JP3656271B2 - Modified ion exchange resin and use thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は変性強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂に関する。この変性イオン交換樹脂は、フェノール類とケトン類の接触縮合反応によってビスフェノールAのようなビスフェノール類を製造する際の触媒として有用である。ビスフェノールAは、エポキシ樹脂やポリカーボネート樹脂の原料となる有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】
フェノール類とケトン類、特にフェノールとアセトン、の縮合反応によってビスフェノール類、特定的にはビスフェノールA、を製造する際の触媒として、強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂と共にメルカプト基を有する化合物を併用する方法は公知である。具体的には、反応系内にメルカプト基を有する化合物を共存させる方法(特公昭45−10337号、フランス国特許1373796号各公報等)、メルカプト基を有する化合物を強酸性イオン交換樹脂に共有結合させる方法(特公昭37−14721号、特開昭56−21650号、特開昭57−87846号、特開昭59−109503号各公報等)、メルカプトアミン類を強酸性イオン交換樹脂にイオン結合させる方法等が知られている。
【0003】
これらの中で、メルカプトアミン類をイオン結合させた強酸性イオン交換樹脂を触媒として使用する方法は、1)メルカプト基を有する化合物が生成物中に混入しない、2)触媒調製が容易であるという点で、強酸性イオン交換樹脂にメルカプト基含有化合物を共有結合させる方法や、単に反応系内にメルカプト基を有する化合物を共存させる方法、よりも優れた方法である。
【0004】
メルカプトアミン類をイオン結合させた強酸性イオン交換樹脂を使用する方法としては、2−メルカプトエチルアミン(特公昭46−19953号、特開昭62−298454号各公報)、N−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン及びN−プロピル−4−メルカプトブチルアミン(特公平3−36576号公報)、N,N−ジエチル−5−メルカプトペンチルアミン、N,N−ジメチル−2,3−ジメルカプトプロピルアミン、ビス(2−メルカプトエチル)アミン、トリス(2−メルカプトエチル)アミン、N−2−メルカプトエチルモルホリン、N,N′−ビス(2−メルカプトエチル)−1,4−シクロヘキサンジアミン及びN−ベンジル−N−メチル−2−メルカプトエチルアミン(チェコスロバキア国特許219432号公報)をイオン結合させた強酸性イオン交換樹脂を用いる方法が知られている。また、四級アンモニウム塩をイオン結合させた強酸性イオン交換樹脂を使用する方法としては、N,N,N,−トリメチル−2−メルカプトエチルアンモニウム、N−(2−ヒドロキシ−3−メルカプトプロピル)ピリジウム、N−メチル−N−(2−ヒドロキシ−3−メルカプトプロピル)モルホリウム及びN−ベンジル−N,N−ジメチル−2−メルカプトエチルアンモニウム(チェコスロバキア国特許184988号公報)をイオン結合させた強酸性イオン交換樹脂を用いる方法が知られている。これらの公知のメルカプトアミン類については、各明細書中における反応評価の条件が異なっているため単純にその性能を比較することはできないが、メルカプト基を有するアルキル基のメチレン鎖長及びメルカプト基を有しないアルキル基の炭素数が、フェノールとアセトンからビスフェノールAを生成する際の反応にどのような影響を与えるかについては殆ど記載がなく、本発明者らの知る限りでは唯一特公平3−36576号公報に記述があるのみである。
【0005】
同公報によると、メルカプト基を有するアルキル基のメチレン鎖長が3及び4で、かつn−プロピル基が1つ置換したN−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン及びN−プロピル−4−メルカプトブチルアミンのみが、ある程度の触媒活性を有し、また長期の触媒寿命があると記載されている。しかも置換基を持たない3−メルカプトプロピルアミン及び4−メルカプトブチルアミンでは、初期活性はn−プロピル基を有するものよりも高いが、触媒の活性低下が大きいと明記されている。しかしながら、同公報には一級及び二級のメルカプトアルキルアミンについての比較しかなく、置換アルキル基の数をさらに増やして三級アミンや四級アンモニウム塩にした場合に、どのような影響があるのかについては全く記載がない。更に、本発明者らが、後述する比較例に記載してあるように、同一反応条件で従来公知の各種メルカプトアミン類がイオン結合した強酸性イオン交換樹脂を用いて性能評価を行ったところ、いずれの場合もアセトン転化率が低いか、触媒の活性低下が著しいという問題点がありうることが明らかとなった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ケトン類の転化率が高くかつ活性低下の殆どない、経済的に有利なケトン類とフェノール類の縮合反応によりビスフェノール類を製造するのに有用な、強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂触媒を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、メルカプトアミン類のアルキル置換基及びメルカプトアルキル基の窒素原子とメルカプト基の間のメチレン鎖長の異なる種々のメルカプトアミン類を合成して強酸性イオン交換樹脂にイオン結合させ、これをフェノール類とケトン類からビスフェノール類を合成する反応の触媒として評価を行ったところ、アミンの窒素原子上に水素が存在せず、かつ特定のメチレン鎖長を有するメルカプトアルキルアミン類の場合に、ケトン類の転化率が高くかつ活性低下が殆どないことを見いだした。
【0008】
即ち、本発明は、ケトン類とフェノール類の縮合反応によりビスフェノール類を製造する際の触媒として優れた性能を有する、特定のメルカプトアルキルアミンがイオン結合した強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂からなる変性イオン交換樹脂を提供する。ここで、特定のN,N−ジ置換メルカプトアルキルアミンは、下記の式〔0〕で表わされるN,N−ジ置換メルカプトアルキルアミンである。
【0009】
【化4】
(式中、R1 は水素または炭素数が1から6のアルキル基を、R0 はそれぞれ独立に炭素数が1から10のアルキル基であるか、或いはそれぞれのω−端で相互に結合して形成する炭素数4又は5のアルキレン基を、それぞれ表し、a及びbはそれぞれ独立に0から3の整数でかつa+bは2ないし3である)
【0010】
式〔0〕の置換基R0 の定義から明らかなように2個のR0 はそれぞれがアルキル基であるか、或いはそれぞれのω−端で相互に結合して両者一体となってアルキレン基を形成していてもよい。後者の場合はこのアルキレン基はそれが結合している窒素原子と共に環を形成しており、当該アルキレン基の炭素数の限定からいって、この環はピロリジン環またはピペリジン環である。
従って、式〔0〕のN,N−ジ置換メルカプトアルキルアミンは、具体的には式〔1〕または〔2〕で表わされる。
【0011】
【化5】
(式中、R1 は水素または炭素数が1から4のアルキル基を、R2 及びR3 はそれぞれ独立に炭素数が1から10のアルキル基を表し、a及びbはそれぞれ独立に0から3の整数でかつa+bは2ないし3である)で示されるN,N−ジアルキルメルカプトアルキルアミン;及び
【0012】
【化6】
(式中、R1 は水素又は炭素数が1から6のアルキル基を表し、mは4ないし5で、a及びbはそれぞれ独立に0から3の整数でかつa+bは2ないし3である)で示されるN−メルカプトアルキルピロリジンまたはN−メルカプトアルキルピペリジン。
本発明による変性強酸性イオン交換樹脂は、就中、メルカプトアルキルアミンが三級アミンであるという点で前記の従来公知の変性強酸性イオン交換樹脂と区別される。
【0013】
I.変性イオン交換樹脂
1.概要
本発明での変性した、即ち、メルカプト基含有の、イオン交換樹脂は、特定のメルカプトアルキルアミンが強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂にイオン結合したものである。
メルカプトアルキルアミンの付加量は一般にスルホン酸基の100モル%未満であり、ビスフェノール類合成反応用触媒としての使用を考えればこの付加量は50モル%以下、特に40モル%以下であるから(詳細後記)、この変性イオン交換樹脂は、メルカプト部分を含有する強酸性イオン交換樹脂であると言える。
【0014】
このメルカプトアルキルアミンはそのアミン窒素を介して強酸性イオン交換樹脂にイオン結合していると解されるが、そのアミン窒素が三級アミン構造であることが本発明での変性イオン交換樹脂の一つの特徴であることは前記したところである。ここで、アミン窒素を三級アミン構造とする三つの置換基の一つは、メルカプトアルキル基である。本発明では、このメルカプトアルキル基も特定されていて、その詳細は下記に示されている。
【0015】
2.N,N−ジアルキルメルカプトアルキルアミン
N,N−ジ置換メルカプトアルキルアミンの一群は、アミン窒素を三級アミン構造とする三つの置換基のうちのメルカプトアルキル基以外の二つの基がアルキル基であるもの、である。
このメルカプトアミン、即ちN,N−ジアルキルメルカプトアルキルアミンは、一般式〔1〕
【0016】
【化7】
で表され、R1 は水素または炭素数が1から6、好ましくは1〜4、のアルキル基を、R2 及びR3 はそれぞれ独立に炭素数が1から10、好ましくは1〜6、のアルキル基を表し、a及びbはそれぞれ独立に0から3の整数でかつa+bは2ないし3である。
【0017】
より具体的には、a+b=2のN,N−ジアルキル−3−メルカプトプロピルアミンとしては、例えば、下記を例示することができる。N,N−ジメチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジエチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−イソプロピル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−ペンチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−ヘキシル−3−メルカプトプロピルアミン、N−メチル−N−エチル−3−メルカプトプロピルアミン、N−メチル−N−n−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン、N−メチル−N−n−ブチル−3−メルカプトプロピルアミン、N−メチル−N−n−ペンチル−3−メルカプトプロピルアミン、N−メチル−N−n−ヘキシル−3−メルカプトプロピルアミン、N−エチル−N−n−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン、N−エチル−N−n−ブチル−3−メルカプトプロピルアミン、N−エチル−N−n−ペンチル−3−メルカプトプロピルアミン、N−エチル−N−n−ヘキシル−3−メルカプトプロピルアミン、N−n−プロピル−N−n−ブチル−3−メルカプトプロピルアミン、N−n−プロピル−N−n−ペンチル−3−メルカプトプロピルアミン、N−n−プロピル−N−n−ヘキシル−3−メルカプトプロピルアミン、N−n−ブチル−N−n−ペンチル−3−メルカプトプロピルアミン、N−n−ブチル−N−n−ヘキシル−3−メルカプトプロピルアミン、N−n−ペンチル−N−n−ヘキシル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジメチル−1−メチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジメチル−2−メチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−1−エチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジメチル−2−エチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−メルカプトペンチルアミン、N,N−ジメチル−1−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジメチル−2−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−メルカプトヘキシルアミン、N,N−ジメチル−1−ブチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジメチル−2−ブチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジメチル−3−メルカプトヘプチルアミン、N,N−ジエチル−1−メチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジエチル−2−メチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジエチル−3−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−1−エチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジエチル−2−エチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジエチル−3−メルカプトペンチルアミン、N,N−ジエチル−1−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジエチル−2−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジエチル−3−メルカプトヘキシルアミン、N,N−ジエチル−1−ブチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジエチル−2−ブチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジエチル−3−メルカプトヘプチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−1−メチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−2−メチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−3−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−1−エチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−2−エチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−3−メルカプトペンチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−1−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−2−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−3−メルカプトヘキシルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−1−ブチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−2−ブチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−3−メルカプトヘプチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−1−メチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−2−メチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−3−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−1−エチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−2−エチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−3−メルカプトペンチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−1−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−2−プロピル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−3−メルカプトヘキシルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−1−ブチル−3−メルカプトプロピルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−2−ブチル−3−メルカプトプロピルアミン及びN,N−ジ−n−ブチル−3−メルカプトヘプチルアミン。
【0018】
また、a+b=3のN,N−ジアルキル−4−メルカプトブチルアミンとしては、例えば、下記を例示することができる。
N,N−ジメチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−イソプロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ペンチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ヘキシル−4−メルカプトブチルアミン、N−メチル−N−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N−メチル−N−n−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N−メチル−N−n−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N−メチル−N−n−ペンチル−4−メルカプトブチルアミン、N−メチル−N−n−ヘキシル−4−メルカプトブチルアミン、N−エチル−N−n−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N−エチル−N−n−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N−エチル−N−n−ペンチル−4−メルカプトブチルアミン、N−エチル−N−n−ヘキシル−4−メルカプトブチルアミン、N−n−プロピル−N−n−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N−n−プロピル−N−n−ペンチル−4−メルカプトブチルアミン、N−n−プロピル−N−n−ヘキシル−4−メルカプトブチルアミン、N−n−ブチル−N−n−ペンチル−4−メルカプトブチルアミン、N−n−ブチル−N−n−ヘキシル−4−メルカプトブチルアミン、N−n−ペンチル−N−n−ヘキシル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−1−メチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−2−メチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−3−メチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−4−メルカプトペンチルアミン、N,N−ジメチル−1−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−2−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−3−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−4−メルカプトヘキシルアミン、N,N−ジメチル−1−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−2−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−3−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−4−メルカプトヘプチルアミン、N,N−ジメチル−1−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−2−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−3−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジメチル−4−メルカプトオクチルアミン、N,N−ジエチル−1−メチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−2−メチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−3−メチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−4−メルカプトペンチルアミン、N,N−ジエチル−1−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−2−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−3−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−4−メルカプトヘキシルアミン、N,N−ジエチル−1−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−2−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−3−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−4−メルカプトヘプチルアミン、N,N−ジエチル−1−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−2−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−3−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジエチル−4−メルカプトオクチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−1−メチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−2−メチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−3−メチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−4−メルカプトペンチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−1−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−2−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−3−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−4−メルカプトヘキシルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−1−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−2−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−3−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−4−メルカプトヘプチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−1−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−2−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−3−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−プロピル−4−メルカプトオクチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−1−メチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−2−メチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−3−メチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−4−メルカプトペンチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−1−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−2−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−3−エチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−4−メルカプトヘキシルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−1−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−2−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−3−プロピル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−4−メルカプトヘプチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−1−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−2−ブチル−4−メルカプトブチルアミン、N,N−ジ−n−ブチル−3−ブチル−4−メルカプトブチルアミン及びN,N−ジ−n−ブチル−4−メルカプトオクチルアミン。
【0019】
3.N−メルカプトアルキルピロリジン及びN−メルカプトアルキルピペリジン
本発明でのメルカプトアルキルアミンの他の一群は、メルカプトアルキル基が結合する窒素原子を三級アミン構造とする二つの置換基R0 がそれぞれω−端で結合して、当該窒素原子と共にヘテロ環、即ちピロリジン環又はピペリジン環、を形成しているもの、からなる。
即ち、N−メルカプトアルキルピロリジン及びN−メルカプトアルキルピペリジンは、一般式〔2〕
【0020】
【化8】
で表され、R1 は水素又は炭素数が1から6、好ましくは1〜4のアルキル基を表し、mは4ないし5で、a及びbはそれぞれ独立に0から3の整数でかつa+bは2ないし3である。より具体的には、m=4のN−メルカプトアルキルピロリジンとしては、例えば、下記を例示することができる。
【0021】
N−3−メルカプトプロピルピロリジン、N−(1−メチル−3−メルカプトプロピル)ピロリジン、N−(2−メチル−3−メルカプトプロピル)ピロリジン、N−3−メルカプトブチルピロリジン、N−(1−エチル−3−メルカプトプロピル)ピロリジン、N−(2−エチル−3−メルカプトプロピル)ピロリジン、N−3−メルカプトペンチルピロリジン、N−(1−プロピル−3−メルカプトプロピル)ピロリジン、N−(2−プロピル−3−メルカプトプロピル)ピロリジン、N−3−メルカプトヘキシルピロリジン、N−(1−ブチル−3−メルカプトプロピル)ピロリジン、N−(2−ブチル−3−メルカプトプロピル)ピロリジン、N−3−メルカプトヘプチルピロリジン、N−(4−メルカプトブチル)ピロリジン、N−(1−メチル−4−メルカプトブチル)ピロリジン、N−(2−メチル−4−メルカプトブチル)ピロリジン、N−(3−メチル−4−メルカプトブチル)ピロリジン、N−(4−メルカプトペンチル)ピロリジン、N−(1−エチル−4−メルカプトブチル)ピロリジン、N−(2−エチル−4−メルカプトブチル)ピロリジン、N−(3−エチル−4−メルカプトブチル)ピロリジン、N−(4−メルカプトヘキシル)ピロリジン、N−(1−プロピル−4−メルカプトブチル)ピロリジン、N−(2−プロピル−4−メルカプトブチル)ピロリジン、N−(3−プロピル−4−メルカプトブチル)ピロリジン、N−(4−メルカプトヘプチル)ピロリジン、N−(1−ブチル−4−メルカプトブチル)ピロリジン、N−(2−ブチル−4−メルカプトブチル)ピロリジン、N−(3−ブチル−4−メルカプトブチル)ピロリジン及びN−(4−メルカプトオクチル)ピロリジン。
【0022】
また、m=5のN−メルカプトアルキルピペリジンとしては、例えば、下記を例示することができる。
N−3−メルカプトプロピルピペリジン、N−(1−メチル−3−メルカプトプロピル)ピペリジン、N−(2−メチル−3−メルカプトプロピル)ピペリジン、N−3−メルカプトブチルピペリジン、N−(1−エチル−3−メルカプトプロピル)ピペリジン、N−(2−エチル−3−メルカプトプロピル)ピペリジン、N−3−メルカプトペンチルピペリジン、N−(1−プロピル−3−メルカプトプロピル)ピペリジン、N−(2−プロピル−3−メルカプトプロピル)ピペリジン、N−3−メルカプトヘキシルピペリジン、N−(1−ブチル−3−メルカプトプロピル)ピペリジン、N−(2−ブチル−3−メルカプトプロピル)ピペリジン、N−3−メルカプトヘプチルピペリジン、N−(4−メルカプトブチル)ピペリジン、N−(1−メチル−4−メルカプトブチル)ピペリジン、N−(2−メチル−4−メルカプトブチル)ピペリジン、N−(3−メチル−4−メルカプトブチル)ピペリジン、N−(4−メルカプトペンチル)ピペリジン、N−(1−エチル−4−メルカプトブチル)ピペリジン、N−(2−エチル−4−メルカプトブチル)ピペリジン、N−(3−エチル−4−メルカプトブチル)ピペリジン、N−(4−メルカプトヘキシル)ピペリジン、N−(1−プロピル−4−メルカプトブチル)ピペリジン、N−(2−プロピル−4−メルカプトブチル)ピペリジン、N−(3−プロピル−4−メルカプトブチル)ピペリジン、N−(4−メルカプトヘプチル)ピペリジン、N−(1−ブチル−4−メルカプトブチル)ピペリジン、N−(2−ブチル−4−メルカプトブチル)ピペリジン、N−(3−ブチル−4−メルカプトブチル)ピペリジン及びN−(4−メルカプトオクチル)ピペリジン。
【0023】
4.メルカプトアルキルアミンの合成
本発明のイオン交換樹脂に使用される、メルカプトアルキルアミンは種々の方法での合成が可能であり、どのような方法で合成されたものでも良い。その一例を示すと式[3]に示すように、対応するクロロアルキルアミン塩酸塩とチオ硫酸ナトリウムを反応させてブンテ塩とし、これを酸分解してN,N−ジアルキルメルカプトアルキルアミンのジスルフィドを合成し、これを更に還元することにより合成することができる。N−メルカプトアルキルピロリジン及びN−メルカプトアルキルピペリジンも同様な方法で合成することができる。このほかにも、クロロアルキルアミンとチオ酢酸カリウムとからチオ酢酸エステルを合成して、これをケン化する方法や、クロロアルキルアミンとチオ尿素からイソチウロニウム塩を経てアルカリ分解により合成する方法などがある。
【0024】
【化9】
【0025】
5.強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂
メルカプトアルキルアミンをイオン結合によってその上に固定すべきイオン交換樹脂は、強酸性イオン交換樹脂即ちイオン交換基がスルホン酸基であるもの、である。
このような強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂は当業界において周知であって、スルホン酸基を担うべきマトリックスの種類を含めて各種のものが知られていて、いずれも本発明で使用可能である。
【0026】
これらのうちで最も代表的であり、また本発明で使用するのに好ましいのは、スルホン化されたスチレン−ジビニルベンゼン共重合体からなる強酸性イオン交換樹脂である。共重合体中のジビニルベンゼン単位の含有量は1〜40%、好ましくは1〜20%、特に好ましくは1〜10%である。イオン交換樹脂の交換容量は、水含有状態で0.5〜4.0meq/mlのものが、乾燥樹脂では2.0〜7.0meq/gのものが、好ましい。イオン交換樹脂の粒径分布は、100〜3000μmの粒径の樹脂が95%以上含まれるようなものが好ましい。強酸性イオン交換樹脂には、その物理的性状から、ゲル型、ポーラス型及びハイポーラス型の3種類のタイプがあって、いずれのタイプでも使用できるが、ゲル型及びポーラス型が好ましい。具体的には、例えば、アンバーリスト15、31、32(ローム&ハース社製商品名)、ダウエックス50w、88(ダウ・ケミカル社製商品名)、ダイヤイオンSK1B、SK102、SK104、PK208、PK212(三菱化学社商品名)などが例示できる。これらのイオン交換樹脂は酸型で使用する。ナトリウム型のようなスルホン酸塩型の場合は、塩酸等の酸で処理して、実質的に酸型にして、即ち、例えば総交換容量の90%以上を酸型にして、用いる。これらのイオン交換樹脂は一般に水を含有した状態で市販されているが、前記のメルカプトアミンをイオン結合させるには脱水等の特別な処理をすることなくそのまま使用することができる。
【0027】
6.変性イオン交換樹脂の製造
メルカプトアルキルアミンと強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂とのイオン性付加体は、メルカプトアルキルアミンの三級アミン窒素とスルホン酸基とのイオン結合を可能にする任意の方法によって製造することができる。
アミン反応体及びスルホン酸反応体は、それぞれをそのままの姿で反応させても、それぞれの一方または両方をその機能的誘導体の形にしておいてから反応させ、必要に応じて当該機能的誘導体を元へ戻すことによることからなる方法によって反応させても、よい。
【0028】
従って、例えば、メルカプトアルキルアミンをスルホン酸よりpkaが大きい酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸、モノクロロ酢酸等、の水溶液に加えてこれらの酸の塩として水に溶解させ、予め水に分散させた強酸性イオン交換樹脂中にこの水溶液を加えて、適当時間、例えば0.1〜10時間撹拌すればよく、このような方法によってメルカプトアミン類がイオン結合した強酸性イオン交換樹脂を容易に調製することができる。
【0029】
また、メルカプトアルキルアミンを溶解する溶媒、例えば、アルコール類、ケトン類、エーテル類等に同アミンを溶解させ、予め同じ溶媒に分散させた強酸性イオン交換樹脂中にこのアミン溶液を加えて、適当な時間、例えば0.1〜10時間撹拌する方法でも目的のイオン結合を形成させることができる。好ましい溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、1,4−ジオキサン及びテトラヒドロフランである。これらの溶媒は含水でも、例えば0〜60重量%の水を含有していても、よい。
【0030】
前記のメルカプトアミンの製造法として、その前駆体であるジスルフィドを合成し、これを水添分解することからなる方法があることは前記したところであるが、この合成過程中に強酸性イオン交換樹脂とのイオン結合工程を挿入することもできる。即ち、メルカプトアミンをその前駆体であるジスルフィドの状態で有機溶媒、例えば、アルコール類、ケトン類、エーテル類等に溶解し、予め同じ溶媒に分散させた強酸性イオン交換樹脂中に加え、0.1〜2時間撹拌してジスルフィドがこのアミノ基においてイオン結合したイオン交換樹脂を調製し、トリフェニルホスフィンなどの還元試薬を用いてジスルフィドを還元して、メルカプトアミンがイオン結合した強酸性イオン交換樹脂としてもよい。好ましい溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、1,4−ジオキサン及びテトラヒドロフランである。これらの溶媒は含水でも、例えば0〜60重量%の水を含有していても、よい。
【0031】
強酸性イオン交換樹脂に対する、N,N−ジアルキルメルカプトアルキルアミン、N−メルカプトアルキルピロリジン及びN−メルカプトアルキルピペリジンの使用量は、通常、強酸性イオン交換樹脂の全スルホン酸基に対し、3〜40モル%、好ましくは、5〜30モル%、である。イオン結合量が3モル%未満ではフェノール類とケトン類との縮合反応に対するメルカプトアルキルアミンによる触媒効果が十分発揮されず、また40%超過ではスルホン酸量の減少によって触媒活性が低下するため好ましくない。
【0032】
II.変性イオン交換樹脂の使用/ビスフェノール類の製造
1.概要
フェノール類とケトン類との縮合反応によりビスフェノール類を製造することは公知であり、またこの縮合反応を触媒の使用の下に行なうことも公知であることは前記したところである。
本発明による変性イオン交換樹脂、即ちメルカプトアルキルアミン−強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂イオン性付加体、の使用の一例は、上記の縮合反応に対する触媒としてのそれであって、本発明は、このイオン性付加体の使用に係るビスフェノール類の製造法をも包含するものである。
本発明による、このビスフェノール類の製造法は使用する触媒が特定のイオン性付加体であることを除けば、上記のような従来公知の方法と本質的には変らない。
【0033】
2.フェノール類
ケトン類とフェノール類との縮合はフェノール性水酸基の強いオルトないしパラ配向性、特にパラ配向性、を利用するものと解されるところより、使用するフェノール類はオルトまたはパラ位に置換基のないものであるべきであり、また縮合生成物であるビスフェノール類の用途から4,4′−ビスフェノールが一般的に好ましいところから、パラ位に置換基のないフェノール類が好ましい。その場合の置換基は、フェノール性水酸基のオルトないしパラ配向性を阻害せず、またケトン類の縮合位置に対して立体障害を及ぼさない限り、任意のものでありうるが、典型的な置換基は低級炭化水素基、例えばC1 〜C4 アルキル基、就中メチル基、及びハロゲン原子、例えばフッ素原子及び塩素原子、就中塩素原子、である。
【0034】
本発明で対象とするフェノール類としては、例えば、非置換のフェノール、o−及びm−クレゾール、2,5−及び2,6−キシレノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、o−及びm−クロロフェノール、2,5−及び2,6−ジクロロフェノールなどが例示できる。このうち非置換のフェノールが特に好ましい。
【0035】
3.ケトン類
本発明の方法で使用されうるケトン類としては、炭素数3〜10程度のケトン類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン及びアセトフェノンなどが例示できる。このうちアセトンが特に好ましい。
【0036】
4.縮合反応
上記のようにして得られたメルカプトアルキルアミンがイオン結合した強酸性イオン交換樹脂(以下、触媒樹脂と略記する)をケトン類とフェノール類の縮合反応に使用する場合には、前処理として触媒樹脂の体積の5〜200倍のフェノール類を40〜110℃の温度で、液時空間速度(LHSV)0.5〜50hr-1で通液することが好ましい。この処理により触媒樹脂は水からフェノール類へ溶媒交換され、誘導期間なしで反応に使用できるようになる。
【0037】
本反応の反応方式には特に制限はなく、触媒樹脂を充填した反応器にフェノール類とケトン類を含有する原料混合物を連続的に供給して反応を行う固定床流通方式、流動床方式及び連続撹拌方式、或いは回分方式のいずれの方法でも良い。固定床流通方式、流動床方式及び連続撹拌方式で反応を行う場合には、原料混合物の供給はフェノール類湿潤状態の触媒樹脂基準でLHSV0.05〜20hr-1、好ましくは0.2〜10hr-1の範囲、で行うのが普通である。反応温度は40〜120℃、好ましくは60〜100℃、の範囲であることが普通である。反応温度が40℃以下では反応速度が遅く、また120℃以上の温度では変性樹脂の劣化が著しく副生物や着色物質も増加するため好ましくない。
【0038】
フェノール類とケトン類のモル比は、ケトン類1モルに対してフェノール類が2〜40モル、好ましくは4〜30モル、の範囲であることが普通である。フェノール類の使用量がこれ以下だと、副生物が増加するため好ましくなく、40モル以上使用してもその効果に殆ど変化はなく、むしろ回収再使用するフェノール類の量が増大するため経済的ではない。反応混合物から目的物質であるビスフェノール類の分離精製は、例えばビスフェノールAの場合には、未反応フェノールを回収しビスフェノールAとフェノールのアダクトを結晶として分離し、蒸留等の操作でアダクトからフェノールを回収するという公知の方法で行うことができる。
【0039】
【実施例】
次に、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明する。なお、実施例及び比較例中におけるアセトン転化率、4,4′−ビスフェノールA(以下、4,4′−BPAという)選択率、変性率及びスルホン酸残存率は次式により算出した(単位はいずれも%)。
【0040】
【数1】
【0041】
実施例1
300mlナス型フラスコにN,N−ジメチル−3−クロロプロピルアミン塩酸塩31.6g、チオ硫酸ナトリウム34.8g及び蒸留水100mlを仕込み、還流下2時間加熱撹拌後、36%塩酸22.3gを加えて更に1時間加熱還流を続けた。氷浴で冷却しながら95%水酸化ナトリウム25.3gを徐々に加えて塩基性とし、テトラヒドロフラン30mlで3回抽出を行った。水酸化カリウムペレットを加えて大部分の水を分離し、更に無水炭酸カリウムで脱水後、溶媒を留去し減圧蒸留を行ったところ、無色透明なビス(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)ジスルフィド(即ち、目的のメルカプトアルキルアミンの前駆体)22.5gが得られた。
【0042】
200mlナス型フラスコに水素化リチウムアルミニウム0.44gと無水エチルエーテル50mlを仕込み、窒素気流下室温で撹拌しながら、無水エチルエーテル20mlに溶解したビス(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)ジスルフィド2.75gを30分で滴下した。反応混合物を更に1時間加熱還流し、氷冷後、イオン交換水0.63gを徐々に滴下し、さらに酢酸1.4gを加えた。無水硫酸マグネシウム2.0gを加えて10分間撹拌し、固形物を濾別後、得られたエチルエーテル溶液にイオン交換水150gと酢酸1.4gを加え、エチルエーテルを減圧留去することにより、N,N−ジメチル−3−メルカプトプロピルアミンの酢酸塩水溶液156.2gを得た。ヨウ素酸カリウムによる滴定の結果、N,N−ジメチル−3−メルカプトプロピルアミンの酢酸塩が21.0ミリモル含まれていた。
【0043】
この水溶液87gを、イオン交換水80mlに懸濁させたアンバーリスト31(ローム&ハース社製ゲル型強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂、交換容量1.80meq/wet−g)40gを含むスラリー中に窒素雰囲気下30分で滴下し、更に室温で1時間撹拌した。イオン交換樹脂をガラスカラムに充填し、イオン交換水を流出液のpHが7になるまでLHSV2hr-1で通液後、濾過したところ、40.5gの変性アンバーリスト31が得られた。変性樹脂中のメルカプト基及びスルホン酸量を滴定で定量したところ、変性率は12.8%であり、スルホン酸残存率は87.0%であった。
【0044】
この変性アンバーリスト31、14mlを内径7.6mm、全長320mmのステンレスカラムに充填し、フェノールを70℃、LHSV2hr-1で24時間流した。この時点での変性樹脂の体積は約10.5mlであった。次に、フェノール/アセトン=10/1(モル比)の混合液を70℃、フェノール湿潤変性樹脂基準のLHSVで1.0hr-1で通液し、300時間連続反応を行った。反応開始後40時間におけるアセトンの転化率は92.7%、4,4′−BPAの選択率は92.9%であり、300時間後のアセトンの転化率は92.2%、4,4′−BPAの選択率は93.4%であった。
【0045】
実施例2
1,4−ジオキサン50mlとイオン交換水25mlの混合溶媒に、アンバーリスト31、25gを懸濁させ、実施例1で合成した前駆体、即ちビス(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)ジスルフィド、0.79gを1,4−ジオキサン10mlに溶解して室温で撹拌しながら30分間で滴下して、ジスルフィドをイオン結合させた。トリフェニルホスフィン1.76gを加え、窒素雰囲気下70℃で3時間加熱撹拌して、イオン交換樹脂上のジスルフィドの還元を行った。混合物を室温まで冷却しガラスカラムに充填後、1,4−ジオキサン100mlとイオン交換水50mlの混合液、1,4−ジオキサン50mlとイオン交換水100mlの混合液及びイオン交換水200mlの順でLHSV2hr-1で通液し、濾過したところ、25.6gの変性アンバーリスト31が得られた。変性樹脂中のメルカプト基及びスルホン酸量を滴定で定量したところ、変性率は12.6%であり、スルホン酸残存率は87.3%であった。この変性樹脂を用いて、実施例1と同一の条件でビスフェノール合成反応評価を行った。結果を表1に示す。
【0046】
実施例3
実施例1で合成したビス前駆体、即ち(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)ジスルフィド、2.36gを1,4−ジオキサン50mlとイオン交換水25mlの混合液に溶解し、トリフェニルホスフィン2.6gを加えて、窒素雰囲気下60℃で3時間加熱撹拌してジスルフィドを還元して、N,N−ジメチル−3−メルカプトプロピルアミンとした。
【0047】
この溶液を、予め1,4−ジオキサン50mlとイオン交換水25mlの混合液に懸濁させたアンバーリスト31、55.5gを含むスラリー中に加え、室温で30分撹拌した。イオン交換樹脂を濾過し、ガラスカラムに充填後、1,4−ジオキサン/イオン交換水=1/1の混合液200mlを通液し、樹脂中のトリフェニルホスフィン及びそのオキシドを完全に洗い流した。更にイオン交換水500mlをLHSV1hr-1で通液して、溶媒を置換した。濾過により、55.2gの変性アンバーリスト31が得られた。変性樹脂中のメルカプト基及びスルホン酸量を滴定で定量したところ、変性率は19.6%であり、スルホン酸残存率は80.0%であった。
【0048】
この変性アンバーリスト31、30mlを内径10.7mm、全長600mmのステンレスカラムに充填し、フェノールを70℃、LHSV5hr-1で24時間流した。この時点での変性樹脂の体積は約22.5mlであった。次に、フェノール/アセトン=10/1(モル比)の混合液を70℃、フェノール湿潤変性樹脂基準のLHSVで1.0hr-1で通液し、300時間連続反応を行った。結果を表1に示す。
【0049】
実施例4〜10
実施例1と同様な方法で種々のN,N−ジアルキルクロロアルキルアミン塩酸塩から、対応するN,N−ジアルキル−3−メルカプトプロピルアミン及びN,N−ジアルキル−4−メルカプトブチルアミンを合成し、変性アンバーリスト31を調製した。これらの変性樹脂を用いて、実施例1と同一の条件でビスフェノール合成反応評価を行った。結果を表1に示す。ただし、表1中のa、b、R1 、R2 及びR3 は式[1]中のa、b、R1 、R2 及びR3 に対応する。
【0050】
比較例1
市販の2−アミノエタンチオール0.85gを、酢酸0.65gを含有するイオン交換水20mlに溶解し、イオン交換水60mlに懸濁させたアンバーリスト31、30gを含むスラリー中に30分で滴下し、更に室温で1時間撹拌した。イオン交換樹脂をガラスカラムに充填し、イオン交換水を流出液のpHが7になるまでLHSV2hr-1で通液後、濾過したところ、30.4gの変性アンバーリスト31が得られた。変性樹脂中のメルカプト基及びスルボン酸量を滴定で定量したところ、変性率は20.0%であり、スルホン酸残存率は79.7%であった。
この変性樹脂を用い、実施例1と同一条件でビスフェノール合成反応評価を行った。反応開始後40時間と300時間の反応結果を表2に示した。
【0051】
比較例2
100mlナス型フラスコにN,N−ジメチル−2−クロロエチルアミン塩酸塩8.5g、チオ硫酸ナトリウム8.7g及び蒸留水50mlを仕込み、還流下2時間加熱後、36%塩酸5.1gを加えて更に1時間加熱還流を続けた。氷浴で冷却しながら水酸化ナトリウム5.5gを徐々に加えて塩基性とし、酢酸エチル50mlで2回抽出を行った。無水炭酸カリウムで脱水後、溶媒を留去し、減圧蒸留を行ったところ、前駆体であるビス(N,N−ジメチル−2−アミノエチル)ジスルフィド7.0gが得られた。
【0052】
この前駆体ジスルフィド1.2gをイソプロパノール30mlに溶解し、ジメチル硫酸1.6gを加えて60℃で2時間撹拌し、その後溶媒を留去して、ビス(N,N,N−トリメチル−2−エチルアンモニウム)ジスルフィドビス(メチルサルフェート)塩の白色結晶2.6gを得た。この結晶をイオン交換水50mlに溶解し、予めアセテート型にイオン交換した強塩基性イオン交換樹脂ダイヤイオンPA306(三菱化学社製商品名)100mlを充填したカラムにLHSV約0.5hr-1で通液し、更にイオン交換水150mlを通液してジスルフィドの対アニオンをメチルサルフェートからアセテートに交換した。回収されたジスルフィドの水溶液に1,4−ジオキサン100mlとトリフェニルホスフィン6.3gを加え、窒素雰囲気下60℃で3時間加熱撹拌した。
【0053】
この溶液を、予め1,4−ジオキサン100mlとイオン交換水50mlの混合液に懸濁させたアンバーリスト31、30gを含むスラリー中に加え、60℃で2時間撹拌した。室温まで冷却後、イオン交換樹脂を濾過し、ガラス製カラムに充填して、1,4−ジオキサン/イオン交換水=1/1の混合液100mlを通液し、更にイオン交換水200mlをLHSV1hr-1で通液した。濾過により29.8gの変性アンバーリスト31が得られた。この変性樹脂中のメルカプト基及びスルホン酸量を滴定で定量したところ、変性率は20.0%であり、スルホン酸残存率は79.9%であった。この変性樹脂を用い、実施例1と同じ条件でビスフェノール合成反応を行い、反応開始後40時間と300時間の反応結果を表2に示した。
【0054】
比較例3〜4
N−メチル−3−クロロプロピルアミン塩酸塩とN−n−プロピル−3−クロロプロピルアミン塩酸塩から合成した、それぞれ対応するジスルフィドを用い、実施例2と同様な方法で、それぞれ対応するメルカプトアルキルアミンがイオン結合した変性アンバーリスト31を調製した。これらの変性樹脂を用い、実施例1と同一条件で反応評価を行った。反応開始後40時間と300時間の反応結果を表2に示した。
【0055】
比較例5〜7
実施例1と同様に種々のN,N−ジアルキルクロロアルキルアミン塩酸塩から合成した、それぞれ対応するメルカプトアルキルアミンがイオン結合した変性アンバーリスト31を調製した。これらの変性樹脂を用い、実施例1と同一条件でビスフェノール合成反応評価を行った。反応開始後40時間と300時間の反応結果を表2に示した。なお、表2中のa、b、R1 、R2 及びR3 は式[1]中のa、b、R1 、R2 及びR3 に対応するが、比較例2の四級アンモニウム塩型のメルカプトアルキルアンモニウムは式[4]で表される。
【0056】
【化10】
【0057】
実施例11〜13
実施例1と同様にそれぞれ対応するN−3−クロロプロピルピロリジン塩酸塩、N−3−クロロプロピルピペリジン塩酸塩及びN−4−クロロブチルピロリジン塩酸塩から、対応するN−3−メルカプトプロピルピロリジン、N−3−メルカプトプロピルピペリジン及びN−4−メルカプトブチルピロリジンを合成して、変性アンバーリスト31を調製した。これらの変性樹脂を用いて、実施例1と同一の条件でビスフェノール合成反応評価を行った。結果を表3に示す。但し、表1中のa、b及びmは式[2]中のa、b及びmに対応する。
【0058】
比較例8〜9
実施例1と同様にそれぞれ対応するN−3−クロロプロピルモルホリン塩酸塩及びN−3−クロロプロピルヘキサメチレンイミン塩酸塩から、対応するN−3−メルカプトプロピルモルホリン及びN−3−メルカプトプロピルヘキサメチレンイミンを合成して、変性アンバーリスト−31を調製した。これらの変性樹脂を用いて、実施例1と同一の条件でビスフェノール合成反応評価を行った。結果を表3に示す。なお、表3中のa、b及びmは式[2]中のa、b及びmに対応するが、比較例9のN−3−メルカプトプロピルモルホリンは式[2]には対応せず式[5]で表される。
【0059】
【化11】
【0060】
実施例14〜20
イオン交換樹脂としてダイヤイオンSK−104H(三菱化学社製ゲル型強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂、交換容量1.55meq/wet−g、実施例14〜19)とダイヤイオンPK−208H(三菱化学社製ポーラス型強酸性スルホン酸型イオン交換樹脂、交換容量1.65meq/wet−g、実施例20)を使用したこと以外は実施例1と同様な方法で、種々のN,N−ジアルキルクロロアルキルアミン塩酸塩から、対応するN,N−ジアルキル−3−メルカプトプロピルアミン及びN,N−ジアルキル−4−メルカプトブチルアミンを合成して、変性樹脂を調製した。これらの変性樹脂を用いて、LHSV以外は実施例1と同一の条件でビスフェノール合成反応評価を行った。結果を表4に示す。但し、表4中のa、b、R1 、R2 及びR3 は式[1]中のa、b、R1 、R2 及びR3 に対応する。
【0061】
実施例及び比較例から明らかなように、メルカプトアルキル基の窒素原子とメルカプト基の間のメチレン鎖長が2や6の場合や窒素原子上に水素原子が存在する場合(比較例1〜5、7)ではアセトンの転化率が66〜86%と低く、またメルカプトアルキル基の窒素原子とメルカプト基の間のメチレン鎖長が5の場合(比較例6)では初期のアセトンの転化率は高いけれども、アセトンの転化率が40時間から300時間の間に6%近くも低下して、触媒活性の低下が著しいのに対し、窒素原子上に水素原子が存在せず、メルカプトアルキル基の窒素原子とメルカプト基の間のメチレン鎖長が3及び4のN,N−ジアルキルメルカプトアルキルアミンの場合はアセトンの転化率が90%以上と高く、しかも300時間後でも触媒活性の低下が殆どない。環状アミン構造を有するメルカプトアルキルアミンの場合も、環状アミンがピロリジン及びピペリジンである場合のみ、高いアセトン転化率を示している。
【0062】
実施例21
実施例1と同様な方法で調製した、N,N−ジメチル−3−メルカプトプロピルアミン(式[1]でa=2、b=0、R1 =H、R2 =R3 =Me)がイオン結合したアンバーリスト31(変性率12.9%、スルホン酸残存率87.0%)80mlを、内径22mm、全長400mmのステンレスカラムに充填し、70℃でフェノールをLHSV1hr-1で48時間流した。この時点での変性樹脂の体積は約60mlであった。次に、フェノール/アセトン=10/1(モル比)の混合液を70℃、フェノール湿潤変性樹脂基準のLHSVで1.0hr-1で通液し、2000時間連続反応を行った。反応時間とアセトン転化率の関係を図1に示す。2000時間反応後もアセトン転化率の低下は見られず、高い触媒活性を維持していた。
【0063】
メルカプトアルキル基の窒素原子とメルカプト基の間のメチレン鎖長によって副生水による反応阻害の受けやすさの違いを明らかにするため、次のようなバッチ反応でアセトン転化率を比較した。
【0064】
参考例1〜3
50mlフラスコに表5に示す種々のメルカプトアルキルアミンをイオン結合させたダイヤイオンSK−104H(水湿潤状態のもの)4gと、フェノール30gを加え70℃で1時間撹拌し、フェノールをデカンテーションで分離廃棄した。この操作をフェノール洗液中の含水率が0.1重量%以下になるまで4回繰り返した。洗浄後の樹脂に新たにフェノール10.8gを加えて70℃に加熱撹拌し、アセトン0.67gを加え、30分撹拌後のアセトン転化率をガスクロマトグラフィーで分析した。また、副生水の反応阻害効果を確認するため、同様な操作でアセトン0.67gとともにイオン交換水0.2gを添加し、30分撹拌後のアセトン転化率を分析した。結果を表5に示す。
参考例から明らかなように、メルカプトアルキル基の窒素原子とメルカプト基の間のメチレン鎖長が3及び4のN,N−ジアルキルメルカプトアルキルアミンの場合は水を添加しても、アセトン転化率はさほど低下せず副生水の影響を受けにくいことが明らかである。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】
【発明の効果】
本発明による変性イオン交換樹脂は、フェノール類とケトン類との縮合によるビスフェノール類の合成反応に対して、高いケトン転化率、具体的には高いアセトン転化率、を与えしかもこの高いケトン転化率が長時間持続するという点で、優れた触媒となる。本発明による変性イオン交換樹脂をフェノールとアセトンとの縮合反応の触媒として使用することにより、高いアセトン転化率で、効率的にビスフェノールAを製造することができる。
そして、本発明の触媒は、従来のメルカプトアミン系触媒に比べて、触媒活性が大きく、副生水による活性低下が小さいという優れた特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一具体例(実施例21)のアセトン転化率の経時変化を示すグラフである。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a modified strongly acidic sulfonic acid type ion exchange resin. This modified ion exchange resin is useful as a catalyst for producing bisphenols such as bisphenol A by catalytic condensation reaction of phenols and ketones. Bisphenol A is a useful compound that is a raw material for epoxy resins and polycarbonate resins.
[0002]
[Prior art]
A compound having a mercapto group is used together with a strongly acidic sulfonic acid type ion exchange resin as a catalyst for producing bisphenols, specifically bisphenol A, by a condensation reaction of phenols and ketones, particularly phenol and acetone. Methods are known. Specifically, a method in which a compound having a mercapto group is allowed to coexist in the reaction system (Japanese Examined Patent Publication No. 45-10337, French Patent No. 137396, etc.), a compound having a mercapto group is covalently bonded to a strongly acidic ion exchange resin (Japanese Patent Publication No. 37-14721, JP-A-56-21650, JP-A-57-87846, JP-A-59-109503, etc.), mercaptoamines ion-bonded to a strongly acidic ion exchange resin The method of making it etc. is known.
[0003]
Among these, the method using a strongly acidic ion exchange resin ion-bonded with mercaptoamines as a catalyst is that 1) a compound having a mercapto group is not mixed in the product, and 2) catalyst preparation is easy. In this respect, this method is superior to a method of covalently bonding a mercapto group-containing compound to a strongly acidic ion exchange resin, or a method of simply allowing a compound having a mercapto group to coexist in the reaction system.
[0004]
As a method of using a strongly acidic ion exchange resin in which mercaptoamines are ion-bonded, 2-mercaptoethylamine (Japanese Patent Publication Nos. 46-19953 and 62-298454), N-propyl-3-mercapto Propylamine and N-propyl-4-mercaptobutylamine (Japanese Patent Publication No. 3-36576), N, N-diethyl-5-mercaptopentylamine, N, N-dimethyl-2,3-dimercaptopropylamine, bis ( 2-mercaptoethyl) amine, tris (2-mercaptoethyl) amine, N-2-mercaptoethylmorpholine, N, N'-bis (2-mercaptoethyl) -1,4-cyclohexanediamine and N-benzyl-N- Methyl-2-mercaptoethylamine (Czechoslovak Patent No. 219432) ) A method of using a strongly acidic ion exchange resins obtained by ionic bonds are known. Further, as a method of using a strongly acidic ion exchange resin ion-bonded with a quaternary ammonium salt, N, N, N, -trimethyl-2-mercaptoethylammonium, N- (2-hydroxy-3-mercaptopropyl) Strong acid ion-bonded with pyridium, N-methyl-N- (2-hydroxy-3-mercaptopropyl) morpholium and N-benzyl-N, N-dimethyl-2-mercaptoethylammonium (Czechoslovak Patent No. 184988) A method using an ion exchange resin is known. For these known mercaptoamines, the performance evaluation conditions in each specification are different, so the performance cannot be simply compared, but the methylene chain length of the alkyl group having a mercapto group and the mercapto group There is almost no description on how the carbon number of the alkyl group that does not have influences the reaction in producing bisphenol A from phenol and acetone, and as far as the present inventors know, this is the only one. It is only described in the Gazette.
[0005]
According to this publication, only N-propyl-3-mercaptopropylamine and N-propyl-4-mercaptobutylamine in which the methylene chain length of the alkyl group having a mercapto group is 3 and 4 and one n-propyl group is substituted are included. However, it is described as having some catalytic activity and having a long catalyst life. Moreover, in 3-mercaptopropylamine and 4-mercaptobutylamine having no substituent, the initial activity is higher than that having n-propyl group, but it is specified that the decrease in the activity of the catalyst is large. However, there is only a comparison of primary and secondary mercaptoalkylamines in this publication, and what effect does it have when the number of substituted alkyl groups is further increased to tertiary amines or quaternary ammonium salts? Is not described at all. Furthermore, as described in Comparative Examples described later, the present inventors conducted performance evaluation using strongly acidic ion exchange resins ion-bonded with various conventionally known mercaptoamines under the same reaction conditions. In any case, it has become clear that there may be a problem that the acetone conversion rate is low or the activity of the catalyst is remarkably lowered.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention relates to a strongly acidic sulfonic acid ion exchange resin useful for producing bisphenols by an economically advantageous condensation reaction between ketones and phenols, which has a high conversion rate of ketones and almost no decrease in activity. An object is to provide a catalyst.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The inventors synthesized various mercaptoamines having different methylene chain lengths between the alkyl substituent of mercaptoamines and the nitrogen atom and mercapto group of the mercaptoalkyl group, and ion-bonded them to a strongly acidic ion exchange resin. This was evaluated as a catalyst for the synthesis of bisphenols from phenols and ketones. In the case of mercaptoalkylamines having no specific hydrogen on the nitrogen atom of the amine and having a specific methylene chain length. The present inventors have found that the conversion rate of ketones is high and there is almost no decrease in activity.
[0008]
That is, the present invention is a modification comprising a strongly acidic sulfonic acid type ion exchange resin ion-bonded with a specific mercaptoalkylamine, which has excellent performance as a catalyst for producing bisphenols by the condensation reaction of ketones and phenols. An ion exchange resin is provided. Here, the specific N, N-disubstituted mercaptoalkylamine is an N, N-disubstituted mercaptoalkylamine represented by the following formula [0].
[0009]
[Formula 4]
(Wherein R 1 Is hydrogen or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, R 0 Each independently represents an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, or represents an alkylene group having 4 or 5 carbon atoms formed by bonding to each other at each ω-end, and a and b are each independently And an integer from 0 to 3 and a + b is 2 to 3)
[0010]
Substituent R of formula [0] 0 As is clear from the definition of 0 Each may be an alkyl group, or may be bonded to each other at each ω-terminal to form an alkylene group. In the latter case, this alkylene group forms a ring together with the nitrogen atom to which it is bonded, and this ring is a pyrrolidine ring or a piperidine ring because of the limitation on the number of carbon atoms of the alkylene group.
Therefore, the N, N-disubstituted mercaptoalkylamine of the formula [0] is specifically represented by the formula [1] or [2].
[0011]
[Chemical formula 5]
(Wherein R 1 Is hydrogen or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, R 2 And R Three Each independently represents an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, a and b are each independently an integer of 0 to 3 and a + b is 2 to 3, and N, N-dialkylmercaptoalkylamines represented by: as well as
[0012]
[Chemical 6]
(Wherein R 1 Represents hydrogen or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, m is 4 to 5, a and b are each independently an integer of 0 to 3, and a + b is 2 to 3. Alkylpyrrolidine or N-mercaptoalkylpiperidine.
The modified strongly acidic ion exchange resin according to the present invention is distinguished from the above-mentioned conventionally known modified strongly acidic ion exchange resin in that the mercaptoalkylamine is a tertiary amine.
[0013]
I. Modified ion exchange resin
1. Overview
The ion-exchange resin modified, that is, containing a mercapto group in the present invention is obtained by ion-bonding a specific mercaptoalkylamine to a strongly acidic sulfonic acid type ion-exchange resin.
The addition amount of mercaptoalkylamine is generally less than 100 mol% of the sulfonic acid group, and this addition amount is 50 mol% or less, particularly 40 mol% or less considering the use as a catalyst for bisphenol synthesis reaction (details) It can be said that this modified ion exchange resin is a strongly acidic ion exchange resin containing a mercapto moiety.
[0014]
It is understood that this mercaptoalkylamine is ion-bonded to the strongly acidic ion exchange resin through the amine nitrogen. One of the modified ion exchange resins in the present invention is that the amine nitrogen has a tertiary amine structure. As described above, there are two characteristics. Here, one of the three substituents having amine nitrogen as a tertiary amine structure is a mercaptoalkyl group. In the present invention, this mercaptoalkyl group is also specified, and details thereof are shown below.
[0015]
2. N, N-dialkylmercaptoalkylamine
One group of N, N-disubstituted mercaptoalkylamines are those in which two groups other than the mercaptoalkyl group among the three substituents having an amine nitrogen as a tertiary amine structure are alkyl groups.
This mercaptoamine, that is, N, N-dialkylmercaptoalkylamine is represented by the general formula [1].
[0016]
[Chemical 7]
R 1 Is hydrogen or an alkyl group having 1 to 6, preferably 1 to 4 carbon atoms, R 2 And R Three Each independently represents an alkyl group having 1 to 10, preferably 1 to 6 carbon atoms, a and b are each independently an integer of 0 to 3, and a + b is 2 to 3.
[0017]
More specifically, examples of N, N-dialkyl-3-mercaptopropylamine with a + b = 2 include the following. N, N-dimethyl-3-mercaptopropylamine, N, N-diethyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-propyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-isopropyl-3- Mercaptopropylamine, N, N-di-n-butyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-pentyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-hexyl-3-mercaptopropyl Amine, N-methyl-N-ethyl-3-mercaptopropylamine, N-methyl-Nn-propyl-3-mercaptopropylamine, N-methyl-Nn-butyl-3-mercaptopropylamine, N- Methyl-Nn-pentyl-3-mercaptopropylamine, N-methyl-Nn-hexyl-3-mercaptopropylamine, -Ethyl-Nn-propyl-3-mercaptopropylamine, N-ethyl-Nn-butyl-3-mercaptopropylamine, N-ethyl-Nn-pentyl-3-mercaptopropylamine, N-ethyl -Nn-hexyl-3-mercaptopropylamine, Nn-propyl-Nn-butyl-3-mercaptopropylamine, Nn-propyl-Nn-pentyl-3-mercaptopropylamine, N -N-propyl-Nn-hexyl-3-mercaptopropylamine, Nn-butyl-Nn-pentyl-3-mercaptopropylamine, Nn-butyl-Nn-hexyl-3-mercapto Propylamine, Nn-pentyl-Nn-hexyl-3-mercaptopropylamine, N, N-dimethyl-1-methyl-3-mer Ptopropylamine, N, N-dimethyl-2-methyl-3-mercaptopropylamine, N, N-dimethyl-3-mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-1-ethyl-3-mercaptopropylamine, N, N -Dimethyl-2-ethyl-3-mercaptopropylamine, N, N-dimethyl-3-mercaptopentylamine, N, N-dimethyl-1-propyl-3-mercaptopropylamine, N, N-dimethyl-2-propyl -3-mercaptopropylamine, N, N-dimethyl-3-mercaptohexylamine, N, N-dimethyl-1-butyl-3-mercaptopropylamine, N, N-dimethyl-2-butyl-3-mercaptopropylamine N, N-dimethyl-3-mercaptoheptylamine, N, N-diethyl-1-methyl-3 -Mercaptopropylamine, N, N-diethyl-2-methyl-3-mercaptopropylamine, N, N-diethyl-3-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-1-ethyl-3-mercaptopropylamine, N, N-diethyl-2-ethyl-3-mercaptopropylamine, N, N-diethyl-3-mercaptopentylamine, N, N-diethyl-1-propyl-3-mercaptopropylamine, N, N-diethyl-2- Propyl-3-mercaptopropylamine, N, N-diethyl-3-mercaptohexylamine, N, N-diethyl-1-butyl-3-mercaptopropylamine, N, N-diethyl-2-butyl-3-mercaptopropyl Amine, N, N-diethyl-3-mercaptoheptylamine, N, N-di-n-propyl 1-methyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-propyl-2-methyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-propyl-3-mercaptobutylamine, N, N-di -N-propyl-1-ethyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-propyl-2-ethyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-propyl-3-mercaptopentylamine N, N-di-n-propyl-1-propyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-propyl-2-propyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-propyl -3-mercaptohexylamine, N, N-di-n-propyl-1-butyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-propyl-2-butyl-3-methyl Captopropylamine, N, N-di-n-propyl-3-mercaptoheptylamine, N, N-di-n-butyl-1-methyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-butyl- 2-methyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-butyl-3-mercaptobutylamine, N, N-di-n-butyl-1-ethyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di -N-butyl-2-ethyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-butyl-3-mercaptopentylamine, N, N-di-n-butyl-1-propyl-3-mercaptopropylamine N, N-di-n-butyl-2-propyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-butyl-3-mercaptohexylamine, N, N-di-n-butyl-1- Butyl-3-mercaptopropylamine, N, N-di-n-butyl-2-butyl-3-mercaptopropylamine and N, N-di-n-butyl-3-mercaptoheptylamine.
[0018]
Examples of N, N-dialkyl-4-mercaptobutylamine in which a + b = 3 include the following.
N, N-dimethyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-propyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-isopropyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-butyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-pentyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-hexyl-4-mercaptobutylamine, N-methyl-N -Ethyl-4-mercaptobutylamine, N-methyl-Nn-propyl-4-mercaptobutylamine, N-methyl-Nn-butyl-4-mercaptobutylamine, N-methyl-Nn-pentyl-4- Mercaptobutylamine, N-methyl-Nn-hexyl-4-mercaptobutylamine, N-ethyl-Nn-pro 4-mercaptobutylamine, N-ethyl-Nn-butyl-4-mercaptobutylamine, N-ethyl-Nn-pentyl-4-mercaptobutylamine, N-ethyl-Nn-hexyl-4-mercapto Butylamine, Nn-propyl-Nn-butyl-4-mercaptobutylamine, Nn-propyl-Nn-pentyl-4-mercaptobutylamine, Nn-propyl-Nn-hexyl-4- Mercaptobutylamine, Nn-butyl-Nn-pentyl-4-mercaptobutylamine, Nn-butyl-Nn-hexyl-4-mercaptobutylamine, Nn-pentyl-Nn-hexyl-4 -Mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-1-methyl-4-mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-2-me 4-mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-3-methyl-4-mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-4-mercaptopentylamine, N, N-dimethyl-1-ethyl-4-mercaptobutylamine, N , N-dimethyl-2-ethyl-4-mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-3-ethyl-4-mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-4-mercaptohexylamine, N, N-dimethyl-1-propyl -4-mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-2-propyl-4-mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-3-propyl-4-mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-4-mercaptoheptylamine, N, N-dimethyl-1-butyl-4-mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-2 -Butyl-4-mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-3-butyl-4-mercaptobutylamine, N, N-dimethyl-4-mercaptooctylamine, N, N-diethyl-1-methyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-2-methyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-3-methyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-4-mercaptopentylamine, N, N-diethyl-1- Ethyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-2-ethyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-3-ethyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-4-mercaptohexylamine, N , N-diethyl-1-propyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl- -Propyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-3-propyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-4-mercaptoheptylamine, N, N-diethyl-1-butyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-2-butyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-3-butyl-4-mercaptobutylamine, N, N-diethyl-4-mercaptooctylamine, N, N-di-n- Propyl-1-methyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-propyl-2-methyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-propyl-3-methyl-4-mercaptobutylamine, N , N-di-n-propyl-4-mercaptopentylamine, N, N-di-n-propyl-1-ethyl-4 Mercaptobutylamine, N, N-di-n-propyl-2-ethyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-propyl-3-ethyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-propyl -4-mercaptohexylamine, N, N-di-n-propyl-1-propyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-propyl-2-propyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di -N-propyl-3-propyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-propyl-4-mercaptoheptylamine, N, N-di-n-propyl-1-butyl-4-mercaptobutylamine, N , N-di-n-propyl-2-butyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-propyl-3-butyl-4-mercaptobutylamine N, N-di-n-propyl-4-mercaptooctylamine, N, N-di-n-butyl-1-methyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-butyl-2-methyl -4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-butyl-3-methyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-butyl-4-mercaptopentylamine, N, N-di-n-butyl -1-ethyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-butyl-2-ethyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-butyl-3-ethyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-butyl-4-mercaptohexylamine, N, N-di-n-butyl-1-propyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-butyl-2-propyl-4-merca Tobutylamine, N, N-di-n-butyl-3-propyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-butyl-4-mercaptoheptylamine, N, N-di-n-butyl-1- Butyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-butyl-2-butyl-4-mercaptobutylamine, N, N-di-n-butyl-3-butyl-4-mercaptobutylamine and N, N-di -N-butyl-4-mercaptooctylamine.
[0019]
3. N-mercaptoalkylpyrrolidine and N-mercaptoalkylpiperidine
Another group of mercaptoalkylamines in the present invention includes two substituents R having a tertiary amine structure at the nitrogen atom to which the mercaptoalkyl group is bonded. 0 Are bonded to each other at the ω-terminal to form a heterocycle, that is, a pyrrolidine ring or a piperidine ring together with the nitrogen atom.
That is, N-mercaptoalkylpyrrolidine and N-mercaptoalkylpiperidine are represented by the general formula [2].
[0020]
[Chemical 8]
R 1 Represents hydrogen or an alkyl group having 1 to 6, preferably 1 to 4 carbon atoms, m is 4 to 5, a and b are each independently an integer of 0 to 3, and a + b is 2 to 3. More specifically, examples of N-mercaptoalkylpyrrolidine with m = 4 include the following.
[0021]
N-3-mercaptopropylpyrrolidine, N- (1-methyl-3-mercaptopropyl) pyrrolidine, N- (2-methyl-3-mercaptopropyl) pyrrolidine, N-3-mercaptobutylpyrrolidine, N- (1-ethyl) -3-mercaptopropyl) pyrrolidine, N- (2-ethyl-3-mercaptopropyl) pyrrolidine, N-3-mercaptopentylpyrrolidine, N- (1-propyl-3-mercaptopropyl) pyrrolidine, N- (2-propyl) -3-mercaptopropyl) pyrrolidine, N-3-mercaptohexylpyrrolidine, N- (1-butyl-3-mercaptopropyl) pyrrolidine, N- (2-butyl-3-mercaptopropyl) pyrrolidine, N-3-mercaptoheptyl Pyrrolidine, N- (4-mercaptobutyl) pyrrolidine, N (1-methyl-4-mercaptobutyl) pyrrolidine, N- (2-methyl-4-mercaptobutyl) pyrrolidine, N- (3-methyl-4-mercaptobutyl) pyrrolidine, N- (4-mercaptopentyl) pyrrolidine, N- (1-ethyl-4-mercaptobutyl) pyrrolidine, N- (2-ethyl-4-mercaptobutyl) pyrrolidine, N- (3-ethyl-4-mercaptobutyl) pyrrolidine, N- (4-mercaptohexyl) Pyrrolidine, N- (1-propyl-4-mercaptobutyl) pyrrolidine, N- (2-propyl-4-mercaptobutyl) pyrrolidine, N- (3-propyl-4-mercaptobutyl) pyrrolidine, N- (4-mercapto Heptyl) pyrrolidine, N- (1-butyl-4-mercaptobutyl) pyrrolidine, N- (2-butyl) 4-mercapto-butyl) pyrrolidine, N-(3- butyl-4-mercapto-butyl) pyrrolidine and N-(4-mercapto-octyl) pyrrolidine.
[0022]
Moreover, as N-mercaptoalkyl piperidine of m = 5, the following can be illustrated, for example.
N-3-mercaptopropylpiperidine, N- (1-methyl-3-mercaptopropyl) piperidine, N- (2-methyl-3-mercaptopropyl) piperidine, N-3-mercaptobutylpiperidine, N- (1-ethyl) -3-mercaptopropyl) piperidine, N- (2-ethyl-3-mercaptopropyl) piperidine, N-3-mercaptopentylpiperidine, N- (1-propyl-3-mercaptopropyl) piperidine, N- (2-propyl) -3-mercaptopropyl) piperidine, N-3-mercaptohexylpiperidine, N- (1-butyl-3-mercaptopropyl) piperidine, N- (2-butyl-3-mercaptopropyl) piperidine, N-3-mercaptoheptyl Piperidine, N- (4-mercaptobutyl) piperidine, N (1-methyl-4-mercaptobutyl) piperidine, N- (2-methyl-4-mercaptobutyl) piperidine, N- (3-methyl-4-mercaptobutyl) piperidine, N- (4-mercaptopentyl) piperidine, N- (1-ethyl-4-mercaptobutyl) piperidine, N- (2-ethyl-4-mercaptobutyl) piperidine, N- (3-ethyl-4-mercaptobutyl) piperidine, N- (4-mercaptohexyl) Piperidine, N- (1-propyl-4-mercaptobutyl) piperidine, N- (2-propyl-4-mercaptobutyl) piperidine, N- (3-propyl-4-mercaptobutyl) piperidine, N- (4-mercapto Heptyl) piperidine, N- (1-butyl-4-mercaptobutyl) piperidine, N- (2-butyl) 4-mercapto-butyl) piperidine, N-(3- butyl-4-mercapto-butyl) piperidine and N-(4-mercapto-octyl) piperidine.
[0023]
4). Synthesis of mercaptoalkylamines.
The mercaptoalkylamine used in the ion exchange resin of the present invention can be synthesized by various methods, and may be synthesized by any method. For example, as shown in Formula [3], the corresponding chloroalkylamine hydrochloride and sodium thiosulfate are reacted to form a Bunte salt, which is acid-decomposed to form a disulfide of N, N-dialkylmercaptoalkylamine. It can synthesize | combine and synthesize | combine by further reducing this. N-mercaptoalkylpyrrolidine and N-mercaptoalkylpiperidine can be synthesized in the same manner. In addition, there are a method of synthesizing a thioacetate ester from chloroalkylamine and potassium thioacetate, a method of saponifying this, a method of synthesizing from chloroalkylamine and thiourea via an isothiuronium salt and alkaline decomposition. .
[0024]
[Chemical 9]
[0025]
5. Strong acid sulfonic acid type ion exchange resin
The ion exchange resin on which the mercaptoalkylamine is to be immobilized by ionic bonding is a strongly acidic ion exchange resin, i.e., one in which the ion exchange groups are sulfonic acid groups.
Such strongly acidic sulfonic acid type ion exchange resins are well known in the art, and various types are known including the type of matrix that should bear sulfonic acid groups, and any of them can be used in the present invention. .
[0026]
Of these, the most typical and preferred for use in the present invention is a strongly acidic ion exchange resin comprising a sulfonated styrene-divinylbenzene copolymer. The content of divinylbenzene units in the copolymer is 1 to 40%, preferably 1 to 20%, particularly preferably 1 to 10%. The exchange capacity of the ion exchange resin is preferably 0.5 to 4.0 meq / ml in the water-containing state, and preferably 2.0 to 7.0 meq / g for the dry resin. The particle size distribution of the ion exchange resin is preferably such that 95% or more of a resin having a particle size of 100 to 3000 μm is contained. There are three types of strongly acidic ion exchange resins, gel type, porous type and high porous type, because of their physical properties. Any type can be used, but gel type and porous type are preferred. Specifically, for example, Amberlist 15, 31, 32 (trade name, manufactured by Rohm & Haas), Dowex 50w, 88 (trade name, manufactured by Dow Chemical), Diaion SK1B, SK102, SK104, PK208, PK212 (Mitsubishi Chemical Corporation product name) can be exemplified. These ion exchange resins are used in acid form. In the case of a sulfonic acid salt type such as the sodium type, it is treated with an acid such as hydrochloric acid to be substantially acid type, that is, for example, 90% or more of the total exchange capacity is converted to acid type. These ion exchange resins are generally marketed in a state containing water. However, in order to ion-bond the mercaptoamine, it can be used as it is without performing a special treatment such as dehydration.
[0027]
6). Production of modified ion exchange resin
The ionic adduct of mercaptoalkylamine and strongly acidic sulfonic acid type ion exchange resin can be produced by any method that allows ionic bonding between the tertiary amine nitrogen of the mercaptoalkylamine and the sulfonic acid group.
Even if each of the amine reactant and the sulfonic acid reactant is reacted as they are, the reaction is carried out after one or both of them are in the form of functional derivatives thereof. You may make it react by the method which consists of by returning.
[0028]
Therefore, for example, mercaptoalkylamine is dissolved in water as a salt of these acids in addition to an aqueous solution of an acid having a pka higher than that of sulfonic acid, for example, acetic acid, trifluoroacetic acid, monochloroacetic acid, and the like. The aqueous solution may be added to the neutral ion exchange resin and stirred for an appropriate time, for example, 0.1 to 10 hours. By such a method, a strongly acidic ion exchange resin in which mercaptoamines are ion-bonded can be easily prepared. Can do.
[0029]
In addition, the amine solution is added to a strongly acidic ion exchange resin in which the amine is dissolved in a solvent for dissolving the mercaptoalkylamine, for example, alcohols, ketones, ethers, and the like, and dispersed in the same solvent in advance. The target ionic bond can be formed even by a method of stirring for an appropriate time, for example, 0.1 to 10 hours. Preferred solvents are methanol, ethanol, isopropanol, acetone, 1,4-dioxane and tetrahydrofuran. These solvents may contain water or may contain, for example, 0 to 60% by weight of water.
[0030]
As described above, as a method for producing the mercaptoamine, there is a method comprising synthesizing a precursor disulfide and hydrolyzing it. It is also possible to insert an ion binding step. That is, mercaptoamine is dissolved in an organic solvent such as alcohols, ketones, ethers and the like in the form of disulfide as a precursor thereof and added to a strongly acidic ion exchange resin previously dispersed in the same solvent. Stirring for 1 to 2 hours to prepare an ion exchange resin in which disulfide is ion-bonded at this amino group, reducing disulfide using a reducing reagent such as triphenylphosphine, and strongly acidic ion-exchange resin in which mercaptoamine is ion-bonded It is good. Preferred solvents are methanol, ethanol, isopropanol, acetone, 1,4-dioxane and tetrahydrofuran. These solvents may contain water or may contain, for example, 0 to 60% by weight of water.
[0031]
The amount of N, N-dialkylmercaptoalkylamine, N-mercaptoalkylpyrrolidine and N-mercaptoalkylpiperidine used for the strongly acidic ion exchange resin is usually 3 to 40 with respect to the total sulfonic acid groups of the strongly acidic ion exchange resin. Mol%, preferably 5 to 30 mol%. If the amount of ionic bond is less than 3 mol%, the catalytic effect of mercaptoalkylamine on the condensation reaction between phenols and ketones is not sufficiently exhibited, and if it exceeds 40%, the catalytic activity decreases due to the decrease in the amount of sulfonic acid, which is not preferable. .
[0032]
II. Use of modified ion exchange resin / Manufacture of bisphenols
1. Overview
As described above, it is known that bisphenols are produced by a condensation reaction of phenols and ketones, and that this condensation reaction is also known using a catalyst.
An example of the use of a modified ion exchange resin according to the present invention, ie a mercaptoalkylamine-strongly acidic sulfonic acid type ion exchange resin ionic adduct, is that as a catalyst for the above condensation reaction, the present invention It also includes a process for producing bisphenols related to the use of sex adducts.
The production method of the bisphenols according to the present invention is essentially the same as the above-described conventional methods except that the catalyst used is a specific ionic adduct.
[0033]
2. Phenols
It is understood that the condensation of ketones and phenols uses the strong ortho or para orientation of the phenolic hydroxyl group, especially the para orientation, so that the phenols used have no substituent at the ortho or para position. In view of the use of bisphenols which are condensation products, 4,4′-bisphenol is generally preferred from the viewpoint of the use of bisphenols as condensation products, and therefore phenols having no substituent at the para position are preferred. In this case, the substituent may be any as long as it does not inhibit the ortho- or para-orientation of the phenolic hydroxyl group and does not sterically hinder the condensation position of the ketones. Is a lower hydrocarbon group such as C 1 ~ C Four An alkyl group, especially a methyl group, and a halogen atom, such as a fluorine atom and a chlorine atom, especially a chlorine atom.
[0034]
Examples of the phenols targeted in the present invention include unsubstituted phenol, o- and m-cresol, 2,5- and 2,6-xylenol, 2,3,6-trimethylphenol, and 2,6-diphenol. Examples include -tert-butylphenol, o- and m-chlorophenol, 2,5- and 2,6-dichlorophenol. Of these, unsubstituted phenol is particularly preferred.
[0035]
3. Ketones
Examples of ketones that can be used in the method of the present invention include ketones having about 3 to 10 carbon atoms, such as acetone, methyl ethyl ketone, diethyl ketone, methyl isobutyl ketone, cyclohexanone, and acetophenone. Of these, acetone is particularly preferred.
[0036]
4). Condensation reaction
When the strongly acidic ion exchange resin ion-bonded with the mercaptoalkylamine obtained as described above (hereinafter abbreviated as catalyst resin) is used for the condensation reaction of ketones and phenols, the catalyst resin is used as a pretreatment. 5 to 200 times the volume of phenol at a temperature of 40 to 110 ° C., liquid hourly space velocity (LHSV) 0.5 to 50 hr -1 It is preferable that the liquid is passed through. By this treatment, the catalyst resin is solvent-exchanged from water to phenols and can be used for the reaction without an induction period.
[0037]
There is no particular limitation on the reaction method of this reaction, and a fixed bed flow method, a fluidized bed method and a continuous method in which a reaction is performed by continuously supplying a raw material mixture containing phenols and ketones to a reactor filled with a catalyst resin. Either a stirring method or a batch method may be used. When the reaction is carried out in a fixed bed flow system, a fluidized bed system, or a continuous stirring system, the feed of the raw material mixture is LHSV 0.05 to 20 hr on the basis of a catalyst resin in a phenol wet state. -1 , Preferably 0.2 to 10 hr -1 This is usually done in the range of. The reaction temperature is usually in the range of 40 to 120 ° C, preferably 60 to 100 ° C. When the reaction temperature is 40 ° C. or lower, the reaction rate is slow, and when the reaction temperature is 120 ° C. or higher, the modified resin is significantly deteriorated and by-products and coloring substances are also increased.
[0038]
The molar ratio of phenols to ketones is usually in the range of 2 to 40 moles, preferably 4 to 30 moles of phenols per mole of ketones. If the amount of phenol used is less than this, it is not preferable because by-products increase, and even if it is used in excess of 40 mol, there is almost no change in its effect. Rather, the amount of phenols recovered and reused is economical. is not. Separation and purification of the target substance bisphenols from the reaction mixture, for example, in the case of bisphenol A, unreacted phenol is recovered, bisphenol A and the phenol adduct are separated as crystals, and phenol is recovered from the adduct by operations such as distillation. It can carry out by the well-known method of doing.
[0039]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples and comparative examples. In the examples and comparative examples, the acetone conversion, 4,4′-bisphenol A (hereinafter referred to as 4,4′-BPA) selectivity, modification rate and sulfonic acid residual rate were calculated by the following formulas (unit: Both are%).
[0040]
[Expression 1]
[0041]
Example 1
A 300 ml eggplant-shaped flask was charged with 31.6 g of N, N-dimethyl-3-chloropropylamine hydrochloride, 34.8 g of sodium thiosulfate, and 100 ml of distilled water. After heating and stirring for 2 hours under reflux, 22.3 g of 36% hydrochloric acid was added. In addition, heating and refluxing were continued for another hour. While cooling in an ice bath, 25.3 g of 95% sodium hydroxide was gradually added to make it basic, and extraction was performed three times with 30 ml of tetrahydrofuran. Potassium hydroxide pellets were added to separate most of the water, and after dehydration with anhydrous potassium carbonate, the solvent was distilled off and distilled under reduced pressure. As a result, colorless and transparent bis (N, N-dimethyl-3-aminopropyl) was obtained. ) 22.5 g of disulfide (ie the precursor of the desired mercaptoalkylamine) was obtained.
[0042]
A 200 ml eggplant-shaped flask was charged with 0.44 g of lithium aluminum hydride and 50 ml of anhydrous ethyl ether and dissolved in 20 ml of anhydrous ethyl ether while stirring at room temperature under a nitrogen stream, and bis (N, N-dimethyl-3-aminopropyl) disulfide. 2.75 g was added dropwise in 30 minutes. The reaction mixture was further heated to reflux for 1 hour, cooled on ice, 0.63 g of ion-exchanged water was gradually added dropwise, and 1.4 g of acetic acid was further added. After adding 2.0 g of anhydrous magnesium sulfate and stirring for 10 minutes, the solid matter was filtered off, 150 g of ion-exchanged water and 1.4 g of acetic acid were added to the obtained ethyl ether solution, and the ethyl ether was distilled off under reduced pressure. N, N-dimethyl-3-mercaptopropylamine acetate aqueous solution 156.2 g was obtained. As a result of titration with potassium iodate, 21.0 mmol of N, N-dimethyl-3-mercaptopropylamine acetate was contained.
[0043]
In a slurry containing 40 g of Amberlyst 31 (gel type strongly acidic sulfonic acid type ion exchange resin manufactured by Rohm & Haas, exchange capacity 1.80 meq / wet-g) in which 87 g of this aqueous solution is suspended in 80 ml of ion exchange water. The mixture was added dropwise in 30 minutes under a nitrogen atmosphere and further stirred at room temperature for 1 hour. Ion exchange resin is packed in a glass column, and ion exchange water is used until the pH of the effluent becomes 7, LHSV2hr -1 And then filtered to obtain 40.5 g of modified Amberlyst 31. When the amount of mercapto group and sulfonic acid in the modified resin was quantitatively determined by titration, the modification rate was 12.8% and the residual sulfonic acid rate was 87.0%.
[0044]
This modified Amberlyst 31, 14 ml, was packed into a stainless steel column with an inner diameter of 7.6 mm and a total length of 320 mm, and phenol was added at 70 ° C., LHSV 2 hr. -1 For 24 hours. The volume of the modified resin at this time was about 10.5 ml. Next, a mixed solution of phenol / acetone = 10/1 (molar ratio) was added at 70 ° C. and 1.0 hr in LHSV based on phenol wet modified resin. -1 Then, the reaction was continued for 300 hours. The conversion rate of acetone in 40 hours after the start of the reaction was 92.7%, the selectivity of 4,4′-BPA was 92.9%, and the conversion rate of acetone after 300 hours was 92.2%, 4,4 The selectivity for '-BPA was 93.4%.
[0045]
Example 2
Amberlyst 31, 25 g was suspended in a mixed solvent of 50 ml of 1,4-dioxane and 25 ml of ion-exchanged water, and the precursor synthesized in Example 1, namely bis (N, N-dimethyl-3-aminopropyl) disulfide. 0.79 g was dissolved in 10 ml of 1,4-dioxane and added dropwise over 30 minutes with stirring at room temperature to ion-bond the disulfide. 1.76 g of triphenylphosphine was added, and the mixture was heated and stirred at 70 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere to reduce disulfide on the ion exchange resin. The mixture was cooled to room temperature and packed in a glass column, followed by LHSV2hr in the order of a mixture of 100 ml of 1,4-dioxane and 50 ml of ion-exchanged water, a mixture of 50 ml of 1,4-dioxane and 100 ml of ion-exchanged water and 200 ml of ion-exchanged water. -1 And filtered, 25.6 g of modified Amberlyst 31 was obtained. When the amount of mercapto group and sulfonic acid in the modified resin was quantitatively determined by titration, the modification rate was 12.6% and the residual sulfonic acid rate was 87.3%. Using this modified resin, bisphenol synthesis reaction evaluation was performed under the same conditions as in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0046]
Example 3
Triphenylphosphine was prepared by dissolving 2.36 g of the bis-precursor synthesized in Example 1, ie, (N, N-dimethyl-3-aminopropyl) disulfide, in a mixture of 50 ml of 1,4-dioxane and 25 ml of ion-exchanged water. 2.6 g was added, and the disulfide was reduced by heating and stirring at 60 ° C. for 3 hours under a nitrogen atmosphere to obtain N, N-dimethyl-3-mercaptopropylamine.
[0047]
This solution was added to a slurry containing 55.5 g of Amberlyst 31, previously suspended in a mixed solution of 50 ml of 1,4-dioxane and 25 ml of ion-exchanged water, and stirred at room temperature for 30 minutes. The ion exchange resin was filtered and filled into a glass column, and then 200 ml of a mixture of 1,4-dioxane / ion exchange water = 1/1 was passed through to completely wash away triphenylphosphine and its oxide in the resin. Furthermore, 500 ml of ion-exchanged water is added to LHSV1hr. -1 And the solvent was replaced. Filtration yielded 55.2 g of modified Amberlyst 31. When the amount of mercapto group and sulfonic acid in the modified resin was quantitatively determined by titration, the modification rate was 19.6% and the residual sulfonic acid rate was 80.0%.
[0048]
30 ml of this modified amberlist 31 is packed into a stainless steel column having an inner diameter of 10.7 mm and a total length of 600 mm, and phenol is added at 70 ° C., LHSV 5 hr. -1 For 24 hours. The volume of the modified resin at this time was about 22.5 ml. Next, a mixed solution of phenol / acetone = 10/1 (molar ratio) was added at 70 ° C. and 1.0 hr at LHSV based on phenol wet modified resin. -1 Then, the reaction was continued for 300 hours. The results are shown in Table 1.
[0049]
Examples 4-10
The corresponding N, N-dialkyl-3-mercaptopropylamine and N, N-dialkyl-4-mercaptobutylamine were synthesized from various N, N-dialkylchloroalkylamine hydrochlorides in the same manner as in Example 1. A modified amber list 31 was prepared. Using these modified resins, bisphenol synthesis reaction evaluation was performed under the same conditions as in Example 1. The results are shown in Table 1. However, a, b, R in Table 1 1 , R 2 And R Three Is a, b, R in the formula [1] 1 , R 2 And R Three Corresponding to
[0050]
Comparative Example 1
0.85 g of commercially available 2-aminoethanethiol was dissolved in 20 ml of ion-exchanged water containing 0.65 g of acetic acid and dropped into a slurry containing 30 g of Amberlyst 31 and 30 g suspended in 60 ml of ion-exchanged water over 30 minutes. The mixture was further stirred at room temperature for 1 hour. Ion exchange resin is packed in a glass column, and ion exchange water is used until the pH of the effluent becomes 7, LHSV2hr -1 And then filtered to obtain 30.4 g of modified amberlyst 31. When the amount of mercapto groups and sulphonic acid in the modified resin was quantitatively determined by titration, the modification rate was 20.0% and the sulfonic acid residual rate was 79.7%.
Using this modified resin, bisphenol synthesis reaction evaluation was performed under the same conditions as in Example 1. The reaction results for 40 hours and 300 hours after the start of the reaction are shown in Table 2.
[0051]
Comparative Example 2
A 100 ml eggplant type flask was charged with 8.5 g of N, N-dimethyl-2-chloroethylamine hydrochloride, 8.7 g of sodium thiosulfate and 50 ml of distilled water, heated under reflux for 2 hours, and then added with 5.1 g of 36% hydrochloric acid. The heating and refluxing was continued for another hour. While cooling in an ice bath, 5.5 g of sodium hydroxide was gradually added to make basic, and extraction was performed twice with 50 ml of ethyl acetate. After dehydration with anhydrous potassium carbonate, the solvent was distilled off and distillation under reduced pressure was carried out to obtain 7.0 g of bis (N, N-dimethyl-2-aminoethyl) disulfide as a precursor.
[0052]
1.2 g of this precursor disulfide is dissolved in 30 ml of isopropanol, 1.6 g of dimethylsulfuric acid is added and stirred at 60 ° C. for 2 hours, and then the solvent is distilled off to give bis (N, N, N-trimethyl-2- 2.6 g of white crystals of ethylammonium) disulfide bis (methylsulfate) salt were obtained. LHSV is about 0.5 hr in a column packed with 100 ml of strongly basic ion exchange resin Diaion PA306 (trade name, manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation), in which this crystal is dissolved in 50 ml of ion-exchanged water and ion-exchanged into acetate type in advance. -1 Then, 150 ml of ion-exchanged water was passed through to exchange the counter anion of disulfide from methyl sulfate to acetate. 100 ml of 1,4-dioxane and 6.3 g of triphenylphosphine were added to the recovered aqueous solution of disulfide, and the mixture was heated and stirred at 60 ° C. for 3 hours in a nitrogen atmosphere.
[0053]
This solution was added to a slurry containing 30 g of Amberlyst 31 previously suspended in a mixed solution of 100 ml of 1,4-dioxane and 50 ml of ion-exchanged water, and stirred at 60 ° C. for 2 hours. After cooling to room temperature, the ion exchange resin is filtered, filled into a glass column, and 100 ml of a mixture of 1,4-dioxane / ion exchange water = 1/1 is passed through, and 200 ml of ion exchange water is further added to LHSV1hr. -1 The liquid was passed through. Filtration yielded 29.8 g of modified Amberlyst 31. When the amount of mercapto group and sulfonic acid in the modified resin was quantitatively determined by titration, the modification rate was 20.0% and the residual sulfonic acid rate was 79.9%. Using this modified resin, a bisphenol synthesis reaction was performed under the same conditions as in Example 1, and the reaction results for 40 hours and 300 hours after the start of the reaction are shown in Table 2.
[0054]
Comparative Examples 3-4
Using corresponding disulfides synthesized from N-methyl-3-chloropropylamine hydrochloride and Nn-propyl-3-chloropropylamine hydrochloride, in the same manner as in Example 2, each corresponding mercaptoalkyl A modified Amberlyst 31 ion-bonded with an amine was prepared. Using these modified resins, the reaction was evaluated under the same conditions as in Example 1. The reaction results for 40 hours and 300 hours after the start of the reaction are shown in Table 2.
[0055]
Comparative Examples 5-7
Similar to Example 1, modified Amberlyst 31 synthesized from various N, N-dialkylchloroalkylamine hydrochlorides each ion-bonded with the corresponding mercaptoalkylamine was prepared. Using these modified resins, bisphenol synthesis reaction evaluation was performed under the same conditions as in Example 1. The reaction results for 40 hours and 300 hours after the start of the reaction are shown in Table 2. In Table 2, a, b, R 1 , R 2 And R Three Is a, b, R in the formula [1] 1 , R 2 And R Three The quaternary ammonium salt type mercaptoalkylammonium of Comparative Example 2 is represented by the formula [4].
[0056]
[Chemical Formula 10]
[0057]
Examples 11-13
As in Example 1, from the corresponding N-3-chloropropylpyrrolidine hydrochloride, N-3-chloropropylpiperidine hydrochloride and N-4-chlorobutylpyrrolidine hydrochloride, the corresponding N-3-mercaptopropylpyrrolidine, N-3-mercaptopropylpiperidine and N-4-mercaptobutylpyrrolidine were synthesized to prepare modified Amberlyst 31. Using these modified resins, bisphenol synthesis reaction evaluation was performed under the same conditions as in Example 1. The results are shown in Table 3. However, a, b, and m in Table 1 correspond to a, b, and m in Formula [2].
[0058]
Comparative Examples 8-9
Similar to Example 1, from the corresponding N-3-chloropropylmorpholine hydrochloride and N-3-chloropropylhexamethyleneimine hydrochloride, respectively, the corresponding N-3-mercaptopropylmorpholine and N-3-mercaptopropylhexamethylene Imine was synthesized to prepare modified Amberlyst-31. Using these modified resins, bisphenol synthesis reaction evaluation was performed under the same conditions as in Example 1. The results are shown in Table 3. In Table 3, a, b, and m correspond to a, b, and m in Formula [2], but N-3-mercaptopropylmorpholine in Comparative Example 9 does not correspond to Formula [2]. [5].
[0059]
Embedded image
[0060]
Examples 14-20
Diaion SK-104H (gel type strongly acidic sulfonic acid type ion exchange resin manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation, exchange capacity 1.55 meq / wet-g, Examples 14 to 19) and Diaion PK-208H (Mitsubishi Chemical) as ion exchange resins Various N, N-dialkylchloros were prepared in the same manner as in Example 1 except that a porous strong acid sulfonic acid type ion exchange resin manufactured by the company, exchange capacity 1.65 meq / wet-g, Example 20) was used. Corresponding N, N-dialkyl-3-mercaptopropylamine and N, N-dialkyl-4-mercaptobutylamine were synthesized from alkylamine hydrochloride to prepare a modified resin. Using these modified resins, the bisphenol synthesis reaction was evaluated under the same conditions as in Example 1 except for LHSV. The results are shown in Table 4. However, a, b, R in Table 4 1 , R 2 And R Three Is a, b, R in the formula [1] 1 , R 2 And R Three Corresponding to
[0061]
As is clear from Examples and Comparative Examples, when the methylene chain length between the nitrogen atom of the mercaptoalkyl group and the mercapto group is 2 or 6, or when a hydrogen atom is present on the nitrogen atom (Comparative Examples 1 to 5, In 7), the conversion rate of acetone is as low as 66 to 86%, and when the methylene chain length between the nitrogen atom of the mercaptoalkyl group and the mercapto group is 5 (Comparative Example 6), the conversion rate of the initial acetone is high. The conversion rate of acetone decreased as much as 6% between 40 hours and 300 hours, and the catalytic activity was significantly decreased. On the other hand, there was no hydrogen atom on the nitrogen atom, and the nitrogen atom of the mercaptoalkyl group In the case of N, N-dialkylmercaptoalkylamines with methylene chain lengths of 3 and 4 between mercapto groups, the conversion of acetone is as high as 90% or more, and the catalytic activity is reduced even after 300 hours. Most do not. Mercaptoalkylamines having a cyclic amine structure also show a high acetone conversion only when the cyclic amine is pyrrolidine and piperidine.
[0062]
Example 21
N, N-dimethyl-3-mercaptopropylamine prepared in the same manner as in Example 1 (in formula [1], a = 2, b = 0, R 1 = H, R 2 = R Three = Me) ion-bonded Amberlyst 31 (denaturation rate 12.9%, sulfonic acid residual rate 87.0%) 80 ml was packed in a stainless steel column with an inner diameter of 22 mm and a total length of 400 mm, and phenol was added at 70 ° C. with LHSV 1 hr. -1 For 48 hours. At this time, the volume of the modified resin was about 60 ml. Next, a mixed solution of phenol / acetone = 10/1 (molar ratio) was added at 70 ° C. and 1.0 hr at LHSV based on phenol wet modified resin. -1 Then, the reaction was continued for 2000 hours. The relationship between reaction time and acetone conversion is shown in FIG. Even after the reaction for 2,000 hours, no decrease in the acetone conversion was observed, and high catalytic activity was maintained.
[0063]
In order to clarify the difference in susceptibility to reaction inhibition by by-product water depending on the methylene chain length between the nitrogen atom and mercapto group of the mercaptoalkyl group, the conversion rate of acetone was compared in the following batch reaction.
[0064]
Reference Examples 1-3
Add 4g of Diaion SK-104H (water-wet state) with various mercaptoalkylamines shown in Table 5 ion-bonded to a 50ml flask and 30g of phenol, stir at 70 ° C for 1 hour, and separate phenol by decantation. Discarded. This operation was repeated four times until the water content in the phenol washing solution was 0.1% by weight or less. 10.8 g of phenol was newly added to the washed resin, and the mixture was heated and stirred at 70 ° C., 0.67 g of acetone was added, and the acetone conversion after stirring for 30 minutes was analyzed by gas chromatography. Moreover, in order to confirm the reaction inhibitory effect of by-product water, 0.2g of ion-exchange water was added with 0.67g of acetone by the same operation, and the acetone conversion after 30 minutes stirring was analyzed. The results are shown in Table 5.
As is clear from the reference examples, in the case of N, N-dialkylmercaptoalkylamines having methylene chain lengths of 3 and 4 between the nitrogen atom of the mercaptoalkyl group and the mercapto group, even when water is added, the acetone conversion is It is clear that it does not decrease so much and is not easily affected by by-product water.
[0065]
[Table 1]
[0066]
[Table 2]
[0067]
[Table 3]
[0068]
[Table 4]
[0069]
[Table 5]
[0070]
【The invention's effect】
The modified ion exchange resin according to the present invention provides a high ketone conversion rate, specifically a high acetone conversion rate, with respect to the synthesis reaction of bisphenols by the condensation of phenols and ketones, and this high ketone conversion rate. It is an excellent catalyst in that it lasts for a long time. By using the modified ion exchange resin according to the present invention as a catalyst for the condensation reaction of phenol and acetone, bisphenol A can be efficiently produced at a high acetone conversion.
And the catalyst of this invention has the outstanding characteristics that a catalyst activity is large compared with the conventional mercaptoamine type catalyst, and the activity fall by byproduct water is small.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing the change over time in the acetone conversion rate of one specific example (Example 21) of the present invention.
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