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JP3641535B2 - オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法 Download PDF

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JP3641535B2 JP32835396A JP32835396A JP3641535B2 JP 3641535 B2 JP3641535 B2 JP 3641535B2 JP 32835396 A JP32835396 A JP 32835396A JP 32835396 A JP32835396 A JP 32835396A JP 3641535 B2 JP3641535 B2 JP 3641535B2
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法に関し、更に詳しくはオレフィンを用いた重合体を高い活性で製造するのに適し、粒子性状に優れたオレフィン重合体が得られる重合用触媒ならびに該触媒を用いたオレフィンの重合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(1)メタロセン(2)担体および(3)有機アルミニウム化合物からなる触媒の存在下に、オレフィンを予備重合させ、この予備重合触媒を用いてオレフィン重合体を製造することは公知である(特開昭63−152608号、、特開昭63−280703号、特開平2−84407号、特開平3−234710号、特開平4−8704号、特開平5−140224号、特開平5−155930号、特開平5−170823号等)。
【0003】
しかし、これらの方法においては、固体成分当たりの重合活性が不充分なものが多く、また得られるオレフィン重合体の嵩密度や微粉等の粒子性状も十分とはいえない。
本発明者らは、これらの諸問題を解決すべく、特定の固体成分を用いてオレフィンを予備重合する方法を提案した(特開平5−295022号、特開平7−309906号、)。しかし、これらの方法においても、重合活性については、かならずしも十分なものではなかった。
【0004】
【問題を解決するための手段】
本発明者は、このような現状に鑑み鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち本発明は、[A]共役五員環配位子を有する4〜6族遷移金属化合物、[B]酸および塩類の共存下処理を行って得られた、(1)珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物および(2)無機珪酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物、および[C]有機アルミニウム化合物の3成分の存在下にオレフィンを予備重合して得られるオレフィン重合用触媒において、予備重合する際、炭素数3以上のオレフィン濃度を1mol/l以上とすることを特徴とする、オレフィン重合用触媒、並びに、該重合触媒の存在下、オレフィンを単独重合または共重合することを特徴とするオレフィンの重合方法に存する。
【0005】
以下本発明を詳細に説明する。(本願の原子の周期律は、1989年にIUPACにより推奨された18族方式に基ずくものである。)
本発明の触媒に用いられる[A]成分である、共役五員環配位子を有する4〜6族遷移金属化合物は、共役五員環配位子を少なくとも1個有する遷移金属化合物である。このような遷移金属化合物は、それ自身ならびにそれをオレフィン重合用触媒成分として使用することは既に知られている。
【0006】
[A]成分として好ましい化合物は、下記一般式[1]、[2]および[3]で表される化合物である。
(C55-a1 a)(C55-b2 b)MXY [1]
Q(C54-c1 c)(C54-d2 d)MXY [2]
Q’(C54-e3 e)ZMXY [3]
【0007】
(ここで、Qは二つの共役五員環配位子を架橋する結合性基を、Q’は共役五員環配位子とZ基を架橋する結合性基を、Mは周期律表4〜6族遷移金属を、XおよびYは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン基、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基、炭素数1〜20の窒素含有炭化水素基、炭素数1〜20のリン含有炭化水素基または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を、Zは酸素、イオウ、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜40のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜40の窒素含有炭化水素基または炭素数1〜40のリン含有炭化水素基を示す。R1、R2およびR3はそれぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ケイ素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基またはホウ素含有炭化水素基を示す。また、隣接する2個のR1、2個のR2または2個のR3がそれぞれ結合してC4〜C10環を形成していてもよい。a、b、c、dおよびeは、0≦a≦5、0≦b≦5、0≦c≦4、0≦d≦4、0≦e≦4を満足する整数である。)
【0008】
2個の共役五員環配位子の間を架橋する結合性基Qおよび共役五員環配位子とZ基とを架橋する結合性基Q’は、具体的には下記のようなものが挙げられる。メチレン基、エチレン基のようなアルキレン基、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、フェニルメチリデン基、ジフェニルメチリデン基のようなアルキリデン基、ジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基、ジプロピルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチルエチルシリレン基、メチルフェニルシリレン基、メチル−t−ブチルシリレン基、ジシリレン基、テトラメチルジシリレン基のようなケイ素含有架橋基、ジメチルゲルミレン基、ジエチルゲルミレン基、ジフェニルゲルミレン基、メチルフェニルゲルミレン基のようなゲルマニウム含有架橋基、アルキルフォスフィン、アミン等である。これらのうち、アルキレン基、アルキリデン基、およびケイ素含有架橋基が特に好ましく用いられる。
【0009】
上記一般式において、(C55-a1 a)、(C55-b2 b)、(C54-c1 c)、(C54-d2 d)及び(C54-e3 e)で示される共役五員環配位子は、同一または異なっていてもよい。R1、R2及びR3は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、フェニル、クロロメチル、クロロエチル基等のハロゲン基を含有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、フッ素、塩素、臭素、沃素等のハロゲン基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ、メチルフェノキシ、ペンタメチルフェノキシ基等のアリールオキシ基、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリフェニルシリル基等のケイ素含有炭化水素基、または、リン含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基である。R1(あるいはR2、R3)が複数個存在するときは、それらは同一でも異なっていてもよい。
【0010】
また、2個のR1、2個のR2または2個のR3がシクロペンタジェニル環の隣接する炭素原子に存在する場合は、相互に結合してC4〜C10環を形成し、インデニル、テトラヒドロインデニル、フルオレニル、オクタヒドロフルオレニル、アズレニル、ヘキサヒドロアズレニル基等となってもよい。
a、b、c、dおよびeは、0≦a≦5、0≦b≦5、0≦c≦4、0≦d≦4、0≦e≦4を満足する整数である。
【0011】
Mは、周期律表4〜6族遷移金属のチタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン等である。好ましくは、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウムであり、特にはチタニウム、ジルコニウムが好ましい。
Zは、酸素(−O−)、イオウ(−S−)、炭素数1〜20、好ましくは1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜20、好ましくは1〜12のチオアルコキシ基、炭素数1〜40、好ましくは1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜40、好ましくは1〜18の窒素含有炭化水素基、炭素数1〜40、好ましくは1〜18のリン含有炭化水素基であり、Z基の一部が結合性基であるQ’基と結合しているものである。
【0012】
XおよびYは、それぞれ水素、ハロゲン基、炭素数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素基、炭素数1〜20、好ましくは1〜10のアルコキシ基、アルキルアミド基、炭素数1〜20、好ましくは1〜12のリン含有炭化水素基、炭素数1〜20、好ましくは1〜12のケイ素含有炭化水素基等である。XとYは同一でも異なっていてもよい。これらのうちハロゲン基、炭化水素基およびアルキルアミド基が好ましい。
【0013】
Mがジルコニウムである場合のこの遷移金属化合物の具体例は、式[1]に相当するものとしては、ビス(2−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス{2−(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)インデニル}ジルコニウムジクロリド等が例示される。
【0014】
式[2]に相当するものとしては、メチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムモノハイドライドモノクロリド、エチレンビス(インデニル)メチルジルコニウムモノクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムモノメトキシドモノクロ−4−リド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジエトキシド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−エチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−t−ブチル−5’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(2−メチル−4−t−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−t−ブチル−5’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムクロリドヒドリド、メチレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、メチレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、メチレン(シクロペンタジエニル)(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド?Aイソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(2−メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニ−5−ル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(3−t−ブチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(3−t−ブチルシクロペンタジェニル)(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(2,5−ジエチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4−メチルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2,4−ジメチルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−エチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチル−4−フェニルヘキサヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2−メチル−4−イソプロピルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシリデンビス(2,4,4,−トリメチルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,4−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,4−ジメチル−シラ−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4.5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジメチル、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルヘキサヒドロアズレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,4−ジフェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−イソプロピロアズレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシリレンビス(2,4−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシリレン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシリレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシリレンビス(2,4,4−トリメチルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、テトラメチルジシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、テトラメチルジシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、テトラメチルジシリレン(3−メチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(トリエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(テトラエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2−メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2−エチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2,5−ジエチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシリレン(2−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(ジエチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(ジメチルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(エチルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(ジエチルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス(2,4,4−トリメチルアズレニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルホスフィノビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルアミノビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、フェニルアミノ(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス{4−(3−メチル−1−フェニル)インデニル}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{4−(3−メチル−1−フェニル)インデニル}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{4−(3−メチル−1−フェニル)インデニル}ジルコニウムビス(ジメチルアミド)、ジメチルシリレンビス{4−(3−エチル−1−フェニル)インデニル}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[4−{3−メチル−1−(2−ナフチル)}インデニル]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[4−{3−メチル−1−(3−メチルフェニル)}インデニル]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[4−{3−メチル−1−(3,5−ジメチルフェニル)}インデニル]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス{4−(3−メチル−1−フェニル)インデニル}ジルコニウムジクロリド、エチレンビス{4−(7−t−ブチル)インデニル}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{4−(2−メチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、エチレンビス{4−(2,7−ジメチルインデニル)}ジルコニウムジクロリド等が例示される。
【0015】
式[3]に相当するものとしては、ペンタメチルシクロペンタジエニル−ビス(フェニル)アミドジルコニウムジクロリド、インデニル−ビス(フェニル)アミドジルコニウムジクロリド、ペンタメチルシクロペンタジエニル−ビス(トリメチルシリル)アミドジルコニウムジクロリド、ペンタメチルシクロペンタジエニルフェノキシジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)フェニルアミドジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)t−ブチルアミドジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(インデニル)シクロヘキシルアミドジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(テトラヒドロインデニル)デシルアミノジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(テトラヒドロインデニル)((トリメチルシリル)アミノ)ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレン(テトラメチルシクロペンタジエニル)(フェニル)アミノジルコニウムジクロリド等が例示される。
【0016】
また、チタニウム化合物、ハフニウム化合物等の他の第4、5、6族遷移金属化合物についても、上記と同様の化合物が挙げられる。更に、これらの混合物を用いてもよい。
また更に、公知の三塩化チタンを主成分とする固体触媒やマグネシウム、チタン、ハロゲンを必須成分として含有する担体担持型触媒と同時に用いることもできる。
【0017】
本発明において、[B]成分として、(1)珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物および(2)無機珪酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物を用いる。
珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物は、イオン結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造をとる化合物であり、含有するイオンが交換可能なものを言う。
【0018】
珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物は、六方最密パッキング型、アンチモン型、CdCl2 型、CdI2 型等の層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物等を例示することができる。このような結晶構造を有するイオン交換性層状化合物の具体例としては、α−Zr(HAsO4 2 ・H2 O、α−Zr(HPO4 2 、α−Zr(KPO4 2 ・3H2 O、α−Ti(HPO4 2 、α−Ti(HAsO4 2 ・H2 O、α−Sn(HPO4 2 ・H2 O、γ−Zr(HPO4 2、γ−Ti(HPO4 2 、γ−Ti(NH4 PO4 2 ・H2 O等の多価金属の結晶性酸性塩があげられる。
【0019】
無機珪酸塩としては、粘土、粘土鉱物、ゼオライト、珪藻土等が挙げられる。これらは、合成品を用いてもよいし、天然に産出する鉱物を用いてもよい。
粘土、粘土鉱物の具体例としては、アロフェン等のアロフェン族、ディッカイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト等のカオリン族、メタハロイサイト、ハロイサイト等のハロイサイト族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母鉱物、アタパルジャイト、セピオライト、パイゴルスカイト、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、ヒシンゲル石、パイロフィライト、リョクデイ石群等が挙げられる。これらは混合層を形成していてもよい。
人工合成物としては、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライト等が挙げられる。
【0020】
[B]成分の具体例のうち好ましくは、デイッカイト、ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト等のカオリン族、メタハロサイト、ハロサイト等のハロサイト族、クリソタイル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、イライト、セリサイト、海緑石等の雲母鉱物、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライトが挙げられ、特に好ましくはモンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト、バーミキュライト等のバーミキュライト鉱物、合成雲母、合成ヘクトライト、合成サポナイト、合成テニオライトが挙げられる。
【0021】
これら、(1)珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物および(2)無機珪酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物は、そのまま用いてもよいが、塩酸、硝酸、硫酸等による酸処理および/または、LiCl、NaCl、KCl、CaCl2 、MgCl2 、MgSO4 、ZnSO4 、Ti(SO4 2 、Zr(SO4 2 、Al2 (SO4 3 等の塩類処理を行ったほうが好ましい。また、粉砕や造粒等の形状制御を行ってもよく、粒子性状に優れたオレフィン重合体を得るためには、造粒することが好ましい。
【0022】
上記[B]成分は、通常脱水乾燥してから用いる。
本発明の[C]成分として用いられる有機アルミニウム化合物の例は、
AlR4 m3-m
【0023】
(式中、R4は炭素数1〜20の炭化水素基、Xは水素、ハロゲン、アルコキシ基、アリールオキシ基、mは0<m≦3の数)で示される化合物であり、具体的にはトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウムまたはジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムエトキシド等のハロゲンもしくはアルコキシ含有アルキルアルミニウムである。またこの他、メチルアルミノキサン等のアルミノキサン等も使用できる。これらを混合して用いてもよい。これらのうち特にトリアルキルアルミニウムが好ましい。
【0024】
[A]成分、[B]成分、[C]成分の存在下に、オレフィンの予備重合を行って予備重合触媒を得る。この際、[A]成分、[B]成分、[C]成分の接触方法は特に限定されない。 接触は窒素等の不活性ガス中、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素溶媒中で行ってもよい。
触媒各成分の使用量は、[B]成分1gあたり[A]成分が0.0001〜10mmol、好ましくは0.001〜5mmolであり、[C]成分が0.01〜10000mmol、好ましくは0.1〜100mmolである。また、[A]成分中の遷移金属と[C]成分中のアルミニウムの原子比が1:0.01〜1000000、好ましくは、0.1〜100000である。
【0025】
本発明における予備重合の形態は、通常、スラリー重合である。本発明では、この予備重合時における液相中の炭素数3以上のオレフィンの濃度を1mol/l以上とすることを特徴とするものである。即ち、この濃度は、次式で表されるものである。
【0026】
【数1】
[炭素数3以上のオレフィン濃度](mol/l)=導入した炭素数3以上のオレフィンのモル数/{導入した炭素数3以上のオレフィンの容量+溶媒の容量}
【0027】
本発明では、1mol/l以上、好ましくは、3〜20mol/lの高濃度で予備重合を行うことにより、高活性なものが得られる。要するに、従来予備重合は、マイルドな条件で行うのが好ましいとされてきたので、モノマー濃度としては、低濃度が採用されてきたため、本発明の効果は従来技術から考えると予想外のものである。
【0028】
予備重合に用いられる炭素数3以上のオレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロアルカン、スチレンあるいはこれらの誘導体等が挙げられる。また、重合は単独重合のほか通常公知のエチレンやその他の炭素数3以上のオレフィンとのランダム共重合やブロック共重合にも適用できる。尚、本発明において、炭素数3以上のオレフィンが前記した範囲存在すればよく、エチレンの存在を否定するものではない。
【0029】
予備重合温度は、−50℃〜100℃であり、予備重合時間は0.01〜10時間程度である。また、予備重合は、固体触媒1gあたり、0.01〜1000g、好ましくは0.1〜100gの重合体が生成するように行うことが望ましい。
この様にして得られた触媒は、そのまま洗浄せずに用いてもよく、洗浄した後に用いてもよい。
【0030】
また、必要に応じて新たに[C]成分を組合せて用いてもよい。この際に用いられる[C]成分の量は、[A]成分中の遷移金属に対する[C]成分中のアルミニウムの原子で1:0〜10000になるように選ばれる。
重合に用いられるオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロアルカン、スチレンあるいはこれらの誘導体等が挙げられる。また、重合は単独重合であっても、共重合であってもよく、共重合の場合、ランダム共重合であっても、ブロック共重合であってもよい。
【0031】
重合反応は、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン等の不活性炭化水素や液化αーオレフィン等の溶媒存在下、あるいは不存在下に行われる。温度は、−50℃〜250℃であり、圧力は特に制限されないが、好ましくは常圧〜2000kgf/cm2の範囲である。また、重合系内に分子量調節剤として水素を存在させてもよい。
【0032】
【実施例】
次に実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれら実施例によって制約を受けるものではない。
なお、以下の触媒合成工程および重合工程は、すべて精製窒素雰囲気下で行った。また溶媒はMS−4Aで脱水した後、精製窒素でバブリングして脱気したものを用いた。
【0033】
(実施例−1)
(1)[A]成分の合成(ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド)
上記錯体の合成は、Organometallics 1994,13,954−963に記載の方法と同様にして行った。
【0034】
(2)[B]成分の製造
市販の合成雲母(コープケミカル社製、ME−100)の粉砕品5kgを、ZnSO4・7H2O 1kgを溶解させた脱塩水25リットル中に分散させて、室温で1時間攪拌した。その後脱塩水で洗浄し、水スラリー液とした後、スプレードライヤーにより噴霧造粒を行って球状の造粒合成雲母を得た。
【0035】
(3)プロピレン予備重合
(2)で得られた[B]成分1.05gを減圧下200℃で2時間の加熱処理を行った。これにトルエン92mlを加えてスラリーとした後、2Lオートクレーブに全量導入した。ついでトリエチルアルミニウムのトルエン溶液(0.5mmol/ml)を1mlおよびジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(4.1μmol/ml)を7.4ml加えた。攪拌下昇温し、70℃において50℃の液化プロピレン20mlを導入し、7分間予備重合を行った。この時のプロピレン濃度は1.82mol/lであった。ついで未反応のプロピレンをパージし、精製窒素で加圧置換した後、予備重合触媒を取り出した。このものは、[B]成分1gあたり14.7gの重合体を含有していた。
【0036】
(4)プロピレンの重合
2Lオートクレーブにトリエチルアルミニウムのトルエン溶液(0.5mmol/ml)を1ml加え、プロピレンを1400ml導入した。攪拌下昇温し、70℃で(3)で得られた予備重合触媒を固体成分([B]成分)として50mg導入し、70℃で1時間重合を行った。その後未反応のプロピレンをパージして、重合を停止させた。得られたプロピレン重合体は62gであった。固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量は、1240gであった。
【0037】
(比較例−1)
(1)プロピレン予備重合
実施例−1(3)において、導入するプロピレンを6mlとし、30分間の重合とした以外は、実施例−1(3)と同様にして予備重合を行った。この時のプロピレン濃度は0.55mol/lであった。また、このものは、[B]成分1gあたり0.8gの重合体を含有していた。
【0038】
(2)プロピレンの重合
(1)で得られた予備重合触媒を固体成分([B]成分)として50mg用いた以外は、実施例−1(4)と同様にしてプロピレンの重合を行った。得られた重合体は、20gであり、固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量は、400gであった。
【0039】
(実施例−2)
(1)[A]成分の合成(ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリド)
以下の反応は全て不活性ガス雰囲気下で行い、また、反応溶媒は予め乾燥したものを使用した。
2−メチルアズレン2.22gをヘキサン30mlに溶かし、フェニルリチウムのシクロヘキサン−ジエチルエーテル溶液15.6ml(1.0等量)を0℃で少しずつ加えた。この溶液を室温で1時間攪拌した後、−78℃に冷却しテトラヒドロフラン30mlを加えた。この溶液にジメチルジクロロシラン0.95mlを加え、室温まで昇温し、さらに50℃で1.5時間加熱した。この後、塩化アンモニウム水溶液を加え、分液した後有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−ジクロロメタン 5:1)で精製するとジメチルビス{1−(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロアズレニル)}シラン1.48gが得られた。
【0040】
上記で得られたジメチルビス{1−(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロアズレニル)}シラン768mgをジエチルエーテル15mlに溶かし、−78℃でノルマルブチルリチウムのヘキサン溶液1.98ml(1.64mol/L)を滴下し、徐々に昇温して室温で12時間攪拌した。減圧下溶媒留去した後、得られた固体をヘキサンで洗浄し減圧乾固した。これにトルエン・ジエチルエーテル(40:1)20mlを加え、−60℃で四塩化ジルコニウム325mgを加え、徐々に昇温し室温で15時間攪拌した。
得られた溶液を減圧下濃縮し、ヘキサンを加えて再沈殿させるとジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリドのジアステレオマー混合物150mgが得られた。
【0041】
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリドのジアステレオマー混合物全量を塩化メチレン5mlに溶解し、100W高圧水銀ランプを有するパイレックスガラス製の反応器に導入した。この溶液を攪拌しながら常圧下10分間光照射(300nm〜600nm)した後、塩化メチレンを減圧下留去した。得られた黄褐色固体にトルエン7mlを加え攪拌した後静置すると黄色固体が沈殿し上澄み液を除いた。さらに同様の操作をトルエン1ml、1ml、ヘキサン1mlで行った後、得られた固形物を減圧下乾固すると、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリドの単一のジアステレオマ−75mgが得られた。
【0042】
(2)[B]成分の製造
市販のモンモリロナイト(クニミネ工業社製、クニピアF)8kgを振動ボールミルで4時間粉砕し、MgCl2・6H2O 10kgを溶解させた脱塩水50リットル中に分散させて、80℃で1時間攪拌した。得られた固体成分を水洗した後、8.2%の塩酸水溶液56リットル中に分散させて90℃で2時間攪拌し、脱塩水で水洗した。この化学処理されたモンモリロナイト4.6kgの水スラリーを固形分濃度15.2%に調製し、スプレードライヤーにより噴霧造粒を行って球状の造粒モンモリロナイトを得た。
【0043】
(3)プロピレン予備重合
(2)で得られた[B]成分を4.7g採取し、減圧下200℃で2時間の加熱脱水処理を行った。ついでトルエン10mlを加えた後、トリエチルアルミニウム1.3mlを添加し室温で1時間反応させた。反応後、トルエン50mlで2回洗浄した後トルエンスラリーとした。
【0044】
上記スラリーを3.1ml(固体成分として100mg)採取しジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(1.8μmol/ml)を1.6ml添加した。ついでトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(0.01mmol/ml)を3ml添加し、室温で5分接触させた。
2Lオートクレーブに上記接触物を全量加えて、攪拌下に液化プロピレン100mlを導入して、室温で5分間予備重合を行った。この時のプロピレン濃度は、10.2mol/lであった。
【0045】
(4)プロピレン重合
(3)の予備重合に引き続いて、トリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(0.5mmol/ml)を1ml加え、液化プロピレン1300mlを導入し、80℃に昇温後80℃で1時間重合を行った。その後未反応のプロピレンをパージして、重合を停止させた。得られたプロピレン重合体は305gであった。固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量は、3050gであった。
【0046】
(実施例−3)
(1)プロピレン予備重合
実施例−2(3)で得られたトリエチルアルミニウム処理[B]成分スラリーを31ml(固体成分として1g)採取しジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(1.8μmol/ml)を16ml添加した。ついでトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(0.1mmol/ml)を3ml添加し、室温で5分接触させた。
2Lオートクレーブに上記接触物全量とトルエン10mlを加えて、攪拌下に液化プロピレン40mlを導入して、室温で15分間予備重合を行った。この時のプロピレン濃度は、4.1mol/lであった。予備重合後、プロピレンをパージして、精製窒素で加圧置換した後、予備重合触媒を取り出した。
【0047】
(2)プロピレン重合
2Lオートクレーブにトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(0.5mmol/ml)を1ml加え、液化プロピレン1400mlを導入した後、(1)で得られた予備重合触媒を固体成分として100mg加え、攪拌下昇温して80℃で1時間重合を行った。その後未反応のプロピレンをパージして、重合を停止させた。得られたプロピレン重合体は290gであった。固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量は、2900gであった。
【0048】
(実施例−4)
(1)プロピレン予備重合
実施例−3(1)において、加えるトルエン量を35ml、液化プロピレン量を15mlとし、重合時間を30分とした以外は、実施例−3(1)と同様にして予備重合触媒を得た。この時のプロピレン濃度は1.5mol/lであった。
【0049】
(2)プロピレン重合
実施例−3(2)において、(1)で得られた予備重合触媒を用いた以外は実施例−3(2)と同様にしてプロピレンの重合を行った。得られたプロピレン重合体は210gであった。固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量は、2100gであった。
【0050】
(比較例−2)
(1)プロピレン予備重合
実施例−3(1)において、加えるトルエン量を43ml、液化プロピレン量を7mlとし、重合時間を60分とした以外は、実施例−3(1)と同様にして予備重合触媒を得た。この時のプロピレン濃度は0.7mol/lであった。
【0051】
(2)プロピレン重合
実施例−3(2)において、(1)で得られた予備重合触媒を用いた以外は実施例−3(2)と同様にしてプロピレンの重合を行った。得られたプロピレン重合体は130gであった。固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量は、1300gであった。
【0052】
(実施例−5)
(1)プロピレン予備重合
実施例−2(3)で得られたトリエチルアルミニウム処理[B]成分スラリーを13ml(固体成分として419mg)採取しジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルアズレニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(1.8μmol/ml)を4.4ml添加した。ついでトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(0.01mmol/ml)を7.8ml添加し、室温で5分接触させた。
【0053】
2Lオートクレーブに上記接触物全量を加えて、攪拌下に液化プロピレン200mlを導入して、室温で5分間予備重合を行った。この時のプロピレン濃度は、9.7mol/lであった。予備重合後、プロピレンをパージして、精製窒素で加圧置換した後、予備重合触媒を取り出した。このものは、[B]成分1gあたり0.7gの重合体を含有していた。
【0054】
(2)プロピレン重合
実施例−3(2)において、(1)で得られた予備重合触媒を用いた以外は実施例−3(2)と同様にしてプロピレンの重合を行った。得られたプロピレン重合体は265gであった。固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量は、2650gであった。
【0055】
(実施例−6)
(1)[B]成分の製造
Zr(SO42・4H2O 6.4gを溶解させた脱塩水200mlに、市販の合成雲母(コープケミカル社製、ME−100)15.6gを分散させ、室温で30分攪拌した後、濾過した。この操作を1回繰り返した後、脱塩水で十分洗浄し乾燥を行って[B]成分を得た。
【0056】
(2)プロピレン予備重合
(1)で得られた[B]成分1.08gを200℃で1時間減圧して、加熱脱水処理を行った。これに、n−ヘキサン25mlを加えてスラリーとした後、2Lオートクレーブに導入した。さらにトリエチルアルミニウムのトルエン溶液(0.5mmol/ml)を1mlおよびジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(4.1μmol/ml)を6.5ml加えた。攪拌下液化プロピレンを100ml導入して室温で2分の予備重合を行った。この時のプロピレン濃度は、8.3mol/lであった。予備重合後、プロピレンをパージして、精製窒素で加圧置換した後、予備重合触媒を取り出した。このものは、[B]成分1gあたり5.8gの重合体を含有していた。
【0057】
(2)プロピレン重合
(1)で得られた予備重合触媒を固体成分([B]成分)として50mg用いた以外は、実施例−1(4)と同様にしてプロピレンの重合を行った。得られた重合体は、85gであり、固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量は、1700gであった。
【0058】
(比較例−3)
(1)プロピレン予備重合
実施例−6(2)において、液化プロピレン100mlに代えて、n−ヘキサン90mlと液化プロピレン10mlとし、重合時間を60分とした以外は、実施例−6(2)と同様にして予備重合触媒を得た。この時のプロピレン濃度は0.8mol/lであった。
【0059】
(2)プロピレン重合
(1)で得られた予備重合触媒を固体成分([B]成分)として50mg用いた以外は、実施例−1(4)と同様にしてプロピレンの重合を行った。得られた重合体は、40gであり、固体成分1g・1時間あたりの重合体生成量は、800gであった。
【0060】
【発明の効果】
本発明の触媒およびそれを用いた重合方法によれば、オレフィンの重合に際し、固体成分あたりの重合活性を極めて高くすることができ、得られた重合体から触媒成分を除去する必要がないため、工業的に有用である。

Claims (6)

  1. [A]共役五員環配位子を有する4〜6族遷移金属化合物、[B]酸および塩類の共存下処理を行って得られた、(1)珪酸塩を除くイオン交換性層状化合物および(2)無機珪酸塩からなる群より選ばれた少なくとも一種の化合物、および[C]有機アルミニウム化合物の3成分の存在下にオレフィンを予備重合して得られるオレフィン重合用触媒において、予備重合する際、炭素数3以上のオレフィン濃度を1mol/l以上10.2mol/l以下でスラリー重合することを特徴とする、オレフィン重合用触媒。
  2. 炭素数3以上のオレフィンが、プロピレンであることを特徴とする、請求項1記載のオレフィン重合用触媒。
  3. 予備重合する際の炭素数3以上のオレフィン濃度が3mol/l以上であることを特徴とする、請求項1記載のオレフィン重合用触媒。
  4. 予備重合量が[B]成分1gあたり0.01〜1000gであることを特徴とする、請求項1記載のオレフィン重合用触媒。
  5. [C]成分が、一般式AlR 3−m(式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基、Xは水素、ハロゲン、アルコキシ基、アリールオキシ基、mは0<m≦3の数)で示される化合物であることを特徴とする、請求項1記載のオレフィン重合用触媒。
  6. 請求項1記載のオレフィン重合用触媒の存在下、炭素数3以上のオレフィンを単独重合または共重合することを特徴とする、オレフィンの重合方法。
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