかしながら、そのようなl対のチャンネルが複数存在する場合であっても、これらのチャンネル上の情報を各々監視し、通信内容を記録するように変更可能であることはいうまでもない。
【0161】
また、上記の各実施形態では、情報チャンネル処理部107として、情報チャンネル上のデータを記録媒体へ記録可能な形式のデータに変換し、出力するものについて説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではない。情報チャンネル処理部107自体が、情報チャンネル上のデータを記録媒体へ記録可能な形式のデータに変換するとともに、当該記録媒体への記録を行うものであってもよい。
【0162】
また、上記の各実施形態の通信内容記録装置を構成する各構成要素は、ハードウエアよって実現されるもののみならず、ソフトウエアにより実現されるものを含む。たとえば、受信機能を備えたパーソナルコンピュータなどの情報処理装置において、各実施形態の通信内容記録装置を構成する各構成要素をプロセスとして形成するプログラムを実行させることにより、実現するものでもよい。なお、プログラムは、FDやCD−ROMなど、情報処理装置が読み取り可能な記憶媒体に格納しておくようにしてもよい。
【0163】
【発明の効果】
本発明によれば、ISDNなどのデジタル通信に好適な通信内容記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態である通信内容記録装置が適用された通信システムの概略構成を示す模式図。
【図2】本実施例の通信システムにおいてISDNを介して行われる通信端末装置間の回線の接続から切断までの処理手順の一例を示す模式図。
【図3】本実施例の通信内容記録装置の処理動作を説明するためのフローチャート。
【図4】本発明の第二実施形態である通信内容記録装置が適用された通信システムの概略構成を示す模式図。
【図5】本実施例の通信内容記録装置の処理動作を説明するためのフローチャート。
【図6】本実施例の通信内容記録装置におけるエラーフレーム正常化処理を説明するためのフローチャート。
【図7】本発明の第三実施形態である通信内容記録装置が適用された通信システムの概略構成を示す模式図。
【図8】本実施例の通信システムにおいてISDNと通信端末装置との間のレイヤ2のリンクの確立からレイヤ3の呼の確立および解放を介してレイヤ2リンクの解放に至るまでの処理手順の一例を示す模式図。
【図9】本実施例の通信内容記録装置の処理動作を説明するためのフローチャート。
【図10】本実施例の通信内容記録装置におけるフレーム連続性確認処理の処理動作を示すフローチャート。
【図11】ISDNにおけるLAPDフレームの構成を説明するための模式図。
【図12】ISDNを利用した従来の通信システムの概略構成を示す模式図。
【図13】従来の通信システムにおける通信端末装置がエラーフレームを受信した際の処理動作を示すフローチャート。
【図14】従来の通信システムにおける通信端末装置とISDNとの間で行われる処理手順の一例を示す模式図。
【符号の説明】
101、201、301・・通信内容記録装置、102・・端末側受信部、103・・網側受信部、104・・第1プロトコル受信処理部、105・・第2プロトコル受信処理部、106、106a、106b・・プロトコル監視部、107・・情報チャンネル処理部、108・・監視タイマ、109・・第1フレーム受信処理部、110・・第1エラーチェック受信処理部、111・・第2フレーム受信処理部、112・・第2エラーチェック受信処理部、113・・フレーム連続性検出部、502・・ISDN、503・・通信端末装置、504・・DSU、505・・受信部、506・・LAPD受信処理部、507・・送信部、508・・LAPD受信処理部、509・・レイヤ3プロトコル処理部、510情報チャンネル処理部
Claims (6)
- デジタル通信網を介して複数の通信端末装置の間で行われる通信の内容を記録する通信内容記録装置において、前記デジタル通信網と一方の通信端末装置との間で送受される信号チャンネルおよび情報チャンネルのデータを受信する受信手段と、前記受信手段で受信した前記信号チャンネルのデータからフレームを抽出し出力するフレーム処理手段と、前記受信手段で受信した情報チャンネルのデータを記録媒体に記録する処理を行う情報チャンネル処理手段と、前記フレーム処理手段から出力されたフレームに含まれるメッセージにしたがい前記情報チャンネル処理手段での記録処理の開始または停止を制御するプロトコル監視手段と、前記フレーム処理手段から出力されたフレームの連続性を監視することでフレームの欠落を検出するフレーム欠落検出手段とを備え、前記プロトコル監視手段は、前記フレーム処理手段から出力されたフレームが応答メッセージ又は応答確認メッセージを含むフレームのときは前記情報チャンネル処理手段に記録処理を開始させ、前記フレーム処理手段から出力されたフレームが切断メッセージ、解放メッセージ又は解放完了メッセージを含むフレームのときは前記情報チャンネル処理手段での記録処理を停止させる制御を行うと共に、前記フレーム欠落検出手段によるフレームの欠落が検出された場合はフレーム欠落検出時における情報チャンネルのデータの記録の有無に応じて当該情報チャンネルに対する前記情報チャンネル処理手段での記録処理の開始または停止の制御をすることを特徴とする通信内容記録装置。
- 請求項1記載の通信内容記録装置において、前記プロトコル監視手段は、前記フレーム欠落検出手段によりフレームの欠落が検出され、応答メッセージ又は応答確認メッセージを含むフレームの受信待ちの情報チャンネルがある場合、当該情報チャンネルに対する前記情報チャンネル処理手段での記録処理を開始することを特徴とする通信内容記録装置。
- 請求項1記載の通信内容記録装置において、前記プロトコル監視手段は、前記フレーム欠落検出手段によりフレームの欠落が検出され、情報チャンネルに対する前記情報チャンネル処理手段での記録処理が開始された後に前記フレーム処理手段から受け取ったフレームが当該情報チャンネルについての応答又は応答メッセージを含む場合、当該情報チャンネルに対する前記情報チャンネル処理手段での記録処理により記録されたデータを廃棄して当該情報チャンネルに対する前記情報チャンネル処理手段での記録処理を新たに開始することを特徴とする通信内容記録装置。
- 請求項1記載の通信内容記録装置において、前記プロトコル監視手段は、前記フレーム欠落検出手段によりフレームの欠落が検出され、情報チャンネルに対する前記情報チャンネル処理手段での記録処理が開始された後に前記フレーム処理手段から切断、解放及び解放完了のメッセージを含むフレームを受け取っていない状態で呼設定受付又は呼出しのメッセージを含むフレームを受信した場合、当該呼設定受付又は呼出しのメッセージを含むフレームに対応する情報チャンネルについて前記情報チャンネル処理手段により行われている記録処理を停止することを特徴とする通信内容記録装置。
- 請求項1記載の通信内容記録装置において、前記プロトコル監視手段は、前記情報チャンネル処理手段での記録処理が開始されている状態で当該情報チャンネルに対する呼設定受付、呼出し、切断、解放又は解放完了のメッセージを含むフレームを前記フレーム処理手段から受け取った場合、当該情報チャンネルに対する前記情報チャンネル処理手段での記録処理を停止することを特徴とする通信内容記録装置。
- デジタル通信網を介して行われる複数の通信端末装置の間の通信の内容を記録する通信内容記録方法において、前記デジタル通信網と一方の通信端末装置との間で伝送される信号チャンネルのデータからフレームを抽出するステップと、前記フレームの連続性を監視 しフレームの欠落を検出するステップと、前記フレームの欠落の有無に応じて前記デジタル通信網と前記一方の通信端末装置との間で伝送される情報チャンネルのデータの記録の開始または停止を制御するステップとを備え、前記情報チャンネルのデータの記録処理の開始または停止を制御するステップは、前記フレームの欠落がない場合にフレームが応答メッセージあるいは応答確認メッセージを含むフレームのときは前記情報チャンネルのデータの記録を開始し、フレームが切断メッセージ、解放メッセージまたは解放完了メッセージを含むフレームのときは前記情報チャンネルのデータの記録を停止するステップと、前記フレームの欠落がある場合にフレーム欠落検出時における情報チャンネルの記録の有無に応じて当該情報チャンネルのデータの記録の開始または停止を制御するステップとを備えたことを特徴とする通信内容記録方法。
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