JP3645460B2 - Accident response robot system - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種プラント設備の火災や地震などの災害時において、発生事象の状況把握、被害拡大防止の観点からの事象の抑制、人命救助、発生現場の復旧作業に関連し、効率よく一連の作業を実施するためのロボットシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プラント内で発生した人の近づけない事故に対処するために、各種ロボットが数多く開発されてきている。既に極限作業ロボットに代表されるように石油プラント用、原子力プラント用、海底プラント用等の多種多様なものが開発されている。ただし、商品化され、普及しているものは少ない。これは、使用場所の環境が限定されていたり、対処可能な事故(作業)が限定されていたりするためである。
【0003】
この種のロボットに対しては、事故現場に人が取り残されている場合と無人の場合、事故が火災、ガス漏れ、液漏れ、放射線漏れあるいはその組合せの場合、外部に有害物質が放出される可能性のある場合とそうでない場合、事故現場の雰囲気が爆発や有害物を発生させる可能性のある場合とそうでない場合、プラントに備えられたユーティリティや電気が使用できる場合とそうでない場合、現場が閉鎖させている場合(扉などで)とそうでない場合、現場までの距離、通路や現場のスペース、床面状態が車輪式ロボットで対処できる場合とそうでない場合等、それぞれの場合に異なる機能が求められる。
【0004】
これらの事故状況の違いに対して、現在開発されているロボット1台で全て対処することは、不可能である。また、これらの事故状況の違いに対応するロボットを用意することは、管理・保守上、また費用の点で問題が大きい。このため現在、多くのプラントでは、これらの事故状況の違いに対して、柔軟に対応でき、簡易で使用が容易となるロボットシステムが求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実状に鑑みなされたものであり、プラント内で発生した人の近づけない事故に対して、遠隔操作で事故状況を把握し、事故状況に応じて安全に、早急に、効率よく対処する柔軟なシステムを提供し、使用場所の環境や事故内容に限定されず、また、システムが簡易で使用が容易となる事故対応ロボットシステムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、環境情報を収集するモニタ手段を搭載し、事故地点若しくはその周辺または事故地点までの移動経路若しくはその周辺の状態を調査する少なくとも一体のモニタ用ロボットと、マニピュレータを搭載し、各々が所定の作業を行う複数種類の作業用ロボットと、を含む複数の移動ロボットと、前記移動ロボットとの間で通信を行う第1の通信手段と、所定の指令拠点との間で双方向通信可能な第2の通信手段と、前記第1の通信手段を介して前記移動ロボットを遠隔操作する制御装置と、前記移動ロボットを収納する収納部と、を有する移動可能な指令基地と、前記指令基地を移動させる手段と、を備え、前記制御装置は、前記モニタ用ロボットの調査結果に基づいて、若しくは前記作業用ロボットにより事故地点若しくはその周辺に設置されたセンサによる調査結果に基づいて、適当な機能を有する作業用ロボットを選定するとともに、作業用ロボットの出動後における前記モニタ用ロボットの調査結果、若しくは前記作業用ロボットにより事故地点若しくはその周辺に設置されたセンサによる調査結果に基づいて、前記移動ロボットの行動を修正する機能を有していることを特徴とする事故対応ロボットシステムを提供する。
【0007】
このシステムは、前記移動ロボットと前記第1および第2の通信手段とに対して電力を供給する発電手段または電力供給手段を更に備えて構成することができる。
【0008】
また、前記制御装置は、前記モニタ用ロボットにより得られた事故地点またはその周辺の状態に関する情報に基づいて、前記各移動ロボットの作業手順を定める統括制御部を有して構成することができる。
【0009】
また、前記収納部は、前記移動ロボットが収納されるとともに前記移動ロボットが通過するドアを有するハウジングと、前記ハウジングの外部のドアの周囲に設けられるとともに壁面に気密に密着可能なシール機構と、を有して構成することができる。
【0010】
また、このシステムは、前記移動ロボットを収納するとともに前記移動ロボットの通過するドアを有する収納体と、前記収納体を昇降させる手段と、前記収納体の外部のドアの周囲に設けられるとともに壁面に気密に密着可能なシール機構と、を有する移動可能な侵入支援手段を更に備えて構成することができる。
【0011】
前記モニタ用ロボットのうち少なくとも一体を、このモニタ用ロボット周囲の環境情報を取得するセンサと、前記指令基地の第1の通信器との間で通信可能な通信器と、を搭載し、事故地点若しくはその周辺または事故地点への移動経路若しくはその周辺において環境情報を収集してその情報を前記指令基地に送信する機能を有する第1のロボットとし、前記作業用ロボットのうち少なくとも一体を、前記マニピュレータと、この作業ロボットを移動制御するための環境情報を取得するセンサと、前記指令基地の第1の通信器との間で通信可能な通信器と、を搭載した第2のロボットとし、前記第1および第2のロボットはそれぞれ異なる位置から環境情報を取得して前記指令基地にその情報を送信し、前記指令基地の制御装置が、前記第1および第2のロボットの少なくとも一方のセンサにより取得された環境情報に基づいて、第2のロボットに指令を発して作業を行わせるようにすることができる。
【0012】
前記作業用ロボットのうち少なくとも一体は、前記移動ロボットと前記指令基地との間で行われる通信の中継を行う中継モジュールを搭載して構成することができ、この場合、この作業用ロボットが、前記指令基地と事故地点との間の適当な地点に前記中継モジュールを設置する。
【0013】
また、本システムは、事故地点若しくはその周辺または事故地点までの移動経路若しくはその周辺に固定され、取得した環境情報を前記指令基地に送信するローカルセンサモジュールを更に備えて構成することができ、この場合、前記作業用ロボットのうち少なくとも一体は、前記ローカルセンサモジュールを、前記作業用ロボットから分離可能な状態で搭載しており、この作業用ロボットが、事故地点若しくはその周辺または事故地点までの移動経路若しくはその周辺に前記ローカルセンサモジュールを設置するようにすることができる。なお、前記ローカルセンサモジュールに、前記移動ロボットと前記指令基地との間で行われる通信の中継を行う中継モジュールを付設してもよい。
【0014】
前記ローカルセンサモジュールに、太陽電池または発電手段を有する電源ユニットを設けることもできる。
【0015】
また、前記モニタ用ロボットのうち少なくとも一体に、映像取得手段および距離測定手段と、を搭載させて、前記制御装置は、前記映像取得手段および前記距離測定手段からの情報に基づいて事故地点若しくはその周辺の2次元情報または3次元情報を作成して表示する機能を持たせることもできる。
【0016】
また、本システムは、映像取得手段および距離測定手段を有し、事故地点若しくはその周辺または事故地点までの移動経路若しくはその周辺に固定されて前記指令基地に環境状況を送信するローカルセンサモジュールを更に備えて構成することができ、更に前記モニタ用ロボットのうち少なくとも一体は、映像取得手段および距離測定手段と、を搭載して構成することができ、前記制御装置が、前記ローカルセンサモジュールおよび前記モニタ用ロボットの前記映像取得手段および前記距離測定手段から送信される情報に基づいて事故地点若しくはその周辺の2次元情報または3次元情報を作成して表示する機能を有するようにすることもできる。
【0017】
ここで前記制御装置は、前記ローカルセンサモジュールに搭載されたセンサおよび前記モニタ用ロボットに搭載されたセンサにより取得された、温度、放射線量、有害物質濃度等のデータを前記2次元情報または3次元情報に重ねて表示する機能を有すると好適である。また、前記制御装置は、事故状況の経時変化を表示する機能を有することも好ましい。
【0018】
また、前記制御装置が、移動ロボットに搭載したセンサまたは所定の箇所に取付けられたローカルセンサモジュールから、送信されてきた情報を、航空写真データ等の上空からの情報と重ねて表示するマッピング処理を行う手段を、有するように構成することもできる。
【0019】
また、本システムは、前記移動ロボットのうち少なくとも一体を補助する移動可能なサポートロボットを更に備えて構成することが可能であり、前記サポートロボットは、前記移動ロボットに搭載される機器の予備機器若しくは交換機器、または前記移動ロボットに電力を供給する手段若しくは交換バッテリを搭載する。
【0020】
また、前記移動ロボットのうち少なくとも一体は、ランドマークまたは移動ロボットを誘導する手段を設置する手段を搭載して構成することができる。
【0021】
また、本システムは、事故地点若しくはその周辺または事故地点までの移動経路若しくはその周辺に固定され、前記指令基地に環境状況を送信するローカルセンサモジュールを更に備えて構成することも可能であり、この場合このローカルセンサモジュールは、ローカルセンサモジュールの周辺の環境情報をセンシングするユニット化されたセンサ部と、前記センサ部に結合され、前記センサ部の位置および向きを調節するユニット化された移動機構部と、前記移動機構部に結合され、前記センサ部および前記移動機構部を構造物に取付けるための取付け具と、を有し、前記センサ部、取付け具および移動機構部は、結合および離別が可能な結合手段を介して互いに結合されていることが好ましい。
【0022】
また、本システムは、事故地点若しくはその周辺または事故地点までの移動経路若しくはその周辺に固定され、前記指令基地に環境状況を送信するローカルセンサモジュールを更に備えて構成することも可能であり、このローカルセンサモジュールは、ローカルセンサモジュールの周辺の環境情報をセンシングするセンサと、このセンサより検出された信号を処理する信号処理器とを有するユニット化されたセンサ部と、前記センサ部を保護するための開閉可能なシャッターと、を有していることが好ましい。
【0023】
前記モニタ用ロボットには、飛行手段と、前記飛行手段に取り付けられたセンサとを有するロボットが含ませることも可能である。
【0024】
また、前記モニタ用ロボットの少なくとも一体に、センサにより取得した情報を表示する表示手段が設けることも可能である。
【0025】
また、前記移動ロボットの少なくとも一体に、気体、浮遊粉塵、液体、表面付着物あるいは固形物のうち少なくとも1種類を採取する手段を設けることもできる。
【0026】
また、前記モニタ用ロボットの少なくとも一体に、視覚センサとして耐放射線カメラを、放射線センサとしてγ線、X線および中性子線の線量当量率測定器を設けることもできる。
【0027】
前記移動ロボットのうちの少なくとも一体に、この移動ロボットから分離可能な、複数のセンサを接続したセンサ手段あるいは分布測定可能な長尺のセンサ手段を搭載することもでき、この場合この移動ロボットが前記センサ手段を移動しながら敷設する。
【0028】
前記移動ロボットのうちの少なくとも一体に、この移動ロボットから分離可能な、通信手段および電源を有する複数のセンサを搭載することが可能であり、この場合、この移動ロボットが前記センサを移動しながら設置する
また、 前記移動ロボットのうちの少なくとも一体を、この移動ロボットから分離可能な、移動路と、前記移動路を移動可能なセンサと、を搭載することが可能でありこの場合、この移動ロボットが前記移動路を移動しながら設置した後、前記移動路をセンサが移動して測定を行うことができる。
【0029】
また、前記移動ロボットのうちの少なくとも一体は、鉛蓄電池により囲まれた空間内に電子機器を配置して構成することができる。
【0030】
前記第1の通信手段は、その通信信号の伝達経路に、可撓性を有する信号伝達部材を含んで構成することができ、この場合、前記信号伝達部材は、事故現場付近にある扉の片面側からその反対面側に通信信号を伝達する。更に、前記第1の通信手段は、前記信号伝達部材により互いに電気的に結合される2つの無線通信送受信部を更に有して構成することも可能であり、この場合、これらの無線通信送受信部が前記扉の片面側とその反対面側にそれぞれ配置される。
【0031】
また、このシステムは、前記移動ロボットの移動区域近傍に設置される給電部を更に備えて構成することが可能であり、このとき、前記移動ロボットは、前記給電部から受電する手段を有して構成することが好ましい。ここで、前記給電部は、前記指令基地に設けられた発電手段またはその他の電源と動力ケーブルで電気的に接続することができ、その動力ケーブルの少なくとも一部は、可撓性を有しており、この可撓性を有する部分が、事故現場付近の扉の片面側からその反対面側に電力を伝達するように構成することができる。
【0032】
また、前記作業用ロボットは、前記作業用ロボットと独立して前記扉あるいはその周辺部に設置可能であり、かつ遠隔操作が可能な、建物の扉を開ける扉操作装置を搭載することができる。前記扉操作装置は、前記扉を開閉する機能を有していることも好ましい。また、前記扉操作装置は、前記扉のノブを回すノブ回しモジュールと、前記扉を駆動する扉駆動モジュールを有して構成することができる。
【0033】
また、前記作業用ロボットのマニピュレータは、前記扉のノブを回す機能を有し、一方で前記扉操作装置は、前記扉を駆動する扉駆動モジュールを有しており、前記作業用ロボットが前記ノブを回す一方で、前記扉操作装置が扉を駆動することにより、前記扉を開く作業を実行するようにすることも可能である。
【0034】
前記扉操作装置は、この扉操作装置自体を前記扉あるいはその周辺部の構造物上に設置可能な固定手段を有して構成することができ、この固定手段は、磁力による吸着、真空吸着、接着および溶着のうちの少なくとも1つの方法により、固定を行うようにすることができる。
【0035】
また、前記固定手段は、前記扉操作装置を前記扉あるいはその周辺部の構造物上に固定する吸着盤と、内部を大気圧以下に減圧した容器と、前記吸着盤と前記容器とを接続する流路と、前記流路を開閉する弁と、を有して構成することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0037】
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施の形態の事故対応ロボットシステム(以下、単に「システム」とも言う)の構成を示す図である。
【0038】
このシステムは、複数台の自走可能な移動ロボットを含んでいる。移動ロボットは、(1)環境情報を収集するモニタ手段を搭載し、事故地点若しくはその周辺または事故地点までの移動経路若しくはその周辺の状態を調査するモニタ用ロボットと、(2)マニピュレータを搭載し、事故地点若しくはその周辺または事故地点までの移動経路若しくはその周辺において所定の作業を行う少なくとも一体の作業用ロボットとに大別される。
【0039】
なお、モニタ用ロボットとしての機能および作業用ロボットとしての機能の両方を具備したロボットが含まれていてもむろん構わない。
【0040】
本実施形態においては、このシステムにはモニタ用ロボットとしてモニタリングロボット10aと計測ロボット10bとが含まれており、また、作業用ロボットとして軽作業ロボット10cと重作業用ロボット10dが含まれている。
【0041】
なお、ここでは、モニタリングロボット10aは、事故現場の状況を簡易判断するための測定を行うためのセンサ類を搭載したロボットであり、計測ロボット10bは事故現場の詳細な情報を得るための測量、測定、画像取得手段等を搭載するロボットである。またここでは、軽作業ロボット10cと重作業用ロボット10dの相違は、出力の大小により区別される。
【0042】
なお、以下の説明において各ロボット10a〜10dの種類を区別をする必要のない場合には、単に「移動ロボット(または移動ロボット10)」と言うこととする。
【0043】
また、このシステムには、収納・制御指令車(指令基地)1(以下、単に「指令車1」という)が含まれる。指令車1は、指令車1を移動させるための移動手段としての牽引車両130に連結されている。牽引車両130は、それ自身単独で、また指令車1を牽引した状態で道路や不整地を移動可能である。
【0044】
なお、指令車1を車輪無しのコンテナ状に形成するとともに、牽引車両130をコンテナ状の指令車を搭載可能なトラック等の輸送機器としてもよいし、指令車1自体が自走可能であってもよい。すなわち、指令車1および牽引車両130は、移動ロボット10を収納する機能および指令機能を有する適当な筐体等の部材と、この部材を移動させる適当な手段との組み合わせに適宜置換することができる。
【0045】
指令車1の後部には、上記の移動ロボット10を収納する収納部140が設けられている。指令車1の前部には、各移動ロボット10の動作を制御するとともに移動ロボットから送信されてきたデータを処理する制御装置120が搭載されている。制御装置120は、統括制御部170を有している。この統括制御部170は、後述するように作業計画等を立案する機能等を有する。
【0046】
更に、指令車1には、事故現場から離れた位置に設けられた指令拠点、例えば災害対策本部や防災センター等との間で双方向通信を行う外部通信器110が設けられている。また、被牽引車両131には、ロボット制御装置120が発生する移動ロボット10を遠隔操作するための制御信号を移動ロボットに送信するとともに、移動ロボット10から送信された情報を受信する通信器100が設けられている。
【0047】
指令車1の床下には、電力供給手段として発電機150が搭載されている。発電機150は、制御装置120、統括制御部170、通信器100、110の駆動電力を供給する。更に、発電機150は、収納部140内に設置された充電器160に電力を供給することができる。充電器160は、各移動ロボット10に搭載されたバッテリ13を充電するために用いられる。すなわち、発電機150は、このシステムに必要とされるすべての機器に対して電力供給が可能である。
【0048】
次に、作用について説明する。
【0049】
事故発生時には、まず、外部通信器110により、例えば防災センターから事故情報を受信して事故状況を把握し、これに基づいて必要とされる移動ロボット10の種類およびその台数を選定して、指令車1の収納部140に収納する。また事故に関する情報を、統括制御部170に設けられた記憶装置(図示せず)に格納する。
【0050】
次に、指令車1は、配備された場所から事故発生個所の近辺まで牽引車両130に牽引されて走行移動する。移動途中において、外部通信器110を用いて、さらに事故情報の収集が継続的に行われ、新たな情報が統括制御部170に設けられた記憶装置に更に蓄積される。また発電機150により作った電気により制御装置120、通信器100、充電器160を動作させ、各移動ロボット10のバッテリ13を充電すると同時に、各移動ロボット10動作を確認する。
【0051】
事故発生箇所の近辺に到着すると、制御装置120から通信器100を介して、制御信号が各移動ロボット10に送られ、各移動ロボット10は収納部140から地上に降りる。
【0052】
次に、まず、移動ロボット10のうちのモニタリングロボット10aを事故発生個所の建屋周辺に移動させる。モニタリングロボット10aは、これに搭載したセンサ11(例えばテレビカメラや放射線検出器)により、指令車1から事故発生箇所に移動するまでの間および事故発生箇所およびその近辺の状態をモニタし、状態を示す信号をロボット10aに搭載された通信器101および指令車1に搭載された通信器100を介して、指令車1に送信する。ロボット10aから指令車1に送られてきた情報は、外部通信器110により防災センター等の遠隔地にある指令拠点に転送される。
【0053】
また、指令車1の統括制御部170は、モニタリングロボット10aからの情報とすでに記録されている情報を解析し、解析結果に基づいて、事故終息までのシーケンスを創出し、次に行う作業内容を決定する。
【0054】
なお、統括制御部170は、そこに格納された事故処理シーケンスに関するデータベースに基づいて完全に自動的に作業内容を決定することもできるし、防災センターから外部通信器110を介して作業内容の指示を受け取り、それに基づいて作業内容を決定することもできる。すなわち統括制御部170の判断機能のみによって作業内容を決定する場合、統括制御部170の判断と防災センターの判断を適宜組み合わせて作業内容を決定する場合、防災センターの判断のみにより作業内容が決定される場合(この場合、統括制御部170は防災センターからの指令を単に伝達する手段として機能する)がありうる。
【0055】
統括制御部170は、決定された作業内容に即して、計測ロボット10b、軽作業ロボット10cおよび重作業ロボット10dのうちの1台または複数台を制御装置120を用いて制御することにより、点検、監視または作業をおこなう。
【0056】
この間にもモニタリングロボット10aや計測ロボット10bからの情報は、逐次通信器100を介して制御装置120に送られ、制御装置120はこれを所定のデータ形式で統括制御部170に送る。統括制御部170に収集されたデータに基づいて、各移動ロボット10の次の行動を修正する。このような判断機能を有する統括制御部170により、復旧のシーケンスを最適化することができ、短時間に事故を終息させて人的、物質的な被害を最小限にとどめることが出来る。また逐次選られたデータにより、シーケンスに修正を加えることのより、時間的に変化する状況にも柔軟に対応する事が可能となる。
【0057】
以上述べたように、本発明による事故対応ロボットシステムを用いることにより、インフラの整備されない環境下において事故現場に事故の調査、事故の処理、復旧を行う対応ロボットを迅速に準備することができ、また予測しがたい事故状況において柔軟に対応できる。
【0058】
また、モニタリングロボットにより得られた情報から、次に行う作業内容、作業手段を決定できることから、効率的な事故処理を行う事が可能になる。
【0059】
また外部通信装置を用いてデータを遠隔の防災センター等に送信することにより、データベースや専門家の知識を活用して事故状況の把握を総合的にかつ適正に行うことができるため、事故の拡大を未然に防止し、適切な対応を取ることができる。
【0060】
[第2の実施形態]
次に、図2を参照して第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態に対して、収納部140の構成が異なっており、他は第1の実施形態と同一である。第2の実施形態において、第1の実施形態と同一部分については同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0061】
本実施形態に係る事故対応ロボットシステムは、図2に示すように、指令車1の収納部140のハウジング外側に設けられた建屋478の壁面と密着し気密を保持するシール機構180と、収納部140へのロボットが通過する出入口となる開閉口(ドア)181と、ロボットを建屋478内に進入可能とする建屋床面への移動式通路182と、フィルタ184を介して収納部140の空気を収納部140の外部に排気するための排風機183と、を更に備えている。
【0062】
次に、本実施形態の作用について説明する。なお、ここでは建屋487内に移動ロボット10のうち重作業ロボット10dを送込む場合について説明する。
【0063】
まず、重作業ロボット10dを収納した指令車1を、建屋478の出入口185に近接させる。この時に収納部140の開閉口181は閉じておく。
【0064】
次にシール機構180を動作させシール機構を建屋478の外面に密着させ、建屋487内および収納部140の雰囲気を外部の雰囲気と遮断する。
【0065】
建屋478側の空調が正常に動作しているときは、排風機183を動作させずに開閉口181を開ける。開閉口181は例えばシャッタのように上部に巻き取ることにより開閉する。
【0066】
一方、建屋478内の空調施設が正常に動作せずかつ汚染物質が建屋478から外部に放出されている場合は、排風機183を動作させることにより建屋478内からの汚染物質の外部への放出を防止する。
【0067】
次に、移動式通路182を動作させて収納部140から建屋478の床面に掛け渡し、重作業ロボットの10dの通路を形成する。なお、このとき建屋478にドア186がある場合は、移動ロボット10のマニピュレータ12によりドア186を開ければよい。
【0068】
次に、制御装置120から通信器100を介して重作業ロボット10dを操作し、移動式通路182を経由して建屋478内部に送り込む。
【0069】
本実施形態によれば、汚染の拡大を最小限に押えながら、事故の状況把握、終息作業を行うことができる。また建屋内雰囲気の改善を行うことができる。
【0070】
[第3の実施形態]
次に、図3および図4を参照して第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、第1および第2の実施形態で説明したシステムに追加的に設けられる侵入支援車に関するものである。
【0071】
図3に示すように、侵入支援車195は、車輪付きのコンテナ196すなわち収納部と、コンテナ196を昇降させる昇降機165と、を有している。昇降機165は、図4に示すように、折り畳み式のリンク機構により構成することが好適である。
【0072】
また、コンテナ196の外側には、建屋478の壁面と密着し気密を保持するシール機構190が設けられている。コンテナ196には、更に、ロボットの出入口となる開閉口191と、ロボットを建屋478内に進入可能とする建屋床面への移動式通路192と、フィルタ194を介してコンテナ196内の空気をコンテナ196の外部に排気する排風機193と、が設けられている。コンテナ196は、牽引車両131により走行することが可能である。
【0073】
コンテナ196には、指令車1の通信器100と交信可能な通信器111と、移動ロボット10との間で交信可能な通信器101とが設けられている。また、コンテナ196は、移動ロボット10のバッテリを充電する充電器161と、充電器161に電力を供給する発電機151とを有している。発電機151は、コンテナ196の付帯装備の全てに対して電力を供給することができる。
【0074】
次に、本実施形態の作用について説明するが、ここでは移動ロボット10を建屋478の高次階に突入させる場合について説明する。
【0075】
モニタリングロボット10aの情報に基づき、通常の侵入方法では、計測ロボット10b、軽作業ロボット10c、重作業ロボット10d等の移動ロボット10を建屋内に送込むことができないことがわかった場合には、作業手順にもとずき、侵入支援車195に搭載する移動ロボット10が選択される。
【0076】
次に、侵入支援車195の開閉口191を開け、移動式通路192を使用して、指令車1の制御装置120を用いて、移動ロボット10を移動させてコンテナ196内に搭載する。
【0077】
次に、侵入支援車195を牽引車両131により建屋478へ近接させた後、昇降機165を動作させて、コンテナ196を所定の階床の高さまで上昇させる。次に、シール機構190を動作させて、シール機構190を建屋478の外面に密着させ、建屋487内およびコンテナ196内の雰囲気を外部の雰囲気と遮断する。
【0078】
建屋478側の空調が正常に動作しているときは、排風機193を動作させずに開閉口191を開ける。一方、建屋478内の空調施設が正常に動作していない場合には排風機193を動作し、侵入支援部を外気より低圧に保つ事により汚染を外気に拡散しないようにする。
【0079】
次に、移動式通路192を建屋内に侵入させる。その後、移動式通路192を使用して、指令車1の制御装置120が発生する制御信号を、指令車1の通信器100、コンテナの通信器111、101を介して移動ロボット10に伝達し、移動ロボット10を動作させて建屋478内に移動させて計測や作業を行う。
【0080】
このように、本実施形態によれば、階段昇降のできない移動ロボット10を建屋の高次階へ投入する事が可能になり、詳細かつ広範囲の情報収集が可能になることにより、事故時の対応が迅速にかつ綿密になる。従って事故終息シーケンスの立案作成が容易になり、事故の終息が迅速に行われる。また、建屋の汚染を拡大することなしに、移動ロボット10による情報収集、復旧作業が行えるため安全性が確保される。
【0081】
なお、本実施形態において、牽引車両131すなわちコンテナ196の移動手段は、人が乗って運転するものでもよいし、指令車1により遠隔操作される無人車両であってもよい。特に、後者の場合は、危険な建屋に人が近づく必要がないため、より安全性が向上する。
【0082】
[第4の実施形態]
次に、図5を参照して第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、本発明による事故対応ロボットシステムにより行われる具体的な作業手順を示すものである。なお、本実施形態において用いられるシステムの各構成要素の概略は、第1の実施形態で既に説明されているため、第1の実施形態に関する説明と重複する説明はここでは省略する。
【0083】
本実施形態では、プラント480において人が近づくことができないような事故が発生した場合に、初期処理として、事故状況を調査する計測ロボット10bと軽作業を行う軽作業ロボット10cが事故発生箇所であるプラント480の建屋内に出向いて、事故の拡大防止・沈静化処理を行う状況を説明する。なお、本実施形態において、事故状況の調査および事故の拡大防止・沈静化処理には、モニタリングロボット10a、計測ロボット10bおよび軽作業ロボット10cが用られる。
【0084】
モニタリングロボット10aは、環境状況を把握するためのセンサモジュールと指令車1の制御装置120と通信する通信器454とを搭載しており、指令車1からの遠隔制御により目的位置へ移動し、移動中および目的位置で事故現場周辺の環境状況を把握するためのデータを収集し、収集したデータを指令車1へ送信することができる。
【0085】
計測ロボット10bは、周囲の位置情報を得るセンサや周辺環境状況をセンシングする複数のセンサを備えたセンサモジュール404と、センサモジュール404を任意の位置および向きにする位置決め機構405と、通信器454とを搭載しており、指令車1の制御装置120からの遠隔制御により目的位置(ここでは事故発生箇所418)へ移動し、事故発生箇所418までの移動中、および事故発生箇所418で周辺の環境状況を把握するためのデータとロボットの制御用データを収集し、収集したデータを通信器454により指令車1へ送信することができる。
【0086】
軽作業ロボット10cは、軽作業を行うためのマニピュレータ12と、移動およびマニピュレーション制御に必要となる制御データを収集するセンサモジュール404と、センサモジュール404を任意の位置および向きにする位置決め機構405と、通信器454を搭載しており、収納・制御指令車1の制御手段120 からの遠隔制御により目的位置(ここでは事故発生箇所418)へ移動し、事故の拡大防止・沈静化処理等の作業を実施するとともに、軽作業ロボット10cの制御用データおよびセンサモジュール404で収集したデータを通信器454により指令車1へ送信することができる。
【0087】
指令車1の制御装置120は、データ処理機能として、モニタリングロボット10aや計測ロボット10bから送信されてきた周辺環境状況をセンシングしたデータから事故状況の調査結果をまとめ、表示する機能、データベース(類似事故事例の調査や緊急措置や防災方法、プラントの運転要領、事故現場の機器や構造物の構成や配置、事故拡大の可能性、危険な処理項目、対策手段)を用いての事故内容の解明を行う機能、周囲の位置情報やロボット制御用データを用いてロボット制御に用いる情報(ロボットの自己位置同定、障害物検出、経路生成、移動環境地図生成、作業環境地図生成、移動制御計画生成、作業制御計画生成など)を生成する機能、ロボットシステム内外との通信制御機能、およびオペレータと容易に協調作業を可能にするマンマシンインターフェイス機能を備えている。なお、これらの機能のうち一部の機能は統括制御部170により実現される。
【0088】
制御装置120は、以下の手順で事故状況を調査および事故の拡大防止・沈静化処理を実施する。まず、制御装置120は、通信器100を介して、モニタリングロボット10aおよび計測ロボット10bに、事故現場周辺および事故発生箇所418への移動を指令する。
【0089】
モニタリングロボット10a、および計測ロボット10bは、指令車からの遠隔制御により、目的位置(ここでは事故現場周辺および事故発生箇所418)へ移動し、移動中および目的位置において、事故状況を調査に必要なデータを収集し、指令車1に送信する。なお、モニタリングロボット10aおよび計測ロボット10bは、事故の状況、場所の状態によっては、1台ではなく、複数台が出動する場合もある。
【0090】
次に指令車1の制御装置120は、モニタリングロボット10aおよび計測ロボット10bから通信器を介して送られてきた周辺環境状況データをデータ処理し、事故発生箇所418へ移動する途中および事故発生箇所418周辺の事故状況の調査結果をまとめるとともに、環境状況マップの生成、生成結果の表示、およびデータベースを用いての事故内容の解明を行う。
【0091】
また、制御装置120は、事故発生箇所418へ移動するまでの地図や移動経路の生成、ロボットによる事故拡大防止策を人間と協調して計画立案する。次に、制御装置120は、事故状況の調査結果、事故内容の解明結果およびロボットによる事故拡大防止策の計画立案結果から出動させる作業ロボットを選択し(ここでは軽作業ロボット10cを選択)、軽作業ロボット10cに指令して事故発生箇所418へ出動させる。
【0092】
軽作業ロボット10cは、指令車1の制御装置120の指令により出動し、指令車1からの遠隔制御で目的位置(ここでは事故発生箇所418)へ移動する。
【0093】
次に制御装置120は、事故発生箇所418にいる計測ロボット10bおよび軽作業ロボット10cに事故原因の究明作業や事故の拡大防止、沈静化させる作業を指令する。
【0094】
軽作業ロボット10cは、事故発生箇所418で、指令車1からの遠隔制御により、事故原因の究明作業や事故の拡大防止、沈静化させる作業を開始する。
【0095】
図5は、事故の拡大を防ぐためにバルブの開閉作業を行うところを示している。軽作業ロボット10cが行う作業が容易に確実にかつ高速に行なえるようにするには、作業対象物の状況およびマニピュレータと周囲との位置関係が把握できる情報、例えば映像や位置情報が不可欠である。軽作業ロボット10c自身に備えるセンサモジュール404のみでこれらの情報を得るとすると、マニピュレータ12が邪魔となり、判りやすい映像、正確な位置関係情報が得られない。別の視点からの作業対象物の状況映像およびマニピュレータと周囲との位置関係が把握できる情報が必要となる。
【0096】
そこで、本実施形態においては、計測ロボット10bと軽作業ロボット10cとを協調させて容易に確実にかつ高速に作業を実現にする方法を採っている。すなわち計測ロボット10bは、その周囲の物体の位置情報を得るセンサを搭載しており、作業対象物の状況および周囲とマニピュレータとの位置関係が把握できる情報を得ることが可能である。そこで、計測ロボット10bを適当な位置に移動させて、計測ロボット10bにより軽作業ロボット10cと作業対象物との位置関係を把握したり、各種環境情報のセンシングを行わせる。そして計測ロボット10bにより得たデータを指令車1の制御装置120へ送信する。
【0097】
指令車1の制御装置120は、計測ロボット10bより送信されたデータを処理し、軽作業ロボット10cと作業対象物との映像、位置情報、およびアニメーションを表示する。
【0098】
これらの情報により、作業手順の生成(シミュレーション)、作業対象物へのアプローチ姿勢の生成、構造物との干渉チェック結果を自動的に得ることが可能なため、軽作業ロボット10cによる作業は容易に確実かつ高速に実現できる。
【0099】
以上のように、指令車1の遠隔操作により計測ロボット10bと作業ロボット10cとを協調して動作させることにより、容易に確実にかつ高速に以下に示すような一連の事故対応作業が可能となる。
【0100】
すなわち、モニタリングロボット10aおよび計測ロボット10bを事故現場周辺および事故発生箇所に移動させ、事故現場までの状況および事故現場の状況を把握するのに必要となるデータを計測、収集することができる。そして収集したデータをデータ処理し、事故現場までの状況および事故現場の状況を調査し、調査結果を表示収集したデータをデータ処理することにより、事故内容を解明するとともに、データベースを用いて事故事例や対処法を調査し、オペレータと協調して事故原因の究明、事故の拡大防止、沈静化策を立案して、事故状況に対応できる機能・構成の作業ロボットを選択し、現場に移動させ、計測ロボット10bと軽作業ロボット10cとを協調させることで、事故原因の究明作業や事故の拡大防止、沈静化させる作業を効率的に実施することができる。
【0101】
また、最初に災害発生箇所に移動する計測ロボット10bにより災害発生箇所までの状況データを収集し、移動環境地図および移動経路が生成できるため、後発の作業ロボットは、移動制御に必要となるセンサ類の搭載を最小限とした状態で、災害発生箇所まで移動が可能となる。このため、作業ロボットの構成が簡易となり、小型化、信頼性向上、安価化が図れる。さらに、事故現場の状況を調査した結果から、状況に合わせた作業ロボットを選定し、出動させるため、2次災害が発生することなく、確実で効率的な事故対応が可能となる。
【0102】
[第5の実施形態]
次に、図6乃至図8を参照して第5の実施形態について説明する。第5の実施形態は、本発明による事故対応ロボットシステムにより行われる具体的な作業手順を示すものである。なお、本実施形態において用いられるシステムの各構成要素の概略は、第1の実施形態で既に説明されているため、第1の実施形態に関する説明と重複する説明はここでは省略する。
【0103】
図6は、プラント内480 で人の近づけない事故が発生した際に、初期処理として、作業ロボット401(この作業用ロボットは軽作業ロボット10cでも重作業ロボット10dでもよい)単体で事故発生箇所418 に出向いて、事故状況の調査データの収集、事故の拡大防止・沈静化処理を行うところを示している。
【0104】
事故状況が図5の場合(第4の実施形態)と異なる点は、以下の2点である。
(1)事故現場が収納・制御指令車1の停車場所から遠い。(人の近づけないエリアが広範囲の場合、車の移動ができる通路が無い場合など)、(2)事故現場の作業スペースが狭い。
【0105】
上記に示すような事故状況が発生した際、(1)の場合は、通信ネットワークの確保が問題となる。図6に示す本実施例では、指令車1と移動ロボットとの間の通信ネットワークを確保する対策の1つとして、指令車1から現場までの間に中継ロボット、および携帯用中継器を設ける方法を用いる。
【0106】
(2)の場合は、作業エリアが狭いことから、図5に示したような計測ロボット10bと作業ロボットを複数台配置して協調的に作業を実施する方法は、現場の構造物とロボットとの干渉やロボット同士での干渉が発生する可能性が高くなり、問題である。
【0107】
従って、作業エリアが狭い状況において、計測ロボット10bを用いた場合と同様に現場の状況を把握するのに必要となるデータを計測可能とするように、本実施形態では、作業用ロボットと携帯用ローカルセンサモジュールとを組合せる方法を用いる。
【0108】
すなわち、本実施形態では、指令車1から事故発生箇所418までの移動経路周辺に、中継器として携帯用の通信器454と、移動ロボットの一種である中継用ロボット10eと、を配備して通信ネットワークの確保を行うとともに、事故発生箇所の周囲に携帯用ローカルセンサユニット450を取付けて現場の状況を把握するのに必要となるデータの収集を可能としている。
【0109】
中継用ロボット10eは、事故発生箇所418と指令車1との間で通信の中継を行うための通信器を搭載しており、指令車1からの遠隔制御により目的位置へ移動し、遠隔制御での通信帯域や変調モードを切替えて、データを変調・復調して他の通信器と送受信を行う機能を有している。
【0110】
なお、図6においては、中継用ロボット10eは1台のみ使用されているが、移動経路周辺の状況や事故発生箇所までの距離によって複数台使用される場合もある。また、状況によっては、中継用ロボット10eを用いることなく、携帯用の通信器454を適宜配置することにより通信ネットワークの確保を行う場合もありうる。
【0111】
携帯用の通信器454は、遠隔制御での通信帯域や変調モードを切替える機能を実現する手段と、データを変調・復調して送受信する機能を実現する手段と、電源ユニットとを備えて構成される。携帯用の通信器454は、中継用ロボット10eの場合と同様、移動経路周辺の状況や事故発生箇所までの距離によって配備する箇所や数量が異なる。
【0112】
図6に示す実施形態においては、携帯用の通信器454は、木、建物の壁、柵または塀、柱などに取付けて用いている。また、状況によっては、携帯用の通信器454は、後述する携帯用ローカルセンサユニットと組合せた構成にして用いることもできる。
【0113】
携帯用の通信器454は、作業用ロボット401に設けられた所定の荷台等に搭載され、作業用ロボット401に備えてあるマニピュレータ402を用いてマニピュレーションすることによって任意の箇所へ取付けられて運用される。
【0114】
なお、図6に示す実施形態においては、指令車1と携帯用の通信器454との通信と、指令車1と中継用ロボット10eとの通信は、無線通信により行っているが、図7に示すように、、有線通信(通信ケーブル431を利用する)により行ってもよい。通信ケーブル431を敷設できる箇所には、有線による通信を用いた方が無線帯域を多く利用できるため、好ましい。
【0115】
携帯用のローカルセンサユニット(固定式のセンサユニット)450は、複数種類のセンサと、センサの位置・向きを調整する機構と、構造物等に取付ける機構と、通信器と、電源ユニットと、から構成され、指令車1からの遠隔制御により、指示された箇所や雰囲気の環境状況情報を収集するものである。また、携帯用のローカルセンサユニット450はユニット化されており、発生した事故に適応するセンサを具備したものを適宜選定し、現地へ持っていくことを可能としてある。
【0116】
携帯用のローカルセンサユニット450は、携帯用の通信器454の場合と同様に作業用ロボット401に搭載され、作業用ロボット401に備えてあるマニピュレータ402を用いてマニピュレーションすることによって任意の箇所へ取付けられて運用される。
【0117】
図6に示す実施形態では、事故発生箇所の周辺の2箇所に携帯用のローカルセンサユニット450を取付けている。ここでは、携帯用のローカルセンサユニット450は、事故現場周辺にある樹木や建物の壁、ロボットの通路となる付近の柵や塀や柱に取り付けられ、また作業エリア(プラント内の事故発生箇所)においては、作業ロボット401に搭載されたセンサユニット404と異なる視点からの情報を得ることができるように、天井部(上方からの視点)と配管部(水平方向の視点)に取付けてある。
【0118】
これらの携帯用のローカルセンサユニット450を事故現場周辺や通路ロボットの通路となる付近およびプラント内の事故発生箇所に取付け、事故状況を調査するデータを収集することで、事故による環境変化や危険箇所と安全箇所の区分けや分布を得ることができる。
【0119】
映像センサ、周囲物体の位置情報を計測する距離センサを組込んだ携帯用のローカルセンサユニット450を用いることで、事故現場とその周辺の機器や構造物の配置が判る地図が生成できるため、事故状況を調査するすることにより得られたデータの分布をその地図に貼り付けることにより、危険箇所の位置やロボットの移動可能エリアが自動的に求めることが可能となる。
【0120】
また、ロボットの通路となる付近に携帯用のローカルセンサユニット450を取付けることで、ローカルセンサユニット450の映像センサや、周囲の位置を計測する距離センサが収集したデータに基づいて、移動中のロボットの位置や向きを確認することができるため、移動制御が非常に容易となる。
【0121】
しかも、作業ロボット401に搭載したセンサユニット404とローカルセンサユニット450との相互間の距離や、ローカルセンサユニット450相互間の距離を求めることにより、ローカルセンサユニット450の配置座標およびロボットの位置を正確に得ることが可能となり、周辺の機器や構造物の配置地図を精度良く生成することができる。
【0122】
また作業開始前には、作業ロボット401のマニピュレータ402のロボットハンド403により、作業ロボット401に搭載された別の携帯用のローカルセンサユニット450や、センサユニット404を掴み、現場の状況を把握するのに必要となるデータを収集できる。
【0123】
作業ロボット401によるマニピュレーションを容易に確実に実施させるには、作業対象物の状況および周囲とマニピュレータ402との位置関係が把握できる情報、例えば映像や位置情報が不可欠であるが、本実施例に示すようにローカルセンサユニット450を用いることで、計測用ロボット10bが無くても、別の視点からの作業対象物の状況および周囲との位置関係が把握できる情報が得られることから、容易に確実なマニピュレーションが可能となる。
【0124】
このように指令車1の停車場所から事故発生箇所418が遠い状況や、作業スペースが狭い状況で事故が発生した場合において、中継用ロボット10e、携帯用の通信器454およびローカルセンサユニット450を適宜用いることにより、作業ロボット401単体で事故発生箇所418に出向いて、事故状況の調査データの収集、事故の拡大防止・沈静化処理を行うことが可能となる。
【0125】
なお、図6および図7に示す実施形態においては、携帯用の通信器454およびローカルセンサユニット450を、作業用ロボット401の本体に搭載しているが、図8に示すように、作業ロボット401を補助するサポートロボット407を設け、このサポートロボット407に通信器454やローカルセンサユニット450を搭載してもよい。通信器および電装品には、特定の環境(高熱、有毒ガス、放射線等の環境)に弱いもにもあるため、実際に使用する際以外には現場になるべく近づけたくないものや、特定環境下では定期的に交換する必要があるものもある。したがって、サポートロボット407を作業ロボット401の後方(事故発生地点から遠い側)に位置させて、必要に応じて作業ロボット401をサポートロボット407の位置まで戻して通信器454やローカルセンサユニット450を持って行くようにすることにより、このようなセンサおよび通信器を良いコンディションで使用することができる。また、作業ロボット401が指令車1まで戻る必要が無くなるため、作業効率の向上も期待できる。
【0126】
サポートロボット407は、前記通信器454およびローカルセンサユニット450に搭載されたバッテリーを充電する充電器405や発電機406を備えた構成としてもよい。このようにすれば、消費電力の大きい機器を長時間にわたって使用することができる。
【0127】
[第6の実施形態]
次に、図9乃至図10を参照して第6の実施形態について説明する。
【0128】
図9乃至図10は、プラント内480 で人の近づけない事故が発生した際に、初期処理として、作業ロボット401単体で事故発生箇所418に出向いて、事故状況の調査データの収集、事故の拡大防止・沈静化処理を行う場合に、事故発生箇所418 へ向かう途中経路の周辺部にロボットの自己位置同定や移動制御用に、ランドマークを取り付けながら、または電磁誘導線、磁気テープ若しくは光反射テープを取付けながら、または蛍光塗料などの識別が容易な目印(塗料)を放出しながら移動していく実施形態を示している。
【0129】
図9は、目的位置へ移動する途中の任意の箇所に、作業ロボット401に、自分自身および他の複数のロボットの自己位置の確認、走行制御用として用いるためのランドマーク438を搭載し、コーナー部などの任意の箇所に取付ける場合を示している。
【0130】
図9に示すランドマーク438は、周囲と異なる色を用いて目印としたパッシブ方式のものである。作業ロボット401に搭載した映像センサで収集した映像データは、指令車1の制御装置120により取り込まれ、画像処理を実施してランドマーク438を検出し、ランドマーク438と作業ロボット401との位置関係を求め、これにより作業ロボット401の自己位置同定が行われる。
【0131】
なお、ランドマークの構成は図9に示すものに限定されない。パッシブ方式の場合には、周囲の色と異なる色を用いたものの他に、形状、反射・非反射の組み合わせ、凸凹の組み合わせによりランドマークを構成することができる。また、アクティブ方式のランドマーク、例えば波長を選定した発光素子や超音波発振器を用いたものを使用することも可能である。
【0132】
図9では、携帯用のローカルセンサユニット450や通信器454から独立したランドマーク438を用いているが、これに限定されるものではなく、ローカルセンサユニット450や通信器454とランドマークを組み合わせてもよいし、携帯用のローカルセンサユニット450や通信器454自体の形状を目印となる形状とすることによりランドマークとしてもよい。
【0133】
また、携帯用のローカルセンサユニット450の計測値、例えば温度、湿度、ガス濃度、放射線レベルの表示装置や、座標や案内の表示盤や、音声出力装置と組合せてもランドマークを構成してもよい。このランドマークは、事故が終息し、人が事故発生現場に行ける雰囲気になった場合の、人に対する警告や案内用としても有効に用いることができる。
【0134】
図10(a)は、目的位置へ移動する途中の任意の箇所に、作業ロボット401に、自分自身および他の移動ロボットの自己位置の確認、走行制御用として用いるための誘導線432、磁気テープ(図示せず)または光反射テープ(図示せず)を巻いたドラム433を搭載し、移動ロボットの移動経路などに取付ける実施形態を示している。
【0135】
誘導線432による走行制御は、移動ロボットの底部に取付けた複数の検出コイルで誘導線からの電磁誘導起電力を検出し、検出位置が常に一定位置になるように位置制御することで誘導線に沿った移動制御を可能とするものである。この方式は、簡易な方法で走行制御できる特徴がある。なお、誘導線をアンテナケーブルとして用いること(微弱電界無線方式)で、ロボット専用の通信ネットワークを構築することも可能となる。
【0136】
図10(b)は、目的位置へ移動する途中の任意の箇所に、作業ロボット401に、自分自身および他の複数のロボットの自己位置の確認、走行制御用の目印として用いるための蛍光塗料435などの識別が容易な塗料と塗料を入れたタンク434と放出ノズル436を搭載し、指令車1から目的位置付近までの経路上や周囲に吹き付ける実施形態を示している。
【0137】
移動ロボットに搭載した映像センサで収集した映像データを、指令車1の制御装置120で取り込み、画像処理を実施して蛍光塗料を検出し、ロボットの位置を求めることで、ロボットの走行制御が可能となる。
【0138】
以上説明したように、本実施形態によれば、移動ロボットの目的位置への移動制御が簡易な方法で確実で容易にかつ高速に、しかも安価に実現することができる。
【0139】
[第7の実施形態]
次に、図11乃至図13を参照して第7の実施形態について説明する。本実施形態は、移動ロボットに搭載されるセンサモジュールの構成およびセンサモジュールにより得られたデータの処理手順に関するものである。
【0140】
まず、図11を参照してセンサモジュール404の構成について説明する。センサモジュール404は、環境状況をセンシングする手段として、映像センサ420、赤外線センサ423、音響センサ421および放射線センサ424を備えており、更に周囲の位置情報をセンシングする手段として、水平旋回および上下首振りを行ないながら移動ロボット周囲の距離を計測するレーザー距離計422、距離計の計測時の傾き角度を検出する傾斜センサ425を備えている。これらのセンサは要求性能や使用環境に適応するセンサに置き換えが可能なようにそれぞれユニット化した構成としてある。なお、この構成は携帯用のローカルセンサモジュール450にも適用可能である。
【0141】
なお、移動ロボット401(作業ロボットでもモニタロボットでもよい)の内の最低1台が搭載するセンサモジュール404の最低1台は、上述した環境状況をセンシングする手段と周囲の位置情報をセンシングする手段とを備えている。
【0142】
次に、図12の模式図および図13のフローチャートを参照して、指令車1の制御装置120において、センサモジュール404で収集し送信したデータからデータ処理することで2次元または3次元の情報例えば地図を作成し、自己位置同定、障害物検出、経路生成、環境状況マップを生成する手順の一例を示す。
【0143】
スキャン式レーザ距離計422で水平旋回および上下首振りを行ないながらデータを収集し(図13のステップS1)、収集されたデータは指令車1の制御装置120に送信され、制御装置120は、このデータに対して座標変換およびデータ補間処理を行うことで、2次元および3次元マップを生成する。なお、ロボットの移動位置は、ローカルセンサモジュールなどの距離データにより正確に求めることができることから、移動しながら収集したスキャン式レーザ距離計422の距離データ分布から移動経路周辺および事故発生箇所周辺の2次元および3次元マップが生成できる(図13のステップS2)。
【0144】
また、データ収集時のスキャン式レーザ距離計422の取付け高さに基づいて、前記マップにおける床面が制御装置120により自動的に検出される(図13のステップS3)。更に、このマップ中から障害物が検出され(図13のステップS4)、また、現場に堰がある場合にはロボットが堰を乗り越えることができるか否かの判定なされる(図13のステップS5)。制御装置120は、床面情報、障害物情報、乗り越え可否情報に基づいてロボットの移動経路を求める(図13のステップS6)。
【0145】
更に、制御装置120は、3次元マップを画像表示する(図13のステップS7)。
【0146】
また、映像センサ420により収集したTV映像の視点および画角に、生成した3次元マップの表示条件を一致させることで、TV映像を3次元マップにテキスチャマッピングする(図13のステップS8)。更に、赤外線センサ423により収集した分布データをTV映像のテキスチャマッピングと同様に重ね合せ表示する(図13のステップS9)。
【0147】
なお、計測ロボット10bや携帯用ローカルセンサモジュール450などから収集した環境状況データを更に重ね合せることも有益である。このようにすれば、事故状況の把握がさらに容易となり、また、作業ロボットよる事故の拡大防止作業の計画を高速かつ正確に立案可能となる。
【0148】
以上に説明したように本実施形態によれば、水平旋回および上下首振りを行ないながら移動ロボット周囲の距離を計測するレーザー距離計422、距離計の計測時の傾き角度を検出する傾斜センサ425を有するセンサモジュール404を備えた作業ロボット401により収集したデータを用いることで、2次元および3次元マップが高速かつ正確に得ることができ、移動制御情報の生成、移動雰囲気の把握が可能となり、また、他の移動ロボットの移動制御が容易となる事故対応ロボットシステムを実現できる。
【0149】
なお、作業ロボット401により収集した距離データや環境状況調査用データと、上空から撮影した映像、例えば航空写真データ等の情報とを組合せて用いてデータ処理することも好ましい。このようにすれば、2次元および3次元マップが高速かつ正確に得ることができ、移動制御情報の生成、移動雰囲気の把握が可能となり、また、他の移動ロボットの移動制御が容易となる事故対応ロボットシステムを実現できる。
【0150】
[第8の実施形態]
次に、図14を参照して第8の実施形態について説明する。図14は、中継ロボット10eおよび携帯用中継モジュール415の実施形態を示す構成図である。
【0151】
図14に示すように、携帯用中継モジュール415は、複数台の移動ロボットと指令車1間の通信ネットワークを確保する中継用の通信器454と携帯用ローカルセンサユニット450とを組合せて構成されている。このように、中継用の通信器454と携帯用ローカルセンサユニットとを組合せて一体構成にすることで、構成が簡易となり、また運用が容易となり、信頼性の高い事故対応ロボットシステムを実現できる。
【0152】
通信器454は、ローカルセンサユニット450との間でデータ交換を行うセンサユニット結合用コネクタ449と、変調器443と、復調器445と、分配器441と、信号増幅器440と、アンテナ439と、変調切替コントローラ442とを有する。また、通信器454は、携帯用のローカルセンサモジュール450で収集した周辺環境の環境状況をセンシングして得られたセンサデータを入力するための混合処理回路444を有している。
【0153】
携帯用の中継モジュール415は、ローカルセンサユニット450とを組合せた携帯用中継モジュール415の電源ユニット465が、外部からの電力供給用端子426a、426bの他に、バッテリ446と太陽電池448を備えた構成となっている。太陽電池448および電力供給用端子426a、426bは、電源回路448に接続されており、更に電源回路448は充電器405、充電器405はバッテリ446に接続されている。なお、太陽電池448に加えてまたは太陽電池448に代えて発電機(図示せず)用いてもよい。
【0154】
携帯用の中継モジュール415に太陽電池448を備えることにより、バッテリィ446の消耗が軽減され、長時間の連続使用が可能となる。また、暗い雰囲気で使用する場合には太陽電池446の働きが期待できないため、このような場合には発電機を備えた構成の中継モジュール415を用いることにより、長時間の連続使用が可能となる。
【0155】
このように、携帯用の中継モジュール415に、外部からの電力供給用端子の他にバッテリと太陽電池または発電機を備えた構成にすることで、簡易な構成で、長時間の連続使用を可能になり、電源供給処理が柔軟で信頼性の高い事故対応ロボットシステムが実現できる。
【0156】
[第9の実施形態]
次に、図15を参照して第9の実施形態について説明する。本実施形態は、携帯用ローカルセンサユニットの具体的構成に関するものである。
【0157】
図15に示すように、携帯用ローカルセンサユニット450は、構造物に取付けるための取付け具451と、センサの位置・向きを調節するローカルセンサ移動機構部452と、ローカルセンサモジュール周辺環境の環境状況をセンシングするセンサユニット453の3体で構成されており、それぞれを切り離し可能に結合できる着脱手段を備えている。本例では、着脱手段は、互いに嵌合する溝と突起により形成されている。
【0158】
また、ローカルセンサ移動機構部452およびセンサユニット453には、電源ユニット455a,455b,455cや、通信器454a,454bがそれぞれ設けられている。これにより、容易に事故の状況に合わせたセンサユニットへの交換が可能となる。
【0159】
センサユニット453にはセンサ信号処理器458が設けられている。更に、センサユニット453は、その前面にセンサ457を覆う格納用シャッター456を有している。センシングする時以外は格納用シャッター456を閉じることで、周囲の環境条件が厳しくてもセンサが機能を保つようにしてあり、本実施形態によれば、取付け場所や事故状況に適用した柔軟な運用が実現でき、また耐環境性に優れた信頼性の高い事故対応ロボットシステムを実現できる。
【0160】
[第10の実施形態]
次に、図16乃至図19を参照して第10の実施形態について説明する。本実施形態では、携帯用ローカルセンサユニット450の取付け具および移動手段について述べる。
【0161】
図16は取付け具の構成を、図18は図16に示す各取付け具を用いて固定物に取り付けた状態を、それぞれ示す図である。
【0162】
事故現場では、取付け箇所の形態が一様でないことから、取付け具は、多種類設けることが好ましい。図16において左上は把持式取付け具451、左下は磁石式取付け具461、右下は吸着式取付け具462をそれぞれ示している。これら取付け具451,461,462は、ローカルセンサ移動機構部452と、センサユニット453と結合して使用される(第9の実施形態も参照)。
【0163】
図18は、把持式取付け具451を通気口471に、磁石式取付け具452を配管472に、そして吸着式取付け具453を壁473に取付けて使用した例を示している。取付け具451,461,462はセンサユニットを取付けたい箇所の状態に応じて適宜その構成を変更することが可能である。
【0164】
図17は、携帯用ローカルセンサユニット450を飛行船463に取付けた例を示している。飛行船463は、指令車1との間で通信を行う通信器454と、電源ユニット465と、コントローラ466と、飛行用センサ467a,467bと、飛行用駆動機構468a、468bを有する。飛行船463の下部には取付け具が設けられており、図19に示すように、この取付け具にローカルセンサ移動機構部452およびセンサユニット453を順次結合して使用する。
【0165】
このように、飛行船463とローカルセンサユニット450とを結合することにより、上空から事故の状況を調査することのできる飛行可能なモニタ用ロボットを構成することができる。
【0166】
以上説明したように、携帯用ローカルセンサユニットに適当な取付け具および移動手段を適用することにより、取付け場所に適用した柔軟な運用が実現できることから、簡素で信頼性の高い事故対応ロボットシステムを提供できる。
【0167】
[第11の実施形態]
次に、図20を参照して第11の実施形態について説明する。本実施形態は、モニタリングロボット10aの変形例に関するものである。
【0168】
図20に示すように、本実施形態に係るロボットシステムは、複数のモニタリングロボット10aを具備しており、各モニタリングロボット10aが放射線の線量当量率測定機能を有するセンサおよび測定した線量当量率を表示するための表示手段506を備えている。
【0169】
モニタリングロボット10aは現場エリア503周辺の任意の位置に待機あるいは移動しながら線量率測定を行い、測定結果を大型の表示板からなる表示手段506により現場表示する。このような表示手段506を備えたモニタリングロボット10aを用意することにより、特別な通信手段を持たない場合でも人間が接近する際の危険性を事前あるいは作業中に認識することが可能である。
【0170】
[第12の実施形態]
次に、図21を参照して第12の実施形態について説明する。本実施形態は、計測ロボット10bの構成の一例に関するものである。
【0171】
図21に示すように、本実施形態に係る計測ロボット10bは、通信器101、テレビカメラ11a、温度センサ11b、音響センサ11cおよびガスサンプラ500を有している。
【0172】
このような構成を有する計測ロボット10bは、化学プラントにおける火災事故等の重大事故時において現場周辺および現場内に複数の計測ロボット10bを配置し現場の状況把握を行う。
【0173】
現場状況を知るためのテレビカメラ11aからの映像情報と、音を検知するための音響センサ11bからの音響情報と、火災や化学反応による熱を検知するための温度センサ11cからの温度情報は、逐次通信器能101によって測定場所から伝送される。また、ガスサンプラ500により現場での大気を収集し、回収した後で有害ガス等の有無を詳細に分析する。
【0174】
計測ロボット10bは内臓バッテリにより駆動され、移動しながら複数箇所の情報収集を行ったり、一ヶ所にとどまって状況の変化をモニタリングする。これらの情報により現場の状況の把握が可能である。また、複数の地点のデータをマッピングすることにより、事故発生場所や原因の推測、復旧作業を計画する際の進入経路の設定や作業方法等を検討する上で有用なデータを得ることができる。なお、搭載するセンサは上述のものに限定されるものではなく、モニタリングロボット10aからの情報と適用する施設や事故の種類に応じて必要なものを選択してあらかじめ搭載するようにしてもよい。
【0175】
本実施形態によれば、人間が容易に接近することができない状況においても必要な情報を取得し遠隔で安全に現場の状況を把握することができることに加え、現場のガスを採集する機能を備えたことにより、採取物を回収した後にガス分析することで現場で測定不可能な有害ガス発生の有無や大気成分のより詳細な情報の取得により現場作業の可否等が可能である。ガスサンプラ500の他にも、必要に応じ浮遊粉塵や液体、表面付着物、固形物等の採取機能を持たせてもよい。
【0176】
このように、計測あるいは軽作業を行う移動ロボットに気体、浮遊粉塵、液体、表面付着物あるいは固形物のうち少なくとも1種類の採取手段を備えたことにより、採取物を回収した後に分析することで現場で測定不可能な情報の取得あるいはより詳細な情報の取得が可能となる。
【0177】
[第13の実施形態]
次に、図22および図23を参照して第13の実施形態について説明する。本実施形態は、計測ロボット10bの構成の他の例に関するものである。
【0178】
図22に示すように、本実施形態に係る計測ロボット10bは、通信器101、耐放射線カメラ11d、γ/X線センサ11eおよび中性子線センサ11fを有している。
【0179】
本実施形態に係る計測ロボット10bは、主に高線量の放射線環境下において使用される。CCDカメラ等の一般のテレビカメラ10aは放射線に対し脆弱であり、線量が増すにつれて画像が劣化し積算線量が100Gy程度を超えると完全に機能を失ってしまうため高線量の場所では使用することができない。
【0180】
しかし、撮像管等を用いた耐放射線カメラ11dを用いると積算線量10万Gy程度まで使用することが可能である。放射線放出を伴う事故において最も問題となるのは透過力が強く人体に影響があるγ線(X線)と中性子線であるため、本実施形態の計測ロボット10bは、電離箱を用いたγ/X線センサ11eとbF3検出器を用いた中性子線センサ11fにより線量当量率を適時測定し、通信器101により情報を伝送する。
【0181】
このように、視覚センサとして耐放射線カメラ11dを、放射線センサとしてγ/X線センサ11eおよび中性子線センサ11fによる線量当量率測定機能を備えた計測ロボット10bを用意することにより、臨界事故等の高線量の放射線環境下における放射線情報の取得が可能である。
【0182】
なお、γ/X線センサ11eは、図23に示すように、鉛製の筒状をしたコリメータ501に一端のみを露出する形で覆われるように構成することが好ましい。このように構成することにより、γ/X線センサ11eはノイズ源となる開口部以外から入射する放射線はコリメータ501により減衰されて検出効率が下げられており、開口部方向の放射線源から発生する放射線に対して検出効率が高いため、開口部を様々な方向に向けて測定することで、方位ごとの放射線強度を測定することができる。
【0183】
従って、2箇所以上の地点で最も放射線が強い方向を検知することで放射線源位置(異常発生場所)の同定が可能である。このように放射線センサに指向性を持たせることにより、周囲のノイズ源となる情報を遮断するとともに異常発生源の位置を特定するための情報を取得することが可能である。なお、計測ロボットに搭載する他のセンサにも同様の指向性を持たせることもできる。
【0184】
[第14の実施形態]
次に、図24を参照して第14の実施形態について説明する。本実施形態は、計測ロボット10bの構成の更に他の例に関するものである。
【0185】
図24に示すように、本実施形態に係る計測ロボット10bは、光ファイバセンサ11gと、信号処理部502とを搭載している。計測ロボット10bは、その他のセンサおよび通信器等を他の実施形態に係る計測ロボットと同様に具備しているが、ここでの詳細な説明は省略する。
【0186】
光ファイバセンサ11gは、光ファイバに沿った複数の位置の放射線量に応じた光信号を発生すると同時に光ファイバセンサ11gを通じて端部まで伝送する無電源のγ線およびX線に反応する放射線センサである。
【0187】
光信号はシンチレーション光と呼ばれる非常に微弱なものであるが、現場エリア503の外に出た光ファイバセンサ11gの端部に接続された信号処理部502で光信号を電気信号に変換し処理される。
【0188】
計測ロボット10bは情報を収集すると同時に現場エリア503を移動しながら光ファイバセンサ11gを敷設し、敷設終了後に光ファイバセンサ11gによって複数の場所の情報を適宜得ることができる。
【0189】
本実施形態によれば、放射線の線量当量率測定手段として計測ロボット10bと分離可能で分布測定可能な光ファイバセンサ11gを用い、計測ロボット10bに光ファイバセンサ11gを移動しながら敷設させることにより、計測ロボット10bが作業を終了した後も複数箇所の情報をいつでも取得することが可能である。
【0190】
また、計測ロボット11bが高線量の現場エリア503に長時間とどまって測定を行う必要がないため、放射線による影響を抑えることが可能である。
【0191】
光ファイバセンサ11gは、放射線以外にも温度や湿度、歪測定が可能であり、また、光ファイバに限らず個別のセンサを間隔を空けて一列に接続したタイプのものでも同様の効果が得られる。なお、計測ロボット10bに限らず他の移動ロボットを上記と同様に構成して、同様の作業を行わせてもよい。
【0192】
[第15の実施形態]
次に、図25を参照して第15の実施形態について説明する。本実施形態は、計測ロボット10bの構成の更に他の例に関するものである。
【0193】
図25に示すように、本実施形態に係る計測ロボット10bは、無線通信手段および電源とを内臓するとともに移動ロボット10bと分離可能な複数のγ/X線センサ11eと、複数のγ/X線センサ11eとの無線通信手段を有した信号処理部502とを搭載している。計測ロボット10bは、その他のセンサおよび通信器等を他の実施形態に係る計測ロボットと同様に具備しているが、ここでの詳細な説明は省略する。
【0194】
計測ロボット10bは、情報を収集すると同時に現場エリア503を移動しながらγ/X線センサ11eを設置する。設置終了後には、γ/X線センサ11eによって複数の場所の情報を適宜得ることができる。
【0195】
γ/X線センサ11eは、それぞれの位置の放射線量を連続あるいは間欠的に測定し無線通信により信号処理部502に伝送する。現場エリア503の外に設置された信号処理部502は受信した情報からそれぞれの位置の線量情報を得る。
【0196】
本実施形態によれば、放射線の線量当量率測定手段として計測ロボット10bと分離可能で無線通信手段と電源を内臓したγ/X線センサ11eを用い、計測ロボット10bにこのセンサを移動しながら設置させることにより、ロボットが作業を終了した後も複数箇所の情報をいつでも取得することが可能となる。
【0197】
また、計測ロボット10bは高線量の現場エリア503に長時間とどまって測定を行う必要がないため、放射線による影響を抑えることが可能である。γ/X線センサ11eは、放射線以外にも適宜他の物理量を測定するためのセンサを複数内蔵することが可能である。
【0198】
なお、計測ロボット10bに限らず他の移動ロボットを上記と同様に構成して、同様の作業を行わせてもよい。
【0199】
[第16の実施形態]
次に、図26を参照して第16の実施形態について説明する。本実施形態は、軽作業ロボットの構成の変形例に関するものである。
【0200】
図26に示すように、本実施形態に係る軽作業ロボット11cは、現場エリア503の外に設置されるセンサ制御部505、データ記憶手段(図示せず)と、電源とを内臓した図示されない移動型γ/X線センサ11eと、軽作業ロボット10cによって敷設されるセンサ移動路504とを搭載している。
【0201】
軽作業ロボット11cは、現場エリア503を移動しながらセンサ移動路504を敷設し、現場エリア503から退出する。センサ移動路504の他端側にも、一端側(図示される側)と同様にセンサ制御部505が接続される。
【0202】
センサ移動路504は中空の弾力性のあるホース形状をしている。γ/X線センサ11eは、センサ移動路504内を、センサ制御部505からの空気圧によって駆動される。移動型γ/X線センサ11eは移動しながら複数の位置の放射線量を連続あるいは間欠的に測定する。測定データはデータ記憶手段に記憶される。移動型γ/X線センサ11eは現場エリア503を移動した後にセンサ制御部505に回収され、データ記憶手段に記憶された測定データを読み取られる。そのデータはセンサ制御部505に内蔵された通信器(図示せず)により指令車1に送信される。
【0203】
本実施形態によれば、軽作業ロボット11cが作業を終了した後も複数箇所の情報をいつでも取得することが可能である。また、軽作業ロボット10cおよび移動型γ/X線センサ11eが高線量の現場エリア503に長時間とどまって測定を行う必要がないため、放射線による影響を抑えることが可能である。
【0204】
なお、移動型γ/X線センサ11eに、放射線以外にも適宜他の物理量を測定するためのセンサを複数内蔵してもよい。
【0205】
このように移動ロボットによりセンサが移動するための移動路を設置して、設置後適宜この移動路をセンサが移動して測定することにより、設置した後に複数箇所の情報をいつでも取得することが可能となる。
【0206】
[第17の実施形態]
次に、図27を参照して第17の実施形態について説明する。本実施形態は、移動ロボットに搭載される機器のうち放射線に弱い機器の保護対策に関する。
【0207】
図27に示すように、移動ロボット600の駆動および制御用の電源として、鉛バッテリ601a,601b,601c,601d,601e…を搭載する。この鉛バッテリ601a,601b,601c,601d,601e…により、駆動制御回路602、無線回路603およびテレビカメラを構成するCCD・画像処理回路606等の放射線に弱い電子機器を囲む。
【0208】
駆動制御回路602には移動ロボットのアクチュエータやセンサ等(図示せず)が接続されている。無線回路603はケーブル604を介してアンテナ605が接続されている。またCCD・画像処理回路606にはイメージファイバ607を介してレンズ608が接続されている。イメージファイバ607およびレンズ608はカメラ台609に搭載され、旋回、首振り、昇降等が可能な構成である。
【0209】
本実施形態によれば、外部に露出させる必要のない放射線に弱い電子機器の周囲に放射線遮蔽効果の大きい鉛バッテリを配置することにより、高放射線の雰囲気でも信頼性の高い測定および作業が可能となる。
【0210】
[第18の実施形態]
次に、図28および図29を参照して第18の実施形態について説明する。本実施形態は、電波の遮蔽性の高い建物内で作業をする際に移動ロボットと指令車1との間の通信ネットワークを確保する手法に関するものである。すなわち本実施形態は、事故現場周辺の扉を移動ロボットが通過した後に、汚染物質の拡散防止などのため扉を閉めた場合でも、外部とより確実に通信が行なえる通信手段を得ることを目的としている。ここで通信信号とは、移動ロボットへの制御信号、移動ロボットに搭載したセンサの信号などを含む。
【0211】
本実施形態では、通信手段として図28に示すような中継機700を用い、図扉704の前後での無線通信の中継を行なう。図28(a)に示すように、中継機700は、二台の送受信部701、702と、これら送受信部701、702間で信号伝達を行うフレキシブル基板703とから構成される。
【0212】
フレキシブル基板703は薄い導体膜を絶縁膜で被覆したものであり、厚さ0.1mmのオーダのものが製作できる。送受信部701、702は、フレキシブル基板 703により互いに電気的に結合されており、送受信部701が受信した通信内容を送受信部702から送信したり、その逆で送受信部702が受信した通信内容を送受信部701から送信したりすることができる。
【0213】
また、送受信部701、702には、それぞれ図示しない固定手段を備えており、扉の面に簡単に固定することができる。固定手段としては、扉が鉄製である場合は磁石を用いることができ、その他の材質の場合は両面テープなどの粘着手段や吸着盤などを用いることができる。
【0214】
中継機700により前記の中継を行なうには、図28(b)に示す状態から扉704を開き、図28(c)に示すように送受信部701を扉704の片側の面に、送受信部702をもう一方の面に固定する。この固定作業は、前記の固定手段により容易に行なうことができるので移動ロボット自身が行うことも可能であるが、短時間なら作業員が立ち入れる場合は作業員が行なってもよい。
【0215】
フレキシブル基板703は扉704と扉枠705のすきまより薄く製作することができるので、図28(d)に示すように通常の場合と同様に扉704を閉めることが容易にでき、シール部を備えた密閉式扉の場合でもシール性を良好に保つことができる。
【0216】
このようにすることで、図28(e)に示すように、移動ロボット706と送受信部702との間は無線通信で、送受信部701と送受信部702との間はフレキシブル基板703による有線通信で、送受信部701と外部の制御手段707との間は無線通信で、信号を伝達できる。従って、移動ロボット706と制御手段707(例えば指令車1の制御装置120)との間の通信において、無線電波の扉通過にともなう減衰によって信号が劣化することがなくなる。
【0217】
なお、有線信号伝達手段としては、フレキシブル基板に限定されるものではなく、薄板状に形成された電線の集合体等、扉と扉枠705との間に挟んだ時に扉を閉めることができるような寸法であって可撓性を有するものであればフレキシブル基板以外のものを用いてもよい。
【0218】
なお、図28に示す実施形態においては、送受信部701、702と外部機器との通信はいずれも無線によるものであったが、これに限定されるものではない。図29ではその他の構成例として、制御手段707(例えば指令車1の制御装置120)と送受信部710が通信ケーブル711により電気的に結合された構成を示している。通信ケーブル711は前記フレキシブル基板で構成されるか、あるいは扉を通過する部分のみフレキシブル基板で、その他の部分は通常の通信ケーブルとすることができる。この方法によっても、同様の効果を得ることができる。なお、本実施形態では扉704と扉枠705とのすきまにフレキシブル基板を配置する構成としたが、二枚扉の場合であれば、二枚の扉と扉の間にフレキシブル基板を配置することももちろん可能である。また扉が複数ある場合は、各扉に中継機700を設置することで対応できる。
【0219】
この中継機を用いることにより、事故現場周辺にある扉が電波を減衰させるような材質厚さであり、かつこの扉が閉まっている場合でも、確実に無線通信を行なうことができる。これによって、汚染物質の拡散を最小限におさえつつ、移動ロボットと外部との通信をより確実に行うことができる。
【0220】
[第19の実施形態]
次に、図30を参照して第19の実施形態について説明する。本実施形態は、移動ロボットが汚染区域にいながらにして、作動のための電力を受電できるような給電手段に関するものである。
【0221】
図30に示すように、給電手段は、汚染区域に臨時に設置する給電部720と、電源727と、それらを電源727に電気的に接続する動力ケーブル723からなる。電源727とは本発明の事故対応ロボットシステムが備える発電機か、その他の利用可能な電源を意味する。
【0222】
動力ケーブル723は、その一部または全部が、フレキシブル基板(図示せず)で構成される。フレキシブル基板は薄い導体膜を絶縁膜で被覆したものであり、厚さ0.1mmのオーダのものが製作できる。電源727と給電部720との間に扉724がある場合でも、フレキシブル基板は扉724と扉枠725のすきまより薄く製作することができるので、通常の場合と同様に扉724を閉めることが容易にでき、シール部を備えた密閉式扉の場合でもシール性を良好に保つことができる。なお、動力ケーブル723は、フレキシブル基板に限定されるものではなく、扉を閉めることができるような寸法であって可撓性を有するものであれば、他の薄い電線またはその集合体等により構成してもよい。
【0223】
給電部720は図示しない固定手段を備えることが好ましく、その場合は扉の面に簡単に固定することができる。固定手段としては、扉が鉄製である場合は磁石を用いることができ、その他の材質の場合は両面テープなどの粘着手段や吸着盤などを用いることができる。
【0224】
給電部720の固定作業および動力ケーブル723の敷設作業は、移動ロボット自身が行うか、短時間であれば作業員が立ち入れる場合は作業員が行なっても良い。
【0225】
給電部720には、移動ロボット用給電口721と汎用給電口722が設けられている。一方、移動ロボット726には受電口728が備えられている。受電口728と移動ロボット用給電口721は、一般に知られている接点式あるいは無接点式の電気コネクタ(図示せず)からなる。
【0226】
移動ロボット726が給電部720の位置まで移動して、受電口728と移動ロボット用給電口721を合体させて前記の電気コネクタを接続することで受電ができる。それにより、図示しない搭載バッテリに蓄電することができる。
【0227】
汎用給電口722は一般の電気差込口と同類のコネクタであり、汚染区域において電力を必要とするその他の機器および装置に給電ができるように構成されている。なお、本実施形態では扉724と扉枠725とのすきまにフレキシブル基板を配置する構成としたが、二枚扉の場合であれば、二枚の扉と扉の間にフレキシブル基板を配置することももちろん可能である。
【0228】
本実施形態によれば、事故現場付近の汚染区域内に給電部を臨時に設置でき、しかもそのために汚染区域と非汚染区域を隔てる扉が完全に閉まらなくなってしまうことが避けられる。従って、汚染区域で作業する移動ロボットは、蓄電が切れても非汚染区域に戻ることなく受電して作業を継続できる。またこの給電部を設置しても、汚染区域と非汚染区域を隔てる扉を通常通り閉めることができ、汚染の拡大を最小限に抑制することが可能である。
【0229】
[第20の実施形態]
次に、図31乃至図34を参照して第20の実施形態について説明する。
【0230】
本実施形態は、事故現場である建屋の扉を開閉する手段に関するものである。
【0231】
図31(a)に示すように、移動ロボット(例えば軽作業ロボット)735は、扉駆動モジュール731およびノブ回しモジュール732から構成される扉操作装置730を搭載している。
【0232】
図31(a)に示すように、移動ロボット735が通過しなければならない扉733に近づくと、図31(b)に示すように、搭載した操作アーム736により扉駆動モジュール731、ノブ回しモジュール732を扉733に固定する。
図74はノブ回しモジュール732を扉733に固定した状態を示している。ノブ回しモジュール732は固定手段740を備えており、扉733の面に容易に固定することができる。
【0233】
固定の原理としては、鉄製の扉である場合には磁力吸着が利用でき、その他の材質の扉であれば両面テープや接着剤などによる接着、または吸着盤による真空吸着が利用できる。また、熱で扉部材と固定手段740とを溶着させる方法も適用可能である。
【0234】
図32は、真空吸着による固定手段を備えたノブ回しモジュール732の構成を示している。ノブ回しモジュール732は、小型の密封容器790を有しており、密封容器790の内部と真空吸着盤(固定手段)740とが配管791を介して接続されている。配管791の途中には弁792が設けられている。
【0235】
予め、密封容器790は大気圧より減圧され、かつ弁792は閉止される。そしてノブ回しモジュール732を扉733に固定する際には、真空吸着盤740を扉733の面上に当てた状態で、弁792を開き配管791を開通させる。すると密封容器790の内部の負圧により真空吸着盤740内部の空気は吸引され、これにより真空吸着盤740が扉733に真空吸着される。以上のようにしてノブ回しモジュール732の穴742にノブ734が通るように固定する。
【0236】
なお、一般には真空吸着盤のみでも吸着固定が可能であるが、本実施形態のようにすることにより比較的強い吸着力が得られるとともに、真空吸着盤から多少の空気漏れがあっても比較的長い時間安定した吸着状態を保持することができる。
【0237】
また、弁792を電磁弁として電気回路により駆動するようにすれば、指令車1からの無線通信、あるいは移動ロボット735からの無線通信により吸着および吸着解除を遠隔操作により行うことができる。
【0238】
ノブ回しモジュール732は更に、2つのノブ回しリング741を有する。これらノブ回しリング741は、ノブ734を側面から挟みつけ、その状態で互いに同期して回転して、ノブ734を回転させる機能を持っている。この機能は一般的なメカトロニクスの技術で実現可能である。またこの機能の制御は、事故対応ロボットシステムの指令車1からの無線通信、あるいは移動ロボット735からの無線通信により遠隔操作で行なうことができる。
【0239】
なお、ノブ回しリング741等を駆動する動力としては例えば電動モータなどが利用でき、この電源としてバッテリが利用できる。あるいは動力をエアシリンダとして、小型の蓄圧容器に蓄えた高圧の空気を駆動源としてもよい。このようにすればノブ回しモジュール732は移動ロボット735あるいは外部と信号ケーブルや動力ケーブル類で接続しなくてもすみ、移動ロボット735の行動の制約とならない。
【0240】
図33は扉駆動モジュール731を扉733に固定した状態を示している。扉駆動モジュール731はノブ回しモジュール732の固定手段740と同様な固定手段750を備えており、扉733の面に容易に固定することができる。
【0241】
扉駆動モジュール731は、上下方向駆動機構770と、車輪駆動機構(図示せず)とを有する。上下方向駆動機構770は、駆動車輪751を床752に適切な接地圧で押付ける機能を有し、前記車輪駆動機構は駆動車輪751を回転させる機能を有する。上下方向駆動機構770により車輪を床752に押圧して駆動車輪751を回転させることで扉733を動かすことができる。
【0242】
発電施設等の扉の箇所には堰が設けてある場合があるが、この場合は上下方向駆動機構770の動作により駆動車輪751の高さを調整して適切な接地圧で床に押付けることができる。これらの機能は一般的なメカトロニクスの技術で実現可能である。またこの機能の制御は、事故対応ロボットシステムの制御指令部からの無線通信、あるいは移動ロボット735からの無線通信により遠隔操作で行なうことができる。
【0243】
なお、上下方向駆動機構770や車輪駆動機構との動力源としては例えば電動モータなどが利用でき、この電源としてバッテリが利用できる。あるいは動力をエアシリンダとして、小型の蓄圧容器に蓄えた高圧の空気を駆動源としてもよい。このようにすれば、扉駆動モジュール731は移動ロボット735あるいは外部と信号ケーブルや動力ケーブル類で接続しなくてもすみ、移動ロボット735の行動の制約とならない。
【0244】
図34は扉駆動モジュール731の別の実施形態を示す図であり、扉駆動モジュール731を固定手段750で扉733の面に固定する部分は図33に示したものと同様である。
【0245】
図34の例では、扉駆動モジュール731に搭載した小型の蓄圧容器772に蓄えた高圧の空気によりシリンダ773を駆動し、扉枠771またはその周辺部分を押して扉773を駆動する。なお、図34(a)は、扉773に扉駆動モジュール731をセットした状態、図34(b)は、扉駆動モジュール731のシリンダ773を駆動して扉773を開いた状態をそれぞれ示している。
【0246】
シリンダ773の制御は図33の場合と同様に、事故対応ロボットシステムの指令車1からの無線通信、あるいは移動ロボット735からの無線通信により遠隔操作で行なうことができる。この例の場合も、扉駆動モジュール731は移動ロボット735あるいは外部と信号ケーブルや動力ケーブル類で接続しなくてもすみ、移動ロボット735の行動の制約とならない。
【0247】
以上のようにノブ回しモジュール732でノブ734を回して扉駆動モジュール731で扉733を動かすことで扉を開閉させることができる。これらのモジュールは、いずれもそれぞれノブ回し、扉駆動に特化して機能を絞った装置であり、従って容易に小型軽量化できる。
【0248】
また、これらのモジュールは移動ロボット735から分離可能であるため、この開閉の間、移動ロボット735は扉733の近傍にいる必要はなく、スペースに余裕がある位置に退避して扉が開くのを待てば良い。従って、扉周辺の通路が狭かったり周囲に障害物がある場合でも、扉操作装置730が周囲と干渉したり、移動ロボット735自身が開閉する扉と干渉することなく扉の開閉が可能である。
【0249】
本実施形態によれば、扉の周辺の通路が狭かったり、周囲に障害物があっても、移動ロボットが確実に扉を開けて通過でき、事故現場まで迅速に移動してタイミングを逃さない処置を行なうことが可能となる。
【0250】
なお、ノブ回しを作業用ロボットのマニピュレータで行い、扉移動を扉駆動モジュール731で行ってもよい。
【0251】
[第21の実施形態]
次に、図35を参照して第21の実施形態について説明する。本実施形態は、事故現場にあるバルブを開閉する手段に関するものである。
【0252】
図35に示すように、移動ロボット(例えば作業ロボット)760は、本体部に取り付けられた操作アーム766と、操作アーム766先端に取り付けられたインパクトレンチ765と、インパクトレンチ765に連結されたハンドル把持具764とを有している。
【0253】
移動ロボット760は、配管761の弁762を開閉する必要がある場合、弁ハンドル763に近づき、次いで操作アーム766を適宜伸縮させてハンドル把持具764により弁ハンドル763を把持する。そして、インパクトレンチ765を動作させて、弁ハンドル763を回して、弁762の開閉を行う。
【0254】
操作アーム766、インパクトレンチ765およびハンドル把持具764の機能は一般的なメカトロニクスの技術で実現可能である。またこの機能の制御は、事故対応ロボットシステムの指令車1からの無線通信等により遠隔操作で行なうことができる。
【0255】
本実施形態によれば、安全かつ確実に事故の拡大を防止することができる。
【0256】
【発明の効果】
本発明の事故対応ロボットシステムを用いることにより、様々な事故に対して迅速にまた柔軟に対応できる。このため、事故の拡大防止、早期の終息を図ることが可能になる。またロボットシステムを適用する事により、作業員を放射線のような過酷な環境下で作業させる事なく安全に処置が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による事故対応ロボットシステムの第1の実施の形態を示す図。
【図2】本発明による事故対応ロボットシステムの第2の実施の形態を示す図。
【図3】本発明による事故対応ロボットシステムの第3の実施の形態を示す図。
【図4】本発明による事故対応ロボットシステムの第3の実施の形態を示す図。
【図5】本発明による事故対応ロボットシステムの第4の実施の形態を示す図。
【図6】本発明による事故対応ロボットシステムの第5の実施の形態を示す図。
【図7】本発明による事故対応ロボットシステムの第5の実施の形態を示す図。
【図8】本発明による事故対応ロボットシステムの第5の実施の形態を示す図。
【図9】本発明による事故対応ロボットシステムの第6の実施の形態を示す図。
【図10】本発明による事故対応ロボットシステムの第6の実施の形態を示す図。
【図11】本発明による事故対応ロボットシステムの第7の実施の形態を示す図。
【図12】本発明による事故対応ロボットシステムの第7の実施の形態を示す図。
【図13】本発明による事故対応ロボットシステムの第7の実施の形態を示す図。
【図14】本発明による事故対応ロボットシステムの第8の実施の形態を示す図。
【図15】本発明による事故対応ロボットシステムの第9の実施の形態を示す図。
【図16】本発明による事故対応ロボットシステムの第10の実施の形態を示す図。
【図17】本発明による事故対応ロボットシステムの第10の実施の形態を示す図。
【図18】本発明による事故対応ロボットシステムの第10の実施の形態を示す図。
【図19】本発明による事故対応ロボットシステムの第10の実施の形態を示す図。
【図20】本発明による事故対応ロボットシステムの第11の実施の形態を示す図。
【図21】本発明による事故対応ロボットシステムの第12の実施の形態を示す図。
【図22】本発明による事故対応ロボットシステムの第13の実施の形態を示す図。
【図23】本発明による事故対応ロボットシステムの第13の実施の形態を示す図。
【図24】本発明による事故対応ロボットシステムの第14の実施の形態を示す図。
【図25】本発明による事故対応ロボットシステムの第15の実施の形態を示す図。
【図26】本発明による事故対応ロボットシステムの第16の実施の形態を示す図。
【図27】本発明による事故対応ロボットシステムの第17の実施の形態を示す図。
【図28】本発明による事故対応ロボットシステムの第18の実施の形態を示す図。
【図29】本発明による事故対応ロボットシステムの第18の実施の形態を示す図。
【図30】本発明による事故対応ロボットシステムの第19の実施の形態を示す図。
【図31】本発明による事故対応ロボットシステムの第20の実施の形態を示す図。
【図32】本発明による事故対応ロボットシステムの第20の実施の形態を示す図。
【図33】本発明による事故対応ロボットシステムの第20の実施の形態を示す図。
【図34】本発明による事故対応ロボットシステムの第20の実施の形態を示す図。
【図35】本発明による事故対応ロボットシステムの第21の実施の形態を示す図。
【符号の説明】
1…指令車(移動式の指令基地)、10a…モニタ用ロボット(モニタリングロボット)、10b…モニタ用ロボット(計測ロボット)、10c…作業用ロボット(軽作業ロボット)、10d…作業用ロボット(重作業ロボット)、10e…中継ロボット、11…センサ、11a…テレビカメラ、11b…温度センサ、11c…音響センサ、11d…耐放射線カメラ、11d…耐放射線カメラ、11e…γ/X線センサ、11f…中性子線センサ、11g…光ファイバセンサ、12,402…マニピュレータ、13…バッテリ、100…通信器(第1の通信手段)、110…外部通信器(第2の通信手段)、120…制御装置、130…移動手段(牽引車両)、140…収納部、150…発電手段(発電機)、160…充電手段(充電器)、165…昇降手段(昇降機)、170…統括制御部、180,190…シール機構、182,192…移動式通路、183,193…排風機、184,194…フィルタ、185…出入口、186…ドア、191…開閉口、193…排風機、195…侵入支援手段(侵入支援車)、401…移動ロボット、402…マニピュレータ、403…ロボットハンド、404…センサユニット、405…充電器、406…電源ユニット、410…指令車(移動式の指令基地)、411…操作盤、412…制御盤、413…外部用通信器、414…ローカル用通信器、415…携帯用中継モジュール、416…携帯用ローカルセンサモジュール、417a…建物、417b…樹木、417c…柵・塀、418…事故発生箇所、419…プラント機器、420…映像センサ、421…音響センサ、422…レーザ距離計、423…赤外線センサ、424…放射線センサ、425…傾斜センサ、426…電源供給用端子、427…信号処理回路、101…通信器、500…ガスサンプラ、501…コリメータ、502…信号処理部、503…現場エリア、504…センサ移動路、505…センサ制御部、506…表示手段、600…移動ロボット、601a〜601e…鉛バッテリ、602…駆動制御回路、603…無線回路、607…ケーブル、605 …アンテナ、606…テレビカメラ、607…イメージファイバ、608…レンズ、609…カメラ台、700…中継器、701,702…送受信部、703…フレキシブル基板、704…扉、705…扉枠、706…移動ロボット、707…制御手段、710…送受信部、711…通信ケーブル、720…給電部、721…移動ロボット用給電部、722…汎用給電口、723…動力ケーブル、724…扉、725…扉枠、726…移動ロボット、727…電源、728…受電口、730…扉操作装置、731…扉操作モジュール、732…ノブ回しモジュール、733…扉、734…扉枠、735…移動ロボット、736…操作アーム、740…固定手段(真空吸着盤)、741…ノブ回しリング、742…穴、790…密封容器、791…配管、792…弁、750…固定手段、751…駆動車輪、752…床、770…上下方向駆動機構、771…扉枠、772…畜圧容器、773…シリンダ、760…移動ロボット、761…配管、762…弁、763…弁ハンドル、764…ハンドル把持具、765…インパクトレンチ、766…操作アーム[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to the situation of occurrence events in the event of disasters such as fires and earthquakes of various plant facilities, suppression of events from the viewpoint of preventing damage expansion, lifesaving, and recovery operations at the occurrence site. The present invention relates to a robot system for performing work.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, many types of robots have been developed in order to cope with accidents that have occurred in the plant and that cannot be approached by humans. As represented by extreme work robots, a wide variety of products for oil plants, nuclear power plants, and submarine plants have been developed. However, few are commercialized and popular. This is because the environment of the place of use is limited, or accidents (work) that can be handled are limited.
[0003]
For this type of robot, if a person is left behind or unattended at the accident site, or if the accident is a fire, gas leak, liquid leak, radiation leak or a combination of these, harmful substances will be released to the outside. If and if not, if the atmosphere at the accident site may or may not cause explosions and hazardous materials, and if the utilities and electricity provided in the plant are and are not available, The function differs depending on whether the robot is closed (by a door, etc.) or not, the distance to the site, the passage, the space at the site, the floor condition can be handled by the wheeled robot, or not Is required.
[0004]
It is impossible to handle all of these accident situations with one robot that is currently being developed. In addition, preparing a robot that can cope with the difference in these accident situations is problematic in terms of management and maintenance and in terms of cost. For this reason, in many plants, there is a need for a robot system that can flexibly cope with the difference between these accident situations and that is simple and easy to use.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above situation, and for accidents that have not occurred in the plant, the accident situation is grasped by remote control, and the safety is promptly and efficiently determined according to the accident situation. The purpose of the present invention is to provide an accident response robot system that provides a flexible system to deal with, is not limited to the environment and accident details of the place of use, and is simple and easy to use.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention is equipped with a monitoring means for collecting environmental information, and at least an integral monitoring robot for investigating an accident point or its vicinity, or a movement route to the accident point or its surrounding state, Equipped with a manipulator, Multiple types of work robots, each performing a predetermined work A first communication means for communicating with the mobile robot, a second communication means capable of bidirectional communication with a predetermined command base, and the first A control device that remotely controls the mobile robot via the communication means, a storage command base that stores the mobile robot, a movable command base, and a means for moving the command base, The controller is Based on the survey results of the monitoring robot, or based on the survey results of sensors installed at or around the accident point by the work robot, a work robot having an appropriate function is provided. In addition to the selection, the behavior of the mobile robot is corrected based on the survey result of the monitoring robot after the work robot is dispatched or the survey result of the sensor installed at or around the accident point by the work robot. Has function An accident response robot system is provided.
[0007]
This system can further comprise a power generation means or a power supply means for supplying power to the mobile robot and the first and second communication means.
[0008]
In addition, the control device may be configured to have a general control unit that determines a work procedure of each mobile robot based on information about an accident point or a surrounding state obtained by the monitoring robot.
[0009]
In addition, the storage unit is a housing that houses the mobile robot and has a door through which the mobile robot passes, a seal mechanism that is provided around a door outside the housing and that can be tightly adhered to a wall surface; Can be configured.
[0010]
In addition, the system includes a storage body that stores the mobile robot and has a door through which the mobile robot passes, means for moving the storage body up and down, and a wall that is provided around a door outside the storage body. It is possible to further comprise a movable intrusion support means having an airtightly sealable sealing mechanism.
[0011]
At least one of the monitoring robots is equipped with a sensor that acquires environmental information around the monitoring robot and a communication device that can communicate with the first communication device of the command base, and an accident point Alternatively, it is a first robot having a function of collecting environmental information in the vicinity thereof or a movement route to the accident point or in the vicinity thereof and transmitting the information to the command base, and at least one of the working robots is the manipulator And a sensor that acquires environmental information for controlling the movement of the work robot, and a communication device that can communicate with the first communication device of the command base. The first and second robots respectively obtain environmental information from different positions and transmit the information to the command base. Preliminary based on the second at least one of the acquired environment information by the sensor of the robot may be adapted to perform operations issues a command to the second robot.
[0012]
At least one of the working robots can be configured by mounting a relay module that relays communication performed between the mobile robot and the command base. The relay module is installed at an appropriate point between the command base and the accident point.
[0013]
In addition, the system can be configured to further include a local sensor module that is fixed to the accident point or the vicinity thereof or the movement route to the accident point or the vicinity thereof and transmits the acquired environmental information to the command base. In this case, at least one of the working robots has the local sensor module mounted in a state where it can be separated from the working robot, and the working robot moves to or near the accident point or the accident point. The local sensor module can be installed in the path or the vicinity thereof. The local sensor module may be provided with a relay module for relaying communication performed between the mobile robot and the command base.
[0014]
The local sensor module may be provided with a power supply unit having a solar cell or power generation means.
[0015]
In addition, at least one of the monitoring robots is equipped with a video acquisition unit and a distance measurement unit, and the control device is configured to detect an accident point or its location based on information from the video acquisition unit and the distance measurement unit. A function of creating and displaying peripheral two-dimensional information or three-dimensional information can also be provided.
[0016]
The system further includes a local sensor module having an image acquisition unit and a distance measurement unit, which is fixed to the accident point or the vicinity thereof, or a movement route to the accident point or the vicinity thereof, and transmits an environmental condition to the command base. Further, at least one of the monitoring robots may be configured to include a video acquisition unit and a distance measurement unit, and the control device may include the local sensor module and the monitor. It is also possible to have a function of creating and displaying two-dimensional information or three-dimensional information of an accident point or its surroundings based on information transmitted from the image acquisition means and the distance measurement means of the robot.
[0017]
Here, the control device uses the two-dimensional information or the three-dimensional data such as temperature, radiation dose, and toxic substance concentration obtained by the sensor mounted on the local sensor module and the sensor mounted on the monitoring robot. It is preferable to have a function of displaying information in a superimposed manner. Moreover, it is also preferable that the control device has a function of displaying a change with time of the accident situation.
[0018]
In addition, a mapping process is performed in which the control device displays information transmitted from a sensor mounted on a mobile robot or a local sensor module attached to a predetermined location, superimposed on information from the sky such as aerial photograph data. It can also be configured to have means for performing.
[0019]
The system may further include a movable support robot that assists at least one of the mobile robots, and the support robot may be a spare device for a device mounted on the mobile robot or A replacement device, means for supplying power to the mobile robot, or a replacement battery is mounted.
[0020]
Further, at least one of the mobile robots can be configured by mounting means for installing a landmark or means for guiding the mobile robot.
[0021]
In addition, the system can be configured to further include a local sensor module that is fixed to the accident point or the vicinity thereof, or a movement route to the accident point or the vicinity thereof, and transmits an environmental condition to the command base. In this case, the local sensor module includes a unitized sensor unit that senses environmental information around the local sensor module, and a unitized moving mechanism unit that is coupled to the sensor unit and adjusts the position and orientation of the sensor unit. And a mounting unit coupled to the moving mechanism unit for mounting the sensor unit and the moving mechanism unit to a structure, and the sensor unit, the mounting unit, and the moving mechanism unit can be combined and separated. It is preferable that they are coupled to each other through a simple coupling means.
[0022]
In addition, the system can be configured to further include a local sensor module that is fixed to the accident point or the vicinity thereof, or a movement route to the accident point or the vicinity thereof, and transmits an environmental condition to the command base. The local sensor module is a unitized sensor unit having a sensor for sensing environmental information around the local sensor module, a signal processor for processing a signal detected by the sensor, and the sensor unit for protecting the sensor unit. And an openable / closable shutter.
[0023]
The monitoring robot may include a robot having a flying means and a sensor attached to the flying means.
[0024]
Further, it is possible to provide display means for displaying information acquired by the sensor at least integrally with the monitoring robot.
[0025]
Also, at least one of the mobile robots may be provided with means for collecting at least one of gas, airborne dust, liquid, surface deposits, or solids.
[0026]
In addition, a radiation-resistant camera as a visual sensor and a gamma ray, X-ray, and neutron ray dose equivalent rate measuring device as a radiation sensor can be provided at least integrally with the monitoring robot.
[0027]
At least one of the mobile robots may be equipped with a sensor means connected to a plurality of sensors or a long sensor means capable of distribution measurement, which is separable from the mobile robot. Laying while moving the sensor means.
[0028]
A plurality of sensors having communication means and a power source that can be separated from the mobile robot can be mounted on at least one of the mobile robots. In this case, the mobile robot is installed while moving the sensor. Do
In addition, at least one of the mobile robots can be mounted with a movement path that can be separated from the mobile robot, and a sensor that can move along the movement path. After installation while moving along the moving path, a sensor can move along the moving path to perform measurement.
[0029]
In addition, at least one of the mobile robots can be configured by arranging electronic devices in a space surrounded by a lead storage battery.
[0030]
The first communication means can be configured to include a flexible signal transmission member in the transmission path of the communication signal, and in this case, the signal transmission member is provided on one side of the door near the accident site. A communication signal is transmitted from the side to the opposite side. Furthermore, the first communication means may further include two wireless communication transmitting / receiving units that are electrically coupled to each other by the signal transmission member. In this case, these wireless communication transmitting / receiving units are configured. Are arranged on one side and the opposite side of the door.
[0031]
The system may further include a power supply unit installed in the vicinity of the moving area of the mobile robot. At this time, the mobile robot has means for receiving power from the power supply unit. It is preferable to configure. Here, the power feeding unit can be electrically connected to power generation means or other power source provided in the command base by a power cable, and at least a part of the power cable has flexibility. The flexible portion can be configured to transmit power from one side of the door near the accident site to the opposite side.
[0032]
In addition, the working robot can be equipped with a door operation device that can be installed on the door or its peripheral portion independently of the working robot and that can be remotely operated and opens a building door. It is also preferable that the door operation device has a function of opening and closing the door. The door operation device may include a knob turning module for turning the knob of the door and a door driving module for driving the door.
[0033]
Further, the manipulator of the working robot has a function of turning the knob of the door, while the door operation device has a door driving module for driving the door, and the working robot has the knob. On the other hand, it is also possible to perform the operation of opening the door by driving the door by the door operating device.
[0034]
The door operating device can be configured to have a fixing means that can be installed on the door or a peripheral structure of the door operating device itself. The fixing can be performed by at least one method of adhesion and welding.
[0035]
The fixing means connects the suction cup for fixing the door operating device on the door or a structure around the door, a container whose internal pressure is reduced to an atmospheric pressure or lower, and the suction cup and the container. It can have a flow path and a valve for opening and closing the flow path.
[0036]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0037]
[First Embodiment]
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of an accident response robot system (hereinafter also simply referred to as “system”) according to a first embodiment of the present invention.
[0038]
This system includes a plurality of self-propelled mobile robots. The mobile robot is equipped with (1) a monitoring means that collects environmental information, a monitoring robot that investigates the accident point or its vicinity, or the movement route to the accident point or its surroundings, and (2) a manipulator. The robot is roughly classified into at least an integrated work robot that performs a predetermined work on or around the accident point or the vicinity thereof or the movement route to or around the accident point.
[0039]
Of course, a robot having both a function as a monitoring robot and a function as a work robot may be included.
[0040]
In this embodiment, this system includes a
[0041]
Here, the
[0042]
In the following description, when it is not necessary to distinguish the types of the
[0043]
The system also includes a storage / control command vehicle (command base) 1 (hereinafter simply referred to as “
[0044]
In addition, while the
[0045]
A
[0046]
Further, the
[0047]
A
[0048]
Next, the operation will be described.
[0049]
When an accident occurs, first, the
[0050]
Next, the
[0051]
When arriving near the location of the accident, a control signal is sent from the
[0052]
Next, the
[0053]
Further, the
[0054]
The
[0055]
The
[0056]
Also during this time, information from the
[0057]
As described above, by using the accident response robot system according to the present invention, it is possible to quickly prepare a response robot for investigating accidents, handling accidents, and recovering them in an environment where infrastructure is not maintained, It is also possible to respond flexibly to accident situations that are difficult to predict.
[0058]
Further, since the work content and work means to be performed next can be determined from the information obtained by the monitoring robot, efficient accident handling can be performed.
[0059]
In addition, by transmitting data to a remote disaster prevention center using an external communication device, it is possible to grasp the situation of the accident comprehensively and appropriately using the knowledge of the database and specialists. Can be prevented and appropriate measures can be taken.
[0060]
[Second Embodiment]
Next, a second embodiment will be described with reference to FIG. The second embodiment is different from the first embodiment in the configuration of the
[0061]
As shown in FIG. 2, the accident handling robot system according to the present embodiment includes a
[0062]
Next, the operation of this embodiment will be described. Here, a case where the
[0063]
First, the
[0064]
Next, the
[0065]
When the air conditioning on the
[0066]
On the other hand, when the air conditioning facility in the
[0067]
Next, the
[0068]
Next, the
[0069]
According to the present embodiment, it is possible to grasp the situation of the accident and perform the termination work while minimizing the expansion of the contamination. In addition, the indoor atmosphere can be improved.
[0070]
[Third Embodiment]
Next, a third embodiment will be described with reference to FIGS. 3 and 4. The third embodiment relates to an intrusion assistance vehicle that is additionally provided in the system described in the first and second embodiments.
[0071]
As illustrated in FIG. 3, the
[0072]
In addition, a
[0073]
The
[0074]
Next, the operation of the present embodiment will be described. Here, a case will be described in which the
[0075]
Based on the information of the
[0076]
Next, the opening /
[0077]
Next, after the
[0078]
When the air conditioning on the
[0079]
Next, the
[0080]
As described above, according to the present embodiment, the
[0081]
In the present embodiment, the moving means of the
[0082]
[Fourth Embodiment]
Next, a fourth embodiment will be described with reference to FIG. The fourth embodiment shows a specific work procedure performed by the accident handling robot system according to the present invention. In addition, since the outline of each component of the system used in this embodiment has already been described in the first embodiment, a description overlapping with the description of the first embodiment is omitted here.
[0083]
In the present embodiment, when an accident that cannot be approached by a person occurs in the
[0084]
The
[0085]
The measuring
[0086]
The
[0087]
The
[0088]
The
[0089]
The
[0090]
Next, the
[0091]
In addition, the
[0092]
The
[0093]
Next, the
[0094]
The
[0095]
FIG. 5 shows a valve opening / closing operation to prevent the accident from spreading. In order to make the work performed by the
[0096]
Therefore, in the present embodiment, a method is adopted in which the
[0097]
The
[0098]
With this information, it is possible to automatically obtain work procedure generation (simulation), approach posture generation to the work object, and interference check results with the structure, so that the work by the
[0099]
As described above, by operating the measuring
[0100]
That is, the
[0101]
In addition, since the
[0102]
[Fifth Embodiment]
Next, a fifth embodiment will be described with reference to FIGS. The fifth embodiment shows a specific work procedure performed by the accident handling robot system according to the present invention. In addition, since the outline of each component of the system used in this embodiment has already been described in the first embodiment, a description overlapping with the description of the first embodiment is omitted here.
[0103]
FIG. 6 shows an
[0104]
The accident situation is different from the case of FIG. 5 (fourth embodiment) in the following two points.
(1) The accident site is far from where the storage /
[0105]
In the case of (1) when an accident situation as described above occurs, securing a communication network becomes a problem. In the present embodiment shown in FIG. 6, as one of measures for securing a communication network between the
[0106]
In the case of (2), since the work area is small, a method of arranging a plurality of
[0107]
Therefore, in this embodiment, in the situation where the work area is small, in the present embodiment, the work robot and the portable device can be measured so that the data necessary for grasping the situation at the site can be measured as in the case of using the
[0108]
In other words, in the present embodiment, a
[0109]
The
[0110]
In FIG. 6, only one
[0111]
The
[0112]
In the embodiment shown in FIG. 6, the
[0113]
The
[0114]
In the embodiment shown in FIG. 6, the communication between the
[0115]
The portable local sensor unit (fixed sensor unit) 450 includes a plurality of types of sensors, a mechanism for adjusting the position / orientation of the sensor, a mechanism attached to a structure, a communication device, and a power supply unit. It is configured, and collects environmental status information of an instructed location or atmosphere by remote control from the
[0116]
The portable
[0117]
In the embodiment shown in FIG. 6, portable
[0118]
By installing these portable
[0119]
By using a portable
[0120]
In addition, by attaching a portable
[0121]
In addition, by obtaining the distance between the
[0122]
Before starting the work, the
[0123]
In order to easily and reliably perform the manipulation by the
[0124]
As described above, when an accident occurs in a situation where the
[0125]
In the embodiment shown in FIGS. 6 and 7, the
[0126]
The
[0127]
[Sixth Embodiment]
Next, a sixth embodiment will be described with reference to FIGS.
[0128]
FIGS. 9 to 10 show that when an accident that cannot be approached by a person in the
[0129]
FIG. 9 shows that a
[0130]
A
[0131]
The landmark configuration is not limited to that shown in FIG. In the case of the passive system, a landmark can be configured by a combination of shape, a combination of reflection / non-reflection, and a combination of projections and depressions in addition to those using colors different from surrounding colors. It is also possible to use an active landmark, for example, one using a light emitting element or an ultrasonic oscillator with a selected wavelength.
[0132]
In FIG. 9, the
[0133]
Also, the landmarks can be configured in combination with the measurement values of portable
[0134]
FIG. 10A shows a
[0135]
The traveling control by the
[0136]
FIG. 10B shows a
[0137]
The video data collected by the video sensor mounted on the mobile robot is captured by the
[0138]
As described above, according to the present embodiment, the movement control of the mobile robot to the target position can be realized reliably, easily, at high speed and at low cost by a simple method.
[0139]
[Seventh Embodiment]
Next, a seventh embodiment will be described with reference to FIGS. The present embodiment relates to a configuration of a sensor module mounted on a mobile robot and a processing procedure for data obtained by the sensor module.
[0140]
First, the configuration of the
[0141]
It should be noted that at least one of the
[0142]
Next, referring to the schematic diagram of FIG. 12 and the flowchart of FIG. 13, the
[0143]
Data is collected while performing horizontal turning and vertical swinging with the scanning laser distance meter 422 (step S1 in FIG. 13), and the collected data is transmitted to the
[0144]
Further, based on the mounting height of the scanning
[0145]
Further, the
[0146]
Also, the TV video is texture-mapped to the three-dimensional map by matching the display conditions of the generated three-dimensional map with the viewpoint and angle of view of the TV video collected by the video sensor 420 (step S8 in FIG. 13). Further, the distribution data collected by the
[0147]
It is also beneficial to further superimpose environmental status data collected from the
[0148]
As described above, according to this embodiment, the
[0149]
It is also preferable to perform data processing using a combination of distance data and environmental situation survey data collected by the
[0150]
[Eighth Embodiment]
Next, an eighth embodiment will be described with reference to FIG. FIG. 14 is a configuration diagram showing an embodiment of the
[0151]
As shown in FIG. 14, the
[0152]
The
[0153]
In the
[0154]
By providing the
[0155]
In this way, the
[0156]
[Ninth Embodiment]
Next, a ninth embodiment will be described with reference to FIG. This embodiment relates to a specific configuration of a portable local sensor unit.
[0157]
As shown in FIG. 15, the portable
[0158]
The local
[0159]
A
[0160]
[Tenth embodiment]
Next, a tenth embodiment will be described with reference to FIGS. In the present embodiment, a fixture and moving means of the portable
[0161]
FIG. 16 is a view showing the structure of the fixture, and FIG. 18 is a view showing a state where the fixture is attached to a fixed object using each fixture shown in FIG.
[0162]
In an accident site, since the form of an attachment location is not uniform, it is preferable to provide many types of attachments. In FIG. 16, the upper left shows a
[0163]
FIG. 18 shows an example in which the
[0164]
FIG. 17 shows an example in which a portable
[0165]
Thus, by connecting the
[0166]
As described above, by applying appropriate fixtures and moving means to the portable local sensor unit, flexible operation applied to the mounting location can be realized, thus providing a simple and highly reliable accident response robot system it can.
[0167]
[Eleventh embodiment]
Next, an eleventh embodiment will be described with reference to FIG. This embodiment relates to a modification of the
[0168]
As shown in FIG. 20, the robot system according to the present embodiment includes a plurality of
[0169]
The
[0170]
[Twelfth embodiment]
Next, a twelfth embodiment will be described with reference to FIG. This embodiment relates to an example of the configuration of the
[0171]
As shown in FIG. 21, the
[0172]
The measuring
[0173]
Video information from the
[0174]
The measuring
[0175]
According to the present embodiment, in addition to being able to obtain necessary information even in a situation where humans cannot easily approach and remotely grasp the situation at the site, it has a function of collecting gas at the site. As a result, it is possible to analyze the gas after collecting the collected material to determine whether or not harmful gas is generated that cannot be measured at the site, and to obtain more detailed information on the atmospheric components, thereby allowing on-site work. In addition to the
[0176]
In this way, the mobile robot that performs measurement or light work is equipped with at least one kind of sampling means among gas, airborne dust, liquid, surface deposits or solids, so that the collected sample can be collected and analyzed. It is possible to acquire information that cannot be measured on site or to acquire more detailed information.
[0177]
[Thirteenth embodiment]
Next, a thirteenth embodiment will be described with reference to FIGS. This embodiment relates to another example of the configuration of the
[0178]
As shown in FIG. 22, the
[0179]
The
[0180]
However, when the radiation
[0181]
In this way, by preparing the radiation
[0182]
As shown in FIG. 23, the γ /
[0183]
Therefore, it is possible to identify the radiation source position (abnormality occurrence location) by detecting the direction with the strongest radiation at two or more points. By providing the radiation sensor with directivity in this way, it is possible to block information that becomes a surrounding noise source and to acquire information for specifying the position of the abnormality occurrence source. It should be noted that the same directivity can be given to other sensors mounted on the measuring robot.
[0184]
[Fourteenth embodiment]
Next, a fourteenth embodiment will be described with reference to FIG. The present embodiment relates to still another example of the configuration of the
[0185]
As shown in FIG. 24, the
[0186]
The
[0187]
The optical signal is a very weak light called scintillation light, but the optical signal is converted into an electrical signal and processed by the
[0188]
The measuring
[0189]
According to the present embodiment, by using the
[0190]
Further, since it is not necessary for the measurement robot 11b to stay in the high
[0191]
The
[0192]
[Fifteenth embodiment]
Next, a fifteenth embodiment is described with reference to FIG. The present embodiment relates to still another example of the configuration of the
[0193]
As shown in FIG. 25, the
[0194]
The
[0195]
The γ /
[0196]
According to the present embodiment, the gamma /
[0197]
In addition, since the
[0198]
In addition, not only the
[0199]
[Sixteenth Embodiment]
Next, a sixteenth embodiment will be described with reference to FIG. This embodiment relates to a modification of the configuration of the light work robot.
[0200]
As shown in FIG. 26, the
[0201]
The
[0202]
The
[0203]
According to the present embodiment, it is possible to acquire information at a plurality of locations at any time even after the
[0204]
The mobile γ /
[0205]
In this way, it is possible to obtain information on multiple locations at any time after installation by installing a movement path for the sensor to move by the mobile robot and measuring the movement path as appropriate after installation. It becomes.
[0206]
[Seventeenth embodiment]
Next, a seventeenth embodiment will be described with reference to FIG. This embodiment relates to a protection measure for a device that is sensitive to radiation among devices mounted on a mobile robot.
[0207]
As shown in FIG. 27,
[0208]
The
[0209]
According to this embodiment, by arranging a lead battery having a large radiation shielding effect around an electronic device that is not sensitive to radiation that is not required to be exposed to the outside, highly reliable measurement and work can be performed even in a high radiation atmosphere. Become.
[0210]
[Eighteenth Embodiment]
Next, the eighteenth embodiment will be described with reference to FIGS. The present embodiment relates to a technique for securing a communication network between a mobile robot and a
[0211]
In this embodiment, a
[0212]
The
[0213]
The transmission /
[0214]
In order to perform the relay using the
[0215]
Since the
[0216]
By doing so, as shown in FIG. 28E, wireless communication is performed between the
[0217]
Note that the wired signal transmission means is not limited to a flexible substrate, and the door can be closed when sandwiched between the door and the
[0218]
In the embodiment shown in FIG. 28, the communication between the transmission /
[0219]
By using this repeater, the doors around the accident site are of a material thickness that attenuates radio waves, and wireless communication can be reliably performed even when the door is closed. Accordingly, communication between the mobile robot and the outside can be more reliably performed while minimizing the diffusion of contaminants.
[0220]
[Nineteenth Embodiment]
Next, a nineteenth embodiment will be described with reference to FIG. The present embodiment relates to a power supply means that can receive power for operation while the mobile robot is in a contaminated area.
[0221]
As shown in FIG. 30, the power supply means includes a
[0222]
A part or all of the
[0223]
The
[0224]
The work for fixing the
[0225]
The
[0226]
When the
[0227]
The general-purpose
[0228]
According to the present embodiment, it is possible to temporarily install the power feeding unit in the contaminated area near the accident site, and to avoid that the door that separates the contaminated area from the non-contaminated area cannot be completely closed. Therefore, the mobile robot working in the contaminated area can continue to receive power without returning to the non-contaminated area even if the power is cut off. Even if this power feeding section is installed, the door separating the contaminated area and the non-contaminated area can be closed as usual, and the spread of contamination can be suppressed to a minimum.
[0229]
[20th embodiment]
Next, a twentieth embodiment will be described with reference to FIGS.
[0230]
This embodiment relates to a means for opening and closing a door of a building that is an accident site.
[0231]
As shown in FIG. 31A, a mobile robot (for example, a light work robot) 735 is equipped with a
[0232]
As shown in FIG. 31A, when the
FIG. 74 shows a state in which the
[0233]
As a principle of fixing, magnetic adsorption can be used in the case of an iron door, and adhesion using a double-sided tape or an adhesive or vacuum adsorption by an adsorption board can be used in a door made of other materials. A method of welding the door member and the fixing means 740 with heat is also applicable.
[0234]
FIG. 32 shows a configuration of a
[0235]
In advance, the sealed
[0236]
In general, suction and fixation can be performed only with a vacuum suction disk, but by using this embodiment, a relatively strong suction force can be obtained, and even if there is some air leakage from the vacuum suction disk, A stable adsorption state can be maintained for a long time.
[0237]
Further, if the
[0238]
The
[0239]
For example, an electric motor can be used as power for driving the
[0240]
FIG. 33 shows a state in which the
[0241]
The
[0242]
There are cases where weirs are provided at the doors of power generation facilities, etc. In this case, the height of the
[0243]
For example, an electric motor can be used as a power source for the
[0244]
FIG. 34 is a view showing another embodiment of the
[0245]
In the example of FIG. 34, the
[0246]
Control of the
[0247]
As described above, the knob can be opened and closed by turning the
[0248]
In addition, since these modules can be separated from the
[0249]
According to this embodiment, even if the passage around the door is narrow or there are obstacles around the door, the mobile robot can reliably open the door and pass through it, and it can move quickly to the accident site and not miss the timing. Can be performed.
[0250]
The knob turning may be performed by a manipulator of a work robot, and the door movement may be performed by the
[0251]
[Twenty-first embodiment]
Next, a twenty-first embodiment will be described with reference to FIG. The present embodiment relates to means for opening and closing a valve at the accident site.
[0252]
As shown in FIG. 35, the mobile robot (for example, work robot) 760 includes an
[0253]
When the
[0254]
The functions of the
[0255]
According to the present embodiment, it is possible to prevent accidents from expanding safely and reliably.
[0256]
【The invention's effect】
By using the accident response robot system of the present invention, it is possible to respond quickly and flexibly to various accidents. For this reason, it is possible to prevent the accident from spreading and to end it early. In addition, by applying the robot system, it is possible to perform treatment safely without causing the worker to work in a harsh environment such as radiation.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a first embodiment of an accident response robot system according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a second embodiment of an accident response robot system according to the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing a third embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing a third embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing a fourth embodiment of an accident response robot system according to the present invention.
FIG. 6 is a diagram showing a fifth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 7 is a diagram showing a fifth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 8 is a diagram showing a fifth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 9 is a diagram showing a sixth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 10 is a diagram showing a sixth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 11 is a diagram showing a seventh embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 12 is a diagram showing a seventh embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 13 is a diagram showing a seventh embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 14 is a diagram showing an eighth embodiment of an accident response robot system according to the present invention.
FIG. 15 is a diagram showing a ninth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 16 is a diagram showing a tenth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 17 is a diagram showing a tenth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 18 is a diagram showing a tenth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 19 is a diagram showing a tenth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 20 is a diagram showing an eleventh embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 21 is a diagram showing a twelfth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 22 is a diagram showing a thirteenth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 23 is a diagram showing a thirteenth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 24 is a diagram showing a fourteenth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 25 is a diagram showing a fifteenth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 26 is a diagram showing a sixteenth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 27 is a diagram showing a seventeenth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 28 is a diagram showing an eighteenth embodiment of an accident response robot system according to the present invention.
FIG. 29 is a diagram showing an eighteenth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 30 is a diagram showing a nineteenth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 31 is a diagram showing a twentieth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 32 is a diagram showing a twentieth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 33 is a diagram showing a twentieth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 34 is a diagram showing a twentieth embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
FIG. 35 is a diagram showing a twenty-first embodiment of an accident handling robot system according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記移動ロボットとの間で通信を行う第1の通信手段と、所定の指令拠点との間で双方向通信可能な第2の通信手段と、前記第1の通信手段を介して前記移動ロボットを遠隔操作する制御装置と、前記移動ロボットを収納する収納部と、を有する移動可能な指令基地と、
前記指令基地を移動させる手段と、を備え、
前記制御装置は、前記モニタ用ロボットの調査結果に基づいて、若しくは前記作業用ロボットにより事故地点若しくはその周辺に設置されたセンサによる調査結果に基づいて、適当な機能を有する作業用ロボットを選定するとともに、作業用ロボットの出動後における前記モニタ用ロボットの調査結果に基づいて、前記移動ロボットの行動を修正する機能を有しており、
前記複数種類の作業用ロボットには、扉操作装置を搭載した作業用ロボットが含まれており、
当該作業用ロボットに搭載される扉操作装置は、操作対象の扉あるいはその近傍に当該作業用ロボットから分離して設置することができ、かつ、遠隔操作が可能な扉駆動モジュールおよびノブ回しモジュールを含んでいることを特徴とする事故対応ロボットシステム。Equipped with monitoring means for collecting environmental information, equipped with a manipulator and at least an integrated monitoring robot for investigating the accident point or its surroundings, or the movement route to the accident point or the state of its surroundings, each carrying out predetermined work A plurality of mobile robots including a plurality of types of work robots to perform;
A first communication means for communicating with the mobile robot; a second communication means capable of bidirectional communication with a predetermined command base; and the mobile robot via the first communication means. A movable command base having a control device for remote operation, and a storage unit for storing the mobile robot;
Means for moving the command base,
The control device selects a working robot having an appropriate function based on a survey result of the monitoring robot or based on a survey result of a sensor installed at or around an accident point by the work robot. In addition, based on the investigation result of the monitoring robot after the work robot is dispatched , it has a function of correcting the behavior of the mobile robot ,
The plurality of types of work robots include work robots equipped with door operation devices,
The door operation device mounted on the work robot can be installed separately from the work robot at or near the door to be operated, and a door drive module and a knob turning module that can be remotely operated. accident corresponding robot system, characterized in that the containing.
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